JP2017129017A - エンジンの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、以下の説明では、エンジン本体2(図1参照)の気筒列方向おけるトランスミッション7側を「エンジン後側」と称し、その反対側を「エンジン前側」と称することがある。
図4に示されるように、本実施形態におけるシリンダブロック3は、4つの気筒♯1〜♯4と、これら4つの気筒を囲むいわゆるオープンデッキ型のブロック側ウォータジャケット30と、気筒列方向の一端部に開口し、ブロック側ウォータジャケット30に冷却液を導入する冷却液入口部31(図5参照)と、エンジン本体2を車幅方向一端側(本実施形態では右側)のサイドフレーム(図示略)に固定するエンジンマウント用ブラケット33(図2参照)をシリンダブロック3の側面に取り付けるための複数のボス部32とを備えている。
シリンダヘッド4は、本実施形態では、図1に示されるように、ブロック側ウォータジャケット30と連通するヘッド側ウォータジャケット60と、このヘッド側ウォータジャケット60における気筒列方向一端部に設けられた冷却液出口部41とを備えている。本実施形態では、図6に示されるように、ヘッド側ウォータジャケット60は、燃焼室の上部(弁座付近)を冷却する燃焼室冷却用ウォータジャケット60a,60b,60cと、排気ポート周辺を冷却する図外の排気ポート冷却用ウォータジャケットとを備えている。排気ポート冷却用ウォータジャケットは、燃焼室冷却用ウォータジャケット60a,60b,60cと連通している。
オイルパン9は、エンジンオイルを貯留する容器である。オイルパン9の気筒列方向一端側の側面は、その上端部よりも下側の部分が当該上端部よりも気筒列方向の他端側に窪んでおり、その窪んだ部分(側部)9a(図2参照。以下、「窪み部9a」と称する)を有している。窪み部9aは、シリンダブロック3の気筒列方向一端側の側面よりも、気筒列方向他端側に位置している。また、オイルパン9の気筒列方向に沿って形成された側部には、図2、図3に示すようにオイルクーラ13とオイルフィルタ14が取り付けられており、オイルポンプ91から供給されるオイルをオイルパン9の壁部に形成された図示しないオイル通路を介してオイルフィルタ14とオイルクーラ13に流通させるようにしている。
機械式ウォータポンプ5は、クランク軸の回転力を受けて駆動されるように構成されている。機械式ウォータポンプ5は、シリンダブロック3の気筒列方向の一端部に取り付けられている。
トランスミッション7は、クランク軸の回転数やトルクを変換して、その変換した回転数やトルクをドライブシャフト等に伝達する。トランスミッション7の気筒列方向他端部には、トランスミッション7を車幅方向他端側(本実施形態では左側)のサイドフレーム(図示略)に固定するトランスミッションマウント用ブラケット(図示略)をトランスミッション7に取り付けるための複数のボス部(図示略)が備えられている。
ラジエータ6は、本実施形態では、図2に示されるように、車幅方向(本実施形態では気筒列方向)に沿った長辺を有する長方形状のラジエータコア65と、このラジエータコア65の上端(上辺)に沿って延びるようにラジエータコア65に接続されたアッパタンク63と、ラジエータコア65の下端(下辺)に沿って延びるようにラジエータコア65に接続されたロアタンク64とを備えるダウンフロー型のラジエータである。
オイルポンプ91(図7参照)は、オイルパン9内のエンジンオイルを汲み上げて、オイルフィルタ14とオイルクーラ13を通過してエンジン本体2内の所要箇所に供給するものである。所要箇所に供給されたオイルは、エンジン本体2内の油路やクランクケースを通じてオイルパン9内に戻る。本実施形態におけるオイルポンプ91は、シリンダブロック3の気筒列方向他端部(エンジン後側端部)、具体的には、上記流量制御弁8とは反対側の位置に設けられている。オイルポンプ91は、クランク軸80aの回転力によって駆動される。
動力伝達機構92は、クランク軸80aの回転力を、オイルポンプ駆動軸90a、吸気弁駆動軸(吸気側カム軸)32a、および排気弁駆動軸(排気側カム軸)41aに伝達するものである。動力伝達機構92は、本実施形態では、クランク軸80aに形成されたクランク用スプロケット80と、オイルポンプ駆動軸90aに固定されたポンプ用スプロケット90と、吸気弁駆動軸32aに固定された吸気弁用スプロケット32と、排気弁駆動軸41aに固定された排気弁用スプロケット41と、クランク用スプロケット80およびポンプ用スプロケット90に巻き掛けられる第1タイミングチェーン43と、クランク用スプロケット80、吸気弁用スプロケット32、および排気弁用スプロケット41に巻き掛けられる第2タイミングチェーン50と、第1タイミングチェーン43を押さえる第1押圧部材(チェーンテンショナー)19と、第2タイミングチェーン50を押さえる第2押圧部材(チェーンテンショナー)60とを備えている。
第1冷却液管10は、図1〜3に示される例では、第1冷却液管10は、流量制御弁8よりも上流側の部分10a(以下、「上流側部分10a」と称する)と、流量制御弁8よりも下流側の部分10b(以下、「下流側部分10b」と称する)とを有している。図2,3に示される例では、第1冷却液管10の下流側部分10bは、エンジン本体2における気筒列方向一端側において、湾曲しながら機械式ウォータポンプ5の吸込口から流量制御弁8まで斜め下方に延びている。また、第1冷却液管10の上流側部分10aは、エンジン本体2における気筒列方向のラジエータ6に沿って延び一端側において、若干湾曲しながら流量制御弁8からラジエータ側冷却液導出部62まで略水平方向に延びている。
第2冷却液管11は、図2,3に示されるように、全長にわたりエンジン本体2における気筒列方向一端側に位置している。図2,3に示される例では、第2冷却液管11は、エンジン本体2における気筒列方向の一端側において、若干湾曲しながら冷却液出口部41からラジエータ側冷却液導入部61まで略水平方向に延びている。
分岐管12は、ラジエータ6をバイパスする機能と、補機に冷却液を供給する機能とを有している。本実施形態における分岐管12の途中部には、オイルクーラ13やATFウォーマ等の補機が介設されている。なお、図1に示される例では、分岐管12の本数が1本とされているが、複数本であってもよい。
流量制御弁8には、第1冷却液管10と分岐管12とが個別に接続されるとともに開度を調節可能な複数のポートを有している。例えば、エンジン始動時には、ラジエータ6から延びる第1冷却液管10aと接続されるポートを閉じて、分岐管12と接続されるポートを開くことにより、ラジエータ6への冷却液の供給が停止され、ブロック側ウォータジャケット30およびヘッド側ウォータジャケット60等を冷却液が通過する。これにより、冷却液の昇温が促進され、エンジン始動時の暖気が促進される。また、エンジン1の暖気が終了した後には、ラジエータ6から延びる第1冷却液管10aと接続されるポートを開くとともに、分岐管12と接続されるポートを開くことにより、ラジエータ6を冷却液が通過するとともに、ブロック側ウォータジャケット30およびヘッド側ウォータジャケット60等を冷却液が通過する。これにより、エンジン本体2等を適切に冷却することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
2 エンジン本体
3 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
5 機械式ウォータポンプ
6 ラジエータ
8 流量制御弁
9 オイルパン
10 第1冷却液管(第1冷却液通路)
11 第2冷却液管(第2冷却液通路)
30 ブロック側ウォータジャケット
31 冷却液入口部
33 エンジンマウント用ブラケット
40 ヘッド側ウォータジャケット
41 冷却液出口部
61 ラジエータ用冷却液導入部
62 ラジエータ用冷却液導出部
Claims (5)
- シリンダブロックおよび当該シリンダブロックに結合されたシリンダヘッドを含むエンジン本体と、当該エンジン本体の下部に結合されたオイルパンとを備える直列多気筒エンジンを冷却する装置であって、
前記シリンダブロックから前記シリンダヘッドにわたり形成されたウォータジャケットと、
前記エンジン本体における気筒列方向の一端部に開口し、前記ウォータジャケットに冷却液を導入する冷却液入口部と、
前記エンジン本体における気筒列方向の一端部に開口し、前記ウォータジャケットから冷却液を導出する冷却液出口部と、
前記エンジン本体における気筒列方向の一端部に設けられ、前記冷却液入口部を介して前記ウォータジャケットに冷却液を供給するウォータポンプと、
前記エンジン本体の冷却液を導入するラジエータ用冷却液導入部および冷却液を導出するラジエータ用冷却液導出部を有するラジエータと、
前記ウォータポンプと前記ラジエータ用冷却液導出部とを繋ぐ第1冷却液通路と、
前記冷却液出口部と前記ラジエータ用冷却液導入部とを繋ぐとともに、全長にわたり前記エンジン本体における気筒列方向の一端側に位置する第2冷却液通路と、
前記第1冷却液通路に介設されるとともに、当該第1冷却液通路を流れる冷却液の流量を制御する流量制御弁とを備え、
前記流量制御弁は、前記エンジン本体における気筒列方向の一端側のオイルパンの側部に配置した、エンジンの冷却装置。 - 前記エンジン本体の気筒列方向における他端部には、オイルポンプと、クランク軸の回転力を前記オイルポンプに伝達する動力伝達機構とが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの冷却装置。
- 前記エンジン本体の気筒列方向における他端部には、さらにクランク軸の回転力を吸排気弁を開閉駆動する吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに伝達する動力伝達機構が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のエンジンの冷却装置。
- 前記直列多気筒エンジンは、気筒列方向が車幅方向を向くように配置された横置きエンジンであり、前記シリンダブロックの気筒列方向における一端部に、前記エンジン本体を車両のサイドフレームに固定するためのエンジンマウント用ブラケットが取り付けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のエンジンの冷却装置。
- 前記エンジン本体における気筒列方向の一端側以外のオイルパンの側部には、エンジンオイルと熱交換するオイルクーラが取付られ、このオイルクーラは、前記第2冷却液通路から分岐し前記流量制御弁に接続される冷却液の分岐通路に配設されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のエンジンの冷却装置。
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