JP2017142097A - 吸盤機能を備えた墨出し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物外周面の墨出し方法として、外壁を傷めることなく、且つ外部足場などを設置することなく、建物外周面上に、精度良く基準線をマーキングすることができる墨出し装置を提供することを課題とする。【解決手段】吸盤機能を備えた墨出し装置であって、レーザ墨出し器と、建物外壁面に吸着させる吸盤本体と、吸盤本体に取付けられたレベル設置治具と、を備え、レベル設置治具は、平滑部と、前記吸盤本体と当該平滑部を接続する連結部で構成されており、前記平滑部の上面には、前記レーザ墨出し器が設置され、当該レーザ墨出し器と前記平滑部、または前記連結部は、落下防止手段で係止されていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、建物の外壁面などの建設工事において、工事範囲を定める位置決め作業、または、其々の位置決め点を結ぶ基準線のマーキング作業に用いる測量・墨出し装置に関するものである。
建設工事では、工事範囲を定めるために床面上、または外壁面上に、基準線の基となる位置決め点を定め、それらの位置決め点を結んで、基準線としてマーキングする墨出し作業が行われる。
具体的には、建物内部の工事では、初めに、下層階の床面上に工事範囲を定める複数の位置決め点を設け、其々の位置決め点を通るように基準線をマーキングする。その後、その床面上の基準線を、上層階の床スラブに設けられた床開口部を通して、順次、上層側の床面上に移動させていき、各階の床面上に、工事範囲が示された基準線をマーキングする墨出し作業が行われている。
また、建物外周部の工事では、地上、または屋上に設けられた位置決め点を基準として、順次、外壁面上に複数の位置決め点を設けた後、其々の位置決め点を結んで基準線を定め、各基準線をスチールテープで移動させていく、スチールテープを用いた墨出し方法や、外壁面に位置決め用金物をアンカー打設して取付け、その金物より基準線を定めるアンカー打設金物による墨出し方法等がある(非特許文献1)。
前記スチールテープを用いた墨出し方法は、建物外周面上において、スチールテープを用いて基準線を何度も移動(盛替え)させていく必要があり、高層建物では作業効率が低下するとともに、精度が悪くなる、といった問題点があった。
また、アンカー打設金物による墨出し方法は、建物外周面上に墨出し用金物を打込む必要があるとともに、工事終了後には墨出し用金物を撤去する必要がある、という問題点があった。
また、建設現場での位置計測、及び墨出し方法として、特許文献1には、計測対象部の前面に、壁面や床面がある場合であっても、障害物の側面側より回り込んで、計測対象部の位置計測、または基準線をマーキングすることができる三次元墨出しシステムが開示されている。
しかしながら、建物外周面上での位置計測、または墨出し作業において、三次元計測機を地上に設置し、建物外周面をターゲットとする場合、三次元計測機と建物外周面との間の計測距離が長くなるとともに、強風時にはレーザ光の照射点にぶれが生じて、建物外周面上に精度良く基準線をマーキングすることは困難であった。
具体的には、建物内部の工事では、初めに、下層階の床面上に工事範囲を定める複数の位置決め点を設け、其々の位置決め点を通るように基準線をマーキングする。その後、その床面上の基準線を、上層階の床スラブに設けられた床開口部を通して、順次、上層側の床面上に移動させていき、各階の床面上に、工事範囲が示された基準線をマーキングする墨出し作業が行われている。
また、建物外周部の工事では、地上、または屋上に設けられた位置決め点を基準として、順次、外壁面上に複数の位置決め点を設けた後、其々の位置決め点を結んで基準線を定め、各基準線をスチールテープで移動させていく、スチールテープを用いた墨出し方法や、外壁面に位置決め用金物をアンカー打設して取付け、その金物より基準線を定めるアンカー打設金物による墨出し方法等がある(非特許文献1)。
前記スチールテープを用いた墨出し方法は、建物外周面上において、スチールテープを用いて基準線を何度も移動(盛替え)させていく必要があり、高層建物では作業効率が低下するとともに、精度が悪くなる、といった問題点があった。
また、アンカー打設金物による墨出し方法は、建物外周面上に墨出し用金物を打込む必要があるとともに、工事終了後には墨出し用金物を撤去する必要がある、という問題点があった。
また、建設現場での位置計測、及び墨出し方法として、特許文献1には、計測対象部の前面に、壁面や床面がある場合であっても、障害物の側面側より回り込んで、計測対象部の位置計測、または基準線をマーキングすることができる三次元墨出しシステムが開示されている。
しかしながら、建物外周面上での位置計測、または墨出し作業において、三次元計測機を地上に設置し、建物外周面をターゲットとする場合、三次元計測機と建物外周面との間の計測距離が長くなるとともに、強風時にはレーザ光の照射点にぶれが生じて、建物外周面上に精度良く基準線をマーキングすることは困難であった。
日本建築学会、「建築工事標準仕様書・同解説、JASS2、仮設工事」、第5版、2006年1月
上記に述べた問題点を踏まえて、本発明は、建物外周面の墨出し方法として、外壁を傷めることなく、且つ高層建物の異なる外壁面の高さ位置であっても、外部足場などを設置することなく、建物外周面上に、精度良く基準線をマーキングすることができる墨出し装置を提供することを課題とする。
本発明者は、高層建物の外周部工事で使用する墨出し装置として、建物外周面上に、容易に着脱が可能な吸盤を備えたレベル設置治具を考案し、そのレベル設置治具にレーザ墨出し器を取り付けることで、外壁を傷つけることなく、移動しながら、建物外周面上にマーキングすることができる墨出し装置を発明した。
第一の発明の吸盤機能を備えた墨出し装置(例えば、後述の墨出し装置10)は、建物外周面の建設工事において、工事範囲を定める位置決め、及び基準線のマーキング作業に用いる墨出し装置であって、レーザ墨出し器(例えば、後述のレーザ墨出し器20)と、建物外壁面に吸着させる吸盤本体(例えば、後述の吸盤本体30)と、吸盤本体に取付けられたレベル設置治具(例えば、後述のレベル設置治具40)と、を備え、レベル設置治具は、平滑部(例えば、後述の平滑部41)と、前記吸盤本体と当該平滑部を接続する連結部(例えば、後述の連結部42)で構成されており、前記平滑部の上面には、前記レーザ墨出し器が設置され、当該レーザ墨出し器と前記平滑部、または前記連結部は、落下防止手段(例えば、後述の落下防止手段50)で係止されていることを特徴とする。
この発明によれば、レベル設置治具が吸盤を備えていることで、建物外壁面に墨出し用金物等を打込むことなく、建物屋上等から吊り下げられた昇降装置内に計測員が乗り込み、その計測員が、建物外周面にレベル設置治具を吸着させることができる。また、レベル設置治具を建物外周面に取り付ける際は、計測員が足を踏ん張り、十分に反力が得られるような枠組足場等による強固な外部足場は必要はなく、昇降装置内から計測員が容易に吸盤を着脱することが可能である。
墨出し装置は、建物外周面がほぼフラット状であれば、レベル設置治具を吸盤にて固定することができるので、建物外周面の任意の高さ位置に設置することができる。
また、レーザ墨出し器とレベル設置治具は、落下防止手段により係止されているので、レーザ墨出し器がレベル設置治具上から滑り落ちた場合でも、地表面に落下させることなく、保護することができる。
この発明によれば、レベル設置治具が吸盤を備えていることで、建物外壁面に墨出し用金物等を打込むことなく、建物屋上等から吊り下げられた昇降装置内に計測員が乗り込み、その計測員が、建物外周面にレベル設置治具を吸着させることができる。また、レベル設置治具を建物外周面に取り付ける際は、計測員が足を踏ん張り、十分に反力が得られるような枠組足場等による強固な外部足場は必要はなく、昇降装置内から計測員が容易に吸盤を着脱することが可能である。
墨出し装置は、建物外周面がほぼフラット状であれば、レベル設置治具を吸盤にて固定することができるので、建物外周面の任意の高さ位置に設置することができる。
また、レーザ墨出し器とレベル設置治具は、落下防止手段により係止されているので、レーザ墨出し器がレベル設置治具上から滑り落ちた場合でも、地表面に落下させることなく、保護することができる。
第二の発明の吸盤機能を備えた墨出し装置は、前記吸盤本体は、吸盤部(例えば、後述の吸盤部31)と、当該吸盤部を建物外周面に密着させる吸着取付け軸(例えば、後述の吸着取付け軸32)で構成されており、さらに、前記吸盤部は、前記レベル設置治具を構成する前記平滑部より上方に設けられていることを特徴とする。
第二の発明によれば、前述の効果に加えて、建物外周面に吸盤部を密着させる際には、吸着取付け軸を使用することで、容易に、建物外周面と吸盤部との間の吸盤内部側に空気だまりが設けられないように密着させることができる。また、建物外周面と吸盤部が強力に密着することで、吸盤内部側に残る空気層の負圧が高められるために、吸盤部の吸着力を増大される。加えて、吸盤部は、吸着取付け軸を密着させる場合と逆方向に押し上げることで、簡単に着脱させることができるため、墨出し装置は容易に移動しながら、墨出し作業を行うことができる。また、レーザ墨出し器は、吸盤部より下方側の平滑部上に設置することで、レーザ墨出し器の重心と平滑部が近接されるために、平滑部上に生じるレーザ墨出し器に作用する外力による曲げモーメント量を低減することができ、滑動抵抗力を高めることができる。
第二の発明によれば、前述の効果に加えて、建物外周面に吸盤部を密着させる際には、吸着取付け軸を使用することで、容易に、建物外周面と吸盤部との間の吸盤内部側に空気だまりが設けられないように密着させることができる。また、建物外周面と吸盤部が強力に密着することで、吸盤内部側に残る空気層の負圧が高められるために、吸盤部の吸着力を増大される。加えて、吸盤部は、吸着取付け軸を密着させる場合と逆方向に押し上げることで、簡単に着脱させることができるため、墨出し装置は容易に移動しながら、墨出し作業を行うことができる。また、レーザ墨出し器は、吸盤部より下方側の平滑部上に設置することで、レーザ墨出し器の重心と平滑部が近接されるために、平滑部上に生じるレーザ墨出し器に作用する外力による曲げモーメント量を低減することができ、滑動抵抗力を高めることができる。
本発明によれば、外壁を傷めることなく、且つ建物外周面の異なる高さ位置であっても、外部足場などを設置することなく、建物外周面に墨出し装置を設置することができる。また、その墨出し装置を使用することで、建物外周面上に、精度良く、基準線をマーキングすることができる。
本発明の吸盤機能を備えた墨出し装置は、高層建物の外周部工事において、建物外周面上にマーキングする際に使用する測量・墨出し装置であって、レーザ墨出し器と、そのレーザ墨出し器が取り付けられるレベル設置治具で構成される。
第一実施形態の墨出し装置は、図1に示すように、マーキングの開始点と終了点がほぼフラットな建物外周面に用いるものであり、レーザ墨出し器が設置されるレベル設置治具には2つの吸盤本体が並列に設けられている。一方、第二実施形態の墨出し装置は、図3に示すように、建物外周面が交差する出隅外壁部分に設置されるものであり、レベル設置治具には交差する建物外周面と其々対応するように、2つの吸盤本体が交差する位置に設けられている。
以下、各実施形態について、構成と、その作用効果を述べる。
第一実施形態の墨出し装置は、図1に示すように、マーキングの開始点と終了点がほぼフラットな建物外周面に用いるものであり、レーザ墨出し器が設置されるレベル設置治具には2つの吸盤本体が並列に設けられている。一方、第二実施形態の墨出し装置は、図3に示すように、建物外周面が交差する出隅外壁部分に設置されるものであり、レベル設置治具には交差する建物外周面と其々対応するように、2つの吸盤本体が交差する位置に設けられている。
以下、各実施形態について、構成と、その作用効果を述べる。
<第1実施形態>
墨出し装置は、レーザ墨出し器とレベル設置治具で構成される。墨出し装置は、建物外周面がほぼフラット状のガラス面や鋼板面、またはカーテンウオール面に、レベル設置治具を吸着させ、レーザ墨出し器を用いて、基準線をマーキングする際に使用する測量・墨出し装置である。
墨出し装置は、レーザ墨出し器とレベル設置治具で構成される。墨出し装置は、建物外周面がほぼフラット状のガラス面や鋼板面、またはカーテンウオール面に、レベル設置治具を吸着させ、レーザ墨出し器を用いて、基準線をマーキングする際に使用する測量・墨出し装置である。
図1に、レーザ墨出し器が設置されるレベル設置治具40を示す。レベル設置治具は、図1に示すように、建物外周面60に吸着させる2つの円盤状の吸盤本体30と、その吸盤本体から下方側に延びる連結部42と、その連結部に接続された平滑部41で構成される。連結部は筒状体であり、平滑部は矩形状の平板である。
平滑部と連結部は、レベル設置治具を軽量化するために、それぞれアルミ製であり、平滑部の上面に連結部の最下端部がアルミ溶接されている。また、平滑部の長手方向の中央部付近には、開口部が設けられている。平滑部は、上面にレーザ墨出し器が設置され、当該平滑部の長手方向の両端部からは其々連結部が立設されている。また、連結部の上端部には、吸盤本体が取り付けられている。レーザ墨出し器と、平滑部、または連結部は、図2(c)に示すように、紐状体、または鎖で形成された落下防止手段で係止されている。
連結部を形成する筒状体42は、薄肉管を2重に配置させた2重管構造である。連結部が2重管構造であることで、レーザ墨出し器を鉛直方向に僅かに高さ調整する際には、墨出し装置を固定する吸盤を一旦着脱させた後、新たな高さ位置に吸着させることなく、連結部を構成する外部側の薄肉管を伸縮させることで、所定の高さに位置固定することができる。
平滑部と連結部は、レベル設置治具を軽量化するために、それぞれアルミ製であり、平滑部の上面に連結部の最下端部がアルミ溶接されている。また、平滑部の長手方向の中央部付近には、開口部が設けられている。平滑部は、上面にレーザ墨出し器が設置され、当該平滑部の長手方向の両端部からは其々連結部が立設されている。また、連結部の上端部には、吸盤本体が取り付けられている。レーザ墨出し器と、平滑部、または連結部は、図2(c)に示すように、紐状体、または鎖で形成された落下防止手段で係止されている。
連結部を形成する筒状体42は、薄肉管を2重に配置させた2重管構造である。連結部が2重管構造であることで、レーザ墨出し器を鉛直方向に僅かに高さ調整する際には、墨出し装置を固定する吸盤を一旦着脱させた後、新たな高さ位置に吸着させることなく、連結部を構成する外部側の薄肉管を伸縮させることで、所定の高さに位置固定することができる。
図2に、レベル設置治具の説明図を示す。図2(a)は見下げ平面図であり、図2(b)は立面図で、図2(c)は側面図である。
吸盤本体30は、図に示すように、吸盤部31と、建物外周面に当該吸盤部を密着させる吸着取付け軸32で構成されている。
吸盤本体は、図2(a)に示すように、建物外周面に吸盤本体を密着させる際には、建物外周面に吸盤部を添わせた後、吸着取り付け軸を押し下げて、建物外周面と吸盤部との間の吸盤内部側の負圧を高めて、建物外周面に吸盤部を取り付ける。また、吸盤本体を建物外周面から取り外す際には、吸盤部を密着させる場合と反対方向に吸着取り付け軸を押し上げて、吸盤部の吸着力を弱めて、建物外周面から吸盤本体を取り外す。
吸盤部31は、図2(c)に示すように、建物外周面に密着させるゴム素材からなるリング状吸着体31aと、そのリング状吸着体の形状を保護するための吸着体保護部31bで構成される。
吸盤部と連結部は、図2(b)に示すように、レベル設置治具を構成する平滑部41より立設された連結部42に取り付けられている。吸盤部は、当該吸盤部を構成する吸着体保護部に連結部用の孔部が設けられており、その連結部用の孔部に下方側より連結部を挿通させ、連結部の材軸と交差方向からボルトで締め付けられ、固定されている。
吸盤本体30は、図に示すように、吸盤部31と、建物外周面に当該吸盤部を密着させる吸着取付け軸32で構成されている。
吸盤本体は、図2(a)に示すように、建物外周面に吸盤本体を密着させる際には、建物外周面に吸盤部を添わせた後、吸着取り付け軸を押し下げて、建物外周面と吸盤部との間の吸盤内部側の負圧を高めて、建物外周面に吸盤部を取り付ける。また、吸盤本体を建物外周面から取り外す際には、吸盤部を密着させる場合と反対方向に吸着取り付け軸を押し上げて、吸盤部の吸着力を弱めて、建物外周面から吸盤本体を取り外す。
吸盤部31は、図2(c)に示すように、建物外周面に密着させるゴム素材からなるリング状吸着体31aと、そのリング状吸着体の形状を保護するための吸着体保護部31bで構成される。
吸盤部と連結部は、図2(b)に示すように、レベル設置治具を構成する平滑部41より立設された連結部42に取り付けられている。吸盤部は、当該吸盤部を構成する吸着体保護部に連結部用の孔部が設けられており、その連結部用の孔部に下方側より連結部を挿通させ、連結部の材軸と交差方向からボルトで締め付けられ、固定されている。
下記に、本願発明の墨出し装置について、その使用方法を述べる。
図4に、第一実施形態の墨出し装置を使用した墨出し実施状況を示す。計測員は、建物屋上から吊り下げ式昇降装置内に乗り込み、所定の建物外周面の高さ位置まで移動した後、建物外周部の外装ガラス面に、吸盤を備えたレベル設置治具を密着させた後、そのレベル設置治具にレーザ墨出し器を取り付ける。その後、レーザ墨出し器から建物外周面上のターゲットに向って、レーザ−を照射し、そのレーザ−照射点に沿って、基準線をマーキングする。
図4に、第一実施形態の墨出し装置を使用した墨出し実施状況を示す。計測員は、建物屋上から吊り下げ式昇降装置内に乗り込み、所定の建物外周面の高さ位置まで移動した後、建物外周部の外装ガラス面に、吸盤を備えたレベル設置治具を密着させた後、そのレベル設置治具にレーザ墨出し器を取り付ける。その後、レーザ墨出し器から建物外周面上のターゲットに向って、レーザ−を照射し、そのレーザ−照射点に沿って、基準線をマーキングする。
下記に、第1実施形態の作用、効果を述べる。
(1)吸盤部を備えたレベル設置治具にレーザ墨出し器を取り付けることで、外壁を傷めることなく、建物外周面に墨出し装置を設置することができる。
(2)レベル設置治具は、建物外周面に吸盤によって固定されるために、墨出し装置を建物外周面の任意の高さ位置に設置することができる。
(3)レベル設置治具を構成する連結部が2重管構造であり、外部側の薄肉管を伸縮させることで、レーザ墨出し器を鉛直方向に僅かに高さ調整する際には、墨出し装置を着脱し、移動させることなく対応できる。
(4)レベル設置治具をアルミ製とすることで、軽量化と優れた防食性を備えたレーザ墨出し器用の架台が実現できる。
(5)吸着取付け軸は、先端部分に加える押し下げ力、または押し上げ力を、材軸部分をアーム長さとするてこ機構によって強力な外力に変換し、吸盤本体に対して、強力な押し込み力、または引き離し力として作用させることができる。よって、建物外周面とレベル設置治具を構成する吸盤本体は、強力な押し込み力により密着させることができる。
(1)吸盤部を備えたレベル設置治具にレーザ墨出し器を取り付けることで、外壁を傷めることなく、建物外周面に墨出し装置を設置することができる。
(2)レベル設置治具は、建物外周面に吸盤によって固定されるために、墨出し装置を建物外周面の任意の高さ位置に設置することができる。
(3)レベル設置治具を構成する連結部が2重管構造であり、外部側の薄肉管を伸縮させることで、レーザ墨出し器を鉛直方向に僅かに高さ調整する際には、墨出し装置を着脱し、移動させることなく対応できる。
(4)レベル設置治具をアルミ製とすることで、軽量化と優れた防食性を備えたレーザ墨出し器用の架台が実現できる。
(5)吸着取付け軸は、先端部分に加える押し下げ力、または押し上げ力を、材軸部分をアーム長さとするてこ機構によって強力な外力に変換し、吸盤本体に対して、強力な押し込み力、または引き離し力として作用させることができる。よって、建物外周面とレベル設置治具を構成する吸盤本体は、強力な押し込み力により密着させることができる。
<第2実施形態>
図3に、第二実施形態の墨出し装置10を構成するレベル設置治具40を示す。
本第二実施形態の墨出し装置は、第一実施形態と同様の構成については、説明を割愛し、異なる構成、または作用効果のみを記載する。第二実施形態のレベル設置治具は、出隅部分の建物外壁面、または外装ガラス面に、レーザ墨出し器を設置するための架台である。レベル設置治具は、第一実施形態と同様に、平滑部と連結部で構成されており、平滑部はL型状の平板である。連結部は、L型状の平板で形成され、L型状の平板の両端部から其々円筒体が立設されており、当該円筒体の上端部に第1の吸盤本体と第2の吸盤本体が取り付けられている。吸盤本体1と吸盤本体2は、出隅部分の建物外周面にそれぞれ吸着できるように交差する位置に設けられている。
図3に、第二実施形態の墨出し装置10を構成するレベル設置治具40を示す。
本第二実施形態の墨出し装置は、第一実施形態と同様の構成については、説明を割愛し、異なる構成、または作用効果のみを記載する。第二実施形態のレベル設置治具は、出隅部分の建物外壁面、または外装ガラス面に、レーザ墨出し器を設置するための架台である。レベル設置治具は、第一実施形態と同様に、平滑部と連結部で構成されており、平滑部はL型状の平板である。連結部は、L型状の平板で形成され、L型状の平板の両端部から其々円筒体が立設されており、当該円筒体の上端部に第1の吸盤本体と第2の吸盤本体が取り付けられている。吸盤本体1と吸盤本体2は、出隅部分の建物外周面にそれぞれ吸着できるように交差する位置に設けられている。
下記に、第二実施形態の墨出し装置について、その使用方法を述べる。
図5に、第二実施形態の墨出し装置を使用した墨出し実施状況を示す。計測員は、第一実施形態の墨出し装置と同様に、建物屋上からの吊り下げ式昇降装置内に乗り込み、所定の建物外周面の高さ位置まで移動した後、出隅部分の建物外壁面、または外装ガラス面に、本実施形態の墨出し装置を吸着させ固定する。その後、レーザ墨出し器より、出隅を構成する一方側の建物外装面と、他方側の建物外装面に対して、其々、レーザ−光を照射して、基準線をマーキングする。
図5に、第二実施形態の墨出し装置を使用した墨出し実施状況を示す。計測員は、第一実施形態の墨出し装置と同様に、建物屋上からの吊り下げ式昇降装置内に乗り込み、所定の建物外周面の高さ位置まで移動した後、出隅部分の建物外壁面、または外装ガラス面に、本実施形態の墨出し装置を吸着させ固定する。その後、レーザ墨出し器より、出隅を構成する一方側の建物外装面と、他方側の建物外装面に対して、其々、レーザ−光を照射して、基準線をマーキングする。
下記に、第二実施形態の墨出し装置の作用、効果を述べる。
(1)出隅部分の建物外周面に、平滑部がL型形状のレベル設置治具を吸着させることで、計測する建物外周面ごとに、墨出し装置を移動させることなく、出隅を形成する2方向の建物外周面を、1つの墨出し装置にて其々計測することができる。よって、工事範囲を定める位置計測、または基準線のマーキング作業を、短工期で実施することができる。
(1)出隅部分の建物外周面に、平滑部がL型形状のレベル設置治具を吸着させることで、計測する建物外周面ごとに、墨出し装置を移動させることなく、出隅を形成する2方向の建物外周面を、1つの墨出し装置にて其々計測することができる。よって、工事範囲を定める位置計測、または基準線のマーキング作業を、短工期で実施することができる。
上述の各実施形態では、レベル設置治具を構成する平滑部は平板で形成したが、全面が平板である必要はなく、部分的に段差部を備えた板状材同士が溶接されたものでも良い。また、各実施形態では、レベル設置治具にレーザ墨出し器を設置したが、計測・墨出し機器については構造形式を限定するものではなく、光学式計測器を用いても本発明を実現することはできる。
10 墨出し装置 20 レーザ墨出し器 30 吸盤本体
30a 第1の吸盤本体 30b 第2の吸盤本体
31 吸盤部 31a リング状吸着体 31b 吸着体保護部
32 吸着取付け軸 40 レベル設置治具 41 平滑部
42 連結部(筒状体) 43 開口部
50 落下防止手段(紐状体、鎖) 60 建物外周面
30a 第1の吸盤本体 30b 第2の吸盤本体
31 吸盤部 31a リング状吸着体 31b 吸着体保護部
32 吸着取付け軸 40 レベル設置治具 41 平滑部
42 連結部(筒状体) 43 開口部
50 落下防止手段(紐状体、鎖) 60 建物外周面
Claims (2)
- 建物外周面の建設工事において、工事範囲を定める位置決め、及び基準線のマーキング作業に用いる墨出し装置であって、
レーザ墨出し器と、
建物外壁面に吸着させる吸盤本体と、
吸盤本体に取付けられたレベル設置治具と、を備え、
レベル設置治具は、平滑部と、前記吸盤本体と当該平滑部とを接続する連結部で構成されており、
前記平滑部の上面には、前記レーザ墨出し器が設置され、当該レーザ墨出し器と前記平滑部、または前記連結部は落下防止手段で係止されていることを特徴とする吸盤機能を備えた墨出し装置。 - 前記吸盤本体は、吸盤部と、当該吸盤部を建物外周面に密着させる吸着取付け軸で構成されており、
さらに、前記吸盤部は、前記レベル設置治具を構成する前記平滑部より上方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸盤機能を備えた墨出し装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016022339A JP2017142097A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 吸盤機能を備えた墨出し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016022339A JP2017142097A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 吸盤機能を備えた墨出し装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017142097A true JP2017142097A (ja) | 2017-08-17 |
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ID=59627238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016022339A Pending JP2017142097A (ja) | 2016-02-09 | 2016-02-09 | 吸盤機能を備えた墨出し装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2016
- 2016-02-09 JP JP2016022339A patent/JP2017142097A/ja active Pending
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