JP2017128674A - 放熱塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】より優れた放熱性能を有する放熱塗料を提供する。
【解決手段】本発明の放熱塗料は、放熱性材料として単結晶シリコンの粒子と、バインダと、水とを少なくとも含んでいる。本発明の放熱塗料には、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニア(ZrO)などの金属酸化物粒子がさらに含まれていてもよい。また、本発明の放熱塗料に含まれている単結晶シリコンの粒子径は、100nmから1.5μmの範囲内であることが好ましい。また、本発明の放熱塗料中の単結晶シリコン粒子の含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、10重量%以上25重量%以下の範囲内であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、放熱性を有する塗料に関する。
エンジンや電子回路基板などの機械部品や電子部品は、稼働状態が長時間継続すると熱を発生する。このような機械部品の発熱は、故障、不具合などの原因となり得る。そのため、機械部品などから発生する熱を除去するために、冷却水を用いた冷却機構を取り付けたり、放熱フィンを取り付けたりするといった、機械構造上の工夫が以前から行われていた。
しかし、近年では、例えば、LEDなどのようにより微細な構造部品での発熱が問題となっており、上記のような機械構造に頼った放熱のみでは、放熱効果が不十分なことも多い。また、地球温暖化防止などの環境的側面から、産業用、生活関連用を問わずあらゆる機械部品及び電子部品に省エネルギー性能が求められている。
そのため、液状の塗料に放熱性を有する材料を加えた放熱塗料を、発熱する装置に塗布することで装置から発生する熱を除去するという方法も検討されている。放熱塗料は、冷却機構を取り付けることが困難な微細な構造部品にも塗布することが可能であるため、利便性が高い。また、冷却機構や放熱フィンに放熱塗料を塗布することで、放熱効果をより高めることもできる。
例えば、特許文献1には、例えば金属などの基材表面に外層塗膜と内層塗膜とを備え、内層塗膜の熱放射率が70%以上である熱放射性表面処理材が開示されている。また、特許文献2には、遠赤外線を放射する材料から構成される粉末である遠赤外線放射粉末と、金属粉末とを含む放熱塗料が開示されている。
特開2002−228085号公報 特開2013−147542号公報
エネルギー効率化に対する要望は、昨今益々高まりつつある。このような状況下において、放熱塗料の放熱性能のさらなる改善が求められている。そこで、本発明は、より優れた放熱性能を有する放熱塗料を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る放熱塗料は、単結晶シリコン粒子と、バインダと、水とを含んでいる。また、本発明の放熱塗料は、金属酸化物粒子をさらに含んでいてもよい。
本発明の放熱塗料は、放熱性素材として単結晶シリコン粒子を含んでいるため、放熱対象となる基材に塗布して塗膜を形成すると、その塗膜を介して基材にたまった熱を効率的に外部へ放射することができる。また、本発明の放熱塗料に金属酸化物粒子がさらに含まれていることで、より高い放熱性能を有する放熱塗料を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る放熱塗料を塗布した基材を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。但し、本発明はこれに限定はされない。
<放熱塗料について>
本発明に係る放熱塗料は、放熱性材料として単結晶シリコンの粒子を含む。本実施形態では、単結晶シリコン粒子に加え、バインダ、金属酸化物、及び溶媒(水を含む)などをさらに含む放熱塗料を例に挙げて説明する。以下では、本実施形態に含まれる各種材料について順に説明する。
(単結晶シリコン粒子)
単結晶シリコン粒子は、単結晶シリコンのインゴット又は単結晶シリコンウエハを粉砕して粒状化することによって得られる。単結晶シリコンのインゴットは、例えば、高純度の多結晶シリコンを溶融させた後、従来公知の単結晶育成法を用いて製造することができる。また、単結晶シリコンウエハは、単結晶シリコンのインゴットをダイヤモンドブレードなどによってスライスすることによって得ることができる。
このようにして得られた単結晶シリコンのインゴット又はウエハを粒状化することで、単結晶シリコン粒子が製造される。例えば、ジェットミルを用いて単結晶シリコンのインゴット又はウエハを粉砕することで、微細な単結晶シリコン粒子を得ることができる。放熱塗料に用いられる単結晶シリコン粒子の粒径は特に限定はされないが、液状の塗料中に均一に粒子を分散させるために、例えば、100nmから1.5μmの範囲内であることが好ましく、200nmから400nmの範囲内であることがより好ましい。また、単結晶シリコン粒子の粒径は、比較的均一であることが好ましい。これにより、放熱塗料を基材(放熱を行いたい機械部品など)上に塗布して塗膜を形成した際に、塗膜における熱放射率のムラを減らすことができる。
また、放熱塗料中の単結晶シリコン粒子の含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、10重量%以上25重量%以下の範囲内であることが好ましい。単結晶シリコン粒子の含有量が、10重量%以上であることで、放熱塗料の熱放射率を適切な値に維持することができる。また、単結晶シリコン粒子の含有量が、25重量%以下であることで、単結晶シリコン粒子が自重によって放熱塗料中で沈殿することを抑えることができる。
(バインダ)
バインダは、放熱塗料中に単結晶シリコン粒子を保持しつつ、放熱塗料に接着力を付与する機能を有する。放熱塗料にバインダを添加することで、塗布対象の基材との密着性を高めることができる。これにより、基材から放熱塗料をはがれにくくすることができる。また、放熱塗料にバインダを添加することで、基材表面に直接放熱塗料を塗布することができる。これにより、基材への下塗りを不要とすることができる。
本発明の放熱塗料に用いるバインダは、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素樹脂、エマルジョン樹脂などである。これらの中でも、ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。ポリエステル系樹脂としては、例えば、一般的なポリエステル樹脂塗料に用いられるポリエステル系樹脂を用いることができる。
本実施の形態に係る放熱塗料では、バインダとして、ポリエステル珪酸塩を用いている。ポリエステル珪酸塩は、ジオール体を含むポリエステルと膨張性珪酸塩とから製造することができる。
なお、本発明の放熱塗料のバインダとしては、上記のポリエステル珪酸塩以外に、例えば、アクリルエマルジョン樹脂なども使用可能である。
また、放熱塗料中のバインダの含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、20重量%以上40重量%以下の範囲内であることが好ましい。バインダの含有量を、20重量%以上とすることで、基材への塗布後に放熱塗料をより硬化させやすくすることができる。また、単結晶シリコン粒子の含有量を、40重量%以下とすることで、放熱塗料中の単結晶シリコン粒子の相対的な含有割合の低下を抑え、放熱塗料の放熱効果を適切に維持することができる。
(水)
水は、単結晶シリコン粒子を塗料中に分散させる分散媒としての役割を果たす。放熱塗料中の水の含有量は、特に限定されない。例えば、本発明に係る放熱塗料に必須の成分である単結晶シリコン粒子及びバインダが、上述の好ましい範囲内の含有量となるように、水の配合量を調製すればよい。例えば、放熱塗料中の水の含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、10重量%以上50重量%以下の範囲内とすることができる。
(その他の添加材料について)
本発明に係る放熱塗料には、上述した単結晶シリコン粒子、バインダ、及び水が少なくとも含まれていればよい。但し、放熱塗料の性能をより向上させるためには、さらなる添加材料として、金属酸化物、水以外の溶媒などを含めることが好ましい。本発明に係る放熱塗料に添加することのできる金属酸化物及び溶媒について、以下に説明する。
(金属酸化物)
金属酸化物は、単結晶シリコン粒子の放熱性をより高める補助剤としての機能を果たす。金属酸化物は、単結晶シリコンと同様に、粒子状となっていることが好ましい。また、金属酸化物の粒径は、単結晶シリコン粒子の粒径と同程度であることが好ましい。例えば、金属酸化物の粒径は、100nmから1.5μmの範囲内とすることができる。また、金属酸化物粒子の粒径は、比較的均一であることが好ましい。
具体的な金属酸化物としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニア(ZrO)などを挙げることができる。これらの中でも、本発明の放熱塗料においては、酸化チタン(TiO)を添加することが好ましい。また、酸化チタン(TiO)と酸化ジルコニア(ZrO)とを混合して添加することがより好ましい。
また、放熱塗料中の金属酸化物の含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、0.1重量%以上3重量%以下の範囲内であることが好ましい。金属酸化物の含有量を0.1重量%以上とすることで、放熱性を高める補助剤としての機能を発揮させることができる。
(溶媒)
溶媒は、単結晶シリコン粒子の分散媒としての役割を果たす。本発明の放熱塗料に水以外の溶媒を添加することで、単結晶シリコン粒子及び金属酸化物粒子などの固形成分を、塗料中により容易に分散させることができる。また、このような水以外の溶媒を添加することで、放熱塗料の粘度を高めることができる。
本発明の放熱塗料に用いる水以外の溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族系溶媒などが挙げられる。本発明の放熱塗料には水が含まれていることから、水との親和性が良好な溶媒を選択することが好ましい。また、水以外の溶媒として、1種類のみを用いてもよいし、複数種類の溶媒を混合して用いてもよい。
具体的な溶媒としては、例えば、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、n−ブチルアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
また、放熱塗料中における水以外の溶媒の含有量は、放熱塗料の全体重量に対して、20重量%以上50重量%以下の範囲内であることが好ましい。
なお、溶媒として、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、及びn−ブチルアルコールの3種類の溶媒を混合して用いる場合には、イソプロピルアルコール及びブチルセロソルブを、それぞれ10重量%以上20重量%以下の範囲内で含み、n−ブチルアルコールを3重量%以上10重量%以下の範囲内で含むことが好ましい。
<放熱塗料の製造方法について>
本発明に係る放熱塗料を製造する方法は、特に限定はされないが、例えば、水などの溶媒中に、単結晶シリコン粒子、バインダ、及び金属酸化物粒子を順次添加し、よく攪拌することで放熱塗料を製造することができる。
<放熱塗料の用途>
本発明に係る放熱塗料は、発熱する部材(熱源)を有する機械部品、電気製品、及び電気部品(例えば、回路基板など)などの放熱塗料として使用することができる。機械部品としては、例えば、エンジン、ボイラー、ブロワー、ポンプなどが挙げられる。電気製品としては、照明、太陽電池モジュール、冷蔵庫などが挙げられる。
また、機械部品又は電子部品に冷却機構として備えられたヒートシンクの表面に本発明の放熱塗料を塗布することもできる。これにより、ヒートシンクの冷却効率をより高めることができる。
本発明の放熱塗料を、例えば、熱源を有する機械部品又は電気製品の外側表面に塗布すると、装置の外側表面には放熱性を有する塗膜が形成される。これにより、熱源において発生した熱を、放熱性を有する塗膜を通じて効率的に外部へ放出することができ、機械部品及び電気製品をより効率的に冷却することができる。そのため、機械部品及び電気製品の冷却に要する電力等のエネルギーを減らすことができる。
さらに、窓ガラスなどの建材の表面に放熱塗料を塗布してもよい。例えば、住宅やビルなどの窓ガラスの外側表面に、本発明の放熱塗料に基づく塗膜を形成することで、建物の内部で発生した熱を効率的に外部へ放出することができる。そのため、建物の内部に熱がこもることを抑えることができる。また、窓ガラスの外側表面に本発明の放熱塗料に基づく塗膜が形成されていることで、日差しなどによる外部からの熱が建物の内部に流入することを抑えることができる。これにより、例えば、夏季における建物内の空調に要する電力を低減させることができる。
本発明の放熱塗料の塗布対象となる基材の材料は特に限定されないが、例えば、金属(例えば、アルミニウム板、銅板など)、ガラス、樹脂(例えば、プラスチックなど)、及び木材などが挙げられる。放熱塗料を塗布する基材は、放熱塗料で形成された塗膜よりも熱伝導率の低い材料で形成されることが好ましい。これにより、基材側から放熱塗料側へより効率的に熱を伝達させることができる。
なお、本発明の放熱塗料は、基材の少なくとも外側表面(熱源が配置されている面とは反対側の面)に塗布されることが好ましい。これにより、熱源から基材に伝わった熱を、より効率的に基材の外側へ放出することができる。また、基材の外側表面に放熱塗料を塗布することで、基材の外側の熱を反射して、基材の内側へ熱が伝わることを抑制することができる。
なお、基材の外側表面に加え、基材の内側表面にも放熱塗料を塗布することがより好ましい。これにより、放熱効果及び熱遮蔽効果をより一層高めることができる。
<放熱塗料を塗布した基材について>
続いて、本発明の放熱塗料を基材に塗布して得られる放熱部材について説明する。図1には、本発明の放熱塗料を用いて得られる放熱部材10を示す。図1に示すように、放熱部材10は、基材12と、基材12上に放熱塗料を塗布して形成された塗膜11とを有する。
基材12は、例えば、放熱対象となる機械部品または電気製品の構成の一部である。すなわち、放熱対象がエンジンの場合には、エンジンを構成している金属部品、あるいは、エンジンを収容している筐体などが基材となる。また、放熱対象がヒートシンクである場合には、ヒートシンクを構成しているフィンなどが基材となる。
但し、基材12についてはこれらに限定はされず、放熱を行いたい機械部品あるいは電気製品の外殻を構成している何らかの部材であればよい。また、図1に示す例では、基材12として板状の部材を挙げているが、本発明の放熱塗料を塗布する基材の形状はこれに限定はされない。
図1に示すように、基材12は、外側表面12aと内側表面12bとを有している。基材の内側表面12b側には、発熱部(熱源)が存在する。発熱部は、例えば、エンジンのモータなどの動力部分、あるいは、照明の発光部(LED、電球など)などである。そして、一例では、塗膜11は、基材12の外側表面12a側に形成されている。塗膜11が基材12の外側表面12aに形成されていることで、発熱部から基材12に伝わった熱をその側表面12aの塗膜11を介して効率的に外部へ放出することができる。
基材12に対して放熱塗料を塗布する際には、基材12の外側表面12aに付着した汚れ(埃、油脂など)を除去し、表面を乾燥させることが好ましい。これにより、乾燥後の塗膜11を基材12からはがれにくくすることができる。基材12の表面に塗布された液状の放熱塗料は、時間の経過とともに乾燥し、塗料中に含まれる水分が蒸発するとともに、その他の溶媒は揮発する。そして、放熱塗料中に含まれるバインダ成分が硬化し、塗膜11が形成される。なお、塗布した放熱塗料を乾燥させる際には、自然乾燥させてもよいし、ヒータなどで塗布表面を加熱して乾燥させてもよい。加熱乾燥させることで、より短時間で塗膜を形成することができる。
塗膜11の厚さは特に限定はされないが、例えば、10μm以上20μm以下の範囲内とすることが好ましい。塗膜11の厚さを10μm以上とすることで、塗膜11に実用上適度な放熱効果を持たせることができる。また、塗膜11の厚さを20μm以下とすることで、より短時間(例えば、1時間以内)で放熱塗料を硬化させて塗膜11を形成することができる。
なお、図1に示す例では、基材12の外側表面12aに放熱塗料を塗布している。しかし、本発明はこれに限定はされない。つまり、基材12の外側表面12aだけではなく、基材12の内側表面12bにも放熱塗料を塗布してもよい。また、基材12の内側表面12bだけに放熱塗料を塗布してもよい。但し、後述の実施例に示すように、基材12の外側表面12aに塗膜11を形成することで、より高い放熱効果が得られる。そのため、少なくとも基材12の外側表面12aに放熱塗料を塗布し、塗膜11を形成することが好ましい。
<実施例>
続いて、本発明の実施例について説明する。本実施例では、本発明の一例の放熱塗料を作製した。そして、この放熱塗料を用いて放熱性の評価を行った。
本実施例において作製した放熱塗料の組成は以下の通りである。各材料を以下の配合割合で混合し、攪拌機で十分に攪拌して放熱塗料を作製した。
Figure 2017128674
(ヒートシンクでの放熱性評価)
作製した放熱塗料を金属製のヒートシンクの表面に塗布し、塗膜を形成した。そして、ヒートシンクをヒータに取り付け、300Wの熱負荷でヒータを加熱した。このときのヒータ取り付け面の温度変化を測定した。比較のために、放熱塗料を塗布していないヒートシンクについても、同様にヒータによる加熱を行い、ヒータ取り付け面の温度変化を測定した。
その結果、加熱後約2時間経過した後において、塗膜ありのヒートシンク(実施例)の外側表面の温度は、塗膜なしのヒートシンク(比較例)の外側表面の温度よりも、約2.5℃(2.5K)低いことが確認された。また、塗膜ありのヒートシンク(実施例)の温度上昇率は、塗膜なしのヒートシンク(比較例)の温度上昇率よりも、約7.5%小さいことが確認された。
(筐体での放熱性評価)
作製した放熱塗料を金属製の筐体に塗布した。なお、ここでは、筐体の外側表面のみに放熱塗料を塗布したもの(実施例A)、筐体の内側表面のみに放熱塗料を塗布したもの(実施例B)、筐体の外側表面及び内側表面の両方に放熱塗料を塗布したもの(実施例C)、及び放熱塗料を塗布しなかったもの(比較例)の4つのサンプルを作製し、放熱性の評価を行った。
上記のようにして作製した4種類の筐体の内部の底面にヒータを設置し、50Wの熱負荷でヒータを加熱した。このときの筐体の温度変化を測定した。なお、温度測定は、(1)筐体内部の中心位置、(2)ヒータの直下、(3)筐体の天井面(外側表面)の3か所で行った。
結果を、以下の表2から4に示す。何れの結果も比較例との差で示す。
Figure 2017128674
Figure 2017128674
Figure 2017128674
以上の結果から、本発明の放熱塗料で筐体に塗膜を形成することで、放熱を促進し、筐体内部の温度上昇を抑えることができることが確認された。また、上記の表2及び表4に示す結果から、筐体の内側表面のみに塗膜を形成した場合には、筐体内部に熱を閉じ込める機能が発揮されることが確認された。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 :放熱部材
11 :塗膜(放熱塗料)
12 :基材

Claims (2)

  1. 単結晶シリコン粒子と、バインダと、水とを含む放熱塗料。
  2. 金属酸化物粒子をさらに含む、請求項1に記載の放熱塗料。

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