JP2017133891A - 磁気センサおよび磁気センサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】MR比の低下が小さく、1/fノイズの低減をすることができる磁気センサおよび磁気センサ装置を提供する。【解決手段】本実施形態による磁気センサは、第1磁性層と、第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に配置された中間層と、有する積層構造の磁気抵抗膜と、前記磁気抵抗膜の積層方向と垂直な第1方向に電流を流す一対の電極と、を備え、前記第2磁性層は、アモルファス磁性層と、前記アモルファス磁性層と前記中間層との間に配置された結晶性磁性層とを有し、前記磁気抵抗膜の電流パスの長さが10μm以上である。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、磁気センサおよび磁気センサ装置に関する。
従来、生体から発生する磁界を計測する装置として、SQUID(Superconducting Quantum Interference Device:超伝導量子干渉素子)を有する磁気センサを用いた生体磁気計測装置が提案されている。この生体磁気計測装置においては、多数のSQUID磁気センサを配列させて生体磁気の計測に用いることで、脳磁図、心磁図等の2次元生体磁気情報を得ることができる。このSQUID磁気センサは超伝導を用いて極低温状態に保つ必要があるため、液体ヘリウムなどの冷媒で冷却する必要がある。このため、SQUID磁気センサは、費用が高くなるという問題がある。
この問題を解決するために、HDD(Hard Disk Drive)などに使われている磁気抵抗効果型センサが注目を集めている。心磁計測に要求される〜100pT(ピコテスラ)の微小磁界が可能なことが報告されている。MR(Magneto-Resistive)センサでは、生体磁気応用に必須な1〜1000Hzの低周波磁界を測定すると、大きな1/fノイズが発生し易いことが問題となる。HDD磁気ヘッドではMHz以上の周波数信号を取り扱うので、問題とはならなかった。
1/fノイズの低減には、センシングする磁性体の体積の増大、磁気的な不均一の除去(ヒステリシスHcがない線形応答)が有効であることが知られている。MR比が小さくても、磁性体の体積アップが容易な面内通電型の異方性磁気抵抗効果型センサ(AMRセンサとも呼ぶ)で、MR比の大きな垂直通電型のトンネル磁気抵抗効果型センサ(TMRセンサ)と同様な磁界検出感度が報告されている。TMRセンサでは、トンネルバリアに固有の1/fノイズも課題である。
また、CoFeとNiFeの結晶性合金を積層したフリー層を用いたGMR(Giant Magneto-Resistive)センサが知られている。しかし、このフリー層のNiFe層を厚くして1/fノイズの低減を目指すと、1/fノイズの低下よりもMR比の低下が顕著であり、S/Nが改善せず、磁界検出感度は向上しない。
J. Phys.: Condens. Matter 19, (2007) 165221
JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 97, (2005) 10Q107
IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS, VOL. 43, NO. 6, (2007) 2376
JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 115, (2014) 17E528
本実施形態は、MR比の低下が小さく、1/fノイズの低減をすることができる磁気センサおよび磁気センサ装置を提供する。
本実施形態による磁気センサは、第1磁性層と、第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に配置された中間層と、有する積層構造の磁気抵抗膜と、前記磁気抵抗膜の積層方向と垂直な第1方向に電流を流す一対の電極と、を備え、前記第2磁性層は、アモルファス磁性層と、前記アモルファス磁性層と前記中間層との間に配置された結晶性磁性層とを有し、前記磁気抵抗膜の電流パスの長さが10μm以上である。
以下に図面を参照して実施形態について説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態による磁気センサについて図1乃至図3を参照して説明する。この第1実施形態の磁気センサ1の平面図を図1に示し、図1に示す切断線A−Aで切断した断面図を図2に示し、磁気センサ1の磁気抵抗膜10の断面図を図3に示す。
第1実施形態による磁気センサについて図1乃至図3を参照して説明する。この第1実施形態の磁気センサ1の平面図を図1に示し、図1に示す切断線A−Aで切断した断面図を図2に示し、磁気センサ1の磁気抵抗膜10の断面図を図3に示す。
この第1実施形態の磁気センサ1は、磁気抵抗膜10と、磁界収束部21、22とを備えている。磁気抵抗膜10は、図示しない基板上に、下地層11、反強磁性層12、磁化固定層13、中間層14、第1磁界検出層151、第2磁界検出層152、およびキャップ層16が順次形成された積層構造を有している。下地層11は、例えば、Ta、Ru、またはCuから形成される。反強磁性層12は、例えばIrMnから形成され、磁化固定層13の磁化を固定する。磁化固定層13は、例えばCoFeから形成される。中間層14は、非磁性金属、例えばCuから形成される。第1および第2磁界検出層151,152の材料については、後述する。キャップ層16は、例えばRu、Ta、またはCuから形成される。この磁気抵抗膜10は、中間層が非磁性金属から形成されるので、GMR膜とも呼ばれる。
磁気抵抗膜10は、所望の形状にパターニングされる。例えば、センサ動作に適した適度な抵抗、例えば100Ω〜10kΩを実現するために、通電方向が長手方向(x方向)となる長方形の形状にパターニングされる。例えば、長さが0.01mm〜5mm、幅が1μm〜100μmの長方形の形状にパターニングされる。図1では、磁気抵抗膜10は、複数(8個)の長方形の形状に分割された構成を有している。すなわち、図1に示す磁気抵抗膜10は、8個の磁気抵抗部101〜108に分割される。なお、磁気抵抗膜10は1つの磁気抵抗部であってもよい。なお、図2に示す磁気抵抗膜10は1つの磁気抵抗部を示している。
これらの8個の磁気抵抗部101〜108は、直列接続されるように9個の電極31〜39が設けられる。電極31は、磁気抵抗部101の右端部近傍に設けられ、電極32i(i=1,2,3,4)は、磁気抵抗部102i−1と磁気抵抗部102iの左端部近傍を接続する。電極32i+1(i=1,2,3)は、磁気抵抗部102iと磁気抵抗部102i−1の右端部近傍を接続する。電極39は磁気抵抗部108の右端部近傍に接続される。すなわち、各磁気抵抗部10i(i=1,・・・,9)は、一対の電極に接続されている。また、電極31と電極39は、磁気抵抗膜10に電流を流すための電圧を印加する回路40に接続される。この回路40によって、各磁気抵抗部10i(i=1,・・・,9)の一対の電極間に電流が流れる、この一対の電極間の領域が磁界検出領域となる。第1および第2磁界検出層151、152の長手方向のエッジ部に発生する磁区に起因するノイズの影響を低減するために、厳密に各磁気抵抗部10i(i=1,・・・,8)のエッジ部でなく、磁気抵抗部のエッジからある程度離れた箇所に電極31〜39を設けても良い。
生体磁気は数mm程度の均一磁界領域を有するので、信号磁束を第1および第2磁界検出層151、152に集める、高透磁率の軟磁性体からなる一対の磁界収束部21、22が磁気抵抗膜10の幅方向(y方向)の端部に設けられる。この磁界収束部21,22は、MFC(Magnetic flux concentrator)21,22とも呼ばれる。このMFC21,22はそれぞれ、例えばNiFe、NiFeMoCu、またはCo系アモルファス合金が用いられる。MFC21,22の厚さ(z方向の長さ)はそれぞれ、第1および第2磁界検出層151、152の厚さよりも十分に厚くし(例えば、数ミクロン厚以上)、更に第1および第2磁界検出層151、152の接合部近傍では、MFC21、22の厚さが徐々に薄くなるようなテーパ形状を有することが好ましい。このようなテーパ形状とすることにより、信号磁束の収束効率アップおよび感度の増大を得ることができる。
第1磁界検出層151は、GMRの発現に適したCo,Fe,Niの群から少なくとも2種の元素を含む合金、例えば、CoFe、NiFe、またはCoFeNiなどの結晶性の磁性合金が用いられる。
第2磁界検出層152は、アモルファス磁性合金、例えば、CoFeSiB、CoXYなどのアモルファス合金が用いられる。ここで、XはZrまたはHfを示し、YはTaまたはNbを示す。アモルファス磁性合金は、長周期の原子配列周期性がないので、結晶異方性磁界が実質的にゼロとなる。また、磁性合金の組成を適正に調整することにより磁気歪が概ねゼロとなり、軟磁性が良好で磁気ノイズを抑制することができる。更に、アモルファス磁性合金は、第1磁界検出層151の抵抗率ρ(10μΩcm〜30μΩcm)に比べて、概ね〜100μΩcmの大きな抵抗率を有するので、電流が磁気抵抗の発現部に集中してMR比の低下を小さくすることができる。
(実施例1)
次に、第1実施形態の磁気センサ1におけるノイズおよび出力と第2磁界検出層152の厚さとの関係を実験で調べた結果を図4に示す。この実験に用いた磁気センサ1として、磁気抵抗膜10が8個の磁気抵抗部から構成され、各磁気抵抗部は長さが1.2mm、幅が60μmを用いた。また、MFC21、22は厚さが10μmのNiFeMoCuを用いた。このMFC21,22による信号磁界の増幅率が500倍であるとした。投入電圧が5Vで出力は1pTの磁界を検出した値である。また、ノイズは信号磁界ゼロでの電圧をスペクトラムアナライザーで測定して、周波数が10Hzでの値である。更に、第1および第2磁界検出層151,152は、飽和する磁界が25Oeとなるように熱処理条件などの調整を行った。第1磁界検出層151は厚さが2mmのCoFeを用いた。第2磁界検出層152は、CoFeSiBアモルファス合金を用いた。
次に、第1実施形態の磁気センサ1におけるノイズおよび出力と第2磁界検出層152の厚さとの関係を実験で調べた結果を図4に示す。この実験に用いた磁気センサ1として、磁気抵抗膜10が8個の磁気抵抗部から構成され、各磁気抵抗部は長さが1.2mm、幅が60μmを用いた。また、MFC21、22は厚さが10μmのNiFeMoCuを用いた。このMFC21,22による信号磁界の増幅率が500倍であるとした。投入電圧が5Vで出力は1pTの磁界を検出した値である。また、ノイズは信号磁界ゼロでの電圧をスペクトラムアナライザーで測定して、周波数が10Hzでの値である。更に、第1および第2磁界検出層151,152は、飽和する磁界が25Oeとなるように熱処理条件などの調整を行った。第1磁界検出層151は厚さが2mmのCoFeを用いた。第2磁界検出層152は、CoFeSiBアモルファス合金を用いた。
図4からわかるように、第2磁界検出層152の厚さが増大すると、出力およびノイズが低下するが、特にノイズの低下が著しい。図5に、SN比、すなわち図4に示す出力とノイズ電圧の比と、第2磁界検出層152の厚さとの関係を示す。
比較例として、第2磁界検出層152にNiFe合金を用いた以外は、実施例1と同じ構成の磁気センサを作成した。この比較例の磁気センサのSN比と第2磁界検出層152の厚さとの関係を実験で調べた結果も図5に示す。また、図5に実施例1と比較例の磁気センサのSN比の差分も示す。図5からわかるように、第2磁界検出層152にNiFe合金を用いた比較例の磁気センサの場合は、第2磁界検出層152の厚さが増大してもSN比に明確な変化はない。
これに対して、第1実施形態のように、第2磁界検出層152としてアモルファス磁性合金を用いた場合は、第2磁界検出層152の厚さが増大すると、SN比が増大する。すなわち、本実施形態のように、アモルファス磁性合金を第2磁界検出層152に用いると、SN比に余裕があるために、より微小磁界の高感度検出が可能になる。比較例よりも明確なSN比の増大効果は、第2磁界検出層152の厚さが10nm以上で明確となる。
次に、第1実施形態の磁気センサのサイズをHDD磁気ヘッド用に変えたものを作製し、磁気ヘッドに搭載した。例えば、磁気ヘッド用の磁気センサは、微小ビット媒体磁界を読み出すので、磁気抵抗膜を構成する磁気抵抗部の長さ(記録トラック幅)は、生体用の磁気センサに比べて大幅に小さくほぼ0.1μmである。
この磁気ヘッド用の磁気センサにおける第2磁界検出層として、アモルファス磁性合金を用いた場合の厚さとSN比との関係を実験で求めた結果を図6に示す。図6からわかるように、磁気ヘッド用の磁気センサにおいては、第1実施形態と異なり、第2磁界検出層の厚さが増大するとSN比は低下、すなわち読み取り性能が劣化する。
磁気ヘッド用の磁気センサはMHz以上の高周波磁界を検出し、1/fノイズは周波数に反比例するので、1/fノイズは、十分に小さな値となる。磁気ヘッド用磁気センサでは、他のノイズが主であるために、出力低下によりSN比が低下する。第2磁界検出層にアモルファス磁性合金を用いる効果は、〜10Hz前後の低周波数を検出する生体用の磁気センサなどで明確となる。
次に、第1実施形態の磁気センサにおける、磁気抵抗膜に電流が流れる長手方向の電流パス長と、磁気抵抗膜11の幅を変えた複数のサンプルを作製し、1pTにおける出力、10Hzにおけるノイズ、および出力とノイズが一致する検出限界磁界Dを求めた結果を図7に示す。これらのサンプルにおいては、消費電流、およびジョンソンノイズ抑制などの観点から好ましい、センサ抵抗がほぼ1000Ωとなるように、電流パス長の増大に伴い磁気抵抗膜の幅を増大した。
図7からわかるように、電流パス長が増大るすと、出力は変化しないが、ノイズが減少する。これは1/fノイズが第1および第2磁界検出層の合計体積のルート値に反比例するためである。その結果、第1および第2磁界検出層の体積増大に伴い、検出磁界限界が低下し、高感度の磁気センサを実現することができる。
比較例としてHDDに用いた磁気センサを作製し、同様に、1pTにおける出力、10Hzにおけるノイズ、および出力とノイズが一致する検出限界磁界Dを求めた結果を図7に示す。なお、この比較例の磁気センサにおいては、電流パス長が0.15μmとした。図7からわかるように、比較例では、1000pT以下の磁界は検出できず、心磁や脳磁計などの生体磁気検出に必要なほぼ100ptの検出ができない。すなわち、100pT以下の磁界検出には10μm以上の電流パス長を有する磁気抵抗膜が必要となることがわかる。
以上説明したように、第1実施形態によれば、MR比の低下が小さく、1/fノイズの低減をすることが可能な磁気センサを提供することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態による磁気センサ装置を図8に示す。この第2実施形態の磁気センサ装置400は、図1に示す磁気センサ1と同じ構成の2つの磁気センサ11、12と、MFCを除いた図1に示す磁気センサ1の磁気抵抗膜10と同じ構成の2つの磁気抵抗膜10A、10Bと、
電圧計410と、電流源420と、を備えている。磁気センサ11と磁気抵抗膜10Aは直列に接続されて第1電流ラインを構成する。磁気センサ12と磁気抵抗膜10Bは直列に接続され第2電流ラインを構成する。これらの第1電流ラインと第2電流ラインは電流源420に並列に接続される。これにより、第1電流ラインの磁気センサ11および磁気抵抗膜10Aおよび第2電流ラインの磁気センサ12および磁気抵抗膜10Bに電流が流れる。信号磁界は磁気センサ11、12によって検出される。
次に、第2実施形態による磁気センサ装置を図8に示す。この第2実施形態の磁気センサ装置400は、図1に示す磁気センサ1と同じ構成の2つの磁気センサ11、12と、MFCを除いた図1に示す磁気センサ1の磁気抵抗膜10と同じ構成の2つの磁気抵抗膜10A、10Bと、
電圧計410と、電流源420と、を備えている。磁気センサ11と磁気抵抗膜10Aは直列に接続されて第1電流ラインを構成する。磁気センサ12と磁気抵抗膜10Bは直列に接続され第2電流ラインを構成する。これらの第1電流ラインと第2電流ラインは電流源420に並列に接続される。これにより、第1電流ラインの磁気センサ11および磁気抵抗膜10Aおよび第2電流ラインの磁気センサ12および磁気抵抗膜10Bに電流が流れる。信号磁界は磁気センサ11、12によって検出される。
磁気センサ11、12におけるMFC21、22の信号磁界収束のゲインを100倍以上となるように選択すれば、磁気抵抗膜10A、10Bは、抵抗が変化しない固定抵抗とみなせる。第1電流ラインの磁気センサ11および第2電流ラインの磁気センサ12は、通電上流と下流に分離して配置する。このような構成にしたことより、磁気センサ11、12の抵抗が信号磁界に応じて変化し、第1および第2電流ラインの中間部に電位差が発生して出力電圧が得られる。この出力電圧は、電圧計410によって検出される。
なお、通常のブリッジ回路の構成のように、磁気抵抗膜10A、10Bを、磁界で変化しない非磁性からなる固定抵抗としても良い。
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態の磁気センサを用いているので、MR比の低下が小さく、1/fノイズの低減をすることが可能な磁気センサ装置を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、第1実施形態の磁気センサを、脳神経が発する磁界を検出する脳磁計に用いることができる。これを第3実施形態として説明する。
次に、第1実施形態の磁気センサを、脳神経が発する磁界を検出する脳磁計に用いることができる。これを第3実施形態として説明する。
第3実施形態による磁気センサ装置について、図9を参照して説明する。この第3実施形態の磁気センサ装置100は脳磁計であって、図9の左側の図は、この脳磁計100を人体の頭部に装着した状態を模式的に示す。この脳磁計100は、複数のセンサ部、例えば100個程度のセンサ部301が柔軟性のある基体302の上に設置された構成を有している。
このセンサ部301は、第1実施形態の磁気センサが1個配置されていても良いし、複数個配置されていても良い。また、複数の磁気センサが差動検出等の回路を構成していても良いし、また、電位端子や加速度センサなどの別のセンサが同時に設置されていても良い。第1実施形態の磁気センサは、従来のSQUID磁気センサに比べて非常に小さく作成できるので、このような複数のセンサ部の設置や回路の設置や他のセンサとの共存も容易である。
柔軟性のある基体302は、例えばシリコーン樹脂などの弾性体からなり、帯状に各センサ部301をつないで頭部に密着できるように構成されている。基体302は連続した膜を帽子状に加工したものでも良いが、図9に示すようなネット状のものが、装着性が良く、また人体への密着性が向上するので好ましい。
センサ部301の入出力コード303は、診断装置500のセンサ駆動部506および信号入出力部504とつながっている。センサ駆動部506からの電力と信号入出力部504からの制御信号に基づきセンサ部301は所定の磁界測定を行い、その結果は、並行して信号入出力部504へ入力される。信号入出力部504で得た信号はその後、信号処理部508へ送られ、この信号処理部508において、ノイズの除去、フィルタリング、増幅、信号演算などの処理が施される。その後、これらの信号は、脳磁計測のための特定の信号を抽出したり、信号位相を合わせたりする信号解析が信号解析部510において行われる。信号解析が終了したデータは、データ処理部512に送られる。データ処理部512では、MRI(Magnetic Resonance Imaging)などの画像データやEEG(Electroencephalogram)などの頭皮電位情報なども取り入れて、神経発火点解析や逆問題解析などの、データ解析を行う。その結果は画像化診断部516へ送られ、診断の助けとなるような画像化が行われる。これら一連の動作は制御機構502によって制御されており、一次信号データやデータ処理途中のメタデータなど、必要なデータは、データサーバに保存される。なお、図9に示すようにデータサーバと制御機構が一体化していても良い。
図9に示す第3実施形態では、センサ部301が人体頭部に設置されているが、これを人体胸部に設置すれば、心磁測定が可能となる。また、妊婦の腹部に設置すれば、胎児の心拍検査に用いることもできる。
被験者を含めた磁気センサ装置全体は、地磁気や磁気ノイズを防ぐためには、シールドルーム内に設置されるのが好ましい。あるいは、人体の測定部位やセンサ部301を局所的にシールドする機構を設けても良い。また、センサ部301にシールド機構を設けたり、信号解析やデータ処理で実効的なシールドを行っても良い。
図9に示す磁気センサ100は、高感度磁気センサを備えたセンサ部301が柔軟性のある基体302に設置されているが、従来の脳磁計や心磁計のように、固定された基体に設置されていても構わない。その例を図10および図11に示す。図10は脳磁計の一例であるが、ヘルメット状の硬質の基体304上にセンサ部301が設置されている。図11は心磁計の一例であるが、平板状の硬質の基体305上にセンサ部301が設置されている。いずれの場合も、センサ部301からの信号の入出力とその処理は図9と同様である。
また、センサ部301として、図8に示す磁気センサ装置400を用いてもよい。
以上説明したように第3実施形態によれば、センサ部といて第1実施形態の磁気センサまたは第2実施形態の磁気センサ装置を用いているので、MR比の低下が小さく、1/fノイズの低減をすることが可能な磁気センサ装置を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,11,12・・・磁気センサ、31〜39・・・電極、10,10A,10B・・・磁気抵抗膜、101〜108・・・磁気抵抗部、11・・・下地層、12・・・磁化固定層、13・・・反強磁性層、14・・・中間層、151・・・第1磁界検出層、152・・・第2磁界検出層、16・・・キャップ層、21,22・・・磁界収束部(MFC)、40・・・電圧計、100・・・磁気センサ装置(脳磁計)、301・・・センサ部、302・・・基体、302・・・基体、303・・・入出力コード、400・・・磁気センサ装置、410・・・電圧計、420・・・電流源、500・・・診断装置、502・・・制御機構、504・・・信号入出力部、506・・・センサ駆動部、508・・・信号処理部、510・・・信号解析部、512・・・データ処理部、514・・・MRI,EEG、516・・・画像化診断部
Claims (10)
- 第1磁性層と、第2磁性層と、前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に配置された中間層と、有する積層構造の磁気抵抗膜と、
前記磁気抵抗膜の積層方向と垂直な第1方向に電流を流す一対の電極と、
を備え、前記第2磁性層は、アモルファス磁性層と、前記アモルファス磁性層と前記中間層との間に配置された結晶性磁性層とを有し、前記磁気抵抗膜の電流パスの長さが10μm以上である磁気センサ。 - 前記磁気抵抗膜は直列に接続された複数の磁気抵抗部を有し、各磁気抵抗部は、前記第1磁性層と、前記中間層と、前記結晶性磁性層と、前記アモルファス磁性層と、を備えている請求項1記載の磁気センサ。
- 前記アモルファス磁性合金層は積層方向の厚さが10nm以上である請求項1または2記載の磁気センサ。
- 前記磁気抵抗膜の側部に配置された一対の磁性膜を更に備え、前記磁性膜は、前記積層方向の厚さが前記アモルファス磁性層および前記結晶性磁性層の厚さよりも厚い請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気センサ。
- 前記アモルファス磁性層は、CoFeSiBまたはCoXYを含み、ここで、XはZrおよびHfの少なくとも一方を表し、YがTaおよびNbの少なくとも一方を表す請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気センサ
- 前記結晶性磁性層は、Co、Fe、およびNiのうちの少なくとも2種の元素を含む合金である請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気センサ。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の第1および第2磁気センサと、第1および第2抵抗と、電圧計と、を備え、前記第1磁気センサと前記第1抵抗が直列に接続されて第1直列部を構成し、前記第2磁気センサと前記第2抵抗が直列に接続されて第2直列部を構成し、前記第1直列部と前記第2直列部が並列に接続され、前記電圧計は前記第1磁気センサと前記第1抵抗との接続ノードと、前記第2磁気センサと前記第2抵抗との接続ノードとの電位差を計測する磁気センサ装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気センサと、
前記磁気センサからの磁界検出信号を処理および解析する処理解析回路と、前記処理解析回路の解析結果を画像化する画像化回路と、を有する診断装置と、を備えた磁気センサ装置。 - 前記磁気センサは脳からの磁界を検出する請求項8記載の磁気センサ装置。
- 前記磁気センサは心臓からの磁界を検出する請求項8記載の磁気センサ装置。
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