JP2017143900A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】槽除湿行程を必要十分な頻度で実行することができる洗濯機を提供する。【解決手段】実施形態の洗濯機は、洗濯水を貯留する水槽4と、水槽4内の空気が循環する循環風路27と、循環風路27中に設けられた除湿手段14と、水槽4内又は設置雰囲気の温度を検知する温度センサ12と、水槽4内の湿度を検知する湿度センサ22と、報知手段36,37と、報知手段36,37を制御する制御手段21とを備え、制御手段21は、待機状態に温度センサ12及び湿度センサ22の両方の検知結果に基づいて報知手段36,37を動作させる。【選択図】図7
Description
本発明の実施形態は、洗濯機に関する。
洗濯機においては、洗濯運転を繰り返し実行すると、回転槽の外側や外槽の内側に洗剤や石鹸等の汚れが付着し、これに黒かび等が発生することがわかっている。このような汚れが多くなると、悪臭が発生したり、該汚れが洗いやすすぎ運転中に剥離して洗濯物に付着したりすることがある。
これに対して、従来より、衣類を取り出した状態において除湿機構を駆動する槽除湿行程を行うことでカビの成長を抑制する洗濯機が知られている。しかし、このような従来構成の洗濯機では、使用者の判断に基づいて槽除湿行程を実行するか否かを決定するため、カビが成長しにくい状況にも関わらず槽除湿行程を実行して無駄に電力を消費してしまったり、カビが成長しやすい状況にも関わらず槽除湿行程を実行し忘れてしまったりすることがあった。
本発明が解決しようとする課題は、適切なタイミングで槽除湿行程を実行することができる洗濯機を提供することである。
上記課題を達成するために、実施形態の洗濯機は、洗濯水を貯留する水槽と、前記水槽内の空気が循環する循環風路と、前記循環風路中に設けられた除湿手段と、前記水槽内又は設置雰囲気の温度を検知する温度センサと、前記水槽内の湿度を検知する湿度センサと、報知手段と、報知手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、待機状態に前記温度センサ及び前記湿度センサの両方の検知結果に基づいて前記報知手段を動作させる。
以下、複数の実施形態による洗濯機について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、ここで、洗濯機として縦軸型の洗濯乾燥機を例示して説明するが、洗濯機は、乾燥機能を備えない縦軸型の洗濯機であってもよく、また、ドラム式の洗濯機やドラム式の洗濯機乾燥機であってもよい。
(第1実施形態)
まず、図1を参照しながら、本実施形態の洗濯乾燥機の構造について説明する。本実施形態の洗濯乾燥機は、洗濯機能を備えた所謂洗濯乾燥機であり、筺体1、水槽2、回転槽3、モータ4を備える。
まず、図1を参照しながら、本実施形態の洗濯乾燥機の構造について説明する。本実施形態の洗濯乾燥機は、洗濯機能を備えた所謂洗濯乾燥機であり、筺体1、水槽2、回転槽3、モータ4を備える。
筺体1は、図示しないが、上部に装着されたトップカバーに、開口部からなる洗濯物出入口と、前記洗濯物出入口を開閉する蓋と、使用者により操作可能な操作パネル23(図2参照)が設けられている。
洗濯物出入口を開閉する蓋は、ロック機構25によりロック可能となっており、制御装置21によって開閉制御される。ロック機構25は、開閉検知手段(図示せず)が設けられており、蓋が開いているか閉じているかを検知することができる(図2参照)。
操作パネル23には、電源スイッチやスタート/一時停止スイッチ、コース選択キー、水位設定キーを含む各種のスイッチ入力部35に加え、表示部36やブザー(スピーカー)37が設けられている。表示部36及びブザー37は、表示や音により使用者に必要な情報を伝えたり注意を促したりする報知手段を構成する。
使用者は、操作パネル23のスイッチ入力部35を操作することで、洗濯運転のコースの選択や水位の設定、運転開始、あるいは一時停止の指示や、後述する槽除湿運転の実行の指示などを行うことができる。
水槽2は有底円筒状に形成されており、開口端が上方を向くように、筺体1の内部に弾性的に支持されて収容されている。水槽2は、底部に排水口18を備え、側面上方に溢水口17を備えている。排水口18は、排水弁19を介して排水ホース20に接続されており、排水弁19が開放されると、水槽2内の水は、排水口18及び排水ホース20を通じて筺体1外に排出される。溢水口17は、弁を介さずに排水ホース20に接続されており、水槽2内の水位が異常に上昇した際には、水槽2内の水は溢水口17及び排水ホース20を通じて筺体1外に排出される。
回転槽3は、水槽2と同様に、有底円筒状に形成されており、開口端が上方を向くように、水槽2の内部に配置されている。回転槽3内の底面中央部には、パルセータ6が回転可能に設けられている。回転槽3は、水槽2の内部に、水槽2と中心軸が一致するように、回転可能に収容されている。
駆動軸5は、モータ4の駆動力を回転槽3及びパルセータ6に伝達する軸である。駆動軸5は、図示しないが、中心軸と前記中心軸を収容する中空の筒部からなる。前記中心軸の上端はパルセータ6と接続されており、前記中心軸の下端は、図示しないが、前記ロータにクラッチを介さずに接続されている。一方、前記筒部の上端は回転槽3に接続されており、前記筒部の下端は、図示しないクラッチ機構を介して前記ロータに接続されている。前記クラッチ機構により、モータ4の駆動力を回転槽3へ伝達するかしないかを切り替えることができる。
回転槽3は、円筒状側面及び底面に多数の孔部を有する。孔部は、洗い行程、濯ぎ行程、脱水行程等においては、水が回転槽3と水槽2との間で移動するための通水孔として機能し、乾燥行程や槽除湿行程においては、空気が移動するための通風孔として機能する。
前記蓋を開放することにより、筺体1の洗濯物出入口、水槽2及び回転槽3の開口を通じて、筺体1外部と回転槽3の間で衣類を出し入れすることができる。
本実施形態の洗濯乾燥機は、水槽2内の空気を水槽2外の風路に排気し、除湿し、加熱して再度水槽2へ給気する循環風路27を備える。図1に示す通り、本実施形態における循環風路27は、ファン7、ヒータ9、給気ダクト10、排気ダクト11、リントフィルタ13及び水冷式除湿器14を備える。
ファン7は、ファンモータ8によって駆動され、水冷式除湿器14を通過した空気をヒータ9側へ送る。
ヒータ9は、ファン7から送られてきた空気を加熱する加熱部として機能する。
ヒータ9を通過した高温で乾燥した空気は、給気ダクト10を通じて、水槽2及び回転槽3内へと導入され、回転槽3に投入された衣類の水分を吸収して湿った空気となる。給気ダクト10は、循環風路27を通じて循環した空気を水槽2内へ導入する導入口として機能する。
衣類の水分を吸収して湿った空気は、排気ダクト11を通じてリントフィルタ13へ排気される。リントフィルタ13は、衣類から出たリントを捕集し、循環風路27中の各装置を保護する。
排気ダクト11とリントフィルタ13の間には、温度センサ12及び湿度センサ22が設けられており、それぞれ、この位置において循環風路27を流通する水槽2の空気の温度及び相対湿度(以下、単に湿度という)を測定する。なお、温度センサ12は水槽2内に臨むように設けて水槽2の温度を測定したり、循環風路27の外部であって筐体1の内側に設けて洗濯乾燥機の設置雰囲気温度を測定してもよい。また、湿度センサ22は、水槽2内に臨むように設けて水槽2の湿度を測定してもよい。温度センサ12及び湿度センサ22は、衣類の乾燥運転の終了判定や、後述する槽除湿運転の必要性の判定や、槽除湿運転の終了判定にも利用される。
水冷式除湿器14は、リントフィルタ13を通過した空気を冷却除湿する除湿手段として機能する。水冷式除湿器14は、上部に設けられた注水口15と、外部水源及び注水口15の間に接続された注水弁24(図2参照)と、下部に設けられたドレン口16とを備える。注水口15は、注水弁24の開放に応じて水冷式除湿器14内に冷却水を放出する。一方、ドレン口16は、弁を介さずに排水ホース20に接続されている。注水口15より放たれた冷却水と循環空気に含まれていた水分は、ドレン口16を通じて水冷式除湿器14より排出され、さらに排水ホース20を通じて筺体1外へ排水される。
水冷式除湿器14により冷却除湿された空気は、ファン7によってヒータ9へ送られ、ヒータ9によって加熱されて高温の乾燥した空気となって、再度水槽2内へ導入される。
また、循環風路27には、ダクト吸気口38及びダクト排気口39が循環分路27に設けられている。ダクト吸気口38は、外部から循環風路27へ空気を取り込む開口部であり、水冷式除湿器14とファン7とを繋ぐ流路に設けられている。ダクト排気口39は、ファン7とヒータ9とを繋ぐ流路に設けられており、開閉弁40によって開閉可能となっている。
このような循環風路27では、ファン7が動作すると、ヒータ9が空気流れの抵抗となり、ファン7とヒータ9とを繋ぐ流路内の内圧が循環風路27の外部より高い正圧になるため、ファン7の動作中に開閉弁40がダクト排気口39を開放すると、ファン7とヒータ9とを繋ぐ流路内の空気がダクト排気口39より循環風路27外部へ排出される。これに伴い、ファン7の上流側(吸込側)に位置する水冷式除湿器14とファン7とを繋ぐ流路の内圧が循環風路27の外部より低い負圧になるため、循環風路27外部の空気がダクト吸気口38より水冷式除湿器14とファン7とを繋ぐ流路へ流れ込む。
一方、開閉弁40がダクト排気口39を閉塞すると、ファン7の動作によってファン7とヒータ9とを繋ぐ流路内の内圧が循環風路27の外部より高い正圧になるが、ダクト排気口39から排気することができないため、水槽4を介してファン7の上流側に位置する流路と圧力が釣り合い、循環風路27の内外で圧力差がほとんどなくなり、その結果、ダクト吸気口38より循環風路27外部の空気が取り込まれることなく、循環風路27と水槽4との間を空気が循環する。
次に、図2を参照しながら、本実施形態における制御系について説明する。図2は、制御装置21を中心として示す制御系の機能ブロック図である。
制御装置21は、マイクロコンピュータを主体に構成されたものであり、図2に示すように、操作パネル23のスイッチ入力部35、モータ電流検知装置26、温度センサ12、湿度センサ22等からの入力に応じて、駆動回路28〜34等を介して、モータ4、ファンモータ8、ヒータ9、排水弁19、注水弁24及びロック機構25や、操作パネル23の表示部36、ブザー37、開閉弁40等を制御して運転を行う。
特に、制御装置21は、温度センサ12及び湿度センサ22の検知に基づいて、報知手段を構成する表示部36及びブザー37の動作を制御したり、除湿手段である水冷式除湿器14の注水弁24の開閉を制御する制御手段として機能する。
モータ電流検知装置26は、モータ4を流れる電流を検知するものであり、特にq軸電流を検知可能である。このq軸電流はモータ4にかかる負荷と相関があるため、制御装置21は、モータ4によってパルセータ6を回転させる際のq軸電流を測定することにより、機内に投入されている衣類の重量を検知することができる。
本実施形態の洗濯乾燥機は、洗濯運転後や、使用者からのスイッチ入力部35の操作を受けて行われる槽除湿運転を有する。槽除湿運転は、洗濯運転後に回転槽3内から衣類が取り出された状態や、洗濯運転や衣類の乾燥運転や槽洗浄運転や槽除湿運転等を行わない待機状態において、ヒータ9に通電し注水弁24を開いた状態でファンモータ8を回転駆動し、水槽2内の除湿乾燥を行う槽除湿行程と、この槽除湿行程の後、水槽2内の冷却を行う冷却行程とを含む運転である。冷却行程は、ヒータ9への通電を切り注水弁24を閉じた状態で、ファンモータ8を回転駆動するものであるが、ファンモータ8の回転駆動は必須ではない。
ここで、図3を参照しながら、槽除湿行程の終了判定の原理について説明する。図3中において破線を施した領域は、カビが成長しやすい温度・湿度条件の領域を表す(以下、この領域をカビ成長領域と称する)。即ち、基本的に水槽4内の温度や湿度が高いほどカビは成長しやすい。洗濯行程終了時において、水槽2内は、例えば、点Pで表されるような高湿度状態にある。この状態から槽除湿行程が開始されると、線PQで示されるように、温度が上昇するとともに湿度が低下していく。
点Qにおいて槽除湿行程が終了し、冷却行程が開始されたとする。このとき、線QRや線QR´で示されるように、温度が低下するとともに、湿度が上昇する。これは、湿度が下式(1)によって定義されるところ、低温ほど飽和水蒸気量が小さいためである。
湿度=(水蒸気量)/(飽和水蒸気量)×100[%] ・・・式(1)
冷却行程においては、除湿が行われないため、後述の例外を考慮しない場合においては、水蒸気量は不変である。また、飽和水蒸気量は、温度によって定まる。従って、基本的に、冷却行程において、線QR´のようにカビ成長領域に入り得るか、或いは線QRのようにカビ成長領域に入り得ないかは、槽除湿行程終了時の状態(点Q)によって決まる。本実施形態においては、この原理を槽除湿行程の終了判定に用いる。
槽除湿行程における制御について、図4のフローチャートに沿って説明する。槽除湿行程が開始されると(S1)、ヒータ9の通電がオンとなり、注水弁24が開弁され、ファンモータ8が駆動され水槽2内を除湿乾燥する(S2)。なお、この槽除湿行程及び冷却行程の実行中にその旨を表示部36に表示してもよい。
そして、水槽2内の除湿乾燥を行いながら、温度センサ12によって温度Tを取得し、湿度センサ22によって湿度Hを取得する(S3)。そして、図5に示すテーブルにより、温度Tに応じて第一閾値H1を決定する(S4)。例えば、温度Tが30℃であれば、第一閾値H1はa4となる。なお、各閾値は、高温側ほど小さな値となっている(a1>a2>a3>a4>a5>a6)。
続いて、湿度センサ22による検知湿度Hと第一閾値H1とを比較する(S5)。検知湿度Hが第一閾値H1以上である場合(S5でNo)には、再度、温度T及び湿度Hを取得するS3へと戻る。一方、検知湿度Hが第一閾値H1未満である場合(S5でYes)には、ヒータ9の通電をオフとし、注水弁24を閉弁して(S6)、槽除湿行程を終了する(S7)。
即ち、検知湿度Hが、温度Tに依存した第一閾値H1を下回った場合に、続く冷却行程においてカビ成長領域に入り得ない状態となったとして、槽除湿行程を終了する。
上述したように、基本的には、槽除湿行程終了時の状態によって、続く冷却行程においてカビ成長領域に入り得るか否かは決まる。しかし、槽除湿行程終了時において、液体の水が水槽2内に残存していた場合、回転槽3の余熱が大きい場合、温度センサ12又は湿度センサ22に誤検知があった場合等、例外的な場合においては、上記制御により槽除湿終了判定を行ったにもかかわらず、冷却行程においてカビ成長領域に入ってしまう場合がある。そこで、冷却行程においては、図6に示す制御を行う。
冷却行程における制御について、図6のフローチャートに沿って説明する。冷却行程が開始されると(S8)、まず、温度センサ12によって温度Tが取得され(S9)、冷却行程が行われる時間τが決定される(S10)。続いて、温度Tと湿度Hを取得し(S11)、図5のテーブルにより、温度Tに応じて第二閾値H2を決定する(S12)。
ここで、第二閾値H2は、第一閾値H1と同様に高温ほど小さな値となっている(b1>b2>b3>b4>b5>b6)。また、第二閾値H1は、第一閾値H1よりも大きな値となっている(bj>bj(j=1,2,3,・・・,6))。
湿度Hが第二閾値H2以上である場合(S13でNo)には、上記例外的な場合のためカビ成長領域に入った、又は、近づいたとして槽除湿行程に戻る(S14)。即ち、冷却行程において、検知湿度Hが第二閾値H2以上である場合に、冷却行程を中止して再度槽除湿行程を行う。
一方、湿度Hが第二閾値H2未満である場合(S13でYes)には、時間τが経過したか否かの判定を行う(S15)。時間τが経過していない場合(S15でNo)、S11へと戻る。一方、時間τが経過している場合(S15でYes)、ファンモータ8を停止し(S16)、冷却行程を終了する(S17)。なお、冷却行程が終了すると、表示部36やブザー37を動作させて槽除湿運転が終了した旨を使用者に報知してもよい。
また、本実施形態の洗濯乾燥機では、待機状態において、制御装置21が、温度センサ12及び湿度センサ22の両方の検知結果に基づいて、水槽4内がカビ成長領域にありカビの成長しやすい雰囲気下にあるか否か判断し、槽除湿運転の必要性を判定する。そして、制御装置21は、槽除湿運転の必要が有ると判定すると、報知手段を構成する表示部36及びブザー37を動作させて、使用者に槽除湿運転の実施を促す。なお、待機状態に槽除湿運転の必要性を判定するか否か使用者が選択できるようにしてもよい。また、この例では、表示部36及びブザー37を動作させて使用者に槽除湿運転の実施を促す場合について説明するが、表示部36による報知のみでブザー37の報知がなかったり、ブザー37による報知のみで表示部36の報知がなかったりしてもよい。
具体的には、洗濯運転等の運転が終了して待機状態になると、制御装置21は、図7に示すような制御を実行する。すなわち、待機状態において温度T及び湿度Hの検知がなされる(S20)。そして、図5のテーブルに基づいて、検知された温度Tから第二閾値H2を決定する(S21)。ここで、湿度Hと第二閾値H2とを比較し、湿度Hが第二閾値H2よりも小さければ(S22でYes)、所定時間Δt1が経過するのを待ち(S23)、
所定時間Δt1経過すると再度温度T及び湿度Hの検知がなされる。つまり、本実施形態では、所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し、槽除湿運転の必要性を判定する。
所定時間Δt1経過すると再度温度T及び湿度Hの検知がなされる。つまり、本実施形態では、所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し、槽除湿運転の必要性を判定する。
一方、湿度Hと第二閾値H2とを比較した結果、湿度Hが第二閾値H2以上であれば(S22でNo)、制御装置21は、表示部36に槽除湿運転を促す文字や記号が表示されるとともに、ブザー37より警告音などが発せられ、使用者に槽除湿運転の実施を促す(S24)。
そして、表示部36及びブザー37を動作させてから所定時間Δt2が経過するまでの間(S25)、制御装置21は槽除湿運転の実行を指示するスイッチ入力部35の操作を受け付け、使用者によってスイッチ入力部35が操作されると(S26でYes)、上記した槽除湿運転を開始する(S27)。なお、槽除湿運転の実行中に表示部36にその旨を表示してもよい。
一方、表示部36及びブザー37を動作させてから所定時間Δt2が経過するまでの間にスイッチ入力部35が操作されなければ、表示部36及びブザー37を停止するとともに電源を切る(S28)。
本実施形態の洗濯乾燥機によれば、温度センサ12及び湿度センサ22の両方の検知に基づいて、水槽4内がカビ成長領域にありカビの成長しやすい雰囲気下にあると判断された場合に、報知手段を構成する表示部36及びブザー37が作動するため、槽除湿運転の必要が有ることを使用者に報知することができ、適切なタイミングで槽除湿運転を実行することができる。
本実施形態では、表示部36及びブザー37が作動した後、使用者が槽除湿運転を実行するか否か選択することができるため、これから洗濯運転を実行するので槽除湿運転を実行しない等、使用者が洗濯機の利用予定に応じて槽除湿運転を実行するか否か選択することができる。
本実施形態では、所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し槽除湿運転が必要であれば表示部36及びブザー37がその旨を報知するため、使用者が当該報知に気づかなかった場合でも、槽除湿運転が必要な状態が継続していれば所定時間Δt1経過する毎に繰り返し報知されるため、使用者に槽除湿運転の必要性をより確実に報知することができる。
また、本実施形態では、表示部36及びブザー37が作動した後、所定時間Δt2経過しても槽除湿運転の実行を指示するスイッチ入力部35の操作がなければ、表示部36及びブザー37を停止して洗濯乾燥機の電源を切るため、不必要な電力消費量を抑えることができる。
更に、本実施形態の洗濯乾燥機によれば、温度センサ12及び湿度センサ22の両方の検知に基づいて前記槽乾燥行程を終了するので、槽乾燥を必要十分に行って終了することができる。
また、冷却行程中において、温度センサ及び湿度センサの両方の検知に基づいて槽乾燥運転の再開を判定するので、槽乾燥行程の終了判定において誤検知等があっても、槽乾燥を十分に行うことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態について、主に図8を参照しながら、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第2実施形態について、主に図8を参照しながら、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態の洗濯乾燥機は、温度センサ12及び湿度センサ22の検知に基づいて、水槽4内がカビ成長領域にありカビの成長しやすい雰囲気下にあると判断された場合に、報知手段を構成する表示部36及びブザー37が作動させた後、使用者から指示を待たずに自動的に槽除湿運転を実行する。
具体的には、待機状態において温度T及び湿度Hの検知がなされ(S20)、温度センサ12で検知された温度Tから第二閾値H2を決定し(S21)、この第二閾値H2と湿度センサ22で検知される湿度Hとを比較した結果、湿度Hが第二閾値H2以上であれば(S22でNo)、制御装置21は、表示部36に槽除湿運転の実行を示す文字や記号が表示されるとともに、ブザー37より警告音などが発せられ、使用者に槽除湿運転を開始することを報知する(S24)。
そして、制御装置21は、槽除湿運転の開始を報知した後、蓋の開閉検知を行う(S30)。蓋が開いている場合には(S30でNo)、槽除湿運転を終了して再度所定時間Δt1が経過するのを待ち(S30)、蓋が閉じている場合には(S30でYes)、ロック機構25により蓋をロックした状態で(S31)、モータ4によってパルセータ6を回転させて重量検知を行う(S32)。この重量検知に基づいて、機内に衣類があるか否かを判定し(S33)、衣類がある場合には(S33でYes)、水槽4内に衣類が残っている旨を表示部36に表示するとともに、次に使用者が蓋を開ける操作を行うまでは、自動槽乾燥開始モードを一時的に解除する(S34)。衣類が無い場合には(S33でNo)、第一の実施形態と同様の槽乾燥運転を行う(S35)。なお、槽除湿運転の実行中に表示部36にその旨を表示してもよい。
本実施形態によれば、待機中において温度及び湿度を検知し、検知された温度及び湿度に基づいて槽乾燥運転が必要な時に槽乾燥運転を実行するため、機内でカビが発生するのを防ぐことができる。
(その他の実施形態)
第1及び第2実施形態において制御装置21は、所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し槽除湿運転が必要であるか否か判定したが、その判定結果や槽除湿運転の実行状況、例えば、槽除湿運転が必要と判定した積算回数や、槽除湿運転が必要と判定した後に槽除湿運転を実行した積算回数などを、メモリ等に記憶させてもよい。これにより、洗濯乾燥機の使用状況を把握することができ、修理点検時等に使用者に対して水槽4を清潔に保つための改善策をアドバイスしやすくなる。
第1及び第2実施形態において制御装置21は、所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し槽除湿運転が必要であるか否か判定したが、その判定結果や槽除湿運転の実行状況、例えば、槽除湿運転が必要と判定した積算回数や、槽除湿運転が必要と判定した後に槽除湿運転を実行した積算回数などを、メモリ等に記憶させてもよい。これにより、洗濯乾燥機の使用状況を把握することができ、修理点検時等に使用者に対して水槽4を清潔に保つための改善策をアドバイスしやすくなる。
また、第1及び第2実施形態では、水槽4内の空気を除湿する除湿機構として水冷式の除湿器を用いて水槽4内を除湿乾燥したが、ヒートポンプ式やペルチェ式等の除湿器を用いて水槽4内の空気を除湿したり、あるいは、開閉弁40を開放した状態でファン7を回転させ機外(設置雰囲気)の空気を水槽4内に取り込んだり、洗濯物出入口を閉塞する蓋を開放する開放機構を設け当該開放機構によって蓋を開放して設置雰囲気の空気を水槽4内に取り込むことで、水槽4内を除湿乾燥したり、水槽4を除湿する構成は特に限定されず、任意の構成を採用することができる。
また、第1及び第2実施形態では、待機状態において所定時間Δt1毎に温度T及び湿度Hを検知し槽除湿運転が必要であるか否か判定したが、携帯端末など洗濯乾燥機の外部から入力され起動信号に基づいて温度T及び湿度Hを検知し槽除湿運転が必要であるか否か判定してもよい。
さらに、第1及び第2実施形態においては、湿度センサは、相対湿度を検知するものであるが、検知対象は絶対湿度等でも良い。
また、第1及び第2実施形態においては、6つの温度帯に対して第一閾値H1及び第二閾値H2が設定されているが、温度帯の数は2つ以上であれば良い。
さらに、第1及び第2実施形態において、冷却行程の終了判定を冷却時間τに基づいて行っている(図6のS15参照)が、この他様々な方法により終了判定を行うことができる。例えば、温度Tが所定の温度以下となったら、冷却行程を終了する構成でも良い。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、温度センサ及び湿度センサの両方の検知に基づいて槽除湿運転が必要と判定される場合に報知手段が動作するため、使用者に槽除湿運転の必要性を知らせて適切なタイミングで槽除湿行程を実行することができ、水槽が清潔な状態で維持されやすくなる。
本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、2は水槽、7はファン、8はファンモータ、9はヒータ、12は温度センサ、14は水冷式除湿器(除湿手段)、21は制御装置(制御手段)、22は湿度センサ、24は注水弁(除湿手段の一部)、27は循環風路、36は表示部(報知手段)、37はブザー(報知手段)を示す。
Claims (5)
- 洗濯水を貯留する水槽と、前記水槽内の空気が循環する循環風路と、前記循環風路中に設けられた除湿手段と、前記水槽内又は設置雰囲気の温度を検知する温度センサと、前記水槽内の湿度を検知する湿度センサと、報知手段と、報知手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、待機状態に前記温度センサ及び前記湿度センサの両方の検知結果に基づいて前記報知手段を動作させる洗濯機。 - 操作部を備え、
前記報知手段が動作した後、前記操作部が操作されると、前記制御部は、前記水槽内に衣類が投入されていない状態において前記除湿手段により前記水槽内の空気を除湿する槽除湿行程を実行する請求項1に記載の洗濯機。 - 前記報知手段が動作した後、前記制御部は、前記水槽内に衣類が投入されていない状態において前記除湿手段により前記水槽内の空気を除湿する槽除湿行程を実行する請求項1に記載の洗濯機。
- 前記制御部は、前記槽除湿行程の実行中に前記報知手段を動作させる請求項2又は3に記載の洗濯機。
- 前記制御部は、前記槽除湿行程が終了すると前記報知手段を動作させる請求項2〜4のいずれか1項に記載の洗濯機。
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