JP2017128161A - パワートレイン構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】動力源が、低トルク動力源から高トルク動力源に変更された場合であっても、変速機構の構成の変更を最小限にするとともに、パワートレインの大型化を抑制する。【解決手段】動力源(エンジン11)と変速機構12との間の動力伝達経路上に、上記動力源から変速機構12の入力軸13への動力伝達を行う流体伝達装置が配設されておらず、上記動力源と変速機構12との間のスペースにおける上記動力源と変速機構12との間の動力伝達経路上に増速機構41が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、動力源と変速機構とを備えたパワートレイン構造に関する技術分野に属する。
一般に、車両に搭載された動力源(例えばエンジンや電動モータ等)と、該動力源と該車両の車輪(駆動輪)との間の動力伝達経路上に設けられた変速機構とを備えたパワートレイン構造においては、通常、上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上に、上記動力源から上記変速機構の入力軸への動力伝達を行う流体伝達装置(トルクコンバータ)が配設されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−207036号公報
ところで、上記のようなパワートレイン構造においては、動力源の特性が変更されると、その変更に応じて変速機構の構成も変更される。特に、動力源が、出力トルクが低い低トルク動力源から、出力トルクが高い高トルク動力源に変更された場合、低トルク動力源用に設計された変速機構において、高トルク動力源に対応した変速比になるように構成を変更したり、高トルクに対応した強度が得られるように(許容トルクが高くなるように)回転部材を変更したりする。このような変速機構の変更は、かなりの時間と労力とを必要とする。
そこで、動力源が、低トルク動力源から高トルク動力源に変更された場合であっても、変速機構の構成を変更しないで済むように、動力源と変速機構との間の動力伝達経路上に、動力源の出力を増速する増速機構を追加して、変速機構に入力されるトルクを低減するようにすることが考えられる。
しかし、上記動力源と上記変速機構との間のスペースにおける上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上には、流体伝達装置が配設されているので、上記のように増速機構を追加する場合、その増速機構の分だけ上記スペースを大きくする必要があり、パワートレインが、特に該パワートレイン内の動力伝達軸が延びる方向に長くなるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動力源が、低トルク動力源から高トルク動力源に変更された場合であっても、変速機構の構成の変更を最小限にするとともに、パワートレインの大型化を抑制しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、車両に搭載された動力源と、該動力源と該車両の車輪との間の動力伝達経路上に設けられた変速機構とを備えたパワートレイン構造を対象として、上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上には、上記動力源から上記変速機構の入力軸への動力伝達を行う流体伝達装置が配設されておらず、上記動力源と上記変速機構との間のスペースにおける上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記動力源の出力を増速して上記変速機構の入力軸に動力伝達する増速機構を備えている、という構成とした。
上記の構成により、動力源と変速機構との間の動力伝達経路上に流体伝達装置が配設されていないので、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインに対して、動力源と変速機構との間のスペースを大きくしなくても、増速機構を容易に配設することが可能になる。また、増速機構を設けることで、動力源が、低トルク動力源から高トルク動力源に変更された場合であっても、変速機構に入力されるトルクが、低トルク動力源と同様のトルクに低減されるので、変速機構の構成を変更しなくても済むか、又は、変更があっても、その変更を最小限にすることができる。
上記パワートレイン構造において、上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路を断接する断接手段を更に備えている、ことが好ましい。
このことにより、車両の走行中において、断接手段により動力伝達経路を切断した状態にすることで、エンジンを停止することができるようになり、この結果、例えば、下り坂の走行中や低速走行時にエンジンを停止することができる。また、増速機構の大きさは、通常、流体伝達装置よりもかなり小さいので、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインに対して、動力源と変速機構との間のスペースを大きくしなくても、増速機構に加えて、断接手段を設けることができる。
上記断接手段を備える場合の一実施形態では、上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路上に上記断接手段と並列に設けられ、上記動力源側から上記増速機構側への動力伝達のみを許容するワンウエイクラッチと、上記増速機構と上記変速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記変速機構の入力軸の回転によって駆動される、上記変速機構用の油圧生成源としてのオイルポンプとを更に備えている。
このことで、断接手段による動力伝達経路の切断状態であっても、ワンウエイクラッチによって動力源から増速機構への動力伝達がなされるので、車両停車時に動力源が停止した状態にありかつ断接手段による動力伝達経路の切断状態にあるときに、動力源を作動させれば、直ぐにオイルポンプを作動させて、変速機構に必要な油圧を供給できるようになる。
上記断接手段を備える場合の別の実施形態では、上記変速機構と上記車輪との間の動力伝達経路上に、デファレンシャル機構が設けられ、上記デファレンシャル機構は、上記増速機構と上記変速機構との間のスペースに位置している。
これにより、デファレンシャル機構を、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインと同様の位置に配置することができる。
上記一実施形態の場合、上記変速機構と上記車輪との間の動力伝達経路上に、デファレンシャル機構が設けられ、上記デファレンシャル機構は、上記増速機構と上記変速機構との間のスペースに位置しており、上記オイルポンプは、上記デファレンシャル機構と上記変速機構との間のスペースに位置している、ことが好ましい。
このことで、増速機構の出力によって駆動されるオイルポンプをスペース効率良く配置することができる。
上記のようにデファレンシャル機構が設けられる場合、上記デファレンシャル機構は、リヤデファレンシャル機構であるか、又は、フロントデファレンシャル機構である。
上記デファレンシャル機構が特にリヤデファレンシャル機構である場合、車両1の前後方向における重量バランスが良好になり、特にスポーツタイプの車両に有利となる。
以上説明したように、本発明のパワートレイン構造によると、動力源と変速機構との間の動力伝達経路上に、上記動力源から上記変速機構の入力軸への動力伝達を行う流体伝達装置が配設されておらず、上記動力源と上記変速機構との間のスペースにおける上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上に増速機構が設けられていることにより、動力源が、低トルク動力源から高トルク動力源に変更された場合であっても、変速機構の構成の変更を最小限にすることができるとともに、パワートレインが大型化するのを抑制することができる。
本発明の実施形態1に係るパワートレイン構造が適用された車両を概略的に示す平面図である。 パワートレインを車両左側から見た概略側面図(スケルトン図)である。 実施形態2を示す図1相当図である。 実施形態3を示す図1相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るパワートレイン構造が適用された車両1を概略的に示す。この車両1は、FF車であって、前輪2が、車両1の前部に搭載された動力源としてのエンジン11により駆動される駆動輪とされ、後輪3が従動輪とされている。
車両1には、上記エンジン11と、該エンジン11と車両1の前輪2(駆動輪)との間の動力伝達経路上に設けられた変速機構12とを有するパワートレイン10が設けられている。本実施形態では、変速機構12も、エンジン11と同様に、車両1の前部(エンジン11よりも車両後側)に設けられている。
エンジン11と変速機構12との間の動力伝達経路上には、エンジン11から変速機構12の入力軸13(図2に記載)への動力伝達を行う、トルクコンバータ等の流体伝達装置が配設されていない。
エンジン11は、本実施形態では、直列4気筒エンジンであり、エンジン11の出力軸たるクランク軸11a(図2に記載)が車両前後方向に延びる縦置きエンジンである。尚、エンジン11は、どのようなエンジンであってもよく、エンジン11に代えて、駆動源として電動モータを設けるようにしてもよい。
変速機構12は、本実施形態では、前進8速及び後退1速を達成する自動変速機の変速機構であって、詳細な構成は省略するが、複数のプラネタリギヤセット及び複数の摩擦締結要素(例えば4つのプラネタリギヤセット及び5つの摩擦締結要素(ブレーキ及びクラッチ))を有している。変速機構12は、変速ケース14内に収容されている。変速機構12の入力軸13も、車両前後方向に延びており、上記複数のプラネタリギヤセット及び上記複数の摩擦締結要素は、入力軸13と同軸上に配設されている。
変速機構12における車両後側部分には、変速機構12の出力部としての出力ギヤ15が入力軸13と同軸上に配設されている。出力ギヤ15は、上記複数のプラネタリギヤセットのうちの1つのプラネタリギヤセットの回転要素に連結されている。そして、出力ギヤ15は、入力軸13と平行に車両前後方向に延びる伝達軸18の車両後側端部に回転一体に固定された第1伝達ギヤ17と噛み合っている。伝達軸18の車両前側端部は、変速ケース14から、その車両前側に位置する連結部21における後述のハウジング22内に突出しており、その突出部分に、傘歯車からなる第2伝達ギヤ19が回転一体に固定されている。
連結部21は、エンジン11と変速機構12との間のスペースに位置してエンジン11と変速機構12とを連結している。この連結部21は、エンジン11及び変速機構12と共にパワートレイン10を構成している。連結部21は、車両前側及び後側でそれぞれエンジン11及び変速ケース14に固定されたハウジング22を有し、このハウジング22内に上記第2伝達ギヤ19が収容されている。
第2伝達ギヤ19は、連結部21のハウジング22内に設けられたフロントデファレンシャル機構24のデフリングギヤ25と噛み合っている。このデフリングギヤ25には、デフケース26が固定されており、デフリングギヤ25及びデフケース26は、ハウジング22に対して、デフリングギヤ25の、車幅方向に延びる中心軸の回りに回転可能に支持されている。
上記デフケース26内には、2つのデフピニオンギヤ27と、デフリングギヤ25と同心上に配置された2つのデフサイドギヤ28とが配設されている。各デフピニオンギヤ27は、デフケース26に固定された軸部に回転可能に支持されているとともに、2つのデフサイドギヤ28と噛み合っている。各デフピニオンギヤ27は、デフケース26と共にデフリングギヤ25の中心軸回りに回転するとともに、上記軸部回りに自転することが可能に構成されている。そして、各デフピニオンギヤ27は、デフケース26がデフリングギヤ25の中心軸回りに回転すると、その回転を2つのデフサイドギヤ28に伝達する。このとき、2つのデフサイドギヤ28にかかる負荷が同じであれば、デフピニオンギヤ27は自転しないで、デフケース26の回転を2つのデフサイドギヤ28に同じ回転数でもって伝達する一方、負荷が異なれば、デフピニオンギヤ27が自転することで、差動回転を2つのデフサイドギヤ28に伝達する。
上記2つのデフサイドギヤ28は、該デフサイドギヤ28と同心上に配置された左右の前輪ドライブシャフト29にそれぞれ連結されており、左右の前輪ドライブシャフト29は、車幅方向に延びて左右の前輪2にそれぞれ連結されている。こうして、出力ギヤ15に生じる動力が、フロントデファレンシャル機構24を介して、車両1の前輪2に伝達されることになる。
図2に示すように、連結部21(ハウジング22内)におけるエンジン11と変速機構12との間の動力伝達経路上には、エンジン11の出力(出力回転)を増速して変速機構12の入力軸13に動力伝達する増速機構41が設けられている。この増速機構41は、本実施形態では、シングルピニオン型のプラネタリギヤセットで構成されている。
具体的に、増速機構41は、ハウジング22に常時固定されたサンギヤ43と、エンジン11のクランク軸11a(詳細には、後述のワンウエイクラッチ52)に連結されたキャリア44と、変速機構12の入力軸13(変速機構12の変速ケース14から車両前側に突出して増速機構41の近傍位置にまで延設されている)に連結されたリングギヤ45とを有している。キャリア44には、シングルピニオン46が設けられている。これにより、エンジン11からキャリア44に入力された、エンジン11の出力回転が、増速されてリングギヤ45から出力される。
増速機構41は、連結部21(ハウジング22内)においてフロントデファレンシャル機構24の車両前側に位置している。言い換えれば、フロントデファレンシャル機構24は、増速機構41と変速機構12との間のスペースに位置していることになる。
また、本実施形態では、図2に示すように、連結部21(ハウジング22内)におけるエンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路上に、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路を断接する断接手段としての断接クラッチ51と、エンジン11側から増速機構41側への動力伝達のみを許容するワンウエイクラッチ52とが互いに並列に設けられている。
断接クラッチ51は、増速機構41と変速機構12との間の動力伝達経路上に設けられたオイルポンプ55から該断接クラッチ51の締結室への油圧(オイル)の供給によって締結状態となって、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路を接続状態にする一方、上記締結室からの油圧(オイル)の排出によって非締結状態となって、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路を切断状態にする。
上記オイルポンプ55は、変速機構12用の油圧生成源として設けられたものであって、本実施形態では、断接クラッチ51の油圧生成源としての役割も有する。すなわち、オイルポンプ55は、変速機構12のブレーキ及びクラッチの締結室や、変速機構12内の潤滑が必要な部分に油圧(オイル)を供給するとともに、断接クラッチ51の締結室にも油圧(オイル)を供給する。オイルポンプ55は、変速機構12の入力軸13の周囲に取り付けられていて、この入力軸13の回転によって駆動されるように構成されている。オイルポンプ55は、連結部21(ハウジング22内)におけるフロントデファレンシャル機構24と変速機構12との間のスペースに位置している。
上記断接クラッチ51を設けたことによって、車両1の走行中において、断接クラッチ51を非締結状態にすることにより、エンジン11を停止することができるようになり、この結果、例えば、下り坂の走行中にエンジン11を停止したり、低速走行時(例えば車速が10km/h以下のとき)にエンジン11をアイドルストップしたりすることができるようになる。
ここで、車両1の停車時において断接クラッチ51が非締結状態にある場合、オイルポンプ51の作動は停止しており、オイルポンプ51により断接クラッチ51を締結状態にすることができない。この場合、断接クラッチ51を締結状態にするための、オイルポンプ55とは別の電動オイルポンプを設ける必要がある。尚、車両1が走行していれば、断接クラッチ51が非締結状態であっても、変速機構12の入力軸13が回転しているので、オイルポンプ51は作動する。
本実施形態では、そのような電動オイルポンプを設けなくても済むように、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路上に、断接クラッチ51と並列に上記ワンウエイクラッチ52が設けられている。断接クラッチ51が非締結状態であっても、ワンウエイクラッチ52によってエンジン11から増速機構41及び入力軸13への動力伝達がなされるので、車両1の停車時に断接クラッチ51が非締結状態にあっても、オイルポンプ55を作動させることができ、断接クラッチ51を締結状態にすることができる。この結果、断接クラッチ51を締結状態にするための電動オイルポンプを設ける必要がなくなる。
また、ワンウエイクラッチ52を設けることによって、車両1の停車時にエンジン11が停止した状態にありかつ断接クラッチ51が非締結状態にあるときに、エンジン11を作動させれば、直ぐにオイルポンプ55を作動させて、変速機構12に必要な油圧を供給できるようになる。
尚、ワンウエイクラッチ52をなくして、断接クラッチ51を締結状態にするための電動オイルポンプを設けるようにしてもよい。また、この電動オイルポンプを変速機構12用の油圧生成源とすることも可能である。
ここで、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路上に、断接クラッチ51を設けないで、ワンウエイクラッチ52のみを設けることも考えられる。しかし、この場合、ワンウエイクラッチ52により、増速機構41側からエンジン11側への動力伝達が不能になるので、車両1の減速時にエンジンブレーキをきかせることができなくなる。そこで、断接クラッチ51を設けて、車両1の減速時に断接クラッチ51を締結状態にすることによって、エンジンブレーキをきかせることができるようになる。
以上のように、エンジン11と増速機構41との間の動力伝達経路上に、断接クラッチ51とワンウエイクラッチ52とが互いに並列に設けられることによって、様々な利点を有する。
本実施形態のエンジン11は、出力トルクが比較的高い高トルクエンジン(例えば、ディーゼルエンジン)である。一方、変速機構12は、出力トルクが、高トルクエンジンであるエンジン11よりも低い低トルクエンジン(例えば、ガソリンエンジン)用に設計されたものであって、その低トルクエンジンと組み合わせて使用されるものである。その際、上記低トルクエンジンと変速機構12との間の動力伝達経路上に、トルクコンバータ等の流体伝達装置が配設されていてもよい。尚、上記高トルクエンジンとしては、ディーゼルエンジンに限らず、高トルクを出力可能なガソリンエンジンであってもよい。
そして、上記低トルクエンジンから高トルクエンジンに変更する場合、通常は、低トルクエンジン用に設計された変速機構12において、高トルクエンジンに対応した変速比になるように構成を変更したり、高トルクに対応した強度が得られるように(許容トルクが高くなるように)回転部材を変更したりする。しかし、本実施形態では、増速機構41を設けて、変速機構12に入力されるトルクを、低トルクエンジンと同様のトルクに低減することによって、変速機構12の構成を変更しないで済むか、又は、変更があっても、その変更を最小限にすることができる。
また、本実施形態では、エンジン11と変速機構12との間の動力伝達経路上に、トルクコンバータ等の流体伝達装置が配設されておらず、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインにおける該流体伝達装置の配設位置と同様の位置に、連結部21の増速機構41、断接クラッチ51及びワンウエイクラッチ52が設けられている。これにより、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインに対して、エンジン11と変速機構12との間のスペースを大きくしなくても、増速機構41、断接クラッチ51及びワンウエイクラッチ52を容易に配設することが可能になる。したがって、パワートレイン10が大型化するのを抑制することができる。特に、パワートレイン10が、該パワートレイン10内の動力伝達軸(入力軸13等)が延びる方向(本実施形態では、車両前後方向)に長くなるのを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、上記のように流体伝達装置が配設されていないが、流体伝達装置が配設されていなくても、変速機構12において第1速時に締結される摩擦締結クラッチ(特にブレーキ)を半締結状態(摩擦板同士が滑っている状態)にしておくことで、車両1の停車時にエンジン11を作動した状態にすることができるとともに、その半締結状態から締結状態にすることで、車両1を直ぐに発進させることができるようになる。また、トルクコンバータが配設されていない場合には、トルクコンバータによるトルク増幅作用が得られないが、低速段の変速比を大きく設定することで、低速段の必要トルクを確保することができる。この場合、変速機構12の前進段数が8速であるので、変速段間のギヤステップを大きくしなくても、低速段の変速比を大きく設定することができる。したがって、変速段の切り換えを滑らかに行えるようにしつつ、低速段の必要トルクを確保することができる。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2を示し、上記実施形態1と同様のパワートレイン構造を、4輪駆動車に適用したものである。尚、以下の各実施形態では、主として、上記実施形態1と異なる部分について説明する。
すなわち、本実施形態では、パワートレイン10が、上記実施形態1と同様のエンジン11、変速機構12及び連結部21に加えて、変速機構12の車両後側に設けられたパワートランスファユニット61を有している。このパワートランスファユニット61を設けたことに関連して、変速機構12の出力部が、本実施形態では、上記実施形態1の出力ギヤ15に代えて、入力軸13と同軸に配置されかつパワートランスファユニット61内に延びる出力軸20とされている。この出力軸20は、上記実施形態1の出力ギヤ15が連結される回転要素と同じ回転要素に連結されている。
パワートランスファユニット61には、変速機構12の出力軸20を介して変速機構12の出力が入力され、パワートランスファユニット61において、該変速機構12の出力が前輪2と後輪3とに分配される。パワートランスファユニット61から車両前側に前輪出力軸62が延び、車両後側に後輪出力軸63が延びている。前輪出力軸62の車両前側端部には、上記実施形態1における第2伝達ギヤ19と同様の前側伝達ギヤ64が回転一体に固定されており、この前側伝達ギヤ64がフロントデファレンシャル機構24のデフリングギヤ25と噛み合っている。
後輪出力軸63は、パワートランスファユニット61から車両1の車幅方向中央部を通って車両1の後部まで延び、後輪出力軸63の車両後側端部に、後側伝達ギヤ65が回転一体に固定されており、この後側伝達ギヤ65がリヤデファレンシャル機構71のデフリングギヤ72と噛み合っている。リヤデファレンシャル機構71の構成は、フロントデファレンシャル機構24の構成と同様であり、デフケース73内には、2つのデフピニオンギヤ74と、2つのデフサイドギヤ75とが配設されている。2つのデフサイドギヤ75が、該デフサイドギヤ75と同心上に配置された左右の後輪ドライブシャフト76にそれぞれ連結されており、左右の後輪ドライブシャフト76は、車幅方向に延びて左右の後輪3にそれぞれ連結されている。
本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、流体伝達装置が配設されておらず、流体伝達装置が配設された従来のパワートレインにおける該流体伝達装置の配設位置と同様の位置に、連結部21の増速機構41、断接クラッチ51及びワンウエイクラッチ52が設けられているので、上記実施形態1と同様の作用効果が得られる。
(実施形態3)
図4は、本発明の実施形態3を示し、上記実施形態1と同様のエンジン11を、車両1の前部に配設する一方、上記実施形態1と同様の連結部21及び変速機構12を、車両1の後部に配設したものである。車両1は、後輪3が駆動輪とされたFR車である。
すなわち、本実施形態では、エンジン11が、車両前後方向において前輪2とオーバーラップする位置に配設され、連結部21が、車両前後方向において後輪3とオーバーラップする位置に配設され、変速機構12が後輪3よりも車両後側に配設されている。この配置により、本実施形態では、連結部21におけるデファレンシャル機構が、フロントデファレンシャル機構24ではなくて、上記実施形態2で説明したような、後輪3を駆動するリヤデファレンシャル機構71であり、伝達軸18の車両前側端部に回転一体に固定された第2伝達ギヤ19が、リヤデファレンシャル機構71のデフリングギヤ72と噛み合っている。リヤデファレンシャル機構71は、連結部21において、上記実施形態1及び2におけるフロントデファレンシャル機構24と同様の位置(増速機構41と変速機構12との間のスペースであってオイルポンプ55の車両前側のスペース)に位置している。
本実施形態では、エンジン11のクランク軸11aと連結部21の増速機構41(詳細には、断接クラッチ51及びワンウエイクラッチ52)とが、車両1の車幅方向中央部を車両前後方向に延びるプロペラシャフト81によって連結される。このプロペラシャフト81は、車両前側及び後側でそれぞれエンジン11及び連結部21のハウジング22に固定されたシャフトケース82内に収容されている。本実施形態では、エンジン11、変速機構12及び連結部21に加えて、プロペラシャフト81及びシャフトケース82もパワートレイン10を構成する。
本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、流体伝達装置が配設されていないので、連結部21に、増速機構41、断接クラッチ51及びワンウエイクラッチ52を設けても、パワートレイン10の車両前後方向の長さを出来る限り短くすることができ、延いては、車両1の全長を短くすることができる。
また、エンジン11を車両1の前部に配設しかつ連結部21及び変速機構12を車両1の後部に配設することにより、車両1の前後方向における重量バランスが良好になる。このような配置は、特にスポーツ車に有利となる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、車両に搭載された動力源と、該動力源と該車両の車輪との間の動力伝達経路上に設けられた変速機構とを備えたパワートレイン構造に有用である。
1 車両
2 前輪
3 後輪
10 パワートレイン
11 エンジン(動力源)
12 変速機構
24 フロントデファレンシャル機構
41 増速機構
51 断接クラッチ(断接手段)
52 ワンウエイクラッチ
55 オイルポンプ
71 リヤデファレンシャル機構

Claims (7)

  1. 車両に搭載された動力源と、該動力源と該車両の車輪との間の動力伝達経路上に設けられた変速機構とを備えたパワートレイン構造であって、
    上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上には、上記動力源から上記変速機構の入力軸への動力伝達を行う流体伝達装置が配設されておらず、
    上記動力源と上記変速機構との間のスペースにおける上記動力源と上記変速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記動力源の出力を増速して上記変速機構の入力軸に動力伝達する増速機構を備えていることを特徴とするパワートレイン構造。
  2. 請求項1記載のパワートレイン構造において、
    上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路を断接する断接手段を更に備えていることを特徴とするパワートレイン構造。
  3. 請求項2記載のパワートレイン構造において、
    上記動力源と上記増速機構との間の動力伝達経路上に上記断接手段と並列に設けられ、上記動力源側から上記増速機構側への動力伝達のみを許容するワンウエイクラッチと、
    上記増速機構と上記変速機構との間の動力伝達経路上に設けられ、上記変速機構の入力軸の回転によって駆動される、上記変速機構用の油圧生成源としてのオイルポンプとを更に備えていることを特徴とするパワートレイン構造。
  4. 請求項2記載のパワートレイン構造において、
    上記変速機構と上記車輪との間の動力伝達経路上に、デファレンシャル機構が設けられ、
    上記デファレンシャル機構は、上記増速機構と上記変速機構との間のスペースに位置していることを特徴とするパワートレイン構造。
  5. 請求項3記載のパワートレイン構造において、
    上記変速機構と上記車輪との間の動力伝達経路上に、デファレンシャル機構が設けられ、
    上記デファレンシャル機構は、上記増速機構と上記変速機構との間のスペースに位置しており、
    上記オイルポンプは、上記デファレンシャル機構と上記変速機構との間のスペースに位置していることを特徴とするパワートレイン構造。
  6. 請求項4又は5記載のパワートレイン構造において、
    上記デファレンシャル機構は、リヤデファレンシャル機構であることを特徴とするパワートレイン構造。
  7. 請求項4又は5記載のパワートレイン構造において、
    上記デファレンシャル機構は、フロントデファレンシャル機構であることを特徴とするパワートレイン構造。
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