JP2017137994A - ベルト伝動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プーリに錆が発生しても、プーリとの接触面においてベルトが早期に摩耗するのを抑制できるベルト伝動装置を提供する。【解決手段】プーリと、このプーリとの接触面の少なくとも一部が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されている摩擦伝動ベルトとを組み合わせてベルト伝動装置を作製する。前記補強布は、布帛のプーリとの接触面側の表面に、金属粒子及びバインダーを含む耐摩耗層を有していてもよい。前記金属粒子のビッカース硬さは20HV以上であってもよい。前記金属粒子の平均粒径は1〜100μm程度である。前記金属粒子の形状は略球状であってもよい。前記バインダーは加硫ゴムであってもよい。前記布帛はセルロース繊維を含む織布であってもよい。前記摩擦伝動ベルトは、外被布として補強布を有するラップドVベルトであってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト本体の表面を被覆する補強布を備えた摩擦伝動ベルト(Vベルト、Vリブドベルト、平ベルトなど)を備えたベルト伝動装置に関する。
動力を伝達する伝動ベルトとしてVベルト、Vリブドベルト、平ベルトなどの摩擦伝動ベルトが広く知られている。Vベルトには、摩擦伝動側面にゴム層が露出したローエッジ(Raw−Edge)タイプと、ベルトが外被布で覆われたラップド(Wrapped)タイプがあり、要求品質の違いから必要に応じて使い分けられている。なかでも、ラップドVベルトは、コンプレッサー、発電機、ポンプなどの一般産業用機械やコンバイン、田植え機、草刈り機などの農業機械に広く使われている。ラップドVベルトは、摩擦伝動面(V側面)がプーリ表面(V溝側面)と接触して摩擦することにより動力を伝達するベルトであり、ベルト内周側の圧縮ゴム層と、外周側の伸張ゴム層との間に心線を埋没した無端状のベルト本体の周囲をベルト周方向の全長に亘って外被布(カバー布)で被覆した構造を有している。ラップドVベルトの特徴としては、走行時の適度な滑りで機構に無理な負担をかけない点や、全長を被覆している外被布の効果により発音が小さい点などが挙げられる。
ラップドVベルトには、耐久性(耐摩耗性、耐屈曲疲労性、耐熱性、耐寒性)、動力伝達性などが要求されるが、農業機械には更に耐衝撃性、耐逆曲げ性、耐スリップ性も要求される。さらに、近年、屋外での稼動が多い農業機械は、海外市場向けに高出力化されており、降雨量が多く湿度の高い熱帯地域での稼動によりベルトやプーリの使用環境条件は厳しくなっているにも拘わらず、このような過酷な条件下でも1シーズンの耐久性を要求されている。また、熱帯地域では、農業機械の1シーズンの稼働時間は、日本国内と比較にならないくらい長く、過酷な条件下でベルトやプーリが使われている。さらに、レイアウトも、エンジンのコンパクト化に伴うプーリの小径化、多機能化に伴って多軸化され、逆曲げを含めて屈曲回数が増加している。これらの厳しい走行条件により、ベルトの側面摩耗は、加速される傾向にあるが、摩耗はプーリに発生した錆によりさらに助長され、このような傾向は、農業機械で顕著である。すなわち、シーズンを終えた農業機械は、十分な整備をされないまま来シーズンまで納屋等に放置されて保管される場合が多く、そのような状態で保管されて次期シーズンにベルトを稼動させると、プーリのV溝に発生した錆がベルトの側面(摩擦伝動面)を強制摩耗させる。
ラップドVベルト側面の摩耗が早期に進行すると、ベルトの幅が規定より狭くなって張力が低下し、スリップを引き起こし、伝達能力が大きく低下する。また、スリップによる発熱が、熱劣化によるゴムの硬度を上昇させ、一次故障のクラックが早期に発生して、二次故障であるラップドVベルトの破壊へ短期に移行して寿命までの走行時間が短くなる。さらに、伝達能力の低下は、従動側プーリの作業能力を低下させる。そのため、ラップドVベルトでは早期の側面摩耗防止が要求されている。
ラップドVベルトについて、特開平6−137381号公報(特許文献1)には、ベルト本体の表面に、仕上げ用ゴムが施された帆布層を備えたベルトであって、前記帆布層に施された仕上げ用ゴム中にチアベンダゾールを主成分とする混合物からなる防かび剤が配合されたベルトが開示されている。このベルトは、かびの発生を長期間に亘り安定して防止できる。
WO2015/104778号パンフレット(特許文献2)には、ベルト本体と、このベルト本体を被覆する内被布及びこの内被布を更に被覆する外被布を含む補強布とを備え、前記内被布と前記外被布との間に、フッ素樹脂からなる被膜が形成されている伝動ベルトが開示されている。このベルトは、フッ素樹脂からなる被膜によってベルト本体に対する油剤の進入を抑制できるため、耐油性に優れている。
しかし、これらの文献には、ベルトの摩耗については記載されておらず、近年の農業機械に要求される過酷な条件では、ベルトの摩擦伝動面などのプーリとの接触面が早期に摩耗する。
特開平6−137381号公報(請求項1、段落[0026]) WO2015/104778号パンフレット(請求項1、段落[0008])
従って、本発明の目的は、プーリに錆が発生しても、プーリとの接触面においてベルトが早期に摩耗するのを抑制できるベルト伝動装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、ベルトに要求される諸特性(動力伝達性、耐衝撃性、耐逆曲げ性、耐スリップ性)を備えるとともに、高温多湿の過酷な条件で長期間走行しても、ベルトを破損せずに運転できるベルト伝動装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ベルトの屈曲による自己発熱やプーリとの接触による摩擦熱などをベルトから放熱するのを促進し、ベルトの温度上昇を抑制できるベルト伝動装置を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、摩擦伝動ベルトのプーリとの接触面の少なくとも一部を金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆することにより、プーリに錆が発生しても、プーリとの接触面においてベルトが早期に摩耗するのを抑制できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のベルト伝動装置は、プーリと、このプーリとの接触面の少なくとも一部が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されている摩擦伝動ベルトとを備えている。前記補強布は、布帛のプーリとの接触面側の表面に、金属粒子及びバインダーを含む耐摩耗層を有していてもよい。前記金属粒子のビッカース硬さは20HV以上であってもよい。前記金属粒子の平均粒径は1〜100μm程度である。前記金属粒子の形状は略球状であってもよい。前記金属粒子の熱伝導率は200W/m・K以上であってもよい。前記バインダーは加硫ゴムであってもよい。前記金属粒子の割合は、布帛100質量部に対して10〜120質量部程度である。前記金属粒子の割合は、バインダー100質量部に対して10〜1000質量部程度である。前記布帛はセルロース繊維を含む織布であってもよい。前記耐摩耗層の平均厚みは100〜2000μm程度である。前記摩擦伝動ベルトにおいて、摩擦伝動面が金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されていてもよい。前記摩擦伝動ベルトは、外被布として補強布を有するラップドVベルトであってもよい。
本発明では、摩擦伝動ベルトのプーリとの接触面の少なくとも一部を金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆することにより、プーリに錆が発生しても、プーリと接触する面(特にベルトの摩擦伝動面)においてベルトが早期に摩耗するのを抑制できる。そのため、ベルトがスリップしてベルトの伝達能力が低下し、ベルトが破損するのを抑制できる。特に、小粒径の金属粒子を用いると、ベルトに要求される諸特性(動力伝達性、耐衝撃性、耐逆曲げ性、耐スリップ性)を備えるとともに、高温多湿の過酷な条件で長期間走行しても、ベルトを破損せずに運転できる。さらに、金属粒子として熱伝導性金属粒子を用いると、ベルトの屈曲による自己発熱やプーリとの接触による摩擦熱などをベルトから放熱するのを促進し、ベルトの温度上昇を抑制できる。そのため、近年、農業機械用途などにおいて、過酷な条件で使用されるラッブドVベルトを備えたベルト伝動装置としても適している。
図1は、切断したラップドVベルトの概略部分断面斜視図である。 図2は、錆が発生したプーリに対する耐摩耗層の挙動を説明するための模式図である。 図3は、実施例及び比較例で得られたラップドVベルトのタテ型デッドウエイト走行試験を説明するための概略図である。 図4は、実施例及び比較例で得られたラップドVベルトの寸法変化を説明するための概略図である。
以下に、必要により添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
本発明のベルト伝動装置は、プーリと、このプーリと接触する面(特に摩擦伝動面)の少なくとも一部が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されている摩擦伝動ベルトとを備えている。さらに、前記摩擦伝動ベルトは、プーリと接触する面(特に摩擦伝動面)の少なくとも一部が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されていれば特に限定されず、Vベルト、Vリブドベルト、平ベルトなどであってもよい。また、摩擦伝動ベルトは、摩擦伝動部(リブなど)が形成されたベルトであってもよく、例えば、近年、熱劣化し易い過酷な条件で使用されることの多いラップドVベルトであってもよい。
図1に示すように、ラップドVベルト1は、ベルト外周側の伸張層(伸張ゴム層又は上芯ゴム層)2、ベルト内周側の圧縮層(圧縮ゴム層又はV芯ゴム層)4、及び前記伸張層2と圧縮層4との間にベルト長手方向(周長方向、図中のA方向)に沿って埋設された芯体3で形成された無端状のベルト本体と、このベルト本体の周囲をベルト周方向の全長に亘って被覆している外被布5(織物、編物、不織布など)とで形成されている。この例では、芯体3は、ベルト幅方向(図中のB方向)に所定間隔で配列した心線(撚りコード)であり、伸張層2と圧縮層4とに接して、両層の間に介在している。ラップドVベルトは、この構造に限定されず、例えば、圧縮層4と伸張層2との間には、芯体3と伸張層2又は圧縮層4との接着性を向上させるため、接着層を介在させてもよい。芯体3は、伸張層2と圧縮層4との間に埋設されていればよく、例えば、圧縮層4に埋設されていてもよく、伸張層2に接触させつつ圧縮層4に埋設させてもよい。さらに、芯体3は、前記接着層に埋設されていてもよく、圧縮層4と接着層との間又は接着層と伸張層2との間に埋設されていてもよい。
なお、本発明は、プーリとの摩擦伝動面(又は摩擦伝動部)が形成された伝動ベルトに好適に適用される。前記構造を有するラップドVベルトも、断面形状が逆台形状(V字状)であり、V字状に傾斜する両側面の外被布がプーリのV溝の内壁と接触する摩擦伝動面を形成する。そのため、金属粒子を含む補強布は、摩擦伝動面の少なくとも一部の領域(例えば、摩擦伝動面全体)に形成されてもよいが、生産性などの点から、外被布全体が補強布で形成されているのが好ましい。なお、摩擦伝動ベルトにおいて、補強布は、摩擦伝動面に限定されず、プーリとの接触面を被覆すればよい。プーリとの接触面は、例えば、ラップドVベルト、ローエッジVベルト、Vリブドベルトなどの摩擦伝動ベルトにおける伸張層(背面布)などの非伝動面であってもよいが、耐摩耗性の向上効果が大きい点から、伝動面が好ましく、平ベルトの上面又は下面やラップドVベルトの側面などの摩擦伝動面が特に好ましい。
以下に、ベルトを構成する補強布及びベルト本体並びにベルトの製造方法の詳細を説明する。なお、プーリとしては、慣用のプーリを利用でき、Vベルトの場合、ベルトの摩擦伝動面のV形状に対応したV溝を備えたプーリを利用できる。
[補強布]
補強布は、金属粒子、バインダー及び布帛を含み、プーリとの接触面[特に摩擦伝動面]の少なくとも一部を被覆することにより、プーリ[特に摩擦伝動面(V溝側面又は内壁面)]に発生した錆の除去効果を発現し、走行中における摩擦伝動ベルトのプーリとの接触面の摩耗を抑制できる。
(金属粒子)
金属粒子を構成する金属としては、例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、ベリリウム、マグネシウムなど)、遷移金属(例えば、チタンなどの周期表第4A族金属;タンタルなどの周期表第5A族金属;クロム、モリブデン、タングステンなどの周期表第6A族金属;レニウムなどの周期表第7A族金属;ニッケル、鉄、コバルト、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金などの周期表第8族金属;銅、銀、金などの周期表第1B族金属など)、周期表第2B族金属(例えば、亜鉛、カドミウムなど)、周期表第3B族金属(例えば、アルミニウム、ガリウム、インジウムなど)、周期表第4B族金属(例えば、スズ、鉛など)、周期表第5B族金属(例えば、アンチモンなど)などが挙げられる。これらの金属は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。さらに、二種以上の金属単体を組み合わせた合金としては、例えば、チタン合金、モネル、アルミニウム青銅、青銅、黄銅、ジュラルミン、真鍮、高炭素鋼、ニッケル鋼などが挙げられる。
金属粒子は、錆を削り落とす力を向上できる点から、高い硬度を有するのが好ましい。金属粒子(粒子を構成する金属単体又は金属合金)のビッカース硬さは10HV以上(特に20HV以上)であってもよく、好ましくは50HV以上、さらに好ましくは100HV以上(特に100〜500HV程度)であってもよい。
金属粒子は、さらにベルトで発生した熱を放熱できる点から、熱伝導性にも優れるのが好ましい。金属粒子(粒子を構成する金属単体又は合金)の100℃での熱伝導率は10W/m・K以上(特に20W/m・K以上)であってもよく、好ましくは100W/m・K以上、さらに好ましくは200W/m・K以上(特に300〜500W/m・K)であってもよい。
これらの金属粒子のうち、ビッカース硬度が高い金属、例えば、チタン(120HV)、モリブデン(147HV)、タングステン(100〜350HV)、コバルト(124〜130HV)、チタン合金(310HV)、モネル(140〜185HV)、アルミニウム青銅(120HV)、ジュラルミン(115〜128HV)、高炭素鋼(180〜280HV)などが好ましく、熱伝導性にも優れる点から、モリブデン、タングステンが特に好ましい。
また、錆発生及び熱劣化の抑制に関し、両特性のバランスに優れる点から、金属粒子は、ビッカース硬さが20HV以上(例えば20〜100HV程度)であり、かつ熱伝導率が300W/m・K以上(例えば350〜450W/m・K)の金属で形成された粒子(例えば、銅粒子など)であってもよい。
金属粒子の形状としては、例えば、球状(真球状又は略球状)、楕円体(楕円球)状、多角体状(多角錘状、正方体状や直方体状など多角方形状など)、板状(扁平状、鱗片状、薄片状など)、ロッド状又は棒状、繊維状、樹針状、不定形状などが挙げられる。金属粒子の形状は、通常、球状、楕円体状、多角体状、不定形状などである。これらの形状のうち、バインダー中に容易に均一分散かつ高充填でき、ベルトの耐摩耗性を向上できる点から、略球状が好ましい。
金属粒子の中心粒径又は平均粒径(D50)は、例えば1〜100μm(例えば2〜50μm)、好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは5〜25μm(特に10〜20μm)程度である。最大粒径は、例えば100μm以下、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下であってもよい。最小粒径は、例えば0.5μm以上、好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上であってもよい。粒径が小さすぎると、バインダー中での均一な分散が困難となり、ベルトの耐摩耗性が低下する虞があり、大きすぎると、ベルト本体への固着性が低下する虞がある。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では、中心粒径及び最大粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定された平均粒径を意味する。
金属粒子の割合は、布帛100質量部に対して、例えば10〜120質量部、好ましくは10〜100質量部(例えば20〜90質量部)、さらに好ましくは20〜80質量部(特に30〜50質量部)程度である。金属粒子の割合が少なすぎると、ベルトの耐摩耗性が低下する虞があり、多すぎると、布帛に対する固着性が低下する虞がある。
金属粒子の割合は、バインダー100質量部に対して、例えば10〜1000質量部、好ましくは15〜800質量部(例えば20〜400質量部)、さらに好ましくは25〜200質量部(特に50〜100質量部)程度である。金属粒子の割合が少なすぎると、ベルトの耐摩耗性が低下する虞があり、多すぎると、布帛に対する固着性が低下する虞がある。
金属粒子は、補強布に含まれていればよいが、ベルトの耐摩耗性を向上できる点から、少なくとも布帛の外側表面(摩擦伝動面など)に金属粒子が存在するのが好ましく、耐久性にも優れる点から、布帛の表面及び内部(繊維間)に存在(特に、内部に均質に存在することにより表面においても均一に存在)するのが特に好ましい。
補強布表面において、金属粒子はバインダーの薄膜で被覆されている場合が多く、補強布が摩擦伝動面を被覆する場合、金属粒子は、ベルト走行後、プーリとの接触により補強布表面に露出する。この場合、補強布の表面(ベルト本体と接しない外側の表面)全体に対して金属粒子が占める面積割合は、表面全体に対して5%以上であればよく、例えば5〜95%、好ましくは20〜90%、さらに好ましくは40〜85%(特に60〜80%)程度である。金属粒子の面積割合が小さすぎると、ベルトの耐摩耗性が低下する虞がある。なお、本発明では、金属粒子の面積割合は、画像処理機能を備えたカメラ(スマートカメラ)を用いて、補強布表面の画像をコンピュータで画像処理する方法で測定できる。
(バインダー)
前記金属粒子は、バインダーを介して、布帛の表面及び/又は繊維間(内部)に固定されていてもよく、特に、ベルトの耐摩耗性に優れる点から、少なくとも外側表面(摩擦伝動面などのプーリとの接触面)に固定されているのが好ましく、耐久性に優れる点から、外側表面及び繊維間に固定されているのが特に好ましい。そのため、バインダーは、少なくとも布帛の表面に付着するのが好ましく、布帛の表面及び内部(繊維間)に付着(特に、内部に均質に付着することにより表面においても均一に付着)するのが特に好ましい。
バインダーは、接着性樹脂などのポリマー成分であってもよいが、ベルト本体との密着性に優れる点から、加硫ゴムであるのが好ましく、ベルト本体を形成する加硫ゴム(通常、圧縮層の加硫ゴム)と同一又は同種(特に同一)の加硫ゴムが特に好ましい。例えば、加硫ゴムを摩擦伝動面に用いると、金属粒子が水に流されて摩擦伝動面から脱離したり、プーリとの接触摩耗により走行初期で欠落したりして、早期に放熱の効果が消失するのを抑制でき、ベルトのプーリとの接触側表面層に金属粒子を長期にわたって保持できる。
このような加硫ゴムを含む補強布は、金属粒子が加硫ゴムと一体化した状態で固着されており、補強布で摩擦伝動面を形成した場合、ベルトの走行初期で摩擦伝動面のゴム薄膜が飛散されると金属粒子が露出する。その状態で連続してプーリに接触して走行を続けた場合、ベルトの加硫後に摩擦伝動面に金属粒子を付着させた場合に比べ、金属粒子が水に流されて摩擦伝動面から脱離したり、プーリとの接触摩擦により走行初期で欠落して、金属粒子の効果が消失するリスクは大きく低減される。そのため、摩擦伝動面と一体化した状態で固着された金属粒子は、走行経緯の中でも消失することなく保持されて、ベルトの耐摩耗性を向上できる。さらに、金属粒子が長時間ベルトに保持されることにより効果の持続が可能になる。
加硫ゴムのゴム成分としては、ベルトの種類に応じて、耐摩耗性、耐熱性、耐発音性、伝達性能、接着力、粘着性、金属粒子の分散性などを考慮し、公知のゴム成分及び/又はエラストマーから選択でき、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴム(水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマーを含む)など)、エチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが例示できる。これらの成分は単独又は組み合わせて使用できる。これらのゴム成分のうち、ジエン系ゴム(天然ゴム、クロロプレンゴム、水素化ニトリルゴムなど)、エチレン−α−オレフィンエラストマー(エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDMなど)などのエチレン−α−オレフィン系ゴム)などが好ましい。
(布帛)
布帛としては、例えば、織布、編布(緯編布、経編布)、不織布などの布材などが挙げられる。これらのうち、平織、綾織、朱子織などの形態で製織した織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度で製織した織布、編布などが好ましく、一般産業用や農業機械用の伝動ベルトのカバー布として汎用されている織布[経糸と緯糸との交差角が直角である平織布、経糸と緯糸との交差角が90°を超え120°以下程度の広角度である平織布(広角度帆布)]が特に好ましい。
布帛を構成する繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維など)、ポリアミド系繊維(ポリアミド6繊維、ポリアミド66繊維、ポリアミド46繊維、アラミド繊維など)、ポリアルキレンアリレート系繊維[ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維などのポリC2−4アルキレンC8−14アリレート系繊維など]、ビニルアルコール系繊維(ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体の繊維、ビニロン繊維など)、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維などの合成繊維;セルロース系繊維、羊毛などの天然繊維;炭素繊維などの無機繊維が汎用される。これらの繊維は、単独で使用した単独糸であってもよく、二種以上を組み合わせた混紡糸であってもよい。
これらの繊維のうち、金属粒子を担持し易く、経済性にも優れる点から、セルロース系繊維を含むのが好ましい。セルロース系繊維の割合は、繊維全体に対して50質量%以上であってもよく、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。
セルロース系繊維には、セルロース繊維(植物、動物又はバクテリアなどに由来するセルロース繊維)、セルロース誘導体の繊維が含まれる。セルロース繊維としては、例えば、木材パルプ(針葉樹、広葉樹パルプなど)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(綿繊維(コットンリンター)、カポックなど)、ジン皮繊維(麻、コウゾ、ミツマタなど)、葉繊維(マニラ麻、ニュージーランド麻など)などの天然植物由来のセルロース繊維(パルプ繊維);ホヤセルロースなどの動物由来のセルロース繊維;バクテリアセルロース繊維;藻類のセルロースなどが例示できる。セルロース誘導体の繊維としては、例えば、セルロースエステル繊維;再生セルロース繊維(レーヨン、キュプラ、リヨセルなど)などが挙げられる。
布帛を構成する繊維の平均繊度は、例えば5〜30番手、好ましくは10〜25番手、さらに好ましくは10〜20番手程度である。繊度(番手)が小さすぎると、金属粒子の保持力や均一な分散が困難となるとともに、ベルトの屈曲性も低下する虞があり、大きすぎると、補強布の機械的強度が低下する虞がある。
布帛(原料布帛)の目付は、例えば100〜500g/m、好ましくは200〜400g/m、さらに好ましくは250〜350g/m程度である。目付が大きすぎると、ベルトの屈曲性が低下する虞があり、小さすぎると、金属粒子の担持量が低下し、補強布による補強効果も低下する虞がある。
布帛(原料布帛)が織布の場合、布帛の糸密度(経糸及び緯糸の密度)は、例えば60〜100本/50mm、好ましくは70〜90本/50mm、さらに好ましくは75〜85本/50mm程度である。密度が高すぎると、金属粒子を含んだバインダーの付着量が少なくなり、金属粒子の効果が減少する虞がある。また、密度が低すぎると、金属粒子を含んだバインダーの付着量が多くなり、ベルト走行時に粘着等の不具合を生じ易くなる。
布帛には、接着処理[例えば、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス液(RFL液)への浸漬処理などの接着処理]を施してもよい。
(他の添加剤)
補強布は、金属粒子、バインダー及び布帛に加えて、必要に応じて、例えば、バインダーがゴム成分である場合、ゴム成分の種類に応じて選択された加硫剤又は架橋剤[例えば、硫黄系加硫剤(硫黄、塩化硫黄など)、オキシム類(キノンジオキシムなど)、グアニジン類(ジフェニルグアニジンなど)、有機過酸化物(ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイドなど)、金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化亜鉛など)など]、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤などを含んでいてもよい。加硫剤又は架橋剤の割合は、ゴム成分100質量部に対して1〜20質量部(特に2〜15質量部)程度である。加硫助剤の割合は、ゴム成分100質量部に対して0.01〜10質量部(特に0.1〜5質量部)程度である。加硫促進剤の割合は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜15質量部(特に0.3〜10質量部)程度である。補強布は、後述するベルト本体(圧縮層及び伸張層)の項で例示された添加剤及び/又は短繊維をさらに含んでいてもよい。
(補強布の構造)
補強布は、金属粒子が、布帛の表面及び/又は繊維間に、バインダーを介して固定されていればよいが、プーリとの接触面、特に、摩擦伝動面(V溝側面)に錆が発生したプーリ(又はV溝の内壁面が錆で覆われたプーリ)に対する耐摩耗性を向上できる点から、布帛の摩擦伝動面側の表面に、金属粒子及びバインダーを含む耐摩耗層を有するのが好ましい。耐摩耗層によりベルトの耐摩耗性が向上する理由は以下のように推定できる。
すなわち、図2は、ラップドVベルトなどの摩擦伝動ベルトにおいて、錆が発生したプーリに対する耐摩耗層の挙動を説明するための模式図であるが、図2の態様(a)は、走行前の状態を示しており、布帛と耐摩耗層との境界14の上に、金属粒子11及びバインダー12で形成された耐摩耗層が形成されており、耐摩耗層の表面13は、金属粒子11の表面を覆う薄膜で形成されている。図2の態様(b)は、走行直後の状態を示しており、前記薄膜は、プーリのV溝側面との接触により飛散して、金属粒子11の一部が少しだけ露出する。図2の(c)は、走行初期(5分後)の状態を示し、走行が進むと、金属粒子11を囲い込んでいるバインダー12が大きく削り取られ、大きく露出した金属粒子11が錆の除去効果を向上させる。図2の態様(d)及び(e)は、さらに走行が進んだ状態(1時間後)の状態を示し、態様(d)で示すように、プーリのV溝側面を覆っている錆を削り落とす作業の過程で、表面層から露出していた金属粒子11の多くが摩擦で飛散し、態様(e)で示すように、表面(ベルト側面)のバインダー12も走行摩耗で飛散して新たな金属粒子11が少しだけ露出した状態となる。
なお、被われた錆が十分に削り取られなかった場合は、このような過程の繰り返しになるが、通常、最大2回の削り落とし作業で目的の錆落としは完了する。その結果、プーリのV溝側面に発生していた錆は、金属粒子による摩耗でほぼ削り落とされ、金属粒子の多くが摩擦で飛散した後は、プーリのV溝側面から錆が削り落とされているため、ベルト側面の摩耗は少なく伝達能力の低下も極めて小さい。錆が取り除かれた後の耐摩耗層の表面状態[態様(e)]は、金属粒子の一部が少しだけ露出した状態[態様(b)]に相当する。
このように、摩擦伝動ベルトの耐摩耗層によってプーリに発生した錆を除去する場合、耐摩耗層の摩耗によって、ベルト側面が痩せ細る。そのため、摩擦伝動ベルトをプーリの錆を削り落とすために利用する場合は、表面の摩耗により断面寸法(特に幅寸法)が小さくなった場合でも、適正張力を保ち伝達効率を下げないために、張力について、(1)初期の張力設定は適正(推奨)張力より高めに設定する方法や、(2)適正(推奨)張力に設定して、走行後1時間後に適正(推奨)張力に張り直す方法などを採用してもよい。
一方、プーリのV溝側面に錆が発生していないプーリや殆ど発生していないプーリでは、走行直後はベルト表面のゴム薄膜が飛散して金属粒子の一部が少しだけ露出するが、錆によるゴムの摩耗が微小であるため、金属粒子の露出に進捗が認められない。そのため、図2の態様(b)の状態で安定し、伝達機能に支障は発生しない。
耐摩耗層の平均厚みは50μm以上であってもよく、例えば100〜2000μm、好ましくは100〜1500μm(例えば300〜1200μm)、さらに好ましくは400〜1000μm(特に400〜800μm)程度である。耐摩耗層の厚みが薄すぎると、耐摩耗性が低下する虞がある。
耐摩耗層を有する補強布は、耐摩耗層を布帛に強固に保持でき、かつ長期間に亘って耐摩耗性を発現できる点から、耐摩耗層の下層として、布帛にバインダーが含浸した含浸層を有するのが好ましい。含浸層の厚みは、布帛全体の厚みに対して10%以上であってもよく、好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上(特に80%以上)であってもよく、布帛全体が含浸層であってもよい。含浸層は、金属粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
補強布の平均厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択できるが、例えば0.4〜2mm、好ましくは0.5〜1.4mm、さらに好ましくは0.6〜1.2mm程度であってもよい。補強布の厚みが薄すぎると、耐摩耗性が低下する虞があり、厚すぎると、ベルトの耐屈曲性が低下する虞がある。なお、本明細書及び特許請求の範囲では、補強布の平均厚みは、走査型電子顕微鏡写真(SEM)に基づいて測定でき、任意の5箇所以上の平均値として求める。詳細は、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
[ベルト本体]
圧縮層及び伸張層を形成する加硫ゴムとしては、前記補強布の項で例示されたゴム成分を例示できる。圧縮層又は伸張層全体(又はゴム組成物全量)に対するゴム成分の割合は、例えば20質量%以上(例えば25〜80質量%)、好ましくは30質量%以上(例えば35〜75質量%)、さらに好ましくは40質量%以上(特に45〜70質量%)であってもよい。
圧縮層又は伸張層(又はこれらの層を形成するゴム組成物)は、必要に応じて、前記補強布の項で例示された加硫剤又は架橋剤、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤の他、各種添加剤や短繊維を含んでいてもよい。
添加剤(配合剤)としては、公知の添加剤、例えば、補強剤(カーボンブラック、含水シリカなどの酸化ケイ素など)、金属酸化物(例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウムなど)、充填剤(クレー、炭酸カルシウム、タルク、マイカなど)、可塑剤、軟化剤(パラフィンオイル、ナフテン系オイルなどのオイル類など)、加工剤又は加工助剤(ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、ワックス、パラフィンなど)、老化防止剤(芳香族アミン系老化防止剤、ベンズイミダゾール系老化防止剤など)、接着性改善剤[レゾルシン−ホルムアルデヒド共縮合物、ヘキサメトキシメチルメラミンなどのメラミン樹脂、これらの共縮合物(レゾルシン−メラミン−ホルムアルデヒド共縮合物など)など]、着色剤、粘着付与剤、カップリング剤(シランカップリング剤など)、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など)、潤滑剤、難燃剤、帯電防止剤などが例示できる。これらの添加剤は単独で又は組み合わせて使用でき、これらの添加剤はゴムの種類や用途、性能などに応じて選択できる。
添加剤の割合は、ゴム成分の種類などに応じて適宜選択できる。例えば、補強剤(カーボンブラックなど)割合は、ゴム100質量部に対して、10質量部以上(例えば20〜150質量部)、好ましくは20質量部以上(例えば25〜120質量部)、さらに好ましくは30質量部以上(例えば35〜100質量部)、特に40質量部以上(例えば50〜80質量部)であってもよい。
短繊維としては、例えば、綿やレーヨンなどのセルロース系繊維、ポリエステル系繊維(PET繊維など)、ポリアミド系繊維(ポリアミド6などの脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維など)などが挙げられる。なお、短繊維は、吸水性繊維であってもよい。短繊維は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
短繊維の平均繊維長は、例えば0.1〜30mm、好ましくは0.2〜20mm、さらに好ましくは0.3〜15mm(特に0.5〜5mm)程度であってもよい。
これらの短繊維は、必要に応じて、界面活性剤、シランカップリング剤、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などで表面処理してもよい。
短繊維の割合は、ゴム成分100質量部に対して、例えば0.5〜50質量部(例えば1〜40質量部)、好ましくは3〜30質量部(特に5〜25質量部)程度であってもよい。
圧縮層の厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択でき、例えば1〜30mm、好ましくは1.5〜25mm、さらに好ましくは2〜20mm程度であってもよい。
伸張層の厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択できるが、例えば0.5〜10mm、好ましくは0.7〜8mm、さらに好ましくは1〜5mm程度であってもよい。
接着層は、前記の通り、必ずしも必要ではない。接着層(接着ゴム層)は、例えば、前記圧縮層と同様のゴム組成物(エチレン−α−オレフィンエラストマーなどのゴム成分を含むゴム組成物)で構成できる。接着層のゴム組成物は、さらに接着性改善剤(レゾルシン−ホルムアルデヒド共縮合物、アミノ樹脂など)を含んでいてもよい。
接着層の厚みは、ベルトの種類などに応じて適宜選択できるが、例えば0.2〜5mm、好ましくは0.3〜3mm、さらに好ましくは0.5〜2mm程度であってもよい。
なお、前記圧縮層、伸張層及び接着層のゴム組成物において、ゴム成分は同系統又は同種のゴムを使用する場合が多い。
芯体としては、特に限定されないが、通常、ベルト幅方向に所定間隔で配列した心線(撚りコード)を使用できる。心線は、特に限定されず、例えば、ポリエステル系繊維(ポリアルキレンアリレート系繊維)、ポリアミド系繊維(アラミド繊維など)などの合成繊維、炭素繊維などの無機繊維などを含んでいてもよい。
心線としては、通常、マルチフィラメント糸を使用した撚りコード(例えば、諸撚り、片撚り、ラング撚りなど)を使用できる。心線の平均線径(撚りコードの繊維径)は、例えば0.5〜3mm、好ましくは0.6〜2mm、さらに好ましくは0.7〜1.5mm程度であってもよい。心線は、ベルトの長手方向に埋設されていてもよく、さらにベルトの長手方向に平行に所定のピッチで並列的に埋設されていてもよい。
ゴム成分との接着性を改善するため、心線には、前記短繊維と同様に、エポキシ化合物、イソシアネート化合物などによる種々の接着処理を施してもよい。
[摩擦伝動ベルトの製造方法]
本発明のベルト伝動装置を構成する摩擦伝動ベルトは、バインダー前駆体を介して金属粒子を布帛に固定して補強布前駆体を形成する補強布前駆体形成工程を経て得られる。
補強布前駆体形成工程は、金属粒子及びバインダー前駆体を含む液状組成物(金属粒子が分散している組成物)を布帛に含浸させた後、乾燥する方法(液状組成物を用いる方法)であってもよく、金属粒子及びバインダー前駆体を含む固形状組成物(金属粒子がバインダー中に混練りされて分散している組成物)を布帛と一体化する方法(固形状組成物を用いる方法)であってもよい。
液状組成物を用いる方法において、液状組成物は溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、バインダーの種類に応じて、例えば、炭化水素類(例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロアルカン類)、アルコール類(エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルカノール類)、エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類)、エステル類(例えば、酢酸エチルなど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどの鎖状ケトン、シクロヘキサノンなどの環状ケトン)、セロソルブ類、カルビトール類などが例示できる。溶媒は、単独で又は混合溶媒として使用してもよい。溶媒の割合は、ゴム1質量部に対して、例えば0.5〜50質量部、好ましくは1〜20質量部程度であってもよい。
液状組成物を布帛に含浸させる方法としては、例えば、液状組成物に布帛を浸漬させるソーキング方法や、液状組成物を布帛の表面に塗布する表面コーティング方法などが挙げられる。これらの方法のうち、簡便な方法で摩擦伝動面などのプーリとの接触面に金属粒子を固定(特に耐摩耗層を形成)できる点から、表面コーティング方法が好ましい。
表面コーティング方法では、例えば、液状組成物(未加硫のゴム組成物を溶剤に溶解したゴム糊など)を布帛の片面(摩擦伝動面)に塗布した後、乾燥して溶媒を除去し、液状組成物の少なくとも一部を布帛の表面側領域に浸透させてもよい。表面コーティング方法では、圧着することなく、布帛の片面に金属粒子を含むバインダーで形成された塗膜が形成され、塗膜の一部が布帛表面(摩擦伝動面)に含浸した補強布前駆体及び補強布が得られる。
表面コーティング方法における乾燥温度は、溶媒の種類に応じて選択でき、例えば60〜100℃(特に70〜90℃)程度である。
固形状組成物を用いる方法としては、例えば、固形状組成物を布帛に擦り込むフリクショニング方法(フリクション)、シート状組成物と布帛とを積層して被着させる方法(シート状組成物の被着方法)、両者を組み合わせる方法などが挙げられる。
フリクショニング方法では、例えば、カレンダーロールを用いて回転速度の異なるロール間に固形状組成物(未加硫ゴム組成物など)と布帛とを同時に通過させて加圧(圧搾)することにより、布帛の繊維間にまで固形状組成物を擦り込んでもよい。固形状組成物の形状は、特に限定されないが、布帛に対して均質に刷り込める点から、シート状であってもよい。フリクションの処理回数は、表面と裏面について各1回ずつ行ってもよく、表面(摩擦伝動面などのプーリとの接触面)に金属粒子及びバインダーを含む固形状組成物を刷り込み、かつ裏面にバインダーを擦り込む方法であってもよい。
シート状組成物の被着方法では、例えば、シート状組成物(所定の厚みを有するシート状未加硫ゴム組成物など)と布帛とを、布帛のプーリとの接触面(摩擦伝動面など)を接触させて積層した状態で同一の回転速度で回転するロール間に通して両者を界面で接着させることにより、シート状組成物を布帛に被着して一体化する。シート状組成物の被着方法では、布帛の片面に金属粒子を含むバインダーで形成されたシート状組成物(耐摩耗層前駆体)が被着した補強布前駆体及び補強布が得られる。前記シート状組成物の一部は布帛表面を含む領域に含浸していてもよいが、通常、布帛全体に均一に含浸していない。
フリクショニング方法とシート状組成物の被着方法とを組み合わせた方法では、フリクショニングにより得られた補強布前駆体のプーリとの接触面(摩擦伝動面など)に、さらにシート状組成物を積層した状態で同一の表面速度で回転するロール間に通して加圧(圧搾)するシート状組成物の被着方法を適用してもよい。
これらの方法のうち、簡便な方法で摩擦伝動面などのプーリとの接触面に金属粒子を強固に固定(特に耐摩耗層を形成)できる点から、フリクショニング方法を含む方法が好ましい。バインダー前駆体が未加硫ゴムである場合、得られた補強布前駆体は、加硫工程に供される。加硫工程では、ベルト本体前駆体表面の少なくとも一部を前記補強布前駆体で被覆して加硫することにより、ベルト本体と補強布とを強固に一体化できればよく、補強布を用いる以外は公知又は慣用の方法で行うことができる。加硫温度は、ゴム成分の種類に応じて選択でき、例えば120〜200℃、好ましくは150〜180℃程度である。
ベルト本体前駆体の製造方法は、ベルトの種類に応じて慣用の方法を利用でき、例えば、ラップドVベルトの場合、圧延処理して得られた未加硫の圧縮層用シートを裁断してマントルにセッティングした後、芯体を巻き付け、巻き付けた芯体の上にさらに未加硫の伸張用シートを巻き付ける巻付け工程、得られた環状の積層体をマントル上で切断(輪切り)する切断工程、切断した環状積層体を一対のプーリに架け渡し、回転させながらV形状に切削加工するスカイビング工程を経て得ることができる。さらに、得られたベルト本体前駆体は、前記補強前駆体によってラッピングし、加硫工程に供されてもよい。このようなラップドVベルトの製造方法としては、例えば、特開平6−137381号公報、WO2015/104778号パンフレットに記載の方法なども利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下に、使用原料、ゴム組成物の調製方法、各物性の測定方法又は評価方法などを示す。
[使用原料]
クロロプレンゴム:DENKA(株)製「PM−40」
酸化マグネシウム:協和化学工業(株)製「キョーワマグ30」
ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
老化防止剤:精工化学(株)製「ノンフレックスOD−3」
カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
可塑剤:ADEKA(株)製「RS−700」
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーTT」
酸化亜鉛:正同化学工業(株)製「酸化亜鉛3種」
アルミニウム粉:東洋アルミニウム(株)製「TFH―A20P」、粒度(D50)20μm、球状
銅粉:福田金属箔工業(株)製「アトマイズ銅粉 Cu−At−350」、粒度(D50)29.8μm
モリブデン粉:日本新金属(株)製「記号Mo−1」、粒度1.00〜1.99μm
心線:ポリエステル繊維の撚りコード(平均線径0.89mm)
布帛:綿の織布(平織り、繊度は20番手の経糸と20番手の緯糸とで構成、経糸及び緯糸の糸密度75本/50mm、目付け280g/m)。
[圧縮層又は伸張層用シート状ゴム組成物]
表1に示すゴム組成物Aをバンバリーミキサーでゴム練りし、この練りゴムをカレンダーロールに通して所定厚みの未加硫圧延ゴムシート(圧縮層用シート)を作製した。また、表1に示すゴム組成物Aを用い、上記と同様にして、伸張層用シートを作製した。
[フリクション用塊状ゴム組成物]
表2〜5に示すゴム組成物B1〜B4をバンバリーミキサーでゴム練りし、フリクション用の塊状未加硫ゴム組成物B1〜B4を調製した。
[補強布の平均厚み]
補強布の平均厚みは、走査型電子顕微鏡写真(SEM)を用いて、任意の5箇所以上の厚みを測定し、平均して求めた。
[タテ型デッドウエイト(Dead Weight)走行試験]
図3に示すように、直径60mmの駆動プーリ(Dr.)、直径60mmの従動プーリ(Dn.)をタテ型に配置した試験機を用い、表6に示す条件で1時間走行した後、プーリの表面状態、ベルトの側面温度、側面状態、寸法変化について以下の基準で評価した。
(プーリの表面状態)
プーリのV溝側面の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。なお、プーリとしては、V溝側面が錆で腐食したプーリとして、駆動プーリ及び従動プーリを1シーズン(5ヶ月)屋外に放置したプーリを使用した。また、1シーズンとは稲作の刈り取り(機種:コンバイン)期間(6〜10月)を想定した。
○:錆特有の変色は残っていたものの、錆の腐食による凹凸は削り取られて平滑に戻った
×:錆特有の変色も残ったままであり、錆の腐食による凹凸が少し残り平滑にはならなかった。
(ベルトの側面温度)
走行3分間後及び1時間後のベルト側面温度を測定した。
(ベルトの側面状態)
ベルトの側面状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:表面の耐摩耗層を荒く削った状態で、布帛の露出が一部見られた
×:側面の布帛も錆の摩耗で削り取られ圧縮ゴム層の露出も一部見られた。
(ベルトの寸法変化)
図4に、プーリに装着された走行前のベルトAと、走行後のベルトBとを示すが、ベルトの落ち込み変化量は、図中の矢印の方向への落ち込み量を示し、ベルト幅の変化量は、走行前の上幅Aから走行後の上幅Bを減じた変化量(上幅A−上幅B)を示す。
実施例1
(フリクショニングによる補強布前駆体の作製)
3本のロール(トップロール、センターロール、ボトムロール)が縦に配列されたカレンダーロールを用い、アルミニウム粉を含むフリクション用塊状ゴム組成物B1をトップロールとセンターロールとのロール間を通過させて圧延したシート状ゴム組成物を、そのまま連続的に、回転速度の異なるセンターロールとボトムロールとのロールの間に、布帛と同時に通過させ、布帛の繊維間にまで前記ゴム組成物を擦り込んで補強布前駆体[前駆体中アルミニウム粉19質量%、ゴム組成物(アルミニウムを含まないゴム組成物B)38質量%]を得た。
(ラップドVベルトの作製)
円筒状ドラムの外周面に、圧縮層用シート、心線、及び伸張層用シートを、順次積層して貼着し、未加硫ゴム層と心線とが積層した筒状の未加硫スリーブを形成した。得られた未加硫スリーブを、円筒状ドラムの外周に配置された状態で、周方向に切断し、環状の未加硫ゴムベルトを形成した。
次に、未加硫ゴムベルトをドラムから取り外し、未加硫ゴムベルトの両側面を所定の角度で切削(スカイブ)し、未加硫ゴムベルトの断面形状を、V字状断面に形成した。V字状断面の未加硫ゴムベルトに対して、その周囲を前記補強布前駆体で覆うカバー巻き処理を施し、未加硫ベルト成形体を形成した。
得られた未加硫ベルト成形体を、リングモールドの凹溝に挿入した。さらに、リングモールド及び未加硫ベルト成形体の外周面に円筒状のゴムスリーブを嵌め込んだ状態で、それらを加硫缶に収納し、所定の温度等の条件で加硫を行い、加硫ベルトを得た。得られた加硫ベルトを、リングモールドから取り外してA39型のラップドVベルト(JIS A形、断面寸法:幅12.5mm×厚み9.0mm、ベルト長さ39インチ、補強布の平均厚み0.8mm、耐摩耗層の平均厚み200μm)を得た。
実施例2
フリクショニングによる補強布前駆体の作製において、銅粉を含むフリクション用塊状ゴム組成物B2を用いる以外は実施例1と同様にしてA39型のラップドVベルトを得た。
実施例3
フリクショニングによる補強布前駆体の作製において、モリブデン粉を含むフリクション用塊状ゴム組成物B3を用いる以外は実施例1と同様にしてA39型のラップドVベルトを得た。
比較例1
フリクショニングによる補強布前駆体の作製において、金属粉を含まないフリクション用塊状ゴム組成物B4を用いる以外は実施例1と同様にしてA39型のラップドVベルトを得た。
実施例1〜3及び比較例1で得られたラップドVベルトのタテ型デッドウエイト走行試験後の評価結果を表7に示す。
表7の結果から明らかなように、実施例1〜3のベルト伝動装置では、比較例1のベルト伝動装置に比べて、ベルト側面温度が低く、耐摩耗性に優れていた。
詳しくは、実施例1のベルト装置では、走行3分後のベルト側面温度が98℃である原因は、アルミニウム粒子による錆の削り取り作業で摩擦熱が発生したためであり、走行1時間後のベルト側面温度が84℃である原因は、初期の錆取り作業後は平常に近い走行に戻ったためである。さらに、ベルトの寸法変化も小さいため、ベルトの残余寿命は十分に残されていた。
さらに、実施例2のベルト装置では、研磨性の高い銅粒子が摩擦伝動ベルトの補強布に含まれることにより、プーリに発生した錆の腐食による凹凸は削り取られてプーリ側面は平滑に戻った。プーリの錆を削り落とした後のベルト側面状態は布帛が露出したが、ゴムの露出は見られなかった。また、熱伝導性の高い銅粒子が含まれることにより、ベルト表面の放熱性が高まって走行時の発熱を抑えることが可能になった。その結果、ベルトの熱劣化による寿命を向上させることが可能となったが、さらなる長寿命化も期待できる。
また、実施例3のベルト装置では、アルミニウム粉及び銅粉に比べて硬度(ピッカース硬さ:Hv)が高いモリブデン粉が摩擦伝動ベルトの補強布に含まれることにより、プーリに発生した錆の腐食による凹凸は削り取られてプーリ側面は平滑に戻った。プーリの錆を削り落とした後のベルト側面状態は布帛が露出したが、ゴムの露出は見られなかった。また、熱伝導性の高いモリブデンではあるが、実施例1及び2の金属粉に比べると、熱伝導性が低いため、走行中のベルト表面温度は高めであるが、比較例に比べると低い。従って、熱劣化を抑止して寿命を向上させることが可能となる。
これに対して、比較例1のベルト装置では、走行3分後のベルト側面温度が114℃と高い原因は、走行初期のベルトの強制摩耗による発熱で高温になったためであり、走行1時間後のベルト側面温度が110℃と高い原因は、側面摩耗によるベルトのヤセ細りでプーリに落ち込み、屈曲疲労の大きい小プーリ径状態で走行して自己発熱が大きくなったためである。さらに、ベルトの寸法変化が大きいため、ベルトの寿命が近く残余寿命は僅かであった。
本発明のベルト伝動装置は、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルトなどの摩擦伝動ベルトを備えたベルト伝動装置として利用でき、例えば、プーリに錆が発生しても、プーリとの接触面においてベルトが早期に摩耗するのを抑制できるため、プーリとの接触面に補強布が配設されるラップドVベルト、ローエッジVベルト、Vリブドベルト、平ベルトなどの伝動ベルトを備えたベルト伝動装置として好ましく利用できる。特に、本発明のベルト伝動装置は、プーリの摩擦伝動面に錆が発生しても、プーリと接触するベルトの摩擦伝動面が早期に摩耗するのを抑制できるため、コンプレッサー、発電機、ポンプなどの一般産業用機械やコンバイン、田植え機、草刈り機などの農業機械などに好適に利用でき、熱劣化し易い過酷な条件であっても、長寿命化できるため、屋外での稼働が多い農業機械に用いられるラップドVベルトを備えたベルト伝動装置に特に好適に利用できる。
1…ラップドVベルト
2…伸張層
3…芯体
4…圧縮層
5…外被布

Claims (13)

  1. プーリと、このプーリとの接触面の少なくとも一部が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されている摩擦伝動ベルトとを備えたベルト伝動装置。
  2. 補強布が、布帛のプーリとの接触面側の表面に、金属粒子及びバインダーを含む耐摩耗層を有する請求項1記載のベルト伝動装置。
  3. 金属粒子のビッカース硬さが20HV以上である請求項1又は2記載のベルト伝動装置。
  4. 金属粒子の平均粒径が1〜100μmである請求項1〜3のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  5. 金属粒子の形状が略球状である請求項1〜4のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  6. 金属粒子の熱伝導率が200W/m・K以上である請求項1〜5のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  7. バインダーが加硫ゴムである請求項1〜6のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  8. 金属粒子の割合が、布帛100質量部に対して10〜120質量部である請求項1〜7のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  9. 金属粒子の割合が、バインダー100質量部に対して10〜1000質量部である請求項1〜8のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  10. 布帛がセルロース繊維を含む織布である請求項1〜9のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  11. 耐摩耗層の平均厚みが100〜2000μmである請求項2〜10のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  12. 摩擦伝動ベルトの摩擦伝動面が、金属粒子、バインダー及び布帛を含む補強布で被覆されている請求項1〜11のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  13. 摩擦伝動ベルトが、外被布として補強布を有するラップドVベルトである請求項1〜12のいずれかに記載のベルト伝動装置。
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