JP2017141627A - 緩衝装置及び原子力施設の建屋 - Google Patents

緩衝装置及び原子力施設の建屋 Download PDF

Info

Publication number
JP2017141627A
JP2017141627A JP2016024683A JP2016024683A JP2017141627A JP 2017141627 A JP2017141627 A JP 2017141627A JP 2016024683 A JP2016024683 A JP 2016024683A JP 2016024683 A JP2016024683 A JP 2016024683A JP 2017141627 A JP2017141627 A JP 2017141627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base plate
shock absorber
upper base
retaining wall
impact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016024683A
Other languages
English (en)
Inventor
琴世 水野
Kotoyo Mizuno
琴世 水野
邦彦 佐藤
Kunihiko Sato
邦彦 佐藤
清水 弘
Hiroshi Shimizu
弘 清水
松岡 真二
Shinji Matsuoka
真二 松岡
龍将 原口
Tatsumasa Haraguchi
龍将 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2016024683A priority Critical patent/JP2017141627A/ja
Publication of JP2017141627A publication Critical patent/JP2017141627A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Foundations (AREA)

Abstract

【課題】上部基礎版が水平方向及び鉛直方向を含む多方向に変位する場合であっても、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を好適に緩和することができる緩衝装置等を提供する。【解決手段】地盤22上に設けられる下部基礎版31と、下部基礎版31の上方に設けられる上部基礎版32と、上部基礎版31と下部基礎版32との間に設けられる免震装置33と、上部基礎版32の周囲に設けられる擁壁34と、を備える建屋1に設けられる緩衝装置51であって、上部基礎版32と擁壁34との間に設けられ、上部基礎版32の周囲に取り付けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、緩衝装置及びこの緩衝装置が適用される原子力施設の建屋に関するものである。
従来、水平変位制御機構を配設した免震建物が知られている(例えば、特許文献1参照)。この免震建屋は、上部構造と、下部構造と、上部構造と下部構造との間に設けた免震装置と、上部構造の側面と当該側面と対向する擁壁との間に設けられる水平変位制御機構とを備えている。免震装置は、下部構造に対する上部構造の水平移動を可能とし、上部構造を下部構造上に支持している。水平変位制御機構は、バネまたはゴム等の弾性力によって、上部構造から作用する水平力を緩衝している。
特開平10−184081号公報
しかしながら、特許文献1の免震建物は、免震装置により下部構造に対して上部構造が水平移動し、水平変位制御機構により水平方向の変位を弾性力によって緩衝することから、鉛直方向に変位が生じた場合、鉛直方向における緩衝を適切に行うことが困難である。
そこで、本発明は、上部基礎版が水平方向及び鉛直方向を含む多方向に変位する場合であっても、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を好適に緩和することができる緩衝装置及び原子力施設の建屋を提供することを課題とする。
本発明の緩衝装置は、地盤上に設けられる下部基礎版と、前記下部基礎版の上方に設けられる上部基礎版と、前記上部基礎版と前記下部基礎版との間に設けられる免震装置と、前記上部基礎版の周囲に設けられる擁壁と、を備える建屋に設けられる緩衝装置であって、前記上部基礎版と前記擁壁との間に設けられ、前記上部基礎版の周囲に取り付けられることを特徴とする。
この構成によれば、地震等の振動によって下部基礎版に対して上部基礎版が鉛直方向及び水平方向を含む多方向に振動する場合、緩衝装置が上部基礎版に設けられることから、上部基礎版の振動に追従して緩衝装置が移動する。このため、上部基礎版が多方向に変位する場合であっても、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を、上部基礎版に追従する緩衝装置によって、好適に緩和することができる。
また、前記上部基礎版に与えられる衝撃荷重を吸収する衝撃抑制構造体と、前記衝撃抑制構造体に隣接して設けられ、前記衝撃荷重を分散させる荷重分散構造体と、を有することが、好ましい。
この構成によれば、衝撃抑制構造体において、衝撃荷重を吸収することができるため、上部基礎版に与えられる衝撃荷重を軽減することができ、また、上部基礎版に設置される原子炉格納容器または上部建屋に与えられる衝撃荷重も軽減することができる。また、荷重分散構造体において、上部基礎版に与えられる衝撃荷重を分散することができるため、上部基礎版に対して衝撃荷重が局所的に集中することを抑制することができる。
また、前記荷重分散構造体は、前記上部基礎版に取り付けられて、前記上部基礎版側に設けられ、前記衝撃抑制構造体は、前記荷重分散構造体に取り付けられて、前記擁壁と相対する面に設けられることが、好ましい。
この構成によれば、衝撃抑制構造体で衝撃荷重を吸収した後、軽減された衝撃荷重を荷重分散構造体で分散させて上部基礎版に伝達することができる。このため、上部基礎版に与えられる衝撃荷重を適切に低減することができ、また、上部基礎版に設置される原子炉格納容器または上部建屋に与えられる衝撃荷重も適切に低減することができる。
また、前記衝撃抑制構造体は、前記上部基礎版に取り付けられて、前記上部基礎版側に設けられ、前記荷重分散構造体は、前記衝撃抑制構造体に取り付けられて、前記擁壁と相対する面に設けられることが、好ましい。
この構成によれば、荷重分散構造体で衝撃荷重を分散させた後、分散した衝撃荷重を衝撃抑制構造体で吸収して上部基礎版に伝達することができる。このため、上部基礎版に与えられる衝撃荷重を適切に低減することができ、また、上部基礎版に設置される原子炉格納容器または上部建屋に与えられる衝撃荷重も適切に低減することができる。
また、前記荷重分散構造体は、ブレース構造体を有することが、好ましい。
この構成によれば、簡易な構成となるブレース構造体を用いて、衝撃荷重を分散させることができるため、緩衝装置の製造コストを低減できる。また、上部基礎版に対してブレース構造体を簡易に取り付けることができ、施工性を容易なものとすることができる。
また、前記衝撃抑制構造体は、ハニカム構造体を有することが、好ましい。
この構成によれば、簡易な構成となるハニカム構造体を用いて、衝撃荷重を吸収することができるため、緩衝装置の製造コストを低減できる。
また、前記上部基礎版の全周に亘って設けられることが、好ましい。
この構成によれば、上部基礎版の全周において、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を、緩衝装置によって好適に緩和することができる。
また、前記上部基礎版に形成される角部に設けられることが、好ましい。
この構成によれば、上部基礎版の角部に緩衝装置を配置すればよいため、緩衝装置の設置面積を小さくでき、緩衝装置の製造コストを低減できると共に、緩衝装置の施工期間を短くできる。
また、前記上部基礎版の鉛直方向の全長に亘って設けられることが、好ましい。
この構成によれば、上部基礎版の鉛直方向の全長において、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を、緩衝装置によって好適に緩和することができる。
また、前記上部基礎版の鉛直方向の上方側に形成される上方側角部、及び、前記上部基礎版の鉛直方向の下方側に形成される下方側角部に設けられることが、好ましい。
この構成によれば、上部基礎版の上方側角部及び下方側角部に緩衝装置を配置すればよいため、緩衝装置の設置面積を小さくでき、緩衝装置の製造コストを低減できると共に、緩衝装置の施工期間を短くできる。
また、前記上部基礎版の鉛直方向の上方側に形成される上方側角部から、前記上部基礎版の鉛直方向の全長に亘って設けられると共に、前記上部基礎版の鉛直方向の下方側に形成される下方側角部まで設けられることが、好ましい。
この構成によれば、上部基礎版の上方側角部から下方側角部までを緩衝装置により覆うことができるため、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を、緩衝装置によってより好適に緩和することができる。
本発明の原子力施設の建屋は、地盤上に設けられる下部基礎版と、前記下部基礎版の上方に設けられる上部基礎版と、前記上部基礎版と前記下部基礎版との間に設けられる免震装置と、前記上部基礎版の周囲に設けられる擁壁と、前記上部基礎版と前記擁壁との間に設けられ、前記上部基礎版の周囲に取り付けられる、上記の緩衝装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、地震等の振動によって下部基礎版に対して上部基礎版が鉛直方向及び水平方向を含む多方向に振動する場合、緩衝装置が上部基礎版に設けられることから、上部基礎版の振動に追従して緩衝装置が移動する。このため、上部基礎版が多方向に変位する場合であっても、上部基礎版と擁壁との衝突による衝撃を、上部基礎版に追従する緩衝装置によって、好適に緩和することができる。
また、前記上部基礎版には、内部に原子炉を格納する原子炉格納容器または上部建屋が設置されることが、好ましい。
この構成によれば、地震等の振動によって上部基礎版に衝撃荷重が与えられる場合であっても、緩衝装置により上部基礎版に与えられる衝撃荷重を緩和できるため、原子炉格納容器または上部建屋に与えられる影響を軽減することができる。
図1は、実施形態1に係る原子力施設の建屋を表す概略構成図である。 図2は、実施形態1に係る原子力施設の建屋を表す概略平面図である。 図3は、建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。 図4は、ブレース構造体の一例を示す斜視図である。 図5は、実施形態2に係る原子力施設の建屋を表す概略平面図である。 図6は、実施形態3に係る原子力施設の建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。 図7は、実施形態4に係る原子力施設の建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。 図8は、実施形態5に係る原子力施設の建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る原子力施設の建屋を表す概略構成図である。図2は、実施形態1に係る原子力施設の建屋を表す概略平面図である。図3は、建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。図4は、ブレース構造体の一例を示す斜視図である。
実施形態1に係る原子力施設の建屋1は、内部に原子炉12を格納する原子炉格納容器11を有する建屋1である。実施形態1では、原子炉格納容器11を有する建屋について説明するが、核燃料の再処理施設等であってもよく、原子力設備であれば、特に限定されない。
実施形態1の原子炉12は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
図1に示すように、建屋1は、下部基礎版31と、上部基礎版32と、免震装置33と、擁壁34と、上部基礎版32上に設けられる原子炉格納容器11と、上部基礎版32に設置される緩衝装置51と、を備えている。
原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12、蒸気発生器13、加圧器14などが収容されている。この原子炉格納容器11は、上部基礎版32及び免震装置33を介して下部基礎版31上に設置されている。また、下部基礎版31は、堅固な地盤22上に据付けられている。
図2に示すように、下部基礎版31と上部基礎版32とは、平面視が矩形状をなし、原子炉格納容器11は、平面視が円形状をなしている。下部基礎版31は、例えば、内部に鉄筋を組み込んだ鉄筋コンクリート構造(RC構造)となっており、平坦に造成した地盤22上に敷設され、その表面(上面)が平坦となるように正方体状または長方体状に建造される。上部基礎版32は、下部基礎版31と相対するように建造される。
免震装置33は、下部基礎版31の上面と上部基礎版32の下面との間に設けられている。この免震装置33は、複数の免震構造体が水平方向に所定間隔(好ましくは、等間隔)に格子状に配置されて構成されている。この免震構造体は、例えば、円盤状のゴム材と円盤状の鋼板とを交互に積層した多層免震構造を有するものである。なお、免震構造体は、多層免震構造に限るものではなく、例えば、油圧ダンパなどであってもよい。そして、この各免震構造体は、その下部が下部基礎版31の上面に固定され、その上部が上部基礎版32の下面に固定されている。
擁壁34は、上部基礎版32を取り囲むように設けられており、方形の枠状に形成されている。擁壁34は、その内側の壁面が、上部基礎版32の側面と対向している。また、擁壁34は、その表面(上面)が、地面23とほぼ同様の高さまで形成されている。
緩衝装置51は、図1及び図2に示すように、上部基礎版32と擁壁34との間に設けられ、上部基礎版32の周囲に取り付けられている。緩衝装置51は上部基礎版32の側面に取り付けられ、上部基礎版32の全周に亘って設けられている。
緩衝装置51は、図3に示すように、上部基礎版32の鉛直方向の全長に亘って設けられている。つまり、緩衝装置51は、鉛直方向における長さが、上部基礎版32の下面から上面に亘って設けられている。また、緩衝装置51は、上部基礎版32に取り付けられる荷重分散構造体52と、荷重分散構造体52に取り付けられる衝撃抑制構造体53とを備えている。このため、荷重分散構造体52は、上部基礎版32側に設けられ、衝撃抑制構造体53は、擁壁34に相対する面に設けられる。
荷重分散構造体52は、複数のブレース構造体55を有している。各ブレース構造体55は、衝撃によって与えられる衝撃荷重を、水平方向に分散するように設けられている。具体的に、各ブレース構造体55は、図4に示すように、方形枠状の格子フレーム57と、格子フレーム57の対角をそれぞれ連結する一対のブレース(筋交い)58と、を含んで構成されている。格子フレーム57は、長手方向に長いH型鋼等の鋼材を用いて、方形枠状に形成されている。一対のブレース58は、格子フレーム57の枠内において交差させて設けられており、各ブレース58は、格子フレーム57の対角上の一対の隅部を連結している。なお、ブレース構造体55は、上記の構造体に特に限定されず、ブレース58を有する構造体であれば、いずれの構造体であってもよい。
そして、各ブレース構造体55は、交差する一対のブレース57を含む面である交差面が、水平面となるように、上部基礎版32に固定される。このとき、各ブレース構造体55は、上部基礎版32の側面に設けられる図示しないアンカーボルトに締結されることで、上部基礎版32に固定される。
複数のブレース構造体55は、鉛直方向において、所定間隔(例えば、等間隔)を空けて並べて設けられている。また、複数のブレース構造体55は、水平方向において、隣接して設けられている。なお、水平方向に隣接するブレース構造体55同士は、連結部材を用いて、一体となるように連結してもよい。
なお、実施形態1において、複数のブレース構造体55は、衝撃荷重を水平方向に分散すべく、交差面が水平面となるように上部基礎版32に設置したが、この構成に限定されない。複数のブレース構造体55は、衝撃荷重を鉛直方向に分散すべく、交差面が鉛直面となるように上部基礎版32に設置してもよい。さらに、複数のブレース構造体55は、その一部を、交差面が水平面となるように上部基礎版32に設置し、その他の一部を交差面が鉛直面となるように上部基礎版32に設置してもよい。
衝撃抑制構造体53は、一対の鋼板61と、一対の鋼板61の間に挟んで設けられるハニカム構造体62と、を有している。一対の鋼板61は、その一方の鋼板61が複数のブレース構造体55に固定される。このとき、一方の鋼板61は、各ブレース構造体55にボルト及びナット等の締結部材を用いて締結されることで、各ブレース構造体55に固定される。また、一対の鋼板61は、ハニカム構造体62に接合されており、衝撃荷重が与えられた場合、ハニカム構造体62に対して面圧を付与する。
ハニカム構造体62は、例えば、アルミニウム合金またはセラミック等を用いて構成され、衝撃荷重によって塑性変形することで、衝撃荷重を吸収する。ハニカム構造体62は、中空となる軸方向に長い六角柱が複数並べて形成され、一対の鋼板61が対向する方向が軸方向となるように設けられる。なお、ハニカム構造体62に代えて、ゴム材、スチロール材、発泡金属等の緩衝機能を有する緩衝体を用いてもよい。
以上のように、実施形態1によれば、地震等の振動によって下部基礎版31に対して上部基礎版32が鉛直方向及び水平方向を含む多方向に振動する場合、緩衝装置51が上部基礎版32に設けられることから、上部基礎版32の振動に追従して緩衝装置51が移動する。このため、上部基礎版32が多方向に変位する場合であっても、上部基礎版32と擁壁34との衝突による衝撃を、上部基礎版32に追従する緩衝装置51によって、好適に緩和することができる。よって、上部基礎版32上に設けられる原子炉格納容器11に与えられる影響を軽減することができる。
また、実施形態1によれば、衝撃抑制構造体53において、衝撃荷重を吸収することができるため、上部基礎版32に与えられる衝撃荷重を軽減することができる。また、荷重分散構造体53において、上部基礎版32に与えられる衝撃荷重を分散することができるため、上部基礎版32に対して衝撃荷重が局所的に集中することを抑制することができる。
また、実施形態1によれば、荷重分散構造体52を上部基礎版32側に配置し、衝撃抑制構造体53を擁壁34に相対する面に配置することができる。このため、緩衝装置51に与えられた衝撃荷重は、衝撃抑制構造体53で衝撃荷重が吸収された後、軽減された衝撃荷重が荷重分散構造体52で分散させられて上部基礎版32に伝達される。このため、上部基礎版32に与えられる衝撃荷重を適切に低減することができる。
また、実施形態1によれば、簡易な構成となるブレース構造体55を用いて、衝撃荷重を分散させることができるため、緩衝装置51の製造コストを低減できる。また、上部基礎版32に対してブレース構造体55を簡易に取り付けることができ、施工性を容易なものとすることができる。
また、実施形態1によれば、簡易な構成となるハニカム構造体62を用いて、衝撃荷重を吸収することができるため、緩衝装置51の製造コストを低減できる。
また、実施形態1によれば、上部基礎版32の全周に緩衝装置51を設けることができるため、上部基礎版32と擁壁34との衝突による衝撃を、上部基礎版32の全周に亘って、緩衝装置51により好適に緩和することができる。
また、実施形態1によれば、上部基礎版32の側面における鉛直方向の全長に緩衝装置51を設けることができるため、上部基礎版32と擁壁34との衝突による衝撃を、上部基礎版32の鉛直方向の全長に亘って、緩衝装置51により好適に緩和することができる。
なお、実施形態1では、荷重分散構造体52として、ブレース構造体55を適用したが、この構成に限定されない。例えば、荷重分散構造体52として、H型鋼等の鉄骨を適用してもよい。
[実施形態2]
次に、図5を参照して、実施形態2に係る緩衝装置71について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図5は、実施形態2に係る原子力施設の建屋を表す概略平面図である。
実施形態2の緩衝装置71は、上部基礎版32の角部32aにのみ設けられている。上記したように上部基礎版32は、平面視方形状に形成されるため、平面視において、4つの角部32aが形成されている。緩衝装置71は、平面視において、直角に屈曲するL字状に形成され、4つの角部32aにそれぞれ設けられている。
以上のように、実施形態2では、上部基礎版32の角部32aに緩衝装置71を配置すればよいため、緩衝装置71の設置面積を小さくでき、緩衝装置71の製造コストを低減できると共に、緩衝装置71の施工期間を短くできる。
なお、実施形態2では、緩衝装置71の鉛直方向における長さについて、特に限定しなかったが、実施形態1と同様に、上部基礎版32の鉛直方向の全長と同じ長さとしてもよいし、後述する実施形態3及び4に示す長さとしてもよい。
[実施形態3]
次に、図6を参照して、実施形態3に係る緩衝装置81について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図6は、実施形態3に係る原子力施設の建屋の上部基礎版32を表す要部断面図である。
実施形態3の緩衝装置81は、上部基礎版32の鉛直方向の上方側に形成される上方側角部82、及び、上部基礎版32の鉛直方向の下方側に形成される下方側角部83に設けられている。上記したように上部基礎版32は、長方体状に形成されるため、側面視において、鉛直方向の上方側に、上部基礎版32の上面と側面とにより上方側角部82が形成され、鉛直方向の下方側に、上部基礎版32の下面と側面とにより下方側角部83が形成される。
緩衝装置81は、側面視において、直角に屈曲するL字状に形成され、上方側角部82及び下方側角部83にそれぞれ設けられている。具体的に、上方側角部82に設けられる緩衝装置81は、その荷重分散構造体52における複数のブレース構造体55の一部が、上部基礎版32の側面に設けられ、ブレース構造体55の交差面が水平面となるように設置される。また、複数のブレース構造体55の他の一部が、上部基礎版32の上面に設けられ、ブレース構造体55の交差面が鉛直面となるように設置される。さらに、複数のブレース構造体55の一部は、上部基礎版32の角部32aから水平方向及び鉛直方向に向かって延びる斜め方向に傾斜するように設置される。そして、緩衝装置81の衝撃抑制構造体53は、設置された複数のブレース構造体55の外側の端部に沿って配置されることで、直角に屈曲するL字状に配置される。なお、下方側角部83に設けられる緩衝装置81は、上方側角部82に設けられる緩衝装置81の上下を反対とした構成であるため、説明を省略する。
以上のように、実施形態3では、上部基礎版32の上方側角部82及び下方側角部83に緩衝装置81を配置すればよいため、緩衝装置81の設置面積を小さくでき、緩衝装置81の製造コストを低減できると共に、緩衝装置81の施工期間を短くできる。
なお、実施形態3の緩衝装置81は、実施形態1と同様に、上部基礎版32の全周に亘って設けてもよいし、実施形態2と同様に、上部基礎版32の角部32aに設けてもよく、特に限定されない。
[実施形態4]
次に、図7を参照して、実施形態4に係る緩衝装置91について説明する。なお、実施形態4でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図7は、実施形態4に係る原子力施設の建屋の上部基礎版32を表す要部断面図である。
実施形態4の緩衝装置91は、上部基礎版32の上方側角部82から、上部基礎版32の鉛直方向の全長に亘って設けられると共に、上部基礎版32の下方側角部83まで設けられている。
緩衝装置91は、側面視において、上部基礎版32の側面を覆う凹字状に形成されている。なお、緩衝装置91の荷重分散構造体52における複数のブレース構造体55の配置は、実施形態1の緩衝装置51及び実施形態3の緩衝装置81とを含む構成と同様であるため、説明を省略する。また、緩衝装置91の衝撃抑制構造体53の配置も、実施形態1の緩衝装置51及び実施形態3の緩衝装置81とを含む構成と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、実施形態4では、上部基礎版32の上方側角部82から下方側角部83までを緩衝装置91により覆うことができるため、上部基礎版32と擁壁34との衝突による衝撃を、緩衝装置91によってより好適に緩和することができる。
なお、実施形態4の緩衝装置91は、実施形態1と同様に、上部基礎版32の全周に亘って設けてもよいし、実施形態2と同様に、上部基礎版32の角部32aに設けてもよく、特に限定されない。
[実施形態5]
次に、図8を参照して、実施形態5に係る緩衝装置101について説明する。なお、実施形態5でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1から4と異なる部分について説明し、実施形態1から4と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図8は、実施形態5に係る原子力施設の建屋の上部基礎版を表す要部断面図である。
実施形態5の緩衝装置101は、実施形態1の緩衝装置51の荷重分散構造体52及び衝撃抑制構造体53の位置を入れ替えたものとなっている。つまり、緩衝装置101は、上部基礎版32に取り付けられる衝撃抑制構造体53と、衝撃抑制構造体53に取り付けられる荷重分散構造体52とを備えている。このため、衝撃抑制構造体53は、上部基礎版32側に設けられ、荷重分散構造体52は、擁壁34に相対する面に設けられる。なお、荷重分散構造体52の複数のブレース構造体55の外側には、複数のブレース構造体55に対して面圧を付与するための鋼板102が設けられている。
以上のように、実施形態5では、衝撃抑制構造体53を上部基礎版32側に配置し、荷重分散構造体52を擁壁34側に配置することができる。このため、緩衝装置51に与えられた衝撃荷重は、荷重分散構造体52で分散された後、分散された衝撃荷重が衝撃抑制構造体53で吸収されて上部基礎版32に伝達される。このため、上部基礎版32に与えられる衝撃荷重を適切に低減することができる。
なお、実施形態5において、荷重分散構造体52の自重を、衝撃抑制構造体53により支持することが困難である場合には、上部基礎版32の下面から擁壁34側に向かって延びる支持部材を設け、この支持部材によって荷重分散構造体52の自重を支える構成としてもよい。
1 建屋
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
14 加圧器
22 地盤
31 下部基礎版
32 上部基礎版
32a 上部基礎版の角部
33 免震装置
34 擁壁
51 緩衝装置
52 荷重分散構造体
53 衝撃抑制構造体
55 ブレース構造体
57 格子フレーム
58 ブレース
61 鋼板
62 ハニカム構造体
71 緩衝装置(実施形態2)
81 緩衝装置(実施形態3)
82 上方側角部
83 下方側角部
91 緩衝装置(実施形態4)
101 緩衝装置(実施形態5)
102 鋼板

Claims (13)

  1. 地盤上に設けられる下部基礎版と、前記下部基礎版の上方に設けられる上部基礎版と、前記上部基礎版と前記下部基礎版との間に設けられる免震装置と、前記上部基礎版の周囲に設けられる擁壁と、を備える建屋に設けられる緩衝装置であって、
    前記上部基礎版と前記擁壁との間に設けられ、前記上部基礎版の周囲に取り付けられることを特徴とする緩衝装置。
  2. 前記上部基礎版に与えられる衝撃荷重を吸収する衝撃抑制構造体と、
    前記衝撃抑制構造体に隣接して設けられ、前記衝撃荷重を分散させる荷重分散構造体と、を有することを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
  3. 前記荷重分散構造体は、前記上部基礎版に取り付けられて、前記上部基礎版側に設けられ、
    前記衝撃抑制構造体は、前記荷重分散構造体に取り付けられて、前記擁壁と相対する面に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝装置。
  4. 前記衝撃抑制構造体は、前記上部基礎版に取り付けられて、前記上部基礎版側に設けられ、
    前記荷重分散構造体は、前記衝撃抑制構造体に取り付けられて、前記擁壁と相対する面に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝装置。
  5. 前記荷重分散構造体は、ブレース構造体を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  6. 前記衝撃抑制構造体は、ハニカム構造体を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  7. 前記上部基礎版の全周に亘って設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  8. 前記上部基礎版に形成される角部に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  9. 前記上部基礎版の鉛直方向の全長に亘って設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  10. 前記上部基礎版の鉛直方向の上方側に形成される上方側角部、及び、前記上部基礎版の鉛直方向の下方側に形成される下方側角部に設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  11. 前記上部基礎版の鉛直方向の上方側に形成される上方側角部から、前記上部基礎版の鉛直方向の全長に亘って設けられると共に、前記上部基礎版の鉛直方向の下方側に形成される下方側角部まで設けられることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の緩衝装置。
  12. 地盤上に設けられる下部基礎版と、
    前記下部基礎版の上方に設けられる上部基礎版と、
    前記上部基礎版と前記下部基礎版との間に設けられる免震装置と、
    前記上部基礎版の周囲に設けられる擁壁と、
    前記上部基礎版と前記擁壁との間に設けられ、前記上部基礎版の周囲に取り付けられる、請求項1から11のいずれか1項に記載の緩衝装置と、を備えることを特徴とする原子力施設の建屋。
  13. 前記上部基礎版には、内部に原子炉を格納する原子炉格納容器または上部建屋が設置されることを特徴とする請求項12に記載の原子力施設の建屋。
JP2016024683A 2016-02-12 2016-02-12 緩衝装置及び原子力施設の建屋 Pending JP2017141627A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016024683A JP2017141627A (ja) 2016-02-12 2016-02-12 緩衝装置及び原子力施設の建屋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016024683A JP2017141627A (ja) 2016-02-12 2016-02-12 緩衝装置及び原子力施設の建屋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017141627A true JP2017141627A (ja) 2017-08-17

Family

ID=59627177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016024683A Pending JP2017141627A (ja) 2016-02-12 2016-02-12 緩衝装置及び原子力施設の建屋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017141627A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108877963A (zh) * 2018-07-09 2018-11-23 哈尔滨工程大学 双层安全壳大型核电站三维隔震结构
JP7058187B2 (ja) 2018-06-28 2022-04-21 鹿島建設株式会社 免震ピット、擁壁施工方法及び免震ピットの施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7058187B2 (ja) 2018-06-28 2022-04-21 鹿島建設株式会社 免震ピット、擁壁施工方法及び免震ピットの施工方法
CN108877963A (zh) * 2018-07-09 2018-11-23 哈尔滨工程大学 双层安全壳大型核电站三维隔震结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101776072B1 (ko) 내진과 내풍 방지용 지지대 플레이트
TWI472670B (zh) 減幅建築物移動之方法及結構
JP2013504700A (ja) 建物用構造防護システム
US4179104A (en) Mechanical attenuator
EP3749809B1 (en) Anti-seismic device
JP2017141627A (ja) 緩衝装置及び原子力施設の建屋
JP5894140B2 (ja) ボイラの支持構造体
JP2978732B2 (ja) 原子炉機器の共通床方式上下免震構造
CN103174231B (zh) 混合控制减震结构施工方法
CN110344634B (zh) 一种抗震的低层建筑
JPH1039087A (ja) 使用済燃料貯蔵設備
JPH11200659A (ja) 免震構造物
JP2007239990A (ja) 免震装置
JP3807065B2 (ja) 柔剛混合構造物
CN113417395A (zh) 适用于震后可恢复功能钢结构的隔震楼板系统
JPH05311921A (ja) 制振装置
JP2962913B2 (ja) 原子炉建屋
CN109372142A (zh) 一种手术室隔震控制体系及其施工方法
CN218667995U (zh) 一种建筑工程用抗震结构
CN214468550U (zh) 一种具有抗震效果的锅炉安装座
CN218622727U (zh) 隔震支承垫
CN116479849B (zh) 一种干式电抗器的减震支撑平台及其安装方法
JP3183198B2 (ja) 原子力関連建屋及び制震構造物
CN218203850U (zh) 一种多维叉撑空间阵列式支座
JP7413153B2 (ja) 原子炉建屋構造