JP2017131868A - 固液分離装置のケーキ脱落装置 - Google Patents

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Toshikazu Muramatsu
利一 村松
雅和 嶋添
Masakazu Shimazoe
雅和 嶋添
山口 正人
Masato Yamaguchi
正人 山口
裕亮 多田
Hiroaki Tada
裕亮 多田
直之 田村
Naoyuki Tamura
直之 田村
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Abstract

【課題】パルプの分散液から保管や搬送の利便性のためにパルプの粉粒体を製造する際に、解繊工程に供するパルプのケーキを小さくして、解繊処理の効率の向上を図る。【解決手段】遠心分離装置のろ布2に付着したケーキCをスクレーパー3で掻き落とし、一対のディスク6a、6bでバスケット1の周方向に分離用切り込みCa、Cbと、該ディスク6a、6bに配して、分割用先端7cをディスク6a、6bの外周とほぼ一致させたケーキ分割部材7a、7bの分割用先端7cで間欠的に分割用切り込みCn、Cmとを形成する。バスケット1が回転して分割用切り込みCn、Cmがスクレーパー3を臨む位置に位置付くと、該スクレーパー3の刃部がこの分割用切り込みCn、Cmに差し込まれて、ケーキCをろ布2から掻き落とす。このとき、分割用切り込みCn間でケーキCが分割されて短尺のケーキCとなる。【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、セルロースナノファイバーの製造時にパルプの分散液から固液分離する固液分離装置、特に遠心式分離装置を用いる場合に、ろ布に付着したパルプのケーキを該ろ布から掻き落とす脱落装置に関する。
物質をナノメートルの領域すなわち原子や分子のスケールにおいて、自在に制御する技術であるナノテクノロジーから、利便性の高い様々な新素材やデバイスが生まれることが期待される。特に、繊維を極限まで細くすると、従来の繊維にはなかった、まったく新しい物理学的な性質が生まれることから、ナノオーダーの繊維、いわゆるナノファイバーが非常に注目されている。このナノファイバーを応用することで、例えば、どんな細かい異物も通過させない高性能フィルターによる浄化装置の実現、化学繊維の強度アップや高機能衣服の実現、燃料電池の効率アップなどへの展開が期待されている。この種のナノファイバーのうちのセルロースナノファイバーは木材繊維から生成される植物繊維由来のものであるから、再生可能な資源であり、生産・廃棄に関する環境負荷が小さいため、種々の分野において注目されている。
セルロースナノファイバーは、200nm以下のナノレベルの繊維幅を持つ繊維であり、一般的には化学変性したセルロース繊維を機械的せん断力で解繊することにより得ることができる(特許文献1参照)。また、セルロースナノファイバーの製造方法に関して、特許文献1に記載されている製造方法を含め、様々な製造方法が検討されている。
ところで、セルロースナノファイバーが植物繊維由来のものであることから、木材から製造されるパルプを原料として紙を抄造する製紙工場では、セルロースナノファイバーの製造に適した環境が揃っている。しかも、塗工紙等に用いられる顔料を水溶液中に安定させて分散させるためにセルロースナノファイバーが適していることから、製造されたセルロースナノファイバーを顔料と混合して塗工工程に供給する等の応用が期待されている。
図4はセルロースナノファイバーの製造方法を実施する場合の一例の設備の概略を説明する図である。各種薬液タンク10には反応工程においてセルロース原料を化学変性させるための薬液が貯留されており、図示しないポンプ等の供給装置により、原料セルロースの攪拌装置11と反応タンク12のそれぞれに供給されている。また、前記攪拌装置11からは原料セルロースが前記反応タンク12に供給される。反応タンク12から図示しないポンプ等の供給装置によって固液分離装置13に供給され、該固液分離装置13から貯留タンク14に供給される。この貯留タンク14から図示しないポンプ等の供給装置によって前記固液分離装置13と解繊装置15に供給される。
前記固液分離装置13には種々の形式のものを使用することができるが、固液分離の効率等の面から遠心分離方式による遠心分離機を用いる場合がある。これは、バスケット内に供給されたパルプの分散液に遠心力を付与して該バスケットの周壁面に配されたろ布にパルプを付着させて分散媒を、ろ布を通過させて固液分離する構造を備えたものである。分離されたパルプを次工程へ給送するには、ろ布の表面から掻き落として回収する。この掻き落とす装置として、例えば、特許文献2に開示された遠心分離機の掻取装置がある。
特開2008−1728号公報 特許第3876238号公報
特許文献2に開示された掻取装置は、バスケットの内周に設けられたフィルタに付着するケーキを一部を残して掻き落とす為のスクレーパと、スクレーパに回転可能に設けられてスクレーパに依って掻き落とされなかった残留ケーキをバスケットの回転に伴って回転しながら螺旋状に切断して除去し得るディスクとを有するものである。この掻取装置によって固液分離装置のろ布に付着させたパルプを適宜に掻き取ることができることが判明した。
しかしながら、上述の掻取装置で掻き落とされるケーキであるパルプは繊維状であるため結束力が大きく、連続している螺旋状となるので、次のような問題が生じた。
セルロースナノファイバーの製造工程では、前述したように、解繊装置に供されて、解繊されて微細繊維が生成される。このとき、固液分離処理後に連続している螺旋状のものでは、固液分離装置、貯留タンク、解繊装置に投入された際に絡み合ったり、回転軸に巻きついたりして、次工程に進めることができないおそれがある。
そこで、この発明は、遠心分離機によって固液分離されてバスケットの内壁面に付着したパルプ等のケーキを掻き落とす際に、連続した状態とならないよう短尺に分割する固液分離装置における脱落装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置は、円筒形のケーシングの内側に該ケーシングと同心を軸として回転可能に配したバスケットの内壁面にろ布を設け、バスケット内に供給された対象物に遠心力を付与して該ろ布に付着させて前記対象物から分散媒を除去する固液分離装置の前記ろ布に付着した対象物のケーキをろ布から離脱させる脱落装置において、前記ろ布に付着した前記ケーキを剥ぎ取るスクレーパーと、前記剥ぎ取られてろ布から離脱したケーキに周方向で上下に少なくとも一対の切り込みを入れてケーキを他の部位から上下で切断して分離させるディスクと、前記一対のディスクの上側ディスクの上部または下部、下側ディスクの上部または下部とのいずれか一方または両方に該ディスクの外周とほぼ一致する分割用先端を備えたケーキ分割部材とを備え、前記スクレーパーの高さ方向の長さを前記ケーキ分割部材を含む高さ方向の長さよりも大きくし、前記スクレーパーとディスク、ケーキ分割部材とを一体にして昇降可能とし、前記ディスクを前記バスケットの回転に伴わせて回転させるとともに、前記ケーキ分割部材が該ディスクの回転に伴って回転することを特徴としている。
前記バスケットの回転によって前記ろ布に付着したケーキがスクレーパーによってろ布から掻き取られる。この掻き取られたケーキはバスケットの回転によって前記ディスクが臨む位置を通過すると、該ディスクの下方向への移動とバスケットの回転による周方向の移動によって該ケーキに螺旋状の分離用切り込みが形成される。また、このディスクと共に回転する前記ケーキ分割部材のディスク外周とほぼ一致している前記先端がケーキに臨む位置に位置付くと、該ケーキ分割部材の高さ方向の長さ、すなわち肉厚に相当する長さで該ケーキに上下方向の分割用切り込みが形成される。なお、この分割用切り込みは、ケーキ分割部材の前記先端が旋回しケーキに臨む位置に到達した際に形成されるため、間欠的に形成される。
バスケットの回転が継続されて、前記分割用切り込みが前記スクレーパーに臨む位置まで移動すると、該スクレーパーの刃部が該分割用切り込みに差し込まれて、ケーキをろ布から剥離させる。なお、このとき、スクレーパーの刃部が容易に分割用切り込みに差し込まれるように、該スクレーパーに蓄勢力を付勢して、該刃部が常時ケーキに押圧されるようにすることが好ましい。これにより、スクレーパーの刃部で分割用切り込みが形成された間の部分のケーキをろ布から剥離させて、分割用切り込みが形成された間の距離に相当する短尺となった状態のケーキが順次ろ布から脱落する。
また、請求項2の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置は、前記ケーキ分割部材の先端は、複数箇所に設けられていることを特徴としている。
前記ケーキ分割部材に形成された前記分割用先端は、ディスクの外周上の一箇所に配されているものでも構わないが、複数箇所に配することによって分割されたケーキの長さをより短くすることができる。すなわち、後続する工程の処理の効率を考慮して所望の長さのケーキとなるように分割用先端の配設数を決定すれば良い。この場合、例えば、ケーキ分割部材の平面形状を多角形に形成して、その角部で分割用先端を構成させることができる。
また、請求項3の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置は、前記ケーキ分割部材の平面形状を菱形とし、対角上の角を前記ディスクの外周とほぼ一致させた前記分割用先端としてあることを特徴としている。
前記ケーキ分割部材を菱形に形成することよって対角上の角で前記分割用先端を形成したものである。菱形に形成するので該ケーキ分割部材の加工が容易となる。また、ディスクの外周上で二箇所に分割用先端が配されることになり、ケーキ分割用部材の一回転で二箇所に分割用切り込みが形成される。
また、請求項4の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置は、前記ディスクを前記ろ布に対して進退可能に支持させ、該ディスクを前記ろ布に押し付ける方向に付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。
ろ布の表面に対する前記ディスクの外周の位置が適切なものとなるように、前記付勢手段によって調整できるようにしたものである。ディスクの外周はろ布を損傷させないように僅かに接触させる、いわゆるソフトタッチとすることが好ましいが、ケーキの結束力が大きい場合には、該ディスクの外周がケーキからの抵抗を受けて十分に差し込まれないおそれがある。このため、前記付勢手段によって該外周がケーキに確実に差し込まれるようにして、ケーキを確実に分離できるようにしたものである。また、前記ケーキ分割用部材の分割用先端も確実にケーキに差し込まれて分割用切り込みを形成する。なお、ろ布を不測の力で押圧しないように、付勢力が適宜な大きさとなるように調整する。
また、請求項5の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置は、前記ケーキがパルプの分散液を固液分離して生成されたものであることを特徴としている。
パルプのケーキを分割するようにしたものであり、後続する解繊工程による処理の円滑化を図るものである。セルロースナノファイバーの製造過程では固液分離装置にパルプの分散液を供するが、結束力が大きいためスクレーパーとディスクとで分離させた場合に、長尺の帯板状にろ布から剥離されるのみであるため後続する解繊工程での処理効率が悪い。このため、ケーキ分割部材を配設して短尺に分割することで、セルロースナノファイバーの製造に適したケーキ脱落装置となる。
この発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、ろ布から離脱させたケーキが長尺の帯状とならないから、後続する処理の工程に適宜な大きさに断裁されたケーキを供給できる。このため、後続の工程における処理の作業を円滑に行うことができる。
また、請求項2の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、ケーキを所望の長さの帯状または板状に加工できて、後続する工程における処理に適した大きさのケーキを得ることができる。
また、請求項3の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、簡単な構造で成形加工の容易なケーキ分割部材とすることができ、既存の設備にも容易に装着することができる。
また、請求項4の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、結束力が大きなケーキであってもディスクとケーキ分割部材とを確実に差し込ませることができ、ケーキを確実に分割させることができる。
また、請求項5の発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、セルロースナノファイバーの製造過程におけるパルプの分散液から固液分離されたケーキを小片に分割して後工程である解繊工程に供給できるので、解繊工程での処理効率を向上させて、繊維幅の小さい、高品質なセルロースナノファイバーを生成できる。
パルプ(セルロース原料)は、グルコース単位あたり3つのヒドロキシル基を有しており、各種の化学変性処理を行うことが可能である。本発明では、これらに対して変性を行ってもよく、また行わなくてもよいが、化学変性処理を行った方が、解繊してセルロースナノファイバーとする際に十分な解繊性を発揮し得るため好ましい。その理由は、セルロース原料の変性により電荷反発を受けるため繊維の微細化が十分に進み、十分に小さい繊維幅の繊維が得られるためである。
セルロース原料を変性するための変性方法は特に制限されないが、例えば、酸化、エーテル化、リン酸化、エステル化、シランカップリング、フッ素化、カチオン化などの化学変性が挙げられる。中でも、酸化(カルボキシル化)、エーテル化、カチオン化、エステル化が好ましい。
この発明の一の実施形態に係るケーキ脱落装置を備えた固液分離装置の一部を示す平面図であり、水平面で切断した断面図である。 この発明の他の実施形態に係るケーキ脱落装置を拡大して示す要部の平面図である。 図1に示すA−A矢視図である。 セルロースナノファイバーの製造方法を実施するための設備の概要を説明する図である。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置を具体的に説明する。
図示しない円筒形のケーシングの内側に該ケーシングと同軸の多孔板等からなるバスケット1が図1上矢標Pで示す方向に回転可能に支持されて配されており、このバスケット1の内側にろ布2が取り付けられている。バスケケット1の内部には前記ろ布2から適宜な間隔で該ろ布2に臨ませた先端部を有するスクレーパー3が配されている。このスクレーパー3はアーム3aの先端部に取り付けられ、該アーム3aの基端部は、バスケット1の回転軸1aを中心とした円周上を一定の姿勢で旋回可能な旋回軸3bに支持されている。このため、該旋回軸3bが旋回した場合でも、スクレーパー3の先端部とろ布2との間隔が一定に保たれるようにしてある。また、前記アーム3aは前記旋回軸3bに対して昇降可能に支持されている。また、前記スクレーパー3の先端の刃部が常時ろ布2側に押圧されるように蓄勢力が付勢されている。
前記スクレーパー3の基板部側にはほぼくの字形をした取り付けアーム4を介して支持アーム5の基端部が取り付けられている。この支持アーム5の先端部にディスク6が回転可能に支持されている。このため、前記アーム3aの昇降によって、前記スクレーパー3と取り付けアーム4、支持アーム5、ディスク6とが昇降する。前記ディスク6は、図3に示すように、適宜な間隔を設けて上下方向に配された少なくとも一対のディスク6a、6bを備えており、外周には適宜な先鋭形のナイフ部6cが形成されている。このナイフ部6cが前記ろ布2の表面に接触して、いわゆるソフトタッチの状態となるように位置決めされている。このため、該ナイフ部6cはろ布2の表面に付着したスラリー状の対象物から固液分離されたケーキCに差し込まれて、該ケーキCに上下に一定間隔の分離用切り込みCa、Cbを形成する。
図3に示すように、前記ディスク6の上側ディスク6aの上方には上側ケーキ分割部材7aが、下側ディスク6bの下方には下側ケーキ分割部材7bが配されている。なお、後述するように、これらケーキ分割部材7a、7bとスクレーパー3の高さ方向の長さとの関係により、少なくとも下側ケーキ分割部材7bを具備させる。これらのケーキ分割部材7a、7bは、図1に示すように、菱形に形成されており、その対角位置にある角部の先端が前記ディスク6の外周とほぼ一致させてあり、この先端が分割用先端7cとされている。また、これらケーキ分割部材7a、7bはディスク6を回転可能に支持する支持軸6dに連繋させることで、該ディスク6の回転に伴われて回転する。さらに、このケーキ分割部材7a、7bの肉厚を大きくして、前記分割用先端7cがケーキCに差し込まれて形成する分割用切り込みCn、Cmが上下方向に適宜な長さとなるようにしてある。なお、図1に示すように、前記ディスク6の支持軸6dを支持する前記支持アーム5の方向は、バスケット1の径方向と一致せずに交差する方向とされている。
なお、この実施形態では、上側ディスク6aの上方に上側ケーキ分割部材7aを、下側ディスク6bの下方に下側ケーキ分割部材7bを配したもの示してあるが、上側ディスク6aの上方と下方とのいずれか一方または双方に、下側ディスクの上方と下方とのいずれか一方または双方に配することもできる。
以上により構成されたこの発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置の作用を、以下に説明する。
バスケット1内に分散媒を多量に含んだスラリー状の対象物が投入されると、該バスケット1の回転よる遠心力を受けて、該対象物が外方に飛ばされて前記ろ布2に衝突する。その際の衝撃によって対象物に含まれている分散媒がろ布2を通過し、さらにバスケット1の透孔からバスケット1の外側に排出される。また、バスケット1の継続した回転による遠心力を受けてさらに分散媒が排出され、ろ布2の内側面に分散媒の少ないケーキCが形成されて付着する。
適宜な量のケーキCがろ布2に付着したならば、前記スクレーパー3とディスク6とを下降させる。前記スクレーパー3はケーキCに差し込まれた状態にあるから、バスケット1の回転によってケーキCがろ布2から剥ぎ取られる。このとき、セルロースナノファイバーのケーキのように結束力の大きなケーキCではケーキCの表層が掻き取られて深層の部分のケーキCが残留する場合がある。また、前記ディスク6a、6bはろ布2に接触してケーキCにナイフ部6cが差し込まれる位置にあるから、図3に示すように、該ディスク6a、6bのナイフ部6cによって分離用切り込みCa、Cbが形成される。このため、これら分離用切り込みCa、Cbの間の部分にあるケーキCが長尺の帯状となって他の分のケーキCから分離される。
また、前記ディスク6a、6bの回転に伴われて前記ケーキ分割部材7a、7bが回転してその分割用先端7cがケーキCに臨む位置に到達すると、該分割用先端7cがケーキCに差し込まれて、該ケーキ分割部材7a、7bの肉厚に相当する長さで上下方向の分割用切り込みCn、Cmが形成される。
前記バスケット1の回転によって分割用切り込みCn、Cmが前記スクレーパー3に臨む位置に到達すると、該スクレーパー3の刃部がこれら分割用切り込みCn、Cmに差し込まれる。この分割用切り込みCn、Cmは、前記分割用先端7cがディスク6のナイフ部6cと共にろ布2にソフトタッチしているため、ろ布2の表面に達して形成されている。したがって、スクレーパー3の刃部はろ布2の近傍の前記深層に残留したケーキCを剥離させることになり、剥離されたケーキCはこの分割用切り込みCn、Cmの部分で分割されることになる。このため、長尺の帯状に形成されたケーキCが分割用切り込みCn、Cmの部分の長さに対応する短尺のケーキCとなってろ布2から剥離されて脱落することになる。
したがって、後続する工程に供された際に大きな負荷とならずに、効率よく処理されることになる。特に、セルロースナノファイバーの生成の場合には、後続の工程である解繊工程において効率よく解繊処理が行われることになる。
次に、図2に示す他の実施形態について説明する。なお、図1に示す実施形態と同一の部位については同一の符号を付してある。
図2に示す実施形態では、ディスク6の取り付けアーム4とディスク6を支持する支持アーム8との間に圧縮コイルバネからなる付勢手段9を介在させてあり、この付勢手段9である圧縮コイルバネの復元力を、ディスク6をろ布2に押し付ける方向に付勢させてある。なお、前述のとおり、ディスク6のナイフ部6cはろ布2にソフトタッチする状態となるように付勢されており、該ナイフ部6cやケーキ分割部材7が回動してその先端がろ布2に押圧される場合には、前記付勢手段9の復元力に抗して該ケーキ分割部材7をディスク6と共に後退させて、該ケーキ分割部材7の先端がろ布2にソフトタッチする状態が維持されるようにしてある。
しかも、ケーキCの結束力が大きい場合であっても、ディスク6a、6bのナイフ部6cとケーキ分割部材7a、7bの分割用先端7cが確実にケーキCに差し込まれて、確実に分離用切り込みCa、Cbと分割用切り込みCn、Cmとが形成される。しかも、これらナイフ部6cと分割用先端7cがろ布2に接触しても、該ろ布2を損傷させることがない。
以上説明したように、バスケット1の回転によってろ布2に付着したケーキCに分離用切り込みCa、Cbと分割用切り込みCn、Cmとを形成し、該バスケット1の回転によって該分割用切り込みCn、Cmがスクレーパー3に臨んで位置した際に、該スクレーパー3の刃部がこの分割用切り込みCn、Cmに差し込まれてろ布2からケーキCを剥離させるものである。一方、前記スクレーパー3とディスク6a、6b、ケーキ分割部材7a、7bとは徐々に下降することになる。このことから、形成された分割用切り込みCn、Cmが前記スクレーパー3が臨む位置を通過する際に、該スクレーパー3の刃部が分割用切り込みCn、Cmに差し込まれるように、ケーキ分割部材7a、7b間の距離とスクレーパー3の上下方向の高さとの関係及び、スクレーパー3等の下降のストロークとを適宜なものとなるように調整する。また、スクレーパー3は徐々に下降するため、この下降領域に前記分割用切り込みCmが形成されていれば十分である。このため、スクレーパー3を下降させながらケーキCを掻き落とす場合には、前記ケーキ分割部材は少なくとも下側ディスク6bに配されていればよい。また、上昇させながらケーキCを掻き落とす場合には上側ディスク6aに配され、下降時と上昇時とのいずれにの場合にもケーキCを掻き落とす場合には、いずれのディスク6a、6bにもケーキ分割部材7a、7bを配すればよい。
この発明に係る固液分離装置のケーキ脱落装置によれば、固液分離装置で脱水されて精製されたケーキをろ布から確実に剥離させると共に、短尺にして脱落させることができるので、後続する工程における処理の効率を向上させることができて、円滑な処理を行え、特に、セルロースナノファイバーの製造工程において、良質のセルロースナノファイバーを得ることに寄与する。
1 バスケット
1a 回転軸
2 ろ布
3 スクレーパー
3a アーム
3b 旋回軸
4 取り付けアーム
5 支持アーム
6a 上側ディスク
6b 下側ディスク
6c ナイフ部
6d 支持軸
7a、7b ケーキ分割部材
7c 分割用先端
8 支持アーム
9 付勢手段
C ケーキ(対象物)
Ca、Cb 分離用切り込み
Cn、Cm 分割用切り込み
10 各種薬液タンク
13 固液分離装置
15 解繊装置

Claims (5)

  1. 円筒形のケーシングの内側に該ケーシングと同心を軸として回転可能に配したバスケットの内壁面にろ布を設け、バスケット内に供給された対象物に遠心力を付与して該ろ布に付着させて前記対象物から分散媒を除去する固液分離装置の前記ろ布に付着した対象物のケーキをろ布から離脱させる脱落装置において、
    前記ろ布に付着した前記ケーキを剥ぎ取るスクレーパーと、
    前記剥ぎ取られてろ布から離脱したケーキに周方向で上下に少なくとも一対の切り込みを入れてケーキを他の部位から上下で切断して分離させるディスクと、
    前記一対のディスクの上側ディスクの上部または下部、下側ディスクの上部または下部とのいずれか一方または両方に該ディスクの外周とほぼ一致する分割用先端を備えたケーキ分割部材とを備え、
    前記スクレーパーの高さ方向の長さを前記ケーキ分割部材を含む高さ方向の長さよりも大きくし、
    前記スクレーパーとディスク、ケーキ分割部材とを一体にして昇降可能とし、
    前記ディスクを前記バスケットの回転に伴わせて回転させるとともに、前記ケーキ分割部材が該ディスクの回転に伴って回転することを特徴とする固液分離装置のケーキ脱落装置。
  2. 前記ケーキ分割部材の先端は、複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の固液分離装置のケーキ脱落装置。
  3. 前記ケーキ分割部材の平面形状を菱形とし、対角上の角を前記ディスクの外周とほぼ一致させた前記分割用先端としてあることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の固液分離装置のケーキ脱落装置。
  4. 前記ディスクを前記ろ布に対して進退可能に支持させ、該ディスクを前記ろ布に押し付ける方向に付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の固液分離装置のケーキ脱落装置。
  5. 前記ケーキがパルプの分散液を固液分離して生成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の固液分離装置のケーキ脱落装置。
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