JP2017142360A - 光波長変換シート、バックライト装置、画像表示装置、および光波長変換シートの製造方法 - Google Patents

光波長変換シート、バックライト装置、画像表示装置、および光波長変換シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光波長変換シートの周縁部に存在する量子ドットの劣化を抑制できる光波長変換シート、これを備えたバックライト装置、および画像表示装置を提供する。
【解決手段】
本発明の一の態様によれば、多層構造の光波長変換シート10であって、多層構造のうちの一層が、バインダ樹脂16と、バインダ樹脂16に分散された量子ドット17、ラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤とを含む光波長変換層11である、光波長変換シート10が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光波長変換シート、バックライト装置、画像表示装置、および光波長変換シートの製造方法に関する。
液晶表示装置等の透過型画像表示装置は、一般に、液晶表示パネル等の透過型画像表示パネルの背面側に配置され、透過型画像表示パネルを照明するバックライト装置を備えている。
現在、色再現性を高めるために、量子ドットおよびバインダ樹脂を含む光波長変換層を備える光波長変換シートをバックライト装置に組み込むことが検討されている(例えば、特許文献1参照)。量子ドットは、光(一次光)を吸収して異なる波長の光(二次光)を放出することができる。量子ドットが放出する光の波長は、主として量子ドットの粒子径に依存する。したがって、光波長変換シートが組み込まれたバックライト装置では、単一の波長域の光を投射する光源を用いながら、種々の色を再現することができる。例えば、青色光を発する光源を用いる場合、光波長変換シートが青色光を吸収して緑色光および赤色光を放出することもできる。このような光波長変換シートが組み込まれたバックライト装置は色純度に優れることから、このバックライト装置を用いた画像表示装置は優れた色再現性を有することになる。
特開2015−111518号公報
光波長変換シートにおいては、量子ドットは水分や酸素によって劣化してしまい、波長変換効率が低下するおそれがあるので、現在、光波長変換層の両面に水分および酸素の透過を抑制するためのバリア層を備えるバリアフィルムを設けている。
バリアフィルムのバリア層は光波長変換層の両面に密着しているが、光波長変換層のバインダ樹脂はラジカル重合性化合物の重合体から構成されているので、光波長変換層とバリア層の密着性が低い。
このため、光波長変換シートに対して耐湿熱性試験を行うと、光波長変換シートにおいて、光波長変換層とバリア層との間の界面にトンネルのような線状の剥離(以下、この剥離を「トンネリング」と称する)が発生するおそれがある。このトンネリングは、光波長変換シートの周縁部において特に発生しやすい。光波長変換シートの周縁部において、トンネリング等の剥離が生じると、光波長変換シートの周縁部に存在する量子ドットが水分や酸素に接触しやすくなるので、光波長変換シートの周縁部に存在する量子ドットが劣化し、光波長変換シートの周縁部における光変換効率が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、光波長変換シートの周縁部に存在する量子ドットの劣化を抑制できる光波長変換シートおよびその製造方法、これを備えたバックライト装置、および画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意研究を重ねたところ、光波長変換層のバインダ樹脂を、ラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物を含む重合性化合物の硬化物から構成することにより、光波長変換層と光波長変換層に隣接する他の層との密着性が向上し、これにより光波長変換シートの周縁部に存在する量子ドットの劣化が抑制できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
本発明の一の態様によれば、多層構造の光波長変換シートであって、前記多層構造のうちの一層が、バインダ樹脂と、前記バインダ樹脂に分散された量子ドット、ラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤とを含む光波長変換層である、光波長変換シートが提供される。
本発明の他の態様によれば、光源と、前記光源からの光を受ける上記の光波長変換シートを備える、バックライト装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記のバックライト装置と、前記バックライト装置の出光側に配置された表示パネルとを備える、画像表示装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、多層構造の光波長変換シートの製造方法であって、第1の層と、量子ドット、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性開始剤、およびカチオン重合開始剤を含む光波長変換層用組成物の塗膜と、第2の層とをこの順で、かつ前記光波長変換組成物の塗膜が前記第1の層および前記第2の層に接触するように配置する工程と、前記光波長変換層用組成物を硬化させて、光波長変換層を形成するとともに、第1の層、前記光波長変換層、および前記第2の層を一体化する工程とを備える、光波長変換シートの製造方法が提供される。
本発明の一の態様の光波長変換シートによれば、光波長変換層が、ラジカル重合開始剤の他、カチオン重合開始剤を含むので、バインダ樹脂は、ラジカル重合性化合物の重合体の他、カチオン重合性化合物の重合体を含んでいる。これにより、光波長変換層と光波長変換層に隣接する層との密着性を向上させることができるので、光波長変換シートの縁部に存在する量子ドットの劣化を抑制できる。また、本発明の他の態様によれば、このような光波長変換シートを備えるバックライト装置および画像表示装置を提供できる。本発明の他の態様の光波長変換シートの製造方法によれば、光波長変換層用組成物が、ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤の他、カチオン重合性化合物およびカチオン重合開始剤を含むので、光波長変換層と光波長変換層に隣接する第1の層および第2の層との密着性を向上させることができ、これにより光波長変換シートの縁部に存在する量子ドットの劣化を抑制できる。
実施形態に係る光波長変換シートの概略構成図である。 実施形態に係る光波長変換シートの作用を示す図である。 実施形態に係る光波長変換シートの製造工程を模式的に示す図である。 実施形態に係る光波長変換シートの製造工程を模式的に示す図である。 実施形態に係る光波長変換シートの製造工程を模式的に示す図である。 実施形態に係るバックライト装置を含む画像表示装置の概略構成図である。 図6に示されるレンズシートの斜視図である。 図7のレンズシートのI−I線に沿った断面図である。 実施形態に係る他のバックライト装置の概略構成図である。
以下、本発明の実施形態に係る光波長変換シート、バックライト装置および画像表示装置について、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「シート」、「フィルム」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」は、フィルムとも呼ばれるような部材も含む意味で用いられ、また「フィルム」はシートとも呼ばれ得るような部材も含む意味で用いられる。図1は本実施形態に係る光波長変換シートの概略構成図であり、図2は本実施形態に係る光波長変換シートの作用を示す図であり、図3〜図5は本実施形態に係る光波長変換シートの製造工程を模式的に示す図である。
<<<<光波長変換シート>>>>
図1に示される光波長変換シート10は、入射する光のうち一部の光の波長を他の波長に変換し、入射した光の他の一部および波長変換された光を出射させるシートである。光波長変換シート10は多層構造となっており、多層構造のうちの一層が光波長変換層11となっている。
図1に示される光波長変換シート10は、光波長変換層11と、光波長変換層11の両面に設けられたバリアフィルム12、13と、バリアフィルム12、13における光波長変換層11側の面とは反対側に設けられた光拡散層14、15とを備えている。光波長変換シート10においては、光拡散層14、15の表面が光波長変換シート10の表面を構成している。
光波長変換シート10は、光拡散層14/バリアフィルム12/光波長変換層11/バリアフィルム13/光拡散層15の構造となっているが、光波長変換シートが多層構造であり、かつ光波長変換層を有していれば、光波長変換シートの構造は特に限定されない。例えば、光波長変換シートは、光拡散層/バリアフィルム/光波長変換層/バリアフィルム、光拡散層/バリアフィルム/光波長変換層、バリアフィルム/光波長変換層、またはバリアフィルム/光波長変換層/バリアフィルムの構成であってもよい。
光波長変換シート10の表面10A、10Bの算術平均粗さ(Ra)は、それぞれ0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましい。光波長変換シート10の表面10A、10BのRaが0.1μmであることが好ましいとしたのは、以下の理由からである。光波長変換シートはバックライト装置内では後述する光学板やレンズシートと接触するが、光波長変換シートと光学板やレンズシートとが貼り付いてしまうと、光波長変換シートと光学板との間の界面や光波長変換シートとレンズシートとの間の界面にウエットアウトと呼ばれる水で濡らしたようなパターンが形成されてしまうおそれがあるので、光波長変換シート10と光学板やレンズシートとの貼り付きを防止するために、Raは、0.1μm以上であることがより好ましい。
上記「Ra」の定義は、JIS B0601−1994に従うものとする。Raは、例えば、表面粗さ測定器(製品名「SE−3400」、小坂研究所社製)を用いて測定することができる。
青色光を発する光源を用い、青色光を緑色光に変換する量子ドットおよび青色光を赤色光に変換する量子ドットの両方を含む光波長変換シート10に照射したとき、光波長変換シートにおける透過光のうち青色光の光強度のピーク値に対する緑色光の光強度のピーク値の割合(緑色光の光強度のピーク値/青色光の光強度のピーク値)は、0.3以上2.0以下であることが好ましく、0.5以上1.5以下であることがより好ましい。
また光波長変換シート10における透過光のうち青色光の光強度のピーク値に対する赤色光の光強度のピーク値の割合(赤色光の光強度のピーク値/青色光の光強度のピーク値)は、0.3以上2.0以下であることが好ましく、0.5以上1.5以下であることがより好ましい。
本明細書における「青色光」とは、380nm以上480nm未満の波長域を有する光であり、「緑色光」とは、480nm以上590nm未満の波長域を有する光であり、「赤色光」とは、590nm以上750nm以下の波長域を有する光である。また、上記各光の光強度は、分光放射輝度計(例えば、製品名「CS2000」、コニカミノルタ社製)を用いて測定することができる。
青色光を発する光源を用い、青色光を緑色光に変換する量子ドットおよび青色光を赤色光に変換する量子ドットの両方を含む光波長変換シート10に照射したとき、光波長変換シートにおける透過光の色度x、yは、それぞれ0.1以上0.40以下であることが好ましく、0.25以上0.35以下であることがより好ましい。光波長変換シートにおける透過光の色度がこの範囲にあることにより、白色光または白色に近い色の光を得ることができる。色度x、yはCIE1931−XYZ表色系の色度である。光波長変換シートにおける透過光の色度x、yは、光拡散板、光波長変換シート、2枚のプリズムシートをこの順に積層した状態で、光源からの青色光を光拡散板側から入光させて、観察者側のプリズムシートから出光した光を、JIS Z8701に準拠して分光放射計(製品名「SR−UL2」、トプコン社製)により測定した値である。
光波長変換シート10の平均厚みは、10μm以上500μm以下となっていることが好ましい。光波長変換シート10の平均厚みがこの範囲であれば、バックライト装置の軽量化および薄膜化に適している。
光波長変換シート10の平均厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)でランダムに20ヶ所撮影した断面の画像を用いて算出できる。これらの中でも、光波長変換シート10の膜厚がμmオーダーであることを考慮すると、SEMを用いることが好ましい。SEMの場合、加速電圧は30kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましく、TEM又はSTEMの場合、加速電圧は30kV、倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
<<<光波長変換層>>>
光波長変換層11は、バインダ樹脂16と、バインダ樹脂16に分散された量子ドット17と、ラジカル重合開始剤と、カチオン重合開始剤とを含んでいる。光波長変換層11は、光散乱性粒子18をさらに含んでいることが好ましい。光散乱性粒子18を含むことにより、内部ヘイズを高めることができる。
光波長変換層11の平均膜厚は、10μm以上200μm以下となっていることが好ましい。この光波長変換層11の平均厚みがこの範囲であれば、バックライト装置の軽量化および薄膜化に適している。光波長変換層11の膜厚は、光波長変換シートの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、20箇所ランダムに撮影し、その断面の画像から算出することができる。光波長変換層11の平均膜厚の上限は150μm未満であることがより好ましい。光波長変換層11の平均膜厚の上限が150μm以上であると、後述するように積層体をロールに巻き取ったときに積層体に巻き締まりが生じ、半硬化した光波長変換層用組成物の塗膜の厚みが部分的ばらつくおそれがある。
<<バインダ樹脂>>
バインダ樹脂16は、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物を含む重合性化合物の硬化物である。バインダ樹脂16においては、ラジカル重合性化合物の重合体16A(以下、ラジカル重合性化合物の重合体を「第1のバインダ樹脂」と称する。)とカチオン重合性化合物の重合体16B(以下、カチオン重合性化合物の重合体を「第2のバインダ樹脂」と称する。)は相分離して、海島構造となっており、また第1のバインダ樹脂16Aと第2のバインダ樹脂16Bとの屈折率差(絶対値)が0.01以上0.30以下であることが好ましい。第1のバインダ樹脂16Aと第2のバインダ樹脂16Bが海島構造となっており、かつ第1のバインダ樹脂16Aと第2のバインダ樹脂16Bの屈折率差が0.1以上0.5以下となっていることにより、海島構造の島部が光散乱性粒子のように光散乱効果を発揮するので、波長変換効率をより向上させることができる。
図1においては第1のバインダ樹脂16Aが海部であり、第2のバインダ樹脂16Bが島部となっているが、第2のバインダ樹脂16Bが海部であり、第1のバインダ樹脂16Aが島部となっていてもよい。また、第1のバインダ樹脂16Aと第2のバインダ樹脂16Bの屈折率差(絶対値)は、より光散乱効果を確実に得るために0.03以上0.30以下となっていることが好ましい。第1のバインダ樹脂16Aの屈折率と第2のバインダ樹脂16Bの屈折率はどちらが大きくてもよい。第1のバインダ樹脂16Aの屈折率は、特に限定されないが、例えば、1.3以上1.7以下としてもよく、また第2のバインダ樹脂16Bの屈折率は、特に限定されないが、例えば、1.3以上1.7以下としてもよい。
<ラジカル重合性化合物>
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合開始剤から発生したラジカルの作用により重合する化合物であり、分子内にラジカル重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。ラジカル重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。なお、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。
ラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性オリゴマー、またはラジカル重合性プレポリマーが挙げられ、これらを適宜調整して、用いることができる。ラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性モノマーと、ラジカル重合性オリゴマーまたはラジカル重合性プレポリマーとの組み合わせが好ましい。
(ラジカル重合性モノマー)
ラジカル重合性モノマーは、重量平均分子量が1000以下のものである。ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ビフェニル骨格含有アクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
(ラジカル重合性オリゴマー)
ラジカル重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000を超え10000以下のものである。上記ラジカル重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましく、ラジカル重合性官能基が3つ(3官能)以上の多官能オリゴマーが好ましい。上記多官能オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(ラジカル重合性プレポリマー)
ラジカル重合性プレポリマーは、重量平均分子量が1万を超えるものであり、重量平均分子量としては1万以上8万以下が好ましく、1万以上4万以下がより好ましい。重量平均分子量が8万を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光波長変換層の外観が悪化するおそれがある。このため、重量平均分子量が8万を超えるラジカル重合性プレポリマーを用いている場合には、上記ラジカル重合性モノマーや上記ラジカル重合性オリゴマーを混合して用いることが好ましい。多官能ラジカル重合性プレポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
<カチオン重合性化合物>
カチオン重合性化合物は、カチオン重合開始剤の分解により発生した酸(ブレンステッド酸あるいはルイス酸)によってカチオン重合する化合物であり、カチオン重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。カチオン重合性官能基としては、例えば、エポキシ基やオキセタニル基等の環状エーテル基、ビニルエーテル基等が挙げられる。
カチオン重合性化合物としては、エポキシ化合物やオキセタン化合物等の分子内に1個以上の環状エーテル基を有する環状エーテル化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。カチオン重合性化合物としては、トンネリングの発生をより抑制する観点から、密着性向上が期待できる環状エーテル化合物が好ましい。さらに、安価で開環付加反応により容易に架橋反応が進行し、強靭な硬化物を生成できるという観点から、カチオン重合性化合物としては、エポキシ化合物が好ましい。
硬化時に網目構造を作り、高温高湿条件下での熱膨張による劣化を低減する観点から、カチオン重合性化合物は、カチオン重合性官能基の官能基当量(重量平均分子量/官能基数)が、50以上1000以下であるものが好ましく、100以上500以下であるものがより好ましい。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物は、分子内に1個以上のエポキシ基を有する化合物である。エポキシ化合物としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、ノボラックフェノール型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、これらの変性物等の芳香族系、あるいは、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、及びアルキレンオキサイド等の脂肪族系が挙げられる。ここで、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等の脂肪族系エポキシ化合物、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート等の分子内に1個以上のエポキシ基と1個以上のエステル基を含有する脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。これらの中では、接着強度および硬化性の点で、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート等の脂環式エポキシ化合物が好ましい。エポキシ化合物は、エポキシ樹脂を含む概念である。
(オキセタン化合物)
オキセタン化合物は、分子内に1個以上のオキセタニル基を有する化合物である。オキセタン化合物としては、特に限定されないが、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等が挙げられる。
(ビニルエーテル化合物)
ビニルエーテル化合物は、分子内に1個以上のビニルエーテル基を有する化合物である。ビニルエーテル化合物としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、1−メチル−3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−メチル−2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、1−ヒドロキシメチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、p−キシレングリコールモノビニルエーテル、m−キシレングリコールモノビニルエーテル、o−キシレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエチレングリコールモノビニルエーテル、オリゴエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、テトラプロピレングリコールモノビニルエーテル、ペンタプロピレングリコールモノビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル等、及びこれらの誘導体などが挙げられる。
なお、カチオン重合性化合物の代わりに、ポリオールおよびイソシアネートを用いた場合には、ポリオールおよびイソシアネートの硬化反応を促進させるためにエージング(養生)に多大な時間を要し、生産工程のリードタイムが長くなり、生産阻害やコスト増になるおそれがある。
<<ラジカル重合開始剤>>
ラジカル重合開始剤は、光または熱によってラジカルを発生させる化合物である。光波長変換層11中に存在するラジカル重合開始剤はバインダ樹脂形成の際に使用されなかったものである。光波長変換層11中に存在するラジカル重合開始剤は、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)、または飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)等の質量分析法によって、確認することができる。
ラジカル重合開始剤は、特に限定されないが、硬化性、硬化後の黄変抑制、開始剤自体の臭気抑制の観点から、アルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、およびチタノセン系化合物からなる群から選択される1以上の化合物が好ましい。
(アルキルフェノン系化合物)
アルキルフェノン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1,2−ジフェニル−2,2−ジメトキシエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、および2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーが挙げられる。
(アシルホスフィンオキサイド系化合物)
アシルホスフィンオキサイド系化合物としては、特に限定されないが、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート、およびビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
(チタノセン系化合物)
チタノセン化合物としては、特に限定されないが、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロチタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルチタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,4,6−トリフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,6−ジフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,4−ジフルオロフェニル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)チタニウム、ビス(2,6−ジフルオロフェニル)ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。
これらの中でも、重合性化合物との相溶性が良好で、また量子ドットの光吸収を阻害しない観点から、ラジカル重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが好ましい。
ラジカル重合開始剤の市販品としては、例えば、Irgacure(登録商標)184、369、379、651、819、907、2959、Irgacure(登録商標)OXE01、ルシリンTPO(いずれもBASFジャパン社製)、NCI−930(ADEKA社製)、SPEEDCURE EMK(日本シーベルヘグナー社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。
<<カチオン重合開始剤>>
ラジカル重合開始剤は、光または熱によって、酸を発生させる化合物である。光波長変換層11中に存在するカチオン重合開始剤はバインダ樹脂形成の際に使用されなかったものである。光波長変換層11中に存在するカチオン重合開始剤は、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)、または飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)等の質量分析法によって、確認することができる。
カチオン重合開始剤は、特に限定されないが、酸発生部分があり、性能が安定しており、重合性化合物への溶解性が高く、また光波長変換層用組成物の貯蔵安定性が高いという観点から、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、およびジアゾニウム塩からなる群から選択される1以上の化合物が好ましい。
(スルホニウム塩)
スルホニウム塩としては、特に限定されないが、例えば、ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、2−メチルベンジルメチルp−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナ−ト、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のトリアリールスルホニウム塩等が挙げられる。
(ヨードニウム塩)
ヨードニウム塩としては、特に限定されないが、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヨードニウム(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフロオロホスフェート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−アルキルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等のジアリールヨードニウム塩が挙げられる。
ジアゾニウム塩としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
これらの中でも、電離放射線照射により速やかに酸が発生し、かつ重合性化合物との相溶性が良いという観点から、カチオン重合開始剤としては、ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、2−メチルベンジルメチルp−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナ−ト、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロフォスフェートが好ましい。
カチオン重合開始剤の市販品としては、例えば、アデカオプトマーSP−100、150、152、170、172(ADEKA社製)、フォトイニシエーター2074(ローディア社製)、カヤラッドPCI−220、620(日本化薬社製)、Irgacure250(BASFジャパン社製)、CPI−100P、101A、200K、210S(サンアプロ社製)、WPI―113、116(和光純薬工業製)、BBI−102、BBI−103、TPS−102、TPS−103、DTS−102、DTS−103(みどり化学社製)等が挙げられる。
<<量子ドット>>
量子ドット17は、量子閉じ込め効果(quantum confinement effect)を有するナノサイズの半導体粒子である。量子ドット17の粒子径および平均粒子径は、例えば、1nm以上20nm以下となっている。量子ドット17は、励起源から光を吸収してエネルギー励起状態に達すると、量子ドット17のエネルギーバンドギャップに該当するエネルギーを放出する。よって、量子ドット17の粒子径又は物質の組成を調節すると、エネルギーバンドギャップを調節することができ、様々なレベルの波長帯のエネルギーを得ることができる。とりわけ、量子ドット17は、狭い波長帯で強い蛍光を発生することができる。
具体的には、量子ドット17は粒子径が小さくなるに従い、エネルギーバンドギャップが大きくなる。すなわち、結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトする。そのため、量子ドットの粒子径を変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長全域にわたって、その発光波長を調節することができる。例えば、量子ドットが後述するCdSe/ZnSから構成されている場合には、量子ドットの粒子径が2.0nm以上4.0nm以下の場合は青色光を発し、量子ドットの粒子径が3.0nm以上6.0nm以下の場合は緑色光を発し、量子ドットの粒子径が4.5nm以上10.0nm以下の場合は赤色光を発する。なお、上記においては、青色光を発する量子ドットの粒子径と緑色光を発する量子ドットの粒子径の範囲は一部において重複しており、また緑色光を発する量子ドットの粒子径と赤色光を発する量子ドットの粒子径の範囲は一部において重複しているが、同じ粒子径を有する量子ドットであっても、量子ドットのコアの大きさによっても発光色が異なる場合があるので、何ら矛盾するものではない。
量子ドット17としては、1種類の量子ドットを用いてもよいが、粒子径または材料等が異なることにより、それぞれ単独の波長域の発光帯を有する2種類以上の量子ドットを用いることも可能である。光波長変換シート10は、図1に示されるように、量子ドット17として、第1の量子ドット17Aと、第1の量子ドット17Aとは異なる波長域の発光体を有する第2の量子ドット17Bとを含んでいる。
図2に示されるように、光波長変換シート10の表面10Aから光を入射させた場合には、量子ドット17に入射した光L1は光L1とは異なる波長の光L2に変換されて、表面10Bから出射する。一方、表面10Aから光を入射させた場合であっても、量子ドット17間を通過する光L1は波長変換されずに、表面10Bから出射する。
上記したように光波長変換シート10から出射される光としては波長変換されない光も存在するので、光源として青色光を発する光源を用い、第1の量子ドット17Aとして青色光を緑色光に変換する量子ドットを用い、第2の量子ドット17Bとして青色光を赤色光に変換する量子ドットを用いた場合には、光波長変換シート10から、青色光、緑色光、赤色光が混合した光を出射させることができる。
量子ドット17は、所望の狭い波長域で強い蛍光を発生することができる。このため、光波長変換シート10を用いたバックライト装置は、色純度の優れた三原色の光で、表示パネルを照明することができる。この場合、表示パネルは、優れた色再現性を有することになる。
量子ドット17は、主に、約2nm以上10nm以下の半導体化合物からなるコアと、このコアと異なる半導体化合物からなるシェルとを有するコアシェル型構造を有していてもよい。シェルはコアを保護する保護層としての機能を有する。
コアとなる材料としては、例えば、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族半導体化合物、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、TiN、TiP、TiAs及びTiSbのようなIII−V族半導体化合物、Si、Ge及びPbのようなIV族半導体、等の半導体化合物又は半導体を含有する半導体結晶が挙げられる。また、InGaPのような3元素以上を含んだ半導体化合物を含む半導体結晶を用いることもできる。これらの中もで、作製の容易性、可視域での発光を得られる粒子径の制御性等の観点から、CdS、CdSe、CdTe、InP、InGaP等の半導体結晶が好適である。
シェルは、励起子がコアに閉じ込められるように、コアを形成する半導体化合物よりもバンドギャップの高い半導体化合物を用いることで、量子ドットの発光効率を高めることができる。このようなバンドギャップの大小関係を有するコアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、Gap/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSe等が挙げられる。
量子ドット17の形状は特に限定されず、例えば、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。量子ドット16の粒子径は、量子ドット17の形状が球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
量子ドット17の粒子径、平均粒子径、形状、分散状態等の情報については、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡により得ることができる。量子ドットの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡または走査透過型電子顕微鏡による光波長変換層の断面観察により測定された20個の量子ドットの直径の平均値として求めることができる。また、量子ドットは粒子径によって発光色が変化するので、量子ドットの発光色の確認から量子ドットの粒子径を求めることも可能である。また、量子ドットの結晶構造、結晶子サイズについては、X線結晶回折(XRD)により知ることができる。さらには、紫外−可視(UV−Vis)吸収スペクトルによって、量子ドットの粒子径等に関する情報を得ることもできる。
光波長変換層11中の量子ドット17の含有量は、0.01質量%以上2質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。量子ドットの含有量が0.01質量%未満であると、充分な発光強度が得られないおそれがあり、また、量子ドットの含有量が2質量%を超えると、充分な励起光の透過光強度が得られないおそれがある。なお、硬化物である光波長変換層中の量子ドットの含有量(質量%)や後述する光散乱性粒子の含有量(質量%)は、以下の方法によって概略算出することができる。まず、光波長変換シートから光波長変換層の少なくとも一部をサンプリングし、その質量を測定する。次いでサンプリングした部分に含まれるバインダ樹脂を溶剤に溶解または燃焼により灰化させて、バインダ樹脂の成分を除去する。バインダ樹脂の成分の除去の際、量子ドットおよび光散乱性粒子は除去されず、また量子ドットと光散乱性粒子の成分は粒子径が大きく異なるので、粒子径の相違から量子ドットの成分と光散乱性粒子の成分を分離する。次いで、分離した量子ドットの成分の質量および光散乱性粒子の成分をそれぞれ測定する。そして、サンプリングした光波長変換層の少なくとも一部の質量と量子ドットの質量に基づいてサンプリングした光波長変換層の少なくとも一部に含まれる量子ドットの質量の割合を算出する。また、サンプリングした光波長変換層の少なくとも一部の質量と光散乱性粒子の質量に基づいてサンプリングした光波長変換層の少なくとも一部に含まれる光散乱性粒子の質量の割合を算出する。
<<光散乱性粒子>>
光散乱性粒子18は、光波長変換シート10に進入した光を散乱させることによって光の進行方向を変化させる作用を有する粒子である。
光波長変換層11中の光散乱性粒子18の含有量は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、3質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の含有量が1質量%未満であると、光散乱効果が充分に得られないおそれがあり、また、光散乱性粒子の含有量が50質量%を超えると、ミー散乱が起こり難くなるので、光散乱効果を充分に得られないおそれがあり、さらに光散乱性粒子が多すぎるために加工性が低下するおそれがある。
光散乱性粒子18の平均粒子径は、量子ドット17の平均粒子径の20倍以上2000倍以下であることが好ましく、50倍以上1000倍以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の20倍未満であると、光波長変換層において充分な光散乱性能が得られないことがあり、光散乱性粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の2000倍を超えると、添加量が同じであっても光散乱性粒子の数が少なくなるため、散乱点の数が減り充分な光散乱効果が得られないおそれがある。なお、光散乱性粒子の平均粒子径は、上述した量子ドットの平均粒子径と同様の方法で測定することができる。
また、光散乱性粒子18の平均粒子径は、光波長変換層の平均膜厚の1/300以上1/20以下であることが好ましく、1/200以上1/30以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が光波長変換層の平均膜厚の1/300未満であると、光波長変換層において充分な光散乱性能が得られないことがあり、光散乱性粒子の平均粒子径が光波長変換層の平均膜厚の1/20を超えると、添加量が同じであっても光波長変換層に対する光散乱性粒子の割合が低下するため、散乱点の数が減り充分な光散乱効果が得られない。
具体的には、光散乱性粒子18の平均粒子径は、例えば、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上5μm以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が0.1μm未満であると、光波長変換シートの光波長変換効率が不充分となることがあり、充分な光散乱性を出すためには光散乱性粒子の添加量を多くする必要がある。一方、光散乱性粒子の平均粒子径が10μmを超えると、添加量(質量%)が同じであっても光散乱粒子の数が少なくなるため、散乱点の数が減り充分な光散乱効果が得られない。
光散乱性粒子18と第1のバインダ樹脂16Aとの屈折率差の絶対値は、充分な光散乱を得る観点から、0.05以上であることが好ましく、0.10以上であることがより好ましい。なお、光散乱性粒子18の屈折率と第1のバインダ樹脂16の屈折率とは、いずれの方が大きくてもよい。ここで、光波長変換層に含有させる前の光散乱性粒子の屈折率の測定方法としては、例えば、ベッケ法、最小偏角法、偏角解析、モード・ライン法、エリプソメトリ法等によって測定することができる。光波長変換層中のバインダ樹脂、光散乱性粒子の屈折率の測定方法としては、例えば、硬化作製した光波長変換層中から光散乱性粒子のかけら、あるいはホストマトリクスのかけらをなんらかの形で取り出したものについてベッケ法を用いることができる。このほか、位相シフトレーザー干渉顕微鏡(エフケー光学研究所製の位相シフトレーザー干渉顕微鏡や溝尻光学工業所製の二光束干渉顕微鏡等)を用いて第1のバインダ樹脂と光散乱性粒子との屈折率差を測定することができる。
光散乱性粒子18の形状は特に限定されず、例えば、球状(真球状、略真球状、楕円球状等)、多面体状、棒状(円柱状、角柱状等)、平板状、りん片状、不定形状等が挙げられる。なお、光散乱性粒子18の粒子径は、光散乱性粒子の形状が球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
光散乱性粒子18は、光散乱性粒子18をバインダ樹脂16中に強固に固定する観点から、バインダ樹脂16と化学結合していることが好ましい。この化学結合は、シランカップリング剤で表面処理された光散乱性粒子を用いることによって実現できる。
シランカップリング剤としては、用いる重合性化合物の種類にもよるが、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基およびイソシアネート基からなる群から選択される1種以上の反応性官能基を有するものを使用することが可能である。重合性化合物として(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いる場合には、カップリング剤は、メルカプト基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基およびスチリル基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。また、重合性化合物としてエポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群から選択される少なくとも1種の基を有する化合物を用いる場合には、シランカップリング剤はエポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。
メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。スチリル基含有シランカップリング剤としては、例えば、p−スチリルトリメトキシシランが挙げられる。
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
イソシアネート基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメオキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩などが挙げられる。
光散乱性粒子18をシランカップリング剤で表面処理する方法としては、光散乱性粒子18にシランカップリング剤をスプレーする乾式法や、光散乱性粒子18を溶剤に分散させてからシランカップリング剤を加えて反応させる湿式法等が挙げられる。
光散乱性粒子18は、アクリル樹脂粒子、スチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、およびウレタン樹脂粒子等の有機粒子であってもよいが、耐湿熱性試験の前後における輝度変化率を小さくことができ、また光波長変換シート10への入射光を好適に散乱させることが可能となり、この入射光に対する光波長変換効率の向上を好適に図ることできることから、無機粒子が好ましい。
無機粒子は、Al等のアルミニウム含有化合物、ZrO等のジルコニウム含有化合物、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)や酸化インジウムスズ(ITO)等のスズ含有化合物、MgOやMgF等のマグネシウム含有化合物、TiOやBaTiO等のチタン含有化合物、Sb等のアンチモン含有化合物、SiO等のケイ素含有化合物、およびZnO等の亜鉛含有化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、バインダ樹脂との屈折率差を大きくすることができるので、大きなミー散乱強度を得ることができる観点からも好ましい。光波長変換シート10による入射光に対する光波長変換効率の向上をより好適に図ることができることから、光散乱性粒子18は、2種以上の材料からなるものであってもよい。
<<<バリアフィルム>>>
バリアフィルム12、13は、水分や酸素の透過を抑制して、量子ドット17を水分や酸素から保護するためのフィルムである。図1に示されるバリアフィルム12、13は、光透過性基材19、20と、光透過性基材19、20における光波長変換層11側に設けられ、かつ水分や酸素の透過を抑制する機能を有するバリア層21、22とを備えている。バリアフィルム12、13は、バリア層21、22を備えていればよく、光透過性基材19、20は備えていなくともよい。
バリアフィルム12、13の酸素透過率(OTR: Oxygen Transmission Rate)は、23℃、相対湿度90%の条件下において、1.0×10−1cm/(m・24h・atm)以下であることが好ましく、1.0×10−2cm/(m・24h・atm)以下であることが更に好ましいが、1.0cm/(m・24h・atm)以下であってもよい。上記酸素透過率は、JIS K7126:2006に準拠した手法で得られる数値であり、酸素ガス透過率測定装置(製品名「OX−TRAN 2/21」、MOCON社製)を用いて測定することができる。
バリアフィルム12、13の水蒸気透過率(WVTR:Water Vaper Transmission Rate)は、40℃、相対湿度90%の条件下において、1.0×10−1g/(m・24h)以下であることが好ましく、1.0×10−2g/(m・24h)以下であることが更に好ましいが、1.0g/(m・24h)以下であってもよい。なお、上記水蒸気透過率はJIS K7129:2008に準拠した手法で得られる数値であり、水蒸気透過率測定装置(製品名「PERMATRAN−W3/31」、MOCON社製)を用いて測定することができる。
バリアフィルムに光散乱性粒子を添加する場合には、光散乱性粒子は光透過性基材に練り込むことによってバリアフィルムに光散乱性粒子を添加することができる。バリアフィルムに光散乱性粒子を添加する場合には、光拡散層は設ける必要がない。なお、この場合、光透過性基材における光波長変換層側とは反対側に傷つき防止のためのオーバーコート層を形成してもよい。
<<光透過性基材>>
光透過性基材19、20の厚みは、特に限定されないが、10μm以上300μm以下であることが好ましい。光透過性基材19、20の厚みが、10μm未満であると、光波長変換シートのアッセンブリ、取扱い時における皺や折れが発生するおそれがあり、また300μmを超えると、ディスプレイの軽量化および薄膜化に適さないおそれがある。光透過性基材19、20の厚みのより好ましい下限は50μm以上、より好ましい上限は200μm以下である。
光透過性基材19、20の平均厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査透過型電子顕微鏡(STEM)で撮影した断面の画像を用いて算出できる。
光透過性基材19、20の構成原料としては、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、又は、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。基材フィルムの構成材料としては、好ましくは、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が挙げられる。
光透過性基材19、20は、単一の基材から構成されていてもよいが、複数の基材から構成される積層基材であってもよい。このような積層基材は、用途に応じて、同種の構成原料の層からなる複数の層から構成されていてもよく、異なる種類の構成原料の層からなる複数の層から構成されていてもよい。
<<バリア層>>
バリア層21、22は、水分や酸素の透過を抑制する機能を有する蒸着層23、24と、蒸着層23、24における光波長変換層11側に設けられ、かつ水分や酸素の透過を抑制し、かつ蒸着層の割れ性を抑制するゾルゲル層25、26との積層体となっている。ただし、バリア層は、ゾルゲル層を備えていなくともよい。また、バリア層を構成する蒸着層やゾルゲル層はそれぞれ2層以上存在してもよい。例えば、バリア層は、蒸着層/ゾルゲル層/蒸着層/ゾルゲル層の順に積層された積層体であってもよい。この場合、光透過性基材は備えていても、備えていなくともよく、また蒸着層としてシリカの蒸着層を用いた場合にはバリア性が優れているものの、光波長変換シートが曲げられたときに割れが発生してしまいバリア性が低下してしまうおそれがあるので、蒸着層としては、シリカ蒸着層よりバリア性が劣るものの、光波長変換シートが曲げられた場合であっても割れ難いという観点から、シリカ以外の無機酸化物材料、例えばアルミナの蒸着層を用いてもよい。
(蒸着層)
蒸着層23、24は、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相成長(PVD)法や化学気相成長(CVD)法等の蒸着法で形成された層である。蒸着層は、バリア性を高めることができるという利点を有する。
蒸着層23、24の形成材料としては、蒸着法によって蒸着でき、かつバリア性が得られるものであれば特に限定されないが、例えば、無機酸化物や金属等が挙げられる。具体的には、上記無機酸化物としては、例えば、シリカ等の酸化ケイ素(SiO)、アルミナ等の酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、酸化イットリウム、酸化ホウ素(B)、酸化カルシウム(CaO)、酸化窒化炭化ケイ素(SiO)、酸化亜鉛等が挙げられ、上記金属としては、例えば、Ti、Al、Mg、Zr等が挙げられる。そのなかでも、高いバリア性及び透明性を有する点から、酸化ケイ素や酸化アルミニウムが好ましい。
蒸着層23、24の膜厚は、特に限定されないが、0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。蒸着層の膜厚が0.01μm未満であると、蒸着層のバリア性能が不充分となることがあり、また1μmを超えると、蒸着層のクラック等によりバリア性能の劣化が起こりやすくなることがある。蒸着層の厚みのより好ましい下限は0.03μm以上であり、より好ましい上限は0.5μm以下である。
蒸着層23、24の膜厚は、光波長変換シート10の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、20箇所ランダムに撮影し、その断面の画像から算出することができる。また、蒸着層12、13は、単一の層であってもよく、複数の層が積層されたものであってもよい。蒸着層が複数層積層されたものである場合、蒸着層を構成する各層は、直接積層形成されていてもよく、貼り合わされていてもよい。
蒸着層23、24としては、蒸着法により形成される層であれば、その蒸着法の種類等は特に限定されるものではなく、CVD法によって形成した層であってもよく、またPVD法によって形成した層であってもよい。
上記蒸着層23、24が、例えばプラズマCVD法等のCVD法により形成される場合、緻密でバリア性の高い層を形成することが可能となるが、製造効率やコスト等の面からはPVD法で蒸着層を形成することが好ましい。
PVD法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が挙げられるが、そのなかでも、そのバリア性等の面から真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法としては、例えば、エレクトロンビーム(EB)加熱方式による真空蒸着法、又は、高周波誘電加熱方式による真空蒸着法等が挙げられる。
蒸着層23、24の下地層として、アンカー層が形成されていてもよい。これにより、バリア性や耐候性を高めることができる。アンカー層の形成材料としては、例えば、接着性樹脂、無機酸化物、有機酸化物、金属等が挙げられる。
上記アンカー層の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法、CVD法、ロールコート法、スピンコート法などが挙げられる。また、これらの方法を組み合わせてもよい。量産性に優れ、アンカー層の密着性を高めることができることから、そのなかでも、成膜時のインラインコートが好ましい。
(ゾルゲル層)
ゾルゲル層25、26は、金属アルコキシドを加水分解し、縮合重合することによって得られた層である。金属アルコキシドは、加水分解性を有するものの中から適宜選択して用いることができ、例えば、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
(RM(OR(m−n) (1)
一般式(1)中、Mは金属原子である。Rは炭素数1〜8の有機基を表す。RYは、炭素数1〜12のアルキル基を表し、mは金属原子Mの価数であり、nは0以上、m以下の整数である。R及びRが複数ある場合、複数あるR、及び複数あるRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
金属原子としては、Si、Al、Sr、Ba、Pb、Ti、Zr、La、Na等が挙げられる。
上記有機基とは、炭素原子を1個以上有する基をいう。Rにおける有機基としては、アルキル基又はフェニル基であることが好ましく、該アルキル基及びフェニル基は、更に置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、アミノ基、エポキシ基等が挙げられる。また、上記アルキル基は二重結合を有していてもよい。
は、炭素数1〜12のアルキル基を表し、当該アルキル基中の水素原子が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子に置換されていてもよい。
金属アルコキシドとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、ジメチルジエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキシド化合物、テトラメトキシチタニウム、テトラエトキシチタニウム、テトライソプロポキシチタニウム、テトラブトキシチタニウム等のチタニウムアルコキシド化合物等が挙げられる。これらの金属アルコキシドは、1種または2種以上を組み合わせて使用することも可能である。上記の金属アルコキシドとしては、その取扱性、硬化反応性、経済性、その他等の点から、アルコキシシラン化合物を使用することが好ましい。
このような金属アルコキシドは、水またはアルコールの共存下で加水分解反応および縮合重合反応を起こし、または、この反応の過程や反応終了後に有機物や触媒を添加し、高分子化して、加熱することにより、非晶質のセラミック質の透明なゾルゲル層を形成することができる。
蒸着層上に金属アルコキシドを含むゾルゲル層用組成物を塗布する方法としては、例えば、ロールコート法、スピンコート法等が挙げられる。
ゾルゲル層25、26の膜厚は、特に限定されないが、0.01μm以上30μm以下であることが好ましい。ゾルゲル層25、26の膜厚が、0.01μm未満であると、ゾルゲル層のバリア性能が不充分となることがあり、また30μmを超えると、加熱による乾操をしたとしても、縮合が十分進行せず、本来のバリア性能が発現されなくなるおそれがある。ゾルゲル層25、26の膜厚の下限は0.1μm以上でることがより好ましく、上限は10μm以上であることがより好ましい。ゾルゲル層25、26の膜厚は、蒸着層23、24の膜厚の測定方法と同様の方法によって求めることができる。
<<<光拡散層>>>
光拡散層14、15は、表面に凹凸形状を有しており、この凹凸形状によって光波長変換シート10に入射する光および出射する光を拡散させることができる。光拡散層14、15を設けることにより、光波長変換シート10における光波長変換効率をより高めることができる。光拡散層14、15は、光散乱性粒子とバインダ樹脂とを含んでいる。
<<光散乱性粒子>>
表面凹凸形成粒子は、主に、光拡散層の表面に凹凸形状を形成するとともに光散乱性機能を発揮するためのものである。
光散乱性粒子の平均粒子径は、上述した量子ドット17の平均粒子径の10倍以上2万倍以下であることが好ましく、10〜5000倍であることがより好ましい。表面凹凸形成粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の10倍未満であると、光拡散層に充分な光拡散性が得られないことがあり、また光散乱性粒子の平均粒子径が量子ドットの平均粒子径の2万倍を超えると、光拡散層の光拡散性能は優れたものとなるが、光拡散層の光の透過率が大幅にダウンしやすくなる。なお、表光散乱性粒子の平均粒子径は、上述した量子ドットの平均粒子径と同様の方法で測定することができる。
具体的には、光拡散層14、15中の光散乱性粒子の平均粒子径は、例えば、1μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがより好ましい。光散乱性粒子の平均粒子径が1μm未満であると、光波長変換シートの光波長変換効率が不充分となることがあり、充分な光拡散性を出すためには光散乱性粒子の添加量を多くする必要がある。一方、光散乱性粒子の平均粒子径が30μmを超えると、光拡散性能は優れたものとなるが、光拡散層の光の透過率が大幅にダウンしやすくなる。
光拡散層14、15中の光散乱性粒子とバインダ樹脂との屈折率差の絶対値は、0.02以上0.15以下であることが好ましい。0.02未満であると、光学的に表面凹凸形成粒子の持つ屈折率による光拡散性が得られず、光波長変換シートの光波長変換効率の向上が不充分となることがあり、0.15を超えると、光拡散層の透過率が低下してしまうことがある。光散乱性粒子とバインダ樹脂との屈折率差のより好ましい下限は0.03以上、より好ましい上限は0.12以下である。なお、光散乱性粒子の屈折率とバインダ樹脂の屈折率とは、いずれの方が大きくてもよい。光散乱性粒子およびバインダ樹脂の屈折率は、光散乱性粒子18および第1のバインダ樹脂の屈折率と同様の手法によって測定することができる。
光拡散層14、15中の光散乱性粒子の形状は光波長変換層11中の光散乱性粒子18の形状と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。光拡散層14、15中の光散乱性粒子は、光波長変換層11中の光散乱性粒子18と同様に、光散乱性粒子をバインダ樹脂中に強固に固定する観点から、バインダ樹脂と化学結合していることが好ましい。この化学結合は、シランカップリング剤で表面修飾された光散乱性粒子を用いることによって実現できる。シランカップリング剤は、光波長変換層11中の光散乱性粒子18の欄で説明したシランカップリング剤と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
光拡散層14、15中の表光散乱性粒子は、有機材料からなる粒子または無機材料からなる粒子であってもよい。光散乱性粒子を構成する有機材料としては特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、メラミン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合体樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。なかでも、架橋アクリル樹脂が好適に用いられる。また、上記光拡散粒子を構成する無機材料としては特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化亜鉛微粒子等の無機酸化物等が挙げられる。なかでも、シリカ及び/又はアルミナが好適に用いられる。
<<バインダ樹脂>>
バインダ樹脂としては、特に限定されないが、光波長変換層11の欄で説明した第1のバインダ樹脂16Aと同様のバインダ樹脂を用いることができるので、ここでは説明を省略するものとする。
<<<光波長変換シートの製造方法>>>
光波長変換シート10は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、図3(A)に示されるように、光透過性基材19の一方の面に蒸着法により蒸着層23を形成する。また、同様にして、光透過性基材20の一方の面に蒸着層24を形成する。次いで、蒸着層23上に、金属アルコキシドを含むゾルゲル層用組成物を塗布し、加熱乾燥させて、図3(B)に示されるようにゾルゲル層25を形成して、第1の層としてのバリア層21およびバリアフィルム12を形成する。また、同様にして、蒸着層24上にゾルゲル層26を形成して、第2の層としてのバリア層22およびバリアフィルム13を形成する。
次いで、光透過性基材19における蒸着層23側の面とは反対側の面に、光散乱性粒子および重合性化合物を含む光拡散層用組成物を塗布し、乾燥させて、光拡散層用組成物の塗膜を形成する。また同様に、光透過性基材20における蒸着層24側の面とは反対側の面に、光拡散層用組成物の塗膜を形成する。
次いで、電離放射線照射等によって、光拡散層用組成物の塗膜を硬化させる。これにより、図3(C)に示されるように、光透過性基材19におけるバリア層21側の面とは反対側の面に光拡散層14が形成されて、光拡散層14付きバリアフィルム12が形成される。また、同様にして、光拡散層15付きバリアフィルム13を形成する。
光拡散層14付きバリアフィルム12および光拡散層15付きバリアフィルム13を形成した後、光拡散層15付きバリアフィルム13における光拡散層15側の面とは反対側の面(ゾルゲル層26の表面)に、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、量子ドット17、ラジカル重合開始剤、およびカチオン重合開始剤を含む光波長変換層用組成物を塗布し、乾燥させて、図4(A)に示されるように光波長変換層用組成物の塗膜27を形成する。光波長変換層用組成物におけるラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、量子ドット、ラジカル重合開始剤、およびカチオン重合開始剤は、光波長変換層の欄で説明したラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、量子ドット、ラジカル重合開始剤、およびカチオン重合開始剤と同様であるので、含有量を除き説明を省略するものとする。光波長変換層用組成物は、光散乱性粒子18をさらに含んでいることが好ましい。なお、光波長変換層用組成物の塗布工程から後述する塗膜27の半硬化工程までをロールツーロール方式で行うことができる。
光波長変換層用組成物中におけるラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との質量比は、2:8〜8:2であることが好ましく、4:6〜6:4であることがより好ましい。カチオン重合性化合物の含有量が少なすぎると、光波長変換層と光波長変換層に隣接する層との密着性が低下し、またカチオン重合性化合物の含有量が多すぎると、後述する半硬化状態の塗膜を含む積層体の巻取り時に光波長変換層用組成物の塗膜がはみ出してしまい、またはこの塗膜からバリアフィルムが剥離してしまい、ロールツーロール方式に対応できないおそれがある。
光波長変換層用組成物中におけるラジカル重合開始剤の含有量は、ラジカル重合性化合物100質量部に対し0.3質量部以上8.0質量部以下であることが好ましい。ラジカル重合開始剤の含有量が、0.3質量部未満であると、後述する半硬化状態の塗膜を含む積層体の巻取り時に光波長変換層用組成物の塗膜がはみ出してしまい、またはこの塗膜からバリアフィルムが剥離してしまい、ロールツーロールに対応できないおそれがあり、また、8.0質量部を超えると、光波長変換シートが黄変してしまうおそれがある。光波長変換層用組成物中におけるラジカル重合開始剤の含有量の下限は、ラジカル重合性化合物100質量部に対し0.5質量部以上であることがより好ましく、また上限は、ラジカル重合性化合物100質量部に対し6.0質量部以下であることがより好ましい。
光波長変換層用組成物中におけるカチオン重合開始剤の含有量は、カチオン重合性化合物100質量部に対し0.5質量部以上8.0質量部以下であることが好ましい。カチオン重合開始剤の含有量が、0.5質量部未満であると、光波長変換層と光波長変換層に隣接する層との密着性が低く、剥離してしまうおそれがあり、また、8.0質量部を超えると、光波長変換シートが黄変してしまうおそれがある。光波長変換層用組成物中におけるカチオン重合開始剤の含有量の下限は、カチオン重合性化合物100質量部に対し1.0質量部以上であることがより好ましく、また上限は、カチオン重合性化合物100質量部に対し6.0質量部以下であることがより好ましい。
光波長変換層用組成物の粘度は、10mPa・s以上10000mPa・s以下であることが好ましい。光波長変換層用組成物の粘度が、10mPa・s未満であると、充分な膜厚を形成することが困難な場合があり、また10000mPa・sを超えると、光波長変換層用組成物を塗布する際に塗出が困難となり、レベリング性が悪くなるおそれがある。光波長変換層用組成物の粘度の下限は10mPa・s以上であることが好ましく、光波長変換層用組成物の粘度の上限は10000mPa・s以下であることが好ましい。
光波長変換層用組成物の塗膜27形成後、図4(B)に示されるように光拡散層14付きバリアフィルム12における光拡散層14側の面とは反対側の面(ゾルゲル層25の表面)が光波長変換層用組成物の塗膜27と接するように、光波長変換層用組成物の塗膜27上に光拡散層14付きバリアフィルム12を配置する。これにより、バリア層21、光波長変換層用組成物の塗膜27、およびバリア層22がこの順で配置され、かつ光波長変換層用組成物の塗膜27がバリア層21、22に接触する。
次いで、光波長変換層用組成物の塗膜27を硬化させる。具体的には、図4(C)に示されるようにバリアフィルム12を介して光波長変換層用組成物の塗膜27に電離放射線を照射する。これにより、ラジカル重合開始剤からラジカルが発生し、ラジカル重合性化合物の重合反応が進行する。一方、カチオン重合開始剤からも酸が発生するが、酸の量としては若干であるので、カチオン重合性化合物においても若干重合する程度である。すなわち、電離放射線照射により塗膜27は半硬化状態となる。本明細書において、「半硬化」とは、塗膜の硬化が完了しておらず、更なる電離放射線照射や熱により硬化が進行する状態を意味する。また、本明細書における電離放射線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線が挙げられる。
そして、図5に示されるように、バリアフィルム12、13で挟まれた半硬化状態の塗膜27を含む積層体28をロール29に巻取り、積層体28が巻かれたロール29を、例えば50℃で加熱し、1日間エージング(養生)することにより、カチオン重合性化合物の重合反応が進み、塗膜27が硬化(完全硬化)する。本明細書における「完全硬化」とは、実質的に塗膜の硬化が進行しない状態を意味する。これにより、光波長変換層11が形成されとともに、光波長変換層11とバリアフィルム12、13(特にバリア層21、22)が密着し、図1に示される光波長変換シート10が得られる。
光波長変換層用組成物においては、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物は相溶しているが、塗膜27を硬化させると、相分離を起こし、ラジカル重合性化合物の重合体およびカチオン重合性化合物の重合体をそれぞれ形成するので、バインダ樹脂16としては、ラジカル重合性化合物の重合体およびカチオン重合性化合物の重合体からなる海島構造が形成される。
光波長変換シート10は、バックライト装置および画像表示装置に組み込んで使用することができる。以下、光波長変換シート10をバックライト装置および画像表示装置に組み込んだ例について説明する。図6は本実施形態に係るバックライト装置を含む画像表示装置の概略構成図であり、図7は図6に示されるレンズシートの斜視図であり、図8は図7のレンズシートのI−I線に沿った断面図であり、図9は本実施形態に係る他のバックライト装置の概略構成図である。
<<<画像表示装置>>>
図6に示される画像表示装置50は、バックライト装置60と、バックライト装置60の出光側に配置された表示パネル100とを備えている。画像表示装置50は、画像を表示する表示面50Aを有している。図6に示される画像表示装置50においては、表示パネル100の表面が表示面50Aとなっている。
バックライト装置50は、表示パネル100を背面側から面状に照らすものである。表示パネル100は、バックライト装置60からの光の透過または遮断を画素毎に制御するシャッターとして機能し、表示面50Aに像を表示するように構成されている。
<<表示パネル>>
図6に示される表示パネル100は、液晶表示パネルであり、入光側に配置された偏光板101と、出光側に配置された偏光板102と、偏光板101と偏光板102との間に配置された液晶セル113とを備えている。偏光板101、102は、入射した光を直交する二つの直線偏光成分(S偏光およびP偏光)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、P偏光)を透過させ、前記一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)に振動する直線偏光成分(例えば、S偏光)を吸収する機能を有している。
液晶セル103には、一つの画素を形成する領域毎に、電圧の印加がなされ得るように構成されている。そして、電圧印加の有無によって液晶セル103中の液晶分子の配向方向が変化するようになる。一例として、入光側に配置された偏光板101を透過した特定方向の直線偏光成分は、電圧印加がなされた液晶セル103を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電圧印加がなされていない液晶セル103を通過する際にその偏光方向を維持する。この場合、液晶セル103への電圧印加の有無によって、偏光板101を透過した特定方向に振動する直線偏光成分を偏光板102に対して透過させ、または偏光板102で吸収して遮断することができる。このようにして、表示パネル100では、バックライト装置60からの光の透過または遮断を画素毎に制御し得るように構成されている。なお、液晶表示パネルの詳細については、種々の公知文献(例えば、「フラットパネルディスプレイ大辞典(内田龍男、内池平樹監修)」2001年工業調査会発行)に記載されており、ここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
<<バックライト装置>>
図6に示されるバックライト装置60は、エッジライト型のバックライト装置として構成され、光源65と、光源65の側方に配置された導光板としての光学板70と、光学板70の出光側に配置された光波長変換シート10と、光波長変換シート10の出光側に配置されたレンズシート75と、レンズシート75の出光側に配置されたレンズシート80と、レンズシート80の出光側に配置された反射型偏光分離シート85と、光学板70の出光側とは反対側に配置された反射シート90とを備えている。バックライト装置60は、光学板70、レンズシート75、80、反射型偏光分離シート85、反射シート90を備えているが、これらのシート等は備えられていなくともよい。本明細書において、「出光側」とは、各部材においてバックライト装置から出射する方向に向かう光が出射される側を意味する。
バックライト置60は、面状に光を発光する発光面60Aを有している。図6に示されるバックライト装置60においては、反射型偏光分離シート85の出光面がバックライト装置70の発光面60Aとなっている。
光波長変換シート10における光学板80側の面が表面10A(入光面)となっており、光波長変換シート10におけるレンズシート75側の面が表面10B(出光面)となっている。
<光源>
光源65は、例えば、線状の冷陰極管等の蛍光灯や、点状の発光ダイオード(LED)や白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本実施の形態において、光源65は、光学板70の後述する入光面70C側に、線状に並べて配置された多数の点状発光体、具体的には、多数の発光ダイオード(LED)によって、構成されている。
バックライト装置60においては光波長変換シート10が配置されていることに伴い、光源65は、単一の波長域の光を放出する発光体のみを用いることができる。例えば、光源は、色純度の高い青色光を発する青色発光ダイオードのみを用いることができる。
<光学板>
導光板としての光学板70は、平面視形状が四角形形状に形成されている。光学板70は、表示パネル100側の一方の主面によって構成された出光面70Aと、出光面70Aに対向するもう一方の主面からなる裏面70Bと、出光面70Aおよび裏面70Bの間を延びる側面とを有している。側面のうちの光源65側の側面が、光源65からの光を受ける入光面70Cとなっている。入光面70Cから光学板70内に入射した光は、入光面70Cと、入光面70Cと対向する反対面とを結ぶ方向(導光方向)に光学板内を導光され、出光面70Aから出射される。
光学板70を構成する材料としては、画像表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。なお、必要に応じて、光学板60中に光を拡散させる機能を有する光拡散材を添加することもできる。光拡散材としては、例えば、平均粒子径が0.5μm以上100μm以下のシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を用いることができる。
<<レンズシート>>
レンズシート75、80は、入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させる機能を有する。本実施形態においては、図8に示されるように、入射角度が大きい光L3の進行方向を変化させて出光側から出射させて、正面方向の輝度を集中的に向上させる機能(集光機能)とともに、入射角度が小さい光L4を反射させて、光波長変換シート10側に戻す機能(再帰反射機能)を有している。レンズシート75、80は、光透過性基材76と、光透過性基材76の一方の面に設けられたレンズ層77とを備えている。
光波長変換シート10の表面10A、10Bが凹凸面となっている場合には、光学板70の出光面70Aは、表面10Aの一部(例えば、凸部)と光学的に密着し、また表面10Aの他の部分(例えば、凹部)と離間していることが好ましく、またレンズシート75の入光面75Aは、表面10Bの一部(例えば、凸部)と光学的に密着し、また表面10Bの他の部分(例えば、凹部)と離間していることが好ましい。この場合、出光面70Aと表面10Aの他の部分との隙間および入光面75Aと表面10Bの他の部分との隙間は空気層となっている。この空気層を設けることにより、出光面70Aと表面10Aおよび入光面75Aと表面10Bが光学的に密着するように光波長変換シート10と光学板70およびレンズシート75とを固定した場合であっても、光波長変換シート10と光学板70およびレンズシート75とが貼り付くことを抑制できるので、光波長変換シート10と光学板70との間の界面および光波長変換シート10とレンズシート75との間の界面にウエットアウトが形成されることを抑制できる。
<光透過性基材>
光透過性基材76は、光透過性基材19、20と同様のものであるので、ここでは説明を省略するものとする。
<レンズ層>
レンズ層77は、図7および図8に示されるように、シート状の本体部78、および本体部78の出光側に並べて配置された複数の単位レンズ79を備えている。
本体部78は、単位レンズ79を支持するシート状部材として機能する。図7および図8に示されるように、本体部78の出光側面78A上には、単位レンズ79が隙間をあけることなく並べられている。したがって、レンズシート75、80の出光面75B、80Bは、レンズ面によって形成されている。その一方で、図8に示すように、本実施の形態において、本体部78は、出光側面78Aに対向する入光側面78Bとして、レンズ層77の入光側面をなす平滑な面を有している。
単位レンズ79は、本体部78の出光側面78A上に並べて配列されている。図7に示されるように単位レンズ79は、単位レンズ79の配列方向ADと交差する方向に線状、とりわけ本実施の形態においては直線状に、延びている。また本実施の形態において、一つのレンズシート75、80に含まれる多数の単位レンズ79は、互いに平行に延びている。また、レンズシート75、80の単位レンズ79の長手方向LDは、レンズシート75、80における単位レンズ89の配列方向ADと直交している。
単位レンズ79は、三角柱状であってもよいし、波状や例えば半球状のような椀状であってもよい。具体的には、単位レンズとしては、単位プリズム、単位シリンドリカルレンズ、単位マイクロレンズ等が挙げられる。本実施形態では、単位レンズとして、出光側に向けて幅が狭くなる三角柱状の単位プリズムについて説明する。レンズシート75、80のシート面の法線方向NDおよび単位レンズ79の配列方向ADの両方に平行な断面(レンズシートの主切断面とも呼ぶ)の形状は、出光側に突出する三角形形状となっている。とりわけ、正面方向輝度を集中的に向上させるという観点から、主切断面における単位レンズ79の断面形状は二等辺三角形形状であるとともに、等辺の間に位置する頂角が本体部78の出光側面78Aから出光側に突出するように、各単位レンズ79が構成されている。
単位レンズ79は、光の利用効率を向上させる観点から、80°以上100°以下の頂角を有することが好ましく、約90°の頂角を有することがより好ましい。ただし、光波長変換シートの巻き取りの際における単位レンズの先端の破損を考慮すると、単位レンズ89の先端は曲面であってもよい。
レンズシート75、80の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位レンズ79の具体例として、単位レンズ79の配列ピッチ(図示された例では、単位レンズ79の幅に相当)を10μm以上200μm以下とすることができる。ただし、昨今においては、単位レンズ79の配列の高精細化が急速に進んでおり、単位レンズ79の配列ピッチを10μm以上50μm以下とすることが好ましい。また、レンズシート75、80のシート面への法線方向NDに沿った本体部78からの単位レンズ79の突出高さを5μm以上100μm以下とすることができる。さらに、単位レンズ79の頂角θを60°以上120°以下とすることができる。
図6から理解され得るように、レンズシート75の単位レンズ79の配列方向とレンズシート80の単位レンズ79の配列方向とは交差、さらに限定的には直交している。
<反射型偏光分離シート>
反射型偏光分離シート85は、レンズシート80から出射される光のうち、第1の直線偏光成分(例えば、P偏光)のみを透過し、かつ第1の直線偏光成分と直交する第2の直線偏光成分(例えば、S偏光)を吸収せずに反射する機能を有する。反射型偏光分離シート95で反射された第2の直線偏光成分は再度反射され、偏光が解消された状態(第1の直線偏光成分と第2の直線偏光成分とを両方含んだ状態)で、再度、反射型偏光分離シート85に入射する。よって、反射型偏光分離シート85は再度入射する光のうち第1の直線偏光成分を透過し、第1の直線偏光成分と直交する第2の直線偏光成分は再度反射される。以下、同上の過程を繰り返す事により、レンズシート80から出光した光の70〜80%程度が第1の直線偏光成分となった光源光として出光される。したがって、反射型偏光分離シート95の第1の直線偏光成分(透過軸成分)の偏光方向と表示パネル100の偏光板101の透過軸方向とを一致させることにより、バックライト装置60からの出射光は全て表示パネル100で画像形成に利用可能となる。したがって、光源65から投入される光エネルギーが同じであっても、反射型偏光分離シート85を未配置の場合に比べて、より高輝度の画像形成が可能となり、又光源65のエネルギー利用効率も向上する。とりわけ、反射型偏光分離シート85で反射された光は、光波長変換シート10で波長変換が行われ得る。したがって、反射型偏光分離シート85を配置することによって、光波長変換シート10の波長変換効率がさらに上昇させることができる。したがって、更なる光の利用効率の改善を期待することができる。
反射型偏光分離シート85としては、3M社から入手可能な「DBEF」(登録商標)を用いることができる。また、「DBEF」以外にも、Shinwha Intertek社から入手可能な高輝度偏光シート「WRPS」やワイヤーグリッド偏光子等を、反射型偏光分離シート95として用いることができる。
<反射シート>
反射シート90は、光学板70の裏面70Bから漏れ出した光を反射して、再び光学板70内に入射させる機能を有する。反射シート90は、白色の散乱反射シート、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等から、構成され得る。反射シート90での反射は、正反射(鏡面反射)でもよく、拡散反射でもよい。反射シート90での反射が拡散反射の場合には、当該拡散反射は、等方性拡散反射であってもよいし、異方性拡散反射であってもよい。
<<他のバックライト装置>>
光波長変換シート10を組み込むバックライト装置は、図9に示されるような直下型のバックライト装置であってもよい。図9に示されるバックライト装置110は、光源65と、光源65の光を受け、かつ光拡散板として機能する光学板111と、光学板111の出光側に配置された光波長変換シート10、光波長変換シート10の出光側に配置されたレンズシート75と、レンズシート75の出光側に配置された反射型偏光分離シート85とを備えている。本実施形態においては、光源65は、光学板111の側方ではなく、光学板111の直下に配置されている。図9において、図6と同じ符号が付されている部材は、図6で示した部材と同じものであるので、説明を省略するものとする。なお、バックライト装置110においては、反射シート90は備えられていない。
<光学板>
光拡散板としての光学板111は、平面視形状が四角形形状に形成されている。光学板111は、光源65側の一方の主面によって構成された入光面111Aと、光波長変換シート10側の他方の主面によって構成された出光面111Bとを有している。入光面111Aから光学板111内に入射した光は、光学板111内で拡散され、出光面111Bから出射される。
光学板111としては、光源65からの光を拡散させることができれば、特に限定されないが、例えば、透明材料中に光拡散性粒子を分散させた板が挙げられる。透明材料としては、特に限定されないが、例えば透明樹脂、無機ガラス等が挙げられる。前記透明樹脂としては、成形が容易である点で、透明熱可塑性樹脂が好適に用いられる。この透明熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリスチレン樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)などが挙げられる。これらのうちの1種を用いても良いし、或いはこれらの2種以上を混合して用いても良い。
<光拡散性粒子>
光学板111中の光拡散性粒子としては、拡散板として一般的に用いられる光拡散性粒子が挙げられる。
光波長変換層のバインダ樹脂がラジカル重合性化合物の重合体のみから構成されている場合に、光波長変換層とバリアフィルムのバリア層との密着性が低いのは、ラジカル重合性化合物は硬化の際に硬化収縮を起こすこと、およびバリア層の表面に存在しているヒドロキシル基と反応しないことが原因であると考えられる。これに対し、本実施形態によれば、光波長変換層11のバインダ樹脂16を形成するための重合性化合物として、ラジカル重合性化合物の他に、カチオン重合性化合物を用いている。カチオン重合性化合物は、硬化の際、硬化収縮を起こし難いので、ラジカル重合性化合物の他に、カチオン重合性化合物を用いることにより、硬化収縮を緩和することができる。また、カチオン重合性化合物は、硬化の際、エーテル環や二重結合が開裂して、重合反応が進むが、一部のカチオン重合性化合物はバリア層の表面に存在するヒドロキシル基と共有結合を形成する。これにより、光波長変換層11と光波長変換層に隣接する層であるバリア層21、22(具体的には、ゾルゲル層25、26)との密着性を向上させることができるので、トンネリング等の剥離が発生し難く、光波長変換シート10の周縁部10Cに存在する量子ドットの劣化を抑制できる。
本発明において、光波長変換層の存在するラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤によって規定しているのは、光波長変換層としてはラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤は必要なものではないが、ラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤はラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物を用いた製法上必要なものであるからである。したがって、光波長変換層においてラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤の存在が確認できれば、光波長変換層の形成する際にラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物を用いているということが分かる。
光波長変換層とバリアフィルムのバリア層との密着性の観点からは、光波長変換層のバインダ樹脂を形成するための重合性化合物として、カチオン重合性化合物のみを用いれば良いとも考えられるが、重合性化合物としてカチオン重合性化合物のみを用いると、カチオン重合性化合物は電離放射線照射によっては若干硬化するものの、カチオン重合性化合物の硬化には多大な時間が要するので、ロールによって巻き取れる程度には硬化しないおそれがある。このため、重合性化合物としてカチオン重合性化合物のみを用いた場合には、ロールツーロール方式を用いて光波長変換シートを形成することは困難である。なお、ポリオールおよびイソシアネートはカチオン重合性化合物よりも硬化に多大な時間を要するので、重合性化合物としてポリオールおよびイソシアネートのみを用いた場合にも、ロールツーロール方式を用いて光波長変換シートを形成することは困難である。これに対し、実施形態によれば、光波長変換層11のバインダ樹脂16を形成するための重合性化合物として、カチオン重合性化合物の他に、ラジカル重合性化合物を用いているので、電離放射線照射によって、短時間でロールによって巻き取れる程度に光波長変換層用組成物の塗膜27を硬化させることができる。これにより、ロールツーロール方式を用いて光波長変換層11を形成することができる。光波長変換層を形成しているので、光波長変換層とゾルゲル層の密着性が劣っており、耐湿熱性試験によって光波長変換シートの周縁部が劣化していた。
本実施形態によれば、光波長変換層11が光散乱性粒子18を含んでいるので、光波長変換効率を一層向上させることができる。したがって、例えば、光源65として青色光を発する光源を用い、第1の量子ドット17Aとして青色光を緑色光に変換する量子ドットを用い、第2の量子ドット17Bとして青色光を赤色光に変換する量子ドットを含む光波長変換シートに青色光を照射した場合、光散乱性粒子を含んでいない光波長変換シートと比べて、色度x、yを上昇させることでき、白色光または白色に近い色味の光を得ることができる。
本実施形態によれば、光波長変換層シート11が光散乱性粒子18を含んでいるので、緑色の発光が赤色の発光よりも優先的に増強させることができる。この理由は明確ではないが、光散乱性粒子は、青色光を緑色光に変換する第1の量子ドットから、青色光を赤色光に変換する第2の量子ドットへのエネルギー移動を阻害するような役割を果たしていると考えられ、本来上記エネルギー移動により失活していた緑色の発光が失活することなく発光過程に至り、結果として緑色の発光が増加するためであると考えられる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。
<光波長変換層用組成物の調製>
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、光波長変換層用組成物を得た。
(光波長変換層用組成物1)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):20質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):80質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.2質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.8質量部
(光波長変換層用組成物2)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):80質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):20質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.8質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.2質量部
(光波長変換層用組成物3)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.25質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物4)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.25質量部
(光波長変換層用組成物5)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物6)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):4.0質量部
(光波長変換層用組成物7)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):4.0質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物8)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・アルミナ粒子(製品名「DAM−03」、電気化学工業社製、平均粒子径4μm):10質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物9)
・メトキシプロピレングリコールアクリレート(製品名「AM−30PG」、新中村化学工業社製、屈折率1.44):50質量部
・フルオレン骨格含有エポキシ化合物(製品名「オグソールEG−200」、大阪ガスケミカル社製、屈折率1.62):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物10)
・ビフェニル骨格含有アクリレート(製品名「401P」、新中村化学工業社製、屈折率1.58):50質量部
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):50質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):0.5質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):0.5質量部
(光波長変換層用組成物11)
・エポキシアクリレート(製品名「ユニディックV−5500」、DIC社製、屈折率1.50):100質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184」、BASFジャパン社製):1.0質量部
(光波長変換層用組成物12)
・ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(製品名「jER828」、三菱化学社製、屈折率1.58):100質量部
・緑色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 530」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径3.3nm):0.20質量部
・赤色発光量子ドット(製品名「CdSe/ZnS 610」、SIGMA−ALDRICH社製、コア:CdSe、シェル:ZnS、平均粒径5.2nm):0.20質量部
・カチオン重合開始剤(ベンジルメチルp−メトキシカルボニルオキシフェニルスルホニウム・ヘキサフルオロアンチモナート、製品名「サンエイド SI−45」、三新化学工業社製):1.0質量部
<ゾルゲル層用組成物の調製>
下記に示す組成に従って、組成(a)のエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、イソプロピルアルコール、及びイオン交換水の混合溶媒にて溶解したEVOH溶液に、予め調製した組成(b)のエチルシリケート、イソプロピルアルコール、アセチルアセトンアルミニウム、イオン交換水からなる加水分解液を加えて攪拌し、さらに予め調製した組成(c)のポリビニルアルコール水溶液、酢酸、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液を加えて攪拌し、無色透明のゾルゲル層用組成物を得た。
<組成(a)>
・EVOH(エチレン共重合率29%):0.122質量部
・イソプロピルアルコール:0.659質量部
・水:0.439質量部
<組成(b)>
・エチルシリケート40(製品名「エチルシリケート40」、コルコート社製):9.146質量%
・イソプロピルアルコール:8.780質量部
・アルミニウムアセチルアセトン:0.018質量部
・水:16.291質量部
<組成(c)>
・ポリビニルアルコール:1.220質量部
・イソプロピルアルコール:19.893質量部
・水:43.329質量部
・酢酸:0.103質量部
<光拡散層用組成物の調製>
下記に示す組成となるように各成分を配合して、光拡散層用組成物を得た。
(光拡散層用組成物)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート:99質量部
・表面凹凸形成粒子(架橋ポリスチレン樹脂ビーズ、製品名「SBX−4」、積水化成品工業株式会社製、平均粒子径4μm):158質量部
・ラジカル重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、製品名「Irgacure(登録商標)184、BASFジャパン社製):1質量部
・溶剤(メチルイソブチルケトン:シクロヘキサノン=1:1(質量比)):170質量部
<実施例1>
まず、2枚のバリアフィルムを次のような方法で作製した。高周波スパッタリング装置において、電極に周波数13.56MHz、電力5kWの高周波電力を印加することにより、チャンバー内で放電を生じさせて、大きさ7インチおよび厚みが50μmの光透過性基材としてのポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ルミラーT60」、東レ社製)の片面にターゲット物質(シリカ)からなる、厚みが50nmであり、かつ屈折率が1.46であるシリカ蒸着層を形成した。また、シリカ蒸着層の表面に上記ゾルゲル層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜を160℃で加熱して、ゾルゲル層を形成した。これにより、ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面にシリカ蒸着層およびゾルゲル層が形成されたバリアフィルムを2枚形成した。
次いで、両方のバリアフィルムにおけるシリカ蒸着層側の面とは反対側の面に上記光拡散層用組成物を、塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、80℃の乾燥空気を30秒間流通させて乾燥させることにより塗膜中の溶剤を蒸発させた。その後、紫外線を積算光量が500mJ/cmになるように照射して塗膜を硬化させることにより膜厚が10μmの光拡散層を形成し、光拡散層付きバリアフィルムを形成した。
次いで、一方の光拡散層付きバリアフィルムのシリカ蒸着層側に光波長変換層用組成物1を塗布し、80℃で乾燥させて、塗膜を形成した。そして、塗膜における光拡散層付きバリアフィルムのシリカ蒸着層の面に、シリカ蒸着層が接するように他方の光拡散層付きバリアフィルムを積層した。この状態で、紫外線を積算光量が500mJ/cmになるように照射した。紫外線を照射した状態では塗膜は半硬化の状態であった。そして、この半硬化の状態の塗膜の両面に光拡散層付きバリアフィルムを備える積層体をロールに巻取った。次いで、積層体がロールに巻取られた状態で、50℃で1日間エージングして、半硬化の状態にあった塗膜を完全に硬化させて、両方の光拡散層付きバリアフィルムに密着した膜厚が100μmの光波長変換層を形成した。これにより、実施例1に係る光波長変換シートを得た。なお、光波長変換層の膜厚は、光波長変換シートの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、20箇所ランダムに撮影し、その断面の画像から求めた。
<実施例2>
実施例2においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例3>
実施例3においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例4>
実施例4においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例5>
実施例5においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物5を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例6>
実施例6においては、光波長変換層の膜厚を10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例7>
実施例7においては、光波長変換層の膜厚を150μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例8>
実施例8においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例9>
実施例9においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物7を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例10>
実施例10においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物8を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例11>
実施例11においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物9を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<実施例12>
実施例12においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物10を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<比較例1>
比較例1においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物11を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<比較例2>
比較例2においては、光波長変換層用組成物1の代わりに光波長変換層用組成物12を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光波長変換シートを作製した。
<光波長変換層中の重合開始剤の確認>
上記実施例および比較例に係る光波長変換シートにおいて、以下のようにして光波長変換層中のラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤の有無を確認した。具体的には、まず、光波長変換シートからバリアフィルムを剥離して、光波長変換層の一部を取り出した。次いで、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS)を用いて、この取り出された光波長変換層の一部中のラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤の有無を確認した。
<密着性試験>
上記実施例および比較例に係る光波長変換シートにおいて、以下のようにして光波長変換層とバリアフィルムとの密着性を評価した。具体的には、まず、初期の各光波長変換シートから、25mm幅の試験片を、周縁部に浮きが生じないようにカッターを用いて切り出した。次いで、得られた試験片を引っ張り試験機(機器名「テンシロン」、エ−・アンド・デ−(A&D)社製)に付属している、チャッキング用冶具に固定し、室温で、試験片の表面を0°として、この表面に対して剥離角180°の方向に引張速度0.3m/分の条件でバリアフィルムを引っ張り、光波長変換層からバリアフィルムを引き剥がし、光波長変換層とバリアフィルムとの密着性を評価した。なお、光波長変換層からバリアフィルムを引き剥がすのに要する力である剥離強度が測定可能な場合には剥離強度を測定した。評価基準は以下の通りとした。
○:バリアフィルムのPET基材が破断した、または剥離強度が2N/25mm以上であった。
×:非密着による測定不能または剥離強度が2N/25mm未満であった。
<巻取性評価>
上記実施例および比較例に係る光波長変換シートの作製段階で得られた積層体をロールに巻取る際の状態および巻き取った後の積層体の状態を目視により観察し、評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:積層体はロールに巻き取られ、またロールに巻き取られた積層体の外観は良好であった。
×:積層体をロールに巻き取ることができなかった、またはロールに巻き取ることができたが、光波長変換層用組成物の塗膜がはみ出していた、搬送中にバリアフィルムが剥離していた、または光波長変換層用組成物の塗膜の厚みが部分的に変化した等の不具合が観察された。
<耐湿熱性試験後における輝度測定および周縁部の色味変化>
上記実施例および比較例に係る光波長変換シートにおいて、光波長変換シートを60℃、相対湿度90%の環境下に500時間放置する耐湿熱性試験を施し、耐湿熱性試験の前後における光波長変換シートの周縁部の色味変化および外観変化について調べた。具体的には、まず、各光波長変換シートに、光波長変換シートを60℃、相対湿度90%の環境下に500時間放置する耐湿熱性試験を行った。
次いで、耐湿熱性試験後の光波長変換シートをKindle Fire(登録商標)HDX7のバックライト装置に組み込んだ。このバックライト装置は、発光ピーク波長が450nmの青色発光ダイオード、光拡散板、第1のプリズムシート、および第2のプリズムシートをこの順に備えているものであり、実施例および比較例に係る光波長変換シートは光拡散板と第1のプリズムシートの間に配置された。第1のプリズムシートおよび第2のプリズムシートは、シート状の本体部と、この本体部上に並べて配置され、かつ各々が配列方向と交差する方向に延びた三角柱状の複数の単位プリズムとを備え、単位プリズムの頂角が90°となっているものであった。第1のプリズムシートは、単位プリズムの配列方向が第2のプリズムシートの単位プリズムの配列方向と直交するように配置された。
そして、光波長変換シートを組み込んだバックライト装置の青色発光ダイオードを点灯させ、青色光を光波長変換シートの一方の表面に照射して、光波長変換シートの他方の表面を介してバックライト装置の発光面(第2のプリズムシートの表面)から出射する光の輝度を測定するとともに、中央部における光の色味と比べて異なる光の色味が確認された周縁部の幅を測定した。輝度の測定には、分光放射輝度計(製品名「CS2000」、コニカミノルタ社製)を用いた。
以下、結果を表1および表2に示す。
Figure 2017142360
Figure 2017142360
以下、結果について述べる。比較例1に係る光波長変換シートにおいては、ラジカル重合性化合物を用いているものの、カチオン重合性化合物を用いずに光波長変換層を形成しているので、光波長変換層とゾルゲル層の密着性が劣っており、耐湿熱性試験によって光波長変換シートの周縁部が劣化していた。
比較例2に係る光波長変換シートにおいては、カチオン重合性化合物を用いているものの、ラジカル重合性化合物を用いずに光波長変換層を形成しているので、光波長変換とゾルゲル層の密着性が劣っており、耐湿熱性試験によって光波長変換シートの周縁部が劣化していた。これは、カチオン重合性化合物は、ラジカル重合性化合物に比べて、反応の進行が遅いので、上記エージング後であっても部分的に塗膜の硬化反応が完全には完了していない領域で共有結合が形成されなかったことが原因であると考えられる。また、比較例2に係る光波長変換シートに係る光波長変換シートの作製時に得られた上記積層体は、巻き取れる程、硬化していなかったので、巻取性も劣っていた。
これに対し、実施例1〜12の光波長変換シートにおいては、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物の両方を用いて光波長変換層を形成しているので、光波長変換層とバリアフィルム(ゾルゲル層)の密着性に優れていたので、耐湿熱性試験によっても光波長変換シートの周縁部の劣化が抑制できた。また、実施例1〜12の光波長変換シートにおいては、カチオン重合性化合物が適度な量で用いられていたので、巻取性も良好であった。
また、実施例1〜12に係る光波長変換シートの断面を、マイクロスコープを用いて、観察したところ、光波長変換層のバインダ樹脂が海島構造となっていることが確認された。
光波長変換層用組成物5においてラジカル重合開始剤の量を、0.5質量部から5.0質量部に代えたところ、耐湿熱性試験後の光波長変換シートにおいては若干黄変が確認された。また、光波長変換層用組成物5においてカチオン開始剤の量を、0.5質量部から5.0質量部に代えたところ、耐湿熱性試験後の光波長変換シートにおいては黄変が確認された。さらに、実施例5において光波長変換層の膜厚を100μmから170μmに代えた場合には、ロールに巻取りされた積層体の塗膜および完全硬化後の光波長変換層の厚みは部分的に変化していた。
上記実施例においては、緑色発光量子ドットや赤色発光量子ドットのコア材料としてCdSeを用いているが、コア材料としてInP、InAs等の非Cd系材料を用いても、上記実施例と同様の結果が得られた。
10…光波長変換シート
10C…周縁部
11…光波長変換層
12、13…バリアフィルム
14、15…光拡散層
16…バインダ樹脂
17…量子ドット
18…光散乱性粒子
19、20…光透過性基材
21、22…バリア層
27…塗膜
50…画像表示装置
60、110…バックライト装置
100…表示パネル

Claims (16)

  1. 多層構造の光波長変換シートであって、
    前記多層構造のうちの一層が、バインダ樹脂と、前記バインダ樹脂に分散された量子ドット、ラジカル重合開始剤およびカチオン重合開始剤とを含む光波長変換層である、光波長変換シート。
  2. 前記バインダ樹脂が、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物を含む重合性化合物の硬化物である、請求項1に記載の光波長変換シート。
  3. 前記ラジカル重合開始剤が、アルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、およびチタノセン系化合物からなる群から選択される1以上の化合物である、請求項1に記載の光波長変換シート。
  4. 前記カチオン重合開始剤が、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、およびジアゾニウム塩からなる群から選択される1以上の化合物である、請求項1に記載の光波長変換シート。
  5. 前記ラジカル重合性化合物と前記カチオン重合性化合物との質量比が2:8〜8:2である、請求項2に記載の光波長変換シート。
  6. 前記カチオン重合性化合物が、環状エーテル化合物である、請求項2に記載の光波長変換シート。
  7. 前記環状エーテル化合物が、エポキシ化合物およびオキセタン化合物の少なくともいずれかである、請求項6に記載の光波長変換シート。
  8. 前記バインダ樹脂において、前記ラジカル重合性化合物の重合体および前記カチオン重合性化合物の重合体が海部と島部からなる海島構造を形成している、請求項2に記載の光波長変換シート。
  9. 前記ラジカル重合性化合物の重合体と前記カチオン重合性化合物の重合体との屈折率差が0.01以上0.30以下である、請求項8に記載の光波長変換シート。
  10. 前記光波長変換層の少なくとも一方の面に密着し、かつ水分および酸素の透過を抑制するバリア層をさらに備える、請求項1に記載の光波長変換シート。
  11. 前記光波長変換層が、光散乱性粒子をさらに含む、請求項1に記載の光波長変換シート。
  12. 光源と、
    前記光源からの光を受ける請求項1に記載の光波長変換シートと
    を備える、バックライト装置。
  13. 請求項12に記載のバックライト装置と、
    前記バックライト装置の出光側に配置された表示パネルと
    を備える、画像表示装置。
  14. 多層構造の光波長変換シートの製造方法であって、
    第1の層と、量子ドット、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性開始剤、およびカチオン重合開始剤を含む光波長変換層用組成物の塗膜と、第2の層とをこの順で、かつ前記光波長変換組成物の塗膜が前記第1の層および前記第2の層に接触するように配置する工程と、
    前記光波長変換層用組成物を硬化させて、光波長変換層を形成するとともに、第1の層、前記光波長変換層、および前記第2の層を一体化する工程と
    を備える、光波長変換シートの製造方法。
  15. 前記第1の層および前記第2の層が、水分および酸素の透過を抑制するバリア層である、請求項14に記載の光波長変換シートの製造方法。
  16. 前記光波長変換層用組成物において、前記ラジカル重合開始剤の含有量が前記ラジカル重合性化合物100質量部に対し0.3質量部以上8.0質量部以下であり、前記カチオン重合開始剤の含有量が前記カチオン重合性化合物100質量部に対し0.5質量部以上8.0質量部以下である、請求項14に記載の光波長変換シートの製造方法。
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