JP2015049182A - バイオセンサ用電極原反、バイオセンサ用電極およびバイオセンサ - Google Patents

バイオセンサ用電極原反、バイオセンサ用電極およびバイオセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極を製造可能とするバイオセンサ用電極原反等を提供することを主目的とする。【解決手段】支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極を製造するために用いられるバイオセンサ用電極原反であって、長尺の樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層と、少なくとも上記電極部を形成するために用いられ、上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層とを有し、上記導電層が上記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されており、上記貴金属メッキ層が上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続的に形成されていることを特徴とするバイオセンサ用電極原反を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、血液等の液体試料中の特定成分を測定するバイオセンサに関する。
血液等の生体試料中の特定成分について迅速かつ簡便に濃度等を測定する方法として、電気化学的検出手段によるバイオセンサが実用化されている。バイオセンサは、一般に、作用極および対極を含む電極部、酵素および電子受容体を基本構成として備えている。このようなバイオセンサの一例として、電気化学的に血液中のグルコースを定量化するグルコースセンサがある。
グルコースセンサにおいては、酵素は血液中のグルコースを選択的に酸化してグルコン酸を生成し、また同時に電子受容体を還元して還元体を生じる。この還元体に電極部で一定の電圧を印加することで還元体が再び酸化され、その際に電流が発生する。この電流が血液中のグルコース濃度に依存することから、血液中のグルコースを定量化することができる。
また、一般にエンドトキシンという細菌壁毒素が知られており、近年では、電気化学法を用いてエンドトキシンの濃度を測定する方法が研究されている。エンドトキシンは、大腸菌やサルモネラ菌をはじめとするグラム陰性菌の外膜を構成している毒性物質である。このエンドトキシンが極微量(例えば、ng/mLオーダー)でも血液中等に混入した場合、ショック症状等を引き起こし、最悪死に至る可能性もある。ただし、空気中にはエンドトキシンが広く存在している。このため、透析液等の医薬品にエンドトキシンが存在していないか等の検査が実施されている。
例えば、被検体および試薬の混合物に電極を入れ、ディファレンシャルパルスボルタンメトリー(DPV)に基づく測定を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
バイオセンサにおいては、電極材料として、耐腐食性の観点から、金、パラジウム、白金等の貴金属が一般に用いられている。これらの電極材料は、試料中の水分や電子受容体(メディエータ)と接触した場合も酸化還元されにくいといった性質を有する。しかしながら、貴金属は高価でありコストの増加を招くという問題がある。
また、バイオセンサにおける電極の形成方法としては、例えば、基材の全面に真空蒸着やスパッタリング、メッキ、金属箔接着等により金属膜を形成し、その後パターニングする方法が提案されている(例えば、特許文献2〜特許文献5参照)。しかしながら、このような方法では使用する金属量が多く、金属膜の不要部分は除去されてしまうことから、コストの増加を招くという問題がある。
そこで、カーボンおよびバインダー樹脂を含有するインクや、金属微粒子およびバインダー樹脂を含有するインクを用いて印刷法等により電極を形成することも試みられているが、この場合、所望の導電性を示す電極を安定して形成することが難しく電極部の感度が安定しない場合があり、個々のバイオセンサの性能にばらつきが生じやすいという問題がある。
特開2012−127695号公報 特開2007−510902号公報 特開2009−505102号公報 特開2009−533686号公報 特開2009−544039号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極を製造可能なバイオセンサ用電極原反、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極、およびこれを用いたバイオセンサを提供することを主目的とする。
本発明は、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極を製造するために用いられるバイオセンサ用電極原反であって、長尺の樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層と、少なくとも上記電極部を形成するために用いられ、上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層とを有し、上記導電層が上記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されており、上記貴金属メッキ層が上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続的に形成されていることを特徴とするバイオセンサ用電極原反を提供する。
本発明によれば、導電層上に貴金属メッキ層を有し、上記貴金属メッキ層が、上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続して形成されていることにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極を製造可能なバイオセンサ用電極原反とすることができる。
上記発明においては、上記導電層上に上記貴金属メッキ層と隣接して形成され導電性材料を含む第2導電層を有することが好ましい。第2導電層を有することにより、導電層および第2導電層の積層部分の電気抵抗を低減することができるからである。
上記発明においては、上記貴金属メッキ層の幅方向の両方の端部に上記導電層が平面視上隣接して形成されていることが好ましい。樹脂基材上に複数のバイオセンサ用電極を多面付けして製造しやすいからである。
本発明は、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極であって、上記支持基材が、樹脂基材を有し、上記電極部が、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、上記配線部および上記端子部が、上記樹脂基材上に形成された上記導電層を有することを特徴とするバイオセンサ用電極を提供する。
本発明によれば、電極部が導電層および導電層上に形成された貴金属メッキ層を有することにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好なバイオセンサ用電極とすることができる。また、配線部および端子部が導電層を有することにより、配線部および端子部については安価な導電性材料を用いることができるため、安価なバイオセンサ用電極とすることができる。
本発明は、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部と、上記電極部上に配置された反応部と、上記支持基材上に形成され、上記電極部および上記反応部に試料を供給する試料供給路を形成するスペーサと、上記スペーサ上に配置されたカバーとを有するバイオセンサであって、上記支持基材が、樹脂基材を有し、上記電極部が、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、上記配線部および上記端子部が、上記樹脂基材上に形成された上記導電層を有することを特徴とするバイオセンサを提供する。
本発明によれば、電極部が導電層および導電層上に形成された貴金属メッキ層を有することにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好なバイオセンサとすることができる。また、配線部および端子部が導電層を有することにより、配線部および端子部については安価な導電性材料を用いることができるため、安価なバイオセンサとすることができる。
本発明のバイオセンサ用電極原反は、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極を製造可能であるといった作用効果を奏する。
本発明のバイオセンサ用電極原反の一例を示す概略平面図および断面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図および断面図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明のバイオセンサ用電極の他の例を示す概略平面図である。 本発明のバイオセンサの一例を示す分解斜視図である。 本発明のバイオセンサの他の例を示す分解斜視図である。 本発明のバイオセンサの使用方法の一例を示す模式図である。
以下、本発明のバイオセンサ用電極原反、バイオセンサ用電極およびバイオセンサについて説明する。
A.バイオセンサ用電極原反
本発明のバイオセンサ用電極原反は、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極を製造するために用いられるものであって、長尺の樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層と、少なくとも上記電極部を形成するために用いられ、上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層とを有し、上記導電層が上記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されており、上記貴金属メッキ層が上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続的に形成されていることを特徴とするものである。
本発明のバイオセンサ用電極原反は、支持基材と、電極部、配線部、および端子部とを有するバイオセンサ用電極を製造するために用いられるものであり、より具体的には、長尺の樹脂基材の長手方向に複数のバイオセンサ用電極を連続的に配列させて多面付けで製造するために用いられるものである。以下の説明において、樹脂基材の幅方向に1個分、長手方向に連続的に形成された複数個のバイオセンサ用電極を、「1列のバイオセンサ用電極」という単位で表わす場合がある。
本発明のバイオセンサ用電極原反について図を用いて説明する。
図1(a)は本発明のバイオセンサ用電極原反の一例を示す概略平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。また、図2は図1(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。図3は図2におけるバイオセンサ用電極の例を示す概略平面図である。
図1(a)、(b)に示すように、本発明のバイオセンサ用電極原反1は、長尺の樹脂基材2と、樹脂基材2上に形成され導電性材料を含む導電層3と、導電層3上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層4とを有する。また、導電層3が、樹脂基材2の長手方向に連続して形成され、貴金属メッキ層4が、導電層3の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続して形成されている。
また、図1(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反1は、図2および図3に示すバイオセンサ用電極10を製造するために用いられる。ここで、図2および図3に示すバイオセンサ用電極10は、支持基材12と、支持基材12上に形成され、少なくとも作用極13および対極14を有する電極部16(図2および図3では、さらに参照極15を有する例について示している。)、配線部17および端子部18を有するものである。また、図2においては、1列のバイオセンサ用電極10nが形成されている例について示している。1列のバイオセンサ用電極10nを断裁することにより、図3に示す1個のバイオセンサ用電極10を製造することができる。また、図1(a)、(b)における貴金属メッキ層4は、図2および図3における少なくとも電極部16を形成するために用いられる。また、図1(a)、(b)における導電層3は、図2および図3における電極部16、配線部17および端子部18を形成するために用いられる。
また、図1(a)、(b)に示すように本発明のバイオセンサ用電極原反1は、1列のバイオセンサ用電極において少なくとも電極部に対応する貴金属メッキ層4と配線部および端子部とに対応する導電層3とが平面視上隣接するパターン(以下、1列パターンN1と称して説明する場合がある。)を有するものである。
図4(a)は本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線断面図である。また、図5は図4に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。
本発明においては、図4(a)、(b)に示すように、導電層3上に貴金属メッキ層4と隣接して形成され導電性材料を含む第2導電層5を有することが好ましい。第2導電層5を有することにより、導電層3および第2導電層5の積層部分の電気抵抗を低減することができるからである。また上記構成とすることにより、図5に示すように、配線部17および端子部18における電気抵抗を低減することができるからである。
図6(a)は本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A線断面図である。図7は図6(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。
本発明のバイオセンサ用電極原反1においては、図6(a)、(b)に示すように、上記貴金属メッキ層4の幅方向の両方の端部に上記導電層3が平面視上隣接して形成されていることが好ましい。例えば、図7に示すように、支持基材12上に2列のバイオセンサ用電極10n、10nの電極部16同士を対向させて多面付けで製造することができ、複数のバイオセンサ用電極10を多面付けで製造しやすいからである。この場合、図6(a)、(b)に示すように、貴金属メッキ層4および導電層3は、貴金属メッキ層4が2列のバイオセンサ用電極の電極部に対応する幅を有し、導電層3がそれぞれ少なくとも1列のバイオセンサ用電極の配線部および端子部に対応する幅を有する平面視上のパターン(以下、2列対向パターンN2と称して説明する場合がある。)で形成される。
なお、図7に示すように、支持基材12上に2列のバイオセンサ用電極10n、10nを電極部16同士を対向させて多面付けで製造する場合は、図8に示すように、本発明のバイオセンサ用電極原反1においては、樹脂基材2上に、1列パターンN1の貴金属メッキ層4および導電層3が、2列分、貴金属メッキ層4同士を対向させ、両者の間に間隔を設けて形成されていてもよい。
図9(a)、(b)は本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図であり、図10は図9(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。
図9(a)、(b)に示すように、本発明のバイオセンサ用電極原反1においては、1列パターンN1の貴金属メッキ層4および導電層3を樹脂基材2の幅方向に繰り返して連続して形成することにより、図10に示すように、複数列のバイオセンサ用電極(図10では3列のバイオセンサ用電極10n、10n、10n)を多面付けで製造するために用いることができる。この場合、図9(a)に示すように、1列パターンN1の貴金属メッキ層4および導電層3は、列ごとに間隔を設けて形成してもよく、図9(b)に示すように間隔を設けずに形成してもよい。
図11(a)、(b)は本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図であり、図12は図11(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。
図11(a)、(b)に示すように、本発明のバイオセンサ用電極原反1においては、2列対向パターンN2の貴金属メッキ層4および導電層3を樹脂基材2の幅方向に繰り返して連続して形成することにより、図12に示すように、複数列のバイオセンサ用電極(図12では4列のバイオセンサ用電極10n、10n、10n、10n)を多面付けで製造するために用いることができる。この場合、図11(a)に示すように、2列対向パターンN2の貴金属メッキ層4および導電層3は、列ごとに間隔を設けて形成してもよく、図11(b)に示すように、間隔を設けずに形成してもよい。
また、図示はしないが、本発明のバイオセンサ用電極原反においては、1列パターンおよび2列対向パターンの貴金属メッキ層および導電層を樹脂基材の幅方向に繰り返して連続して形成することもできる。
本発明によれば、導電層上に貴金属メッキ層を有し、上記貴金属メッキ層が、上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続して形成されていることにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好で安価なバイオセンサ用電極を製造可能なバイオセンサ用電極原反とすることができる。
より具体的には、バイオセンサにおいて反応部が配置される電極部を、導電層上に貴金属メッキ層が形成された積層体とすることができる。そのため、電極部の表面に貴金属メッキ層を有することができることから、反応部における酵素および試料の酸化還元反応により生じる過酸化水素等や空気中の酸素、水分等に対する耐腐食性を有することができ、化学的安定性についても良好なものとすることができる。よって、電極部の耐腐食性および導電性を良好なものとすることができる。また、配線部および端子部については、安価な導電性材料を用いて形成された導電層を有することができる。
また、本発明によれば、導電層上に貴金属メッキ層を形成することができるため、バイオセンサ用電極原反を製造する際に、導電層をパターニングしなくてもよいことから、簡便な製造方法でバイオセンサ用電極原反を製造することができる。
また、製造コストを削減するため、貴金属メッキ層を薄く形成した場合は、電気抵抗が高くなることが懸念される。これに対して、本発明においては、導電層上に貴金属メッキ層を形成することができるため、貴金属メッキ層を薄く形成した場合も、電極部を形成する部分の電気抵抗を低減することができる。よって、貴金属の使用量をより少なくすることができ、低コストなバイオセンサ用電極原反とすることができる。
ここで、バイオセンサ用電極原反における貴金属の使用量を少なくするためには、導電層上の幅方向に所定の幅で長手方向に連続して貴金属層を形成することができればよいことから、例えば、リフトオフ法を用いた蒸着法や、印刷法によっても貴金属の使用量を少なくすることができると考えられる。
しかしながら、これらの方法を用いた場合は以下の点が懸念される。
リフトオフ法を用いた蒸着法により貴金属層を形成する場合は、例えば、導電層上に所定のパターン状に水溶性レジスト層を形成し、水溶性レジスト層が形成された導電層上の全面に貴金属を蒸着して貴金属蒸着層を形成した後、水洗により水溶性レジスト層を溶解して貴金蒸着層をパターニングする。また、水溶性レジスト層上に形成された貴金属蒸着層については回収して再利用する。この際、水洗により除去された貴金属蒸着層の全てを回収することは困難である場合が多い。また、貴金属蒸着層の回収工程を有することにより、バイオセンサ用電極原反の製造工程が煩雑になり、製造コストが高くなることが懸念される。
これに対して、本発明における貴金属メッキ層は、後述するメッキマスク等を用いて電解メッキ法により、導電層上に所定のパターン状に形成することができ、メッキマスク上には貴金属メッキ層が形成されないことから、貴金属の使用量をより少なくすることができ、バイオセンサ用電極原反の製造工程についても簡便な工程とすることができる。
また、印刷法を用いた場合は、上述したように、所望の導電性を示す電極を安定して形成することが難しく電極部の感度が安定しないことが懸念される。また、バイオセンサ用電極における電極部として機能するために必要な導電性を有するために、貴金属メッキ層に比べて貴金属印刷層の厚さを厚くする必要があるため、貴金属の使用量を十分に少なくすることが困難であることが懸念される。
また、本発明においては、貴金属メッキ層が導電層上に形成されていることにより、電極部、配線部および端子部が一体に形成された導電層を有することができるため、バイオセンサ用電極における断線を好適に抑制することができる。
また、本発明のバイオセンサ用電極原反を用いて製造されたバイオセンサ用電極における電極部の感度を安定で良好なものとすることができる。
以下、本発明のバイオセンサ用電極原反の詳細について説明する。
1.バイオセンサ用電極原反の構造
本発明のバイオセンサ用電極原反は、長尺の樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成された導電層と、上記導電層上に形成された貴金属メッキ層とを有し、上記導電層が上記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されており、上記貴金属メッキ層が上記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続的に形成されているものである。
本発明においては、図1(a)、(b)および図9(a)に示すように貴金属メッキ層4の幅方向の一方の端部と導電層3の幅方向の一方の端部とが平面視上重なるように形成されていてもよく、図6(a)、(b)、図9(b)、および図11(a)、(b)に示すように貴金属メッキ層4の幅方向の両方の端部に導電層3が平面視上隣接して形成されていてもよい。本発明においては、貴金属メッキ層の幅方向の両方の端部に導電層が平面視上隣接して形成されていることがより好ましい。レーザーアブレーション法によりバイオセンサ用電極原反を加工して樹脂基材上に複数のバイオセンサ用電極を多面付けして製造しやすいからである。
また、図6(a)、(b)、および図11(a)、(b)に示すように、貴金属メッキ層4および導電層3が2列対向パターンを有することが好ましい。図7、図12に示すように電極部を対向させて複数列のバイオセンサ用電極の配列とした場合にレーザーアブレーション法による加工が行い易い場合があるからである。
導電層の幅に対する貴金属メッキ層の幅の比率としては、本発明におけるバイオセンサ用電極の形態に応じて適宜選択され、特に限定されない。
上記導電層の幅に対する貴金属メッキ層の幅の比率としては、例えば、10%〜50%の範囲内、なかでも10%〜30%の範囲内、特に10%〜20%の範囲内であることが好ましい。
上記全体の幅に対する貴金属メッキ層の幅の比率が上述した範囲内であることにより、好適にバイオセンサ用電極の製造コストを下げることができる。
上述した導電層の幅とは、樹脂基材上に形成された導電層の幅方向の両端の間の距離をいい、例えば、図1(a)、(b)、および図4(a)、(b)においてc1で示される距離をいい、図6(a)、(b)においてc2で示される距離をいう。
また、貴金属メッキ層の幅は、導電層上に形成された貴金属メッキ層の幅方向の両端の間の距離をいい、1列パターンの貴金属メッキ層の幅は、図1(a)、(b)、および図4(a)、(b)においてa1で示される幅をいい、2列対向パターンの貴金属メッキ層の幅は、図6(a)、(b)においてa2で示される幅をいう。
具体的な導電層の幅および貴金属メッキ層の幅については、後述する。
また、1列パターンおよび2列対向パターンの少なくともいずれかを樹脂基材の幅方向に複数列連続して配列させる場合において、各パターン間に間隔を設ける場合、間隔の幅については、特に限定されないが、1mm〜20mm程度、なかでも3mm〜10mmの範囲内、特に3mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。
上記間隔の幅が大きいと、バイオセンサ用電極に用いられない不要部分が多くなる可能性があるからである。
上記間隔の幅とは、各パターン間の幅方向に設けられた間隔の距離をいい、例えば、図8、図9(a)、図11(a)においてmで示される距離をいう。
本発明のバイオセンサ用電極原反における貴金属メッキ層および導電層の具体的なパターンは、本発明のバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の配列パターンに応じて適宜選択することができる。例えば、図1(a)、(b)、図4(a)、(b)、図6(a)、(b)、図8、図9(a)、(b)、および図11(a)、(b)に示すパターンを挙げることができる。本発明においては、なかでも導電層が樹脂基材の幅方向に連続的に形成されているパターンであることが好ましく、特に導電層が樹脂基材上の全面に形成されているパターンであることが好ましい。このようなパターンとしては、例えば、図1(a)、(b)、図4(a)、(b)、図6(a)、(b)、図9(b)、および図11(b)に示すパターンを挙げることができる。バイオセンサ用電極原反を製造する際に、導電層をパターニングする工程が不要となり、簡便な製造方法でバイオセンサ用電極原反を製造することができるからである。
また、本発明バイオセンサ用電極原反は、図4(a)、(b)に示すように、第2導電層5を有する構造であってもよく、後述する図13(a)、(b)に示すように、原反用絶縁層6を有する構造であってもよい。
2.バイオセンサ用電極原反の各構成
本発明のバイオセンサ用電極原反は、長尺の樹脂基材と、貴金属メッキ層と、導電層とを有するものである。
(1)貴金属メッキ層
本発明に用いられる貴金属メッキ層は、少なくとも電極部を形成するために用いられるものである。例えば、電極部16の形態が図3、後述する図18(a)、(c)の場合は、電極部と配線部の一部とを形成するために用いられる。
また、貴金属メッキ層は導電層上に形成され、貴金属を含むものである。
貴金属メッキ層に用いられる貴金属としては、例えば、金、パラジウム、白金、金パラジウム合金を挙げることができる。金、パラジウム、および白金は、電子受容体と試料との酸化還元反応により生じる過酸化水素、大気中の酸素、水分等に対する耐腐食性が良好であり、化学的安定性も良好である。また、バイオセンサの反応部に用いられる酵素との相性がよいからである。
貴金属メッキ層の形成方法としては、例えば、電解メッキ法および無電解メッキ法を挙げることができる。
貴金属メッキ層を電解メッキ法で形成する方法としては、導電層上に所定のパターン状に所定の厚さで貴金属メッキ層を形成することができればよく、公知の方法とすることができる。具体的には、導電層上にメッキマスクをパターン状に形成し、電解メッキ法により、メッキマスクが形成されていない導電層上に貴金属メッキ層を形成することで、貴金属メッキ層を所定のパターン状に形成することができる。
メッキマスクとしては、例えば、メッキレジスト層を挙げることができる。メッキレジスト層に用いられるレジストについては、公知のものを用いることができるため、ここでの説明は省略する。また、メッキレジスト層は、通常、貴金属メッキ層の形成後に剥離される。また、メッキマスクとしては、後述する第2導電層の前駆体層を用いることができる。
また、貴金属メッキ層を無電解メッキ法で形成する方法としては、導電層上に所定のパターン状に所定の厚さで貴金属メッキ層を形成することができればよく、公知の方法とすることができる。具体的には、導電層上にメッキレジスト層をパターン状に形成し、メッキレジスト層が形成されていない導電層上にメッキ用の触媒金属を付着させ、上記触媒金属を基にして貴金属メッキ層を成長させる方法を挙げることができる。貴金属メッキ層を無電解メッキ法で形成する方法としては、より具体的には触媒金属として導電層上にパラジウムを付着させ、貴金属メッキ層としてパラジウムメッキ層を成長させる方法を挙げることができる。また、触媒金属として導電層上にパラジウムを付着させ、パラジウムが付着した導電層上にニッケルメッキ層を成長させた後、ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する方法を挙げることができる。
貴金属メッキ層の厚さとしては、電極として機能することができれば特に限定されないが、例えば、10nm〜200nmの範囲内、なかでも30nm〜100nmの範囲内、特に30nm〜50nmの範囲内であることが好ましい。
貴金属メッキ層の厚さが厚すぎる場合は、十分に製造コストを削減することが困難となる可能性があるからである。また、本発明のバイオセンサ用電極原反はレーザーアブレーション法を用いたバイオセンサ用電極の製造方法に好適に用いられるものであるため、貴金属メッキ層の厚さが厚すぎる場合は、レーザー加工を施しにくくなる可能性があるからである。また、貴金属メッキ層の厚さが薄すぎる場合は、良好な貴金属メッキ層を形成することが困難となる可能性があるからである。
貴金属メッキ層の幅としては、本発明のバイオセンサ用電極原反を用いて製造される複数のバイオセンサ用電極の配列に応じて適宜選択される。例えば、上述した1列パターンの貴金属メッキ層および導電層を形成する場合は、貴金属メッキ層の幅としては、1個分のバイオセンサ用電極の電極部の形態に応じて適宜選択され、特に限定されないが、3mm〜20mmの範囲内、なかでも5mm〜10mmの範囲内、特に5mm〜7mmの範囲内であることが好ましい。
また、例えば、上述した2列対向パターンの貴金属メッキ層および導電層を形成する場合は、貴金属メッキ層の幅としては、2個分のバイオセンサ用電極の形態に応じて適宜選択され、特に限定されないが、7mm〜50mmの範囲内、なかでも8mm〜30mmの範囲内、特に10mm〜20mmの範囲内であることが好ましい。
上記貴金属メッキ層の幅が大きすぎる場合は、レーザーアブレーション法による加工により除去される貴金属メッキ層が多くなり、製造コストを十分に削減することが困難となる可能性があるからである。上記貴金属メッキ層の幅が小さすぎる場合は、電極部を形成することが困難となる可能性があるからである。
貴金属メッキ層の長さとしては、樹脂基材の長手方向の長さに応じて適宜選択することができ、特に限定されない。貴金属メッキ層の長さとしては、例えば、10m〜500m程度である。
上述した貴金属メッキ層の長さは、導電層上の長手方向に形成された貴金属メッキ層の長手方向の両端の間の距離をいう。
(2)導電層
本発明における導電層は、樹脂基材上に形成され、導電性材料を含むものである。また、上記導電層は、バイオセンサ用電極において、電極部、配線部および端子部を形成するために用いられる。
導電層は、樹脂基材上に形成されるものである。また、上記導電層は、上記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されるものである。このような導電層としては、樹脂基材上の全面に形成されていてもよく、樹脂基材の幅方向に所定の幅で形成されていてもよいが、樹脂基材上の全面に形成されていることがより好ましい。バイオセンサ用電極原反を製造する際に、導電層をパターニングする工程が不要となり、簡便な製造方法でバイオセンサ用電極原反を製造することができるからである。
導電層に用いられる導電性材料としては、上述した貴金属以外の導電性材料が用いられる。このような導電性材料としては、例えば、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロムまたはこれらの合金等の金属材料を用いることができる。また、上記導電性材料としては、バインダー樹脂と、上述した金属材料で構成される金属微粒子およびカーボン材料の少なくともいずれかとを含有する導電性樹脂材料を用いることもできる。導電性樹脂材料としては、例えば、金属微粒子およびバインダー樹脂を含有する金属ペーストまたは金属ナノインク、カーボン材料およびバインダー樹脂とを含有するカーボンインク、ならびに、金属微粒子、カーボン材料およびバインダー樹脂を含有する金属−カーボンインク等を挙げることができる。
本発明における導電性材料としては、なかでも、ニッケルを含むことが好ましい。導電層上に電解メッキ法により貴金属メッキ層を形成しやすいからである。
また、導電層は、上述した導電性材料の単層であってもよく、複数層であってもよい。導電層が複数層である場合、上層の導電層については、例えば、貴金属メッキ層が形成される領域にパターン状に形成されていてもよい。この場合、導電層を複数層形成する例としては、例えば、ニッケル層上にニッケル-クロム層を形成する例を挙げることができる。
導電層の形成方法としては、樹脂基材上に導電層を形成することができれば特に限定されない。
例えば、金属材料を用いた真空蒸着法、スパッタ法等の物理的蒸着法により、導電層として蒸着層を形成する方法を挙げることができる。また、この場合において導電層を樹脂基材上に所定の幅で形成する場合は、後述する第2導電層の項で説明する方法を用いることができる。また、金属材料から構成される金属箔を樹脂基材上に接着することにより、導電層を形成する方法を挙げることができる。また、金属材料を用いたメッキ法により、導電層として金属メッキ層を形成する方法を挙げることができる。
また、上述した導電性樹脂材料を用いたグラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の印刷法により、導電層として導電性樹脂層を形成する方法を挙げることができる。また、導電性樹脂材料を樹脂基材上の全面に塗布する方法により、導電層として導電性樹脂層を形成する方法を挙げることができる。なお、塗布方法については、一般的なものとすることができる。
本発明における導電層を導電性樹脂材料を用いて形成する場合は、低抵抗化処理を行ってもよい。この場合に好適に用いられる導電性樹脂材料、および低抵抗化処理については、後述する「(4)その他の構成 (a)第2導電層」の項で説明する。
本発明における導電層としては、なかでも、蒸着層であることが好ましい。導電層が蒸着層である場合は、導電層の厚さを薄くすることができるため、レーザーアブレーション法によるパターニングを好適に行うことができるからである。
また、本発明における導電層としては、導電性樹脂層も好適に用いることができる。導電層を簡便な方法で形成することができることから、本発明のバイオセンサ用電極原反の生産性を良好なものとすることができるからである。
また、導電層を複数層形成する場合、上層の導電層については金属メッキ層であることが好ましい。導電層の表面を平滑にすることができ、貴金属メッキ層を良好に形成することができるからである。
導電層の厚さとしては、電極として機能することができれば特に限定されないが、例えば、10nm〜10μmの範囲内、なかでも30nm〜8μmの範囲内、特に30nm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
導電層の厚さが厚すぎる場合は、本発明におけるバイオセンサ用電極をレーザーアブレーション法で加工する場合に、パターニングを行うことが困難となる可能性があるからであり、導電層の厚さが薄すぎる場合は、良好な導電層を形成することが困難となる可能性があるからである。
また、導電層の幅としては、バイオセンサ用電極用原反を用いて製造されるバイオセンサ用電極のパターンに応じて適宜選択され特に限定されない。例えば、1列パターンの全体の幅としては、15mm〜50mmの範囲内、中でも20mm〜40mmの範囲内、特に25mm〜35mmの範囲内であることが好ましい。
また、2列対向パターンの全体の幅としては、31mm〜110mmの範囲内、なかでも43mm〜90mmの範囲内、特に53mm〜80mmの範囲内であることが好ましい。
また、導電層において貴金属メッキ層が形成されていない領域の幅(以下、導電層の平面視上の幅と称して説明する場合がある。)としては、本発明のバイオセンサ用電極原反を用いて製造されるバイオセンサ用電極の配列に応じて適宜選択することができ特に限定されない。例えば、上述した1列パターンおよび2列対向パターンにおける導電層の平面視上の幅としては、バイオセンサ用電極の配線部および端子部の形態に応じて適宜選択することができ特に限定されないが、12mm〜30mmの範囲内、なかでも20mm〜30mmの範囲内、特に20mm〜28mmの範囲内であることが好ましい。導電層の平面視上の幅が大きすぎると、配線部および端子部をパターニングする際に除去される導電層が多くなることから、製造コストを十分に削減することが困難となる可能性があるからであり、導電層の平面視上の幅が小さすぎると配線部および端子部を形成することが困難となる可能性があるからである。
導電層の平面視上の幅とは、導電層において貴金属メッキ層が形成されていない領域の幅方向の両端の間の距離をいう。また、上述した1列パターンおよび2列対向パターンにおける導電層の平面視上の幅とは図1(a)、(b)、図4(a)、(b)、図13(a)、(b)においてb1で示される距離をいう。
また、2列対向パターンの金属層および導電層を樹脂基材の幅方向に繰り返し配列して形成する場合において、2つの2列対向パターンの導電層を連続的に形成する場合、導電層の幅については、例えば、24mm〜60mmの範囲内、なかでも40mm〜60mmの範囲内、特に40mm〜56mmの範囲内であることが好ましい。
上記2列対向パターンの導電層を連続的に形成した場合の導電層の平面視上の幅とは、図11(b)においてb2で示される距離をいう。
導電層の長さについては、樹脂基材の長手方向の長さに応じて適宜選択することができ、特に限定されない。通常、貴金属メッキ層の長さと同様の長さで形成される。
上述した導電層の長さは、樹脂基材上の長手方向に形成された導電層の長手方向の両端の間の距離をいう。
(3)長尺の樹脂基材
本発明に用いられる長尺の樹脂基材は、上述した貴金属メッキ層および導電層を支持するものである。
樹脂基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等のフィルムを好適に用いることができる。
樹脂基材は、可撓性を有していてもよく有さなくてもよい。また、支持基材は、剛性を有していてもよく、弾性を有していてもよい。
また、長尺の樹脂基材はロール状であってもよく枚葉であってもよいが、ロール状であることがより好ましい。バイオセンサ用電極における電極部、配線部および端子部の形成をロールツーロール方式により連続して行うことができるからである。
本発明における樹脂基材は、単層であってもよく、2層以上が積層されたものであってもよい。樹脂基材が2層以上積層されたものである場合は、接着剤を用いて貼り合わせることができる。接着剤については、後述する絶縁層等に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
樹脂基材の厚さとしては、上述した貴金属メッキ層および導電層を形成することができれば特に限定されないが、例えば、25μm〜350μmの範囲内、なかでも50μm〜250μmの範囲内であることが好ましい。
樹脂基材の厚さが薄すぎると、本発明のバイオセンサ用電極原反の製造工程や、バイオセンサ用電極の製造工程等において破損する可能性があるからであり、樹脂基材の厚さが厚すぎると、取り扱いづらくなる可能性があるからである。
(4)他の構成
本発明のバイオセンサ用電極原反は、上述した樹脂基材、貴金属メッキ層および導電層以外にも、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
(a)第2導電層
本発明のバイオセンサ用電極原反においては、導電層上に形成され導電性材料を含む第2導電層を有していてもよい。第2導電層を有することにより、導電層および第2導電層の積層部分の電気抵抗を低減することができるからである。
第2導電層は、通常、導電層上に形成され、貴金属メッキ層上には形成されない。
上記第2導電層は、導電層上に形成されていれば特に限定されない。本発明においては、なかでも、図4(a)、(b)に示すように、第2導電層5が、導電層3上に貴金属メッキ層4と隣接して形成されていることが好ましい。第2導電層を有することにより、導電層および第2導電層の積層部分の電気抵抗を低減することができるからである。また、図13(a)、(b)および図14に示すように、バイオセンサ用電極10において端子部18に用いられる領域における導電層3上に第2導電層5が形成されていてもよい。この場合、平面視上、バイオセンサ用電極原反1の幅方向に、貴金属メッキ層4、後述する原反用絶縁層6(前駆体層9)および第2導電層5の順に配列して形成される。
本発明においては、なかでも、図4(a)、(b)に示すように、導電層3上の貴金属メッキ層4が形成されていない領域の全面に第2導電層5が形成されていることが好ましい。バイオセンサ用電極原反をより簡便な工程で製造することができるからである。
なお、図13(a)は本発明のバイオセンサ用電極原反の他の例を示す概略平面図であり、図13(b)は図13(a)のA−A線断面図である。また、図14は図13(a)、(b)に示すバイオセンサ用電極原反を用いて製造される多面付けのバイオセンサ用電極の一例を示す概略平面図である。
第2導電層の幅については、例えば、上述した導電層の平面視上の幅と同様とすることができる。
また、第2導電層の厚さについては、第2導電層の形成方法に応じて適宜選択することができる。具体的な第2導電層の厚さについては、上述した導電層の厚さと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
第2導電層としては、導電層上に形成することができ所定の導電性を示すことができれば特に限定されない。具体的には、第2導電層としては、金属材料で構成される蒸着層や、バインダー樹脂および金属材料で構成される金属微粒子を含有する導電性樹脂層を挙げることができる。以下、それぞれの場合に分けて説明する。
(i)第2導電層が蒸着層である場合
第2導電層に用いられる導電性材料としては、例えば、上述した導電層に用いられる金属材料を用いることができ、なかでも、ニッケル、銀、アルミニウムを用いることが好ましい。
また、上記第2導電層が蒸着層である場合は、導電層としてはカーボンを含む導電性樹脂層であることが好ましい。導電層および第2導電層の積層部分の電気抵抗を好適に下げることができるからである。
第2導電層を形成する方法としては、例えば、シーライト加工法を好適に用いることができる。具体的には、導電層上において、貴金属メッキ層が形成される領域に水溶性インクを用いて水溶性インク層を印刷法等により形成し、水溶性インク層が形成された導電層上の全面に物理的蒸着法を用いて蒸着層を形成した後、水中に浸漬し、水溶性インク層および水溶性インク層上の蒸着層を除去することにより、所定のパターン状の第2導電層を形成することができる。
(ii)第2導電層が導電性樹脂層である場合
第2導電層に用いられる導電性材料としては、バインダー樹脂および金属材料で構成される金属微粒子を含有する導電性樹脂材料が用いられる。また、この場合、金属微粒子に用いられる金属材料としては、例えば、銅、アルミニウム、銀等が挙げられる。
また、金属微粒子に用いられる金属材料として、銅またはアルミニウムを用いる場合は、後述する低抵抗化処理を行うことにより、低抵抗化処理の前後において、第2導電層を絶縁性を示すものから導電性を示すものへと変化させることができる。この場合、低抵抗化処理前の第2導電層をメッキマスクとして用いることができることから、本発明のバイオセンサ用電極原反をより簡便な方法で製造することが可能となる。
本明細書において、「低抵抗化処理前の第2導電層が絶縁性を示す」とは、低抵抗化処理前の第2導電層の表面が電解メッキ法により貴金属でメッキされない程度の電気抵抗を示すことをいう。
具体的な低抵抗化処理前の第2導電層の表面の抵抗値としては、電解メッキ法の条件に応じて適宜決定されるが、例えば、200kΩ以上である。
上述の低抵抗化処理前の第2導電層の表面の抵抗値は、一般的に市販されている触針式の抵抗値測定装置(テスター)を用いて測定した値である。
本明細書においては低抵抗化処理前の第2導電層を前駆体層と称する場合がある。
低抵抗化処理の前後において第2導電層の電気的特性を変化させることができる理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推量される。すなわち、アルミニウムを用いた金属微粒子においては、金属微粒子の表面には、通常、酸化被膜が形成されるため、金属微粒子自体は絶縁性を示す場合が多い。後述する低抵抗化処理を施すことにより、金属微粒子の表面に形成された酸化被膜を除去することができることが考えられる。また、低抵抗化処理を施すことにより、第2導電層中のバインダー樹脂を除去することができるため、金属微粒子同士が接触しやすくなることが考えられる。
また、銅を用いた金属微粒子においては、低抵抗化処理を施すことにより、金属微粒子が接合して導電性を示すことができると考えられる。
第2導電層が導電性樹脂層である場合、導電層としては蒸着層であることが好ましく、なかでもニッケルを含む蒸着層であることが好ましい。第2導電層をメッキマスクとして用いて貴金属メッキ層を良好に形成することができるからである。
金属微粒子の平均粒径としては、所定の導電性を示す第2導電層を形成することができれば特に限定されないが、例えば、10nm〜20μmの範囲内、中でも50nm〜10μmの範囲内、特に100nm〜5μmの範囲内であることが好ましい。金属微粒子の平均粒径が上記範囲内であることにより、第2導電層に所望の導電性を付与することができるからである。
なお、上記平均粒径は、金属微粒子を電子顕微鏡で観察し、算術平均により求めた値である。
第2導電層中の金属微粒子の含有量としては、第2導電層が所望の導電性を示すことができる程度であれば特に限定されないが、40質量%〜95質量%の範囲内、なかでも60質量%〜90質量%の範囲内、特に70質量%〜85質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、第2導電層中の各成分の含有量とは、第2導電層を100質量%とした場合における各成分の含有比率をいう。
また、バインダー樹脂としては、一般的な金属ペーストに用いられるものと同様とすることができ、例えば、アクリル樹脂、エステル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
第2導電層中のバインダー樹脂の含有量としては、導電層上に第2導電層を形成することができれば特に限定されないが、5質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましく、中でも10質量%〜40質量%の範囲内、特に15質量%〜30質量%の範囲内であることが好ましい。バインダー樹脂の含有量が少なすぎると第2導電層の密着性が低下し、多すぎると第2導電層の導電性が低下するおそれがある。ここで、上記の第2導電層中のバインダー樹脂の含有量は、後述の低抵抗化処理前の第2導電層中のバインダー樹脂の含有量である。
第2導電層は、金属微粒子およびバインダー樹脂の他に、必要に応じて導電性顔料、硬化剤や架橋剤のような反応試薬、加工適性改善のための助剤や添加剤等を含有してもよい。
第2導電層の形成方法としては、例えば、導電層の項で説明した印刷法と同様とすることができる。
第2導電層の形成方法においては、印刷法等を用いて第2導電層を形成した後、低抵抗化処理を行ってもよい。以下、本発明における低抵抗化処理について説明する。
ここで、低抵抗化処理とは、第2導電層にエネルギーを照射して第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して低抵抗化する処理をいう。また、低抵抗化処理を行うことにより、金属微粒子同士を溶融させて多孔質体とすることができる。
具体的には、金属微粒子がアルミニウムで構成される場合、低抵抗化処理とは、少なくとも金属微粒子の表面の酸化被膜を除去して低抵抗化する処理をいう。
また、金属微粒子が銅で構成される場合、低抵抗化処理とは、金属微粒子間のバインダー樹脂を除去して低抵抗化する処理をいう。
低抵抗化処理としては、第2導電層に瞬間的にエネルギーを照射する処理であることが好ましい。
ここで「第2導電層に瞬間的にエネルギーを照射する」とは、エネルギーの照射時間が0.1ミリ秒〜100ミリ秒の範囲内であることをいう。なお、第2導電層に瞬間的なエネルギー照射を複数回行う場合には、1回のエネルギー照射の時間を上記範囲内とする。
第2導電層には瞬間的なエネルギー照射を1回のみ行ってもよく複数回行ってもよい。
瞬間的にエネルギーを照射する方法では、照射時間を調節したり、照射エネルギーを調節したりすることで、全エネルギー量を調整することができる。また、瞬間的なエネルギー照射を複数回行うことによっても、全エネルギー量を調整することができる。
第2導電層に瞬間的にエネルギーを照射する方法としては、瞬間的なエネルギー照射により第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能な方法であれば特に限定されるものではなく、例えばフラッシュランプアニール、レーザーアニール、プラズマ処理、エッチング処理等が挙げられる。
中でも、処理時間がサブミリ秒〜数百ミリ秒になる点で、フラッシュランプアニールまたはレーザーアニールが好ましい。
特に、フラッシュランプアニールが好ましい。フラッシュランプアニールでは、極めて短時間で高いエネルギーでの加熱が可能であり、第2導電層表面近傍のみを高熱処理することが可能になり、樹脂基材に対するダメージを極力抑えながら第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去することが可能である。また、フラッシュランプではパルス光を照射することができ、高照度でありながら発熱が少なく、樹脂基材への熱負荷を低減しつつ、第2導電層のみを加熱することができる。また、フラッシュランプは短時間に照射および消灯を繰り返すパルス光を照射することができ、これにより全エネルギー量の調整が容易であり、第2導電層の過加熱、ランプ自体の発熱の防止等の調整が容易である。
フラッシュランプアニールにおいて、光源としては、例えばキセノンフラッシュランプを用いることができる。
フラッシュランプの照射条件としては、第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能であれば特に限定されるものではなく、適宜設定される。
フラッシュランプの照射エネルギー、すなわちパルスエネルギーとしては、第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能な程度であれば特に限定されるものではなく、第2導電層に含まれる金属微粒子およびバインダー樹脂の種類、光源および第2導電層の距離等に応じて適宜調整され、例えば350J〜600Jの範囲内とすることができる。照射エネルギーが小さいと、除去されるバインダー樹脂が少なく、十分な導電性が得られない場合がある。また、照射エネルギーが大きすぎると、金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかだけでなく金属微粒子も除去されてしまい、導電性が低下するおそれがある。
フラッシュランプの照射時間、すなわちパルス幅は、例えば0.1ミリ秒〜100ミリ秒の範囲内とすることができる。照射時間が短いと、除去されるバインダー樹脂が少なく、十分な導電性が得られない場合がある。また、照射時間が長すぎると、金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかだけでなく金属微粒子も除去されてしまい、導電性が低下するおそれがある。
第2導電層とフラッシュランプとの距離は、フラッシュランプからの光照射により、第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能な程度であれば特に限定されるものではなく、例えば5mm〜100mmの範囲内とすることができる。第2導電層とフラッシュランプとの距離が近すぎると、後述するようにフラッシュランプまたは第2導電層がパターン状に形成された樹脂基材の少なくとも一方を移動させながら順次に照射する方法の場合に、移動速度によっては第2導電層に低抵抗化された部分と低抵抗化されなかった部分とが生じる可能性がある。また、第2導電層とフラッシュランプとの距離が遠すぎると、第2導電層を十分に低抵抗化できないおそれがある。
フラッシュランプアニールでの雰囲気は、例えば大気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等とすることができる。
第2導電層にフラッシュランプから光を照射する方法としては、第2導電層の表面に均一な照射量で光を照射できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、第2導電層がパターン状に形成された樹脂基材の全面に同時に照射するバッチ処理による方法、および、フラッシュランプまたは第2導電層がパターン状に形成された樹脂基材の少なくとも一方を移動させながら、順次に照射する連続処理による方法を挙げることができる。
レーザーアニールにおいて、レーザーとしては、例えばCOレーザー、エキシマレーザー等が挙げられる。
レーザーの照射条件としては、第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能であれば特に限定されるものではなく、適宜設定される。
レーザーの照射エネルギー、すなわちパルスエネルギーとしては、第2導電層中の金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかを除去して第2導電層を低抵抗化することが可能な程度であれば特に限定されるものではなく、第2導電層に含まれる金属微粒子およびバインダー樹脂の種類等に応じて適宜調整され、例えば350J〜600Jの範囲内とすることができる。照射エネルギーが小さいと、除去されるバインダー樹脂が少なく、十分な導電性が得られない場合がある。また、照射エネルギーが大きすぎると、金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかだけでなく金属微粒子も除去されてしまい、導電性が低下するおそれがある。
レーザーの照射時間、すなわちパルス幅は例えば0.1ミリ秒〜100ミリ秒の範囲内とすることができる。照射時間が短いと、除去されるバインダー樹脂が少なく、十分な導電性が得られない場合がある。また、照射時間が長すぎると、金属微粒子の表面の酸化被膜およびバインダー樹脂の少なくともいずれかだけでなく金属微粒子も除去されてしまい、導電性が低下するおそれがある。
レーザーアニールでの雰囲気は、通常、大気雰囲気とされる。
プラズマ処理においては、例えば大気圧プラズマ、酸素プラズマ、その他のガス雰囲気でのプラズマ等を用いることができる。
プラズマの照射条件としては、第2導電層中のバインダー樹脂を除去して第2導電層を低抵抗化することが可能であれば特に限定されるものではなく、適宜設定される。
(b)原反用絶縁層
本発明においては、図13(a)、(b)に示すように、導電層3上に絶縁性を有する原反用絶縁層6を有していてもよい。図13(a)、(b)では原反用絶縁層6が前駆体層9である例について示している。原反用絶縁層は、通常、図14に示すように、バイオセンサ用電極10において配線部17として用いられる導電層上に形成され、端子部18に用いられる導電層上には形成されないものである。また、原反用絶縁層は、通常、貴金属メッキ層上にも形成されないものである。
このような原反用絶縁層としては、上述した第2導電層に用いられる前駆体層を挙げることができる。
原反用絶縁層の形成方法としては、例えば、導電層上に所定のパターン状に上述した前駆体層を形成し、電解メッキ法により貴金属メッキ層を形成した後、前駆体層を部分的に低抵抗化処理をすることにより、低抵抗化処理がされていない部分を原反用絶縁層、低抵抗化処理がされた部分を上述した第2導電層として形成する方法が挙げられる。
(c)アンカー層
本発明においては、樹脂基材と貴金属メッキ層および導電層との間に形成されるアンカー層を有していてもよい。アンカー層を有することにより、樹脂基材と貴金属メッキ層および導電層の密着性を挙げることができる。
上記アンカー層に用いられる材料としては、例えば、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂を含んだ接着剤を挙げることができる。
3.バイオセンサ用電極原反の製造方法
本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法としては、上述した構成を有するバイオセンサ用電極原反を製造することができれば特に限定されない。例えば、以下の製造方法を用いることができる。
図15(a)〜(d)は、本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の一例を示す工程図である。図15(a)に示すように、長尺の樹脂基材2上に導電層3を形成する。次に図15(b)に示すように、導電層3上にメッキレジスト層7をパターン状に形成する。次に、図15(c)に示すように、メッキレジスト層7が形成された導電層3上の露出部分に電解メッキ法により貴金属メッキ層4を形成する。次に、メッキレジスト層7を剥離することにより、図15(d)に示すバイオセンサ用電極原反1を製造することができる。
図16(a)〜(c)は本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の他の例を示す工程図である。本発明においては、上述した図15(a)〜(d)で説明した工程で樹脂基材2上に導電層3および貴金属メッキ層4を形成した後、図16(a)〜(c)に示す工程により第2導電層5を形成してもよい。具体的には、図16(a)に示すように、貴金属メッキ層4が形成されている領域に水溶性レジストを用いて印刷法により水溶性インク層8を形成した後、図16(b)に示すように、水溶性インク層8が形成された貴金属メッキ層4および導電層3上の全面に、物理的蒸着法を用いて蒸着層5を形成する。次に、水に浸漬させることにより水溶性インク層および水溶性インク層上の蒸着層を除去し、図16(c)に示すように、第2導電層5を導電層3上にパターン状に形成する。上記の工程により第2導電層5を形成することができる。
図17(a)〜(e)は、本発明のバイオセンサ用電極原反の製造方法の他の例を示す工程図である。図17(a)に示すように、長尺の樹脂基材2上に導電層3を形成する。次に図17(b)に示すように、導電層3上にパターン状に金属微粒子およびバインダー樹脂を含む前駆体層9を印刷法により形成する。次に、図17(c)に示すように、前駆体層9が形成された導電層3上の露出部分に電解メッキ法により貴金属メッキ層4を形成する。次に、図17(d)に示すように、前駆体層9にフラッシュランプLを照射するフラッシュランプアニール処理等の低抵抗化処理を施すことにより、図17(e)に示すように、第2導電層5を有するバイオセンサ用電極原反1を製造する。なお、18(d)、(e)では、前駆体層9の全面に低抵抗化処理を施して第2導電層5を形成する例について示したが、図示はしないが前駆体層の一部に低抵抗化処理を施して第2導電層を形成してもよい。
4.用途
本発明のバイオセンサ用電極原反は、バイオセンサ用電極を製造するために用いられるものである。また、レーザーアブレーション法により貴金属メッキ層および導電層をパターニングして電極部、配線部および端子部を製造するために好適に用いることができる。
B.バイオセンサ用電極
本発明のバイオセンサ用電極は、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するものであって、上記支持基材が、樹脂基材を有し、上記電極部が、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、上記配線部および上記端子部が、上記樹脂基材上に形成された上記導電層を有することを特徴とするものである。
本発明のバイオセンサ用電極について図を用いて説明する。
図2、図3、図5、図7、図10、図12、および図14は、本発明のバイオセンサ用電極の例を示す概略平面図である。各図面の詳細については、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で記載した内容と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明のバイオセンサ用電極10は、図3に示すように、支持基材12上に電極部16、配線部17および端子部18が個別に形成されたものであってもよく、図2、図5、図7、図10、図12、および図14に示すように、支持基材12上に電極部16、配線部17および端子部18が多面付けで形成されたものであってもよい。
本発明によれば、電極部が導電層および導電層上に形成された貴金属メッキ層を有することにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好なバイオセンサ用電極とすることができる。また、配線部および端子部が導電層を有することにより、配線部および端子部については安価な導電性材料を用いることができるため、安価なバイオセンサ用電極とすることができる。
以下、本発明のバイオセンサ用電極の詳細について説明する。
1.電極部、配線部および端子部
本発明のバイオセンサ用電極は、通常、支持基材上に電極部、配線部および端子部が形成されているものである。本発明においては、上記電極部が、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、上記配線部および上記端子部が、上記樹脂基材上に形成された上記導電層を有するものである。電極部、配線部および端子部の導電層は、通常、一体で形成される。
電極部は、少なくとも作用極および対極を有するものであり、さらに参照極を有していてもよい。作用極は、還元体の電子受容体に電圧を印加するための一方の電極である。対極は、電子受容体から作用極に放出された電子によって流れた電流を計測するための一方の電極である。また、参照極は、作用極の電位を決定する際の基準となる電極である。作用極、対極および参照極には配線部が電気的に接続され、配線部には、通常、後述する端子部が電気的に接続されており、端子部により電極部への電圧印加、電気信号の取り出しを行うことができる。
電極部、配線部および端子部の形態としては、バイオセンサにおける一般的な電極部の形態であれば特に限定されるものではない。例えば、図18(a)に示すように、支持基材12上に2本の配線部17および端子部18が形成され、一方の配線部17に作用極13が接続され、他方の配線部17に対極14が接続されていてもよく、図3に示すように、支持基材2上に2本の配線部17および端子部18が形成され、一方の配線部17に作用極13が接続され、他方の配線部17に対極14および参照極15が別々に接続されていてもよく、図18(b)、(c)に例示するように、支持基材2上に3本の配線部17および端子部18が形成され、3本の配線部17にそれぞれ作用極13、対極14および参照極15が接続されていてもよい。
配線部は導電層を有するものである。また、配線部は、通常、その一部が貴金属メッキ層を有する。また、配線部における貴金属メッキ層と導電層とは、貴金属メッキ層の端部および導電層の端部が接するように形成されているものである。「貴金属メッキ層の端部および導電層の端部が接する」ことについては、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、端子部は、配線部と同様に導電層を有するものである。また、端子部は、通常、配線部と連続して形成される。
電極部に用いられる貴金属メッキ層、配線部および端子部に用いられる導電層については上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の電極部、配線部および端子部の全体の長さに対する貴金属メッキ層が形成されている領域(以下、貴金属メッキ層形成領域と称して説明する場合がある。)の幅の比率としては、少なくとも電極部が貴金属メッキ層を有することができれば特に限定されず、電極部、配線部および端子部の形態により適宜選択される。
上記電極部、配線部および端子部の全体の長さに対する貴金属メッキ層形成領域の幅の比率としては、具体的には、8%〜25%の範囲内、なかでも8%〜20%の範囲内であることが好ましい。
上記貴金属メッキ層形成領域の幅の比率が上述した範囲内であることにより、好適にバイオセンサ用電極のコストを削減することができるからである。
本発明において、電極部、配線部および端子部の全体の長さとは、電極部の端部から端子部の端部までの距離をいい、例えば、図3においてdで示される距離をいう。また、貴金属メッキ層形成領域の幅とは、電極部、配線部および端子部の長さ方向において、貴金属メッキ層が形成されている距離をいい、図3においてeで示される距離をいう。
電極部、配線部および端子部の導電性としては、所望の測定をすることができれば特に限定されず、バイオセンサ用電極の用途に応じて適宜選択することができる。
具体的には、電極部、配線部および端子部の抵抗値が1000Ω以下、なかでも50Ω〜300Ωの範囲内であることが好ましい。
上記抵抗値は、一般的に市販されている触針式の抵抗値測定装置(テスター)により測定することができる。
電極部、配線部および端子部の形成方法としては、所望のパターン状に貴金属メッキ層および導電層を形成することが可能な方法であれば特に限定されないが、例えば、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明したバイオセンサ用電極原反を用いてレーザーアブレーション法で貴金属メッキ層および導電層をパターニングする方法を好適に用いることができる。
レーザーアブレーション法については公知の方法とすることができる。
レーザーとしては、例えば、固体レーザー(ネオジウムヤグレーザー及びチタンサファイアレーザー等)、銅蒸気レーザー、ダイオードレーザー、炭酸ガスレーザー及びエキシマレーザー等の各種レーザーを用いることができる。また、レーザーの電力出力としては、通常、10W〜100W程度とすることができる。
レーザーアブレーション法に用いられる装置としては、一般的な装置を用いることができ、例えばLPKF Laser Electronic GmbH(ドイツ、ガルプゼン(Garbsen))から入手可能なマイクロレーザーシステム、及びExitech社(英国、オックスフォード)から入手可能なレーザーマイクロ機械加工システム等を挙げることができる。
レーザーアブレーション法の詳細については、例えば、特表2009−505102号公報に記載されているものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
2.支持基材
本発明に用いられる支持基材は、上述の電極部、配線部、および端子部を支持するために用いられるものである。また、支持基材には樹脂基材を有するものである。
支持基材に用いられる樹脂基材については、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
3.その他の構成
本発明のバイオセンサ用電極は、上述した支持基材と、電極部、配線部および端子部とを有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
(1)アンカー層
本発明においては、支持基材と電極部、配線部、および端子部の間にアンカー層が形成されていてもよい。アンカー層については、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)絶縁層
本発明においては、電極部、配線部および端子部が形成された支持基材上に、電極部および端子部が露出し、配線部が覆われるように絶縁層が形成されていてもよい。なお、絶縁層の詳細については、後述する「C.バイオセンサ」の項に記載するので、ここでの説明は省略する。
(3)スペーサ
本発明においては、絶縁層上に試料供給路を形成するスペーサが形成されていてもよい。なお、スペーサについては、後述する「C.バイオセンサ」の項に記載するのでここでの説明は省略する。
4.用途
本発明のバイオセンサ用電極は、後述する「C.バイオセンサ」の項で記載するバイオセンサに用いることができる。
5.バイオセンサ用電極の製造方法
本発明のバイオセンサ用電極は、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」に記載のバイオセンサ用電極原反を用いてレーザーアブレーション法で貴金属メッキ層および導電層をパターニングして製造することが好ましい。
C.バイオセンサ
本発明のバイオセンサは、支持基材と、上記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部と、上記電極部上に配置された反応部と、上記支持基材上に形成され、上記電極部および上記反応部に試料を供給する試料供給路を形成するスペーサと、上記スペーサ上に配置されたカバーとを有するものであって、上記支持基材が、樹脂基材を有し、上記電極部が、上記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および上記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、上記配線部および上記端子部が、上記樹脂基材上に形成された上記導電層を有することを特徴とするものである。
本発明のバイオセンサについて図を用いて説明する。
図19は、本発明のバイオセンサの一例を示す分解斜視図である。図19に示すように、バイオセンサ20は、支持基材12と、支持基材12上に形成された電極部16、配線部17および端子部18と、電極部16の作用極13上に配置された反応部21と、電極部16および端子部18が露出し配線部17を覆うように形成された絶縁層22と、絶縁層22上に形成され、電極部16および反応部21に試料を供給する試料供給路23を形成するスペーサ24と、スペーサ24上に試料供給路23を覆うように配置されたカバー25とを有している。電極部16は作用極13、対極14および参照極15を有しており、作用極13上に反応部21が形成されている。
また、カバー25はカバー25を貫通する空気孔26を有している。
スペーサ24は、作用極13上の反応部21および対極14が露出するように、例えばカバー25の空気孔26に通じる試料供給路23を形成するように配置されている。
このバイオセンサ20においては、試料供給路23と空気孔26とが形成されていることで試料供給路23から毛細管現象を利用し、測定する試料を作用極13上の反応部21および対極14の上部を通過させ、試料の目的成分を測定することができる。
図20は本発明のバイオセンサの他の例を示す分解斜視図である。図20に例示するように、バイオセンサ20においては、支持基材12上に電極部16、配線部17および端子部18が形成され、電極部16および端子部18が露出し、配線部17が覆われるように絶縁層22がさらに形成されており、絶縁層22上に試料供給路23および空気抜き流路27を形成するためのスペーサ24が配置され、スペーサ24上に試料供給路23および空気抜き流路27を覆うようにカバー25が配置されている。電極部16は作用極13、対極14および参照極15を有しており、作用極13上に反応部21が形成されている。
スペーサ24は、作用極13上の反応部21および対極14が露出するように、例えば試料供給路23と試料供給路23に通じる空気抜き流路27とを形成するように配置されている。試料供給路23および空気抜き流路27は合わせてT字状の流路を構成している。
このバイオセンサ20においては、試料供給路23と空気抜き流路27とが形成されていることで、試料供給路23から毛細管現象を利用し、測定する試料を作用極13上の反応部21および対極14の上部を通過させ、試料の目的成分を測定することができる。
本発明によれば、電極部が導電層および導電層上に形成された貴金属メッキ層を有することにより、電極部の耐腐食性および導電性が良好なバイオセンサとすることができる。また、配線部および端子部が導電層を有することにより、配線部および端子部については安価な導電性材料を用いることができるため、安価なバイオセンサとすることができる。
以下、本発明のバイオセンサの詳細について説明する。本発明のバイオセンサにおける支持基材、電極部、配線部および端子部については、上述した「B.バイオセンサ用電極」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。本発明においては、上述した「A.バイオセンサ用電極原反」の項で説明したバイオセンサ用電極原反を用いてレーザーアブレーション法で貴金属メッキ層および導電層をパターニングすることにより形成された電極部、配線部、および端子部であることが好ましい。
1.反応部
本発明における反応部は、電極部の上部に配置されるものである。
本発明において、反応部は生体由来物質を含み、基質特異的な物質の変化移動に伴う、
化学ポテンシャル、熱あるいは光学的な変化を電気信号へ変換する。
反応部は、生体由来物質として、例えば、酵素と電子受容体とを含む。
グルコース濃度を測定する場合には、酵素として、グルコースオキシダーゼ(GOD)、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を用いることができる。グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼは、純度の高いものが好ましく、後述の範囲の活性を有するものであれば特に由来となる生物種は限定されず、例えば、グルコースオキシダーゼとしては、東洋紡社製GLO−201を用いることができる。
電子受容体としては、フェリシアン化カリウム、フェロセン誘導体、キノン誘導体、オスミューム誘導体等を用いることができる。
また、エンドトキシン濃度を測定する場合、反応部には、カブトガニの血球成分(Limulus Amebosyte Lysate;LAL)を用いることができる。例えば、反応部には、C因子、B因子、凝固酵素前駆体および色素が結合したペプチドを含むものを挙げることができる。具体的には、C因子、B因子および凝固酵素前駆体を含む物質としては、カブトガニ・アメボサイト・ライセート(カブトガニ血球抽出液)が挙げられる。また、色素が結合したペプチドとしては、一端に色素が結合し、他端にペプチド保護基が結合したオリゴペプチドを用いることができる。オリゴペプチドは、例えば、X−A−Y(式中、Xは保護基、Yは色素、Aはオリゴペプチドである)で示されるものを挙げることができる。保護基Xは、ペプチドの保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル基(BoC)、ベンゾイル基等を挙げることができ、色素Yとしては、例えば、pNA(p−ニトロアニリン)、MCA(7−メトキシクマリン−4−酢酸)、DNA(2、4−ジニトロアニリン)、Dansyl色素等が挙げられる。オリゴペプチドとしては、アミノ酸数が2〜10、好ましくは2〜5、さらには3〜4のものがよく、トリペプチドとしては、Leu−Gly−ArgおよびThr−Gly−Arg等を例示することができる。
この場合、エンドトキシンを含む試料を、C因子、B因子、凝固酵素前駆体、および色素が結合したペプチドを含む反応部に接触させて、C因子から活性型C因子を、B因子から活性型B因子を、凝固酵素前駆体から活性型凝固酵素を次々に発生させるカスケード反応と、活性型凝固酵素によるペプチドからの色素の遊離反応とを生じさせて、遊離反応後の試料および反応部に対して、ディファレンシャルパルスボルタンメトリを適用し、測定される電流値に基づいてエンドトキシンを定量することができる。
カスケード反応により生じた活性型凝固酵素によって、試料および反応部中には、色素が結合したペプチドから色素が遊離する。例えば、色素が結合したペプチドがBoc−Leu−Gly−Arg−pNAである場合、色素はpNAである。
なお、このようなエンドトキシン濃度の測定方法については、例えば特開2012−127695号公報を参照することができる。
また、バイオセンサは、反応部の酵素を変更することで、グルコースセンサ、エンドトキシンセンサのみならず、コレステロールセンサ、アルコールセンサ、スクロールセンサ、乳酸センサ、フルクトースセンサ等の酵素に関与する反応系に広く用いることができる。各バイオセンサに用いる酵素としては、コレステロールエステラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、フルクトースデヒドロゲナーゼ、キサンチンオキシダーゼ、アミノ酸オキシダーゼ等の反応系に合ったものを適宜用いることができる。
酵素と電子受容体は、適宜溶媒で希釈して用いる。溶媒としては、例えば、水、アルコール、水−アルコール混合溶媒が挙げられる。また、酵素と電子受容体は、直鎖、環状の炭化水素貧溶媒に均一分散させてもよい。
酵素および電子受容体はそれぞれ1試験体当り0.3ユニット以上10ユニット以下の範囲内および0.5μg以上200μg以下の範囲内とすることが好ましい。反応部の酵素および電子受容体は、酵素量(力価/ユニット)に準じた反応量が得られるが、反応部の性能を担保する最適質量部の小過剰でよい。
また、反応部は、その面積に比例した検出電流が得られるため、可能な範囲で広く設定することが好ましい。
反応部には、親水性高分子や界面活性剤を含有させてもよい。親水性高分子を含有させると、血液はゲル状となり応答電流値は若干低下するが、赤血球や他のタンパク質等のセンサ応答への影響を低減することができる。界面活性剤を含有させると、粘度の高い試料であっても反応部へ試料を容易に導くことができる。
親水性高分子としては、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニル酢酸、ポリビニルブチラール等、またはこれらの混合物を用いることができる。
反応部に用いる界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、若しくはポリエチレングリコール類等が挙げられる。
反応部は、電極部の作用極上に、酵素および電子受容体を含む溶液を塗布した後、乾燥させ溶媒成分を除去して形成することができる。
酵素および電子受容体を含む溶液の塗布方法としては、例えばディスペンサー法を用いることができる。
反応部を形成する場合、酵素は40℃以上で長時間放置すると活性を失うため、溶媒の乾燥は40℃以下で行い、乾燥後は速やかに室温に戻すことが好ましい。
反応部の形成位置は、作用極の上部であればよく、例えば、反応部を作用極上に形成してもよく、反応部をスペーサおよびカバーの間に形成し、空間を介して作用極に対向するように配置してもよい。
2.絶縁層
本発明においては、支持基材上に、電極部および端子部が露出し、配線部が覆われるように絶縁層が形成されていてもよい。配線部を覆うように絶縁層が形成されていることにより、配線部の腐食を効果的に防止するとともに、短絡を防ぐことができる。
絶縁層の材料としては、例えば光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤等を用いることができる。光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合には、安価に絶縁層を形成することができる。接着剤を用いる場合には、精度良く絶縁層を形成することができる。
接着剤としては、例えば、合成接着剤としてはアクリル系接着剤、エステル系接着剤、ビニル系接着剤、シリコーン系接着剤等、天然接着剤としてはニカワ、天然ゴム、樹液等の澱粉のり・天然高分子等を用いることができる。また、ホットメルト型接着剤を用いることもできる。また、接着剤として両面テープを用いてもよい。
絶縁層の厚さは、例えば3μm以上50μm以下の範囲内とすることができる。中でも、絶縁層の厚さは、電極部および反応部を合わせた厚さ、ならびに配線部の厚さよりも厚いことが好ましい。
絶縁層の形成位置としては、配線部を覆い、かつ電極部および端子部を覆わないように絶縁層を形成すればよい。
絶縁層の形成方法としては、所定のパターン状に絶縁層を形成することができる方法であればよく、絶縁層の材料等に応じて適宜選択される。例えば、光硬化性樹脂組成物を用いる場合には、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法が挙げられる。また、接着剤として両面テープを用いる場合には、両面テープを打ち抜き加工等によりパターニングした後、支持基材に両面テープを貼付する方法が挙げられる。
3.スペーサ
本発明におけるスペーサは、支持基材上に形成され、電極部および反応部に試料を供給する試料供給路を形成するものである。支持基材上に絶縁層が形成されている場合には、縁層上にスペーサが形成される。
スペーサの材料としては、所定の厚さを有するスペーサを形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、接着剤等を用いることができる。光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合には、安価にスペーサを形成することができる。接着剤を用いる場合には、精度良くスペーサを形成することができる。また、スペーサとして樹脂基材を用いることもできる。
なお、接着剤については、絶縁層に用いられる接着剤と同様であるので、ここでの説明は省略する。
スペーサの厚さは、試料供給路の高さとなるため、15μm以上500μm以下の範囲内であることが好ましい。スペーサの厚さが薄すぎると、毛細管現象による試料供給が安定しなくなるおそれがある。また、スペーサの厚さが厚すぎると、反応部に均一に試料が流れず、反応部の一部に試料が流れない可能性がある。
スペーサは試料供給路を形成するものである。試料供給路は、スペーサを水平方向に貫通して設けられた流路であり、外部から供給される試料を電極部および反応部に導く。
試料供給路の幅は0.5mm以上5mm以下の範囲内であることが好ましい。試料供給路の幅が狭すぎると、毛細管現象による安定した試料供給が困難になる場合や、また反応部の面積が小さくなり感度が低くなる場合がある。また、試料供給路の幅が広すぎると、バイオセンサを多面付けで製造した場合に個々のバイオセンサに切断する際、スペーサがアーチ状につぶれ、試料供給路内の容積が変化し易くなるおそれがある。試料供給路の幅は、全体にわたって均一の幅であってもよく、試料供給路の奥から入口に向かって幅が広くなっていてもよい。
また、スペーサにより空気抜き流路が形成されていてもよい。毛細管現象による試料供給を促進することができる。
空気抜き流路は、試料供給路に通じるように配置される。通常、試料供給路が配置される領域において、電極部および反応部よりも奥の領域に空気抜き流路が配置される。
空気抜き流路の形状としては、毛細管現象による試料供給を促進することができれば特に限定されるものではなく、例えば、試料供給路と空気抜き流路とを合わせてT字状の流路を構成することができる。このような構成とすることで、外部から試料が供給された場合に、試料供給路内の空気が逃げる空気抜き流路が機能する。
空気抜き流路の幅は、例えば0.3mm以上10mm以下の範囲内とすることができる。
スペーサの形成方法としては、所定のパターン状にスペーサを形成することができる方法であればよく、スペーサの材料等に応じて適宜選択される。例えば、光硬化性樹脂組成物を用いる場合には、グラビア印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法を挙げることができる。また、接着剤として両面テープを用いる場合には、両面テープに打ち抜き加工等により試料供給路等を形成した後、支持基材上に両面テープを貼付する方法が挙げられる。また、スペーサとして樹脂基材を用いる場合には、樹脂基材に打ち抜き加工等により試料供給路等を形成した後、接着層を介して支持基材上にスペーサを貼付する方法が挙げられる。
接着層に用いられる接着剤としては、スペーサに用いられる接着剤と同様とすることができる。
4.カバー
本発明に用いられるカバーは、スペーサ上に試料供給路を覆うように配置されるものである。
カバーとしては、例えば、樹脂基材、セラミック基材、ガラス基材、半導体基材、金属基材等を用いることができる。樹脂基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエステル樹脂等のフィルムを好適に用いることができる。
カバーは、可撓性を有していてもよく有さなくてもよい。また、カバーは、剛性を有していてもよく、弾性を有していてもよい。
また、バイオセンサを多面付けで製造する場合、カバーはロール状であってもよく枚葉であってもよい。
カバーは透明であってもよく不透明であってもよいが、中でも透明であることが好ましい。カバーが透明基材である場合には、バイオセンサの使用時に試料の導入を目視することができる。
透明基材の場合、可視光領域における透過率は80%以上であることが好ましい。ここで、透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
カバーの形状は、バイオセンサにおける電極部、配線部および端子部の配置等に応じて適宜選択されるものであり、例えば、カバーは端子部が露出するように切欠部を有していてもよい。
カバーは、カバーを貫通する空気孔を有していてもよい。バイオセンサにおいて毛細管現象による試料供給を促進することができる。
空気孔は、本発明のバイオセンサにおいて、試料供給路に通じるように配置される。通常、試料供給路が配置される領域において、電極部および反応部よりも奥の領域に空気孔が配置される。
空気孔の直径は、例えば0.3mm以上1mm以下の範囲内とすることができる。
空気孔の形状は、例えば、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。
空気孔の形成方法としては、例えばレーザー加工、打ち抜き加工等が挙げられる。
カバーの配置方法としては、バイオセンサの構成等に応じて適宜選択される。例えば、スペーサまたは絶縁層に両面テープを用いる場合には、スペーサまたは絶縁層を介して電極部、配線部および端子部が形成された支持基材とカバーとを貼合することができる。また、支持基材上に光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いてスペーサを形成する場合には、接着層を介してスペーサが形成された支持基材とカバーとを貼合することができる。
5.測定装置
図21(a)、(b)は、本発明のバイオセンサを測定装置に接続した様子を示す模式図であり、図21(a)は全体図であり、図21(b)は図21(a)の破線部における測定装置の内部を説明する図である。
図21(a)、(b)に例示するように、測定装置60は、公知の測定装置であって、バイオセンサ20を接続して、試料中に含まれる被検出物を検出する装置である。測定装置60は、例えば、バイオセンサ20で生じた電気信号を受信するための接続電極63、演算部(図示せず)、電源(図示せず)、表示部61および操作部62を備える。バイオセンサ20は、測定装置60の装着部に装着されると、バイオセンサ20の2本の端子部18が測定装置60の接続電極63にそれぞれ接続される。この接続により、バイオセンサ20で生じた電気信号は、測定装置60に伝達される。
測定方法としては、例えば、測定者がバイオセンサ20を測定装置60に装着し、バイオセンサ20の先端からスペーサに設けられた試料供給路に試料を導入し、操作部62を操作して、測定を開始する。試料供給路に導入された試料に被検出物が含まれる場合は、被検出物と、反応部に配設された生体由来物質とが反応し、電気信号がバイオセンサ10の電極部で検出され、電極部および配線部を介して端子部18から、測定装置60の接続電極63を介して、測定装置60に伝達される。測定装置60は、バイオセンサ20から受信した電気信号を演算部で測定値に変換する。得られた測定値は、表示部61に表示され、測定者は測定結果を視覚的に認識することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
<バイオセンサ用電極原反の作製>
幅35mm、長さ100m、厚さ250μmのPET樹脂基材上の全面に、50nmの厚さでニッケルを蒸着して導電層を形成した。次に、スクリーン印刷法にて、幅29mm、長さ100m、厚さ10μmのメッキレジスト層を印刷して形成した。
次にメッキレジスト層がない部分(幅6mm、長さ100m)に、電解メッキ法により厚さ50nmの金メッキを施して貴金属メッキ層を形成した。最後にメッキレジスト層を剥離して図1(a)、(b)に示す構成を有するバイオセンサ用電極原反を得た。得られたバイオセンサ用電極の全体の幅(図1(a)中、c1で示される距離)は35mm、貴金属メッキ層の幅(図1(a)中、a1で示される距離)は6mmであった。
<バイオセンサ用電極の作製>
得られたバイオセンサ用電極原反の貴金属メッキ層および導電層をレーザーアブレーション法を用いてパターニングした。また、バイオセンサ用電極が、図3に示すように、実施例1における作用極13、対極14および参照極15を有する電極部16、ならびに配線部17の一部が、貴金属メッキ層を有するように、パターニングした。以上の手順によりバイオセンサ用電極を得た。電極部、配線部および端子部の全体の長さ(図3中、dで示される距離)は25mm、貴金属メッキ層形成領域の幅(図3中、eで示される距離)は、5mmであった。
[実施例2]
幅70mm、長さ100m、厚さ250μmのPET樹脂基材上の全面に、5μmの厚さでカーボンインクをコーターにてコートとし、導電層を形成した。次に、グラビア印刷法にて、中心部に幅12.5mm、長さ100m、厚さ3μmの水溶性インク層を印刷して形成した。次に全面に銀蒸着し、水溶性インク層を水洗することにより、上記中心部以外の箇所に銀層を形成した。次に、スクリーン印刷にて、中心部の幅12.5mm以外の部分(中心部の幅の両方)にそれぞれ幅26.25mmにメッキレジスト層を形成した。次にメッキレジスト層がない部分(幅12.5mm、長さ100m)に、電解メッキ法により厚さ50nmの金メッキを施して貴金属メッキ層を形成した。最後にメッキレジスト層を剥離して図6(a)に示す構成を有するバイオセンサ用電極原反を得た。得られたバイオセンサ用電極の全体の幅(図6(a)中、c2で示される距離)は70mm、貴金属メッキ層の幅(図6(a)中、a2で示される距離)は12.5mmであった。
また、上述のバイオセンサ用電極原反を用いて実施例1と同様の方法によりバイオセンサ用電極を得た。
[比較例]
実施例1と同様のPET樹脂基材上の全面に厚さ50nmの金メッキを施して貴金属メッキ層を形成することにより、バイオセンサ用電極原反を得た。
また、実施例1と同様の方法により、バイオセンサ用電極を得た。
[評価]
(貴金属メッキ層の幅の比率)
実施例1〜2、および比較例のバイオセンサ用電極原反(原反)の全体の幅に対する貴金属メッキ層の幅の比率、ならびに、バイオセンサ用電極(電極)の電極部、配線部および端子部の全体の長さに対する貴金属メッキ層形成領域の幅(貴金属メッキ層の幅))の比率について表1に示す。
実施例1〜2においては、貴金属メッキ層の使用量を削減することができた。
(抵抗値)
得られたバイオセンサ用電極の端子部から作用極まで(片側電極)の抵抗値を測定した。結果を表1に示す。表1における抵抗値は、MAS830L 高精度 デジタルマルチテスター にて抵抗値を用いて測定した値である。
実施例1〜2に示すように、貴金属メッキ層および導電層を有するバイオセンサ用電極においても、実際にバイオセンサ用電極として機能することができる導電性を示すことが確認できた。
1 … バイオセンサ用電極原反
2 … 長尺の樹脂基材
3 … 導電層
4 … 貴金属メッキ層
5 … 第2導電層
10 … バイオセンサ用電極
13 … 作用極
14 … 対極
15 … 参照極
16 … 電極部
17 … 配線部
18 … 端子部
21 … 反応部
24 … スペーサ
23 … 試料供給路
25 … カバー
20 … バイオセンサ
60 … 測定装置

Claims (5)

  1. 支持基材と、前記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極を製造するために用いられるバイオセンサ用電極原反であって、
    長尺の樹脂基材と、
    前記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層と、
    少なくとも前記電極部を形成するために用いられ、前記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層とを有し、
    前記導電層が前記樹脂基材の長手方向に連続的に形成されており、
    前記貴金属メッキ層が前記導電層の幅方向に所定の幅で形成され、長手方向に連続的に形成されていることを特徴とするバイオセンサ用電極原反。
  2. 前記導電層上に前記貴金属メッキ層と隣接して形成され導電性材料を含む第2導電層を有することを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ用電極原反。
  3. 前記貴金属メッキ層の幅方向の両方の端部に前記導電層が平面視上隣接して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバイオセンサ用電極原反。
  4. 支持基材と、前記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部とを有するバイオセンサ用電極であって、
    前記支持基材が、樹脂基材を有し、
    前記電極部が、前記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および前記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、
    前記配線部および前記端子部が、前記樹脂基材上に形成された前記導電層を有することを特徴とするバイオセンサ用電極。
  5. 支持基材と、
    前記支持基材上に形成された電極部、配線部および端子部と、
    前記電極部上に配置された反応部と、
    前記支持基材上に形成され、前記電極部および前記反応部に試料を供給する試料供給路を形成するスペーサと、
    前記スペーサ上に配置されたカバーと
    を有するバイオセンサであって、
    前記支持基材が、樹脂基材を有し、
    前記電極部が、前記樹脂基材上に形成され導電性材料を含む導電層および前記導電層上に形成され貴金属を含む貴金属メッキ層を有し、
    前記配線部および前記端子部が、前記樹脂基材上に形成された前記導電層を有することを特徴とするバイオセンサ。
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