JP2017138164A - 電極構造の製造方法、センサ電極の製造方法、電極構造およびセンサ電極 - Google Patents

電極構造の製造方法、センサ電極の製造方法、電極構造およびセンサ電極 Download PDF

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樋口  拓也
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智一 末永
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Hisami Inoue
久美 井上
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【課題】非腐食性の貴金属材料の使用量を低減可能な電極構造の製造方法を提供する。【解決手段】絶縁性を有する基材1と、基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成され、櫛形形状の櫛形電極14を含む電極部を有する電極層3と、を有する電極構造を製造するための電極構造の製造方法であって、基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、非腐食性の貴金属材料の使用量を低減可能な電極構造の製造方法に関するものである。
血液等の生体試料中の特定成分について迅速かつ簡便に濃度等を測定する方法として、電気化学的検出手段によるバイオセンサが実用化されている。
酵素をセンシング素子に用いる電気化学バイオセンサでは、一般に、電極として作用極および対極を含む電極系と、酵素および電子伝達体(メディエータ)を含む反応部とを基本構成として備えている。このようなバイオセンサの一例として、電気化学的に血液中のグルコースを定量化するグルコースセンサがある。
例えば、グルコースセンサにおいては、当該反応部において、酵素が血液中のグルコースを選択的に酸化してグルコン酸を生成し、また同時に電子伝達体を還元して還元体を生じる。この還元体が電極系に伝達され、一定の電圧が印加されることにより還元体が再び酸化され、その際に電流が発生する。
このとき発生する電流の大きさは、血液中のグルコース濃度に依存することから、バイオセンサと接続する測定装置において測定された電流値から、血液中のグルコースを定量化することができる。
グルコースセンサ等に代表されるバイオセンサは、少量の試料から短時間で測定を可能とするため、高い感度および測定精度を有することが必要とされる。一方で、バイオセンサは検査毎に交換して使用される消耗品であるため、低コストであることも求められる。
高感度で安価なバイオセンサとするために、電極系および配線部等の材料として、従来より、銀、ニッケル等の導電性が高く、安価な金属材料が用いられていた(特許文献1参照)。
しかしながら、このような金属材料からなる電極は、大気中の水分、試料中の水分、試料および酵素の酵素反応により発生した過酸化水素等との接触による腐食によりバイオセンサの電気特性が低下し、センサとしての精度が低下するという問題がある。
また、電極の材料として、例えば、カーボンを用いる方法が知られている(特許文献2)。カーボンは上述の金属材料よりも腐食しにくく、金属材料よりも安価である。しかしながら、カーボンは、平坦かつ精密なパターン形状に加工する安価な技術がなく、高精度なセンサとして使用可能な電極を量産すること困難であるといった問題がある。
このようなことから、バイオセンサに用いられる電極の材料としては、一般的に、金等の非腐食性の貴金属材料を用いたものが使用される。
また、電極の形成方法としては、特許文献3に記載されるように、金等の非腐食性の貴金属材料膜を蒸着法により形成した後、フォトリソグラフィ法等により、電極以外の貴金属材料膜を除去する方法が用いられる。
なお、このような電極構造は、バイオセンサのみならず、ガスセンサ、生体物質検出用センサ等の様々な測定用センサや、SAW(弾性表面波)フィルタ、バイオ燃料電池の電極等にも用いられている。
特開2006−023291号公報 特開2004−294231号公報 特開2010−229135号公報
しかしながら、特許文献3に記載の電極の形成方法では、電極として用いられない非腐食性の貴金属材料の使用量が多く、バイオセンサが高コストなものとなるといった問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、非腐食性の貴金属材料の使用量を低減可能な電極構造の製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料(以下、単に貴金属材料と称する場合がある。)により形成され、櫛形形状の櫛形電極を含む電極部を有する電極層と、を有する電極構造を製造するための電極構造の製造方法であって、上記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核(以下、単に触媒核と称する場合がある。)およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程と、を有することを特徴とする電極構造の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程を用いて、電極層をパターン形状に形成することにより、貴金属材料の使用量を低減することができる。
本発明においては、上記無電解めっき用触媒核の構成材料がパラジウムであることが好ましい。パラジウムは、無電解めっき法による電極層の形成が容易だからである。
本発明においては、上記貴金属材料がパラジウムであることが好ましい。パラジウムは、耐食性および導電性に優れると共に、無電解めっき法による電極層の形成が容易だからである。
本発明は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成された電極層と、を有し、上記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、上記第1作用極および上記第2作用極は、櫛形形状の櫛形電極である電極部と、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有するものであるセンサ電極を製造するためのセンサ電極の製造方法であって、上記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程と、を有することを特徴とするセンサ電極の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程を用いて、電極層をパターン形状に形成することにより、貴金属材料の使用量を低減することができる。
本発明は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、上記めっき下地層の上記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、を有し、上記電極層は、櫛形形状の櫛形電極を含む電極部を有するものであり、上記めっき下地層は、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とする電極構造を提供する。
本発明によれば、上記電極層と、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成されるめっき下地層と、を有すること、すなわち、上記電極層が、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状にめっき下地層を形成するめっき下地層形成工程および上記めっき下地層の表面に無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程を用いて形成されていることにより、上記電極構造は、貴金属材料の使用量の少ないものとなる。
本発明は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、上記めっき下地層の上記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、を有し、上記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、上記第1作用極および上記第2作用極は、櫛形形状の櫛形電極である電極部と、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有し、上記めっき下地層は、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とするセンサ電極を提供する。
本発明によれば、上記電極層と、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成されるめっき下地層と、を有すること、すなわち、上記電極層が、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状にめっき下地層を形成するめっき下地層形成工程および上記めっき下地層の表面に無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程を用いて形成されていることにより、上記センサ電極は、貴金属材料の使用量の少ないものとなる。
本発明は、非腐食性の貴金属材料の使用量を低減可能な電極構造の製造方法を提供できるといった効果を奏する。
本発明の電極構造の製造方法の一例を示す工程図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明における電極構造の他の例を示す概略平面図である。 本発明における電極構造の他の例を示す概略平面図である。 本発明のセンサ電極の製造方法の一例を示す工程図である。 図5のB−B線断面図である。 本発明のセンサ電極の一例を示す概略平面図および概略断面図である。
本発明は、電極構造の製造方法およびセンサ電極の製造方法ならびにこれらの製造方法により製造することが可能な電極構造およびセンサ電極に関するものである。
以下、本発明の電極構造の製造方法、センサ電極の製造方法、電極構造およびセンサ電極について詳細に説明する。
A.電極構造の製造方法
まず、本発明の電極構造の製造方法について説明する。
本発明の電極構造の製造方法は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成され、所定のパターン形状のパターン電極を含む電極部を有する電極層と、を有する電極構造を製造するための電極構造の製造方法であって、上記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程と、を有することを特徴とするものである。
このような本発明の電極構造の製造方法について図を参照して説明する。図1は、本発明の電極構造の製造方法の一例を示す工程図であり、図2は図1のA−A線断面図である。
図1および図2に例示するように、本発明の電極構造の製造方法は、上記基材1を準備し(図1(a)および図2(a))、上記基材1の一方の表面上に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層2を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成し(図1(b)および図2(b))、上記めっき下地層2の上記基材1とは反対側の表面上に、無電解めっき法により上記電極層3を形成することにより、絶縁性を有する基材1と、上記基材1の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成され、2以上の櫛歯部14aとこれらの櫛歯部14aを連結する連結部14bとを有する櫛形形状の櫛形電極14を含む電極部11を有する電極層3と、を有する電極構造10を形成する方法である(図1(c)および図2(c))。
なお、図1(a)〜(b)および図2(a)〜(b)が、めっき下地層形成工程であり、図1(b)〜(c)および図2(b)〜(c)が、無電解めっき工程である。
また、この例では、電極層3が、電極部11に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部13と、電極部11および端子部13を接続する配線部12と、を含むものである。上記電極部11は、上記パターン電極として2つの上記櫛形電極14を有し、上記櫛形電極14は、2つの上記櫛形電極14を櫛歯部14aが幅方向に隣接するように配置されるものである。上記櫛形電極14を含む電極部11、端子部13および配線部12は、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程により同時に形成されるものである。
本発明によれば、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程を用いて、電極層をパターン形状に形成することにより、貴金属材料を上記めっき下地層が形成された箇所のみに付着することができ、貴金属材料の使用量を低減することができる。
また、上記電極層は、腐食しにくく、導電性に優れるため、本発明の製造方法は、センサ電極等に用いた場合に、高精度なセンサとなる電極構造を得ることができる。
さらに、無電解めっき層の形成に用いられるめっき下地層は、金属蒸着膜と比較して、高精細なパターン形状である場合でも所望のパターン形状に加工し易い。また、無電解めっき法を用いることにより、めっき下地層のパターン形状に沿って無電解めっき層を形成することができる。このため、上記めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を用いることにより、高精細なパターン形状の電極層を容易に得ることができる。
本発明の電極構造の製造方法は、めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を有するものである。
以下、本発明の電極構造の製造方法の各工程について詳細に説明する。
1.めっき下地層形成工程
本発明におけるめっき下地層形成工程は、上記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成する工程である。
(1)基材
本工程における基材は、絶縁性を有するものである。
また、上記基材は、上記めっき下地層および上記電極層を支持するものである。
ここで、絶縁性を有するとは、上記基材上に離間して設けられた2つの上記パターン電極同士の短絡を防ぐことが可能なものであればよい。上記基材の体積抵抗値としては、例えば、1×1012Ω・m以上とすることができる。なお、上記体積抵抗は、JISK9611に準じた測定方法により求めることができる。
このような基材としては、例えば、樹脂基材、紙、セラミック基材、ガラス基材、少なくとも表面が絶縁された半導体基材や金属基材等を用いることができる。上記基材は、剛性を有していてもよく、弾性を有していてもよい。中でも、上記基材は、電気絶縁性および弾性を有することが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等のフィルムを好適に用いることができる。
なお、基材は、可撓性を有していてもよく有さなくてもよい。また、基材の透明性の有無は問わない。
上記基材は、上記めっき下地層の構成材料との濡れ性や密着性等を向上させることを目的として、上記基材表面に処理や修飾を施してもよい。例えば、上記処理および修飾としては、コロナ処理、UV処理、防曇処理、スルホン酸基や硫酸基を有する材料のコーティングによる修飾等を挙げることができる。
上記基材の形状、大きさ、厚さ等は、本発明の電極構造を使用する測定機器の接続部の形状等により、適宜設定することができる。
上記基材の表面粗さRaは、50nm以下であることが好ましい。高精度なセンサとなる電極構造を得ることができる。なお、上記基材の表面粗さの下限についいては小さいほど好ましいが、形成容易の観点から、通常、5nm以上である。
なお、上記表面粗さRaは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した値である。例えば、AFMを用いて測定する場合は、Nanoscope V multimode(Veeco社製)を用いて、タッピングモードで、カンチレバー:MPP11100、走査範囲:10μm×10μm、走査速度:0.5Hzにて、表面形状を撮像し、得られた像から算出した粗さ曲線の中心線からの平均のずれを算出することよりRaを求めることができる。
(2)めっき下地層
本工程に用いられるめっき下地層は、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むものである。
上記めっき下地層は、上記基材の一方の表面に形成されるものである。
また、上記めっき下地層は、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成されるものである。
ここで、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であるとは、上記めっき下地層および上記電極層の平面視上のパターン形状が完全に同一であるものに限定されず、上記無電解めっき工程で上記めっき下地層の表面に上記電極層を形成する際に、上記めっき下地層の上面のみでなく側面にも電極層が形成される結果、平面視上、電極層がめっき下地層より大きくなるように形成されること、めっき下地層の上面である基材とは反対側の表面の一部のみに電極層が形成されること等により生じる誤差を有するものも含むものである。上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状のめっき下地層であるとは、より具体的には、上記電極層の平面視面積に対する上記電極層および上記めっき下地層が平面視上重なる面積の割合(平面視上重なる面積/電極層の平面視面積×100(単位%))が、80%〜100%の範囲内であるものとすることができる。
本発明においては、上記面積割合は、90%〜100%の範囲内であることが好ましく、なかでも100%であることが好ましい。
また、上記めっき下地層の平面視面積に対する上記電極層および上記めっき下地層が平面視上重なる面積の割合(平面視上重なる面積/めっき下地層の平面視面積×100(単位%))としては、80%〜100%の範囲内であることが好ましく、なかでも、90%〜100%の範囲内であることが好ましく、なかでも100%であることが好ましい。
(a)無電解めっき用触媒核
本工程における無電解めっき用触媒核は、上記電極層を無電解めっき法で形成可能なものである。
上記触媒核の構成材料としては、例えば、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)等の貴金属材料を挙げることができる。
本工程においては、なかでも、上記構成材料がパラジウムであることが好ましい。パラジウムは、無電解めっき法による電極層の形成が容易だからである。
上記触媒核の上記めっき下地層中の含有量としては、上記電極層を無電解めっき法で形成可能なものであればよく、例えば、0.05質量%〜10質量%の範囲内とすることができる。特に、上記触媒核の構成材料がパラジウムであり、かつ、後述する無電解めっき工程がパラジウム無電解めっき工程であり、パラジウム触媒核に直接パラジウムめっきする場合は、上記含有量は、0.3質量%〜2.0質量%の範囲内とすることができる。
上記触媒核は、触媒担持体の表面に担持させた状態で用いられるものであってもよい。
上記触媒担持体としては、触媒機能を妨げず、担持体の表面から触媒微粒子が容易に脱落しないようなものであれば特に制限はなく、例えば、微細アルミナゲル、シリカゲル等を用いることができる。担持させる方法としては、コロイドの表面吸着を利用する方法、メカノケミカル反応を利用した方法、蒸着やスパッタリング等の物理的方法等を挙げることができる。
(b)バインダ樹脂
本工程におけるバインダ樹脂は、上記触媒核を保持するものである。
このようなバインダ樹脂としては、上記触媒核を安定的に保持し分散可能なものであり、無電解めっき液に対する耐性があれば特に制限はないが、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の硬化性樹脂の硬化物を用いることができる。
本工程においては、なかでも、上記硬化性樹脂が光硬化性樹脂であることが好ましい。上記硬化性樹脂が光硬化性樹脂であることにより、上記めっき下地層の形成時に上記硬化性樹脂を含むめっき下地層形成用組成物の塗膜に対して光照射することにより塗膜を硬化することができ、フォトリソ法により上記パターン形状のめっき下地層を容易に形成可能となると共に、上記基材等が熱による劣化の少ないものとなるからである。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、熱硬化型ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、熱硬化型ポリエステル樹脂等の樹脂を挙げることができる。
上記光硬化性樹脂としては、光照射により架橋等の反応により重合硬化するモノマー(単量体)、或いはプレポリマーやオリゴマーが用いられる。
上記モノマーとしては、例えば、ラジカル重合性モノマー、具体的には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、上記プレポリマーまたはオリゴマーとしては、例えば、ラジカル重合性プレポリマー、具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、等の各種(メタ)アクリレートプレポリマー、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオール系プレポリマー、不飽和ポリエステルプレポリマー等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを示すものである。
(c)その他
本工程により形成されるめっき下地層の厚みとしては、上記電極層を無電解めっき法により安定的に形成可能なものであればよく、例えば、5nm〜100nmの範囲内とすることができ、なかでも、20nm〜50nmの範囲内であることが好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、上記めっき下地層は、上記電極層を無電解めっき法により安定的に形成可能となるからである。
(3)めっき下地層の形成方法
本工程におけるめっき下地層の形成方法としては、上記めっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成可能な方法であれば特に限定されるものではない。
上記形成方法としては、上記バインダ樹脂の種類によって異なるものであるが、上記バインダ樹脂が硬化性樹脂の硬化物である場合には、例えば、上記触媒核および上記硬化性樹脂を含むめっき下地層形成用組成物の塗膜を、印刷法により上記パターン形状に形成し、次いで、上記パターン形状の上記塗膜を硬化させる方法、上記バインダ樹脂が光硬化性樹脂の硬化物である場合には、上記触媒核および上記光硬化性樹脂を含むめっき下地層形成用組成物を塗布して塗膜を形成し、次いで、上記塗膜をフォトリソグラフィ法により上記パターン形状にパターニングする方法等を挙げることができる。
上記めっき下地層形成用組成物は、上記印刷法に用いられる場合には、上記触媒核および上記硬化性樹脂を含み、上記フォトリソグラフィ法に用いられる場合には、上記触媒核および上記光硬化性樹脂を含むものであるが、必要に応じて、添加剤を含むものとすることができる。
上記添加剤としては、上記触媒核等を分散または溶解する溶媒、上記光硬化性樹脂と共に用いられる光重合開始剤、熱安定剤、ラジカル捕捉剤、界面活性剤、帯電防止剤等を挙げることができる。
なお、これの添加剤については、無電解めっきの形成に用いられるめっき下地層に一般的に用いられるものを使用することができる。
上記印刷法としては、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等を挙げることができる。
本工程においては、上記印刷法が、グラビアオフセット印刷法であることが好ましい。グラビアオフセット印刷法は、上記めっき下地層形成用組成物を高精細に印刷することが容易だからである。
印刷法により形成された上記パターン形状の上記塗膜の硬化方法としては、めっき下地層形成用組成物に含まれる上記硬化性樹脂が光硬化性樹脂である場合には、光照射を行う方法を用いられ、上記硬化性樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、加熱する方法を用いることができる。また、光照射の方法および加熱する方法については、一般的な光硬化性樹脂および熱硬化性樹脂の硬化方法と同様とすることができる。
フォトリソグラフィ法によりパターニングされる上記塗膜の形成方法としては、上記めっき下地層形成用組成物を上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状を含む領域に塗布できる方法であればよく、例えば、上記基材の全面に塗布できる方法とすることができる。上記塗布方法としては、ダイコート法、ロールコート法等を挙げることができる。
上記フォトリソグラフィ法により、上記塗膜を、上記パターン形状にパターニングする方法としては、一般的なフォトリソグラフィ法によるパターニング方法を用いることができる。上記パターニング方法は、例えば、上記塗膜をマスクを介して上記パターン形状に露光することで硬化し、上記塗膜の未硬化部分を現像により除去する方法を挙げることができる。
上記マスクとしては、フォトリソグラフィ法に一般的に使用されるものを用いることができ、例えば、光透過部および遮光部を有するマスクであって、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状の光透過部を有するフォトマスク等を用いることができる。
フォトリソグラフィ法による上記めっき下地層形成用組成物の塗膜の露光および現像方法としては、一般的なフォトリソグラフィ法の露光および現像方法を用いることができる。
2.無電解めっき工程
本発明における無電解めっき工程は、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する工程である。
(1)無電解めっき法により電極層を形成する方法
本工程における上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する方法としては、上記めっき下地層のパターン形状と同一のパターン形状の電極層を形成可能な方法であればよく、上記電極層を構成可能な無電解めっき液を上記めっき下地層形成工程により形成されためっき下地層と接触させる方法を用いることができる。
上記無電解めっき液としては、所望の厚みの電極層を形成可能なものであればよく、当該技術分野において公知のものを用いることができる。上記無電解めっき液としては、例えば、上記貴金属材料イオンの供給源としての貴金属材料化合物、貴金属材料イオンの錯化剤、還元剤及びpH調整剤を含み、必要に応じて各種添加剤を含むものを挙げることができる。また、上記無電解めっき液は、電極層が後述する他の金属材料を含む場合には、他の金属材料イオンの供給源としての金属材料化合物を含むものを用いることができる。
上記電極層を構成する貴金属材料がパラジウムである場合には、貴金属材料化合物として塩化パラジウム、酢酸パラジウム等のパラジウム化合物を用いることができる。また、上記錯化剤としてエチレンジアミン四酢酸などのアミン化合物を用いることができ、上記還元剤として次亜リン酸や亜リン酸等のリン含有化合物またはホウ素含有化合等を用いることができる。
なお、無電解めっき法により電極層を形成した場合には、通常、貴金属材料と還元剤との合金を含む。このため、上記電極層における貴金属材料の含有量が所望のものとなるように、上記還元剤の濃度、pH、めっき温度等を調整することが好ましい。
上記無電解めっき液をめっき下地層と接触させる際の温度条件、めっき時間については、用いる無電解めっき液の種類および電極層の厚み等に応じて適宜設定されるものである。
(2)電極層
本工程により形成される電極層は、上記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成され、所定のパターン形状のパターン電極を含む電極部を有するものである。
(a)電極層の構成材料
本工程における電極層を形成する貴金属材料は、非腐食性を有し、所望の導電性を有するものである。
ここで非腐食性を有するとは、試料の測定時に、試料中の水分や、測定時に生成される過酸化水素等による腐食の少ないものであることをいうものである。
このような貴金属材料としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)を挙げることができる。これらの貴金属材料は、イオン化傾向が小さく電気化学的に安定であるため、水分や過酸化水素等により腐食されにくく、また、高い導電性を有するものであることから、本工程により形成される電極層の構成材料として好適である。
本工程においては、なかでも、上記貴金属材料がパラジウムであることが好ましい。パラジウムは、耐食性および導電性に優れると共に、無電解めっき法による電極層の形成が容易だからである。また、上記電極層が参照電極を含む場合、標準電極電位が安定な参照電極とすることができるからである。
上記電極層は、上記貴金属材料により形成されるものである。ここで、上記貴金属材料により形成されるとは、上記貴金属材料が、上記電極層の主成分として用いられていることをいうものであり、導電性および非腐食性を損なわない範囲内で他の金属材料が含まれていてもよい。
具体的には、上記貴金属材料の上記電極層中の含有量としては、90質量%以上とすることができる。
上記含有量は高いほど好ましく、95質量%以上であることが好ましく、なかでも、99質量%以上であることが好ましい。上記含有量が上述の範囲内であることにより、上記電極層は、耐食性および導電性に優れるものなるからである。
上記電極層は、上記電極層の耐食性および導電性に影響を及ぼさない程度に上述した他の金属材料を含むものであってもよい。
上記他の金属材料としては、銅、鉄、コバルト、アルミニウム、クロム、ニッケル、チタン、セリウム、タンタル、錫等の金属、または、ステンレス鋼(SUS)等の上記金属を含む合金、酸化インジウムスズ(ITO)等の金属化合物等を用いることができる。中でも、ニッケルは、耐食性の観点から好適である。
(b)電極部
本工程における電極部は、上記パターン電極を含むものであるが、上記パターン電極が櫛形形状の櫛形電極である態様(第1実施態様)と、上記パターン電極が櫛形形状以外の形状の電極である態様(第2実施態様)と、に大別することができる。
(i)第1実施態様
本工程における電極部の第1実施態様は、上記パターン電極が櫛形形状の櫛形電極である態様である。
このような櫛形電極の平面視形状としては、既に説明した図1および図2に示すように、少なくとも2以上の櫛歯部と、これらの櫛歯部を連結する連結部と、を有するものとすることができる。
本態様によれば、上記パターン形状が櫛形形状であることにより、上記櫛形電極は、試料との接触面積の広いものとすることが容易である。したがって本発明の製造方法により高精度なセンサとなる電極構造を得ることができる。
また、上記櫛形電極は、2つの上記櫛形電極を櫛歯部が幅方向に隣接するように、すなわち、上記櫛歯部同士が噛み合うように配置することが容易である。
このため、上記電極構造が、上記パターン電極として2つの上記櫛形電極を含む場合、2つのパターン電極は、幅方向の距離が狭くなるように配置することが容易であり、2つのパターン電極が近接配置された電極部を含む電極構造を容易に得ることができる。このような近接配置された2つのパターン電極をそれぞれ後述するセンサ電極の第1作用極および第2作用極として用いた場合には、上記電極構造は、検出される電流値を効率的に増幅可能なセンサ電極として使用可能となる。
上記櫛歯部の幅としては、所望の精度のセンサとすることができるものであれば特に限定されるものではないが、0.1μm〜20μmの範囲内であることが好ましく、なかでも、0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。上記幅が上述の範囲内である場合、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状の上記めっき下地層の形成が容易であり、貴金属材料の使用量を低減しつつ、所望のパターン形状とすることが容易だからである。
また、無電解めっき層の形成に用いられるめっき下地層は、金属蒸着膜と比較して、高精細なパターン形状である場合でも所望のパターン形状に加工し易く、例えば、フォトリソグラフィ法等を用いることで、高精細なパターン形状とすることができる。また、このようなめっき下地層に対して無電解めっき工程により電極層を形成することで、高精細なパターン形状の電極層を容易に得ることができ、得られる電極構造を、断線、短絡等の少ないものとすることができるからである。
なお、上記櫛歯部の幅は、具体的には、図1(c)中のaで示されるものである。
上記櫛歯部の長さとしては、本発明の製造方法により製造される電極構造の用途等に応じて異なるものであるが、500μm〜10000μmの範囲内とすることができる。
上記櫛歯部の本数としては、本発明の製造方法により製造される電極構造の用途等に応じて異なるものであるが、50本〜500本の範囲内とすることができる。
隣接する上記櫛歯部間の幅としては、本発明の製造方法により製造される電極構造の用途等に応じて異なるものであるが、0.1μm〜20μmの範囲内とすることができる。
上記連結部の幅としては、本発明の製造方法により製造される電極構造の用途等に応じて異なるものであるが、0.1μm〜10000μmの範囲内とすることができる。
なお、上記櫛歯部の長さ、隣接する上記櫛歯部間の幅、および上記連結部の幅は、具体的には、図1(c)中のb、c、dで示されるものである。また、既に説明した図1(c)では、1つの櫛形電極当たりの櫛歯部の本数が4本である例を示すものである。
上記電極部に含まれる上記櫛形電極の数は、1つ以上であればよいが、2つとすることができる。例えば、上記電極部は、櫛歯部が幅方向に隣接するように、すなわち、上記櫛歯部同士が噛み合うように配置される2つの上記櫛形電極を含むものとすることができる。
なお、上記櫛形電極の上記電極部内の数が2つである場合、隣接する櫛形電極間の幅方向の距離は、ショートを起こさない距離であればよい。このような櫛形電極間の幅方向の距離は、本発明の製造方法により製造される櫛形電極の大きさに応じて適宜設定することができ、例えば、3μm〜8μmの範囲内とすることができる。
なお、上記櫛形電極間の幅方向の距離は、具体的には、図1(c)中のeで示されるものである。
(ii)第2実施態様
本工程における電極部の第2実施態様は、上記パターン電極が櫛形形状以外の形状の電極を含む態様である。
このような櫛形形状以外の形状の電極の平面視形状としては、例えば、渦巻形状、同心円形状等を挙げることができる。
同心円形状は、直径の異なる円形状の電極同士が接続配線部によって接続されたもの、円形状の電極の一部が切欠き部を有するもの等を含むものである。
図3および図4は、本発明における電極構造の他の例を示す概略平面図であり、電極部11が2つのパターン電極を含み、上記パターン電極が幅方向に隣接するように配置される例を示すものである。
また、図3は、上記電極部11が2つのパターン電極として、2つの渦巻形状の渦巻電極15を有し、渦巻電極15同士は、幅方向に隣接するように、すなわち、上記渦巻電極15同士が噛み合うように配置される例を示すものである。
さらに、図4は、上記電極部11が2つのパターン電極として、2つの同心円形状の同心円電極16を有し、それぞれの同心円電極16は、直径の異なる複数の円形状の電極16aを有し、円形状の電極16a同士が接続配線部16bによって接続され、さらに、2つの同心円電極16の中心が同一である例を示すものである。また、図4は、2つの同心円電極16にそれぞれ含まれる円形状の電極16aが一方の同心円電極16および他方の同心円電極16の順に交互に配置されるものであり、円形状の電極16aの一部は他方のう同心円電極16に含まれる接続配線部16bと短絡を防ぐための切欠き部を有するものである。
なお、図3および図4中の符号については、図1および図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本態様によれば、上記パターン形状が渦巻形状であることにより、上記渦巻電極は、上記渦巻電極同士が噛み合うように配置することが容易である。また、上記パターン形状が同心円形状であることにより、2つの同心円電極に含まれる円形状の電極が一方の同心円電極および他方の同心円電極の順に交互に配置することが容易である。
このため、上記電極構造が、上記パターン電極として2つの上記渦巻電極または2つの上記同心円電極を含む場合、2つのパターン電極は、幅方向の距離が狭くなるように配置することが容易であり、2つのパターン電極が近接配置された電極部を含む電極構造を容易に得ることができる。このような近接配置された2つのパターン電極をそれぞれ後述するセンサ電極の第1作用極および第2作用極として用いた場合には、上記電極構造は、検出される電流値を効率的に増幅可能なセンサ電極として使用可能となる。
上記渦巻電極および上記同心円電極の幅としては、所望の精度のセンサとすることができるものであれば特に限定されるものではないが、上記「(i)第1実施態様」の項の櫛歯部の幅と同様とすることができる。
上記電極部に含まれる上記櫛形形状以外の形状の電極の数は、1以上であればよく、2つとすることができる。例えば、上記電極部は、幅方向に隣接するように配置される2つの上記電極を含むものとすることができる。
なお、上記電極の上記電極部に含まれる数が2つである場合、隣接する上記電極間の幅方向の距離は、ショートを起こさない距離であればよい。このような上記電極間の幅方向の距離は、本発明の製造方法により製造される上記電極の大きさに応じて適宜設定することができ、例えば、上記「(i)第1実施態様」の項に記載の櫛形電極間の幅方向の距離と同様とすることができる。
なお、上記電極間の幅方向の距離は、具体的には、図3および図4中のfで示されるものである。
(c)電極層
上記電極層は、上記電極部を少なくとも有するものであるが、必要に応じて、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部、上記電極部および上記端子部を接続する配線部等を有するものであってもよい。
上記端子部が接続される測定装置については、本発明の製造方法により製造される電極構造の用途等により異なるものであるが、一般に電気化学測定に使用される装置を用いることができ、例えばポテンショスタット、電流増幅器、これらと同等の機能を持つ装置を挙げることができる。これらの装置は、例えば、上記電極構造で生じた電気信号を受信するための接続電極、演算部、電源、表示部および操作部等を備えるものを挙げることができる。
上記端子部および上記配線部の平面視形状については、一般的な配線基板に用いられるものと同様とすることができる。例えば、上記端子部の平面視形状としては、長方形状、正方形状等の多角形状、円形状等とすることができる。
上記電極層に含まれる上記端子部および上記配線部の数は、上記電極部に含まれるパターン電極の数に応じて異なるものである。例えば、上記電極部が2つの上記パターン電極を含む場合には、上記電極層は、2つの上記パターン電極のそれぞれに接続される2つの配線部および2つの端子部を含むものとすることができる。
本工程により形成される電極層の厚みとしては、所望の導電性を有する電極層とすることができるものであればよく、例えば0.005μm以上1μm以下の範囲内であることが好ましく、0.01μm以上0.20μm以下の範囲内であることがより好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、上記電極層は、導電性に優れたものとなるからである。
なお、上記電極層の厚みは、具体的には、図2(c)中のgで示されるものである。
3.その他
本発明の電極構造の製造方法は、めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を有するものであるが、必要に応じてその他の工程を有するものであってもよい。
上記その他の工程としては、例えば、後述する「C.電極構造」の項に記載の、絶縁層を形成する工程等を有するものとすることができる。
本発明の製造方法により製造される電極構造の用途としては、様々な測定に使用されるセンサ用電極として用いることができ、具体的には、湿度センサ等の用途の電極;においセンサ、NOセンサ等のガスセンサ用途の電極;グルコースセンサ、コレステロールセンサ、アルコールセンサ、スクロールセンサ、乳酸センサ、フルクトースセンサ、エンドトキシンセンサ、免疫センサ等のバイオセンサ用途の電極等を挙げることができる。
例えば、上記電極構造をエンドトキシンセンサとして使用する方法としては、電極層が第1作用極および第2作用極として2つの上記パターン電極を含む電極部を有する電極構造を準備し、別途用意した参照電極および対極と共に、エンドトキシンの濃度を測定する方法を挙げることができる。
また、上記電極構造の用途としては、例えば、誘電分析の電極用途、SAWフィルタ用途、バイオ燃料電池の電極用途も挙げることができる。
また、上記電極構造を用いて測定される試料としては、例えば血液、唾液、汗、尿等の生体試料や、環境検査の対象物、食品、化粧品、廃液、樹脂等を挙げることができる。
なお、上記試料については、液体試料に限定されず、気体試料も含むことができる。
本発明においては、電極構造として近接配置された2つのパターン電極を有するものを用いる場合、2つのパターン電極をそれぞれ第1作用極および第2作用極として用い、第1作用極および第2作用極において、酸化還元物質の酸化および還元を高頻度で繰り返すことで検出される電流値の増幅を図ることが可能となるとの観点からは、上記試料が、液体試料であることが好ましい。
B.センサ電極の製造方法
次に、本発明のセンサ電極の製造方法について説明する。
本発明のセンサ電極の製造方法は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成された電極層と、を有し、上記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、上記第1作用極および上記第2作用極は、所定のパターン形状のパターン電極である電極部と、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有するものであるセンサ電極を製造するためのセンサ電極の製造方法であって、上記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程と、を有することを特徴とするものである。
このような本発明のセンサ電極の製造方法について図を参照して説明する。図5は、本発明のセンサ電極の製造方法の一例を示す工程図であり、図6は図5のB−B線断面図である。
図5および図6に例示するように、本発明のセンサ電極の製造方法は、上記基材1を準備し(図5(a)および図6(a))、上記基材1の一方の表面上に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層2を、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成し(図5(b)および図6(b))、上記めっき下地層2の上記基材1とは反対側の表面上に、無電解めっき法により上記電極層3を形成することにより、絶縁性を有する基材1と、上記基材1の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成された電極層3と、を有し、上記電極層3は、第1作用極21a、第2作用極21b、参照電極22、および対極23を含み、上記第1作用極21aおよび上記第2作用極21bは、櫛形形状の櫛形電極である電極部11と、上記電極部11に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部13と、を有するものであるセンサ電極20を形成する方法である(図5(c)および図6(c))。
なお、図5(a)〜(b)および図6(a)〜(b)が、めっき下地層形成工程であり、図5(b)〜(c)および図6(b)〜(c)が、無電解めっき工程である。
また、この例では、電極層3は、電極部11および端子部13を接続する配線部12を含むものである。また、第1作用極21a、第2作用極21b、端子部13および配線部12は、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程により同時に形成されるものである。また、上記電極部11は、上記第1作用極21aおよび上記第2作用極21bとして用いられる上記パターン電極として2つの上記櫛形電極を有し、これらの櫛形電極は、櫛歯部14aが幅方向に隣接するように配置されるものである。
また、図5および図6中の符号については、図1および図2のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、上記めっき下地層形成工程および上記無電解めっき工程を用いて、電極層をパターン形状に形成することにより、貴金属材料を上記めっき下地層が形成された箇所のみに付着することができ、貴金属材料の使用量を低減することができる。
また、上記電極層は、腐食しにくく、導電性に優れるため、本発明の製造方法は、高精度なセンサ電極を得ることができる。
さらに、無電解めっき層の形成に用いられるめっき下地層は、金属蒸着膜と比較して、高精細なパターン形状である場合でも所望のパターン形状に加工し易い。また、無電解めっき法を用いることにより、めっき下地層のパターン形状に沿って無電解めっき層を形成することができる。このため、上記めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を用いることにより、高精細なパターン形状の電極層を容易に得ることができる。
本発明のセンサ電極の製造方法は、めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を有するものである。
以下、本発明のセンサ電極の製造方法の各工程について詳細に説明する。
なお、上記めっき下地層形成工程については、上記「A.電極構造の製造方法」の「1.めっき下地層形成工程」の項に記載の内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
1.無電解めっき工程
本発明における無電解めっき工程は、上記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により上記電極層を形成する工程である。
なお、上記電極層の構成材料およびその厚み、ならびに上記無電解めっき法により電極層を形成する方法等については、上記「A.電極構造の製造方法」の「2.無電解めっき工程」の項に記載の内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本工程により形成される電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、上記第1作用極および上記第2作用極は、所定のパターン形状に形成されたパターン電極である電極部と、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有するものである。
(1)電極部
本工程における電極部は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含むものである。
(a)第1作用極および第2作用極
本工程における第1作用極および第2作用極は、それぞれ酸化還元物質の還元体を酸化するための電極と、同じ酸化還元物質の酸化体を還元するための電極として用いられる。そして、第1作用極および第2作用極が近接配置されることで、酸化還元物質の酸化および還元を高頻度で繰り返すことができ、検出される電流値の増幅を図ることができるものである。
このような第1作用極および第2作用極は、所定のパターン形状のパターン電極であるが、上記パターン電極が櫛形形状の櫛形電極である態様(第3実施態様)と、櫛形形状以外の形状の電極である態様(第4実施態様)と、に大別することができる。
(i)第3実施態様
本工程における第1作用極および第2作用極の第3実施態様は、上記パターン電極が櫛形形状の櫛形電極である態様である。
上記櫛形電極の平面視形状、櫛歯部の幅、長さおよび本数、ならびに隣接する櫛形電極間の幅方向の距離等については、上記「A.電極構造の製造方法」の「2.無電解めっき工程」の「(2)電極層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(ii)第4実施態様
本工程における第1作用極および第2作用極の第4実施態様は、上記パターン電極が櫛形形状以外の形状の電極である態様である。
このような櫛形形状以外の形状の電極の平面視形状および幅、ならびに隣接する上記電極間の幅方向の距離等については、上記「A.電極構造の製造方法」の「2.無電解めっき工程」の「(2)電極層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(b)参照電極および対極
本工程における参照電極は、第1作用極および第2作用極の電位を決定する際の基準となる電極である。
また、対極は、第1作用極および第2作用極における電気化学反応が,電気的中性の原理の影響のために滞ることを防ぐために用いられる電極である。
なお、参照電極および対極は、両電極の機能を有する1つの電極である共通電極であってもよい。また、共通電極の測定装置との接続方法としては、上記共通電極を測定装置の参照電極用端子および対極用端子の両方と接続する方法を用いることができる。
上記参照電極および上記対極の平面視形状としては、センサ電極に一般的に用いられるものと同様とすることができる。
本工程における電極部に含まれる第1作用極および第2作用極のそれぞれと、参照電極および対極のそれぞれとの間の距離は、ショートを起こさない距離であればよい。このような各電極間の距離は、本発明の製造方法により製造されるセンサ電極の大きさに応じて適宜設定することができる。
(2)端子部
本工程における端子部は、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられるものである。
上記端子部は、上記電極部として含まれる第1作用極、第2作用極、参照電極および対極のそれぞれについて形成されるものである。
このような端子部については、上記「A.電極構造の製造方法」の「2.無電解めっき工程」の「(2)電極層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
(3)電極層
上記電極層は、上記電極部および上記端子部を含むものであるが、通常、上記電極部および上記端子部を接続する配線部を有するものである。
上記配線部については、上記「A.電極構造の製造方法」の「2.無電解めっき工程」の「(2)電極層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
2.その他
本発明のセンサ電極の製造方法は、めっき下地層形成工程および無電解めっき工程を有するものであるが、必要に応じてその他の工程を有するものであってもよい。
上記その他の工程としては、例えば、後述する「D.センサ電極」の項に記載の、絶縁層、スペーサ、カバー層、および反応部を形成する工程を有するものとすることができる。
本発明の製造方法により製造されるセンサ電極の用途としては、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載のバイオセンサ用途と同様とすることができる。
C.電極構造
次に、本発明の電極構造について説明する。
本発明の電極構造は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、上記めっき下地層の上記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、を有し、上記電極層は、所定のパターン形状のパターン電極を含む電極部を有するものであり、上記めっき下地層は、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とするものである。
このような本発明の電極構造については、既に説明した図1(c)および図2(c)に示すものと同様に、絶縁性を有する基材1と、上記基材1の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層2と、上記めっき下地層2の上記基材1とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層3と、を有し、上記電極層3は、2以上の櫛歯部14aとこれらの櫛歯部14aを連結する連結部14bとを有する櫛形形状の櫛形電極14を含む電極部11を有するものであり、上記めっき下地層2は、上記電極層3のパターン形状と同一のパターン形状であるものとすることができる。
なお、この例では、上記電極部11は、上記パターン電極として2つの上記櫛形電極14を有するものを示すものである。
本発明によれば、上記電極層と、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成されるめっき下地層と、を有すること、すなわち、上記電極層が、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状にめっき下地層を形成するめっき下地層形成工程および上記めっき下地層の表面に無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程を用いて形成されていることにより、上記電極構造は、貴金属材料の使用量の少ないものとなる。
また、上記電極層は、腐食しにくく、導電性に優れるため、上記電極構造は、高精度なセンサ電極として用いることができる。
本発明の電極構造は、基材、めっき下地層および電極層を有するものである。
以下、本発明の電極構造の各構成について詳細に説明する。
なお、基材、めっき下地層および電極層については、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
1.その他の構成
本発明の電極構造は、基材、めっき下地層および電極層を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものであってもよい。
上記その他の構成としては、上記配線部を覆う絶縁層等を挙げることができる。
本発明における絶縁層は、少なくとも上記配線部の表面を覆うものである。
具体的には、上記絶縁層は、配線部の表面を覆うことにより、配線部の腐食を防ぐものである。
また、本発明においては、上記絶縁層を有することにより、配線部での電気化学反応が生じることを防ぐことが可能となり、本発明の電極構造は、高精度なセンサとして使用可能となる。例えば、配線部が電極部の配線部である場合には、絶縁層は、測定値への影響を抑制することができ、配線部が参照極の配線部であり、参照極とは異なる材料である場合には、正しい参照電位を示すものとすることができる。
絶縁層の材料としては、一般的に絶縁層の材料として用いられる光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いることができる。上記光硬化性樹脂および上記熱硬化性樹脂としては、具体的には、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができる。
絶縁層の膜厚としては、配線部を絶縁できる程度の膜厚であればよく、例えば3μm以上50μm以下の範囲内とすることができる。
絶縁層の形成位置としては、少なくとも配線部の表面であるが、上記電極部および端子部を覆わなければよく、例えば、上記電極部および端子部を除いた配線部の表面を含む基材上に形成してもよい。
絶縁層の形成方法としては、所定のパターン状に絶縁層を形成することができる方法であればよく、絶縁層の材料等に応じて適宜選択される。上記形成方法としては、具体的には、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載のめっき下地層の形成方法と同様の方法を用いることができる。
2.その他
本発明の電極構造の用途としては、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
D.センサ電極
次に、本発明のセンサ電極について説明する。
本発明のセンサ電極は、絶縁性を有する基材と、上記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、上記めっき下地層の上記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、を有し、上記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、上記第1作用極および上記第2作用極は、所定のパターン形状のパターン電極である電極部と、上記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有し、上記めっき下地層は、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とするものである。
このような本発明のセンサ電極については、既に説明した図5(c)および図6(c)に示すものと同様に、絶縁性を有する基材1と、上記基材1の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層2と、上記めっき下地層2の上記基材1とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層3と、を有し、上記電極層3は、第1作用極21a、第2作用極21b、参照電極22、および対極23を含み、上記第1作用極21aおよび上記第2作用極21bは、櫛形形状の櫛形電極である電極部11と、上記電極部11に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部13と、を有し、上記めっき下地層2は、上記電極層3のパターン形状と同一のパターン形状であるものとすることができる。
なお、上記電極部11は、上記第1作用極21aおよび上記第2作用極21bとして用いられる上記パターン電極として2つの上記櫛形電極を有し、これらの櫛形電極は、櫛歯部14aが幅方向に隣接するように配置されるものである。
本発明によれば、上記電極層と、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成されるめっき下地層と、を有すること、すなわち、上記電極層が、上記電極層のパターン形状と同一のパターン形状にめっき下地層を形成するめっき下地層形成工程および上記めっき下地層の表面に無電解めっき法により上記電極層を形成する無電解めっき工程を用いて形成されていることにより、上記センサ電極は、貴金属材料の使用量の少ないものとなる。
また、上記電極層は、腐食しにくく、導電性に優れるため、上記センサ電極は、高精度なものとなる。
本発明のセンサ電極は、基材、めっき下地層および電極層を有するものである。
以下、本発明のセンサ電極の各構成について詳細に説明する。
なお、基材、めっき下地層および電極層については、上記「B.センサ電極の製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
1.その他の構成
本発明のセンサ電極は、基材、めっき下地層および電極層を有するものであるが、これらの構成以外のその他の構成を含むものとすることができる。
このようなその他の構成としては、上記配線部の上記基材とは反対側を覆う絶縁層、
上記電極層の上記基材とは反対側の表面上に形成され、上記電極部に含まれる第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極と平面視上重なる試料供給路を有するスペーサ、上記基材の一方の表面上に、上記試料供給路と平面視上重なるように配置され、酵素を含む反応部、上記スペーサの上記基材とは反対側に、上記スペーサの試料供給路を覆うように形成されるカバー層等を挙げることができる。
図7は、本発明のセンサ電極の他の例を示す概略平面図および断面図であり、図7(a)および(b)が概略平面図であり、図7(c)は、図7(a)および(b)のC−C線断面図である。
図7に例示するように、本発明のセンサ電極20は、上記配線部12の上記基材1とは反対側を覆う絶縁層4と、上記電極層3の上記基材1とは反対側の表面上に形成され、上記電極部11に含まれる第1作用極21a、第2作用極21b、参照電極22および対極23の4つの電極と平面視上重なる試料供給路24aを有するスペーサ24と、上記試料供給路24a内に配置され、酵素を含む反応部25と、上記スペーサ24の試料供給路24aを覆うように形成されるカバー層26と、を有するものである。
なお、図7(a)では、説明の容易のため、スペーサ、カバー層および反応部の記載を省略するものであり、図7(b)では、説明の容易のため、カバー層の記載を省略するものである。
また、図7中の符号については、図5および図6のものと同一のものである。
(1)絶縁層
本発明における絶縁層は、少なくとも上記配線部の表面を覆うものである。
絶縁層の形成位置としては、少なくとも配線部の表面であるが、上記電極部および端子部を覆わなければよく、例えば、上記電極部および端子部を除いた配線部の表面を含む基材上に形成してもよい。
絶縁層の材料、膜厚および形成方法については、上記「C.電極構造」の項に記載の絶縁層の内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)スペーサ
本発明に用いられるスペーサは、上記電極層の上記基材とは反対側の表面上に形成され、上記電極部に含まれる第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極と平面視上重なる試料供給路を有するものである。
具体的には、スペーサは、本発明のセンサ電極において、基材とカバー層との間に間隙を設け、外部からセンサ電極へ試料供給を行うための流路を設けるものである。
また、上記電極部に含まれる第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極と平面視上重なるとは、上記試料供給路を平面視した際に、上記第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極のそれぞれの一部が少なくとも上記試料供給路として用いられる同一開口内に配置されることをいうものである。
スペーサの材料としては、所定の厚みを有するスペーサを形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等を用いることができる。光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合には、安価にスペーサを形成することができる。また、スペーサとして樹脂基材を用いることもでき、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂基材を用いることが可能である。
スペーサの厚さは、試料供給路の高さとなることから、15μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましい。
スペーサには、少なくとも1つの試料供給路が形成されている。試料供給路は、外部から供給される試料を作用極に導く部位である。
試料供給路の幅は0.5mm以上5mm以下の範囲内とすることができる。
本発明においては、上記試料供給路が平面視上所定の幅で形成された帯形状である場合には、上記試料供給路の形成精度が±5μmの範囲内であることが好ましい。センサ電極は、検出精度に優れたものとなるからである。
ここで、上記形成精度とは、試料供給路の長手方向に10mmの範囲内における試料供給路の最大幅と最小幅との差をいうものである。
また、試料供給路の平面視形状については、上記電極部に含まれる第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極を所望の面積で露出することが可能な形状であれば、特に限定されるものではない。上記平面視形状は、例えば、既に説明した図7に例示するように、第1作用極、第2作用極、参照電極および対極の4つの電極のそれぞれの一部を横断する帯形状とすることができる。
スペーサの形成方法としては、所定のパターン状にスペーサを形成することができる方法であればよく、スペーサの材料等に応じて適宜選択される。例えば、スペーサの材料が光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂である場合には、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載のめっき下地層の形成方法と同様の方法を用いることができる。
また、スペーサとして樹脂基材を用いる場合には、樹脂基材に打ち抜き加工等により試料供給路等を形成した後、接着層を介してスペーサを貼付する方法が挙げられる。
(3)カバー層
本発明におけるカバー層は、上記スペーサの上記基材とは反対側に、上記スペーサの試料供給路を覆うように形成されるものである。
具体的には、上記カバー層は、本発明のセンサ電極における蓋材として機能するものである。
カバー層には、例えば、樹脂基材、セラミック基材、ガラス基材、半導体基材、金属基材等を用いることができる。カバー層は、剛性を有していてもよく、弾性を有していてもよい。中でも、上記カバー層は、電気絶縁性および弾性を有することが好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエステル樹脂等のフィルムを好適に用いることができる。
カバー層は透明であってもよく不透明であってもよいが、中でも透明であることが好ましい。透明カバー層の場合には、センサ電極の使用時に試料の導入を目視することができる。
カバー層の形状としては、上記電極層が形成された基材に応じて適宜選択されるものである。例えば、カバー層は、端子部が露出するように切欠部を有していてもよい。
カバー層の配置位置としては、スペーサ上の少なくとも試料供給路を覆う位置であればよく、端子部以外の領域にカバー層が設けられていてもよく、基材全面にカバー層が設けられていてもよい。
カバー層の配置方法としては、カバー層の構成等に応じて適宜選択される。例えば、接着層を介してカバー層とスペーサまたは基材とを貼付することができる。
(4)反応部
本発明における反応部は、上記基材の一方の表面上に、上記試料供給路と平面視上重なるように配置され、酵素を含むものである。
上記反応部は、基質特異的な物質の変化移動に伴う、化学ポテンシャル、熱あるいは光学的な変化を電気信号へ変換する部分である。
本発明のセンサ電極を、グルコース濃度を測定するグルコースセンサとして用いる場合には、上記酵素としては、グルコースオキシダーゼ(GOD)、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を用いることができる。
本発明のセンサ電極を、コレステロールセンサ、アルコールセンサ、スクロールセンサ、乳酸センサ、フルクトースセンサに用いる場合には、上記酵素としては、コレステロールエステラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシダーゼ、アミノ酸オキシダーゼ等の反応系に合ったものを適宜用いることができる。
上記反応部は、これらの酵素と共に、酸化還元物質として、フェリシアン化カリウム、フェロセン誘導体、キノン誘導体、オスミューム誘導体等を含むものであってもよい。
本発明のセンサ電極を、エンドトキシン濃度を測定するエンドトキシンセンサとして用いる場合には、上記酵素として、少なくともC因子を含むものを用いることができ、なかでも、さらにB因子および凝固酵素前駆体を含むものを好ましく用いることができる。
上記反応部は、上記酵素と共に、酸化還元物質が結合したペプチド化合物を含むものとすることができる。
また、上記酸化還元物質としては、パラメトキシアニリン(以下、単にpMAと称する場合がある。)等を含む下記一般式(1)で示す化合物、色素、パラアミノフェノール(pAP)等を挙げることができる。
上記色素としては、具体的には、例えば、2、4−ジニトロアニリン(DNP)、p−ニトロアニリン(pNA)、7−メトキシクマリン−4−酢酸(MCA)、Dansyl色素等を挙げることができる。
(式(1)中、Rは、−O−C2n+1または−S−C2n+1であり、nは1から4までの整数である。)
本発明においては、上記一般式(1)で示した化合物がpMAであることが好ましい。上記一般式(1)で示した化合物のアルキル鎖が短い程、水溶性が高くなり、かつ、活性化したC因子または上記活性型凝固酵素が、上記ペプチド化合物に含まれるオリゴペプチドのペプチド配列を認識しやすくなる。このため、酸化還元物質としてオリゴペプチドに結合している上記一般式(1)で示す化合物がpMAであることにより、上記ペプチド化合物は、上記活性化したC因子等との反応性が高まるからである。
本発明においては、上記酸化還元物質が、pMAまたはpAPであることが好ましい。ペプチド化合物から遊離したpMAおよびpAPと、ペプチド化合物に結合したpMAおよびpAPとは、酸化還元電位が異なっており、その差が比較的大きい。このため、ペプチド化合物から遊離したpMAまたはpAPの濃度が極微量であっても、エンドトキシンの濃度を高い精度で検出することができるからである。
上記酸化還元物質が結合したペプチド化合物としては、酸化還元物資と、酸化還元物質が結合しているオリゴペプチドと、を有するものであればよく、オリゴペプチドの一端に酸化還元物質が結合し、他端にペプチドの保護基が結合したものを用いることができる。
上記オリゴペプチドとしては、C因子または凝固酵素前駆体の作用によって酸化還元物質を遊離することができるものであれば特に限定されるものではない。凝固酵素前駆体の作用によって上記酸化還元物質を遊離可能なオリゴペプチドとしては、例えば、Leu−Gly−Arg、Thr−Gly−Arg等のトリペプチド等を挙げることができる。
上記反応部の配置箇所は、上記基材の一方の表面上に、上記試料供給路と平面視上重なるように配置されるものである。
本発明においては、なかでも、上記配置箇所が、上記電極部と平面視上重なる箇所であることが好ましく、上記電極部と接する箇所であることが好ましい。上記形成箇所は、上記反応部と試料との混合、測定が容易だからである。
反応部の形成方法としては、所望の位置に反応部を配置できる方法であれば特に限定されない。例えば、試料供給路において露出される上記電極部上に上記酵素を含む溶液を塗布した後、乾燥させ溶媒成分を除去して形成することができる。
酵素を含む溶液の塗布方法としては、例えばディスペンサー法を用いることができる。
反応部を形成する場合、酵素は40℃以上で長時間放置すると活性を失うため、溶媒の乾燥は40℃以下で行い、乾燥後は速やかに室温に戻すことが好ましい。
2.その他
本発明のセンサ電極の用途としては、上記「A.電極構造の製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
PET基材(東レ社製、ルミラー350H10)上にスクリーン印刷にて、触媒核としてのパラジウム(固形分濃度0.5質量%)および硬化性樹脂としてのアクリルモノマー系光硬化性樹脂を含むめっき下地層形成用組成物をパターン状に塗布し、露光することで硬化性樹脂を硬化させることによりめっき下地層を形成した。得られためっき下地層の厚みは30nmであった。また、めっき下地層のパターンは、図1(c)に記載の櫛歯部同士が噛み合うように配置される2つの上記櫛形電極を含む形状とした。
次いで、下記組成の無電解パラジウムめっき液に、めっき下地層が形成された基材を10分間浸漬し、電極層を形成した。なお、めっき液の温度は50℃とした。
得られた電極構造を確認したところ、めっき下地層と同一パターン状の電極層を得ることができた。また、電極層の厚みは50nmであった。
(無電解パラジウムめっき液)
塩化パラジウム・・・・・・・・・・・・・・・0.07g/L
エチレンジアミン・・・・・・・・・・・・・・0.05g/L
次亜リン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・0.4g/L
チオジグリコール酸・・・・・・・・・・・・10ppm
pH・・・・・・・・・・・・8
[比較例1]
PET基材(東レ社製、ルミラー350H10)上にスパッタリング法により厚み100nmのパラジウム膜を形成した。次いでパラジウム膜上にドライフィルムレジストをラミネートし、露光し、現像することにより、実施例1の電極層と同一パターン形状のドライフィルムレジストを形成した。次いで、ドライフィルムレジストの非形成箇所のパラジウム膜をエッチングすることで、実施例1の電極層と同一パターン形状の電極層を形成した。
[まとめ]
実施例1および比較例1の電極層の形成に用いられたパラジウムの量の割合(実施例1の使用量/比較例1の使用量)は、基材の平面視面積に対する電極層の平面視面積の面積割合(電極層の面積/基材の面積)と同じであった。これにより、本発明の製造方法により電極構造を形成することで、パラジウム等の貴金属材料の消費を抑制できることが確認できた。
また、実施例1では、比較例1で行ったようなレジスト膜を形成し、次いで、パターニングする工程を不要とすることができた。
1 … 基材
2 … めっき下地層
3 … 電極層
4 … 絶縁層
10 … 電極構造
11 … 電極部
12 … 配線部
13 … 端子部
14 … 櫛形電極
20 … センサ電極
21、21a、21b … 作用極
22 … 参照電極
23 … 対極
24 … スペーサ
25 … 反応部
26 … カバー層

Claims (6)

  1. 絶縁性を有する基材と、
    前記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成され、櫛形形状の櫛形電極を含む電極部を有する電極層と、
    を有する電極構造を製造するための電極構造の製造方法であって、
    前記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、前記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、
    前記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により前記電極層を形成する無電解めっき工程と、
    を有することを特徴とする電極構造の製造方法。
  2. 前記無電解めっき用触媒核の構成材料がパラジウムであることを特徴とする請求項1に記載の電極構造の製造方法。
  3. 前記貴金属材料がパラジウムであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電極構造の製造方法。
  4. 絶縁性を有する基材と、
    前記基材の一方の表面に非腐食性の貴金属材料により形成された電極層と、
    を有し、
    前記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、前記第1作用極および前記第2作用極は、櫛形形状の櫛形電極である電極部と、前記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有するものであるセンサ電極を製造するためのセンサ電極の製造方法であって、
    前記基材の一方の表面に、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層を、前記電極層のパターン形状と同一のパターン形状に形成するめっき下地層形成工程と、
    前記めっき下地層の表面に、無電解めっき法により前記電極層を形成する無電解めっき工程と、
    を有することを特徴とするセンサ電極の製造方法。
  5. 絶縁性を有する基材と、
    前記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、
    前記めっき下地層の前記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、
    を有し、
    前記電極層は、櫛形形状の櫛形電極を含む電極部を有するものであり、
    前記めっき下地層は、前記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とする電極構造。
  6. 絶縁性を有する基材と、
    前記基材の一方の表面に形成され、無電解めっき用触媒核およびバインダ樹脂を含むめっき下地層と、
    前記めっき下地層の前記基材とは反対側の表面に、非腐食性の貴金属材料により形成される電極層と、
    を有し、
    前記電極層は、第1作用極、第2作用極、参照電極、および対極を含み、前記第1作用極および前記第2作用極は、櫛形形状の櫛形電極である電極部と、前記電極部に接続され、測定装置との接続に用いられる端子部と、を有し、
    前記めっき下地層は、前記電極層のパターン形状と同一のパターン形状であることを特徴とするセンサ電極。
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