JP2017144034A - 駆血兼止血テープ - Google Patents
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Abstract
Description
採血や点滴が終わると、針を腕から抜き出し、腕の針跡の孔からの出血を止める止血処置をする。腕の針跡部分には、カーゼや綿の止血パッドを当てる。そして、止血パッドを覆って止血帯を腕に巻き付ける。輪になった止血帯で止血パッドを腕の針跡部分に押し付ける。止血パッドで腕の針跡部分を圧迫する。腕の針跡の孔からの出血が止められる。
駆血帯には、ゴム管製の駆血チューブや合成樹脂テープ製の駆血テープがある。
止血帯には、織物製の止血帯や合成樹脂テープ製の止血テープがある。
上記のような駆血帯と止血帯は、血液が付着することがある。繰り返して使用すると、付着血液を経て感染するおそれがある。また、消毒の手間が掛る。消毒による劣化のおそれがある。
駆血帯と止血帯との2本を用意する手間と費用が掛る。その2本を個別に使用する手間が掛る。
駆血帯と止血帯は、粘着層付きのテープで構成しているタイプでは、粘着層が腕に触れて粘着剤で腕の皮膚に障害が生じるおそれがある。
要するに、腕の静脈で採血や点滴をするとき、駆血と止血を安全に簡単に行いたい。
駆血帯と止血帯は、使い捨てにする。感染や劣化のおそれがなくなる。消毒が不要になる。
合成樹脂テープにする。安価になる。使い捨てし易い。使い捨てに適している。
駆血テープは、合成樹脂テープの片端側の片面に粘着層を形成する。粘着層は、腕に巻く際の外面、腕の肌に接触しない面に設ける。腕に巻く際の内面、腕の肌に接触する面には設けない。粘着層が腕に触れず、粘着剤による肌の障害が生じない。
駆血テープは、駆血後の止血にも使用する。止血テープを兼ねる。駆血と止血は、駆血兼止血テープの1本で済む。経済的で、便利になる。
駆血兼止血テープは、合成樹脂テープを透明にする。透明なテープは、腕の針跡部分に当てたカーゼや綿の止血パッドを覆って巻き付ける。透明なテープを透かして止血パッドの血の滲み具合、腕の針跡の孔からの出血状態を観察することができる。
〈止血兼駆血テープの構成〉
1)駆血兼止血テープは、合成樹脂テープにする。合成樹脂テープは、細長い形状にし、一方の端を第1端とし、他方の端を第2端とする。第1端側の端部と第2端側の端部は、それぞれ、第1摘み部と第2摘み部にする。看護師や医師などの使用者は、左右の両手でそれぞれ左右の第1摘み部と第2摘み部を摘まむ。
第1摘み部と第2摘み部は、それぞれ、目印付きにする。目印付き第1摘み部と目印付き第2摘み部は、摘む際に見つけ易い。目印付きには、色付き、色違い、模様付き、文字付きなどが例示される。
合成樹脂テープは、湾曲自在にする。湾曲自在な合成樹脂テープは、粘着層のある面を外面にして湾曲し、第1端側の粘着層の上に第2端側を被せて付着する。すると、合成樹脂テープは、第1端側と第2端側が連結して、輪になる。その輪は、粘着層のない面が内面になる。粘着層のない面は、患者や健康診断受診者などの被使用者の腕の肌に接触する面になる。粘着層のある面は、外面になり、被使用者の腕の肌に接触しない面になる。粘着層が被使用者の腕に触れない構成にする。
また、輪になった合成樹脂テープは、第1端側の粘着層に付着する第2端側の位置で、輪の大きさ、締め付け力を調節する。
粘着層は、目印付きにする。目印付き粘着層は、付着する際に見つけ易い。目印付きには、摘み部におけるのと同様に、各種のものがある。
駆血兼止血テープの使用時には、駆血と止血を行う使用者は、左右の両手で駆血兼止血テープの左右の第1摘み部と第2摘み部を摘み、駆血兼止血テープを左右方向に一直線状にする。この駆血兼止血テープは、採血や点滴を受ける被使用者の腕に巻き付ける。その際、粘着層のある面を外面にする。また、第1端側の粘着層の上に第2端側を重ね、第1端側の粘着層に第2端側を付着する。駆血兼止血テープは、第1端側と第2端側を連結して、輪にする。その際、第1端側の粘着層に付着する第2端側の位置で、輪の大きさ、締め付け力を調節する。輪になった駆血兼止血テープで腕の周りを締め付け、腕内の静脈の血管を圧迫する。すると、その血管は、圧迫位置の下流側部分が拡張する。
腕内の静脈の血管位置が見つかって腕に針を刺した後、駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥して締め付けを緩め、緩い状態で第2端側を第1端側の粘着層に仮止めする。すると、駆血兼止血テープは、輪になって腕に巻き付いた形態で腕に留まっている。止血テープとしての使用を待機している。
採血や点滴が終わると、針を腕から抜き出し、腕の針跡部分にカーゼや綿の止血パッドを当て、止血パッドに待機中の駆血兼止血テープを被せる。駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥し、締め付け力を高めた状態で第2端側を第1端側の粘着層に付着する。駆血兼止血テープで止血パッドを腕の針跡部分に押し付ける。止血パッドで腕の針跡部分を圧迫する。腕の針跡の孔からの出血が止められる。透明なテープを透かして、止血パッドの血の滲み具合、腕の針跡の孔からの出血状態を観察することができる。
腕の針跡の孔からの出血が停止した後、駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥す。輪を解いて腕から取り外す。一度使用した駆血兼止血テープは、廃棄する。
駆血兼止血テープは、細長い。保管には便利ではない。
長い駆血兼止血テープは、保管時には、短くする。折り畳み状態にする。折り畳む際、粘着層のある面を内面にする。第1端側の粘着層には、折返し部分を付着して置く。すると、折り畳み状態が維持される。また、第1端側の粘着層は、折返し部分で覆われた状態が維持される。保管中にゴミなどが付いて粘着力が低下するのが防止される。折り畳みは、二つ折りや三つ折りが好ましい。
また、折り畳み状態の駆血兼止血テープは、合成樹脂テープの折線部分が弾性力で膨らむことがある。折線部分が膨らむと、保管に便利ではない。
合成樹脂テープの折線部分は、内面に仮着層を形成する。すると、折線部分は、仮着層で付着して重なり状態が維持される。折線部分の膨らみが防止される。
仮着層は、一度しか付着しない仮着剤にする。すると、駆血兼止血テープは、一度使用した後、再び保管することが防止され易い。仮着層は、粘着層とは異なり、人の肌に接触しても、仮着剤で人の皮膚に障害が生じるおそれがない。
このテープは、合成樹脂テープにし、第1端と第2端のある細長い形状にし、
細長い形状の合成樹脂テープは、第1端側の端部と第2端側の端部をそれぞれ第1摘み部と第2摘み部にし、第1摘み部と第2摘み部をそれぞれ使用者が左右の両手で摘まむ構成にし、
また、合成樹脂テープは、湾曲自在にし、第1端側に第2端側が付着する粘着層を片面に形成し、粘着層を形成した面と反対側の面には粘着層を形成せず、
湾曲自在な合成樹脂テープは、粘着層を形成した面を外面にして湾曲し、第1端側の粘着層の上に第2端側を被せて付着すると、輪になって、粘着層のない面が輪の内面になる構成にし、
輪になった合成樹脂テープは、第1端側の粘着層に付着する第2端側の位置で輪の大きさ、締め付け力を調節可能にし、
テープは、腕に巻き付けて締め付け、駆血を行った後、腕の針跡部分に当てた止血パッドに被せて締め付け、止血を行う構成にしていることを特徴とする駆血兼止血テープ。
2.上記1の駆血兼止血テープにおいて、
第1端側の粘着層は、第1摘み部と間隔を置いて又は隣接して配置し、第1摘み部を摘む使用者の指に接触しない構成にしていることを特徴とする。
3.上記1又は2の駆血兼止血テープにおいて、
テープは、透明にし、透明テープを透かして止血パッドの血の滲み具合を観察可能にしていることを特徴とする。
4.上記1、2又は3の駆血兼止血テープにおいて、
第1摘み部と第2摘み部は、目印付きにしていることを特徴とする。
5.上記1〜4のいずれかの駆血兼止血テープにおいて、
粘着層は、目印付きにしていることを特徴とする。
6.上記1〜5のいずれかの駆血兼止血テープにおいて、
テープは、保管のため、粘着層のある面を内面にして折り畳み、第1端側の粘着層に折返し部分を付着して粘着層を折返し部分で覆っていることを特徴とする。
7.上記6の駆血兼止血テープにおいて、
折り畳みは、二つ折り又は三つ折りにしていることを特徴とする。
8.上記6又は7の駆血兼止血テープにおいて、
折り畳み状態のテープは、折線部分を仮着層で付着して重なり状態を維持していることを特徴とする。
9.上記8の駆血兼止血テープにおいて、
仮着層は、一度しか付着しない仮着剤で形成していることを特徴とする。
10.上記1〜9のいずれかの駆血兼止血テープを使用して駆血と止血を行う方法であって、
駆血兼止血テープは、使用者が第1摘み部と第2摘み部を両手で摘んで一直線状にし、採血や点滴を受ける被使用者の腕に巻き付け、その際、粘着層のある面を外面にし、また、第1端側の粘着層の上に第2端側を重ね、第1端側の粘着層に第2端側を付着して輪にし、被使用者の腕の周りを締め付け、腕内の静脈の血管を圧迫して駆血を行い、
被使用者の腕に針を刺した後、駆血を行った駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥して締め付けを緩め、緩い状態で第2端側を第1端側の粘着層に仮止めし、輪になって腕に巻き付いた形態で止血テープとしての使用を待機し、
被使用者の腕から針を抜いた後、待機していた駆血兼止血テープは、腕の針跡部分に当てた止血パッドに被せ、締め付け力を高めた状態で第2端側を第1端側の粘着層に付着し、止血パッドを腕の針跡部分に押し付けて止血を行い、
腕の針跡からの出血が停止した後、止血を行った駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥し、輪を解いて腕から取り外すことを特徴とする駆血と止血の方法。
〈止血兼駆血テープの構成〉
本例の駆血兼止血テープは、図1〜図3に示すように、左右方向に細長い長方形状の合成樹脂テープ1にしている。帯状の合成樹脂テープ1は、湾曲自在にしている。また、無色透明にしている。実施例では、合成樹脂テープ1は、長さ、幅と厚さを、400mm強、20mm強、0.05mm位にしている。材料の合成樹脂はポリプロピレンにしている。いわゆるOPPテープにしている。機械的強度は、5%引張強度が2N/20mm以上で、破断強度が35N/20mm以上にしている。
なお、無色透明な合成樹脂テープ1は、第1摘み部2と粘着層4との間の部分を印刷インク面5で文字模様付きにしている。その文字模様は、実施例では、白地に青色でロゴを表示している。
細長い駆血兼止血テープ1は、保管時には、短くするため、図4〜図6に示すように、合成樹脂テープ1を二つ折りにして折り畳んでいる。二つ折りの折り畳み状態の合成樹脂テープ1は、粘着層4のある面を内面にしている。第1端側の粘着層4には第2端側、折返し部分を被せて付着している。第1端側の第1摘み部2は、第2端の左側に突出している。第2端側の第2摘み部3は、粘着層4の左側に突出し、第1端側の第1摘み部2の右側に位置している。
二つ折りの折り畳み状態の駆血兼止血テープ1は、第1端側と第2端側の折線部分の内面を仮着層6で付着して重なり状態を維持している。
駆血兼止血テープ1の使用手順、駆血と止血の手順は、図7に駒1〜8で示している。
本例の駆血兼止血テープは、保管時の折り畳み形態を三つ折りにしている。第1例における二つ折りより短くなる。
下層の第1端側の粘着層4には、中層の中央部分、折返し部分を被せて付着している。第1端側の粘着層4は、折返し部分で覆われている。
下層の第1端側の部分と中層の中央部分の右側の折線部分は、仮着層11で付着して重なり状態を維持している。中層の中央部分と上層の第2端側の部分の左側の折線部分は、仮着層12で付着して重なり状態を維持している。中層の中央部分と上層の第2端側の部分の右側の重なり部分は、仮着層13で付着して重なり状態を維持している。
その他の点は、第1例におけるのと同様である。第1例におけるのと同様な部分には、図8〜図13中、第1例におけるのと同一の符号を付ける。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。次のような変形が例示される。
1.上記の実施形態において、合成樹脂テープ1は、無色透明にしているが、有色透明にする。
2.上記の実施形態において、合成樹脂テープ1は、透明にしているが、不透明にする。
3.上記の実施形態において、粘着層4は、第1摘み部2から間隔を置いて配置しているが、第1摘み部2に隣接して配置する。
4.上記の実施形態において、二つ折り、三つ折りの折線部分は、仮着層6、仮着層11、12、13を設けているが、仮着層を設けない。
5.上記の実施形態において、左右の摘み部2、3は、目印付きにしているが、目印付きにしない。
6.上記の実施形態において、粘着層4は、無色透明にしているが、有色透明にする。
7.上記の実施形態において、粘着層4は、透明にしているが、不透明にする。
8.上記の実施形態において、粘着層4は、目印付きにしているが、目印付きにしない。
2、3 左右の端部、摘み部
2 左端側、第1端側の端部、第1摘み部
3 右端側、第2端側の端部、第2摘み部
4 粘着層
5 印刷インク面
6 仮着層
a 被使用者の腕
p カーゼや綿の止血パッド
11 仮着層
12 仮着層
13 仮着層
Claims (10)
- 採血や点滴を受ける人の腕の血管位置を見つけ易くする駆血テープと、採血や点滴の後に腕の針跡部分に当てた止血パッドを腕の針跡部分に押し付ける止血テープを兼ねたテープであって、
このテープは、合成樹脂テープにし、第1端と第2端のある細長い形状にし、
細長い形状の合成樹脂テープは、第1端側の端部と第2端側の端部をそれぞれ第1摘み部と第2摘み部にし、第1摘み部と第2摘み部をそれぞれ使用者が左右の両手で摘まむ構成にし、
また、合成樹脂テープは、湾曲自在にし、第1端側に第2端側が付着する粘着層を片面に形成し、粘着層を形成した面と反対側の面には粘着層を形成せず、
湾曲自在な合成樹脂テープは、粘着層を形成した面を外面にして湾曲し、第1端側の粘着層の上に第2端側を被せて付着すると、輪になって、粘着層のない面が輪の内面になる構成にし、
輪になった合成樹脂テープは、第1端側の粘着層に付着する第2端側の位置で輪の大きさ、締め付け力を調節可能にし、
テープは、腕に巻き付けて締め付け、駆血を行った後、腕の針跡部分に当てた止血パッドに被せて締め付け、止血を行う構成にしていることを特徴とする駆血兼止血テープ。 - 第1端側の粘着層は、第1摘み部と間隔を置いて又は隣接して配置し、第1摘み部を摘む使用者の指に接触しない構成にしていることを特徴とする請求項1に記載の駆血兼止血テープ。
- テープは、透明にし、透明テープを透かして止血パッドの血の滲み具合を観察可能にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆血兼止血テープ。
- 第1摘み部と第2摘み部は、目印付きにしていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の駆血兼止血テープ。
- 粘着層は、目印付きにしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駆血兼止血テープ。
- テープは、保管のため、粘着層のある面を内面にして折り畳み、第1端側の粘着層に折返し部分を付着して粘着層を折返し部分で覆っていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の駆血兼止血テープ。
- 折り畳みは、二つ折り又は三つ折りにしていることを特徴とする請求項6に記載の駆血兼止血テープ。
- 折り畳み状態のテープは、折線部分を仮着層で付着して重なり状態を維持していることを特徴とする請求項6又は7に記載の駆血兼止血テープ。
- 仮着層は、一度しか付着しない仮着剤で形成していることを特徴とする請求項8に記載の駆血兼止血テープ。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の駆血兼止血テープを使用して駆血と止血を行う方法であって、
駆血兼止血テープは、使用者が第1摘み部と第2摘み部を両手で摘んで一直線状にし、採血や点滴を受ける被使用者の腕に巻き付け、その際、粘着層のある面を外面にし、また、第1端側の粘着層の上に第2端側を重ね、第1端側の粘着層に第2端側を付着して輪にし、被使用者の腕の周りを締め付け、腕内の静脈の血管を圧迫して駆血を行い、
被使用者の腕に針を刺した後、駆血を行った駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥して締め付けを緩め、緩い状態で第2端側を第1端側の粘着層に仮止めし、輪になって腕に巻き付いた形態で止血テープとしての使用を待機し、
被使用者の腕から針を抜いた後、待機していた駆血兼止血テープは、腕の針跡部分に当てた止血パッドに被せ、締め付け力を高めた状態で第2端側を第1端側の粘着層に付着し、止血パッドを腕の針跡部分に押し付けて止血を行い、
腕の針跡からの出血が停止した後、止血を行った駆血兼止血テープは、第2端側を第1端側の粘着層から剥し、輪を解いて腕から取り外すことを特徴とする駆血と止血の方法。
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