JP2017132396A - 車輪機構及び幼児用乗り物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡易な構造を備え、主要部材に木製素材を用いても、意匠性を担保できる車輪機構及び幼児用乗り物を提供する。同時に、使用する幼児の安全性に十分配慮された車輪機構及びこれを含む幼児用乗り物を提供する。【解決手段】本発明に係る車輪機構10は、ホイール110とホイール保持部120との間にスペース形成部140を介在させることを特徴とする。また、本発明に係る幼児用乗り物1は、上記車輪機構10を含む。【選択図】 図2

Description

本発明は、車輪機構及びこれを含む幼児用乗り物に関する。
従来から、幼児用玩具として、二輪車や三輪車型の乗り物が提供されており、幼児及び保護者の双方にとって魅力ある商品を提供するため、幼児用の乗り物に関する開発が進められている。この幼児用乗り物において、車輪及びその周辺域に配置される部材、並びにこれらを含む車輪機構は、必須の構成要素である。しかし、車輪が回転することで生じる多くの危険が想定されるため、乗り物を操作する幼児の安全性が十分担保された車輪機構が、求められる。
このような観点の下、下記特許文献に記載の技術が開示されている。特許文献1に記載の技術は、車輪と、車輪に固定される車輪軸と、車輪軸を軸支する軸受部と、車輪軸に挿入されるペダルクランクと、車輪軸及びペダルクランクを脱着可能に連結する連結部とを含む車輪機構、及びこれを備える子供用乗物に関するものである。ここで、軸受部は、車輪軸の軸方向外側に配置されていると共に、逆U字形状のフロントフォークとも連結し、これによって自重が支えられている。軸受部と連結したフロントフォークは、車輪をその側方から上方を覆うように配置される。
このように特許文献1に記載の車輪機構は、連結部を介して取り付けられるペダルクランクを必要に応じて取り外すことが可能な構造となっている。そのため、予めペダルクランクを取り外しておけば、例えば、幼児の乗った乗り物を保護者等が押して操作する場合であっても、幼児の足にペダルが当たって怪我をするなどの事故を防ぐことができる。
特開2013−1145号公報
ところで、幼児の中でも伝い歩き期前後の年齢(1歳から2歳程度)の幼児用玩具において、積み木等に代表されるよう、木製素材のものが多く用いられている。上記の幼児用乗り物に関しても、少なくとも外部から視認できる部材を木製とすることで、伝い歩き期前後の幼児や保護者に親しまれ、長く大切に扱われる乗物を提供することが可能となる。
しかしながら、木材の加工の難易性や、各部材を連結するための機構の複雑性等の理由から、現時点で市販される木製の幼児用乗り物においては、例えば、ハンドルやボディー部が木製であっても、車輪のホイール部がプラスチック製であるなど、外観を構成する主要部材の多くが木製で構成されていないというのが現状である。そのため、このような幼児用乗り物は、使用者に無機質な印象を与えてしまう。また、木製部分を前面に出した幼児用乗り物を製作するにあたり、各構成部材の形状や部材同士の連結構造をできるだけ簡素化することが検討されるが、その反面意匠性が犠牲になることが多い。
ここで、上記特許文献1に記載の車輪機構について見ると、外部から視認可能な部材として、車輪のホイール、軸受部、フロントフォークが挙げられる。しかし、軸受部とフロントフォークとを連結する構造や、車輪との非接触状態を保ちつつ、車輪の上方を覆う形状のフロントフォーク等において、相応の精密加工が求められる。上記部材に木製素材を用いる場合、加工の難易度が更に高まるため、製造や組み立てに関するコストが増えるという課題を有する。また、車輪とフロントフォークとの間に隙間が生じているため、ここに幼児の指等が挟まり怪我をするおそれがあるという課題も存在する。更に、ホイールや軸受部を木製とする場合、ホイールや軸受部に設けられる車軸の挿通孔と車軸とを同径とするために、技術難度の高い人的・機械的加工が要求される。従って、ホイールや軸受部と車軸との間に僅かながら間隙が生じ、ホイールの回転軸がぶれ、姿勢が不安定になるという事態が生じ得る。
上記課題に鑑み、本発明は、少なくとも外部から視認可能な部材に木製素材を用いる場合であっても、簡易な構造でありながら、ホイールの回転姿勢を常時安定な状態に保つことが可能な車輪機構及び幼児用乗り物を提供する。また、幼児に親しまれる意匠性を具備し、且つ使用する幼児の安全性に十分配慮された車輪機構及びこれを含む幼児用乗り物を提供する。
前記課題を解決するための本発明に係る車輪機構は、
ホイールを含み、
前記ホイールは、軸方向に貫通する貫通孔を有し、
前記ホイールの貫通孔に挿通される軸部と、
前記ホイールの軸方向外側に配置されると共に、前記軸部と接合することで、前記軸部に軸支される前記ホイールを保持するホイール保持部と、
前記ホイールと前記ホイール保持部との間に配置され、双方を非接触状態とするためのスペース形成部とを含み、
少なくとも2つのスペース形成部が設けられ、
前記スペース形成部の各々は、
前記ホイールの各側面に相対して設けられるものであり、
前記軸部の外周に沿って配置されると共に、一面が前記ホイールの側面と対向し、多面が前記ホイール保持部と対向する環状枠部と、
前記環状枠部と前記軸部との間に配置され、前記環状枠部が、前記軸部に対して相対的に回動した場合に、その回動を支援する回動支援部と、
を備える。
また、本発明に係る車輪機構は、
前記ホイールの各側面に、前記スペース形成部を収めるスペース形成部収容領域が設けられ、
前記スペース形成部収容領域の深さ寸法が、前記スペース形成部の高さ寸法に比べて小さいことが好ましく、
更に、前記ホイールの貫通孔内に配置可能であり、前記軸部の外周に巻着される軸巻着部を備えることが好ましい。
更に、本発明に係る車輪機構は、
前記ホイール及び前記ホイール保持部が、木製であることが好ましく、
前記軸部が、木製であることが好ましい。
また、本発明に係る幼児用乗り物は、
前記車輪機構と、
前記車輪機構を支持するボディー部と、
前記車輪機構のうち、前輪側の車輪機構と接続するハンドル部と、
を含む。
更に、本発明に係る幼児用乗り物は、
前記ボディー部と前記ハンドル部が、木製であることが好ましい。
本発明によれば、ホイールの各側面に相対するよう個々のスペース形成部を配置し、このスペース形成部を介在させた状態で、ホイールが、ホイール保持部に保持される構造であるため、簡易な構造で且つ車輪の回転姿勢を常時安定な状態に保つ車輪機構及びこれを含む幼児用乗り物を提供することができる。また、このような簡易な構造であるため、外部から視認可能な部材に木製素材を用いたとしても、加工や製造組み立てに係るコストを低減させることができ、かつ幼児や保護者等にも親しまれる意匠性を担保することができる。更に、ホイールとホイール保持部との間に生じる隙間が、最大でもスペース形成部の高さ寸法程度であるため、そこに幼児の指が挟まれる事態を回避できる。すなわち、使用する幼児の安全性に十分配慮された車輪機構及びこれを含む幼児用乗り物を提供することができる。
本発明に係る幼児用乗り物の側面図及び正面図。 本発明に係る車輪機構の分解斜視図。 本発明に係る車輪機構の垂直断面図(A−A断面図)。
以下、図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(幼児用乗り物)
まず、図1を参照して、本発明に係る幼児用乗り物に関する実施形態について詳細に説明する。図1(a)は、本実施形態に係る幼児用乗り物1の側面図であり、図1(b)は、幼児用乗り物1の正面図である。図1(a)に示されるように、本実施形態に係る幼児用乗り物1は、車輪機構10と、車輪機構10を支持するボディー部20と、前輪側の車輪機構10と接続するハンドル部30等を含む。ここで、ボディー部20、ハンドル部30は、それぞれ木製部材によって構成されることが好ましい。これにより、幼児用乗り物1を使用する幼児や保護者等に無機質な印象を与えることを防ぐことができる。
車輪機構10は、ホイール110とホイール保持部120を含む。また、図1(a)及び(b)に示されるように、ホイール保持部120は、2つの本体部121を含む。図1(a)に示されるように、前輪側の車輪機構10において、ホイール保持部120の本体部121と、ボディー部20の一端側とが接続する。また、後輪側の車輪機構10において、ホイール保持部120の本体部121と、ボディー部20の他端側とが接続する。更に、図1(b)に示されるように、前輪側の車輪機構10において、2つの本体部121は、ホイール110及び後述するハンドル部30の係止部310の双方を挟み込むよう配置される。これにより、ホイール110が回転可能に係り留められると共に、ホイール保持部120とハンドル部30とが接続される。同様に、後輪側の車輪機構10において、2つの本体部121が、ボディー部20の後述する基部210を挟み込むよう配置される。これにより、ホイール保持部120とボディー部20とが接続される。なお、車輪機構10を構成する他の部材や内部構造の詳細に関しては、後述する図2及び図3を用いて説明する。
ボディー部20は、基部210、座部220、接続機構230等を含む。本実施形態では、長尺平板形状の基部210の略中央位置に座部220が取り付けられる。また、基部210の一端210aに、前輪側の車輪機構10と基部210とを接続する接続機構230が取り付けられる。このとき、前輪側の車輪機構10は、図1の矢印Aに示されるように、接続機構230を介して、回動可能な状態で基部210と接続される。
ここで、前輪側の車輪機構10において、本体部121は、ボディー部20の接続機構230を配置するための切り欠き領域1212を備えることが好ましい。接続機構230は、切り欠き領域1212に位置することで、本体部121と接続機構230とが係合する。これにより、前輪側の車輪機構10とボディー部20とが接続される。
なお、基部210の形状は、図1に示されるような長尺平板形状に限られるものではない。また、座部220が取り付けられるか否かは任意である。更に、前輪側の車輪機構10と基部210との接続手段は、接続機構230を介するものに限られない。
ハンドル部30は、係止部310と、これに係止される手掛部320とを含む。上記したように、係止部310が、前輪側の車輪機構10のホイール保持部120に挟持される状態となり、これらが接続される。係止部310を軸に手掛部320が回動すると、これと連動して係止部310に接続する前輪側の車輪機構10が回動する。その結果、本実施形態に係る幼児用乗り物1の走行方向を制御することができる。また、係止部310とホイール保持部120とは、接着剤や木工ボンド等の接続手段により接続される。ただし、双方の接続に関しては、これに限られるものではなく、螺子等の留め具によって接続されるようにしてもよい。また、係止部310とホイール保持部120とが一体化されていてもよい。具体的には、係止部310の端部(下端側)を二股に分岐させ、更にホイール110を挟持できるよう、分岐部分より下方側を係止部320と水平に延出させるような構造が、一例として考えられる。この場合、上記延出部分が、ホイール保持部120として機能する。
(車輪機構)
次に、車輪機構10の詳細について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、車輪機構10の分解斜視図である。また、図3は、車輪機構10の垂直断面図(図2に示されるA−A線において、下記貫通孔111、軸部130、スペース形成部140を含むよう車輪機構10を切断した図)である。ここで、各構成部材等の位置関係を説明する上で、「軸方向内側」又は「軸方向外側」の記載を用いる場合がある。このとき、図2に示されるように「軸方向」とは、組み立てられた車輪機構10におけるホイールの回転軸に沿った方向を指す。また、比較対象物間において、ホイールの位置を起点に、ホイールに近い側に配置されるものに対して「内側」と表記し、ホイールから遠い側に配置されるものに対して「外側」と表記する。以下、本発明に係る車輪機構10の詳細を説明する。
車輪機構10は、ホイール110、ホイール保持部120、軸部130、スペース形成部140等を含む。ここで、上記車輪機構10の構成部材のうち、ホイール110、ホイール保持部120は、外部から視認可能な部材であることから、木製であることが好ましい。また、軸部130も、他の部材の位置関係によっては外出する可能性があるため、木製であることが好ましい。これにより、幼児や保護者等が、車輪機構10を具備する幼児用乗り物1に対して無機質な印象を与えることを防ぐことができる。
また、車輪機構10は、ホイール110の外周に巻着されるタイヤ150を含むことが好ましい。上述のように、車輪機構10は、伝い歩き期前後の年齢の幼児用玩具(幼児用乗り物1を含む)に使用されることが想定される。そのため、安全性を担保する観点から、上記タイヤの材質は、医療機器やおしゃぶりなどにも用いられるシリコーンゴムであることが好ましい。ただし、これに限られるものではない。
次に、ホイール110は、軸方向に貫通し、軸部130を挿通するための貫通孔111を有する。また、ホイール110は、その側面112から、軸方向に所定深さ窪んだ凹状の窪み領域113が設けられる。本実施形態において、図2に示されるように、凹状の窪み領域113は、貫通孔111と同心の断面円形で、軸方向に沿って窪む形態を備える。ただし、凹状の窪み領域113の形態は、これに限られるものではない。なお、後述するように、凹状の窪み領域113には、スペース形成部140が収容されるため、以下、凹状の窪み領域113を「スペース形成部収容領域113」と言うことがある。
次に、ホイール保持部120は、組み立てられた車輪機構10において、ホイール110を回転可能な状態で所定位置に係止保持するための部材である。具体的には、ホイール保持部120と上記した軸部130とが接合されることで、軸部130に軸支されるホイール110が、ホイール保持部120に保持される。以下、ホイール保持部120の構成を説明する。
図2に示されるように、本実施形態において、ホイール保持部120は、上記した本体部121の他にキャップ部122を含む。図1及び図2には、本体部121として、長尺平板状の部材が描かれているが、これに限られるものではない。例えば、ボディー部20に備わる基部210の他端側(幼児用乗り物1の後方側)が、後輪側のホイール110の側面近傍まで延出されるような構造の場合、本体部121は、円板型や矩形板型であってもよい。この場合、2つの本体部121の各々が、ホイール110及び基部210(又は係止部310)の軸方向外側に配置され、これらを挟み込むよう配置される。
本実施形態では、本体部121は、軸部130の端部を挿通する挿通孔1221を備える。軸部130の端部が挿通孔1221に挿通された後、キャップ部122が、本体部121の軸方向外側に配置され、本体部121に接着される。これにより、軸部130の移動が阻止される。これにより、軸部130が本体部121に係合される。すなわち、軸部130が貫通孔111から飛び出し、ホイール110がホイール保持部120から分離するなどの不具合を防ぐことができる。なお、図3においては、軸部130の端部が、挿通孔1221に収まっているが、それとは異なり、軸部130の端部が挿通孔1221から外出する場合は、キャップ部122に窪み等を設け、そこに軸部130の端部を嵌入させるようにしてもよい。
次に、軸部130は、組み立てられた車輪機構10において、ホイール110を軸支するための部材である。軸部130は、ホイール110に設けられる貫通孔111に挿通される。ここで、軸部130の外周に環状の軸巻着部131を巻着させ、この状態で、軸部130を貫通孔111に挿通させるようにしてもよい。このように、貫通孔111と軸部130との間に軸巻着部131を介在させることで、双方が直接接触することで生じる摩耗を防ぐことができる。また、軸巻着部131が、貫通孔111と軸部130との径の違いによって生じる隙間を埋め、ホイール110の静止時及び回転動作時の姿勢を、更に安定させることができる。なお、軸巻着部131は、貫通孔111と軸部130の一方又は双方と接触することが想定されるため、摩擦係数の低い材質を用いることが好ましい。
次に、スペース形成部140は、ホイール110とホイール保持部120との間に配置される。これにより、ホイール110とホイール保持部120とが非接触の状態となり、ホイール保持部120に保持された場合であっても、ホイール110の回転が阻害されない。それに加え、スペース形成部140が、ホイール110とホイール保持部120との間に介在することで、ホイール110が、所定位置に安定的に係り留められる。すなわち、ホイール110の回転軸にぶれが生じず、その回転姿勢を常時安定な状態に保つことが可能になる。
ホイール110の側面112にスペース形成部収容領域113が設けられる場合、スペース形成部140は、このスペース形成部収容領域113内に収容される。このとき、図3に示されるように、スペース形成部収容領域113の深さ寸法が、スペース形成部140の高さ寸法に比べて小さいことが好ましい。すなわち、スペース形成部140の一部が、スペース形成部収容領域113から外出した状態となることが好ましい。これにより、ホイール110とホイール保持部120との非接触状態を保ちつつ、これらを近接させた状態とすることでき、ホイール110とホイール保持部120との間に生じる隙間に幼児の指などが挟まれることを防ぐことができる。具体的には、図3に示される各隙間の幅が数ミリメートル程度になるまで、ホイール110とホイール保持部120とを近接させることができる。
また、図2に示されるように、スペース形成部140は、環状枠部141、回動支援部142等を含む。図2及び図3に示されるように、環状枠部141は、軸部130の外周に沿って配置される。このとき、環状枠部141の一面1411が、ホイール110の側面112と対向し、多面1412が、ホイール保持部120の本体部121と対向する。更に本実施形態において、ホイール110の側面112と環状枠部141の一面1411との間に第一のワッシャー143が設けられる。同様に、ホイール保持部120の本体部121と環状枠部141の多面1412との間に第二のワッシャー144が設けられる。すなわち、環状枠部141の一面1411は、第一のワッシャー143を介してホイール110の側面112と接していると共に、多面1412は、第二のワッシャー144を介してホイール保持部120の本体部121と接している。ただし、第一及び第二のワッシャー143,144を設けるか否かは任意である。
図3に示されるように、回動支援部142は、環状枠部141と軸部130との間に配置される。環状枠部141は、(ワッシャー143を介して)ホイール110に接した状態となっているが、ホイール110の回転に伴って、環状枠部141が、軸部130に対して相対的に回動することが起こり得る。このとき、環状枠部141と軸部130の間に回動支援部142を介在させることで、双方(環状枠部141と軸部130)の間に生じる回動摩擦を低減させることができる。図2及び図3に示されるように、本実施形態において、回動支援部142は、軸部130の外周に沿って配置される複数のボール状部材1421によって構成される。
回動支援部142として上記構成を採用することで、各ボール状部材1421と軸部130とが点状接触となり、互いの接触面積を小さくできる。また、環状枠部141が回動すると、これに触れる各ボール状部材1421が自転するよう動作するため、長時間同じ箇所が接触し強い摩擦力が生じる状態を回避できる。ただし、回動支援部142は、同様の作用効果を奏するものであればこれに限られるものではなく、オイル等の流体によって摩擦を低減させるもの、空気などの気体を環状枠部141と軸部130との間に注入し、環状枠部141の滑らかな回動を実現するもの等であってもよい。
本発明に係る車輪機構10は、上記したスペース形成部140を少なくとも2つ有する。図2及び図3に示されるように、2つのスペース形成部140は、ホイール110の各側面112と相対するよう配置される。
詳述したように、本発明に係る車輪機構10は、スペース形成部140を介在させた状態で、ホイール110が、ホイール保持部120に保持される構造であるため、簡易な構造で且つ車輪の回転姿勢を常時安定な状態に保持できる。それに加え、ホイール110と他の部材との接続部分(ホイール保持部120)の形態も、見栄えある状態となっており意匠性を失わない。また、ホイール110に、スペース形成部収容領域113を設けることで、ホイール110とホイール保持部120との間に生じる隙間を少なくし、本発明を使用する幼児の怪我を防止できる。
なお、上記において、幼児用乗り物1及び車輪機構10の主要部材が木製である場合を中心に説明を行ったが、これらの素材として金属やプラスチック等を用いる場合を排除するものではない。
1 幼児用乗り物
10 車輪機構
110 ホイール
120 ホイール保持部
130 軸部
140 スペース形成部
20 ボディー部
210 基部
220 座部
230 接続機構
30 ハンドル部
310 係止部
320 手掛部

Claims (7)

  1. ホイールを含む車輪機構であって、
    前記ホイールは、軸方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記ホイールの貫通孔に挿通される軸部と、
    前記ホイールの軸方向外側に配置されると共に、前記軸部と接合することで、前記軸部に軸支される前記ホイールを保持するホイール保持部と、
    前記ホイールと前記ホイール保持部との間に配置され、双方を非接触状態とするためのスペース形成部とを含み、
    少なくとも2つのスペース形成部が設けられ、
    前記スペース形成部の各々は、
    前記ホイールの各側面に相対して設けられるものであり、
    前記軸部の外周に沿って配置されると共に、一面が前記ホイールの側面と対向し、多面が前記ホイール保持部と対向する環状枠部と、
    前記環状枠部と前記軸部との間に配置され、前記環状枠部が、前記軸部に対して相対的に回動した場合に、その回動を支援する回動支援部と、
    を備える車輪機構。
  2. 前記ホイールの各側面に、前記スペース形成部を収めるスペース形成部収容領域が設けられ、
    前記スペース形成部収容領域の深さ寸法が、前記スペース形成部の高さ寸法に比べて小さい請求項1に記載の車輪機構。
  3. 前記ホイールの貫通孔内に配置可能であり、前記軸部の外周に巻着される軸巻着部を更に備える請求項1又は2に記載の車輪機構。
  4. 前記ホイール及び前記ホイール保持部が、木製である請求項1から3のいずれか一項に記載の車輪機構。
  5. 前記軸部が、木製である請求項1から4のいずれか一項に記載の車輪機構。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の車輪機構と、
    前記車輪機構を支持するボディー部と、
    前記車輪機構のうち、前輪側の車輪機構と接続するハンドル部と、
    を含む幼児用乗り物。
  7. 前記ボディー部と前記ハンドル部とが、木製である請求項6に記載の幼児用乗り物。
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