JP2017135605A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017135605A
JP2017135605A JP2016014756A JP2016014756A JP2017135605A JP 2017135605 A JP2017135605 A JP 2017135605A JP 2016014756 A JP2016014756 A JP 2016014756A JP 2016014756 A JP2016014756 A JP 2016014756A JP 2017135605 A JP2017135605 A JP 2017135605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eye
observer
pupil
image
optical element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016014756A
Other languages
English (en)
Inventor
賢治 金野
Kenji Konno
賢治 金野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2016014756A priority Critical patent/JP2017135605A/ja
Publication of JP2017135605A publication Critical patent/JP2017135605A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】装着ズレにより観察者眼の瞳位置がずれても補正された画像を観察できる眼鏡型の画像表示装置を提供する。【解決手段】眼鏡型の画像表示装置G1は、瞳位置検出部D3で検出された瞳位置情報を解析して、観察光学系KKの射出瞳EP位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼EYの瞳位置のズレ量を算出する演算部12と、照明部D1又は表示部D2を制御する制御部11と、を有する。制御部11は、観察光学系KKの射出瞳EP位置及び視野角を変化させることなく、表示部D2からの画像光を観察者眼EYの瞳位置のズレ量に応じて変化させるように、照明部D1又は表示部D2を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は画像表示装置に関するものであり、例えば、液晶表示素子(LCD:liquid crystal display)の2次元画像をホログラフィック光学素子(HOE:holographic optical element)を用いて観察者眼にシースルーで投影表示する眼鏡型の画像表示装置に関するものである。
画像を外界視野(つまり外景)に重ねて表示する眼鏡型の画像表示装置が、特許文献1〜4で提案されている。これらの画像表示装置はハンズフリーで使用されるため、使用者に最適な状況で情報を表示することが重要になり、一方、表示画像だけでなく外界視野も良好に見たいという要望にも応える必要がある。そのため、特許文献1〜3に記載の画像表示装置では、ホログラフィック光学素子を用いることにより、波長選択的な回折反射によるシースルー表示を可能としている。
ホログラフィック光学素子を用いた眼鏡型の画像表示装置には、高いシースルー性が得られるというメリットがある。しかしその反面、画像表示装置の装着位置にズレ(つまり、瞳面に対して平行方向の位置ズレ)があると、それが波長ズレや輝度低下の発生原因となる。このタイプの画像表示装置は装着具の形態で使用されるので、装着ズレはどうしても発生する。したがって、観察される画像への影響を抑える必要があり、装着ズレにより観察者眼の瞳位置が相対的にずれた状態でも良好な画像を観察できる画像表示装置が望まれている。
特開2010−262232号公報 特開2015−213226号公報 特開2010−266775号公報 特開2014−102368号公報
特許文献1に記載の画像表示装置では、観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて画像表示位置を変化させる構成になっている。画像表示位置を変化させるために、表示素子を移動させる駆動装置が設けられた構成では、画像表示装置全体が大型化して装着性が損なわれてしまう。また、画像表示位置を変化させるために、表示素子の表示領域を変更する機構が設けられた構成では、表示素子の大型化を招いてしまう。結果として、画像表示装置全体の大型化により装着性が損なわれることになる。
特許文献2に記載の画像表示装置では、瞳孔撮影用カメラで視線検出を行う構成になっている。瞳孔撮影用カメラで観察者眼の瞳位置を検出することは可能であるが、装置の装着ズレに対応できる構成にはなっていない。したがって、画像表示装置の装着ズレにより瞳位置がずれると、波長ズレや輝度低下といった画像劣化が生じてしまう。
特許文献3に記載の画像表示装置では、瞳位置のズレによる波長変動を考慮して色ムラが生じにくい構成になっている。しかし、根本的な輝度低下への対応ができていないため、画像表示装置の装着ズレにより瞳位置がずれたとき、画像劣化が生じてしまう。
特許文献4に記載の画像表示装置では、視線ズレに対して画像表示を変化させる構成になっている。しかし、ホログラフィック光学素子を使用する構成ではないため、装置の装着ズレに対応できる構成にはなっていない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、ホログラフィック光学素子を用いたシースルー表示の可能な眼鏡型の画像表示装置でありながら、装着ズレにより観察者眼の瞳位置が相対的にずれても良好に補正された画像を観察できる小型軽量の画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明の画像表示装置は、画像を表示する表示部と、
前記表示部から画像光を射出させるための照明を行う照明部と、
前記画像が外界視野に重なるように、前記画像を虚像として観察者眼にシースルーで投影表示する観察光学系と、
観察者眼の瞳位置を検出する瞳位置検出部と、
前記瞳位置検出部で検出された瞳位置情報を解析して、前記観察光学系の射出瞳位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼の瞳位置のズレ量を算出する演算部と、
前記照明部又は表示部を制御する制御部と、
を有する眼鏡型の画像表示装置であって、
前記観察光学系が、前記表示部から射出した画像光を伝搬させる導光板と、前記導光板で伝搬してきた画像光を回折するとともにその光路を折り返すホログラフィック光学素子と、を有し、
前記制御部が、前記観察光学系の射出瞳位置及び視野角を変化させることなく、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させるように、前記照明部又は表示部を制御することを特徴とする。
第2の発明の画像表示装置は、上記第1の発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
前記制御部が、前記表示部の画像全体の明るさ又は色を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることにより、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることを特徴とする。
第3の発明の画像表示装置は、上記第1又は第2の発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
前記制御部が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記表示部の画像の明るさ分布又は色分布を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることにより、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることを特徴とする。
第4の発明の画像表示装置は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
前記観察者眼の瞳位置のズレ量が所定値よりも大きくなると、前記表示部が装着ズレの注意喚起情報の表示を行うように、前記制御部が前記表示部を制御することを特徴とする。
第5の発明の画像表示装置は、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、外界視野を撮影して撮影画面内の被写体に関する外界情報を入力する外界情報入力部を更に有し、
前記瞳位置検出部が観察者眼の瞳位置から観察者眼の視線を検出する機能を有し、
前記瞳位置検出部で得られた視線先に位置する被写体に関する外界情報を前記外界情報入力部で入力し、前記表示部が前記外界情報の拡張現実表示を行うように、前記制御部が前記表示部を制御することを特徴とする。
第6の発明の画像表示装置は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
前記瞳位置検出部が前記観察光学系と同軸に配置されており、その検出範囲が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について、前記観察者眼のまぶたから露出している黒目の大きさ以上の画角を有することを特徴とする。
第7の発明の画像表示装置は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
前記瞳位置検出部が前記観察光学系の外部に配置されており、その検出範囲が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について、前記観察者眼のまぶたから露出している黒目の大きさ以上の画角を有することを特徴とする。
第8の発明の画像表示装置は、上記第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とし、前記ホログラフィック光学素子に対する画面中心主光線の入射角度と反射角度との和を折り返し角度とすると、
前記折り返し角度が30度以上であることを特徴とする。
本発明によれば、ホログラフィック光学素子を用いたシースルー表示の可能な眼鏡型の画像表示装置でありながら、装着ズレにより観察者眼の瞳位置が相対的にずれても良好に補正された画像を観察できる小型軽量の画像表示装置を実現することができる。
画像表示装置の第1の実施の形態を模式的に示す概略断面図。 画像表示装置の第1の実施の形態を示す外観斜視図。 画像表示装置の第2の実施の形態を模式的に示す概略断面図。 画像表示装置の第3の実施の形態を示す外観斜視図。 第3の実施の形態の要部を観察者眼側から見た状態で示す外観斜視図。 画像表示装置の第4の実施の形態を示す外観斜視図。 第4の実施の形態の要部を観察者眼側から見た状態で示す外観図。 観察光学系に対する観察者眼及びその瞳の位置関係の具体例を模式的に示す図。 瞳位置検出部で得られた観察者眼撮影画面を示す図。 観察光学系の射出瞳位置に対する観察者眼の瞳位置のズレと観察される表示画像全体の明るさとの関係を示すグラフ。 観察光学系の射出瞳位置に対する観察者眼の瞳位置のズレと観察される表示画像全体の色との関係を示すグラフ。 光源の発光強度とホログラフィック光学素子の回折効率と観察される画像光強度との関係例を示すグラフ。 観察光学系の射出瞳位置に対する観察者眼の瞳位置のズレと観察される表示画面の明るさ分布との関係を示す説明図。 装着ズレの注意喚起情報が表示された観察表示画面の具体例を示す図。 外界情報の拡張現実表示の具体例を示す説明図。
以下、本発明を実施した画像表示装置等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1に、第1の実施の形態に係る画像表示装置G1の概略断面構造を模式的に示し、図2に、その画像表示装置G1の外観を示す。この画像表示装置G1は、図1に示すように、照明部D1,表示部D2,瞳位置検出部D3,外界情報入力部D4,観察光学系KK,観察者眼照明用の光源10,制御部11,演算部12,信号処理部13等を有しており、図2に示すように、観察光学系KKが眼鏡の一方のレンズ(図2では右眼用レンズ)に相当する光路縦回しタイプの眼鏡型の構成をとっている。図1に示すように、照明部D1は光源1,拡散板2,集光レンズ3等を有し、表示部D2は表示素子4等を有し、瞳位置検出部D3はビームスプリッター5,アイカメラ6等を有し、外界情報入力部D4は外景カメラ14等を有する構成になっている。そして、光源1,拡散板2,集光レンズ3,表示素子4,ビームスプリッター5,アイカメラ6,光源10及び外景カメラ14は、筐体15(図2)内に収容されている。
光源1,表示素子4等は、筐体15を貫通するようにして設けられているケーブル16(図2)を介して、回路基板(不図示)と接続されており、回路基板から光源1,表示素子4等に駆動電力や映像信号が供給されるように構成されている。アイカメラ6や外景カメラ14で得られた信号は、ケーブル16で信号処理部13に送られて、所定のデジタル画像処理,画像圧縮処理等が必要に応じて施され、演算部12において装着ズレによる観察者眼EYの瞳の位置ズレ検出や拡張現実(AR:Augmented Reality)表示用の視線先検出に用いられたり、デジタル映像信号としてメモリー(半導体メモリー,光ディスク等)に記録されたりする。
また、アイカメラ6や外景カメラ14で得られる画像情報だけでなく、外界情報である画像情報や音声情報等も、インターネット等の通信回線を介して外部のサーバーや端末と送受信が可能に構成されている。そして、アイカメラ6や外景カメラ14の撮影機能(静止画撮影機能,動画撮影機能等),表示素子4の画像表示機能等の機能の制御;照明部D1の光源1や表示部D2の表示素子4の駆動制御等は、マイクロコンピューターからなる制御部11で集中的に行われる。
筐体15,観察光学系KK等は、図2に示すように、眼鏡枠に相当する支持機構で観察者眼EYの前方(右眼の前)に支持されるように構成されている。つまり、画像表示装置G1が眼鏡型の形態をとるために、その支持機構は、左右の観察者眼EYの側方にそれぞれ位置して観察者の左右の側頭部にそれぞれ当接するテンプル17R,17Lと、観察者の鼻と当接する鼻当て18R,18Lと、それら左右の構造体を連結するブリッジ17Bと、で構成されている。また、ダミーレンズに相当するプリズム9Dも、上記支持機構により観察者の左眼の前で支持される。
照明部D1は、図1に示すように、光源1,拡散板2,集光レンズ3等で、表示部D2から画像光を射出させるための照明を行う。光源1は、表示素子4を照明するためのものであり、例えば、光強度のピーク波長及び光強度半値の波長幅で、462±12nm(B),525±17nm(G),635±11nm(R)となる3つの波長帯域の光を発するRGB一体型のLED(light emitting diode)で構成されている。このように、光源1が所定の波長幅の光を射出することにより、表示素子4を照明して得られる画像光に所定の波長幅を持たせることができ、後述するホログラフィック光学素子8で画像光を回折させたときに、射出瞳EPの位置で観察する視野角全域にわたって観察者に画像を観察させることができる。
また、光源1の各色についてのピーク波長は、ホログラフィック光学素子8の回折効率のピーク波長の近傍に設定されており、光利用効率の向上が図られている。RGBの光を射出するLEDで光源1を構成すると、照明部D1を安価に実現することができるとともにカラー画像表示が可能となる。また、各LEDは発光波長幅が狭いので、そのようなLEDを複数用いることにより、色再現性が高く、明るい画像表示が可能となる。
光源1から発せられた光は、拡散板2で拡散され、集光レンズ3で集光された後、表示部D2の表示素子4を照明する。表示素子4は、光源1から射出した光を画像データに応じて変調して画像を表示する空間変調素子であり、ここでは、光を透過させる矩形の表示領域を有する透過型LCDの使用を想定している。なお、表示素子4は透過型に限らず、反射型でもよい。反射型の表示素子4としては、例えば、反射型LCD,デジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device)等が挙げられる。
表示素子4から射出した画像光は、瞳位置検出部D3を構成するビームスプリッター5を透過した後、観察光学系KKに入射する。観察光学系KKは、表示素子4の表示画像が外界視野に重なるように、その表示画像を虚像として観察者眼EYにシースルーで投影表示する拡大光学系であり、表示素子4から射出した画像光を伝搬させる導光板としてのプリズム7と、そのプリズム7で伝搬してきた画像光を回折するとともにその光路を折り返すホログラフィック光学素子8と、を有している。
したがって、表示素子4から射出した画像光は、ビームスプリッター5を透過した後、プリズム面7aからプリズム7内に入射する。そして、対向する2つのプリズム面7b,7cでの全反射により導光され、プリズム面7dに設けられているホログラフィック光学素子8での回折反射により、射出瞳EPから観察者眼EYに導かれる。一方、外界視野から後記プリズム9を透過してホログラフィック光学素子8に入射した外光は、そのままホログラフィック光学素子8を透過して観察者眼EYに導かれる。
また、観察者眼EYは観察者眼照明用の光源10で照明され、照明された観察者眼EYから射出した光は、ホログラフィック光学素子8で回折反射され、プリズム7での全反射により導光され、ビームスプリッター5で反射されてアイカメラ6に入射する。つまり、観察光学系KKと同軸に配置されているアイカメラ6によって観察者眼EYが撮影される。アイカメラ6等からなる瞳位置検出部D3により、撮影された観察者眼EYの画像から観察者眼EYの瞳位置が検出され、その瞳位置情報の信号が信号処理部13で処理されて、演算部12に送られる。演算部12は、瞳位置検出部D3で検出された瞳位置情報を解析して、観察光学系KKの射出瞳EP位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼EYの瞳位置のズレ量を算出する。
ここで、表示部D2の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線PX(つまり、表示素子4の画面中心から射出した主光線であり、射出瞳EPを通過する。)とし、各光学面における画面中心主光線PXの方向をZ方向とし、ホログラフィック光学素子8に対して入射する画面中心主光線PXとその面法線を含む平面(入射面)に対して垂直方向をX方向とし、ZX平面に対して垂直方向をY方向とする(図1はYZ断面を示している。)。
また、ホログラフィック光学素子8に対して入射する画面中心主光線PXとその面法線を含む平面(入射面)に対して平行であり、かつ、観察光学系KKの射出瞳EPの瞳面に対して平行な方向をホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向とする。この折り返し方向は、ホログラフィック光学素子8での入射面であるYZ平面に対して平行方向であるため、YZ平面が観察者眼EYから見て縦方向に位置すれば表示画面の垂直方向(光路縦回しタイプのY方向)に相当し、YZ平面が観察者眼EYから見て横方向に位置すれば表示画面の水平方向(光路横回しタイプのY方向)に相当する。
プリズム7は、平行平板の下端部(プリズム面7dの部分)が下端に近くなるほど薄くなった楔状に形成されており、その上端部は上端に近くなるほど厚くなった形状に構成されている(図1)。また、プリズム7は、その下端部に配置されるホログラフィック光学素子8を挟むようにして、接着剤でプリズム9と接合されている。プリズム9は、略U字型の平行平板からなっており(図2)、プリズム7の下端部及び両側面部(左右の各端面)と貼り合わされたときに、プリズム7と一体化されて略平行平板となっている。
プリズム9をプリズム7に接合することにより、観察者が観察光学系KKを介して観察する外界視野に歪みが生じるのを防止することができる。つまり、プリズム9がプリズム7に接合されていないと、外光はプリズム7の楔状の下端部(プリズム面7dの部分)を透過するときに屈折するため、プリズム7を通して観察される外界視野には歪みが生じてしまう。しかし、プリズム7にプリズム9を接合させて一体的な平行平板を形成すると、プリズム7の楔状の下端部を外光が透過するときの屈折をプリズム9でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界視野に歪みが生じるのを防止することができる。なお、プリズム7,9の射出瞳EP側のプリズム面7b,9bと外界側のプリズム面7c,9aは、平面であってもよいし、曲面であってもよい。後者の場合、観察光学系KKに矯正眼鏡レンズとしての機能を持たせることができる。
ホログラフィック光学素子8は、表示素子4から射出した画像光(3原色RGBに対応した波長の光)を回折反射させることにより、表示素子4に表示される画像を拡大して射出瞳EPから観察者眼EYに虚像として導く体積位相型の反射型ホログラムである。このホログラフィック光学素子8は、例えば、回折効率のピーク波長及び回折効率半値の波長幅で、465±5nm(B),521±5nm(G),634±5nm(R)の3つの波長域の光を回折反射させるように作製されている。ここで、回折効率のピーク波長とは、回折効率がピークとなるときの波長のことであり、回折効率半値の波長幅とは、回折効率がそのピークの半値となるときの波長幅のことである。
反射型のホログラフィック光学素子8は、高い波長選択性を有しており、上記波長域(露光波長近辺)の波長の光しか回折反射しないので、回折反射される波長以外の波長を含む外光はホログラフィック光学素子8を透過することになり、高い外光透過率を実現することができる。また、ホログラフィック光学素子8は、軸非対称な正のパワー(パワー:焦点距離の逆数で定義される量)を有している。つまり、ホログラフィック光学素子8は、正のパワーを持つ非球面凹面ミラーと同様の機能を持っている。これにより、装置を構成する各光学部材の配置の自由度を高めて装置を容易に小型化することができるとともに、良好に収差補正された画像を観察者に提供することができる。
画像表示装置G1は、眼鏡型のヘッドマウントディスプレイ(HMD:head mounted display)であり、これを支持機構(テンプル17R,17L等)で観察者の頭部に装着し、表示素子4に画像を表示させると、その画像光が観察光学系KKの射出瞳EPから射出される。したがって、射出瞳EPの位置に観察者眼EYの瞳を合わせると、観察者は画像表示装置1の表示画像の拡大虚像を観察することができる。また、これと同時に、観察者は観察光学系KKを介して、外界視野をシースルーで観察することができる。支持機構を有する眼鏡型の画像投影装置G1によれば、観察者は表示画像と外界視野とを同時にハンズフリーで長時間安定して観察することができ、空いた手で所望の作業を行うことができる。また、観察者の観察方向が一方向に定まるので、観察者は暗環境でも表示画像を探しやすいという利点もある。なお、観察光学系KK等を2つ用いて両眼で画像を観察できるようにしてもよい。
図3に、第2の実施の形態に係る画像表示装置G2の概略断面構造を模式的に示す。第1の実施の形態に係る画像表示装置G1(図1,図2)が光路縦回しタイプであるのに対し、第2の実施の形態に係る画像表示装置G2は光路横回しタイプ(図3)である。YZ平面が観察者眼EYから見て横方向に位置するため、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向は、表示素子4の表示画面の水平方向に相当する。
図4に、第3の実施の形態に係る画像表示装置G3の外観を示し、図5に、その画像表示装置G3の要部を観察者眼EY側から見た状態で示す。この画像表示装置G3は、第1の実施の形態に係る画像表示装置G1(図1,図2)と同様、光路縦回しタイプである。ただし、ダミーレンズに相当するプリズム9D(図2)を搭載しておらず(片眼タイプ)、ケーブル16をテンプル17R内で支持する構成になっているため、軽量・コンパクト化された構成になっている。また、テンプル17Rには、前後方向に移動可能にイヤホン19が保持されており、観察者はテンプル17Rにイヤホン19を保持させたまま(イヤホン19を耳に差し込まなくても)、音声を聞くことが可能になっている。
図6に、第4の実施の形態に係る画像表示装置G4の外観を示し、図7に、その画像表示装置G4の要部を観察者眼EY側から見た状態で示す。この画像表示装置G4は、第1の実施の形態に係る画像表示装置G1(図1,図2)と同様、光路縦回しタイプである。ただし、観察光学系KKを各々支持するフレーム20Rとフレーム20Lを有しており、フレーム20R,20Lの観察者眼EY側にはアイカメラ6a,6b,6cを搭載した構成になっている。画像表示装置G4は、観察光学系KKを左右の観察者眼EYの前方に備えた両眼タイプの構成になっているため、ステレオ視の原理で立体映像を表示することが可能である。したがって、拡張現実表示を行う際に好ましい構成といえる。
画像表示装置G1〜G3では、瞳位置検出部D3(図1)を構成するアイカメラ6が観察光学系KKと同軸に配置されているのに対し、画像表示装置G4では(図7)、瞳位置検出部D3を構成するアイカメラ6a,6b,6cが観察光学系KKの外部(具体的には、光路外のフレーム20R,20L上)に配置されている。図7(A)は、フレーム20Rの観察者眼EY側の下部に1つのアイカメラ6aを有する具体例を示しており、図7(B)は、フレーム20Rの観察者眼EY側の下部に2つのアイカメラ6a,6bを有し、フレーム20Rの観察者眼EY側の上部に1つのアイカメラ6cを有する具体例を示している。
上述した眼鏡型の画像表示装置G1〜G4に対する観察者眼EYの瞳位置の相対的なズレは、画像表示装置G1〜G4の装着ズレによって発生するだけでなく、観察者眼EYが視線を上下左右に移動させることによっても発生する。そして、そのズレの成分は、瞳位置のズレ(平行ズレ)と、視線の変化(眼球の回転による傾きズレ)と、に分けられる。第1〜第4の実施の形態に係る画像表示装置G1〜G4では、装着ズレにより観察者眼EYの瞳位置が相対的にずれても、その影響(画像劣化)を抑えるため、アイカメラ6等からなる瞳位置検出部D3を備えている。
前述したように、画像表示装置G1〜G3ではアイカメラ6が観察光学系KKと同軸に配置されており、画像表示装置G4ではアイカメラ6a,6b,6cがフレーム20R,20Lの観察者眼EY側に配置されている。光源10で照明された観察者眼EYはアイカメラ6,6a,6b,6cで撮影されて、その観察者眼EYの画像情報が得られる。その画像情報から得られた観察者眼EYの視線情報(観察者眼EYの白目の変化,プルキンエ像の変化等)を用いて拡張現実表示が行われる。つまり、瞳位置検出部D3は観察者眼EYの瞳位置から観察者眼EYの視線を検出する機能を有している。さらに、上記画像情報から検出された瞳位置情報に基づいて、観察光学系KKの射出瞳EPの位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼EYの瞳位置のズレ量(平行ズレ量)の算出が行われる。
観察光学系KKの射出瞳EPの位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼EYの瞳位置のズレ量は、画像表示装置G1〜G4に対する観察者眼EYの瞳位置の相対的なズレ量に相当する。図8に、観察光学系KKに対する観察者眼EY及びその瞳(瞳孔)ECの位置関係の具体例を模式的に示し、図9に瞳位置検出部D3で得られた観察者眼撮影画面30を示す。ここでは説明を簡単にするため、視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態では、観察者眼EYにおいて、まぶたELから露出している黒目(虹彩)EBは白目EWの中心に位置し、瞳ECは黒目EBの中心に位置するものとする。
図8において、X軸とY軸との交点が観察光学系KKの射出瞳EP(図1)の中心位置に相当し、図8(A)では、その射出瞳中心に観察者眼EYの瞳ECの中心が位置している。つまり、図8(A)では、視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態にあり、図9(A)は、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を示している。なお、X軸に平行方向が図1及び図3におけるX方向に相当し、Y軸に平行方向が図1及び図3におけるY方向に相当する。
図8(A)に示す観察光学系KKと観察者眼EYとの位置関係を基準として、Y軸に沿って上方向に位置ズレ量Δだけ観察者眼EYが移動した状態を図8(C)に示し、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を図9(C)に示す。なお、Y軸に沿って上方向は、図1における矢印mU方向に相当し、図3における観察者眼EYの右方向である矢印mR方向に相当する。
図8(C)では、観察者眼EYにおける白目EWと黒目EBとの相対的な位置関係に変化がないにもかかわらず、観察者眼EYの瞳ECの中心が観察光学系KKの射出瞳中心(X軸とY軸との交点)から上方向にずれているため、観察光学系KKに対する観察者眼EYの瞳ECの相対的な位置ズレは、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレによるものであることが分かる。
図8(A)に示す観察光学系KKと観察者眼EYとの位置関係を基準として、Y軸に沿って下方向に位置ズレ量Δだけ観察者眼EYが移動した状態を図8(E)に示し、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を図9(E)に示す。なお、Y軸に沿って下方向は、図1における矢印mD方向に相当し、図3における観察者眼EYの左方向である矢印mL方向に相当する。
図8(E)では、観察者眼EYにおける白目EWと黒目EBとの相対的な位置関係に変化がないにもかかわらず、観察者眼EYの瞳ECの中心が観察光学系KKの射出瞳中心(X軸とY軸との交点)から下方向にずれているため、観察光学系KKに対する観察者眼EYの瞳ECの相対的な位置ズレは、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレによるものであることが分かる。
図8(A)に示す観察光学系KKと観察者眼EYとの位置関係を基準として、視線が水平位置からY軸に沿って下方向を向くように、観察者眼EYが正面から下方向を向いた状態を図8(B)に示し、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を図9(B)に示す。
図8(B)では、観察者眼EYにおける白目EWと黒目EBとの相対的な位置関係に変化があるが、その位置関係を観察者眼EYの移動(眼球の回転)により図8(A)の状態(視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態)に戻せば、観察者眼EYの瞳ECの中心が射出瞳中心(X軸とY軸との交点)に位置することになる。したがって、観察光学系KKに対する観察者眼EYの瞳ECの相対的な位置ズレは、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレによるものではなく、観察者眼EYが視線を下方向に移動させたこと(眼球回転による傾きズレ)によるものであることが分かる。
図8(A)に示す観察光学系KKと観察者眼EYとの位置関係を基準として、Y軸に沿って上方向に位置ズレ量Δだけ観察者眼EYが移動し、視線が水平位置からY軸に沿って下方向を向くように、観察者眼EYが正面から下方向を向いた状態を図8(D)に示し、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を図9(D)に示す。
図8(D)では、観察者眼EYの瞳ECの中心が射出瞳中心(X軸とY軸との交点)に位置しているが、観察者眼EYにおける白目EWと黒目EBとの相対的な位置関係に変化がある。その位置関係を観察者眼EYの移動(眼球の回転)により図8(C)の状態(視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態)に戻せば、観察者眼EYの瞳ECの中心が射出瞳中心からずれることになる。つまり、図8(D)では、装着ズレによる観察者眼EYの上方向の位置ズレで発生する瞳ECの位置ズレが、観察者眼EYの視線の下方向の移動(眼球回転による傾きズレ)で発生する瞳ECの位置ズレで相殺されて、瞳ECの中心が射出瞳中心に位置しているにすぎない。したがって、図8(C)の状態と同様、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレが発生していることが分かる。
図8(A)に示す観察光学系KKと観察者眼EYとの位置関係を基準として、Y軸に沿って下方向に位置ズレ量Δだけ観察者眼EYが移動し、視線が水平位置からY軸に沿って上方向を向くように、観察者眼EYが正面から上方向を向いた状態を図8(F)に示し、このとき瞳位置検出部D3で得られる観察者眼撮影画面30を図9(F)に示す。
図8(F)では、観察者眼EYの瞳ECの中心が射出瞳中心(X軸とY軸との交点)に位置しているが、観察者眼EYにおける白目EWと黒目EBとの相対的な位置関係に変化がある。その位置関係を観察者眼EYの移動(眼球の回転)により図8(E)の状態(視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態)に戻せば、観察者眼EYの瞳ECの中心が射出瞳中心からずれることになる。つまり、図8(F)では、装着ズレによる観察者眼EYの下方向の位置ズレで発生する瞳ECの位置ズレが、観察者眼EYの視線の上方向の移動(眼球回転による傾きズレ)で発生する瞳ECの位置ズレで相殺されて、瞳ECの中心が射出瞳中心に位置しているにすぎない。したがって、図8(E)の状態と同様、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレが発生していることが分かる。
観察者眼EYの瞳ECの位置が観察光学系KKの射出瞳EPに対して相対的にずれていても、それが装着ズレによるものか、視線変化(眼球の回転により見る方向を変えること)によるものか、を判断することは困難である。そこで、上述したように白目EWと黒目EBとの相対的な位置の変化を検出する処理が必要になる。具体的には以下のような処理を行う。
まず、観察者眼EYの視線が水平方向を向くように観察者眼EYが正面を向いた状態において、白目EW,黒目EB及び瞳ECの情報のキャリブレーションを行う。瞳ECの情報としては、例えば瞳ECの位置(瞳ECの中心座標)が挙げられる。白目EWの情報としては、例えば図9(A)に示すように、黒目EBと白目EWとの境界線LNの状態(位置,形状等)、観察者眼撮影画面30の4分割領域における白目EWの面積比等が挙げられる。白目EWの面積比は、例えば、図9においてX軸とY軸で4等分に分割された領域の面積をS1,S2,S3,S4としたとき、S1:S2:S3:S4で表される。
次に、観察者眼EYの眼球回転角度を求める。このとき、白目EWの情報(境界線LNの状態、又は白目EWの面積比)を活用するため、観察者眼EYのまぶたELから露出している黒目EBの大きさ以上に画角を広く設定する。視線を検出する際、白目EWの境界線LNや白目EWの面積比はまぶたELの影響を受けるため、瞳位置検出部D3に要求される画角は少なくともまぶたELから露出している境界線LN又は白目EWを含むようにするのが好ましい。
そして、瞳ECの情報として瞳位置を求める。得られた眼球回転角度と瞳位置から、観察者眼EYが正面を向いたときの瞳ECの位置を求める。観察光学系KKの設計上の射出瞳EPの位置と、観察者眼EYの瞳ECの位置と、の差(例えば、中心点のズレ量)を求める。その差が大きいほど、装着ズレによる観察者眼EYの位置ズレが大きく発生していることになる。したがって、その差に応じた画像光の変化により補正を行う。この画像光の変化による補正を以下に説明する。
画像表示装置G1〜G4では、透明な導光板としてのプリズム7と、波長選択性を有する正パワーのホログラフィック光学素子8と、の組み合わせにより、非常に小型でありながら高いシースルー性での画像表示を可能としている。しかし、ホログラフィック光学素子8は、光路の折り返し方向の角度誤差が大きいため、光路の折り返し方向の位置による波長変動が原理的に発生してしまう。そのため、画像表示装置G1〜G4の装着ズレが生じると、光路の折り返し方向の位置によって光源1とのマッチングが変化し、明るさ変動(輝度低下等)や色変動(波長ズレ等)が発生して観察画像に劣化が生じることになる。装置の複雑化・大型化を招くことなくこの問題を解決するために、画像表示装置G1〜G4では、制御部11が、観察光学系KKの射出瞳EP位置及び視野角を変化させることなく、表示部D2からの画像光を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させるように、照明部D1又は表示部D2を制御する構成になっている。その画像光の変化は、瞳EC位置のズレ量に応じたものであるため、瞳EC位置のズレの影響を抑える方向の変化であって、結果として画像劣化の低減方向の変化になる。
画像光を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させる制御としては、光源1の発光強度の変化により画像の明るさや色を変化させる制御(照明部D1の制御)と、表示素子4の画像表示の変化により画像の明るさや色を変化させたり明るさムラ(輝度ムラ)や色ムラ(波長ズレ等)を変化させたりする制御(表示部D2の制御)と、が挙げられる。画像全体の明るさ又は色の補正には前者の制御が適しており、画像の明るさ分布又は色分布の補正には後者の制御又は両方を組み合わせた制御が適している。なお、画像光を観察者眼EYの位置ズレ量に応じて変化させても、表示素子4の表示画像と光源1との位置関係が変化しなければ、設計上の射出瞳EP位置及び視野角も変化しないので、装置の複雑化・大型化を招くことはない。
図10のグラフに、観察光学系KKの射出瞳EP位置に対する観察者眼EYの瞳EC位置のズレと、観察される表示画像全体の明るさと、の関係を示す。画像光の変化による補正を行わないと、観察者眼EYの瞳EC位置が、上方向(図1中の矢印mU方向)にずれた場合と下方向(図1中の矢印mD方向)にずれた場合とのいずれについても、表示画面全体の明るさ(輝度)は低下する。
そこで、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量を演算部12で算出し、制御部11で、表示部D2の画像全体の明るさを観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させることにより、表示部D2からの画像光を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させる。表示部D2の画像全体の明るさを変化させるには、照明部D1の制御を行えばよく、例えば、光源1の発光強度を変化させること(LEDの場合、電流値や発光時間:デューティ比を変化させること)により、表示画像の全体的な明るさの変化を低減する補正を行うことができる。
図11のグラフに、観察光学系KKの射出瞳EP位置に対する観察者眼EYの瞳EC位置のズレと、観察される表示画像全体の色と、の関係を示す。画像光の変化による補正を行わないと、観察者眼EYの瞳EC位置が、上方向(図1中の矢印mU方向)にずれた場合と下方向(図1中の矢印mD方向)にずれた場合とのいずれについても、表示画面全体の色バランスは劣化する。つまり、観察者眼EYの瞳EC位置が上方向にずれると青(B)の相対光強度が強くなり、観察者眼EYの瞳EC位置が下方向にずれると赤(R)の相対光強度が強くなる。
そこで、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量を演算部12で算出し、制御部11で、表示部D2の画像全体の色を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させることにより、表示部D2からの画像光を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させる。表示部D2の画像全体の色を変化させるには、照明部D1の制御を行えばよく、例えば、光源1のRGBの発光強度を変化させること(LEDの場合、RGBの各色について電流値や発光時間:デューティ比を変化させること)により、表示画像の全体的な色バランスの変化を低減する補正を行うことができる。また、表示部D2の画像全体の色を変化させるには、表示部D2の制御を行ってもよく、例えば、表示素子4のRGBの各表示画像を変化させることにより、表示画像の全体的な色バランスの変化を低減する補正を行うことができる。
例えば、図11に示すように、観察者眼EYの瞳EC位置が上方向にずれると、青(B)の相対光強度が増大し、赤(R)と緑(G)の相対光強度が低下する場合には、青(B)の相対光強度が低下し、赤(R)と緑(G)の相対光強度が増大するように(つまり、RGBの割合が図11のグラフと逆になるように)、光源1の電流値や発光時間を制御したり表示素子4の画像表示を制御したりする、色毎の輝度調整を行えばよい。このように表示画像全体の明るさ又は色を制御することにより表示部D2からの画像光を変化させれば、使用者が知覚する画像の変化(画像劣化)を低減することができる。
図12のグラフに、光源1の発光強度と、ホログラフィック光学素子8の回折効率と、観察される画像光強度と、の関係例を示す。光源1の発光強度×ホログラフィック光学素子8の回折効率=観察される画像光強度とする。図12において、左側の3つのグラフは瞳位置が射出瞳中心の場合であり、右側の3つのグラフは瞳位置が上方向にずれた場合である。
瞳位置が上方向にずれると、発光強度は同じでも回折効率は右側にシフトする。射出瞳中心の回折効率は、Gでは発光強度とピーク位置が揃っているが、Bでは波長の短いピークになっており、Rでは波長の長いピークになっている。瞳位置が上方向にずれると波長がずれるので、Bではピーク位置が一致するが、Gでは波長の長い側にピーク位置がずれ、Rでは波長の長い側に更に大きくピーク位置がずれる。
したがって、図11に示すように、瞳位置が射出瞳中心の場合を相対的な明るさの基準とした場合、瞳位置が上方向にずれると、Bの画像光強度は向上し、Gの画像光強度はやや減少し、Rの画像光強度はもっと減少することになる。不図示ではあるが、瞳位置が下方向にずれると、上記とは逆になる。このようにして、輝度と色ムラが発生することになる。
図13に、観察光学系KKの射出瞳EP位置に対する観察者眼EYの瞳EC位置のズレと観察表示画面40の明るさ分布との関係を示す。図13(A)に示す画像観察状態では、図13(C)に示す観察表示画面40のように、観察される表示画像全体の明るさにムラは無い。しかし、観察者眼EYが上方向(矢印mU方向)にずれて、図13(B)に示す画像観察状態になると、図13(D)に示す観察表示画面40のように、観察される表示画像の明るさにムラが生じてしまう。なお、図13(A),(B)では、図示を簡略化するため、観察者眼EYを射出瞳EPからZ方向に離して示している。
画像光の変化による補正を行わない場合、観察者眼EYの瞳EC位置を上下に変動させると、観察表示画面40内の画像の明るさ分布(輝度分布)が変化する。これは、瞳EC位置のズレによって生じるケラレの発生量が、観察表示画面40の上下で異なるからである。観察者眼EYの瞳EC位置が上方向(矢印mU方向)にずれた場合、ホログラフィック光学素子8が無いため、画面上側の光束幅がケラレにより減少することになる。一方、画面中央や画面下側の光束は、ホログラフィック光学素子8があるためケラレの発生はなく、明るさの低減は大きくない。したがって、画像表示装置G1〜G3の下方向の装着ズレにより瞳EC位置が上方向にずれた場合、図13(D)に示すように観察表示画面40の上側が暗くなり、画像表示装置G2の場合(図3)、観察表示画面40の右側が暗くなる。
観察表示画面40の上側が暗くなる場合、それとは逆に上側が明るい出力画像(補正画像)を表示素子4で表示させれば、図13(C)に示す観察表示画面40のような明るさの均一な画像を、観察者眼EYに提示することができる。このように瞳ECの位置ズレ(折り返し方向)によって画像に発生する明るさムラ,色ムラ等の表示ムラは、瞳ECの位置ズレに対応した補正画像を提示することにより相殺可能であり、観察者眼EYには明るさ分布又は色分布が均一化された画像として感じさせることができる。これには、表示素子4で折り返し方向の画像の明るさ分布又は色分布を制御することが必要になる。
そこで、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量を演算部12で算出し、制御部11で、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について表示部D2の画像の明るさ分布又は色分布を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させることにより、表示部D2からの画像光を観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量に応じて変化させる。表示部D2の画像の明るさ分布又は色分布を変化させるには、表示部D2の制御を行えばよく、例えば、表示素子4のRGBの表示画像を変化させることにより、表示画像の明るさ分布又は色分布の変化(つまり、明るさムラや色ムラ)を低減する補正を行うことができる。
画像表示装置G1〜G4は、ホログラフィック光学素子8を用いたシースルー表示の可能な眼鏡型のヘッドマウントディスプレイでありながら、上述したように照明部D1又は表示部D2を制御することによって、装着ズレにより観察者眼EYの瞳EC位置が相対的にずれても良好に補正された画像を観察することが可能となるが、その画像光の補正が可能な瞳位置のズレ量には限界がある。そこで、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量を演算部12で算出し、観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量が所定値よりも大きくなると、表示部D2が装着ズレの注意喚起情報の表示を行うように、制御部11で表示部D2を制御する。
図14に、装着ズレの注意喚起が表示された観察表示画面40の具体例を示す。図14(A)に示す観察表示画面40において、上記のように観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量が所定値よりも大きくなると、光路縦回しタイプの画像表示装置G1,G3,G4では図14(B)に示すように装着ズレの注意喚起情報40aの表示を行い、光路横回しタイプの画像表示装置G2では図14(C)に示すように装着ズレの注意喚起情報40bの表示を行う。注意喚起情報40a,40bは、画像表示装置G1〜G4を表すシンボルと、装着ズレの修正方向を表す矢印と、を含むメッセージで構成されている。このように画像光の補正の限界又はその近くなると、装着ズレの注意喚起情報40a,40bが表示されるため、観察者は画像表示装置G1〜G4の装着ズレを修正して、適正な装着位置に調整することができる。なお、補正限界となる瞳EC位置のズレ量の所定値は、例えば、設計上の射出瞳EPの径と観察者眼EYの瞳ECの径との比に基づいて決めることができる。
前述したように、観察者眼EYはアイカメラ6,6a,6b,6cで撮影されて、その観察者眼EYの画像情報が得られる。その画像情報から検出された瞳位置情報に基づいて装着ズレによる観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量Δ(図8,図9)の算出が行われ、一方、画像情報から得られた観察者眼EYの視線情報を用いて拡張現実(AR)表示が行われる。つまり瞳位置検出部D3によれば、アイカメラ6等の使用で効果的な小型化が可能となるため、大型化を招くことなく瞳位置情報と視線情報の両方を得ることが可能である。
例えば、図15(A)に示すように、画像表示装置G1〜G4(図1〜図7)を装着した観察者41が外界視野(外景)42を見た場合、外界情報入力部D4(図1)の外景カメラ14で外界視野42が撮影されて、図15(B)に示す外景撮影画面50が得られる。外景撮影画面50には被写体42a,42bを含む外界視野42が存在しており、観察者41の視線43の先には被写体42aが存在している。瞳位置検出部D3(図1)により、観察者眼EYの瞳EC位置等から観察者眼EYの視線43を検出することができるので、その視線情報に基づいたシースルーの拡張現実表示を観察表示画面40で行うように、表示部D2が制御部11で制御される。図15(C)に、外界視野42上にシースルーでAR表示された外界情報44及びポインター45を示す。
ポインター45は、瞳位置検出部D3で得られた視線情報に基づいて、視線43の先にシースルー表示される。外界情報44は、視線43の先に位置する被写体42aに関する情報であり、ポインター45が示す被写体42aに関する情報(視線43の先を示す矢印を含む。)としてシースルー表示される。図15(A)に示す観察者41には、図15(C)に示す「富士山(標高3,776m)」という外界情報44が、実際に見ている富士山を含む外界視野42に重なって見えるように表示される。外界情報入力部D4は、外景カメラ14で外界視野42を撮影して外景撮影画面50内の被写体42aに関する外界情報44を入力する。その外界情報44は、インターネット等の通信回線を介して外部のサーバーや端末から、外界情報入力部D4で入力されたものであり、画像情報に限らず音声情報であってもよい。例えば、図4に示すイヤホン19で音声を聞くことも可能である。
画像表示装置G1〜G4のように、瞳位置検出部D3が観察光学系KKと同軸に配置されており、その検出範囲が、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について、観察者眼EYのまぶたELから露出している黒目EBの大きさ以上の画角を有することが好ましい。このように同軸で瞳位置検出を行う構成にすれば、設計上の射出瞳EPの位置で装着ズレによる観察者眼EYの瞳EC位置のズレ量を検出できるので、構成が簡単で小型化が可能になり、機構的にも安定化が可能になる。また、まぶたELから露出している黒目EBの大きさ以上の画角に広く設定すれば、前述したように、白目EWの情報を適正に得ることができる。
画像表示装置G4のように、瞳位置検出部D3が観察光学系KKの外部に配置されており、その検出範囲が、ホログラフィック光学素子8での光路の折り返し方向について、観察者眼EYのまぶたELから露出している黒目EBの大きさ以上の画角を有することが好ましい。このように観察光学系KK外で瞳位置検出を行う構成にすれば、瞳位置検出部D3の配置が観察光学系KKの制限を受けないので、配置の自由度が向上する。また、図7(B)のように複数のアイカメラ6a,6b,6cを配置した場合、広い視野での瞳検出により精度向上が可能となる。また、ステレオ情報により3次元情報が得られることから、眼球の回転等の情報もより正確に得ることが可能となる。
ホログラフィック光学素子8に対する画面中心主光線PXの入射角度と反射角度との和を折り返し角度(つまり、入射と反射の開き角度)とすると、その折り返し角度(図1中の折り返し角度θ)は30度以上であることが好ましい。観察者眼EYの瞳EC位置のズレによって輝度や色が変わるという現象自体は、ホログラフィック光学素子を用いた場合、折り返し角度θが30度以上である場合に顕著になるため、折り返し角度θが30度以上であれば、より一層大きな補正効果を得ることができる。なお、図1に示す折り返し角度θ=60度(>30度)である。
G1〜G4 画像表示装置
KK 観察光学系
D1 照明部
D2 表示部
D3 瞳位置検出部
D4 外界情報入力部
1 光源
2 拡散板
3 集光レンズ
4 表示素子(空間変調素子)
5 ビームスプリッター
6,6a,6b,6c アイカメラ
7 プリズム(導光板)
7a,7b,7c,7d プリズム面
8 ホログラフィック光学素子
9 プリズム
9a,9b プリズム面
9D プリズム
10 光源
11 制御部
12 演算部
13 信号処理部
14 外景カメラ
15 筐体
16 ケーブル
17R,17L テンプル
17B ブリッジ
18R,18L 鼻当て
19 イヤホン
20R,20L フレーム
30 観察者眼撮影画面
40 観察表示画面
40a,40b 注意喚起情報
41 観察者
42 外界視野(外景)
42a,42b 被写体
43 視線
44 外界情報
45 ポインター
50 外景撮影画面
PX 画面中心主光線
EY 観察者眼
EW 白目
EB 黒目(虹彩)
EC 瞳(瞳孔)
LN 境界線
EL まぶた
EP 射出瞳

Claims (8)

  1. 画像を表示する表示部と、
    前記表示部から画像光を射出させるための照明を行う照明部と、
    前記画像が外界視野に重なるように、前記画像を虚像として観察者眼にシースルーで投影表示する観察光学系と、
    観察者眼の瞳位置を検出する瞳位置検出部と、
    前記瞳位置検出部で検出された瞳位置情報を解析して、前記観察光学系の射出瞳位置を基準とする、装着ズレによる観察者眼の瞳位置のズレ量を算出する演算部と、
    前記照明部又は表示部を制御する制御部と、
    を有する眼鏡型の画像表示装置であって、
    前記観察光学系が、前記表示部から射出した画像光を伝搬させる導光板と、前記導光板で伝搬してきた画像光を回折するとともにその光路を折り返すホログラフィック光学素子と、を有し、
    前記制御部が、前記観察光学系の射出瞳位置及び視野角を変化させることなく、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させるように、前記照明部又は表示部を制御することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
    前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
    前記制御部が、前記表示部の画像全体の明るさ又は色を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることにより、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
    前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
    前記制御部が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記表示部の画像の明るさ分布又は色分布を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることにより、前記表示部からの画像光を前記観察者眼の瞳位置のズレ量に応じて変化させることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
  4. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
    前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について前記観察者眼の瞳位置のズレ量が前記演算部で算出され、
    前記観察者眼の瞳位置のズレ量が所定値よりも大きくなると、前記表示部が装着ズレの注意喚起情報の表示を行うように、前記制御部が前記表示部を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 外界視野を撮影して撮影画面内の被写体に関する外界情報を入力する外界情報入力部を更に有し、
    前記瞳位置検出部が観察者眼の瞳位置から観察者眼の視線を検出する機能を有し、
    前記瞳位置検出部で得られた視線先に位置する被写体に関する外界情報を前記外界情報入力部で入力し、前記表示部が前記外界情報の拡張現実表示を行うように、前記制御部が前記表示部を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  6. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
    前記瞳位置検出部が前記観察光学系と同軸に配置されており、その検出範囲が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について、前記観察者眼のまぶたから露出している黒目の大きさ以上の画角を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  7. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とすると、
    前記瞳位置検出部が前記観察光学系の外部に配置されており、その検出範囲が、前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向について、前記観察者眼のまぶたから露出している黒目の大きさ以上の画角を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  8. 前記表示部の画面中心から射出した主光線を画面中心主光線とし、前記ホログラフィック光学素子に対して入射する画面中心主光線とその面法線を含む平面に対して平行であり、かつ、前記観察光学系の射出瞳の瞳面に対して平行な方向を前記ホログラフィック光学素子での光路の折り返し方向とし、前記ホログラフィック光学素子に対する画面中心主光線の入射角度と反射角度との和を折り返し角度とすると、
    前記折り返し角度が30度以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
JP2016014756A 2016-01-28 2016-01-28 画像表示装置 Pending JP2017135605A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016014756A JP2017135605A (ja) 2016-01-28 2016-01-28 画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016014756A JP2017135605A (ja) 2016-01-28 2016-01-28 画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017135605A true JP2017135605A (ja) 2017-08-03

Family

ID=59502895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016014756A Pending JP2017135605A (ja) 2016-01-28 2016-01-28 画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017135605A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099645A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 凸版印刷株式会社 樹脂成形体及び樹脂成形体形成用組成物からなるコーティング剤
WO2019187332A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
WO2020054378A1 (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 ソニー株式会社 表示装置、表示制御方法及び記録媒体
JP2020113916A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 サン電子株式会社 頭部装着型表示装置及びコンピュータプログラム
CN111784806A (zh) * 2020-07-03 2020-10-16 珠海金山网络游戏科技有限公司 一种虚拟角色的绘制方法及装置
JP2020533721A (ja) * 2017-09-06 2020-11-19 エクス・ワイ・ジィー リアリティ リミテッドXyz Reality Limited 建物情報モデルの仮想画像の表示
JP2021056357A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本精機株式会社 レーザー光源制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、方法、及びコンピュータ・プログラム
WO2021106502A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 ソニーグループ株式会社 頭部装着型表示装置、画像表示システム、及び画像表示方法
JP2021526236A (ja) * 2018-05-22 2021-09-30 ルムス エルティーディー. 光視野均一性の改善のための光学システムと方法
WO2021229821A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 日本電信電話株式会社 位置合わせ支援装置、位置合わせ支援方法およびプログラム
WO2021256651A1 (ko) * 2020-06-18 2021-12-23 삼성전자 주식회사 증강 현실 글라스 및 그 동작 방법
CN114446262A (zh) * 2020-10-30 2022-05-06 华为技术有限公司 色偏矫正方法和头戴显示装置
WO2022153759A1 (ja) 2021-01-14 2022-07-21 ソニーグループ株式会社 画像表示装置および画像表示システム
WO2022177209A1 (ko) * 2021-02-17 2022-08-25 삼성전자 주식회사 시선 추적 방법 및 전자 장치
WO2023054793A1 (ko) * 2021-09-30 2023-04-06 한국전자기술연구원 홀로그램 렌즈를 이용한 증강현실 장치 및 제작 장치
US11902714B1 (en) 2020-12-20 2024-02-13 Lumus Ltd. Image projector with laser scanning over spatial light modulator
US11914161B2 (en) 2019-06-27 2024-02-27 Lumus Ltd. Apparatus and methods for eye tracking based on eye imaging via light-guide optical element
US11928257B2 (en) 2021-02-17 2024-03-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and electronic device for tracking eye
US11966062B2 (en) 2017-10-22 2024-04-23 Lumus Ltd. Head-mounted augmented reality device employing an optical bench

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020533721A (ja) * 2017-09-06 2020-11-19 エクス・ワイ・ジィー リアリティ リミテッドXyz Reality Limited 建物情報モデルの仮想画像の表示
US11966062B2 (en) 2017-10-22 2024-04-23 Lumus Ltd. Head-mounted augmented reality device employing an optical bench
JP2019099645A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 凸版印刷株式会社 樹脂成形体及び樹脂成形体形成用組成物からなるコーティング剤
CN111279250B (zh) * 2018-03-27 2022-01-14 日立乐金光科技株式会社 导光板、导光板制造方法和影像显示装置
JP2019174511A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
WO2019187332A1 (ja) * 2018-03-27 2019-10-03 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
CN111279250A (zh) * 2018-03-27 2020-06-12 日立乐金光科技株式会社 导光板、导光板制造方法和影像显示装置
US11428939B2 (en) 2018-03-27 2022-08-30 Hitachi-Lg Data Storage, Inc. Light-guiding plate, light-guiding plate manufacturing method, and video display device
JP6993916B2 (ja) 2018-03-27 2022-01-14 株式会社日立エルジーデータストレージ 導光板、導光板製造方法及び映像表示装置
JP7360178B2 (ja) 2018-05-22 2023-10-12 ルムス エルティーディー. 光視野均一性の改善のための光学システムと方法
JP2021526236A (ja) * 2018-05-22 2021-09-30 ルムス エルティーディー. 光視野均一性の改善のための光学システムと方法
WO2020054378A1 (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 ソニー株式会社 表示装置、表示制御方法及び記録媒体
JP2020113916A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 サン電子株式会社 頭部装着型表示装置及びコンピュータプログラム
US11914161B2 (en) 2019-06-27 2024-02-27 Lumus Ltd. Apparatus and methods for eye tracking based on eye imaging via light-guide optical element
JP2021056357A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 日本精機株式会社 レーザー光源制御装置、ヘッドアップディスプレイ装置、方法、及びコンピュータ・プログラム
WO2021106502A1 (ja) * 2019-11-29 2021-06-03 ソニーグループ株式会社 頭部装着型表示装置、画像表示システム、及び画像表示方法
WO2021229821A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18 日本電信電話株式会社 位置合わせ支援装置、位置合わせ支援方法およびプログラム
JPWO2021229821A1 (ja) * 2020-05-15 2021-11-18
JP7409497B2 (ja) 2020-05-15 2024-01-09 日本電信電話株式会社 位置合わせ支援装置、位置合わせ支援方法およびプログラム
WO2021256651A1 (ko) * 2020-06-18 2021-12-23 삼성전자 주식회사 증강 현실 글라스 및 그 동작 방법
US11852830B2 (en) 2020-06-18 2023-12-26 Samsung Electronics Co., Ltd. Augmented reality glass and operating method therefor
CN111784806A (zh) * 2020-07-03 2020-10-16 珠海金山网络游戏科技有限公司 一种虚拟角色的绘制方法及装置
CN114446262B (zh) * 2020-10-30 2023-09-08 华为技术有限公司 色偏矫正方法和头戴显示装置
CN114446262A (zh) * 2020-10-30 2022-05-06 华为技术有限公司 色偏矫正方法和头戴显示装置
US11902714B1 (en) 2020-12-20 2024-02-13 Lumus Ltd. Image projector with laser scanning over spatial light modulator
WO2022153759A1 (ja) 2021-01-14 2022-07-21 ソニーグループ株式会社 画像表示装置および画像表示システム
WO2022177209A1 (ko) * 2021-02-17 2022-08-25 삼성전자 주식회사 시선 추적 방법 및 전자 장치
US11928257B2 (en) 2021-02-17 2024-03-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and electronic device for tracking eye
WO2023054793A1 (ko) * 2021-09-30 2023-04-06 한국전자기술연구원 홀로그램 렌즈를 이용한 증강현실 장치 및 제작 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017135605A (ja) 画像表示装置
US7144113B2 (en) Virtual image display apparatus
JP4835327B2 (ja) 映像表示装置、及び頭部装着式映像表示装置
JP4874593B2 (ja) 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
US9927613B2 (en) Image display apparatus and head mounted display
US10890776B1 (en) Pancake lens ghosting mitigation
CN111352241B (zh) 头戴式显示器
JPH06175075A (ja) 画像表示装置
JP2007333952A (ja) 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
US20180045962A1 (en) Image Display Device and Optical See-Through Display
JP2009157291A (ja) 映像表示装置及びヘッドマウントディスプレイ
WO2016139903A1 (ja) 画像表示装置、プロジェクター及び透過型表示装置
JP2009157290A (ja) 映像表示装置及びヘッドマウントディスプレイ
JP3328028B2 (ja) 頭部装着型映像表示装置
WO2018043254A1 (ja) 映像表示装置と光学シースルーディスプレイ
CN114450621A (zh) 头戴式显示器
JP2010145561A (ja) ヘッドマウントディスプレイ
JP2010243972A (ja) 映像表示装置およびヘッドマウントディスプレイ
JP5077545B2 (ja) コンバイナ光学系、装着型ディスプレイ装置、および眼鏡
JP4985247B2 (ja) ヘッドマウントディスプレイ
WO2020255562A1 (ja) 画像表示装置及び表示装置
JP2007248545A (ja) 映像表示装置および映像表示システム
US10718949B1 (en) Display apparatus and method of displaying
JP2002365585A (ja) 頭部装着用ディスプレー用光学システム
JP2021152565A (ja) 表示装置及び光学素子