JP2007248545A - 映像表示装置および映像表示システム - Google Patents

映像表示装置および映像表示システム Download PDF

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哲也 野田
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Abstract

【課題】各映像表示装置の各光路コンバイナの反射特性を考慮して映像表示システムを構築し、各映像表示装置からの2つの表示映像をともに明るく観察させる。
【解決手段】観察者から遠い側の装置は、第1映像表示素子にて表示された第1映像の光を反射させる一方、外界像の光を透過させる第1光路コンバイナを有する。観察者に近い側の装置は、第2映像表示素子にて表示された第2映像の光を反射させる一方、第1光路コンバイナを介して得られる外界像の光および第1映像の光を透過させる第2光路コンバイナを有する。外界像の光が第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナを介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナの反射波長域Pは第1光路コンバイナの反射波長域Qとは異なっている。これにより、第1映像の光が第2光路コンバイナを透過する際に、第2の光路コンバイナでの反射によって透過光量が低下することがない。
【選択図】図1

Description

本発明は、観察者の前方に2つの映像表示装置を順に配置して、外界像の光と各映像表示装置からの映像光とを観察者の瞳に導く映像表示システムと、その映像表示システムに適用される、観察者に近い側の映像表示装置とに関するものである。
従来から、ヘッドアップディスプレイ(例えば特許文献1または2参照)やヘッドマウントディスプレイ(例えば特許文献3参照)と呼ばれるシースルータイプの映像表示装置がよく知られている。これらの映像表示装置は、原理的にはいずれも、透明基材上に形成された反射透過特性を有する膜を用い、映像表示素子からの映像光を上記膜で観察者の瞳の方向に反射させる一方、外界像の光を透過させ、上記映像光と上記膜を透過してきた外界像の光とを重ね合わせて観察者に視認させるものである。なお、上記膜は、映像光の光路と外界像の光の光路とを重ね合わせる機能を持つため、光路コンバイナとも呼ばれる。
このような映像表示装置を使用すれば、観察者は、前方の外界像から視線をそらせることなく、映像表示素子から必要な情報を追加で観察することが可能となる。したがって、上記映像表示装置は、さまざまなシーンで非常に有用である。
特開昭60−192912号公報 特公平7−110584号公報 特開平4−318809号公報
ところで、観察者が必要とする追加情報は、観察者のおかれている状況により多種多様である。つまり、常時必要となる情報もあれば、ある状況下である瞬間でのみ必要となる情報もある。したがって、映像表示装置においては、これら常時必要な情報や、間欠的に必要な情報を適宜選択して表示し、観察者に提供できるようにすることが最も効果的である。
しかし、このような情報の提供の仕方を1つの映像表示装置のみで行おうとすると、その映像表示装置は、各シーンに応じて適切な情報を表示するために、非常に複雑な処理機能が求められ、大掛かりな装置となってしまう。また、観察者の使用シーンは多岐にわたるため、各使用シーンに対応した装置を個々に構成した場合には、逆に汎用性に乏しい装置となってしまう。さらに、観察者が視線を動かさずに観察できる視野領域には限りがあるため、1つの映像表示装置だけでは、その視野領域中に表示できる情報量に限界がある。
そこで、例えば、2つの映像表示装置を重ね合わせて用いる映像表示システムを構築すれば、必要な情報の表示機能を各映像表示装置に分離することができるため、上記の不都合を有効に解消することができるものと思われる。
ところが、単純に、シースルータイプの映像表示装置を複数重ねて用いるだけでは、各映像表示装置の各光路コンバイナ同士における反射特性の関係が何ら規定されていないため、例えば、一方の映像表示装置からの映像光が他方の映像表示装置の光路コンバイナを透過する際に、その光路コンバイナで反射されてしまい、結果として、観察者が各映像表示装置の2つの表示映像をともに明るく観察できない場合が生ずる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、各映像表示装置の各光路コンバイナの反射特性を考慮して映像表示システムを構築することにより、各映像表示装置からの2つの表示映像をともに明るく観察することができる映像表示システムと、その映像表示システムに適用される、観察者に近い側の映像表示装置とを提供することにある。
本発明の映像表示装置は、観察者の前方に2つの映像表示装置を順に配置して、外界像の光と各映像表示装置からの映像光とを観察者の瞳に導く映像表示システムにおける、観察者に近い側の映像表示装置であって、観察者から遠い側の映像表示装置は、映像を表示する第1映像表示素子と、第1映像表示素子の表示映像の光を反射させる一方、外界像の光を透過させることにより、これら2つの光の光路を重ね合わせる第1光路コンバイナとを備えており、観察者に近い側の映像表示装置は、映像を表示する第2映像表示素子と、第2映像表示素子の表示映像の光を反射させる一方、第1光路コンバイナを介して得られる外界像の光と第1映像表示素子の表示映像の光とを透過させることにより、これら3つの光の光路を重ね合わせる第2光路コンバイナとを備えており、外界像の光が第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナを介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナの反射特性は、第1光路コンバイナの反射特性とは異なっていることを特徴としている。
なお、以下での説明の便宜上、観察者から遠い側の映像表示装置を第1映像表示装置とし、その第1映像表示装置の第1映像表示素子の表示映像を第1映像とする。また、観察者に近い側の映像表示装置を第2映像表示装置とし、その第2映像表示装置の第2映像表示素子の表示映像を第2映像とする。
上記の構成によれば、第2映像の光は、第2光路コンバイナで反射されて観察者の瞳に導かれる。一方、第1映像の光は第1光路コンバイナにて反射され、外界像の光は第1光路コンバイナを透過し、これら2つの光が同じ光路で第2光路コンバイナを透過し、その後は第2映像の光と同じ光路で観察者の瞳に導かれる。したがって、観察者は、第1映像、第2映像および外界像の3つの映像を同時に観察することが可能となる。
ここで、外界像の光が第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナを介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナの反射特性は、第1光路コンバイナの反射特性とは異なっている。例えば、上記光路上において、第2光路コンバイナの反射波長域は、第1光路コンバイナの反射波長域と異なっていてもよいし、第1光路コンバイナの反射波長域の内側の領域となっていてもよい。また、上記光路上において、第2光路コンバイナの反射率のピークは、第1光路コンバイナの反射率のピークよりも低くてもよいし、第2光路コンバイナの反射率は、可視光の波長域全域で第1光路コンバイナの反射率よりも低くてもよい。
このように、第2光路コンバイナの反射特性は、上記光路上で第1光路コンバイナの反射特性とは異なっており、第1光路コンバイナの反射特性を考慮して設定されているので、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光が第2光路コンバイナを透過する際に、第2の光路コンバイナでの反射によって透過光量が低下するのを抑えることができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を明るく観察することができる。
また、本発明においては、第2光路コンバイナの反射波長域は、第1光路コンバイナの反射波長域とは異なっていてもよい。この場合、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光が第2光路コンバイナを透過する際に、第2の光路コンバイナで反射されることがなく、その透過光量が低下するのを確実に抑えることができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を確実に明るく観察することができる。
また、本発明においては、第2光路コンバイナの反射波長域は、第1光路コンバイナの反射波長域の内側にあってもよい。この場合、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナで反射されるが、第2光路コンバイナの反射波長域が第1光路コンバイナの反射波長域よりも狭いので、第1映像の光の大半は、第2光路コンバイナを透過して観察者の瞳に導かれる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
また、本発明においては、第2光路コンバイナの反射率のピークは、第1光路コンバイナの反射率のピークよりも低くてもよい。この場合でも、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナで反射されるが、上記のように第2光路コンバイナの反射率ピークを設定することにより、第1映像の光の第2光路コンバイナでの反射光量を抑え、その大半を観察者の瞳に導くことができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
また、本発明においては、第2光路コンバイナの反射率は、可視光の波長域全域で第1光路コンバイナの反射率よりも低くてもよい。この場合でも、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナで反射されるが、上記のように第2光路コンバイナの反射率を設定することにより、第1映像の光の第2光路コンバイナでの反射光量を可視光の波長域全域で抑えて、その大半を観察者の瞳に導くことができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
また、本発明においては、第1光路コンバイナで反射される光の第2光路コンバイナでの反射率が、70%以下であってもよい。この場合、第1光路コンバイナで反射される第1映像の光の第2光路コンバイナでの透過率を30%以上確保することができるので、観察者は、第1映像を十分明るく観察することができる。
また、本発明においては、第1映像表示素子の表示映像(第1映像)の虚像を第1虚像とし、第2映像表示素子の表示映像(第2映像)の虚像を第2虚像とすると、第1光路コンバイナは、該第1光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第1虚像を表示させ、第2光路コンバイナは、該第2光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第2虚像を表示させ、観察者の瞳位置と第2虚像の表示位置との間の距離は、観察者の瞳位置と第1虚像の表示位置との間の距離と同じになるように設定されていてもよい。
このように、虚像表示距離を互いに一致させることにより、観察者は、第1虚像および第2虚像の両者を同時にボケなく観察することができる。
また、本発明においては、第1映像表示素子の表示映像(第1映像)の虚像を第1虚像とし、第2映像表示素子の表示映像(第2映像)の虚像を第2虚像とすると、第1光路コンバイナは、該第1光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第1虚像を表示させ、第2光路コンバイナは、該第2光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第2虚像を表示させ、観察者の瞳位置と第2虚像の表示位置との間の距離は、観察者の瞳位置と第1虚像の表示位置との間の距離と異なるように設定されていてもよい。
このように、虚像表示距離を互いに異ならせることにより、例えば、第1虚像と第2虚像とのうちの一方の虚像の表示位置では、他方の虚像はボケて観察者に観察されるので、一方の虚像を観察者に容易に注視させることができる。
また、本発明においては、観察される第2虚像の輝度は、第1虚像の輝度とは異なっていてもよい。この場合、例えば、第1虚像と第2虚像とのうちで輝度の高いほうに、観察者への注視を促すことができる。したがって、輝度の高いほうの映像(虚像)が例えば警告に関するものであれば、観察者はその警告を容易に認識することが可能となる。
また、本発明においては、第2映像表示素子は、光を出射する光源と、光源から出射される光を変調して映像を表示する光変調素子と、光量の調節量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、光源から出射される光の光量を調節する光量調節手段とを有していてもよい。
ここで、光量調節手段が受ける、光量の調節量に応じた信号としては、例えば、光源から出射される光の光量を観察者が手動で設定入力するための入力部からの信号であってもよい。また、第1映像表示装置として、例えば車に装着されるヘッドアップディスプレイを想定し、第2映像表示装置として、例えば観察者の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイを想定した場合には、上記の信号としては、例えば、車の前方への人の飛び出しを検知し、その検知信号を警告信号として光量調節手段に出力する検知信号出力部(センサ)からの信号や、GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機能による進行方向の案内表示が必要になったときに、その旨の信号を光量調節手段に出力する案内信号出力部からの信号であってもよい。
このとき、検知信号出力部から出力される信号と、案内信号出力部から出力される信号とを、光源からの出射光量が互いに異なるようにする信号に対応付けることで、検知信号出力部や案内信号出力部から出力される信号を、光量調節量に応じた信号とすることができる。
なお、検知信号出力部や案内信号出力部は、映像表示システム自体が有していればよく、必ずしも、第2映像表示装置が有している必要はない。
上記の構成によれば、光量調節手段は、(入力部等から)光量の調節量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、光源から出射される光の光量を調節するので、光変調素子にて表示される映像の輝度を、上記調節量に基づいて調節することができる。
また、本発明においては、第2光路コンバイナは、体積位相型の反射型ホログラム光学素子であることが望ましい。体積位相型の反射型ホログラムは、反射波長域が狭く、シースルー性が高いので、観察者は第2光路コンバイナを介して得られる第1映像および外界像を明るく観察することができる。
また、本発明においては、上記ホログラム光学素子は、第2映像表示素子の表示映像を拡大する非軸対称な正の光学パワーを有し、かつ、第2映像表示素子の表示映像を観察者の瞳に虚像として導く接眼光学系の少なくとも一部を構成していてもよい。
接眼光学系の少なくとも一部がホログラム光学素子で構成されるので、接眼光学系を小型、軽量に構成することができる。また、接眼光学系は、非軸対称な正の光学パワーを有し、第2映像表示素子の第2映像を拡大虚像として観察者に提供するので、良好に収差補正された映像(第2映像)を観察者に提供することができる。
また、本発明においては、上記接眼光学系は、第2映像表示素子からの映像光を内部で全反射させて上記ホログラム光学素子を介して観察者の瞳に導く透明基板を有していてもよい。
このように、透明基板の内部での全反射により、第2映像表示素子からの映像光をホログラム光学素子に導くので、第2映像表示素子からの映像光を無駄なく利用して、観察者に明るい映像(第2映像)を提供することができるとともに、外界像の光の透過率が高くなるので、外界像の視認性を高めることができる。また、第2映像表示素子を接眼光学系から離れた位置に配置することも可能となり、観察者の外界に対する視野を広く確保することができる。
また、本発明の映像表示装置は、上記接眼光学系を観察者の眼前で支持する支持手段をさらに備えていてもよい。
この場合、接眼光学系が支持手段によって観察者の眼前で支持されるので、観察者はハンズフリーとなり、外界像、第1映像表示素子の表示映像(第1映像)および第2映像表示素子の表示映像(第2映像)を観察しながら、空いた手で所望の作業を行うことができる。また、観察者の観察方向が一方向に定まるので、観察者は暗環境でも表示映像を探しやすいという利点もある。さらに、支持手段が接眼光学系を観察者の片眼の前で支持する構成とすれば、装置自体を軽量化することができる。
また、本発明においては、第2映像表示素子と上記接眼光学系との間の光路長の変化量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、上記光路長を変化させる光路長可変手段を有していてもよい。
ここで、上記の光路長可変手段としては、例えば、第2映像表示素子を接眼光学系に対して離接させる駆動手段、およびその駆動手段を制御する駆動制御手段を想定することができる。
また、上記光路長の変化量に応じた信号としては、例えば、第2映像表示素子と接眼光学系との間の光路長を観察者が手動で設定入力するための入力部からの信号であってもよい。さらに、第1映像表示装置として、例えば車に装着されるヘッドアップディスプレイを想定し、第2映像表示装置として、例えば観察者の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイを想定した場合には、上記の信号としては、例えば、車の前方への人の飛び出しを検知し、その検知信号を警告信号として光路長可変手段に出力する検知信号出力部(センサ)からの信号や、GPSを利用したナビゲーション機能による進行方向の案内表示が必要になったときに、その旨の信号を光路長可変手段に出力する案内信号出力部からの信号であってもよい。
このとき、検知信号出力部から出力される信号と、案内信号出力部から出力される信号とを、第2映像表示素子と接眼光学系との間の光路長が互いに異なるようにする信号に対応付けることで、検知信号出力部や案内信号出力部から出力される信号を、光路長の変化量に応じた信号とすることができる。
なお、検知信号出力部や案内信号出力部は、映像表示システム自体が有していればよく、必ずしも、第2映像表示装置が有している必要はない。
上記の構成によれば、光路長可変手段は、(入力部等から)光路長の変化量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、第2映像表示素子と接眼光学系との間の光路長を変化させるので、第1虚像表示距離に対して第2虚像表示距離を上記変化量に基づいて調節することができる。なお、第1虚像表示距離とは、第1光路コンバイナに対して観察者とは反対側に表示される第1映像の虚像(第1虚像)の表示位置と観察者の瞳位置との間の距離を指す。また、第2虚像表示距離とは、第2光路コンバイナに対して観察者とは反対側に表示される第2映像の虚像(第2虚像)の表示位置と観察者の瞳位置との間の距離を指す。
その結果、例えば、第1および第2虚像表示距離を互いに一致させれば、観察者は、第1虚像および第2虚像の両者を同時にボケなく観察することができる。また、逆に、第1および第2虚像表示距離を互いに異ならせれば、例えば、第1虚像と第2虚像とのうちの一方の虚像の表示位置では、他方の虚像はボケて観察者に観察されるので、一方の虚像を観察者に容易に注視させることができる。
本発明の映像表示システムは、観察者の前方に2つの映像表示装置を順に配置して、外界像の光と各映像表示装置からの映像光とを観察者の瞳に導く映像表示システムであって、観察者に近い側の映像表示装置は、上述した本発明の映像表示装置であることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明の映像表示装置(第2映像表示装置)を観察者の前方に配置するとともに、その映像表示装置に対して観察者とは反対側に別の映像表示装置(第1映像表示装置)を配置することにより、映像表示システムが構成される。このような構成では、外界像と各映像表示装置の表示映像とを重ね合わせてシースルーで観察することができるとともに、第2映像とともに第1映像を明るく観察することができる。
また、本発明においては、第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナにおける可視光領域の透過光の平均反射率が、それぞれ70%以下であることが望ましい。この場合、外界像の光の第1光路コンバイナでの平均透過率が30%以上確保され、第1光路コンバイナを介して得られる第1映像の光および外界像の光の第2光路コンバイナでの平均透過率が30%以上確保されるので、観察者は、第2映像に加えて、第1映像および外界像も明るく観察することができる。
また、本発明においては、第1映像表示素子および第2映像表示素子における映像の表示を制御する表示制御手段を備えており、上記表示制御手段は、第1映像表示素子および第2映像表示素子のどちらか一方のみ、映像を表示させるようにしてもよい。
このような表示制御手段の制御により、外界像を観察者に観察させながら、表示された第1映像または第2映像のみに、観察者の注視を促すことができる。
また、本発明においては、第1映像表示素子および第2映像表示素子における映像の表示を制御する表示制御手段を備えており、上記表示制御手段は、第1映像表示素子および第2映像表示素子のうち、一方に映像を常時表示させ、他方に映像を間欠的に表示させるようにしてもよい。
このような表示制御手段の制御により、間欠的に表示される映像については、その間欠表示によって観察者の注意を引き寄せることができ、その映像への観察者の注視を促すことができる。また、映像を間欠的に表示することで、必要以上の情報を表示しなくても済み、観察者にとっても不要な情報表示による目障りとなることがなく、使い勝手がよい。
また、本発明においては、第1映像表示素子または第2映像表示素子における一時的な映像の表示が必要になったときにその旨の信号を上記表示制御手段に出力する信号出力手段をさらに備えており、上記表示制御手段は、上記信号出力手段からの信号を受けたときに、第1映像表示素子および第2映像表示素子のうちで一時的な映像の表示が必要になった映像表示素子に対して、映像を一時的に表示させるようにしてもよい。
なお、第1映像表示装置として、例えば車に装着されるヘッドアップディスプレイを想定し、第2映像表示装置として、例えば観察者の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイを想定した場合には、上記の信号出力手段としては、例えば、車の前方への人の飛び出しを検知し、その検知信号を警告信号として表示制御手段に出力する検知信号出力部(センサ)や、GPSを利用したナビゲーション機能による進行方向の案内表示が必要になったときに、その旨の信号を表示制御手段に出力する案内信号出力部を想定することができる。
上記の構成によれば、表示制御手段は、信号出力手段からの信号を受けたときに、第1映像表示素子および第2映像表示素子のうちで一時的な映像の表示が必要になった映像表示素子に対して、映像を一時的に表示させるので、上記の間欠表示を信号出力手段からの信号に基づいて確実に実現することができ、間欠表示によって得られる上述の効果を確実に得ることができる。
また、本発明においては、2つの映像表示装置は、互いに分離されていることが望ましい。この場合、各映像表示装置を一体的に構成した場合に比べて、各映像表示装置の構成や配置の自由度が増大するので、使用目的に応じた映像表示システムの構築が可能となる。
本発明によれば、外界像の光が第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナを介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナの反射特性は、第1光路コンバイナの反射特性とは異なっているので、第1光路コンバイナで反射された第1映像の光が第2光路コンバイナを透過する際に、第2の光路コンバイナでの反射によって透過光量が低下するのを抑えることができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を明るく観察することができる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(1.映像表示システムの構成)
図2は、本実施形態に係る映像表示システムの概略の構成を示す説明図である。この映像表示システムは、第1映像表示装置1と、第2映像表示装置2とを備えている。第1映像表示装置1としては、例えば車に装着されるヘッドアップディスプレイを考えることができ、第2映像表示装置2としては、例えば観察者の頭部に装着されるヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDとも称する)を考えることができる。
それゆえ、観察者がHMDを装着して車の運転席に座った場合には、第1映像表示装置1および第2映像表示装置2は、観察者の前方に順に配置されることになる。つまり、第1映像表示装置1は、観察者の前方で観察者から遠い側に配置され、第2映像表示装置2は、第1映像表示装置1よりも観察者に近い側に配置されることになる。以下、まず、第1映像表示装置1および第2映像表示装置2の概略の構成について説明する。
第1映像表示装置1は、第1映像表示素子11と、第1光路コンバイナ12とを備えている。
第1映像表示素子11は、映像を表示する素子であり、例えば光を出射する光源と、光源からの光を画像データに応じて変調して映像を表示する光変調素子とを含んで構成されている。
第1光路コンバイナ12は、第1映像表示素子11の表示映像(以下、第1映像とも称する)の光を反射させる一方、外界像の光を透過させることにより、これら2つの光の光路を重ね合わせるものであり、例えばハーフミラーや多層膜で構成されている。
一方、第2映像表示装置2は、第2映像表示素子21と、第2光路コンバイナ22とを備えている。
第2映像表示素子21は、映像を表示する素子であり、例えば光を出射する光源と、光源からの光を画像データに応じて変調して映像を表示する光変調素子とを含んで構成されている。なお、この光変調素子としては、例えば透過型や反射型のLCD(Liquid Crystal Display)やDMD(Digital Micromirror Device;米国テキサスインスツルメント社製)で構成することが可能である。
第2光路コンバイナ22は、第2映像表示素子21の表示映像(以下、第2映像とも称する)の光を反射させる一方、第1光路コンバイナ12を介して得られる外界像の光と第1映像表示素子11の表示映像の光とを透過させることにより、これら3つの光の光路を重ね合わせるものであり、例えばホログラム光学素子(HOE;Holographic Optical Element)、ハーフミラー、多層膜で構成することが可能である。
上記の構成によれば、第2映像表示装置2の第2映像の光は、第2光路コンバイナ22で反射されて観察者の瞳に導かれる。一方、第1映像表示装置1の第1映像の光は第1光路コンバイナ12にて反射され、外界像の光は第1光路コンバイナ12を透過し、これら2つの光が同じ光路で第2光路コンバイナ22を透過し、その後は第2映像の光と同じ光路で観察者の瞳に導かれる。
このように、本映像表示システムでは、第1映像表示装置1と第2映像表示装置2とを観察者の前方に順に配置することにより、第1映像表示装置1および第2映像表示装置2からの各映像光と外界像の光とを観察者の瞳に導くことができる。したがって、観察者は、第1映像、第2映像および外界像の3つの映像を同時に観察することが可能となる。
また、本映像表示システムでは、2つの映像表示装置(第1映像表示装置1および第2映像表示装置2)は、互いに分離されており、独立して配置されている。これにより、2つの映像表示装置を一体的に構成した場合に比べて、各映像表示装置の構成や配置の自由度が増大する。したがって、使用目的に応じた映像表示システムの構築が可能となる。
また、2つの映像表示装置を互いに分離された別々の独立した装置とすることで、それぞれ単純化された装置として機能させることができる。これにより、様々な装置同士の組み合わせにより、必要な機能を発現する映像表示システムを構築することが可能となり、汎用性が高くなる。
また、例えば、映像表示システムを構成する2つの映像表示装置が両方ともHMDの場合は、これらを頭部に装着するにしては大きくて重く、不便である。逆に、2つの映像表示装置が両方とも装置に固定されたヘッドアップディスプレイである場合には、観察者の頭部移動でどちらの映像もすぐに観察できなくなる。しかし、本映像表示システムのように、第1映像表示装置1をヘッドアップディスプレイで構成し、第2映像表示装置2をHMDで構成することで、そのような不都合が生じることはなくなる。
また、第2映像表示装置2をHMDで構成した場合、第2映像は、観察者の顔の移動に関係なく、常に観察者に視認されるので、第1映像表示装置1をヘッドアップディスプレイとし、これを車の車体などの周囲に固定することで、固定された表示領域に表示したい第1映像と、常に顔の前で観察したい第2映像とに機能分離して表示することが可能となる。
このように、本映像表示システムでは、必要な情報の表示機能を各映像表示装置に分離することができるので、各々の映像表示装置で複雑な処理を行うことなく、一度に多くの情報を観察者に提供することができる。また、観察者の使用シーンは多岐にわたるが、例えば、常時必要な情報や、間欠的に必要な情報を別々の映像表示装置に表示させることで、各使用シーンのそれぞれに対応した、汎用性に優れたシステムを構築することができる。また、各映像表示装置を観察者の前方に順に配置しているので、観察者に外界像から視線を動かせることなく、必要な情報をより効果的に観察者に視認させることができる。
ところで、本実施形態では、第1映像表示装置1として、上述したようにヘッドアップディスプレイを想定することができ、従来のヘッドアップディスプレイの構成をそのまま適用することができる。一方、第2映像表示装置2としては、後述するように、第1映像表示装置1の第1光路コンバイナ12の反射特性を考慮して第2光路コンバイナ22の反射特性を設定したHMDを用いており、従来のHMDをそのまま適用しているわけではない。そこで、第1映像表示装置1の詳細な構成についての説明を省略し、次に、第2映像表示装置2の詳細な構成について説明することとする。
(2.第2映像表示装置の詳細について)
図3(a)は、第2映像表示装置2としてのHMDの概略の構成を示す平面図であり、図3(b)は、HMDの側面図であり、図3(c)は、HMDの正面図である。HMDは、映像表示部31と、それを支持する支持手段32とを有しており、全体として、一般の眼鏡から一方(例えば左目用)のレンズを取り除いたような外観となっている。
映像表示部31は、観察者に外界像をシースルーで観察させるとともに、映像を表示して観察者にそれを虚像として提供するものである。図3(c)で示す映像表示部31において、眼鏡の右目用レンズに相当する部分は、後述する2つの透明基板52・53(図4参照)の貼り合わせによって構成されている。なお、映像表示部31の詳細な構成については後述する。
支持手段32は、映像表示部31(特に後述する接眼光学系51(図4参照))を観察者の眼前(例えば右目の前)で支持するものであり、ブリッジ33と、フレーム34と、テンプル35と、鼻当て36と、ケーブル37とを有している。なお、フレーム34、テンプル35および鼻当て36は、左右一対設けられているが、これらを左右で区別する場合は、右フレーム34R、左フレーム34L、右テンプル35R、左テンプル35L、右鼻当て36R、左鼻当て36Lのように表現するものとする。
映像表示部31の一端は、ブリッジ33に支持されている。このブリッジ33は、映像表示部31のほかにも左フレーム34Lおよび鼻当て36を支持している。左フレーム34Lは、左テンプル35Lを回動可能に支持している。一方、映像表示部31の他端は、右フレーム34Rに支持されている。右フレーム34Rにおいて映像表示部31の支持側とは反対側端部は、右テンプル35Rを回動可能に支持している。ケーブル37は、外部信号(例えば映像信号、制御信号)や電力を映像表示部31に供給するための配線であり、右フレーム34Rおよび右テンプル35Rに沿って設けられている。
観察者がHMDを使用するときは、右テンプル35Rおよび左テンプル35Lを観察者の右側頭部および左側頭部に接触させるとともに、鼻当て36を観察者の鼻に当て、一般の眼鏡をかけるようにHMDを観察者の頭部に装着する。この状態で、映像表示部31にて映像を表示すると、観察者は、映像表示部31の映像を虚像として観察することができるとともに、この映像表示部31を介して外界像をシースルーで観察することができる。
次に、上述した映像表示部31の詳細について説明する。
図4は、映像表示部31の概略の構成を示す断面図である。映像表示部31は、映像表示素子41と、接眼光学系51とで構成されている。
映像表示素子41は、光源42と、一方向拡散板43と、集光レンズ44と、LCD45とを有している。なお、映像表示素子41は、図2の第2映像表示装置2の第2映像表示素子21に相当するものである。また、光源42と、一方向拡散板43と、集光レンズ44とで、LCD45を照明する照明光学系が構成されている。
光源42は、中心波長が例えば465nm、520nm、635nmとなる3つの波長帯域の光を発するRGB一体型のLEDで構成されている。なお、光源42は、白色光を発する白色光源であっても構わない。
一方向拡散板43は、光源42からの照明光を拡散させるものであるが、その拡散度は、方向によって異なっている。より詳細には、一方向拡散板43は、HMDを観察者が装着したときの左右方向に対応する方向(図4の紙面に垂直な方向)には、入射光を約40゜拡散させ、HMDを観察者が装着したときの上下方向(図4の紙面に平行な方向)には、入射光を約2゜拡散させる。
集光レンズ44は、一方向拡散板43にて拡散された光を集光するものである。集光レンズ44は、上記拡散光が効率よく光学瞳Eを形成するように配置されている。LCD45は、映像信号に基づいて入射光(光源42から出射される光)を変調することにより、映像を表示する光変調素子である。
一方、接眼光学系51は、2つの透明基板52・53と、光学素子54とを有している。この接眼光学系51は、透明基板52・53の接合面を介して外界像がシースルーで観察される光学デバイスを構成しているとともに、映像表示素子41に表示される映像を拡大して観察者の目に虚像として導く光学デバイスを構成している。また、接眼光学系51は、非軸対称な正の光学パワーを有しており、内部に入射した映像光が良好に収差補正される。
透明基板52・53は、例えばアクリル系樹脂で構成されており、これらは接着剤で接合されている。このときの透明基板52は、平行平板の下端部を下端に近くなるほど薄くして楔状にし、その上端部を上端に近くなるほど厚くした形状で構成されている。透明基板53は、平行平板の上端部を透明基板52の下端部に沿った形状とすることによって、透明基板52と一体となって略平行平板となるように構成されている。
例えば、透明基板52に透明基板53を接合させない場合、外界像の光が透明基板52の楔状の下端部を透過するときに屈折するので、透明基板52を介して観察される外界像に歪みが生じる。しかし、透明基板52に透明基板53を接合させて一体的な略平行平板を形成することで、外界像の光が透明基板52の楔状の下端部を透過するときの屈折を透明基板53でキャンセルすることができる。その結果、シースルーで観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。
光学素子54は、特定の入射角で入射する例えば465±10nm、520±10nm、635±10nmの3つの波長帯域の光を回折させる体積位相型の反射型ホログラム光学素子で構成されている。光学素子54は、透明基板52の下端部の傾斜面に貼り付けられており、この結果、透明基板52・53で挟まれている。この光学素子54の透過率は、10%以上に設定されている。
ここで、体積位相型の反射型ホログラム光学素子は、例えば、フォトポリマーのような感光材料を透明基板52上に貼り付ける工程、これをレーザー光で露光する工程、紫外線照射による定着工程、ベイク処理工程、紫外線照射による接合工程などを経て形成される。なお、光学素子54としては、反射透過特性を有する光学フィルム(多層膜)を透明基板52に貼付したものであってもよいし、透明基板52の接合面に蒸着などにより無機材料をコートしたハーフミラーなどであってもよい。
このような映像表示部31の構成により、映像表示素子41の光源42から出射された光は、一方向拡散板43にて拡散され、集光レンズ44にて集光されてLCD45に入射する。LCD45に入射した光は、映像信号に基づいて変調され、映像光として出射される。このとき、LCD45には、その映像自体が表示される。
LCD45からの映像光は、接眼光学系51の透明基板52の内部にその上端面から入射し、対向する2つの面で複数回全反射されて、光学素子54に入射する。光学素子54に入射した光は、反射されて光学瞳Eに達する。光学瞳Eの位置では、観察者は、LCD45に表示された映像の拡大虚像を観察することができる。光学瞳Eから虚像までの距離(虚像表示距離)は数m程度であり、また、虚像の大きさはLCD45に表示された映像の10倍以上である。
一方、透明基板52・53および光学素子54は、外界からの光をほとんど全て透過させるので、観察者は外界像を観察することができる。したがって、LCD45に表示された映像の虚像は、外界像の一部に重なって観察されることになる。以上のことから、光学素子54は、映像表示素子41から提供される映像と外界像とを同時に観察者の目に導くコンバイナとして機能していると言える。つまり、光学素子54は、図2の第2映像表示装置2の第2光路コンバイナ22として機能している。
以上のように、光学素子54は、特定入射角の特定波長の光のみを回折させるので、透明基板52・53および光学素子54を透過する外界像の光に影響を与えることがない。それゆえ、観察者は、透明基板52・53および光学素子54を介して外界像を通常通り観察することができる。また、光学素子54の透過率は、10%以上に設定されているので、観察者は透明基板52・53および光学素子54を介して外界像を十分に観察することができる。
また、光学素子54として、反射波長域が狭く、シースルー性が高い体積位相型の反射型ホログラム光学素子を用いているので、このHMDを図2の映像表示システムの第2映像表示装置2に適用したときに、観察者は光学素子54(第2光路コンバイナ22)を透過する第1映像の光および外界像の光に基づいて、第1映像および外界像を明るく観察することができる。
また、接眼光学系51は、映像表示素子41(第2映像表示素子21)の表示映像を拡大して観察者の目に虚像として導く非軸対称な正の光学パワーを有しており、光学素子54は、その接眼光学系51の一部を構成しているので、接眼光学系51を小型、軽量に構成することができるとともに、良好に収差補正された映像(第2映像)を観察者に提供することができる。なお、光学素子54だけで接眼光学系51を構成するようにすることも勿論可能である。
また、接眼光学系51は、映像表示素子41(第2映像表示素子21)からの映像光を内部で全反射させ、光学素子54を介して観察者の瞳に導く透明基板52を有している。このように透明基板52内での全反射を利用しているので、映像表示素子41からの映像光を無駄なく利用して、観察者に明るい映像(第2映像)を提供することができる。また、外界像の光の透過率が高くなるので、外界像の視認性を高めることができる。また、映像表示素子41を接眼光学系51から離れた位置に配置することも可能となり、観察者の外界に対する視野を広く確保することができる。さらに、通常の眼鏡レンズと同様に透明基板52・53の厚さを3mm程度にすることができ、映像表示部31を小型化、軽量化することができる。
また、第2映像表示装置2としてのHMDは、少なくとも接眼光学系51を観察者の眼前で支持する支持手段32を有しているので、HMDの装着時には観察者はハンズフリーとなり、外界像、第1映像、第2映像を観察しながら、空いた手で所望の作業を行うことができる。また、観察者の観察方向が一方向に定まるので、観察者は暗環境でも表示映像を探しやすい。さらに、支持手段32が接眼光学系41を観察者の片眼の前で支持するので、映像表示部31を両眼の前にそれぞれ設けて両眼タイプのHMDを構成した場合に比べて、装置自体を軽量化することができる。
(3.第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナの反射特性について)
次に、本映像表示システムの最も特徴的な部分である、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22の反射特性について説明する。
図1は、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22の反射特性、すなわち、入射光の波長(nm)と反射率(%)との関係の一例を説明図である。なお、図1の横軸の波長域は、380〜780nmまでの可視光の波長域を示している。また、第2光路コンバイナ22が本実施形態のように光学素子54(体積位相型の反射型ホログラム光学素子)で構成される場合、図1の縦軸の反射率は、回折効率(%)と読み替えることができる。なお、これらの点は、後述する図7ないし図9においても同様である。
本実施形態では、外界像の光が第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22を介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナ22の反射特性は、第1光路コンバイナ12の反射特性とは異なっている。より具体的には、図1に示すように、上記光路上において、第2光路コンバイナ22の反射波長域Pは、第1光路コンバイナ12の反射波長域Qとは異なっている。
ここで、図5は、反射特性が上記のように設定された第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22を用いた映像表示システムにおいて、外界像、第1映像、第2映像の各光についての、第1光路コンバイナ12、第2光路コンバイナ22を透過(または反射)する前後での光の強度分布と、最終的に観察者に視認される観察像の光の強度分布とを示す説明図である。なお、図5の各分布の横軸の波長(nm)は、380〜780nmまでの可視光の波長域を示し、縦軸の強度は、外界像、第1映像、第2映像、観察像の各光についての最大強度に対する相対値を示している。
なお、ここでは、説明を簡略化するために、図1における第1光路コンバイナ12の反射特性と、図5における第1映像の光の強度分布とがほとんど同じであり、図1における第2光路コンバイナ22の反射特性と、図5における第2映像の光の強度分布とがほとんど同じであるものとする。
本映像表示システムでは、第2映像、第1映像および外界像は、以下のようにして観察者に視認される。図5に示すように、まず、第2映像の光は、第2光路コンバイナ22にて反射される際に、その強度が第2光路コンバイナ22の反射率に応じて低下し、その低下した強度分布で観察者の瞳に到達し、観察者に観察像として視認される。
次に、第1映像の光は、第1光路コンバイナ12にて反射される際に、その強度が第1光路コンバイナ12の反射率に応じて低下し、その低下した強度分布で第2光路コンバイナ22に入射する。第2光路コンバイナ22では、第2光路コンバイナ22が反射する波長域の光は反射され、残りの波長域の光は透過する。
ここで、本実施形態では、上記光路上において、第2光路コンバイナ22の反射波長域Pは、第1光路コンバイナ12の反射波長域Qとは異なっているので、第2光路コンバイナ22に入射した第1映像の光は、第2光路コンバイナ22にて反射されることがなく、第2の光路コンバイナを透過して観察者の瞳に到達し、観察者に観察像として視認される。
一方、外界像の光は、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22を透過する際に、各光路コンバイナにおける反射波長域の光は反射されるため、残りの波長域の光がこれらを順に透過して観察者の瞳に届き、観察者に観察像として視認される。したがって、最終的には、これら3つの映像(第2映像、第1映像、外界像)が観察像として同時に観察されることになる。
図6は、外界像、第1映像、第2映像および観察像の一例を模式的に示す説明図である。図6では、第1映像として、スピードメータなどの車両走行に関する情報を表示しており、第2映像として、GPS(Global Positioning System)を利用したナビゲーション機能による進行方向の案内情報(ナビゲーション情報)を表示している。なお、第2映像として、この他にも、車の危険(例えば車の前方への人の飛び出し)を検知したときに観察者に警告を促す情報を表示させるようにしてもよい。このように、本映像表示システムでは、外界像、第1映像、第2映像が足し合わされ、観察者はこれらを観察像として一度に観察することが可能となる。
なお、以上では説明を簡略化するために、第1映像および第2映像の各光の強度分布と、対応する光路コンバイナの反射特性とをほとんど同じにしているが、異なっている場合には、観察者が観察する映像光は、そのうち各光路コンバイナで反射された光のみとなる。
以上のように、第2光路コンバイナ22の反射特性は、第1光路コンバイナ12の反射特性とは異なっており、第1光路コンバイナ12の反射特性を考慮して設定されているので、第1光路コンバイナ12で反射された第1映像の光が第2光路コンバイナ22を透過する際に、第2の光路コンバイナ22での反射によって透過光量が低下するのを抑えることができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を明るく観察することができる。
特に、上述のように、第2光路コンバイナ22の反射波長域Pが第1光路コンバイナ12の反射波長域Qとは異なっていることで、第1光路コンバイナ12で反射された第1映像の光が第2光路コンバイナ22を透過する際に、第2の光路コンバイナ22で反射されることがなく、その透過光量が低下するのを確実に抑えることができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を確実に明るく観察することができる。
ところで、第2光路コンバイナ22の反射特性は、第1光路コンバイナ12の反射特性とは異なっていればよく、図1の特性に限定されるわけではない。例えば図7は、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22の反射特性の他の例を示す説明図である。図7に示すように、第2光路コンバイナ22の反射波長域Pは、第1光路コンバイナ12の反射波長域Qの内側にあってもよい。
この場合、第1光路コンバイナ12で反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナ22で反射されるが、第2光路コンバイナ22の反射波長域Pが第1光路コンバイナ12の反射波長域Qよりも狭いので、第1映像の光の大半は、第2光路コンバイナ22を透過して観察者の瞳に導かれる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
ここで、図1および図7に示す反射特性の第2光路コンバイナ22は、上述したように、層状に干渉縞が記録された体積位相型の反射型ホログラム光学素子や多層膜で構成することができる。このような構成とした場合、高屈折率部と低屈折率部との屈折率差(Δnd)や各層の膜厚を制御することで、反射(透過)波長幅や反射率(透過率)を任意に設定することができ、任意の反射特性の反射コンバイナを容易に作製することができる。
中でも、可干渉性の光の干渉露光により作製される体積位相型の反射型ホログラム光学素子は、反射波長域の狭いコンバイナを容易に作製可能であり、用いる材料の屈折率差や、作製条件(露光量、露光後処理(温度))などにより、反射波長域を任意に制御可能である。このような用途に用いられるホログラム感光材料としては、例えばフォトポリマー、銀塩材料、重クロム酸ゼラチンなどが挙げられるが、中でもドライプロセスで製造できるフォトポリマーが望ましい。
また、図8は、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22の反射特性のさらに他の例を示す説明図である。図8に示すように、第2光路コンバイナ22の反射率のピークR(%)は、第1光路コンバイナ12の反射率のピークS(%)よりも低くてもよい。
この場合でも、第1光路コンバイナ12で反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナ22で反射されるが、上記のように第2光路コンバイナ22の反射率ピークRを設定することにより、第1映像の光の第2光路コンバイナ22での反射光量を抑え、その大半を観察者の瞳に導くことができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
また、図9は、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22の反射特性のさらに他の例を示す説明図である。図9に示すように、第2光路コンバイナ22の反射率は、可視光の波長域全域で第1光路コンバイナ12の反射率よりも低くてもよい。
この場合でも、第1光路コンバイナ12で反射された第1映像の光の一部は、第2光路コンバイナ22で反射されるが、上記のように第2光路コンバイナ22の反射率を設定することにより、第1映像の光の第2光路コンバイナ22での反射光量を可視光の波長域全域で抑えて、その大半を観察者の瞳に導くことができる。その結果、観察者は、第2映像とともに第1映像を比較的明るく観察することができる。
なお、図8に示す反射特性の第1光路コンバイナ12は、例えば層状に干渉縞が記録された体積位相型の反射型ホログラム光学素子を任意の回折効率で作製したものや、膜厚を適切に制御した多層膜で構成したものなどを考えることができる。一方、図8に示すような、入射光の波長の変化に対して反射率の変化が緩やかな反射特性の第2光路コンバイナ22としては、例えばハーフミラーを想定することができる。また、図9に示す反射特性の第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22についても、両者とも例えばハーフミラーを想定することができる。
ハーフミラーは、反射および透過の両方の機能を持つものであるが、ハーフミラーの反射/透過比率が違う場合には、例えば図9に示すような異なる反射特性の第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22が得られる。第2光路コンバイナ22を例えばクロムコートのハーフミラーで構成する場合は、反射クロムコート層の層厚を適切に制御することで、所定の反射/透過比率のハーフミラーを作製することができる。また、第2光路コンバイナ22を多層膜のハーフミラーで構成する場合は、層構成(材料や膜厚)を適切に制御することで、所定の反射/透過比率のハーフミラーを作製することができる。
以上、第1光路コンバイナ12の反射特性を考慮して第2光路コンバイナ22の反射特性を設定した例について説明したが、この際に、第1光路コンバイナ12で反射される光(第1映像の光)の第2光路コンバイナ22での反射率が70%以下となるように、第2光路コンバイナ22の反射特性を併せて設定しておくことが望ましい。この場合、第1光路コンバイナ12で反射される第1映像の光の第2光路コンバイナ22での透過率を30%以上確保することができるので、観察者は、第1映像を十分明るく観察することができる。
また、第1光路コンバイナ12および第2光路コンバイナ22における可視光領域(380〜780nm)の透過光の平均反射率が、それぞれ70%以下であることが望ましい。この場合、外界像の光の第1光路コンバイナ12での平均透過率が30%以上確保され、第1光路コンバイナ12を介して得られる第1映像の光および外界像の光の第2光路コンバイナ22での平均透過率が30%以上確保されるので、観察者は、第2映像に加えて、第1映像および外界像も、十分視認可能に明るく観察することができる。
なお、外界像の観察の邪魔にならないようにするために、2つの映像表示装置の表示画角は、ともに5〜30度程度にするのが望ましい。また、第1映像および第2映像の表示画角の相対関係は、表示する情報量の多い方の映像画角を大きくするほうが、観察しやすいので望ましい。さらには、警告表示のように、観察者に特に注視を促す情報を表示する場合には、観察者の観察方向中央付近に、小さな画角で、高輝度の認識しやすい色(例えば赤や緑)の表示を出すと、最も注視を促す効果が高い。
(4.虚像表示距離の設定について)
次に、第2映像表示装置2における虚像表示距離の設定について説明する。なお、以下での説明の便宜上、第1映像表示素子11の表示映像(第1映像)の虚像を第1虚像とし、第2映像表示素子21の表示映像(第2映像)の虚像を第2虚像とする。また、観察者の瞳位置と第1虚像の表示位置との間の距離を第1虚像表示距離とし、観察者の瞳位置と第2虚像の表示位置との間の距離を第2虚像表示距離とする。
図10は、第1虚像表示距離D1と第2虚像表示距離D2との関係の一例を模式的に示す説明図である。また、図11は、第1虚像表示距離D1と第2虚像表示距離D2との関係の他の例を模式的に示す説明図である。なお、これらの図では、説明の理解をしやすくするために、第1映像表示素子11の第1映像の光の光路と、第2映像表示素子21の第2映像の光の光路とを分けて図示している。
第1映像表示素子11の第1映像の光は、第1光路コンバイナ12にて反射されて観察者の瞳に導かれるが、この第1光路コンバイナ12の作用により、観察者は、第1光路コンバイナ12に対して観察者とは反対側に仮想的に表示される第1映像の虚像、すなわち第1虚像Mを観察することになる。
同様に、第2映像表示素子21の第2映像の光は、第2光路コンバイナ22にて反射されて観察者の瞳に導かれるが、この第2光路コンバイナ22の作用により、観察者は、第2光路コンバイナ22に対して観察者とは反対側に仮想的に表示される第2映像の虚像、すなわち第2虚像Nを観察することになる。
ところで、第2虚像表示距離D2は、第2映像表示素子21の光変調素子(図4のLCD45)と接眼光学系(図4の接眼光学系51)との間の光路長で決まる。つまり、第2虚像表示距離D2は、接眼光学系に対する光変調素子の位置に応じて変化する。また、第2虚像表示距離D2は、例えば、光変調素子と接眼光学系との間の光路中に、屈折率が空気よりも大きな透明基材をスペーサとして挿入することによっても変化する。
したがって、第2映像表示素子21において、光変調素子と接眼光学系との間の光路長を適切に設定することにより、図10に示すように、第2虚像表示距離D2を第1虚像表示距離D1と同じに設定したり、図11に示すように、第2虚像表示距離D2を第1虚像表示距離D1とは異なるように設定することができる。
図10のように、第2虚像表示距離D2が第1虚像表示距離D1と同じになるように設定された場合には、観察者は、第1虚像Mおよび第2虚像Nの両者を同時にボケなく観察することができる。
一方、図11のように、第2虚像表示距離D2が第1虚像表示距離D1と異なるように設定された場合には、例えば、第1虚像Mの表示位置では、第2虚像Nはボケて観察者に観察されるので、第1虚像Mを観察者に容易に注視させることができる。
ところで、第2虚像Nの輝度は、第1虚像Mの輝度とは異なっていてもよい。なお、第2虚像Nの輝度は、第2映像の輝度、すなわち、第2映像表示素子21における光源42(図4参照)の出射光量に応じて決まり、第1虚像Mの輝度は、第1映像の輝度、すなわち、第1映像表示素子11における光源の出射光量に応じて決まる。したがって、第2虚像Nの輝度を第1虚像Mの輝度と異なるようにするためには、簡略的にLCDなど他の要素の光利用効率が同じと仮定すれば、各映像表示素子の光源の出射光量を互いに異なるように設定すればよい。
このように、第2虚像Nの輝度が第1虚像Mの輝度と異なっている場合、例えば、第1虚像Mと第2虚像Nとのうちで輝度の高いほうに、観察者への注視を促すことができる。したがって、輝度の高いほうの映像(虚像)が例えば警告に関するものであれば、観察者はその警告を容易に認識することが可能となる。
このとき、観察者への注視を促す虚像は、第1虚像よりも観察者に近い位置に表示される第2虚像であることが望ましい。これは、人間は生理的に自分に近い映像(虚像)を注視するものだからである。さらに、第2映像表示装置2がHMDの場合、常に観察者の眼前に映像が表示されるため、観察者がわき見などをしていても表示映像を必ず視認できるためである。また、第2光路コンバイナ22よりも観察者側には、他の光路コンバイナがなく、そこでの光量低下がないため、明るい映像(虚像)を観察できるというのも理由の一つである。したがって、第2虚像Nの輝度を第1虚像Mの輝度と異なるようにして一方の虚像への注視を観察者に促す場合には、第2虚像N(第2映像)の輝度を第1虚像M(第1映像)の輝度よりも明るくすることが望ましい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図12は、本実施形態の映像表示システムおよび第2映像表示装置2の主要部の概略の構成を示すブロック図である。本実施形態では、第2映像表示装置2の第2映像表示素子41が制御部46および入力部47を有しており、映像表示システムが検知信号出力部61および案内信号出力部62を有している以外は、実施の形態1と同様の構成である。なお、図12では、以下の説明で特に関係しない構成要素の図示を省略している。また、実線の矢印は信号の経路を示し、破線の矢印は光の経路を示している。
制御部46は、後述する入力部47、検知信号出力部61または案内信号出力部62から光量の調節量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、光源42から出射される光の光量を調節する光量調節手段として機能している。入力部47は、光源42の出射光量を観察者が手動で設定入力するためのものであり、例えばボタンやツマミで構成されている。観察者が入力部47を操作して所望の光量を入力すると、入力部47から光量の調節量に応じた信号が制御部46に出力される。
検知信号出力部61は、第1映像表示装置1が搭載される車の危険(例えば車の前方への人の飛び出し)を検知し、その検知信号を警告信号として制御部46に出力するセンサで構成されている。案内信号出力部62は、GPSを利用したナビゲーション機能による進行方向の案内表示が必要になったときに、その旨の信号を制御部46に出力するものである。
ここで、検知信号出力部61から出力される信号と、案内信号出力部62から出力される信号とは、光源42からの出射光量が互いに異なるようにする信号に対応付けられている。つまり、検知信号出力部61からの出力信号に対応する出射光量が、案内信号出力部62からの出力信号に対応する出射光量よりも相対的に例えば大きくなるように、これら両者の信号が対応付けられている。したがって、検知信号出力部61や案内信号出力部62から制御部46に出力される信号は、光源42の光量調節量に応じた信号となる。
なお、検知信号出力部61および案内信号出力部62は、映像表示システムが有していればよく、必ずしも、第2映像表示装置2が有している必要はない。つまり、検知信号出力部61および案内信号出力部62は、第1映像表示装置1が有していてもよいし、第2映像表示装置2が有していてもよいし、第1映像表示装置1および第2映像表示装置2とは別にシステム内に設けられていてもよい。また、検知信号出力部61および案内信号出力部62と制御部46との通信方法は、有線通信であってもよいし、赤外線等の無線通信であってもよい。これらの点については、後述する実施の形態3でも同様である。
上記の構成によれば、制御部46は、入力部47等から光量の調節量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、光源42から出射される光の光量を調節するので、LCD45にて表示される映像の輝度を、上記調節量に基づいて調節することができる。したがって、例えば、観察者が入力部47を操作することによって光量が調節される場合には、観察者の要求に応じた映像輝度を実現することができる。
また、例えば、検知信号出力部61および案内信号出力部62からの各出力信号に対応する出射光量が両者とも、第1映像表示装置1の光源の出射光量よりも大きいとした場合、検知信号出力部61や案内信号出力部62からの信号に基づいて光量が調節されたときには、第1映像表示装置1の表示映像(第1映像)よりも、第2映像表示装置2のLCD45にて表示される映像(警告情報や進行案内情報)を観察者に認識させやすくすることができる。特に、本実施形態のように、検知信号出力部61からの出力信号に対応する出射光量が、案内信号出力部62からの出力信号に対応する出射光量よりも相対的に大きい場合には、検知信号出力部にて検知された危険(例えば人の飛び出し)に対する警告を観察者に効果的に認識させて、その危険回避を観察者に効果的に促すことができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1または2と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図13は、本実施形態の映像表示システムおよび第2映像表示装置2の主要部の概略の構成を示すブロック図である。本実施形態では、第2映像表示装置2の第2映像表示素子41が制御部46、入力部47および駆動部48を有しており、映像表示システムが検知信号出力部61および案内信号出力部62を有している以外は、実施の形態1と同様の構成である。なお、図13では、以下の説明で特に関係しない構成要素の図示を省略している。また、実線の矢印は信号の経路を示し、破線の矢印は光の経路を示している。
制御部46は、本実施形態では、後述する入力部47、検知信号出力部61または案内信号出力部62から、第2映像表示素子41(特にLCD45)と接眼光学系51との間の光路長の変化量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて駆動部48を駆動する駆動制御手段として機能している。駆動部48は、制御部46の制御に基づいて、LCD45を接眼光学系51に対して離接させる駆動手段として機能している。LCD45を接眼光学系51に対して離接させると、LCD45と接眼光学系51との間の光路長が変化する。したがって、制御部46と駆動部48とで、LCD45と接眼光学系51との間の光路長を変化させる光路長可変手段が構成されている。
入力部47は、本実施形態では、LCD45と接眼光学系51との間の光路長を観察者が手動で設定入力するためのものであり、例えばボタンやツマミで構成されている。観察者が入力部47を操作して所望の光路長を入力すると、入力部47から光路長の変化量に応じた信号が制御部46に出力される。
検知信号出力部61および案内信号出力部62については、実施の形態2と同様である。ただし、本実施形態では、検知信号出力部61から出力される信号と、案内信号出力部62から出力される信号とは、LCD45と接眼光学系51との間の光路長が互いに異なるようにする信号に対応付けられている。つまり、検知信号出力部61からの出力信号に対応する光路長が、案内信号出力部62からの出力信号に対応する光路長よりも相対的に例えば大きくなるように、これら両者の信号が対応付けられている。したがって、検知信号出力部61や案内信号出力部62から制御部46に出力される信号は、光路長の変化量に応じた信号となる。
上記の構成によれば、光路長可変手段は、入力部47等から光路長の変化量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、LCD45と接眼光学系51との間の光路長を変化させるので、第1虚像表示距離D1(図10、図11参照)に対して第2虚像表示距離(図10、図11参照)を上記変化量に基づいて調節することができる。その結果、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。つまり、例えば、第1虚像表示距離D1および第2虚像表示距離D2を互いに一致させれば、観察者は、第1虚像Mおよび第2虚像Nの両者を同時にボケなく観察することができ、逆に、これらの距離を異ならせれば、一方の虚像を観察者に容易に注視させることができる。
また、例えば、観察者が入力部47を操作することによって光路長を変化させる場合には、観察者の意思に応じて第2虚像表示距離D2を自由に調節することができる。さらに、検知信号出力部61や案内信号出力部62からの信号に基づいて光路長を変化させる場合には、例えば、第2映像表示装置2のLCD45にて表示される映像が警告に関するものであれば、第1虚像Mの表示位置よりも観察者に近い側に第2虚像N(警告映像の虚像)を表示させ、LCD45にて表示される映像が進行案内情報であれば、第1虚像Mの表示位置と同じ位置に第2虚像N(進行案内映像の虚像)を表示させることができる。したがって、LCD45に表示される映像の種類に応じて第2虚像表示距離D2を変えて、観察者への視認性を変えることができる。特に、LCD45に表示される映像が警告に関するものであれば、上記のように、第1虚像Mの表示位置よりも観察者に近い側に第2虚像Nが表示されるように光路長を変化させることにより、観察者にその警告情報を効果的に認識させることができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、以下での説明の便宜上、実施の形態1ないし3と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図14は、本実施形態の映像表示システムの概略の構成を示す説明図である。本映像表示システムは、表示制御手段71を有している点以外は、実施の形態1と同様の構成である。
表示制御手段71は、第1映像表示素子11および第2映像表示素子21における映像の表示を制御するものである。本実施形態では、表示制御手段71は、第1映像表示素子11および第2映像表示素子21のどちらか一方のみ、映像を表示させる制御を行っている。このような制御は、例えば、映像を表示させない映像表示素子の光源からの光の出射を停止させたり、上記映像表示素子のLCDを黒表示にする、つまり、LCDが透過型であればLCDの各画素における光の透過を阻止することで実現可能である。
このような表示制御手段71の制御により、外界像を観察者に観察させながら、表示された一方の映像(第1映像または第2映像)のみに、観察者の注視を促すことができる。
また、上記の表示制御手段71は、第1映像表示素子11および第2映像表示素子21のうち、一方に映像を常時表示させ、他方に映像を間欠的に表示させる制御を行ってもよい。例えば、図6の例で言えば、第1映像表示素子11に第1映像としてのスピードメータの表示を常時行わせ、第2映像表示素子21に第2映像としての進行方向の案内情報の表示を間欠的に行わせるようにしてもよい。また、間欠的に表示させる映像は、車の前方への人の飛び出しを検知したときの突発的な警告情報であってもよい。
このような表示制御手段の制御71により、間欠的に表示される映像については、その間欠表示によって観察者の注意を引き寄せることができ、その映像への観察者の注視を促すことができる。また、映像を間欠的に表示することで、必要以上の情報を表示しなくても済み、観察者にとっても不要な情報表示による目障りとなることがなく、使い勝手がよい。さらに、必要なときに必要な情報だけを観察者に注視させるので、観察者に注視を促す効果が高くなる。
このような間欠表示は、さらに以下のように映像表示システムを構成することで、より確実に実現することができる。
図15は、本映像表示システムの他の構成例を示す説明図である。図15の映像表示システムは、図14の構成に加えて、さらに信号出力手段72を有している。この信号出力手段72は、第1映像表示素子11または第2映像表示素子21における一時的な映像の表示が必要になったときにその旨の信号を表示制御手段71に出力するものである。
このような信号出力手段72としては、例えば、車の前方への人の飛び出しを検知し、その検知信号を警告信号として表示制御手段71に出力する検知信号出力部(センサ)や、GPSを利用したナビゲーション機能による進行方向の案内表示が必要になったときに、その旨の信号を表示制御手段71に出力する案内信号出力部を想定することができる。また、このような検知信号出力部および案内信号出力部は、図12および図13の検知信号出力部61および案内信号出力部62で構成することが可能である。
映像表示システムが上記の信号出力手段72を有している場合、表示制御手段71は、信号出力手段72からの信号を受けたときに、第1映像表示素子11および第2映像表示素子21のうちで一時的な映像の表示が必要になった映像表示素子(例えば第2映像表示素子21)に対して、映像を一時的に表示させる制御を行う。
このような制御を行えば、信号出力手段72からの信号に基づいて、一時的な映像の表示が必要になった映像表示素子(例えば第2映像表示素子21)にて一時的な映像表示、すなわち、映像の間欠表示が行われる。したがって、(例えば第2映像表示素子21における)間欠表示を信号出力手段72からの信号に基づいて確実に実現することができ、間欠表示によって得られる上述の効果を確実に得ることができる。
なお、以上の各実施の形態で説明した構成を適宜組み合わせて映像表示システムを構成することも勿論可能である。
本発明は、シースルータイプの映像表示装置を複数組み合わせて構成される映像表示システムに適用可能である。
本発明の実施の一形態に係る映像表示システムにおいて、第1映像表示装置の第1光路コンバイナおよび第2映像表示装置の第2光路コンバイナの反射特性の一例を説明図である。 上記映像表示システムの概略の構成を示す説明図である。 (a)は、第2映像表示装置としてのHMDの概略の構成を示す平面図であり、(b)は、上記HMDの側面図であり、(c)は、上記HMDの正面図である。 第2映像表示装置の映像表示部の概略の構成を示す断面図である。 外界像、第1映像、第2映像の各光についての、第1光路コンバイナ、第2光路コンバイナを透過(または反射)する前後での光の強度分布と、最終的に観察者に視認される観察像の光の強度分布とを示す説明図である。 外界像、第1映像、第2映像および観察像の一例を模式的に示す説明図である。 第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナの反射特性の他の例を示す説明図である。 第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナの反射特性のさらに他の例を示す説明図である。 第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナの反射特性のさらに他の例を示す説明図である。 第1虚像表示距離と第2虚像表示距離との関係の一例を模式的に示す説明図である。 第1虚像表示距離と第2虚像表示距離との関係の他の例を模式的に示す説明図である。 本発明の他の実施の形態に係る映像表示システムおよび第2映像表示装置の主要部の概略の構成を示すブロック図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る映像表示システムおよび第2映像表示装置の主要部の概略の構成を示すブロック図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係る映像表示システムの概略の構成を示す説明図である。 上記映像表示システムの他の構成例を示す説明図である。
符号の説明
1 第1映像表示装置(観察者から遠い側の映像表示装置)
2 第2映像表示装置(観察者に近い側の映像表示装置)
11 第1映像表示素子
12 第1光路コンバイナ
21 第2映像表示素子
22 第2光路コンバイナ
32 支持手段
41 第2映像表示素子
42 光源
45 LCD(光変調素子)
46 制御部(光量調節手段、光路長可変手段)
48 駆動部(光路長可変手段)
51 接眼光学系
54 光学素子(ホログラム光学素子)
71 表示制御手段
72 信号出力手段
D1 第1虚像表示距離
D2 第2虚像表示距離
M 第1虚像
N 第2虚像
P 反射波長域
Q 反射波長域
R 反射率のピーク
S 反射率のピーク

Claims (21)

  1. 観察者の前方に2つの映像表示装置を順に配置して、外界像の光と各映像表示装置からの映像光とを観察者の瞳に導く映像表示システムに適用される、観察者に近い側の映像表示装置であって、
    観察者から遠い側の映像表示装置は、
    映像を表示する第1映像表示素子と、
    第1映像表示素子の表示映像の光を反射させる一方、外界像の光を透過させることにより、これら2つの光の光路を重ね合わせる第1光路コンバイナとを備えており、
    観察者に近い側の映像表示装置は、
    映像を表示する第2映像表示素子と、
    第2映像表示素子の表示映像の光を反射させる一方、第1光路コンバイナを介して得られる外界像の光と第1映像表示素子の表示映像の光とを透過させることにより、これら3つの光の光路を重ね合わせる第2光路コンバイナとを備えており、
    外界像の光が第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナを介して観察者の瞳に向かう光路上において、第2光路コンバイナの反射特性は、第1光路コンバイナの反射特性とは異なっていることを特徴とする映像表示装置。
  2. 第2光路コンバイナの反射波長域は、第1光路コンバイナの反射波長域とは異なっていることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  3. 第2光路コンバイナの反射波長域は、第1光路コンバイナの反射波長域の内側にあることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
  4. 第2光路コンバイナの反射率のピークは、第1光路コンバイナの反射率のピークよりも低いことを特徴とする請求項1または3に記載の映像表示装置。
  5. 第2光路コンバイナの反射率は、可視光の波長域全域で第1光路コンバイナの反射率よりも低いことを特徴とする請求項1、3または4に記載の映像表示装置。
  6. 第1光路コンバイナで反射される光の第2光路コンバイナでの反射率が、70%以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の映像表示装置。
  7. 第1映像表示素子の表示映像の虚像を第1虚像とし、第2映像表示素子の表示映像の虚像を第2虚像とすると、
    第1光路コンバイナは、該第1光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第1虚像を表示させ、
    第2光路コンバイナは、該第2光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第2虚像を表示させ、
    観察者の瞳位置と第2虚像の表示位置との間の距離は、観察者の瞳位置と第1虚像の表示位置との間の距離と同じになるように設定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の映像表示装置。
  8. 第1映像表示素子の表示映像の虚像を第1虚像とし、第2映像表示素子の表示映像の虚像を第2虚像とすると、
    第1光路コンバイナは、該第1光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第1虚像を表示させ、
    第2光路コンバイナは、該第2光路コンバイナに対して観察者とは反対側に第2虚像を表示させ、
    観察者の瞳位置と第2虚像の表示位置との間の距離は、観察者の瞳位置と第1虚像の表示位置との間の距離と異なるように設定されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の映像表示装置。
  9. 観察される第2虚像の輝度は、第1虚像の輝度とは異なっていることを特徴とする請求項7または8に記載の映像表示装置。
  10. 第2映像表示素子は、
    光を出射する光源と、
    光源から出射される光を変調して映像を表示する光変調素子と、
    光量の調節量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、光源から出射される光の光量を調節する光量調節手段とを有していることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の映像表示装置。
  11. 第2光路コンバイナは、体積位相型の反射型ホログラム光学素子であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の映像表示装置。
  12. 上記ホログラム光学素子は、第2映像表示素子の表示映像を拡大する非軸対称な正の光学パワーを有し、かつ、第2映像表示素子の表示映像を観察者の瞳に虚像として導く接眼光学系の少なくとも一部を構成していることを特徴とする請求項11に記載の映像表示装置。
  13. 上記接眼光学系は、第2映像表示素子からの映像光を内部で全反射させて上記ホログラム光学素子を介して観察者の瞳に導く透明基板を有していることを特徴とする請求項12に記載の映像表示装置。
  14. 上記接眼光学系を観察者の眼前で支持する支持手段をさらに備えていることを特徴とする請求項12または13に記載の映像表示装置。
  15. 第2映像表示素子と上記接眼光学系との間の光路長の変化量に応じた信号を受けたときに、その信号に基づいて、上記光路長を変化させる光路長可変手段を有していることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の映像表示装置。
  16. 観察者の前方に2つの映像表示装置を順に配置して、外界像の光と各映像表示装置からの映像光とを観察者の瞳に導く映像表示システムであって、
    観察者に近い側の映像表示装置は、請求項1から15のいずれかに記載の映像表示装置であることを特徴とする映像表示システム。
  17. 第1光路コンバイナおよび第2光路コンバイナにおける可視光領域の透過光の平均反射率が、それぞれ70%以下であることを特徴とする請求項16に記載の映像表示システム。
  18. 第1映像表示素子および第2映像表示素子における映像の表示を制御する表示制御手段を備えており、
    上記表示制御手段は、第1映像表示素子および第2映像表示素子のどちらか一方のみ、映像を表示させることを特徴とする請求項16または17に記載の映像表示システム。
  19. 第1映像表示素子および第2映像表示素子における映像の表示を制御する表示制御手段を備えており、
    上記表示制御手段は、第1映像表示素子および第2映像表示素子のうち、一方に映像を常時表示させ、他方に映像を間欠的に表示させることを特徴とする請求項16または17に記載の映像表示システム。
  20. 第1映像表示素子または第2映像表示素子における一時的な映像の表示が必要になったときにその旨の信号を上記表示制御手段に出力する信号出力手段をさらに備えており、
    上記表示制御手段は、上記信号出力手段からの信号を受けたときに、第1映像表示素子および第2映像表示素子のうちで一時的な映像の表示が必要になった映像表示素子に対して、映像を一時的に表示させることを特徴とする請求項19に記載の映像表示システム。
  21. 2つの映像表示装置は、互いに分離されていることを特徴とする請求項16から20のいずれかに記載の映像表示システム。
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