JP2017128535A - 抗菌性顔料及び抗菌性組成物 - Google Patents

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【課題】肌への付着性(持続性)に優れるとともに、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して高い抗菌性を示し、しかも化粧料等に無理なく配合することができる抗菌性顔料及びそれを含有する抗菌性組成物を提供する。【解決手段】パルミトレイン酸又はその金属塩を顔料粉体表面に担持させることにより、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対し優れた抗菌性を有する抗菌性顔料を得ることができる。この抗菌性顔料を含有する化粧料は、抗菌効果を付与された抗菌性組成物となる。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚の炎症原因菌に対して優れた抗菌効果を発揮する抗菌性顔料及び抗菌性組成物に関するものである。
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は病原性を有しており、手に付いた菌が食品に付着して増殖し、これを食べることによる食中毒を引き起こす原因となることで良く知られている。また、通常の皮膚にも存在しており、皮膚が乾燥したり、肌荒れの状態となっている場合や、特に、アトピー性皮膚炎患者の皮膚上や創傷などによる炎症部位では、黄色ブドウ球菌が多く存在し、黄色ブドウ球菌の産生する毒素や抗原などによってアトピー性皮膚炎及び炎症反応が悪化する事も知られている。さらに黄色ブドウ球菌の産生する毒素は表皮細胞の増殖を促進し、皮膚の乾燥、肌荒れ等の形成及び悪化を引き起こす事がある。
かねてより黄色ブドウ球菌の増殖を防ぐ安全性の高い抗菌・殺菌剤の開発が望まれ、α−D−グリコピラノシルグリセロール(特許文献1参照)やある種の脂肪酸などが優れた効果を発揮することが近年明らかになってきた(特許文献2参照)。特に脂肪酸の中でも炭素数10〜18の分岐飽和脂肪酸、6−ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、リノール酸などは健常な皮膚表面に存在する表皮ブドウ球菌には増殖作用を示し、黄色ブドウ球菌には殺菌・増殖阻害を示すことが知られている(特許文献3参照)。また、パルミトレイン酸のカルシウム塩は、即効性の殺菌効果と持続性に優れ、さらには黄色ブドウ球菌だけでなくアクネ菌(Propionibacterium acnes)等への選択殺菌性を示すことから身体洗浄料やスキンケア化粧料への応用が期待されている(特許文献4参照)。
しかし、メイクアップ化粧料においては、肌への影響や処方配合上の困難さなどからあまり配合が検討されてこなかった。アトピー性皮膚炎などでバリア機能の弱ってしまった肌で悩んでいる女性の中には、刺激に敏感であるため化粧を施すことに抵抗を示す人は多い。そこで、メイクアップしながらも菌等の外部刺激から確実に肌を守り、かつ効果的に肌を健常な状態に導いてくれるものなどが必要であるが、未だ提案されていないのが現状である。
特開2004−331577号公報 特開2006−232860号公報 特開2001−172176号公報 特開2014−172848号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、肌への付着性(持続性)に優れるとともに、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して高い抗菌性を示し、しかも化粧料等に無理なく配合することができる抗菌性顔料を提供すること、さらには該抗菌性顔料を配合した抗菌性組成物を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために本発明者らは鋭意研究を行った結果、脂肪酸殺菌剤であるパルミトレイン酸を顔料粉体表面に担持させることにより、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して高い抗菌性を示す抗菌性顔料が得られ、該抗菌性顔料を配合した組成物でも同様の抗菌効果が得られることを見出し、本発明を完成させるに至ったものである。
要するに、第1発明による抗菌性顔料は、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して抗菌性を有するパルミトレイン酸又はその金属塩を顔料粉体表面に担持させてなることを特徴とするものである。
次に、第2発明による抗菌性組成物は、第1発明に係る抗菌性顔料を含有することを特徴とするものである。
本発明の抗菌性顔料によれば、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して抗菌性を有するパルミトレイン酸又はその金属塩が顔料粉体表面に担持されるので、肌への付着性(持続性)に優れるとともに、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して高い抗菌性を示し、しかも化粧料等に無理なく配合することができる。かかる抗菌性顔料は肌への付着性が向上しているため、この抗菌性顔料を含有する抗菌性組成物は、抗菌効果が長時間持続するものとなる。
次に、本発明による抗菌性顔料及び抗菌性組成物の具体的な実施の形態について説明する。
本発明の抗菌性顔料を得るための処理方法としては、パルミトレイン酸を適当な有機溶剤に溶解又は分散させ、その混合液を所望の顔料粉体と攪拌混合した後、有機溶剤を除去することで、顔料粉体表面にパルミトレイン酸が担持された顔料を得ることができる。
本発明におけるパルミトレイン酸は、由来は特に限定されず、天然であっても、合成であってもよく、更にこれらのパルミトレイン酸の金属塩であってもよい。パルミトレイン酸の金属塩としては、例えば、カルシウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩等を挙げることができ、中でもカルシウム塩を好適に例示することができる。これらのパルミトレイン酸の金属塩は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ここで用いられる有機溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール等のアルコール類、トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系有機溶剤、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の極性有機溶剤などが挙げられる。
また、混合分散方法としては、溶剤の濃度や粘度などに応じて適当な方法を選択することができ、好適な例としては、ディスパー、ヘンシェルミキサー、レディゲミキサー、ニーダー、V型混合機、ロールミル、ビーズミル、2軸混練機等の混合機による方法や、水溶液と顔料を加熱空気中に噴霧して水分を一気に除去するスプレードライなどの方法を選択することができる。また、粉砕を行う場合においては、ハンマーミル、ボールミル、サイドミル、ジェットミル等の通常の粉砕機を用いることができ、いずれの粉砕機によっても同等の品質のものが得られるため、特に限定されるものではない。
パルミトレイン酸の顔料粉体表面への付着又は被覆量は、特に限定されるものではないが、目的とする抗菌効果を示し、優れた付着性と耐水性を得るには、0.1質量%以上30質量%以下であるのが望ましい。前記被覆量が0.1質量%未満であると抗菌効果と持続性が十分でなく、30質量%を超えると感触が非常に悪くなり、化粧品としては適さない。
本発明において、表面処理時に従来公知の他の表面処理剤を使用して、同時、又は多重の表面処理を行っても構わない。従来公知の表面処理の例としては、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理など)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理など)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理など)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、アルミニウムカップリング剤処理、シラン処理(アルキル化シランやアルキル化シラザン処理など)、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸塩やミリスチン酸塩処理など)、水添レシチン処理、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などが挙げられ、またこれらの処理を複数組み合わせて用いることも可能である。
パルミトレイン酸にて被覆される顔料としては、従来公知の顔料を使用することができ、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いろいろなものを使用することができる。例えば無機粉体、有機粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等が挙げられる。
具体的には、無機粉体としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等が挙げられる。
また、有機粉体としては、例えば、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、アクリルパウダー、アクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等が挙げられる。
さらに、有色顔料としては、例えば、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、微粒子酸化チタン、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化亜鉛等の微粒子粉体、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
また、パール顔料としては、例えば、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられる。
また、金属粉末顔料としては、例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等から選ばれる粉体が挙げられる。
本発明における抗菌性顔料の抗菌効果は、以下の方法で確認されたものである。試験法は、JIS L1902−2008(繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果)9定性試験(ハロー法)に準拠した抗菌性試験を用いた。菌を塗抹した寒天培地の中央に試験粉体を置き、この培地を32.5〜37℃で24時間放置し、培地上に菌が繁殖した状況で、試験粉体の周囲に菌が繁殖しない阻止帯(ハロー)の有無を確認し、抗菌効果を評価した。本発明の抗菌性顔料を用いて行った場合に、抗菌性顔料の周囲に菌が繁殖しない阻止帯が形成されるため、本発明の抗菌性顔料を配合した化粧組成物は、肌上で高い抗微生物性を維持できる。
次に、本発明に係る抗菌性組成物について説明する。本発明の組成物は、パルミトレイン酸を表面処理した顔料粉体(抗菌性顔料)を配合することによって、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対する抗菌効果が得られる。剤型としては、クリーム、乳液、化粧水等のスキンケア製品、ファンデーション、口紅等のメイクアップ製品、紫外線防御製品、頭髪製品、制汗剤製品等に用いることができる。配合量は特に限定されないが、組成物の質量に対して0.1〜99質量%の範囲で配合することが可能であり、より好ましくは1〜80質量%の範囲である。
さらに、本発明の抗菌性組成物には、通常化粧料や医薬部外品に用いられる成分、例えば、粉体、界面活性剤、油剤、ゲル化剤、高分子、美容成分、保湿剤、色素、防腐剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
本発明の抗菌性組成物の形態としては、パウダー状、乳液状、クリーム状、スティック状、固型状、スプレー、多層分離型などいずれの剤型を用いても構わないが、より好ましくはパウダー状である。
次に、本発明による抗菌性顔料及びその抗菌性顔料を配合した抗菌性組成物の実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%はすべて質量%を意味する。
(実施例1)
ミキサーにセリサイト100gを入れ、続いてパルミトレイン酸(商品名:cis−9−hexadecenoic acid、東京化成工業(株)製)5.0gをイソプロピルアルコール5.0gに溶解させた溶液を滴下混合し、セリサイトとよく混合した。その後、粉体をミキサーから取り出し、80℃で8時間真空乾燥後粉砕して、パルミトレイン酸が5%処理されたセリサイトを得た。同様の工程にて、球状セルロース粉体(商品名:CELLULOBEADS D−10、大東化成工業(株)製)に同様の表面被覆処理を施し、それぞれのサンプルを得た。
(実施例2)
実施例1で製造した5%処理顔料と同様にして、パルミトレイン酸が10%処理されたセリサイト、ならびに球状セルロース粉体のサンプルを得た。
(比較例1)
攪拌装置付き3Lビーカーに水1000gを入れ、続いてステアリン酸(商品名:LUNAC S−90V、花王(株)製)5.0gと水酸化ナトリウムを添加して加熱後、この水溶液中にセリサイト100gを入れ十分に攪拌分散させた。さらに塩化マグネシウム六水和物1.8gを添加混合し、酸溶液により中和を行い水洗濾過した。固形分を水分含量が1%以下になるまで乾燥させ、粉砕を行うことにより、ステアリン酸マグネシウムが5%処理されたセリサイトを得た。同様の工程にて、球状セルロース粉体(商品名:CELLULOBEADS D−10、大東化成工業(株)製)に同様の表面被覆処理を施し、それぞれのサンプルを得た。
ここで、本実施例に係るパルミトレイン酸の表面処理粉体(抗菌性顔料)について、微生物に対する抗菌効果についての試験を行った。
<抗菌性:黄色ブドウ球菌>
JIS L1902−2008(繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果)9定性試験(ハロー法)に準拠して抗菌性を評価した。試験菌を普通ブイヨン培地で1.0×10cfu/mLに調整し、10倍希釈した菌液をSCD寒天培地へ塗抹し、その中央に試験粉体0.2gを置く。32.5℃にて24時間培養し、粗止帯(ハロー)を観察した。試料の周囲に阻止帯のあるものは+とし、阻止帯のないものは−とした。
<抗菌性:アクネ菌>
JIS L1902−2008(繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果)9定性試験(ハロー法)に準拠して抗菌性を評価した。試験菌をGAM寒天培地で前々培養し、GAMブイヨン培地で前培養したものを1.7×107cfu/mLに希釈した。GAM寒天培地へ塗抹し、その中央に試験粉体に少量の精製水を加えたものを置く。37℃にて48時間嫌気培養し、粗止帯(ハロー)を観察した。試料の周囲に阻止帯のあるものは+とし、阻止帯のないものは−とした。
表1に、実施例1,2のパルミトレイン酸処理セリサイト、球状セルロース粉体および比較例1のステアリン酸マグネシウム5%処理セリサイト、及びステアリン酸マグネシウム5%処理球状セルロース粉体の各菌種に対する抗菌効果の結果を示した。
Figure 2017128535
実施例1のパルミトレイン酸5%処理セリサイトおよび球状セルロース粉体は、黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対する抗菌性を示した。処理量を10%に増やした実施例2では、それらの菌に対する抗菌性をより顕著に示した。比較例1のセリサイト及び球状セルロース粉体は、全ての菌に対して抗菌効果がなかった。
次に、本発明の抗菌性組成物の実施例について説明する。
(実施例3:パルミトレイン酸表面処理顔料を用いたルースパウダー)
Figure 2017128535

表2に示す全成分をブレンダーミキサーで混合した後、粉砕機を通して粉砕し、ふるいにかけて実施例3の抗菌性組成物を得た。
ここで、実施例3に係る抗菌性組成物について、微生物に対する殺菌効果についての試験を行った。試験方法は、実施例1,2に係るパルミトレイン酸処理粉体と同じ方法で行い、菌の種類は、黄色ブドウ球菌である。試料の周囲に阻止帯(ハロー)があれば+、なければ−とし、表3に結果を示した。
Figure 2017128535
実施例3のパルミトレイン酸10%処理セリサイトおよび球状セルロース粉体を含有したルースパウダーは、黄色ブドウ球菌に対する抗菌性を示した。
本発明の抗菌性顔料は、選択殺菌性を有しており、化粧料や医薬部外品に好適に配合して用いることができ、産業上の利用可能性が大である。

Claims (2)

  1. 黄色ブドウ球菌及びアクネ菌に対して抗菌性を有するパルミトレイン酸又はその金属塩を顔料粉体表面に担持させてなることを特徴とする抗菌性顔料。
  2. 請求項1に記載の抗菌性顔料を含有することを特徴とする抗菌性組成物。

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