JP2017132739A - 神経変性疾患治療薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞及びその他の神経変性疾患に対する新規な治療薬を提供することである。【解決手段】宮古島産ビデンス・ピローサ(MMBP)に、ALSモデル動物の一つであるG93A SOD1トランスジェニックマウス(G93A)におけるミクログリアマーカータンパク質、アストロサイトマーカータンパク質の発現増加の抑制作用があること、及びG93Aの運動機能(Rota−Rod潜時)の低下を抑制し、生存期間を延長する効果があることを見いだした。【選択図】図1A

Description

本発明は、筋萎縮性側索硬化症 (amyotrophic lateral sclerosis; ALS)、パーキンソン病及びパーキンソン症候群、並びに脳梗塞を含む神経変性疾患の新規治療薬及び予防薬に関する。
ALSは運動ニューロンの選択的変性を特徴とする極めて予後不良の神経変性疾患である。特に、中年以降に発症し、骨格筋の進行性麻痺をきたす予後不良な運動ニューロン疾患であり、厚生労働省の特定疾患治療研究対象疾患に指定されている。Charcotが1869年にALSの概念を確立してから一世紀以上が経過し、多くの研究が行われてきたが、ALSにおける運動ニューロンの選択的変性の原因は依然不明なままで有効な治療法も確立されていない。また、ALSは類似の神経疾患と鑑別しにくいため、確定診断に至るまでに時間を要することが問題の一つとされている。診断の遅れは、経済的な患者負担を増加するだけでなく、薬物治療の効果にも影響する。ALSは厚生労働省の特定疾患治療研究対象疾患(平成27年1月1日からは指定難病)に指定されているものの、現在、ALS治療薬として認可されているのは、グルタミン酸受容体拮抗薬であり、神経系のグルタミン酸の産生及び再取り込みの調節作用を持つリルゾール(riluzole)とフリーラジカル消去剤であるエダラボン(edaravone)のみである。しかし、このリルゾールの効果も、ALSの進行をわずかに遅延させるだけで、顕著な改善効果はほとんど望めないのが現状である(非特許文献1参照)。また、エダラボンもモデル動物を用いた検証では、運動機能障害は有意に改善するものの、生存期間の延長は認められていない(非特許文献2参照)。身体を思うように動かせない患者の苦痛は計り知れず、ALSの原因の解明と治療法の確立は非常に重要な課題である。
パーキンソン病は、脳内のドパミン不足とアセチルコリンの相対的増加とを病態とし、錐体外路系徴候(錐体外路症状)を示す進行性の神経変性疾患であり、パーキンソン症候群はパーキンソン病症状を示す疾患の総称である。パーキンソン病は、日本では難病(特定疾患)に指定されている。中年以降の発症が多く、高齢になるほどその割合も増える。主な症状は安静時の振戦(手足のふるえ)、筋強剛(手足の曲げ伸ばしが固くなる)、無動(動きが遅くなる)、筋肉が硬くなる(固縮)、姿勢反射障害(体のバランスが悪くなる)などの運動症状だが、様々な全身症状・精神症状も合併する。進行性の病気だが症状の進み具合は通常遅いため、いつ始まったのか本人も気づかないことが多く、また経過も長い。根本的な治療法はまだ確立されていない
脳梗塞は、脳に栄養を与える動脈の閉塞、または狭窄により発症し、脳虚血をきたす。脳虚血が起こると、中心部分から脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態を起こす。また、脳梗塞は脳血管の閉塞による虚血障害だけでなく、血流再開による再灌流障害を惹起する。そのため、脳梗塞では急性期の治療が功を奏し、生命が助かった場合でも、寝たきり、認知障害、四肢の機能不全などの後遺症が発生するため要介護者となることが多い (厚生労働省、2009年国民生活基礎調査)。従って、脳梗塞を治療するためには、死亡率を低下させることは当然のことながら、脳障害の拡大を抑制し、後遺症を軽減する方法も考慮しなければならない。
脳や脊髄などの中枢神経系は、ニューロン以外にミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの3種類のグリア細胞によって構成されている。中枢神経系では、これらの細胞が密接に相互作用し合うことにより、生理的な機能を調節しているだけでなく、様々な疾患の発症や進行(増悪化)にも関与している。なかでも、ミクログリアとアストロサイトは、ALS、パーキンソン病、パーキンソン症候群、脳梗塞などの神経変性疾患において活性化していることが知られている(非特許文献3〜8)。一般的に、これらの異常活性化(あるいは異常増殖)したグリア細胞から産生される炎症性サイトカインや一酸化窒素(NO)などの障害因子が、ニューロンの生存に対して悪影響を及ぼすと考えられている。
Signore et al., Amyotrophic Lateral Sclerosis, 10, 85-94 (2009) Ito et al., Experimental Neurology, 213, 448-455 (2008) Wang et al., Translational Neurodegeneration, 4:19 (2015) Miyagisi H et al., J Pharmacol Sci., 118, 225-236 (2012) Herrero et al., Frontiers in Neuroanatomy, Vol.9, Art.32, (2015) 斉木臣二、臨床神経学 54巻12号, 1125-1127(2014:12) Lee et al., BioMed Research International, Vol. 2014, Art. ID 297241 田辺久美子ら、Anesthesia 21 Century, Vol.15 No.1-45(2943)39-46 (2013)
神経難病のうちでも最も難病といわれるALSの原因究明の研究は、近年著しい進歩を遂げているにもかかわらず、いまだ根本的な治療法の解明には至っていない。また認可されているALS治療薬であるリルゾールやエダラボンは効果が限定的である。さらに、リルゾールやエダラボンは、動物モデルにおいてもALSが進行した例では治療効果が乏しいことが知られているため、進行例に対しても有効な治療薬や治療法の確立が重要である。
一方、日本において難病指定されているパーキンソン病や日本人の死亡原因として多く報告されている脳梗塞も根本的な治療法がいまだ確立されておらず、有効な治療薬や治療法が望まれている。
本発明の課題は、ALS、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患に対する新規な治療薬及び予防薬を提供することである。
ALS、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患では、発症後のミクログリア及びアストロサイトの活性化と神経炎症が、各疾患の進行と密接に関連していることが報告されている。ミクログリア及びアストロサイトの活性化に作用して、これらの疾患の進行を抑制あるいは疾患を治癒する薬剤を探索した。
本発明者らは、ALSモデル動物の一つであるG93A SOD1トランスジェニックマウス(G93A)を用いて新たな治療薬を探索していたところ、宮古島産のビデンス・ピローサ(以下、MMBP(Musashino Miyako Bidens Pilosaの略)と呼ぶ)が、これらのマウスにおけるミクログリア及びアストロサイトの活性化を抑制し、G93Aの運動機能(Rota−Rod潜時)の低下を抑制し、生存期間を延長する効果を奏することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下を提供する。
〔1〕センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経変性疾患治療薬または予防薬。
〔2〕神経変性疾患が、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、または脳梗塞である、前記〔1〕記載の神経変性疾患治療薬または予防薬。
〔3〕センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経保護作用剤。
〔4〕ミクログリアマーカーまたはアストロサイトマーカータンパク質の発現増加を有意に抑制する、前記〔3〕記載の神経保護作用剤。
〔5〕センダングサ属植物が、ビデンス・ピローサである、前記〔1〕若しくは〔2〕記載の神経変性疾患治療薬若しくは予防薬、または前記〔3〕若しくは〔4〕記載の神経保護作用剤。
〔6〕センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経変性疾患を緩和するための食品組成物。
本発明の治療薬は、ALSモデル動物の一つであるG93A SOD1トランスジェニックマウス(G93A)におけるミクログリア及びアストロサイトの活性化を有意に抑制し、G93Aの生存期間を延長し、かつ運動機能を有意に改善したことから、筋萎縮性側索硬化症を含む神経変性疾患治療薬または予防薬として効果を奏する。また、ミクログリア及びアストロサイトの活性化を伴うパーキンソン病、パーキンソン症候群及び脳梗塞を含む神経変性疾患治療薬または予防薬として効果を奏する。
宮古島産BP(MMBP)エキスまたは注射用水(対照)をそれぞれ15週齢(生後105日齢)より15日間毎日経口投与した生後120日齢のG93A(MMBP:6匹、注射用水:6匹)及び野生型マウス(MMBP:7匹、注射用水:6匹)におけるミクログリアマーカータンパク質(Iba−1)の(内部標準タンパク質β−アクチンに対する)発現量を示す。 MMBPエキスまたは注射用水(対照)をそれぞれ15週齢(生後105日齢)より15日間毎日経口投与した生後120日齢のG93A(MMBP:6匹、注射用水:6匹)及び野生型マウス(MMBP:7匹、注射用水:6匹)におけるアストロサイトマーカータンパク質(GFAP)の(内部標準タンパク質β−アクチンに対する)発現量を示す。 MMBPエキスまたは水(対照)をそれぞれ15週齢(生後105日齢)より15日間毎日経口投与した生後120日齢のG93A(MMBP:6匹、注射用水:6匹)及び野生型マウス(MMBP:7匹、注射用水:6匹)における運動ニューロンマーカータンパク質であるSMI−32の(内部標準タンパク質β−アクチンに対する)発現量を示す。 MMBPエキスまたは注射用水(対照)を15週齢(生後105日齢)より15日間毎日経口投与した生後120日齢のG93A(MMBP:6匹、注射用水:6匹)及び野生型マウス(MMBP:7匹、注射用水:6匹)におけるhSOD1タンパク質の(内部標準タンパク質β−アクチンに対する)の発現量を示す。mSOD1はマウスの内在タンパク質である。 MMBPエキスまたは注射用水(対照)を15週齢(生後105日齢)より毎日経口投与した場合のG93A(9匹)及び野生型マウス(10匹)の生存期間(カプランマイヤー曲線)を示す。 MMBPエキスまたは注射用水(対照)を15週齢(生後105日齢)より毎日経口投与した場合のG93A(9匹)及び野生型マウス(10匹)の平均生存期間を示す。 MMBPエキスまたは注射用水(対照)を15週齢(生後105日齢)より毎日経口投与した場合のG93A(9匹)及び野生型マウスの運動機能の経時変化を示す。
本発明に使用されるセンダングサ属植物は、特開2001−178390号公報及び特開2001−233727号公報に記載されるように、学名ではビデンス(Bidens)属と言われる一群の植物である。種類も多岐に亘り互いに交配するので変種も多く、植物学上も混乱が見られ、学名、和名、漢名、の対応も交錯していて同定することは極めて困難であるが、本発明で用いられるセンダングサ属植物は以下に掲げるものを包含する。
Bidens pilosa L.(コセンダングサ、コシロノセンダングサ、咸豊草)
Bidens pilosa L. var. minor (Blume)Sherff(シロバナセンダングサ、シロノセンダングサ、コシロノセンダングサ、コセンダングサ、咸豊草)
Bidens pilosa L. var. bisetosa Ohtani et S.Suzuki(アワユキセンダングサ)
Bidens pilosa L. f. decumbens Scherff(ハイアワユキセンダングサ)
Bidens pilosa L. var. radiata Scherff(タチアワユキセンダングサ、ハイアワユキセンダングサを含むこともある)
Bidens pilosa L. var. radiata Schultz Bipontinus (シロノセンダングサ、オオバナノセンダングサ)
Bidens biternata Lour. Merrill et Sherff(センダングサ)
Bidens bipinnata L.(コバノセンダングサ、センダングサ)
Bidens cernua L.(ヤナギタウコギ)
Bidens frondosa L.(アメリカセンダングサ、セイタカタウコギ)
Bidens maximowicziana Oett(羽叶鬼針草)
Bidens parviflora Willd(ホソバノセンダングサ)
Bidens radiata Thuill. var. pinnatifida(Turcz.)Kitamura(エゾノタウコギ)
Bidens tripartita L.(タウコギ)
上記センダングサ属植物の中で、特にビデンス・ピローサ(Bidens pilosa)類が、効果の観点から好ましい。
上記センダングサ属植物の使用部位は、根、地上部(茎、葉、花等)または全草いずれの部位を用いてもよい。特に、葉及び茎の部分を使用することが効力の点において好ましい。
上記センダングサ属植物は、生で用いても良いが、乾燥物、あるいは加工乾燥物でもよい。通常、生の植物を天日乾燥または熱風(例えば70〜80℃)乾燥したもの、または蒸気で、例えば1時間〜1時間半程度蒸した後、乾燥したものを使用する。また、特開2001−178390の方法により加工乾燥した物を用いてもよい。
さらに、常温または加温下に水または含水溶媒を添加して抽出したものを用いてもよい。抽出方法としては例えば、浸漬して静置、またはソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて抽出物を得ることもできる。
抽出若しくは固液分離後に、濃縮物として使用する場合、濃度を調整した後そのまま用いてもよい。また、抽出物は、脱色、不要物除去のため活性炭処理、HP20等の樹脂処理、低温放置、瀘過等の処理を施してから用いてもよい。さらに当該抽出物を適当な分離手段、例えばゲル瀘過法やシリカゲルカラムクロマト法、または逆相若しくは順相の高速液体クロマト法により活性の高い画分を分画して用いることもできる。本発明においてセンダングサ属植物にはこのような分画物も含むものとする。また使用目的に応じて他の成分を混合してもよい。
上記のように得られた加工乾燥物を抽出前または後に酵素により処理を行ってもよい。酵素処理は酵素の種類によって異なるが、通常20〜90℃の温度範囲で、1〜50時間程度行うことが好ましい。また、反応液のpHは酵素の種類にもよるが、通常3.5〜9.0程度の範囲に調整して処理することが好ましい。加工乾燥物をそのまま用いる場合には、加工乾燥物1kgに対して、1〜30Lの水または30%以上含水の親水性有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール等)を添加して酵素処理を行ってもよい。
酵素の種類は、多糖類加水分解酵素が特に好ましく、セルラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、マンナーゼ、マセレイティングエンザイム、アミラーゼ、グルコシダーゼ、プルラナーゼがより好ましい。セルラーゼとペクチナーゼを組み合わせて使用することが最も好ましい。
本発明において酵素はAsp.nigerなどの菌類由来のものを初めとして様々な由来のものを使用することができる。また、酵素を含有する微生物の培養液、麹などの培養物そのもの、あるいはそれらの抽出物を用いてもよい。
使用する酵素の量は、基質の全質量(乾燥質量)に対して、0.001〜10質量%程度添加することが好ましい。2種類以上使用する場合には合計がこの範囲となればよい。
酵素処理終了後、酵素を高温(90〜120℃)で失活させることが好ましい。失活後、フィルタープレスまたは遠心分離等の工程を加えて固液分離し、清澄な液相を使用することが好ましい。
また酵素処理後、抽出溶媒によりさらに抽出処理を行ってもよい。
酵素を作用させた後、抽出に使用される溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン等のアルコール類、並びにこれらの含水物、アセトン、エチルメチルケトン、クロロホルム、塩化メチレン及び酢酸エチル、並びにそれらの含水物を用いてもよい。また、上記溶媒を二種以上含む混合物であってもよい。溶媒の添加量は、例えば用いる植物の合計乾燥重量1kgに対して1L〜100L程度使用することができる。本発明において特に水抽出が好ましい。
抽出時の温度は、通常、室温〜沸点程度で行うことができる。また、抽出時間は、温度や溶媒にもよるが、室温〜沸点程度で抽出を行う場合には、1〜300時間程度の範囲にわたって行うことができる。
抽出液は必要により溶媒を留去濃縮して濃縮物または固形物(乾燥物)としてもよい。
濾液または抽出液を濃縮し、乾燥することにより、本発明のセンダングサ属植物の抽出物を得ることができる。
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis; ALS)は弧発性と家族性のものに大別されるが、家族性の場合の原因遺伝子として、SOD(Cu/Zn superoxide dismutase)1変異体が報告されている(American Neurological Association, 147-157 (1996))。現在、このSOD1変異体(G93A)を過剰発現させたトランスジェニックマウスが、ALSモデルとして、発症機構の解明や治療薬の開発に汎用されている(Miyagisi H et al., J Pharmacol Sci., 118, 225-236 (2012))。
ALSにおいてミクログリアとアストロサイトが活性化していることは前記Miyagishiらにより報告されているため、これらの活性化を抑制することによりALSの発症機構の解明や治療薬の開発を行えることが期待される。
パーキンソン病(PD)は、脳内のドパミン不足とアセチルコリンの相対的増加とを病態とし、錐体外路系徴候(錐体外路症状)を示す進行性の神経変性疾患である。パーキンソン症候群はパーキンソン病症状を示す疾患の総称である。
PD病変には、活性型ミクログリアの増加が生じることが報告されているだけでなく、ミクログリア及びアストロサイトが病変部へ浸潤することなどが報告されている(Herrero et al., Frontiers in Neuroanatomy, Vol.9, Art.32, (2015)、臨床神経学 54巻12号(2014:12)1125-1127)。そのため、これらの活性を抑制することによりPDの発症機構の解明や治療薬の開発を行えることが期待される。
脳梗塞は、脳に栄養を与える動脈の閉塞、または狭窄により発症し、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になり進行する。また、脳梗塞は脳血管の閉塞による虚血障害だけでなく、血流再開による再灌流障害を惹起する。脳虚血及び再灌流障害を含む幾つかの病態において、ミクログリアとアストロサイトは相互に作用して活性化及び抑制を行う(Lee et al., BioMed Research International, Vol. 2014, Art. ID 297241、田辺久美子ら、Anesthesia 21 Century Vol.15 No.1-45 (2943)39-46 (2013))。そのため、これらの活性化を抑制することにより脳梗塞の発症機構の解明や治療薬の開発を行えることが期待される。
センダングサ属植物の乾燥物若しくは抽出物を有効成分として含む本発明の薬剤を、上記ALSモデルマウスG93Aに投与したところ、ミクログリアマーカータンパク質及びアストロサイトマーカータンパク質の発現増加が抑制されることを見いだした。これらの知見は、ミクログリア及びアストロサイトの活性化を伴う神経変性疾患に対する神経保護作用剤、あるいは神経変性疾患治療薬あるいは予防薬を提供しうることを示している。
より具体的にはセンダングサ属植物の乾燥物若しくは抽出物を有効成分として含む本発明の治療薬及び予防薬は、ALS、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患を治療または予防する治療薬あるいは予防薬を提供する。
また、本発明はセンダングサ属植物の乾燥物若しくは抽出物を有効成分として含む神経保護作用剤を提供する。
神経保護作用剤とは、ALS、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患による神経変性から神経を保護する薬剤を意味する。より具体的には、神経障害または神経毒性の抑制や阻害をする作用剤であり、さらに詳細は、NO(一酸化窒素)や活性酸素種、脳虚血等の虚血様作用による障害因子からの神経の保護、神経細胞死の予防や防止、神経細胞の機能低下の防止や遅延を行う薬剤も含まれる。
本発明の治療薬、予防薬及び神経保護作用剤の投与経路は、特に限定されず、経口投与、髄腔内、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下または皮内等への注射、吸入、直腸内、鼻腔内投与及び点鼻、点耳、点眼、経皮投与等が挙げられる。なかでも、本発明の医薬は経口投与するのが好ましい。
本発明の投与量は、ALS、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患の進行状況または症状の程度、患者の年齢や体重などの諸条件に応じて適宜選択可能である。経口で投与する場合には、センダングサ属植物エキス固形分に換算して、0.001〜5g/kg体重/日程度投与することが好ましく、0.01〜2g/kg体重/日程度投与することがさらに好ましい。
経口で投与する場合には、センダングサ属植物エキスの乾固物をそのまま、あるいはデキストリン等の賦形剤を添加して、粉末、錠剤顆粒剤、ハードカプセル等の剤形に形成して投与してもよい。また、上述のとおり、水または湯に植物乾燥物を添加してその場で抽出して飲用することも可能である。錠剤等に成型する場合には従来知られている担体、倍散剤、崩壊剤、滑沢剤等を用いることができる。
経皮投与する場合には、例えば、クリーム、ローション、ゲル、軟膏、溶液、チック剤等の剤形に形成して皮膚に適用してもよい。
センダングサ属植物エキスを含む治療薬若しくは予防薬は、さらに、既存のALS治療薬、パーキンソン病治療薬若しくはパーキンソン症候群治療薬、脳梗塞治療薬等と併用してもよい。
本発明の治療薬と併用しうる既存のALS治療薬としては、リルゾール(riluzole)及びエダラボン(edaravone)等が挙げられる。
本発明の治療薬若しくは予防薬と併用しうる既存のパーキンソン病治療薬としては、レポドパ製剤、抗コリン薬、ドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬、ドパミン分解抑制薬、ノルアドレナリン補充薬、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬、末梢性芳香族L−アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)阻害薬等が挙げられる。
本発明の治療薬若しくは予防薬と併用しうる既存の脳梗塞治療薬としては、エダラボン等のフリーラジカル消去剤、ファスジル等の脳血管拡張薬、アマンタジン等の脳神経機能賦活化薬等が挙げられる。
本発明は、さらにセンダングサ属植物の乾燥物若しくは抽出物を有効成分として含む、上述した神経変性疾患を緩和するための食品組成物あるいは食品形態の神経変性疾患の治療薬または予防薬を提供する。
食品の形態は特に限定されず、いずれの食品であってもよい。例えば、センダングサ属植物の抽出物の乾固物をそのまま、あるいはデキストリン等の賦形剤を添加して、粉末、錠剤顆粒剤、ハードカプセル等の剤形に形成してサプリメント食品としてもよい。また、お茶、ジュースなどの飲料品であってもよい。
薬剤製造例
宮古島で栽培されたビデンス・ピローサ(Bidens pilosa L. var. radiate Sch)の加工乾燥物(特開2001−178390の方法により加工した乾燥物)100kgを1800Lの熱水に2時間浸漬後、pH4.5、50℃に調整してセルラーゼ(阪急バイオインダストリー(株)のセルロシンAC−40)とペクチナーゼ(セルロシンPE−60)各200gを添加して攪拌後、一夜置いた。その後、90℃で1時間加熱して酵素を失活させ、濾過して固形物を除去し、濾液を減圧濃縮した。減圧濃縮物に、デキストリン8kgを添加混合し、噴霧乾燥した。得られた乾燥粉末物は40kgであった。以下、これを”MMBPエキス”と呼ぶ。なお、以下の実験において、MMBPエキスの量を述べる場合には、乾燥粉末中のビデンス・ピローサの固形物量に換算した値を述べる。例えば、「MMBPエキス粉末1g」とは、「デキストリンを含まないビデンス・ピローサエキスの乾燥固形物に換算した1g」を意味し、これはデキストリンを含む粉末の1.25gに相当する。
実施例1
ALSモデル動物の一つであるG93A SOD1トランスジェニックマウス(G93A)を用いた。このG93Aは、家族性ALSに見いだされた変異SOD1遺伝子を有し、14〜16週齢以降に下肢に始まる運動麻痺を呈すること(運動機能の指標の一つであるRotarod潜時の低下)が知られている。本発明者らの研究グループでも、既に、このG93Aの運動機能障害の変化(進行)の特徴については報告している(Miyagisi H et al., J Pharmacol Sci., 118, 225-236 (2012))。
この生後105日齢(15週齢)のG93A(MMBP:6匹、水:6匹)及び野生型マウス(MMBPエキス:7匹、注射用水:6匹)にMMBPを0.1g/mLの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解し、体重10gあたり0.2mL経口投与した(2g/kg/day)。実験には、雄性マウスのみを用い、原則、投与は午前中(10:00〜12:00)に行った。
投与15日後(生後120日齢)にミクログリアマーカータンパク質(Iba−1)の発現量を、抗Iba−1抗体(Wako社)を用いたウェスタンブロット法より評価した。野生型マウスに対しG93Aマウスでは有意にIba−1の発現レベルが増加したが、MMBPエキス投与群ではその発現増加を有意に抑制した(図1A)。
アストロサイトマーカータンパク質(GFAP)についても抗GFAP抗体(Millipore)を用いて同様に試験を行ったところ、野生型マウスに対しG93Aマウスでは有意にGFAPの発現レベルが増加したが、MMBPエキス投与群ではその発現増加を有意に抑制した(図1B)。
実施例2
実施例1と同様に、MMBP投与による運動ニューロンマーカータンパク質SMI−32の発現量を、抗SMI−32抗体(Sternberger Monoclonals, Inc.)を用いたウェスタンブロット法より評価した。G93AマウスモデルではSMI−32の発現レベルが野生型に対して有意に低下していたが、MMBPは、SMI−32の発現抑制を有意に解除した(図2)。従って、MMBPは運動ニューロンの減少(変性)を抑制する効果を持つことが示唆される。
実施例3
実施例1と同様にして、MMBP投与によるhSOD−1タンパク質の発現レベルについても、ウェスタンブロット法より評価した。G93Aマウスモデルでは遺伝子導入したhSOD−1が著しく発現していたが、MMBP投与はこのhSOD−1の発現レベルには影響を及ぼさなかった。また、マウスの内在性mSOD1タンパク質に対する影響も全くみられなかった(図3)。
上記各実施例におけるウェスタンブロット法によるタンパク質発現解析は以下のように行った。
ペントバルビタール(100mg/kg、i.p.)投与による深麻酔下のマウスから腰髄を取り出して、細胞溶解液[150mM NaCl、1%NonidetP−40、0.5%デオキシコール酸ナトリウム、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、50mM Tris−HCl(pH8.0)、1%TritonX−100、5mM EDTA]中に回収し、超音波ホモジナイザー(Handy sonic、TOMY SEIKO)でホモジナイズした。その後、6000gで15分間遠心した上清を抽出液とした。タンパク定量は、ウシ血清アルブミン(BSA)を標準としてBradfordらの方法により行った。5〜15%のポリアクリルアミドゲルにて電気泳動した後、イモビロンTM−P トランスファーメンブレン(Millipore)に転写した。その後、メンブレンはブロッキング液[5%スキムミルク/Tween Tris 緩衝生理食塩水(TTBS)[20mM Tris−HCl(pH7.6)、137mM NaCl、0.05% Tween20]]を用いて、室温で1時間ブロッキングした後、一次抗体である抗−SMI32抗体(1:1000)、抗−GFAP抗体(1:10000)、または、抗−Iba1抗体(1:500)と4℃で一晩反応させた。TTBSで洗浄後、HRPで標識された二次抗体(1:10000)を室温で攪拌しながら1時間反応させ、洗浄後にECLまたはECL plus(GE Healthcare Life Sciences)を用いて検出した。内部標準としてβ−アクチンを用いた。バンドはScion画像処理ソフトを用いて解析した。
実施例4:生存期間に対する影響
15週齢のG93A(9匹)及び野生型マウスに(WT)(10匹)にMMBPエキスを0.1g/mLの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解し、体重10gあたり0.2mL経口投与した(2g/kg/day)。実験には、雄性マウスのみを用い、原則、投与は午前中(10:00〜12:00)に行った。
マウスの死亡日(エンドポイント)は、体が完全な麻痺を示すか、平面に置かれたとき30秒以内に立ち直ることが出来ない姿勢反射の欠如した時点とした。
その結果、注射用水を投与した対照群の生存期間(中央値)は123.5日であったのに対し、MMBPエキス投与群の生存期間(中央値)は137.0日で、有意に延長された(p = 0.00041, log-rank test)(図4A)。また注射用水を投与した対照群の生存期間は平均122.4±1.7日であったのに対し、MMBPエキス投与群の生存期間は平均142.2±5.9日で、有意に延長された(図4B)。
実施例5:運動機能に対する影響
運動機能は、Rota−Rod(室町機械株式会社)を用いて評価した。マウスをRota−Rodに慣れさせるために、測定開始日の2週間前(13週齢)より訓練させた。Rota−Rodの回転速度は、24回/分とした。測定は週に2回行い、マウスがRota−Rodから落下するまでの時間(秒)を測定した。カットオフを300秒とし、落下した場合は3回の平均値をその日のスコアーとし、2日の平均値をその週の値とした。
15週齢のG93A(9匹)にMMBPエキスを0.1g/mLの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解し、体重10gあたり0.2mL経口投与した(2g/kg/day)。コントロール群(10匹)として注射用水のみを投与した。実験には、雄性マウスのみを用い、原則、投与は午前中(10:00〜12:00)に行った。
その結果、MMBPの投与は、運動機能低下を顕著に抑制した(図5)。
このMMBPの延命効果(16.2%延長)は、リルゾールを生後80日からG93Aに予防投与(16mg/kg,ip)した場合の延命効果(7.5%延長;対照群126.1±2.7日vsリルゾール投与群135.5±4.4日)(Signore et al., Amyotroph Lateral Sclerosis, 10, 85-94 (2009))と比較しても、強力なものであることが示された。
以上のように、MMBPには、ALS発症後においても生存期間を延長する作用だけでなく、骨格筋の進行性麻痺に代表される運動機能障害の防止及び改善にも有効な作用があることが明らかとなった。
ALSの進行抑制薬、予防薬、健康食品、あるいはパーキンソン病若しくはパーキンソン症候群、脳梗塞を含む神経変性疾患の進行抑制薬、予防薬、健康食品等に利用可能である。

Claims (6)

  1. センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経変性疾患治療薬または予防薬。
  2. 神経変性疾患が、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病若しくはパーキンソン症候群または脳梗塞である、請求項1記載の神経変性疾患治療薬または予防薬。
  3. センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経保護作用剤。
  4. ミクログリアマーカーまたはアストロサイトマーカータンパク質の発現増加を有意に抑制する、請求項3記載の神経保護作用剤。
  5. センダングサ属植物が、ビデンス・ピローサである、請求項1若しくは2記載の神経変性疾患治療薬若しくは予防薬、または請求項3若しくは4記載の神経保護作用剤。
  6. センダングサ属植物の乾燥物または抽出物を有効成分として含む、神経変性疾患を緩和するための食品組成物。
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