JP2017137023A - 車両用シートの沈込み制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、車両の急加減速操作時、急加減速に伴うシート面の沈み込みを抑え、当該急加減速に求められるペダルストローク量を適正にペダルへ入力させることができる車両用シートの沈込み制御装置を提供する。
【解決手段】本発明は、運転者Mが着座する車両のシート3と、運転者により操作される車両のペダルの踏込み挙動を検出するペダルセンサ27a,27b,29a、29bと、シートのシート面4a,4bの沈み込みを検知する沈込みセンサ21a,21bと、シートのシート面の内側に当該シート面に添わせて配置された身体サポート部材23a,23bと、車両の走行時、ペダルの踏込み操作によりシートのシート面が沈み込んだとき、当該シート面の沈込みを戻すよう身体サポート部材を運転者側へ所定に押し出す押出し機構部25とを有するものとした。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、運転者Mが着座する車両のシート3と、運転者により操作される車両のペダルの踏込み挙動を検出するペダルセンサ27a,27b,29a、29bと、シートのシート面4a,4bの沈み込みを検知する沈込みセンサ21a,21bと、シートのシート面の内側に当該シート面に添わせて配置された身体サポート部材23a,23bと、車両の走行時、ペダルの踏込み操作によりシートのシート面が沈み込んだとき、当該シート面の沈込みを戻すよう身体サポート部材を運転者側へ所定に押し出す押出し機構部25とを有するものとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、シート上の運転者がペダル操作したとき生ずるシート面の沈み込みを制御する車両用シートの沈込み制御装置に関する。
車両は、シートに着座した運転者がステアリングハンドルを操作したり、アクセルペダルやブレーキペダルを操作したりすることによって、運転者の意に沿った走行が行われる。
車両は、走行中、急ブレーキをかけたり、急加速したり(高速道路の合流など)することを求められる場合がある。
車両は、走行中、急ブレーキをかけたり、急加速したり(高速道路の合流など)することを求められる場合がある。
ところで、急ブレーキが求められる場合、運転席(シート)に着座している運転者は、足でブレーキペダルを素早く、最大踏込量まで踏み込む。また急加速が求められる場合、同様に運転者は、足でアクセルペダルを素早く、最大踏込量まで踏み込む。
こうした場合、運転者の足は、いずれもペダルの踏面に対し突っ張った状態となる。
ところが、急ブレーキ、急アクセルの場合も、このような状態になると運転者は運転席(シート)に押し付けられて、同運転席のシート面に沈み込まれる。具体的には運転者は、運転席を構成するシートバック部(運転者の背部を支える)やシートクッション部(運転者の臀部を支える)のシート面に沈み込み、運転者の身体は突っ張った状態のままシート後方側へ変位する。これでは、ペダルへ入力されるペダル入力量が、運転者の後方への変位により変化するため、急ブレーキや急アクセルに求められるペダルストローク量が適正にペダルへ入力できないことがある。
こうした場合、運転者の足は、いずれもペダルの踏面に対し突っ張った状態となる。
ところが、急ブレーキ、急アクセルの場合も、このような状態になると運転者は運転席(シート)に押し付けられて、同運転席のシート面に沈み込まれる。具体的には運転者は、運転席を構成するシートバック部(運転者の背部を支える)やシートクッション部(運転者の臀部を支える)のシート面に沈み込み、運転者の身体は突っ張った状態のままシート後方側へ変位する。これでは、ペダルへ入力されるペダル入力量が、運転者の後方への変位により変化するため、急ブレーキや急アクセルに求められるペダルストローク量が適正にペダルへ入力できないことがある。
一方、車両用シートでは、特許文献1に開示されているように運転者の長時間の着座姿勢が悪化するのを抑えるため、運転者の着座姿勢の変化が所定量を越える毎、適正な姿勢に戻す技術や、特許文献2に開示されているように運転者の操縦安定性を高めるため、運転者の運転操作量に基づき将来の車両の挙動変化を予測し、予測した変化量に運転席(シート)の各部を変位させる技術などが提案されている。
ところが、特許文献1,2の技術を適用しても、急ブレーキ時、急アクセル時といった急加減速操作時におけるシートの沈み込みは改善されないため、車両の急加減速時、ブレーキペダルやアクセルペダルに、必要なペダルストローク量が入力できない。
そこで、本発明の目的は、車両の急加減速操作時、急加減速に伴うシート面の沈み込みを抑え、当該急加減速に求められるペダルストローク量を適正にペダルへ入力させることができる車両用シートの沈込み制御装置を提供する。
そこで、本発明の目的は、車両の急加減速操作時、急加減速に伴うシート面の沈み込みを抑え、当該急加減速に求められるペダルストローク量を適正にペダルへ入力させることができる車両用シートの沈込み制御装置を提供する。
本発明の態様は、運転者が着座する車両のシートと、運転者により操作される車両のペダルの踏込み挙動を検出するペダルセンサと、シートのシート面の沈み込みを検知する沈込みセンサと、シートのシート面の内側に当該シート面に添わせて配置された身体サポート部材と、車両の走行時、ペダルの踏込み操作によりシートのシート面が沈み込んだとき、当該シート面の沈込みを戻すよう身体サポート部材を運転者側へ所定に押し出す押出し機構部とを具備するものとした。
本発明によれば、車両が急加減速されるとき、運転者は、足でブレーキペダルを素早く、最大踏込量まで踏み込む。つまり、運転者は、ペダルの踏面に対し突っ張った状態となり、ペダルを過入力で踏み付ける。このとき、運転者はシート面に押し付けられシート面に沈み込む。この際、押出し機構部が作動され、シート面で待機している身体サポート部材が運転者側へ押し出されてシート面を押し戻し、シート面の沈み込みを抑える。これにより、シートに着座している運転者の身体は、身体サポート部材によって支えられるから、運転者から適正なペダルストローク量が入力される。
したがって、急加減速操作に伴うシートの沈み込みは抑えられ、急加減速に求められるペダルストローク量を適正にペダルへ入力させることができる。
以下、本発明を図1から図3に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は車両用シートの沈込み制御装置の各部を示し、図2は同沈込み制御装置の制御を示し、図3は同沈込み制御装置で行われるシート沈み込みを抑制する作用を示している。
図1中1は、例えばAT車でなる車両の車体を示し、3は車両1の車室内のフロント側のフロア面に据え付けられた運転席用のシートを示し、5はシート3の前方フロア面に設けられたアクセルペダルを示し、7は同じくブレーキペダル(いずれも本願のペダルに相当)を示し、9は上記シート3の前方に配置されたステアリングホイールを示している。なお、11は乗員保護装置、例えばステアリングホイール9の中央のパッド部に内蔵されたエアバッグ装置を示している。
図1は車両用シートの沈込み制御装置の各部を示し、図2は同沈込み制御装置の制御を示し、図3は同沈込み制御装置で行われるシート沈み込みを抑制する作用を示している。
図1中1は、例えばAT車でなる車両の車体を示し、3は車両1の車室内のフロント側のフロア面に据え付けられた運転席用のシートを示し、5はシート3の前方フロア面に設けられたアクセルペダルを示し、7は同じくブレーキペダル(いずれも本願のペダルに相当)を示し、9は上記シート3の前方に配置されたステアリングホイールを示している。なお、11は乗員保護装置、例えばステアリングホイール9の中央のパッド部に内蔵されたエアバッグ装置を示している。
シート3は、運転者Mが着座するシートで、運転者Mの背部を支えるシートバック部3aと運転者Mの臀部を支えるシートクッション部3bとを有して構成される。このシート3に着座した運転者Mが、ステアリングホイール9、アクセルペダル5、ブレーキペダル7を操作することによって、AT車は運転者Mの意に沿った走行が行われる。ちなみに、エアバッグ装置11は、衝突センサ13で車両衝突を検知したとき、インフレータ(図示しない)の作動で、エアバッグ15(二点鎖線で図示)を運転者Mへ向かって膨張させ、運転者Mを保護する装置である。
この車両のシート3に沈込み制御装置17が設けられる。沈込み制御装置17は、運転者Mにより操作されるペダルの挙動、すなわちアクセルペダル5やブレーキペダル7の踏込み挙動を検出するペダルセンサ19と、シートバック部3aの背凭れ面で形成されるシート面4aの沈込みを検知する沈込みセンサ21aと、シートクッション部3bのクッション面で形成されるシート面4bの沈込みを検知する沈込みセンサ21b(いずれも本願の沈込みセンサに相当)と、シートバック部3aのシート面4aの内側にシート面4aに添わせて配置されたシートバック用の身体サポート部材23aと、シートクッション部3bのシート面4bの内側にシート面4bに添わせて配置されたシートクッション用の身体サポート部材23bと、車両の走行時、急加減速操作(急アクセル操作、急ブレーキ操作)によってシート面4a,4bが沈み込んだとき各身体サポート部材23a,23bを所定(沈込む前のシート位置)へ押し戻す押出し機構部25とを有している。
ペダルセンサ19は、アクセルペダル5のペダル踏込み速度を検知するペダル速度センサ27a、アクセルペダル5のペダル最大踏込量を検知するペダル踏込量センサ27bと、ブレーキペダル7のペダル踏込み速度を検知するペダル速度センサ29a、ブレーキペダル7のペダル最大踏込量を検知するペダル踏込量センサ29bと、ブレーキペダル7に加わるペダル踏力を検知する踏力センサ29cとを有している。各センサの出力から、ペダル挙動となる急ブレーキ操作であるところの運転者Mが足でブレーキペダル7を素早く、最大踏込量まで踏み込んだことが検出されたり、急加速操作であるところの運転者Mが足でアクセルペダル5を素早く、最大踏込量まで踏み込んだことが検出されるようにしている。
シートバッグ側の身体サポート部材23aは、運転者Mの背部にならう形状に成形されたプレート部材から構成され、シート面4aの直下に収められている。そして、この身体サポート部材23aが、スプリング部材31aや減衰器33aを介して、シートバッグ部3aのシートフレーム3cに固定され、シート面4aの内外方向に変位可能としている。またシートクッション側の身体サポート部材23bも、シートバッグ側と同様、運転者Mの臀部にならう形状に成形されたプレート部材から構成され、シート面4bの直下に収められている。この身体サポート部材23bも、上記同様、スプリング部材31bや減衰器33bを介して、シートクッション部3bのシートフレーム3dに固定され、シート面4bの内外方向に変位可能としている。
押出し機構部25は、それぞれシートバック部3a,シートクッション部3bに設けられる。両者を区別するため、シートバック側の押戻し機構は、符号25aとし、シートクッション側の押戻し機構は、符号25bとして示すことにする。
例えば押出し機構部25a,25bは、シートバック部3a、シートクッション部3bにそれぞれ内蔵されたエアシリンダ35a,35bと、各エアシリンダ35a,35bに圧縮空気を供給するエア供給ユニット37とを有している。そして、各エアシリンダ35a,35bの可動側は、それぞれ身体サポート部材23a,23bの裏面に連結され、エアシリンダ35a,35bを駆動部とし、エア供給ユニット37をエア供給源として、それぞれ身体サポート部材23a,23bをシート面4a,4bの外側方向(押戻し方向)へ所定に押出し、沈み込んだシート面4a,4bを運転者M側へ押し出せるようにしている。さらに述べると、エア供給ユニット37には、例えばエアシリンダ35a,35bに、電磁三方弁41(大気開放:有り)、エアタンク43、エアコンプレッサ45を順次、接続する構成が用いられる。これにより、電磁三方弁41の切り換えによって、エアコンプレッサ45の運転で充填されたエアタンク43内の圧縮空気が、電磁三方弁41を通じエアシリンダ35a,35bへ供給されると、身体サポート部材23a,23bが駆動(押出し)される。また電磁三方弁41を大気開放側に切り換えると、エアシリンダ35a,35b内のエアが大気へ放出されて、当初状態に戻る。
例えば押出し機構部25a,25bは、シートバック部3a、シートクッション部3bにそれぞれ内蔵されたエアシリンダ35a,35bと、各エアシリンダ35a,35bに圧縮空気を供給するエア供給ユニット37とを有している。そして、各エアシリンダ35a,35bの可動側は、それぞれ身体サポート部材23a,23bの裏面に連結され、エアシリンダ35a,35bを駆動部とし、エア供給ユニット37をエア供給源として、それぞれ身体サポート部材23a,23bをシート面4a,4bの外側方向(押戻し方向)へ所定に押出し、沈み込んだシート面4a,4bを運転者M側へ押し出せるようにしている。さらに述べると、エア供給ユニット37には、例えばエアシリンダ35a,35bに、電磁三方弁41(大気開放:有り)、エアタンク43、エアコンプレッサ45を順次、接続する構成が用いられる。これにより、電磁三方弁41の切り換えによって、エアコンプレッサ45の運転で充填されたエアタンク43内の圧縮空気が、電磁三方弁41を通じエアシリンダ35a,35bへ供給されると、身体サポート部材23a,23bが駆動(押出し)される。また電磁三方弁41を大気開放側に切り換えると、エアシリンダ35a,35b内のエアが大気へ放出されて、当初状態に戻る。
さらに押出し機構部25は、制御部47を有している。制御部47は、車両の走行時、ペダルが急加減速操作され、運転者Mがシート面4a,4bに押し付けられ、シート面4a,4bが沈み込んだとき、エアシリンダ35a,35bを駆動制御するものである。具体的には制御部47は、例えばマイクロコンピュータから構成される。制御部47には、車両の車速を検知する車速センサ49や上記衝突センサ13が接続され、検知信号(車速信号や衝突信号など)から車両走行中や車両衝突が検知されるようにしている。この制御部47に、アクセルペダル5に設けた各センサ27a,27bやブレーキペダル7に設けた各センサ29a〜29cが接続される。また制御部47には、アクセルペダル5による急加速操作やブレーキペダル7による急減速操作を検出するため、アクセルペダル5あるいはブレーキペダル7が所定以上のペダル踏込み速度で踏み込まれたとき、またはペダル5,7がペダル最大踏込量で踏み込まれたときを検出する機能と、ペダルストローク量が稼げないときを検出するため、沈込みセンサ21a,21bからシート面4a,4bの沈込みの発生や沈込み量を検出する機能と、当該沈込みが生じたとき、エアシリンダ35a,35bを所定時間作動させる機能(例えば電磁三方弁41の開時間の制御による)が設定されている。これにより、車両の走行中、急加減速操作で、シート3が沈み込まれると、沈み込んだシート面4a,4bが是正(戻す)されるよう、身体サポート部材23a,23bが運転者M側へ所定に押し出され、押し戻されたシート面4a,4b(当初シート面位置)で,運転者Mの背部、臀部が支えられるようにしている。このシート面4a,4bの押戻しには、ここでは例えばシート面4a,4bの沈込み量に応じた押出し量が設定されたマップを用いた制御が用いられる。
また制御部47には、特に多くのペダルストローク量が求められるとき、すなわちブレーキペダル7のペダル踏力が所定以上のときは、所定の押出し量を越える押出し量、すなわち更に押出し量を増して身体サポート部材23a,23bを運転者M側へ押し出す機能が設定されている。
加えて制御部47には、衝突センサ13が車両衝突を検知したとき、各押出し機構部25a,25bの作動を解除する機能も設定され、エアバッグ装置11の作動(エアバッグ15の膨張)がもたらす運転者Mの安全性が損なわれないようにしている。
加えて制御部47には、衝突センサ13が車両衝突を検知したとき、各押出し機構部25a,25bの作動を解除する機能も設定され、エアバッグ装置11の作動(エアバッグ15の膨張)がもたらす運転者Mの安全性が損なわれないようにしている。
つぎに、図2のフローチャート、図3を参照して、このように構成された沈込み制御装置17の作用を説明する。
車両の走行中、例えば危険を避けるために、シート3に着座している運転者Mが急ブレーキ操作したとする。このとき運転者Mは、足でブレーキペダル7を素早く、最大踏込量まで踏み込む。このため運転者Mの足は、ブレーキペダル7の踏面に対し突っ張った状態となる。このときのペダル速度センサ29aで検知されるブレーキペダル7のペダル踏込み速度は、所定以上の速度となる。
車両の走行中、例えば危険を避けるために、シート3に着座している運転者Mが急ブレーキ操作したとする。このとき運転者Mは、足でブレーキペダル7を素早く、最大踏込量まで踏み込む。このため運転者Mの足は、ブレーキペダル7の踏面に対し突っ張った状態となる。このときのペダル速度センサ29aで検知されるブレーキペダル7のペダル踏込み速度は、所定以上の速度となる。
この場合、運転者Mは、ブレーキペダル7を操作する踏力によって、シートバック部3aのシート面4a、シートクッション部3bのシート面4bに押し付けられる。シート面4a,4bが同押し付けに耐えられなくなると、図3(a)に示されるようにシート面4a,4b(シートバック、シートクッション)は、沈み込む。図3(a)中,δ1、δ2はそのときの沈込み量を示す。つまり、運転者Mの身体は,背部側の支えが損なわれ、身体が突っ張った状態のまま、シート3の後方側へ変位する。この沈み込みにより、ブレーキペダル7へ入力されるペダル入力量は減少し、急ブレーキに必要なペダルストローク量が入力されないことがある。
このとき、制御部47は、ステップS1に示す「走行中か」の判定、ステップS3に示すペダル踏込量が所定以上か」の判定、ステップS5に示す「シートが沈み込んだか」の判定を経て、ステップS7を介し、ステップS9へ進み、各押出し機構部25a,25bを作動させる。これにより、エアタンク43内の圧縮空気が、シートバック側のエアシリンダ35a,シートクッション側のエアシリンダ35bへ供給される。すると、エアシリンダ35a,35bは伸長され、シート面4a,4bの直下で待機していた各身体サポート部材23a,23bが、沈込み量に応じて運転者M側へ所定に押し出される。つまり、ステップS9に示す「シート押出し制御実行」の処理が行われる。
各身体サポート部材23a,23bが押し出されることにより、シート面4a,4bは、図3(b)に示されるように当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻される。この身体サポート部材23a,23bにより、シート面4a,4bの沈み込みは抑えられる。つまり、運転者Mの身体の背部側(背部や臀部)は、身体サポート部材23a,23bにて支えられる。
この背部側からの支えにより、急ブレーキ時におけるペダルストローク量の変化は抑えられるため、運転者Mの足から適正なペダルストローク量がブレーキペダル7に入力される。ちなみに、シート面4a,4bの沈込みが治まると、エアシリンダ35a,35b内の空気が電磁三方弁41から大気へ抜け出て(図示しない)、各身体サポート部材23a,23bは当初位置へ戻る。
また、路面が低μ時における急ブレーキ時の場合は、ペダル踏込み速度は所定以上とはならないものの、ペダル踏込み量は最大となるため、上記急ブレーキ時と同様、運転者Mの足は突っ張る。これにより、上記急ブレーキ時と同様、運転者Mは、突っ張った状態のまま、シート3の後方側へ変位し、シート面4a,4bに沈み込みを生じさせる。このときは、ステップS1から、ステップS3およびステップS13に示す「ペダル踏込み量が最大か」の判定を経て、ステップS5へ進むというルーチンにより、ステップS9へ進み、「シート押戻し制御実行」が行われる。これにて、各身体サポート部材23a,23bは上記同様、運転者M側へ押し出され、シート面4a,4bを当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻す。これにより、シート面4a,4bの沈み込みは抑えられ、運転者Mの足からブレーキペダル7へ適正なペダルストローク量が入力される。
一方、急ブレーキ操作中、ブレーキペダル7に加わる踏力が所定以上となるとする。この場合、ステップS7に示す「踏力が所定以上か」の判定により、更にブレーキ力が必要である状況になったと判定して、ステップS15へ進み、当該ステップS15に示す「押戻量を増したシート押戻し制御実行」を実行する。これにより、更に押出量を増して各身体サポート部材23a,23bを押し出す制御が行われる。この制御よるシート面4a,4bの押し戻しにより、更にペダルストローク量は増し、ブレーキ力が必要である状況に適したペダルストローク量がブレーキペダル7に入力される。
また、急ブレーキ操作中、車両衝突が起こり、衝突センサ13が衝突を検知し、エアバッグ装置11のエアバッグ15が膨張して運転者Mを保護するような事態になる場合に対しては、ステップS9やステップS15から続く、ステップS11の「衝突検知があったか」の判定を経て、ステップS17へ進み、ステップS17に示す「シート押戻し制御解除」が実行される。これにより、電磁三方弁41は、大気開放側に切り換えられ、エアシリンダ35a,35b内の空気が大気へ放出される。つまり、シート3の押戻しが解除され(押出し機構部25の稼働停止)、各身体サポート部材23a,23bは元の変位可能な状態に戻される。つまり、加わる衝撃が、シートバック部3a,シートクッション3bにて吸収されるようになる。これにより、エアバッグ15による運転者Mの保護機能が損なわれずにすむ。
むろん、急ブレーキ操作でなく、急アクセル操作で生じるシート面4a,4bの沈み込みに対しても、適正なペダルストローク量が確保される。
急アクセル操作の場合、運転者Mは、足でアクセルペダル5を素早く踏み込む。すると、車両が急加速し、運転者Mの背部や臀部が、シートバック部3aのシート面4aやシートクッション部3bのシート面4bに押し付けられて、シート面4a,4bに沈み込む。このとき、ブレーキ操作時と同様、アクセルペダル5へ入力されるペダル入力量は変化されやすくなるが、このときもステップS1からステップS5、ステップS7およびステップS9へ進み、ステップS9の「シート押出し制御実行」が行われる。これにより、上記ブレーキ操作時と同様、各身体サポート部材23a,23bは押し出され、シート面4a,4bが当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻される。すなわち、運転者Mの背部や臀部での支えが取り戻され、アクセルペダル5へ適正なペダルストローク量が入力される。またアクセルペダル5が最大踏込量、踏み込まれて、シート面4a,4bが沈み込んだ場合も、各身体サポート部材23a,23bが押し出され、シート面4a,4bを当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻す制御が行われる。むろん、衝突センサ13が衝突を検知したときは、上記ブレーキ操作時と同様、身体サポート部材23a,23bによる押出し(シート押戻し)は解除される。
急アクセル操作の場合、運転者Mは、足でアクセルペダル5を素早く踏み込む。すると、車両が急加速し、運転者Mの背部や臀部が、シートバック部3aのシート面4aやシートクッション部3bのシート面4bに押し付けられて、シート面4a,4bに沈み込む。このとき、ブレーキ操作時と同様、アクセルペダル5へ入力されるペダル入力量は変化されやすくなるが、このときもステップS1からステップS5、ステップS7およびステップS9へ進み、ステップS9の「シート押出し制御実行」が行われる。これにより、上記ブレーキ操作時と同様、各身体サポート部材23a,23bは押し出され、シート面4a,4bが当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻される。すなわち、運転者Mの背部や臀部での支えが取り戻され、アクセルペダル5へ適正なペダルストローク量が入力される。またアクセルペダル5が最大踏込量、踏み込まれて、シート面4a,4bが沈み込んだ場合も、各身体サポート部材23a,23bが押し出され、シート面4a,4bを当初位置(シート面が沈込む前の位置)やその近くの位置まで押し戻す制御が行われる。むろん、衝突センサ13が衝突を検知したときは、上記ブレーキ操作時と同様、身体サポート部材23a,23bによる押出し(シート押戻し)は解除される。
以上、説明したようにアクセルペダル5、ブレーキペダル7の踏込み操作によりシート3のシート面4a,4bが沈み込んだとき、同沈込みを戻すよう身体サポート部材23a,23bを運転者M側へ押し出すことによって、急加減速操作に伴うシート3の沈み込みは抑えられ、急加減速に求められるペダルストローク量を適正にペダル(アクセルペダル5、ブレーキペダル7)へ入力させることができる。
特に押出し機構部25は、シート3のシートバック部3a、シートクッション部3bにそれぞれ設けられているので、運転者Mを背後側から適正に支えることができる。
しかも、押出し機構部25には、アクセルペダル5、ブレーキペダル7のペダル踏込速度、ペダル最大踏込量を検知し、エアシリンダ35a,35b(駆動部)で、シート面4a,4bが沈み込んだとき、身体サポート部材23a,23bを押し出す構造が用いられるので、ペダル踏込状況に応じたシート面4a,4bの押し戻しを行うことができる。
しかも、押出し機構部25には、アクセルペダル5、ブレーキペダル7のペダル踏込速度、ペダル最大踏込量を検知し、エアシリンダ35a,35b(駆動部)で、シート面4a,4bが沈み込んだとき、身体サポート部材23a,23bを押し出す構造が用いられるので、ペダル踏込状況に応じたシート面4a,4bの押し戻しを行うことができる。
そのうえ、ブレーキペダル7のペダル踏力が所定以上のとき、身体サポート部材23a,23bの押出し量を増すようにしたことで、更にブレーキ力が必要であるときの状況に対応できる。
加えて、車両衝突が生じたときは、押出し機構部25の作動が解除されるようにしたので、乗員保護装置、ここではエアバッグ装置11のもたらす運転者Mの保護機能を損なうことはない。
加えて、車両衝突が生じたときは、押出し機構部25の作動が解除されるようにしたので、乗員保護装置、ここではエアバッグ装置11のもたらす運転者Mの保護機能を損なうことはない。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、エアシリンダを用いた押出し機構部を採用したが、これに限らず、他の構造で身体サポート部材を押し戻すようにしてもよい。
1 車両
3 シート
3a シートバック部
3b シートクッション部
4a,4b シート面
5,7 アクセルペダル、ブレーキペダル(ペダル)
13 衝突センサ
21a,21b 沈込みセンサ
23a,23b 身体サポート部材
25 押出し機構部
27a,27b,29a、29b ペダル速度センサ,ペダル踏込み量センサ(ペダルセンサ)
29c 踏力センサ
35a,35b エアシリンダ(駆動部)
47 制御部
M 運転者
3 シート
3a シートバック部
3b シートクッション部
4a,4b シート面
5,7 アクセルペダル、ブレーキペダル(ペダル)
13 衝突センサ
21a,21b 沈込みセンサ
23a,23b 身体サポート部材
25 押出し機構部
27a,27b,29a、29b ペダル速度センサ,ペダル踏込み量センサ(ペダルセンサ)
29c 踏力センサ
35a,35b エアシリンダ(駆動部)
47 制御部
M 運転者
Claims (5)
- 運転者が着座する車両のシートと、
前記運転者により操作される車両のペダルの踏込み挙動を検出するペダルセンサと、
前記シートのシート面の沈み込みを検知する沈込みセンサと、
前記シートのシート面の内側に当該シート面に添わせて配置された身体サポート部材と、
前記車両の走行時、前記ペダルの踏込み操作により前記シートのシート面が沈み込んだとき、当該シート面の沈込みを戻すよう前記身体サポート部材を前記運転者側へ所定に押し出す押出し機構部と
を具備したことを特徴とする車両用シートの沈込み制御装置。 - 前記シートは、前記着座した運転者の背部を支えるシートバック部と運転者の臀部を支えるシートクッション部とを有し、
前記押出し機構部は、前記シートの前記シートバック部、前記シートクッション部にそれぞれ設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの沈込み制御装置。 - 前記ペダルセンサは、前記車両のブレーキペダル、アクセルペダルにおける踏込み挙動となるペダル踏込み速度とペダル最大踏込量とを検知するセンサを有し、
前記押出し機構部は、前記身体サポート部材を前記運転者側へ押し出すよう駆動する駆動部と、前記ブレーキペダルあるいは前記アクセルペダルが所定以上のペダル踏込み速度で踏み込まれ、または前記ブレーキペダルあるいは前記アクセルペダルがペダル最大踏込量で踏み込まれて、前記シートのシート面が沈み込んだとき、前記駆動部を作動させる制御部とを有する
ことを特徴する請求項1または請求項2に記載の車両用シートの沈込み制御装置。 - 前記ペダルセンサは、更に前記車両のブレーキペダルにおけるペダル踏力を検知するセンサを有し、
前記押出し機構部の制御部は、前記ブレーキペダルのペダル踏力が所定以上のとき、更に押出し量を増して前記身体サポート部材を前記運転者側へ押し出すよう設定される
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用シートの沈込み制御装置。 - 前記車両は、車両衝突を検知する、乗員保護装置作動用の衝突センサを有し、
前記押出し機構部は、前記衝突センサが車両衝突を検知したとき、前記押出し機構部の作動が解除される
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両用シートの沈込み制御装置。
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JP2016020846A JP2017137023A (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 車両用シートの沈込み制御装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114206665A (zh) * | 2019-08-13 | 2022-03-18 | 深圳市大疆创新科技有限公司 | 用于载运工具的预测控制系统 |
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-
2016
- 2016-02-05 JP JP2016020846A patent/JP2017137023A/ja active Pending
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