JP2017133548A - 捩り振動低減装置 - Google Patents

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【課題】回転数が低い場合であっても転動体を往復動させて振動減衰性能を得ることができるとともに、転動体が円周方向での転動室の両端部に衝突して異音が生じることを防止もしくは抑制することのできる捩り振動低減装置を提供する。【解決手段】捩り振動低減装置において、軸線方向で回転プレート1の両側に緩衝部材6がそれぞれ設けられ、緩衝部材6におけるガイド孔2に対応する位置に板厚方向に貫通する貫通孔7が形成され、円周方向で貫通孔7におけるガイド孔2の両端部に対応する箇所は、転動体3の直径より回転プレート1の半径方向での孔幅が狭く、かつ、円周方向でガイド孔2の両端部からガイド孔2の中央に向けて半径方向での孔幅が次第に広くなり、ガイド孔2の中央では半径方向での孔幅が転動体3の直径より広い。【選択図】図1

Description

この発明は、慣性質量体の往復運動あるいは振り子運動によって捩り振動を低減させる装置に関するものである。
この種の装置が特許文献1に記載されている。その装置は、回転体の円周方向に一定の間隔で形成された転動室の内部に、転動体と、軸線方向における転動体の両側を挟み付けて拘束する一対の支持部材とが設けられている。各支持部材は、軸線方向における転動室の両側面に弾性体を介して取り付けられている。そして、回転体が回転していない場合すなわち各支持部材に生じる遠心力が小さい場合には、各支持部材は弾性体の弾性力によって転動体に接近させられ、かつそれら支持部材の間に転動体を挟み込んで転動体を固定する。一方、回転体の回転数が高くなることにより各支持部材に生じる遠心力が弾性体の弾性力より大きくなると、転動体から各支持部材が離隔して上述した転動体の固定が解除される。
特開2012−219816号公報
駆動力源としてエンジンを用いる場合には、その出力トルクの変動は、エンジンを始動させた直後のいわゆる低回転数領域で大きい。特許文献1に記載されている構成では、回転体の回転数がある程度高くすなわちエンジンの回転数が高く、各支持部材に作用する遠心力が弾性体の弾性力より大きい場合に、各支持部材による転動体の固定が解除される。言い換えれば、エンジンや回転体の回転数が低いことにより、前記弾性力よりも前記遠心力が小さい場合には、転動体が固定された状態となってしまう。そのため、特許文献1に記載されている構成では、エンジンのいわゆる低回転数領域では所期の振動減衰性能を得ることができない可能性がある。なお、特許文献1に記載されている構成では、各支持部材による転動体の固定が解除されている状態で回転体に入力されるトルクの変動が大きくなり、それに伴って転動体の振幅が大きくなると、円周方向での転動室の両端部に転動体が衝突して異音が生じてしまう可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされものであって、回転数が低い場合であっても転動体を往復動させて振動減衰性能を得ることができるとともに、円周方向での転動室の両端部に転動体が衝突して異音が生じることを防止もしくは抑制することのできる捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、トルクを受けて回転する回転プレートに、複数のガイド孔が前記回転プレートの円周方向に所定の間隔をあけて形成され、前記回転プレートが回転している状態で前記トルクが変動することにより前記回転プレートの回転方向に往復動する転動体が前記ガイド孔内に配置されている捩り振動低減装置において、軸線方向で前記回転プレートの両側に緩衝部材がそれぞれ設けられ、前記緩衝部材における前記ガイド孔に対応する位置に板厚方向に貫通する貫通孔が形成され、前記円周方向で前記貫通孔における前記ガイド孔の両端部に対応する箇所は、前記転動体の直径より前記回転プレートの半径方向での孔幅が狭く、かつ、前記円周方向で前記ガイド孔の両端部から前記ガイド孔の中央に向けて前記半径方向での前記孔幅が次第に広くなり前記ガイド孔の中央では前記半径方向での前記孔幅が前記転動体の直径より広いことを特徴とするものである。
この発明によれば、軸線方向で回転プレートの両側に緩衝部材がそれぞれ設けられている。各緩衝部材には、回転プレートに形成されたガイド孔に対応する位置に貫通孔が形成されている。その貫通孔におけるガイド孔の両端部に対応する箇所は、転動体の直径より回転プレートの半径方向での孔幅が狭い。また、ガイド孔の両端部から中央に向けて半径方向での孔幅が次第に広くなりガイド孔の中央では半径方向での孔幅が転動体の直径より広い。回転プレートが回転すると、転動体は遠心力によってガイド孔のうち回転プレートの回転中心から最も離れた箇所つまりガイド孔の中央に移動する。この状態でトルクが変動すると、回転方向に転動体が往復動する。ガイド孔の中央における貫通孔の孔幅は、転動体の直径より広いため、緩衝部材によって転動体の往復動が阻害されることなく、転動体が往復動する。これによりトルク変動に起因する捩り振動を低減できる。一方、ガイド孔の両端部に対応する貫通孔の孔幅は転動体の直径より狭い。そのため、大きいトルク変動が入力されることにより転動体の振幅が大きくなった場合には、上述した部分で転動体が拘束される。その結果、円周方向でのガイド孔の両端部と転動体とが衝突して異音が生じることを防止もしくは抑制することができる。また、前記半径方向での転動体の両側を挟んで保持するため、緩衝部材に対して転動体を衝突させる構成に比較して転動体と緩衝部材との接触に伴う衝撃力を低減できる。さらに、上述したような衝突が繰り返されて緩衝部材に変形や摩耗が生じた場合には、それらの摩耗粉が円周方向での貫通孔の両端部に入り込む。その結果、いわゆるくさび効果が生じ、上述した衝突による異音の発生を更に防止もしくは抑制することができる。
この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の一例の一部を示す正面図である。 図1に示すII−II線に沿う断面図である。 この発明の実施形態における緩衝部材の一例を示す斜視図である。 この発明の実施形態における転動体が転動面の端部側に移動した状態を示す正面図である。 図4に示すV−V線に沿う断面図である。 図5に示すVI−VI線に沿う断面図である。 この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の他の例の一部を示す正面図である。 図7に示すVIII−VIII線に沿う断面図である。 図8に示すIX−IX線に沿う断面図である。
つぎにこの発明を実施形態に基づいて説明する。この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置は、トルクが入力される回転プレートに取り付けられた転動体を、トルクの変動に応じて往復動させることによりトルク変動に起因する回転プレートの捩り振動を低減もしくは抑制するように構成されている。図1は、この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の一例の一部を示す正面図であり、図2は、図1に示すII−II線に沿う断面図である。回転プレート1は、ここに示す例では、環状あるいは円板状のプレートであって、その中心に図示しないエンジンのクランク軸や、駆動力を図示しない車輪に伝達するプロペラシャフトあるいは車軸などの回転軸が連結されている。すなわち回転プレート1と上述した各回転軸とは同軸上に配置されている。
この回転プレート1の回転中心Oから同一の半径位置の円周上に一定の間隔でガイド孔2が形成されている。それらのガイド孔2は回転プレート1をその板厚方向に貫通して形成されている。各ガイド孔2に転動体3がそれぞれ配置されている。各ガイド孔2はその内部に配置される転動体3が所定の範囲で往復動できる適宜の形状および大きさに形成されている。その形状は、図1に示す長孔形状であってもよく、あるいは単純な円形であってもよい。
ガイド孔2の内壁面のうち回転プレート1の半径方向で外周側の内壁面は、転動体3が遠心力によって押し付けられかつトルク変動によって転動体3が往復動させられる転動面4となっている。その転動面4の形状は、回転プレート1の半径より小さい曲率半径の円弧面もしくは円弧面に近似した曲面である。この転動面4に続いている両側の内壁面が各ガイド孔2を区画している境界面5となっている。転動体3はこれらの境界面5を限度として、あるいは各境界面5同士の間で転動するように構成されている。なお、図1および図2には、遠心力によって転動面4に転動体3が押し付けられている状態を示している。
転動体3は、ここに示す例では、円柱状の軸部3Aと、軸線方向で軸部3Aの両側に設けられたフランジ部3Bとによって構成されており、断面形状が「H」形を成している。なお、転動体3は単純な円柱形状であってもよい。軸部3Aの軸長は回転プレート1の板厚より長く設定されている。軸部3Aの外径はガイド孔2における最も開口幅の狭い箇所の寸法より僅かに小さく設定されている。これは、転動体3がガイド孔2の内壁面に滑り接触することなく転動面4上を転動できるようにするためである。したがって、軸部3Aの外周面とガイド孔2の内壁面との間には隙間がある。フランジ部3Bの外径は、回転プレート1の半径方向でのガイド孔2の幅より大きく設定されている。これは、転動体3が軸線方向に移動した場合に、各フランジ部3Bを回転プレート1の両側面に引っ掛けるためである。こうすることにより、転動体3がガイド孔2からその軸線方向に抜け出ることを抑制することができる。
回転プレート1の軸線方向で回転プレート1の両側に緩衝部材6がそれぞれ設けられている。図3は、この発明の実施形態における緩衝部材6の一例を示す斜視図である。緩衝部材6は、転動体3に接触して緩衝を行うものであって、合成樹脂材料などによって構成されている。緩衝部材6は、図3に示す例では環状に形成されていて、その中心が回転プレート1の回転中心Oを通る軸線にほぼ一致するように、回転プレート1に取り付けられている。その外径は回転プレート1の外径より僅かに小さく設定されている。内径はガイド孔2の内壁面における回転プレート1の回転中心Oから最も近い箇所まで寸法より小さく設定されている。緩衝部材6の厚さは、トルク変動に応じて転動体3が転動面4に沿って往復動した場合に、上述したフランジ部3Bの外周面が接触する厚さに設定されている。具体的には、一対の緩衝部材6の厚さと回転プレート1の厚さとを合算した厚さが、転動体3の軸長とほぼ同じ長さになるように各緩衝部材6の厚さが設定されている。
さらに、緩衝部材6における、ガイド孔2に対応する位置に貫通孔7がそれぞれ形成されている。それらの貫通孔7は緩衝部材6を厚さ方向に貫通して形成されている。各貫通孔7の形状は、図3に示す例では、長孔形状であって、転動面4に対応する部分は転動体3の往復動を許容するように半径方向における孔幅が転動体3の各フランジ部3Bの外径より広く設定されている。またフランジ部3Bの外周面と貫通孔7の内壁面との間に隙間があり、この隙間は、前述した軸部3Aの外周面とガイド孔2の内壁面との間の隙間より小さく設定されている。こうすることにより、転動面4上を往復動している転動体3が例えば外乱により半径方向に振動した場合に、転動体3に緩衝部材6が接触して緩衝を行うことができる。
一方、貫通孔7における転動面4の両端部側に対応する部分は半径方向における孔幅が転動体3の外径より僅かに狭く設定されている。すなわち、貫通孔7における円周方向でガイド孔2の両端部側がすぼまって構成されており、このすぼまった部分がいわゆる拘束部として機能する。転動体3の振幅が大きくなった場合には、ここに転動体3がはまり込んで保持される。より具体的には、円周方向で転動面4の中央部から両端部に向けて前記半径方向での孔幅が次第に狭く設定されており、転動面4に続いている境界面5より前記転動面4の中央側で転動体3が保持されるように構成されている。また、転動体3は貫通孔7における前記すぼまった部分にはまり込んでいるだけであるから、遠心力に起因して転動面4の中央部に向けて転動体3を移動させる力が、転動体3を挟み付けている力すなわち拘束力よりも大きくなると、前記すぼまった部分から抜け出て転動体3の拘束が解除される。
つぎに上記構成の捩り振動低減装置の作用について説明する。回転プレート1が回転すると、ガイド孔2内に配置されている転動体3が回転プレート1と共に回転し、各転動体3に遠心力が作用する。その遠心力がある程度大きければ、各転動体3は、図1および図2に示すように、転動面4のうち回転プレート1の回転中心Oから最も離れた箇所に移動し、転動体3の軸部3Aが転動面4に押し付けられる。なお、各フランジ部3Bの外周面は貫通孔7の内壁面から離隔している。
回転プレート1が回転している状態で回転プレート1のトルクが変動すると、回転プレート1が回転方向に振動(捩り振動)する。これにより、各転動体3に回転方向の相対的な加速度が生じ、各転動体3は慣性力によって転動面4に沿って転動する。転動面4は前述したように、曲率半径が小さい曲面となっているので、転動体3の慣性力が回転プレート1の振動を抑制する方向に作用し、捩り振動が低減される。また、いわゆる外乱によって転動体3が半径方向に振動した場合には、前述したように、転動体3に緩衝部材6が接触する。その結果、転動面4に転動体3が衝突することによる打音を低減することができる。
次に、回転プレート1のトルクが大きく変動した場合について説明する。図4は、この発明の実施形態における転動体3が転動面4の端部側に移動した状態を示す正面図であり、図5は、図4に示すV−V線に沿う断面図であり、図6は、図5に示すVI−VI線に沿う断面図である。回転プレート1のトルクが大きく変動すると、それに応じて転動体3の振幅が大きくなる。転動体3は転動面4上を転動し、境界面5に接近する。貫通孔7における転動面4の両端部に対応する孔幅は、転動体3の外径より狭く設定されているため、図4および図5に示すように、貫通孔7における転動面4の両端部で転動体3は拘束される。具体的には、この拘束状態では図6に示すように、軸部3Aの外周面と境界面5とが離隔しており、それらが衝突して異音が生じることを防止もしくは抑制することができる。また転動体3の4カ所が緩衝部材6に接触しているため、この拘束状態では軸線方向における転動体3の傾きが防止もしくは抑制されている。なお、ここに示す例では、転動体3の軸部3Aは転動面4から離隔している。
また上述した構成では、半径方向での転動体3の両側を挟んで保持するため、緩衝部材6に転動体3を衝突させることにより転動体3と境界面5との接触を抑制する構成に比較して、転動体3と緩衝部材6との接触に伴う衝撃力を低減できる。さらに、上述したような転動体3の拘束が繰り返されて緩衝部材6に変形や摩耗が生じた場合には、その摩耗粉は転動体3の移動に伴って移動して円周方向での貫通孔7の両端部に蓄積したり、入り込んだりする。いわゆるくさび効果が生じるため、転動体3と境界面5とが衝突することによる異音の発生を更に防止もしくは抑制することができる。
転動体3が拘束されている状態で回転プレート1の回転数が高くなると、転動面4の端部で貫通孔7に拘束されている転動体3に生じる遠心力も高くなる。その遠心力に起因して転動面4の中央に向けて転動体3を移動させる力が、転動体3を挟み付けている力すなわち拘束力よりも大きくなると、上述したように、転動体3の拘束が解除される。そして、転動面4に沿う転動体3の往復動が再開される。上述した構成では、遠心力によって転動体3の拘束を解除できるので、全体としての構成を簡素化できる。
また、回転プレート1の回転数が低回転数であることにより転動体3に作用する遠心力が小さい場合について説明する。転動体3が拘束されている状態であれば、遠心力に起因して転動面4の中央に向けて転動体3を移動させる力が転動体3を挟み付けている力よりも小さいことによりその状態が維持される。例えば、図示しないエンジンの回転数がいわゆる低回転数領域にある場合には、転動体3が拘束された状態が維持されるため、転動体3が前述した境界面5に向けて落下したり、境界面5に衝突したりすることが回避もしくは抑制される。
また、転動体3が拘束されていないとしても、エンジン回転数がいわゆる低回転数領域にある場合には、トルクの変動が大きいことにより、転動体3の振幅が大きくなり、その結果、上述したように転動体3が拘束される。エンジン回転数が未だ低回転数領域にあることにより回転プレート1の回転数が低回転数である場合には、転動体3が拘束された状態が維持される。そのため、転動体3が前述した境界面5に向けて落下したり、境界面5に衝突したりすることが回避もしくは抑制される。
図7は、この発明の実施形態に係る捩り振動低減装置の他の例の一部を示す正面図であり、図8は、図7に示すVIII−VIII線に沿う断面図であり、図9は、図8に示すIX−IX線に沿う断面図である。回転プレート1における回転中心Oから同一の半径位置に回転プレート1を板厚方向に貫通する一対の第1連通孔8が円周方向に一定の間隔で形成されている。その形状は、長孔形状であってもよく、あるいは単純な円形であってもよい。第1連通孔8の内壁面のうち、回転プレート1の半径方向で外周側の内壁面は回転中心Oに対して凹曲面となっており、遠心力によってその凹曲面に後述するピン12が押し付けられる。すなわち、上述した凹曲面がピン12の転動面として機能し、その凹曲面に続いている両側の内壁面が第1連通孔8を区画している境界面として機能する。以下の説明では、上述した凹曲面を転動面40と称し、その転動面40に続いている両側の内壁面を境界面50と称する。
回転プレート1の両側であって、一対の第1連通孔8に対応する位置のそれぞれに遠心マス9が配置されている。各遠心マス9は、ここに示す例では、円周方向に延びかつ回転プレート1の外径に沿って湾曲して形成されている。それらの遠心マス9における第1連通孔8に対応する位置に第2連通孔10が板厚方向に貫通して形成されている。第2連通孔10の形状は、図7に示すように、長孔形状であってもよく、あるいは単純な円形であってもよい。第2連通孔10の内壁面のうち、半径方向で内周側の内壁面は回転中心Oに対して凸曲面となっており、遠心力によってその凸曲面に後述するピン12が押し付けられる。また、回転プレート1の半径方向における第2連通孔10の孔幅は、第1連通孔8とほぼ同じに形成されている。
回転プレート1と各遠心マス9との間に緩衝部材6が配置されている。緩衝部材6における第1連通孔8や第2連通孔10に対応する位置に、貫通孔11が板厚方向に貫通して形成されている。その貫通孔11における上述した転動面40に対応する部分はピンの往復動を許容するように半径方向における孔幅がピンの後述する張出部より広く設定されている。貫通孔11における転動面40の両端部側に対応する部分は、ピンの張出部の外径より僅かに狭く設定されており、半径方向における張出部の外周面を挟み付けて保持するようになっている。すなわち、その孔幅は貫通孔11の中央部から両端部に向けて次第に狭くなっており、円周方向での貫通孔11の両端部はその中央部分に対してすぼまって形成されている。そのすぼまった部分がいわゆる拘束部として機能する。
これらの第1連通孔8および第2連通孔10ならびに貫通孔11に亘ってピン12が挿入されている。そのピン12は、第1連通孔8および第2連通孔10の孔幅より僅かに小さい外径の軸部12Aと、軸部12Aの外径より大きくかつ貫通孔11の孔幅より僅かに小さい外径の張出部12Bとを備えている。第1連通孔8および第2連通孔10に軸部12Aが配置され、貫通孔11に張出部12Bが配置されている。すなわち、ピン12の軸部12Aが第1連通孔8および第2連通孔10に緩く嵌合し、張出部12Bが貫通孔11に緩く嵌合している。
つぎに上記構成の捩り振動低減装置の作用について説明する。図7に示す例では、回転プレート1がある程度高速で回転することにより各遠心マス9に大きい遠心力が作用すると、第2連通孔10の内壁面のうち、半径方向で内周側の内壁面に軸部12Aの外周面が押し付けられる。また、第1連通孔8の内壁面のうち、半径方向で外周側の内壁面すなわち転動面40に張出部12Bの外周面が押し付けられる。そしてトルクが変動すると、遠心マス9がトルク変動に応じて往復動する。それに伴って転動面40に沿ってピン12が往復動する。トルクの変動が大きくなると、遠心マス9やピン2の振幅も大きくなる。そして貫通孔11における転動面40の両端部に対応する部分で張出部12Bが挟み付けられ、ピン12が拘束される。その結果、貫通孔11の内部でピン12と境界面50とが衝突することによる異音の発生を防止もしくは抑制することができる。
また、ピン12が拘束されている状態で回転プレート1の回転数が低下した場合には、遠心マス9に生じる遠心力が小さいことにより上述したピン12の拘束が維持される。そのため、貫通孔11の内部で前記境界面50に向けてピン12が落下することがない。したがって、回転プレート1の回転数が低回転数になった場合であっても、ピン12が境界面50に激しく衝突したり、それに伴う衝突音が発生したりするなどの事態が確実に防止もしくは抑制される。また、ピン12が拘束されている状態で回転プレート1の回転数が高くなると、ピン12を介して回転プレート1に連通されている遠心マス9に生じる遠心力も大きくなる。その遠心力に起因して転動面40の中央に向けてピン12を移動させる力が、ピン12を挟み付けている力よりも大きくなると、ピン12の拘束が解除され、転動面40に沿うピン12の往復動が再開される。すなわち、遠心マス9が往復動する。さらに、ピン12が拘束されていないとしても、図示しないエンジン回転数がいわゆる低回転数領域にあることにより回転プレート1の回転数が低い場合には、トルクの変動が大きいため、上述したように転動体3が拘束される。エンジン回転数が未だ低回転数領域にある場合には、ピン12の拘束状態で維持され、ピン12と境界面50とが衝突することによる異音の発生を防止もしくは抑制することができる。
1…回転プレート、 2…ガイド孔、 O…回転プレート1の回転中心、 3…転動体、 6…緩衝部材、 7…貫通孔。

Claims (1)

  1. トルクを受けて回転する回転プレートに、複数のガイド孔が前記回転プレートの円周方向に所定の間隔をあけて形成され、前記回転プレートが回転している状態で前記トルクが変動することにより前記回転プレートの回転方向に往復動する転動体が前記ガイド孔内に配置されている捩り振動低減装置において、
    軸線方向で前記回転プレートの両側に緩衝部材がそれぞれ設けられ、
    前記緩衝部材における前記ガイド孔に対応する位置に板厚方向に貫通する貫通孔が形成され、
    前記円周方向で前記貫通孔における前記ガイド孔の両端部に対応する箇所は、前記転動体の直径より前記回転プレートの半径方向での孔幅が狭く、かつ、前記円周方向で前記ガイド孔の両端部から前記ガイド孔の中央に向けて前記半径方向での前記孔幅が次第に広くなり前記ガイド孔の中央では前記半径方向での前記孔幅が前記転動体の直径より広い
    ことを特徴とする捩り振動低減装置。
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