JP2017128788A - 銀めっき液、および銀被覆銅微粒子の製造方法 - Google Patents

銀めっき液、および銀被覆銅微粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子機器の配線層や電極等の形成に利用される樹脂型ペーストや焼成型ペーストの主たる成分となる銀被覆銅微粒子を製造するために用いる銀めっき液および銀被覆銅微粒子の製造方法を提供する。【解決手段】 銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を含有する銀めっき液であって、含有量は銀が3〜10g/L、ホスフィン化合物が12〜40g/L、トリアゾール化合物が0.15〜0.5g/Lであり、pHが2〜4であることを特徴とする銀めっき液などによって提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、銀めっき液、および銀被覆銅微粒子の製造方法に関するものであり、より詳しくは、高い耐酸化性、高い導電性を有し、低コストで、かつ、低温焼結性に優れる銀被覆銅微粒子を製造するための銀めっき液、および電子機器の配線層や電極等の形成に利用される樹脂型ペーストや焼成型ペーストの主たる成分となる銀被覆銅微粒子を効率的に得るための製造方法に関する。
電子部品の配線材料として銀が用いられているが、年々高機能化が進むとともに、銀配線の低価格化への要望も強くなっている。
銀配線は、通常、ペースト中に含まれる銀微粒子を焼結する手法により製造される。消費量の多い配線材料に銀微粒子が用いられるのは、空気中で焼結して配線を形成する際に、高い耐酸化性、及び高い導電性という優れた特性を得ることにあるが、高価なために代替材料が求められてきた。
銀微粒子の代替材料には、銅、ニッケル、金などの微粒子があり、種々検討されている。しかし、例えば銅微粒子は、安価で高い導電性を有しているが、耐酸化性が低く水素、窒素等、非酸化性雰囲気での焼結を必要とする。ニッケル微粒子は、酸化には強いが導電性が劣る。また、金微粒子は、耐酸化性と高い導電性とを併せ持つ反面、非常に高価である。このような状況から、銀配線材料である銀微粒子からの代替は進んでいなかった。
近年、開発され、使用されるようになってきたのが下記のような銀被覆銅微粒子である。
特許文献1には、銀コート銅粉の銀と銅とを熱的に相互拡散させた銀銅複合粉の表面に微粒銀粉を付着させた微粒銀粉付着銀銅複合粉が記載され、優れた低温焼結性が得られることが開示されている。しかし、180℃〜250℃の温度範囲で焼結し得られた導電膜の抵抗値は0.8〜1.5mΩ・cmと高く、近年の低抵抗化の要請に応えるに足る導電性ではない。
特許文献2には、銅を主成分とする銅微粒子表面の少なくとも一部を銀で被覆している微細な銀被覆銅微粒子が提案されている。これを配線材料として使用すると、銀被覆銅微粒子が低温焼成で良好な導電性を有するので、該銀被覆銅微粒子の分散液を基板に塗布し、220℃で焼成すると、得られた導電膜の比抵抗は22〜36μΩ・cmと十分に低抵抗が得られるようになる。ただし、これは窒素中で形成されており、大気中での焼成については言及されていない。
特許文献3には、1〜50質量%のニッケルおよび亜鉛の少なくとも一種を含む銅合金粉末を、7〜50質量%の銀含有層により被覆した、タップ密度が5g/cm以上である銀被覆銅合金粉末が記載されており、体積抵抗率が低い導電膜を形成できるとしている。しかし、大気中、200℃で焼成し得られた導電膜の抵抗値は、33〜65μΩcmと低いものの、銅合金を用いることでコスト増を招き、タップ密度を5以上とするには銅合金粉末の粒度分布を選択制御せねばならず、用途面で制限される。
上記のような特許文献1〜3の微粒銀粉付着あるいは銀被覆銅微粒子を用いて、良好な導電膜を形成するには、焼結温度を概ね200℃以上とする。しかし、近年、大気中で樹脂フィルム上に配線を形成することが主流になっていることから、150℃程度で焼結でき、良好な導電性が得られる銀被覆銅微粒子が必要とされている。
このような低温焼成が可能という特性を満たす銀被覆銅微粒子には、下記特許文献4のような手段で製造されたものしか見当たらない。
特許文献4では、不飽和脂肪酸塩を含む銀錯塩水溶液に、ヒドラジンを添加して銀を還元させるという特定の湿式還元反応で、粒径が比較的大きくかつ低温で焼成可能な銀粉を製造している。例えば、一次粒子平均径が4μm〜15μmであり、結晶子径が5nm〜20nmであり、かつ焼結開始温度が200℃〜350℃の銀粉が得られると記載されている。しかし、銀には自己焼鈍という現象があり、結晶子径を製造時の状態で維持させるには、保管時の温度管理を徹底しなければならず、困難が伴っていた。
上記のように、高い耐酸化性、高い導電性を有し、低コストで、低温焼結性に優れる銀被覆銅微粒子、それを用いた樹脂ペースト、導電膜が求められていた。また、銀被覆銅微粒子は、導電材料として帯電防止塗料に使用されるが、導電材料の導電性を向上させて使用量を削減したいという要請が高まっている。
特開2007−100155号公報 特開2013−079448号公報 特開2015−021137号公報 特開2010−275578号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、高い耐酸化性、高い導電性を有し、低コストで、かつ、低温焼結性に優れる銀被覆銅微粒子を製造するための銀めっき液、および電子機器の配線層や電極等の形成に利用される樹脂型ペーストや焼成型ペーストの主たる成分となる銀被覆銅微粒子を効率的に得るための製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため、鋭意研究を続けた結果、銀めっき液として、銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を含有する銀めっき液を用いると、銀被覆銅微粒子の耐酸化性及び導電性、及び低温焼結性を向上させることができ、さらに得られた銀被覆銅微粒子の表面構造を検討したところ、銅微粒子の表面に銀被膜と銀突起を有する構造が重要であることを見出し、前記特定の銀メッキ液を用いた特定の工程をふむと銀被膜及び突起の形状、突起の存在個数などを調整できることを見出し、本発明を達成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を含有する銀めっき液であって、その含有量は、銀が0.3〜10g/L、ホスフィン化合物が12〜40g/L、トリアゾール化合物が0.15〜0.5g/Lであり、pHが2〜4であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、前記第1の発明において、ホスフィン化合物が、トリアルコキシホスフィン、トリヒドロキシアルキルホスフィンから選ばれる1種以上であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、前記第1の発明において、トリアゾール化合物が、トリアゾール、ハイドロトリアゾール、メチルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾールから選ばれる1種類以上であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、前記第1の発明において、酸性物質が、ハロゲン酸以外の無機酸、有機スルホン酸、有機硫酸、有機亜硫酸、有機硝酸、有機亜硝酸、有機リン酸、有機亜リン酸、および有機カルボン酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、前記第1〜4のいずれかの発明において、ハロゲン含有量が10ppm以下であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、前記第1〜5のいずれかの発明において、さらに、HLB値が7以上の界面活性剤を含有することを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、前記第6の発明の界面活性剤のHLB値が9以上であることを特徴とする銀めっき液が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、前記第1〜7のいずれかの銀めっき液を主液として、還元剤が配合されてなる銀めっき液が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、銅微粒子と銀めっき液を混合し攪拌保持することによって銅微粒子表面に銀被覆を行う工程と、固液分離して該銀被覆銅微粒子を回収する工程を含む銀被覆銅微粒子の製造方法であって、前記銀めっき液として、銀を3〜10g/L、ホスフィン化合物を12〜40g/L、トリアゾール化合物を0.15〜0.5g/L含有し、pHが2〜4であるものを用いることを特徴とする銀被覆銅微粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、前記第9の発明において、銀被覆銅微粒子に対して、炭素数12〜20の脂肪酸、及び/又はHLB値が7以上の界面活性剤を添加して、表面被膜を行う工程を有することを特徴とする銀被覆銅微粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、前記第9又は10の銅微粒子表面に銀被覆を行う工程において、銀めっき液に、還元剤を添加することを特徴とする銀被覆銅微粒子の製造方法が提供される。
本発明の銀めっき液は、銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を特定量含有するので、この銀めっき液を用いて、銀被覆銅微粒子を作製すれば、比較的容易に、銅微粒子が銀被膜及び突起により被覆された銀被覆銅微粒子を得ることができる。
得られた銀被覆銅微粒子を用いて樹脂ペーストを製造し、基板に塗布・焼成した導電膜は導電性に優れ、また銀被覆銅微粒子を用いて帯電防止塗膜用塗料を調製すれば、銀被覆銅微粒子の使用量を削減できることから、工業的に有用である。
本発明の銀被覆銅微粒子の一例を示した写真である。 図1の銀被覆銅微粒子の表面にある銀突起を拡大した写真である。 銀被覆銅微粒子断面を模式的に示した説明図で、(a)断面図は、(b)粒子平面図の一部縦断面である。
以下、本発明の銀めっき液、銀被覆銅微粒子の製造方法について詳細に説明する。
I.銀めっき液
本発明の銀めっき液は、銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を含有する銀めっき液であって、含有量は銀が0.3〜10g/L、ホスフィン化合物が12〜40g/L、トリアゾール化合物が0.15〜0.5g/Lであり、pHが2〜4であることを特徴とする。
(銀めっき液)
本発明において、銀めっき液は、水溶性めっき液であることが好ましい。具体的には、銀原料と、ホスフィン化合物と、トリアゾール化合物、酸性物質、及び還元剤を含有し、含有量は銀が0.3〜10g/L、ホスフィン化合物が12〜40g/L、トリアゾール化合物が0.15〜0.5g/Lであり、pHが2〜4の液を用いる。
a)銀原料
本発明の銀めっき液における銀原料は、前記のとおり、一般的に使用されている銀塩を使用できる。具体的には硝酸銀、酸化銀、硫酸銀、酢酸銀、炭酸銀等の銀塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ただし、ハロゲン化銀はハロゲンの供給源となるので好ましくない。
銀塩の水溶液には陰イオンが生成しているが、硝酸イオン、炭酸イオン等は酸化性物質であり、めっき液の還元性を若干低下させるため、本発明では酸化銀、硫酸銀を用いることがより好ましい。酸化銀、硫酸銀は、水に対する溶解性が乏しいが、本発明では、以下に詳述するように錯形成物質としてホスフィン化合物を用いており、その錯形成作用により容易に水溶する。
尚、本発明の銀めっき液の銀濃度は、めっきを行った後の排水処理時の排水量削減のために、高濃度であることが好ましい。具体的には0.3g/L以上とし、後述のホスフィン化合物、トリアゾール化合物の溶解度の観点から、30g/L以下とする。排水量削減のためには1〜20g/Lが好ましく、1〜15g/Lがより好ましい。
10g/Lを超える量の銀塩を溶解した銀めっき液においては、めっきが進んで銀量が10g/Lになるまでは従来と同様に銀被膜が形成される。その後、さらにめっきが進んで銀量が10g/Lよりも低減すると、本発明の特徴である、耐酸化性の優れる多層構造の銀被膜が形成されるようになり、従来の単層被膜と多層被膜の多重構造の銀被膜となる。反応が進むにつれ、その銀被膜上に突起が形成される。すなわち、銀塩10g/Lに対して、トリアゾール化合物濃度を0.15〜0.5g/L範囲にすることで、多層構造の銀被膜の厚みを調整できるため、銀突起の平均存在個数を該銀被覆銅微粒子の投影面積当たり3/個/μm以上とすることが可能である。最適な濃度は、銀被覆を行う銅微粒子の比表面積、投入量を勘案して決定する。
本発明により、銀被覆銅微粒子を得るには、良好な耐酸化性が得られる銀被膜、及び良好な焼結性が得られる銀突起の両方を形成できる銀量とする。具体的には、銅微粒子の比表面積が70m/g、すなわち球状銅粉換算で10nm径程度の場合には、銀被覆銅微粒子全体に対して82質量%程度の銀量とし、比表面積で0.0007m/g、すなわち球状銅粉換算で1mm径程度の場合には、銀被覆銅微粒子全体に対して0.002質量%程度の銀量が必要である。
b)ホスフィン化合物
本発明で用いる銀めっき液には、錯形成剤としてホスフィン化合物を含有させる。上記の銀塩を十分に溶解し、安定化するには、銀の2倍以上の化学当量の錯化剤が必要となるため、第3級ホスフィン化合物を、銀めっき液中に12〜40g/Lを含有させる。
ホスフィン化合物の中でも、第3級ホスフィン(R3P)は、特に配位子円錐角、すなわち立体的因子が大きいことから銀の安定化の効果が高く好ましい。第3級ホスフィン化合物でも、銀めっき液の安定性の観点から、溶解度の比較的高い炭素数2〜4程度のものが特に好ましい。
具体的には、トリアリールホスフィン、トリフェノキシホスフィン、トリビアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、トリアルコキシホスフィン、トリヒドロキシアルキルホスフィンが挙げられ、安価かつ水洗によって容易に除去できることから、トリアルコキシホスフィン、トリヒドロキシアルキルホスフィンから選ばれる1種以上が好ましい。トリアルコキシホスフィンとしては、トリメトキシホスフィン、トリエトキシホスフィン、トリプロポキシホスフィンが挙げられ、第3級トリヒドロキシアルキルホスフィンとしては、トリスヒドロキシメチルホスフィン、トリスヒドロキシエチルホスフィン、トリスヒドロキシプロピルホスフィンが挙げられる。
従来は、銀塩を安定的に溶解させ、また同時に銀を安定化するために、錯形成剤として、比較的安価なシアン系化合物が一般に用いられてきた。しかし、シアン系化合物は毒性が強いので作業環境上の安全性を考慮し、本発明ではホスフィン化合物を用いる。
c)トリアゾール化合物(吸着剤)
本発明で用いる銀めっき液には、銀被膜及び突起形成用の助剤(吸着剤)として、還元反応によって形成される過程の銀に速やかに吸着し、銀の成長を部分的に阻害、不均化し、端部が鋭利な薄片状の突起を形成するトリアゾール化合物を含有させるのが好ましい。
これまで一般的な銀の形状制御用の吸着物質は、粒子の成長を阻害するほど強く微粒子表面に吸着することから、銀被覆銅微粒子作製後の洗浄で完全に除去することは難しかった。本発明で、微粒子表面に残留している物質が焼結温度(150℃程度)で除去できる物質として、トリアゾール化合物を選定するのが好ましいのは、銀の焼結を阻害せず、銀被膜及び突起形成用の好適な助剤となるからである。
本発明において、銀めっき液中に十分な量のトリアゾール化合物が含まれるようにすると、銀表面へトリアゾール化合物が吸着しても、その濃度は、めっき前後において大きな差はない。従って、本発明においては銅微粒子量及びその比表面積、銀めっき液の銀量と濃度、及びトリアゾール化合物濃度を予め調整することで被覆膜厚を自由に制御できる。
吸着物質の効果により、一定の膜厚を超えるとアスペクト比の大きい銀微粒子同士が、互いに独立に存在し結合しないので、銀被覆表面に鋭利な突起を形成する。また、吸着物質の濃度が低すぎると銀微粒子同士の大半が結合し、銀被膜を形成してしまうため、銀被覆表面に鋭利な突起を形成する範囲に調整するとよい。
本発明により、所望とする銀被覆厚、アスペクト比の大きい銀微粒子による突起を高密度で形成するためには、めっき液中のトリアゾール化合物濃度を被めっき銅粒子の総表面積及び所望とする銀被膜厚とを勘案し調節する。
また、本発明では、銀への吸着物質としてトリアゾール化合物を用いるため、このアスペクト比の大きい銀突起へと該化合物が吸着して安定性を増し、真空乾燥やSEM観察によるエネルギーを与えても、自己焼鈍により結合、変形が見られず、焼結時に有利な鋭利形状が維持される。
吸着物質の濃度は、一定の膜厚まではアスペクト比の大きい銀微粒子同士が結合し、銀被膜を形成するが、厚くなりすぎると互いに独立に存在し、銀被覆表面に鋭利な突起を形成するような範囲に調整する。
本発明において、トリアゾール化合物の濃度は、0.15〜0.5g/Lの範囲とする。0.15g/L未満では銀への吸着量が不足し、形成される銀突起のアスペクト比が4以下となるし、また、0.5g/Lを超えると多量に残留し、焼結性に悪影響を及ぼす懸念がある。
トリアゾール化合物としては、トリアゾール、ハイドロトリアゾール、メチルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾールから選ばれる1種類以上が好ましい。これらの化合物は、銀結晶の特定の結晶方位に吸着し、不均化する効果が高く、安価で水洗により容易に除去でき、しかも低温で燃焼、あるいは蒸発により容易に除去できる。
より具体的には、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,3−トリアゾール、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾールが好ましく、また、メルカプトトリアゾール、メチルメルカプトトリアゾール、トリルトリアゾール、アミノトリアゾール、アミノメチルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシメチルフェニルベンゾトリアゾール、ヒドロキシブチルフェニルベンゾトリアゾールは、溶解性、燃焼、蒸発性の観点から適宜選択し、使用することができる。
上記のとおりトリアゾール化合物は、還元反応によって形成される過程の銀に速やかに吸着し、銀の成長を部分的に阻害、不均化し、端部が鋭利な薄片状の突起を形成するように働く。
ところで、銀への吸着力が強く、優先的に粒子成長の不均一化を引き起こす物質としてハロゲンが知られている。しかし、ハロゲンは銀表面に残留しやすく、焼結を阻害するため、銀めっき液へのハロゲン混入を避け、ハロゲンの含有量を10ppm未満とすることが望ましい。
d)酸性物質
本発明では、上記ホスフィン化合物の錯体化効果を高めるために酸性物質を添加し、pHを7以下とするのが好ましい。しかし、pHが2を下回ると錯化効果が不十分となり、pHが4を超えると反対に錯化効果が強くなり過ぎ、還元が阻害され銀の収率が低下する。
酸性物質としては、ハロゲン酸以外の無機酸、有機スルホン酸、有機硫酸、有機亜硫酸、有機硝酸、有機亜硝酸、有機リン酸、有機亜リン酸、および各種有機カルボン酸から選ばれる1種以上を使用することができる。
e)還元剤
本発明の銀めっき液には、pH2〜4で比較的高い還元力を持つ還元剤を使用する。具体的には、グリオキシル酸、アスコルビン酸、亜燐酸が好適であり、銀を十分に還元できる量が必要である。
速やかに銅微粒子表面に銀を析出させるために還元力の強い還元剤が必要な場合は、めっき液を還元剤が含まれない状態で保持し、使用する直前に添加するのが好ましい。本明細書では、特に記載しない限り、還元剤を含有した状態の銀めっき液として説明する。
f)界面活性剤
本発明では、銀めっき液の銅との濡れ性を改善するため、さらに必要により界面活性剤を配合することができる。
界面活性剤としては、水と水不溶性の有機化合物への親和性:HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値が、7以上の非イオン性界面活性剤が好ましい。HLB値は、溶解性の観点から9以上であることが更に好ましい。しかし、イオン性界面活性剤を用いる場合は、めっき性能や銀めっき液の安定性が低下するおそれがあるため、添加量が多すぎないようにする。
II.銀被覆銅微粒子の製造方法
本発明の銀被覆銅微粒子の製造方法は、上記の銀めっき液を用い、銅微粒子と混合し、攪拌保持することで銅微粒子表面に銀被覆を行う工程と、固液分離して本発明の銀被覆銅微粒子を回収する工程を含んでいる。
また、めっきの後工程として、銀突起同士の直接的な接触を防止するために、銀被膜及び突起上の少なくとも一部に、炭素数9〜20の脂肪酸、HLB値が7以上の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有してなる表面被膜を形成する工程を加えることが好ましい。
(1)銅微粒子と銀めっき液との混合
本発明で用いる銅微粒子は、電子材料、帯電防止用材料などとして知られている銅微粒子を用いることができ、特に制限されない。形状・形態は、一般的な銅微粒子のような球状、平板状、棒状などで、表面が平滑なもの、粗雑なもの、凹凸の度合いが大きいものなど、形状・形態によって制限されない。
銅微粒子の平均粒径は球状銅粉換算で、100μm以下であり、10nm以上が好ましい。平均粒径が100μmを超えるものは、電子部品、帯電防止用材料として用いると、体積当たりの銀被覆銅微粒子同士の接点数が不足してしまい、高い導電性を得られないことが多い。一方、銅微粒子の粒径が10nm未満であると、当該銀被覆銅微粒子の酸化を防止するために最低限必要となる3nmの銀被覆厚にあたる銀の重量が、銅微粒子の重量に対して大きくなり過ぎて高価格となる。
より好ましい平均粒径は球状銅粉換算で、100nm〜100μmであり、さらに好ましいのは、300nm〜50μmのものである。最も好ましいのは、500nm〜30μmのものである。
銀被覆銅微粒子が、特に高い耐酸化性、高い導電性、低コストで、かつ、優れた低温焼結性を有するには、ハンドリング性及び銀量削減の観点から、粒径が100nm以上、上記導電性の観点から100μm以下になる。球状銅粉換算で100nm程度の粒径だと21質量%程度、球状銅粉換算で100μm程度の粒径であると0.02質量%程度の銀量が必要である。
銅微粒子は、一般的には電解法、アトマイズ法、化学還元法により製造されたものが電子部品用途に用いられているが、粉砕法、熱処理法、均一液的噴霧法などの方法で製造してもよい。
また、銀被覆銅微粒子が、低温で焼結でき、しかも電子配線や帯電防止塗膜を形成しうる高い導電性を持つには、銅微粒子と銀被覆の密着性が重要である。そのため、銅微粒子表面には、酸化や硫化などによる銅化合物がなく、不純物が存在しない清浄なものが好ましい。ただし、後述するように、本発明では銀被覆の工程で還元剤を用いており、これにより銀めっき中に還元反応が生じるため、不可避的な酸化物や硫化物や不純物が銅微粒子の表層にのみ存在していても構わない。
本発明において、上記銅微粒子と上記銀めっき液とを混合するには、(a)銅微粒子を直接めっき液に投入する、(b)銅微粒子を予め水と混合しスラリー状にして銀めっき液と混合する、(c)上記めっき液に、更に分散剤などの、めっきの状態を改善するための物質を添加する等の方法があり、用途や使用形態に応じて選択する。いずれの方法であっても攪拌等、銅微粒子の沈降を防止しつつ混合することが好ましい。
(2)銅微粒子表面への銀被覆
銅微粒子と銀めっき液とを混合した後、攪拌等の沈降防止の操作を継続しつつ、上記銅微粒子表面に銀被覆する工程に移行する。
銅微粒子同士が接触した状態で被覆されると、複数の銀被覆銅微粒子が銀を介し結合した塊を形成するので、配線材料として使用しにくい。そこで、銀の還元反応によるめっきが終了するまで沈降を防止するために、銅微粒子と銀めっき液との混合液を流動させる攪拌を行うことが好ましい。攪拌羽を用いることが一般的であるが、公知の手法が適用できる。
銀の還元反応に必要な時間は、常温かつpHが3である場合では30分程度であるが、10〜120分の範囲とすることができる。液温が低い場合、あるいは、pHが4付近等になって、銀めっき液中の錯形成力が上昇する場合には長時間を要することもある。
このように本発明では、銀めっき液の成分として特定の錯体化物質を選定しており、特定の含有量、pHにすることで錯体の安定性を高めることができ、銀が銅粒子と分離して析出することを防止し、かつ銀皮膜の形成速度を調整することで薄片状の銀微粒子の析出を銅微粒子表層に特定し、該銀微粒子により銅表面への銀被覆の生成と、該銀被覆表面にアスペクト比の大きい銀によりなる突起を連続的に高密度で生成させ、銀被覆銅微粒子の高い耐酸化性を得ることができる。
この反応メカニズムであるが、銅微粒子と銀めっき液を混合すると、還元により銀モノマーが速やかに生成する。銅微粒子が混合した銀めっき液中では、当該銀モノマーは銅微粒子表面において成長し、銀微粒子となる。その銀微粒子の成長初期にトリアゾール化合物が銀微粒子表面に速やかに吸着することで、該銀モノマーの成長を不均一化し、端部が鋭利な薄片状の銀微粒子を生成する。
還元初期においては銀モノマーが豊富に存在するため、端部が鋭利な薄片状の銀微粒子は銅微粒子表面において互いに速やかに結合しながら成長し、それが銅表面に沿って平滑かつ密に並び、銀被膜を構成する。還元反応が進むにつれ、当該銀めっき液中の銀濃度が低下していくと、銀モノマーの生成速度が低下し、端部が鋭利な薄片状の銀微粒子は銅微粒子表面で互いに結合し難くなる。それにより、該銀微粒子は銅微粒子最表面の銀被膜に平行には成長せず、突起状に成長し、アスペクト比の高い突起を形成するようになる。
(3)保護被膜の形成
本発明の銀被覆銅微粒子には、上記銀突起同士の直接的な接触を防止するため、銀被膜及び突起上の少なくとも一部に、炭素数9〜20の脂肪酸、HLB値が7以上の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有した保護被膜を形成することが好ましい。
保護被膜の形成には、前記した銅微粒子と銀めっき液との混合工程、あるいは銅微粒子表面への銀被覆工程において、銀めっき液中に、炭素数9〜20の脂肪酸、HLB値が7以上の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上を添加すればよい。
これら脂肪酸及び非イオン性界面活性剤は、疎水基を有しており、疎水基を介して銀被覆銅微粒子の銀被膜及び突起に吸着する。
脂肪酸としては、吸着が進むように、炭素数が9以上の水に溶けにくい脂肪酸を用いるのが好ましい。このような脂肪酸として、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸が例示でき、これらは、脂肪酸の溶解度と銀被覆銅微粒子の最表面における物理的接触を抑制する機能が大きい。一方、炭素数が20を超える脂肪酸は水に不溶で、銅微粒子への銀めっき中に析出して反応槽の壁などに付着するなど悪影響がでるため好ましくない。
炭素数9〜20の脂肪酸を、銀めっき液に添加するには、アルカリ金属塩、エマルジョンの形態、あるいは、アルコールなどの有機溶剤に溶解した形態で添加することができる。
炭素数9以上の脂肪酸をエマルジョン、あるいはアルコールなどの有機溶剤に溶解した形態で銀めっき液に添加すると、溶剤である上記エマルジョン中の界面活性剤やアルコールの希釈が進むことで、上記脂肪酸は、銀被覆銅微粒子の最表面の銀被膜及び突起に付着しやすい透明ゲル状となり、固液分離時に完全に析出し吸着する。この吸着物はSEMなどにより容易に観察できるほどに大きいので、銀被覆銅微粒子同士の接触を阻止する効果が大きい。
一方、上記脂肪酸のアルカリ金属塩は高水溶性であり、得られる表面被覆は、被覆の均一性が高く、銀被覆銅微粒子の最表面の銀被膜及び突起の隅々まで被覆することが出来る。
また、非イオン性界面活性剤としては、HLB(Hydrophile−Lipophile Balance:親水親油バランスの略)値が7以上であることが好ましい。水溶性を示すHLB値が7以上の非イオン性界面活性剤は、水溶液として添加する。非イオン界面活性剤を用いれば、得られる表面被覆は、均一性が高く、銀被覆銅微粒子の最表面の銀被膜及び突起の隅々まで被覆される。
銀めっき液に対する、炭素数9〜20の脂肪酸、HLB値が7以上の非イオン性界面活性剤などの添加量は、炭素量で、銀被覆銅微粒子の単位面積当たり0.1〜1gの範囲で添加すればよい。吸着量の観点から通常単位面積当たり0.1〜0.3gの添加量が好ましい。
(4)固液分離して銀被覆銅微粒子を回収する工程
めっきにより銀被覆銅微粒子が作製できた後、固液分離して銀被覆銅微粒子を回収する。
銀被覆銅微粒子を回収するには、公知の固液分離方法が適用できる。具体的には、真空脱水、フィルタープレス、遠心分離、限外ろ過等の方法が挙げられる。遠心分離による方法では、過大な遠心力がかかるので、作製した銀被覆銅微粒子表面の銀からなる突起が折れたり、粉砕したりしないよう、回転数等の条件調整を行うことが重要である。
回収した銀被覆銅微粒子には、必要に応じて水洗と固相分離を繰り返し、不純物を除去する。さらに、固相分離によって回収した上記銀被覆銅微粒子を、真空乾燥等の方法を経て、乾燥粉末にすることが出来る。
なお、銅微粒子表面に銀被覆を行う工程で、銀の還元反応が継続している状態で固液分離を行うと、固液分離に伴い銅微粒子同士が接触した際、あるいは固液分離装置と、銅微粒子が接触し、その接触部で還元反応が起こり、前述の銀被覆銅微粒子が銀を介して結合してしまう懸念があることから、避けるのが望ましい。
本発明では、銀めっきが銅微粒子表面をしっかりと覆うことができ、更にその上に微細な突起が多く存在するという、二つの要件が両立することが求められ、更に焼結性の観点から、低温分解性の高い低分子量の物質で銀の析出を制御するため、銀被覆の均一性が高いことが望まれる。
しかし、配位子の結合力に着目した錯化剤及び還元剤を選定することで、生産性を低下させずに、アスペクト比の大きい銀微粒子による突起を高密度で形成できる。
また、本発明で水系で銅に銀めっきを行っても、置換めっきを起こすことがないことが好ましい。置換めっきの速度は一般にかなり早く、粒子成長の不均一化の制御の妨げとなるため、銀の析出を抑えることと同時に銅表面を速やかに銀で覆うように、錯化剤とバランスのとれた還元剤を選定することが好ましい。
本発明の銀被膜は、薄片状の銀微粒子が集積し結合したもので、酸素の移動阻害効果が高く、更に銅微粒子表面に銀被膜から成長する緻密で厚みを有する銀突起を有するため、被覆銀量の削減が可能となり、比較的容易にコストを低減しうる。
また、本発明では、銀めっき液を用い、前記銅粒子と混合してめっき処理を行う際には還元剤の存在が必須であるが、速やかに銅微粒子表面に銀が析出する量の還元剤を用いる場合、いったん還元剤を含まない状態で保持し、使用する直前に添加することが好ましい。
III.得られる銀被覆銅微粒子
本発明により得られる銀被覆銅微粒子は、銅微粒子が銀被膜及び突起により被覆されている銀被覆銅微粒子であって、該銀被覆銅微粒子の平均粒径が、100μm以下で、該銀突起の長辺が100nm以上、アスペクト比が4以上であり、かつそのSEM観察による前記突起の平均存在個数が該銀被覆銅微粒子の投影面積当たり3個/μm以上となる。
すなわち、本発明では、芯材の銅微粒子の表面が、銀被膜及び突起により被覆されたものとなるが、さらに脂肪酸などの有機物が表面に吸着したものも包含される。
(銀被膜)
本発明で得られる銀被覆銅微粒子は、図3(b)に模式的に示す(b)平面状態に対して、その断面を見ると(a)のように銅微粒子3表面に銀被覆2を有し、これは、銀被膜及び銀突起により構成されている。
このように、銀被膜及び突起は一体化しており、銅微粒子表面に密接し、緻密で厚みを有する被膜とみなすことができる。
本発明は、銀被覆銅微粒子の銀被膜によって耐酸化性を確保するとともに、アスペクト比の高い銀突起によって低温焼結性を確保しようとするものである。
なお、銀被覆の概念であるが、銅微粒子表面に銀突起が緻密に存在しているように見える場合であっても、当該突起の基底部分が連続して結合している場合には、その部分をもって銀被膜とみなすものとする。
銀被覆による銅の酸化防止機能には温度依存性があり、常温で酸化に対して安定で高い耐酸化性を有する銀被覆は、150℃程度に加熱されると活性化し、酸化と自己還元を繰り返すことで、徐々に酸素を透過するようになる。
これまで公知の銀被覆銅微粒子においては、銀被覆が単層構造であり酸素の移動が容易なため、銅の酸化防止のためには、銀被覆の膜厚が7nm以上必要と考えられていた。
これに対して、本発明の銀被膜は、薄片状の銀微粒子が集積し結合したものであり、酸素の移動阻害効果が高いため、銀の膜厚は3nm以上であればよく、数時間かけて焼成を行う場合にも、5nm以上、すなわち7nm未満でも十分である。
(銀突起)
本発明では、銀被覆銅微粒子の銀突起は、図3に示すように、銅微粒子表面に密接し、緻密で厚みを有する銀被膜から成長する。また、銀突起の実像は、図1、2の写真に示すように、根元が比較的幅広で先端が鋭利な薄片状をしている。
従来技術により得られた銀被覆銅微粒子は、銅微粒子の表面に平坦な銀被膜で被覆され、銀突起がないか少ないので、低温での焼結性は銀微粒子より劣っている。銀被膜の銀自体は150℃程度に加熱されれば物質移動が容易となり、焼結が始まる。しかし、芯材である銅微粒子はその温度になっても物質移動がほとんど起こらないため、銀の流動を妨げて焼結の進行を阻害する。これは、銀被膜の膜厚が薄いことに起因した課題である。
製品のコスト削減が要請されているため、従来の銀被覆銅微粒子中の銀の比率は20%程度以下とされており、銅微粒子の粒子径は数μm程度であることから、銀の被覆厚はその1/10以下、すなわち100nm以下となる。この膜厚では銀被膜が焼結し始めても、150℃では物質移動がほとんど起こらない芯材の銅微粒子によって、銀の物質移動が束縛され、焼成前の点接触の状態から、粒子間の接触面積が増大し面接触の状態に移行する、ネッキングが進行しないのである。
これに対して、本発明では、銅微粒子が銀被膜及び突起により被覆され、該銀突起が150℃程度以上に加熱されることで、容易に溶解し、銀被覆銅微粒子の焼結を助長することができる。
銀突起が、長辺100nm以上、アスペクト比4以上と所定の大きさを有すると、この効果が大きい。長辺が100nm未満、アスペクト比が4未満であると、銀突起が150℃程度以上に加熱されても溶融しにくい。銀突起の長辺は、100〜500nmであることが好ましい。ただ、突起の長辺が500nmを超えると、折れやすくなり、搬送時などに折れた突起の残部が100nm以下となって銀被覆銅微粒子の表層の低温焼結性が悪化する懸念がある。
また、銀突起の数は、SEM観察したとき平均存在個数が該銀被覆銅微粒子の投影面積当たり3個/μm以上とする。SEM観察による平均存在個数は、銀突起の溶融量を反映するものであり、平均存在個数が3個/μm未満と少ないと、銀突起の溶融量が銀被覆銅微粒子の焼結を十分に助長するに足らず、良好な溶融性を得にくい。
そのため、銀突起の平均存在個数は、銀被覆銅微粒子の投影面積当たり3〜1×1015個/μmであるのが好ましい。平均存在個数が、1×1015個/μmを超えると、溶融性は十分に向上するが、銀使用量が増加してコスト削減しにくい。
ここで、SEM観察により銀被覆銅微粒子の投影面積当たりの平均存在個数を計測するには、銀突起が先端鋭利な薄片状であることから、電界放出電子銃を用いて、加速電圧を5kV以下、特に1kVに下げて入射電子の試料への侵入深さを極力抑え、鮮明な二次電子像が得られるようにする。熱電子銃は、分解能が低くなるので好ましくない。
例えば、観察倍率20000倍程度で観察し、銀被覆銅微粒子の銀による突起までが鮮明に観察された銀被覆銅微粒子表面の投影面積の合計を有効投影面積として、投影面積当たりの突起の数を算出する。1視野あたりの有効投影面積が40μm四方、すなわち1600μm程度であれば、合計の有効投影面積が100000μm以上となるよう70視野程度を観察する。SEM画像用の市販の測長ソフト等を用いて、アスペクト比が4以上である突起の個数を数え、視野面積当たりの平均個数として評価すれば効率的である。
このSEM観察においては、銀被覆銅微粒子の銀突起の平均存在個数を、単位投影面積あたりの銀突起の平均存在個数で近似する手法を採ることが望ましい。
1視野内において、突起あるいは銀被覆銅微粒子の表面が存在しない、あるいは視野内での高低差などによりピントが合わない部分は、銀被覆銅粒子表面の突起を観察した投影面積とすることはできない。そのため、銀突起を有する銀被覆銅微粒子部分が視野面積の90%以上を占めるような視野を撮影し、上記のように算出する。
効率よく撮影を行うには、例えば、次のような手法で撮影用試料を調製するのが好ましい。
すなわち、銀被覆銅微粒子のサンプル10mg程度を用い、接着剤層を有する不織布製のカーボンテープなどの基板上に均等な厚さとなるようにのせた後、銀被覆銅微粒子同士が密接するように、竹串のような棒状体の先端で試料上面を平滑に整えつつ基板に付着させる。その後、エアースプレーで表層の余剰分を除去し、銀被覆銅微粒子が薄い層となった基板を、白金のタブレットをセットした蒸着装置に移す。そして、5〜10Paまで真空引きを行った後、10〜50mAにて30〜60秒かけて蒸着し、銀被覆銅微粒子の層に白金蒸着膜を形成して、SEM観察の撮影用試料とする。
試料上面を平滑に整える際に、棒状体の代わりに、ペレット作製に用いるプレス器などを用いて加圧し、試料上面の平滑性を高めることもできる。ただし、いずれの方法においても、外力が強すぎないように調整し、アスペクト比が4以上である突起に損傷を与えないようにする必要がある。
銀被膜及び突起は一体化しており、図1には銀突起が低密度で均一性高く分布している状態が写っている。この他に、図示しないが、銀被膜の一部が剥がれた形態、銀被覆銅微粒子表面の突起が密接し、緻密で厚みが大きい被膜となった形態などもある。
本発明において、銀突起は溶融性に優れており、150℃程度以上に加熱されると溶解し、銀被覆銅微粒子を焼結しやすくする。
なお、銅粒子表面に銀ではなく、アスペクト比の高い銅微粒子を吸着させて焼結性を向上させることも考えられるが、銅微粒子は同形状の銀微粒子よりも焼結性が劣ること、更には耐酸化性が、本発明の銀被覆銅微粒子よりも、はるかに小さい。
(保護被膜)
本発明で得られる銀被覆銅微粒子は、銀被膜及び突起は活性が極めて高く、150℃程度以上の加熱で容易に溶解し、この状態で使用できる。反面、上記銀被膜及び突起は高活性なため、互いに直接接触して結合してしまうと、溶解性が低下してしまう。
そのため、銀被覆銅微粒子には、銀突起同士の直接接触を阻害しうるよう、銀被膜及び突起上の少なくとも一部に、炭素数9〜20の脂肪酸、HLB値が7以上の非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上を含有してなる保護被膜を形成することが好ましい。保護被膜が形成されると、銀被覆銅微粒子の銀被膜及び突起同士が接触して、金属結合するのを抑制することができる。
なお、本発明の銀被覆銅微粒子同士の接触は、粒子最表面の銀被膜及び突起同士で起こるので、銀被覆銅微粒子最表面の被膜及び突起が保護被膜で均一に被覆されているか、偏在していても物理的な障害として機能するに十分な特性があれば、銀被覆銅微粒子同士の直接的な接触は防止される。
IV.銀被覆銅微粒子の用途
本発明の製造方法により得られた銀被覆銅微粒子は、樹脂と溶剤を配合し、導電性樹脂ペーストとして用いることができる。
本発明により製造された銀被覆銅微粒子は、表面に多数の銀突起が存在し、焼結時に活性化するので、低温焼結性の優れた導電性樹脂ペーストを得ることができる。このペーストを樹脂基板等に印刷すれば配線材料となり、焼結温度まで加熱すると配線が形成された電子部品が製造できる。
従来技術により得られた銀被覆銅微粒子は、銅微粒子の表面が平坦な銀被膜で被覆されているだけなので、低温での焼結性が不十分であった。銀被膜の銀自体は150℃程度に加熱されれば物質移動が容易となり、焼結が始まる。しかし、芯材である銅微粒子は、その温度になっても物質移動がほとんど起こらず、銀の流動を妨げて焼結の進行を阻害することになるから、銀被膜の膜厚が薄いことに起因した課題といえる。
製品のコスト削減が要請されているため、従来の銀被覆銅微粒子中の銀の比率は20%程度以下とされており、銅微粒子の粒子径は数μm程度であることから、銀の被覆厚はその1/10以下、すなわち100nm以下となる。
この膜厚では銀被膜が焼結し始めても、150℃では物質移動がほとんど起こらない芯材の銅微粒子によって、銀の物質移動が束縛され、焼成前の点接触の状態から、粒子間の接触面積が増大し面接触の状態に移行する、ネッキングが進行しないのである。
これに対して、本発明による銀被覆銅微粒子は、銀突起が銅微粒子の表面に密接し、緻密で厚みを有する銀被膜から成長している。また、銀突起の形態は様々であるが、図1の写真に示すように、大半は根元が比較的幅広で先端が鋭利な薄片状をしている。
これにより、銅微粒子の表面の銀突起が150℃程度以上に加熱されることで、容易に溶解し、銀被覆銅微粒子の焼結を助長することができる。
以下に、本発明を実施例及び比較例によって詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、得られた銀被覆銅微粉は、その特性を次の要領で測定し評価した。
<銀被覆銅微粒子の特性評価>
得られた銀被覆銅微粉を24時間、常温で真空乾燥し、特性評価の試験に適用した。
銀被覆前の板状銅微粒子および銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は窒素吸着式BET法測定機(ユアサアイオニックス株式会社製、カンタソーブQS−10)により測定した。
銀被覆銅微粒子からなるサンプル10mgを用い、接着剤層を有する不織布製のカーボンテープ基板上に均等な厚さとなるようにのせた後、銀被覆銅微粒子同士が密接するように、竹串のような棒状体の先端で試料上面を平滑に整えつつ基板に付着させる。その後、エアースプレーで表層の余剰分を除去した。銀被覆銅微粒子が薄く積層された基板を、白金のタブレットをセットした蒸着装置:オートファインコータ(日本電子株式会社製 JFC−1600)に装入し、気圧(8〜9Pa)まで真空引きした後、30mAにて40秒間の蒸着し、銀被覆銅微粒子の層に白金蒸着膜を形成して、SEM観察の撮影用試料とした。銀被覆銅微粒子の試料上面を平滑に整える際には、外力が強すぎないように調整し、アスペクト比が4以上である突起に損傷を与えないようにした。
撮影用試料の銀被覆銅微粒子表面を、ショットキー電解放出型走査電子顕微鏡(JEOL製:JSM−7100F)を用いて観察し、図1に示すように20000倍の倍率で撮影した。このSEM画像を用いて測長ソフト(JEOL製:SMile View(登録商標))で、100視野中のアスペクト比が4以上である突起の個数を数え、視野面積当たりの平均個数として評価した。
1視野内において、突起あるいは銀被覆銅微粒子の表面が存在しないか、視野内での高低差が大きくピントが合わない部分が存在した場合には、視野内で正確に測定ができる面積を概算し、合計の有効投影面積が100000μm以上となったところで、全体的な面積当たりの平均突起数を計算した。尚、その面積が視野の90%に満たない場合には除外した。
突起数を計数する際、突起の一部が重なって、例えば図2のように観察される場合には、突起数は3とした。
<樹脂ペーストを用いた導電膜の特性評価>
銀被覆銅微粒子と、エポキシ樹脂とタ一ピネオールを含むビヒクルを混合した後に、自公転型混練機で混練し、均一な樹脂ペースト試料を作製した。さらに、アルミナ基板上にスクリーン印刷機を用いて樹脂ペーストで約7cm長の配線を印刷し、配線が印刷されたアルミナ基板を大気中100℃に30分保持して乾燥した後に、面圧0.2MPaの荷重をかけつつ、150℃で60分間の熱処理を施し、焼成した。
焼成された配線の体積抵抗率を、抵抗率計(三菱化学アリナテック製ロレスタGP(登録商標))を用いて測定した。
(実施例1)
<銀メッキ液の作製>
純水4Lを攪拌機と攪拌羽を用いて十分に攪拌している中にホスフィン化合物としてトリスヒドロキシエチルホスフィン100gを溶解させ、界面活性剤としてエチレングリコールも投入した。引き続き、30分攪拌保持した後に銀塩として硝酸銀2gを投入し、吸着物質である1,2,3−トリアゾールを2g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pHが2となるようにして、表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製>
一方、純水で0.1%に希釈した市販の界面活性剤(花王製:ネオペレックス(登録商標)G−15)2L中に、比表面積(BET)が0.8m/g(体積平均粒子径1μm)の板状銅微粉(住友金属鉱山製)40gを分散させ、銅微粒子スラリーとした。
その後、上記銀めっき液を20℃に攪拌保持している中に、含有する銀イオンに対して2化学当量のグリオキシル酸を投入し、20℃とした銅スラリーを投入したところ、徐々に銅スラリーの白色が強くなる変化が確認された。液色の変化が十分に観察された後、1gのステアリン酸をエタノール20mLに溶解したものを投入し、更に30分間攪拌保持してから、攪拌を停止、上澄みを採取し、銀イオン濃度すなわち未還元銀量を測定し、還元率を算定した。銀の還元率は100%であった。濾過水洗を経て銀被覆銅微粉を回収した。
銀イオン濃度すなわち未還元銀量を測定し、還元率を算定した。銀の還元率は100%であった。作製された銀被覆銅微粒子のSEM像を図1に示す。
<銀被覆銅微粒子の特性評価>
次に、回収した銀被覆銅微粉を24時間、常温で真空乾燥し、特性評価試験を行った。多検体BET比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、Multisorb―16)を用いて測定した銀被覆銅微粉の比表面積(BET)は1.0m/gであった。
また、銀被覆銅微粒子表面に存在するアスペクト比が4以上の突起数を数え、視野面積当たりの平均個数として評価した。3.1個/μmであった。結果を表3に記した。
1視野内において、突起あるいは銀被覆銅微粒子の表面が存在しない、あるいは視野内での高低差が大きくピントが合わないなどをする部分があった場合には、視野内で正確に測定ができる面積割合を概算し、その面積当たりの個数として計算した。尚、その面積が視野の半分に満たない場合は除外した。
<樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
ステンレス製の小皿に得られた上記銀被覆銅微粒子9.2gと、エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、商品名:JER(登録商標)828)とタ一ピネオールとの重量比が1:15のビヒクル1.6gを秤量し、金属性のヘラを用いて混合した後に、自公転型混練機((株)シンキー製、商品名:ARE−250型)を用いて2000rpm(遠心力として420G)で5分間混練し、均一な樹脂ペーストを作製した。
得られた樹脂ペーストを通常の室内で1ヶ月保管したが、銀粉の沈降は発生せず、初期状態が維持されていた。
さらに、アルミナ基板上にスクリーン印刷機(ミナミ(株)製、商品名:MODEL−2300)を用いて、樹脂ペーストで配線を印刷し、配線が印刷されたアルミナ基板を大気中、100℃に30分保持して乾燥後に、2枚の正方形のアルミラミネートの3辺を圧着させたものの中に入れ、面圧0.2MPaの荷重をかけつつ、150℃で60分間の熱処理を施した。
熱処理後の配線の体積抵抗率を、抵抗率計(三菱化学アリナテック製、商品名:ロレスタ(登録商標)GP)を用いて測定した。導電膜の体積抵抗率は、6.4μΩ・cmであり、導電膜は優れた導電性を有することが分かった。
(実施例2)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中にホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン200g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=300)を投入した。引き続き、30分攪拌保持した後に銀塩:酸化銀20g、吸着物質:3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールを1g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2.5として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は6.0m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は7.3個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.2μΩ・cmであった。
(実施例3)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン50g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=6000)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硫酸銀8g、吸着物質:3−メチル−1,2,4−トリアゾールを0.6g投入した。投入物質の溶解後更に30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は2.2m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は20個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.5μΩ・cmであった。
(実施例4)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン100g、界面活性剤:ポリオキシエチレン20ステアリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酢酸銀12g、吸着物質:ベンゾトリアゾールを2g投入した。
投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は2.9m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は29個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.3μΩ・cmであった。
(実施例5)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン200g、界面活性剤:ポリオキシエチレン23ラウリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:炭酸銀16g、吸着物質:1,2,3−トリアゾールを1g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は4.2m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は48個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.4μΩ・cmであった。
(実施例6)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン50g、界面活性剤:ポリオキシエチレン20オレイルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:炭酸銀6g、吸着物質:3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールを0.6g投入した。投入物質の溶解後更に30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2.5として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は2.0m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は17個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.6μΩ・cmであった。
(実施例7)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを用いて十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン100g、界面活性剤:エチレングリコールも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酢酸銀4g、吸着物質:3−メチル−1,2,4−トリアゾールを2g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は1.4m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は8.4個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.6μΩ・cmであった。
(実施例8)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン200g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=300)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硝酸銀2g、吸着物質:ベンゾトリアゾールを0.3g、3−メチル−1,2,4−トリアゾールを0.3g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2.5として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は1.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は3.3個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.2μΩ・cmであった。
(実施例9)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリエトキシホスフィン50g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=6000)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酸化銀8g、吸着物質:1,2,3−トリアゾールを1g、ベンゾトリアゾールを1g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子のBETは2.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は29個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.0μΩ・cmであった。
(実施例10)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを用いて十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリエトキシホスフィン50g、界面活性剤:ポリオキシエチレン20ステアリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硫酸銀6g、吸着物質:3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールを1g、3−メチル−1,2,4−トリアゾールを0.5g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は1.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は15個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.5μΩ・cmであった。
(実施例11)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを用いて十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシメチルホスフィン100g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=6000)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硝酸銀6g、吸着物質:3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾールを1g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は2.3m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は21個/μm、導電膜の体積抵抗率は、7.0μΩ・cmであった。
(実施例12)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシブチルホスフィン50g、界面活性剤:ポリオキシエチレン20ステアリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:炭酸銀4g、吸着物質:3−メチル−1,2,4−トリアゾールを0.5g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表1に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は99%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は1.5m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は11個/μm、導電膜の体積抵抗率は、6.1μΩ・cmであった。
(比較例1)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン25g、界面活性剤:ポリオキシエチレン23ラウリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酸化銀4g、吸着物質:3−メチル−1,2,4−トリアゾールを2g投入した。投入物質の溶解後更に30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.1個/μm、導電膜の体積抵抗率は、25μΩ・cmであった。
(比較例2)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン250g、界面活性剤:ポリオキシエチレン20オレイルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:炭酸銀20g、吸着物質:ベンゾトリアゾールを1g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.6個/μm、導電膜の体積抵抗率は、34μΩ・cmであった。
(比較例3)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを用いて十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン25g、界面活性剤:エチレングリコールも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酢酸銀2g、吸着物質:1,2,3−トリアゾールを0.5g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.3個/μm、導電膜の体積抵抗率は、19μΩ・cmであった。
(比較例4)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリエトキシホスフィン100g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=300)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硫酸銀12gを投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起は0個/μm、導電膜の体積抵抗率は、30μΩ・cmであった。
(比較例5)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを用いて十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシエチルホスフィン100g、界面活性剤:エチレングリコールも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酸化銀10g、吸着物質:ベンゾトリアゾールを6g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.3個/μm、導電膜の体積抵抗率は、22μΩ・cmであった。
(比較例6)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリスヒドロキシプロピルホスフィン100g、界面活性剤:ポリエチレングリコール(分子量=300)も投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硝酸銀8g、吸着物質:1,2,3−トリアゾールを0.2g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)が0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.2個/μm、導電膜の体積抵抗率は、29μΩ・cmであった。
(比較例7)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリブトキシホスフィン1g、界面活性剤:ポリオキシエチレン23ラウリルエーテルも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:酢酸銀2g、吸着物質:ベンゾトリアゾールを2g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH2として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は0.3個/μm、導電膜の体積抵抗率は、79μΩ・cmであった。
(比較例8)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水4Lを十分に攪拌している中に、ホスフィン化合物:トリエトキシホスフィン100g、界面活性剤:エチレングリコールも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:塩化銀18g、吸着物質:1,2,3−トリアゾールを0.5g投入した。投入物質の溶解後、30分保持し、更に64%硫酸を投入し、pH3として表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は4.6m/g、アスペクト比が4以上である突起の個数は53個/μm、導電膜の体積抵抗率は、205μΩ・cmであった。
(比較例9)
<銀メッキ液の作製>
実施例1と同様に純水2Lを十分に攪拌している中に、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム4g、0.05g/Lのフタル酸水素カリウム水溶液を純水と同量添加し、界面活性剤:ポリオキシエチレン20ステアリルエーテル2gも投入した。30分攪拌保持した後に、銀塩:硝酸銀2gを投入した。投入物質の溶解後更に30分保持して表2に示す銀めっき液とした。
<銀被覆銅微粒子の作製><樹脂ペースト作製、導電膜の特性評価>
実施例1と同様にして行った。具体的な評価結果は表3に示す。特に添加量の記載のないものについては、実施例1と同じである。銀の還元率は100%、得られた銀被覆銅微粒子の比表面積(BET)は0.8m/g、アスペクト比が4以上である突起数は0個/μm、導電膜の体積抵抗率は、42μΩ・cmであった。
本発明の銀めっき液を用いて製造される銀被覆銅微粒子は、樹脂と溶剤を配合することで、導電性樹脂ペーストとして用いることができる。この銀被覆銅微粒子は、表面に多数の突起が存在するため焼結時に活性化しやすいので、導電性樹脂ペーストを基板のうえに印刷すれば配線材料となり、焼結温度まで加熱すると配線が形成された電子部品が製造できる。
1 銅微粒子
2 銀被膜
3 銀突起

Claims (11)

  1. 銀、ホスフィン化合物、トリアゾール化合物、及び酸性物質を含有する銀めっき液であって、
    その含有量は、銀が0.3〜10g/L、ホスフィン化合物が12〜40g/L、トリアゾール化合物が0.15〜0.5g/Lであり、pHが2〜4であることを特徴とする銀めっき液。
  2. ホスフィン化合物が、トリアルコキシホスフィン、トリヒドロキシアルキルホスフィンから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の銀めっき液。
  3. トリアゾール化合物が、トリアゾール、ハイドロトリアゾール、メチルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾールから選ばれる1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の銀めっき液。
  4. 酸性物質が、ハロゲン酸以外の無機酸、有機スルホン酸、有機硫酸、有機亜硫酸、有機硝酸、有機亜硝酸、有機リン酸、有機亜リン酸、および有機カルボン酸から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の銀めっき液。
  5. ハロゲン含有量が10ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の銀めっき液。
  6. さらに、HLB値が7以上の界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の銀めっき液。
  7. 界面活性剤のHLB値が9以上であることを特徴とする請求項6に記載の銀めっき液。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の銀めっき液を主液として、還元剤が配合されてなる銀めっき液。
  9. 銅微粒子と銀めっき液を混合し攪拌保持することによって銅微粒子表面に銀被覆を行う工程と、固液分離して該銀被覆銅微粒子を回収する工程を含む銀被覆銅微粒子の製造方法であって、
    前記銀めっき液として、銀を3〜10g/L、ホスフィン化合物を12〜40g/L、トリアゾール化合物を0.15〜0.5g/L含有し、pHが2〜4であるものを用いることを特徴とする銀被覆銅微粒子の製造方法。
  10. 銀被覆銅微粒子に対して、炭素数12〜20の脂肪酸、及び/又はHLB値が7以上の界面活性剤を添加して、表面被膜を行う工程を有することを特徴とする請求項9に記載の銀被覆銅微粒子の製造方法。
  11. 銅微粒子表面に銀被覆を行う工程において、銀めっき液に、還元剤を添加することを特徴とする請求項9または10に記載の銀被覆銅微粒子の製造方法。

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