JP2017133748A - 排熱利用熱源設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】排熱回収運転中に上水道が断水しても耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続し得ると共に、上水道の断水中でも排熱回収運転を正常に再開し得る排熱利用熱源設備を提供する。【解決手段】排熱発生装置Hから発生する排熱により加熱された熱媒が循環供給される排熱回収用熱交換器1と、熱消費端末Tを経由して熱媒が循環供給される加熱用熱交換器2と、排熱回収用熱交換器1と加熱用熱交換器2とを巡る加熱用循環路L1を通して湯水を循環させる加熱用循環手段P1とを備え、加熱用循環路L1に対して、上水を水道圧にて供給する給水路L3が連通接続され、加熱用循環路L1に、加熱用循環路L1内の圧力を設定上限圧力以下に維持する安全弁6が設けられ、加熱用循環路L1に、設定上限圧力よりも低い圧力で作動する密閉式膨張タンク40が接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、排熱発生装置から発生する排熱により加熱された熱媒が循環供給される排熱回収用熱交換器と、熱消費端末を経由して熱媒が循環供給される加熱用熱交換器と、排熱回収用熱交換器と加熱用熱交換器とを巡る加熱用循環路を通して湯水を循環させる加熱用循環手段とを備え、加熱用循環路に対して、上水を水道圧にて供給する給水路が連通接続され、加熱用循環路に、当該加熱用循環路内の圧力を設定上限圧力以下に維持する安全弁が設けられた排熱利用熱源設備に関する。
かかる排熱利用熱源設備は、排熱発生装置から発生する排熱を回収して、その回収熱を熱消費端末で消費するように構成されたものであり、排熱発生装置としては、例えば、熱と電力を併せて発生する熱電併給装置が設けられる。熱消費端末における回収熱の消費形態としては、熱消費端末の一例が床暖房装置や浴室暖房乾燥装置等の暖房装置の場合は、暖房の熱源として用いられ、熱消費端末の一例が浴槽の場合は、浴槽の湯水を加熱する熱源として用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
このような排熱利用熱源設備では、加熱用循環路を循環する湯水は排熱回収用熱交換器で加熱されることにより膨張するので、上記特許文献1には記載されていないが、加熱用循環路内の圧力が過度に上昇するのを防止するために、加熱用循環路に安全弁が設けられている。この安全弁は、加熱用循環路内の圧力が設定上限圧力を越えると、自動的に開いて加熱用循環路内の湯水を放出し、その湯水の放出に伴って加熱用循環路内の圧力が設定上限圧力以下になると、自動的に閉じるように作動するものである。
つまり、排熱発生装置を作動させると共に、その排熱発生装置から排熱を回収するように加熱用循環手段を作動させて加熱用循環路を通して湯水を循環させる排熱回収運転中は、加熱用循環路内の湯水が膨張して加熱用循環路内の圧力が上昇するが、安全弁が作動して、加熱用循環路内の湯水が安全弁を通して放出されることにより、加熱用循環路内の圧力が設定上限圧力以下に維持される。
しかも、加熱用循環路に対しては、上水を水道圧にて供給する給水路が連通接続されているので、排熱回収運転中に安全弁が作動して、加熱用循環路内の湯水が安全弁から放出されたとしても、給水路を通して加熱用循環路に上水が補充される。
又、排熱発生装置を停止させることにより、排熱回収用熱交換器における湯水の加熱源がなくなって、加熱用循環路内の湯水が温度低下により収縮したとしても、給水路を通して加熱用循環路に上水が補充されるので、加熱用循環路内に湯水が満タンに満たされる状態が維持される。
特開2014−142116号公報
ところで、排熱回収運転中に、上水道が断水すると、加熱用循環路への給水路からの上水の補充が停止するので、安全弁が作動して加熱用循環路内の湯水が放出されると、加熱用循環路内の圧力変動が大きくなって、加熱用循環路内が負圧になり易い。
流体の流れを制御する弁類は、陽圧状態で動作させる場合の耐久性については担保されているが、負圧状態で動作させる場合の耐久性については考慮されていないのが一般的である。従って、加熱用循環路内が負圧の状態で排熱回収運転が継続されると、加熱用循環路に設けられた弁類の耐久性が低下する虞があり、延いては、排熱利用熱源設備の耐久性の低下につながる。
又、排熱回収運転を停止すると、加熱用循環路内の湯水は温度低下に伴って収縮するが、上水道が断水していると、給水路からの上水の補充がないので、加熱用循環路内に空隙部が発生する場合がある。従って、上水道の断水中に排熱回収運転を再開すべく加熱用循環手段を再起動するときに、加熱用循環手段にエアー噛みが発生し易いので、正常に再起動できない虞があり、排熱回収運転を正常に再開することができない虞れがあった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排熱回収運転中に上水道が断水しても耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続し得ると共に、上水道の断水中でも排熱回収運転を正常に再開し得る排熱利用熱源設備を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る排熱利用熱源設備は、排熱発生装置から発生する排熱により加熱された熱媒が循環供給される排熱回収用熱交換器と、
熱消費端末を経由して熱媒が循環供給される加熱用熱交換器と、
前記排熱回収用熱交換器と前記加熱用熱交換器とを巡る加熱用循環路を通して湯水を循環させる加熱用循環手段とを備え、
前記加熱用循環路に対して、上水を水道圧にて供給する給水路が連通接続され、
前記加熱用循環路に、当該加熱用循環路内の圧力を設定上限圧力以下に維持する安全弁が設けられた排熱利用熱源設備であって、その特徴構成は、
前記加熱用循環路に、前記設定上限圧力よりも低い圧力で作動する密閉式膨張タンクが接続されている点にある。
上記特徴構成によれば、排熱発生装置を作動させると共に、その排熱発生装置から排熱を回収するように加熱用循環手段を作動させて加熱用循環路を通して湯水を循環させる排熱回収運転中は、加熱用循環路内の湯水が温度上昇に伴って膨張することにより、加熱用循環路内の圧力が上昇するが、加熱用循環路内の圧力が安全弁が作動する設定上限圧力に達するまでに、密閉式膨張タンクが加熱用循環路内の湯水の膨張分をタンク内に流入させるように作動する。そのような排熱回収運転中に、加熱用循環路内の湯水が温度変動に伴って膨張収縮すると、膨張の際は湯水を流入させ、収縮の際は湯水を流出させる形態で、密閉式膨張タンクが作動する。つまり、排熱回収運転中、このように密閉式膨張タンクが作動することにより、安全弁を作動させて加熱用循環路内の湯水を放出することなく、加熱用循環路内の湯水の膨張収縮を吸収することができる。
そこで、排熱回収運転中に、上水道が断水して加熱用循環路への給水路からの上水の補充が停止しても、安全弁から湯水が放出されることなく、密閉式膨張タンクによって、加熱用循環路内の湯水の膨張収縮を吸収することができるので、加熱用循環路内の圧力変動を小さくすることができて、加熱用循環路内が負圧になるのを抑制することができる。
従って、上水道の断水中に、排熱回収運転が継続されても、加熱用循環路に設けられた弁類の耐久性の低下を十分に抑制することができる。
又、排熱回収運転が停止されて、加熱用循環路内の湯水が温度低下に伴って収縮しても、密閉式膨張タンクがタンク内の湯水を加熱用循環路に流出させるように作動するので、上水道が断水して加熱用循環路への給水路からの上水の補充が停止していても、加熱用循環路内に空隙部が発生するのを回避することができる。
従って、上水道の断水中に排熱回収運転を再開すべく加熱用循環手段を再起動しても、エアー噛みの発生を十分に抑制することができるので、加熱用循環手段を正常に起動することができる。
要するに、排熱回収運転中に上水道が断水しても耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続し得ると共に、上水道の断水中でも排熱回収運転を正常に再開し得る排熱利用熱源設備を提供することができる。
本発明に係る排熱利用熱源設備の更なる特徴構成は、前記加熱用循環路を通流する湯水を通流可能に前記加熱用循環路の途中に設けられた補助加熱用熱交換器、燃料を燃焼させた燃焼ガスを前記補助加熱用熱交換器に送るバーナ、及び、そのバーナに燃焼用空気を送る送風手段を備えた燃焼式の補助加熱手段と、
前記給水路を通しての上水の供給が遮断される断水状態を検出する断水検出手段とが設けられ、
運転を制御する運転制御手段が、前記排熱発生装置から排熱を回収するように前記加熱用循環手段を作動させて前記加熱用循環路を通して湯水を循環させているとき、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記バーナの燃焼を停止させた状態で前記送風手段を作動させるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、排熱回収運転中に上水道が断水すると、バーナの燃焼が停止した状態で送風手段が作動することから、加熱用循環路を通流する湯水の保有熱が加熱用熱交換器で放熱されるのに加えて、補助加熱用熱交換器でも放熱されることになる。
つまり、上水道の断水中で、給水路から加熱用循環路への上水の補充が停止した状態では、加熱用循環路を通流する湯水から放熱させる能力を増大させる。それによって、加熱用循環路を通流する湯水の温度上昇を一層抑制することができて、加熱用循環路内の湯水の膨張収縮を密閉式膨張タンクの作動によって一層的確に吸収することができるので、加熱用循環路内の圧力変動を一層小さくすることができ、その結果、加熱用循環路内が負圧になるのを一層的確に抑制することができる。
従って、排熱回収運転中に上水道が断水しても、耐久性の低下を一層抑制しながら排熱回収運転を継続することができる。
又、熱消費端末での熱需要が少ないときや無いときで、加熱用熱交換器での排熱回収用循環路を通流する湯水からの放熱が少ないときや無いときでも、補助加熱用熱交換器において排熱回収用循環路を通流する湯水から放熱させることにより、排熱発生装置から発生する排熱を回収処理することができるので、排熱発生装置を継続して運転することができる。
本発明に係る排熱利用熱源設備の更なる特徴構成は、前記給水路が槽下部に対して接続され且つ槽内の湯水を送出する出湯路が槽上部に対して接続された貯湯槽と、
槽下部から取り出した湯水を前記排熱回収用熱交換器を通過させて槽上部に戻す形態で、貯湯用循環路を通して前記貯湯槽の湯水を循環させる貯湯用循環手段と、
前記出湯路からの湯水の出湯を停止する出湯停止状態に切り換え可能な出湯停止手段とが設けられ、
前記加熱用循環路と前記貯湯用循環路とが連通接続され、
前記運転制御手段が、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記出湯停止手段を前記出湯停止状態に切り換えるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、貯湯用循環手段を作動させると、槽下部から取り出された湯水が排熱回収用熱交換器で加熱された後、槽上部に戻される形態で、貯湯槽の湯水が貯湯用循環路を通して循環されるので、貯湯槽には、上部側が高温層となり下部側が低温層となる温度成層が形成される状態で、湯水が貯留される。貯湯槽上部から出湯路を通して湯水が給湯栓や浴槽等の湯水消費箇所に出湯されると、それに伴って、貯湯槽内が満タン状態に維持されるように、給水路を通して上水が貯湯槽の下部に補充される。
そして、上水道が断水すると、出湯停止手段が出湯停止状態に切り換えられて、出湯路から貯湯槽の湯水の出湯ができなくなることから、比較的多量の湯水が系(加熱用循環路、貯湯用循環路及び貯湯槽を含む系)外に排出されるのが防止されるので、加熱用循環路内に空隙部が発生するのを回避することができる。
従って、上水道の断水中に排熱回収運転を再開すべく加熱用循環手段を再起動しても、エアー噛みの発生を的確に抑制して、加熱用循環手段を的確に再起動することができるので、上水道の断水中でも、排熱回収運転を的確に再開することができる。
本発明に係る排熱利用熱源設備の更なる特徴構成は、前記加熱用循環路における前記加熱用熱交換器の湯水通流方向下流側と前記排熱回収用熱交換器の湯水通流方向上流側とを接続する部分と、前記貯湯槽の槽下部とが、槽下部接続路により接続され、且つ、前記加熱用循環路における前記排熱回収用熱交換器の湯水通流方向下流側と前記加熱用熱交換器の湯水通流方向上流側とを接続する部分と、前記貯湯槽の槽上部とが、槽上部接続路により接続されて、前記槽下部接続路、及び、前記加熱用循環路における前記槽下部接続路との接続部と前記槽上部接続部との接続部との間で且つ前記排熱回収用熱交換器を備えた部分である受熱用流路部分、及び、前記槽上部接続路により、前記貯湯用循環路が形成され、
前記加熱用循環手段が、前記加熱用循環路における前記受熱用流路部分に設けられることにより、前記貯湯用循環手段に兼用され、
前記加熱用循環路を通して湯水を循環させる放熱用通流状態と、前記貯湯用循環路を通して湯水を循環させる貯湯用通流状態とに湯水通流状態を切り換える通流状態切換手段が設けられ、
前記運転制御手段が、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記通流状態切換手段を前記放熱用通流状態に切り換えるように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、加熱用循環路の一部(即ち、受熱用流路部分)を利用して、貯湯用循環路を形成すると共に、加熱用循環手段を、加熱用循環路のうちの貯湯用循環路としても利用する部分(即ち、受熱用流路部分)に設けて、貯湯用循環手段に兼用することにより、排熱利用熱源設備の構成の簡略化を図ることができる。
従って、排熱利用熱源設備の価格の低減を図ることができる。
ところで、上水道の断水中で出湯路からの貯湯槽の湯水の送出が禁止された状態で、貯湯用循環路を通して湯水を循環させて、排熱発生装置の排熱を貯湯槽の湯水に回収する運転を継続すると、高温の湯層が貯湯槽の下部にまで達して貯湯槽下部の湯水の温度が高くなって、排熱発生装置の排熱を正常に回収処理できなくなる場合がある。
そこで、上水道が断水すると、湯水通流状態が放熱用通流状態に切り換えられて、加熱用循環路を通して湯水が循環されるようになることにより、継続して排熱発生装置の排熱を正常に回収処理することができるので、排熱発生装置の運転を継続することができる。
例えば、排熱発生装置が熱と電力を併せて発生する熱電併給装置である場合、上水道の断水中も、熱電併給装置を継続して運転することができるので、電力を継続して供給することができる。
本発明に係る排熱利用熱源設備の更なる特徴構成は、前記貯湯槽の槽上部と、前記加熱用循環路の前記受熱用流路部分における前記排熱回収用熱交換器及び前記加熱用循環手段よりも湯水通流方向上流側の箇所とが、湯水取り出し路で接続され、並びに、
前記加熱用循環路における前記受熱用流路部分を除いた部分である授熱用流路部分の前記加熱用熱交換器よりも湯水通流方向下流側の部分と前記貯湯槽の槽下部とが、湯水戻し路で接続されて、
槽上部から前記湯水取り出し路を通して取り出した湯水を前記排熱回収用熱交換器、前記加熱用熱交換器を順に通流させて、前記湯水戻し路を通して槽下部に戻す形態で、前記貯湯槽の湯水を循環させる蓄熱暖房用循環路が形成され、
前記通流状態切換手段が、前記蓄熱暖房用循環路を通して湯水を循環させる蓄熱暖房用通流状態に湯水通流状態を切り換え可能に構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、湯水通流状態が蓄熱暖房用通流状態に切り換えられると、槽上部から取り出された湯水が排熱回収用熱交換器、加熱用熱交換器を順に通流して、槽下部に戻される形態で、貯湯槽の湯水が蓄熱暖房用循環路を通して循環されるので、貯湯槽に湯水にて蓄えられている熱が、熱消費端末にて消費される。
つまり、排熱発生装置の排熱を貯湯槽の湯水に回収することによって貯湯槽に蓄えている熱を、熱消費端末での熱需要で消費することができるので、一層の省エネルギー化を図ることができる。
従って、排熱発生装置の排熱を回収して蓄えた貯湯槽の熱を熱消費端末での熱需要で消費するようにして、一層の省エネルギー化が図られた排熱利用熱源装置において、排熱回収運転中に上水道が断水しても、耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続できると共に、上水道の断水中でも排熱回収運転を正常に再開できるようになった。
本発明に係る排熱利用熱源設備の更なる特徴構成は、前記排熱発生装置が、熱と電力を併せて発生する熱電併給装置にて構成され、
前記熱電併給装置を冷却する冷却水が、前記熱媒として前記排熱回収用熱交換器に循環供給される点にある。
上記特徴構成によれば、熱電併給装置を冷却する冷却水が熱媒として排熱回収用熱交換器に循環供給されることにより、熱電併給装置から発生した熱が排熱回収用熱交換器において排熱回収用循環路を循環する湯水に回収される。
つまり、排熱発生装置として熱電併給装置を設けることにより、商用電力系統が停電しても、熱電併給装置を運転させて電力と熱を発生させることにより、排熱利用熱源設備を自立運転させることができる。
そのように、商用電力系統の停電時に、排熱利用熱源設備を自立運転させているときに、更に上水道が断水していても、耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続することができるので、停電並びに断水が伴うような災害時の設備としての機能を十分に果たすことができる。
コージェネレーションシステムの全体構成及び放熱運転での作動状態を示す図 一部蓄熱式の放熱運転での作動状態を示す図 貯湯運転での作動状態を示す図 蓄熱暖房運転での作動状態を示す図 給湯運転での作動状態を示す図 断水時の放熱運転での作動状態を示す図 密閉式膨張タンクの構成及び作動形態を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の排熱利用熱源設備をコージェネレーションシステムに適用した場合の実施形態を説明する。
図1に示すように、コージェネレーションシステムは、排熱発生装置H、その排熱発生装置Hから発生する排熱により加熱された熱媒が循環供給される排熱回収用熱交換器1、熱消費端末Tを経由して熱媒が循環供給される加熱用熱交換器2、排熱回収用熱交換器1と加熱用熱交換器2とを巡る加熱用循環路L1を通して湯水を循環させる加熱用循環ポンプP1(加熱用循環手段の一例)、及び、このコージェネレーションシステムの運転を制御する運転制御部3(運転制御手段の一例)等を備えて構成されている。
又、加熱用循環路L1に対して、上水を水道圧にて供給する給水路L3が連通接続されている。
この実施形態では、排熱発生装置Hが、熱と電力を併せて発生する熱電併給装置4にて構成され、熱電併給装置4を冷却する冷却水が、熱媒として排熱回収用熱交換器1に循環供給される。
運転制御部3は、熱電併給装置4の動作、コージェネレーションシステムが備える各種ポンプ、弁及びその他の各装置の動作の制御を行う。
更に、コージェネレーションシステムには、給水路L3が槽下部に対して接続され且つ槽内の湯水を送出する出湯路L4が槽上部に対して接続された貯湯槽5と、槽下部から取り出した湯水を排熱回収用熱交換器1を通過させて槽上部に戻す形態で、貯湯用循環路L5を通して貯湯槽5の湯水を循環させる貯湯用循環ポンプP2(貯湯用循環手段の一例)とが設けられている。
又、加熱用循環路L1に、当該加熱用循環路L1内の圧力を設定上限圧力以下に維持する安全弁6が設けられ、給水路L3には、その給水路L3を通しての上水の供給が遮断される断水状態を検出する圧力スイッチ7(断水検出手段の一例)が設けられている。
ちなみに、設定上限圧力は、給水路L3を通して供給される上水の水道圧よりも高い所定の圧力に設定されている。
安全弁6は、加熱用循環路L1内の圧力が設定上限圧力よりも高くなると自動的に開いて、加熱用循環路L1内の湯水を放出し、加熱用循環路L1内の圧力が設定上限圧力以下になると自動的に閉じることにより、加熱用循環路L1内の圧力を設定上限圧力以下に維持するものである。
圧力スイッチ7は、給水路L3内の水圧が、断水状態を検出するための断水検知用水圧以下になるとオンするものであり、圧力スイッチ7がオンすることにより断水状態が検出されるように構成されている。
本発明では、加熱用循環路L1に、設定上限圧力よりも低い圧力で作動する密閉式膨張タンク40が接続されている。
次に、コージェネレーションシステムの各部について、説明を加える。
熱電併給装置4は、発電機4a、その発電機4aを駆動するエンジン4b、及び、その発電機4aの出力電力を消費するための余剰電力回収ヒーター4c等を備えて構成されている。
図示は省略するが、発電機4aの発電出力側には、発電機4aの発電出力を商用電力系統から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数に変換するインバータ等が設けられている。そして、インバータから出力される電力は、様々な電力負荷装置に供給される。
熱電併給装置4のエンジン4bを冷却する冷却水を循環させる冷却水循環路L2が、冷却水を排熱回収用熱交換器1を巡って循環させるように設けられ、その冷却水循環路L2を通して冷却水を循環させる冷却水循環ポンプ8が設けられている。
余剰電力回収ヒーター4cは、コージェネレーションシステムから商用電力系統への逆潮流が発生しないように、発電機4aの余剰電力をコージェネレーションシステム内で消費するための装置である。図示を省略するが、余剰電力回収ヒーター4cが電力を消費することで発生した熱は、熱電併給装置4から発生する熱の一部として、冷却水循環路L2を流れる冷却水によって回収される。余剰電力回収用ヒーター4cの動作(消費電力)は運転制御部3が制御する。
つまり、エンジン4bから発生する熱、及び、余剰電力回収ヒーター4cから発生する熱等が、熱電併給装置4から発生する熱(即ち、排熱)として冷却水に回収され、その冷却水が、冷却水循環路L2を通して排熱回収用熱交換器1を巡って循環されることで、詳細は後述するが、排熱回収用熱交換器1において、熱電併給装置4から発生する排熱により、加熱用循環路L1や貯湯用循環路L5を循環する湯水が加熱されることになる。
図1中に、加熱用循環路L1において、加熱用循環ポンプP1の通流作用による湯水の通流方向を矢印にて示す。尚、図1、並びに、以下で引用する図2〜図6において、湯水や熱媒が通流する経路を太線で示し、電磁弁や電磁比例弁で構成される各種弁のうち開弁状態のものを黒塗りで示し、並びに、各種三方弁のうち制御対象のものの開き状態のポートを黒塗りで示す。
加熱用循環路L1における加熱用熱交換器2の湯水通流方向下流側と排熱回収用熱交換器1の湯水通流方向上流側とを接続する部分の中間の接続部9と、貯湯槽5の槽下部とが、槽下部接続路L6により接続されている。又、加熱用循環路L1における排熱回収用熱交換器1の湯水通流方向下流側と加熱用熱交換器2の湯水通流方向上流側とを接続する部分の中間の接続部10と、貯湯槽5の槽上部とが、槽上部接続路L7により接続されている。
ここで、加熱用循環路L1において、槽下部接続路L6の接続部9と槽上部接続部L7の接続部10とにより分けられる2つの流路部分のうち、排熱回収用熱交換器1を備えた部分を受熱用流路部分L1tとし、加熱用熱交換器2を備えた部分を授熱用流路部分L1gとする。
そして、槽下部接続路L6、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1t、及び、槽上部接続路L7により、前述の貯湯用循環路L5が形成されている。
加熱用循環ポンプP1が、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける排熱回収用熱交換器1よりも湯水通流方向上流側に設けられることにより、貯湯用循環ポンプP2に兼用されている。
槽上部接続路L7には、貯湯用循環路L5の一部を構成する加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tを通流する湯水のうち、貯湯槽5へ流入させる湯水の量を調整する槽流入量調整弁11が設けられている。ちなみに、この槽流入量調整弁11は、比例電磁弁にて構成される。
上述のように加熱用循環路L1及び貯湯用循環路L5が構成されることにより、加熱用循環路L1と貯湯用循環路L5とが連通接続されていることになる。
貯湯槽5の槽上部と、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける排熱回収用熱交換器1及び加熱用循環ポンプP1よりも湯水通流方向上流側の箇所とが、湯水取り出し路L8で接続され、並びに、加熱用循環路L1における授熱用流路部分L1gの加熱用熱交換器2よりも湯水通流方向下流側の部分と貯湯槽5の槽下部とが、湯水戻し路L9で接続されて、槽上部から湯水取り出し路L8を通して取り出した湯水を排熱回収用熱交換器1、加熱用熱交換器2を順に通流させて、湯水戻し路L9を通して槽下部に戻す形態で、貯湯槽5の湯水を循環させる蓄熱暖房用循環路L10が形成されている。
この実施形態では、湯水取り出し路L8の上流端が、槽上部接続路L7における槽流入量調整弁11よりも下流側の接続部12に接続され、湯水取り出し路L8の下流端は、蓄熱暖房切換三方弁13を介して、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tに接続されている。湯水取り出し路L8には、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tから湯水取り出し路L8への湯水の逆流を防止する逆止弁14が設けられている。
又、槽下部接続路L6が、湯水戻し路L9に兼用されている。
つまり、蓄熱暖房用循環路L10は、槽上部接続路L7における槽側端部から接続部12までの蓄熱暖房共用流路部分L7c、湯水取り出し路L8、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける蓄熱暖房切換三方弁13から下流側の蓄熱暖房共用流路部分L1c、加熱用循環路L1の授熱用流路部分L1g、及び、湯水戻し路L9に兼用される槽下部接続路L6により形成される。
加熱用循環路L1の授熱用流路部分L1gの中間において、分岐部15にて暖房用流路部分L1hと風呂用流路部分L1bとに分岐され、それら暖房用流路部分L1hと風呂用流路部分L1bとが合流部16にて合流されている。
そして、暖房用流路部分L1hには、加熱用熱交換器2として暖房用熱交換器2hが設けられると共に、その暖房用熱交換器2hへの湯水の通流を断続可能な暖房切換弁17も設けられている。又、風呂用流路部分L1bには、加熱用熱交換器2としての風呂用熱交換器2bと、その風呂用熱交換器2bへの湯水の通流を断続可能な風呂加熱切換弁18も設けられている。ちなみに、暖房切換弁17や風呂加熱切換弁18は、電磁弁にて構成される。
床暖房装置や浴室暖房装置等の暖房装置19を通して熱媒を循環させる暖房用熱媒循環路L11が、熱媒を暖房用熱交換器2hを通して循環させるように設けられ、その暖房用熱媒循環路L11には、暖房用熱媒循環路L11を通して熱媒を循環させる暖房用循環ポンプP3が設けられている。
又、浴槽20の湯水を循環させる浴槽水循環路L12が、浴槽20の湯水を風呂用熱交換器2bを通して循環させるように設けられ、その浴槽水循環路L12において、浴槽20から湯水を風呂用熱交換器2bに戻す戻し流路部分には、浴槽水循環路L12を通して浴槽20の湯水を循環させる風呂用循環ポンプP4が設けられている。
つまり、この実施形態では、熱消費端末Tとして、暖房装置19及び浴槽20が設けられている。
加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける排熱回収用熱交換器1よりも湯水通流方向下流側が、補助加熱切換三方弁21にて、補助加熱流路部分L1sと通常流路部分L1uとに分岐され、それら補助加熱流路部分L1sと通常流路部分L1uとが、合流部22にて合流されている。
補助加熱流路部分L1sには、燃料を燃焼させて発生させた熱により、補助加熱流路部分L1sを通流する湯水を加熱する燃焼式の補助加熱装置23(補助加熱手段の一例)が設けられている。この補助加熱装置23は、補助加熱流路部分L1s(即ち、加熱用循環路L1)を通流する湯水を通流可能に補助加熱流路部分L1sに設けられた補助加熱用熱交換器23a、燃料を燃焼させた燃焼ガスを補助加熱用熱交換器23aに送るバーナ23b、及び、そのバーナ23bに燃焼用空気を送る送風機23c(送風手段の一例)等を備えて構成されている。運転制御部3は、バーナ23bや送風機23cの作動等、補助加熱装置23の作動の制御を行うように構成されている。
給水路L3は、蓄熱給水切換三方弁24を介して、槽下部接続路L6の途中に接続され、その給水路L3には、逆止弁25が設けられている。
つまり、給水路L3は、槽下部接続路L6の一部(蓄熱給水切換三方弁24よりも槽側の部分)を介して、貯湯槽5の槽下部に接続されている。
又、給水路L3は、槽下部接続路L6における蓄熱給水切換三方弁23よりも貯湯槽5とは反対側の部分を介して、加熱用循環路L1に対して連通接続されている。
又、給水路L3は、貯湯用循環路L5及び蓄熱暖房用循環路L10の夫々に対しては、夫々の一部を構成する槽下部接続路L6に連通接続されている。
出湯路L4は、槽上部接続路L7における槽流入量調整弁11と湯水取り出し路L8の接続部12との間の分岐部26から分岐される形態で設けられて、槽上部接続路L7の一部(分岐部26よりも槽側の部分)を介して、貯湯槽5の槽上部に接続されている。
出湯路L4には、その出湯路L4を通しての出湯量を調整する出湯量調整弁27が設けられている。ちなみに、この出湯量調整弁27も、比例電磁弁にて構成される。この出湯量調整弁27を閉じると、出湯路L4からの湯水の出湯が停止されることになり、この出湯量調整弁27が、出湯路L4からの湯水の出湯を停止する出湯停止状態に切り換え可能な出湯停止手段に相当する。
更に、その出湯路L4は、出湯量調整弁27よりも下流側の分岐部28にて、栓用給湯路L4vと風呂用給湯路L4bとに分岐され、栓用給湯路L4vは、給湯栓29(シャワーも含まれる)に接続され、風呂用給湯路L4bは、浴槽水循環路L12の戻し流路部分における風呂用循環ポンプP4の吸い込み側の接続部30に接続されている。
風呂用給湯路L4bには、風呂用給湯路L4bから浴槽水循環路L12への湯水の供給を断続する湯張り弁31、及び、浴槽水循環路L12から風呂用給湯路L4bへの浴槽20の湯水の逆流を防止する逆止弁32が設けられている。
給水路L3における逆止弁25よりも上流側の分岐部33から分岐された混合水路L13が、出湯路L4における出湯量調整弁27よりも上流側の部分に、その出湯路L4への上水の混合量を調整可能な混合弁34を介して接続されている。この混合水路L13にも、逆止弁35が設けられている。
図7にも示すように、密閉式膨張タンク40は、容器状本体41の内部に、ダイヤフラム42にて仕切られた状態で気相室43と液相室44とを備えて構成され、更に、容器状本体41に、液相室44に連通する接続口45と、気相室43に連通する気相室圧調整口46とが設けられている。
そして、この密閉式膨張タンク40が、気相室43が上方に位置して気相室43と液相室44が上下方向に並ぶ姿勢で、接続口45によって、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける槽下部接続路L6の接続部9と蓄熱暖房切換三方弁13との間の部分に接続されている。このように密閉式膨張タンク40が加熱用循環路L1に接続された状態では、接続口45を通して加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tと密閉式膨張タンク40の液相室44の間で湯水の通流が可能となる。
密閉式膨張タンク40が加熱用循環路L1に接続されていない状態で、密閉式膨張タンク40の気相室43には、気相室圧調整口46により、給水路L3を通して供給される上水の水道圧にほぼ等しい圧力で、気体(例えば、空気又は窒素ガス)が充填されている。
又、密閉式膨張タンク40の液相室44の容積は、ダイヤフラム42が気相室43側に変形することにより増大するが、その最大容積は、密閉状態の系内に存在する設定最低給水温度の湯水がコージェネレーションシステムの運転中に最大に膨張したときの膨張分の体積よりも多少大きくなるように設定されている。
ここで、設定最低給水温度は、給水路L3にて供給される上水の最低温度に設定される。又、密閉状態の系とは、加熱用循環路L1、貯湯槽5、槽下部接続路L6、槽上部接続路L7及び湯水取り出し路L8等を含み、排熱回収用熱交換器1で加熱された湯水を密閉状態で存在させ得る系である。
次に、密閉式膨張タンク40の作動形態ついて、説明する。
加熱用循環路L1内の湯水が加熱されていない常温(例えば、コージェネレーションシステムが設置されている場所の気温)の状態では、図7の「ダイヤフラム非作動状態」に示すように、ダイヤフラム42は、液相室44の内面に沿って近接した状態であり、液相室44内には、ほとんど湯水が入っていない。
加熱用循環路L1内の湯水が加熱され始めるのに伴って、湯水の温度が上昇し始めて湯水の体積が増大し始めると、その湯水の圧力により、図7の「ダイヤフラム中間作動状態」に示すように、ダイヤフラム42が気相室43側に変形しつつ、加熱用循環路L1から接続口45を通して湯水が液相室44に流入し始める。
そして、図7の「ダイヤフラム最大作動状態」に示すように、加熱用循環路L1内の湯水が更に加熱されて膨張したとしても、その体積の増大分に相当する湯水が、接続口45を通して液相室44に流入することにより、加熱用循環路L1内の圧力が設定上限圧力に達することがなくて、安全弁6が作動することがないので、加熱用循環路L1内の湯水が安全弁6を通して外部に放出されることがない。
又、加熱用循環路L1内の湯水が温度変動に伴って膨張収縮すると、膨張の際は湯水を液相室44に流入させ、収縮の際は液相室44から湯水を流出させる形態で、密閉式膨張タンク40が作動することにより、加熱用循環路L1内の圧力が設定上限圧力に達することがなくて、安全弁6が作動することがないので、加熱用循環路L1内の湯水が安全弁6を通して外部に放出されることがない。
コージェネレーションシステムには、更に、加熱用循環路L1を通して湯水を循環させる放熱用通流状態と、貯湯用循環路L5を通して湯水を循環させる貯湯用通流状態とに湯水通流状態を切り換える通流状態切換機構A(通流状態切換手段の一例)が設けられている。
この通流状態切換機構Aは、蓄熱暖房用循環路L10を通して湯水を循環させる蓄熱暖房用通流状態にも切り換え可能に構成されている。
つまり、図1に示すように、蓄熱暖房切換三方弁13を湯水取り出し路L8が接続されたポートを閉じ且つ他の2つのポートを開く放熱用連通状態とし、蓄熱給水切換三方弁24を3つのポート全てが開かれた蓄熱用連通状態とし、槽流入量調整弁11を閉じ、出湯量調整弁27を閉じ、暖房切換弁17及び風呂加熱切換弁18のうちの少なくとも一方(図1では暖房切換弁17)を開いた状態にすると、湯水を加熱用循環路L1を通して循環させることが可能な放熱用通流状態となる。
この放熱用通流状態では、給水路L3の水道圧が加熱用循環路L1にかかった状態になっている。
又、図2に示すように、蓄熱暖房切換三方弁13を放熱用連通状態とし、蓄熱給水切換三方弁24を蓄熱用連通状態とし、槽流入量調整弁11を開き、出湯量調整弁27を閉じ、暖房切換弁17及び風呂加熱切換弁18のうちの少なくとも一方(図2では暖房切換弁17)を開いた状態にすると、湯水を加熱用循環路L1と貯湯用循環路L5との両方を通して循環させることが可能となり、一部蓄熱式の放熱用通流状態となる。
この一部蓄熱式の放熱用通流状態では、給水路L3の水道圧が加熱用循環路L1及び貯湯用循環路L5にかかった状態になっている。
図3に示すように、蓄熱給水切換三方弁24を蓄熱用連通状態とし、蓄熱暖房切換三方弁13を放熱用連通状態とし、槽流入量調整弁11を開き、出湯量調整弁27を閉じ、暖房切換弁17及び風呂加熱切換弁18の両方を閉じた状態にすると、湯水を貯湯用循環路L5を通して循環させることが可能な貯湯用通流状態となる。
この貯湯用通流状態では、給水路L3の水道圧が貯湯用循環路L5にかかった状態になっている。
図4に示すように、蓄熱給水切換三方弁24を蓄熱用連通状態とし、蓄熱暖房切換三方弁13を加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tの上流側が接続されたポートを閉じ且つ他の2つのポートを開く蓄熱暖房用連通状態とし、槽流入量調整弁11を閉じ、出湯量調整弁27を閉じ、暖房切換弁17及び風呂加熱切換弁18のうちの少なくとも一方(図4では暖房切換弁17)を開いた状態にすると、湯水を蓄熱暖房用循環路L10を通して循環させることが可能な蓄熱暖房用通流状態になる。
この蓄熱暖房用通流状態では、給水路L3の水道圧が蓄熱暖房用循環路L10にかかった状態になっている。
更に、図5に示すように、蓄熱給水切換三方弁24を槽下部接続路L6の貯湯槽5とは反対側が接続されたポートを閉じ且つ他の2つのポートを開く給水用連通状態に切り換え、槽流入量調整弁11を閉じ、出湯量調整弁27を開き、暖房切換弁17及び風呂加熱切換弁18の両方を閉じた状態にすると、貯湯槽5の湯水を出湯路L4を通して可能な出湯用通流状態になる。
つまり、通流状態切換機構Aが、蓄熱暖房切換三方弁13、槽流入量調整弁11、暖房切換弁17、風呂加熱切換弁18、蓄熱給水切換三方弁24、及び、出湯量調整弁27を備えて構成されて、放熱用通流状態、貯湯用通流状態、蓄熱暖房用通流状態に択一的に切り換え可能に構成されている。
更に、通流状態切換機構Aが、一部蓄熱式の放熱用通流状態、出湯用通流状態にも択一的に切り換え可能に構成されている。
運転制御部3は、通流状態切換機構A、加熱用循環ポンプP1、暖房用循環ポンプP3、風呂用循環ポンプP4、補助加熱切換三方弁21、混合弁34及び湯張り弁31等の動作を制御することにより、貯湯運転、放熱運転(排熱回収運転に相当する)、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転、給湯運転を択一的に実行可能に構成されている。尚、貯湯運転、放熱運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転は、いずれも、熱電併給装置4を作動させながら実行する運転であり、給湯運転は、熱電併給装置4を作動させることなく実行する運転である。
ちなみに、貯湯運転は、熱電併給装置4から発生する熱を回収して、その回収熱により、貯湯槽5の湯水を加熱して貯湯槽5に蓄熱する運転である。
放熱運転は、熱電併給装置4から発生する熱を回収して、その回収熱により、暖房装置19に循環される熱媒を加熱したり、浴槽20の湯水を加熱する運転である。
一部蓄熱式の放熱運転は、熱電併給装置4から発生する熱を回収して、その回収熱により、暖房装置19に循環される熱媒を加熱したり浴槽20の湯水を加熱すると共に、貯湯槽5の湯水を加熱して貯湯槽5に蓄熱する運転である。
蓄熱暖房運転は、貯湯槽5に湯水によって蓄熱されている熱を利用して、暖房装置19に循環される熱媒を加熱したり、浴槽20の湯水を加熱する運転である。
又、給湯運転は、貯湯槽5の湯水を、給湯栓29、浴槽20等に供給する運転である。
次に、運転制御部3の制御動作について説明する。
尚、運転制御部3は、熱電併給装置4の運転を制御するが、その制御では、公知の種々の手法を採用することができるので、ここでは説明を省略する。
図3に示すように、運転制御部3は、貯湯運転では、熱電併給装置4及び冷却水循環ポンプ8を作動させ、並びに、通流状態切換機構Aを貯湯用通流状態に切り換えると共に、貯湯用循環ポンプP2に兼用される加熱用循環ポンプP1を作動させる。
図3に示すように、この貯湯運転では、貯湯槽5の下部から取り出された湯水が排熱回収用熱交換器1において冷却水循環路L2を循環する発電機4aの冷却水により加熱されて貯湯槽5の上部に戻される形態で、貯湯槽5の湯水が貯湯用循環路L5を通して循環されるので、貯湯槽5には、上部側が高温層となり下部側が低温層をとなる温度成層を形成する状態で、湯水が貯留される。
この貯湯運転においては、給水路L3の水道圧が貯湯用循環路L5にかかった状態であるので、貯湯用循環路L5に上水が補充可能な状態となっている。
運転制御部3は、リモートコントロール式の操作部(図示省略)等から暖房装置19を運転する暖房運転や、追焚き等、浴槽20の湯水を加熱する風呂加熱運転が指令されると、放熱運転を実行する。
図1に示すように、運転制御部3は、暖房運転が指令された場合での放熱運転では、熱電併給装置4及び冷却水循環ポンプ8を作動させ、並びに、暖房切換弁17を開弁する状態で通流状態切換機構Aを放熱用通流状態に切り換えると共に、加熱用循環ポンプP1及び暖房用循環ポンプP3を作動させる。図示を省略するが、風呂加熱運転が指令された場合での放熱運転では、運転制御部3は、風呂加熱切換弁18を開弁する状態で通流状態切換機構Aを放熱用通流状態に切り換えると共に、風呂用循環ポンプP4を作動させる。
図1に示すように、暖房運転が指令された場合での放熱運転では、湯水が排熱回収用熱交換器1と暖房用熱交換器2hを通過しながら、加熱用循環路L1を通して循環され、排熱回収用熱交換器1においては、加熱用循環路L1を循環する湯水が冷却水循環路L2を循環する発電機4aの冷却水により加熱され、暖房用熱交換器2hにおいては、加熱用循環路L1を循環する湯水から暖房用循環路L11を循環する熱媒に対して放熱される。
図示を省略するが、風呂加熱運転が指令された場合での暖房運転では、湯水が排熱回収用熱交換器1と風呂用熱交換器2bを通過しながら、加熱用循環路L1を通して循環され、排熱回収用熱交換器1においては、加熱用循環路L1を循環する湯水が冷却水循環路L2を循環する発電機4aの冷却水により加熱され、風呂用熱交換器2bにおいては、加熱用循環路L1を循環する湯水から浴槽水循環路L12を循環する浴槽20の湯水に対して放熱される。
暖房装置19等の暖房負荷が小さくて、排熱回収用熱交換器1で湯水に回収される熱量よりも暖房負荷の熱量が小さいときは、一部蓄熱式の放熱運転が実行される。
図2に示すように、例えば、暖房運転が指令された場合での一部蓄熱式の放熱運転では、運転制御部3は、熱電併給装置4及び冷却水循環ポンプ8を作動させ、並びに、暖房切換弁17を開弁する状態で通流状態切換機構Aを一部蓄熱式の放熱用通流状態に切り換えると共に、加熱用循環ポンプP1及び暖房用循環ポンプP3を作動させる。
図2に示すように、この暖房運転が指令された場合での一部蓄熱式の放熱運転では、排熱回収用熱交換器1を通過して冷却水循環路L2を循環する発電機4aの冷却水により加熱された湯水の一部が、暖房用熱交換器2hに供給され、残部が、貯湯槽5の上部に供給されると共に、貯湯槽5の上部に供給された湯水と同量の湯水が貯湯槽5の下部から取り出され、その貯湯槽5の下部から取り出された湯水と暖房用熱交換器2hを通過した湯水とが合流して排熱回収用熱交換器1に戻る形態で、湯水が加熱用循環路L1と貯湯用循環路L5とを循環する。
そして、槽流入量調整弁11の開度が調整されることにより、排熱回収用熱交換器1にて加熱された湯水が暖房用熱交換器2hや風呂用熱交換器2bと貯湯槽5とに分配供給される分配比率が調整される。
つまり、一部蓄熱式の放熱運転では、熱電併給装置4で発生する熱量のうち、暖房負荷に見合った分が暖房用熱交換器2hや風呂用熱交換器2bにおいて熱媒に供給され、残部が貯湯槽5に蓄熱される。
放熱運転及び一部蓄熱式の放熱運転のいずれにおいても、給水路L3の水道圧が加熱用循環路L1にかかった状態であるので、加熱用循環路L1に上水が補充可能な状態となっている。又、一部蓄熱式の放熱運転では、給水路L3の水道圧が貯湯用循環路L5にもかかった状態であるので、貯湯用循環路L5にも上水が補充可能な状態となっている。
図4に示すように、運転制御部3は、例えば暖房運転が指令された場合での蓄熱暖房運転では、熱電併給装置4及び冷却水循環ポンプ8を作動させ、並びに、暖房切換弁17を開弁する状態で通流状態切換機構Aを蓄熱暖房用通流状態に切り換えると共に、加熱用循環ポンプP1及び暖房用循環ポンプP3を作動させる。
図4に示すように、この暖房運転が指令された場合での蓄熱暖房運転では、貯湯槽5の上部から取り出された湯水が排熱回収用熱交換器1と暖房用熱交換器2hを順に通過した後、貯湯槽5の下部に戻される形態で、湯水が蓄熱暖房用循環路L10を通して循環される。排熱回収用熱交換器1においては、貯湯槽5の上部から取り出されて蓄熱暖房用循環路L10を循環する湯水が冷却水循環路L2を循環する発電機4aの冷却水により加熱され、暖房用熱交換器2hにおいては、蓄熱暖房用循環路L10を循環する湯水から暖房用循環路L11を循環する熱媒に対して放熱される。
この蓄熱暖房運転においては、給水路L3の水道圧が蓄熱暖房用循環路L10にかかった状態であるので、蓄熱暖房用循環路L10に上水が補充可能な状態となっている。
尚、熱電併給装置4を作動させる予定の時間帯ではなくて熱電併給装置4を停止させているときに、暖房運転が指令された場合、貯湯槽5に所定の蓄熱暖房許可用設定温度以上の湯水が所定量以上貯えられていると、運転制御部3は、熱電併給装置4を作動させることなく、蓄熱暖房運転を実行する。
図示を省略するが、貯湯槽5には、貯湯温度及び貯湯量を検知するために、複数の温度センサが上下方向に間隔を開けて並べて設けられている。
図1〜図4に示すように、貯湯運転、放熱運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転においては、運転制御部3は、補助加熱切換三方弁21を補助加熱流路部分L1sが接続されたポートを閉じ且つ他の2つのポートを開く補助加熱回避用連通状態に切り換え、排熱回収用熱交換器1にて加熱後の湯水の温度を検出する加熱温度センサの検出温度が、予め設定された目標加熱温度になるように、湯水の循環量を調整すべく、加熱用循環ポンプP1を制御する。
つまり、排熱回収用熱交換器1を通過した湯水は、通常流路部分L1uを通ることにより、補助加熱装置23を迂回して通流する。
一方、運転制御部3は、湯水の循環量が予め設定された下限量になるように加熱用循環ポンプP1を制御しても、加熱温度センサの検出温度が目標加熱温度にならない場合は、補助加熱切換三方弁21を通常流路部分L1uが接続されたポートを閉じ且つ他の2つのポートを開く補助加熱用連通状態に切り換え、加熱後の湯水の温度が目標加熱温度になるように、バーナ23bの燃焼量を調整すると共にその燃焼量に見合った風量の燃焼用空気を送るように送風機23cを作動させる状態で、補助加熱装置23を運転する。
つまり、排熱回収用熱交換器1を通過した湯水は、補助加熱流路部分L1sを通って通流して、補助加熱装置23において目標加熱温度に加熱されることになる。
図5に示すように、運転制御部3は、給湯運転では、通流状態切換機構Aを出湯用通流状態に切り換える。
そして、リモートコントロール式の操作部(図示省略)等から、浴槽20に湯水を供給する湯張りの指令があると、運転制御部3は、湯張り弁31を開弁する。
この浴槽20に湯張りする給湯運転では、図5に示すように、貯湯槽5内が満タン状態に維持されるように、給水路L3を通して上水が貯湯槽5の下部に補充されながら、貯湯槽5の上部から湯水が槽上部接続路L7を介して取り出され、その湯水が出湯路L4、風呂用給湯路L4bを通流し、浴槽水循環路L12を介して浴槽20に供給される。
又、図5に示すように、通流状態切換機構Aが出湯用通流状態に切り換えられた状態で、給湯栓29が開かれると、貯湯槽5内が満タン状態に維持されるように、給水路L3を通して上水が貯湯槽5の下部に補充されながら、貯湯槽5の上部から湯水が槽上部接続路L7を介して取り出され、その湯水が出湯路L4、栓用給湯路L4vを通流し、給湯栓29から流出する。
給湯運転では、出湯路L4に設けられている出湯温度センサ(図示省略)の検出温度が操作部にて設定された湯張り温度や栓用給湯温度になるように、貯湯槽5の上部から取り出された湯水に混合水路L13から上水を混合すべく、湯水混合弁34が制御される。
運転制御部3は、貯湯運転、放熱運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転及び給湯運転のいずれを実行しているときも、圧力スイッチ7がオンすることにより断水状態が検出されると、出湯量調整弁27を閉じるように構成されている。
又、運転制御部3は、放熱運転の実行中に、圧力スイッチ7がオンすることにより断水状態が検出されると、図6に示すように、熱電併給装置4及び冷却水循環用ポンプ8の作動を継続すると共に、通流状態切換機構Aを放熱用通流状態に維持して、放熱運転を継続した状態で、出湯量調整弁27を閉じ、更に、補助加熱切換三方弁21を補助加熱用連通状態に切り換えると共に、バーナ23bの燃焼を停止させ且つ送風機23cを作動させる形態で補助加熱装置23を作動させるように構成されている。
又、運転制御部3は、貯湯運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転のいずれを実行しているときも、圧力スイッチ7がオンすることにより断水状態が検出されると、図6に示すように、熱電併給装置4及び冷却水循環用ポンプ8の作動を継続する状態で、出湯量調整弁27を閉じるのに加えて、通流状態切換機構Aを放熱用通流状態に切り換えて、放熱運転に切り換えると共に、補助加熱切換三方弁21を補助加熱用連通状態に切り換えると共に、バーナ23bの燃焼を停止させ且つ送風機23cを作動させる形態で補助加熱装置23を作動させるように構成されている。
つまり、運転制御部3が、圧力スイッチ7により断水状態が検出されると、出湯量調整弁27を閉じて、出湯路L4からの湯水の出湯を停止する出湯停止状態に切り換えるように構成されている。
又、運転制御部3が、熱電併給装置4から排熱を回収するように加熱用循環ポンプP1を作動させて加熱用循環路L1を通して湯水を循環させているとき、圧力スイッチ7により断水状態が検出されると、バーナ23bの燃焼を停止させた状態で送風機23cを作動させるように構成されていることになる。
又、運転制御部3が、圧力スイッチ7により断水状態が検出されると、通流状態切換機構Aを放熱用通流状態に切り換えるように構成されていることになる。
本発明によるコージェネレーションシステムでは、放熱運転(即ち、排熱回収運転)中に上水道が断水すると、放熱運転がそのまま継続され、貯湯運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転のいずれを実行しているときも、上水道が断水すると、放熱運転に切り換えられる。
そして、上水道の断水中で、加熱用循環路L1への給水路L3からの上水の補充が停止しているときに、放熱運転が実行されても、安全弁6から湯水が放出されることなく、密閉式膨張タンク40によって、加熱用循環路L1内の湯水の膨張収縮を吸収することができるので、加熱用循環路L1内の圧力変動を小さくすることができて、加熱用循環路L1内が負圧になるのを抑制することができる。
従って、上水道の断水中に、排熱回収運転が継続されても、加熱用循環路L1に設けられた弁類の耐久性の低下を十分に抑制することができる。
又、放熱運転が停止されて、加熱用循環路L1内の湯水が温度低下に伴って収縮しても、密閉式膨張タンク40がタンク内の湯水を加熱用循環路L1に流出させるように作動するので、上水道が断水して加熱用循環路L1への給水路L3からの上水の補充が停止していても、加熱用循環路L1内に空隙部が発生するのを回避することができる。
従って、上水道の断水中に放熱運転を再開すべく加熱用循環ポンプP1を再起動しても、エアー噛みの発生を十分に抑制することができて、加熱用循環ポンプP1を正常に起動することができるので、放熱運転を正常に再開することができる。
そして、断水中に実行される放熱運転では、補助加熱器23のバーナ23bの燃焼が停止した状態で送風機23cが作動するので、加熱用循環路L1を通流する湯水の保有熱が補助加熱用熱交換器23aでも放熱されることになる。
従って、熱消費端末Tでの熱需要が少ないときや無いときで、加熱用熱交換器2での排熱回収用循環路L1を通流する湯水からの放熱が少ないときや無いときでも、補助加熱用熱交換器23aにおいて排熱回収用循環路L1を通流する湯水から放熱させることにより、熱電併給装置4から発生する排熱を適切に回収処理することができるので、熱電併給装置4を継続して運転することができる。
つまり、商用電力系統の停電時に、コージェネレーションシステムを自立運転させているときに、更に上水道が断水していても、耐久性の低下を抑制しながら放熱運転を継続することができるので、停電並びに断水が伴うような災害時の設備としての機能を十分に果たすことができる。
又、貯湯運転、放熱運転、一部蓄熱式の放熱運転、蓄熱暖房運転及び給湯運転のいずれを実行しているときも、上水道が断水すると、出湯量調整弁27が閉じられて、出湯路L4から貯湯槽5の湯水の出湯ができなくなることから、比較的多量の湯水が密閉状態の系外に排出されるのが防止されるので、加熱用循環路L1内に空隙部が発生するのを回避することができる。
従って、上水道の断水中に放熱運転を再開すべく加熱用循環ポンプP1を再起動しても、エアー噛みの発生を的確に防止して、加熱用循環ポンプP1を正常に起動することができるので、上水道の断水中でも、放熱運転を的確に再開することができる。
〔別実施形態〕
(A)加熱用循環路L1における密閉式膨張タンク40の接続箇所は、上記の実施形態で例示した箇所、即ち、加熱用循環路L1の受熱用流路部分L1tにおける槽下部接続路L6の接続部9と蓄熱暖房切換三方弁13との間の部分に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
(B)上記の実施形態では、加熱用循環路L1及び貯湯用循環路L5を、一部の流路(受熱用流路部分L1t)を共用して形成すると共に、その共用流路部分に加熱用循環ポンプP1を設けることにより、加熱用循環ポンプP1を貯湯用循環ポンプP2に兼用するように構成した。これに代えて、加熱用循環路L1及び貯湯用循環路L5夫々を、共用させる部分をなくして別個に形成し、貯湯用循環ポンプP2も専用のものを設けるように構成しても良い。
(C)上記の実施形態では、本発明を、貯湯タンク5を備えたコージェネレーションシステムに適用したが、本発明は、貯湯タンク5を備えないコージェネレーションシステムに適用可能である。
(D)排熱発生装置Hの一例としての熱電併給装置4は、上記の実施形態において例示し発電機4bをエンジン4bにて駆動するように構成したものに限定されるものではない。例えば、発電機をガスタービンにて駆動するように構成したものや、燃料電池にて構成したものでも良い。
(E)排熱発生装置Hの具体例としては、上記の実施形態において例示した熱電併給装置4に限定されるものではなく、例えば、エンジン駆動式のヒートポンプ、各種燃焼装置、各種燃焼式原動機等、種々の排熱発生装置を適用することができる。
尚、上記の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、又、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
以上説明したように、排熱回収運転中に上水道が断水しても耐久性の低下を抑制しながら排熱回収運転を継続し得ると共に、上水道の断水中でも排熱回収運転を正常に再開し得る排熱利用熱源設備を提供することができる。
1 排熱回収用熱交換器
2 加熱用熱交換器
3 運転制御部(運転制御手段)
4 熱電併給装置
5 貯湯槽
6 安全弁
7 圧力スイッチ(断水検出手段)
9 接続部
10 接続部
23 補助加熱装置(補助加熱手段)
23a 補助加熱用熱交換器
23b バーナ
23c 送風機(送風手段)
27 出湯量調整弁(出湯停止手段)
40 密閉式膨張タンク
A 通流状態切換機構(通流状態切換手段)
H 排熱発生装置
L1 加熱用循環路
L1g 授熱用流路部分
L1t 受熱用流路部分
L3 給水路
L4 出湯路
L5 貯湯用循環路
L6 槽下部接続路
L7 槽上部接続路
L8 湯水取り出し路
L9 湯水戻し路
L10 蓄熱暖房用循環路
P1 加熱用循環ポンプ(加熱用循環手段)
P2 貯湯用循環ポンプ(貯湯用循環手段)
T 熱消費端末

Claims (6)

  1. 排熱発生装置から発生する排熱により加熱された熱媒が循環供給される排熱回収用熱交換器と、
    熱消費端末を経由して熱媒が循環供給される加熱用熱交換器と、
    前記排熱回収用熱交換器と前記加熱用熱交換器とを巡る加熱用循環路を通して湯水を循環させる加熱用循環手段とを備え、
    前記加熱用循環路に対して、上水を水道圧にて供給する給水路が連通接続され、
    前記加熱用循環路に、当該加熱用循環路内の圧力を設定上限圧力以下に維持する安全弁が設けられた排熱利用熱源設備であって、
    前記加熱用循環路に、前記設定上限圧力よりも低い圧力で作動する密閉式膨張タンクが接続されている排熱利用熱源設備。
  2. 前記加熱用循環路を通流する湯水を通流可能に前記加熱用循環路の途中に設けられた補助加熱用熱交換器、燃料を燃焼させた燃焼ガスを前記補助加熱用熱交換器に送るバーナ、及び、そのバーナに燃焼用空気を送る送風手段を備えた燃焼式の補助加熱手段と、
    前記給水路を通しての上水の供給が遮断される断水状態を検出する断水検出手段とが設けられ、
    運転を制御する運転制御手段が、前記排熱発生装置から排熱を回収するように前記加熱用循環手段を作動させて前記加熱用循環路を通して湯水を循環させているとき、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記バーナの燃焼を停止させた状態で前記送風手段を作動させるように構成されている請求項1に記載の排熱利用熱源設備。
  3. 前記給水路が槽下部に対して接続され且つ槽内の湯水を送出する出湯路が槽上部に対して接続された貯湯槽と、
    槽下部から取り出した湯水を前記排熱回収用熱交換器を通過させて槽上部に戻す形態で、貯湯用循環路を通して前記貯湯槽の湯水を循環させる貯湯用循環手段と、
    前記出湯路からの湯水の出湯を停止する出湯停止状態に切り換え可能な出湯停止手段とが設けられ、
    前記加熱用循環路と前記貯湯用循環路とが連通接続され、
    前記運転制御手段が、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記出湯停止手段を前記出湯停止状態に切り換えるように構成されている請求項2に記載の排熱利用熱源設備。
  4. 前記加熱用循環路における前記加熱用熱交換器の湯水通流方向下流側と前記排熱回収用熱交換器の湯水通流方向上流側とを接続する部分と、前記貯湯槽の槽下部とが、槽下部接続路により接続され、且つ、前記加熱用循環路における前記排熱回収用熱交換器の湯水通流方向下流側と前記加熱用熱交換器の湯水通流方向上流側とを接続する部分と、前記貯湯槽の槽上部とが、槽上部接続路により接続されて、前記槽下部接続路、及び、前記加熱用循環路における前記槽下部接続路との接続部と前記槽上部接続部との接続部との間で且つ前記排熱回収用熱交換器を備えた部分である受熱用流路部分、及び、前記槽上部接続路により、前記貯湯用循環路が形成され、
    前記加熱用循環手段が、前記加熱用循環路における前記受熱用流路部分に設けられることにより、前記貯湯用循環手段に兼用され、
    前記加熱用循環路を通して湯水を循環させる放熱用通流状態と、前記貯湯用循環路を通して湯水を循環させる貯湯用通流状態とに湯水通流状態を切り換える通流状態切換手段が設けられ、
    前記運転制御手段が、前記断水検出手段にて前記断水状態が検出されると、前記通流状態切換手段を前記放熱用通流状態に切り換えるように構成されている請求項3に記載の排熱利用熱源設備。
  5. 前記貯湯槽の槽上部と、前記加熱用循環路の前記受熱用流路部分における前記排熱回収用熱交換器及び前記加熱用循環手段よりも湯水通流方向上流側の箇所とが、湯水取り出し路で接続され、並びに、
    前記加熱用循環路における前記受熱用流路部分を除いた部分である授熱用流路部分の前記加熱用熱交換器よりも湯水通流方向下流側の部分と前記貯湯槽の槽下部とが、湯水戻し路で接続されて、
    槽上部から前記湯水取り出し路を通して取り出した湯水を前記排熱回収用熱交換器、前記加熱用熱交換器を順に通流させて、前記湯水戻し路を通して槽下部に戻す形態で、前記貯湯槽の湯水を循環させる蓄熱暖房用循環路が形成され、
    前記通流状態切換手段が、前記蓄熱暖房用循環路を通して湯水を循環させる蓄熱暖房用通流状態に湯水通流状態を切り換え可能に構成されている請求項4に記載の排熱利用熱源設備。
  6. 前記排熱発生装置が、熱と電力を併せて発生する熱電併給装置にて構成され、
    前記熱電併給装置を冷却する冷却水が、前記熱媒として前記排熱回収用熱交換器に循環供給される請求項1〜5のいずれか1項に記載の排熱利用熱源設備。
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