JP2017138210A - 車体歪測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bが、車両が走行可能なレールRの両側に配置されていること、ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bは、枕木方向に移動可能な移動手段であるベース部材26、27を有し、車両がレールR上を走行するときには、退避位置にあり、車両が定位置にあるときに、車両の空気バネ座60の近傍に当接して車体Bを持ち上げること、を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
また、台車を取り外した車体に関しては、4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置が実施されている。
図14に、従来の車体歪測定装置の平面図を示し、図15に側面図を示し、図16に正面図を示す。
ここで、車体Bの歪を測定するためには、4個の支柱の高さ水準を形成しておく必要がある。また、ジャッキ103とジャッキ104の高さ水準を出すためには、両者が同じベース板102上に配置されている必要がある。
車体歪測定装置に対して、台車から外された車体Bが、図示しない天井クレーンにより載置される。
載置した車体Bの4箇所の空気バネ座を、4個のジャッキ103A、104A、103B、104Bで持ち上げて、4個のジャッキに掛かる荷重を等しくしたときの、各空気バネ座の高さを測定することにより、車体Bの歪を測定する。このため、4個のジャッキの高さ水準を一定とすることは必須条件なのである。
ジャッキアップ測定装置の一対のジャッキ103、104は、高さ水準を出すためにベース板102の上に付設されているため、一対のジャッキ103、104の間に、鉄道車両を通行させるための軌道(図14に一点鎖線110で示す。)を設けることができず、台車から外された車体Bをクレーンにより載置する必要があることから、天井クレーンを設置しなければならず、余分なコストが発生していた。また、昇降装置であるジャッキ103、104自体が測定器を構成するため、定期的に装置精度を測定し校正を行う必要があり煩雑であった。
(1)4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置であって、ジャッキ装置が、鉄道車両が走行可能な軌道の両側に配置されていること、ジャッキ装置は、枕木方向に移動可能な移動手段を有し、鉄道車両が軌道上を走行するときには、退避位置にあり、鉄道車両が定位置にあるときに、鉄道車両の空気バネ座の近傍に当接して車体を持ち上げること、を特徴とする。
(3)(2)に記載する車体歪測定装置において、前記取付棒は所定の長さを備え、1個の前記ターゲットは、前記車体の側カウルの下方に位置すること、を特徴とする。
(1)4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置であって、ジャッキ装置が、鉄道車両が走行可能な軌道の両側に配置されていること、ジャッキ装置は、枕木方向に移動可能な移動手段を有し、鉄道車両が軌道上を走行するときには、退避位置にあり、鉄道車両が定位置にあるときに、鉄道車両の空気バネ座の近傍に当接して車体を持ち上げること、を特徴とするので、天井クレーンが無くても、ジャッキ装置により車体を等しい荷重で持ち上げることができ、その状態で4箇所の空気バネの高さを測定して、車体の歪を測定することができる。
車体歪測定装置は、図1に示すように、鉄道車両が走行可能な軌道(一対のレール)Rの両側に配置されている4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bを備える。4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bは、各々が敷板Nの上に載置されている。
一対のジャッキ装置11A、12Aは各々、車体Bの前部台車取付部に両側に設けられた空気バネ座60の近傍位置に配置されている。一対のジャッキ装置11B、12Bは各々、車体Bの後部台車取付部に両側に設けられた空気バネ座60の近傍位置に配置されている。図2、3に示すように、4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bにより、車体Bがある高さに保持されている。
車体Bから離れた地上にレーザ三次元測定装置55が配置されている。車体Bの4箇所の空気バネ座60には、取付棒50を介して、図9に示すように、レーザ三次元測定装置55のターゲット52が取り付けられている。なお、図2、3には、4本セットされた取付棒50が図示されているが、本実施形態では、1本の取付棒50を順次4箇所の空気バネ座60にセットすることにより車体Bを測定する。また、請求項で「空気バネ座の各々の箇所に、1個の取付棒を介してレーザ三次元測定装置のターゲットを取り付け」とは、図2、3のように、4本の取付棒50を取り付けた場合と、1本のみ取付棒50を取り付けた場合を含む。
図4、5、6に示すように、2本のベース部材26、27が連結板43により連結され、移動台を構成している。ベース部材26には、外側に突出して2個の支え板31が付設されている。支え板31の先端には、接触板32が取り付けられている。同様に、ベース部材27には、外側に突出して2個の支え板31が付設されている。支え板31の先端には、接触板32が取り付けられている。
車輪装置28、29は各々、中空状のガイド筒44がベース本体26aに固設されている。ガイド筒44には、車輪軸40が摺動可能に保持されている。車輪軸40の下端には、ブラケット39が固設され、ブラケット39には、車輪38が回動可能に保持されている。また、2個の車輪軸40は、連結板41により連結されている。連結板41には、上下駆動用の油圧シリンダ45のロッドに固設された駆動板42が連結されている。また、ベース本体26aの下面には、接触板30が固設されている。
油圧シリンダ45が正駆動されることにより、油圧シリンダ45のロッドが突出して、車輪38が敷板Nに当接して移動台が移動可能状態となる。また、油圧シリンダ45を逆駆動することにより、ロッドが引っ込んで、車輪38が敷板Nから離間して接触板30が地面に敷かれた敷板Nに当接する。
図6に示すように、ジャッキ柱21の一側面には、スリット21aが形成されている。スリット21aから、ジャッキ部材37が突出している。ジャッキ部材37の受け部には、荷重測定用のロードセル46が付設されている。
図7に示すように、ジャッキ柱21内には、外周にネジ部が形成されたスクリュ軸33が直立して回転可能に保持されている。スクリュ軸33には、内側にネジ部と係合する上下移動体34が直線移動可能に取り付けられている。上下移動体34には、ブラケット36が付設され、ブラケット36には、ジャッキ部材37が取り付けられている。ブラケット36は、図示しない回り止めにより、上下動は可能であるが回転しないように保持されている。
また、スクリュ軸33の上端は、減速機25の出力軸と嵌合されている。減速機25は、モータ24に接続されている。これにより、スクリュ軸33は、モータ24により正逆方向に回転駆動される。
この状態で作業者は、一対の取手22を用いてジャッキ装置11のロードセル46が、車体Bの空気バネ座60の近傍の所定の箇所に当接する位置に移動させる。この状態では、未だ、ロードセル46には荷重が掛かっていない。
次に、油圧シリンダ45を逆駆動させることにより、ロッドが引っ込んで、車輪38が地面から離間して接触板30が地面に敷かれた敷板Nに当接する。次に、モータ24を駆動して、スクリュ軸33を回転させて、ジャッキ部材37を上昇させ、ロードセル46を車体Bの空気バネ座60の近傍の所定の箇所に当接させる。
作業者は、これらの作業を4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bで順次行う。または、数名の作業者が並行作業しても良い。
棒部材51の先端には、レーザ三次元測定装置55用のターゲット52が取り付けられている。ターゲット52は、レーザ三次元測定装置55から発せられたレーザ光をレーザ三次元測定装置55に反射する。レーザ三次元測定装置55は、ターゲット52からの反射光を受けて、ターゲット52の三次元位置を正確に算出することができる。
図10は、仮台車(または本台車)に搭載した車体Bを牽引車等により一対のレールR上を移動させ、図1に示す所定の位置に停車させる。このとき、図10(b)に示すように、4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bは、いずれも車体Bに接触しない位置に退避している。
次に、図10の状態で、仮台車(または本台車)と車体Bとを切り離す作業を行う。
すなわち、作業者は、ジャッキ装置11Aにおいて、油圧シリンダ45を駆動させて、ロッドを突出させることにより、ジャッキ装置11Aの車輪38を敷板Nに当接させ、さらに接触板30を敷板Nから離間させる。これにより、ジャッキ装置11は、自由に移動可能となる。
作業者は、一対の取手22を用いてジャッキ装置11のロードセル46が、車体Bの空気バネ座60の近傍の所定の箇所に当接する位置に移動させる。この状態では、未だ、ロードセル46には荷重が掛かっていない。次に、油圧シリンダ45を逆駆動させることにより、ロッドが引っ込んで、車輪38が地面から離間して接触板30が地面に敷かれた敷板Nに当接する。次に、モータ24を駆動して、スクリュ軸33を回転させて、ジャッキ部材37を上昇させ、ロードセル46を車体Bの空気バネ座60の近傍の所定の箇所に当接させる。
これらの作業を残りの3個のジャッキ装置12A、11B、12Bで順次行う。これにより、図11(b)の矢印L1、L2に示すように、ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bが車体Bをリフトアップ(矢印L3で示す。)する。
次に、図12、13に示すように、車体Bの4箇所の空気バネ座60のうちの一つに1本の取付棒50とレーザ三次元測定装置55をセットする。この状態で、車体Bがカウルを有している場合であっても、取付棒50の棒部材51の長さが十分長いので、1個のターゲット52が車体Bの最下面より下に位置している。1本の取付棒50を順次4箇所(ジャッキ装置11A、12A、11B、12B)の空気バネ座60にセットすることにより、レーザ三次元測定装置55でターゲット52の三次元位置の変位量を測定する。なお、測定する際、1本の取付棒50を順次4箇所の空気バネ座60に取り付けて測定するが、説明が煩雑となるため、取付棒50の移動については説明を省略する。
まず、4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bのモータ24を駆動して、各々のロードセル46を車体Bの所定箇所に当接させ、4個のジャッキ装置11A、12A,11B、12Bの高さを同じ高さに合わせる。
次に、図12に示すように、ロードセル46により、4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bの荷重差を測定する。ロードセル46の荷重差は、1kN(0.1ton)単位で測定可能である。この工程により、歪みの測定を行う前段階として、4点のレベル差を均一にしたときの荷重差を測定するとともに、荷重差により歪みがあるかどうかを確認する。
ジャッキ装置11A、12Aが位置する前部台車側を基準とするため、ジャッキ装置11A、12Aを操作して前部台車取付部に設けられた空気バネ座60のレベルを均一にする。そして、ジャッキ装置11B、12Bを操作して、ジャッキ装置11B、12Bが位置する後部台車側の荷重を均一にする。次に、前部台車側の空気バネ座60のレベルが均一になり、後部台車側の荷重が均一になったとき、図12に示すように、レーザ三次元測定装置(レーザトラッカ)55にて後部台車側のターゲット52の三次元位置の変位量(レベル差)を測定し、記録する。
(1)4箇所の空気バネ座60を備える車両を4個のジャッキ装置11A、12A、11B、12Bにより支え、ジャッキ装置11A、12A、又は11B、12Bの荷重を等しくしたときの、空気バネ座60での車体Bの歪を測定する車体歪測定装置であって、ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bが、車両が走行可能なレールRの両側に配置されていること、ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bは、枕木方向に移動可能な移動手段であるベース部材26、27を有し、車両がレールR上を走行するときには、退避位置にあり、車両が定位置にあるときに、車両の空気バネ座60の近傍に当接して車体Bを持ち上げること、を特徴とするので、天井クレーンが無くても、ジャッキ装置11A、12A、11B、12Bにより車体Bを等しい荷重で持ち上げることができ、その状態で4箇所の空気バネ座60の高さを測定して、車体Bの歪を測定することができる。
本実施形態では、レーザ三次元測定装置55を車体Bの中央付近に設置しているが、車体Bから外れた位置に設置しても同様である。
本実施形態では、精度を一定に保つため、4箇所のバネ座60の各々の箇所に対し、1本の取付棒50を順次セットすることで4箇所の三次元位置を測定しているが、4箇所の空気バネ座60に4本の取付棒50を各々セットしても同様である。また、前部台車側(ジャッキ装置11A、12A)と後部台車側(ジャッキ装置11B、12B)に各々2本ずつ取付棒50をセットしても同様である。この場合、より効率良く4箇所の三次元位置を測定することができる。
R レール
11A、12A、11B、12B ジャッキ装置
26、27 ベース部材
38 車輪
45 油圧シリンダ
50 取付棒
52 ターゲット
55 レーザ三次元測定装置
60 空気バネ座
(1)4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置であって、ジャッキ装置が、鉄道車両が走行可能な軌道の両側に配置されていること、ジャッキ装置は、枕木方向に移動可能な移動手段を有し、鉄道車両が軌道上を走行するときには、退避位置にあり、鉄道車両が定位置にあるときに、鉄道車両の空気バネ座の近傍に当接して車体を持ち上げること、空気バネ座の各々の箇所に、取付棒を介してレーザ三次元測定装置のターゲットを取り付け、車体から離れて配置したレーザ三次元測定装置が、ターゲットを用いて、ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定すること、を特徴とする。
(3)(2)に記載する車体歪測定装置において、前記取付棒は所定の長さを備え、1個の前記ターゲットは、前記車体の側カウルの下方に位置すること、を特徴とする。
(1)4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置であって、ジャッキ装置が、鉄道車両が走行可能な軌道の両側に配置されていること、ジャッキ装置は、枕木方向に移動可能な移動手段を有し、鉄道車両が軌道上を走行するときには、退避位置にあり、鉄道車両が定位置にあるときに、鉄道車両の空気バネ座の近傍に当接して車体を持ち上げること、空気バネ座の各々の箇所に、取付棒を介してレーザ三次元測定装置のターゲットを取り付け、車体から離れて配置したレーザ三次元測定装置が、ターゲットを用いて、ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定すること、を特徴とするので、天井クレーンが無くても、ジャッキ装置により車体を等しい荷重で持ち上げることができ、その状態で4箇所の空気バネの高さを測定して、車体の歪を測定することができる。
Claims (3)
- 4箇所の空気バネ座を備える鉄道車両を4個のジャッキ装置により支え、各ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、空気バネ座での車体の歪を測定する車体歪測定装置において、
前記ジャッキ装置が、前記鉄道車両が走行可能な軌道の両側に配置されていること、
前記ジャッキ装置は、枕木方向に移動可能な移動手段を有し、前記鉄道車両が前記軌道上を走行するときには、退避位置にあり、前記鉄道車両が定位置にあるときに、前記鉄道車両の前記空気バネ座の近傍に当接して前記車体を持ち上げること、
を特徴とする車体歪測定装置。 - 請求項1に記載する車体歪測定装置において、
前記空気バネ座の各々の箇所に、1個の取付棒を介してレーザ三次元測定装置のターゲットを取り付け、前記車体から離れて配置した前記レーザ三次元測定装置が、1個の前記ターゲットを用いて、前記ジャッキ装置の荷重を等しくしたときの、前記空気バネ座での前記車体の歪を測定すること、
を特徴とする車体歪測定装置。 - 請求項2に記載する車体歪測定装置において、
前記取付棒は所定の長さを備え、1個の前記ターゲットは、前記車体の側カウルの下方に位置すること、
を特徴とする車体歪測定装置。
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