JP2024522294A - コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するための組成物並びにその使用方法及び製造方法 - Google Patents

コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するための組成物並びにその使用方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

宿主コルチゾールのホメオスタシスの調節及び睡眠の質の改善のために使用される組成物及び方法が開示され、それには、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物、又は1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化された抽出物が含まれる。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された組成物は、宿主ストレスホルモンであるコルチゾールのホメオスタシスを維持し、MT1受容体よりもMT2に選択的に結合し、睡眠の深い睡眠段階を増強することによって睡眠の質を改善し、総睡眠時間及び深い睡眠時間を増加させ、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)及び気分プロフィール検査(POMS)によって測定される全体的な精神的健康状態を改善し、前向きな気分を支援し、感情的健康状態を増強し、哺乳動物の体重の1kg当たり0.01mg~1000mgの有効量の組成物を投与することを含む、開示される哺乳動物において製剤中のバイオマーカー-セロトニン、メラトニン、GABAのホメオスタシスを維持する。

Description

本実用特許出願は、2021年6月3日に出願された「Compositions and Methods for Regulating Homeostasis of Cortisol and Improving Sleep Quality」と題する米国仮特許出願第63196398号、及び2021年12月27日に出願された「A 6-MBOA Standardized Dietary Supplement for Improved Sleep Quality and Mood States」と題する米国仮特許出願第63293856号の優先権を主張し、これらは両方とも、共通して所有され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
主題の分野は、コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するための組成物並びにその使用方法及び製造方法である。
睡眠障害及び遮断は、認知障害、日中の眠気、職業上の危険、生産性の喪失及び交通事故に関連する主要な精神医学的愁訴の1つである(Durmer and Dinges,2005)。一般に、睡眠衛生を改善するなどの行動的技法が介入の第一線であるが、多くの種類の薬物が補助剤として頻繁に使用される。三環系抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン及びドキセピン)、四環系抗うつ薬(例えば、ミルタザピン)及びセロトニン拮抗薬及び再取り込み阻害剤(例えば、トラゾドン)などの鎮静抗うつ薬を処方することが、不眠症患者のための主流の実践になりつつある。日中の残留効果、薬物依存及び長期の有害な結果に加えて、非うつ病患者において抗うつ薬を使用することは、倫理的な問題を提起し、依然として議論を醸している。結果として、天然の睡眠補助剤は、睡眠の質を改善し、認知機能、耐性、及び依存性の障害を含む副作用を避けるための処方薬の代替物として広く使用されている。
睡眠障害は非常に一般的であり、身体的及び精神的健康の両方に影響を及ぼすと考えられており、この集団的知識は、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の機能の変化がこの関連の根底にある可能性があることを示唆している。視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸は、生理学的ホメオスタシスを維持する上で重要な役割を果たす適応系である。この重要なシステムにおける機能不全又は障害は、自然なホメオスタシスの過程において何らかの必然的な結果をもたらす。睡眠は、HPA軸によって調節されるいくつかの生理学的機能の1つである。この軸において、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)は、脳の視床下部領域に位置する室傍核(PVN)から分泌され、下垂体前葉のCRH受容体に作用して副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を放出させる。ACTHは副腎皮質に作用し、コルチゾールを産生及び放出する。次いで、コルチゾールは、通常の生理学的な睡眠及び覚醒のためのフィードバックをHPA軸を介して身体に送達する。HPA軸の活性が低下しているときに睡眠開始が起こるが、睡眠遮断及び/又は夜間覚醒はHPA活性化と関連している。拍動性コルチゾールレベルに関連するHPA軸の障害は、睡眠障害及び断片化の主な原因の1つである。血漿コルチゾールレベルの上昇として表される視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の活性化の上昇が生理学的老化において示された。したがって、HPA軸機能不全の安定化を通して、コルチゾールレベルを低下させることは、睡眠障害に対処するための有効なアプローチであると考えることができる。
睡眠は、神経内分泌系の多くのセグメントに対して調節効果を有し、この系の活性化の結果として分泌される多くのホルモンが睡眠に影響を及ぼし、逆もまた同様である(van Dalfsen et al.,2018)。睡眠がHPA軸の機能と密接な相互関係を示すことは十分に文書化されている(Balbo et al.,2010)。一般に、視床下部-下垂体-副腎軸の活性化は、覚醒及び不眠をもたらすことが知られている。HPA軸の効果によるコルチゾールの分泌は、睡眠を含むヒトの日常的なサイクルに影響を及ぼすホルモンの1つである。コルチゾールは、副腎皮質によって分泌される主要な糖質コルチコイドホルモンの1つであり、そのレベルは夜明け前に上昇し、覚醒後に急速に上昇し、睡眠期間の初期に最下点で1日の経過にわたって低下する。コルチゾールのレベルは対象間で高度の変動性を示すが、所与の個体は一貫したリズムを有する傾向がある。結果として、血漿コルチゾールレベルの測定は、睡眠の質及びHPA軸に対するその影響の良好な予測因子である。例えば、臨床状況では、33人の健康な若年男性が部分的及び完全な睡眠遮断にさらされた場合、両方のシナリオについて翌日に血漿コルチゾールのレベルの統計的に有意な増加があり、部分的な急性睡眠損失でさえも早朝の概日刺激からのHPAの回復を遅らせることを示唆している。これらの知見に基づいて、著者らは、血漿コルチゾールのレベルの増加及びHPA応答が遅くなることが、負の糖質コルチコイドフィードバック調節の変化に関与している可能性があると結論付けた(Leproult et al.,1997)。これは、徐波睡眠の減少及び睡眠の損失によって証明される睡眠断片化の増加がコルチゾールレベルの上昇に寄与し得ることの明確な指標である。したがって、コルチゾールレベルを鈍らせ、したがって迅速な回復のためにHPA軸のフィードバックを安定させることは、より良好で改善された睡眠の質及び効率のために睡眠障害を管理するための重要なステップである。
ヒトの睡眠及び覚醒のサイクルは、概日リズム及び睡眠ホメオスタシス機構の二重制御下にある。これらの2つの過程は独立して機能することが知られているが、これらは一緒になって、睡眠及び関連する変数のほとんどの局面を決定する。深い徐波睡眠は主にホメオスタシスの過程によって制御されるが、睡眠のタイミングは概日リズムによってモニタリングされる(Deboer,2018)。コルチゾールレベルの変化は、ホメオスタシスの過程の変化、したがってHPA軸の負のフィードバック制御の障害の指標であり、断片化及び睡眠の質の低下を促進し得る。コルチゾールのレベル上昇は、睡眠の断片化及び覚醒と関連している。
さらに、不眠症における抗うつ薬の作用機序としての睡眠とコルチゾール分泌との間の機能的関連に続いて、三環系抗うつ薬ドキセピンの効果を、慢性原発性不眠症を有する中年患者の夜間睡眠及び血漿コルチゾール濃度に対して調べた(Rodenbeck et al.,2003)。経口ドキセピンを3週間受けた対象は、有意に改善された睡眠及び減少した平均コルチゾールレベルを示したことが見出された。著者によれば、結果は、ドキセピンの睡眠改善効果が、視床下部-下垂体-副腎軸の機能の正常化によって少なくとも部分的に媒介されることを暗示している。この研究は不眠症の対象で実施されたが、これらの知見は、健康な対象における、検討されている1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充の結果として見出された、改善された睡眠の質の観察を伴う、本明細書に開示される臨床結果を反映しているようである。同様の臨床試験を、不眠症であるがうつ病でない対象でも実施し、視床下部-下垂体-副腎軸の活性化が主な経路と考えられるACTH及びコルチゾールの血漿レベルの増加と慢性不眠症との関連を決定した(Vgontzas et al.,2001)。ここでも、コルチゾールの上昇は、睡眠障害の主な原因であり得、CRHの活性の増加のマーカーであり得る。
正常な人間の睡眠は、睡眠エピソードにわたって規則的に交互する急速眼球運動(REM)及びノンレム(NREM)睡眠などの2つの段階を含む。生理学的には、正常な睡眠は、夜間にわたる、浅い睡眠(段階1及び2)、より深い徐波睡眠(段階3及び4)、及び急速眼球運動(REM)睡眠のサイクルを特徴とする(Carskadon MA,Dement,2000)。一般に、成人では、睡眠において費やされる総時間の約75~80%がNREM睡眠に費やされ、残りの20~25%がレム睡眠において起こる。通常、我々は、脳の回復(restoration、recovery)、記憶の維持と固定、及び代謝調節にとって非常に重要な毎晩の深い徐波睡眠(SWS)に、かなりの時間を費やす(Stickgold,2005;Tasali et al.,2008)。これらの事実は、より良好な睡眠の質及び効率のために、NREM睡眠、特に深い睡眠に影響を及ぼすことが好ましいことを示唆している。睡眠の各段階は、定められた脳波(EEG)周波数及び波形を有する。EEGの周波数の増加は覚醒と関連しているが、EEGの周波数の減少は睡眠深度の増加と関連している。したがって、EEGの周波数を増加させる要因は、睡眠に悪影響を及ぼし、より浅い睡眠及び覚醒をもたらす傾向がある。副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)の増加、したがってコルチゾールレベルの増加は、睡眠のEEGを増加させ、それによってHPA軸の調節不全を通じて覚醒状態を増加させる、1つの共通因子であると思われる。それは、睡眠の質及び効率を損なわせる。例えば、健康な対象への外因性CRHの静脈内投与は、深い徐波睡眠の減少を引き起こし、浅い睡眠及び覚醒を増加させることが見出された(Holsboer et al.,1988)。
睡眠の質の低下は、高齢者の最も一般的な健康上の愁訴の1つである。夜間の睡眠の持続時間の短縮、日中の仮眠の頻度の増加、中途覚醒の回数及び夜間の覚醒時間の増加、並びに深い徐波睡眠の減少は、正常な老化に関連する最もよく起こる変化である(Li et al.,2018)。対照的に、睡眠の異なる段階の間で、レム睡眠は比較的良好に保たれているようである。例えば、1985~1999年に行われた一連の臨床試験から組み合わせたデータを使用して、Cauterらは、健康な男性における睡眠の質の加齢に関連する変化の経時変化及びコルチゾールレベルの関連する変化を報告した。この分析では、深い徐波睡眠は、成人期初期から中年期にかけて急激に減少したが、中年期から晩年まで10年毎に、覚醒時間は約30分増加し、レム睡眠は10分減少した。中年から中年末期の男性についての10年毎の24時間の平均コルチゾールレベルの分析は、深い徐波睡眠の減少と顕著に関連し、睡眠の質の不良と血漿コルチゾールのレベルの増加との強い相関を示した(Van Cauter et al.,2000)。
また、日中のコルチゾールレベルの概念及び睡眠障害とのその相関を、低下した睡眠の質を頻繁に報告する健康な高齢対象において評価した(Morgan et al.,2017)。67~90歳の年齢群の合計672人の高齢者をこの研究に含めた。手首アクティグラフィに由来する日中のコルチゾールレベル及び睡眠特性(断片化、睡眠開始後の覚醒及び持続時間)について、回帰分析を行った。より高い断片化スコア及び睡眠開始後のより長い覚醒の両方が、より高い日中のコルチゾールと有意に関連することが見出されたが、しかし、睡眠の持続時間はそうではなかった。同様の研究では、健康な若年対象(平均21歳)と比較して、健康な高齢者(平均71歳)は、覚醒時間及び段階1の睡眠の割合の増加並びに徐波睡眠の割合の減少によって示されるものとして、夜間の睡眠が不十分であることが分かった。高齢な個人では、コルチゾールと総覚醒時間とのより強い関連もあった(Vgontzas et al.,2003)。同様に、変化したHPA軸の機能と睡眠障害との間の相互作用は、総覚醒時間と24時間の尿中コルチゾール分泌との間の正の相関(Vgontzas et al.,1998)、及び中途覚醒の回数に関する夕方/夜間血漿コルチゾールレベルの増加(Rodenbeck et al.,2002)を示す研究によって、強調された。これらの報告は、低い睡眠の質がコルチゾールのレベルに密接に関連しており、この場合、低下したコルチゾールのレベルが睡眠のホメオスタシスを維持し、したがって改善された睡眠の質を維持するための基本的なステップであるという仮説を支持する。実際、本発明者らの臨床研究の結果は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を補充した対象が、コルチゾールのレベルを有意に低下させ、より良好な睡眠の質を有し、より長い深い徐波睡眠徐波の時間によって反映されるように正規化されたHPA活性を推定することを示した。これらの所見は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の活性物質がメラトニン活性を模倣してその効果をもたらすという連想によって、単純に説明することはできず、一方で、それは実際にはHPA軸のホメオスタシス機能を維持して、改善された睡眠の質及び効率をもたらすことによるものであり得る。概日リズムによって主に調節される睡眠時間への影響は、本発明者らの研究では中程度であった。本明細書に開示される現在の研究を裏付けると、睡眠の質とは対照的に、睡眠の量の正常な変動(すなわち、睡眠の持続時間)はコルチゾールの応答性に影響を及ぼさないことが報告されている(Bassett et al.,2015)。
Durmer JS, Dinges DF. Neurocognitive consequences of sleep deprivation. Semin Neurol. 2005 Mar;25(1):117-29. doi: 10.1055/s-2005-867080. PMID: 15798944. van Dalfsen JH, Markus CR. The influence of sleep on human hypothalamic-pituitary-adrenal (HPA) axis reactivity: A systematic review. Sleep Med Rev. 2018 Jun;39:187-194. Balbo M, Leproult R, Van Cauter E. Impact of sleep and its disturbances on hypothalamo-pituitary-adrenal axis activity. Int J Endocrinol. 2010;2010:759234. doi: 10.1155/2010/759234. Leproult R, Copinschi G, Buxton O, Van Cauter E. Sleep loss results in an elevation of cortisol levels the next evening. Sleep. 1997 Oct;20(10):865-70. PMID: 941594 Deboer T. Sleep homeostasis and the circadian clock: Do the circadian pacemaker and the sleep homeostat influence each other’s functioning? Neurobiol Sleep Circadian Rhythms. 2018 Mar 1;5:68-77. Rodenbeck A, Cohrs S, Jordan W, Huether G, Ruther E, Hajak G. The sleep-improving effects of doxepin are paralleled by a normalized plasma cortisol secretion in primary insomnia. A placebo-controlled, double-blind, randomized, cross-over study followed by an open treatment over 3 weeks. Psychopharmacology (Berl). 2003 Dec;170(4):423-8. doi: 10.1007/s00213-003-1565-0. Vgontzas AN, Bixler EO, Lin HM, Prolo P, Mastorakos G, Vela-Bueno A, Kales A, Chrousos GP. Chronic insomnia is associated with nyctohemeral activation of the hypothalamic-pituitary-adrenal axis: clinical implications. J Clin Endocrinol Metab. 2001 Aug;86(8):3787-94. Carskadon MA, Dement WC 2000 Normal human sleep: an overview. In: Kryger MH, RT, Dement WC, eds. Principles and practice of sleep medicine. Philadelphia: Saunders; 15-25. Stickgold R. Sleep-dependent memory consolidation. Nature. 2005 Oct 27;437(7063):1272-8. Tasali E, Leproult R, Ehrmann DA, Van Cauter E. Slow-wave sleep and the risk of type 2 diabetes in humans. Proc Natl Acad Sci U S A. 2008 Jan 22;105(3):1044-9. Holsboer F, von Bardeleben U, Steiger A 1988 Effects of intravenous corticotropin-releasing hormone upon sleep-related growth hormone surge and sleep EEG in man. Neuroendocrinology 48:32-38 Li J, Vitiello MV, Gooneratne NS. Sleep in Normal Aging. Sleep Med Clin. 2018 Mar;13(1):1-11. doi: 10.1016/j.jsmc.2017.09.001. Epub 2017 Nov 21. PMID: 29412976; PMCID: PMC5841578. Van Cauter E, Leproult R, Plat L 2000 Age-related changes in slow wave sleep and REM sleep and relationship with growth hormone and cortisol levels in healthy men. JAMA 284:861-868. Morgan E, Schumm LP, McClintock M, Waite L, Lauderdale DS. Sleep Characteristics and Daytime Cortisol Levels in Older Adults. Sleep. 2017 May 1;40(5):zsx043. Vgontzas AN, Zoumakis M, Bixler EO, Lin HM, Prolo P, Vela-Bueno A, Kales A, Chrousos GP. Impaired nighttime sleep in healthy old versus young adults is associated with elevated plasma interleukin-6 and cortisol levels: physiologic and therapeutic implications. J Clin Endocrinol Metab. 2003 May;88(5):2087-95. Vgontzas AN, Tsigos C, Bixler EO, Stratakis CA, Zachman K, Kales A, Vela-Bueno A, Chrousos GP. Chronic insomnia and activity of the stress system: a preliminary study. J Psychosom Res. 1998 Jul;45(1):21-31. Rodenbeck A, Huether G, Ruther E, Hajak G. Interactions between evening and nocturnal cortisol secretion and sleep parameters in patients with severe chronic primary insomnia. Neurosci Lett. 2002 May 17;324(2):159-63. Bassett SM, Lupis SB, Gianferante D, Rohleder N, Wolf JM. Sleep quality but not sleep quantity effects on cortisol responses to acute psychosocial stress. Stress. 2015;18(6):638-44. doi: 10.3109/10253890.2015.1087503
本明細書に開示される組成物は、抽出物が、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のために、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
他の実施形態では、検討されている組成物は、トウモロコシの葉又はトウモロコシのシュートからの抽出物を含み、抽出物が、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、ベンゾオキサゾリノノイドのアグリコン、又はベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、及びベンゾオキサゾリノノイドのグリコシドの両方を含む1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
いくつかの実施形態では、検討されている組成物は、トウモロコシのシュート又はトウモロコシの葉の抽出物を含み、抽出物が、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
さらに他の実施形態では、検討されている組成物は、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のため、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが富化される。
他の実施形態では、検討されている組成物は、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドを含む。
さらに他の実施形態では、検討されている組成物は、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドを含み、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドは組成物において富化されている。
250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、2週目(p=0.0219)及び3週目(p=0.0147)にプラセボと比較して深い睡眠時間の統計学的に有意な増加を示し、4週目(p=0.0621)に正の傾向を示したことを示す。500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目(p=0.0131)にプラセボと比較して深い睡眠時間の統計学的に有意な増加を示し、2週目(p=0.057)及び4週目(p=0.0554)に正の傾向を示した。全群間で深い睡眠時間の増加が統計学的に有意であることが分かった(p=0.0318)。 総睡眠時間を示しており、プラセボ群と比較して、週にわたってp=0.050である、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物500mg/日を補充した参加者について、総睡眠時間の統計学的に有意な増加が観察された。 250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目(p=0.0325)に、プラセボと比較して、PSQIで測定される睡眠の質の統計学的に有意な改善を示し、2週目(p=0.0690)及び4週目(p=0.0584)に正の傾向を示したことを示す。500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目にプラセボと比較してPSQIで測定される睡眠の質の統計的に有意な改善を示し(p=0.0022)、4週目に正の傾向を示した(p=0.0756)。群間でPSQIによって測定した睡眠の質の改善は、P=0.0273で統計学的に有意であることが分かった。 500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、4週目(p=0.0229)にプラセボと比較して唾液コルチゾールレベルの統計学的に有意な減少が示され、2週目(p=0.0757)及び3週目(p=0.0604)に正の傾向があったことを示す。すべての群間で唾液コルチゾールレベルの減少が、統計学的に有意であることが見出された(p=0.0289)。 プラセボと比較して、250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を補充した参加者は、1、2、3及び4週間それぞれP=0.0020、0.0117、0.0006及び0.0318で、週をまたいだ全体的な健康状態の統計的に有意な増加を示したことを示す。プラセボと比較して、500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を補充した参加者は、1週目及び3週目に全体的な健康状態の統計学的に有意な増加を示し、それぞれP=0.0240及び0.0028であった。群間の全体的な健康状態の改善は統計学的に有意であった(p=0.0003)。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を含む、宿主コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するために使用される組成物及び方法が開示される。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された供給源としては、限定されないが、ゼアメイズ(Zea mays)、オリザ種、セカレ・セレアーレ(Secale cereale)、アカンサス種、アベナ種、コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lachryma-jobi)、ホーディアム・ヴァルガレ(Hordeum vulgare)、トリーティクム種、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolor)、ロベリア・キネンシス(Lobelia chinensis)、レマス・キネンシス(Leymus chinensis)、アフェランドラ菌種(Aphelandra spp)、スコパリア・ダルシス(Scoparia dulcis)、カパリス・シッキメンシス菌種(Capparis sikkimensis sp)、又はそれらの組み合わせを含む。
本明細書に開示される組成物は抽出物を含み、抽出物が、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のために、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
他の実施形態では、検討されている組成物は、トウモロコシの葉又はトウモロコシのシュートからの抽出物を含み、抽出物が、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、ベンゾオキサゾリノノイドのアグリコン、又はベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、及びベンゾオキサゾリノノイドのグリコシドの両方を含む1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
いくつかの実施形態では、検討されている組成物は、トウモロコシのシュート又はトウモロコシの葉の抽出物を含み、抽出物が、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている。
さらに他の実施形態では、検討されている組成物は、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のため、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが富化される。
他の実施形態では、検討されている組成物は、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドを含む。
さらに他の実施形態では、検討されている組成物は、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドを含み、少なくとも1つのフェニルプロパノイド酸及び少なくとも1つのベンゾオキサジノイドは組成物において富化されている。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された検討されている組成物は、宿主ストレスホルモンであるコルチゾールのホメオスタシスを維持し、MT1受容体よりもMT2に選択的に結合し、睡眠の深い睡眠段階を増強することによって睡眠の質を改善し、総睡眠時間及び深い睡眠時間を増加させ、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)及び気分プロフィール検査(POMS)によって測定される全体的な精神的健康状態を改善し、前向きな気分を支援し、感情的健康状態を増強し、哺乳動物の体重1kg当たり0.01mg~1000mgの有効量の組成物を投与することを含む、開示される哺乳動物における製剤中のバイオマーカー-セロトニン、メラトニン、GABAのホメオスタシスを維持する。
本明細書で使用される場合、「富化」は、抽出又は他の調製前の植物材料又は他の供給源の重量に見られる1つ以上の活性化合物の量と比較して、少なくとも2倍から約1000倍までの1つ以上の活性化合物の増加を有する植物抽出物又は他の調製物を指す。特定の実施形態では、抽出又は他の調製前の植物材料又は他の供給源の重量は、乾燥時の重量、湿潤時の重量、又はそれらの組み合わせであり得る。本開示を通して使用される「富化」とは、植物抽出物又は他の調製物の純粋な濃度(すべての構成成分を同程度増加させる)を意味するのではなく、他の成分と比較して1つ以上の活性成分を増幅又は増加させることを意味し、その一部は活性であり得る。富化された化合物又は組成物を調製する行為はまた、富化された組成物又は化合物が天然には見出されないこと、つまりそれが調製、開発、又は他の方法で処理されて富化されていることを意味する。
上述のように、通常の人間の睡眠は、睡眠/覚醒サイクルのホメオスタシス及び概日過程によって調節される。これらの2つの機構は独立して機能することが知られているが、両方とも睡眠及び睡眠関連変数に影響を及ぼす。正常なヒトの睡眠段階には、一晩の睡眠エピソードにわたって規則的に交互に起こるノンレム(NREM)睡眠及び急速眼球運動(REM)睡眠段階が含まれる。ノンレム睡眠段階の間に、深い徐波睡眠N3)は、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸のフィードバック機構を介したホメオスタシス過程によって主に制御され、一方で睡眠量は概日リズムによってモニタリングされる。副腎皮質によって分泌される主要な糖質コルチコイドホルモンの1つであるコルチゾールは、睡眠を含むヒトの毎日のサイクルに影響を及ぼすホルモンの1つである。血漿及び/又は唾液のコルチゾールレベルの増加は、HPAフィードバック調節の障害に関連しており、これは、徐波睡眠の減少、早期の中途覚醒、睡眠の断片化及び睡眠の質の低下をもたらし、HPA軸を活性化することによって身体が応答するストレスにつながる。HPA活性の増加は、今度は、悪循環を作り出す睡眠障害を誘導及び維持する重要な因子であるコルチゾールの分泌の増加をもたらす。
検討される実施形態は、新規な組成物が補充された健康な対象において行われたヒト臨床試験において実証されたように、コルチゾールのホメオスタシスを調節し、悪循環を断つことによって睡眠の質を改善するために未成熟トウモロコシ葉抽出物を利用する。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を投与された対象は、唾液コルチゾールレベルの統計学的に有意な用量相関性の低下を示した。これらの対象はまた、経口補充の2週間後という早い時期に、睡眠の深い睡眠段階の統計学的に有意な増加を経験した。この唾液コルチゾールの減少及び深い睡眠の相関の増加は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物が、HPA軸の負のフィードバックの調節のホメオスタシス経路の調節及びコルチゾールの減少を介して改善された睡眠の質及び効率をもたらした機構を示す。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の新規性はまた、ヒトの臨床研究で実証された睡眠の徐波睡眠(深い睡眠)段階の統計的に有意な増加をもたらす、MT1メラトニン受容体よりもMT2メラトニン受容体に対して4倍高い親和性の報告がないという事実から生じる。現実施形態の使用は、MT2受容体の選択性が観察されたメラトニン受容体に結合する6-MBOA以外の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化が存在することは、深い睡眠時間の臨床的に意味ある有意な増加を増強するということを示す。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド(本研究ではUP165と呼ばれる)が富化された検討されている組成物の補充又は使用は、睡眠の深い睡眠段階を約30分増加させることによって、臨床試験参加者の睡眠の質を改善した。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化されたUP165を250mg/日で補充した参加者では、プラセボ群と比較して、4週目に、深い睡眠時間の7倍の増加が観察された。250mg/日、500mg/日及びプラセボの研究期間の開始時の深い睡眠時間の総計は、それぞれ64分、68分及び58分であり、補充群もプラセボ群も、一晩当たり良質な睡眠と考えられるレベルではなかったことを示している。4週間の補充後、深い睡眠時間は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化の250mg/日、500mg/日の開示された組成物で、またプラセボ群に対して、それぞれ、92分、94分及び62分に増加することが分かった。良質な睡眠を得るためには、一晩当たり最低90分間の総計の深い睡眠時間を有さなければならないと考えられている(Vgontzas et al.,2003;Wheatley,2005;Yaneva et al.,2004)。これらのデータは、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化されたUP165組成物の補充が、睡眠の深い睡眠段階を増加させることによって、参加者が一晩当たりの良好な睡眠の質を達成するのに役立ったことを明確に示している。
現在検討されている実施形態で開示されている臨床試験の結果によって実証されるように、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を投与された対象は、コルチゾールレベルの統計的に有意な減少を示し、これは睡眠の質の改善を反映している深い徐波睡眠の時間の臨床的に有意な増加をもたらした。実際、これらの2つの因子(コルチゾールのレベル及び睡眠の質)の関連が、唾液コルチゾールレベルの低下及び深い徐波睡眠の改善、したがってより良好な睡眠の質をもたらした本発明者らの臨床試験で観察された。現在検討されている実施形態で開示されている臨床試験では、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のトウモロコシの葉又はシュート抽出物に由来する組成物(UP165)が補充された対象は、唾液コルチゾールレベルと深い睡眠との間に有意な逆相関を示し、睡眠の質及び効率の改善を示唆した。
現在検討されている実施形態では、早朝の概日性上昇に続くコルチゾール濃度の通常の1日という長さでの低下は、プラセボ群でより遅い速度で起こるように見え、及び/又は上昇したままであった。対照的に、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のUP165組成物の用量を投与された対象は、より速い回復を経験し、唾液コルチゾールのレベルの低下によって実証されるものとして、比較的正常なホメオスタシス機能を考えた。これらの所見は、プラセボ群と比較して有意に長い持続時間の深い徐波睡眠パターンの観察結果によるものであった。現在検討されている実施形態における全体的なデータの解釈は、概日リズムとは無関係に睡眠の質及び効率を改善するためにコルチゾールのレベルを低下させることの重要性を強調している。
睡眠時間及び潜時のためのペントバルビタール処置があるとき又はないときの、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された様々な用量のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物の睡眠補助効果を、マウスにおいて評価した。本明細書に示されるデータは、検討されている組成物がマウスにおいてペントバルビタール誘発性睡眠行動を増強することを実証した。検討されている組成物を用いた催眠下状態のマウスにおける処置の結果として、入眠に必要な持続時間も短縮された。検討している、本明細書に開示されている抽出物の富化は、試験した全投与量(250~1000mg/kg)でペントバルビタール誘発性睡眠を増強し、これは、0.5~2mg/kgの等価メラトニン当量の6-MBOAを含むこれらの検討した抽出物における0.2%の濃度の6-MBOAの計算に基づいて設計された。
しかしながら、1000mg/kgという高い用量レベルでの検討されている組成物の単回経口投与は、眠気を引き起こさず、即時睡眠を誘発しなかった。それにもかかわらず、この前臨床試験は、ヒト等価1日用量に変換された動物試験における250mg/kgの最小有効用量に基づいて少なくとも1,250mg/日の極めて高いヒト1日用量を推定し、睡眠の質及び効率に対する6-MBOAの含有量に基づいてUP165組成物のための睡眠補助剤における使用の重要性を明確に予測し、教示することができなかった。
現在検討されている実施形態のヒト臨床試験データに示されているように、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化されたUP165を補充された対象は、6-MBOAを活性成分として使用するインビボ睡眠試験に基づく外挿されたヒト有効投与量の6.25倍少ない1日当たり200mgという低い投与量で、総睡眠時間の増加、有意に増加した深い睡眠時間、唾液コルチゾールの減少、及び精神的健康状態の改善を経験した。
この不一致は、ペントバルビタール誘発性睡眠モデルが、ヒトの睡眠の質における組成物の使用を予測又は外挿するための適切なモデルではない可能性があり、又は検討されている組成物がそれらの作用を出させる機構が、陽性対照として使用されたメラトニンとは異なる可能性があるという事実によっても示され得る。ペントバルビタール誘発性であったインビボでの前臨床試験とは異なり、臨床試験は外因性睡眠薬の誘発なしの対象の自然な行動的睡眠パターンに従った。現在検討されている実施形態についてデータが示すように、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドの富化由来のUP165組成物の経口投与からのコルチゾールのレベルの低下を伴う臨床試験で観察された改善された睡眠の質及び効率は、動物のインビボでのペントバルビタール誘発性睡眠試験から、予想外であった。
脳におけるメラトニンの生理学的効果は、MT1及びMT2と呼ばれる高親和性Gタンパク質共役受容体の活性化に起因する。MT1及びMT2受容体は、睡眠の調節において特異的な役割を有する。MT1受容体の活性化は主に急速眼球運動(REM)睡眠の調節に関与しているが、MT2受容体はノンレム(NREM)睡眠を選択的に増加させる。結果として、選択的リガンドは、睡眠のための治療的可能性を有することができる。MT2アゴニスト又は部分的なアゴニストは、NREM関連の睡眠に対して示され得るが、MT1アゴニスト又は部分的なアゴニストは、REM関連の睡眠障害に対して示され得る(Gobbi,Comai,2019)。興味深いことに、文献で報告され、発行された米国特許(Rosenfeld2009及びShelby2020)で予測されたものとは対照的に、MT1受容体について現在検討されている実施形態で具体的に行われた受容体結合アッセイの第1のアッセイでは、本発明者らは、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物に由来する検討されている組成物による予測された親和性よりも高い、MT1受容体への2-ヨードメラトニン結合の阻害を見出した。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物及び6-MBOAについての受容体結合アッセイの濃度を、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物に存在する標準化構成成分(0.2%の6-MBOA)の量に基づいて選択した。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物に由来する組成物は、50及び100μg/mL、0.815μM及び1.63μMの6-MBOAに相当する2つの濃度で、MT1への2-ヨードメラトニン結合を阻害した。これらの濃度では、6-MBOAは、驚くべきことに、いずれの濃度でもMT1への2-ヨードメラトニンの結合を阻害することができなかった。これは、MT1受容体に競合的に結合した6-MBOA以外の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の成分が存在することを示していた。したがって、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物に由来する検討されている組成物中に6-MBOA以外の予想外の活性化合物が存在し、協調して働き、臨床的に有意な睡眠の質をもたらすと推測することができる。興味深いことに、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物はまた、MT1よりもMT2受容体結合親和性の4倍の増加を示した。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物に由来する組成物は、MT1受容体について229μg/mLのIC50及び119μg/mLの阻害定数(Ki)並びにMT2について28.3μg/mLの阻害定数Kiで56.6μg/mLのIC50を有する用量応答曲線を有した。臨床データに見られるように、プラセボ群と比較して、UP165を補充した参加者は、睡眠の深い睡眠段階を長期間経験し、このことは、順次参加者が翌日のパフォーマンス及び全般的な健康状態の向上のためにより良好に備えることを促した。UP165補充群で観察された深い睡眠時間の増加は確かに、MT2受容体に対するUP165の4倍高い親和性の直接的な反映を有し、これは活性化された場合に深い睡眠を促進することが知られている。
実施例6に示すように、UP165組成物からの活性画分における化合物の単離及び精製を誘導するバイオアッセイにより、精製された個々のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが得られ、画分はフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドの両方のみを含むものと比較して、メラトニン受容体結合活性に対する効力がはるかに低下した。したがって、フェニルプロパノイド酸とベンゾオキサジノイドの両方の共存は、メラトニン受容体結合活性に必須である。これら2種類の分子フェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドは、投与後にメラトニン受容体の結合に一緒に作用する「プロドラッグ」機構として働くことができる。
これらの検討されている実施形態に示されるデータ(二重盲検プラセボ対照臨床試験)は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された検討されている組成物を参加者に補充すると、プラセボ群と比較して、睡眠の質の統計的に有意な改善がもたらされることを示した。4週間の補充期間の終わりまでに、UP165群の参加者は、総睡眠時間、睡眠の質及び全体的な健康状態の両方において、プラセボ群の参加者よりも有意に多くの利益を得た。
深い徐波睡眠(SWS)段階が存在する睡眠のノンレム段階でかなりの時間が費やされるので、この段階に直接影響を及ぼす生成物は、脳の回復(restoration、recovery)、記憶の維持と強化、細胞の若返り、免疫強化、及び重要な代謝調節のために臨床的に意味のある結果をもたらす。断片化された質の低い睡眠の結果として正常な生理学的回復を達成できないことは、参加者の全体的な気分の状態及び健康状態に深刻な結果をもたらす。睡眠追跡装置からの深い睡眠及び総睡眠時間などの改善された睡眠の質の所見はまた、プラセボを補充した参加者と比較して、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化されたUP165組成物の結果として、睡眠改善の質及び効率の10倍の増加を示す、参加者のPSQI質問票によって検証された。やはり、個々の睡眠追跡装置から客観的尺度を実証しながら、参加者が気分プロフィール検査質問票を使用して精神的健康状態について尋ねられたとき、参加者はベースラインと比較して気分の状態及び健康状態の統計的に有意な改善をもたらした(250mg/日で37~58%の改善及び500mg/日で36~42%の改善)が、一方でプラセボ群の改善は非常に最小であり(9~15%の改善)、統計的に有意ではなかった。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが富化された開示された組成物は、1つ以上のベンゾオキサジノイドが富化されており、6-MBOAを本明細書で検討される質のマーカーとして利用することができる。検討されているベンゾオキサゾリノノイドは、水、メタノール、エタノール、アセトン、アルコール、水混合溶媒若しくはそれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒又は超臨界流体を用いて、トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉から抽出される。検討されている実施形態で、トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物は、約0.01%~約99.9%のベンゾオキサジノイドを含む。トウモロコシのシュート又は未成熟なトウモロコシの葉から単離された検討されているベンゾオキサジノイドは、以下の、限定されずに含むベンゾオキサゾール、6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾロール(MBOA);2-ベンゾオキサゾロール(BOA);4-メチルベンゾオキサゾール;2,4-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ベンゾオキサゾールジオール;2,4-ベンゾオキサゾールジオール;4-アセチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;6-メトキシ-N-メチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;3-ヒドロキシ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;2-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシベンゾオキサゾール;5,6-ジメトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;3,6-ジメトキシベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;5-クロロ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;トレハラミン又はその組み合わせのグリコシドである。
現在検討されている実施形態に開示されているトウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物は、本明細書で検討されるHMBOA-Glcを含む1つ以上のベンゾオキサジノイドグリコシドが富化されている。トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物から単離された検討されているベンゾオキサジノノイドは、水、メタノール、エタノール、アセトン、アルコール、水混合溶媒若しくはそれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒、又は超臨界流体で、抽出される。検討されている実施形態では、トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物は、約0.01%~約99.9%のベンゾオキサジノイドグリコシドを含み、トウモロコシ抽出物から単離される検討されているベンゾオキサジノイドグリコシドは、以下の、7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2h-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン(R)-体2-O-β-d-グルコピラノシド(HMBOA-Glc)、2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体;N-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、N-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、カパメンシンA,N-メトキシ-7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、モノシリノールA、モノシリノールB、N-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシ-2,6,7-トリヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、N-ヒドロキシ-7,8-ジメトキシ-2,7,8-トリヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、ブレファリン(HBOA-Glc)、N-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(S)-体-2-O-β-d-グルコピラノシド、2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、2,5-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、6-ヒドロキシブレファリン、7-meエーテル(me eter);2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-ガラクトピラノシド、7-クロロ-N-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(s)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、7-クロロ-N-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(S)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、ベンゾオキサシストール、7,8-ジメトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、N-メトキシ-7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド、N-ヒドロキシ-7,8-ジメトキシ-2,7,8-トリヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)-体、2-O-β-d-グルコピラノシド又はその組み合わせを含むがこれらに限定されないより多くのベンゾオキサジノイド化合物の1つ又は組み合わせのグリコシドである。
トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物は、本明細書で検討されるように、限定されないがより多くの桂皮酸、クマリン酸、フェルラ酸、フロレト酸の1つ又は組み合わせを含む1つ以上のフェノール酸、特にフェニルプロパノイド酸が富化されている。トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物から単離された検討されているフェニルプロパノイド酸は、水、メタノール、エタノール、アセトン、アルコール、水混合溶媒若しくはそれらの組み合わせを含む任意の適切な溶媒、又は超臨界流体で、抽出される。検討される実施形態では、トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物は、約0.01%~約99.9%のフェニルプロパノイド酸を含み、トウモロコシのシュート又は未成熟のトウモロコシの葉の抽出物から単離される検討されているフェニルプロパノイド酸は、限定されないが、例えば以下の、桂皮酸、クマリン酸、フェルラ酸、フロレチン酸、7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2h-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;3-(4-アミノフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(2-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(3-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、m-クマル酸、2-オキソ-3-フェニルプロパン酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸、3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパン酸、3-ヒドロキシ-3-フェニルプロパン酸;(ξ)-体、桂皮酸エチル、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、Meエーテル、p-メトキシ桂皮酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエステル、3-(2-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、Meエーテル、ペプリドフロロンD、α-(ヒドロキシイミノ)ベンゼンプロパン酸、3-ヒドロキシ-3-(2-メチルフェニル)プロペンアミド、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、α-(ヒドロキシイミノ)ベンゼンプロパン酸、3-ヒドロキシ-3-(2-メチルフェニル)プロペンアミド、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、イソパラフィン酸、グレビル酸、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸、アンテノビル酸、3-(3,5-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(4-メトキシフェニル)プロパン酸、2-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;(R)-体、2-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;(S)-体、2,4-ジヒドロキシヒドロケイ皮酸、3,4-ジヒドロキシヒドロケイ皮酸、2-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;(ξ)-体、2-ヒドロキシ-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;(±)-体、2-ヒドロキシ-3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;(S)-体、3-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-ホルミル-4-ヒドロキシ桂皮酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエーテル、Meエステル、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Etエステル、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、Meエーテル、Meエステル、フェルラミド、4-ヒドロキシ-3-メトキシシンナミド、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、イソフェルラ酸、o-フェルラ酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエステル、2-ホルミル-3-ヒドロキシベンゼンプロパン酸、3-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;Meエステル、3-(4-ヒドロキシフェニル)-3-オキソプロパン酸;Meエステル、3-オキソ-3-(4-メトキシフェニル)プロパン酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソプロパン酸;Meエステル、グラビキノン、3-(3,5-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエステル、α-オキシイミノチロシン、3-アミノ-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン酸;(R)-体、ダンシェンスアンA、カフェイン酸ビニル、プシラリン酸(psilalate)メチル、3-(4-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエーテル、Etエステル、3-(2-カルボキシ-3-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Etエステル、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエステル、3-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;2-Meエーテル、Meエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、4’-Meエーテル、Meエステル、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、Meエステル、3-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、4-Meエーテル、Meエステル、3-(2,6-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、ジ-Meエーテル、3-(2-ホルミル-3-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;Meエステル、3-ニトロ-p-クマリン酸、3-(3-カルボキシフェニル)-2-ヒドロキシプロパン酸;(R)-体、5-ヒドロキシフェルラ酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-オキソプロパン酸;(E)-エノール体、Meエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-オキソプロパン酸;(Z)-エノール体、Meエステル、2,4-ジヒドロキシ-5-メトキシ桂皮酸、3,4-ジメトキシヒドロ桂皮酸、3-(2,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン酸;4-Meエーテル、Meエステル、2-メトキシ-3-(4-メトキシフェニル)プロパン酸、ラチフォリチニンB、3-ニトロフロレト酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)グリセリン酸、3-(2,2-ジメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)-2-プロペナル、4-(2,3-ブタジエニルオキシ)桂皮酸、コルプコール、メチル3-(4-メトキシ-2-ビニルフェニル)プロパン酸塩、3-メトキシ-2-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3-メトキシ-4,5-メチレンジオキシ桂皮酸、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Etエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、ジ-Meエーテル、Meエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、ジ-Meエーテル、Meエステル、3-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;5-Etエーテル、Meエステル、3-[(4-メチルチオ)フェニル]-2-ブテン酸;(E)-体、Meエステル、ベーメリン、シナピン酸、3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-2-プロパン酸;(Z)-体、3,5-ジ-Meエーテル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン酸;ジ-Meエーテル、Meエステル、3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)プロパン酸;Meエステル、3-(2-ヒドロキシ-3,4-ジメトキシフェニル)プロパン酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2-ヒドロキシプロパン酸;(ξ)-体、Etエステル、タラキサホリン、3-(2,4,5-トリヒドロキシフェニル)プロパン酸;5-Meエーテル、Meエステル、ピソニノールI、2-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)プロパン酸、2-ヒドロキシ-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)プロパン酸;(ξ)-体、3-(2,3-ジヒドロ-2-イソプロペニル-5-ベンゾフラニル)-2-プロペン酸、3-(2,2-ジメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)-2-プロペン酸;(E)-体、ドルパシン、ウタイピラノールA、1-[3-(2-ヒドロキシフェニル)プロパノイル]ピペリジン、3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、3,4-メチレン、5-Meエーテル、Meエステル、3-メトキシ-2-(3,4-メチレンジオキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Meエステル、ヒドロキシ酢酸;O-(4-ヒドロキシ-E-シンナモイル)、Meエステル、カフェ酸イソブチル、シントリアミド、4,6-ジヒドロキシ-3-メチル-2-ピルボイル安息香酸、トランス-カフェオイルグリコール酸、3-(3-カルボキシ-4-ヒドロキシフェニル)-2-メトキシ-2-プロペン酸、2,4,5-トリメトキシ桂皮酸、3,4,5-トリメトキシ桂皮酸、3-(2,4,5-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、トリ-Meエーテル、シナピン酸メチル、3-(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、トリ-Meエーテル、4-エトキシ-3,5-ジヒドロキシ桂皮酸メチル、ミクロインテジェリンA、ラティフォリシニンA、ジヒドロフェルラ酸プロピル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン酸;ジ-Meエーテル、Etエステル、3-フェニル-2-プロペン酸;(E)-体、ベンジルエステル、3,4,5-トリメトキシジヒドロ桂皮酸、2,4,5-トリメトキシジヒドロ桂皮酸、3’-O-メチルタラキサフォリン、チェトイソコリスミン、o-ヒドロキシニトロパプリン、2-クロロ-3-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)プロパン酸;(ξ)-体、4-プレニルオキシ桂皮酸メチル、ドルパシンメチルエステル、Z-ドルパシンメチルエステル、パルビフローラル、2,4-ジヒドロキシ-3-プレニル桂皮酸;(E)-体、3,4-ジヒドロキシ-5-プレニル桂皮酸;(E)-体、フィンブリエーテルC、3-(3,4-ジヒドロ-3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-2H-1-ベンゾピラン-6-イル)-2-プロペン酸、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;4-O-(3-メチル-2-ブテニル)、Meエステル、ウタイピラノール、3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、Ac、Meエステル、3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパン酸;4-メチルペンチルエステル、2,3-ジヒドロキシプロパン酸;(ξ)-体、2-O-(4-ヒドロキシ-E-シンナモイル)、2,3-ジヒドロキシプロパン酸;(ξ)-体、2-O-(4-ヒドロキシ-Z-シンナモイル)、2-(2-ホルミル)-3-オキソブチル-4,6-ジヒドロキシ-3-メチル安息香酸、トランス-フェルロイルグリコール酸、ヒドロキシ酢酸;O-(3,4-ジヒドロキシ-E-シンナモイル)、Meエステル、トランス-イソフェルロイルグリコール酸、3-(2,4,5-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、トリ-Meエーテル、Meエステル、3,4,5-トリメトキシ桂皮酸メチル、3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(Z)-体、トリ-Meエーテル、Meエステル、3-(2,3,4-トリヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸;(E)-体、トリ-Meエーテル、Meエステル、シナピン酸エチル、3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)プロパン酸;3’,4’-メチレン、5’-Meエーテル、Etエステル、3-(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)オキシランカルボン酸;(2ξ,3ξ)-体、Meエステル、ラバンドゥナト、3-(2,4,5-トリヒドロキシフェニル)プロパン酸;トリ-Meエーテル、Meエステル、3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)プロパン酸;トリ-Meエーテル、Meエステル、(E)-p-クマリン酸ベンジル、(Z)-p-クマリン酸ベンジル、4-ヒドロキシ-3,5-ジニトロヒドロ桂皮酸、3-ヒドロキシ-3-(3,4,5-トリヒドロキシ
フェニル)プロパン酸;(R)-体、3’,5’-ジ-Meエーテル、Meエステル、3-ヒドロキシ-3-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)プロパン酸;(S)-体、3’,5’-ジ-Meエーテル、Meエステル、又はそれらの組み合わせの、より多い化合物の1つ又は組み合わせである。
ベンゾオキサジノイドは、以下-単独で、又は互いに組み合わせて、トウモロコシ、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、カラスムギ、穀類、ハトムギ、ソルガム植物及び他の植物、例えばゼアメイズ(Zea mays)、オリザ種、オリザ・サティヴァ(Oryza sativa)、オリザ・グラベリマ(Oryz glaberrima)、オリザ・オーストラリエンシス(Oryz australiensis)、オリザ・ブラキヤンサ(Oryz brachyantha)、セカレ・セレアーレ(Secale cereale)、アカンサス・アルボレウス(Acanthus arboreus)、アカンサス・イリシフォリウス(Acanthus illicifolius)、アベナ・サティバ(Avena sativa)、アベナ・アビシナカ(Avena abyssinica)、アヴェナ・ビザンチン(Avena byzantine)、アベナ・ヌダ(Avena nuda)、アベナ・ストリゴサ(Avena strigosa)、ホーディアム・ヴァルガレ(Hordeum vulgare)、コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lachryma-jobi)、トリーティクム・アエスティウム(Triticum aestivum)、トリーティクム・コンパクタム(Triticum compactum)、トリーティクム・スファエロコッカム(Triticum sphaerococcum)、トリーティクム・トゥラニカム(Triticum turanicum)、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolor)、及びバルサモシトラス・パニキュレイト(Balsamocitrus paniculate)、ペリストロフ・ロックスブルギアナ(Peristrophe roxburghiana);ストロビランテス・クシア(Strobilanthes cusia)、スコピア・ダルシス(Scoparia dulcis)、ロベリア・キネンシス(Lobelia chinensis)、レマス・キネンシス(Leymus chinensis)、マリンスポンジ・オーシャナピア種(marine sponge Oceanapia)又はそれらの組み合わせの苗木及び全植物部分-の少なくとも1つから誘導、取得、又は選択されると検討される。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化の検討されている組成物は、以下を含むがこれらに限定されない植物の種の少なくとも1つ、又は植物の以下の種の少なくとも1つからの抽出物から誘導、取得、抽出又は選択されることが検討され、トウモロコシ、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、カラスムギ、穀類、ハトムギ、ソルガム植物及び他の植物、例えばゼアメイズ(Zea mays)、オリザ種、オリザ・サティヴァ(Oryza sativa)、オリザ・グラベリマ(Oryz glaberrima)、オリザ・オーストラリエンシス(Oryz australiensis)、オリザ・ブラキヤンサ(Oryz brachyantha)、セカレ・セレアーレ(Secale cereale)、アカンサス・アルボレウス(Acanthus arboreus);アカンサス・エブラクテアトゥス(Acanthus ebracteatus)、アカンサス・イリシフォリウス(Acanthus illicifolius)、アカンサス・モリス(Acanthus mollis)、アベナ・サティバ(Avena sativa)、アベナ・アビシナカ(Avena abyssinica)、アヴェナ・ビザンチン(Avena byzantine)、アベナ・ヌダ(Avena nuda)、アベナ・ストリゴサ(Avena strigosa)、ホーディアム・ヴァルガレ(Hordeum vulgare)、コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lachryma-jobi)、トリーティクム・アエスティウム(Triticum aestivum)、トリーティクム・コンパクタム(Triticum compactum)、トリーティクム・スファエロコッカム(Triticum sphaerococcum)、トリーティクム・トゥラニカム(Triticum turanicum)、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolor)、アグロパイロン・レペンズ(Agropyron repens)、ブレファリス・エデュリス(Blepharis edulis)、バルサモシトラス・パニキュレイト(Balsamocitrus paniculate)、ペリストロフ・ロックスブルギアナ(Peristrophe roxburghiana);ストロビランテス・クシア(Strobilanthes cusia);ラミウム・ガレオブドロン(Lamium galeobdolon)、ロベリア・キネンシス(Lobelia chinensis)、レマス・キネンシス(Leymus chinensis)、アフェランドラ菌種(Aphelandra spp)、スコパリア・ダルシス(Scoparia dulcis)、カパリス・シッキメンシス菌種(Capparis sikkimensis ssp)、真菌の種、モノシリウム属(Monocillium sp)、マリンスポンジ・オーシャナピア種(marine sponge Oceanapia sp.)又はそれらの組み合わせである。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化の検討されている組成物は、限定されないが、苗木、シュート、植物種子からの発芽物、発芽した穀粒の芽、未熟な葉、成熟した葉、全植物、根、種子、花、茎、茎皮、根皮、絹、穀粒、発芽した穀粒の毛根、幹細胞、細胞培養組織又はそれらの任意の組み合わせ、トウモロコシ、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、カラスムギ、穀類、ハトムギ、ソルガム植物及び他の植物の種、例えば、限定されることなく、ゼアメイズ(Zea mays)、オリザ種、オリザ・サティヴァ(Oryza sativa)、オリザ・グラベリマ(Oryz glaberrima)、オリザ・オーストラリエンシス(Oryz australiensis)、オリザ・ブラキヤンサ(Oryz brachyantha)、セカレ・セレアーレ(Secale cereale)、アカンサス・アルボレウス(Acanthus arboreus);アカンサス・エブラクテアトゥス(Acanthus ebracteatus)、アカンサス・イリシフォリウス(Acanthus illicifolius)、アカンサス・モリス(Acanthus mollis)、アベナ・サティバ(Avena sativa)、アベナ・アビシナカ(Avena abyssinica)、アヴェナ・ビザンチン(Avena byzantine)、アベナ・ヌダ(Avena nuda)、アベナ・ストリゴサ(Avena strigosa)、ホーディアム・ヴァルガレ(Hordeum vulgare)、コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lachryma-jobi)、トリーティクム・アエスティウム(Triticum aestivum)、トリーティクム・コンパクタム(Triticum compactum)、トリーティクム・スファエロコッカム(Triticum sphaerococcum)、トリーティクム・トゥラニカム(Triticum turanicum)、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolor)、アグロパイロン・レペンズ(Agropyron repens,)、ブレファリス・エデュリス(Blepharis edulis)、バルサモシトラス・パニキュレイト(Balsamocitrus paniculate)、ペリストロフ・ロックスブルギアナ(Peristrophe roxburghiana);ストロビランテス・クシア(Strobilanthes cusia);ラミウム・ガレオブドロン(Lamium galeobdolon)、ロベリア・キネンシス(Lobelia chinensis)、レマス・キネンシス(Leymus chinensis)、アフェランドラ菌種(Aphelandra spp)、スコパリア・ダルシス(Scoparia dulcis)、カパリス・シッキメンシス菌種(Capparis sikkimensis ssp)、真菌の種、モノシリウム属(Monocillium sp)、マリンスポンジ・オーシャナピア種(marine sponge Oceanapia sp.)又はそれらの組み合わせを含む、いずれかの適切な1つ以上の供給源から取得、誘導又は抽出される。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上ベンゾオキサジノイドが富化された検討されている組成物は、トランスジェニック微生物、P450酵素、糖転移酵素又は酵素の組み合わせ、微小細菌によって、低炭素ユニットから、合成され、代謝され、生分解され、生物変換され、生体内変換され、生合成される。
検討されている組成物は、組成物の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスを確立及び調節し、それにより、不安、うつ、疲労、便秘、膨満又は下痢などの胃腸の不調、頭痛、心疾患、高血圧、易刺激性、記憶及び集中力の障害、性欲減退、勃起不全又は不規則な月経及び排卵などの生殖の問題、睡眠困難、運動からの遅い回復、摂食障害及び体重の増加を含むがこれに限定されない、慢性的に高いコルチゾールの症状の改善をもたらす組成物が開示される。
検討されている組成物は、組成物の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、睡眠の深い睡眠段階を増強することによって睡眠の質を改善し、総睡眠時間及び深い睡眠時間を増加させ、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)及び気分プロフィール検査(POMS)によって測定される全体的な精神的健康状態を改善し、前向きな気分を支援し、感情的健康状態を増強し、哺乳動物において製剤中のバイオマーカー-セロトニン、メラトニン、GABAのホメオスタシスを維持することが開示される。
検討されている組成物は、組成物の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、不眠症、過眠症、概日リズム障害、交代勤務睡眠障害、非24時間睡眠覚醒障害、周期性四肢運動障害、レストレスレッグス症候群(RLS)、睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、パラソムニア、夜驚症、睡眠時遊行症、悪夢、睡眠摂食障害、睡眠時幻覚、睡眠麻痺、寝言、レム睡眠行動障害を含むがこれらに限定されない睡眠障害を予防及び治療することが開示される。
以上及び以下の説明では、本開示の様々な実施形態の充分な理解を成すために、ある特定の詳細を述べている。しかしながら、当業者は、検討される実施形態がこれらの詳細なしで実施され得ることを理解するであろう。
本明細書において、任意の濃度の範囲、パーセンテージの範囲、比の範囲、又は整数の範囲は、別段の指示がない限り、列挙された範囲内の任意の整数の値、及び適切な場合にはその分数(整数の1/10及び100分の1など)を含むと理解されるべきである。また、ポリマーサブユニット、サイズ又は厚さなどの任意の物理的特徴に関する本明細書に列挙された任意の数の範囲は、別段に明記しない限り、列挙された範囲内の任意の整数を含むと理解されるべきである。本明細書で使用される場合、「約」及び「本質的にからなる」という用語は、別段に明記しない限り、示された範囲、値、又は構造の±20%を意味する。本明細書で使用される場合、「a」及び「a」という用語は、列挙された構成要素の「1つ以上」を指すことを理解されたい。代替性(例えば、「及び/又は」)の使用は、代替物のいずれか、両方、又はそれらの任意の組み合わせを意味すると理解されるべきである。文脈がそうでないことを求めない限り、本明細書及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」という単語及びその変形、例えば「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」、並びに「含む(include)」及び「有する(have)」のような同義語及びその変形は、オープンで包括的な意味、すなわち、「含むが限定されない」で解釈されるべきである。
本明細書を通して、「一実施形態」、「実施形態」又は「検討されている実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、企図されている本実施形態の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な箇所における「一実施形態では」又は「実施形態では」又は「検討されている実施形態」という語句の出現は、必ずすべてが同じ実施形態を指しているというわけではない。
「プロドラッグ」という用語はまた、そのようなプロドラッグが哺乳動物の対象に投与されたときにインビボで本開示の活性化合物を放出する任意の共有結合した担体を含むことを意味する。本開示の化合物のプロドラッグは、修飾が日常的な操作又はインビボのいずれかで本開示の親化合物に対して切断されるように、本開示の化合物に存在する官能基を修飾することによって、調製され得る。プロドラッグには、ヒドロキシ、アミノ又はメルカプト基が、本開示の化合物のプロドラッグが哺乳動物対象に投与されたときに、切断されて遊離ヒドロキシ、遊離アミノ又は遊離メルカプト基をそれぞれ形成する任意の基に結合する、本開示の化合物が含まれる。プロドラッグの例としては、アルコールの酢酸塩、ギ酸塩及び安息香酸塩誘導体、又は本開示の化合物のアミン官能基のアミド誘導体などが挙げられる。
「安定的な化合物」及び「安定的な構造」は、反応混合物から有用な程度の純度までの単離及び有効な治療薬への製剤化に耐えるのに充分に頑強な化合物を示すことを意味する。
「バイオマーカー」又は「マーカー」成分又は化合物は、開示された植物、植物抽出物、又は本発明の組成物の質、一貫性、完全性、安定性、及び/又は生物学的機能を制御するために利用される2~3種の植物抽出物と組み合わせた組成物の1つ以上の固有の化学的成分又は化合物を示すことを意味する。質のマーカー化合物は、意図する使用方法に直接関連する生物活性化合物ではない場合がある。
「哺乳動物」には、ヒトと、実験動物又は家庭用ペット(例えば、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ)などの家畜動物、及び野生生物などの非家畜動物の両方とが含まれる。
「任意の(optional)」又は「任意に(optionally)」は、続いて記載された要素、構成要素、事象又は状況が生じることも、また生じないこともあるということを意味し、また、その説明が、その要素、構成要素、事象又は状況が生じる場合と、それらが生じない場合とを含むことを意味する。例えば、「任意に置換されたアリール」は、アリールラジカルが置換されていてもいなくてもよく、その説明が置換されたアリールラジカル及び置換を有しないアリールラジカルの両方を含むことを意味する。
「薬学的又は栄養補助的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤」には、任意の補助剤、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、染料/着色剤、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒又は乳化剤が含まれ、これらはヒト又は家畜における使用が許容されるものとして米国食品医薬品局によって承認されている。
「薬学的又は栄養補助食品的に許容される塩」には、酸付加塩及び塩基付加塩の両方が含まれる。「薬学的又は栄養補助食品的に許容される酸付加塩」とは、遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的に又は他の点で望ましくないものではなく、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、及び有機酸、例えば酢酸、2,2-ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4-アセトアミド安息香酸、カンフル酸、カンフル-10-スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2-オキソ-グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4-アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などで形成される塩を指す。
「薬学的又は栄養補助食品的に許容される塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的に又は他の点で望ましくないものではない塩を指す。これらの塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に付加することによって調製される。無機塩基に由来する塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などが挙げられる。特定の実施形態において、無機塩は、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩である。有機塩基に由来する塩としては、第一級、第二級及び第三級アミン、天然に存在する置換されたアミンを含む置換されたアミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばアンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2ジメチルアミノエタノール、2ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、Nエチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。特に有用な有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン及びカフェインである。
多くの場合、結晶化は、本開示の化合物の溶媒和物を生成する。本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、本開示の化合物の1つ以上の分子を溶媒の1つ以上の分子と共に含む凝集体を指す。溶媒は水であってもよく、この場合、溶媒和物は水和物であってもよい。あるいは、溶媒は有機溶媒であってもよい。したがって、検討されている本実施形態の化合物は、一水和物、二水和物、半水和物、セスキ水和物、三水和物、四水和物などを含む水和物、並びに対応する溶媒和形態として存在し得る。本開示の化合物は、真の溶媒和物であってもよく、他の場合には、本開示の化合物は、単に付随的な水を保持するか、又は水と何らかの付随的な溶媒との混合物であってもよい。
「医薬組成物」又は「栄養補助食品組成物」は、本開示の化合物と、生物学的に活性化合物を哺乳動物、例えばヒトに送達するための当技術分野で一般的に認められている培地との製剤を指す。例えば、本開示の医薬組成物は、政府機関によって検討及び承認された、独立した組成物として、又は処方薬、市販(OTC)薬、植物薬、ハーブ医薬品、自然薬、ホメオパシー剤、又はいずれかのその他の形式のヘルスケア製品の成分として製剤化又は使用できる。本開示の例示的な栄養補助食品組成物は、独立した組成物として、又は食品、機能性食品、飲料、バー、食品フレーバー、医療的食品、食餌補助食品、又はハーブ製品の栄養又は生物活性成分として、製剤化又は使用され得る。当技術分野で一般に受け入れられている媒体は、そのためのすべての薬学的に又は栄養補助食品的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む。
前述のように、「富化」は、抽出又は他の調製前の植物材料又は他の供給源の重量に見られる1つ以上の活性化合物の量と比較して、少なくとも2倍から約1000倍までの1つ以上の活性化合物の増加を有する植物抽出物又は他の調製物を指す。特定の実施形態では、抽出又は他の調製前の植物材料又は他の供給源の重量は、乾燥時の重量、湿潤時の重量、又はそれらの組み合わせであり得る。
本明細書で使用される場合、「主要有効成分」又は「主要活性成分」は、植物抽出物若しくは他の調製物において見出されるか、又は植物抽出物若しくは他の調製物が富化されている、少なくとも1つの生物学的活性が可能な1つ以上の活性化合物を指す。特定の実施形態では、富化抽出物の主要活性成分は、その抽出物に富化された1つ以上の活性化合物である。一般に、1つ以上の主要活性成分は、他の抽出物成分と比較して、1つ以上の測定可能な生物学的活性又は効果の大部分(すなわち、50%超、又は20%又は10%、又は1%又は0.05%)を直接的又は間接的に付与する。特定の実施形態では、主要活性成分は、抽出物の重量パーセントでは少ない成分(例えば、抽出物に含まれる成分の50%、25%、又は10%、又は5%、又は1%、又は0.2%、又は0.05%未満)であり得るが、依然として所望の生物学的活性の大部分をもたらすことができる。主要活性成分を含有する本開示の任意の組成物はまた、富化組成物の薬学的活性又は栄養補助食品活性に寄与してもしなくてもよいが、主要活性成分のレベルには寄与せず、主要活性成分単独では、主要活性成分の非存在下で有効ではない可能性がある微量活性成分を含有し得る。
「有効量」又は「治療有効量」とは、ヒトなどの哺乳動物に投与した場合に、1)夜間及び/又は日内に、血漿、尿又は唾液のコルチゾールレベルの低下、3)視床下部-下垂体-副腎軸の調節、4)深い徐波睡眠などの睡眠の非急速眼球運動の段階への影響、5)睡眠の急速眼球運動の段階への活性及び6)夜間覚醒の低下などの経路のいずれか1つ又は組み合わせを通して睡眠障害、断片化、質及び効率を改善するのに十分な本開示の化合物又は組成物の量を指す。
「治療有効量」を構成する本開示の化合物、抽出物又は組成物の量は、生物活性化合物、又は標準化抽出物、又はエタノール抽出物、又は治療されている状態のバイオマーカー及びその重症度、投与様式、治療期間、又は治療される対象の年齢に応じて変わるが、当業者は、自身の知識及び本開示を考慮して日常的に決定することができる。特定の実施形態では、「有効量」又は「治療有効量」は、哺乳動物の体重に対する生物活性化合物又は抽出物の量(すなわち、0.001mg/kg、0.005mg/kg、0.01mg/kg、又は0.1mg/kg、又は1mg/kg、又は5mg/kg、又は10mg/kg、又は20mg/kg、又は50mg/kg、又は100mg/kg、又は200mg/kg、又は500mg/kg、又は1,000g/kg)として実証され得る。ヒト等価1日投与量は、動物及びヒトの総合的な体面積及び体重の相違を考慮して、FDAガイドラインを利用して動物研究における「有効量」又は「治療有効量」から外挿することができる。
本明細書で使用される場合、「食餌補助食品」は、天然の状態若しくは生物学的過程、又は構造的及び機能的完全性、生物学的機能若しくは表現型の状態のバランスを崩した若しくは損なわれた、又は抑制された若しくは損なわれた若しくは過剰刺激されたことに関連する特定の状態を改善する、促進する、増加させる、管理する、制御する、維持する、最適化する、改変する、減少させる、阻害する、均衡させる生成物である(すなわち、疾患を診断、治療、緩和、治癒、又は予防するために使用されない)。例えば、睡眠に関して、食餌補助食品を使用して、睡眠及び神経内分泌系の任意の成分を調節、維持、管理、均衡化、抑制又は刺激して、睡眠障害、断片化、覚醒、多動及び/又はHPA軸の乱れ及びコルチゾールレベルの増加を助長するであろう因子を補正することによって、睡眠の質、効率及び持続時間の改善をもたらすことができる。特定の実施形態では、食餌補助食品は、食品、機能性食品、医療用食品の特別なカテゴリーであり、薬物ではない。
本明細書で使用される「治療すること」又は「治療」は、関心対象の疾患又は状態を有する哺乳動物、例えばヒトにおける関心対象の疾患又は状態の治療を指し、(i)特に、そのような哺乳動物が状態の素因を有するが、それを有するとまだ診断されていない場合に、疾患又は状態が哺乳動物において発生するのを予防すること;(ii)疾患又は状態を阻害すること、すなわち、その発症を停止させること;(iii)疾患又は状態を軽減又は改変すること、すなわち、疾患又は状態の後退を引き起こすこと;又は(iv)基礎疾患又は状態に対処することなく、疾患又は状態に起因する症状を軽減すること(例えば、不眠症などの睡眠障害と診断された患者の睡眠の質及び効率を改善すること);(v)HPA軸のホメオスタシスの調節のバランスをとること、又は疾患若しくは状態の表現型を変化させることを含む。
本明細書で使用される場合、「疾患」及び「状態」という用語は互換的に使用され得るか、又は特定の疾病又は状態が既知の原因物質を有しておらず(そのため病因はまだ解明されていない)、したがって、疾患としてはまだ認識されていないが、望ましくない状態又は症候群としてのみ認識されており、臨床医によって多かれ少なかれ特定の一連の症状が同定されている可能性があるという点で異なり得る。疾患又は状態は、不眠症などの急性のものであり得、また加齢によって引き起こされる睡眠障害などの慢性のものであり得る。ホメオスタシスの不均衡からの損なわれた視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸機能は、疾患又は状態を引き起こし得るか、又は哺乳動物をより感受性の高い神経障害にし得るか、又は睡眠障害に直接的若しくは間接的に関連する、より急性的若しくは慢性的なコルチゾールの上昇をもたらし得る。
本明細書で使用される場合、「統計的有意性」は、スチューデントのt検定を使用して計算した場合の0.05以下のp値を指し、測定されている特定の事象又は結果が偶然に生じた可能性が低いことを示す。
投与の目的のために、検討されている本実施形態の化合物は、未加工の化学物質として投与されてもよく、又は医薬組成物若しくは栄養補助食品組成物として製剤化され得る。検討されている本実施形態の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、これらの検討されている実施形態に記載されている構造の化合物と、薬学的又は栄養補助食品的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤とを含む。本明細書に記載されている構造の化合物は、関心対象の特定の疾患又は状態を治療するのに有効な量で、すなわち、一般に、良好な睡眠の質及び効率並びにHPA軸ホメオスタシス又は本明細書に記載される他の関連する適応症のいずれかを促進するのに十分な量で、一般に患者に対して許容可能な毒性で、組成物に存在する。
純粋な形態又は適切な医薬組成物若しくは栄養補助食品組成物における本開示の化合物若しくは組成物又はそれらの医薬的若しくは栄養補助食品的に許容される塩の投与は、同様の有用性を与えるための薬剤の許容される投与様式のいずれかによって、行うことができる。本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、本開示の化合物を適切な薬学的又は栄養補助食品的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と組み合わせることによって調製することができ、固体、半固体、液体又は気体の形態の調製物、例えば錠剤、カプセル、粉末、顆粒、軟膏、溶液、飲料、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル、クリーム、ローション、チンキ剤、サシェ、すぐに飲用可能な調製物、マスク、ミクロスフェア及びエアロゾルに製剤化することができる。そのような医薬組成物又は栄養補助食品組成物を投与する典型的な経路には、経口、局所、経皮、吸入、非経口、舌下、頬側、直腸、膣又は鼻腔内が含まれる。本明細書で使用される場合、非経口という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、胸骨内での注射又は注入技術を含む。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、組成物を患者に投与すると、その中に含まれている活性成分が生物学的に利用可能になるように製剤化される。対象又は患者又は哺乳動物に投与される組成物は、1つ以上の投与単位の形態をとり、例えば、錠剤は、単一の投与単位であり得、エアロゾル形態の本開示の化合物又は抽出物又は2~3の植物抽出物の組成物の容器は、複数の投与単位を保持し得る。そのような剤形を調製する実際の方法は、当業者に知られているか、又は明白なものであり、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition(Philadelphia College of Pharmacy and Science,2000)を参照されたい。投与される組成物は、いずれかの事象で、この検討されている実施形態の教示に従って関心対象の疾患又は状態を治療するための治療有効量の本開示の化合物又はその薬学的若しくは栄養補助食品上許容される塩を含有する。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、固体又は液体の形態であり得る。一態様では、担体は粒子状であるため、組成物は、例えば錠剤又は粉末の形態である。担体は液体であってもよく、組成物は、例えば経口シロップ、注射可能な液体又はエアロゾル(例えば吸入投与に有用である)である。
経口投与を意図する場合、医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、固体又は液体のいずれかの形態であり、半固体、半液体、懸濁液及びゲルの形態は、本明細書で固体又は液体のいずれかと見なされる形態に含まれる。
経口投与用の固体組成物として、医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、粉末、顆粒、圧縮錠剤、丸剤、カプセル、チューインガム、サシェ、ウェハー、バーなどの形態に製剤化され得る。そのような固体組成物は、典型的には、1つ以上の不活性希釈剤又は食用担体を含有する。さらに、以下の、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、シクロデキストリン、微結晶セルロース、トラガカントゴム又はゼラチンなどの結合剤;デンプン、ラクトース又はデキストリンなどの賦形剤、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、プリモゲル、コーンスターチなどの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステロテックスなどの潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロース又はサッカリンなどの甘味剤;ペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジ香料などの香料;及び着色剤のうちの1つ以上が存在し得る。
医薬組成物又は栄養補助食品組成物がカプセル、例えばゼラチンカプセルの形態である場合、上記の種類の材料に加えて、ポリエチレングリコール又は油などの液体担体を含有し得る。
医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、液体、例えばエリキシル剤、チンキ剤、シロップ、溶液、エマルジョン又は懸濁液の形態であり得る。液体は、2つの例として、経口投与用又は注射による送達用であり得る。経口投与を意図する場合、有用な組成物は、本発明の化合物に加えて、甘味剤、保存剤、色素/着色剤及び風味増強剤の1つ以上を含有する。注射によって投与されることが意図される組成物には、界面活性剤、保存剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、緩衝剤、安定剤及び等張剤の1つ以上が含まれ得る。
本開示の液体医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、それらが溶液、懸濁液又は他の同様の形態であるかどうかにかかわらず、以下の補助剤、滅菌希釈剤、例えば注射用水、生理食塩水、例えば生理食塩水、リンガー液、等張塩化ナトリウム、固定油、例えば溶媒又は懸濁媒体として機能し得る合成モノグリセリド又はジグリセリド、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の溶媒;ベンジルアルコール又はメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸又は重亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;緩衝剤、例えば、酢酸塩、クエン酸塩又はリン酸塩、及び等張性を調整するための薬剤、例えば、塩化ナトリウム又はデキストロースの1つ以上を含み得る。非経口製剤は、ガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジ又は複数回投与のバイアルに封入することができる。生理食塩水は、一般に有用な補助剤である。注射用医薬組成物又は栄養補助食品組成物は無菌である。
非経口投与又は経口投与のいずれかを意図した本開示の液体医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、適切な投与量が得られるよう、ある量の本開示の化合物を含有すべきである。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、局所投与を意図していてもよく、その場合、担体は、溶液、エマルジョン、クリーム、ローション、軟膏若しくはゲル基剤又はパッチを適切に含み得る。基剤は、例えば、以下のワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、蜜蝋、鉱油、水及びアルコールなどの希釈剤、並びに乳化剤及び安定剤のうちの1つ以上を含み得る。増粘剤は、局所投与のための医薬組成物又は栄養補助食品組成物に存在し得る。経皮投与を意図する場合、組成物は、経皮パッチ又はイオン導入装置を含み得る。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、例えば、直腸内で融解して薬物を放出する坐剤の形態での直腸投与を意図し得る。直腸投与用組成物は、適切な非刺激性賦形剤として油性基剤を含有し得る。そのような基剤としては、ラノリン、ココアバター及びポリエチレングリコールが挙げられる。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、固体又は液体の投与単位の物理的形態を改変する様々な材料を含み得る。例えば、組成物は、活性成分の周りにコーティングシェルを形成する材料を含み得る。コーティングシェルを形成する材料は、典型的には不活性であり、例えば、糖、シェラック、及び他の腸溶性コーティング剤から選択され得る。あるいは、活性成分をゼラチンカプセルに封入し得る。
固体又は液体の形態の本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、本開示の化合物に結合し、それによって化合物の送達を補助する薬剤を含み得る。この能力で作用し得る適切な薬剤としては、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体、タンパク質又はリポソームが挙げられる。
固体又は液体の形態の本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、例えばバイオアベイラビリティを改善するために粒子のサイズを縮小することを含み得る。賦形剤の有無にかかわらず、組成物の粉末、顆粒、粒子、微小球などのサイズは、マクロ(例えば、目に見える、又は少なくとも100μmのサイズ)、マイクロ(例えば、サイズが約100μm~約100nmの範囲であり得る)、ナノ(例えば、100nm以下のサイズであり得る)、及びサイズ及びかさ密度を改善するためのその間の任意のサイズ又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、エアロゾルとして投与することができる投薬単位からなり得る。エアロゾルという用語は、コロイド性のものから、加圧パッケージからなるシステムに及ぶ様々なシステムを示すために使用される。送達は、液化ガス若しくは圧縮ガス、又は活性成分を分注する適切なポンプシステムによるものであり得る。本開示の化合物のエアロゾルは、活性成分を送達するために、単相、二相又は三相系で送達され得る。エアロゾルの送達には、必要な容器、活性化剤、弁、サブ容器などが含まれ、これらは一緒になってキットを形成し得る。当業者は、過度の実験なしに、最も適切なエアロゾルを決定することができる。
本開示の医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、医薬分野又は栄養補助食品分野で周知の方法論によって調製され得る。例えば、注射によって投与されることが意図される医薬組成物又は栄養補助食品組成物は、本開示の化合物を滅菌蒸留脱イオン水と組み合わせて溶液を形成することによって調製することができる。均一な溶液又は懸濁液の形成を促進するために、界面活性剤を添加し得る。界面活性剤は、水性送達系における化合物の溶解又は均一な懸濁を促進するために、本開示の化合物と非共有結合で相互作用する化合物である。
本開示の化合物又はその薬学的若しくは栄養補助食品的に許容される塩は、使用される特定の化合物の活性;化合物の代謝安定性及び作用の長さ;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別及び食事;投与様式及び投与時間;排泄速度;薬物の組み合わせ;特定の障害又は状態の重症度;及び対象が受けている治療を含む様々な要因に応じて異なる治療有効量で投与される。
本開示の化合物又はその薬学的若しくは栄養補助食品的に許容される誘導体はまた、食品、水及び1つ以上他の治療薬の投与と同時に、投与前又は投与後に投与され得る。そのような併用療法は、本開示の化合物若しくは抽出物又は本開示の2~3種の植物抽出物の組成物及び1つ以上追加の活性剤を含有する単一の医薬製剤又は栄養補助食品製剤の投与、並びにそれ自体の別個の医薬製剤又は栄養補助食品製剤中の本開示の化合物若しくは抽出物又は本開示の2~3種の植物抽出物の組成物及び各活性剤の投与を含む。例えば、本開示の化合物若しくは抽出物又は2~3種の植物抽出物の組成物及び別の活性薬剤は、錠剤又はカプセルなどの単一経口投与組成物で一緒に患者に投与することができ、又は各薬剤は別々の経口投与製剤で投与することができる。別々の投与製剤が使用される場合、本開示の化合物及び1つ以上の追加の活性剤は、本質的に同じ時に、すなわち同時に、又は別々に時間をずらして、すなわち順次投与することができる。併用療法は、これらのレジメンすべてを含むと理解される。
本明細書において、示された式の置換基又は変数の組み合わせは、そのような寄与が安定的な化合物をもたらす場合にのみ許容されることが理解される。
本明細書に記載の方法では、中間体化合物の官能基を適切な保護基によって保護する必要があり得ることも、当業者は理解されよう。そのような官能基には、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト及びカルボン酸が含まれる。ヒドロキシに適した保護基としては、トリアルキルシリル又はジアリールアルキルシリル(例えば、t-ブチルジメチルシリル、t-ブチルジフェニルシリル又はトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられる。アミノ、アミジノ及びグアニジノに適した保護基としては、t-ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。メルカプトに適した保護基としては、C(O)R”(式中、R”は、アルキル、アリール又はアリールアルキルである)、pメトキシベンジル、トリチルなどが挙げられる。カルボン酸に適した保護基には、アルキル、アリール又はアリールアルキルエステルが含まれる。保護基は、当業者に知られており、本明細書に記載される標準的な技術に従って付加又は除去することができる。保護基の使用は、Green,T.W.and P.G.M.Wutz,Protective Groups in Organic Synthesis(1999),3rd Ed.,Wileyに詳細に記載されている。当業者が理解するであろうように、保護基はまた、Wang樹脂、Rink樹脂又は2-クロロトリチルクロリド樹脂などのポリマー樹脂であり得る。
これらの検討されている実施形態の化合物のそのような保護された誘導体は、そのような薬理学的活性を有していないこともあるが、哺乳動物に投与され、その後体内で代謝されて、薬理学的に活性な本開示の化合物を形成し得ることも、当業者は理解されよう。したがって、そのような誘導体は「プロドラッグ」として記載され得る。これらの検討されている実施形態の化合物のすべてのプロドラッグは、本開示の範囲内に含まれる。
さらに、遊離塩基又は酸の形態で存在する本開示のすべての化合物又は抽出物は、当業者に知られた方法によって適切な無機又は有機の塩基又は酸で処理することによって、それらの薬学的又は栄養補助食品的に許容される塩に変換することができる。本開示の化合物の塩は、標準的な技術によってそれらの遊離塩基又は酸の形態に変換することができる。
検討されている化合物、医薬組成物及び組成物は、少なくとも1つの活性成分を含んでいてもよく、又はさらに含んでいてもよく、又はそれからなり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの生物活性成分は、植物粉末又は植物抽出物などを含み得るか、又はそれらからなり得る。
前述の実施形態のいずれかにおいて、水若しくはアルコールの混合物を含む標準化抽出物、又は1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の超臨界流体抽出物は、特定の重量比で混合される。特定の実施形態では、1つ以上のフェニルプロパノイド酸と混合された少なくとも1つ以上のベンゾオキサジノイドの比(重量基準)は、約0.05:99.95~約99.95:0.05の範囲である。2つを超える抽出物又は化合物(例えば、3、4、5)が使用される場合、同様の範囲が適用される。例示的な比は、0.05:99.95、0.1:99.9、0.15:99.85、0.2:99.8、0.25:99.75、0.3:99.7、0.4:99.6、0.5:99.5、0.6:99.4、1:99、2:98、3:97、4:96、5:95、6:94、7:93、8:92、9:91、10:90、15:85、20:80、25:75、30:70、50:50、60:40、70:30、80:20、90:10、95:5、99:1、99.5:0.5、99.9:0.1、99.95:0.05を含む。さらなる実施形態では、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の開示された標準化抽出物を、限定されない例として、UP165と呼ばれる組成物に組み合わせ、0.2%の質のマーカーの化合物、6-MBOAに富化又は標準化させている。さらなる実施形態では、ゼアメイズ(Zea mays)抽出物のこのような富化又は標準化は、天然に単離されたか、又は天然化合物の同等の化学構造を有する人工的に合成された、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドと混合される。
さらなる実施形態では、ゼアメイズ(Zea mays)抽出物のそのような富化又は標準化を、ヒト臨床試験において睡眠の質の改善をもたらす認識された生物学的機能の利点/欠点及び予想外の相乗作用/拮抗作用並びに神経内分泌機能のホメオスタシス及びコルチゾールの減少の効果的な調整について、インビトロ及び/又はエクスビボ及び/又はインビボのモデルで評価した。個々の化合物の特定の配合比による最良の標準化を、インビトロ及び/又はエクスビボ及び/又はインビボのモデルで測定された予想外の相乗効果、並びにこれらの化合物のADMEの潜在的な増強に基づいて選択し、生物学的出力を最大化した。
特定の例では、本開示の組成物は、医薬的又は栄養補助食品的に許容される担体、希釈剤、又は賦形剤をさらに含むように製剤化され得、医薬又は栄養補助食品的な製剤は、抽出物混合物の約0.01又は0.05重量パーセント(重量%)、又は0.2%、又は0.5重量パーセント(重量%)、又は5%、又は25%~約95重量%の活性若しくは主要活性、又はバイオマーカー化合物を含む。前述の製剤のいずれにおいても、本開示の組成物は、錠剤、ハードカプセル、ソフトゲルカプセル、散剤又は顆粒剤として製剤化される。
本明細書では、開示される化合物の薬剤も検討されている。そのような生成物は、例えば、主に酵素処置に起因する、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などから生じ得る。したがって、検討されている化合物は、検討されている化合物又は組成物を哺乳動物にその代謝生成物を得るのに十分な期間投与することを含む処置によって産生される化合物である。そのような生成物は、典型的には、本開示の放射性標識された又は放射性標識されていない化合物を検出可能な用量で動物、例えばラット、マウス、モルモット、イヌ、ネコ、ブタ、ヒツジ、ウマ、サル又はヒトに投与し、代謝が起こるのに十分な時間を与え、次いで、尿、血液又は他の生物学的試料からその変換生成物を単離することによって同定される。
検討されている化合物、医薬組成物及び組成物は、少なくとも1つの薬学的又は栄養補助食品的又は化粧品学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含むか、又はさらに含むか、又はそれらからなり得る。本明細書で使用される場合、「薬学的又は栄養補助食品的又は化粧品学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤」という語句には、任意の補助剤、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、染料/着色剤、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒又は乳化剤が含まれ、これらはヒト又は家畜における使用が許容されるものとして米国食品医薬品局によって承認されている。検討されている化合物、医薬組成物及び組成物は、少なくとも1つの薬学的又は栄養補助食品的又は化粧品学的に許容される塩を含むか、又はさらに含むか、又はそれらからなり得る。本明細書で使用される場合、「薬学的又は栄養補助食品的又は化粧品学的に許容される塩」という語句は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含む。
前述の実施形態のいずれかにおいて、組成物は、一定のパーセンテージレベル又は比で存在し得る、富化又は標準化された未成熟のトウモロコシの葉の抽出物と、コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するための効果を補完又は増強するための1つ以上の生物活性抽出物又は化合物の組み合わせとを含む。特定の実施形態では、検討されている実施形態は、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物又はバイオマーカー化合物の1つとしての標準化された未成熟のトウモロコシの葉の抽出物を含み得、及び/又は約0.01%~約99.9%のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドからの抽出物及び/又は天然の供給源から単離又は合成することができる類似した化合物、又は誘導体又は前駆体を含むことができる。
現在検討されている実施形態に開示される未成熟のトウモロコシの葉又はトウモロコシのシュート抽出物の富化又は標準化されたフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドと組み合わせた天然の生物活性化合物又は抽出物は、HPA軸を調節し、睡眠の質及び効率の改善をもたらすホメオスタシスフィードバックのためにコルチゾールレベルを正常化する分子を含む。栄養補助生成物のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドを含有する現在検討されている実施形態で開示されている組成物とさらに組み合わせるそれらの天然化合物には、メラトニン、マグネシウム、ガンマアミノ酪酸(GABA)、ビタミンB1、B2、B3、B6、B12、ピリドキシン、メチルコバラミン、ナイアシンアミド、葉酸、アスコルビン酸、ビタミンC、ビタミンD及びE、亜鉛、オメガ-3脂肪酸、グリシン、グルタミン、アルギニン、トリプトファン、L-テアニン、5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、SAMe、クロレラ、マグノロール、ホノキオール、タウリン、ホウ素、分枝鎖アミノ酸(BCAA)、リン脂質、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、テアフラビン、ロズマリン酸、カテキン、エピカテキン、EGCG、ECG、エピガロカテキンなどの結合型カテキン、バイカレイン、バイカリン、オロキシリン、ウォゴニン、ケンフェロール、ゲニステイン、ケルセチン、ブテイン、ベタイン、ルテオリン、クリシン、アピゲニン、クルクミン、レスベラトロール、グロメラトースA、6-ショウガオール、ジンゲロール、ベルベリン、ピペリン、が含まれるが、これらに限定されない。
HPA軸を調節し、睡眠の質及び効率の改善をもたらすホメオスタシスフィードバックのためにコルチゾールレベルを正常化する、栄養補助食品的生成物においてフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドを含有する現在検討されている実施形態で開示されている組成物と組み合わせることができる植物種は、それだけに限らないが、セイヨウカノコソウの根、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、ギンコ・ビロバ(Ginkgo biloba)、カバ・カバ(Kava kava)、ラベンダー(Lavender)、パッションフラワー(パッシフローラ・インカルナタ(Passiflora incarnata)又はメイポプ(maypop))、カモミールの花、ホップ、クロレラ、フムルス・ルプルス(Humulus lupulus)、ハイビスカス・サバダリファ(Hibiscus sabdariffa)、セント・ジョン・ワース(St.John’s Worth)、カリフ・グリフォニア・シンプリフォリア(Calif Griffonia simplicifolia)、発酵乳、魚油、ロディオラ・ロゼア(Rhodiola rosea)、ハスの種、ハスの種子胚芽、オリザ・サティバ(Oryza sativa)、ゼア・メイズ(Zea mays)、ナツメ、五味子、マグノリア・オフィシナリス(Magnolia officinalis)、アストラガルス・メンブラナセウス(Astragalus membranaceus)、ガノデルマ・ルキドゥム(Ganoderma lucidum)、エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、エキナセア・アングスティフォリア(Echinacea angustifolia)、ポリア・ココス・ウルフ(Poria cocos Wolf)、ウルフィポリア・エクステンサ(Wolfiporia extensa)、ウィタニア・ソムニフェラ(Withania somnifera)、ブプレウルム・ファルカツム(Bupleurum falcatum)、甘草属種(Glycyrrhiza spp)、パナックス・クインケフォリウム(Panax quinquefolium)、パナックス・ジンセンC.A.メイヤー(Panaxginseng C.A.Meyer)、高麗紅参、ユリコマ・ロンギフォリア(Eurycoma longifolia)(マレーシア・ジンセン(Malaysianginseng))、レンティヌラ・エドデス(Lentinula edodes)、(シイタケ)、イノノトゥス・オブリクウス(Inonotus obliquus)(チャガマッシュルーム)を含む。
いくつかの実施形態では、フェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドを含有する、現在検討されている実施形態で開示されている組成物は、植物及び/又は海洋源、例えば、実施例及び本願の他の箇所に含まれる植物から単離することができる。化合物の単離に適した植物部分には、シュート、新芽、葉、未成熟な葉、樹皮、幹、幹の樹皮、幹、幹皮、小枝、塊茎、根、根茎、根皮、樹皮表面、若芽、種子、果実、苗木、根毛、雄ずい、雌ずい、がく、雄ずい、花弁、がく片、心皮(雌ずい)、花、又はそれらの任意の組み合わせが含まれる。いくつかの関連する実施形態では、フェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド化合物又は抽出物は、植物供給源から単離され、列挙された置換基のいずれかを含有するように合成で作製又は修飾される。これに関して、植物から単離された化合物の合成的な修飾は、当技術分野で知られており、十分に当業者の知識の範囲内である任意の数の技術を使用して達成することができる。
実施例1:トウモロコシの葉(ゼアメイズ)からの有機抽出物の調製
乾燥粉砕未成熟トウモロコシ葉粉末(ゼアメイズ(Zea mays))(10g)を2本の100mlステンレス鋼管に充填し、ASE 300自動抽出器を用いて、80℃及び圧力1500psiで、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、アセトン、石油及び酢酸エチルを含む異なる有機溶媒で、2回抽出した。抽出物溶液を自動的に濾過し、回収する。有機抽出物溶液をロータリーエバポレーターで蒸発させて、表1に列挙した粗製有機抽出物を得る。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化のトウモロコシ葉抽出物由来の組成物(UP165)を、粉砕した未成熟トウモロコシ葉粉末の70%エタノール/30%水抽出物として70~90℃で生成し、天然供給源から単離又は合成した0.2%以上の6-MBOAで標準化した。
同様の手順を使用して同様の結果が得られたが、有機溶媒をメタノール又はエタノールで置き換えて、メタノール抽出物(ME)又はエタノール抽出物(EE)、メタノール:HO(7:3)抽出物、メタノール:HO(1:1)抽出物、メタノール:HO(3:7)エタノール:HO(7:3)抽出物、エタノール:HO(1:1)抽出物、エタノール:HO(3:7)抽出物及び水抽出物をそれぞれ得た。
Figure 2024522294000002
実施例2:トウモロコシ葉抽出物の6-MBOAの量
未成熟のトウモロコシの葉の抽出物(10mg/mL)を、注入する量が同じで0.2mg/mLの濃度で調製した外部参照標準としての純粋な6-MBOA(543551、Sigma-Aldrich)に対して、10μLの量を注入し、波長286nmのUV検出により、1mL/分の流速でHO及びアセトニトリル溶媒系中0.2%ギ酸で溶出するC18逆相カラム(Phenomenex、Luna 5μm、150mm×4.6mm)を備えたHitachi HPLC/PDAシステムで分析した。植物抽出物の6-MBOA含有率は、メタノール、エタノール、ジクロロメタン(DCM)、アセトン、酢酸エチルを含むがこれらに限定されない様々な溶媒によって得られた抽出物において、0.09~0.3%の範囲で決定された。
Figure 2024522294000003
実施例3:1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の溶媒分割及び画分
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(FP041019-01、1g)を、酢酸エチル(20mL)と水(30mL)との間で3回分配した。合わせた酢酸エチル溶液から真空化によって溶液を除去して、酢酸エチル抽出物(EA)31mgを得た。水層をさらにブタノール(20mL)で3回抽出し、ブタノール抽出物(BU)60.6mgを得た。残りの水層を凍結乾燥し、水性抽出物(WA)926.7mgを得た。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(FP041019-01、5g)の画分を、50:50 EtOAc:ヘキサンの勾配移動相を有するBiotage Selektシステムを使用して、シリカカラム(Biotage Sfar Silica D Duo-100g)で順相クロマトグラフィーによって行い、3カラム体積で100%酢酸エチルに増加させ、続いて120ml/分の流量で4カラム体積で100%酢酸エチルから100%メタノールに増加させ、最後にさらに2カラム体積で100%メタノールの最終的な洗浄を行った。溶離液を広帯域波長UV検出に基づいて8つの画分に合わせ、メラトニン受容体結合アッセイで試験した。8つの画分の中で、画分04及び05は、MT1受容体及びMT2受容体の両方に対して最も高い阻害を示した。分配試料について、EA画分は、MT1に対して50ug/mLで77%の阻害の最も強い阻害を示したが、一方で、同じ濃度でMT2に対して91%の阻害を示した。
Figure 2024522294000004
実施例4:異なる高さのゼアメイズ(Zea mays)の未成熟の葉から得たトウモロコシ葉抽出物の化学的プロフィールの評価
トウモロコシ(ゼアメイズ(Zea mays))の種子を調製した土壌で植え(plan)て、標準的な農業慣行の下で植物を成長させた。植物の異なる生育の高さにあるトウモロコシの葉を、以下の未成熟植物の高さ、#1.110cm、#2.90cm;#3.72cm;#4.52cm;及び#5.35cm及び#6 25cmとして、種子の発芽の5日後から発芽の45日まで収穫した。上記の異なる高さのゼアメイズ(Zea mays)植物から収穫した未成熟トウモロコシのシュート又は葉を、70%エタノール/30%水で抽出し、溶媒を真空下で蒸発させて、植物の異なる高さから乾燥抽出物を得た。これらのトウモロコシ葉抽出物の化学的プロフィールをLC/MS/PDAで分析し、6-MBOA含有量の検討されている未成熟のトウモロコシの葉の抽出物(UP165、ロット番号FP041019-01)に対するプロトンNMRを、実施例2の方法に従って、定量した。抽出収率、6-MBOA含有率及び化学的プロフィールの比較をまとめて、標準化された1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を作製するために収穫される植物の最も経済的な高さを決定し、これらの化合物は、6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾロール(MBOA);2-ベンゾオキサゾロール(BOA);4-メチルベンゾオキサゾール;2,4-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ベンゾオキサゾールジオール;2,4-ベンゾオキサゾールジオール;4-アセチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;6-メトキシ-N-メチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;3-ヒドロキシ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;ヒドロキシ-6,7-ジメトキシベンゾオキサゾール;5,6-ジメトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;3,6-ジメトキシベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;5-クロロ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;トレハラミン又はその組み合わせを含むがこれらに限定されず、未成熟トウモロコシ葉から合成又は単離することができる。
Figure 2024522294000005
実施例5:10日後に発芽した異なる作物の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドを富化した6-MBOA含有率及び組成物プロフィールの評価
6つの作物種の植物種子を準備した土壌に植えて、春の初期にテキサスで栽培された標準的な農業慣行の下で植物を成長させ、発芽後10日で全植物のシュートを収穫した。粉砕及び乾燥した植物のシュートの粉末をメタノールで抽出して、各植物のメタノール抽出物を得た。抽出物を10mg/mLの濃度で調製し、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化の組成物のプロフィールについて、ACQUITY UPLC-I-class Xevo G2-XS-QTofシステムで分析した。6-MBOAはまた、トウモロコシのシュート抽出物の0.66%及びトウモロコシのシュート粉末の0.12%で定量化された。それに対して、コムギシュート抽出物の0.19%及びコムギ草粉末の0.03%;ライムギシュート抽出物の0.0081%及びライムギ草粉末の0.0018%で定量化された。この試験では、オオムギ、カラスムギ及びソバ抽出物において6-MBOAは検出されなかった。
粉砕及び乾燥したトウモロコシ苗条及びコムギ草粉末はまた、水及び2%の酢酸を含む水で、抽出した。抽出物を10mg/mLの濃度で調製し、ACQUITY UPLC-I-class Xevo G2-XS-QTofシステムによって分析して、富化された1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドのプロフィール並びに6-MBOAの含有率を決定した。
コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lacryma-jobi)Lの種子をメタノールで直接抽出し、50mg/mLの濃度でACQUITY UPLC-I-class Xevo G2-XS-QTofシステムによって分析した。富化された1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドのプロフィール並びに6-MBOAは、ヨクイニン粉末の0.00226%で決定された。
Figure 2024522294000006
Figure 2024522294000007
実施例6:バイオアッセイ誘導での単離及び同定
未成熟のトウモロコシの葉の抽出物(200g)を酢酸エチルと水との間で3回分配して、EA画分(6.42g)を得た。EA画分をBiotage SNAPカートリッジ(KP-C18)による逆相クロマトグラフィーに供し、20mL/分の流速でメタノール/水の混合物の勾配溶出を行った。88の画分を回収し、合わせて、11の部分画分を得た。11個の試料をメラトニン受容体結合アッセイにかけた(表7参照)。EA-F4及びEA-F5は、MT2に対して最も強い活性を示した。
0.1%のFAを含有する移動相アセトニトリル及び水で溶出したPhenomenex Luna C18カラム(250×30mm、10μm)での分取HPLCによって、EA-F5をさらに分離した。4つの純粋な化合物をEA-F5から単離し、4-ヒドロキシ桂皮酸、フェルラ酸、3-メトキシ-クマリン酸及び1つのベンゾオキサジノイド2-ヒドロキシ-7-メトキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン(HMBOA)を含む3つのフェノール酸として同定した。単離された化合物はいずれも、MT2受容体結合に対するEA-F5の元の51%の阻害と比較して、同じ濃度2.5μg/mLで良好な阻害を示さなかった。
別の画分EA-F4もまた、0.1%のFAを含有する移動相アセトニトリル及び水で溶出したPhenomenex Luna C18カラム(250×30mm、10μm)での分取HPLCによって分画した。13個の画分をEA-F4から回収した。EA4-F2は非常に強力なMT2受容体阻害を示し、2.5μg/mLで82.5%、0.5μg/mLで50.3%であった。2つの純粋なベンゾオキサジノイドグリコシドをこの活性画分から単離し、2-(β-D-グルコピラノシルオキシ)-4,7-ジメトキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン(MW387)及び2-(β-D-グルコピラノシルオキシ)-7-メトキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン(HMBOA-Glc、MW357)として同定した。いずれの化合物も、8ug/mL~0.015625μg/mLの濃度の範囲で、MT1受容体又はMT2受容体のいずれに対してもいずれの阻害をも示していない。
フロレト酸は、2つの活性画分EA4-F7及びEA4-F8から主成分として単離され、5μg/mLの濃度で69%のMT2阻害を示し、単離された他の桂皮酸と比較してはるかに良好な阻害であり、45.8%の阻害で粗製画分EA4-F7に適合性、及び2.5μg/mLの濃度でEA4-F8に48%の阻害を示した。
MT2受容体結合阻害は、精製後に失われるか又は減少し、強力な有効性が単一のタイプの活性物質に由来するのではなく、2つのタイプの成分、フェノール酸、特にフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドグリコシドの組み合わせに由来することを強く示している。EA-F5は、2.5μg/mLに近いIC50を有し、プロトンNMR分析に基づいてフェノール酸及びベンゾオキサジノイドグリコシドを2:1の比で含有する。EA-F4-2は、プロトンNMR分析に基づいてフェノール酸及びベンゾオキサジノイドを1:2の比で含有する、約0.5μg/mL濃度のIC50で強力な阻害を示した。
Figure 2024522294000008
Figure 2024522294000009
Figure 2024522294000010
Figure 2024522294000011
実施例7:メラトニン受容体(MT1及びMT2)結合アッセイに対する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の効果
ヒト組換えメラトニン受容体(MT1及びMT2)をCHO-K1細胞で発現させ、緩衝液に再懸濁した。組換え受容体を含有する膜を、0.05nMの[125I]2-ヨードメラトニンと組み合わせた試験化合物で、25℃で180分間インキュベートした。膜を洗浄前にフィルターに固定し、[125I]2-ヨードメラトニンを計数した。メラトニンと同じ結合部位でMT1又はMT2に結合した試験化合物は、[125I]2-ヨードメラトニンを置換し、計数を減少させた。1μMの6-クロロメラトニンを使用して、MT1及びMT2に対する親和性が2-ヨードメラトニンより低いので、非特異的な結合を推定した。0.00021μMメラトニンを陽性対照として使用して、[125I]2-ヨードメラトニンを置換した(Paul et al.,1999;Beresford et al.,1998)。
1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物(UP165、ロット番号FP041019-01)を、MT1結合について12の濃度で二重に試験し(0.78、1.56、3.12、6.25、12.5、25、50、100、200,400、800、1600μg/mL)、6-MBOAを10の濃度で二重に試験し(3.2nM、6.4nM、13nM、0.025μM、0.051μM、0.102μM、0.204μM、0.407μM、0.815μM、及び1.63μM)、これは、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物0.19、0.39、0.78、1.56、3.12、6.25、12.5、25、50、及び100μg/mLに存在している6-MBOA含有量と同等であった。すべての試料を1%のDMSOに溶解した。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物は、229μg/mLのIC50、119μg/mLの阻害定数(K)及び0.80のヒル係数の用量応答曲線を有していた。6-MBOAは、試験した濃度でMT1への2-ヨードメラトニン結合を阻害しなかった。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物のIC50は、試験した最高の6-MBOAよりも高かったが、特に、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物は、50及び100μg/mLでMT1との2-ヨードメラトニンの結合を、0.815μM及び1.63μMの6-MBOAに相当する2つの濃度で阻害した。これは、MT1受容体に競合的に結合した6-MBOA以外の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物の成分が存在することを示していた。
Figure 2024522294000012
同様に、MT2の結合に対し、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物(UP165、ロット番号FP041019-01)を、10の濃度で二重に試験し(3.12、6.25、12.5、25、50、100、200、400、800、1600μg/mL)、6-MBOAを5の濃度で二重に試験し(0.815μM、1.63μM、3.26μM、6.52μM、及び13.04μM)、これは、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物50、100、200、400及び800μg/mLに存在している6-MBOA含有量と同等であった。すべての試料を1%のDMSOに溶解した。1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物は、56.6μg/mLのIC50、28.3μg/mLの阻害定数(K)及び0.82のヒル係数の用量応答曲線を有していた。6-MBOAは、試験した濃度でMT2への2-ヨードメラトニン結合を阻害しなかった。特に、56.6μg/mLのIC50を有する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物では、6-MBOAがその活性の主な寄与因子である場合、試験したすべての濃度の6-MBOAで結合活性が見られたであろう。むしろ、本発明者らは、800μg/mLの1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物の6-MBOAと同等の濃度でさえ、いずれの濃度の6-MBOAでも活性を認めなかった。これは、MT2受容体に競合的に結合した6-MBOA以外の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来のA組成物の成分が存在することを示していた。
Figure 2024522294000013
実施例8:睡眠時間に対する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の効果
雄のBALB/Cマウス(18g~22g)をビヒクル対照(滅菌水)の群、陽性対照群、メラトニン1mg/kgBW(0.1g/L);低用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物250mg/kgBW(滅菌水中25g/L);中用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物500mg/kgBW(滅菌水中50g/L);及び高用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物1000mg/kgBW(滅菌水中100g/L)に無作為に割り当てた。各動物に、それぞれの用量を32日間連続して毎日投与した。最後の投与の15分後、各群のマウスに36mg/kgのペントバルビタールナトリウム(0.1mL/10g)を腹腔内注射した。各マウスの睡眠時間を記録し、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物処理群とビヒクル対照との間の睡眠時間の差を決定した。表13に見られるように、32日間、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物で処置したマウスは、すべての投与量についてビヒクル対照の睡眠時間より長い睡眠時間を示した。陽性対照であるメラトニンについても同様の観察が観察された。高用量のUP165で処置したマウスは、ビヒクル対照処置動物と比較して、11.6±0.2分(30.6±9.4対42.2±9.2、P=0.008)の睡眠時間の増加を示した。同様に、250mg/kg及び500mg/kgのUP165では、それぞれ10.2±2.4分(P=0.022対ビヒクル対照)及び10.5±0.9分(P=0.017対ビヒクル対照)の睡眠時間の増加が観察された。予想通り、参照化合物であるメラトニンは、ビヒクル対照処置マウスと比較して12.0±1.3(P=0.003対ビヒクル対照)分の睡眠時間の増加を示した。250mg/kgという低い用量レベルで経口投与されたUP165は、ペントバルビタール誘発マウス睡眠モデルにおいて、統計学的に有意な睡眠時間の延長をもたらした。
Figure 2024522294000014
実施例9:睡眠潜時に対する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の効果
雄のBALB/Cマウス(18g~22g)を、ビヒクル対照(滅菌水)の群、陽性対照群、メラトニン1mg/kgBW(0.1g/L);低用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物250mg/kgBW(滅菌水中25g/L);中用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物500mg/kgBW(滅菌水中50g/L);及び高用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物1000mg/kgBW(滅菌水中100g/L)に無作為に割り当てた。各動物に、それぞれの用量を32日間連続して毎日投与した。各群からのマウスに、最後の投与の15分後に26mg/kgのペントバルビタールナトリウム(0.1mL/10gBW)を腹腔内注射して、閾値以下の催眠を誘導した。ペントバルビタールナトリウムの注射後1分にわたって右側へのターンオーバーに対する反射を失ったマウスの数を30分間記録した。睡眠マウスの発生率を分析して、試験した物質群とビヒクル対照との間の差を比較した。
睡眠潜時は、ペントバルビタールの投与後に経過した期間に、立ち直り反射が喪失した動物の数である。ペントバルビタールナトリウムの催眠下閾値を決定し、これは26mg/kgであることが判明し、80%~90%のマウスは、反射の喪失を示して右側へのターンオーバーができなかった。結果として、ペントバルビタールの閾値以下の用量を試験物質の最後の投与の15分後に各マウスに与えて、睡眠潜時に対する物質の効果を評価した。ペントバルビタール注射の30分後、1分の期間にわたって右側に反転する反射がないマウスの数を記録した。データを睡眠の発生率として報告した。表14に示すように、高用量のUP165では15匹中10匹のマウス(67%)、メラトニン群では15匹中12匹のマウス(80%)が潜時を短縮したことが分かった。これらの発生率は、ビヒクル対照動物と比較して、高用量のUP165及びメラトニンの両方について統計学的に有意であった。比較すると、ビヒクル処理群における発生率はわずか20%であった。低用量及び中用量のUP165について、正の傾向(250mg/kg群及び500mg/kg群の両方のマウスの60%)がまた観察された。高用量の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物で治療されたマウスは、ビヒクル対照と比較した場合、統計学的に有意な改善された睡眠発生率を示したことが明瞭に明らかであった。この発生率は、陽性対照メラトニンについて観察されたものとほぼ同等であった。
Figure 2024522294000015
実施例10:睡眠に対する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の急性の効果
雄のBALB/Cマウス(18g~22g)を、ビヒクル対照(滅菌水)の群、陽性対照群、メラトニン1mg/kgBW(0.1g/L);低用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物250mg/kgBW(滅菌水中25g/L);中用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物500mg/kgBW(滅菌水中50g/L);及び高用量群、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物1000mg/kgBW(滅菌水中100g/L)に、無作為に割り当てた。マウスにそれぞれの処置群が与えられ、単回経口投与後の睡眠に対する試験化合物の直接の影響を、60分間モニターするため観察した。
ナイーブマウスを仰臥位にすると、マウスは瞬間的に直立姿勢になる。しかしながら、ペントバルビタールの催眠用量下のマウスは、測定可能な時間の間、仰臥位のままである。睡眠は、右側へのターンオーバーに対する反射の消失として指数化され、マウスを、マウスが1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物で処置された後、側方にターンオーバーする時間が30秒を超えたとき、睡眠と見なした。本研究では、いずれの処置群も単回経口投与後に睡眠を誘発しなかった(表15)。
Figure 2024522294000016
実施例11:睡眠時間に対する1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(UP165)、並びに正常な健常成体における睡眠の質を評価するためのパイロット概念実証研究
睡眠に対する効果を二重盲検プラセボ対照臨床試験で評価した。この試験は、45人の志願者を登録して、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(UP165、0.2%以上の6-MBOAで標準化された未成熟のトウモロコシの葉の抽出物)の睡眠の質に対する効果の6週間の試験に参加させた。
対象に、2週間のベースライン期間後の4週間にわたってサプリメント又はプラセボを摂取するように指示した(補充なし)。対象は、4週間毎日就寝のおよそ60分前にサプリメント材料を経口摂取するように指示された。42人の対象が4週間の補充期間を完了した。3人の対象、つまり250mg群から1人、500mg群から2人が、追跡調査に失敗(有害作用ではない)した。
分析は、2つのベースラインの週の平均を4週間の補充の平均と比較し、平均ベースラインの値から1週目、2週目、3週目及び4週目の値まで観察された変化を比較する。
Figure 2024522294000017
Figure 2024522294000018
データを、ベースラインの間(補充前)に2回、6週間の研究の間にさらに4週間にわたって毎週、以下のパラメータについて収集した。
・ 睡眠の質は、Garmin Viviosmart(R)4フィットネス活動トラッカーを使用して測定した。追跡装置は、レム睡眠、浅い睡眠、深い睡眠、及び夜間の運動を伴う高度な睡眠のモニタリングを含む。
・ 検証されたピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を使用して、睡眠の質をまた測定した。PSQIは、全体的な睡眠の質を評価するように設計された。質問票の19個の自己報告項目のそれぞれは、主観的な睡眠の質、睡眠潜時、睡眠の持続時間、習慣的な睡眠効率、睡眠障害、睡眠中の薬物の使用、及び日中の機能障害の7つのサブカテゴリのうちの1つに属する。
・ 唾液コルチゾールレベル:コルチゾールは副腎皮質によって産生される主要な糖質コルチコステロイドホルモンであり、これは複数の生物学的経路に積極的に関与し、唾液コルチゾールはタンパク質に結合せず、唾液コルチゾールと血清コルチゾールとの間に高い相関がある。
実施例12:UP165の補充は深い睡眠の状態を改善し、そのため睡眠の質は用量相関性がある
通常の睡眠の基本的な構造的構成は、レム睡眠段階及びノンレム睡眠段階を含む。睡眠エピソードは、短期間のノンレム段階1から始まり、段階2を経て、段階3及び4を経て、最後にレムに至る。個体は1つの段階に留まるのではなく、むしろ一晩にわたってノンレムとレムの段階の間を周回する。ノンレム睡眠は、睡眠に費やされる総時間の約75~80%を構成するが、レム睡眠は、残りの20~25%を構成する。したがって、睡眠のノンレム段階に影響を及ぼす効果を有するこれらの補充は、夜の大部分に影響を与える可能性がある。UP165で観察されるように、正の方向(すなわち、深い睡眠を改善する)に影響がある場合、それは睡眠の質の改善につながる。睡眠、特に深い徐波睡眠はコルチゾールの分泌を阻害し、睡眠中のコルチゾール分泌の上昇は覚醒をもたらし得る。
以下の表18に見られるように、いずれかの用量のUP165で補充された対象について、深い睡眠の状態の漸進的な増加があった。深い睡眠段階で費やした時間は、補充の2週目という早い時期に500mg/日のUP165を与えられた対象について統計学的に有意であり、強い傾向を示した3週目を除いて、研究期間中有意のままであった。深い睡眠の増加は、250mg/日群について4週目に統計学的に有意であったが、1週目の時点で深い睡眠タイミングの顕著な増加が観察された。ベースラインからの増加率を計算すると(表19)、500mg/kgのUP165は深い睡眠時間の27.9~47.4%の増加を産生し、250mg/kgは深い睡眠時間の30.5~45.6%の増加を引き起こすことが分かった。4週間の平均の深い睡眠の増加を合計すると、250mg/日及び500mg/日のUP165では、それぞれ38.8%及び31.4%の深い睡眠段階の増加が観察された。対照的に、プラセボ群の対象は、2週目及び3週目に深い睡眠段階の減少を示した。深い睡眠段階の全体的な変化を計算すると、プラセボ群のベースラインから-3%であることが分かった。これらの客観的な測定は、UP165が、統計的に有意な深い睡眠時間の増加によって反映されるように、睡眠の質に顕著な影響を及ぼす食餌補助食品であることを明確に示した。長期の深い睡眠時間をプラセボ群と比較した場合、UP165群の対象は、2週目という早い時期に深い睡眠段階の統計学的に有意な増加を示し、両投与量が250mg/日及び500mg/日についてそれぞれP=0.0551及びP=0.0742の顕著な増加を示した3週目を除いて、研究の過程で有意なままであった(表20)。
Figure 2024522294000019
Figure 2024522294000020
Figure 2024522294000021
実施例13:コルチゾールレベルの統計的に有意な減少を引き起こすUP165の補充
副腎皮質によって分泌される主要な糖質コルチコイドホルモンの1つであるコルチゾールは、ヒトのホメオスタシスを調節するホルモンの1つである。血漿コルチゾールレベルの上昇は、睡眠の断片化及び質の低下をもたらすHPAフィードバック調節障害に関連する。不良な睡眠の質及び高コルチゾール血症は、高活動性HPA軸のために、睡眠障害を有する健康な対象において最も頻繁に報告される変化である。コルチゾールレベルの低下、したがって正常化されたAPA軸フィードバック応答は、十分な睡眠及び改善された睡眠の質をもたらす。この臨床試験では、UP165を補充した対象は、試験の過程を通して唾液コルチゾールレベルの漸進的減少を示した(表21)。コルチゾールレベルの著しい低下が、500mg/日群の対象について3週目に観察され(P=0.06、対ベースライン)、続いて4週目に統計学的に有意な低下が観察された。250mg/日群の対象は、4週目にコルチゾールレベルの統計学的に有意な低下を示した。
興味深いことに、表22に示されるように、250mg/日及び500mg/日のUP165補充対象は、同じ時間枠において、1週目にコルチゾールレベルの11%及び15%の減少をそれぞれ経験したが、プラセボ群は、コルチゾールレベルの6.2%の増加を示した。コルチゾールの変化のこれらのパターンは、研究期間中、及び4週間の値を平均した研究期間の終わりまで持続し、それぞれ250mg/日及び500mg/日のUP165では、コルチゾールレベルの20.2%及び24.7%の減少が観察された。対照的に、プラセボを投与された対象は、4週間の平均についてコルチゾールレベルの5.3%の増加を示した。コルチゾールレベルのこれらの低下は、UP165群と相関していた。250mg/日の場合の11.0、21.8、20.2及び27.5%、並びに500mg/日のUP165の場合の15.0、18.2、29.5及び36.3%などのコルチゾールレベルの低下が、それぞれ1~4週間にわたって観察された。
Figure 2024522294000022
Figure 2024522294000023
プラセボに対して、各処置群の毎週の値を比較した場合(表23)、500mg/日群は、4週目にコルチゾールレベルの統計学的に有意な減少を示し、2週及び3週目に顕著な差があった。コルチゾールレベルのこれらの低下はまた、4週間の平均値をプラセボ群と比較した場合、500mg/日群について統計学的に有意であった。これらのコルチゾールの所見は、UP165補充の結果として経験される改善された睡眠の質及び効率を肯定する上記の深い睡眠の所見と充分に一致する。
Figure 2024522294000024
実施例14:睡眠のレム段階の増加をもたらしたUP165の補充
睡眠の段階の中でも、レム睡眠は、非同期脳波活動、筋無緊張症、及び急速眼球運動のバーストの存在により定められる。最初のサイクルの間、レムの期間はわずか1~5分間続く場合がある。しかしながら、睡眠エピソードが夜の20~25%を含むように進行すると、それは徐々に延長される。夢を見ることは、極めて頻繁に、レム睡眠と関連している。現在の臨床試験では、いずれかの用量のUP165を補充した対象は、睡眠のレム段階の著しい増加を示した。表25に示すように、研究の4週間の間の睡眠のレム段階におけるUP165の250mg/日については19.6~22.5%及び500mg/日については15.3~23.2%の増加があった。1週目において、250mg/日及び500mg/日のUP165群はそれぞれ睡眠のレム段階の22.5%及び23.2%の増加を示したが、プラセボ群はレム睡眠段階の2.48%の減少を示したことは注目に値する。4週間の研究期間の終了後、4週間の値を平均すると、250mg/日のUP165、500mg/日のUP165及びプラセボについて、それぞれ睡眠のレム段階の21.4%、19.8%及び1.55%の増加があった。
Figure 2024522294000025
Figure 2024522294000026
実施例15:浅い睡眠の段階に最小の影響を示すUP165回の補充
浅い睡眠段階は、段階1及び2を構成する。段階1の睡眠は、睡眠段階サイクリングにおける過渡的な役割として働く。平均的な個人の睡眠エピソードは段階1で始まる。この段階は通常、最初のサイクルで1~7分続き、全睡眠の2~5%を構成し、段階2の睡眠が続く。段階2の睡眠は、最初のサイクルでは約10~25分続き、各々の連続したサイクルで長くなる。段階1の睡眠中の個人は妨害的なノイズによって容易に中断されるが、段階2の睡眠中の個人は、覚醒させるために段階1よりも強い刺激を必要とする。以下の表26及び表27に示すように、UP165の補充は、個体の浅い睡眠段階に最小限の影響しか及ぼさない。処置群は、浅い睡眠段階におけるプラセボ群と同等に行われ、対象が明暗サイクルに応答して正常な習慣的睡眠パターンに従ったことを示す。これらの睡眠の段階は、コルチゾールレベルによって調節される生理学的ホメオスタシスよりも、通常の睡眠及び覚醒サイクルの概日リズムによって調節されることが知られている。
Figure 2024522294000027
Figure 2024522294000028
実施例16:試験の早い時期に覚醒状態を低下させたUP165の補充
いくつかの状況では、覚醒の状態は睡眠の最終段階と見なされる。現在の臨床研究では、UP165の補充は、研究期間の初期段階で覚醒状態の統計学的に有意な減少を有する(すなわち、表28、1週目)。500mg/日群の対象は、ベースラインと比較した場合、覚醒状態の28.8%の低下を示した。同じ期間(一週間の補充後)において、プラセボを投与された対象は、そのベースラインの値と比較して覚醒状態の21.3%の増加を示した(表29)。4週間の値を平均すると、UP165の補充は、250mg/日及び500mg/日についてそれぞれ、覚醒状態の6.4%及び6.1%の減少を示したことが分かった。対照的に、4週間の値を平均した場合、プラセボ群は、ベースラインと比較して覚醒状態の12.3%の増加を示した。これらの知見は、UP165の健康な対象への補充が、覚醒状態を最小限に抑えることによって、より良好な睡眠の質をもたらすことを示している。
Figure 2024522294000029
Figure 2024522294000030
実施例17:総睡眠時間を適度に増加させるUP165の補充
ベースラインと比較して、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(UP165)は、500mg/日の投与量レベルで健康な対象に補充された場合、総睡眠時間の中程度であるが統計学的に有意な増加をもたらした。4週間の研究期間の終わりに、250mg及び500mg/日のUP165群について、それぞれ8.0%(平均32分/夜)及び9.1%(平均40分/夜)の延長された睡眠合計時間があった(表30)。総睡眠時間は、プラセボ群では影響なしであった。これらのデータはさらに、健康な対象に対するUP165補充の有意な影響が、量よりも睡眠の質及び効率に対するものであることを示している。
Figure 2024522294000031
実施例18:UP165の補充がピッツバーグ睡眠質問票を改善
ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)は、4週間という時間間隔にわたって、睡眠の質及び障害を評価する自己評価質問票である。19個の個々の項目は、主観的な睡眠の質、睡眠潜時、睡眠の持続時間、習慣的な睡眠効率、睡眠障害、睡眠薬の使用、及び日中の機能障害などの7つの構成要素のスコアを生成する。これらの7つの構成要素のスコアの合計は、より高いスコアが睡眠の質及び効率の悪化に対応する1つの全体スコアを生じる(Buysse et al.,1989)。
本発明で文書化された客観的尺度(表31)と一致して、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物(UP165)を補充した対象は、自己評価質問票において統計学的に有意な改善を示し、健康な対象の睡眠の質及び効率を高めることにおけるUP165の効果を示した。UP165の補充は、早くも1週目に有意に改善された睡眠の質をもたらし、その効果は4週間の持続期間を通して維持された。この補充期間の間、表32に示すように、UP165は、健康な対象に500mg/日で投与した場合にはベースラインから48.9%、250mg/日で投与した場合には35.1%という高い睡眠の質の改善を引き起こした。プラセボ投与群について1週目に観察されたプラセボ効果は、試験期間の残りの期間にわたって存在しなかった。4週間の睡眠の質の改善を平均すると、UP165を補充した対象は、250mg/日及び500mg/日でそれぞれ睡眠の質及び効率が34.7%及び31.9%増加することが分かった。一方、プラセボ群の変化はわずか3.7%であった。これらのPSQIのデータは、UP165の補充が実際に睡眠の質及び効率の改善に有意な影響を及ぼすことを確認させるものである。これらの改善は、睡眠周期のHPA軸フィードバックによって調節されたコルチゾールレベルの有意な低下及び睡眠の深い睡眠段階の増加を直接的に反映したものである。
Figure 2024522294000032
Figure 2024522294000033
実施例19:1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の無作為化二重盲検プラセボ対照臨床試験のための補足的データ分析
試験デザイン:
この試験には、中程度にストレスを受けている(臨床的に診断されていない)、正常な健康な成人(女性24人及び男性21人の対象)45人((年齢の範囲、19~73)の参加者が登録された。対象を無作為化して、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド(商標)富化由来の組成物(250mg/日の補充-A群及び500mg/日-B群)又は非活性のコーンスターチのプラセボ(プラセボ-C群)を投与した。対象に、2週間のベースライン期間(補充なし)後の4週間にわたって毎日、就寝のおよそ60分前に、サプリメント又はプラセボを摂取するように指示した。ベースラインのモニタリング後、睡眠の質(Garmin睡眠追跡装置を使用したDeep/REM時間)、気分プロフィール検査(POMS)及びピッツバーグの睡眠の質調査を、各群の各対象について4週間モニタリングした。唾液コルチゾールレベルも、0日目にすべての対象について測定し、4週間にわたって毎週測定した。補足的な盲検データ分析はMark Payton,PhDによって行われた。
統計分析:
群間の差を評価するために、週を反復変数とし、対象(IDで示す)を反復実験単位とする反復測定モデルで、共分散分析を使用した。分散の差を調整するために、Kenward-Roger自由度調整の自己回帰共分散構造を使用した。ベース平均を共変量として使用した。最小二乗平均(共変量の差について調整)及び標準誤差を計算し、所与の週の群及び所与の群の週の単純な効果の比較を、0.05の有意水準を使用して評価した。
結果のハイライト(図1~図5に示す)
深い睡眠(図1)
・ 250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、2週目(p=0.0219)及び3週目(p=0.0147)にプラセボと比較して深い睡眠時間の統計学的に有意な増加を示し、4週目(p=0.0621)に正の傾向を示した。
・ 500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目(p=0.0131)にプラセボと比較して深い睡眠時間の統計学的に有意な増加を示し、2週目(p=0.057)及び4週目(p=0.0554)に正の傾向を示した。
・全群間で深い睡眠時間の増加が統計学的に有意であることが分かった(p=0.0318)。
コルチゾール(図4)
・ 1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の500mg/日での補充は、4週目(p=0.0229)にプラセボと比較して唾液コルチゾールレベルの統計学的に有意な減少を示し、2週目(p=0.0757)及び3週目(p=0.0604)に正の傾向があった。
・ すべての群の間での唾液コルチゾールレベルの減少が、統計学的に有意であることがわかった(p=0.0289)。
総睡眠時間(図2)
・ プラセボ群と比較して、週にわたってp=0.050である、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物500mg/日を補充した参加者について、総睡眠時間の統計学的に有意な増加が観察された。
PSQI(図3)
・ 250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目(p=0.0325)に、プラセボと比較して、PSQIで測定される睡眠の質の統計学的に有意な改善を示し、2週目(p=0.0690)及び4週目(p=0.0584)に正の傾向を示した。
・ 500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、3週目(p=0.0022)に、プラセボと比較して、PSQIで測定される睡眠の質の統計学的に有意な改善を示し、4週目(p=0.0756)に正の傾向を示した。
・ 群間でPSQIによって測定した睡眠の質の改善は、P=0.0273で統計学的に有意であることが分かった。
全健康状態にわたるPOMS(図5)
・ プラセボと比較して、250mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を補充した参加者は、1、2、3及び4週間それぞれP=0.0020、0.0117、0.0006及び0.0318で、週をまたいだ全体的な健康状態の統計的に有意な増加を示した。
・ プラセボと比較して、500mg/日の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物を補充した参加者は、1週目及び3週目に全体的な健康状態の統計学的に有意な増加を示し、それぞれP=0.0240及び0.0028であった。
・ 群間の全体的な健康状態の改善は統計学的に有意であった(p=0.0003)。
レム睡眠
・ 1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の補充は、睡眠のレム段階に影響を及ぼさなかった。
表33:UP165の臨床研究の補足的な統計分析-1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物。UP165を250mg/日-A群及びUP165を500mg/日-B群;プラセボ-C群)。
Figure 2024522294000034
実施例20:EEG及びさらなるバイオマーカーの測定での、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物の第2のヒト臨床試験
第2のヒト臨床試験は、本発明のこれらの実施例に示される臨床試験を実証するために、より大きな試験集団及び追加のバイオマーカーを用いて開始された。臨床試験プロトコルは、CROからその全体が提供されている。
臨床設計:入眠困難又は眠り続けることが困難な健常集団における睡眠の質に対する治験薬の安全性及び有効性を調査するための無作為化、三重盲検、プラセボ対照、並行臨床試験。
集団:健康な成人男性及び成人女性
試料のサイズ:試料のサイズ分類を実施した。80名の登録参加者(群あたり40名の参加者)
臨床試験設計の結果
・ ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)
・ 気分プロフィール検査(POMS)
・ 知覚されたストレス尺度(PSS)
・ EEG
・ アクティグラフ読み取り値:睡眠の持続時間、睡眠開始、覚醒時間、概日一貫性(0~100)、睡眠潜時、睡眠効率、睡眠段階(覚醒、浅い、深い)、覚醒/障害、運動(W/強度分類)、いびき(セルラーデバイスマイクロフォンを介して、W/強度分類)、バイオメトリック傾向:HR、HRV、SpO2、呼吸数、動脈弾性、睡眠スコア(0~100)、回復スコア(0~100)
・ 血液マーカー:セロトニン、メラトニン、GABA
・ 唾液マーカー:コルチゾール
・ 生活の質(QoL)に対するCOVID-19の影響質問票
安全性
臨床化学、血液学、バイタルサイン及び有害事象によって評価されるであろう
組み入れ基準
・ 18歳~65歳の男女
・ 妊娠可能な女性は医学的に承認された出産方法を使用することに同意しなければならない。
・ 対照であり、尿妊娠検査結果が陰性である
・ 入眠できない又は眠り続けることができない(7日間で2回以上の覚醒エピソード)
・ 研究を通して現在の睡眠スケジュールを維持することに同意する
・ 試験期間中、現在の時間帯に留まることに同意する。
・ 睡眠を補助するための店頭販売(OTC)製品を控えることに同意する。
・ 本研究に関連する質問票、記録及び日誌を完了し、すべての診療所訪問を完了する意思
・ 試験に参加するための自発的、書面、インフォームドコンセントを提供
除外基準
・ 治験の間に、妊娠中、授乳中、又は妊娠する予定の女性
・ 過去1年間のアルコール又は薬物乱用
・ 先行する睡眠障害の診断
・ シフト制の労働を要求する現在の雇用
・ 現在、悪夢及び/又は睡眠時歩行を経験している
・ 対象は、試験材料の活性成分又は不活性成分に対する既知のアレルギーを有する
・ 不安定な病状を有する対象
・ スクリーニング時の臨床的に意義のある異常な臨床検査結果
・ 無作為化前30日間以内の臨床研究試験への参加
・ 認知障害がある及び/又はインフォームドコンセントを与えることができない個人
・ 治験責任医師の意見において、対象に悪影響を及ぼす可能性があるその他の状態
・ 研究又はその測定を完了し得ること、又は対象に重大なリスクをもたらし得ること
治療
・ 治験薬-500mg/日の、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイド富化由来の組成物
・ プラセボ
来院1(スクリーニング):
適格性は、組み入れ基準及び除外基準に基づいて評価及び判定される。尿妊娠検査が実施される(該当する場合)。病歴及び併用療法を検討する;心拍数及び血圧を測定する。末梢血を採取して、CBC、電解質(Na、K、Cl)、HbA1c、グルコース、eGFR、クレアチニン、AST、ALT、ALP及びビリルビンを測定する。対象は、期間中に14日間の導入期間を開始し、ベースライン来院前に午前中に睡眠日誌を完成させる。
来院2(ベースライン-0日目):
適格な参加者は診療所に戻る。睡眠日誌を収集し、検討する。心拍数及び血圧を測定する。併用療法を検討する。対象を処置群に無作為化する。ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)、知覚されたストレス尺度(PSS)、生活の質(QoL)に対するCOVID-19の影響(QoL)質問票及び気分プロフィール検査(POMS)を完成させる。血液試料を採取して、セロトニン、メラトニン、GABAを分析した。唾液試料を収集してコルチゾールレベルを測定する。参加者には、夜間に睡眠パターンをモニタリングするために手首に装着するアクティグラフィ装置が提供され、毎日夜装着するように指導される。参加者はまた、EEG装置を提供され、在宅で使用するために訓練される。治験薬及び対象の治療日誌を配布し、対象に使用を指示する。対象の治療日誌は、毎日の製品の使用、併用療法の変化、並びに試験全体を通しての有害事象及び症状を記録するべく使用される。
来院3(14日目):
心拍数及び血圧を測定する。治験薬及び対象の治療日誌を返却し、コンプライアンスを計算する。併用療法及び有害事象を検討する。睡眠データを、アクティグラフィ装置及びEEG装置から収集する。PSQI、PSS、QoLに対するCOVID-19の影響の質問票及びPOMSが完了する。血液試料を採取してセロトニン、メラトニン、GABAを分析した。唾液試料を収集してコルチゾールレベルを測定する。EEG装置を再分配する。治験薬及び対象の治療日誌も再分配する。
来院4(28日目-研究終了):
心拍数と血圧を測定する。治験薬及び対象の治療日誌を返却し、コンプライアンスを計算する。併用療法及び有害事象を検討する。睡眠データを、アクティグラフィ装置及びEEG装置から収集する。PSQI、PSS、QoLに対するCOVID-19の影響の質問票及びPOMSが完了する。血液試料を採取して、セロトニン、メラトニン、GABAを分析する。唾液試料を収集してコルチゾールレベルを測定する。また、血液試料を採取して、CBC、電解質(Na、K、Cl)、グルコース、eGFR、クレアチニン、AST、ALT、ALP及びビリルビンを測定する。
Figure 2024522294000035
Figure 2024522294000036
Figure 2024522294000037
Figure 2024522294000038
したがって、コルチゾールのホメオスタシスを調節し、睡眠の質を改善するための組成物及び方法の具体的な実施形態が開示されている。しかしながら、本明細書の本発明の概念から逸脱することなく、既に説明されたもの以外のより多くの修正が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明の主題は、本明細書の開示の精神を除いて制限されるべきではない。さらに、明細書及び特許請求の範囲を解釈する際に、すべての用語は、文脈と一致する最も広い可能な方法で解釈されるべきである。特に、「備える(comprises)」及び「備える(comprising)」という用語は、要素、構成要素、又はステップを非排他的な方法で参照するものとして解釈されるべきであり、参照される要素、構成要素、又はステップが存在するか、又は利用されるか、又は明示的に参照されていない他の要素、構成要素、又はステップと組み合わされ得ることを示す。

Claims (23)

  1. 抽出物を含む組成物であって、前記抽出物が、宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のために、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている、組成物。
  2. 前記組成物中のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、各タイプの化合物の0.05重量%~99.95重量%から99.95重量%~0.05重量%の範囲にあり、それぞれ40%:60%の最適化された重量比を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. トウモロコシの葉又はトウモロコシのシュートからの抽出物を含む組成物であって、前記抽出物が、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、ベンゾオキサゾリノノイドのアグリコン、又はベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジノノイド、及びベンゾオキサゾリノノイドのグリコシドの両方を含む1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている、組成物。
  4. 1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、ゼアメイズ(Zea mays)、オリザ種、オリザ・サティヴァ(Oryza sativa)、オリザ・グラベリマ(Oryz glaberrima)、オリザ・オーストラリエンシス(Oryz australiensis)、オリザ・ブラキヤンサ(Oryz brachyantha)、セカレ・セレアーレ(Secale cereale)、アカンサス・アルボレウス(Acanthus arboreus);アカンサス・エブラクテアトゥス(Acanthus ebracteatus)、アカンサス・イリシフォリウス(Acanthus illicifolius)、アカンサス・モリス(Acanthus mollis)、アベナ・サティバ(Avena sativa)、アベナ・アビシナカ(Avena abyssinica)、アヴェナ・ビザンチン(Avena byzantine)、アベナ・ヌダ(Avena nuda)、アベナ・ストリゴサ(Avena strigosa)、ホーディアム・ヴァルガレ(Hordeum vulgare)、コイクス・ラクリマ-ジョビ(Coix lachryma-jobi)、トリーティクム・アエスティウム(Triticum aestivum)、トリーティクム・コンパクタム(Triticum compactum)、トリーティクム・スファエロコッカム(Triticum sphaerococcum)、トリーティクム・トゥラニカム(Triticum turanicum)、ソルガム・バイカラー(Sorghum bicolor)、アグロパイロン・レペンズ(Agropyron repens,)、ブレファリス・エデュリス(Blepharis edulis)、バルサモシトラス・パニキュレイト(Balsamocitrus paniculate);ペリストロフ・ロックスブルギアナ(Peristrophe roxburghiana);ストロビランテス・クシア(Strobilanthes cusia);ラミウム・ガレオブドロン(Lamium galeobdolon)、ロベリア・キネンシス(Lobelia chinensis)、レマス・キネンシス(Leymus chinensis)、アフェランドラ菌種(Aphelandra spp)、スコパリア・ダルシス(Scoparia dulcis)、カパリス・シッキメンシス菌種(Capparis sikkimensis ssp)、又はその組み合わせを含む群から選択される植物種から抽出、富化及び標準化される、請求項1に記載の組成物。
  5. 1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、シュート、植物種子からの発芽、発芽した穀粒の芽、未成熟な葉、成熟した葉、植物全体、根、種子、花、茎、茎皮、根皮、絹、穀粒、発芽した穀粒の毛根、幹細胞、細胞培養組織又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される植物部分から抽出、富化及び標準化される、請求項1に記載の組成物。
  6. 1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、ゼアメイズ(Zea mays)のシュート及び未成熟な葉、ゼアメイズ(Zea mays)抽出物、又はそれらの組み合わせから抽出、富化及び標準化される、請求項1に記載の組成物。
  7. フェニルプロパノイド酸が、1つ以上の7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2h-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体2-O-β-d-グルコピラノシド(HMBOA-Glc)、2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体N-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体N-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体カパメンシンA、N-メトキシ-7-メトキシ-2,7-ジヒドロキシ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン;(R)体モノシリノールA、モノシリノールB、又はそれらの任意の組み合わせである、請求項1に記載の組成物。
  8. ベンゾオキサジノイドが、6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾロール(MBOA);2-ベンゾオキサゾロール(BOA);4-メチルベンゾオキサゾール;2,4-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ジメチルベンゾオキサゾール;2,6-ベンゾオキサゾールジオール;2,4-ベンゾオキサゾールジオール;4-アセチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;6-メトキシ-N-メチル-2(3H)-ベンゾオキサゾロン;3-ヒドロキシ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;2-ヒドロキシ-6,7-ジメトキシベンゾオキサゾール;5,6-ジメトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;3,6-ジメトキシベンゾオキサゾリン-2(3H)-オン;5-クロロ-6-メトキシ-2-ベンゾオキサゾリノン;トレハラミン、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上のアグリコン及びグリコシドである、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、CO2の超臨界流体、水、酸性水、塩基性水、アセトン、メタノール、エタノール、プロペノール、ブタノール、水と混合されたアルコール、混合有機溶媒、又はそれらの組み合わせを含む、任意の適切な溶媒で抽出される、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及びベンゾオキサジノイドが、トランスジェニック微生物によって、P450酵素によって、糖転移酵素若しくは酵素の組み合わせによって、又は微小細菌によって、低炭素ユニットから合成、代謝、生分解、生体変換、生体内変換、生合成される、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、溶媒沈殿、中和、溶媒分配、限外濾過、酵素消化、シリカゲル、XAD、HP20、LH20、C-18、酸化アルミナ、ポリアミド、イオン交換及びCG161樹脂を用いたカラムクロマトグラフによって個々に及び/又は組み合わせて富化される、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、薬学的又は栄養補助食品的に許容される活性物質、補助剤、担体、希釈剤又は賦形剤をさらに含み、前記医薬又は栄養補助食品的な製剤が、前記富化された1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイド組成物中に約0.1重量パーセント(重量%)~約99.9重量%の活性化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記活性成分、補助剤、賦形剤又は担体が、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)油又はCBD/THC、ウコン抽出物又はクルクミン、ターミナリア抽出物、アロエベラ葉ゲル粉末、セイヨウカノコソウの根、バレリアナ・オフィシナリス(Valeriana officinalis)、ギンコ・ビロバ(Ginkgo biloba)、カバ・カバ(Kava kava)、ラベンダー(Lavender)、パッションフラワー(パッシフローラ・インカルナタ(Passiflora incarnata)又はメイポプ(maypop))、カモミールの花、ホップ、フムルス・ルプルス(Humulus lupulus)、ハイビスカス・サバダリファ(Hibiscus sabdariffa)、セント・ジョン・ワース(St.John’s Worth)、カリフ・グリフォニア・シンプリフォリア(Calif Griffonia simplicifolia)、発酵乳、魚油、ロディオラ・ロゼア(Rhodiola rosea)、ハスの種、ハスの種子胚芽、オリザ・サティバ(Oryza sativa)、ゼア・メイズ(Zea mays)、ナツメ、五味子、マグノリア・オフィシナリス(Magnolia officinalis)、アストラガルス・メンブラナセウス(Astragalus membranaceus)、ガノデルマ・ルキドゥム(Ganoderma lucidum)、エキナセア・プルプレア(Echinacea purpurea)、エキナセア・アングスティフォリア(Echinacea angustifolia)、ポリア・ココス・ウルフ(Poria cocos Wolf)、ウルフィポリア・エクステンサ(Wolfiporia extensa)、ウィタニア・ソムニフェラ(Withania somnifera)、ブプレウルム・ファルカツム(Bupleurum falcatum)、甘草属種(Glycyrrhiza spp)、パナックス・クインケフォリウム(Panax quinquefolium)、パナックス・ジンセンC.A.メイヤー(Panax ginseng C.A.Meyer)、高麗紅参、ユリコマ・ロンギフォリア(Eurycoma longifolia)(マレーシア・ジンセン(Malaysian ginseng))、レンティヌラ・エドデス(Lentinula edodes)、(シイタケ)、イノノトゥス・オブリクウス(Inonotus obliquus)(チャガマッシュルーム)、メラトニン、マグネシウム、ガンマアミノ酪酸(GABA)、ビタミンB1、B2、B3、B6、B12、ピリドキシン、メチルコバラミン、ナイアシンアミド、葉酸、アスコルビン酸、ビタミンC、ビタミンD&E、亜鉛、オメガ-3脂肪酸、グリシン、グルタミン、アルギニン、トリプトファン、L-テアニン、5-ヒドロキシトリプトファン(%-(5-HTP)、SAMe、クロレラ、マグノロール、ホノキオール、タウリン、ホウ素、分枝鎖アミノ酸(BCAA)、リン脂質、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、テアフラビン、ロスマリン酸、カテキン、エピカテキン、EGCG、ECG、エピガロカテキンなどの共役カテキン、バイカレイン、バイカリン、オロキシリン、ワゴニン、ケンペロール、ゲニステイン、ケルセチン、ブテイン、ベタイン、ルテオリン、クリシン、アピゲニン、クルクミン、レスベラトロール、グロメラトースA、6-ショウガオール、ジンゲロール、ベルベリン、ピペリンの1つ以上から選択される、請求項11に記載の組成物。
  14. 前記組成物が、錠剤、ハードカプセル、ソフトゲルカプセル、粉末又は顆粒、圧縮錠剤、丸剤、ガム、チューインガム、サシェ、ウェハー、バー又は液体形態、チンキ剤、気中散布、半固体、半液体、溶液、エマルジョン、クリーム、ローション、軟膏、ゲル基剤などの形態として製剤化される、請求項1に記載の組成物。
  15. 投与経路が、経口、局所、坐剤、静脈内、皮内、胃内、筋肉内、腹腔内、又は静脈内からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、MT1受容体よりもMT2受容体に選択的に結合する、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、睡眠の深い睡眠段階を増強することによって睡眠の質を改善し、総睡眠時間及び深い睡眠時間を増加させ、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)及び気分プロフィール検査(POMS)によって測定される全体的な精神的健康状態を改善し、前向きな気分を支援し、感情的健康状態を増強し、哺乳動物において製剤中のバイオマーカー-セロトニン、メラトニン、GABAのホメオスタシスを維持する、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、不眠症、過眠症、概日リズム障害、交代勤務睡眠障害、非24時間睡眠覚醒障害、周期性四肢運動障害、レストレスレッグス症候群(RLS)、睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、パラソムニア、夜驚症、睡眠時遊行症、悪夢、睡眠摂食障害、睡眠時幻覚、睡眠麻痺、寝言、レム睡眠行動障害を含む、最も一般的な睡眠障害を予防及び治療する、請求項1に記載の組成物。
  19. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、コルチゾールのホメオスタシスを維持し、それにより、不安、うつ、疲労、便秘、膨満又は下痢などの胃腸の不調、頭痛、心疾患、高血圧、易刺激性、記憶及び集中力の障害、性欲減退、勃起不全又は不規則な月経及び排卵などの生殖の問題、睡眠困難、運動からの遅い回復、摂食障害及び体重の増加を含むがこれらに限定されない、慢性的に高いコルチゾールの症状の改善をもたらす、請求項1に記載の組成物。
  20. 前記組成物中の1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが、哺乳動物の体重1kg当たり0.01mg~1000mgの有効量で投与される、請求項1に記載の組成物。
  21. トウモロコシのシュート又はトウモロコシの葉の抽出物を含む組成物であって、前記抽出物が、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドについて富化されている、組成物。
  22. 前記抽出物が、トウモロコシの葉又はトウモロコシのシュートに由来する、請求項1に記載の組成物。
  23. 宿主ストレスホルモン、コルチゾールのホメオスタシスの確立及び調節、並びに睡眠の質の改善のため、1つ以上のフェニルプロパノイド酸及び1つ以上のベンゾオキサジノイドが富化された組成物。
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