JP2017141767A - 油圧制御装置、オイルジェット装置および油圧制御用電磁弁 - Google Patents

油圧制御装置、オイルジェット装置および油圧制御用電磁弁 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、内燃機関本体への取り付けに関するレイアウトの自由度を確保することが可能な油圧制御装置を提供する。【解決手段】このオイルジェット装置50は、油圧を有するオイルが供給される油圧供給油路41と、油圧供給油路41から供給されたオイルのオイルジェット機構80への供給状態を制御する油圧制御油路42と、油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通および非連通を切り替えるスプール64とを備える。そして、スプール64は、スプール64に保持されたオイルを流動させてスプール64を移動可能にするための呼吸用油路76と、呼吸用油路76に設けられ、スプール64により油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、呼吸用油路76と油圧制御油路42とを連通させて油圧制御油路42を介してオイルジェット機構80側に油圧を逃がす油圧逃がし孔77とを含む。【選択図】図3

Description

本発明は、油圧制御装置、オイルジェット装置および油圧制御用電磁弁に関する。
従来、油路開閉用弁体を駆動して油路の開閉を行う油圧制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、電磁ソレノイドへの通電とともにスリーブ(弁体収容部)内でプランジャ(油路開閉用弁体)を駆動して油圧ポート(油路)の開閉を行うOSV(油圧制御用電磁弁)と、OSVの駆動に伴ってピストンジェットノズルへのオイルの供給および供給停止を切替可能に構成されたオイルジェット切り換えバルブとを備えた内燃機関のオイルジェット装置(油圧制御装置)が開示されている。この特許文献1に記載の内燃機関のオイルジェット装置では、OSVが非通電状態でオイルジェット切り換えバルブが開かれてピストンジェットノズルからオイルが噴射される一方、OSVが通電状態でオイルジェット切り換えバルブが閉じられてピストンジェットノズルからのオイル噴射が停止されるように構成されている。なお、OSVのスリーブにはドレンポートが別途設けられている。これにより、オイルジェット切り換えバルブが開かれた際に、元々OSVの油圧ポート内に所定の油圧を有して蓄積(蓄圧)されていたオイルが、ドレンポートおよび内燃機関本体のシリンダブロック内に設けられた専用のドレン油路を順次流通してクランクケース(オイルパン)に排出されるように構成されている。
特開2014−126039号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された内燃機関のオイルジェット装置では、油圧ポートに溜まり込んだオイルを排出するためのドレンポートをOSVのスリーブに設けるとともに、内燃機関のシリンダブロック内にもドレンポートと連通されるドレン油路を設ける必要がある。このため、専用のドレン油路を設ける必要がある分、油圧制御装置を構成する油路が複雑になる。また、OSV(油圧制御用電磁弁)の内燃機関本体への取付位置にも制約が生じてしまい機器配置に関するレイアウトの自由度が確保できない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、内燃機関本体への取り付けに関するレイアウトの自由度を確保することが可能な油圧制御装置、オイルジェット装置および油圧制御用電磁弁を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における油圧制御装置は、油圧を有するオイルが供給される油圧供給油路と、油圧供給油路から供給されたオイルの被供給部への供給状態を制御する油圧制御油路と、油圧供給油路と油圧制御油路との連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、油路開閉用弁体は、油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、呼吸用油路に設けられ、油圧供給油路と油圧制御油路との非連通時に、呼吸用油路と油圧制御油路とを連通させて油圧制御油路を介して油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む。
この発明の第1の局面による油圧制御装置では、上記のように、油圧供給油路と油圧制御油路との非連通時に、呼吸用油路と油圧制御油路とを連通させて油圧制御油路を介して油圧を逃がす油圧逃がし孔を呼吸用油路に設ける。これにより、本発明の油圧制御装置を内燃機関に搭載して油圧制御を行う場合に、油路開閉用弁体の駆動の妨げとなる油圧(呼吸用油路内に蓄積された油圧)を油路開閉用弁体の呼吸用油路に設けられた油圧逃がし孔を介してオイルとともに油圧制御油路側に抜き去ることができる。すなわち、油圧制御に不要な油圧をオイルとともに内燃機関のオイルパンに戻すための専用のドレン油路を、油圧制御装置にも内燃機関本体にも設ける必要がなく、呼吸用油路に油圧逃がし孔を設けるのみの簡単な構成で油圧を逃がすことができる。この結果、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、内燃機関本体への取り付けに関するレイアウトの自由度を確保することができる。
上記第1の局面による油圧制御装置において、好ましくは、油路開閉用弁体は、油圧供給油路と油圧制御油路とを連通させる第1油路部をさらに含むか、または、第1油路部と、油圧供給油路と油圧制御油路との非連通時に油圧供給油路に接続されずに油圧制御油路に接続される第2油路部とをさらに含み、油圧供給油路と油圧制御油路との非連通時に、呼吸用油路と第1油路部とを油圧逃がし孔を介して連通させるか、または、呼吸用油路と第2油路部とを油圧逃がし孔を介して連通させることによって、呼吸用油路と油圧制御油路とが連通されるように構成されている。
このように構成すれば、油路開閉用弁体の駆動に伴って油圧供給油路からのオイルが第1油路部を介して油圧制御油路に流通されなくなるタイミングで、呼吸用油路に設けられた油圧逃がし孔を利用して第1油路部または第2油路部のいずれかを介して呼吸用油路内に蓄積された油圧を呼吸用油路内に残留するオイルとともに油圧制御油路側に容易に抜き去ることができる。なお、本発明では、油圧供給油路からのオイルを油圧制御油路に流通させない油圧供給停止時に呼吸用油路内に蓄積された油圧をオイルとともに油圧制御油路に排出させる構成を適用しているが、呼吸用油路内に蓄積されたオイル量は、油圧制御油路の容積(全容積)と比較して非常に小さい。したがって、油圧供給停止時に呼吸用油路内の微量のオイルを油圧(蓄圧分)を利用して油圧制御油路に排出したとしても、油圧供給停止に反して被供給部にオイルが供給されることはない。すなわち、本発明は、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しながら、油圧制御自体に支障を来たさないという利点を有する。
上記油路開閉用弁体が第1油路部をさらに含むか、または、第1油路部と第2油路部とをさらに含む構成において、好ましくは、呼吸用油路は、油路開閉用弁体の移動軸線に沿って油路開閉用弁体内部を延びており、第1油路部または第2油路部の少なくとも一方は、油路開閉用弁体の外周部に設けられており、油圧逃がし孔は、呼吸用油路から分岐して第1油路部または第2油路部のいずれか一方に開口している。
このように構成すれば、呼吸用油路が内部に設けられた油路開閉用弁体を駆動(移動)させてオイルの被供給部への供給状態を停止する際に、油路開閉用弁体内部に蓄積された油圧を第1油路部または第2油路部のいずれかを介して油圧制御油路側に迅速に抜き去ることができる。したがって、被供給部への油圧供給停止時に、油路開閉用弁体を応答性よく駆動させることができるので、被供給部へのオイルの供給を確実に停止させることができる。
上記油圧逃がし孔が第1油路部に開口する構成において、好ましくは、油路開閉用弁体を移動可能に収容する弁体収容部をさらに備え、油路開閉用弁体は、弁体収容部に対する油路開閉用弁体の移動に伴って油圧供給油路と第1油路部との連通を遮断する第1遮断部をさらに含み、第1遮断部により油圧供給油路と第1油路部との連通が遮断された際に、第1油路部に開口する油圧逃がし孔を介して呼吸用油路と油圧制御油路とが連通されるように構成されている。
このように構成すれば、油路開閉用弁体の第1遮断部によって油圧供給油路と第1油路部との連通が遮断された場合であっても、第1油路部に開口する油圧逃がし孔を介して、呼吸用油路内に蓄積された油圧を油圧制御油路側に容易に抜き去ることができる。
上記油圧逃がし孔が第2油路部に開口する構成において、好ましくは、油路開閉用弁体を移動可能に収容する弁体収容部をさらに備え、油路開閉用弁体は、第1油路部と第2油路部との間に設けられ、弁体収容部に対する油路開閉用弁体の移動に伴って油圧制御油路と第1油路部との連通を遮断する一方端部を有する第2遮断部をさらに含み、第2遮断部の一方端部により第1油路部と油圧制御油路との連通が遮断された際に、第2遮断部の他方端部が第2油路部と油圧制御油路とを連通させることによって、第2油路部に開口する油圧逃がし孔を介して呼吸用油路と油圧制御油路とが連通されるように構成されている。
このように構成すれば、第2遮断部の一方端部によって第1油路部と油圧制御油路との連通が遮断された場合であっても、第2遮断部の他方端部によって第2油路部と油圧制御油路とを連通させて呼吸用油路内に蓄積された油圧を第2油路部側から油圧制御油路側に容易に抜き去ることができる。したがって、本発明の油圧制御装置においては、呼吸用油路内に蓄積された油圧を第1油路部側から抜き去るような構成のみならず、第2油路部側から抜き去る構成も適用可能となる分、内燃機関本体への取付条件に柔軟に対応することができる。
この発明の第2の局面におけるオイルジェット装置は、油圧を有するオイルが供給される油圧供給油路と、油圧供給油路から供給されたオイルのオイルジェットへの供給状態を制御する油圧制御油路と、油圧供給油路と油圧制御油路との連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、油路開閉用弁体は、油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、呼吸用油路に設けられ、油圧供給油路と油圧制御油路との非連通時に、呼吸用油路と油圧制御油路とを連通させて油圧制御油路を介してオイルジェット側に油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む。
この発明の第2の局面によるオイルジェット装置では、上記第1の局面と同様に、本発明のオイルジェット装置を内燃機関に搭載する場合に、油路開閉用弁体の駆動の妨げとなる油圧(呼吸用油路内に蓄積された油圧)を油路開閉用弁体の呼吸用油路に設けられた油圧逃がし孔を介してオイルとともに油圧制御油路側に抜き去ることができる。すなわち、油圧制御に不要な油圧をオイルとともに内燃機関のオイルパンに戻すための専用のドレン油路を、オイルジェット装置にも内燃機関本体にも設ける必要がなくなるので、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、内燃機関本体への取り付けに関するオイルジェット装置のレイアウトの自由度を確保することができる。
この発明の第3の局面における油圧制御用電磁弁は、電磁ソレノイドと、電磁ソレノイドにより駆動され、油圧を有するオイルが供給される油圧供給ポートと油圧供給ポートから供給されたオイルの被供給部への供給状態を制御する油圧制御ポートとの連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、油路開閉用弁体は、油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、呼吸用油路に設けられ、油圧供給ポートと油圧制御ポートとの非連通時に、呼吸用油路と油圧制御ポートとを連通させて油圧制御ポートを介して油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む。
この発明の第3の局面による油圧制御用電磁弁では、上記第1の局面と同様に、本発明の油圧制御用電磁弁を内燃機関に搭載する場合に、油路開閉用弁体の駆動の妨げとなる油圧(呼吸用油路内に蓄積された油圧)を油路開閉用弁体の呼吸用油路に設けられた油圧逃がし孔を介してオイルとともに油圧制御油路側に抜き去ることができる。すなわち、油圧制御に不要な油圧をオイルとともに内燃機関のオイルパンに戻すための専用のドレン油路を、オイルジェット装置にも内燃機関本体にも設ける必要がなくなるので、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、内燃機関本体への取り付けに関する油圧制御用電磁弁のレイアウトの自由度を確保することができる。
なお、上記第1の局面による油圧制御装置において、以下の構成も考えられる。
(付記項1)
すなわち、上記油圧逃がし孔が呼吸用油路から分岐して第1油路部に開口する油圧制御装置において、油圧逃がし孔は、第1油路部における油圧供給油路よりも油圧制御油路に近い側の位置に開口している。
(付記項2)
また、上記油圧逃がし孔が呼吸用油路から分岐して第2油路部に開口する油圧制御装置において、油圧逃がし孔は、第2油路部における油路開閉用弁体の第2遮断部の他方端部の近傍位置に開口している。
本発明の第1実施形態によるエンジンの概略的な構成を示した図である。 本発明の第1実施形態によるオイルジェット装置の構成を模式的に示した図である。 本発明の第1実施形態によるオイルジェット装置における油圧逃がし時の動作状態を模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態によるオイルジェット装置の構成を模式的に示した図である。 本発明の第2実施形態によるオイルジェット装置における油圧逃がし時の動作状態を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態によるエンジン100に搭載されるオイルジェット装置50(油圧制御装置の一例)の構成について説明する。
(エンジンの概略的な構成)
本発明の第1実施形態による車両(自動車)用のエンジン100は、図1に示すように、気筒内でピストン1が往復動されることにより吸入・圧縮・膨張(燃焼)・排気の1サイクルを連続的に繰り返してクランク軸2を回転させる機能を有する。また、直列4気筒型のエンジン100は、クランク軸2の回転から駆動力を取り出すことにより車両(図示せず)を走行させる駆動源の役割を有する。
エンジン100は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11のZ1側に締結されるシリンダヘッド12と、シリンダブロック11のZ2側に締結されるクランクケース13とを含むアルミニウム合金製のエンジン本体10を備える。また、シリンダヘッド12にはヘッドカバー14が被せられている。エンジン本体10内には、駆動力を発生させるピストン1およびコンロッド1aやクランク軸2に加えて、各気筒における混合気の爆発タイミングを制御する吸気用/排気用のカムシャフト3a、吸気バルブ4および排気バルブ5などからなるバルブ機構6がシリンダヘッド12内に組み込まれている。そして、エンジン本体10の内部におけるこれらの駆動部を連続的に駆動させるために、エンジン100には、オイル(エンジンオイル)を循環させる潤滑装置20が設けられている。
(潤滑装置の構成)
潤滑装置20は、オイルポンプ21と、オイルポンプ21によりオイルをエンジン本体10の内部で循環させるための油圧回路部30とを備える。オイルポンプ21は、クランク軸2の駆動力を利用して回転される。また、オイルポンプ21はオイルをオイルパン13aから吸入ポート21aを介して容積室21cに吸入した後、容積室21cの縮小とともに所定の油圧を発生させた状態で吐出ポート21bから吐出する機能を有する。
油圧回路部30は、オイルパン13aとオイルポンプ21の吸入ポート21aとを接続する油路31と、オイルポンプ21の吐出ポート21bとオイルフィルタ22とを接続する油路32と、オイルフィルタ22とクランク軸2の内部とを接続する油路33と、油路33の端部から上方に延びてカムシャフト3aおよびバルブ機構6が配置されたヘッドカバー14の内部に達する油路34とを含む。なお、油路34の末端部には、一対の給油パイプ39が取り付けられている。また、油路33および34は、エンジン本体10内部に形成されたオイルギャラリと呼ばれている。これにより、オイルポンプ21によりオイルパン13aから汲み上げられたオイルは、油路31〜34を流通してピストン1まわり(シリンダ12aの内側面やコンロッド1aおよびクランク軸2)やバルブ機構6などの可動部(摺動部)に供給される。その後、オイルは、シリンダヘッド12およびシリンダブロック11内を自重により落下してクランクケース13に達するとともにオイルパン13aに戻される。
また、図2に示すように、油路33から分岐した油路35の末端には、オイルジェット機構80(被供給部およびオイルジェットの一例)が取り付けられている。オイルジェット機構80は、所定の作動圧で開弁することによりピストン1の裏側に冷却用のオイルを噴射する機能を有する。すなわち、オイルジェット機構80は、油圧が作動圧以上となった際に油路35を開状態(流通可能状態)に切り替える弁部81と、弁部81の出口側からピストン1の裏側に向けて延びるノズル82とを備える。弁部81は、通常はスプリングの伸長力により弁体が油路35を閉じている。そして、油圧の上昇とともにスプリングの伸長力に抗して弁体が押し下げられた場合に油路35は開かれる。これにより、ノズル82の先端から作動圧以上となったオイルが上向きに連続的に吹き出される。また、オイルジェット機構80は、エンジン100の4つのシリンダ12aの各々に設けられている。なお、図2では、オイルジェット機構80が作動された状態を示している。
ここで、第1実施形態では、エンジン本体10には、オイルジェット機構80の動作制御を行うためのオイルジェット装置50(図2の二点鎖線枠内に示す)が搭載されている。
(オイルジェット装置の構成)
オイルジェット装置50は、図2に示すように、油路33から分岐してオイルジェット機構80に接続される油路35の途中に設けられている。具体的には、オイルジェット装置50は、油路35と、油路35に設けられた電磁弁60(油圧制御用電磁弁の一例)と、電磁弁60の駆動制御を担う制御部90とを備える。後ほど説明するが、電磁弁60は、制御部90の指令に基づき任意のタイミングで油路35の開閉動作を行う役割を有する。
油路35は、オイルポンプ21側(油路33側)に配置されて油圧を有するオイルが供給(流通)される油圧供給油路41と、油圧供給油路41から供給されたオイルのオイルジェット機構80への供給状態を制御する油圧制御油路42とからなる。また、油圧供給油路41と油圧制御油路42との間に電磁弁60が配置されている。そして、制御部90によるエンジン100の運転状態の検知結果に基づいて電磁弁60が駆動(開閉動作)されることによって、オイルジェット装置50が動作制御されるように構成されている。
この場合、電磁弁60が非通電の状態(図2参照)においてオイルポンプ21が吐出したオイルの一部が油路35を流通してオイルジェット機構80に供給される。すなわち、ノズル部82からピストン1の裏側にオイルが噴射されてピストン1が冷却される。また、電磁弁60が通電された状態(図3参照)では、油路35が閉じられてオイルジェット機構80へのオイルの供給が停止され、ノズル部82からのオイル噴射が停止される。エンジン100では、暖機運転中にオイルジェット機構80へのオイルの供給が停止されることによって、エンジン本体10の暖機を早期に完了させる制御が行われる。また、暖機完了後は、エンジン100の負荷に応じてオイルジェット機構80へのオイルの供給/非供給(ピストン1の冷却および冷却停止)が適切に制御されるように構成されている。
(電磁弁の詳細な構造)
電磁弁60は、図2に示すように、電磁コイル61aがボビンに巻回されたソレノイド部61(電磁ソレノイドの一例)と、可動鉄心63に接続されるとともにスプール64(油路開閉用弁体の一例)が移動可能に収容された中空円筒形状を有するスリーブ62(弁体収容部の一例)とを備える。なお、スリーブ62は、X2側の根元側がソレノイド部61における接続部材61bに嵌め込まれて固定されている。また、電磁弁60は、スリーブ62のX1側の端部62aとスプール64のX1側の凹状の端部との間に配置され、スプール64を矢印X2方向に付勢するスプリング65と、スプール64に装着されたOリング66とが設けられている。また、電磁弁60は、全開時(後述する油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通される状態)に通電されないノーマルオープン型である。
スリーブ62は、端部62aから矢印X2方向に延びるとともに円筒状(管状)に形成された周壁部62bを有する。また、スリーブ62には、周壁部62bの所定位置を貫通する第1ポート62c(油圧供給ポートの一例)および第2ポート62d(油圧制御ポートの一例)が設けられている。また、スリーブ62におけるX1側(端部62a側)に第2ポート62dが配置されるとともに、所定の間隔を隔てて、スリーブ62におけるX2側(ソレノイド部61側)に第1ポート62cが配置されている。なお、図2では、油路35を図示する都合上、第1ポート62cおよび第2ポート62dがスリーブ62の両側面に形成されているように見えるが、実際には、第1ポート62cおよび第2ポート62dは、各々が1つの貫通孔(円弧状に延びた長孔)であり、第1ポート62cおよび第2ポート62dが形成されていない部分は周壁部62bによって繋がっている。
また、スリーブ62の根元側(X2側)における周壁部62bの外周面には、環状の溝部62eが形成されており、溝部62eにOリング66が装着されている。また、スリーブ62は、第2ポート62dと環状の溝部62eとの間の位置に周壁部62bを貫通する連通路62gを有する。また、電磁弁60は、スリーブ62がシリンダブロック11の下部の所定位置に形成された電磁弁装着用穴部11aに挿入されるように構成されている。また、スリーブ62が電磁弁装着用穴部11aに挿入された状態で、第1ポート62cが油路35における油圧供給油路41に接続されるとともに、第2ポート62dが油路35における油圧制御油路42に接続されている。
スプール64は、中空構造を有して柱状に形成されており、スリーブ62の内周面62fに対してX軸方向に往復移動可能に構成されている。また、スプール64の外周部64aには、外径が縮径された状態で環状に形成された第1油路部71(スプール64において外形がくびれた部分)と、第1油路部71のX2側に隣接して形成された凸状かつ環状のランド部73(第1遮断部の一例)と、ランド部73のX2側に隣接して形成され、外径が縮径された状態で環状に形成された第2油路部72(スプール64において外形がくびれた部分)と、第1油路部71のX1側に形成された凸状かつ環状の摺動部74と、第2油路部72のX2側に隣接して形成された柱状の摺動部75とが設けられている。ここで、第1油路部71は、スプール64が矢印X2方向に移動されて油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通された際(図2参照)にオイルが通過(流通)する部分である。また、ランド部73は、図3に示すように、一方端部73aによって第1油路部71と油圧制御油路42との連通を遮断する役割を有する。
また、ランド部73および摺動部74の外周面(外周部64a)は、スリーブ62の内周面62fに対して摺動される。また、摺動部75の外周面(外周部64a)は、接続部材61bの内周面61cに対して摺動される。なお、ランド部73、摺動部74および摺動部75の外径は、各々に対応する部分のスリーブ62の内径よりも若干量だけ小さく形成されており、スプール64の外周部64aとスリーブ62の内周面62fとの間には僅かな隙間が存在している。また、第1油路部71の内側面71aおよび第2油路部72の内側面72aは、スプール64の外周部64aよりも半径方向内側に一段下がっている。
また、スプール64には、内部をスプール64の移動軸線に沿って直線状に延びて貫通する呼吸用油路76と、呼吸用油路76から半径方向外側に分岐して第1油路部71に開口する油圧逃がし孔77と、呼吸用油路76から半径方向外側に分岐して第2油路部72に開口する連通孔78aと、摺動部75の外周面に開口する連通孔78bとが形成されている。なお、呼吸用油路76は、スプール64のみならず可動鉄心63も貫通している。したがって、呼吸用油路76は、スプール64に保持されたオイルを流動させて可動鉄心63とともにスプール64をX軸方向に往復移動可能にするために設けられている。
なお、電磁弁60では、第1ポート62cから所定の油圧で流入したオイルは、第1油路部71および油圧逃がし孔77を経て呼吸用油路76に満たされる。また、呼吸用油路76に満たされたオイルは、連通孔78a、第2油路部72および連通路62gの経路と、連通孔78bの経路とを経て、スプール64の外周部64aとスリーブ62の内周面62fとの隙間にも満たされる。したがって、エンジン100(オイルポンプ21)の駆動時には、オイルがスリーブ62の内外に徐々に満たされていき、電磁弁60内が所定の油圧に到達した状態になる。なお、オイルは、Oリング66により仕切られているので、電磁弁装着用穴部11aから外部に漏れ出ないように構成されている。
また、電磁弁60の動作としては、電磁コイル61aが消磁された非励磁状態では、図2に示すように、スプリング65の付勢力によりスプール64が矢印X2方向に付勢される。これにより、スプール64の第1油路部71がスリーブ62の第1ポート62cと第2ポート62dとを連通させる。すなわち、油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通される。そして、制御部90の指令に基づき電磁コイル61aが励磁された場合、図3に示すように、スプリング65の付勢力に抗して電磁力によりスプール64が矢印X1方向に移動される。これにより、ランド部73が第1ポート62cを完全に塞ぐようになり、第1ポート62cと第2ポート62dとが連通されなくなる。すなわち、油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通が遮断されてオイルジェット機構80へのオイルの供給が停止される。なお、スプール64内のオイルは、呼吸用油路76内を矢印X2方向に流動するとともに可動鉄心63よりもX2側の空間内に移動される。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、スプール64により油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通が遮断された際に、呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されるように構成されている。より具体的には、呼吸用油路76と第1油路部71とが油圧逃がし孔77を介して連通されるように構成されている。なお、油圧逃がし孔77は、第1油路部71における油圧供給油路41よりも油圧制御油路42に近い側(X1側)の位置に開口している。これにより、スプール64の駆動に伴って油圧供給油路41からのオイルが第1油路部71を介して油圧制御油路42に流通されなくなるタイミングで、呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔77を利用して第1油路部71を介して呼吸用油路76内に蓄積された油圧が、呼吸用油路76内に残留するオイルとともに油圧制御油路42側に逃がされるように構成されている。なお、呼吸用油路76内の油圧が油圧逃がし孔77を介して油圧制御油路42に抜かれる様子を矢印付きの太い破線を用いて図示している。
なお、油圧供給油路41からのオイルを油圧制御油路42に流通させない油圧供給停止時に、呼吸用油路76内に蓄積された油圧をオイルとともに油圧制御油路42に排出させる構成を適用しているが、呼吸用油路76内に蓄積されたオイルの量は、油圧制御油路42の全容積と比較して非常に小さい。したがって、油圧供給停止時に呼吸用油路76内の微量のオイルを油圧(蓄圧分)を利用して油圧制御油路42に排出したとしても、油圧供給停止状態に反してオイルジェット機構80にオイルが供給されることはない。また、スプール64の矢印X1方向への移動とともに呼吸用油路76内の油圧が瞬時に抜かれるので、スプール64の移動は、電磁コイル61aへの励磁のタイミングで瞬時に行われる。第1実施形態におけるオイルジェット装置50は、上記のように構成されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、呼吸用油路76と油圧制御油路42とを連通させて油圧制御油路42を介して油圧を逃がす油圧逃がし孔77を呼吸用油路76に設ける。これにより、オイルジェット装置50をエンジン本体10に搭載して油圧制御を行う場合に、スプール64の駆動の妨げとなる呼吸用油路76内に蓄積された油圧を、スプール64の呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔77を介してオイルとともに油圧制御油路42側に抜き去ることができる。すなわち、油圧制御に不要な油圧をオイルとともにエンジン本体10のオイルパン13aに戻すための専用のドレン油路を、オイルジェット装置50にもエンジン本体10にも設ける必要がなく、呼吸用油路76に油圧逃がし孔77を設けるのみの簡単な構成で油圧を逃がすことができる。この結果、油圧制御に関連する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、エンジン本体10への取り付けに関するレイアウトの自由度を確保することができる。
また、第1実施形態では、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、呼吸用油路76と第1油路部71とを油圧逃がし孔77を介して連通させることによって、呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されて油圧制御油路42を介して油圧を逃がすように構成する。これにより、スプール64の駆動に伴って油圧供給油路41からのオイルが第1油路部71を介して油圧制御油路42に流通されなくなるタイミングで、呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔77を利用して第1油路部71を介して呼吸用油路76内に蓄積された油圧を呼吸用油路76内に残留するオイルとともに油圧制御油路42側に容易に抜き去ることができる。
また、第1実施形態では、呼吸用油路76から分岐して第1油路部71に開口するように油圧逃がし孔77を構成する。これにより、呼吸用油路76が内部に設けられたスプール64を駆動(移動)させてオイルのオイルジェット機構80への供給状態を停止する際に、スプール64の内部に蓄積された油圧を、第1油路部71を介して油圧制御油路42側に迅速に抜き去ることができる。したがって、オイルジェット機構80への油圧供給停止時に、スプール64を応答性よく駆動させることができるので、オイルジェット機構80へのオイルの供給を確実に停止させることができる。
また、第1実施形態では、ランド部73により油圧供給油路41と第1油路部71との連通が遮断された際に、第1油路部71に開口する油圧逃がし孔77を介して呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されるように構成する。これにより、スプール64のランド部73によって油圧供給油路41と第1油路部71との連通が遮断された場合であっても、第1油路部71に開口する油圧逃がし孔77を介して、呼吸用油路76内に蓄積された油圧を油圧制御油路42側に容易に抜き去ることができる。
また、第1実施形態では、油圧逃がし孔77を第1油路部71における油圧供給油路41よりも油圧制御油路42に近い側(X1側)の位置に開口するように構成する。これにより、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、油圧逃がし孔77が油圧制御油路42に近付けられるので、呼吸用油路76内の油圧を油圧制御油路42側により迅速に逃がすことができる。
[第2実施形態]
次に、図2、図4および図5を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、スプール264により油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通が遮断された際に、第2油路部72を介して油圧を逃がすように構成した例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一符号を付している。
(電磁弁の構成)
第2実施形態によるオイルジェット装置250は、図4に示すように、電磁弁260(油圧制御用電磁弁の一例)を備える。電磁弁260は、ソレノイド部61と、スリーブ262と、スプール264(油路開閉用弁体の一例)とを含む。また、電磁弁260は、スリーブ262におけるX1側の第1ポート262c(油圧供給ポートの一例)に油圧供給油路41が接続されるとともに、スリーブ262におけるX2側の第2ポート262d(油圧制御ポートの一例)に油圧制御油路42が接続された状態でシリンダブロック11の電磁弁装着用穴部11aに装着されている。
また、スプール264は、第1油路部71と、第2油路部72と、第1油路部71と第2油路部72との間に設けられ、スリーブ62に対するスプール264の移動に伴って油圧制御油路42と第1油路部71との連通を遮断する一方端部273aを有するランド部273(第2遮断部の一例)を有する。また、スプール264は、内部を貫通する呼吸用油路76と、呼吸用油路76から半径方向外側に分岐して第2油路部72に開口する油圧逃がし孔277と、摺動部75の外周面に開口する連通孔78bとが形成されている。
また、ランド部273には、一方端部273aと反対側(X2側)に他方端部273bが設けられている。ここで、ランド部273のX軸方向の長さ(一方端部273aから他方端部273bまでの長さ)は、上記第1実施形態におけるランド部73(図2参照)のX軸方向の長さよりも短く構成されている。また、油圧逃がし孔277は、第2油路部72におけるランド部273の他方端部273bの近傍位置に開口している。
したがって、電磁弁260の動作としては、非励磁状態では、図4に示すように、スプール264は、矢印X2方向に付勢される。これにより、第1油路部71が第1ポート262cと第2ポート262dとを連通させて、油圧供給油路41と油圧制御油路42とが連通される。そして、電磁コイル61aが励磁された場合、図5に示すように、電磁力によりスプール264が矢印X1方向に移動される。これにより、ランド部273の一方端部273aが第1油路部71を完全に塞ぐ一方、ランド部273の他方端部273bによって、第2油路部72と第2ポート262dとが連通されるようになる。
そして、第2実施形態では、図5に示すように、スプール264により油圧供給油路41と油圧制御油路42との連通が遮断された際に、呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されるように構成されている。より具体的には、ランド部273の一方端部273aにより第1油路部71と油圧制御油路42との連通が遮断された際に、ランド部273の他方端部273bが第2油路部72と油圧制御油路42とを連通させることによって、第2油路部72に開口する油圧逃がし孔277を介して呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されるように構成されている。これにより、スプール264の駆動に伴って油圧供給油路41からのオイルが第1油路部71を介して油圧制御油路42に流通されなくなるタイミングで、呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔277を利用して第2油路部72を介して呼吸用油路76内に蓄積された油圧が呼吸用油路76内に残留するオイルとともに油圧制御油路42側に逃がされる。なお、呼吸用油路76内の油圧が油圧逃がし孔277を介して油圧制御油路42に抜かれる様子を矢印付きの太い破線を用いて図示している。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記のように、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、呼吸用油路76と油圧制御油路42とを連通させて油圧制御油路42を介して油圧を逃がす油圧逃がし孔277を呼吸用油路76に設ける。これにより、オイルジェット装置250をエンジン本体10に搭載して油圧制御を行う場合に、スプール264の駆動の妨げとなる呼吸用油路76内に蓄積された油圧を、スプール264の呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔277を介してオイルとともに油圧制御油路42側に抜き去ることができる。すなわち、専用のドレン油路をオイルジェット装置250にもエンジン本体10にも設ける必要がなく、呼吸用油路76に油圧逃がし孔277を設けるのみの簡単な構成で油圧を逃がすことができるので、油圧制御に関する油路構成が複雑になるのを抑制しつつ、エンジン本体10への取り付けに関するレイアウトの自由度を確保することができる。
また、第2実施形態では、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、呼吸用油路76と第2油路部72とを油圧逃がし孔277を介して連通させることによって、呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されて油圧制御油路42を介して油圧を逃がすように構成する。これにより、スプール264の駆動に伴って油圧供給油路41からのオイルが第1油路部71を介して油圧制御油路42に流通されなくなるタイミングで、呼吸用油路76に設けられた油圧逃がし孔277を利用して第2油路部72を介して呼吸用油路76内に蓄積された油圧を呼吸用油路76内に残留するオイルとともに油圧制御油路42側に容易に抜き去ることができる。
また、第2実施形態では、油圧逃がし孔277は、呼吸用油路76から分岐して第2油路部72に開口するように油圧逃がし孔277を構成する。これにより、呼吸用油路76が内部に設けられたスプール64を駆動(移動)させてオイルのオイルジェット機構80への供給状態を停止する際に、スプール64内部に蓄積された油圧を、第2油路部72を介して油圧制御油路42側に迅速に抜き去ることができる。したがって、オイルジェット機構80への油圧供給停止時に、スプール64を応答性よく駆動させることができるので、オイルジェット機構80へのオイルの供給を確実に停止させることができる。
また、第2実施形態では、スリーブ62に対するスプール264の移動に伴って油圧制御油路42と第1油路部71との連通を遮断する一方端部273aを有するランド部273を設け、ランド部273の一方端部273aにより第1油路部71と油圧制御油路42との連通が遮断された際に、ランド部273の他方端部273bが第2油路部72と油圧制御油路42とを連通させることによって、第2油路部72に開口する油圧逃がし孔277を介して呼吸用油路76と油圧制御油路42とが連通されるように構成する。これにより、ランド部273の一方端部273aによって第1油路部71と油圧制御油路42との連通が遮断された場合であっても、ランド部273の他方端部273bによって第2油路部72と油圧制御油路42とを連通させて呼吸用油路76内に蓄積された油圧を第2油路部72側から油圧制御油路42側に容易に抜き去ることができる。したがって、オイルジェット装置250においては、呼吸用油路76内に蓄積された油圧を第1油路部71側から抜き去るような上記第1実施形態の方式のみならず、第2油路部72側から抜き去る構成も適用可能となる分、エンジン本体10への取付条件に柔軟に対応することができる。
また、第2実施形態では、油圧逃がし孔277を第2油路部72におけるスプール264のランド部273の他方端部273bの近傍位置に開口するように構成する。これにより、油圧供給油路41と油圧制御油路42との非連通時に、ランド部273の他方端部273bと油圧制御油路42との隙間部分に近い位置に油圧逃がし孔277が移動されるので、呼吸用油路76内の油圧を油圧制御油路42側により迅速に逃がすことができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、ピストン1の裏側にオイルを噴射するオイルジェット機構80への油圧供給を制御するオイルジェット装置50(250)に本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。たとえば、吸気用/排気用のカムシャフト3aを含むバルブ機構6などの可動部にオイルを噴射する部分にも、本発明の「油圧制御装置」、「オイルジェット装置」および「油圧制御用電磁弁」を適用することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、オイルジェット装置50(250)の電磁弁60(260)に対して本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。たとえば、可変バルブタイミング(VVT)機構を作動させるためのスプールを備えた電磁弁(油圧制御用電磁弁)に対して本発明を適用してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ソレノイド部61を有する電磁弁60(260)の油圧逃がし構造に対して本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。電動モータによりスプール(油路開閉用弁体)を往復移動させる油圧制御用のアクチュエータや、空気圧を利用してスプール(油路開閉用弁体)を往復移動させる油圧制御用のアクチュエータの油圧逃がし構造に対しても本発明を適用することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、全開時に通電されないノーマルオープン型の電磁弁60(260)に対して本発明を適用したが、本発明はこれに限られない。全閉時に通電されないノーマルクローズ型の電磁弁に対して本発明を適用することも可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、自動車用のエンジン100に本発明を適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、設備機器用の内燃機関に搭載されるオイルジェット装置50(250)に対して本発明を適用してもよい。
10 エンジン本体
20 潤滑装置
35 油路
41 油圧供給油路
42 油圧制御油路
50、250 オイルジェット装置
60、260 電磁弁(油圧制御用電磁弁)
61 ソレノイド部(電磁ソレノイド)
62 スリーブ(弁体収容部)
62c、262d 第1ポート(油圧供給ポート)
62d、262c 第2ポート(油圧制御ポート)
64、264 スプール(油路開閉用弁体)
71 第1油路部
72 第2油路部
73 ランド部(第1遮断部)
76 呼吸用油路
77、277 油圧逃がし孔
80 オイルジェット機構(被供給部、オイルジェット)
90 制御部
100 エンジン
273 ランド部(第2遮断部)
273a 一方端部
273b 他方端部

Claims (7)

  1. 油圧を有するオイルが供給される油圧供給油路と、
    前記油圧供給油路から供給されたオイルの被供給部への供給状態を制御する油圧制御油路と、
    前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、
    前記油路開閉用弁体は、
    前記油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて前記油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、
    前記呼吸用油路に設けられ、前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との非連通時に、前記呼吸用油路と前記油圧制御油路とを連通させて前記油圧制御油路を介して油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む、油圧制御装置。
  2. 前記油路開閉用弁体は、前記油圧供給油路と前記油圧制御油路とを連通させる第1油路部をさらに含むか、または、前記第1油路部と、前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との非連通時に前記油圧供給油路に接続されずに前記油圧制御油路に接続される第2油路部とをさらに含み、
    前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との非連通時に、前記呼吸用油路と前記第1油路部とを前記油圧逃がし孔を介して連通させるか、または、前記呼吸用油路と前記第2油路部とを前記油圧逃がし孔を介して連通させることによって、前記呼吸用油路と前記油圧制御油路とが連通されるように構成されている、請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記呼吸用油路は、前記油路開閉用弁体の移動軸線に沿って前記油路開閉用弁体内部を延びており、
    前記第1油路部または前記第2油路部の少なくとも一方は、前記油路開閉用弁体の外周部に設けられており、
    前記油圧逃がし孔は、前記呼吸用油路から分岐して前記第1油路部または前記第2油路部のいずれか一方に開口している、請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記油路開閉用弁体を移動可能に収容する弁体収容部をさらに備え、
    前記油路開閉用弁体は、前記弁体収容部に対する前記油路開閉用弁体の移動に伴って前記油圧供給油路と前記第1油路部との連通を遮断する第1遮断部をさらに含み、
    前記第1遮断部により前記油圧供給油路と前記第1油路部との連通が遮断された際に、前記第1油路部に開口する前記油圧逃がし孔を介して前記呼吸用油路と前記油圧制御油路とが連通されるように構成されている、請求項3に記載の油圧制御装置。
  5. 前記油路開閉用弁体を移動可能に収容する弁体収容部をさらに備え、
    前記油路開閉用弁体は、前記第1油路部と前記第2油路部との間に設けられ、前記弁体収容部に対する前記油路開閉用弁体の移動に伴って前記油圧制御油路と前記第1油路部との連通を遮断する一方端部を有する第2遮断部をさらに含み、
    前記第2遮断部の前記一方端部により前記第1油路部と前記油圧制御油路との連通が遮断された際に、前記第2遮断部の他方端部が前記第2油路部と前記油圧制御油路とを連通させることによって、前記第2油路部に開口する前記油圧逃がし孔を介して前記呼吸用油路と前記油圧制御油路とが連通されるように構成されている、請求項3に記載の油圧制御装置。
  6. 油圧を有するオイルが供給される油圧供給油路と、
    前記油圧供給油路から供給されたオイルのオイルジェットへの供給状態を制御する油圧制御油路と、
    前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、
    前記油路開閉用弁体は、
    前記油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて前記油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、
    前記呼吸用油路に設けられ、前記油圧供給油路と前記油圧制御油路との非連通時に、前記呼吸用油路と前記油圧制御油路とを連通させて前記油圧制御油路を介して前記オイルジェット側に油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む、オイルジェット装置。
  7. 電磁ソレノイドと、
    前記電磁ソレノイドにより駆動され、油圧を有するオイルが供給される油圧供給ポートと前記油圧供給ポートから供給されたオイルの被供給部への供給状態を制御する油圧制御ポートとの連通および非連通を切り替える油路開閉用弁体と、を備え、
    前記油路開閉用弁体は、
    前記油路開閉用弁体に保持されたオイルを流動させて前記油路開閉用弁体を移動可能にするための呼吸用油路と、
    前記呼吸用油路に設けられ、前記油圧供給ポートと前記油圧制御ポートとの非連通時に、前記呼吸用油路と前記油圧制御ポートとを連通させて前記油圧制御ポートを介して油圧を逃がす油圧逃がし孔とを含む、油圧制御用電磁弁。
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