JP2017142036A - Gm冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転が防止されるように構成されたスコッチヨークを有するGM冷凍機を提供すること。【解決手段】 GM冷凍機1は、一方端がディスプレーサ3に接続された連結ロッド72と、内側空間71hが形成されるように枠状に形成されるとともに、連結ロッド72の他方端に接続された枠状体71と、枠状体71の内側空間71hに配設されるとともに内側空間71h内で偏心回転する軸受部材73と、を有するスコッチヨーク7と、枠状体71が収容される収容空間8aが形成されたハウジング8を備える。また、GM冷凍機1は、収容空間8a内で連結ロッド72の軸回りに枠状体71が回転して枠状体がハウジング8に接触しないように、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転動作を規制する回転規制部材としての第一ガイドピン11及び第二ガイドピン12を備える。【選択図】 図1
Description
本発明は、GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機に関する。
GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機は、低温端部及び高温端部を有するとともに内部にヘリウム等の作動ガスが充填されたシリンダ部材と、内部に蓄冷材が充填されるとともにシリンダ部材の内部に往復動可能に配設されたディスプレーサと、ディスプレーサをシリンダ部材内で往復動させる駆動装置と、シリンダ部材内に高圧及び低圧を交互に印加する圧力振動装置とを備える。そして、シリンダ部材の低温端部内の作動ガスの容積及び圧力がGMサイクルに従って変化するように、ディスプレーサの往復動作に連動させて圧力振動装置がシリンダ部材内に高圧及び低圧を交互に印加する。これにより、シリンダ部材の低温端部に囲まれた膨張空間にて低温が発生する。
GM冷凍機に備えられる駆動装置は、一般的に、モータ等の回転電機と、回転電機の出力軸に接続されたクランク部材(偏心部材)と、スコッチヨークを備える。クランク部材は、出力軸に接続されるとともに、出力軸の回転に伴い出力軸の軸心(回転中心)を中心として偏心回転するクランクピン(偏心部)を有する。スコッチヨークは、一方端がディスプレーサに接続された連結ロッドと、内側空間が形成されるように枠状に形成されるとともに連結ロッドの他方端に接続された枠状体と、枠状体の内側空間に配設されるとともにクランクピンに接続され、出力軸の回転に伴いクランクピンとともに出力軸の軸心を中心として枠状体の内側空間内で偏心回転する軸受部材とを有する。連結ロッドは、その軸方向がシリンダ部材内でのディスプレーサの往復動方向に一致するように、ディスプレーサの一方の端部に接続される。また、軸受部材は、その偏心回転平面が連結ロッドの軸線と平行となるように、枠状体の内側空間に配設される。
回転電機が作動してその出力軸が回転すると、出力軸に接続されたクランク部材のクランクピンが偏心回転し、さらに、クランクピンに接続された軸受部材が枠状体の内側空間内で偏心回転する。ここで、軸受部材の偏心回転動作は、連結ロッドの軸方向に沿って移動する成分と、連結ロッドの軸方向に直交する方向に沿って移動する成分とに分解することができる。軸受部材の偏心回転動作のうち、連結ロッドの軸方向に直交する方向に沿って移動する成分により、軸受部材が枠状体の内側空間内を移動する。このため連結ロッドの軸方向に直交する方向への軸受部材の移動動作は枠状体に伝達されない。一方、軸受部材の偏心回転動作のうち、連結ロッドの軸方向に沿った方向への軸受部材の移動動作は枠状体に伝達される。このため、軸受部材の偏心動作に伴い、枠状体及び枠状体に接続した連結ロッドが、連結ロッドの軸方向に往復動する。連結ロッドの往復動がディスプレーサに伝達されることにより、ディスプレーサがシリンダ部材内にて往復動する。このようなスコッチヨークの構成は、特許文献1及び特許文献2に示される。
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1の図2、及び、特許文献2の図3に示されるように、従来のGM冷凍機に備えられるスコッチヨークの連結ロッドは、枠状体を挟むように同軸的に設けられた2本のロッドにより構成されており、一方のロッドはディスプレーサに接続され、他方のロッドは枠状体の往復動作を許容するようにハウジングに支持される。従って、ハウジング内における枠状体の往復動は連結ロッドによってガイドされ、ハウジング内における枠状体の往復動方向以外の移動は連結ロッドによって規制される。
特許文献1の図2、及び、特許文献2の図3に示されるように、従来のGM冷凍機に備えられるスコッチヨークの連結ロッドは、枠状体を挟むように同軸的に設けられた2本のロッドにより構成されており、一方のロッドはディスプレーサに接続され、他方のロッドは枠状体の往復動作を許容するようにハウジングに支持される。従って、ハウジング内における枠状体の往復動は連結ロッドによってガイドされ、ハウジング内における枠状体の往復動方向以外の移動は連結ロッドによって規制される。
しかしながら、上記したスコッチヨークの構成では、枠状体の往復動方向以外の移動は規制され得るものの、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転を規制することができない。枠状体が連結ロッドの軸回りに回転すると、枠状体が、それを収容する収容空間を構成するハウジングの内壁面に接触する虞がある。枠状体の往復動中に枠状体が回転してハウジングの内壁面に接触すると、こじれなどを起こしてスコッチヨーク及びディスプレーサの作動不良を生じる虞がある。
本発明は、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転が防止されるように構成されたスコッチヨークを有するGM冷凍機を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、低温端部(211,221)及び高温端部(212)を有するとともに内部に作動ガスが充填されたシリンダ部材(2)と、内部に蓄冷材(33,34)が充填され、シリンダ部材の内部に往復動可能に配設されたディスプレーサ(3)と、出力軸(51)を有する回転電機(5)と、出力軸に接続されるとともに、出力軸の回転に伴い出力軸の軸心を中心として偏心回転する偏心部(62)を有する偏心部材(6)と、一方端がディスプレーサに接続された連結ロッド(72)と、内側空間が形成されるように枠状に形成されるとともに、連結ロッドの他方端に接続された枠状体(71)と、枠状体の内側空間(71h)に配設されるとともに偏心部に接続され、出力軸の回転に伴い偏心部とともに出力軸の軸心を中心として枠状体の内側空間内で偏心回転する軸受部材(73)と、を有し、枠状体の内側空間内での軸受部材の偏心回転動作によって枠状体及び連結ロッドが往復動することにより、ディスプレーサをシリンダ部材内にて往復動させるように構成されたスコッチヨーク(7)と、スコッチヨークが収容される収容空間(8a)が内部に形成されたハウジング(8)と、シリンダ部材の低温端部内の作動ガスの容積及び圧力がGMサイクルに従って変化するように、ディスプレーサの往復動作に連動させてシリンダ部材内に高圧及び低圧を交互に印加する圧力振動装置(9)と、連結ロッドの軸回りに枠状体が回転して枠状体がハウジングに接触しないように、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制する回転規制部材(11,12,75,76,81f,81g)と、を備える、GM冷凍機(1)を提供する。
本発明は、低温端部(211,221)及び高温端部(212)を有するとともに内部に作動ガスが充填されたシリンダ部材(2)と、内部に蓄冷材(33,34)が充填され、シリンダ部材の内部に往復動可能に配設されたディスプレーサ(3)と、出力軸(51)を有する回転電機(5)と、出力軸に接続されるとともに、出力軸の回転に伴い出力軸の軸心を中心として偏心回転する偏心部(62)を有する偏心部材(6)と、一方端がディスプレーサに接続された連結ロッド(72)と、内側空間が形成されるように枠状に形成されるとともに、連結ロッドの他方端に接続された枠状体(71)と、枠状体の内側空間(71h)に配設されるとともに偏心部に接続され、出力軸の回転に伴い偏心部とともに出力軸の軸心を中心として枠状体の内側空間内で偏心回転する軸受部材(73)と、を有し、枠状体の内側空間内での軸受部材の偏心回転動作によって枠状体及び連結ロッドが往復動することにより、ディスプレーサをシリンダ部材内にて往復動させるように構成されたスコッチヨーク(7)と、スコッチヨークが収容される収容空間(8a)が内部に形成されたハウジング(8)と、シリンダ部材の低温端部内の作動ガスの容積及び圧力がGMサイクルに従って変化するように、ディスプレーサの往復動作に連動させてシリンダ部材内に高圧及び低圧を交互に印加する圧力振動装置(9)と、連結ロッドの軸回りに枠状体が回転して枠状体がハウジングに接触しないように、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制する回転規制部材(11,12,75,76,81f,81g)と、を備える、GM冷凍機(1)を提供する。
本発明によれば、回転規制部材が連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制するため、枠状体の往復動作中に枠状体が連結ロッドの軸回りに回転してハウジングの内壁面に接触することが防止される。このため、枠状体とハウジングとの接触に起因したスコッチヨーク及びディスプレーサの作動不良の発生が防止される。
本発明に係る回転規制部材は、枠状体の往復動作を許容しつつ、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制するように、枠状体に設けられているのがよい。この場合、回転規制部材は、ハウジングに固定されるとともに、連結ロッドの軸方向から見たときに、連結ロッドが枠状体に接続されている位置とは異なる位置にて、枠状体に接続されているのがよい。
また、本発明において、連結ロッドは、その軸方向がシリンダ部材内でのディスプレーサの往復動方向に一致するように、ディスプレーサの一方の端部に接続されているとよい。また、軸受部材は、その偏心回転平面が連結ロッドの軸線と平行となるように、枠状体の内側空間に配設されているのがよい。
また、枠状体は、連結ロッドの軸方向に直交する方向に延在するとともに長手方向における中央位置に連結ロッドが接続される第一壁部(71i)と、第一壁部の両端から連結ロッドの軸方向であって枠状体からの連結ロッドの延在方向とは反対の方向に延在する一対の側壁部(71k,71l)と、一対の側壁部のそれぞれの延在方向における端部を連結する第二壁部(71j)と、を備え、第一壁部、第二壁部、及び一対の側壁部に囲まれた空間により、前記内側空間が形成されるように構成されるとよい。
この場合、枠状体の一対の側壁部には、それぞれ、連結ロッドの軸方向に沿って貫通した一対のガイド孔(71m,71n)が形成され、回転規制部材は、一対のガイド孔にそれぞれ挿通されるとともに両端部がハウジングに支持された一対のガイドピン(11,12)を備えるとよい。
これによれば、枠状体への連結ロッドの接続位置を挟んで一対のガイドピンが枠状体に取り付けられる。これら一対のガイドピンによって、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制することができる。また、枠状体の回転力が2本のガイドピンに作用することにより、1本あたりのガイドピンに作用する枠状体の回転力の大きさが軽減される。このため、回転規制部材の耐久性を向上させることができる。
この場合、上記一対のガイド孔内に、それぞれ円筒形状の摺動部材(71o,71p)が設けられているとよい。そして、上記一対のガイドピンは、円筒形状の摺動部材を介して、一対のガイド孔にそれぞれ挿通されているとよい。これによれば、連結ロッドの軸方向に沿った枠状体の往復動中に枠状体の回転力が摺動部材を介してそれぞれのガイドピンに作用した場合でも、それぞれのガイドピンが摺動部材と摺動することにより、滑らかに枠状体を往復動させることができる。
また、枠状体の一対の側壁部の側面には、連結ロッドの軸方向に沿って凹溝状又は凸溝状のスコッチヨーク側ガイド部(71q,71r)が形成されており、回転規制部材は、収納空間を構成するハウジングの内壁面(81d,81e)に形成され、スコッチヨーク側ガイド部に嵌め合い状態で対面するとともに、連結ロッドの軸回りに枠状体が回転した場合にスコッチヨーク側ガイド部に干渉することにより連結ロッドの軸回りおける枠状体の回転を規制するように構成されたハウジング側ガイド部(81f,81g)を備えていてもよい。
これによれば、収容空間を構成するハウジングの内壁面に形成されたハウジング側ガイド部が、枠状体の一対の側壁部の側面に形成されたスコッチヨーク側ガイド部に干渉することによって、連結ロッドの軸回りにおける枠状体の回転動作を規制することができる。
この場合、スコッチヨーク側ガイド部と、それに対面するハウジング側ガイド部との間に、摺動部材(88,89)が介在されているとよい。これによれば、連結ロッドの軸方向に沿った枠状体の往復動中に枠状体の回転力が摺動部材を介してハウジング側ガイド部に作用した場合でも、ハウジング側ガイド部が摺動部材と摺動することにより、滑らかに枠状体を往復動させることができる。
なお、上記において、ハウジング側ガイド部がスコッチヨーク側ガイド部に「嵌め合い状態」で対面しているとは、所定の微小間隔を隔ててハウジング側ガイド部がスコッチヨーク側ガイド部)に嵌まり込んでいて、ハウジングの収容空間内での連結ロッドの軸方向における枠状体の移動は許容され、連結ロッドの軸回りにおける収容空間内での枠状体の回転は、ハウジング側ガイド部がスコッチヨーク側ガイド部に干渉することによって規制されるような対面状態を意味する。この場合、スコッチヨーク側ガイド部の断面形状が凹状であり、ハウジング側ガイド部の断面形状が凸状であるような、嵌め合い状態、或いは、スコッチヨーク側ガイド部の断面形状が凸状であり、ハウジング側ガイド部の断面形状が凹状であるような、嵌め合い状態を、採用することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るGM冷凍機1(2段型GM冷凍機)の部分断面概略図である。図1に示すように、本実施形態に係るGM冷凍機1は、シリンダ部材2と、ディスプレーサ3と、駆動装置4と、ハウジング8と、圧力振動装置9とを備える。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るGM冷凍機1(2段型GM冷凍機)の部分断面概略図である。図1に示すように、本実施形態に係るGM冷凍機1は、シリンダ部材2と、ディスプレーサ3と、駆動装置4と、ハウジング8と、圧力振動装置9とを備える。
シリンダ部材2は、第一シリンダ部21及び第二シリンダ部22を有する。第一シリンダ部21は、その一方端部である低温端部211及びその反対側の他方端部である高温端部212を有する円筒形状に形成される。第二シリンダ部22は、その一方端部である低温端部221及びその反対側の他方端部である高温端部222を有する円筒形状に形成される。なお、図1においては、シリンダ部(21、22)の低温端部(211、221)が上方の端部として表され、高温端部(212、222)が下方の端部として表されているが、ここにおける「上方」、「下方」は、図面を参照した説明の便宜のために用いているのであって、絶対空間における「上方」、「下方」を意味するものではない。また、以下の説明においても、「上」、「下」といった方向を表す用語は、図面を参照した説明の便宜のために用いるのみであって、必ずしも絶対空間における「上」、「下」を意味するものではない。
第一シリンダ部21の内径は第二シリンダ部22の内径よりも大きく、第一シリンダ部21の外径は第二シリンダ部22の外径よりも大きい。第一シリンダ部21の上部に第二シリンダ部22が接続される。このため、第一シリンダ部21の低温端部211と第二シリンダ部22の高温端部222がそれぞれの端面で連結されており、シリンダ部材2は先端側(図1において上方側)に向かうほど径が小さくなる段付円筒形状を呈する。また、第一シリンダ部21の内部空間が第二シリンダ部22の内部空間に連通している。従って、シリンダ部材2の内部空間の形状は、先端側(図1において上方側)に向かうほど径が小さくなる段付き円柱形状である。
ディスプレーサ3はシリンダ部材2の内部空間に往復動可能に配設される。ディスプレーサ3は、内部に円柱状の空間がそれぞれ形成された第一ピストン部31及び第二ピストン部32を有する。第一ピストン部31の内径は第二ピストン部32の内径よりも大きく、第一ピストン部31の外径は第二ピストン部32の外径よりも大きい。第一ピストン部31の上部に第二ピストン部32が接続される。このためディスプレーサ3もシリンダ部材2と同様に、先端側(図1において上方側)に向かうほど径が小さくなる段付き円筒形状を呈する。
第一ピストン部31の外径は第一シリンダ部21の内径よりも僅かに小さい。第一ピストン部31が第一シリンダ部21内に同軸的に配設される。また、第二ピストン部32の外径は第二シリンダ部22の内径よりも僅かに小さい。第二ピストン部32は、図1に示すように第一ピストン部31の図1において上端面から上方に延設され、第二シリンダ部22の内部空間に進入している。
第一ピストン部31の軸方向長さ(高さ)は、第1シリンダ部21の内部空間の軸方向長さ(高さ)よりも短い。従って、第一シリンダ部21内の空間のうち、第一ピストン部31の上端面よりも上方に第一膨張空間21aが形成され、第一ピストン部31の下端面よりも下方に背面空間21bが形成される。図1からわかるように、第一膨張空間21aは第一シリンダ部21の低温端部211内の空間により構成され、背面空間21bは第一シリンダ部21の高温端部222内の空間により構成される。また、第二シリンダ部22の内部空間のうち、第二ピストン部32の上端面よりも上方に第2膨張空間22aが形成される。第二膨張空間22aは第二シリンダ部22の低温端部221内の空間により構成される。
ディスプレーサ3の第一ピストン部31の下端部が、駆動装置4に接続される。図2は、駆動装置4の概略斜視図である。図2に示すように、駆動装置4は、回転電機としての電気モータ5と、クランク部材6(偏心部材)と、スコッチヨーク7とを有する。
電気モータ5は回転する出力軸51を備える。また、クランク部材6は、電気モータ5の出力軸51の径よりも大きい径を有する段付円柱形状のクランク軸部材61と、クランクピン62(偏心部)を備える。クランク軸部材61は、その一方の端面にて、電気モータ5の出力軸51と同軸回転するように出力軸51に接続される。また、クランク軸部材61の他方の端面であってクランク軸部材61の中心から径方向に離れた位置にクランクピン62が取り付けられる。従って、電気モータ5の出力軸51が回転すると、クランクピン62が出力軸51及びクランク軸部材61の軸心を中心として偏心回転する。
スコッチヨーク7は、枠状体71と、連結ロッド72と、軸受部材73とを備える。図1に示すように、連結ロッド72は、その一方端にて、ディスプレーサ3の第一ピストン部31の下端部に接続され、その他方端にて、枠状体71に一体的に接続される。
枠状体71は、図2に示すように同一の長方形状の表面71a及び裏面71b、並びに、表面71aの各辺と裏面71bとの各辺とを厚み方向につなぐ4側面を有する平板状に形成される。ここで、説明の便宜上、図2に示すように、枠状体71の4側面のうち、枠状体71の上側を構成する側面を上側面71c、上側面71cと平行であって枠状体71の下側を構成する側面を下側面71d、表面71a側から見て枠状体71の左側を構成する側面を左側面71e、左側面71eと平行であって表面71a側から見て枠状体71の右側を構成する側面を右側面71fと定義する。また、枠状体71の表裏面を貫通する方向を厚み方向、厚み方向に直交する方向であって上側面71c及び下側面71dに平行な方向を横方向、厚み方向に直交する方向であって左側面71e及び右側面71fに平行な方向、すなわち厚み方向及び横方向に直交する方向を、縦方向と、定義する。
図3は、枠状体71の表面71a側から見た枠状体71及び連結ロッド72の正面図である。図3に示すように、枠状体71をその正面(表面71a)側から見た場合における外形形状は、上側面71c、下側面71d、左側面71e及び右側面71fを4辺とする長方形状である。また、正面から見た場合における枠状体71の中央には表裏面(厚み方向)に貫通した貫通孔71gが形成されており、この貫通孔71g内に内側空間71hが形成される。厚み方向から見た内側空間71hの形状(貫通孔71gの形状)は、本実施形態においては角丸四角形状である。
枠状体71は、上側面71cを有する上壁部71i(第一壁部)と、下側面71dを有する下壁部71j(第二壁部)と、左側面71eを有する左側壁部71kと、右側面71fを有する右側壁部71lとを備える。そして、連結ロッド72の他方端が上壁部71iの上側面71cに接続される。上壁部71iは、連結ロッドの軸方向に直交する方向に延在しており、その長手方向の中央位置に連結ロッド72が接続される。左側壁部71kは、上壁部71iの一方端(図3において左端)から図3の下方向に延在する。右側壁部71lは、上壁部71iの他方端(図3において右端)から図3の下方向に延在する。上壁部71iからの左側壁部71kの延在方向及び右側壁部71lの延在方向は、連結ロッド72の軸方向であって上壁部71iからの連結ロッド72の延在方向とは反対方向である。すなわち、左側壁部71k及び右側壁部71lは、上壁部71iの長手方向における両端から連結ロッド72の軸方向であって枠状体71(上壁部71i)からの連結ロッド72の延在方向(図3の上方向)とは反対の方向(図3の下方向)に延在する一対の側壁部である。下壁部71jは、一対の側壁部(左側壁部71k及び右側壁部71l)のそれぞれの延在方向における端部(下方端部)を連結する。そして、上壁部71i、下壁部71j、及び一対の側壁部(左側壁部71k及び右側壁部71l)に囲まれた空間により、内側空間71h(貫通孔71g)が形成される。つまり、枠状体71は、4つの壁部(71i,71j,71k,71l)に囲まれた内側空間71hが形成されるように枠状に形成される。
図2に示すように、連結ロッド72は、その軸方向が、縦方向に一致するように枠状体71に接続される。また、連結ロッド72は、図1に示すように、ディスプレーサ3の軸方向に一致するように、ディスプレーサ3に接続される。つまり、枠状体71の縦方向、ディスプレーサ3の軸方向、及び、連結ロッド72の軸方向が、全て一致するように、これらの構成要素が接続される。
軸受部材73は、互いに同軸的に相対回転可能に構成される内輪及び外輪を有し、円柱形状を呈する。この軸受部材73が枠状体71の内側空間71h内に配設される。この場合において、軸受部材73は、後述するように偏心回転するが、その偏心回転平面が縦方向(すなわち連結ロッド72の軸方向)及び横方向に平行となるように、つまり、軸受部材73が偏心回転して縦方向及び横方向に移動するように、枠状体71の内側空間71hに配設される。
枠状体71の内側空間71hの縦方向長さは、軸受部材73の径と同じであるか、わずかに大きい。一方、枠状体71の内側空間71hの横方向長さは、軸受部材73の径よりもかなり大きい。具体的には、枠状体71の内側空間71hの縦方向長さは、後述するように軸受部材73が偏心回転したときにおける軸受部材73の縦方向への移動領域よりも小さくされており、枠状体71の内側空間71hの横方向長さは、軸受部材73が偏心回転したときにおける軸受部材73の横方向への移動領域よりも大きくなるようにされている。
軸受部材73の一方の端面が、クランクピン62に同軸的に接続される。従って、クランクピン62が偏心回転すると、それに伴って軸受部材73が枠状体71の内側空間71h内で偏心回転する。
また、図2及び図3に示すように、枠状体71には、一対のガイド孔(第一ガイド孔71m,第二ガイド孔71n)が形成されている。第一ガイド孔71mは、枠状体71の左側壁部71kを縦方向(連結ロッド72の軸方向)に沿って貫くように、枠状体71の左側壁部71kに形成される。第二ガイド孔71nは、枠状体71の右側壁部71lを縦方向(連結ロッド72の軸方向)に沿って貫くように、枠状体71の右側壁部71lに形成される。両ガイド孔71m,71nの一方の端は、枠状体71の上側面71cにそれぞれ開口し、他方の端は、枠状体71の下側面71dにそれぞれ開口する。
再び図1を参照すると、ハウジング8は、ハウジングボディー81及びハウジングキャップ82を有する。ハウジングボディー81は、図1において上面(底面81a)が閉塞され下面が開口した有底角筒状に形成される。ハウジングボディー81の下面の開口を塞ぐように、ハウジングキャップ82がハウジングボディー81の図1において下側からハウジングボディー81に取り付けられる。そして、ネジ等の締結手段によってハウジングキャップ82がハウジングボディー81に締結される。従って、ハウジングボディー81とハウジングキャップ82とにより、ハウジング8内に収容空間8aが形成される。
ハウジングボディー81の底面81a(図1において上面)にシリンダ部材2が取り付けられる。具体的には、シリンダ部材2の第一シリンダ部21の高温端部212の端面に径外方に広がるフランジ213が形成されており、このフランジ213がハウジングボディー81の底面81aにネジ等の締結手段により固定される。
ハウジング8の収容空間8a内に、少なくともスコッチヨーク7の枠状体71及び軸受部材73が収容される。なお、ハウジング8の収容空間8aに、駆動装置4の電気モータ5及びクランク部材6がスコッチヨーク7とともに収容されていてもよい。
ハウジングボディー81の底部(底面81aを有する部分)に、図1の上下方向に延びたロッド挿通孔81bが形成される。ロッド挿通孔81bの一方端は収容空間8aに開口し他方端はハウジングボディー81の底面81aに開口する。このロッド挿通孔81b内に連結ロッド72が挿通される。ロッド挿通孔81bに挿通された連結ロッド72の両端はロッド挿通孔81bから突出しており、その一方端(上端)がシリンダ部材2内の背面空間21bにてディスプレーサ3に接続され、その他方端(下端)が収容空間8a内で枠状体71に接続される。
また、ロッド挿通孔81b内に、シール部材83及び摺動部材84(軸受部材)が装着されている。連結ロッド72は、このシール部材83及び摺動部材84を介して、ロッド挿通孔81b内に挿通される。シール部材83により、ロッド挿通孔81bを経由したシリンダ部材2内の背面空間21bとハウジング8の収容空間8aとの連通が遮断される。また、連結ロッド72が摺動部材84に対して摺動することにより、ロッド挿通孔81b内での連結ロッド72の軸方向への移動動作が許容される。
また、図1からわかるように、ハウジングボディー81の底部に、収容空間8aに開口した2つの支持孔(ボディー側第一支持孔811、ボディー側第二支持孔812)が形成される。さらに、ハウジングキャップ82にも、収容空間8aに開口した2つの支持孔(キャップ側第一支持孔821、キャップ側第二支持孔822)が形成される。ボディー側第一支持孔811とキャップ側第一支持孔821は、それぞれの開口が収容空間8aを経て対面するように、図1の上下方向に沿って同軸的に形成される。同様に、ボディー側第二支持孔812とキャップ側第二支持孔822も、それぞれの開口が収容空間8aを経て対面するように、図1の上下方向に沿って同軸的に形成される。なお、図1の上下方向は、収容空間8aに収容されているスコッチヨーク7の枠状体71の縦方向、及び連結ロッド72の軸方向、ディスプレーサ3の軸方向、シリンダ部材2の軸方向に一致する。
また、図1に示すように、枠状体71に形成された第一ガイド孔71m内に、第一ガイドピン11が挿通され、枠状体71に形成された第二ガイド孔71n内に、第二ガイドピン12が挿通される。第一ガイドピン11の上側部分は第一ガイド孔71mから図1の上方向に突き抜けており、その上端部がハウジングボディー81の底部に形成されているボディー側第一支持孔811内に圧入される。第一ガイドピン11の下側部分は第一ガイド孔71mから図1の下方向に突き抜けており、その下端部がハウジングキャップ82に形成されているキャップ側第一支持孔821内に圧入される。このようにして、第一ガイドピン11の両端部が、ハウジング8に支持される。
第二ガイドピン12の上側部分は第二ガイド孔71nから図1の上方向に突き抜けており、その上端部がハウジングボディー81の底部に形成されているボディー側第二支持孔812内に圧入される。第二ガイドピン12の下側部分は第二ガイド孔71nから図1の下方向に突き抜けており、その下端部がハウジングキャップ82に形成されているキャップ側第二支持孔822内に圧入される。このようにして、第二ガイドピン12の両端部が、ハウジング8に支持される。両端がハウジング8に支持された第一ガイドピン11及び第二ガイドピン12の軸方向は、ともに、連結ロッド72の軸方向に一致する。また、第一ガイドピン11及び第二ガイドピン12は、連結ロッド72を挟んで枠状体71の横方向(連結ロッド72の軸方向に直交する方向)に所定の間隔をあけて配置するように、枠状体71に設けられている。
また、枠状体71の第一ガイド孔71mの両端開口付近にそれぞれ円筒形状の摺動部材71o,71o(ガイド軸受)が嵌め込まれている。この摺動部材71oを介して、第一ガイドピン11が第一ガイド孔71mに挿通される。同様に、枠状体71の第二ガイド孔71nの両端開口付近にそれぞれ円筒形状の摺動部材71p,71p(ガイド軸受)が嵌め込まれている。この摺動部材71pを介して、第二ガイドピン12が第二ガイド孔71n内に挿通される。各ガイドピン11,12と各摺動部材71o,71pとの間には、適切な隙間(微小間隔)が形成される。従って、ガイドピン11,12に対する連結ロッド72の軸方向への枠状体71及び連結ロッド72の移動は、第一ガイドピン11がその軸方向に沿って摺動部材71oと摺動し、且つ、第二ガイドピン12がその軸方向に沿って摺動部材71pと摺動することにより、許容される。一方、連結ロッド72の軸方向以外の方向への枠状体71の移動は、各ガイドピン11,12が各摺動部材71o,71pに干渉することにより、規制される。
図1に示すように、圧力振動装置9は、本実施形態では、コンプレッサ91と、高圧開閉弁92と、低圧開閉弁93と、開閉制御装置94と、共通通路95とを備える。
コンプレッサ91は、低圧の作動ガス(例えばヘリウムガス)を吸入口91aから吸入し、内部にて作動ガスを圧縮し、圧縮した高圧の作動ガスを吐出口91bから吐出する。従って、コンプレッサ91の吸入口91a側にて低圧が生成され、コンプレッサ91の吐出口91b側にて高圧が生成される。
高圧開閉弁92は2つのポートを有し、開状態であるときに2つのポートの連通を許容し、閉状態であるときに2つのポートの連通を遮断することができるように構成される。高圧開閉弁92の2つのポートのうちの一方のポートがコンプレッサ91の吐出口91bに接続され、他方のポートが共通通路95の一方端に接続される。低圧開閉弁93も2つのポートを有し、開状態であるときに2つのポートの連通を許容し、閉状態であるときに2つのポートの連通を遮断することができるように構成される。低圧開閉弁93の2つのポートのうちの一方のポートがコンプレッサ91の吸入口91aに接続され、他方のポートが共通通路95の一方端に接続される。共通通路95の他方端が、ハウジング8のハウジングボディー81に形成された第一連通路81cを介して、シリンダ部材2に形成された背面空間21bに連通される。
開閉制御装置94は、高圧開閉弁92と低圧開閉弁93のいずれか一方が開いているときに他方が閉じているように、これらの開閉弁の開閉作動を制御する。この場合、高圧開閉弁92と低圧開閉弁93が共に閉じている期間が設けられるように、これらの開閉弁の開閉作動を制御してもよい。開閉制御装置94の作動により、共通通路95内の圧力が高圧から低圧に、或いは低圧から高圧に切り替えられる。高圧開閉弁92、低圧開閉弁93、及び開閉制御装置94は、これらが一体となったロータリバルブユニットにより構成されていてもよい。この場合、駆動源として駆動装置4に備えられる電気モータ5の回転動作を利用して高圧開閉弁92の開閉作動及び低圧開閉弁93の開閉作動を制御することにより、ディスプレーサ3の往復移動と圧力振動装置9による高低圧の切り替え作動を連動させてもよい。
第一ピストン部31の内部空間内には、約60〜100K程度の低温における比熱が大きい材質からなる第一蓄冷材33が充填される。第一蓄冷材33は、例えば銅合金により形成された金網などの積層体により構成することができる。第一蓄冷材33が充填されている第一ピストン部31の内部空間を、以下、第一蓄冷室31aと呼ぶ。また、第二ピストン部32の内部空間内には、約4〜20K程度の極低温における比熱が大きい材質からなる第二蓄冷材34が充填される。第二蓄冷材34として、例えば鉛球などを用いることができる。第二蓄冷材34が充填されている第二ピストン部32の内部空間を、以下、第二蓄冷室32aと呼ぶ。
第一ピストン部31に、第二連通路311、第三連通路312、第四連通路313が形成される。第二連通路311は第一ピストン部31の下端壁に形成されており、第一蓄冷室31aの図1において下方の部分と背面空間21bとを連通する。第三連通路312は第一ピストン部31の側周壁の上端部分に形成されており、第一蓄冷室31aの図1において上方の部分と第一膨張空間21aとを連通する。第四連通路313は第一ピストン部31の上端壁に形成されており、第一蓄冷室31aの図1において上方の部分と第二蓄冷室32aの下方の部分とを連通する。
第二ピストン部32に、第五連通路321が形成される。第五連通路321は、第二ピストン部32の側周壁の上端部分に形成されており、第二蓄冷室32aの図1において上方の部分と第二膨張空間22aとを連通する。
第一ピストン部31の外周側面の図1において下方部分に、周方向にわたって第一シールリング314が取り付けられる。第一シールリング314によって、背面空間21bと第一膨張空間21aとの連通が遮断される。また、第二ピストン部32の外周側面の下方部分であって、第二シリンダ部22の内周側面と対面する部分に、第二シールリング322が取り付けられる。第二シールリング322によって、第一膨張空間21aと第二膨張空間22aとの連通が遮断される。
第二蓄冷室32aの上端部及び下端部に、第二蓄冷室32a内に充填されている第二蓄冷材34(例えば鉛球)の径よりも小さいメッシュ径を有する金網35が配設される。金網35によって、第二蓄冷室32a内の第二蓄冷材34が外部に漏出することが防止される。
第一シリンダ部21の低温端部211の外周側面に第一冷熱伝達部材C1が取り付けられる。第一冷熱伝達部材C1は、第一シリンダ部21の低温端部211内にて発生した冷熱を被冷却体に伝達する。また、第二シリンダ部22の低温端部221の外周側面に第二冷熱伝達部材C2が取り付けられる。第二冷熱伝達部材C2は、第二シリンダ部22の低温端部221内にて発生した冷熱を被冷却体に伝達する。
上記構成のGM冷凍機1において、以下に、その作動について説明する。駆動装置4が駆動すると、電気モータ5の出力軸51が回転する。これにより、出力軸51に接続されたクランク部材6のクランクピン62が、出力軸51の軸心を中心として偏心回転する。クランクピン62の偏心回転に伴い、クランクピン62に接続されたスコッチヨーク7の軸受部材73が、枠状体71の内側空間71h内にて、出力軸51の軸心を中心として偏心回転する。
ここで、軸受部材73の偏心回転平面は、連結ロッド72の軸方向に平行である。従って、軸受部材73の偏心回転動作は、連結ロッド72の軸方向(縦方向)に沿って移動する成分と、連結ロッド72の軸方向に直交する方向(横方向)に沿って移動する成分とに分解することができる。
また、枠状体71の内側空間71hの横方向長さは、軸受部材73が偏心回転したときにおける軸受部材73の横方向への移動領域よりも大きくされている。さらに、内側空間71hの横方向は、連結ロッド72の軸方向に直交する方向に一致する。従って、軸受部材73は、その偏心回転動作のうち連結ロッド72の軸方向に直交する方向(横方向)に沿って移動する成分により、枠状体71に対して相対的に内側空間71h内を横方向(連結ロッド72の軸方向に直交する方向)に移動する。つまり、軸受部材73は、枠状体71に干渉することなく、内側空間71h内を横方向に移動する。
一方、枠状体71の内側空間71hの縦方向長さは、軸受部材73が偏心回転したときにおける軸受部材73の縦方向への移動領域よりも小くさされている。さらに、内側空間71hの縦方向は、連結ロッド72の軸方向に一致する。従って、軸受部材73は、その偏心回転動作のうち連結ロッド72の軸方向に沿って移動する成分により、内側空間71hを縦方向に移動して枠状体71に干渉する。このため、軸受部材73は、枠状体71とともに、縦方向、すなわち連結ロッド72の軸方向に移動する。このようにして、軸受部材73が偏心回転することにより、枠状体71、及び、枠状体71に接続された連結ロッド72が、連結ロッド72の軸方向に往復動する。
図4は、軸受部材73が偏心回転することによって、枠状体71及び連結ロッド72が連結ロッド72の軸方向に往復動する様子を示す図である。図4(a)は、枠状体71が収容空間8a内で最も上側に移動した状態を示す図であり、図4(b)は、図4(a)に示す状態から枠状体71が下方に移動した状態を示す図であり、図4(c)は、枠状体71が収容空間8a内で最も下側に移動した状態を示す図であり、図4(d)が、図4(c)に示す状態から枠状体が上方に移動した状態を示す図である。
図4に示すように、軸受部材73は、出力軸51の軸心を中心として内側空間71h内を偏心回転する。このとき、枠状体71の横方向(連結ロッド72の軸方向に直交する方向)への軸受部材73の移動成分によって、軸受部材73が枠状体71に対して相対的に内側空間71h内で横方向(図4の左右方向)に移動する。具体的には、図4(a)に示す状態から軸受部材73が出力軸51を軸心として時計回り方向に偏心回転すると、横方向への軸受部材73の移動成分によって、軸受部材73が枠状体71に相対的に内側空間71hを右方移動して図4(b)に示す状態に移行し、図4(b)に示す状態から軸受部材73が枠状体71に相対的に内側空間71h内を左方移動して図4(c)に示す状態に移行し、図4(c)に示す状態から軸受部材73が枠状体71に相対的に内側空間71hをさらに左方移動して図4(d)に示す状態に移行し、図4(d)に示す状態から軸受部材73が枠状体71に相対的に内側空間71hを右方移動して図4(a)に示す状態に戻る。
また、枠状体71の縦方向(連結ロッド72の軸方向)への軸受部材73の移動成分によって、軸受部材73が枠状体71を伴って縦方向(図4の上下方向)に移動する。具体的には、図4(a)に示す状態から軸受部材73が出力軸51を軸心として時計回り方向に偏心回転すると、軸受部材73が枠状体71に干渉して枠状体71とともに下方移動して図4(b)に示す状態に移行し、図4(b)に示す状態から軸受部材73が枠状体71とともにさらに下方移動して図4(c)に示す状態に移行し、図4(c)に示す状態から軸受部材73が枠状体71とともに上方移動して図4(d)に示す状態に移行し、図4(d)に示す状態から軸受部材73が枠状体71とともにさらに上方移動して図4(a)に示す状態に戻る。
このように、駆動装置4が作動して出力軸51が回転し、出力軸51の回転に伴ってクランクピン62及び軸受部材73が出力軸51の軸心を中心として偏心回転することにより、軸受部材73が枠状体71に相対的に内側空間71hを横方向に往復移動しながら、枠状体71が軸受部材73とともに縦方向(連結ロッド72の軸方向)に往復移動する。これにより枠状体71に接続された連結ロッド72が往復動し、さらに、連結ロッド72に接続されたディスプレーサ3が、シリンダ部材2内で、連結ロッド72の軸方向、すなわち、シリンダ部材2の軸方向に沿って、往復動する。
また、上記したディスプレーサ3のシリンダ部材2内における往復動に連動して、シリンダ部材2内の圧力が変化される。具体的には、ディスプレーサ3がシリンダ部材2内にて図1において最も上方に位置しているときには、圧力振動装置9の高圧開閉弁92が開いており低圧開閉弁93が閉じている。従って、高圧の作動ガス(ヘリウムガス)が、共通通路95、第一連通路81cを経由してシリンダ部材2内に導入される。次いで、ディスプレーサ3がシリンダ部材2に対して下方に変位されると、背面空間21b内の高圧の作動ガスが、第二連通路311を通って第一蓄冷室31aに導入される。第一蓄冷室31a内に導入された作動ガスは第一蓄冷材33から冷熱を奪うことにより冷却される。そして、第一蓄冷材33により冷却された作動ガスは第三連通路312を通って第一膨張空間21aに導入される。これにより、第一膨張空間21aの容積が増加する。また、第一蓄冷室31a内に導入された作動ガスの一部は、第四連通路313を通って第二蓄冷室32aに導入される。第二蓄冷室32a内に導入された作動ガスは第二蓄冷材34から冷熱を奪うことにより冷却される。そして、第二蓄冷材34により冷却された作動ガスは第五連通路321を通って第二膨張空間22aに導入される。これにより第二膨張空間22aの容積が増加する(高圧移送工程)。
ディスプレーサ3の下方への移動によって、ディスプレーサ3がシリンダ部材2内にて最も下方に位置したときに、圧力振動装置9の高圧開閉弁92が閉じるとともに低圧開閉弁93が開く。これによって、第一シリンダ部21の低温端部211側に位置する第一膨張空間21a内の作動ガス及び、第二シリンダ部22の低温端部221側に位置する第二膨張空間22a内の作動ガスが、それぞれ膨張される(低圧化される)。このときに行われる膨張仕事によって、それぞれの膨張空間21a,22a内、すなわち第一シリンダ部21の低温端部211内及び第二シリンダ部22の低温端部221内にて冷熱が発生する(膨張工程)。
次に、ディスプレーサ3がシリンダ部材2に対して上方に変位されると、第二膨張空間22a及び第一膨張空間21aの容積が減少する。これとともに、第二膨張空間22a内の作動ガスが第五連通路321、第二蓄冷室32a、第四連通路313、第一蓄冷室31a、第二連通路311を経由して、背面空間21bに導入される。このとき、第二蓄冷室32a内の第二蓄冷材34及び第一蓄冷室31a内の第一蓄冷材33に冷熱を奪われることによって、作動ガス温度が上昇する。また、第一膨張空間21a内の作動ガスが第三連通路312、第一蓄冷室31a、第二連通路311を経由して、背面空間21bに導入される。このとき第一蓄冷室31a内の第一蓄冷材33に冷熱を奪われることによって、作動ガス温度が上昇する(低圧移送工程)。
次いで、圧力振動装置9の低圧開閉弁93が閉じ、その後に高圧開閉弁92が開く。これによって、シリンダ部材2内の圧力が増加するとともに、背面空間21b内の作動ガスが圧縮仕事を行う(圧縮工程)。斯かる圧縮仕事によって発生する熱は、コンプレッサ91の吐出側に設置された図示しない放熱器によって外部に放熱される。
このように、各膨張空間21a,21b内の容積及び圧力が上記したGMサイクル(高圧移送工程、膨張工程、低圧移送工程、圧縮工程)に従って変化するように、シリンダ部材2内でのディスプレーサ3の往復動に連動させて高圧及び低圧をシリンダ部材2内に印加することにより、各膨張空間21a、21b内にて低温が発生する。そして、このようなGMサイクルが繰り返されることによって、第1膨張空間21a内が約60〜100K程度に冷却され、第2膨張空間22a内が約4〜20K程度に冷却される。第1膨張空間21a内(第1シリンダ部21の低温端部211内)で生じた冷熱は、第1冷熱伝達部材C1から被冷却体に伝達され、第2膨張空間22a内(第2シリンダ部22の低温端部221内)で生じた冷熱は、第2冷熱伝達部材C2から被冷却体に伝達される。
上記したように、GM冷凍機1の作動中に、スコッチヨーク7がハウジング8の収容空間8a内で、連結ロッド72の軸方向に沿って往復動する。このときスコッチヨーク7の枠状体71の内側空間71h内での軸受部材73の偏心回転に起因して、枠状体71が、連結ロッド72の軸方向以外の方向に移動しようとする場合がある。このような連結ロッド72の軸方向以外の方向への枠状体71の移動は、連結ロッド72及び一対のガイドピン(第一ガイドピン11及び第二ガイドピン12)により規制される。また、上記した軸受部材73の偏心回転に起因して、及び、外部振動等に起因して、枠状体71が連結ロッド72の軸回り方向に回転する虞があるが、本実施形態では、こうした枠状体71の回転動作をも、規制することができるように構成されている。
図5Aは、本実施形態に係るGM冷凍機1のハウジング8及びその内部構成を示す概略断面図であり、図5Bは、図5AのV-V断面の一部の概略図である。図5Bは、ハウジング8の収容空間8a内の枠状体71を、連結ロッド72の軸方向(下方向)から見た断面図である。図5Bに良く示すように、ハウジング8の収容空間8a内に配設されている枠状体71に形成されている2つのガイド孔(第一ガイド孔71m及び第二ガイド孔71n)にそれぞれ挿通された2つのガイドピン(第一ガイドピン11,第二ガイドピン12)は、連結ロッド72の軸方向から見て連結ロッド72の枠状体71への取付位置から所定距離だけ離間した位置にて、枠状体71に設けられる。つまり、2つのガイドピン(11,12)が、連結ロッド72が枠状体71に接続されている位置とは異なる位置にて枠状体71に接続される。従って、枠状体71が図5Bの矢印X方向で示す連結ロッド72の軸回りに回転しようとしても、2つのガイドピン(11,12)がそれぞれ摺動部材(71o,71p)を介して枠状体71に干渉する。その結果、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制される。つまり、本実施形態において、2つのガイドピン(11,12)は、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制する回転規制部材である。
このように、本実施形態においては、2つのガイドピン(11,12)により構成される回転規制部材によって、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制されるため、枠状体71が回転して収容空間8aを形成するハウジングボディー81の内壁面に当接することが防止される。その結果、枠状体71がハウジングボディー81に接触することに起因した作動不良などの不具合の発生を防止することができる。なお、この場合において、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転力が、2つのガイドピン(11,12)に作用した状態で、枠状体71が2つのガイドピン(11,12)に対してその軸方向に往復動することになる。しかしながら、2つのガイドピン(11,12)と枠状体71との間に摺動部材(71o,71p)が介在されているので、この摺動部材(71o,71p)に対してガイドピン(11,12)が滑ることによって、ガイドピン(11,12)に対して滑らかに枠状体71を往復動させることができる。
また、異なる2か所にて、ガイドピン(11,12)が連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制しているため、枠状体71が回転しようとする際にそれぞれのガイドピン(11,12)に作用する回転力が軽減される。つまり、1本のガイドピンに作用する回転力が軽減される。また、外部から強い振動が枠状体71に印加された場合でも、その振動に起因して発生する応力が2本のガイドピン(11,12)に分散される。このため、回転規制部材としてのガイドピン(11,12)の耐久性を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るGM冷凍機について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、スコッチヨーク7及びハウジングキャップ82の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
次に、第2実施形態に係るGM冷凍機について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、スコッチヨーク7及びハウジングキャップ82の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
図6Aは、本実施形態に係るGM冷凍機に備えられるハウジング及びその内部構成を示す概略断面図である。この図6Aは、上記第1実施形態における図5Aに対応する。また、図6Bは、図6AのVI-VI断面の一部の概略図である。図6Bは、ハウジング8の収容空間8a内の枠状体71を、連結ロッド72の軸方向(下方向)から見た断面図であり、上記第1実施形態における図5Bに対応する。
図6Aに示すように、本実施形態に係るスコッチヨーク7は、支持ロッド74を備える。支持ロッド74は、枠状体71の下側面71dから下方に延びるように、枠状体71に接続される。また、支持ロッド74は、その軸心が連結ロッド72の軸心と一致するような位置に設けられる。
また、ハウジングキャップ82に支持孔82aが形成される。この支持孔82aは、ハウジング8内の収容空間8aに開口する。そして、支持孔82a内に、摺動部材85を介して支持ロッド74の先端部分が挿入される。支持孔82aは、支持ロッド74が摺動部材85に対して摺動することにより、支持ロッド74がその内部を軸方向に沿って移動することができるように構成される。それ以外の構成は、上記第1実施形態と同一であるので、同一の構成要素について同一の符号で示し、その説明は省略する。
本実施形態に係るGM冷凍機においても、図6Bに良く示すように、2つのガイドピン(第一ガイドピン11,第二ガイドピン12)が、連結ロッド72の軸方向(すなわち支持ロッド74の軸方向)から見て連結ロッド72の枠状体71への取付位置から所定距離だけ離間した位置にて、枠状体71に設けられる。つまり、2つのガイドピン(11,12)が、連結ロッド72が枠状体71に接続されている位置とは異なる位置にて枠状体71に接続される。従って、枠状体71が図6Bの矢印X方向で示す連結ロッド72(及び支持ロッド74)の軸回りに回転しようとしても、2つのガイドピン(11,12)がそれぞれ摺動部材(71o,71p)を介して枠状体71に干渉する。その結果、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制される。つまり、本実施形態において、2つのガイドピン(11,12)は、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制する回転規制部材である。回転規制部材によって連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制されるため、上記第1実施形態と同様に、枠状体71が回転してハウジングボディー81の内壁面に当接することに起因する作動不良などの不具合の発生を防止することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第2実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態及び上記第2実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
次に、第3実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第2実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態及び上記第2実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
図7Aは、本実施形態に係るGM冷凍機に備えられるハウジング及びその内部構成を示す概略断面図である。この図7Aは、上記第2実施形態における図6Aに対応する。また、図7Bは、図7AのVII-VII断面の一部の概略図である。図7Bは、ハウジング8の収容空間8a内の枠状体71を、連結ロッド72の軸方向(下方向)から見た断面図であり、上記第2実施形態における図6Bに対応する。
図7Aに示すように、本実施形態においては、枠状体71の回転規制部材として第一ガイドピン11のみが用いられ、第二ガイドピン12及び第二ガイドピン12を支持するための構成が省略されている。それ以外の構成は、上記第2実施形態に示す構成と同一であるので、同一の構成要素について同一の符号で示し、その説明は省略する。
本実施形態に係るGM冷凍機においても、図7Bに良く示すように、第一ガイドピン11が、連結ロッド72の軸方向(すなわち支持ロッド74の軸方向)から見て連結ロッド72の枠状体71への取付位置から所定距離だけ離間した位置にて、枠状体71に設けられる。つまり、第一ガイドピン11が、連結ロッド72が枠状体71に接続されている位置とは異なる位置にて枠状体71に接続される。従って、枠状体71が図7Bの矢印X方向で示す連結ロッド72(及び支持ロッド74)の軸回りに回転しようとしても、第一ガイドピン11が摺動部材71oを介して枠状体71に干渉する。その結果、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制される。つまり、本実施形態において、第一ガイドピン11は、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制する回転規制部材である。回転規制部材によって連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制されるため、上記第1実施形態と同様に、枠状体71が回転してハウジングボディー81の内壁面に当接することに起因する作動不良などの不具合の発生を防止することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
次に、本発明の第4実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
図8Aは、本実施形態に係るGM冷凍機に備えられるハウジング及びその内部構成を示す概略断面図である。この図8Aは、上記第1実施形態における図5Aに対応する。また、図8Bは、図8AのVIII-VIII断面の一部の概略図である。図8Bは、ハウジング8の収容空間8a内の枠状体71を、連結ロッド72の軸方向(下方向)から見た断面図であり、上記第1実施形態における図5Bに対応する。
図8Aに示すように、本実施形態においては、スコッチヨーク7の枠状体71には、上記第1〜第3実施形態にて示したガイドピンは設けられておらず、その代わりに、2本のガイドロッド(第一ガイドロッド75,第二ガイドロッド76)が、枠状体71に形成されている。第一ガイドロッド75及び第二ガイドロッド76は、共に、枠状体71の下側面71dから下方に延設される。また、第一ガイドロッド75の軸方向(延設方向)及び第二ガイドロッド76の軸方向(延設方向)は、共に、連結ロッド72の軸方向に一致する。
また、ハウジングキャップ82に第一支持孔82b及び第二支持孔82cが形成される。これらの支持孔(82b,82c)は、共に、ハウジング8内の収容空間8aに開口する。そして、第一支持孔82b内に、摺動部材86を介して第一ガイドロッド75の先端部分が挿入され、第二支持孔82c内に、摺動部材87を介して第二ガイドロッド76の先端部分が挿入される。第一支持孔82bは、第一ガイドロッド75が摺動部材86に対して摺動しながら軸方向に沿って移動することができるように構成される。第二支持孔82cは、第二ガイドロッド76が摺動部材87に対して摺動しながら軸方向に沿って移動することができるように構成される。また、図8Bに良く示すように、ハウジング8の収容空間8a内に配設されている枠状体71に形成されている2つのガイドロッド(第一ガイドロッド75,第二ガイドロッド76)は、連結ロッド72の軸方向から見て連結ロッド72の枠状体71への取付位置から所定距離だけ離間した位置に設けられる。つまり、それぞれのガイドロッド(75,76)は、連結ロッド72とは異なる位置にて、枠状体71に設けられる。それ以外の構成は、上記第1実施形態と同一であるので、同一の構成要素について同一の符号で示し、その説明は省略する。
本実施形態に係るGM冷凍機においても、枠状体71が図8Bの矢印X方向で示す連結ロッド72の軸回りに回転しようとしても、2つのガイドロッド(75,76)がそれぞれ摺動部材(86,87)を介して枠状体71に干渉する。その結果、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制される。つまり、本実施形態において、2つのガイドロッド(75,76)が、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制する回転規制部材である。回転規制部材によって連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制されるため、上記第1実施形態と同様に、枠状体71が回転してハウジングボディー81の内壁面に当接することに起因する作動不良などの不具合の発生を防止することができる。また、回転規制部材としての構成を直接枠状体71に形成することにより、上記第1〜第3実施形態のように、回転規制部材としてのガイドピンを別途設ける必要がない。このため、部品点数を削減することができ、それにより、GM冷凍機のコストを低減することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
次に、本発明の第5実施形態について説明するが、本実施形態に係るGM冷凍機は、回転規制部材の構成を除き、上記第1実施形態に係るGM冷凍機と同一である。従って、同一の構成要素に関する説明は、上記第1実施形態における説明を援用することとしてここでの詳細な説明は省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
図9Aは、本実施形態に係るGM冷凍機に備えられるハウジング及びその内部構成を示す概略断面図である。この図9Aは、上記第1実施形態における図5Aに対応する。また、図9Bは、図9AのIX-IX断面の一部の概略図である。図9Bは、ハウジング8の収容空間8a内の枠状体71を、連結ロッド72の軸方向(下方向)から見た断面図であり、上記第1実施形態における図5Bに対応する。
図9A及び図9Bに示すように、本実施形態において、枠状体71の左側壁部71kの左側面71eに、枠状体71の縦方向(すなわち連結ロッド72の軸方向)に沿って延在する凹溝状の第一スコッチヨーク側ガイド部71qが形成される。また、枠状体71の右側壁部71lの右側面71fに、枠状体71の縦方向(すなわち連結ロッド72の軸方向)に沿って延在する凹溝状の第二スコッチヨーク側ガイド部71rが形成される。連結ロッド72の軸方向に垂直な平面で切断した第一スコッチヨーク側ガイド部71qの断面形状及び第二スコッチヨーク側ガイド部71rの断面形状は、共に凹状の円弧状であるが、これに限らず、コの字状、あるいは、それ以外の形状であってもよい。
また、第一スコッチヨーク側ガイド部71qの表面に、樹脂製の第一摺動部材88が設けられ、第二スコッチヨーク側ガイド部71rの表面に、樹脂製の第二摺動部材89が設けられる。第一摺動部材88は、第一スコッチヨーク側ガイド部71qの表面を覆うように第一スコッチヨーク側ガイド部71qに取り付けられる。つまり、連結ロッド72の軸方向に垂直な平面で切断した第一摺動部材88の断面形状は、第一スコッチヨーク側ガイド部71qを覆うような円弧形状である。第二摺動部材89は、第二スコッチヨーク側ガイド部71rの表面を覆うように第二スコッチヨーク側ガイド部71rに取り付けられる。つまり、連結ロッド72の軸方向に垂直な平面で切断した第二摺動部材9の断面形状は、第二スコッチヨーク側ガイド部71rの表面を覆うような円弧形状である。
また、ハウジング8の収容空間8aを構成するハウジング8の内壁面のうち、枠状体71の左側面71eに対面する左内壁面81dには、収容空間8a内に配設されている枠状体71の縦方向(すなわち連結ロッド72の軸方向)に沿って延在する突条からなる第一ハウジング側ガイド部81fが形成される。また、ハウジング8の内壁面のうち、枠状体71の右側面71fに対面する右内壁面81eには、枠状体71の縦方向(すなわち連結ロッド72の軸方向)に沿って延在する突条からなる第二ハウジング側ガイド部81gが形成される。
連結ロッド72の軸方向に垂直な平面で切断した第一ハウジング側ガイド部81fの断面形状は、図9Bに良く示すように、第一スコッチヨーク側ガイド部71qに所定の微小間隔をあけて対面するような凸状の円弧形状である。また、連結ロッド72の軸方向に垂直な平面で切断した第二ハウジング側ガイド部81gの断面形状は、図9Bに良く示すように、第二スコッチヨーク側ガイド部71rに所定の微小間隔をあけて対面するような凸状の円弧形状である。そして、第一ハウジング側ガイド部81fは、第一摺動部材88を介して第一スコッチヨーク側ガイド部71qに嵌め合い状態で対面し、第二ハウジング側ガイド部81gは、第二摺動部材89を介して第二スコッチヨーク側ガイド部71rに嵌め合い状態で対面するように、それぞれ、第一スコッチヨーク側ガイド部71q及び第二スコッチヨーク側ガイド部71rに対して配置している。この場合において、収容空間8a内での枠状体71の往復動は、2つのハウジング側ガイド部(81f,81g)が摺動部材(88,89)に対して縦方向(連結ロッド72の軸方向)に摺動することにより許容される。それ以外の構成は、上記第1実施形態と同一であるので、同一の構成要素について同一の符号で示し、その説明は省略する。
本実施形態に係るGM冷凍機においても、枠状体71が図9Bの矢印X方向で示す連結ロッド72の軸回りに回転しようとしても、第一ハウジング側ガイド部81fが第一摺動部材88を介して第一スコッチヨーク側ガイド部71qに干渉し、且つ、第二ハウジング側ガイド部81gが第二摺動部材89を介して第二スコッチヨーク側ガイド部71rに干渉する。その結果、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制される。つまり、本実施形態において、2つのハウジング側ガイド部81f、81gが、連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転を規制する回転規制部材である。回転規制部材によって連結ロッド72の軸回りにおける枠状体71の回転が規制されるため、上記第1実施形態と同様に、枠状体71が回転してハウジングボディー81の内壁面に当接することに起因する作動不良などの不具合の発生を防止することができる。さらに、本実施形態では、上記第1〜第4実施形態に示すガイドピンやガイドロッドを設ける必要がないため、構造の簡素化を図ることができるとともに、GM冷凍機をよりコンパクトに構成することができる。
以上、本発明の様々な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるべきものではない。例えば、上記第1実施形態において、2つのガイドピン(11,12)がハウジング8に圧入固定されているが、ネジなどを用いて固定してもよい。また、上記第4実施形態において、2つのガイドロッド(75,76)により回転規制部材が構成されるが、連結ロッド72の軸方向から見て連結ロッド72の枠状体71への取付位置とは異なる位置に設けられる1つのガイドロッドにより回転規制部材を構成してもよい。また、上記第5実施形態において、ハウジング側ガイド部(81f,81g)が枠状体71の側面(71e,71f)に嵌め合い状態で対面するようにハウジングボディー81の内壁面に形成されているが、枠状体71の表裏面(71a,71b)に嵌め合い状態で対面するようにハウジング側ガイド部をハウジングボディー81の内壁面に形成してもよい。また、上記第5実施形態においては、スコッチヨーク側ガイド部が凹状に形成され、ハウジング側ガイド部が凸状に形成されているが、この関係は逆でもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。
1…GM冷凍機、2…シリンダ部材、21…第一シリンダ部、21a…第一膨張空間、21b…背面空間、211…低温端部、212…高温端部、22…第二シリンダ部、22a…第二膨張空間、221…低温端部、222…高温端部、3…ディスプレーサ、31…第一ピストン部、31a…第一蓄冷室、32…第二ピストン部、32a…第二蓄冷室、33…第一蓄冷材、34…第二蓄冷材、4…駆動装置、5…電気モータ(回転電機)、51…出力軸、6…クランク部材(偏心部材)、61…クランク軸部材、62…クランクピン(偏心部)、7…スコッチヨーク、71…枠状体、71a…表面、71b…裏面、71c…上側面、71d…下側面、71e…左側面、71f…右側面、71g…貫通孔、71h…内側空間、71i…上壁部、71j…下壁部、71k…左側壁部、71l…右側壁部、71m…第一ガイド孔、71n…第二ガイド孔、71o,71p…摺動部材、71q…第一スコッチヨーク側ガイド部、71r…第二スコッチヨーク側ガイド部、72…連結ロッド、73…軸受部材、74…支持ロッド、75…第一ガイドロッド(回転規制部材)、76…第二ガイドロッド(回転規制部材)、8…ハウジング、8a…収容空間、81…ハウジングボディー、81a…底面、81b…ロッド挿通孔、81d…左内壁面、81e…右内壁面、81f…第一ハウジング側ガイド部(回転規制部材)、81g…第二ハウジング側ガイド部(回転規制部材)、811…ボディー側第一支持孔、812…ボディー側第二支持孔、82…ハウジングキャップ、82a…支持孔、82b…第一支持孔、82c…第二支持孔、821…キャップ側第一支持孔、822…キャップ側第二支持孔86,87…摺動部材、88…第一摺動部材、89…第二摺動部材、9…圧力振動装置、11…第一ガイドピン(回転規制部材)、12…第二ガイドピン(回転規制部材)
Claims (4)
- 低温端部及び高温端部を有するとともに内部に作動ガスが充填されたシリンダ部材と、
内部に蓄冷材が充填され、前記シリンダ部材の内部に往復動可能に配設されたディスプレーサと、
出力軸を有する回転電機と、
前記出力軸に接続されるとともに、前記出力軸の回転に伴い前記出力軸の軸心を中心として偏心回転する偏心部を有する偏心部材と、
一方端が前記ディスプレーサに接続された連結ロッドと、内側空間が形成されるように枠状に形成されるとともに、前記連結ロッドの他方端に接続された枠状体と、前記枠状体の内側空間に配設されるとともに前記偏心部に接続され、前記出力軸の回転に伴い前記偏心部とともに前記出力軸の軸心を中心として前記枠状体の内側空間内で偏心回転する軸受部材とを有し、前記枠状体の内側空間内での前記軸受部材の偏心回転動作によって前記枠状体及び前記連結ロッドが往復動することにより、前記ディスプレーサを前記シリンダ部材内にて往復動させるように構成されたスコッチヨークと、
前記スコッチヨークが収容される収容空間が内部に形成されたハウジングと、
前記シリンダ部材の前記低温端部内の作動ガスの容積及び圧力がGMサイクルに従って変化するように、前記ディスプレーサの往復動作に連動させて前記シリンダ部材内に高圧及び低圧を交互に印加する圧力振動装置と、
前記連結ロッドの軸回りに前記枠状体が回転して前記枠状体が前記ハウジングに接触しないように、前記連結ロッドの軸回りにおける前記枠状体の回転動作を規制する回転規制部材と、
を備える、GM冷凍機。 - 請求項1に記載のGM冷凍機において、
前記枠状体は、前記連結ロッドの軸方向に直交する方向に延在するとともに長手方向における中央位置に前記連結ロッドが接続される第一壁部と、前記第一壁部の両端から前記連結ロッドの軸方向であって前記枠状体からの前記連結ロッドの延在方向とは反対の方向に延在する一対の側壁部と、前記一対の側壁部のそれぞれの延在方向における端部を連結する第二壁部と、を備え、前記第一壁部、前記第二壁部、及び前記一対の側壁部に囲まれた空間により、前記内側空間が形成される、
GM冷凍機。 - 請求項2に記載のGM冷凍機において、
前記枠状体の前記一対の側壁部には、それぞれ、前記連結ロッドの軸方向に沿って貫通した一対のガイド孔が形成され、
前記回転規制部材は、前記一対のガイド孔にそれぞれ挿通されるとともに両端部が前記ハウジングに支持された一対のガイドピンを備える、
GM冷凍機。 - 請求項2に記載のGM冷凍機において、
前記枠状体の一対の側壁部の側面には、前記連結ロッドの軸方向に沿って凹溝状又は凸溝状のスコッチヨーク側ガイド部が形成されており、
前記回転規制部材は、
前記収納空間を構成する前記ハウジングの内壁面に形成され、前記スコッチヨーク側ガイド部に嵌め合い状態で対面するとともに、前記連結ロッドの軸回り方向に前記枠状体が回転した場合に前記スコッチヨーク側ガイド部に干渉することにより前記連結ロッドの軸回りおける前記枠状体の回転を規制するように構成されたハウジング側ガイド部を備える、
GM冷凍機。
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