JP2017127408A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パチンコ機10は、遊技領域22の第1の流下領域22aを流下して流路入口28を通過したパチンコ球を振り分けると共に、振り分けられたパチンコ球が左ゲート部61A,61B,61Cの左ゲート通過口64aに所定の確率で入球可能に構成される。そして、メイン制御CPU81aは、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、大当り遊技の遊技特典として遊技者にとって価値が異なる複数のうち何れかを、複数の左ゲート通過口64aのうち何れかへのパチンコ球の入球に応じて決定し得るよう構成されている。
【選択図】図4
Description
遊技球が流下可能な遊技領域(22)が前面に形成された遊技盤(20)と、前記遊技領域(22)に設けられて遊技球が入賞可能な始動入賞口(51a,52a)と、前記始動入賞口(51a,52a)への遊技球の入賞を契機として当り判定を行う当り判定手段(81a)とを備え、前記当り判定手段(81a)による判定が当りの判定結果となったことに応じて当り遊技を付与するよう構成された遊技機において、
前記遊技領域(22)を流下して流路入口(28a)を通過した遊技球を振り分けると共に、振り分けられた遊技球が所定の確率で入球可能な複数の入球領域(64)が設けられた振分部(28)を備え、
前記当り判定手段(81a)による判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り遊技および該当り遊技後の遊技の何れかにおける遊技特典として、遊技者にとって価値が異なる複数種類のうち少なくとも何れかを前記入球領域(64)への遊技球の入球に応じて決定し得るよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、振分部に導いた遊技球の入球領域への入球によって当り遊技および当り遊技後の遊技の少なくとも何れかにおける遊技特典が決定され得るから、振分部での遊技球の挙動に遊技者の関心を惹くことができる。
前記複数の入球領域(64)のうちで遊技球が入球する確率が最も低い入球領域(64)に遊技球が入球することを契機として前記遊技特典を決定する場合に、他の入球領域(64)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の高い遊技特典を決定するかまたは決定し易くなるよう設定されると共に、遊技球が入球する確率が最も高い入球領域(64)に遊技球が入球することを契機として前記遊技特典を決定する場合に、他の入球領域(64)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の低い遊技特典を決定するかまたは決定し易くなるよう設定されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、入球頻度の低い入球領域に遊技球が入球することに期待させて、振分部で遊技球を振り分ける態様に遊技者の関心を惹くことができる。
前記振分部(28)は、前記入球領域(64)の内の何れかを通過した遊技球が他の入球領域(64)を通過しないよう構成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、遊技球が何れの入球領域に入球したかを識別し易くすることができる。
前記遊技特典の種類を決定可能な状態へと移行する所定の移行条件が設定されて、前記当り判定手段(81a)による判定が当りの判定結果となり、前記移行条件が成立した場合に、当該移行条件の成立後における何れかの前記入球領域(64)への最初の遊技球の入球を契機として決定された遊技特典が付与されるよう構成されたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、付与される遊技特典が何れの入球領域への遊技球の入球を契機として決定されたかを識別し易くすることができる。
第1の実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定の当り判定条件(特図当り判定条件)の成立を契機として(後述する第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aまたは第2始動入賞部52の第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞を契機として)、演出用の装飾図柄(以下、飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出表示手段としての図柄表示装置17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20の遊技領域22と対応する位置に前後に開口する窓口13aが形成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられている。そして、前枠13には、ガラス板や透明な合成樹脂材で形成された透視保護部材が窓口13aを覆うよう配設されており、窓口13aに臨む遊技盤20を前側から透視可能な状態で保護している。なお、図1では、透視保護部材を省略してある。また、前記前枠13における窓口13aの下方位置には、パチンコ球を貯留可能な球受け皿14が設けられており、当該前枠13と一体的に球受け皿14を開閉し得るようになっている。前枠13には、上下の位置関係で2つの球受け皿14が組み付けられており、図1に上側の球受け皿14のみを図示してある。なお、前記上下の球受け皿14の一方および両方を、前枠13とは個別に中枠12に組み付けるようにしてもよい。また、中枠12や前枠13に、1つの球受け皿14のみを備える構成とすることもできる。なお、第1の実施例では、前記図柄表示装置17としては、液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているがこれに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置17やドットマトリックス式の表示装置等の飾図を変動および停止表示可能な従来公知の各種の装置を採用し得る。
前記遊技盤20は、図2に示すように、パチンコ球が流下可能な遊技領域22が前面側に形成された板状部材(遊技領域形成部材)21と、該板状部材21の裏側に配設されて当該板状部材21との間に図示しない収容空間を画成する図示しない設置部材(収容空間画成部材)とから構成されている。板状部材21は、合成樹脂材やベニヤ材等から所定板厚の略矩形状に形成されており、前面(盤面)に配設された略円形状の案内レール23によりパチンコ球が流下可能な遊技領域22が画成されている。ここで、板状部材21は、アクリル樹脂から形成された透明板であって、収容空間(図示せず)を板状部材21の前面側から透視し得るようになっている。また、板状部材21と設置部材との間の収容空間には、可動体の動作による演出や発光による演出を行う演出部材34が設置されており、遊技盤20の前面側から収容空間内に配設した演出部材34を遊技者が目視し得るよう構成されている。また、収容空間には、板状部材21に設けられた入賞部51,52,70,56に入賞したパチンコ球を排出する球排出通路(図示せず)が設けられており、入賞したパチンコ球を遊技盤20の外部に排出し得るよう構成されている。
ここで、遊技盤20に設けられた各種表示部について説明する。図4に示すように、前記遊技盤20には、複数の表示部50A,50B,50C,50Dを備え、各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示器50が配設されている。遊技情報表示器50は、遊技盤20における遊技領域22外の位置に配設され、前記図柄表示装置17で実行されている演出に注目している遊技者にとって妨げにならない位置に設けられている。また、遊技情報表示器50は、1つの表示ユニットとして図柄表示装置17よりも表示領域が小さく構成されており、各表示部50A,50B,50C,50Dに表示される情報(遊技情報)をまとめて確認することが容易となっている。なお、第1の実施例の遊技情報表示器50は、各表示部50A,50B,50C,50Dが個別に点灯制御可能な複数のLEDからなる発光表示部で構成されているが、対応する情報を表示乃至報知し得るものであれば、7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他の表示手段を採用できる。
前記遊技情報表示器50には、第1および第2始動入賞口51a,52aへの入賞を契機として作動する第1および第2特図表示部50A,50Bが設けられている。第1および第2特図表示部50A,50Bは、メイン制御基板81と電気的に接続されており(図5参照)、該メイン制御基板81に備えられたメイン制御CPU(当り判定手段、特典決定手段)81aにより表示内容が制御されるようになっている。ここで、第1特図表示部50Aは、前記第1始動入賞口51aへの入賞(後述する第1始動入賞検出センサSE1の検出)を契機として特別図柄(以下、特図という)の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。また、第2特図表示部50Bは、第2始動入賞口52aへの入賞(後述する第2始動入賞検出センサSE2の検出)を契機として特図の変動表示(以下、特図変動表示という場合がある)を開始した後に、最終的に複数種類の特別図柄の内の1つを大当り抽選(特図当り判定)の結果を示す特図として停止表示するよう構成されている。すなわち、特図表示部50A,50Bは、停止表示する特図によって大当り遊技(特図当り遊技、特典遊技)が生起されるか否かを報知する表示部として設けられている。
前記遊技情報表示器50には、右ゲート部62へのパチンコ球の入球(通過)を契機として作動する普図表示部50Cが設けられている。普図表示部50Cは、前記メイン制御基板81と電気的に接続されており(図5参照)、該メイン制御基板81(メイン制御CPU81a)により表示内容が制御されるようになっている。この普図表示部50Cでは、右ゲート部62(右ゲート通過口64b)へのパチンコ球の入球(右通過検出センサSE6のパチンコ球の検出)を契機として、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われる。そして、普図表示部50Cの最終的な表示結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。すなわち、普図表示部50Cは、停止表示する普図によって普図当り遊技が生起されるか否かを報知する表示部として設けられている。
前記遊技情報表示器50には、当選した大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数を報知するラウンド表示部50D(図4参照)が設けられている。なお、大当り遊技では、特別入賞部70の開閉部材73を開放して特別入賞口71へのパチンコ球の入賞を可能とするラウンド遊技が連続的に複数回生起されるようになっている。ラウンド表示部50Dは、複数個の発光表示部で構成され、付与される大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数を示す複数種類の点灯状態で点灯し得るよう構成されている。具体的に、ラウンド表示部50Dは、3個の発光表示部で構成されており、各発光表示部を1個ずつ点灯させることで、16回のラウンド遊技からなる大当り遊技を示す点灯状態と、12回のラウンド遊技からなる大当り遊技を示す点灯状態と、8回のラウンド遊技からなる大当り遊技を示す点灯状態とで点灯し得るようになっている。そして、決定されたラウンド遊技の合計回数に対応する点灯状態でラウンド表示部50Dを点灯することで、付与される大当り遊技の合計回数が識別可能に報知されるようになっている。ラウンド表示部50Dは、メイン制御基板81と電気的に接続され(図5参照)、該メイン制御基板81(メイン制御CPU81a)により表示内容が制御されるよう構成されている。具体的に、ラウンド表示部50Dは、大当り遊技の開始タイミングで消灯状態から点灯状態へと変化し、大当り遊技の終了タイミングで消灯状態へと変化するようメイン制御基板81(メイン制御CPU81a)に制御される。すなわち、ラウンド表示部50Dは、大当り遊技におけるラウンド遊技の合計回数を報知するのと同時に、大当り遊技が行われる期間中であることを報知するようになっている。ここで、第1の実施例では、特図当り判定に伴って大当り遊技を付与することが決定された後に、所定の条件(後述する左ゲート部61へのパチンコ球の入球)に基づいて、付与する大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数が決定されるようになっている。
前記メイン制御基板81には演出制御基板82が配線接続されており、メイン制御基板81(メイン制御CPU81a)からの制御信号に基づいて、演出制御基板82が図柄表示部17の表示内容を制御するよう構成されている。図柄表示装置17の表示部17aには、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bでの特図変動表示の結果として表示される特図に対応する飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが、対応する特図当り判定における同じ結果を示すようになっており、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bの何れかに特図が確定停止すると、図柄表示装置17に飾図が確定停止表示されて、図柄表示装置17での図柄変動演出が終了するようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17とでは、特図変動表示と該特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図と飾図とが同時に確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、特図変動表示と該特図変動表示に関する図柄変動演出とが同時に開始され、特図と飾図とが同時に確定停止表示される。
次に、前記枠状装飾部材40について詳細に説明する。第1の実施例の前記板状部材21には、図2に示すように、前記案内レール23で囲まれた遊技領域22の略中央に、前後に開口する枠状に形成されたセンター役とも称される枠状装飾部材(装飾部材)40が取り付けられており、当該枠状装飾部材40に設けられた前側表示窓部(表示窓部)41を介して前側から板状部材21の後方を視認し得るよう構成されている。そして、前記枠状装飾部材40の前側表示窓部41の後方に、前記図柄表示装置17の表示部17aが臨むように構成されており、当該図柄表示装置17の表示部17aを遊技盤20の前側から目視し得るようになっている。すなわち、第1の実施例では、前記枠状装飾部材40の前側表示窓部41としての開口部の後方に、前記図柄表示装置17の表示部17aが位置すると共に、前記設置部材に設けられた演出部材34が位置しており、当該前側表示窓部41を介して図柄表示装置17の表示部17aや演出部材34を前側から視認し得るよう構成されている。なお、枠状装飾部材40は、前後に開口する構成に限られるものではなく、当該開口部を透明パネルで全面的或いは部分的に塞ぐ形態とすることも可能である。
第1の実施例のパチンコ機10は、遊技盤20の遊技領域22に枠状装飾部材40が設けられることで、該枠状装飾部材40の区画壁部44の最上部位置44aから当該枠状装飾部材40の左端部側(左右一側端部側)を流下してアウト口30に至る第1の流下領域22aと、区画壁部44の最上部位置44aから当該枠状装飾部材40の右端部側(左右他側端部側)を流下してアウト口30に至る第2の流下領域22bとに遊技領域22が区画されている。これにより、操作ハンドル16の操作レバー16aを回動操作して打球力を調節することで、パチンコ球を第1の流下領域22aに流下させる遊技形態(左打ち)およびパチンコ球を第2の流下領域22bに流下させる遊技形態(右打ち)の何れかを遊技者が任意に選択し得るようになっている。遊技領域22は、前記枠状装飾部材40の下方位置において第1および第2の流下領域22a,22bが合流して、当該第1および第2の流下領域22a,22bが合流する合流領域に前記アウト口30が形成されており、枠状装飾部材40の左側および右側を流下したパチンコ球が同じアウト口30から排出されるよう構成されている。なお、枠状装飾部材40(区画壁部44)の右側面には、第2の流下領域22bへ向けて開口する第2アウト口31が形成され、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が第2アウト口31に入球して機外に排出され得るようになっている。
図2に示すように、前記遊技盤20には、パチンコ球が入球(入賞)可能な複数の入球部が前記遊技領域22内に配設されており、パチンコ球が入球した入球部に応じた制御が実行されることで所定の遊技を行い得るようになっている。具体的に、第1の実施例のパチンコ機10では、前記入球部としての第1始動入賞部51および複数の左ゲート部61が前記第1の流下領域22aに位置するよう配置されると共に、前記入球部としての第2始動入賞部52、特別入賞部70および右ゲート部62が前記第2の流下領域22b(拡大領域RB)に位置するよう配置されている。すなわち、第1の実施例に係るパチンコ機10では、前記第1の流下領域22aをパチンコ球が流下する場合(左打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第2の流下領域22bを流下する場合に較べて第1始動入賞部51や左ゲート部61にパチンコ球が入球(入賞)する可能性が高くなるよう構成されると共に、該第2の流下領域22bをパチンコ球が流下する場合(右打ち遊技の場合)に、パチンコ球が第1の流下領域22aを流下する場合に較べて第2始動入賞部52や特別入賞部70、右ゲート部62へパチンコ球が入球(入賞)する可能性が高くなるよう構成されている。従って、操作レバー16aの回動操作により左打ち遊技および右打ち遊技に遊技者が能動的に切り替えることで、パチンコ球が入球(入賞)可能な入賞部を切り替え得るようになっている。
前記第1始動入賞部51は、図2に示すように、前記枠状装飾部材40の下方位置(アウト口30の直上位置)に、パチンコ球が入賞(入球)可能な第1始動入賞口51aが上方に開口するよう設けられている。第1始動入賞部51の第1始動入賞口51aは、常に一定の開口幅で開口するよう構成されており、前記第1の流下領域22aを流下するパチンコ球が一定の確率で第1始動入賞口51aに入賞し得るようになっている。すなわち、第1始動入賞部51は、パチンコ球の入賞確率が変化しない固定始動入賞部である。第1の実施例では、枠状装飾部材40の下方位置に配設された始動入賞部材36に第1始動入賞部51が設けられている。また、前記第1始動入賞部51は、第1始動入賞口51aに入賞したパチンコ球の排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する検出手段としての第1始動入賞検出センサSE1(図5参照)が配設されている。第1始動入賞検出センサSE1は、前記設置部材(図示せず)の裏面に配設されたメイン制御基板81に配線接続されており、該第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号がメイン制御基板81のメイン制御CPU81aに入力されることを契機として、特図当り遊技(大当り遊技)を生起させるかに関する特図当り判定(当り判定)をメイン制御CPU81aが実行すると共に、該メイン制御CPU81aが所定数(例えば3個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板81から払出制御基板86に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板86に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。すなわち、第1の実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口51aへのパチンコ球の入賞(第1始動入賞検出センサSE1からの検出信号の入力)を判定実行条件および賞球の払出条件として設定されている。
前記第2始動入賞部52は、図2に示すように、パチンコ球が入賞(入球)可能な第2始動入賞口52aと、当該始動入賞口52aを開閉する開閉部材52bとを備えている。そして、駆動手段としての始動入賞ソレノイドSL1(図5参照)の駆動に伴って、パチンコ球が入賞不能となるよう第2始動入賞口52aを閉鎖する閉鎖位置と、パチンコ球が可能となるよう第2始動入賞口52aを第2の流下領域22b内に開口する開放位置とに前記開閉部材52bが開閉変位するよう構成され、当該開閉部材52bが開放位置に変位することで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が第2始動入賞口52aに入賞し得るようになっている。すなわち、第2始動入賞口52aは、開閉部材52bの開閉に伴ってパチンコ球の入賞確率が変化(可変)する可変始動入賞部である。第1の実施例では、遊技盤20の略中央位置に配設された枠状装飾部材40に第2始動入賞部52が設けられている。なお、前記第2始動入賞部52の開閉部材52bは、下端部に位置して前後に延在する回転軸を中心として上端部が左右方向に揺動する羽根状に形成してある。なお、第1の実施例における第2始動入賞部52は、前記第2の流下領域22bを画成する前記枠状装飾部材40の右側部に配設されている。
図2に示すように、前記普通入賞部56は、前記遊技領域22の右下部位置において、パチンコ球が入賞(入球)可能な普通入賞口56aが上方に常時開口するよう前記遊技盤20に設けられており、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が一定の確率で普通入賞口56aに入賞し得るようになっている。すなわち、普通入賞部56は、パチンコ球の入賞確率が変化しない固定入賞部である。第1の実施例では、遊技盤20の右下部位置に配設された複合入賞ユニット38に1つの普通入賞部56が設けられている。普通入賞部56は、普通入賞口56aに入賞したパチンコ球を通過させる排出経路(図示せず)に、パチンコ球を検出する入賞検出手段としての普通入賞検出センサSE4(図5参照)を備えている。前記普通入賞検出センサSE4は、パチンコ機10の裏側に配設された制御手段としてのメイン制御基板81に配線接続されている。そして、普通入賞検出センサSE4からの検出信号がメイン制御基板81のメイン制御CPU81aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU81aが所定数(例えば10個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。そして、賞球の払出決定に基づいてメイン制御基板81から払出制御基板86に対して払出制御信号が出力されて、当該払出制御基板86に基づいて球払出装置(図示せず)が作動されることで前記球受け皿14に賞球が払い出されるようになっている。
前記特別入賞部70は、図2および図3に示すように、パチンコ球が入賞(入球)し得るよう前記複合入賞ユニット38の台板部381に形成された特別入賞口71と、当該台板部381の後側に配設されて特別入賞口71に連通する入賞空間72aが形成された入賞部本体72と、当該特別入賞口71を開閉する開閉部材73と、当該開閉部材73を開閉作動する駆動部とから基本的に構成されている。なお、第1の実施例の特別入賞部70を構成する駆動部は、前記入賞部本体72に設けられた駆動手段としての特別ソレノイドSL2(図5参照)と、当該特別ソレノイドSL2および開閉部材73を連係する作動部材(図示せず)とから構成されている。そして、特別入賞ソレノイドSL2の駆動に伴って作動部材が作動することで、パチンコ球が入賞不能となるよう特別入賞口71を閉鎖する閉鎖位置と、パチンコ球が入賞可能となるよう特別入賞口71を開放する開放位置とに前記開閉部材73が開閉変位するよう構成され、当該開閉部材73が開放位置に変位することで、第2の流下領域22bを流下するパチンコ球が特別入賞口71に入賞し得るようになっている。ここで、前記特別入賞口71は、前記複合入賞ユニット38の台板部381を前後方向に貫通するよう左右方向に幅広な横長矩形状に形成されて、上下開口幅がパチンコ球1個ずつの通過を許容する寸法に設定されると共に、左右開口幅が複数個のパチンコ球を並べることでできる寸法に設定されて、横並び状のパチンコ球が一度に特別入賞口71を通過(入賞)し得るようになっている。
左ゲート部61および右ゲート部62は、パチンコ球が遊技領域22を流下する過程で各ゲート部61,62に設けられたゲート通過口64a,64bを通過し得るよう構成されている。すなわち、左ゲート部61および右ゲート部62は、遊技領域22を流下してゲート通過口64a,64bに入球したパチンコ球が当該ゲート通過口64a,64bを通過し再び遊技領域22へ戻るように構成されている。ここで、第1の実施例では、図2、図4および図5に示すように、遊技領域22における第1の流下領域22aに位置するよう3つの左ゲート部61(第1〜第3左ゲート部61A,61B,61C)が設けられると共に、右ゲート部62が遊技領域22における第2の流下領域22bに位置するよう設けられている。第1〜第3左ゲート部61A,61B,61Cは、遊技盤20の左下部に配設された前記ゲートユニット37の台板部371に設けられ、各左ゲート部61A,61B,61Cが第1の流下領域22aの下流側に集約配置されている。すなわち、遊技者が左打ちの遊技形態でパチンコ球を第1の流下領域22aに打ち出す場合には、当該第1の流下領域22aに設けられた左ゲート部61A,61B,61C(左ゲート通過口64a)にパチンコ球が入球する可能性がある。また、第2の流下領域22bには、拡大領域RBの下流側に配設された複合入賞ユニット38の台板部381に右ゲート部62が設けられている。すなわち、遊技者が右打ちの遊技形態でパチンコ球を第2の流下領域22bに打ち出す場合には、当該第2の流下領域22bに設けられた右ゲート部62(右ゲート通過口64b)にパチンコ球が入球する可能性がある。
次に、振分部28が設けられた第1の流下領域22aの構成について説明する。
前記振分部28は、図4に示すように、第1〜第3左ゲート部61A,61B,61Cに設けられた各左ゲート通過口64aの入口を囲うように設けられた複数の遊技釘32(区画連釘32A,32B,32C,32D,32E)によって遊技領域22の左下部に形成され、第1の流下領域22aに開口する流路入口28aを介して当該振分部28で囲まれた前記流路28bに入球したパチンコ球が各左ゲート通過口64aに所定の確率で入球し得るようになっている。ここで、振分部28は、左ゲート部61A,61B,61Cの上方に離間するよう配設されて前記左誘導部37aの上面の傾斜方向と略同じ方向へ向けて(右下方へ向けて)直線状に連続する複数の遊技釘32(以下、「第1区画連釘32A」と指称する)と、左誘導部37aの傾斜下端部および第1左ゲート部61Aの左端部の間を繋ぐように配設されて上下方向に連続する複数の遊技釘32(以下、「第2区画連釘32B」と指称する)と、第1左ゲート部61Aの右端部および第2左ゲート部61Bの左端部を繋ぐように配設された複数の遊技釘32(以下、「第3区画連釘32C」と指称する)と、第2左ゲート部61Bの右端部および第3左ゲート部61Cの左端部を繋ぐように配設された複数の遊技釘32(以下、「第4区画連釘32D」と指称する)と、第1区画連釘32Aの下端および第3左ゲート部61Cの右端部を繋ぐように配設された複数の遊技釘32(以下、「第5区画連釘32E」と指称する)とから構成されている。そして、左誘導部37aの上面における傾斜下端と、第1区画連釘32Aの傾斜上端との間に、流路入口28aが形成されている。第1〜第3左ゲート部61A,61B,61Cは、当該左ゲート部61A,61B,61Cに設けられた各左ゲート通過口64aの入口が、第1〜第5区画連釘32A,32B,32C,32D,32Eの内側に画成された流路28bに臨み、各左ゲート通過口64aの出口が、振分部28の下方に開口するよう配設されている。
前記メイン制御基板81は、図5に示すように、制御処理を実行するメイン制御CPU81a、該メイン制御CPU81aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM81b、当該メイン制御CPU81aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM81c等が備えられている。そして、メイン制御CPU81aは、パチンコ球を検出する各種の入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE51,SE52,SE53,SE6と電気的に接続されて、各入球検出センサSE1,SE2,SE3,SE4,SE51,SE52,SE53,SE6の検出状態を判定し得るよう構成されている。また、メイン制御CPU81aは、各種の遊技情報を表示するための表示部50A,50B,50C,50Dと電気的に接続されて、入球検出センサSE1,SE2,SE51,SE52,SE53,SE6の検出を契機として対応する表示部50A,50B,50C,50Dを点灯および消灯制御し得るよう構成されている。更に、メイン制御CPU81aは、駆動手段としてのソレノイドSL1,SL2と電気的に接続されて、各駆動手段SL1,SL2を駆動制御する(励磁状態とする)ことで開閉部材52b,73を開閉作動するよう構成されている。ここで、メイン制御CPU81aは、始動入賞口51a,52aへのパチンコ球の入賞(始動入賞検出センサSE1,SE2の検出)を契機として特図当り判定を行う当り判定手段として機能している。また、メイン制御CPU81aは、左ゲート通過口64aへのパチンコ球の入球(左通過検出センサSE51,SE52,SE53の検出)を契機として、付与する大当り遊技(特典遊技)を構成するラウンド遊技の合計回数(遊技特典)を決定する特典決定手段として機能している。
第1の実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を生起する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態は、前記特別入賞口71へのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が生起されていない状態に比べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、特図当り確率(特図当り判定が当りの判定結果となる確率)を当該第1特典遊技状態が生起されていない状態での特図当り確率(低確率)よりも高確率に設定することにより、特別入賞口71へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」という場合もある。
第1の実施例のパチンコ機10は、大当り遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態を生起する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が生起されていない状態と比べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口52aを開放する開閉部材52bの開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口52aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口52aを開放する開閉部材52bの開放時間を増やすに際しては、開閉部材52bの開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材52bの開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。第1の実施例では、第2特典遊技状態について、「変短状態」という場合もある。なお、大当り遊技状態を除く遊技状態のうちで変短状態が生起されていない状態を、非変短状態というものとする。また、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態は、大当り遊技の終了後(当り遊技の終了後)に遊技者に付与可能な特定状態である。
第1の実施例のパチンコ機10では、図7に示すように、第1および第2始動入賞口51a,52aへのパチンコ球の入賞に基づいて行われる特図当り判定の結果が当りの判定結果となった場合に、複数種類(第1〜第3大当り遊技)の大当り遊技のうち何れかが抽選処理によって決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。ここで、第1の実施例において「大当り遊技の種類」とは、終了後に付与される遊技状態(確変状態や変短状態)の違いによって分類される第1〜第3大当り遊技を指し、これら第1〜第3大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、特図当り判定に当選した際に決定される大当り図柄の種類に基づいて決定されるようになっている。第1の実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄(特図1の大当り図柄)は、図柄Aおよび図柄Bの2つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた種類の大当り遊技が付与されるようになっている。また、第1の実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄(特図2の大当り図柄)は、図柄aおよび図柄bの2つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた種類の大当り遊技が付与されるようになっている。
大当り遊技は、特別入賞部70の開閉部材73を開放して特別入賞口71へのパチンコ球の入賞を可能とするラウンド遊技を複数回実行した後に終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口71に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド時間)が経過することで終了するよう設定されている。そして、第1の実施例では、大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数(遊技特典)が複数種類設定されており、これら複数種類のラウンド遊技の合計回数のうち何れかが、大当り遊技の種類(第1〜第3大当り遊技)に関係なく決定されるようになっている。具体的には、図7に示すように、メイン制御CPU81aが大当り遊技(第1〜第3大当り遊技の何れか)を付与する際に、8回(第1のラウンド合計回数)、12回(第2のラウンド合計回数)および16回(第3のラウンド合計回数)の3種類のうち何れかのラウンド遊技の合計回数(遊技特典)を決定するよう構成されている。
メイン制御CPU81aは、当り待機状態の開始を示す制御信号と、当り待機状態の終了を示す制御信号とを、演出制御基板82へ向けて出力するよう構成されている。具体的に、メイン制御CPU81aは、当り待機フラグの値を「0」から「1」に変更するタイミングで、演出制御基板82へ向けて当り待機開始指定コマンド(制御信号)を出力する。また、メイン制御CPU81aは、当り待機フラグの値を「1」から「0」に変更するタイミングで、演出制御基板82へ向けて当り待機終了指定コマンド(制御信号)を出力する。これに対し、演出制御基板82は、メイン制御CPU81aからの当り待機開始指定コマンドの入力に応じて、当り待機状態となったことを示す情報を報知手段(例えば、図柄表示装置17や、前枠13または遊技盤20に設けられる図示しない発光部や、図示しないスピーカ等)から報知させるよう制御を行うと共に、当該報知をメイン制御CPU81aからの当り待機終了指定コマンドの入力に応じて終了させるようになっている。ここで、図柄表示装置17(表示部17a)には、当り待機状態となったことを示す情報として、各左ゲート部61A,61B,61Cへの入球を契機として決定される(決定され得る)ラウンド遊技の合計回数を報知する文字情報や、左ゲート部61A,61B,61Cのうちで入球させた場合の価値が高いゲート部(第3左ゲート部61C)が何れであるかを報知する文字情報(例えば、「一番下のゲートに球を入れて16ラウンド当りをGETせよ!」という文字情報)等が表示されるようになっている。すなわち、第1の実施例のパチンコ機10は、当り待機状態での遊技内容や、入球させた場合の利益が大きいゲート部61Cが何れであるか等を遊技者に対して報知する構成となっている。
次に、前述のように構成された第1の実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
図9に示すように、クルーン(第2の振分手段)110は、凹面状の転動面111と、この転動面111の外周縁から上方へ立ち上がる壁部112とが設けられており、転動面111上を転動するパチンコ球が外側へ落球しないようになっている。クルーン110は、短軸が前後方向に延在すると共に、長軸が左右方向へ延在する横長楕円形に形成されている。なお、第2の実施例では、クルーン110の短軸方向の寸法をパチンコ球の直径の略3倍となるよう設定すると共に、長軸方向の寸法をパチンコ球Bの直径の略5倍となるよう設定してある。また、クルーン110の壁部112の外周側には、転動面111上に連通する樋部113が形成されている。樋部113は、上方に開口しており、左分岐通路104Lを通過したパチンコ球を当該樋部113によってクルーン110の転動面111へ案内するようになっている。なお、樋部113は、転動面111の接線方向に延在するよう設けられており(図9(a)参照)、該樋部113から移動するパチンコ球がスムーズに周回し得るようになっている。
次に、前述のように構成された第2の実施例に係るパチンコ機100の作用につき説明する。
なお、遊技機としては、上記した第1の実施例および第2の実施例に示したものに限らず、種々の構成を採用可能であり、その一例を説明する。
例えば、第1左ゲート部に設けられる左ゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機として決定可能なラウンド遊技の合計回数として、「8回」および「12回」の2種類を設定し、抽選処理によって70パーセントの確率で「8回」を決定し、30パーセントの確率で「12回」を決定するようにする。また、第2左ゲート部に設けられる左ゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機として決定可能なラウンド遊技の合計回数として、「8回」、「12回」および「16回」の3種類を設定し、抽選処理によって50パーセントの確率で「8回」を決定し、30パーセントの確率で「12回」を決定し、20パーセントの確率で「16回」を決定するようにする。更に、第3左ゲート部に設けられる左ゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機として決定可能なラウンド遊技の合計回数として、「12回」および「16回」の2種類を設定し、抽選処理によって60パーセントの確率で「12回」を決定し、40パーセントの確率で「16回」を決定するようにする。
(2) 第1の実施例では、メイン制御CPU(当り判定手段)による特図当り判定が当りの判定結果となった場合に大当り図柄に応じて決定され得る大当り遊技の種類として、終了後の遊技状態が異なる第1〜第3大当り遊技が設定されると共に、左ゲート通過口(入球領域)への遊技球の入球を契機として決定される該第1〜第3大当り遊技のラウンド遊技の合計回数(遊技特典)については、大当り遊技の種類に関係なく共通して「8回」「12回」「16回」の何れかが決定されるようにした。これに対し、左ゲート通過口(入球領域)への遊技球の入球を契機として決定され得るラウンド遊技の合計回数(遊技特典)が、大当り遊技の種類によって異なるようにしてもよい。
この場合には例えば、第1大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数として、「12回」および「16回」の2種類を設定すると共に、第2大当り遊技および第3大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数として、「8回」および「12回」の2種類を設定する。そして、第1大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数を決定する場合に、第1左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「12回」が決定され、第2左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「12回」および「16回」の何れかが決定され、第3左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「16回」が決定されるようにすると共に、第2大当り遊技および第3大当り遊技の何れかを構成するラウンド遊技の合計回数を決定する場合に、第1左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「8回」が決定され、第2左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「8回」および「12回」の何れかが決定され、第3左ゲート部のゲート通過口への入球を契機として「12回」が決定されるようにすることができる。
また、複数種類のうち特定種類の大当り遊技(例えば、第2および第3大当り遊技)については、ラウンド遊技の合計回数として「8回」のみを設定して、ラウンド遊技の合計回数を決定するための期間(当り待機状態)を生起しないようにしてもよい。
(3) 第1の実施例では、振分部に3つの左ゲート通過口(入球領域)を設け、第2の実施例では、振分ユニット(振分部)に3つの通過領域(入球領域)を設けたが、振分部に設けられる入球領域の数は適宜変更することができる。
(4) 第1の実施例では、遊技領域における第1の流下領域に振分部を設け、遊技者が左打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行う場合に、振分部に設けられた複数の左ゲート通過口(入球領域)に遊技球を入球させ得るよう構成したが、当該振分部を第2の流下領域に設けて、遊技者が右打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行う場合に複数の入球領域に遊技球を入球させ得るよう構成してもよい。
(5) 第2の実施例では、遊技領域における第2の流下領域に振分ユニット(振分部)を設け、遊技者が右打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行う場合に、振分ユニットに設けられた複数の通過領域(入球領域)に遊技球を入球させ得るよう構成したが、当該振分ユニットを第1の流下領域に設けて、遊技者が左打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行う場合に複数の入球領域に遊技球を入球させ得るよう構成してもよい。
(6) 第1の実施例および第2の実施例では、遊技領域における第1の流下領域および第2の流下領域のうち一方のみに振分部を設けたが、第1の流下領域および第2の流下領域の夫々に振分部を設けて、遊技者が左打ちおよび右打ちの何れかを行うことにより遊技球を各振分部に打ち分けることができるよう構成してもよい。
この場合には例えば、第1の実施例の振分部を第1の流下領域に設けると共に、第2の実施例の振分部を第2の流下領域に設けることで、遊技者が左打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行って第1の実施例の振分部に設けられた複数の左ゲート通過口(入球領域)の何れかに遊技球を入球させるか、右打ちの遊技形態(打出し態様)で遊技を行って第2の実施例の振分部(振分ユニット)に設けられた複数の通過領域(入球領域)の何れかに遊技球を入球させ得るかを任意に選択して遊技を行い得る構成とすることができる。
また、第1の実施例の振分部を第1の流下領域および第2の流下領域の両方に対称的に設けたり、第2の実施例の振分部(振分ユニット)を第1の流下領域および第2の流下領域の両方に対称的に設けたりすることも可能である。
(7) 第1の実施例では、ゲート通過口(入球領域)への入球を契機として決定可能な遊技特典として、付与する大当り遊技の遊技特典(大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数)を複数種類設定するようにしたが、大当り遊技の終了後の遊技における遊技特典(例えば、確変状態や変短状態)を、ゲート通過口(入球領域)への入球を契機として決定可能に構成してもよい。
大当り遊技の終了後の遊技の遊技特典(価値)を入球領域への入球を契機として決定する場合には、例えば、確変状態かつ変短状態と、確変状態かつ非変短状態と、非確変状態かつ変短状態とを遊技状態として設定すると共に、遊技球が複数の入球領域のうち何れに入球したかに応じて当該複数種類の遊技状態の何れかをメイン制御CPU(特典決定手段)が決定するよう構成することができる。
また、付与される変動回数(変短回数または確変回数)が相違する複数種類の変短状態(または確変状態)を設定すると共に、遊技球が複数の入球領域のうち何れに入球したかに応じて当該複数種類の変短状態(または確変状態)の何れかをメイン制御CPU(特典決定手段)が決定するよう構成することができる。
この他、付与する大当り遊技の遊技特典と、該大当り遊技の終了後の遊技における遊技特典とを、入球領域への入球を契機として決定可能に構成してもよい。この場合には例えば、遊技球が複数の入球領域(例えば複数のゲート通過口)のうち何れに入球したかに応じて、大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数と、大当り遊技の終了後の遊技状態とを、夫々複数種類のうちから決定するよう構成する。より具体的には、第1の遊技特典として、ラウンド遊技の合計回数が8回であり、該大当り遊技の終了後に非確変状態かつ非変短状態となることを決定し得ると共に、第2の遊技特典として、ラウンド遊技の合計回数が16回であり、該大当り遊技の終了後に確変状態かつ変短状態となることを決定し得るように構成することができる。
なお、大当り遊技の遊技特典は、ラウンド遊技の合計回数に限られず、1回のラウンド遊技の最大時間を遊技特典として複数種類設定してもよいし、複数の特別入賞口を備える構成において、大当り遊技で(または、各ラウンド遊技で)何れの特別入賞口を開放するかを、遊技特典として複数種類設定してもよい。
(8) 第1の実施例では、当り待機状態におけるゲート通過口(入球領域)への最初の入球を契機として、当り待機状態の終了後に付与する当り遊技における遊技特典の種類を決定し、以降にゲート通過口(入球領域)への入球が生じても、遊技特典の決定内容が変更されないようにしたが、当り待機状態におけるゲート通過口(入球領域)への最初の入球を契機として遊技特典の種類を決定した後に、ゲート通過口(入球領域)への他の入球を契機として遊技特典の種類を再度決定する(決定内容を更新する)ようにしてもよい。
この場合には例えば、特図表示部に大当り図柄を停止表示するタイミングとなったこと(移行条件が成立したこと)を契機として、メイン制御CPUがメイン制御RAMに設定される当り待機フラグの設定値を「0」から「1」に変更すると共に、所定の当り待機時間(例えば「30秒」)の計測を開始させる。そして、該当り待機時間が経過した時点でメイン制御CPUが当り待機フラグの設定値を「0」に戻すようにする。また、複数の入球領域と一対一で対応する複数の入球判別フラグをメイン制御RAMに設定しておき、当り待機フラグが「1」に設定されている期間中において遊技球が入球領域に入球する毎に、当該遊技球が入球した入球領域に対応する入球判別フラグをメイン制御CPUが「0」から「1」に変更し、他の入球判別フラグは「0」に設定するよう構成する。また、入球判別フラグの設定値を変更する毎にメイン制御CPUから演出制御基板へ向けて、何れの入球判別フラグが「1」になったかを示す制御信号を出力し、演出制御基板は当該制御信号に応じて何れの遊技特典(大当り遊技を構成するラウンド遊技の合計回数)が決定され得るかを示す情報を報知するようにする。そして、当り待機フラグが「0」に戻されるタイミングで「1」となっている入球判別フラグに対応して、複数種類の遊技特典(ラウンド遊技の合計回数)のうち何れかをメイン制御CPUが決定する。なお、当り待機フラグが「0」に戻されるタイミングで全ての入球判別フラグが「0」に設定されている場合に、メイン制御CPUは、複数種類の遊技特典のうちで最も価値の低い遊技特典(または、最も価値の高い遊技特典以外の特定の遊技特典)を決定するか、または抽選処理によって複数種類の遊技特典のうち何れかを決定するようにし、抽選処理により遊技特典を決定する場合には、入球領域への入球により決定する場合と比較して決定される遊技特典が低価値となり易い確率で抽選処理を行うようにする(例えば、80パーセントの確率で「8回」を決定し、15パーセントの確率で「12回」を決定し、5パーセントの確率で「16回」を決定する抽選処理を行うようにする)。このようにすることで、当り待機状態が終了するまで価値の高い遊技特典(ラウンド遊技の合計回数)が決定されることを遊技者に期待させて遊技を行わせることができる。
(9) 第1の実施例では、当り待機状態におけるゲート通過口(入球領域)への入球を契機として遊技特典の種類を決定するようにしたが、大当り遊技が付与される期間中における入球領域への入球を契機として遊技特典の種類を決定するよう構成してもよい。
この場合には例えば、特別入賞口を有する特別入賞部の内部に入球領域を設けるようにして、大当り遊技中に開放された特別入賞口に入賞した遊技球が入球領域に入球し得るよう構成するか、普通入賞口やゲート通過口を入球領域として遊技領域に設けることで、遊技球が大当り遊技中であるかに関わらず入球領域に入球し得るよう構成する。そして、大当り遊技における所定の期間(例えば、1回目のラウンド遊技の開始から最終回のラウンド遊技の終了まで)の開始時点においてメイン制御CPUがメイン制御RAMに設定される有効期間フラグを「0」から「1」に変更すると共に、入球領域に遊技球が入球するか、または所定の期間の終了時点となることで、メイン制御CPUが有効期間フラグを「1」から「0」に変更する。なお、所定時間の経過によって有効期間フラグを「0」に戻す場合には、複数種類の遊技特典のうちで最も価値の低い遊技特典(または、最も価値の高い遊技特典以外の特定の遊技特典)を決定するか、または抽選処理によって複数種類の遊技特典のうち何れかを決定するよう構成することができる。なお、抽選処理により遊技特典を決定する場合には、入球領域への入球により決定する場合と比較して決定される遊技特典が低価値となり易い確率で抽選処理を行うようにすることが好ましい。
(10) 第1の実施例では、特図表示部に大当り図柄が停止表示されるタイミングで当り待機フラグを「1」に設定して当り待機状態に移行するよう構成したが、大当り図柄の停止後に所定のインターバルを経過した時点で当り待機フラグを「1」に設定して当り待機状態に移行するよう構成してもよいし、特図当り判定が当りの判定結果となった場合に当該判定結果に対応する特図の変動表示の開始時点または変動表示中に当り待機フラグを「1」に設定して当り待機状態に移行するよう構成してもよい。
(11) 第1の実施例では、複数のゲート部に設けられるゲート通過口(入球領域)のうちで遊技球が入球する確率が最も高いゲート通過口(入球領域)への入球を契機として遊技特典を決定する場合に、他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の低い遊技特典を決定するよう構成したが、遊技球が入球する確率が最も高いゲート通過口への入球を契機として、複数の遊技特典のうち何れかを決定する抽選処理を行い、当該抽選処理により、前記価値の低い遊技特典を他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも高確率で決定し得るよう構成してもよい。なお、遊技球が入球する確率が最も高いゲート通過口(入球領域)への入球を契機として、他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の高い遊技特典を決定するようにしてもよい。
(12) 第1の実施例では、複数のゲート部に設けられる各ゲート通過口(入球領域)のうちで遊技球が入球する確率が最も低いゲート通過口(入球領域)への入球を契機として遊技特典を決定する場合に、他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の高い遊技特典を決定するよう構成したが、遊技球が入球する確率が最も低いゲート通過口への入球を契機として、複数の遊技特典のうち何れかを決定する抽選処理を行い、当該抽選処理により、前記価値の高い遊技特典を他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも高確率で決定するよう構成してもよい。なお、遊技球が入球する確率が最も低いゲート通過口(入球領域)への入球を契機として、他のゲート通過口(入球領域)に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の低い遊技特典を決定するようにしてもよい。
(13) 第1の実施例では、ゲート通過口(入球領域)を通過した遊技球が他のゲート通過口(入球領域)や入賞口(第2始動入賞口や特別入賞口や普通入賞口)に入球することなくアウト口に至るよう構成したが、ゲート通過口(入球領域)を通過した遊技球が、他のゲート通過口(入球領域)や入賞口に入賞し得るよう構成してもよい。
例えば、入球によって価値の低い遊技特典が決定されるゲート通過口(入球領域)の直下に入賞口を近接位置させて当該ゲート通過口(入球領域)を通過した遊技球が入賞口に入賞し得るよう構成すれば、入賞口への入賞に応じた賞球を払い出すことで、遊技者にとって価値の低い遊技特典が決定された場合の興趣の低下を抑制することができる。
(14) 第1の実施例では、特図当り判定の契機となる始動条件の成立(始動入賞口への入賞)が第1始動入賞口および第2始動入賞口のうち何れに対する入賞により成立したかに関係なく、当該特図当り判定が当りの判定結果となった場合に、複数のゲート通過口(入球領域)のうち何れに遊技球が入球したかに応じて遊技特典の種類(ラウンド遊技の合計回数)をメイン制御CPUが決定するよう構成したが、第1始動入賞口(または第2始動入賞口)への入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、大当り図柄の種類に応じて遊技特典の種類(ラウンド遊技の種類)を決定すると共に、第2始動入賞口(または第1始動入賞口)への入賞を契機とする特図当り判定が当りの判定結果となった場合には、複数のゲート通過口(入球領域)のうち何れに遊技球が入球したかに応じて遊技特典の種類(ラウンド遊技の合計回数)を決定するよう構成してもよい。
(15) 第2の実施例では、切替弁によって切り替えられる一方の球経路(右分岐通路側)を通過する遊技球が必ず同じ通過領域(入球領域)を通過すると共に、他方の球経路(左分岐通路側)を通過する遊技球が複数の通過領域(入球領域)のうち何れかを通過するようクルーン(振分手段)で振り分けられる構成としたが、前記一方の球経路を通過する遊技球が振分手段に振り分けられて複数の通過領域(入球領域)のうち何れかを通過するように構成してもよい。
(16) 第2の実施例では、遊技領域における特定の流下領域(第2の流下領域)を流下する遊技球が必ず振分ユニット(振分部)の通路入口(流路入口)に入球するよう構成したが、第1の実施例の振分部のように、遊技領域における特定の流下領域を流下する遊技球の一部のみが複数の通過領域(入球領域)の何れかに入球するよう構成してもよい。
(17) 第2の実施例では、切替弁が一定時間毎に第1姿勢および第2姿勢に変位することで、整流通路からの遊技球の案内先となる複数の分岐通路を一定時間毎に交互に切り替えるよう構成したが、切替弁が第1姿勢となってから第2姿勢に変位するまでの時間と、切替弁が第2姿勢となってから第1姿勢に変位するまでの時間とを異ならせてもよい。
(18) 第2の実施例では、クルーンの転動面に複数の通口を形成すると共に各通口に連通する左通過領域(入球領域)を画成して、複数の通口の何れかに遊技球を入球させて当該遊技球を複数の通過領域に振り分けるよう構成したが、遊技球を振り分ける構成はクルーンに限られず、第1の実施例の遊技釘や、回転案内部材等を用いて遊技球を複数の通過領域に振り分けるようにしてもよいし、電動式の振分部材などを用いて遊技球を複数の通過領域に振り分けるようにしてもよい。
(19) 第2の実施例では、クルーンの転動面に2つの通口を形成し、各通口に連通する左通過領域(入球領域)を夫々画成することで、左分岐通路を通過してクルーン内の振分領域に導かれた遊技球を2つの通過領域の何れかに入球するようにしたが、通口および左通過領域を3組以上設け、何れの通過領域を遊技球が通過したかに応じて遊技特典を決定するようにしてもよい。また、クルーンの転動面に設けた複数の通口のうち何れかを、通過領域(入球領域)に連通しないようにしてもよい。
22 遊技領域
28 振分部
28a 流路入口
51a 第1始動入賞口(始動入賞口)
52a 第2始動入賞口(始動入賞口)
64 ゲート通過口(入球領域)
81a メイン制御CPU(当り判定手段、特典決定手段)
Claims (4)
- 遊技球が流下可能な遊技領域が前面に形成された遊技盤と、前記遊技領域に設けられて遊技球が入賞可能な始動入賞口と、前記始動入賞口への遊技球の入賞を契機として当り判定を行う当り判定手段とを備え、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となったことに応じて当り遊技を付与するよう構成された遊技機において、
前記遊技領域を流下して流路入口を通過した遊技球を振り分けると共に、振り分けられた遊技球が所定の確率で入球可能な複数の入球領域が設けられた振分部を備え、
前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となった場合に、前記当り遊技および該当り遊技後の遊技の少なくとも何れかにおける遊技特典として、遊技者にとって価値が異なる複数種類のうち何れかを前記入球領域への遊技球の入球に応じて決定し得るよう構成された
ことを特徴とする遊技機。 - 前記複数の入球領域のうちで遊技球が入球する確率が最も低い入球領域に遊技球が入球することを契機として前記遊技特典を決定する場合に、他の入球領域に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の高い遊技特典を決定するかまたは決定し易くなるよう設定されると共に、遊技球が入球する確率が最も高い入球領域に遊技球が入球することを契機として前記遊技特典を決定する場合に、他の入球領域に遊技球が入球することを契機とする場合よりも価値の低い遊技特典を決定するかまたは決定し易くなるよう設定された請求項1記載の遊技機。
- 前記振分部は、前記入球領域の内の何れかを通過した遊技球が他の入球領域を通過しないよう構成された請求項1または2記載の遊技機。
- 前記遊技特典の種類を決定可能な状態へと移行する所定の移行条件が設定されて、前記当り判定手段による判定が当りの判定結果となり、前記移行条件が成立した場合に、当該移行条件の成立後における何れかの前記入球領域への最初の遊技球の入球を契機として決定された遊技特典が付与されるよう構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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