JP2017130525A - 異方性導電接続構造体、表示装置、および異方性導電接続方法 - Google Patents

異方性導電接続構造体、表示装置、および異方性導電接続方法 Download PDF

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秀昭 奥宮
宮内 幸一
Koichi Miyauchi
幸一 宮内
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Yosuke Ishida
洋介 石田
清和 大石
Kiyokazu Oishi
清和 大石
康祐 浅羽
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康祐 浅羽
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Abstract

【課題】接続した電子部品間の導通抵抗の増加を抑制することが可能な異方性導電接続構造体、および異方性導電接続方法を提供する。
【解決手段】200μm以下の間隔で配列された複数の第1端子を有する第1の電子部品と、前記第1端子の各々と対向する複数の第2端子を有する第2の電子部品と、前記第1端子と前記第2端子との各々の間に挟持された導電粒子を含み、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを異方性導電接続する異方性導電接着層と、を備え、前記第1端子の配列方向と直交する接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、いずれかの電子部品の端部よりも突出しており、前記第1端子の中央部と前記第2端子との間隙の大きさは、前記接続方向の前記第1端子の端部と前記第2端子との間隙の大きさに対して、前記導電粒子の粒子径の40%以下の差を有する、異方性導電接続構造体。
【選択図】図5

Description

本発明は、異方性導電接続構造体、表示装置、および異方性導電接続方法に関する。
近年、樹脂を主剤とし、導電粒子を含む接着剤である異方性導電材料を用いて、電子部品および基板などを接着することが一般的になっている。そのため、異方性導電材料の接着強度、および導通性を向上させるための開発が進められている。
例えば、下記の特許文献1には、液晶パネルとフレキシブル回路基板との配線方向の接続長さが0.2〜2.5mmである場合に、配線方向の長さが該接続長さよりも長く、かつ接続する液晶パネルの厚みよりも0.1〜1.5mm長い異方性導電材料を使用することが開示されている。
例えば、下記の特許文献2には、配線板と、駆動IC(Integrated Circuit)とを異方性導電材料にて接続する際に、加圧ツールの形状を各隅が切りかかれた(すなわち、面取りされた)形状とすることが開示されている。特許文献2には、各隅において、異方性導電材料に含まれる導電粒子に過剰な圧力が加わることを抑制することにより、配線板と、駆動ICとの間の導通性を改善することができることが開示されている。
一方で、異方性導電材料を用いて電子部品および基板を接着する場合、接着時の加圧または加熱によって電子部品または基板のいずれかが変形してしまうことがあった。例えば、接着後、電子部品が熱収縮し、基板を変形させてしまうことがあった。また、接着する電子部品または基板のいずれかの剛性が低い場合、加圧によって変形が生じてしまうことがあった。
そこで、電子部品または基板の変形を抑制するために、下記の特許文献3には、フレキシブル基板において、加圧ツールによって加圧される面にダミーバンプを設けることで、フレキシブル基板の歪みを抑制する技術が開示されている。
特開平5−100238号公報 特開2008−60403号公報 特開2013−222816号公報
しかし、特許文献3に開示された技術では、基板に新しくダミーバンプを設ける必要があるため、異方性導電接続にかかるコストが増大してしまう。
また、電子部品または基板の変形は、異方性導電接続の導通抵抗を増加させる要因ともなるため、改善が求められていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、導通抵抗の増加を抑制することが可能な、新規かつ改良された異方性導電接続構造体、表示装置、および異方性導電接続方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、200μm以下の間隔で配列された複数の第1端子を有する第1の電子部品と、前記第1端子の各々と対向する複数の第2端子を有する第2の電子部品と、前記第1端子と前記第2端子との各々の間に挟持された導電粒子を含み、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを異方性導電接続する異方性導電接着層と、を備え、前記第1端子の配列方向と直交する接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、いずれかの電子部品の端部よりも突出しており、前記第1端子の中央部と前記第2端子との間隙の大きさは、前記接続方向の前記第1端子の端部と前記第2端子との間隙の大きさに対して、前記導電粒子の粒子径の40%以下の差を有する、異方性導電接続構造体を提供する。
配列方向の前記第1端子の幅は、100μm以下であり、前記第1端子同士の間隔は、100μm以下であってもよい。
前記第1の電子部品、または前記第2の電子部品の少なくともいずれかの弾性率は、7GPa以下であってもよい。
前記接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、いずれかの電子部品の端部よりも0.2μm以上突出していてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記の異方性導電接続構造体を備える表示装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数の第2端子を有する第2の電子部品の上に、200μm以下の間隔で配列された複数の第1端子を有する第1の電子部品を、前記第2端子の各々と前記第1端子の各々とが対向するように、厚みが40μmより薄く導電粒子を含む異方性導電接着層を介して配置するステップと、前記第1の電子部品を前記第1端子が存在しない面から加圧ツールによって加圧して、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを異方性導電接続するステップと、を含み、前記第1端子の配列方向と直交する接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、前記第1の電子部品の端部よりも、前記接続方向の前記加圧ツールの長さの13%以上突出している、異方性導電接続方法が提供される。
前記加圧ツールによって加圧される圧力は、2MPa以下であってもよい。
前記接続方向の前記加圧ツールの長さの中心線と、前記接続方向の前記異方性導電接着層の長さの中心線とは、略一致していてもよい。
以上説明したように本発明によれば、異方性導電接続構造体にて導通抵抗の増加を抑制することが可能である。
異方性導電接続方法を説明する平面図である。 異方性導電接続方法を説明する断面図である。 第1の電子部品の接続方向におけるドーミングを説明する断面図である。 本発明の一実施形態に係る異方性導電接続構造体を第1端子の配列方向と直交する方向に切断した断面図である。 図4の異方性導電接続構造体を加圧ツールで加圧した際の状態を説明する模式図である。 変形例に係る異方性導電接続構造体が備える端子の平面形状の一例を示した模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の背景>
まず、図1〜図3を参照して、本発明の背景について説明する。図1は、異方性導電接続方法を説明する平面図であり、図2は、異方性導電接続方法を説明する断面図である。なお、図2は、図1において、第1の電子部品20の第1端子21が配列する方向と直交する方向(すなわち、Y軸方向。以下、接続方向ともいう)にて切断した断面を示している。
例えば、第1の電子部品20と、第2の電子部品30とを接着し、かつ電気的に接続する場合、異方性導電材料10が用いられる。異方性導電材料10は、例えば、UV(Ultra Violet)光などのエネルギー線または熱で硬化する硬化性樹脂と、導電粒子11とを含む接着剤である。
図1および図2に示すように、第1の電子部品20と、第2の電子部品30とを異方性導電接続する場合、第2端子31と、第1端子21とが異方性導電材料10を介して対向するように、第2の電子部品30と第1の電子部品20とを載置する。
次に、第1の電子部品20、または第2の電子部品30のいずれかの面を加圧ツール40によって緩衝材50を介して加圧および加熱することで、硬化性樹脂によって第1の電子部品20と第2の電子部品30とが接着される。また、第1端子21と第2端子31との間で導電粒子11が押し潰され、押し潰された導電粒子11によって第1端子21と第2端子31との間に導通路が形成される。
ここで、図3に示すように、異方性導電接続した構造体では、ドーミングと呼ばれる現象が発生することがあった。図3は、第1の電子部品20の接続方向(すなわち、Y軸方向)におけるドーミングを説明する断面図である。
図3に示すように、ドーミングとは、加圧後に第1端子21がドーム状に変形してしまうことを表す。このような場合、第1端子21の端部領域Reでは導電粒子11が適正に押し潰されるものの、第1端子21の中央領域Rcでは、第1端子21と第2端子31との間隙が広くなるため、導電粒子11が押し潰されず、導通抵抗が増加してしまう。
これは、第1端子21の端部領域Reでは、加圧時に異方性導電材料10が容易に流動するため、加圧ツール40によって押し込まれやすいためである。一方、第1端子21の中央領域Rcでは、第1端子21の端部領域Reが先に押し込まれてしまうため、加圧時に異方性導電材料10の流動が妨げられ、加圧ツール40からの押圧力への抵抗が大きくなる。これにより、第1端子21の中央領域Rcでは、加圧ツール40による押し込みが弱くなるため、導電粒子11が押し潰されない可能性が高くなり、導通抵抗が増加しやすくなる。
このようなドーミングは、第1端子21が配列される間隔Swが狭い場合に発生しやすい。これは、緩衝材50を介して加圧ツール40によって加圧された場合、異方性導電材料10が流動可能な空間が狭くなり、第1端子21と第2端子31との間に残留する異方性導電材料10が増加するため、加圧ツール40からの押圧力に対する抵抗が増加してしまうためである。具体的には、第1端子21が配列される間隔Swが200μm以下である場合、ドーミングが発生しやすく、異方性接続された構造体において導通抵抗が増加し易かった。
また、第1端子21の配列方向の幅Lwが狭い場合、第1端子21と第2端子31との間で導通路を形成するための面積が狭くなるため、ドーミングが発生した際に導通抵抗が増加する可能性が高かった。具体的には、第1端子21の配列方向の幅Lwが200μmよりも狭い場合、ドーミングが発生した際に導通抵抗が増加する可能性が高かった。
さらに、ドーミングは、第1の電子部品20、または第2の電子部品30のいずれかが、PET(Polyethylene terephthalate)等の剛性が低いフィルム基材である場合、電子部品が変形しやすいため、発生しやすかった。このような電子部品を異方性導電接続する場合、導電粒子11の押し潰し不良が顕著に生じてしまう。
なお、タッチパネル型表示装置に用いられる基板または電子部品では、基板または電子部品の背面にOCA(Optically Clear Adhesive)などの光学接着層、またはOCR(Optically Clear Resin)からなる層が設けられることが多い。ただし、このような層は、ドーミングに追随して変形してしまうため、ドーミングによる導電粒子11の押し潰し不良を改善するものではなかった。
そこで、ドーミングが発生した場合でも確実に電子部品同士の導通を確保するために、例えば、緩衝材50を介して加圧ツール40から加える圧力を増加させることで、第1端子21の中央領域Rcにおける第1端子21と第2端子31との間隙を狭くすることが検討されている。しかしながら、このような場合、第1端子21の端部領域Reに加えられる圧力が過大になるため、第1端子21が割れてクラックが生じてしまうことがあった。また、第1の電子部品20への押し込みが大きくなった結果、第1の電子部品20に働く復元力が大きくなるため、第1の電子部品20と、第2の電子部品30との界面に浮きが発生してしまうことがあった。
本発明者らは、上記の問題点等を鋭意考察することによって、本発明の一実施形態に係る異方性導電接続構造体を想到するに至った。本発明の一実施形態に係る異方性導電接続構造体は、第1端子21の端部領域Reにおける異方性導電材料の流動を抑制することにより、異方性導電接続した第1の電子部品20、または第2の電子部品30のドーミングを抑制する。これにより、本実施形態に係る異方性導電接続構造体では、第1端子21の中央領域Rcおよび端部領域Reのいずれも加圧ツール40によって均一に加圧することができるため、導通抵抗の増加を抑制することができる。
<2.異方性導電接続構造体>
以下では、図4および図5を参照して、上記にて概要を説明した本実施形態に係る異方性導電接続構造体の構成について具体的に説明する。図4は、本実施形態に係る異方性導電接続構造体を第1端子の配列方向と直交する方向(すなわち、図1のY軸方向)に切断した断面図である。また、図5は、図4の異方性導電接続構造体を加圧ツールで加圧した際の状態を説明する模式図である。
図4に示すように、本実施形態に係る異方性導電接続構造体は、第1端子210が設けられた第1の電子部品200と、第2端子310が設けられた第2の電子部品300とを異方性導電接着層100にて接着した構造体である。
なお、本実施形態に係る異方性導電接続構造体は、例えば、タッチパネルおよびタッチセンサなどの表示装置に備えられる。すなわち、本実施形態に係る異方性導電接続構造体は、タッチパネルおよびタッチセンサなどの表示装置に用いられる第1および第2の電子部品200、300を互いに接続した構造体である。
第1の電子部品200、および第2の電子部品300は、端子、電極および配線パターン等が形成されたチップ、フィルム、または基板などである。具体的には、第1の電子部品200、および第2の電子部品300は、集積回路チップ(ICチップ)、TAB(Tape Automated Bonding)テープ、フレキシブルプリント基板(Flexible Prited Circuits:FPC)、ガラス基板、または樹脂基板などであってもよい。例えば、第1の電子部品200は、TABテープ、またはフレキシブルプリント基板などの剛性が低い基材の電子部品であってもよく、第2の電子部品300は、ガラス基板、または樹脂基板などの剛性が高い基材の電子部品であってもよい。
また、第1の電子部品200、または第2の電子部品300の少なくともいずれかの弾性率は、7GPa以下であってもよい。弾性率が低い電子部品は、変形しやすいため、異方性導電接続の際にドーミングが発生しやすい。そのため、弾性率が7GPa以下の電子部品に対して本実施形態に係る技術を適用することにより、より好適にドーミングの発生を抑制し、導通抵抗の増加を抑制することができる。なお、第1の電子部品200、および第2の電子部品300の基材のうち、弾性率が7GPa以下のものとしては、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)フィルムなどを例示することができる。
第1の電子部品200には、所定の方向(例えば、X軸方向)に配列された複数の第1端子210が設けられ、第2の電子部品300には、第1端子210と対向する位置に第2端子310が設けられる。また、第1端子210と、第2端子310とは、導電粒子110によって電気的に接続されている。
第1端子210、および第2端子310の材質は、導電性を有する材料であればどのようなものであってもよい。例えば、第1端子210、および第2端子310は、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、スズ、鉛、クロム、コバルト、タングステン、モリブデン、銀、金、および白金などの導電性が高い金属を単独または2種以上用いて形成されてもよい。
また、第1端子210、および第2端子310の配列方向(すなわち、X軸方向)における幅は、例えば、200μmよりも狭くともよく、好ましくは、100μm以下であってもよい。このような場合、第1端子210と第2端子310との間で導通路を形成する面積が狭くなるため、ドーミングが発生した際に導通抵抗が増加する可能性が高い。そのため、本実施形態に係る技術を適用することによって、より好適に導通抵抗の増加を抑制することができる。
さらに、第1端子210、および第2端子310のそれぞれの配列方向における間隔は、例えば、200μm以下であり、好ましくは100μm以下であってもよい。このような場合、緩衝材500を介して加圧ツール400によって加圧した際に、異方性導電接着層100が流動可能な空間が狭く、加圧ツール400からの押圧力に対する抵抗が増加しやすい。そのため、本実施形態に係る技術を適用することによって、より好適にドーミングの発生を抑制し、導通抵抗の増加を抑制することができる。
異方性導電接着層100は、導電粒子110と、UV光などのエネルギー線または熱で硬化する硬化性樹脂とを含む接着剤層である。異方性導電接着層100は、硬化性樹脂によって第1の電子部品200と第2の電子部品300とを接着し、導電粒子110によって第1端子210と、第2端子310との間を電気的に接続する。
硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂またはアクリル樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、または脂環式エポキシ樹脂などを用いることができる。アクリル樹脂としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エポキシアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアネレート、またはウレタンアクリレートなどを用いることができる。また、これらの硬化性樹脂は、1種単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いられてもよい。
硬化性樹脂は、硬化剤と併用されることにより、加圧時に硬化し、第1の電子部品200と第2の電子部品300とを接着する。硬化剤としては、例えば、エポキシ樹脂を硬化させるアニオンまたはカチオン重合型硬化剤、アクリレート樹脂を硬化させるラジカル重合型硬化剤などを適宜選択して用いることができる。また、硬化剤は、通常では反応性が低いものの、熱、光、加圧等のトリガにより活性化されて硬化反応を開始させる硬化剤(いわゆる、潜在性硬化剤)であってもよい。
導電粒子110は、例えば、金属粒子、および金属被覆樹脂粒子である。具体的には、導電粒子110は、ニッケル、コバルト、銅、銀、金、またはパラジウムなどの金属粒子を用いることができる。また、導電粒子110は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、またはスチレン−シリカ複合樹脂などのコア樹脂粒子の表面をニッケル、銅、金、またはパラジウムなどの金属で被覆した粒子を用いることも可能である。さらに導電粒子110の表面には、金もしくはパラジウムの薄膜、または圧着時には破壊される程度に薄い絶縁樹脂の薄膜などが形成されてもよい。
導電粒子110の粒子径(すなわち、導電粒子110の直径の個数平均値)は、例えば、1μm以上20μm以下であってもよく、好ましくは5μm以上15μm以下であってもよい。なお、導電粒子110の粒子径は、例えば、レーザー回折・散乱法、または画像型の粒度分布測定装置(例えば、FPIA−3000(マルバーン社製))などによって測定することが可能である。
さらに、異方性導電接着層100は、膜形成樹脂として、平均分子量が10000〜80000程度のエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂などをさらに含んでもよく、その他の添加剤として、シランカップリング剤、無機フィラー、着色剤、酸化防止剤、および防錆剤等を含んでもよい。
このような異方性導電接着層100は、例えば、PETなどのベースフィルム上に塗布された異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film:ACF)であってもよい。このような場合、異方性導電接着層100は、単層で形成されてもよく、複数層にて形成されてもよい。また、異方性導電接着層100は、ペースト状の異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste:ACP)であってもよい。
本実施形態に係る異方性導電接続構造体において、第1端子210の配列方向と直交する接続方向(すなわち、Y軸方向)の異方性導電接着層100の一端は、第1の電子部品200、または第2の電子部品300のいずれかの端部よりも突出している。具体的には、接続方向の異方性導電接着層100の一端は、第1の電子部品200、または第2の電子部品300のいずれかの端部よりも0.2μm以上突出していてもよい。なお、異方性導電接着層100の一端の突出量は、特に上限は限定されないが、例えば、1000μm以下であってもよい。
これにより、図5に示すように、本実施形態に係る異方性導電接続構造体では、加圧されていない異方性導電接着層100の端部は、端部領域Reの異方性導電接着層100の流動を抑制する。したがって、端部領域Reが先に押し込まれることがないため、中央領域Rcで異方性導電接着層100は過大に残留せずに流動し、加圧ツール400からの押圧力を端部領域Reおよび中央領域Rcでほぼ均一にすることができる。
よって、本実施形態に係る異方性導電接続構造体では、加圧ツール400からの押圧力が第1端子210の全域でほぼ均一になるため、第1端子210と第2端子310との間隙をほぼ均一にすることができ、ドーミングを抑制することができる。これにより、本実施形態に係る異方性導電接続構造体では、第1端子210の全域にわたって導電粒子110を押し潰し、導通路を形成することができるため、導通抵抗の増加を抑制することができる。
ここで、第1端子210と第2端子310との間隙の大きさは、端部領域Reと、中央領域Rcとの間で差が導電粒子110の粒子径の40%以下である。第1端子210と第2端子310との間隙の大きさの差が導電粒子110の粒子径の40%以下である場合、導電粒子110が押し潰されない領域ができることを防止することができる。これにより、本実施形態に係る異方性導電接続構造体では、第1端子210の全域にわたって導電粒子110を適正に押し潰すことができるため、第1の電子部品200と、第2の電子部品300との間に安定した導通を形成することができる。
<3.異方性導電接続方法>
続いて、本実施形態に係る異方性導電接続構造体を作製する接続方法について説明する。
まず、第2端子310が設けられた第2の電子部品300上に導電粒子110を含む異方性導電接着層100が形成される。異方性導電接着層100の形成方法は、異方性導電フィルムを貼り付ける方法であってもよく、異方性導電ペーストを公知のコーティング法を用いて塗布する方法であってもよい。
ここで、第2の電子部品300上に設けられた異方性導電接着層100の厚みは、40μmよりも薄いことが好ましい。異方性導電接着層100の厚みが40μm以上である場合、加圧ツール400からの加圧によって、第1の電子部品200の第1端子210と、第2の電子部品300の第2端子310との間で導電粒子110が押し潰されず、導通路が形成されにくくなる。したがって、第1の電子部品200と、第2の電子部品300とを異方性導電接続するためには、加圧前の異方性導電接着層100は、40μmよりも薄く形成されることが望まれる。
次に、第1の電子部品200の第1端子210と、第2の電子部品300の第2端子310とが対向するように、異方性導電接着層100上に第1の電子部品200が載置され、仮圧着される。仮圧着の方法および条件は、公知の方法および条件を用いることができるが、例えば、仮圧着は、異方性導電接着層100が硬化しない程度に加熱および加圧することで行われてもよい。
次に、加圧ツール400によって緩衝材500を介して加圧および加熱することで、仮圧着された第1の電子部品200、および第2の電子部品300を本圧着する。具体的には、加圧ツール400からの加熱により、異方性導電接着層100に含まれる硬化性樹脂を硬化させ、第1の電子部品200、および第2の電子部品300を接着する。また、加圧ツール400からの加圧によって、第1の電子部品200の第1端子210と、第2の電子部品300の第2端子310との間で導電粒子110を押し潰し、導通路を形成する。
なお、加圧ツール400と、第1の電子部品200との間に介在される緩衝材500は、シート状の弾性体または塑性体である。例えば、緩衝材500は、シリコンラバー、ポリテトラフルオロエチレン、またはポリエチレンテレフタラートなどで形成される。緩衝材500の厚みは、例えば、50μm〜600μmである。なお、緩衝材500の厚みは、薄いほどドーミングを抑制しやすいが、製造コストを低減するためには、緩衝材500(シリコンラバー製など)を繰り返し使用することが望ましい。このような場合、緩衝材500には、ある程度の厚みが求められる。このような場合、緩衝材500の厚みは、好ましくは、200μm〜600μmである。
ここで、本実施形態に係る異方性導電接続方法では、第1端子210の配列方向と直交する接続方向(すなわち、Y軸方向)の異方性導電接着層100の一端は、第1の電子部品200の端部から加圧ツール400のY軸方向の長さの13%以上突出している。
このような場合により、図5に示すように、加圧ツール400によって加圧されていない異方性導電接着層100の端部は、端部領域Reの異方性導電接着層100の流動を抑制するように機能する。そのため、上述したように、端部領域Reが先に加圧ツール400によって押し込まれることが抑制されるため、加圧ツール400からの押圧力を端部領域Reおよび中央領域Rcでほぼ均一にすることができる。また、異方性導電接着層100の一端の突出量は、特に上限は限定されないが、例えば、異方性導電接着層100の一端は、第1の電子部品200の端部から加圧ツール400のY軸方向の長さの70%以下で突出していてもよい。
なお、第1端子210または第2端子310の電子部品内の平面位置によっては、異方性導電接着層100の形成が困難になることがある。そのため、第1端子210または第2端子310は、それぞれの電子部品の端部から200μm以上離れて設けられていることが好ましい。
したがって、本実施形態に係る異方性導電接続方法によれば、第1端子210の全域にわたって第1端子210と第2端子310との間隙の大きさの差を導電粒子110が適正に押し潰される範囲内とすることができる。よって、本実施形態に係る異方性導電接続方法によれば、第1端子210の全域にわたって適正に導電粒子110を押し潰すことができるため、導通抵抗の増加を抑制することができる。
なお、異方性導電接着層100のY軸方向の長さは、加圧ツール400による仮圧着および本圧着の前後で略一定である。
また、本実施形態に係る異方性導電接続方法では、第1の電子部品200、および第2の電子部品300に対して、加圧ツール400から加圧される圧力は、2MPa以下であることが好ましい。加圧ツール400から加圧される圧力が2MPaよりも大きい場合、第1端子210に加えられる圧力が過大になり、第1端子210にクラックが生じる可能性があるため、好ましくない。また、第1の電子部品200の変形が大きくなることで、第1の電子部品200に働く復元力が大きくなり、第1の電子部品20と、第2の電子部品30との界面に浮きが発生してしまう可能性があるため、好ましくない。
本実施形態に係る異方性導電接続方法によれば、加圧ツール400から加えられる圧力が低い場合でも、適正に導電粒子110を押し潰し、第1の電子部品200と、第2の電子部品300との間で安定した導通路を形成することができる。なお、加圧ツール400から加圧される圧力の下限値は、例えば、0.25MPaである。
さらに、本実施形態に係る異方性導電接続方法では、接続方向(すなわち、Y軸方向)の加圧ツール400の長さの中心線と、接続方向の異方性導電接着層100の長さの中心線とは、略一致していることが好ましい。
このような場合、異方性導電接着層100の接続方向の両端部において、加圧ツール400によって押圧された領域の異方性導電接着層100が流動することを抑制することができる。したがって、本実施形態に係る異方性導電接続方法によれば、加圧ツール400によって押圧された領域における押圧力をほぼ均一にすることができるため、適正に導電粒子110を押し潰すことで、導通抵抗の増加を抑制することができる。
以上にて説明したように、本実施形態に係る異方性導電接続構造体、および異方性導電接続方法によれば、接続した電子部品が変形するドーミング現象を抑制することで、接続した電子部品の間で導通抵抗が増加することを抑制することが可能である。
<4.変形例>
続いて、図6を参照して、本実施形態に係る異方性導電接続構造体の変形例について説明する。本変形例に係る異方性導電接続構造体は、第1端子210または第2端子310少なくともいずれかの端子の形状に特徴がある。図6は、変形例に係る異方性導電接続構造体が備える端子の平面形状の一例を示した模式図である。
図6に示すように、本変形例に係る異方性導電接続構造体において、第1端子210または第2端子310少なくともいずれかの端子は、中央部が端部よりも幅が狭くなった平面形状を有する。以下では、第1端子211を例示して説明する。
具体的には、第1端子211の中央部の配列方向(すなわち、X軸方向)の幅Nwは、第1端子211の端部のX軸方向の幅Lwの方よりも小さく、例えば、第1端子211の端部の幅Lwの90%以下であってもよい。このような構成によれば、加圧ツール400にて加圧した際に、異方性導電接着層100の硬化性樹脂が流動する空間を大きくすることができるため、ドーミングの発生を抑制することができる。
本変形例において、第1端子211の平面形状は、第1端子211の中央部のX軸方向の幅Nwが第1端子211の端部のX軸方向の幅Lwの方よりも小さくなる形状であれば、特に限定されない。例えば、第1端子211の平面形状は、図6に示すように、ダンベル形状であってもよい。なお、第1端子211の平面形状は、直線のみで構成されていてもよく、曲線のみで構成されていてもよく、直線および曲線で構成されていてもよい。また、第1端子211の平面形状は、Y軸方向に対称であってもよく、非対称であってもよい。
例えば、第1端子211の平面形状の輪郭は、波状の繰り返し単位を有してもよく、折れ線状の鋭角な角を有してもよい。このように、第1端子211の平面形状の輪郭の長さが長くなる場合、第1の電子部品200と、第2の電子部品300との接着強度を向上させることができる。
また、第1端子211において、幅がNwであるY軸方向の長さNLは、加圧ツール400のY軸方向の長さTLの1/3以上9/10以下であることが好ましい。幅がNwであるY軸方向の長さNLがTLの1/3未満である場合、導電粒子110の捕捉性が低下し、導通路の形成が不安定になるため、好ましくない。また、幅がNwであるY軸方向の長さNLがTLの9/10を超える場合、異方性導電接着層100の硬化性樹脂が流動する空間を確保する効果が得られなくなるため、好ましくない。
さらに、第1端子211において、中央部のX軸方向の幅Nwと、幅がNwであるY軸方向の長さNLとの比Nw/NLは、0.25以上1.0以下であることが好ましい。Nw/NLが0.25未満である場合、導電粒子110の捕捉性が低下し、導通路の形成が不安定になるため、好ましくない。また、Nw/NLが1.0を超える場合、異方性導電接着層100の硬化性樹脂が流動する空間を確保する効果が得られなくなるため、好ましくない。
なお、図6において、異方性導電接着層100のY軸方向の長さALは、加圧ツール400のY軸方向の長さTLの126%以上であってもよい。このような場合、異方性導電接着層100のY軸方向の端部は、いずれも加圧ツール400の端部から加圧ツール400のY軸方向の長さALの13%以上突出することができる。
なお、第1端子210および第2端子310のうち、高さが高い端子が上述した平面形状を有していれば、上述した効果を得ることができる。例えば、異方性導電接続構造体がFOG(Film On Glass)である場合、ガラス基板に設けられた端子は、相対的に高さが低いため、上述した平面形状を有していなくともよい。ただし、第1端子210および第2端子310の全ての端子が上述した平面形状を有していてもよいことは言うまでもない。
以下では、実施例および比較例を参照しながら、本実施形態に係る異方性導電接続構造体、および異方性導電接続方法について、より詳細に説明する。なお、以下に示す実施例は、本実施形態に係る異方性導電接続構造体、および異方性導電接続方法の実施可能性および効果を示すための一例であり、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、X軸方向およびY軸方向の定義は、図1と同様とする。
(実施例1)
まず、第1の電子部品として、端子高さが12μmであり、端子の配列方向の幅が100μmであり、端子の配列方向の間隔が100μm(L/S比は、1:1)であり、Cu/Ni/Auからなる端子を有するFPCを用意した。
また、第2の電子部品として、酸化インジウムスズ(tin−doped indium oxide:ITO)膜を全面に成膜した0.7mm厚のガラス基板(Y軸方向15mm×X軸方向80mm)を用意した。
次に、ガラス基板のITO膜が成膜された面に、異方性導電接着層として、Y軸方向の長さ1.9mmの異方性導電フィルム(デクセリアルズ製CP920AM−16、厚み16μm、導電粒子の粒子径10μm)を貼り付けた。
続いて、異方性導電フィルム上に、端子が設けられた面がガラス基板と対向するようにFPCを載置し、仮圧着した。さらに、仮圧着したガラス基板、異方性導電フィルム、およびFPCを熱圧着装置(東レエンジニアリング社製FC1000)によって、500μm厚の離型処理されたシリコンラバーを緩衝材として用い、150℃−1MPa−5秒間の条件で熱圧着し、実施例1に係る異方性導電接続構造体を作製した。
なお、加圧ツールのY軸方向の長さは、1.5mmであった。また、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から0.2mm突出するようにして本圧着した。
(実施例2)
異方性導電フィルムのY軸方向の長さを2.1mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から0.3mm突出するようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(実施例3)
異方性導電フィルムのY軸方向の長さを2.3mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から0.4mm突出するようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(実施例4)
異方性導電フィルムのY軸方向の長さを4.0mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から1.0mm突出するようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(実施例5)
第1の電子部品として、端子の配列方向の幅が200μm、端子の配列方向の間隔が200μm(L/S比は、1:1)であるFPCを用い、異方性導電フィルムのY軸方向の長さを1.9mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から0.2mm突出するようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(比較例1)
異方性導電フィルムのY軸方向の長さを1.5mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部が加圧ツールの端部から突出しないようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(比較例2)
異方性導電フィルムのY軸方向の長さを1.7mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部がY軸方向に加圧ツールの端部から0.1mm突出するようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(比較例3)
異方性導電フィルムの厚みを40μmとした以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(参考例)
第1の電子部品として、端子の配列方向の幅が200μm、端子の配列方向の間隔が200μm(L/S比は、1:1)であるFPCを用い、異方性導電フィルムのY軸方向の長さを1.5mmとし、本圧着時に、異方性導電フィルムの端部が加圧ツールの端部から突出しないようにして本圧着した以外は、実施例1と同様にして異方性導電接続構造体を作製した。
(評価方法)
上記にて作製した実施例1〜5、比較例1〜3、および参考例に係る異方性導電接続構造体を以下の評価方法によって評価した。なお、評価結果は、以下の表1に示した。
デジタルマルチメーター(デジタルマルチメーター7561、横河電機社製)を用いて、異方性導電接続構造体の導通抵抗(Ω)を測定した。具体的には、デジタルマルチメーターを用いて、FPCとガラス基板との接続部を含む経路の抵抗値を測定した。
また、異方性導電接続構造体を切断し、切断面を研磨した後、研磨した切断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)にて観察し、切断面の画像からFPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の大きさを測定した。
(評価結果)
実施例1〜5、比較例1〜3、および参考例に係る異方性導電接続構造体の評価結果を以下の表1に示す。
なお、表1において、異方性導電フィルムのY軸方向の突出量の割合は、加圧ツールのY軸方向の長さ(1.5mm)に対する割合で示した。端子の端部と中央部との間隙の差の割合は、異方性導電フィルムに含まれる導電粒子の粒子径(10μm)に対する割合で示した。
また、表1において、「L/S」とは、端子の配列方向の幅(L)と、端子の配列方向の間隔(S)とを比率の形式で表したものであり、「OL」とは、抵抗値が測定範囲を超えており、測定できなかったことを表す。
Figure 2017130525
表1の結果を参照すると、実施例1〜4に係る異方性導電接続構造体では、異方性導電フィルムの突出量が本実施形態の閾値を超えているため、FPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の差が端部と中央部とで小さくなっていることがわかる。また、実施例1〜4に係る異方性導電接続構造体は、導電粒子の粒子径に対するFPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の差の割合が本実施形態の範囲に含まれているため、導通抵抗が低くなっていることがわかる。
一方、比較例1および2に係る異方性導電接続構造体は、異方性導電フィルムの突出量が本実施形態の閾値未満であるため、FPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の差が端部と中央部とで大きくなっていることがわかる。そのため、比較例1および2に係る異方性導電接続構造体は、導通抵抗が高くなっていることがわかる。また、FPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の差が端部と中央部とで大きい場合、異方性導電フィルムの硬化性樹脂の劣化が生じることにより、接続不良が生じる可能性があるため、好ましくない。
また、比較例3に係る異方性導電接続構造体は、接続に用いた異方性導電フィルムの厚みが本実施形態の閾値を超えているため、FPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間で導通路が形成されておらず、異方性導電接続がされていないことがわかる。
なお、参考例に係る異方性導電接続構造体は、端子の配列方向の幅が200μmであり、導通路を形成する面積が広いため、導通抵抗が低くなっている。このように端子の配列方向の幅が広い場合でも、実施例5にて示すように、異方性導電フィルムの突出量が本実施形態の範囲に含まれるようにすることで、FPC上の端子と、ガラス基板上のITO膜との間隙の変化を小さくし、ドーミングを抑制することができる。
以上にて説明したように、本実施形態に係る異方性導電接続構造体は、接続した電子部品が変形するドーミング現象を抑制し、電子部品間の導通抵抗が増加することを抑制することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 異方性導電接着層
110 導電粒子
200 第1の電子部品
210 第1端子
300 第2の電子部品
310 第2端子
400 加圧ツール
Re 端部領域
Rc 中央領域

Claims (8)

  1. 200μm以下の間隔で配列された複数の第1端子を有する第1の電子部品と、
    前記第1端子の各々と対向する複数の第2端子を有する第2の電子部品と、
    前記第1端子と前記第2端子との各々の間に挟持された導電粒子を含み、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを異方性導電接続する異方性導電接着層と、
    を備え、
    前記第1端子の配列方向と直交する接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、いずれかの電子部品の端部よりも突出しており、
    前記第1端子の中央部と前記第2端子との間隙の大きさは、前記接続方向の前記第1端子の端部と前記第2端子との間隙の大きさに対して、前記導電粒子の粒子径の40%以下の差を有する、異方性導電接続構造体。
  2. 配列方向の前記第1端子の幅は、100μm以下であり、前記第1端子同士の間隔は、100μm以下である、請求項1に記載の異方性導電接続構造体。
  3. 前記第1の電子部品、または前記第2の電子部品の少なくともいずれかの弾性率は、7GPa以下である、請求項1または2に記載の異方性導電接続構造体。
  4. 前記接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、いずれかの電子部品の端部よりも0.2μm以上突出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の異方性導電接続構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の異方性導電接続構造体を備える、表示装置。
  6. 複数の第2端子を有する第2の電子部品の上に、200μm以下の間隔で配列された複数の第1端子を有する第1の電子部品を、前記第2端子の各々と前記第1端子の各々とが対向するように、厚みが40μmより薄く導電粒子を含む異方性導電接着層を介して配置するステップと、
    前記第1の電子部品を前記第1端子が存在しない面から加圧ツールによって加圧して、前記第1の電子部品と前記第2の電子部品とを異方性導電接続するステップと、
    を含み、
    前記第1端子の配列方向と直交する接続方向の前記異方性導電接着層の一端は、前記第1の電子部品の端部よりも、前記接続方向の前記加圧ツールの長さの13%以上突出している、異方性導電接続方法。
  7. 前記加圧ツールによって加圧される圧力は、2MPa以下である、請求項6に記載の異方性導電接続方法。
  8. 前記接続方向の前記加圧ツールの長さの中心線と、前記接続方向の前記異方性導電接着層の長さの中心線とは、略一致している、請求項6または7に記載の異方性導電接続方法。

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