JP2017135883A - インバータ装置 - Google Patents

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章悟 加藤
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Abstract

【課題】上,下アーム部30U,40Uが複数の上,下アームスイッチ31,41の並列接続体を有するインバータ装置において、各アーム部30U,40Uに流れる電流が低電流領域にある場合であっても、インバータ装置の合計損失を低減できるインバータ装置を提供する。
【解決手段】インバータ装置は、切替部を備えている。切替部は、上,下アーム部30U,40Uにおいて、上,下アームスイッチ31,41のうち入出力端子間の電流の流通が許可されるスイッチの数が、上,下アーム部30U,40Uに流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、上記許可されるスイッチの数を切り替える切替処理を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インバータ装置に関する。
インバータ装置としては、下記非特許文献1や下記特許文献1に見られるように、上,下アーム部のそれぞれが複数のスイッチの並列接続体で構成されているものが知られている。ここで、下記非特許文献1に記載のインバータ装置では、各アーム部を構成する複数のスイッチ全てをオンオフ操作対象としている。この構成によれば、各アーム部を構成するスイッチ全てに電流を分散させることができ、1つのスイッチに流せる許容上限電流を超える電流を各アーム部に流すことができる。
国際公開第2011/096232号
小谷、外8名、「3.3kV 1000A All−SiCパワーモジュールの鉄道システムへの適用検討」、平成27年電気学会産業応用部門大会、2015年9月
上記非特許文献1に記載のインバータ装置では、各アーム部に流れる電流が高電流領域にある場合には、各アーム部が例えば1つのスイッチで構成されるインバータ装置と比較して、スイッチの導通損失を低減でき、ひいてはインバータ装置の合計損失を低減することができる。しかしながら、上記非特許文献1に記載のインバータ装置では、各アーム部に流れる電流が低電流領域にある場合には、各アーム部が例えば1つのスイッチで構成されるインバータ装置と比較して、インバータ装置の合計損失が増加するおそれがある。
本発明は、上,下アーム部のそれぞれが複数のスイッチの並列接続体を有するインバータ装置において、各アーム部に流れる電流が低電流領域にある場合であっても、インバータ装置の合計損失を低減できるインバータ装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、上アーム部(30U〜30W;80U〜80W,81U〜81W)及び下アーム部(40U〜40W;90U〜90W,91U〜91W)を備え、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれが複数のスイッチ(31,41)の並列接続体を有するインバータ装置(20;70)において前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれにおいて、前記各スイッチのうち該スイッチの入出力端子間の電流の流通が許可されるスイッチの数が、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれに流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、前記許可されるスイッチの数を切り替える切替部(61)を備えることを特徴とする。
インバータ装置の合計損失には、入出力端子間の電流の流通が許可されるスイッチ(以下「許可スイッチ」という。)の導通損失及びスイッチング損失が含まれる。ここで、導通損失を減らすためには、上,下アーム部を構成する許可スイッチの数を多くしたほうがよい。しかしながら、上,下アーム部に流れる電流が低電流領域にある場合においては、高電流領域にある場合と比較して、導通損失が小さくなるものの、スイッチング損失はある程度大きくなる。このため、許可スイッチの数を多くすると、低電流領域の合計損失が高電流領域の合計損失よりもかえって大きくなるおそれがある。したがって、各アーム部に流れる電流が低電流領域にある場合においては、高電流領域にある場合よりも許可スイッチの数を少なくすることによりスイッチング損失を低減することが、合計損失の低減につながる。
この点に鑑み、上記発明では、上,下アーム部のそれぞれにおいて複数のスイッチのうち許可スイッチの数が、上,下アーム部のそれぞれに流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、許可スイッチの数を切り替える。このため、上,下アーム部に流れる電流が低電流領域にある場合であっても、スイッチング損失を低減でき、ひいてはインバータ装置の合計損失を低減することができる。
第1実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 上,下アーム部の構成を示す図。 許可スイッチの数及び電源電圧と各損失との関係を示す図。 相電流及び電源電圧と合計損失との関係を示す図。 切替処理の手順を示すフローチャート。 各損失と相電流等との関係を示す図。 スイッチ及びダイオードに流れる電流の推移を示すタイムチャート。 許可スイッチの数と各損失との関係を示す図。 合計損失の低減効果を示す図。 第2実施形態に係る上,下アーム部の構成を示す図。 第3実施形態に係る切替処理の手順を示すフローチャート。 第4実施形態に係る切替処理態様を示す図。 その他の実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係るインバータ装置を2レベルインバータ装置として具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るインバータ装置は、ハイブリッド車や電気自動車等に搭載されるモータ制御システムを構成する。
図1に示すように、モータ制御システムは、回転電機であるモータジェネレータ10と、インバータ装置20とを備えている。モータジェネレータ10は、そのロータと駆動輪とが動力伝達可能とされている。本実施形態では、モータジェネレータ10として、3相のものを用いている。モータジェネレータ10としては、具体的には例えば永久磁石同期機を用いることができる。
インバータ装置20は、上アーム部と下アーム部との直列接続体を相数分(3つ)備えている。詳しくは、インバータ装置20は、U,V,W相上アーム部30U,30V,30Wと、U,V,W相下アーム部40U,40V,40Wとを備えている。U相上,下アーム部30U,40Uの接続点であるU相接続点PUには、モータジェネレータ10のU相コイル(ステータコイル)の第1端が接続されている。V相上,下アーム部30V,40Vの接続点であるV相接続点PVには、モータジェネレータ10のV相コイルの第1端が接続されている。W相上,下アーム部30W,40Wの接続点であるW相接続点PWには、モータジェネレータ10のW相コイルの第1端が接続されている。U,V,W相コイルの第2端同士は短絡されている。
続いて図2を用いて、各アーム部について説明する。本実施形態では、各アーム部が互いに同様の構成であるため、U相上,下アーム部30U,40Uを例にして説明する。
U相上アーム部30Uは、複数の上アームスイッチ31と、各上アームスイッチ31に直列接続された上アーム切替スイッチ32とを備えている。本実施形態において、U相上アーム部30Uは、15個(Nmax=15)の上アームスイッチ31を備えている。また本実施形態では、上アームスイッチ31として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的には、NチャネルMOSFETを用いている。各上アームスイッチ31には、上アームダイオード33が逆並列に接続されている。本実施形態において、上アームダイオード33は、NチャネルMOSFETの寄生ダイオードである。各上アームスイッチ31の出力端子であるソースには、U相接続点PUが接続されている。各上アームスイッチ31の入力端子であるドレインには、上アーム切替スイッチ32の第1端が接続されている。各上アーム切替スイッチ32の第2端には、正極母線Lpが接続されている。各上アーム切替スイッチ32は、オンされることにより、自身に直列接続された上アームスイッチ31を、正極母線LpとU相接続点PUとの双方に電気的に接続する。また、各上アーム切替スイッチ32は、オフされることにより、自身に直列接続された上アームスイッチ31を正極母線Lpから電気的に遮断する。
U相下アーム部40Uは、上アームスイッチ31と同数の下アームスイッチ41と、各下アームスイッチ41に直列接続された下アーム切替スイッチ42とを備えている。本実施形態では、下アームスイッチ41として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的には、NチャネルMOSFETを用いている。各下アームスイッチ41には、下アームダイオード43が逆並列に接続されている。本実施形態において、下アームダイオード43は、NチャネルMOSFETの寄生ダイオードである。各下アームスイッチ41のドレインには、下アーム切替スイッチ42を介してU相接続点PUが接続されている。各下アームスイッチ41のソースには、負極母線Lnが接続されている。各下アームスイッチ41は、オンされることにより、自身に直列接続された下アームスイッチ41を、U相接続点PUと負極母線Lnとの双方に電気的に接続する。また、各下アーム切替スイッチ42は、オフされることにより、自身に直列接続された下アームスイッチ41をU相接続点PUから電気的に遮断する。
先の図1の説明に戻り、正極母線Lpには、直流電源50の正極端子が接続されており、負極母線Lnには、直流電源50の負極端子が接続されている。なお、正極母線Lpと負極母線Lnとは、インバータ装置20の入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ51によって接続されている。また、直流電源50としては、例えば2次電池を用いることができる。
インバータ装置20は、モータジェネレータ10に流れる各相電流のうち、少なくとも2相分の電流を検出する電流検出部を備えている。本実施形態において、電流検出部は、モータジェネレータ10のV相に流れる電流を検出するV相電流検出部52Vと、W相に流れる電流を検出するW相電流検出部52Wとを含む。また、インバータ装置20は、直流電源50の出力電圧をインバータ装置20の電源電圧VINVとして検出する電圧検出部53と、各アーム部30U,30V,30W,40U,40V,40Wを構成する各アームスイッチ31,41の温度を個別に検出する温度検出部54とを備えている。
インバータ装置20は、制御部60及び切替部61を備えている。制御部60及び切替部61は、マイコンを主体として構成されている。制御部60は、モータジェネレータ10の制御量をその指令値に制御すべく、各アーム部30U,30V,30W,40U,40V,40Wの各アームスイッチ31,41を操作するための駆動信号を生成する。本実施形態において、制御量はトルクである。制御部60は、各アーム部30U,30V,30W,40U,40V,40Wに供給するオン,オフ駆動信号gup,gvp,gwp,gun,gvn,gwnを生成し、各アーム部30U,30V,30W,40U,40V,40Wに対応するドライブ回路に出力する。なお図1には、説明の便宜上、制御部60及び切替部61を各別の処理部として記載しているがこれに限らず、制御部60及び切替部61を共通の処理部として構成してもよい。
図2に、U相上アーム部30Uに対応する上アームドライブ回路34と、U相下アーム部40Uに対応する下アームドライブ回路44とを示す。U相の上アームドライブ回路34を例にして説明すると、上アームドライブ回路34は、制御部60からオン駆動信号gupが供給されることにより、後述する切替処理により選択された上アームスイッチ31をオンする。また上アームドライブ回路34は、オフ駆動信号gupが供給されることにより、上アームスイッチ31をオフする。なお本実施形態では、各相において、各上アームスイッチ31に対して上アームドライブ回路34が共通化されている。また、各相において、各下アームスイッチ41に対して下アームドライブ回路44が共通化されている。
駆動信号が供給されることにより、各相において、上アームスイッチ31と下アームスイッチ41とは、デッドタイムを挟みつつ交互にオンされる。これにより、電気角で位相が互いに120°ずつずれた正弦波状の各相電流が流れる。なお本実施形態において、インバータ装置20は、直流電源50の直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ10に出力する力行運転と、車両の運動エネルギを元にしてモータジェネレータ10により発電された交流電力を、直流電力に変換して直流電源50に出力する回生運転とが可能とされている。
先の図1の説明に戻り、インバータ装置20を構成する切替部61は、各相の上,下アーム部のそれぞれにおいて、各アームスイッチのうちドレイン電流の流通が許可されるスイッチ(以下「許可スイッチ」という。)の数が、相電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、アームスイッチの数を切り替える切替処理を行う。以下、切替処理を行う必要性について説明した後、切替処理の詳細について説明する。
まず、切替処理の必要性について、U相上アーム部30Uを例にして説明する。
インバータ装置20の合計損失には、上アームスイッチ31の導通損失及びスイッチング損失が含まれる。図3(a)に、導通損失、スイッチング損失及び合計損失のそれぞれとモータジェネレータ10に流れる相電流実効値との関係を示す。本実施形態では、導通損失及びスイッチング損失の加算値が合計損失とされている。
導通損失を減らすためには、複数の上アームスイッチ31のうち許可スイッチの数を多くしたほうがよい。図3(a)に、許可スイッチの数が15個の場合の方が1個の場合よりも導通損失が小さいことを示す。しかしながら、許可スイッチの数を15個に固定すると、相電流実効値が小さい低電流領域においては、高電流領域と比較して導通損失が小さくなるものの、図3(a)に示すようにスイッチング損失はある程度大きくなる。このため、許可スイッチの数を15個に固定すると、図3(a)に示すように、低電流領域における合計損失が高電流領域における合計損失よりもかえって大きくなる。ここで図4(a)に、許可スイッチの数が1個,15個の場合のそれぞれにおける相電流実効値と合計損失との関係を示す。図4(a)に示すように、モータジェネレータ10の運転状態に応じて定まる所定の相電流実効値よりも低電流側において、許可スイッチの数が15個の場合の合計損失は、1個の場合の合計損失よりも大きくなる。
したがって、相電流が低電流領域にある場合においては、高電流領域にある場合よりも許可スイッチの数を少なくすることによりスイッチング損失の低減を図ることが、合計損失の低減につながる。そこで本実施形態では、上記切替処理を行う。
なお、相電流が小さい低電流領域は、例えば、モータジェネレータ10に流れる電流がゼロに制御される状況において出現する。ここで電流がゼロに制御される状況は、例えば、力行運転及び回生運転のうち一方から他方にインバータ装置20の動作が切り替わり、制御量としてのトルクの符号が切り替わる状況である。
また図3(b)には、図3(a)の場合よりも電源電圧が低い状態における各損失、相電流実効値、及び許可スイッチの数の関係を示す。さらに図4(b)には、図4(a)の場合よりも電源電圧が低い状態における相電流実効値と合計損失との関係を示す。図4(a),図4(b)に示すように、許可スイッチの数が15個の場合の合計損失が1個の場合の合計損失よりも大きくなる相電流実効値の境界は、電源電圧が高い場合よりも低い場合の方が小さくなる。
図5に、本実施形態に係る切替処理の手順を示す。この処理は、切替部61により実行される。ちなみに切替処理は、各アーム部30U,30V,30W,40U,40V,40Wのそれぞれに対して同様に実行される。このため本実施形態では、U相上アーム部30Uを例にして切替処理を説明する。
この一連の処理では、まずステップS10において、モータジェネレータ10に流れる現在の相電流、電圧検出部53により検出された現在の電源電圧VINV、及び温度検出部54により検出されたU相上アーム部30Uの各上アームスイッチ31の現在の温度を取得する。なお、相電流としては、例えば、電流検出部の検出値に基づいて算出された相電流の実効値、又は相電流のピーク値を取得してもよい。
続くステップS12では、許可スイッチ数Nrを1に設定する。
続くステップS14では、許可スイッチ数Nrが、U相上アーム部30Uを構成する上アームスイッチ31の数(以下「最大値Nmax」という。)を超えたか否かを判定する。この処理は、許可スイッチ数Nrを様々な値に仮設定した場合における合計損失が全て算出されたか否かを判定するための処理である。
ステップS14において否定判定した場合には、ステップS16に進み、下式(eq1),(eq2)で表される上アームスイッチ31の1つあたりの導通損失LossSW,LossDiの和に許可スイッチ数Nrを乗算することにより、導通損失LossAを算出する。
上式(eq1)の導通損失LossSWは、上アームスイッチ31にドレイン電流が流れることで発生する所定期間(例えば、1電気角周期)あたりの導通損失であるSW導通損失を示す。上式(eq2)の導通損失LossDiは、上アームダイオード33に順方向電流が流れることで発生する上記所定期間あたりの導通損失であるDi導通損失を示す。上式(eq1),(eq2)において、Dは、上アームスイッチ31の1スイッチング周期Tswに対するオン時間Tonの比率であるデューティ比「Ton/Tsw」を示し、θはインバータ装置20の力率を示す。力率θは、モータジェネレータ10に流れる電流とモータジェネレータ10に印加される電圧との位相差を把握できる情報、すなわち、モータジェネレータ10の電流情報と、モータジェネレータ10の電圧情報とに基づいて算出されればよい。ここで電流情報としては、例えば、電流検出部の検出値を用いたり、電流検出部の検出値に基づいて算出されたモータジェネレータ10の制御用の電流情報(例えばモータジェネレータ10のd,q軸電流)を用いたりすることができる。また電圧情報としては、例えば、インバータ装置20の出力電圧(例えば相電圧)を検出する出力電圧検出部がインバータ装置20に備えられる場合において出力電圧検出部の検出値を用いたり、電源電圧VINVに基づいて算出されたモータジェネレータ10の制御用の電圧情報(例えばモータジェネレータ10のd,q軸電圧)を用いたりすることができる。
また上式(eq1)の右辺のLbSWは、SW導通損失の基本量を示し、上式(eq2)の右辺のLbDiは、Di導通損失の基本量を示す。SW導通損失の基本量LbSW及びDi導通損失の基本量LbDiは、図6(a)に示すように、ステップS10で取得した相電流が大きかったり、電源電圧VINVが高かったり、上アームスイッチ31の温度が高かったりするほど大きく算出される。なお、各導通損失LbSW,LbDiは、各導通損失LbSW,LbDiと相電流、電源電圧及び温度とが関係付けられた3次元マップを用いて算出されればよい。
なお図7に、U相上アーム部30Uに対応する相電流と素子電流との推移を示す。ここで素子電流は、上アームスイッチ31又は上アームダイオード33に流れる電流のことである。なお図7(a)では、U相接続点PUからU相コイルに向かう方向の電流を正と定義している。また図7(b)では、上アームスイッチ31を介して相電流が流れる期間を「SW」として示し、上アームダイオード33を介して相電流が流れる期間を「Di」として示している。
先の図5の説明に戻り、続くステップS18では、下式(eq3),(eq4),(eq5)で表される上アームスイッチ31の1つあたりのスイッチング損失LossON,LossOFF,LossRの和に許可スイッチ数Nrを乗算することにより、スイッチング損失LossBを算出する。
上式(eq3)のスイッチング損失LossONは、上アームスイッチ31がオフからオンに切り替えられることで発生する上記所定期間あたりのスイッチング損失であるON損失を示す。上式(eq4)のスイッチング損失LossOFFは、上アームスイッチ31がオンからオフに切り替えられることで発生する上記所定期間あたりのスイッチング損失であるOFF損失を示す。上式(eq5)のスイッチング損失LossRは、上アームダイオード33にリカバリ電流が流れることに起因して発生するリカバリ損失を示す。上式(eq3)〜(eq5)において、fは、上記所定期間あたりの上アームスイッチ31のスイッチング回数を示す。
また上式(eq3)の右辺のLbONは、ON損失の基本量を示し、上式(eq4)の右辺のLbOFFは、OFF損失の基本量を示し、上式(eq5)の右辺のLbRは、リカバリ損失の基本量を示す。ON損失の基本量LbON及びOFF損失の基本量LbOFFは、図6(b)に示すように、ステップS10で取得した相電流が大きかったり、電源電圧VINVが高かったり、上アームスイッチ31の温度が高かったりするほど大きく算出される。なお、各損失LbON,LbOFFは、各損失LbON,LbOFFと相電流、電源電圧及び温度とが関係付けられた3次元マップを用いて算出されればよい。また、リカバリ損失の基本量LbRは、図6(c)に示すように、ステップS10で取得した相電流が大きかったり、電源電圧VINVが高かったりするほど大きく算出される。リカバリ損失の基本量LbRは、この基本量LbRと相電流及び電源電圧とが関係付けられた2次元マップを用いて算出されればよい。
ちなみに、上述した各基本量LbSw,LbDi,LbON,LbOFF,Lbrは、例えば、相電流の1周期における各損失の積分値として算出されればよい。
先の図5の説明に戻り、続くステップS20では、ステップS16で算出した導通損失LossAと、ステップS18で算出したスイッチング損失LossBとを加算することにより、合計損失を算出する。続くステップS22では、許可スイッチ数Nrを1インクリメントする。その後、ステップS14に戻る。
ステップS14において肯定判定した場合には、許可スイッチ数Nrが最大値Nmaxを超えたと判定し、ステップS24に進む。ステップS24では、ステップS14〜S22において仮設定された各許可スイッチ数Nrに対して算出した合計損失のうち、合計損失が最小となる許可スイッチ数を選択する。図8に、合計損失がある許可スイッチ数において最小となることを示す。
続くステップS26では、ステップS24で選択した許可スイッチ数だけ上アーム切替スイッチ32をオンさせる。
図9(a)に、モータジェネレータ10の回転速度及びトルクに対応する合計損失の低減効果を示す。合計損失の低減効果は、各アーム部のアームスイッチを全て使用する場合に対応する図9(b)に示す合計損失から、切替処理によって使用するアームスイッチを可変とする場合に対応する図9(c)に示す合計損失を減算した値である。
図9(a)に示すように、回転速度によらず、トルクが小さい領域、すなわち低電流領域において合計損失の低減効果が大きくなっている。なお図9(d)には、切替処理により選択された許可スイッチ数Nrを示した。合計損失が最小となる許可スイッチ数Nrは、回転速度によらず、トルクが小さいほど少なくなっている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
各上アーム部30U,30V,30Wにおいて、相電流が小さいほどオンさせる上アーム切替スイッチ32を少なくした。また、各下アーム部40U,40V,40Wにおいて、相電流が小さいほどオンさせる下アーム切替スイッチ42を少なくした。この構成によれば、各アーム部において、アームスイッチの並列接続数を変更できる。このため、相電流が低電流領域にある場合であっても、スイッチング損失を低減でき、ひいてはインバータ装置20の合計損失を低減することができる。特に本実施形態では、上,下アーム切替スイッチ32,42の操作状態の変更により許可スイッチの数を切り替えたため、オンされていない切替スイッチ32,42に対応するダイオード33,43に電流が流れることを防止できる。これにより、スイッチング損失のうち上式(eq5)で表されるリカバリ損失LossRと、導通損失のうち上式(eq2)で表されるDi導通損失LossDiとを低減でき、低電流領域における合計損失の低減効果を大きくできる。
許可スイッチ数Nrを様々な値に仮設定した場合において、合計損失が最小となる許可スイッチ数Nrだけ各アーム部の切替スイッチ32,42をオンさせた。これにより、合計損失の低減効果をより大きくできる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図10を参照しつつ説明する。本実施形態では、許可スイッチの数の算出手法を変更する。本実施形態では、各アーム部が互いに同様の構成であるため、U相上アーム部30Uを例にして説明する。なお図10において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、U相上アーム部30Uには、上アーム切替スイッチ32が設けられていない。このため、各上アームスイッチ31のドレインには、正極母線Lpが直接接続されている。
各上アームスイッチ31には、個別に上アームドライブ回路35が設けられている。各上アームドライブ回路35には、出力判定部36を介して制御部60から駆動信号gupが供給される。
続いて、本実施形態に係る切替処理について、上記第1実施形態の図6に示した切替処理との相違点を中心に説明する。
本実施形態では、図5のステップS16の処理を以下のように変更する。詳しくは、上式(eq1)で表されるSW導通損失に許可スイッチ数Nrを乗算した値と、上式(eq2)で表されるDi導通損失に最大値Nmax(15個)を乗算した値とを加算することにより、導通損失LossAを算出する。これは、本実施形態に係る切替処理では、ダイオード33,43に電流が流れることを防止できないためである。
また、ステップS18の処理を以下のように変更する。詳しくは、上式(eq3),(eq4)で表されるON損失,OFF損失に許可スイッチ数Nrを乗算した値と、上式(eq5)で表されるリカバリ損失に最大値Nmaxを乗算した値とを加算することにより、スイッチング損失LossBを算出する。これは、導通損失の算出処理で説明したのと同様に、本実施形態ではダイオード33,43に電流が流れることを防止できないためである。
また、ステップS26の処理を以下のように変更する。詳しくは、切替部61は、各上アームドライブ回路35のうち、ステップS24で選択した許可スイッチ数Nrの上アームドライブ回路35にだけオン,オフ駆動信号gupが供給されるように出力判定部36を制御する。すなわち、出力判定部36は、駆動信号gupを供給する上アームドライブ回路35の数を切り替えることにより、オン可能な上アームスイッチ31の数を切り替える。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態で得られる効果に準じた効果を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、温度検出部54の検出値に基づいて、許可スイッチを選択する。本実施形態では、各アーム部が互いに同様の構成であるため、U相上アーム部30Uを例にして説明する。
図11に、本実施形態に係る切替処理の手順を示す。なお図11において、先の図5に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一の符号を付している。
この一連の処理では、ステップS24の処理の完了後、ステップS28に進む。ステップS28では、選択した許可スイッチ数Nrが最大値Nmax未満の場合、許可スイッチを、各上アームスイッチ31のうちステップS10で取得した温度の低いスイッチから順に選択する。この処理は、上アームスイッチ31や上アームダイオード33が複数選択される場合において、各上アームスイッチ31や各上アームダイオード33に均等に損失が発生せず、損失が集中した上アームスイッチ31や上アームダイオード33の温度が他の上アームスイッチ31や上アームダイオード33の温度よりも高くなることに鑑みて設けられる処理である。ステップS28の処理によれば、発生する熱を分散でき、一部の上アームスイッチ31や上アームダイオード33の温度が過度に高くなることを防止できる。
続くステップS26では、ステップS28で選択した上アームスイッチ31に直列接続された上アーム切替スイッチ32をオンさせる。なお、ステップS24で選択した許可スイッチ数Nrが最大値Nmaxの場合、ステップS28の処理をとばしてステップS26に移行すればよい。
以上説明した本実施形態によれば、一部の上アームスイッチ31や上アームダイオード33の温度が過度に高くなることを防止できる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第3実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、制御システムに温度検出部54が設けられていない。このため、許可スイッチの選択手法を変更する。本実施形態では、各アーム部が互いに同様の構成であるため、U相上アーム部30Uを例にして説明する。また本実施形態では、説明の便宜上、最大値Nmaxが4個の場合を例にして説明する。
切替部61は、合計損失が最小となる許可スイッチ数Nrが最大値Nmax未満の場合、各上アームスイッチ31のうち許可スイッチとして選択するスイッチを所定周期Tpd毎に順次変更する。これにより、許可スイッチとして選択される上アームスイッチ31の組み合わせが一巡する規定期間における各上アームスイッチ31の使用回数を均等化する。規定期間は、例えば、許可スイッチとして選択される上アームスイッチ31の組み合わせ数に所定周期Tpdを乗算した期間である。図12には、4個の上アームスイッチ31をSW1,SW2,SW3,SW4とし、許可スイッチ数Nrが1,2,3個の場合において組み合わせ数が4つである選択手法を示した。
以上説明した本実施形態によっても、一部の上アームスイッチ31や上アームダイオード33の温度が過度に高くなることを防止できる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態では、許可スイッチ数Nrを様々な値に仮設定した場合の合計損失を算出し、算出した合計損失に基づいて、合計損失が最小となる許可スイッチ数Nrを選択したがこれに限らない。例えば以下の手法を採用してもよい。
モータジェネレータ10の動作点と関係付けられて合計損失が最小となる許可スイッチ数が規定されたマップ情報が、インバータ装置20の備える記憶部(メモリ)に記憶されている(先の図9(d)参照)。ここで動作点には、具体的には例えば、制御量の指令値であって相電流と相関を有するトルク指令値と、モータジェネレータ10の回転速度とが含まれる。この構成において、取得したトルク指令値及び回転速度に対応する許可スイッチ数をマップ情報から選択してもよい。この構成によれば、許可スイッチ数を定める処理を簡素化でき、インバータ装置20のコストの低減を図ることができる。なお、上記動作点に、電源電圧及びスイッチの温度の少なくとも一方を含めてもよい。動作点に電源電圧及びスイッチの温度がさらに含まれる場合、取得したトルク指令値、回転速度、電源電圧及びスイッチの温度に対応して、かつ、合計損失が最小となる許可スイッチ数をマップ情報から選択することとなる。
・上記第1実施形態の図5のステップS24において、合計損失が最小値よりもやや大きい値に対応する許可スイッチ数Nrを選択してもよい。
・上記第1実施形態では、仮設定される許可スイッチ数Nrを1から最大値Nmaxまでとしたがこれに限らない。例えば、合計損失が最小となる許可スイッチ数Nrがどの程度になるかを見積もれる場合、1から最大値Nmaxまでの数のうち一部の数を省いて許可スイッチ数Nrを仮設定してもよい。
・上記第1実施形態では、上,下アームスイッチ31,41のドレイン側だけに上,下アーム切替スイッチ32,42を接続したがこれに限らない。例えば、上,下アームスイッチ31,41のソース側だけに上,下アーム切替スイッチ32,42を接続したり、上,下アームスイッチ31,41のドレイン及びソースの双方に上,下アーム切替スイッチ32,42を接続したりしてもよい。
・上記第1実施形態において、上式(eq1)〜(eq4)で表される各損失の基本量LbSW,LbDi,LbON,LbOFFのうち少なくとも1つを、電源電圧又はスイッチの温度を用いずに算出してもよい。また、上式(eq5)で表されるリカバリ損失の基本量LbRを、電源電圧を用いずに算出してもよい。
・上記第1実施形態では、許可スイッチの数を3段階以上の電流領域で切り替えたがこれに限らず、例えば2段階の電流領域で切り替えてもよい。
・上記第1実施形態において、上アームスイッチの数と下アームスイッチの数とが異なっていてもよい。
・上記第1実施形態の例えばU相上アーム部30Uでは、各上アームスイッチ31に上アーム切替スイッチ32を個別に設けたがこれに限らない。例えば、各上アームスイッチ31のうち、一部であってかつ少なくとも1つの上アームスイッチ31に対応した上アーム切替スイッチ32を設けなくてもよい。
・インバータ装置としては、2レベルインバータに限らず、3レベル以上のマルチレベルインバータ装置であってもよい。ここで、例えば3レベルインバータ装置としては、中性点クランプ型のものや、T型のものを用いることができる。以下、図13を用いて、中性点クランプ型の3レベルインバータ装置について説明する。なお図13において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、インバータ装置70において、第1コンデンサ71と第2コンデンサ72とは、直列接続されている。第1,第2コンデンサ71,72の直列接続体には、直流電源50が並列接続されている。なお以降、第1コンデンサ71と第2コンデンサ72との接続点を中性点Oと称すこととする。
インバータ装置70は、U相第1,第2上アーム部80U,81U、U相第1,第2下アーム部90U,91U、V相第1,第2上アーム部80V,81V、V相第1,第2下アーム部90V,91V、W相第1,第2上アーム部80W,81W、及びW相第1,第2下アーム部90W,91Wを備えている。各相において、第1上アーム部と第2上アーム部とは直列接続され、第1下アーム部と第2下アーム部とは直列接続されている。なお各アーム部は、例えば図2に示すアーム部の構成とすればよい。
U相第2上アーム部81UとU相第1下アーム部90Uとの接続点であるU相接続点PUには、モータジェネレータ10のU相コイルの第1端が接続されている。また、U相第1上アーム部80UとU相第2上アーム部81Uとの接続点には、第1クランプダイオードDc1のカソードが接続され、第1クランプダイオードDc1のアノードには、第2クランプダイオードDc2のカソードが接続されている。第2クランプダイオードDc2のアノードには、U相第1下アーム部90UとU相第2下アーム部91Uとの接続点が接続されている。
V相第2上アーム部81VとV相第1下アーム部90Vとの接続点であるV相接続点PVには、V相コイルの第1端が接続されている。また、V相第1上アーム部80VとV相第2上アーム部81Vとの接続点には、第3クランプダイオードDc3のカソードが接続され、第3クランプダイオードDc3のアノードには、第4クランプダイオードDc4のカソードが接続されている。第4クランプダイオードDc4のアノードには、V相第1下アーム部90VとV相第2下アーム部91Vとの接続点が接続されている。
W相第2上アーム部81WとW相第1下アーム部90Wとの接続点であるW相接続点PWには、W相コイルの第1端が接続されている。また、W相第1上アーム部80WとW相第2上アーム部81Wとの接続点には、第5クランプダイオードDc5のカソードが接続され、第5クランプダイオードDc5のアノードには、第6クランプダイオードDc6のカソードが接続されている。第6クランプダイオードDc6のアノードには、W相第1下アーム部90WとW相第2下アーム部91Wとの接続点が接続されている。
第1クランプダイオードDc1及び第2クランプダイオードDc2の接続点、第3クランプダイオードDc3及び第4クランプダイオードDc4の接続点、並びに第5クランプダイオードDc5及び第6クランプダイオードDc6の接続点には、中性点Oが接続されている。
以上説明したインバータ装置70に対して切替処理を適用することによっても、低電流領域における合計損失の低減効果を得ることができる。
・インバータ装置としては、車両に搭載されるものに限らない。
・各アーム部を構成する上,下アームスイッチとしては、MOSFETに限らず、例えば、入出力端子としてコレクタ及びエミッタを備えるIGBTであってもよい。この場合、各IGBTにフリーホイールダイオードを逆並列に接続すればよい。
・モータジェネレータとしては、Y結線されたものに限らず、Δ結線されたものであってもよい。また、モータジェネレータの制御量としては、トルクに限らず、例えば回転速度であってもよい。さらにモータジェネレータとしては、同期機に限らない。
20…インバータ装置、30U〜30W…上アーム部、40U〜40W…下アーム部、61…切替部。

Claims (10)

  1. 上アーム部(30U〜30W;80U〜80W,81U〜81W)及び下アーム部(40U〜40W;90U〜90W,91U〜91W)を備え、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれが複数のスイッチ(31,41)の並列接続体を有するインバータ装置(20;70)において、
    前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれにおいて前記各スイッチのうち該スイッチの入出力端子間の電流の流通が許可されるスイッチの数が、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれに流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、前記許可されるスイッチの数を切り替える切替部(61)を備えることを特徴とするインバータ装置。
  2. 直流電源(50)の正極端子に接続された正極母線(Lp)と、
    前記直流電源の負極端子に接続された負極母線(Ln)と、
    前記上アーム部(30U〜30W)を構成する前記スイッチである上アームスイッチ(31)に逆並列に接続された上アームダイオード(33)と、
    前記下アーム部(40U〜40W)を構成する前記スイッチである下アームスイッチ(41)に逆並列に接続された下アームダイオード(43)と、
    前記上アームスイッチの入出力端子の少なくとも一方の端子に接続されて、かつ、前記上アーム部及び前記下アーム部の接続点(PU,PV,PW)と前記正極母線との双方に接続される前記上アームスイッチの数を切り替える上アーム切替スイッチ(32)と、
    前記下アームスイッチの入出力端子の少なくとも一方の端子に接続されて、かつ、前記接続点と前記負極母線との双方に接続される前記下アームスイッチの数を切り替える下アーム切替スイッチ(42)と、を備え、
    前記切替部は、前記各上アームスイッチのうち前記許可される上アームスイッチの数が、前記上アーム部に流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、前記上アーム切替スイッチの操作状態を切り替えることにより前記許可される上アームスイッチの数を切り替え、また、前記各下アームスイッチのうち前記許可される下アームスイッチの数が、前記下アーム部に流れる電流が大きい場合よりも小さい場合の方が少なくなるように、前記下アーム切替スイッチの操作状態を切り替えることにより前記許可される下アームスイッチの数を切り替える請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記切替部は、オン駆動信号を供給する前記スイッチの数を切り替えることにより、前記各スイッチのうち前記許可されるスイッチの数を切り替える請求項1に記載のインバータ装置。
  4. 前記インバータ装置の電源電圧及び前記スイッチの温度のうち少なくとも一方が算出パラメータとして定義されており、
    前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれに流れる電流と、前記算出パラメータとに基づいて、前記許可されるスイッチの数を様々な値に仮設定した場合のそれぞれにおいて前記インバータ装置の合計損失を算出する合計損失算出部(61)と、
    前記合計損失算出部により算出された合計損失に対応する前記スイッチの数を算出するスイッチ数算出部(61)と、を備え、
    前記切替部は、前記各スイッチのうち前記許可されるスイッチの数が、前記スイッチ数算出部により算出された数となるように、前記許可されるスイッチの数を切り替える請求項1〜3のいずれか1項に記載のインバータ装置。
  5. 前記スイッチ数算出部は、前記合計損失算出部により算出された合計損失のうち、その値が最小となる前記スイッチの数を算出する請求項4に記載のインバータ装置。
  6. 前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれに流れる電流と関係付けられて前記許可されるスイッチの数が規定された情報が記憶されている記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている情報に基づいて、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれに流れる電流に対応する前記許可されるスイッチの数を算出するスイッチ数算出部(61)と、を備え、
    前記切替部は、前記各スイッチのうち前記許可されるスイッチの数が、前記スイッチ数算出部により算出された数となるように、前記許可されるスイッチの数を切り替える請求項1〜3のいずれか1項に記載のインバータ装置。
  7. 前記各スイッチの温度を取得する温度取得部(61)を備え、
    前記切替部は、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれにおいて該アーム部を構成する前記スイッチの数よりも前記許可されるスイッチの数が少ない場合、前記各スイッチのうち前記温度取得部により取得した温度の低いスイッチから順に前記許可されるスイッチを選択する請求項1〜6のいずれか1項に記載のインバータ装置。
  8. 前記切替部は、前記上アーム部及び前記下アーム部のそれぞれにおいて該アーム部を構成する前記スイッチの数よりも前記許可されるスイッチの数が少ない場合、前記各スイッチのうち前記許可されるスイッチとして選択するスイッチを順次変更する請求項1〜6のいずれか1項に記載のインバータ装置。
  9. 前記インバータ装置は、2レベルインバータ装置である請求項1〜8のいずれか1項に記載のインバータ装置。
  10. 前記上アーム部と前記下アーム部との接続点(PU,PV,PW)には、回転電機(10)のステータ巻線が接続されている請求項1〜9のいずれか1項に記載のインバータ装置。
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