JP2017127984A - 三次元造形用組成物、並びに、三次元造形物及びその製造方法 - Google Patents

三次元造形用組成物、並びに、三次元造形物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化度に優れ、寸法精度に優れる三次元造形物を与えることのできる三次元造形用組成物、並びに、三次元造形物及びその製造方法を提供する。【解決手段】カチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤と、を含む、三次元造形用組成物2。更にこの三次元造形用組成物2を用いて支持体9上に層1を形成する層形成工程及び層形成された粒子を結着させて、三次元造形物3を形成する工程を含む三次元造形物100の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、三次元造形用組成物、並びに、三次元造形物及びその製造方法に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、インクジェット方式を用いた、三次元の三次元造形物の製造方法等について種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、粒体を用いた造形時において粒体の飛散を抑制することが可能な造形用スラリーを提供することを目的として、造形物を粒体で形成するための造形用スラリーであって、水系溶媒と、前記造形物を構成する疎水性の粒体と、前記造形物を構成するとともに前記水系溶媒に溶解される両親媒性固体ポリマーと、前記水系溶媒の発泡を抑制する消泡剤とを含有する造形用スラリーが開示されている。
特開2011−245712号公報
このような三次元造形物では、得られる三次元造形物の寸法精度や、三次元造形物の内部まで十分に重合が進行していることなどが求められる。しかしながら、光による重合のみでは光が到達しない領域において重合の進行が不十分となることが問題である。また、三次元造形物に色を付ける目的などで三次元造形用組成物が顔料を含む場合には、顔料が光を遮蔽する傾向にあるため、重合がより進行しにくいという問題がある。さらに、ラジカル重合性化合物を用いた場合、所謂酸素阻害による重合の進行阻害や、所謂硬化収縮による寸法精度の低下や、ラジカル重合性化合物による臭気、皮膚への刺激性も問題となる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、硬化度に優れ、寸法精度に優れる三次元造形物を与えることのできる三次元造形用組成物、並びに、三次元造形物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、カチオン重合性化合物と、熱及び光カチオン重合開始剤とを併用することにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明はカチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤と、を含む、三次元造形用組成物である。このような三次元造形用組成物は、カチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤とを用いることにより、光が到達しにくい領域の重合を熱で進行させることができ、硬化度及び寸法精度が高い三次元造形物を与えることができる。
また、本発明の三次元造形用組成物は、光ラジカル重合開始剤をさらに含むことが好ましく、カチオン重合性化合物が、オキセタン基含有化合物、エポキシ基含有化合物、及びビニルエーテル基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、顔料又は金属粒子の少なくともいずれかをさらに含むことが好ましい。さらに、本発明の三次元造形物の製造方法は、上記三次元造形用組成物を、粒子を含むベース材料に付着させる付着工程と、前記三次元造形用組成物を重合させることにより、前記粒子を結着させて、三次元造形物を形成する結着工程と、を有することが好ましく、前記結着工程において、前記三次元造形用組成物に対し、光照射及び加熱の少なくともいずれか又は両方を行い、前記三次元造形用組成物を重合させることが好ましい。また、本発明の三次元造形物は、上記三次元造形用組成物の硬化物と、粒子を含むベース材料と、を含むことが好ましい。
本実施形態の三次元造形物の製造方法の各工程を示す第1模式図である。 本実施形態の三次元造形物の製造方法の各工程を示す第2模式図である。 本実施形態の三次元造形物の製造方法のフロー図である。 三次元造形物の製造方法における光の到達を示す概略図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔三次元造形用組成物〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、カチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤と、を含む。
三次元造形物を形成する方法の一つとして、粒子を含むベース材料に対し、三次元造形用組成物を付着させ、付着した三次元造形用組成物を硬化させ、硬化していない箇所を除去することで任意の形状を有する三次元造形物を製造する方法がある。この方法においては、ベース材料及び三次元造形用組成物の組成が、得られる三次元造形物の物性に影響を与える。例えば、ラジカル重合性化合物を用いて硬化させた場合には、所謂酸素阻害による重合の進行阻害や、所謂硬化収縮による寸法精度の低下が問題となる。また、使用者の立場からは、ラジカル重合性化合物による臭気、皮膚への刺激性も問題となる。さらに、光重合性開始剤を用いて硬化させた場合には、光による重合のみでは光が到達しない領域において重合の進行が不十分となることが問題であり(図4参照)、ブリスターなどの発生原因となる。また、光が届く範囲の厚みで層を形成して三次元造形物を得ようとすると、スループットが低下するという問題がある。また、三次元造形物に対しさらに色などを付与する点から、顔料を用いる場合には、光がより到達しにくく、重合がより進行しにくくなる。さらに、光を用いずに、熱硬化だけで三次元造形物を作製しようとすると、寸法安定性が悪化するという問題がある。これは、光硬化の簡便性と比較して、熱硬化においては、昇温降温操作が必要となるために、その操作の時間分三次元造形用組成物を付着させた以外のベース材料領域にまで浸透すること等に由来する。
これに対し、本実施形態の三次元造形用組成物は、カチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤とを用いることにより、光が到達しにくい領域の重合を熱で進行させることができ、硬化度及び寸法精度が高い三次元造形物を与えることができる。以下、各成分について説明する。
〔カチオン重合性化合物〕
カチオン重合性化合物としては、カチオン重合性官能基を有する化合物であれば特に限定されない。このなかでも、オキセタン基含有化合物、エポキシ基含有化合物、及びビニルエーテル基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。このようなカチオン重合性化合物を用いることにより、寸法精度がより向上する傾向にある。なお、カチオン重合性化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
オキセタン基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタン等が挙げられる。なお、オキセタン基含有化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
オキセタン基含有化合物の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは6〜18質量%であり、より好ましくは8〜16質量%であり、さらに好ましくは10〜14質量%である。
エポキシ基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジまたはポリグリシジルエーテルであり、例えばビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、ならびにノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシド;少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物等の脂環式エポキシド;及び脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシドが挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。なお、エポキシ基含有化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
エポキシ基含有化合物の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは1.5〜10質量%であり、より好ましくは3.5〜8質量%であり、さらに好ましくは5〜6.5質量%である。
ビニルエーテル基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物;エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物;ビニルエーテル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、ビニルエーテル基含有化合物は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ビニルエーテル基含有化合物の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは45〜70質量%であり、より好ましくは50〜65質量%であり、さらに好ましくは52〜62質量%である。
カチオン重合性化合物の総含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは60〜90質量%であり、より好ましくは65〜85質量%であり、さらに好ましくは70〜80質量%である。
〔その他の重合性化合物〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、カチオン重合性化合物の他、アニオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物等のその他の重合性化合物を含んでもよい。このなかでも、ラジカル重合性化合物を含むことが好ましい。
ラジカル重合性化合物としては、特に限定されないが、例えば、フェノキシエチルアクリレート等の芳香族基含有(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
ラジカル重合性化合物の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは1〜15質量%であり、より好ましくは1.5〜12質量%であり、さらに好ましくは3〜10質量%である。ラジカル重合性化合物の含有量が15質量%以下であることにより、寸法精度がより向上する傾向にある。
〔熱カチオン重合開始剤〕
熱カチオン重合開始剤としては、熱により酸を発生するものであれば特に限定されないが、例えば、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体、第4級アンモニウム塩、アルミニウムキレート、三フッ化ホウ素アミン錯体が挙げられる。このなかでも、CXC−1616(KING INDUSTRY社製商品名)が好ましい。このような熱カチオン重合開始剤を用いることにより、寸法精度及び硬化度がより向上する傾向にある。なお、熱カチオン重合開始剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
熱カチオン重合開始剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜6質量%であり、より好ましくは1〜5質量%であり、さらに好ましくは2〜4質量%である。熱カチオン重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、硬化度及び寸法精度がより向上する傾向にある。
〔光カチオン重合開始剤〕
光カチオン重合開始剤としては、光により酸を発生するものであれば特に限定されないが、例えば、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C654 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -塩;スルホン酸を発生するスルホン化物;ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物;鉄アレン錯体などが挙げられる。このなかでも、Irgacure 250(BASF社製商品名)が好ましい。このような光カチオン重合開始剤を用いることにより、寸法精度及び硬化度がより向上する傾向にある。なお、光カチオン重合開始剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
光カチオン重合開始剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜5質量%であり、より好ましくは1〜4質量%であり、さらに好ましくは2〜3質量%である。光カチオン重合開始剤の含有量が上記範囲内であることにより、硬化度及び寸法精度がより向上する傾向にある。
〔光ラジカル重合開始剤〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、光ラジカル重合開始剤をさらに含んでもよい。光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、及びビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドのようなアシルホスフィンオキサイド化合物;チオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、及びクロロチオキサントンのようなチオキサントン化合物が挙げられる。光ラジカル重合開始剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。特に、硬化度の観点からアシルホスフィンオキサイド化合物及びチオキサントン化合物を併用することが好ましい。
光ラジカル重合開始剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは1〜6質量%であり、より好ましくは2〜5質量%であり、さらに好ましくは3〜4質量%である。光ラジカル重合開始剤の含有量が1質量%以上であることにより、硬化度がより向上する傾向にある。
〔増感剤〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、増感剤(蛍光増白剤)を含んでもよい。増感剤は、紫外〜短波可視である300〜450nm付近の波長を有する光を吸収可能であり、且つ400〜500nm付近の波長を有する蛍光を発光可能な無色ないし弱く着色した化合物である。蛍光増白剤は、蛍光性白化剤(Fluorescent Whitening Agent)としても知られている。蛍光増白剤の物理的原理及び化学性の記述は、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,Sixth Edition,Electronic Release,Wiley-VCH 1998に示されている。本実施形態の三次元造形用組成物が増感剤を含むことにより、硬化度を一層優れたものとできる。
増感剤として、以下に限定されないが、例えば、1,4−ビス−(2−ベンゾオキサゾイル)ナフタレン等のナフタレンベンゾオキサゾイル誘導体、2,5−チオフェンジイルビス(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾキサゾール)等のチオフェンベンゾオキサゾイル誘導体、スチルベンベンゾオキサゾイル誘導体、クマリン誘導体、スチレンビフェニル誘導体、ピラゾロン誘導体、スチルベン誘導体、ベンゼン及びビフェニルのスチリル誘導体、ビス(ベンザゾールー2−イル)誘導体、カルボスチリル、ナフタルイミド、ジベンゾチオフェン−5,5’−ジオキシドの誘導体、ピレン誘導体、及びピリドトリアゾールが挙げられる。このなかでも、Hostalux KCB(Clariant GmbH社製)が好ましい。このような増感剤を用いることにより、寸法精度及び硬化度がより向上する傾向にある。増感剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
増感剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜2質量%である。
〔顔料又は金属粒子〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、顔料又は金属粒子の少なくともいずれかをさらに含んでもよい。顔料又は金属粒子は、光の透過を妨げやすいため、本発明が特に有効である。
無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンが挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等が挙げられる。
上記顔料のなかでも、黒色顔料及び黄色顔料は、光の透過を妨げやすいため、本発明が特に有効である。顔料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
金属粒子としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅などの単体又は合金からなる粒子が挙げられる。
顔料又は金属粒子の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは1〜20質量%である。
〔重合禁止剤〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、重合禁止剤をさらに含んでもよい。重合禁止剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、1−o−2,3,5−トリメチルヒドロキノン、2−tert−ブチルヒドロキノンに代表されるヒドロキノン類;カテコール、4−メチルカテコール、4−tert−ブチルカテコールに代表されるカテコール類;フェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、p−メトキシフェノール、クレゾール、ピロガロール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、及び4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)に代表されるフェノール類;4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシルに代表される2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アルキル骨格を有する化合物、及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−アシル骨格を有する化合物に代表されるヒンダードアミン類が挙げられる。なお、重合禁止剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合禁止剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは0.10〜0.50質量%であり、より好ましくは0.20〜0.30質量%である。
〔界面活性剤〕
本実施形態の三次元造形用組成物は、界面活性剤をさらに含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、BYK−3500、UV3570、BYK350(ビックケミー・ジャパン社製商品名)が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、三次元造形用組成物の総量に対して、好ましくは0.05〜0.5質量%であり、より好ましくは0.1〜0.3質量%である。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、三次元造形用組成物の粒子を含むベース材料に対する濡れ性がより向上し、結果として、粒子の結着性がより向上する傾向にある。
〔三次元造形物の製造方法〕
本実施形態の三次元造形物の製造方法は、上記三次元造形用組成物を、粒子を含むベース材料に付着させる付着工程と、前記三次元造形用組成物を重合させることにより、前記粒子を結着させて、三次元造形物を形成する結着工程と、を有する。
以下、各工程について説明をする。図1及び図2は、本実施形態の三次元造形物の製造方法の各工程を示す模式図である。また、図3は、本実施形態の三次元造形物の製造方法のフロー図である。
〔層形成工程〕
本実施形態の三次元造形物の製造方法は、付着工程前に、ベース材料を含む層1を形成する層形成工程を有してもよい(1a、1d)。層形成方法としては、特に限定されないが、例えば、スキージー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スピンコート法等が挙げられる。また、層1の形成は、支持体9上で行っても、すでに部分的に形成された三次元造形物上で行ってもよい。
形成される層1の厚さは、好ましくは10μm以上100μm以下であり、より好ましくは30μm以上75μm以下である。これにより、三次元造形物100の生産性を十分に優れたものとしつつ、製造される三次元造形物100における不本意な凹凸の発生等をより効果的に防止し、三次元造形物100の寸法精度を特に優れたものとすることができる。
〔乾燥工程〕
本実施形態の三次元造形物の製造方法は、層形成工程により得られた層1を加熱乾燥する乾燥工程を有してもよい(1a、1d)。ベース材料がバインダー樹脂を含む場合には、乾燥工程により、粒子同士を結合(仮固定)し、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。また、ベース材料が溶剤を含む場合には、乾燥工程により、ベース材料に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去することができる。溶剤を除去することにより、溶剤を除去しないで、付着工程及び結着工程を行う場合と比較して、未硬化物質が少ない為硬化後の塗膜の強度が向上する傾向にあったり、粒子の空隙への三次元造形用組成物の浸透がより向上する傾向にある。
乾燥工程における加熱温度は、好ましくは30℃以上140℃以下であり、さらに好ましくは40℃以上120℃以下である。
〔付着工程〕
付着工程は、三次元造形用組成物2を、粒子を含むベース材料(層1)に付着させる工程である(1b、1e)。付着方法としては、特に限定されないが、例えば、三次元造形用組成物をインクジェット方式により吐出して、粒子を含むベース材料に付着させる方法;三次元造形用組成物をスプレーなどで噴射して粒子を含むベース材料に付着させる方法が挙げられる。このなかでも、得られる三次元造形物の精度の観点から、インクジェット方式を用いることが好ましい。インクジェット方式としては、ピエゾ方式や、三次元造形用組成物を加熱して発生した泡(バブル)により三次元造形用組成物を吐出させる方式等を用いることができる。インクジェット方式を用いることにより、より精度の高い三次元造形物を得ることができる。なお、三次元造形用組成物が付着したベース材料が後に、三次元造形物となる。
〔ベース材料〕
ベース材料は、粒子を含み、必要に応じて、バインダー樹脂、溶剤などその他成分を含むことができる。なお、本実施形態において、ベース材料は、パウダー状であっても、溶剤を含むペースト状であってもよい。特に、ペースト状型ベース材料であることにより、粒子が飛散しにくく、装置の信頼性がより向上する傾向にある。
(粒子)
粒子は、無機粒子と、有機粒子に大別できる。以下、それぞれについて例示する。
無機粒子としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコン、酸化錫、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム等の金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物;窒化珪素、窒化チタン、窒化アルミ等の金属窒化物;炭化珪素、炭化チタン等の金属炭化物;硫化亜鉛等の金属硫化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の金属の炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の金属の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の金属のケイ酸塩;リン酸カルシウム等の金属のリン酸塩;ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム等の金属のホウ酸塩や、これらの複合化物が挙げられる。
また、有機粒子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン樹脂;ポリプロピレン;ポリエチレンオキサイド;ポリプロピレンオキサイド、ポリエチレンイミン;ポリスチレン;ポリウレタン;ポリウレア;ポリエステル;シリコーン樹脂;アクリルシリコーン樹脂;ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとする重合体;メタクリル酸メチルクロスポリマー等の(メタ)アクリル酸エステルを構成モノマーとするクロスポリマー(エチレンアクリル酸共重合樹脂等);ナイロン12、ナイロン6、共重合ナイロン等のポリアミド樹脂;ポリイミド;カルボキシメチルセルロールス;ゼラチン;デンプン;キチン;キトサンが挙げられる。
このなかでも、無機粒子が好ましく、金属酸化物粒子がより好ましく、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアがさらに好ましく、シリカが特に好ましい。このような比較的硬度の高い粒子と、本実施形態の三次元造形用組成物とを組み合わせて用いることにより、造形物の強度を粒子で底上げできる為、三次元造形用組成物のみで立体造形するのに比べ、三次元造形物の引張強度及び引張伸度が共により向上する傾向にある。なお、粒子は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
粒子の含有量は、ベース材料の総量に対して、好ましくは40〜65質量%であり、より好ましくは45〜60質量%であり、さらに好ましくは50〜55質量%である。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂を含むことにより、粒子同士を結合(仮固定)し、粒子の不本意な飛散等を効果的に防止することができる。これにより、作業者の安全や、製造される三次元造形物100の寸法精度の向上を図ることができる。バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルアルコール、ナフタレンスルホン酸塩のホリマリン縮合物、スチレン・無水マレイン酸共重合物、オレフィン・無水マレイン酸共重合物、カルボキシメチルセルロース、ポリスチレンスルホン酸塩、アクリルアミド・アクリル酸共重合物、アルギン酸、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、アミノアルキル(メタ)アクリレート共重合物、ポリマーでんぷん、サトキンサンが挙げられる。このなかでも、相溶性の観点から、ポリ(メタ)アクリル酸が好ましい。バインダー樹脂は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
バインダー樹脂の含有量は、ベース材料の総量に対して、好ましくは1.0〜10質量%であり、より好ましくは1.5〜7.5質量%であり、さらに好ましくは2.5〜5.0質量%である。
(溶剤)
溶剤としては、特に限定されないが、例えば、水及び有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール性溶剤;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤;プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート、プロピレングリコール1−モノエチルエーテル2−アセタート等のグリコールエーテルアセテート系溶剤;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。このなかでも、水が好ましい。溶剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ベース材料中における溶剤の含有率は、5質量%以上80質量%以下であるのが好ましく、20質量%以上80質量%以下であるのがより好ましい。これにより、前述したような溶剤を含むことによる効果がより顕著に発揮されるとともに、三次元造形物100の製造過程において溶剤を短時間で容易に除去することができるため、三次元造形物100の生産性向上の観点から有利である。
(その他の成分)
また、ベース材料は、前述した以外の成分を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、重合開始剤;重合促進剤;浸透促進剤;湿潤剤(保湿剤);定着剤;防黴剤;防腐剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;キレート剤;pH調整剤等が挙げられる。
〔結着工程〕
結着工程は、三次元造形用組成物により粒子を結着させて、三次元造形物3を形成する工程である(1c、1f)。三次元造形用組成物は粒子の間隙を埋めるように存在し、三次元造形用組成物中の重合性化合物を重合させることにより、粒子を結着させることができる。また、三次元造形用組成物は、隣接する層の結合にも寄与する。具体的には、既に形成された層(三次元造形物)の一部と結着前の粒子との間隙を埋めるように存在し、三次元造形用組成物中の重合性化合物を重合させることにより、粒子を結着させることができる。
結着方法としては、特に限定されないが、例えば、三次元造形用組成物が付着した粒子に対し、光照射及び加熱の少なくともいずれかを行う方法又は両方を行う方法が挙げられる。例えば、三次元造形用組成物が付着した粒子に対し光を照射することにより、又は、三次元造形用組成物が付着した粒子を加熱することによって、三次元造形用組成物に含まれる重合性化合物の重合反応が開始し、粒子が結着する。なお、光源(放射線源)としては、水銀ランプやガス・固体レーザー、紫外線発光ダイオード(UV−LED)、及び紫外線レーザーダイオード(UV−LD)が挙げられる。
本実施形態においては、光照射及び加熱の両方を行うことが好ましい。これにより、硬化度が向上する。
(積層)
結着工程後、得られた三次元造形物上に、再度層を形成し、層形成工程、乾燥工程、付着工程、及び結着工程を繰り返すことにより、任意の形状の三次元造形物3を形成することができる(1g)。これにより、前記各層1のうち、三次元造形用組成物2が付与された部位の粒子が結合した状態となり、このような状態の層1が複数積層された積層体としての三次元造形物100が得られる(1h)。
〔除去工程〕
本実施形態の三次元造形物の製造方法は、三次元造形用組成物により結着されていない粒子を除去する除去工程を有していてもよい(1h)。粒子の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、刷毛等で未結合粒子を払い除ける方法、未結合粒子を吸引により除去する方法、空気等の気体を吹き付ける方法、水等の液体を付与する方法(例えば、液体中に前記のようにして得られた積層体を浸漬する方法、液体を吹き付ける方法等)、超音波振動等の振動を付与する方法等が挙げられる。
〔ポストキュア(後熱処理工程)〕
上記除去工程後、さらに三次元造形物を熱処理し、硬化度を向上させることができる。
本実施形態の三次元造形物は、上記三次元造形用組成物の硬化物と、粒子を含むベース材料と、を含み、硬化度及び寸法精度に優れたものとなる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
[三次元造形用組成物の材料]
〔顔料/フィラー〕
ブラック顔料
ステンレス鋼ナノフィラー
〔重合性化合物〕
フェノキシエチルアクリレート
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル
2−エチルヘキシルオキセタン
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
〔重合開始剤〕
Irgacure 819(BASF社製商品名、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤)
Irgacure 250(BASF社製商品名、光カチオン重合開始剤)
CXC−1616(KING INDUSTRY社製商品名、熱カチオン重合開始剤)
〔増感剤〕
Speedcure DETX(Lambson社製商品名、チオキサントン系化合物)
Hostalux KCB(Clariant GmbH社製商品名)
〔重合禁止剤〕
MEHQ(p− メトキシフェノール、東京化成工業社製)
〔界面活性剤〕
BYK−3500(ビックケミー・ジャパン社製商品名)
〔分散剤〕
DISPERBYK−180(ビックケミー・ジャパン社製商品名)
[三次元造形用組成物の調製]
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各三次元造形用組成物を得た。なお、下記の表1中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
[ベース材料の材料]
実施例及び比較例において使用したベース材料の主な材料は、以下の通りである。
〔粒子〕
シリカ粒子(電気化学工業社製、製品名FB5D)
〔バインダー樹脂〕
ポリビニルアルコール(日本合成化学社製、製品名GH23)
[ベース材料の調整]
各材料を下記の表1に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各ベース材料を得た。なお、下記の表1中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
〔三次元造形物の製造方法〕
上記のようにして得られたベース材料及び三次元造形用組成物を用いて、厚さ:4mm×幅:10mm×長さ:80mmの立方体形状である三次元造形物を、以下のようにして製造した。まず、造形ステージ上にスキージ方式でペースト材を塗布し、ドライヤーで乾燥することでベース材を50μmの膜厚で製膜した(層形成工程)。なお、膜厚はステージ台とスキージの高さで制御することができる。次いで、上記のようにして得られた三次元造形用組成物を、積層装置(セイコーエプソンにて内製)に充填し、結着させたい部分にピエゾ式インクジェット方式により吐出して、各組成のベース材料に付着させた(付着工程)。その後は、表1に示す硬化方法のパターンで三次元造形物を製造した。硬化方法の各パターンを以下に示す。
パターン1:三次元造形用組成物が付着したベース材料に対して、UVランプを照射して硬化させ、ステージを50μm下降した(結着工程1)。層形成工程、付着工程、結着工程1を繰り返し、すべての積層が終わったら、三次元造形物を装置から取り出し、オーブンでポストキュア(熱処理)した。
パターン2:三次元造形用組成物が付着したベース材料に対して、UVランプを照射して硬化させ、ステージを50μm下降した(結着工程1)。層形成工程、付着工程、結着工程1を繰り返し、すべての積層が終わったら、三次元造形物を装置から取り出した。
パターン3:三次元造形用組成物が付着したベース材料に対して、ハロゲンヒーターを照射して硬化させ、ステージを50μm下降した(結着工程2)。層形成工程、付着工程、結着工程2を繰り返し、すべての積層が終わったら、三次元造形物を装置から取り出し、オーブンでポストキュア(熱処理)した。
〔硬化度〕
硬化度は、ブリスターの発生の程度により評価した。Aは、ブリスターの発生が認められないことを示し、B〜Eまでは、段階的にブリスターの発生が多く認められることを示し、Eでは、三次元造形物の全面において、ブリスターの発生が認められることを示す。
〔寸法精度〕
前記各実施例および各比較例の三次元造形物について、厚さ、幅、長さを測定し、設計値からのずれ量を求め、以下の基準に従い評価した。
A:厚さ、幅、長さのうち、設計値からのずれ量が最も大きいものについての設計値からのずれ量が1.0%未満である。
B:厚さ、幅、長さのうち、設計値からのずれ量が最も大きいものについての設計値からのずれ量が1.0%以上2.0%未満である。
C:厚さ、幅、長さのうち、設計値からのずれ量が最も大きいものについての設計値からのずれ量が2.0%以上4.0%未満である。
D:厚さ、幅、長さのうち、設計値からのずれ量が最も大きいものについての設計値からのずれ量が4.0%以上7.0%未満である。
E:厚さ、幅、長さのうち、設計値からのずれ量が最も大きいものについての設計値からのずれ量が7.0%以上である。
1…ベース材料、1…層、2…三次元造形用組成物、3…三次元造形物、100…三次元造形物、9…支持体(ステージ)

Claims (7)

  1. カチオン重合性化合物と、熱カチオン重合開始剤と、光カチオン重合開始剤と、を含む、三次元造形用組成物。
  2. 光ラジカル重合開始剤をさらに含む、請求項1に記載の三次元造形用組成物。
  3. 前記カチオン重合性化合物が、オキセタン基含有化合物、エポキシ基含有化合物、及びビニルエーテル基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の三次元造形用組成物。
  4. 顔料又は金属粒子の少なくともいずれかをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の三次元造形用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の三次元造形用組成物を、粒子を含むベース材料に付着させる付着工程と、
    前記三次元造形用組成物を重合させることにより、前記粒子を結着させて、三次元造形物を形成する結着工程と、を有する、
    三次元造形物の製造方法。
  6. 前記結着工程において、前記三次元造形用組成物に対し、光照射及び加熱の少なくともいずれか又は両方を行い、前記三次元造形用組成物を重合させる、請求項5に記載の三次元造形物の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の三次元造形用組成物の硬化物と、粒子を含むベース材料と、を含む、三次元造形物。
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