以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込むことにより、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。パチンコ遊技機1は、外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられているガラス扉枠2を有する。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル5等が設けられている。パチンコ遊技機1の内部には、打球操作ハンドル5の操作に応じて遊技領域7に遊技球を打込む打球発射装置が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、操作手段として、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為がプッシュセンサ124(図2参照)により検出される。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15は、左右一対の可動片を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な電動チューリップ(電チューとも呼ばれる)型の入賞手段であり、ソレノイド16によって駆動される。可変入賞球装置15が開状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になる(始動入賞し易くなり)。可変入賞球装置15が閉状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞不可能になる。なお、可変入賞球装置15は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。可変入賞球装置15は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
可変入賞球装置15が閉状態のときには、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域がなくなるので、遊技球が第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13に入賞しやすい。一方、可変入賞球装置15が開状態のときには、第1始動入賞口13よりも、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域が広くなるので、第1始動入賞口13よりも第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における変動表示結果による停止図柄が所定の図柄(当り図柄。)となったときに、可変入賞球装置15が所定回数および所定時間だけ開状態に制御される。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄の変動表示が保留記憶され、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。このような普通図柄の保留記憶に基づいて普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、普通図柄の保留記憶が消化され、点灯するLEDを1減らす。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、遊技球が、始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に進入(通過、入賞を含む)して第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されることにより変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立する。その後、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態となる変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示時間(変動時間)が経過すると、当該変動表示の表示結果(停止図柄)が導出表示されて終了する。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動入賞領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。第1始動入賞口13への遊技球の進入による保留記憶は、第1保留記憶と呼ばれる。第2始動入賞口14への遊技球の進入による保留記憶は、第2保留記憶と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1保留記憶の保留記憶数を表示する第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2保留記憶の保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのそれぞれは、対応する有効な始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、対応する特別図柄表示器での変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。
特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。リーチ演出としては、はずれ表示結果となるときに選択される割合が、大当り表示結果となるときに選択される割合よりも高いノーマルリーチ演出と、大当り表示結果となるときに選択される割合が、はずれ表示結果となるときに選択される割合よりも高いスーパーリーチ演出とが含まれる。スーパーリーチ演出が実行されたときは、ノーマルリーチ演出が実行されたときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。
可変入賞球装置15の下方には、ソレノイド21によって駆動される開閉板を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な入賞手段として、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態において開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23により入賞球として検出される。なお、可変入賞球装置20は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。特別可変入賞球装置20は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。ラウンドにおいて繰返し継続制御により特別可変入賞球装置20が開放される遊技は、ラウンド遊技と呼ばれる。あるラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの間には、所定期間(たとえば数秒間)に亘り特別可変入賞球装置20が閉鎖状態とされるインターバル期間が設けられている。大当り遊技状態において、ラウンド遊技は、インターバル期間を介して複数回繰返し継続制御されることとなる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定の上限個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(たとえば第15ラウンド等)に達するまで繰返される。
大当りについては、複数の種別が設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。「大当り」の種別のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随し、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側には、効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101を含む。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。演出制御用CPU101は、プッシュセンサ124の検出信号が、入力ポート106を介して入力される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出表示装置9等の各種演出装置の演出内容を指示する演出制御コマンドを、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで、各種の演出制御を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、遊技制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。第1特別図柄と第2特別図柄とのような特別図柄の変動表示、および、大当り遊技制御等の特定の遊技制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される遊技制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、乱数回路503および各種のランダムカウンタからデータを抽出し、その抽出データを用いて、大当り判定、大当り種別(種類)判定、変動パターン種別判定、変動パターン判定、普通当り判定、および、ランダムカウンタの初期値決定等を行なう。大当り判定用のデータ、大当り種別判定用のデータ、変動パターン種別判定用のデータ、および、変動パターン判定用のデータ等の所定のデータは、乱数回路503および各種のランダムカウンタの更新条件成立等の特定条件で更新(変化)可能な数値変化データである。そして、これらのデータは、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aによる遊技球の検出時(始動入賞検出時)に抽出され、第1保留記憶情報または第2保留記憶情報としてRAM55に記憶される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、そのような保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件が成立したときに、RAM55に第1保留記憶情報または第2保留記憶情報として記憶された各種データが読出されて、前述のような各種判定に用いられ、その判定結果に基づいて、変動表示が実行される。大当り判定は、乱数回路503の抽出データを用いて行なわれる。大当り種別判定は、大当り種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン種別判定は、変動パターン種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン判定は、変動パターン判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。普通当り判定は、普通当り判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。ラウンダムカウンタの初期値決定は、ラウンダムカウンタの初期値決定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当り遊技制御、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、普通図柄の変動表示等の各種遊技制御を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当りの判定結果、大当り種類の判定結果、変動パターン種別の判定結果、および、変動パターンの判定結果等の予め定められた制御情報を、演出制御指示用のコマンドである演出制御コマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した演出制御コマンドに基づいて、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、大当り制御等の遊技制御に合せた演出を実行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms,4ms等)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の演出制御が実行可能となる。演出図柄の変動表示に関する演出、および、大当り遊技状態に関する演出等の特定の演出制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される演出制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
[補助演出例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により演出表示装置9において実行される補助演出の演出例を説明する。補助演出は、リーチ演出等の特定演出の実行中にその特定演出を補助する演出である。リーチ演出等の特定演出の実行中には、有利状態である大当り遊技状態となるか否かを示唆する示唆演出が実行される場合がある。
補助演出としては、たとえば、説明演出と有利状態期待度演出とが実行可能である。説明演出は、特定演出の演出態様と有利状態である大当り遊技状態との関係を説明する演出である。有利状態期待度演出は、有利状態となることを示唆する演出である。
示唆演出としては、たとえば、遊技者のプッシュボタン120への操作を促進するボタン操作促進表示をする第1示唆演出が実行可能であり、当該操作が検出されたことに応じて、促進演出とは別の示唆演出としてカットイン表示をする第2示唆演出が実行可能である。
このような補助演出と示唆演出とを組合せた演出としては、補助演出が示唆演出に作用する演出と、示唆演出が実行されたことに関連して補助演出の演出態様を変更する演出とが実行可能である。このような補助演出と示唆演出とを組合せた演出は、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、特定のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。なお、補助演出と示唆演出とを組合せた演出は、ノーマルリーチよりも大当りとなる期待度が高いリーチの種類として、スーパーリーチ以外に、ノーマルリーチよりも大当りとなる期待度が高く、スーパーリーチよりも大当りとなる期待度が低い所定のリーチが設けられている場合においては、当該所定のリーチの実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100が受信したときに実行してもよい。また、複数種類のスーパーリーチが表示可能な場合において、これらのうちの一部のスーパーリーチについては、補助演出と示唆演出とを組合せた演出を実行し、それ以外のスーパーリーチについては、補助演出と示唆演出とを組合せた演出を実行しないようにしてもよい。
[補助演出および示唆演出の演出例]
図3は、補助演出および示唆演出の演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図3(A)〜(E)に、特定演出が実行されるリーチ演出において演出表示装置9で表示される補助演出および示唆演出の画像表示の一例が時間経過に応じて示されている。
演出表示装置9において、変動表示が実行されるときに、左,中,右の演出図柄91〜93は、画面中央部で変動表示が開始される。変動表示において、特定のスーパーリーチ演出が実行されるときには、図3(A)に示すように、演出図柄91〜93がリーチ表示態様(左,右演出図柄が同じ図柄で揃い、中演出図柄が変動中である表示態様)となったタイミングで、それらの演出図柄91〜93が画面隅部に移動して縮小表示され、リーチ演出として特定演出であるバトル演出が開始される。
バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタ94と遊技者の敵である敵キャラクタ95とがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタ94が勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタ95が勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。
バトル演出が実行されるときには、図3(A)に示すように、バトルの開始時に、味方キャラクタ94(「キャラクタA」と呼ばれる)と敵キャラクタ95(「キャラクタB」と呼ばれる)とが画面中央部に登場する。そして、バトル演出として、これらのキャラクタが戦うバトル表示が実行される(図示省略)。
リーチ演出としてのバトル演出が実行されるときには、バトル演出の開始直後(ほぼ同時)に、リーチ演出であるバトル演出を補助する補助演出として、補助演出キャラクタ96が画面隅部に登場し、補助演出キャラクタ96の台詞(セリフ)を示すメッセージ画像として、「キャラクタBを倒せば大当り!」という台詞を示す第1メッセージ96Aの画像を表示することにより、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明(報知)する補助説明表示(キャラクタ説明表示ともいう)を行なう説明演出が実行される。このような説明演出がされることにより、遊技者がバトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を容易に知ることができる。
バトル演出が開始された後、バトル演出が展開されて所定時間が経過すると、その経過時点において、味方キャラクタ94および敵キャラクタ95に代えて、画面中央部に、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像を表示するとともに、ボタンアイコン98に対応して「PUSH」という文字よりなり押圧操作を示唆する操作示唆文字98Aの画像を表示する第1示唆表示(ボタン操作促進表示)が第1示唆演出として実行される。このような第1示唆演出が実行されることにより、大当りとなるか否かを遊技者に示唆することができる。
そして、図3(B)に示すように、説明演出のメッセージ画像96Aを消去し、補助演出キャラクタ96が画面中央部のボタンアイコン98の表示位置に移動して行き、第1示唆演出としてのボタンアイコン98に接触するような作用(動作)をする作用表示(キャラクタ作用表示ともいう)が実行される。これにより、補助演出が示唆演出に作用する演出制御が行なわれる。
次に、図3(B)に示す第1示唆表示および作用表示がされている状態で、図3(C)に示すように、遊技者によりプッシュボタン120が操作されると、第2示唆演出としてのカットイン画像97を表示する第2示唆表示(カットイン表示ともいう)が行なわれる。カットイン画像97は、補助演出キャラクタ96と同様のカットインキャラクタ97Aの画像と、たとえば「大チャンス」というような文字等よりなるカットイン文字97Bの画像とを含み、第1示唆演出とは別の第2示唆演出をするために表示される。このようなカットイン画像97を表示することは、プッシュボタン120の操作に応じて画像を表示する操作対応表示とも呼ばれる。このように、示唆演出として、ボタン操作促進表示をする第1示唆演出とは別の示唆演出として、カットイン表示をする第2示唆演出を実行することにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
図3(B)に示すボタン操作促進表示のボタンアイコン98の画像は、複数種類設の画像から選択されて表示されるものであり、大当りとなる期待度の高さにより、アイコンの種類(たとえば、アイコンの色)が異なる。図3(C)に示すカットイン画像97におけるカットイン文字97Bの画像は、複数種類設の画像から選択されて表示されるものであり、大当りとなる期待度の高さにより、表示する文字の種類が異なる。たとえば、大当りとなる期待度が所定レベル未満のときは、ボタンアイコン98として緑色のアイコンが表示され、大当りとなる期待度が所定レベル以上のときは、ボタンアイコン98として赤色のアイコンが表示される。このように、第1示唆演出において表示されるボタンアイコン98の画像の種類に応じて、大当りとなる期待度が異なることにより、演出に関する面白みを向上させることができる。
また、大当りとなる期待度が所定レベル未満のときは、「大チャンス」という文字がカットイン文字97Bの画像として選択されて表示され、一方、大当りとなる期待度が所定レベル以上のときは、「激熱」という文字がカットイン文字97Bの画像として選択されて表示される。このように、第2示唆演出において表示されるカットイン文字97Bの文字の画像の種類に応じて、大当りとなる期待度が異なることにより、演出に関する面白みを向上させることができる。
以上に説明したように、図3(B)に示す第1示唆表示が実行されている状態で、プッシュボタン120が操作されると、その操作に応じて、図3(C)に示すように第2示唆表示が実行されることにより、大当りとなるか否かを遊技者に示唆することができる。
そして、第2示唆表示の実行が開始されてから予め定められた時間が経過すると、カットイン画像97が消去され、図3(D)に示すように、画面中央部に移動していた補助演出キャラクタ96が、移動前の元の位置(画面隅部)に戻る態様で移動して行き、図3(A)に示す補助説明表示とは異なり大当りへの期待度を示唆可能な補助示唆表示(期待度示唆表示ともいう)が実行される。補助示唆表示としては、補助演出キャラクタ96の台詞(セリフ)を示すメッセージ画像として、先に実行された示唆演出で表示されたカットイン文字97Bと同じ文字により「大チャンス!」または「激熱!」という大当りへの期待度を示唆するような台詞を示す第2メッセージ96Bの画像が表示される。このように、示唆演出が実行されたことに関連して、補助演出の態様を変更する演出制御が実行される。
その後、変動表示が終了する前に、バトル演出が終了する。たとえば、変動表示結果を大当り表示結果とすることが決定されているときには、図3(E)のように、味方キャラクタ94が勝つ演出をする画像が表示され、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、演出図柄91〜93が大当り表示結果で仮停止表示されることにより当否が示唆される。一方、変動表示結果をはずれ表示結果とすることが決定されているときには、味方キャラクタ94が負ける演出をする画像が表示され、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、演出図柄91〜93がはずれ表示結果で仮停止表示されることにより、当否が示唆される。(図示省略)。
このようなバトル演出の勝敗を示唆するキャラクタの演出画像表示および文字表示は、当否示唆表示であり、このような当否示唆表示を行なう演出は、当否示唆演出と呼ばれる。当否示唆演出において、勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定せず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止表示されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
なお、前述のような補助演出および示唆演出を実行する演出としては、バトル演出以外に、ストーリー演出等のその他の種類のリーチ演出を実行してもよい。ストーリー演出は、所定の物語(ストーリー)に従った演出が展開される演出である。そのようなストーリー演出においては、たとえば物語がどのように展開すれば大当り遊技状態となるのかというような、物語の展開と大当り遊技状態との関係を説明する補助演出(補助説明表示)を実行すればよい。また、そのようなストーリー演出においては、たとえば物語の展開の分岐点、または、物語の展開の終結前等の特定のタイミングで、大当り遊技状態となるか否かを示唆する示唆演出(示唆表示)、および、変更した補助演出(補助示唆表示)を実行すればよい。
図3に示したように、特定のスーパーリーチ演出においては、リーチ演出としてのバトル演出の実行中に、リーチ演出を補助する補助演出と、大当りとなるか否かを示唆する示唆演出とが実行され、図3(B)のように補助演出が示唆演出に作用する制御と、図3(C),(D)のように示唆演出が実行されたことに関連して補助演出の演出態様を変更する制御とが実行可能である。このように、リーチ演出と、補助演出と、示唆演出との複数の演出を組合せた演出を実行することにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣を向上させることができる。
また、大当りへの期待度を示唆可能な示唆演出として、図3(B)のような第1示唆演出(ボタン操作促進表示)を実行するとともに、図3(C)のように、ボタン操作が検出されたことに応じて、第1示唆演出とは別の第2示唆演出(カットイン表示)をすることにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、大当りへの期待度を示唆可能な示唆演出として、複数種類のボタン操作促進表示のうちのいずれかが実行可能であり、複数種類のカットイン表示のうちのいずれかが実行可能であることにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図3(A)に示すように、補助演出として、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明する補助説明表示を、バトル演出の開始時から実行することにより、遊技者がわかりやすい遊技を提供することができる。
また、図3(A)に示すように、補助演出として、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明する補助説明表示をした後、図3(B),(C)のような示唆演出が実行されたことに関連して、図3(D)のような補助示唆表示に演出態様が変更されることにより、補助説明表示が必要以上に長く表示され続けるというような無駄な演出が抑制できるとともに、特定演出の遊技状態への期待度が遊技者に分かりやすいようにすることができる。
[補助演出および示唆演出の演出タイミング例]
図4は、補助演出および示唆演出等の各種演出の演出タイミングを示すタイミングチャートである。図4(A)には、演出図柄の変動表示の進行状態が示されている。図4(B)には、特定演出としてのバトル演出の進行状態が示されている。図4(C)には、示唆演出の進行状態が示されている。図4(D)には、補助演出の進行状態が示されている。
図4(B)に示すように、図3(A)等に示す特定演出としてのバトル演出は、リーチ演出の開始時のタイミングから、変動表示の終了時の直前のタイミングまでの期間T1に亘り実行される。
バトル演出が開始された直後(ほぼ同時)に、図4(D)に示す補助演出として、図3(A)に示す補助説明表示(キャラクタ説明表示)が開始される、補助説明表示は、予め定められた期間(補助説明表示期間)T4に亘り実行される。期間T4の終了時には、図4(C)に示す示唆演出および図4(D)に示す補助演出として、図3(B)に示す第1示唆表示(ボタン操作促進表示)および作用表示(キャラクタ作用表示)が開始される。第1示唆表示および作用表示の開始時から特定期間が経過すると、その経過時から予め定められた期間に亘り、第2示唆表示(カットイン表示)の実行可能期間(以下、第2示唆表示可能期間という)となる。
第2示唆表示可能期間内においては、当該期間の開始時から所定期間に亘り、遊技者によるプッシュボタン120の操作についての操作有効期間が設けられている。第2示唆表示可能期間内においては、操作有効期間が終了した後に、プッシュボタン120が操作されなかったときに第2示唆表示をすることが可能な演出期間が設けられている。
図4(C),(D)に示すように、第1示唆表示および作用表示が開始された後、操作有効期間内において、遊技者によるプッシュボタン120の操作が検出されると、その検出に応じて、第1示唆表示および作用表示が終了し、図3(C)に示す第2示唆表示(カットイン表示)が、操作の検出時から、第2示唆表示の実行可能期間の終了タイミングまでの期間T3に亘り実行される。一方、図示を省略するが、操作有効期間内において、遊技者によるプッシュボタン120の操作が検出されなかったときは、操作有効期間の終了時から、第2示唆表示可能期間の終了タイミングまでの期間T3に亘り実行される。
これにより、第1示唆表示が実行される期間(第1示唆表示期間)T2、および、作用表示が実行される期間(作用表示期間)T5は、操作有効期間内にプッシュボタン120の操作が検出された場合はそのときに終了し、操作有効期間内に操作が検出されなかった場合は操作有効期間が終了したときに終了する。
図4(C),(D)に示すように、第2示唆表示可能期間の終了により期間T3のような第2示唆表示が終了すると、補助演出として、図3(D)に示す補助示唆表示(期待度示唆表示)が予め定められた期間(補助示唆表示期間)T6に亘り実行される。補助示唆表示が終了すると、図4(C)に示すように、図3(E)に示す当否示唆演出が予め定められた期間(当否示唆演出期間)T10に亘り実行された後、演出図柄の変動表示が終了し、確定した表示結果が表示(導出表示)される。
[特定演出、補助演出および示唆演出等を実行可能な特定演出処理]
次に、図3および図4に示すバトル演出、補助演出、および、示唆演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される特定演出処理について説明する。図5は、特定演出処理を示すフローチャートである。図5の特定演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。図5の特定演出処理は、演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した演出制御コマンドに基づいて、特定のスーパーリーチ演出を実行する変動パターンでの変動表示の実行中において実行される。
特定演出処理においては、まず、現在がバトル演出のような特定演出の開始時であるか否かを判定する(S1)。S1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド等)と、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、図4(A)に示す特定演出(バトル演出)の期間T1の開始時のような第1特定スーパーリーチまたは第2特定スーパーリーチのリーチ演出の開始時であるか否かを判定することにより、特定演出の開始時であるか否かを判定する。
S1で特定演出の開始時であると判定されたときは、図3(A)のような特定演出(バトル演出の表示)を開始し、処理を終了する。これにより、図4(B)の期間T1に示すように、特定演出(バトル演出)が実行される。一方、S1で特定演出の開始時ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図4(D)のような補助説明表示の期間T4の開始時であるか否かを判定する(S3)。
S3で補助説明表示期間の開始時であると判定されたときは、図3(A)のような補助説明表示(キャラクタ説明表示)を開始し(S4)、処理を終了する。これにより、図4(D)の期間T4において補助説明表示が行なわれる。一方、S3で補助説明表示期間の開始時でないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図4(C)の第1示唆表示期間T2の開始時であるか否かを判定する(S5)。
S5で第1示唆表示期間の開始時であると判定されたときは、味方キャラクタ94および敵キャラクタ95を消去して、図3(B)のような第1示唆表示(ボタン操作促進表示)を開始し(S6)、処理を終了する。S6においては、当該変動表示の開始時に演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した演出制御コマンドのうち、当該変動表示の表示結果(大当り、はずれ)を指定する演出制御コマンドに基づいて、表示結果を確認する。そして、S6では、はずれとする表示結果が指定されたときに、ボタンアイコン98として緑色のアイコンが赤色のアイコンよりも選択割合が高く設定されたはずれ時アイコン選択データテーブルを用いて、第1示唆表示で表示するアイコンを決定する。一方、S6では、大当りとする表示結果が指定されたときに、ボタンアイコン98として赤色のアイコンが緑色のアイコンよりも選択割合が高く設定された大当り時アイコン選択データテーブルを用いて、第1示唆表示で表示するアイコンを決定する。そして、S6では、このように決定された色のボタンアイコン98を第1示唆表示において表示する。これにより、図4(C)の第1示唆表示期間T2において、大当りとなる期待度に応じた第1示唆表示が行なわれる。一方、S6で第1示唆表示期間の開始時でないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図4(C)の作用表示期間T5の開始時であるか否かを判定する(S7)。
S7で作用表示期間の開始時であると判定されたときは、図3(B)のような作用表示(キャラクタ作用表示)を開始し(S6)、処理を終了する。これにより、図4(D)の作用表示期間T5において作用表示が行なわれる。一方、S7で作用表示期間の開始時でないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図4(C)の第2示唆表示が実行可能な第2示唆表示可能期間であるか否かを判定する(S9)。第2示唆表示可能期間は、たとえば、第1示唆表示の期間T2が開始されてから特定期間が経過したときから、予め定められた期間が経過するまでの期間に設定されている。
S9で第2示唆表示可能期間であると判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が第2示唆表示可能期間の開始時であるか否かを判定する(S10)。S10で第2示唆表示可能期間の開始時であると判定されたときは、予め定められた操作有効期間を設定することにより、操作有効期間の計時を開始し(S11)、処理を終了する。操作有効期間の計時は、特定演出処理における特定の処理ステップを実行することにより継続的に行なわれる(図示省略)。一方、S10で第2示唆表示可能期間の開始時ではないと判定されたときは、現在実行中の演出種類を確認することにより、第2示唆表示の実行中であるか否かを判定する(S12)。
S12で第2示唆表示の実行中であると判定されたときは、処理を終了する。一方、S12で第2示唆表示の実行中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が前述の操作有効期間中であるか否かを判定する(S13)。S13で操作有効期間中であると判定されたときは、プッシュセンサ124から入力される検出信号に基づいて、プッシュボタン120の操作が検出されたか否かを判定する(S14)。S14で操作が検出されていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S14で操作が検出されたと判定されたときは、第1示唆表示および作用表示を消去して、図3(C)のような第2示唆表示(カットイン表示)を開始し(S15)、処理を終了する。S14においては、当該変動表示の開始時に演出制御用マイクロコンピュータ100が受信した演出制御コマンドのうち、当該変動表示の表示結果(大当り、はずれ)を指定する演出制御コマンドに基づいて、表示結果を確認する。そして、S14では、はずれとする表示結果が指定されたときに、カットイン文字97Bとして「大チャンス」が「激熱」よりも選択割合が高く設定されたはずれ時カットイン選択データテーブルを用いて、第2示唆表示で表示するカットイン画像97を決定する。一方、S6では、大当りとする表示結果が指定されたときに、カットイン文字97Bとして「激熱」が「大チャンス」よりも選択割合が高く設定されたはずれ時カットイン選択データテーブルを用いて、第2示唆表示で表示するカットイン画像97を決定する。そして、S14では、このように決定されたカットイン文字97Bを示すカットイン画像97を第2示唆表示において表示する。これにより、操作有効期間中にプッシュボタン120が操作されたときに、図4(C)の期間T3のようなタイミングで、大当りとなる期待度に応じた第2示唆表示が第2示唆表示可能期間の残期間に亘り行なわれる。
また、S13で操作有効期間中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が操作有効期間の終了時であるか否かを判定する(S13A)。S13Aで操作有効期間の終了時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S13Aで操作有効期間の終了時であると判定されたときは、プッシュボタン120の操作が検出されたか否かによらず、第1示唆表示および作用表示を消去して、第2示唆表示(カットイン表示)を開始し(S15)、処理を終了する。これにより、操作有効期間中にプッシュボタン120が操作されずに操作有効期間が終了したときには、所定期間(第2示唆表示可能期間の残期間)に亘り第2示唆表示が行なわれる。なお、操作有効期間中にプッシュボタン120が操作されずに操作有効期間が終了したときには、第2示唆表示を行なわないようにしてもよい。
また、S9で第2示唆表示可能期間ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が補助示唆表示期間T6の開始時であるか否かを判定する(S16)。S16で補助示唆表示期間の開始時であると判定されたときは、第2示唆表示を消去して、図3(D)のような補助示唆表示(期待度示唆表示)を実行し(S17)、処理を終了する。これにより、図4(D)の補助示唆表示期間T6において補助示唆表示が行なわれる。一方、S16で補助示唆表示期間の開始時ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が当否示唆演出期間T10であるか否かを判定する(S18)。S18で当否示唆演出期間であると判定されたときは、補助示唆表示を消去して、導出表示する表示結果の種類(大当り表示結果、はずれ表示結果という種類)に応じて、たとえば、図3(E)の勝利表示のような当否示唆演出の表示を実行し(S19)、処理を終了する。これにより、大当り表示結果となるか否かが報知される前に、補助示唆表示が消去され、図4(B)の当否示唆演出期間T10(期間T1に含まれる期間)において当否示唆演出が行なわれ、バトル表示が終了する。
S17により、図4(D)の補助示唆表示期間T6のような所定期間に亘り補助示唆表示が実行された後、補助示唆表示期間T6の終了に応じて、当該補助示唆表示が、図4(B)の当否示唆演出期間T10の開始前に消去されることにより、大当り遊技状態となるか否かの報知タイミングに遊技者を注目させることができる。
前述した実施の形態では、遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、プッシュボタン120のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能なプッシュセンサ124のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては遊技者によるスティックコントローラの操作を検出する傾倒方向センサユニットのようなその他の検出手段を用いてもよい。また、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
[特定報知の表示に関する変形例]
以下に、音量調整表示のような特定報知の表示に関する変形例を説明する。パチンコ遊技機1においては、スティックコントローラ(図1のプッシュボタン120の下方の部材)等の音量調整に用いることが可能な操作手段を遊技者が操作することに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100が、スピーカ27から出力される遊技音等の音声の音量を常時調整可能とする構成を採用してもよい。
そのような音量調整が可能な構成を設ける場合には、たとえば、演出表示装置9の表示画面上で、調整された音量レベルを表示可能な音量調整表示画像を表示し、遊技者が調整された音量レベルを容易に確認可能とする表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するようにしてもよい。その場合には、遊技者が音量調整操作をしたときに、演出図柄等の変動表示に用いる画像の少なくとも一部の上に、音量調整表示画像を重畳的に表示する表示制御をしてもよい。音量調整表示画像は、たとえば、3秒間等の特定期間に亘り表示された後に消去される表示制御が行なわれる。なお、音量調整表示画像は、遊技者の消去指示操作により消去してもよいし、調整された音量レベルが決定されてから所定期間経過後に消去してもよい。
このように、演出図柄等の変動表示に用いる画像の少なくとも一部の上に、音量調整表示画像を重畳的に表示する表示制御を実行する構成においては、演出図柄の変動表示結果が導出表示されるまでは、そのような重畳的な表示をしてもよいが、演出図柄の変動表示が終了して表示結果が導出表示されたときには、音量調整表示画像を表示していては、変動表示の表示結果が視認しにくくなる。そこで、このような音量調整表示画像を重畳的に表示する場合には、音量調整表示画像が表示される特定期間の満了前に変動表示が終了したときには併せて音量調整表示画像の表示を消去することにより音量調整表示画像の表示を終了させる表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する構成とする。このようにすれば、音量調整表示画像が、変動表示の表示結果を視認することを阻害しないようにすることができる。
なお、このように、演出表示装置9において、演出図柄等の変動表示に用いる画像の少なくとも一部の上に、重畳的に表示する画像としては、メニュー画面の画像等のその他の画像であってもよく(何らかの報知(特定報知)をする画像であればよい)、そのような画像を常時表示可能とするときは、前述した音量調整表示画像と同様に、表示される特定期間の満了前に変動表示が終了したときには併せて当該画像の表示を消去することにより当該画像の表示を終了させる表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する構成とすればよい。
また、このような特定報知の表示制御については、たとえば、前述したバトル演出のような特定演出を実行しているときには、特定演出を実行していないときと比べて、特定演出を視認することを阻害しないように、特定報知の表示箇所を、特定演出に関する画像が表示されていない画面隅部等の表示に表示位置を変更する表示制御をしてもよい。
また、このような特定報知の表示制御については、たとえば、前述したバトル演出のような特定演出を実行しているときには、音量調整表示画像を表示せずに遊技者の操作に応じて内部制御的に音量を調整可能とする等、特定報知の画像を表示しない制御をしてもよい。
近年では、実行される演出を多彩化することにより遊技者の興趣を向上させるように、遊技機の開発者は努めているが、演出が多彩となったことにより、演出の実行中において、遊技者は演出がどのようになれば遊技者にとって期待ができるようになるのかがわかりにくい状況が発生しやすくなっているという課題がある。このように課題に対し、前述した実施の形態では、図3〜図5に示すような演出の組合せを行なうことにより、そのような課題を解決しつつ、さらに遊技者の興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図3(A)〜(D)に示すように、バトル演出のような特定演出を補助する補助演出をする補助演出キャラクタ96が、有利状態である大当り遊技状態となるか否かを示唆可能なボタンアイコン98に作用すると、補助演出が、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明する補助説明表示から、大当りへの期待度を示唆可能な補助示唆表示に変更する制御(補助演出変更制御)が実行されることにより、特定演出、補助演出、および、示唆演出等の複数種類の演出の組合せにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 大当りへの期待度を示唆可能な示唆演出として、図3(B)のような第1示唆演出(ボタン操作促進表示)を実行するとともに、図3(C)のように、ボタン操作が検出されたことに応じて、第1示唆演出とは別の第2示唆演出(カットイン表示)をすることにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(3) 前述したように、大当りへの期待度を示唆可能な示唆演出として、複数種類のボタン操作促進表示(たとえば、ボタンアイコン98)のうちのいずれかが実行可能であり、複数種類のカットイン表示(たとえば、カットイン文字97B)のうちのいずれかが実行可能であることにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(4) 複数種類の第2示唆表示のうち、図3(C)のように「大チャンス」のカットイン文字97Bを含むカットイン表示による示唆演出が実行されると、補助示唆表示が複数種類の補助示唆表示のうち、図3(D)のように「大チャンス」の第2メッセージ96Bを表示する補助示唆表示となるように、第2示唆表示の種類に応じて、補助示唆表示の表示態様が異なる制御が実行されることにより、示唆演出の種類に応じて、当該示唆演出の実行後の補助演出の演出態様が異なるという演出の組合せにより、演出に関する面白みを向上させて遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(5) 図3(A)に示すように、補助演出として、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明する補助説明表示を、バトル演出の開始時から実行することにより、遊技者がわかりやすい遊技を提供することができる。
(6) 図3(A)に示すように、補助演出として、バトル演出の演出態様と大当り遊技状態との関係を説明する補助説明表示をした後、図3(B),(C)のような示唆演出が実行されたことに関連して、図3(D)のような補助示唆表示に演出態様が変更されることにより、補助説明表示が必要以上に長く表示され続けるというような無駄な演出が抑制できるとともに、特定演出の遊技状態への期待度が遊技者に分かりやすいようにすることができる。
(7) 図5のS17により、図4(D)の補助示唆表示期間T6のような所定期間に亘り補助示唆表示が実行された後、補助示唆表示期間T6の終了に応じて、当該補助示唆表示が、図4(B)の当否示唆演出期間T10の開始前に消去されることにより、大当り遊技状態となるか否かの報知タイミングに遊技者を注目させることができる。
(8) 前述した特定報知の表示に関する変形例に示すように、音量調整表示画像を重畳的に表示する場合に、音量調整表示画像が表示される特定期間の満了前に変動表示が終了したときには併せて音量調整表示画像の表示を消去することにより、音量調整表示画像が、変動表示の表示結果を視認することを阻害しないようにすることができる。
[その他の変形例]
次に、その他の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、図3(C)に示す作用演出カットイン表示のような第2示唆表示は、遊技者の操作に応じて実行されるものでなく、演出表示の進行に応じて、遊技者の操作を要さずに実行されるものであってもよい。
(2) 前述した実施の形態では、図3(C)に示す第2示唆演出(カットイン表示)が実行されるときに、第2示唆演出の演出態様(カットイン文字)が図3(D)に示す補助示唆表示の演出態様(メッセージ文字)に必ず作用する(同じ文字となる)例を示した。しかし、これに限らず、第2示唆演出(カットイン表示)が実行されるときに、第2示唆演出の演出態様(カットイン文字)が図3(D)に示す補助示唆表示の演出態様(メッセージ文字)に必ず作用するときと、作用しないときとが選択されるようにしてもよい。たとえば、大当り表示結果となるときは、はずれ表示結果となるときと比べて作用する選択がされる割合が高くなる演出制御をしてもよい。また、その逆であってもよい。また、第2示唆演出の演出態様が示唆する大当りの期待度よりも、補助示唆表示の演出態様が示唆する大当りの期待度が高くランクアップする演出を所定の割合で実行してもよい。このような演出制御をすれば、遊技者を第2示唆演出から補助示唆表示に至るときの演出パターンに注目させることができる。
(3) 前述した実施の形態における図3(D)に示す補助示唆表示の演出態様(メッセージ文字)としては、大当り表示結果とすることが決定されている場合において、大当り表示結果となることが確定する演出態様(たとえば、「大当り!」というようなメッセージ文字の表示)を所定割合で実行するようにしてもよい。このような演出制御をすれば、遊技者を補助示唆表示に注目させることができる。
(4) 前述した実施の形態では、特定演出として、特定のスーパーリーチにおけるバトル演出を一例として説明した。特定演出としては、スーパーリーチ以外のリーチ等の各種変動パターンにおいて実行してもよい。たとえば、図柄がリーチ表示態様とならない状態で実行される特定演出(たとえば、ミッション演出(何らかの課題を解決すると演出が進行する演出等)、および、ストーリー演出(所定のストーリーに従って演出内容が進行する演出等)等のリーチ前演出およびリーチ後演出を含むその他の演出を実行する変動パターンにおいて実行してもよい。
(5) 前述した実施の形態では、補助演出として、補助演出キャラクタ96のような補助演出画像本体部が移動する表示をすることにより、示唆演出に作用する例を示した。しかし、これに限らず、補助演出としては、補助演出キャラクタ96のような補助演出画像本体部は移動せずに、ボタンアイコン98の画像に向けて、ビーム光線のように本体部とは別に移動する画像を表示(飛ばす表示)することにより、補助演出が示唆演出に作用するようにしてもよい。その場合には、ビーム光線がボタンアイコン98の画像に作用したときに、ボタンアイコン98の画像の大きさや色を変更する演出を実行するようにしてもよい。その場合に変更される画像の大きさや色の種類は、大当りとなる期待度に応じて選択割合が異なるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、図3(C)に示すように、補助演出の画像として、示唆演出の画像が表示されたときに一旦補助演出の画像を消去した後、示唆演出の終了後に再度補助演出の画像を表示する例を示したが、これに限らず、補助演出の画像は、示唆演出の画像が表示されたときにも併せて表示を継続することを可能としてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、特定演出の一例として、スーパーリーチのように、大当りとなる期待度が示唆可能な演出を用いる例を示した。しかし、これに限らず、特定演出としては、大当りとなる期待度とは関連性が低い演出を実行してもよい。
(8) 前述した実施の形態では、特定演出において、補助演出が示唆演出に作用したときに、示唆演出が実行されたことに関連して補助演出の演出態様を変更する制御を実行しない場合があるようにしてもよく、また、特定演出において、補助演出が示唆演出に作用しない場合があり、補助演出が作用せずに示唆演出が実行されたことに関連して補助演出の演出態様を変更する制御を実行する場合があるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、図3(B)のようなボタン操作促進表示による第1示唆演出が実行されているときに遊技者の操作が検出されると、図3(D)のような補助示唆表示が実行される例を説明した。第1示唆演出が実行されているときに遊技者の操作が検出されないときには、補助示唆表示を実行しないようにしてもよい。また、第1示唆演出が実行されているときに遊技者の操作が検出されないときには、遊技者の操作が検出されたときとは異なる演出態様の補助示唆表示(たとえば、大当りの期待度が低い表示等)を実行するようにしてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、特定演出が実行されるときに実行される補助演出および示唆演出として、演出表示装置9における画像表示により実行する演出を一例として説明した。しかし、これに限らず、補助演出および示唆演出としては、演出表示装置9以外の表示装置における表示により実行される演出でもよく、可動体、演出音、演出光等のその他の演出手段を用いて実行される演出であってもよい。
(11) 前述した実施の形態では、図3(B)に示すように、特定演出の実行中において、補助演出が必ず示唆演出に作用する例を説明したが、これに限らず、補助演出が必ず示唆演出に作用するものではなく、たとえば、大当りとなる期待度の高さに応じて補助演出が示唆演出に作用する割合を異ならせるようにしてもよい(たとえば、大当りとなる期待度が高くなる程、補助演出が示唆演出に作用する割合が高くなる等)。
(12) 前述した実施の形態では、図5に示すように、特定演出の開始タイミングと、補助説明表示の開始タイミングとを異ならせる例を示したが、これらの開始タイミングを同時としてもよい。また、図5に示すように、第1示唆表示の開始タイミングと、作用表示の開始タイミングとを異ならせる例を示したが、これらの開始タイミングを同時としてもよい。
(13) 前述した実施の形態では、特定演出(バトル演出)が実行されるときに、図3(B)に示す補助演出キャラクタ96による作用表示が必ず実行される例を示した。しかし、これに限らず、特定演出(バトル演出)が実行されるときであっても、補助演出キャラクタ96による作用表示が実行されない場合があるようにしてもよい。たとえば、大当り表示結果となるときは、はずれ表示結果となるときと比べて作用表示が実行される選択がされる割合が高くなる演出制御をしてもよい。また、その逆であってもよい。そのような演出制御をすれば、遊技者を作用表示の演出パターンに注目させることができる。
(14) 前述の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、たとえば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。また、前述した実施形態は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。このように、前述した実施形態は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であれば、どのような遊技機に適用してもよい。
(15) 前述の実施の形態では、補助演出キャラクタ96として単数のキャラクタを用いたが、補助演出キャラクタ96としては、複数のキャラクタを用いてもよい。その場合には、示唆演出に作用するキャラクタとして、すべてのキャラクタを用いてもよく、一部のキャラクタを用いてもよい。また、示唆演出に作用するキャラクタ数を選択可能とし、大当りとなる期待度に応じて、示唆演出に作用するキャラクタ数の選択割合が異なるようにしてもよい。
(16) 前述の実施の形態では、補助演出キャラクタ96が示唆演出に作用するときに、画面隅部に表示されていた補助演出キャラクタ96が直接的にボタンアイコン98の画像まで移動する例を示したが、これに限らず、画面左上隅部に表示されていた補助演出キャラクタ96が、一旦消去された後、ボタンアイコン98の画像付近に新たに出現する等のように、間接的にボタンアイコン98の画像まで移動することにより示唆演出に作用するようにしてもよい。
(17) 遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態を一例として説明したが、これに限らず、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(18)なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。