JP2017141732A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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西垣 隆弘
Takahiro Nishigaki
隆弘 西垣
陽平 細川
Yohei Hosokawa
陽平 細川
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【課題】バルブが閉固着していて強制的に開弁させたときに、その後にバルブが再度閉固着するのを回避する。【解決手段】冷却水温Thwと冷却水温Thbとの温度差ΔThが閾値ΔThref1以上のときには、電動ポンプによる冷却水の圧送量が所定流量Q1となるように電動ポンプ32を制御する(S130,S140)。そして、その後に温度差ΔThが閾値ΔThref2未満になったときには、電動ポンプによる冷却水の圧送量が所定流量Q1よりも少ない所定流量Q2となるように電動ポンプを制御する(S190,S200)。【選択図】図7

Description

本発明は、エンジンの冷却装置に関し、詳しくは、第1流路と第2流路と第3流路と切替バルブと電動ポンプとを備えるエンジンの冷却装置に関する。
従来、この種のエンジンの冷却装置としては、冷却水をエンジンとラジエータとにこの順に循環させる循環流路と、循環流路のエンジンよりも上流側からラジエータよりも下流側にエンジンとラジエータとをバイパスして冷却水を流通させるバイパス流路と、循環流路のエンジンとラジエータとの間からバイパス流路に冷却水を流通させる連絡流路と、連絡流路に取り付けられたバルブと、循環流路に取り付けられた電動ポンプと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この冷却装置では、循環流路におけるエンジンの直ぐ下流側に第1温度センサが取り付けられていると共に、バイパス流路における連絡流路との合流部の直ぐ下流側に第2温度センサが取り付けられている。そして、第1温度センサによって検出された第1温度と第2温度センサによって検出された第2温度との温度差が所定温度以上で且つ電動ポンプが空転していないと判定されたときに、バルブに閉固着が生じていると判定する。
また、エンジンを冷却するための冷却経路に取り付けられる電磁弁として、バネの復元力および電磁石の電磁力によって冷却水の流れの逆方向に付勢される弁体を有し、電磁石の通電によって、弁体がバネの復元力および電磁石の電磁力によって冷却水の流れの逆方向に変位して閉弁し、電磁石の通電停止によって、弁体が冷却水の流れによって冷却水の流れの方向に変位して開弁するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−222047号公報 特開2013−238119号公報
上述の前者の構成におけるバルブとして後者の電磁弁を用いたエンジンの冷却装置において、バルブに閉固着が生じていると判定したときには、電動ポンプによる冷却水の圧送量を比較的大きくすることにより、連絡流路の冷却水の流量を比較的大きくして、弁体を冷却水の流れの方向に移動させてバルブを強制的に開弁させることが考えられている。ところで、エンジンの運転停止時には、エンジンで発熱が生じないから、基本的に(通常時には)、電動ポンプを駆動停止する。電動ポンプが駆動停止すると、循環流路の冷却水の流れがなくなり、連絡流路の冷却水の流れもなくなるから、弁体がバネの復元力によって変位してバルブが閉弁する。バルブに閉固着が生じていて強制的に開弁させた後に、バルブが閉弁すると、バルブが再度閉固着する可能性があり、好ましくない。
本発明のエンジンの冷却装置は、バルブが閉固着していて強制的に開弁させたときに、その後にバルブが再度閉固着するのを回避することを主目的とする。
本発明のエンジン冷却装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン冷却装置は、
冷却媒体をエンジンとラジエータとにこの順に循環させる第1流路と、
前記第1流路の前記エンジンよりも上流側から前記ラジエータよりも下流側に前記エンジンと前記ラジエータとをバイパスして前記冷却媒体を流通させる第2流路と、
前記第1流路の前記エンジンと前記ラジエータとの間から前記第2流路に前記冷却媒体を流通させる第3流路と、
前記第3流路に取り付けれた切替バルブと、
前記第1流路に取り付けられ、前記冷却媒体を圧送する電動ポンプと、
前記電動ポンプおよび前記切替バルブを制御する制御手段と、
を備えるエンジンの冷却装置であって、
前記第1流路における前記エンジンと前記ラジエータとの間に取り付けられた第1温度センサと、
前記第2流路における前記第3流路との接続部よりも下流側に取り付けられた第2温度センサと、
を備え、
前記切替バルブは、前記第3流路の前記第1流路側と前記第2流路側とを連通する連通孔を有する弁座部と、前記連通孔を遮蔽可能な弁体と、前記連通孔を遮蔽するように前記弁体を付勢する付勢部材と、通電時に磁力によって前記弁体による前記連通孔の遮蔽を保持させる電磁部と、を有し、前記電磁部の非通電時に、前記付勢部材の付勢力に抗する前記冷却媒体の流通によって前記弁体による前記連通孔の遮蔽を解除するバルブであり、
前記制御手段は、前記電磁部の非通電時に、前記第1温度センサによって検出された第1温度と前記第2温度センサによって検出された第2温度との温度差が第1所定温度差以上のときには、前記電動ポンプによって圧送される前記冷却媒体の流量が第1所定流量となるように前記電動ポンプを制御し、その後に前記温度差が前記第1所定温度差以下の第2所定温度差未満になったときには、前記エンジンが運転されているか否かに拘わらずに、前記電動ポンプによって圧送される前記冷却媒体の流量が前記第1所定流量よりも少ない第2所定流量以上となるように前記電動ポンプを制御する、
ことを要旨とする。
このエンジンの冷却装置では、切替バルブは、第3流路の第1流路側と第2流路側とを連通する連通孔を有する弁座部と、連通孔を遮蔽可能な弁体と、連通孔を遮蔽するように弁体を付勢する付勢部材と、通電時に磁力によって弁体による連通孔の遮蔽を保持させる電磁部と、を有し、電磁部の非通電時に、付勢部材の付勢力に抗する冷却媒体の流通によって弁体による連通孔の遮蔽を解除するバルブとして構成されている。そして、切替バルブの電磁部の非通電時に、第1温度センサによって検出された第1温度と第2温度センサによって検出された第2温度との温度差が第1所定温度差以上のときには、電動ポンプによって圧送される冷却媒体の流量が第1所定流量となるように電動ポンプを制御する。ここで、「第1所定温度差」は、切替バルブが閉固着しているか否かを判定するための閾値である。また、「第1所定流量」は、電動ポンプによって圧送可能な冷却媒体の最大流量またはそれよりも若干少ない流量などとすることができる。こうした電動ポンプの制御により、切替バルブが閉固着しているときに、第3流路に比較的多くの冷却媒体を流通させて、弁体による連通孔の遮蔽を強制的に解除させる(切替バルブを開弁させる)ことができる。そして、その後に温度差が第1所定温度差以下の第2所定温度差未満になったときには、エンジンが運転されているか否かに拘わらずに、電動ポンプによって圧送される冷却媒体の流量が第1所定流量よりも少ない第2所定流量となるように電動ポンプを制御する。ここで、「第2所定流量」は、第3流路に流通する冷却媒体によって弁体による連通孔の遮蔽の解除を維持可能な流量またはそれよりも若干多い流量などとすることができる。こうした電動ポンプの制御により、切替バルブが冷却媒体に含まれる異物を噛み込み再度閉固着するのを回避することができる。なお、電動ポンプによって圧送される冷却媒体の流量を第1所定流量よりも少ない第2所定流量とすることにより、冷却媒体によってエンジンが必要以上に冷却されることを抑制し、燃費悪化を抑制することができる。
本発明の一実施例としてのエンジン10の冷却装置20の構成の概略を示す構成図である。 切替バルブ44が閉弁しているときの様子を示す説明図である。 切替バルブ44が開弁しているときの様子を示す説明図である。 サーモスタット40が閉弁し、切替バルブ44が閉弁しているときの冷却水の流通の様子を示す説明図である。 サーモスタット40が閉弁し、切替バルブ44が開弁しているときの冷却水の流通の様子を示す説明図である。 サーモスタット40が開弁し、切替バルブ44が開弁しているときの冷却水の流通の様子を示す説明図である。 実施例の電子制御ユニット60によって実行される電動ポンプ32の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン10の冷却装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン10の冷却装置20は、エンジン10からの動力を用いて走行する自動車に搭載され、図示するように、第1流路としての循環流路22と、第2流路としてのバイパス流路24と、第3流路としての連絡流路26と、ラジエータ30と、電動ポンプ32と、サーモスタット40と、切替バルブ44と、電子制御ユニット60と、を備える。
循環流路22は、電動ポンプ32,エンジン10,ラジエータ30,サーモスタット40,電動ポンプ32の順に冷却水(LLC(ロングライフクーラント))を循環させる流路である。バイパス流路24は、循環流路22のエンジン10よりも上流側の位置Po1とラジエータ30よりも下流側の位置(サーモスタット40の位置)とを連絡する流路であり、エンジン10の排気を吸気側に還流する排気還流装置(図示せず)の排気を冷却するEGRクーラ35,空調装置のヒータ38,排気熱回収器39を経由してサーモスタット40に至る流路と、EGRクーラ35からEGRバルブ36,スロットルボディ37を経由してサーモスタット40に至る流路と、を有する。なお、EGRクーラ35,EGRバルブ36,スロットルボディ37,ヒータ38,排気熱回収器39については、本発明の中核をなさないため、これ以上の詳細な説明は省略する。このバイパス流路24は、位置Po1側からサーモスタット40側に、エンジン10およびラジエータ30をバイパスすると共にEGRクーラ35等を経由して冷却水を流通させる流路である。連絡流路26は、循環流路22のエンジン10とラジエータ30との間の位置Po2とバイパス流路24のEGRクーラ35よりも上流側の位置Po3とを連絡する流路である。なお、実施例では、循環流路22とバイパス流路24とは、循環流路22の圧力損失がバイパス流路24の圧力損失よりも小さくなるように設計されている。したがって、連絡流路26を冷却水が流通する際には、循環流路22側からバイパス流路24側に流通する。
ラジエータ30は、冷却水と外気との熱交換を行なう。電動ポンプ32は、循環流路22のサーモスタット40と位置Po1との間に取り付けられており、電子制御ユニット60によって駆動制御され、冷却水を圧送する。なお、実施例では、電動ポンプ32の駆動時の最低流量(最低圧送量)は、例えば、4L/min,5L/min,6L/minなどとされている。
サーモスタット40は、冷却水の温度が閾値Th1以上のときには、開弁して、バイパス流路24から循環流路22のサーモスタット40よりも下流側(電動ポンプ32側)に流通するのを許容する。また、閾値Th1未満のときには、閉弁して、循環流路22のラジエータ30を通過した冷却水がサーモスタット40よりも下流側に流通するのを規制する。ここで、閾値Th1は、エンジン10の暖機完了時にバイパス流路24からサーモスタット40に流通する冷却水の温度、例えば、78℃,80℃,82℃などとされている。
切替バルブ44は、連絡流路26に取り付けられている。図2は、切替バルブ44が閉弁しているときの様子を示す説明図であり、図3は、切替バルブ44が開弁しているときの様子を示す説明図である。切替バルブ44は、磁性体によって形成された弁座部46と、磁性体によって形成された弁体47と、付勢部材48と、コイル49と、を有する。弁座部46は、循環流路22側とバイパス流路24側とを連通する連通孔46aを有し、弁体47を収納するハウジング45に形成されている。付勢部材48は、弁体47を弁座部46側に付勢する。コイル49は、通電により弁体47を駆動する。切替バルブ44は、弁体47を吸引する(弁体47を弁座部46に押しつける)方向の磁界が発生するようコイル49が通電されると、図2に示すように、発生した磁力と付勢部材48の付勢力とにより弁体47のバイパス流路24側の面の一部が弁座部46に当接する。これによって、弁座部46の連通孔46aを遮断し、閉弁する。上述したように、実施例では、バイパス流路24の圧力損失が循環流路22の圧力損失よりも大きい。したがって、切替バルブ44は、閉弁しているときには、この冷却水が連絡流路26を介してバイパス流路24に流通するのを規制する。一方、切替バルブ44は、コイル49が非通電となると、弁体47の循環流路22側に作用する冷却水の圧力からバイパス流路24側に作用する冷却水の圧力を減じた弁差圧Dpが付勢部材48による圧力より大きくなったときに、図3に示すように、弁体47が弁座部46から離間する。これによって、弁座部46の連通孔46aの遮断を解除し、開弁する。切替バルブ44は、開弁しているときには、循環流路22のエンジン10を流通した冷却水の少なくとも一部が連絡流路26を介してバイパス流路24に流通するのを許容する。なお、コイル49の通電と非通電の制御は、電子制御ユニット60により行なわれる。また、実施例では、弁体47による連通孔46aの遮蔽の解除を維持可能な流量(切替バルブ44の開弁を維持可能な流量)は、電動ポンプ32の圧送量に換算したときに、例えば、0.5L/min,1L/min,1.5L/minなどとされている。
電子制御ユニット60は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。電子制御ユニット60には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力する。各種センサからの信号としては、以下のものを挙げることができる。
・循環流路22のエンジン10とラジエータ30との間(例えばエンジン10内部やエンジン10の直ぐ下流)に取り付けられて冷却水の温度を検出する水温センサ50からの冷却水温Thw
・バイパス流路24の位置Po3とヒータ38との間(例えば位置Po3の直ぐ下流)に取り付けられて冷却水の温度を検出する水温センサ52からの冷却水温Thb
・電動ポンプ32の回転数を検出する回転数センサからの電動ポンプ32の回転数Nwp
電子制御ユニット60からは、各種制御信号が出力ポートを介して出力する。各種制御信号としては、以下のものを挙げることができる。
・切替バルブ44への駆動制御信号
・電動ポンプ32への駆動制御信号
こうして構成された実施例のエンジン10の冷却装置20では、バイパス流路24からサーモスタット40に流通する冷却水の温度が閾値Th1未満で且つ水温センサ50からの冷却水温Thwが閾値Th1よりも低い閾値Th3未満のときには、サーモスタット40が閉弁し、切替バルブ44が閉弁するように制御されている(コイル49を通電状態とする)。このときには、図4に示すように、冷却水は、循環流路22の電動ポンプ32から位置Po1まで、バイパス流路24,循環流路22のサーモスタット40から電動ポンプ32までを循環する。したがって、エンジン10内部の冷却水が滞留するから、エンジン10の暖機運転に伴ってエンジン10内部の冷却水の温度が迅速に上昇し、エンジン10の暖機が促進される。
バイパス流路24からサーモスタット40に流通する冷却水の温度が閾値Th1未満で且つ水温センサ50からの冷却水温Thwが閾値Th3以上のときには、サーモスタット40が閉弁し、切替バルブ44が開弁するように制御されている(コイル49を非通電状態とする)。切替バルブ44が正常に開弁している場合、図5に示すように、冷却水は、図4の経路に加えて、循環流路22の位置Po1から位置Po2までおよび連絡流路26を流通する。したがって、冷却水は、エンジン10内部を流通すると共にラジエータ30をバイパスして循環し、エンジン10の暖機が継続される。
バイパス流路24からサーモスタット40に流通する冷却水の温度が閾値Th1以上のとき(水温センサ50からの冷却水温Thwが閾値Th2以上のとき)には、サーモスタット40が開弁し、切替バルブ44が開弁するように制御されている。ここで、閾値Th2は、サーモスタット40が閉弁から開弁に切り替わるとき(バイパス流路24からサーモスタット40に流通する冷却水の温度が閾値Th1未満から閾値Th1以上に至るとき)の冷却水温Thwであり、予め実験や解析によって定められ、例えば、78℃,80℃,82℃などとされる。また、閾値Th3は、例えば、58℃,60℃,62℃などとされる。切替バルブ44が正常に開弁している場合、図6に示すように、冷却水は、図5の経路に加えて、ラジエータ30を流通するようになる。したがって、エンジン10を流通した冷却水がラジエータ30に流通してラジエータ30で外気との熱交換によって冷却されて循環流路22を循環し、エンジン10が冷却される。
次に、こうして構成された実施例のエンジン10の冷却装置20の動作、特に、切替バルブ44が閉固着しているときの動作について説明する。図7は、実施例の電子制御ユニット60によって実行される電動ポンプ32の制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、切替バルブ44のコイル49を非通電状態としていて且つ切替バルブ44の閉固着の本異常を判定していないときに繰り返し実行される。なお、このとき、切替バルブ44が正常であれば、連絡流路26を流通する冷却水によって、切替バルブ44は開弁している。
電動ポンプ32の制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット60は、まず、冷却水温Thw,Thbなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、冷却水温Thwは、水温センサ50によって検出された値を入力し、冷却水温Thbは、水温センサ52によって検出された値を入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力した冷却水温Thwから冷却水温Thbを減じて、温度差ΔThを計算する(ステップS110)。そして、計算した温度差ΔThを閾値ΔThref1と比較する(ステップS120)。ここで、閾値ΔThref1は、冷却水の異物を噛み込むことで発生する切替バルブ44の閉固着異常が生じているか否かを仮判定するための閾値であり、予め実験や解析によって定められ、例えば、5℃,6℃,7℃などとされる。切替バルブ44が正常に開弁している場合、循環流路22のエンジン10を流通した冷却水の少なくとも一部が連絡流路26を介してバイパス流路24に流通するから、温度差ΔThは比較的小さくなる。これに対して、切替バルブ44が閉弁している場合、循環流路22のエンジン10を流通した冷却水が連絡流路26を介してバイパス流路24に流通しないから、温度差ΔThが比較的大きくなりやすい。実施例では、このことを考慮して、温度差ΔThと閾値ΔThref1との比較によって、切替バルブ44の閉固着異常が生じているか否かを仮判定するものとした。
温度差ΔThが閾値ΔThref1未満のときには、切替バルブ44の閉固着異常は生じていないと判断し、ステップS100に戻る。このようにして、切替バルブ44の閉固着異常が生じていない場合には、ステップS100〜S120を繰り返し実行する。
ステップS120で温度差ΔThが閾値ΔThref1以上のときには、切替バルブ44の閉固着異常が生じていると判断(仮判定)し、電動ポンプ32の目標流量Q*に所定流量Q1を設定し(ステップS130)、目標流量Q*を用いて所定時間T1に亘って電動ポンプ32を制御する(ステップS140)。ここで、所定流量Q1は、電動ポンプ32の最大流量またはそれよりも若干少ない流量などとすることができる。また、所定時間T1は、例えば、9秒,10秒,11秒などとすることができる。こうした電動ポンプ32の制御により、切替バルブ44が閉固着しているときに、連絡流路26に比較的多くの冷却水を流通させて、切替バルブ44を強制的に開弁させることができる。
次に、冷却水温Thw,Thbなどのデータを入力し(ステップS150)、ステップS110と同様に両者の温度差ΔThを計算する(ステップS160)。そして、計算した温度差ΔThを閾値ΔThref1以下の閾値ΔThref2と比較する(ステップS170)。ここで、閾値ΔThref2は、切替バルブ44の閉固着異常が生じているか否かを本判定する(上述のステップS130,S140の処理によって切替バルブ44の閉固着が解消されなかったか否かを判定する)ための閾値であり、予め実験や解析によって定められ、例えば、閾値ΔThref1よりも0.8℃,1℃,1.2℃など低い値などとすることができる。
温度差ΔThが閾値ΔThref2以上のときには、切替バルブ44の閉固着異常を本判定して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。一方、温度差ΔThが閾値ΔThref2未満のときには、エンジン10が運転されているか否かに拘わらず、電動ポンプ32の目標流量Q*に所定流量Q1よりも少ない所定流量Q2を設定し(ステップS190)、目標流量Q*を用いて電動ポンプ32を制御し(ステップS200)、本ルーチンを終了する。ここで、所定流量Q2は、電動ポンプ32の最低流量またはそれよりも若干多い流量などとすることができる。基本的に、エンジン10が運転されていないとき(運転停止中)には、エンジン10で発熱が生じないから、電動ポンプ32を停止することも考えられる。しかし、切替バルブ44が閉固着していて強制的に開弁させたときに、電動ポンプ32を停止すると、切替バルブ44が再度閉固着する可能性があり、好ましくない。これに対して、実施例では、エンジン10が運転されているか否かに拘わらずに電動ポンプ32を駆動制御する。上述したように、電動ポンプ32の駆動時の最低流量(最低圧送量)は、例えば、4L/min,5L/min,6L/minなどとされている。また、切替バルブ44の開弁を維持可能な流量は、電動ポンプ32の圧送量に換算したときに、例えば、0.5L/min,1L/min,1.5L/minなどとされている。したがって、エンジン10が運転されているか否かに拘わらずに目標流量Q*(=Q2)を用いて電動ポンプ32を制御することにより、切替バルブ44が冷却水中の異物を噛み込み再度閉固着するのを回避することができる。なお、電動ポンプ44による冷却水の圧送量を所定流量Q1よりも少ない所定流量Q2とすることにより、エンジン10が必要以上に冷却されることを抑制し、燃費悪化を抑制することができる。
以上説明したエンジン10の冷却装置20では、冷却水温Thwと冷却水温Thbとの温度差ΔThが閾値ΔThref1以上のときには、電動ポンプ32による冷却水の圧送量が所定流量Q1となるように電動ポンプ32を制御する。こうした電動ポンプ32の制御により、切替バルブ44が閉固着しているときに、連絡流路26に比較的多くの冷却水を流通させて、切替バルブ44を強制的に開弁させることができる。そして、その後に温度差ΔThが閾値ΔThref2未満になったときには、エンジン10が運転されているか否かに拘わらずに、電動ポンプ32による冷却水の圧送量が所定流量Q1よりも少ない所定流量Q2となるように電動ポンプ32を制御する。こうした電動ポンプ32の制御により、切替バルブ44が冷却水中の異物を噛み込み再度閉固着するのを回避することができる。
実施例のエンジン10の冷却装置20では、冷却水温Thwと冷却水温Thbとの温度差ΔThが閾値ΔThref1以上で電動ポンプ32による冷却水の圧送量が所定流量Q1となるように電動ポンプ32を制御した後に温度差ΔThが閾値ΔThref2未満になったときには、エンジン10が運転されているか否かに拘わらずに、電動ポンプ32による冷却水の圧送量が所定流量Q1よりも少ない所定流量Q2となるように電動ポンプ32を制御するものとした。しかし、エンジン10の温度が比較的高温なとき(冷却水温Thwが比較的高いとき)には、電動ポンプ32による冷却水の圧送量が所定流量Q2よりも多くなるように電動ポンプ32を制御するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、循環流路22が「第1流路」に相当し、バイパス流路24が「第2流路」に相当し、連絡流路26が「第3流路」に相当し、コイル49が「電磁部」に相当し、水温センサ50が「第1温度センサ」に相当し、水温センサ52が「第2温度センサ」に相当し、電子制御ユニット60が「制御手段」に相当し、閾値ΔThref1が「第1所定温度」に相当し、閾値ΔThref2が「第2所定温度」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジンの冷却装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン、20 冷却装置、22 循環流路、24 バイパス流路、26 連絡流路、30 ラジエータ、32 電動ポンプ、35 EGRクーラ、36 EGRバルブ、37 スロットルボディ、38 ヒータ、39 排気熱回収器、40 サーモスタット、44 切替バルブ、45 ハウジング、46 弁座部、46a 連通孔、47 弁体、48 付勢部材、49 コイル、50,52 水温センサ、60 電子制御ユニット。

Claims (1)

  1. 冷却媒体をエンジンとラジエータとにこの順に循環させる第1流路と、
    前記第1流路の前記エンジンよりも上流側から前記ラジエータよりも下流側に前記エンジンと前記ラジエータとをバイパスして前記冷却媒体を流通させる第2流路と、
    前記第1流路の前記エンジンと前記ラジエータとの間から前記第2流路に前記冷却媒体を流通させる第3流路と、
    前記第3流路に取り付けれた切替バルブと、
    前記第1流路に取り付けられ、前記冷却媒体を圧送する電動ポンプと、
    前記電動ポンプおよび前記切替バルブを制御する制御手段と、
    を備えるエンジンの冷却装置であって、
    前記第1流路における前記エンジンと前記ラジエータとの間に取り付けられた第1温度センサと、
    前記第2流路における前記第3流路との接続部よりも下流側に取り付けられた第2温度センサと、
    を備え、
    前記切替バルブは、前記第3流路の前記第1流路側と前記第2流路側とを連通する連通孔を有する弁座部と、前記連通孔を遮蔽可能な弁体と、前記連通孔を遮蔽するように前記弁体を付勢する付勢部材と、通電時に磁力によって前記弁体による前記連通孔の遮蔽を保持させる電磁部と、を有し、前記電磁部の非通電時に、前記付勢部材の付勢力に抗する前記冷却媒体の流通によって前記弁体による前記連通孔の遮蔽を解除するバルブであり、
    前記制御手段は、前記電磁部の非通電時に、前記第1温度センサによって検出された第1温度と前記第2温度センサによって検出された第2温度との温度差が第1所定温度差以上のときには、前記電動ポンプによって圧送される前記冷却媒体の流量が第1所定流量となるように前記電動ポンプを制御し、その後に前記温度差が前記第1所定温度差以下の第2所定温度差未満になったときには、前記エンジンが運転されているか否かに拘わらずに、前記電動ポンプによって圧送される前記冷却媒体の流量が前記第1所定流量よりも少ない第2所定流量以上となるように前記電動ポンプを制御する、
    エンジンの冷却装置。
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