JP2017140719A - 画像形成装置、光書込み制御装置及び光書込み制御方法 - Google Patents

画像形成装置、光書込み制御装置及び光書込み制御方法 Download PDF

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晃典 山口
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元博 川那部
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吉徳 白崎
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昌俊 村上
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Abstract

【課題】画像の濃度ムラを低減することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の発光素子が主走査方向に配列された露光ヘッドと、露光ヘッドに備えられた複数の発光素子から照射される光によって露光される感光体ドラムと、露光ヘッドに備えられた複数の発光素子を複数の分割発光グループ(1)、(2)、(3)、(4)に分け、これら複数の分割発光グループに属する発光素子毎に、発光素子の光量または光スポット径の分散が小さくなる補正データに基づいて、各分割発光グループに属する複数の発光素子の駆動制御を行う光書込み制御部とを備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、画像形成装置、光書込み制御装置及び光書込み制御方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置は、感光体を露光することにより静電潜像を形成し、その静電潜像をトナー等の顕像剤を用いて現像して顕像剤画像を形成し、その顕像剤画像を用紙に転写することによって紙出力を行う。従って、電子写真方式の画像形成装置には、感光体を露光するための露光ヘッドが備えられる。尚、この種の画像処理装置は、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機及びこれらの機能を複合的に備えた複合機に利用される。
近年においては、画像形成装置の小型化及び簡易化等を図るため、露光ヘッドとして、光源にLED素子や有機EL素子等の発光素子を備えた固体走査方式の露光ヘッドが注目されている。固体走査方式の露光ヘッドは、複数の発光素子が並べて形成されたチップ部品を複数有しており、画像データに基づいて各発光素子を選択的に発光することにより、感光体の露光を行う。
しかしながら、チップ部品上に形成される複数の発光素子は、発光特性が全て均一になるように製造することが事実上困難である。このため、チップ部品上の発光素子を同じ電流で駆動しても、発光素子毎に発光量が異なってしまい、紙出力の画像に濃度ムラが生じる原因となる。このような問題は、複数のチップ部品間においても生じる。
発光素子間又はチップ部品間における発光量のばらつきを補正するための発光素子の制御方法としては、従来、複数の発光素子の夫々についての発光量を、狙い値に対する誤差の累積値が0に近づくように、狙い値よりも上又は下の値に設定するというものが提案されている。本制御方法によると、平均的には各発光素子の発光量ムラが補正された状態になるので、光量補正データの分解能を高めなくても、電子写真プロセスによって形成された画像の濃度ムラを軽減できる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の発光量制御方法は、電子写真プロセスによって形成された画像の濃度ムラを軽減することはできるものの、露光ヘッドに備えられる全ての発光素子の発光量ムラを平均的に小さくするというものであるので、その効果には自ずと限界があり、この点に更なる改善の余地がある。
また、従来技術は、複数の発光素子の発光量ムラに起因する画像の濃度ムラを軽減することを目的としており、感光体に照射される光ビームのスポット径のばらつきに起因する画像の濃度ムラについては考慮されていない。
即ち、感光体の露光は、発光素子から出射された光ビームを感光体にフォーカスすることにより行われるが、複数の発光素子から出射された光ビームの全てを感光体に正しくフォーカスすることが事実上困難である。このため、チップ部品上の発光素子を同じ電流で駆動しても、発光素子毎に感光体の表面に照射される光ビームのスポット径が異なってしまい、紙出力の画像に濃度ムラが生じる原因となる。
従って、感光体に照射される光ビームのスポット径の変動に起因する画像の濃度ムラについても、補正することが求められる。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、画像の濃度ムラを低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、複数の発光素子が主走査方向に配列された露光ヘッドと、前記露光ヘッドに備えられた前記複数の発光素子から照射される光によって露光される感光体と、前記露光ヘッドに備えられた前記複数の発光素子を複数の分割発光グループに分け、各分割発光グループに属する前記発光素子を、前記発光素子の特性値の分散が小さくなる補正データに基づいて駆動制御する光書込み制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、画像の濃度ムラを低減することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの第1構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの第2構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る露光ヘッドの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書込み制御部及びLEDAの構成を示すブロック図である。 従来の一般的なLEDAに保存される平均光量及び補正データの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るLEDAを構成する各発光素子の光量のばらつきを示すグラフ図及び表図である。 本発明の実施形態に係るLEDAを構成する全発光素子の平均光量から補正データを求める手法を示すグラフ図及び表図である。 本発明の実施形態に係るLEDAを構成する全発光素子を複数の分割発光グループに分け、夫々のグループの平均光量から補正データを求める手法を示すグラフ図及び表図である。 本発明の実施形態に係るLEDAを構成する全発光素子の平均光量から求めた補正データにより発光素子の駆動を補正したときの補正後の光量とストローブ時間と露光エネルギーとを示す表図である。 本発明の実施形態に係るLEDAを構成する全発光素子を複数の分割発光グループに分け、夫々のグループの平均光量から求めた補正データにより発光素子の駆動を補正したときの補正後の光量とストローブ時間と露光エネルギーとを示す表図である。 本発明の実施形態に係るLEDAに保存される平均光量及び補正データの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るストローブ時間の変更手法を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例にとって説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、感光体を露光するための複数の発光素子を備えた露光ヘッドの個体差を補正することがその要旨である。
図1に、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示す。この図から明らかなように本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部29が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部29は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を説明する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コンピュータインタフェース部24、CTL(Control Track Longitudinal)25、プリントジョブ管理部26、作像プロセス部(プリントエンジン)27、定着部28、操作部29、記憶部30、読取部31、制御部32及び光書込み制御部33を備えている。また、光書込み制御部33には、ラインメモリ34が接続されている。
コンピュータインタフェース部24は、画像形成装置1に印刷要求を行う端末との間の通信を行う。CTL25は、画像形成装置1に印刷要求を行うと共に、画像形成装置1に印刷要求を行う端末から送信された画像データを制御部32に送信する。プリントジョブ管理部26は、画像形成装置に要求された印刷ジョブについて、印刷を行う順番を管理する。作像プロセス部27は、画像データから電子写真方式により顕像剤画像を作成し、用紙に転写する。また、印刷時に位置ずれやなどを検知した場合は、その補正を行う。
定着部28は、作像プロセス部27により顕像剤画像を転写した用紙に熱と圧力を加えて、顕像剤画像を用紙に定着する。操作部29は、画像形成装置1の状態を表示し、画像形成装置1への入力を受け付ける。記憶部30は、ある時点における画像形成装置1に必要な情報を記憶する。読取部31は、用紙上の印字情報を電気信号に変換する。制御部32は、上記した各ブロックの一連の動作を制御する。光書込み制御部33は、CTL25から送信された画像データを露光ヘッド制御信号に変換し、露光ヘッドに備えられた複数の発光素子の点灯/消灯を制御する。ラインメモリ34は、CTL25から送信されたデータを一時的に格納し、画像処理によってスキュー量を調整する。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン27の第1例を、図3を参照して説明する。本例のプリントエンジン27は、いわゆる直接転写方式のプリントエンジンであり、感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yに形成された現像剤画像を直接転写紙に転写する構成になっている。
図3に示すように、本例のプリントエンジン27は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプと呼ばれるものである。即ち、本例のプリントエンジン27は、給紙トレイ101から給紙ローラ102と分離ローラ103とにより分離されて給紙される用紙(記録媒体の一例)104を搬送する搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部106BK、106M、106C、106Yが配列されている。
これら複数の画像形成部106BK、106M、106C、106Yは、形成する顕像剤画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106BKはブラックの顕像剤画像を、画像形成部106Mはマゼンタの顕像剤画像を、画像形成部106Cはシアンの顕像剤画像を、画像形成部106Yはイエローの顕像剤画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106BKについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Yは、画像形成部106BKと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Yの各構成要素については、画像形成部106BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、駆動モータにより回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。従って、これらの駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、搬送ベルト105の搬送方向に関して、最も上流側に配置された画像形成部106BKが、用紙104にブラックの顕像剤画像を転写する。画像形成部106BKは、感光体としての感光体ドラム109BKと、この感光体ドラム109BKの周囲に配置された帯電器110BK、露光ヘッド111、現像器112BK、感光体クリーナ及び除電器113BK等から構成されている。露光ヘッド111は、夫々の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Y(本明細書においては、これら複数の感光体ドラムを総称して、「感光体ドラム109」という。)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109BKの外周面は、暗中にて帯電器110BKにより一様に帯電された後、露光ヘッド111からのブラック画像に対応した光源からの光により書込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112BKは、この静電潜像をブラックの顕像剤(例えばトナー)により可視像化し、このことにより感光体ドラム109BK上にブラックの顕像剤画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は、最も上のものから順に送り出される。そして、その搬送経路が感光体ドラム109BKと接触する位置若しくは最も接近する位置において、転写器115BKの働きにより感光体ドラム109BKに形成されたブラックの顕像剤画像が用紙に転写される。
ブラックの顕像剤画像の転写が終了した感光体ドラム109BKは、外周面に残留した不要な顕像剤が感光体クリーナにより払拭された後、除電器113BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106BKによりブラックの顕像剤画像が転写された用紙104は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタの顕像剤画像が形成され、その顕像剤画像が既に用紙104上に転写されているブラックの画像に重畳されて転写される。
ブラック及びマゼンタの顕像剤画像が転写された用紙は、さらに次の画像形成部106C、106Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンの顕像剤画像と、感光体ドラム109Y上に形成されたイエローの顕像剤画像とが、既に用紙104上に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、用紙104上にフルカラーの転写画像が形成される。
紙面上に画像が形成された用紙104は、更に搬送され、定着器116にて画像が定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン27の第2例を、図4を参照して説明する。本例のプリントエンジン27は、いわゆる間接転写方式のプリントエンジンであり、感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yに形成された現像剤画像を一旦中間転写ベルトに転写し、この中間転写ベルトに転写された画像を再度転写紙に転写する構成になっている。
以下、間接転写方式のプリントエンジンについて説明するが、画像形成部106BK、106M、106C、106Yの配列、構成及び動作については、直接転写方式のプリントエンジンと同じであるので、説明を省略する。間接転写方式のプリントエンジンは、搬送ベルト105として、画像形成部106BK、106M、106C、106Yに形成された顕像剤画像を転写する中間転写ベルトを備えている。
感光体ドラム109BKに形成されたブラックの顕像剤画像は、感光体ドラム109BKと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115BKの働きにより中間転写ベルト105上に転写される。この転写により、中間転写ベルト105上にブラックの顕像剤による画像が形成される。ブラックの顕像剤画像の転写が終了した感光体ドラム109BKは、外周面に残留した不要な顕像剤を感光体クリーナにより払拭された後、除電器113BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106BKにより搬送ベルト105上に転写されたブラックの顕像剤画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタの顕像剤画像が形成され、その顕像剤画像が既に中間転写ベルト105上に転写されているブラックの顕像剤画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたブラック、マゼンタの顕像剤画像は、さらに次の画像形成部106C、106Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンの顕像剤画像と、感光体ドラム109Y上に形成されたイエローの顕像剤画像とが、既に中間転写ベルト105上に転写されている顕像剤画像上に重畳されて転写される。これにより、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、2次転写ローラ117の働きにより、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
次に、本実施形態に係る露光ヘッド111について説明する。本実施形態に係る露光ヘッド111は、光源として複数のLEDを感光体ドラム109の長さ方向(主走査方向)に並べた固体走査方式の露光ヘッドである。図5は、本実施形態に係る露光ヘッド111の構成と、露光ヘッド111と感光体ドラム109との配置関係を示している。
図5に示すように、露光ヘッド111は、各色の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yの夫々に対応付けられたLEDA(Light‐emitting diode Array)130BK、130M、130C、130Yを有しており、各色の感光体ドラム109BK、109M、109C、109Yは、各色のLEDA130BK、130M、130C、130Yによって露光される。尚、本明細書においては、これら複数のLEDAを総称して、「LEDA130」という。
LEDA130は、複数個のLEDをライン状に並べたもので、感光体ドラム109の主走査方向に配置されている。LEDA130は、複数個のLEDが形成された複数個のチップを、ライン状に並べることによっても構成することができる。
LEDA130を構成する複数個のLEDの夫々は、制御部32から入力された描画情報に基づいて点灯/消灯が制御され、感光体ドラム109の表面を選択的に露光して、静電潜像を形成する。
次に、本実施形態に係る露光ヘッド111の制御ブロックについて、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る露光ヘッド111を制御する光書込み制御部33の機能構成と、LEDA130との接続関係を示す図である。
図6に示すように、本実施形態に係る光書込み制御部33は、描画情報取得部121、発光制御部122、発光時間制御部124及び解像度制御部123を含み、光源であるLEDA130を制御する光書込み制御装置として機能する。また、図6に示すように、LEDA130には、データ記憶部131が設けられている。
データ記憶部131は、例えばEEPROMなどの不揮発性メモリをもって構成されており、図7に示すように、LEDA130BK、130M、130C、130Y毎の平均光量と、LED毎の補正データとが保存されている。尚、LEDA130BK、130M、130C、130Y毎の平均光量及びLED毎の補正データは、他の記憶装置、例えば図1に示した画像形成装置1のRAM11、ROM12又はHDD14に保持することもできる。「平均光量」及び「補正データ」の求め方については、後に図8及び図9を用いて説明する。
尚、本実施形態に係る光書込み装置111は、図1において説明したようなCPU10、RAM11、ROM12及びHDD14等の情報処理機構を含み、図5に示す光書込み制御部33は、画像形成装置1の制御部32と同様に、ROM12若しくはHDD14に記憶されている制御プログラムがRAM11にロードされ、そのプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成される。
描画情報取得部121は、制御部32のプリントジョブ管理部26から入力される描画情報、即ち、画像形成出力を実行するべき画像を構成する各画素の情報を取得する。発光制御部122は、描画情報取得部121が取得した描画情報に基づき、制御部32から入力されるライン周期を示す信号(以下、「水平同期信号」と記載する。)に従って、ライン周期毎にLEDA130を発光制御する。
解像度制御部123は、制御部32から入力される制御信号に基づき、光書込み制御部33が、LEDA130を制御して感光体ドラム109上に静電潜像を形成する際の解像度を認識する。解像度を認識することにより、解像度制御部123は、認識した解像度に応じて1ライン周期あたりの発光光量を決定する。また、解像度制御部123は、認識した解像度に基づいて、1ライン周期の期間を判断する。
発光時間制御部124は、発光制御部122がLEDA130を発光制御する際の発光時間を制御する。発光時間制御部124は、解像度制御部123によって決定された必要光量と、LEDA130に含まれるデータ記憶部131から取得した平均光量及び補正データに基づき、1ライン周期におけるLEDA130の発光期間、即ちストローブ時間を制御する。
また、発光時間制御部124は、解像度制御部123によって判断された1ライン周期の期間に基づき、1ライン周期において許容されるストローブ時間の限界値を判断する。露光ヘッド111においては、ライン周期毎にLEDA130を発光させて1ライン分の画像に応じた静電潜像を形成する。そのため、1ライン周期におけるストローブ時間は、1ライン周期の期間内以下となる必要がある。
尚、上記の実施形態においては、光源としてLEDを備えた場合について説明したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、有機EL素子等の他の固体発光素子を備えることもできる。本明細書においては、LED及び有機EL素子等の固体発光素子を総称して「発光素子」という。
以下、本実施形態に係る光書込み制御方法について説明する。尚、以下の説明においては、理解を容易にするため、図8乃至図12に示すように、合計12個の発光素子を備えた露光ヘッド111のモデルを用いて、本実施形態に係る光書込み制御方法を説明する。
即ち、モデル化された本実施形態に係る露光ヘッド111は、図8(b)に示すように、合計12個の発光素子を備えており、それらの発光素子は、4つの分割発光グループに分けられている。夫々のLEDの通し番号は、1−1、2−1、3−1、4−1、1−2、2−2、3−2、4−2、1−3、2−3、3−3、4−3とする。図8(c)に示すように、これらの通し番号のハイフンよりも前の数字が分割発光グループ番号を示し、後の数字が分割発光グループ毎の通し番号を示している。
上記したように、露光ヘッド111に備えられる全ての発光素子について、発光特性が全て均一になるように製造することは事実上不可能であるので、露光ヘッド111を構成する複数の発光素子を同じ電流で駆動しても、図8(a)に示すように、発光素子毎に光量が異なってしまう。従って、発光素子毎の光量を補正せずに感光体ドラム109の露光を行うと、発光素子毎に感光体ドラム109の露光エネルギーが異なってしまうため、画像濃度にムラが生じることになる。
そこで、本実施形態に係る光書込み制御方法は、複数の発光素子の平均光量と、この平均光量に対する個々の発光素子の光量の分散とを求め、補正データの分解能を固定値としたときに、平均光量に対する分散が最小になるようになる補正データを求める。そして、求められた補正データに基づいて各LEDに供給する電流値を微調整し、各LEDの光量を均一化する。
即ち、補正データによる補正前においては、図8(a)、(b)に示すように、露光ヘッド111に備えられた各発光素子の光量が、0.660〜1.300(lm・S)の範囲でばらついている。図8の例にあっては、平均光量が0.940(lm・S)で、平均光量に対する分散が0.04738になっている。尚、平均光量に対する分散とは、下記の数1で求められる値であり、平均光量に対する個々の発光素子の光量のばらつきの大きさを示している。
図9は、基本的な補正データの決定手法を示している。本例においては、モデル化された露光ヘッド111に備えられた合計12個の発光素子の全てについての平均光量を求め、この平均光量に対して個々の発光素子の光量のばらつきが小さくなる補正データを求めている。
即ち、本例においては、全ての発光素子の平均光量に対し、補正データの分解能を0.2として、図9(a)に示すように、補正前の各発光素子の発光量を0.2単位で加算又は減算することで、補正後の各発光素子の光量の分散を最小にする補正データを求めている。図9(b)に示すように、補正データを用いて個々の発光素子についての光量補正を行うことにより、補正後の光量平均は1.0400となった。また、補正後の光量の分散は0.00238となった。
このことから、複数の発光素子の平均光量に対して、ある補正データの分解能のもとで、個々の発光素子についての光量補正を行うことにより、画像の濃度ムラを軽減できることが判る。然るに、補正データの分解能を0.2に固定したままでは、これ以上個々の発光素子の光量分散を小さくすることはできない。補正データの分解能を高めれば、個々の発光素子の光量分散を小さくすることができるが、画像形成装置1がコスト高になるため、得策とは言えない。
そこで、本実施形態においては、図10(a)に示すように、分割発光グループ毎に補正データを求める。即ち、分割発光グループ(1)に属する発光素子1−1、1−2、1−3、分割発光グループ(2)に属する発光素子2−1、2−2、2−3、分割発光グループ(3)に属する発光素子3−1、3−2、3−3、分割発光グループ(4)に属する発光素子4−1、4−2、4−3の夫々について、補正データの分解能を0.2として、補正後の各発光素子の光量の分散を最小にする補正データを求める。
このようにすると、分散を求める標本数が少なくなるため、図10(b)に示すように、全ての発光素子の平均光量からの分散よりも分散の値が小さくなることがある。図10(b)の例では、分割発光グループ(1)については、補正後の光量平均が1.2633(lm・S)で、補正後の光量の分散が0.00082となる。また、分割発光グループ(2)については、補正後の光量平均が0.9667(lm・S)で、補正後の光量の分散が0.00242となる。また、分割発光グループ(3)については、補正後の光量平均が0.6567(lm・S)で、補正後の光量の分散が0.00082となる。また、分割発光グループ(4)については、補正後の光量平均が1.0067(lm・S)で、補正後の光量の分散が0.00216となる。
この図10のデータから、分割発光グループ毎に補正データを求めると、補正データの分解能を小さくしなくても、光量誤差の悪影響を抑えることが可能になることが判る。
図11に、露光ヘッド111に備えられた全ての発光素子の平均光量から求められる補正データに基づいて、各発光素子の駆動電流を補正した場合における各発光素子の光量と露光エネルギーとを示す。また、図12に、分割発光グループ毎に求められる補正データに基づいて、各発光素子の駆動電流を補正した場合における各発光素子の光量と露光エネルギーとを示す。
なお、図11の例においては、ストローブ時間を100.0、ストローブ時間の分解能を0.1とし、露光エネルギーは、補正後の光量×ストローブ時間で求めた。一方、図12の例においては、分割発光毎に平均光量を求めているため、それに合わせてストローブ時間も調整した。
図11と図12の比較から明らかなように、露光ヘッド111に備えられた全ての発光素子の平均光量から求められる補正データに基づいて各発光素子の駆動電流を補正した場合には、露光エネルギーの平均が104.00で、露光エネルギーの分散が23.83333となる。これに対して、分割発光グループ毎に求められる補正データに基づいて各発光素子の駆動電流を補正した場合には、露光エネルギーの平均が104.00で、露光エネルギーの分散が19.29198となる。このことから、分割発光グループ毎に求められる補正データに基づいて各発光素子の駆動電流を補正すると、露光エネルギーの分散をより低減できることが判る。
ストローブ時間にも分解能があるが、一般にストローブ時間の分解能は補正データの分解能よりも細かいため、より厳密に露光エネルギーを補正することができて、分散を小さくすることができる。
尚、図8〜図12の例では、光量のばらつきから発光素子の補正データを求めたが、感光体ドラム109に照射される光のスポット径のばらつきから発光素子の補正データを求めることもできる。スポット径のばらつきから発光素子の補正データを求める場合には、図8〜図10の縦軸に読取部31によって読み取られたスポット径をトレースする。
図13(a)に、分割発光グループ毎に平均光量を求めた場合における、LEDA130のデータ記憶部131に保存される平均光量及び補正データのフォーマットを示す。また、図13(b)に、分割発光グループ毎に平均スポット径を求めた場合における、LEDA130のデータ記憶部131に保存される平均スポット径及び補正データのフォーマットを示す。これにより、露光ヘッド111に備えられた全ての発光素子の駆動電流を補正することができる。
これらの各データは、LEDA130のデータ記憶部131にかえて、図1に示した画像形成装置1のRAM11、ROM12又はHDD14に保持することもできる。
次に、図14を用いてストローブ時間の変更方法について説明する。図中の符号(a)、(b)、(c)は、3種のストローブ時間の変更方法を示している。また、図中の符号(1)、(2)、(3)、(4)は、分割発光グループを示している。
尚、図14の例では、分割発光グループ(1)のストローブ時間を変更する場合についてのみ図示されているが、分割発光グループ(2)、(3)、(4)についても、同様の方法でストローブ時間を変更することができる。
図14(a)の方法は、ストローブ時間を短くするが、ストローブ周期は一定にする構成である。ストローブ周期を一定にすることで、分割発光毎の発光間隔が均等になる。発光間隔を均等にすることで複数ヘッドを用いて露光する画像形成装置において複数色の画像を重ね合わせた場合の画像劣化を低減させることができる。
図14(b)の方法は、ストローブ時間を短くするのに加えて、ストローブ間隔を最小にする構成である。ストローブ間隔を最小にすることで、分割発光段差が小さくなるため露光点の直線性を保つことが可能になる。
図14(c)の方法は、ストローブ時間を短くしたいが、狙いのストローブ時間が下限値を下回る場合の構成である。この場合は狙いの露光エネルギーを変更することで、ストローブ時間が下限値以上になるようにする。
例えば、図12において、分割発光グループ(1)のストローブ時間(82.3)が下限値(85.0)未満であったと仮定する。この場合は、狙いの露光エネルギー(104.0)を大きくしてストローブ時間を計算し直す。狙いの露光エネルギーを110.0とすると、分割発光グループ(1)のストローブ時間は、110.0×82.3/104.0=87.0となり、下限値以上となる。また、これに合わせて、他の分割発光グループのストローブ時間も大きくなる。
この場合には、露光ヘッド111全体の露光エネルギーが大きくなるため、画像形成装置1においては、露光ヘッド111の露光エネルギー以外の方法によって画像濃度を下げる必要がある。
尚、図14には、ストローブ時間を短くする場合のみ挙げたが、かかる構成に代えて、ストローブ時間を長くする場合にも、同様の手法でストローブ時間を変更できる。
ストローブ時間の上限値は、電流値(ストローブ時間を長くすることでその分電流が必要になるが、その電流値を許容できるか)、或いは、転送周期(画像の次のラインを描き始めるタイミングまでに、全分割発光の発光が完了している必要がある)によって決まる。また、ストローブ時間の下限値は、ハード制約(素子を点灯させるには、最低これだけは点灯させる必要があるという制約)によって決まる。
1 画像形成装置
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 エンジン
14 HDD
15 I/F
16 LCD
17 操作部
18 バス
24 コンピュータインタフェース部
25 CTL
26 プリントジョブ管理部
27 作像プロセス部(プリントエンジン)
28 定着部
29 操作部
30 記憶部
31 読取部
32 制御部
33 光書込み制御部
34 ラインメモリ
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 分離ローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106BK、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109BK、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110BK 帯電器
111 光書込み装置(露光ヘッド)
112BK、112C、112M、112Y 現像器
113BK、113C、113M、113Y 除電器
115BK、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
120 光書込み装置制御部
121 画像情報取得
122 発光制御部
123 解像度制御部
124 発光時間制御部
130、130BK、130C、130M、130Y LEDA
特開2010−179555号公報

Claims (9)

  1. 複数の発光素子が主走査方向に配列された露光ヘッドと、
    前記露光ヘッドに備えられた前記複数の発光素子から照射される光によって露光される感光体と、
    前記露光ヘッドに備えられた前記複数の発光素子を複数の分割発光グループに分け、各分割発光グループに属する前記発光素子を、前記発光素子の特性値の分散が小さくなる補正データに基づいて駆動制御する光書込み制御部と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記発光素子の特性値は光量であり、前記光書込み制御部は、前記分割発光グループ毎の平均光量を基に、前記感光体の露光エネルギーが均一になるように前記分割発光グループ毎のストローブ時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記発光素子の特性値はスポット径であり、前記光書込み制御部は、前記分割発光グループ毎の平均スポット径を基に、露光面積が均一になるように前記分割発光グループ毎のストローブ時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記光書込み制御部は、前記ストローブ時間を決定する際に、ストローブ周期が一定になるようにすることを特徴とする請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記光書込み制御部は、前記ストローブ時間を決定する際に、ストローブ間隔が最小になるようにすることを特徴とする請求項2及び請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記光書込み制御部は、前記ストローブ時間が下限値を下回る場合に、狙いの露光エネルギー又は露光面積を大きくすることで前記ストローブ時間を長くすることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記光書込み制御部は、前記ストローブ時間が上限値を上回る場合に、狙いの露光エネルギー又は露光面積を小さくすることで前記ストローブ時間を短くすることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 感光体を露光する露光ヘッドに備えられた複数の発光素子を複数の分割発光グループに分け、各分割発光グループに属する前記発光素子を、前記発光素子の特性値の分散が小さくなる補正データに基づいて駆動制御することを特徴とする光書込み制御装置。
  9. 感光体を露光する露光ヘッドに備えられた複数の発光素子を複数の分割発光グループに分け、各分割発光グループに属する前記発光素子を、前記発光素子の特性値の分散が小さくなる補正データに基づいて駆動制御することを特徴とする光書込み制御方法。
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