JP6117090B2 - 極低温冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒ガスを膨張させて発生した冷熱を蓄冷材に蓄冷する蓄冷器式冷凍機に関し、特に超伝導コイルの冷却に適する極低温冷凍機に関する。
極低温を発生する冷凍機としてギフォード・マクマホン(Gifford-McMahon;GM)冷凍機が知られている。GM冷凍機は、シリンダ内でディスプレーサを往復移動することにより、膨張空間の体積を変化させる。この体積変化に対応して膨張空間と圧縮機の吐出側と吸気側とを選択的に接続することで、冷媒ガスが膨張空間で膨張する。
特開2013−2687号公報
一般に、GM冷凍機におけるディスプレーサの往復移動の動力としてモータが用いられる。また、GM冷凍機は、例えば超伝導を利用する装置等に組み込んで使用され、超伝導コイルを冷却するために使用されることもある。
GM冷凍機を超伝導コイルの冷却に使用する場合、ディスプレーサの往復移動の動力に使われるモータとして磁石モータを用いると、冷却対象である超伝導コイルが発生する磁場の影響でモータのトルクが低下する場合がある。この結果、GM冷凍機の運転に支障を来すことも起こりうる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温冷凍機が備えるモータが受ける外部磁場の影響を低減する技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の極低温冷凍機は、モータと、モータに連結されている駆動回転軸と、駆動回転軸の回転を往復運動に変換するスコッチヨーク機構と、を備える。駆動回転軸は、その長手方向に複数の場所で回転自在に支持されており、複数の場所は、モータに接続される駆動回転軸の一端部と、スコッチヨーク機構に接続される駆動回転軸の他端部と、を含む。
本発明によれば、極低温冷凍機が備えるモータが受ける外部磁場の影響を低減する技術を提供することができる。
本発明のある実施の形態であるGM冷凍機の断面図である。 スコッチヨーク機構を拡大して示す分解斜視図である。 ロータリーバルブを拡大して示す分解斜視図である。 図4(a)−(b)は、実施の形態に係るGM冷凍機を用いて冷却対象の超伝導コイルを冷却するときの配置を示す図である。 本発明の変形例に係るGM冷凍機の断面図である。
本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
まず、実施の形態の極低温冷凍機の全体構成について説明する。図1乃至図3は、本発明のある実施の形態である極低温冷凍機を説明するための図である。本実施の形態では、極低温冷凍機としてギフォード・マクマホン冷凍機(以下、GM冷凍機10という)を例に挙げて説明する。本実施の形態に係るGM冷凍機10は、圧縮機1、シリンダ2、ハウジング3、およびモータ収容部5等を有している。
圧縮機1は、低圧配管1aが接続された吸気側から低圧の冷媒ガスを回収し、これを圧縮した後に吐出側に接続された高圧配管1bに高圧の冷媒ガスを供給する。冷媒ガスとしては、ヘリウムガスを用いることができるがこれに限定されるものではない。
本実施の形態では2段式のGM冷凍機10を例に挙げて説明する。2段式のGM冷凍機10では、シリンダ2は第1段目シリンダ11と第2段目シリンダ12の二つのシリンダを有している。第1段目シリンダ11の内部には、第1段目ディスプレーサ13が挿入される。また、第2段目シリンダ12の内部には、第2段目ディスプレーサ14が挿入される。
第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14は相互に連結されており、それぞれシリンダ11、12の内部でシリンダの軸方向に往復移動可能な構成とされている。各ディスプレーサ13、14の内部には内部空間15、16が形成されている。内部空間15、16には蓄冷材が充填されており、蓄冷器17、18として機能する。
上部に位置する第1段目ディスプレーサ13は、上方(Z1方向)に向けて延出する駆動軸36に連結される。この駆動軸36は、後述するスコッチヨーク機構32の一部を構成する。
また、第1段目ディスプレーサ13の高温端側(Z1方向側端部)には、ガス流路L1が形成されている。更に、第1段目ディスプレーサ13の低温端側(Z2方向側端部)には、内部空間15と第1段目膨張空間21とを連通するガス流路L2が形成されている。
第1段目シリンダ11の低温側端部(図1に矢印Z2で示す方向側の端部)には、第1段目膨張空間21が形成されている。また、第1段目シリンダ11の高温側端部(図1に矢印Z1で示す方向側の端部)には、上部室23が形成されている。
更に、第2段目シリンダ12内の低温側端部(図1に矢印Z2で示す方向側の端部)には、第2段目膨張室22が形成されている。
第2段目ディスプレーサ14は、図示しない連結機構により第1段目ディスプレーサ13の下部に取り付けられている。この第2段目ディスプレーサ14の高温側端部(図1に矢印Z1で示す方向側の端部)には、第1段目膨張空間21と内部空間16とを連通するガス流路L3が形成されている。また、第2段目ディスプレーサ14の低温側端部(図1に矢印Z2で示す方向側の端部)には、内部空間16と第2段目膨張室22とを連通するガス流路L4が形成されている。
第1段目冷却ステージ19は、第1段目シリンダ11の外周面で、第1段目膨張空間21と対向する位置に配設されている。また第2段目冷却ステージ20は、第2段目シリンダ12の外周面で第2段目膨張室22と対向する位置に配設されている。
上記の第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14は、スコッチヨーク機構32により第1段目シリンダ11および第2段目シリンダ12内を図中上下方向(矢印Z1、Z2方向)に移動する。
図1に示すように、ハウジング3はロータリーバルブ40等を有し、モータ収容部5はモータ31を収容する。
モータ31、駆動回転軸31a、およびスコッチヨーク機構32は、駆動装置30を構成する。モータ31は回転駆動力を発生し、モータ31に接続された回転軸(以下、「駆動回転軸31a」という。)は、モータ31の回転運動をスコッチヨーク機構32に伝達する。なお、モータ31は、本発明における回転駆動部に相当する。
図2は、スコッチヨーク機構32を拡大して示している。スコッチヨーク機構32は、クランク33とスコッチヨーク34等を有している。このスコッチヨーク機構32は、例えばモータ31等の駆動手段により駆動することができる。
クランク33は、駆動回転軸31aに固定される。クランク33は、駆動回転軸31aの取り付け位置から偏心した位置にクランクピン33bを設けた構成とされている。従って、クランク33を駆動回転軸31aに取り付けると、駆動回転軸31aに対しクランクピン33bは偏心した状態となる。この意味で、クランクピン33bは、偏心回転体として機能する。なお、駆動回転軸31aは、その長手方向に複数の場所で回転自在に支持される。より具体的には、第1駆動回転軸受60a、第2駆動回転軸受60b、および第3駆動回転軸受60cによって支持される。第1駆動回転軸受60aは、モータ31のスコッチヨーク機構32に対して反対側の端部に備えられる。第2駆動回転軸受60bは、モータの出力側の端部において駆動回転軸31aを支持する。第3駆動回転軸受60cは、スコッチヨーク機構に接続する側の端部において駆動回転軸31aを支持する。
スコッチヨーク34は、駆動軸36a、駆動軸36b、ヨーク板35、及びころ軸受37等を有している。ハウジング3内には、収容空間が形成されている。この収容空間は、スコッチヨーク34及び後述するロータリーバルブ40のロータバルブ42等を収容する気密性を持った気密容器となっている。そこで、以下本明細書においてハウジング3内の収容空間を、「気密容器4」という。気密容器4は、低圧配管1aを介して圧縮機1の吸気口と連通している。そのため、気密容器4は常に低圧に維持される。
駆動軸36aは、ヨーク板35から上方(Z1方向)に延出している。この駆動軸36aは、ハウジング3内に設けられた摺動軸受38aによって支持されている。よって駆動軸36aは、図中上下方向(図中矢印Z1、Z2方向)に移動可能な構成となっている。
駆動軸36bは、ヨーク板35から下方(Z2方向)に延出している。この駆動軸36bは、ハウジング3内に設けられた摺動軸受38bによって支持されている。よって駆動軸36も、図中上下方向(図中矢印Z1、Z2方向)に移動可能な構成となっている。
駆動軸36aおよび駆動軸36bが、それぞれ摺動軸受38aおよび摺動軸受38bによって支持されることにより、スコッチヨーク34はハウジング3内で上下方向(図中矢印Z1、Z2方向)に移動可能な構成となっている。
なお、本実施の形態では、極低温冷凍機の構成要素の位置関係を分かりやすく表すために、「軸方向」という用語を使用することがある。軸方向は駆動軸36aおよび駆動軸36bが延在する方向を表し、ディスプレーサ13、14が移動する方向とも一致する。便宜上、軸方向に関して膨張空間又は冷却ステージに相対的に近いことを「下」、相対的に遠いことを「上」と呼ぶことがある。つまり、低温側端部から相対的に遠いことを「上」、相対的に近いことを「下」と呼ぶことがある。なお、こうした表現はGM冷凍機10が取り付けられたときの配置とは関係しない。例えば、GM冷凍機10は鉛直方向に膨張空間を上向きにして取り付けられてもよい。
ヨーク板35は、横長窓35aが形成されている。この横長窓35aは、駆動軸36aおよび駆動軸36bの延出する方向に対して交差する方向、例えば直交する方向(図2中、矢印X1、X2方向)に延在している。
ころ軸受37は、この横長窓35a内に配設されている。ころ軸受37は、横長窓35a内で転動可能な構成とされている。また、クランクピン33bと係合する孔37aは、ころ軸受37の中心位置に形成されている。横長窓35aは、クランクピン33bおよびころ軸受37の横方向の移動を許容する。横長窓35aは、横方向に延在する上枠部及び下枠部と、上枠部及び下枠部それぞれの横方向端部にて軸方向ないし縦方向に延在し上枠部と下枠部とを結合する第1側枠部及び第2側枠部と、を備える。
モータ31が駆動し駆動回転軸31aが回転すると、クランクピン33bは円弧を描くように回転する。これにより、スコッチヨーク34は図中矢印Z1、Z2方向に往復移動する。この際、ころ軸受37は、横長窓35a内を図中矢印X1、X2方向に往復移動する。
第1段目ディスプレーサ13は、スコッチヨーク34の下部に配設された駆動軸36bに接続されている。よって、スコッチヨーク34が図中矢印Z1、Z2方向に往復移動することにより、第1段目ディスプレーサ13及びこれに連結された第2段目ディスプレーサ14も第1段目シリンダ11及び第2段目シリンダ12内で矢印Z1、Z2方向に往復移動する。
次に、バルブ機構について説明する。本実施の形態ではバルブ機構としてロータリーバルブ40を用いている。
ロータリーバルブ40は、冷媒ガスの流路を切り換えるものである。このロータリーバルブ40は、圧縮機1の吐出側から吐出された高圧の冷媒ガスを第1段目ディスプレーサ13の上部室23に導く供給用バルブとして機能すると共に、上部室23から冷媒ガスを圧縮機1の吸気側に導く排気用バルブとして機能する。
このロータリーバルブ40は、図1に加えて図3に示すように、ステータバルブ41とロータバルブ42とを有している。ステータバルブ41は平坦なステータ側摺動面45を有し、ロータバルブ42は同じく平坦なロータ側摺動面50を有している。そして、このステータ側摺動面45とロータ側摺動面50が面接触することにより、冷媒ガスの漏れが防止される。
ステータバルブ41は、ハウジング3内に固定ピン43で固定される。この固定ピン43で固定されることにより、ステータバルブ41は回転が規制される。
ロータバルブ42は、ロータバルブ軸受62により回転可能に支持されている。ロータバルブ42のロータ側摺動面50と反対側に位置する反対側端面52には、クランクピン33bと係合する係合穴(図示せず)が形成されている。クランクピン33bは、ころ軸受37に挿通された際にその先端部がころ軸受37から矢印Y1方向に突出する(図1参照)。
そして、ころ軸受37から突出したクランクピン33bの先端部は、ロータバルブ42に形成された係合穴と係合する。よって、クランクピン33bが回転(偏心回転)することにより、ロータバルブ42はスコッチヨーク機構32と同期して回転する。
ステータバルブ41は、冷媒ガス供給孔44、円弧状溝46、及びガス流路49を有している。冷媒ガス供給孔44は圧縮機1の高圧配管1bに接続されており、ステータバルブ41の中心部を貫通するよう形成されている。
円弧状溝46は、ステータ側摺動面45に形成されている。この円弧状溝46は、冷媒ガス供給孔44を中心とした円弧形状を有している。
ガス流路49は、ステータバルブ41とハウジング3とにわたって形成されている。ガス流路49のうち、バルブ側の一端部は、円弧状溝46内に開口し開口部48を形成している。また、ガス流路49において、ステータバルブ41の側面には吐出口47が開口している。吐出口47は、ハウジング内のガス流路49と連通している。また、ハウジング内のガス流路49の他端部は、上部室23、ガス流路L1、蓄冷器17等を介して膨張空間21に接続されている。
一方、ロータバルブ42は、長円状溝51及び円弧状孔53を有している。
長円状溝51は、ロータ側摺動面50にその中心から径方向に延在するよう形成されている。また円弧状孔53は、ロータバルブ42のロータ側摺動面50から反対側端面52まで貫通し、気密容器4と接続している。この円弧状孔53は、ステータバルブ41の円弧状溝46と同一円周上に位置するよう形成されている。
上記した冷媒ガス供給孔44、長円状溝51、円弧状溝46、及び開口部48により供給弁が構成される。また、開口部48、円弧状溝46、及び円弧状孔53により排気弁が構成される。本実施の形態では、長円状溝51、円弧状溝46などのバルブの内部に存在する空間をまとめてバルブ内部空間と呼ぶことがある。
上記構成とされたGM冷凍機10において、モータ31の回転駆動力が駆動回転軸31aを介してスコッチヨーク機構32に伝達されてスコッチヨーク機構32が駆動されると、スコッチヨーク34はZ1、Z2方向に往復移動する。このスコッチヨーク34の動作により、第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14は、第1段目シリンダ11および第2段目シリンダ12内を下死点LPと上死点UPとの間で往復移動する。
第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14が下死点LPに達する際に、排気弁が閉じると共に供給弁が開く。即ち、冷媒ガス供給孔44、長円状溝51、円弧状溝46、及びガス流路49との間に冷媒ガス流路が形成される。
よって高圧の冷媒ガスは、圧縮機1から上部室23に充填され始める。その後、第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14は下死点LPを過ぎて上昇を始め、冷媒ガスは蓄冷器17、18を上から下に通過し、各膨張空間21、22に充填されてゆく。
そして、第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14が上死点UPに達する際に、供給弁は閉じると共に排気弁が開弁する。即ち、ガス流路49、円弧状溝46、及び円弧状孔53との間に冷媒ガス流路が形成される。
これにより、高圧の冷媒ガスは各膨張空間21、22内で膨脹することによって寒冷を発生させ、各冷却ステージ19、20を冷却する。また、寒冷を発生させた低温の冷媒ガスは、蓄冷器17、18内の蓄冷材を冷却しながら下から上に流れ、その後に圧縮機1の低圧配管1aに還流する。
その後、第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14が下死点LPに達する際に、排気弁が閉じると共に供給弁が開いて1サイクルを終了する。このようにして、冷媒ガスの圧縮、膨張のサイクルを繰り返すことによって、GM冷凍機10の各冷却ステージ19、20は極低温に冷却される。GM冷凍機10の各冷却ステージ19、20は、膨張空間21、22内の冷媒ガスを膨張させることにより発生した寒冷を、第1段目シリンダ11および第2段目シリンダ12の外部に伝導する。
以上説明したように、実施の形態に係るGM冷凍機10においては、モータ31等の駆動装置の駆動力を第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14の往復移動に変換することで寒冷を発生させる。これにより、第2段目冷却ステージ20の温度はおよそ4Kの極低温となる。
実施の形態に係るGM冷凍機10の冷却対象物の一例として、超伝導コイルがある。超伝導コイルは一般に強い磁場を発生させるために用いられる。このため、GM冷凍機10を超伝導コイルの冷却用に使用すると、モータ31も超伝導コイルが発生する磁場にさらされることになる。この磁場の影響により、モータ31の出力トルクが低下することが起こりうる。この結果、モータ31の出力トルクが第1段目ディスプレーサ13および第2段目ディスプレーサ14を往復移動させるために必要なトルクを下回ると、GM冷凍機10が正常に運転できなくなるかもしれない。
超伝導コイルが発生する外部磁場からモータ31が受ける影響を軽減するために、第2段目冷却ステージ20に伝熱部材を取り付けてGM冷凍機10を延長し、モータ31と超伝導コイルとの距離を長くすることもある。しかしながら、伝熱部材を長くすることによって第2段目冷却ステージ20と超伝導コイルとの間の伝熱距離が長くなり、それに応じて損失が増加してしまう。このため、伝熱部材を長くする方法には限界がある。また、GM冷凍機10の全高も高くなり、設置に支障を来しかねない。
これらの問題を解決するために、実施の形態に係るGM冷凍機10においては、モータ31を収容するモータ収容部5と、ロータリーバルブ40やスコッチヨーク機構32を収容するハウジング3とを分離し、両者が離れるように構成されている。そのため、モータ収容部5とハウジング3とを近接させて両者を一体として構成する場合と比較して、駆動回転軸31aの全長は長くなる。
駆動回転軸31aはモータ31の回転運動をスコッチヨーク機構32に伝達する部材であるため、保護のために容器に収容されてもよい。この容器はハウジング3内の気密容器4と隣接している。このため、ハウジング3内の気密容器4の気密性を保つために、モータ31を収容する容器も気密性を持っている。以下本明細書において、気密容器4を「第1気密容器4」ということもある。また、駆動回転軸31aを収容する気密性の容器を「第2気密容器6」という。第1気密容器4の気密性を保つために、第1気密容器4と第2気密容器6との間には第1シール部材64aが設けられている。第1シール部材64aは、駆動回転軸31aの軸方向から見て第3駆動回転軸受60cの外側(駆動回転軸31aの径方向に関して第3駆動回転軸受60cよりも駆動回転軸31aから遠い位置)に配置され、第1気密容器4と第2気密容器6との間を封止する。すなわち、第1シール部材64aは第3駆動回転軸受60cよりも径が大きい。
また、第2気密容器6とモータ収容部との間には、第2シール部材64bが設けられている。第2シール部材64bは、駆動回転軸31aの軸方向から見て第2駆動回転軸受60bよりも外側(駆動回転軸31aの径方向に関して第2駆動回転軸受60bよりも駆動回転軸31aから遠い位置)に配置され、第2気密容器6とモータ収容部5との間を封止する。すなわち、第2シール部材64bは第2駆動回転軸受60bよりも径が大きい。第1シール部材64aと第2シール部材64bとにより、確実に気密容器4の気密性を保つことができる。
モータ収容部5とハウジング3とを近接させて両者を一体として構成する場合と比較して、駆動回転軸31aの全長は長くなる。このため、図1に示すように、駆動回転軸31aは、例えば、第2駆動回転軸受60bや第3駆動回転軸受60c等により、その長手方向に複数の場所で回転自在に支持されている。そして、第2気密容器6とモータ収容部5との間には第2シール部材64bが設けられており、第2気密容器6の気密性が保たれている。第2シール部材64bは、2気密容器6とモータ収容部5との間を封止する。第2気密容器6は、モータ収容部5を第1気密容器4から隔てるように、モータ収容部5と第1気密容器4とを接続する。
このように、モータ収容部5とハウジング3とを分離して両者が離れるように構成することにより、モータ31と第2段目冷却ステージ20との間の距離が長くなり、超伝導コイルが発生する磁場によるモータ31の影響を低減することができる。また、モータ収容部5とハウジング3とを分離して両者が離れるように構成することによって、モータ収容部5とハウジング3とを近接させて両者を一体として構成する場合とは異なり、モータ収容部5を構成する壁面のうち駆動回転軸31aが貫通する側壁5aが出現する。
実施の形態に係るモータ収容部5は、モータ31の全面を覆うように、側壁、頂壁、および底壁を有する略直方体形状となっている。そして、モータ収容部5を構成する壁面には磁気シールド部材が備えられている。特に、超伝導コイルが設置される第2段目冷却ステージ20を向く面である側壁5aと底壁5bとに磁気シールド部材を備えることができるため、超伝導コイルが発生する磁場からモータ31が受ける影響を効果的に低減することができる。さらに、頂壁等他の壁面にも磁気シールド部材を備えることで、超伝導コイルが発生する磁場からモータ31が受ける影響をより効果的に低減できる。
図4(a)−(b)は、実施の形態に係るGM冷凍機10を用いて冷却対象の超伝導コイル70を冷却するときの配置を示す図である。図4(a)は、GM冷凍機10の上方向から見た場合の配置を示す図であり、図4(b)は図4(a)におけるB−B断面図を示す。
図4(a)に示すように超伝導コイル70は円環状のコイルであり、図示しない真空容器内に配置される。超伝導コイル70は、超伝導コイル70の軸方向の一端には冷却部材72が設けられており、4つのGM冷凍機10によって冷却される。
より具体的には、4つのGM冷凍機10におけるそれぞれの第2段目冷却ステージ20には伝熱ロッド74が接続されており、GM冷凍機10が発生した寒冷は伝熱ロッド74を介して冷却部材72に伝達される。GM冷凍機10および伝熱ロッド74は、例えば、冷却部材72の周方向に4等配に設けられる。なお、伝熱ロッド74は必須の構成ではなく、第2段目冷却ステージ20を直接冷却部材72と接触するようにしてもよい。
図4に示すように、実施の形態に係るGM冷凍機10は、冷却対象の超伝導コイル70の軸方向と第1段目シリンダ11および第2段目シリンダ12の軸方向とが平行となるように、冷却部材72に設置される。さらに、モータ31とスコッチヨーク機構32とを接続する駆動回転軸31aは、超伝導コイル70の半径方向を向くように設置される。上述したように、実施の形態に係るGM冷凍機10は、モータ収容部5とハウジング3とが分離されており、駆動回転軸31aの長さは、モータ収容部5とハウジング3とが一体に構成される場合における駆動回転軸の長さと比較して長い。この結果、モータ収容部5とハウジング3とが一体に構成される場合と比較して、モータ31を収容するモータ収容部5と超伝導コイル70との間の距離が長くなる。また、モータ31を収容するモータ収容部5は、円環状のコイルである超伝導コイル70に対して、半径方向の外側に配置されることになる。これにより、超伝導コイルが発生する磁場からモータ31が受ける影響を低減することができる。
以上説明したように、実施の形態に係るGM冷凍機10によれば、GM冷凍機10が備えるモータ31が受ける外部磁場の影響を低減することができる。
特に、超伝導コイル70とGM冷凍機10との間に長い伝熱ロッドを挿入することで外部磁場の影響を低減する場合と比較すると、実施の形態に係るGM冷凍機10は全高を変えずにモータ31が受ける外部磁場の影響を低減することができる。GM冷凍機10がコンパクトになるため、GM冷凍機10の設置の自由度を向上することができる。伝熱ロッド74を省略したり、短くしたりすることができるため、GM冷凍機10の伝熱効率を維持しつつ、モータ31が受ける外部磁場の影響を低減することができる。
さらに、モータ31を収容するモータ収容部5と、スコッチヨーク機構32等を収容するハウジング3とを分離することにより、モータ収容部5を構成する壁面のうち、モータ31の動力をスコッチヨーク機構32に伝達する駆動回転軸31aが貫通する箇所以外の部分を磁気シールド部材で覆うことができる。これにより、モータ31が受ける外部磁場の影響を効率よく低減することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。例えば、第2気密容器6に代えて、第3駆動回転軸受60cに気密性を保つ軸受を用いることで、第1気密容器の気密性を保つ構成にしてもよい。
(第1の変形例)
図5は、実施の形態の変形例に係るGM冷凍機10の断面図である。変形例に係るGM冷凍機10も、図1に示すGM冷凍機10と同様に、駆動回転軸31aは、モータ31の出力側の端部における第2駆動回転軸受60bと、スコッチヨーク機構32と接続する側の端部における第3駆動回転軸受60cとの少なくとも2箇所において支持される。これは、変形例に係るGM冷凍機10も、図1に示すGM冷凍機10と同様に、長めの駆動回転軸31aが用いられているからである。これにより、モータ31と第2段目冷却ステージ20との距離が長くなり、モータ31が受ける外部磁場の影響を低減することができる。
図5に示すように、変形例に係るGM冷凍機10は、図1に示すGM冷凍機10とは異なり、駆動回転軸31aを収容する第2気密容器6は存在しない。その代わり、変形例に係るGM冷凍機10は、第1気密容器4が拡張されてモータ31を収容する領域と接続しており、駆動回転軸31aは第1気密容器4に収容される。図1に示すGM冷凍機10と比較して、第1シール部材64aや第2シール部材64b等を用いずに第1気密容器4の気密性を保つことができる点で効果がある。また、モータ収容部5、第2気密容器6、およびハウジング3が分離しておらず一体の構成となっているため、GM冷凍機10の強度を向上することができる。
(第2の変形例)
上記では、モータ31とスコッチヨーク機構32とを接続する駆動回転軸31aを長くすることで、モータ31と第2段目冷却ステージ20との距離を長くする場合について説明した。これに代えて、あるいはこれに加えて、GM冷凍機10と冷却部材72とを接続する伝熱ロッド74を水平方向に延長してもよい。図示はしないが、例えば上述した図4(b)において、伝熱ロッド74を図4(b)の横方向(超伝導コイルの半径方向)に延長することにより、GM冷凍機10の全高が長くなることを抑えつつ、モータ31と第2段目冷却ステージ20との距離を長くすることができる。伝熱ロッド74を延長することで伝熱距離が伸び冷却効率は悪化するかもしれないが、モータ収容部5とハウジング3とを近接させて両者を一体として構成する従来型のGM冷凍機10を流用できるため、コストの点で有利である。
1 圧縮機、 1a 低圧配管、 1b 高圧配管、 2 シリンダ、 3 ハウジング、 4 第1気密容器、 5 モータ収容部、 6 第2気密容器、 10 GM冷凍機、 11 第1段目シリンダ、 12 第2段目シリンダ、 13 第1段目ディスプレーサ、 14 第2段目ディスプレーサ、 17 蓄冷器、 19 第1段目冷却ステージ、 20 第2段目冷却ステージ、 21 第1段目膨張空間、 22 第2段目膨張室、 23 上部室、 30 駆動装置、 31 モータ、 31a 駆動回転軸、 32 スコッチヨーク機構、 33 クランク、 33b クランクピン、 34 スコッチヨーク、 35 ヨーク板、 35a 横長窓、 36 駆動軸、 37 ころ軸受、 38a,38b 摺動軸受、 40 ロータリーバルブ、 41 ステータバルブ、 42 ロータバルブ、 43 固定ピン、 44 冷媒ガス供給孔、 45 ステータ側摺動面、 46 円弧状溝、 47 吐出口、 48 開口部、 49 ガス流路、 50 ロータ側摺動面、 51 長円状溝、 52 反対側端面、 53 円弧状孔、 60a 第1駆動回転軸受、 60b 第2駆動回転軸受、 60c 第3駆動回転軸受、 62 ロータバルブ軸受、 64a 第1シール部材, 64b 第2シール部材、 70 超伝導コイル、 72 冷却部材、 74 伝熱ロッド。

Claims (5)

  1. 超伝導コイルの冷却に適する極低温冷凍機であって、
    モータと、
    前記モータに連結されている駆動回転軸と、
    前記駆動回転軸の回転を往復運動に変換するスコッチヨーク機構と、を備え、
    前記駆動回転軸は、その長手方向に複数の場所で回転自在に支持されており、前記複数の場所は、前記モータに接続される前記駆動回転軸の一端部と、前記スコッチヨーク機構に接続される前記駆動回転軸の他端部と、を含み、
    前記スコッチヨーク機構を収容して前記超伝導コイルの冷却に用いる冷媒ガスを受け入れるよう構成されている第1気密容器と、
    前記駆動回転軸を収容する第2気密容器とをさらに備え、
    前記第2気密容器は、前記モータを収容するモータ収容部を前記第1気密容器から隔てるように、前記モータ収容部と前記第1気密容器とを接続することを特徴とする極低温冷凍機。
  2. 超伝導コイルの冷却に適する極低温冷凍機であって、
    モータと、
    前記モータに連結されている駆動回転軸と、
    前記駆動回転軸の回転を往復運動に変換するスコッチヨーク機構と、を備え、
    前記駆動回転軸は、その長手方向に複数の場所で回転自在に支持されており、前記複数の場所は、前記モータに接続される前記駆動回転軸の一端部と、前記スコッチヨーク機構に接続される前記駆動回転軸の他端部と、を含み、
    前記モータを収容するモータ収容部をさらに備え、
    前記モータ収容部は、側壁と、頂壁と、底壁とを備え、
    少なくとも前記底壁と前記駆動回転軸が貫通する側壁とは、それぞれ磁気シールド部材を備えることを特徴とする極低温冷凍機。
  3. 前記スコッチヨーク機構を収容して前記超伝導コイルの冷却に用いる冷媒ガスを受け入れるよう構成されている第1気密容器と、
    前記駆動回転軸を収容する第2気密容器とをさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の極低温冷凍機。
  4. 前記第2気密容器は、前記モータを収容するモータ収容部を前記第1気密容器から隔てるように、前記モータ収容部と前記第1気密容器とを接続することを特徴とする請求項3に記載の極低温冷凍機。
  5. 前記第1気密容器と前記第2気密容器との間を封止する第1シール部材と、
    前記第2気密容器と前記モータを収容するモータ収容部との間を封止する第2シール部材とをさらに備えることを特徴とする請求項1、3または4に記載の極低温冷凍機。
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