JP2017127281A - 栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラム - Google Patents

栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】植物を栽培するハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大化し、新規参入の生産者であっても安定的に高品質な植物を生産することができる栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラムを提供する。【解決手段】植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理装置であって、気象予報データを取得する気象予報データ取得部と、気温、室温および地温を含む測定データを取得する測定データ取得部と、気象予報データの予想気温と測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成部と、予め設定された環境条件と予測データとに基づいて、環境調整装置を制御する環境調整装置制御部とを備える。【選択図】 図2

Description

本発明は、植物を栽培するハウス内の環境を管理するための栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラムに関するものである。
従来、植物をハウス内で栽培するには、生産者の経験に基づくハウス内の環境管理が必要とされている。しかしながら、特に、寒冷地におけるアスパラガスの半促成栽培においては、アスパラガスの生育ステージに応じて適切な環境条件が異なるため、ハウス内の環境管理作業は複雑で手間がかかる。すなわち、生産者はアスパラガスの生育状況や栽培環境を確認しながら、経験的に窓の開閉作業や暖房の操作等を行う必要がある。このため、生産者は頻繁にハウスに赴く必要があり、ハウスが離れた場所に複数棟設置されている場合等には、生産者にとって作業負担が極めて大きい。
また、近年、農業従事者の高齢化が進んでおり、アスパラガス等を栽培する担い手も不足している。しかしながら、新規参入の生産者がアスパラガスの半促成栽培を行おうとしても、不明瞭な点が多いため、上記のような環境管理技術を習得するには度重なる試行錯誤と多くの時間が必要となる。そのため、アスパラガスを栽培するのに適した環境にハウス内を自動的に管理するシステムの導入が期待されていた。
上記のようなハウス内の環境を管理するためのシステムとして、例えば、特開2015−144598号公報には、農業用ハウスごとに植物の成長に影響する環境要素を監視する第1のセンサと、農業用ハウスの外部において植物の成長に影響する環境要素を監視する第2のセンサと、植物を育成する環境を調節する個別装置と、全ての農業用ハウスで共用する共用装置と、第1のセンサからの入力に基づいて個別装置を制御する制御装置とを有する植物育成システムが提案されている(特許文献1)。
特開2015−144598号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、単に、センサによって測定された現時点での温度や湿度等が、予め定めた目標値を逸脱した場合に、ハウス内の散水装置や側窓を制御するものに過ぎない。すなわち、気温および室温の状態やその推移を全く考慮しない一律な制御であるため、気温や室温の変動が大きい場合等には、ハウス内の環境を長時間に渡って最適な状態に維持することが困難である。このため、新規参入の生産者にとっては、依然としてアスパラガス等の植物を安定的に生産することが難しいという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、植物を栽培するハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大化し、新規参入の生産者であっても安定的に高品質な植物を生産することができる栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラムを提供することを目的としている。
本発明に係る栽培環境管理装置は、植物を栽培するハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大化し、新規参入の生産者であっても安定的に高品質な植物を生産するという課題を解決するものであり、植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理装置であって、前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得部と、前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得部と、前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成部と、予め設定された環境条件と、前記予測データとに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御部とを備える。
また、本発明の一態様として、窓開閉装置によってハウス内の環境を最適な状態に維持するための窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記環境条件は、前記植物の栽培に最適な室温範囲を含む最適管理範囲を有し、前記栽培環境管理装置は、前記予測気温データと前記予測室温データとに基づいて、前記ハウス内の室温が前記最適管理範囲に含まれるように、所定の時間間隔ごとの開閉窓の開閉度合を示す窓開閉計画を作成する窓開閉計画作成部をさらに有し、前記環境調整装置制御部は、前記窓開閉計画に基づいて、前記窓開閉装置による開閉窓の前記開閉度合を制御してもよい。
さらに、本発明の一態様として、温水循環装置によってハウス内の環境を最適な状態に維持するという課題を解決するために、前記環境条件は、前記植物の栽培に最適な地温範囲を含む最適管理範囲を有し、前記環境調整装置制御部は、前記予測地温データに基づいて、前記ハウス内の地温が前記最適管理範囲に含まれるように、前記温水循環装置による温水の循環を制御してもよい。
また、本発明の一態様として、適切な窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を上回っている間は、開閉窓を開けるように設定されていて、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を下回っている間は、開閉窓を全閉するように設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、ハウス内の室温低下を抑制するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データの予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を下回る場合、または前記予測気温データの予測最高気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合に、開閉窓を全閉するように設定されていてもよい。
また、本発明の一態様として、ハウス内の室温上昇を抑制するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データの予測最低室温が前記最適管理範囲の上限値を上回る場合、または前記予測気温データの予測最低気温が前記最適管理範囲の上限値を上回る場合に、側窓を全開するように設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲内にある場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲内にある場合の窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測最高室温に至るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測室温データが前記予測最高室温に至ってから前記最適管理範囲の上限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げるように設定されていてもよい。
また、本発明の一態様として、前記窓開閉計画は、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲内にある場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低気温が前記最適管理範囲内にある場合の窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えている間は開閉窓を全開し、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を下回ってから前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げるように設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲の上限値を下回る場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合の窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えている間は開閉窓を全開し、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を下回ってから前記最適管理範囲の下限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の下限値を下回る間は開閉窓を全閉するように設定されていてもよい。
また、本発明の一態様として、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲内であり、かつ予測最低気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合の窓開閉計画を作成するという課題を解決するために、前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記予測最高気温に至るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記予測最高気温に至ってから前記最適管理範囲の下限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の下限値を下回る間は開閉窓を全閉するように設定されていてもよい。
さらに、本発明の一態様として、植物に応じて最適な環境を実現するという課題を解決するために、記憶手段から予め設定された植物の生育ステージに応じた前記環境条件を取得する環境条件取得部をさらに備えてもよい。
また、本発明の一態様として、所定の条件下では開閉窓を強制的に開閉するという課題を解決するために、前記環境調整装置制御部は、前記気象予報データ取得部または前記測定データ取得部から取得したデータに基づいて前記設置地域の天候を判定し、前記設置地域の天候と前記予測室温データに基づいて、前記窓開閉装置による開閉窓の開閉を制御してもよい。
さらに、本発明の一態様として、栽培環境管理装置によってアスパラガスを栽培する場合、前記環境調整装置制御部は、アスパラガスの前記生育ステージが、立茎期、夏秋取り期、株養成期の場合であって、前記設置地域の天候が雨天の場合には、開閉窓を所定量開けるように前記窓開閉装置を制御してもよい。
また、本発明の一態様として、病害虫の発生を抑制するという課題を解決するために、栽培環境管理装置によってアスパラガスを栽培する場合、前記環境調整装置制御部は、前記生育ステージが株養成期で、前記予測室温データが前記環境条件に設定される基準温度未満で、前記設置地域の天候が雨天の場合には、開閉窓を予め設定された間隔ごとに所定時間開けるように前記窓開閉装置を制御してもよい。
本発明に係る栽培環境管理方法は、植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理方法であって、前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得ステップと、前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得ステップと、前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成ステップと、予め設定された環境条件と、前記予測データに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御ステップとを有する。
本発明に係る栽培環境管理プログラムは、植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理プログラムであって、前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得部と、前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得部と、前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成部と、予め設定された環境条件と、前記予測データに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御部としてコンピュータを機能させる。
本発明によれば、植物を栽培するハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大化し、新規参入の生産者であっても安定的に高品質な植物を生産することができる。
本発明に係る栽培環境管理装置を用いた栽培環境管理システムの一実施形態を示す全体図である。 本実施形態における栽培環境管理装置を示すブロック図である。 本実施形態における環境管理設定画面の一例を示す図である。 本実施形態における換気管理設定画面の一例を示す図である。 本実施形態におけるメイン表示画面の一例を示す図である。 本実施形態のメイン表示画面において、生育ステージを選択する場合に表示される画面である。 本実施形態において、(a)最適管理範囲を基準にした予測室温データの状態、(b)最適管理範囲を基準にした予測気温データの状態、および(c)予測室温データの状態と予測気温データの状態との組み合わせを示す図である。 本実施形態において、状態アの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態において、状態イの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態において、状態ウの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態において、状態エの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態において、状態オの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態において、状態カの場合に作成される窓開閉計画の一例を示す図である。 本実施形態における手動制御設定画面の一例を示す図である。 本実施形態における警告通知設定画面の一例を示す図である。 本実施形態において、窓開閉装置を制御する際の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態において、窓開閉計画を作成する際の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態において、強制窓開閉モードを実行する際の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態において、温水循環装置を制御する際の処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態を用いて窓開閉装置を制御した際の、シミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明に係る栽培環境管理装置、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラムの一実施形態について図面を用いて説明する。
本実施形態の栽培環境管理システムは、図1に示すように、主として、植物を栽培するためのハウス11と、ハウス11内外に設置された環境センサー12と、ハウス11内の環境を調整する環境調整装置13と、環境調整装置13を自動的に制御してハウス11内の環境を管理する栽培環境管理装置1と、植物の生産者等が保有する携帯端末15とから構成されている。以下、各構成について説明する。
なお、本実施形態においては、栽培対象となる植物としてアスパラガスを採用し、アスパラガスを栽培するハウス11内の環境をアスパラガスの栽培に最適な状態に管理する例について説明する。しかしながら、ハウス11内で栽培される植物は、ハウス11内で栽培可能な植物であれば、特に限定されるものではなく、他の農産物や草花等であってもよい。
ハウス11は、植物を栽培するための構造物である。本実施形態において、ハウス11は、農業用ビニールハウスで構成されており、内部にアスパラガスを栽培する圃場を形成している。また、ハウス11には、図1に示すように、開閉可能な開閉窓11aが設けられている。本実施形態において、開閉窓11aは、ハウス11の両サイドに設けられた側窓にビニールフィルムが被覆されており、当該ビニールフィルムが巻き上げおよび巻き戻し自在に構成されている。
なお、ハウス11は、農業用ビニールハウスに限定されるものではなく、植物を栽培可能な全ての構造物を含むものである。また、開閉窓11aの設置箇所は、側窓に限定されるものではなく、開閉可能な窓であれば天井面等に設けられていてもよい。
環境センサー12は、ハウス11の環境に関する各種のデータを測定するものである。本実施形態において、環境センサー12は、図1に示すように、ハウス11の設置地域における気温等を測定する外部環境センサー12aと、ハウス11内の温度である室温等を測定する内部環境センサー12bと、ハウス11内の土壌の温度である地温を測定する土壌センサー12cとによって構成されている。なお、本発明に係る環境センサー12は、上述したものに限定されるものではなく、ハウス11の環境に関するデータを測定するものであればよい。
外部環境センサー12aは、ハウス11の外部周辺に設置されてハウス11外の気温等を測定するものである。本実施形態において、外部環境センサー12aは、気温の他に、降水量、風速、日射量(日照時間、雲量)等を測定するようになっている。また、内部環境センサー12bは、ハウス11の内部に設置されてハウス11内の室温等を測定するものである。さらに、土壌センサー12cは、ハウス11内の土壌に埋め込まれてハウス11内の地温等を測定するものである。本実施形態において、土壌センサー12cは、地温の他に、電気伝導度(EC:Electro Counductibity)、土壌水分等を測定するようになっている。なお、各環境センサー12の設置位置、種類、数量等は必要に応じて適宜選択されるものである。
環境調整装置13は、ハウス11内の環境を調整するための装置である。本実施形態では、環境調整装置13として、ハウス11に設けられた開閉窓11aを開閉する窓開閉装置13aと、ハウス11内の土壌を暖める温水循環装置13bとを有している。なお、本実施形態では、窓開閉装置13aおよび温水循環装置13bを備えているが、この構成に限定されるものではなく、少なくともいずれか一方を備えていればよい。また、本発明に係る環境調整装置13は、窓開閉装置13aや温水循環装置13bに限定されるものではなく、ハウス11内の室温を低下させるクーラーや、ハウス11内の土壌に水を撒く散水装置等をさらに備えていてもよい。
窓開閉装置13aは、栽培環境管理装置1から入力された制御信号に応じて、ハウス11の開閉窓11aを全閉と全開の間で開閉させるものである。本実施形態において、窓開閉装置13aは、開閉窓11aのビニールフィルムを巻き上げる駆動機構と駆動源とによって構成されており、当該巻き上げ量を調整することで、開閉窓11aの開口幅を適宜増減するようになっている。なお、本実施形態において、「全閉」は開閉窓11aを完全に閉じている状態を意味し、「全開」は開閉窓11aを完全に開いている状態を意味する。
また、本実施形態において、窓開閉装置13aは、開閉窓11aの開口幅に応じた開閉度合が栽培環境管理装置1によって制御されるようになっている。具体的には、開閉度合は、全閉状態の開閉度0から全開状態の開閉度8までの9段階で設定されており、開閉度0から開口幅が15cm大きくなるごとに開閉度が1段階アップするように設定されている。そして、窓開閉装置13aは、栽培環境管理装置1から入力される制御信号(開く、または閉じる、および開閉度合)に応じて、開閉窓11aの開閉度合を9段階で調節するようになっている。
さらに、本実施形態では、後述するとおり、窓開閉装置13aは、風速に応じて、開閉度合の段階数が変更されるようになっている。具体的には、窓開閉装置13aは、風速が3〜6m/sの場合、開閉度合0から12の13段階(開口幅10cm間隔)に設定される。また、風速が6〜10m/sの場合、開閉度合が0から24の25段階(開口幅5cm間隔)に設定される。ただし、風向きとハウス11の向きとの関係によって、ハウス11内へ吹き込む風量が変化するため、この点も考慮して開閉度合を設定することが好ましい。。
窓開閉装置13aによって開閉窓11aの開閉度合を大きくすると、開閉窓11aの開口幅が大きくなり、ハウス11内の空気の入れ替わりが大きくなる。これにより、ハウス11内の換気が促進されて、ハウス11外の気温とハウス11内の室温の温度差が小さくなる。一方、開閉窓11aの開閉度合を小さくすると、開閉窓11aの開口幅が小さくなり、ハウス11内の空気の入れ替わりが小さくなる。これにより、ハウス11内の換気が抑制されて、室温はハウス11外の気温の影響を受けづらくなる。
本実施形態において、温水循環装置13bは、栽培環境管理装置1から入力された制御信号に応じて、ハウス11内の土壌に埋設されたパイプ14に温水を循環させるものである。本実施形態において、温水循環装置13bは、籾殻を燃料とする温水ボイラーによって構成されており、栽培環境管理装置1からの制御信号に応じて、温水循環のON/OFFが切り替えられるようになっている。具体的には、温水循環装置13bは、ON信号を受けると温水循環を開始し、OFF信号を受けると温水循環を停止する。
なお、本実施形態では、安価なバイオマス燃料である籾殻を燃料とする温水ボイラーを使用しているが、これに限定されるものではなく、温水を発生させて循環させうるものであればどのようなボイラーでもよい。
携帯端末15は、生産者が携帯するスマートフォンやタブレット端末等によって構成されており、ネットワーク16を介して栽培環境管理装置1と無線通信するようになっている。本実施形態において、携帯端末15は、栽培環境管理装置1にアクセスしてハウス11内の現在状態をモニタリングしたり、測定データの値が正常範囲から逸脱した場合等に警告の通知メールを栽培環境管理装置1から受信するようになっている。
栽培環境管理装置1は、植物を栽培するハウス11内の環境を管理するためのものである。本実施形態において、栽培環境管理装置1は、気象予報データの予想気温と、環境センサー12(外部環境センサー12a、内部環境センサー12b、土壌センサー12c)から取得した測定データ(気温、室温および地温)の推移に基づいて、それらの予測データを生成し、予め設定された環境条件と当該予測データとに基づいて、窓開閉装置13aおよび温水循環装置13bを自動で制御するものである。
具体的には、栽培環境管理装置1は、パーソナルコンピュータやタブレット等のコンピュータによって構成されており、図2に示すように、主として、外部サーバ(図示せず)や携帯端末15と通信する通信手段2と、ユーザからの入力を受付けたり後述する各種のメイン表示画面等を表示する表示入力手段3と、各種データを記憶する記憶手段4と、各種の演算処理を実行し後述する各構成部として機能する演算処理手段5とを有している。以下、各構成手段について詳細に説明する。
通信手段2は、栽培環境管理装置1に通信機能を実装するためのものであり、通信モジュール等から構成されている。本実施形態において、通信手段2は、ネットワーク16を介して外部サーバから気象予報データを受信し、当該気象予報データを演算処理手段5に出力するようになっている。また、通信手段2は、ネットワーク16を介して携帯端末15と無線通信可能に構成されている。さらに、通信手段2は、環境センサー12や環境調整装置13との間でデータを送受信させるようになっている。
表示入力手段3は、タッチパネル等で構成されており、入力機能と表示機能とを兼ね備えたものである。本実施形態において、表示入力手段3は、後述するとおり、メイン表示画面や、環境条件等の設定画面を表示させるとともに、後述するアスパラガスに関する生育ステージの選択や、各生育ステージにおいて設定される環境条件等の入力を受付けるようになっている。また、表示入力手段3は、入力されたデータ等を演算処理手段5に出力するようになっている。
なお、本実施形態では、表示機能および入力機能を兼ね備えた表示入力手段3を使用しているが、この構成に限定されるものではなく、表示機能のみを備えた液晶ディスプレイ等の表示手段、および入力機能のみを備えたキーボードやマウス等の入力手段をそれぞれ別個に有していてもよい。
記憶手段4は、各種のデータを記憶するとともに、演算処理手段5が演算処理を行う際のワーキングエリアとして機能するものである。本実施形態において、記憶手段4は、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等で構成されており、図2に示すように、プログラム記憶部41と、環境条件記憶部42と、温度推移データ記憶部43、各種データ記憶部44とを有している。以下、各構成部について詳細に説明する。
プログラム記憶部41には、本実施形態の栽培環境管理プログラム1aがインストールされている。そして、演算処理手段5が栽培環境管理プログラム1aを実行することにより、栽培環境管理装置1であるコンピュータを後述する各構成部として機能させるようになっている。
環境条件記憶部42は、窓開閉装置13aおよび温水循環装置13bを制御する基準となる環境条件を記憶するためのものである。本実施形態において、環境条件は、アスパラガスを栽培するために最適な環境条件として設定されており、室温や地温等に関する環境管理条件と、ハウス11の換気に関する換気管理条件とを有している。
ここで、アスパラガスを立茎栽培する上で重要となる生育ステージについて説明する。アスパラガスの栽培期間は、以下に示すとおり、アスパラガスの生育状況に応じて、萌芽促進期、春取り期、立茎期、夏秋取り期、株養成期、茎葉黄化期、および休眠期からなる7つの生育ステージに分けられる。
1.萌芽促進期:春になって萌芽する期間
2.春取り期:萌芽した若茎を収穫する期間
3.立茎期:春期の収穫後、立茎を始めて親茎を選定する期間
4.夏秋取り期:親茎を選定し、再び若茎を収穫する期間
5.株養成期:夏秋期の収穫後、葉を十分に茂らせて根に養分を貯める期間
6.茎葉黄化期:冬を迎えて茎葉が黄色くなる期間
7.休眠期:枯れた茎を刈り取り、再び春に萌芽するの待つ期間
そして、アスパラガスの栽培においては、上述した各生育ステージごとに最適な環境条件が異なる。このため、安定的に高品質なアスパラガスを栽培するには、各生育ステージに適したハウス11内の室温や地温の管理、およびハウス11内の換気管理が特に重要となる。
上述した環境管理条件のうち室温の最適管理範囲は、後述する窓開閉計画を作成する際に利用されるものである。また、環境管理条件のうち地温の最適管理範囲は、温水循環装置13bによる温水の循環を制御する際に利用されるものである。本実施形態において、環境管理条件は、図3に示すように、表示入力手段3に表示される環境管理設定画面で設定されるものであり、各生育ステージに応じた環境要素(ハウス11内の室温、地温、EC、および土壌水分)の最適管理範囲を有している。当該最適管理範囲は、各環境要素の上限値と下限値とによって設定されるものであり、経験豊富な生産者によって推奨される値がおすすめ設定として登録されている。また、ハウス11の設置地域や土地の特徴に応じて、圃場ごとにユーザが適宜最適管理範囲を設定しうるようになっている。
また、換気管理条件は、後述する強制開閉モードにおいて、窓開閉装置13aを強制開閉する際の制御内容を示すものである。本実施形態において、換気管理条件は、図4に示すように、表示入力手段3に表示される換気管理設定画面で設定されるものであり、ハウス11内の室温の温度条件と、ハウス11の設置地域の天候(晴天、または雨天)とに応じた制御設定値が、生育ステージごとに設定されている。本実施形態では、制御設定値として、「Auto」、「Open」、「Close」、「Close2」、「15」の5つのパターンが用意されている。
具体的には、後述するとおり、それぞれ以下のような制御を行う設定値である。
「Auto」:現在値・過去値から予測を行い、開閉窓11aや温水循環等を自動制御する(自動制御モード)。
「Open」:現在値が所定の条件を満たした場合、開閉窓11aを強制的に全開する。
「Close」:現在値が所定の条件を満たした場合、開閉窓11aを強制的に全閉する。
「15」:現在値が所定の条件を満たした場合、開閉窓11aを所定量(15cm)だけ強制的に開ける。
「Close2」:予め設定された間隔ごとに(2時間に一度)、所定時間(10分間)だけ開閉窓11aを強制的に開ける。
なお、「Close2」は、単純に2時間間隔で開閉窓11aを開けるのではなく、最適管理範囲から逸脱している時間帯に開け、当該開放時間が平均して2時間に10分間となるように制御するものである。
上記のとおり、制御設定値のうち「Open」、「Close」、「Close2」および「15」は、後述する強制開閉モードで使用される設定であり、上記制御内容に従って、窓開閉装置13aを強制的に制御する設定値である。一方、「Auto」は、後述する自動制御モードを実行することを示す設定値である。なお、「Close2」および「15」で設定されている数値は、上記に限定されるものではなく、所定量の数値に適宜変更しうる。
また、本実施形態において、強制開閉モードで使用される「Open」、「Close」、「Close2」および「15」の各制御設定値が登録されている生育ステージは、立茎期、夏秋取り期、株養成期および茎葉黄化期に限定されている。これは、立茎期、夏秋取り期、株養成期および茎葉黄化期においては、アスパラガスを病害虫による被害から防ぐために、窓開閉装置13aによる換気管理が特に重要となっているためである。
具体的には、図4に示されるように、株養成期において、天候が雨天であって予測室温データが基準温度(20℃)未満の場合には、ハウス11内を保温しつつ最低限の換気を行うことで湿度を低下させ、病害虫の発生を抑制するため、換気管理条件は、開閉窓11aを2時間に1回10分間開閉窓11aを開ける「Close2」に設定されている。
また、立茎期、夏秋取り期、および株養成期であって、天候が雨天の場合には、換気管理条件は、開閉窓11aを15cm開ける「15」に設定されている。さらに、茎葉黄化期であって、天候が雨天の場合には、換気よりも雨水の浸入を防止することを優先するため、換気管理条件は、開閉窓11aを全閉する(「Close」)ように設定されている。
なお、立茎期、夏秋取り期、株養成期および茎葉黄化期以外の生育ステージである、萌芽促進期、春取り期および休眠期(図示を省略)においては、デフォルト値として「Auto」が設定されている。また、換気管理条件は、室温および天候をそれぞれ行と列とするマトリクスとして記憶し、それら行と列のインデックス値を指定することで、制御設定値を決定するようにしてもよい。
また、本実施形態において、環境条件記憶部42には、環境条件として風速の基準値が記憶されている。風速の基準値としては、開閉窓11aを強制的に全閉するか否かを判定するための基準値や、上記のとおり、開閉度合に割り当てられる開閉窓11aの開口幅を決定するための基準値が設定されている。
温度推移データ記憶部43は、ハウス11外の気温、ハウス11内の室温および地温の測定データの推移を記憶するものである。本実施形態において、温度推移データ記憶部43は、外部環境センサー12aが測定した気温、風速、日射量の測定データ、内部環境センサー12bが測定した室温の測定データ、および土壌センサー12cが測定した地温の測定データの推移をそれぞれ時系列で記憶するようになっている。具体的には、外部環境センサー12aおよび内部環境センサー12bの測定データの推移は、窓開閉装置13aを制御する時間間隔(10分間隔)ごとに蓄積されており、土壌センサー12cが測定した地温の測定データの推移は、温水循環装置13bを制御する時間間隔(1時間間隔)ごとに蓄積されている。
温度推移データは、後述するとおり、予測データ生成部53が予測データを生成する場合に読み出されて利用される。また、図5に示すとおり、ユーザの指示に従ってメイン表示画面に表示されるようになっている。
本実施形態において、各種データ記憶部44は、表示制御部57が上述した各表示画面を表示するために必要なデータ等を記憶するためのものである。また、各種データ記憶部44は、ハウス11の設置地点の位置情報(緯度、経度)を記憶するようになっている。この位置情報は、気象予報データ取得部41がハウス11の設置地域における気象予報データを取得する際に利用されるものである。
演算処理手段5は、CPU(Central Processing Unit)等で構成されており、記憶手段4にインストールされた栽培環境管理プログラム1aを実行することにより、図2に示すように、気象予報データ取得部51と、測定データ取得部52と、予測温度データ生成部53と、環境条件取得部54と、窓開閉計画作成部55と、環境調整装置制御部56と、表示制御部57として機能するようになっている。以下、各構成部について詳細に説明する。
気象予報データ取得部51は、ハウス11の設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得するものである。本実施形態において、気象予報データは、気象の専門機関から提供されているデータであり、天気、降水量、日射量(日照時間、雲量)、気温、湿度、風向および風速等の現在値および予報値を含むものである。また、気象予報データ取得部51は、各種データ記憶部44からハウス11の位置情報を読み出し、当該位置情報に対応する気象予報データを天気予報サイトや外部のデータサーバ等から取得し、予測データ生成部53に提供するようになっている。なお、本実施形態において、気象予報データ取得部51は、気象予報データの予報値が更新されたときのみ、当該予報値を取得するようになっている。
測定データ取得部52は、各環境センサー12からハウス11外の気温、ハウス11内の室温、およびハウス11内の地温を含む測定データを取得するものである。本実施形態において、測定データ取得部52は、外部環境センサー12aから天気、気温、降水量、風速、日射量の測定データを取得し、内部環境センサー12bから室温の測定データを取得し、土壌センサー12cから地温、電気伝導度(EC)および土壌水分の測定データを取得するようになっている。また、本実施形態において、測定データ取得部52は、窓開閉装置13aから開閉窓11aの現在の開口幅を取得するようになっている。
また、測定データ取得部52は、取得した気温、室温、地温、風速、日射量の測定データを温度推移データ記憶部43に記憶するとともに、取得した降水量、風速の測定データを環境調整装置制御部56に提供するようになっている。さらに、測定データ取得部52は、取得した測定データを表示制御部57に提供するようになっている。
なお、本実施形態では、測定データ取得部52が各環境センサー12から直接測定データを取得しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、各環境センサー12の測定データがデータ管理サーバ等(図示せず)に蓄積されている場合、測定データ取得部52は、当該データ管理サーバにアクセスして測定データを取得してもよい。
予測データ生成部53は、気温の測定データの推移と気象予報データの予想気温に基づいて、予測気温データ、予測室温データおよび予測地温データを含む予測データを生成するものである。本実施形態において、予測データ生成部53は、下記の1)または2)のいずれかの方法で予測気温データを生成するようになっている。
1)温度推移データ記憶部43から読み出した過去の気温の測定データと、気象予報データに含まれる所定時間(3時間)ごとの予想気温を、線形補間またはスプライン補間等の既存の数値補間式によって繋ぎ合わせ、予測気温データを生成する。
2)温度推移データ記憶部43から読み出した過去の気温の測定データを用いて、無次元の日変化関数を求め、気象予報データの予想最高気温(日変化関数の最大値)および予想最低気温(日変化関数の最小値)から予測気温データを生成する。
本実施形態において、予測気温データは、気温の予測値の10分間隔の時系列データであり、予測最高気温と予測最低気温を含むものである。なお、本実施形態において、予測最高気温は、予測気温データの最大値であり、予測最低気温は、予測気温データの最小値である。また、予測気温データは、直近の測定データを用いるほど予測精度が向上し、最新の気象予報データを用いるほど予測精度が向上するものである。
さらに、本実施形態において、予測データ生成部53は、気象予報データの予想風速と風速の測定データの推移に基づいて予測風速データを生成し、気象予報データの予想日射量と日射量の測定データの推移に基づいて予測日射量データを生成するようになっている。また、予測データ生成部53は、生成した予測気温データを窓開閉計画作成部55に提供するようになっている。
なお、気象予報データが気象の予報値に加えて気象の過去値を含み、予測データ生成部53が測定データに代えて、気象予報データの過去値を利用して、予測データを生成する構成であってもよい。
また、本実施形態において、予測データ生成部53は、下記の1)から3)のいずれかの方法で室温と気温の関係式を求め、求めた関係式から予測室温データを生成するようになっている。
1)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における気温と室温の測定データを用いて、下記の単回帰式(1)を最小二乗法により求める。
R(室温の測定値)=A+B・T(気温の測定値)…式(1)
(A、B:最小二乗法により算出された係数)
そして、予測データ生成部53は、求めた上記式(1)に別途生成した予測気温データをTに入力することで、予測室温データを生成するようになっている。
2)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における気温と室温と日射量の測定データを用いて、下記の多重回帰式(2)を最小二乗法により求める。
R(室温の測定値)=A+B・T+C・S(日射量の測定値)…式(2)
(A、B、C:最小二乗法により算出された係数)
そして、予測データ生成部53は、求めた上記式(2)に別途生成した予測気温データおよび予測日射量データをそれぞれT,Sに入力することで、予測室温データを生成するようになっている。
3)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における気温と室温と日射量と風速の測定データを用いて、気温と室温と日射量と風速の下記の多重回帰式(3)を最小二乗法により求める。
R(室温の測定値)=A+B・T+C・S+D・W(風速の測定値)…式(3)
(A、B、C、D:最小二乗法により算出された係数)
そして、予測データ生成部53は、求めた上記式(3)に別途生成した予測気温データ、予測日射量データおよび予測風速データをそれぞれT,S,Wに入力することで、予測室温データを生成するようになっている。
なお、上記式(1)にて予測室温データを生成する方法は、気温の影響のみを考慮したものである。また、上記式(2)にて予測室温データを生成する方法は、気温に加えて、日中の直射日光による室温上昇を考慮したものである。さらに、上記式(3)にて予測室温データを生成する方法は、気温と日射量による影響に加え、風速による換気の影響を考慮したものである。
なお、本実施形態において、予測室温データは、室温の予測値の10分間隔の時系列データであって、予測室温データの最大値である予測最高室温と、予測室温データの最小値である予測最低室温を含むものである。また、予測データ生成部53は、生成した予測室温データを窓開閉計画作成部55に提供するようになっている。
さらに、本実施形態において、予測データ生成部53は、下記の1)から3)のいずれかの方法で地温と室温の関係式を求め、求めた関係式から予測地温データを生成するようになっている。
1)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における地温と室温の測定データを用いて、地温と室温の下記の単回帰式(4)を最小二乗法により求める。
SO(地温の測定値)=A+B・R(室温の測定値)…式(4)
(A、B:最小二乗法により算出された係数)
そして、予測データ生成部53は、求めた上記式(4)に別途生成した予測室温データをRに入力することで、予測地温データを生成するようになっている。
2)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における地温と室温と日射量の測定データを用いて、地温と室温と日射量の下記の多重回帰式(5)を最小二乗法により求める。
SO(地温の測定値)=A+B・R+C・S(日射量の測定値)…式(5)
(A、B、C:最小二乗法により算出された係数)
そして、予測データ生成部53は、求めた上記式(5)に別途生成した予測室温データをRに入力し、および予測日射量データをそれぞれR,Sに入力することで、予測地温データを生成するようになっている。
3)予測データ生成部53は、まず、温度推移データ記憶部43から読み出した各時刻における室温と地温と日射量の測定データを用いて、ハウス11内の土壌の平均熱伝導率を求め、室温および日射による地表面温度から熱伝導方程式により予測式を求める。なお、土壌に照射される日射量は、アスパラガスの生育状態(葉の繁茂等)を考慮して決められる。また、予測データ生成部53は、求めた予測式に別途生成した予測室温データおよび予測日射量データを入力することで、予測地温データを生成するようになっている。
なお、本実施形態において、予測地温データは、地温の予測値の1時間間隔の時系列データである。また、予測データ生成部53は、生成した予測地温データを環境調整装置制御部56に提供するようになっている。なお、予測データ生成部53における予測データの生成方法は、上記方法に限定されるものではない。
環境条件取得部54は、生育ステージに応じた環境条件を取得するものである。本実施形態において、環境条件取得部54は、図6に示すように、メイン表示画面においてユーザが選択した生育ステージを取得する。そして、環境条件取得部54は、当該生育ステージに応じた環境管理条件および換気管理条件を環境条件記憶部42から読み出し、窓開閉計画作成部55および環境調整装置制御部56に提供するようになっている。
窓開閉計画作成部55は、予測気温データと予測室温データとに基づいて、ハウス11内の室温が、室温の最適管理範囲に含まれるように、所定の時間間隔ごとの開閉窓11aの開閉度合を示す窓開閉計画を作成するものである。本実施形態において、窓開閉計画は、以下に詳述するとおり、予測室温データが最適管理範囲の上限値を上回っている間は、開閉窓11aを少なくとも一段階は開けるように設定されていて、予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を下回っている間は、開閉窓11aを全閉するように設定されている。
具体的には、窓開閉計画作成部55は、図7(a)に示すように、環境管理条件として設定された室温の最適管理範囲(「最適」)を基準として、予測データ生成部53によって生成された予測室温データの予測最高室温(「MAX」)および予測最低室温(「MIN」)の状態をA、B、C、D、E、Fの6つのパターンに分類する。
本実施形態において、各パターンA〜Fは、以下の条件で分類される。
パターンA:予測最高室温と予測最低室温がいずれも最適管理範囲内にある場合
パターンB:予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、予測最低室温が最適管理範囲内にある場合
パターンC:予測最高室温が最適管理範囲内にあって、予測最低室温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
パターンD:予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、予測最低室温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
パターンE:予測最高室温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
パターンF:予測最低室温が最適管理範囲の上限値を上回る場合
図6に示すように、同様に、窓開閉計画作成部55は、図7(b)に示すように、環境管理条件として設定された室温の最適管理範囲(「最適」)を基準として、予測データ生成部53によって生成された予測気温データの予測最高気温(「MAX」)および予測最低気温(「MIN」)の状態をU、V、W、X、Y、Zの6つのパターンに分類する。
本実施形態において、各パターンU〜Zは、以下の条件で分類される。
パターンU:予測最高気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
パターンV:予測最低気温が最適管理範囲の上限値を上回る場合
パターンW:予測最高気温と予測最低気温がいずれも最適管理範囲内にある場合
パターンX:予測最高気温が最適管理範囲の上限値を上回り、予測最低気温が最適管理範囲内にある場合
パターンY:予測最高気温が最適管理範囲内にあって、予測最低気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
パターンZ:予測最高気温が最適管理範囲の上限値を上回り、予測最低気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合
以上において、窓開閉計画作成部55は、図7(a)に示す予測室温データの状態、図7(b)に示す予測気温データの状態、または図7(c)に示す予測室温データの状態と予測気温データの状態との組み合わせに応じて、異なる窓開閉計画を作成するようになっている。なお、本実施形態において、窓開閉計画は、未来の各時刻(10分間隔)における開閉窓11aの開閉度合が設定されている時系列データであり、環境調整装置制御部56は、窓開閉計画に基づいて、窓開閉装置13aを制御するようになっている。なお、窓開閉計画は、ハウス11内の室温がハウス11外の気温よりも必ず高くなるという前提に基づいて作成されている。
図7(a)〜(c)に示すように、予測室温データがパターンA、C、またはFに分類された場合、または予測気温データがパターンUに分類された場合、窓開閉計画作成部55は、未来の全区間において開閉窓11aを全閉する(開閉度合=0)窓開閉計画を作成する。これにより、ハウス11外の空気の流入により、ハウス11内の室温が低下することを抑制し、最適管理範囲内に維持する時間を増大化する。
また、図7(a)に示すように、予測室温データがパターンEに分類された場合、または予測気温データがパターンVに分類された場合、窓開閉計画作成部55は、未来の全区間において開閉窓11aを全開する窓開閉計画を作成する。これにより、ハウス11内の室温がハウス11外の気温と同レベルまで低下され、最適管理範囲に近い状態となる。
さらに、図7(c)に示される、予測室温データの状態と予測気温データの状態との組み合わせに応じた窓開閉計画については、図8〜図13を用いて説明する。図8〜図13は、時間変化(横軸)に対する予測室温データ(実線)および予測気温データ(点線)の推移を示すグラフであり、室温の最適管理範囲(一点鎖線)との関係で、状態アから状態カまでの6つの状態に分類されている。
まず、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンBに分類され、かつ、予測気温データがパターンWに分類された場合(状態ア)、すなわち、図8に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲内にある場合であって、予測最高気温が最適管理範囲内にある場合、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲内にある間は開閉窓11aを全閉し、最適管理範囲の上限値を超えてから予測最高室温に至るまでの間(図8のT1〜T2)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ上げ、予測最高室温に至ってから最適管理範囲の上限値を下回るまでの間(T2〜T3)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ下げるような窓開閉計画1を作成する。
上記窓開閉計画1によれば、最高予測室温の時点での開閉度合が最大になるように段階的に開閉窓11aを開放して外気をハウス11内に流入させることにより、室温が最適管理範囲の上限値を超えて上昇することを抑制することができる。これにより、ハウス11内の室温は、図8の破線で示すような推移が期待されるため、最適管理範囲内の状態が長く維持される。
つぎに、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンBに分類され、かつ、予測気温データがパターンXに分類された場合(状態イ)、すなわち、図9に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲内にある場合であって、予測最高気温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低気温が最適管理範囲内にある場合、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲内にある間は開閉窓11aを全閉し、予測室温データが最適管理範囲の上限値を超えてから予測気温データが最適管理範囲の上限値を超える(図9のT1〜T2)までの間は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ上げ、予測気温データが最適管理範囲の上限値を超えている間(T2〜T3)は開閉窓11aを全開し、予測気温データが最適管理範囲の上限値を下回ってから予測室温データが最適管理範囲の上限値を下回るまでの間(T3〜T4)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ下げるような窓開閉計画2を作成する。
上記窓開閉計画2によれば、予測室温データの上昇または下降に応じて開閉窓11aを段階的に開放して外気をハウス11内に流入させ、予測気温データが最適管理範囲を超えている間は開閉窓11aを全開することで、室温を最適管理範囲の上限値に近いところで抑制することができる。これにより、ハウス11内の室温は図9の破線で示すような推移が期待されるため、気温が低下すれば直ちに最適管理範囲内へ復帰することが可能となる。
つぎに、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンBに分類され、かつ、予測気温データがパターンYに分類された場合(状態ウ)、すなわち、図10に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲内にある場合であって、予測最高気温が最適管理範囲内にある場合、窓開閉計画作成部55は、状態アの場合と同様にして窓開閉計画1を作成する。これにより、ハウス11内の室温は図10の破線で示すような推移が期待される。
つぎに、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンBに分類され、かつ、予測気温データがパターンZに分類された場合(状態エ)、すなわち、図11に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲の上限値を下回る場合であって、予測最高気温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲内にある間は開閉窓11aを全閉し、予測室温データが最適管理範囲の上限値を超えてから予測気温データが最適管理範囲の上限値を超えるまでの間(図11のT1〜T2)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ上げ、予測気温データが最適管理範囲の上限値を超えている間(T2〜T3)は開閉窓11aを全開し、予測気温データが最適管理範囲の上限値を下回ってから最適管理範囲の下限値を下回るまでの間(T3〜T4)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ下げ、予測気温データが最適管理範囲の下限値を下回る間は開閉窓11aを全閉するような窓開閉計画3を作成する。
上記窓開閉計画3によれば、予測気温データの上昇または下降に応じて開閉窓11aを段階的に開放して外気をハウス11内に流入させ、予測気温データが最適管理範囲を超えている間は開閉窓11aを全開し、最適管理範囲を下回っている間は開閉窓11aを全閉することが可能となる。これにより、室温が気温の上昇に伴って最適管理範囲の上限値を大幅に超えてしまうことを抑制するとともに、室温が気温の低下に伴って最適管理範囲の下限値を下回ってしまうことが抑制される。したがって、ハウス11内の室温は図11の破線で示すような推移が期待される。
つぎに、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンDに分類され、かつ、予測気温データがパターンYに分類された場合(状態オ)、すなわち、図12に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲の下限値を下回る場合であって、予測最高気温が最適管理範囲内であり、かつ予測最低気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓11aを全閉し、予測室温データが最適管理範囲の上限値を超えてから予測気温データが予測最高気温に至るまでの間(図12のT1〜T2)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ上げ、予測最高気温に至ってから最適管理範囲の下限値を下回るまでの間(T2〜T3)は開閉窓11aの開閉度合を1段階ずつ下げ、予測気温データが最適管理範囲の下回る間(T3〜T4)は開閉窓11aを全閉するような窓開閉計画4を作成する。
上記窓開閉計画4によれば、予測気温データの上昇または下降に応じて開閉窓11aを段階的に開放し、予測気温データが最適管理範囲を下回っている間は開閉窓11aを全閉するようになっている。これにより、ハウス11内に流入した外気の温度の影響によって最適管理範囲内に入るように室温を低下させることができる。また、室温が気温の影響を受けて最適管理範囲の下限値を下回ってしまうことを抑制することができる。したがって、ハウス11内の室温は図12の破線で示すような推移が期待される。
つぎに、図7(c)に示すように、予測室温データがパターンDに分類され、かつ、予測気温データがパターンZに分類された場合(状態カ)、すなわち、図13に示すように、予測最高室温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低室温が最適管理範囲の下限値を下回る場合であって、予測最高気温が最適管理範囲の上限値を上回り、かつ予測最低気温が最適管理範囲の下限値を下回る場合、窓開閉計画作成部55は、状態エの場合と同様にして、窓開閉計画4を作成する。これにより、ハウス11内の室温は図13の破線で示すような推移が期待される。
以上のようにして、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲に継続的に含まれるように窓開閉計画を作成する。したがって、当該窓開閉計画に基づいて窓開閉装置13aを制御することにより、室温の測定値が最適管理範囲を逸脱した場合に、開閉窓11aの開閉を制御する、という従来の方式と比較して、室温が最適管理範囲内に維持される時間を長くすることが可能になる。
なお、上述した状態エ〜状態カは、予測気温データが最適管理範囲の下限値を下回るより早く、予測室温データが最適管理範囲の上限値を下回る場合は、予測室温データが最適管理範囲の上限値を下回る時点で、開閉窓11aを全閉するようにする窓開閉計画を作成する。これにより、窓開閉計画作成部55は、予測室温データが最適管理範囲の上限値を上回っている間は、開閉窓11aを開けて、予測室温データが最適管理範囲の下限値を下回っている間は、開閉窓11aを全閉するように窓開閉計画を設定することができる。
環境調整装置制御部56は、予め設定された環境条件と、予測データとに基づいて、窓開閉装置13aの開閉動作および温水循環装置13bのオンオフを自動制御する自動制御モードと、植物(アスパラガス)の生育ステージと、測定データとに基づいて、窓開閉装置13aに開閉窓11aを強制開閉させる強制開閉モードとを実行するものである。
本実施形態において、環境調整装置制御部56は、まず、測定データ取得部52によって取得された降水量、または気象予報データ取得部51によって取得された降水量に基づいて設置地域の天候(晴天または雨天)を判定する。そして、環境調整装置制御部56は、メイン表示画面上でユーザによって選択された生育ステージに対応する換気管理条件を環境条件記憶部42から参照し、判定した天候および室温の予測値に対応する制御設定値(「Auto」、「Open」、「Close」、「Close2」、「15」)を取得するようになっている。なお、環境調整装置制御部56は、室温の予測値の代わりに、測定データ取得部52によって取得された室温の測定値に基づく制御設定値を取得してもよい。
本実施形態において、制御設定値が「Auto」の場合、環境調整装置制御部56は、窓開閉計画に基づいて開閉窓11aを制御する自動制御モードを実行する。具体的には、環境調整装置制御部56は、まず、環境条件記憶部42から風速の基準値を読み出し、開閉窓11aの開閉度合に割り当てられる開口幅を決定する。具体的には、環境調整装置制御部56は、測定データ取得部52によって取得された風速の測定値と当該基準値とを比較し、測定値が基準値を超える場合には、開閉度合に割り当てられる開閉窓11aの開口幅を変更する。つづいて、環境調整装置制御部56は、窓開閉計画作成部55によって作成された窓開閉計画に基づいて、開閉窓11aの最適な開閉度合を決定する。
そして、環境調整装置制御部56は、窓開閉装置13aから現在の開閉窓11aの開閉度合を取得し、当該開閉度合を窓開閉計画の開閉度合と比較する。そして、両者に差異がある場合には、当該差異に応じた「開ける」または「閉める」の制御信号を窓開閉装置13aに出力し、窓開閉計画の開閉度合に設定するようになっている。
一方、環境調整装置制御部56は、制御設定値が「Open」、「Close」、「Close2」および「15」のいずれかである場合、当該制御設定値に応じて開閉窓11aを強制的に開閉する強制開閉モードを実行する。具体的には、環境調整装置制御部56は、制御設定値が「Open」の場合、開閉窓11aを全開し、制御設定値が「Close」の場合、開閉窓11aを全閉し、制御設定値が「15」の場合、開閉窓11aを15cm開き、制御設定値が「Close2」の場合、平均して2時間に10分間開放するように窓開閉装置13aを制御する。これにより、植物の生育ステージ、天候および室温に応じて、ハウス11内を最適な環境に維持するような換気管理が可能となる。
なお、本実施形態において、環境調整装置制御部56は、制御モードを決定する際、別途、環境条件記憶部42から開閉窓11aを強制的に全閉する風速の基準値を読み出す。そして、測定データの風速が基準値(例:10m/s)以上である場合、環境調整装置制御部56は、開閉窓11aを全閉するように窓開閉装置13aを制御するようになっている。
また、環境調整装置制御部56は、自動制御モードにおいて、地温の予測値が環境管理条件で設定した地温となるように、温水循環装置13bを制御する。具体的には、環境調整装置制御部56は、予測データ生成部53が生成した予測地温データと、環境条件取得部54が取得した環境管理条件の地温の最適管理範囲とを比較する。そして、予測地温データが最適管理範囲を下回る場合には、温水循環装置13bに温水循環を開始する命令(オン命令)を出力し、逆に予測地温データが最適管理範囲を上回る場合には、温水循環装置13bに温水循環を停止する命令(オフ命令)を出力するようになっている。
なお、循環させる温水の温度やボイラーの性能等により、環境調整装置制御部56が温水循環装置13bに制御信号を出力してから地温が上昇するまでの応答時間が異なる。そのため、環境調整装置制御部56は、温水循環時または温水非循環時の地温の温度変化を予め算出し、地温が最適管理範囲を逸脱するまでにかかる時間を考慮して、制御信号を出力するタイミングを決定するようになっている。なお、上述した予測地温データの算出方法のうち、3)の方法を利用した場合には、温水の温度と室温から地温が最適管理範囲を逸脱するまでの時間が求められるようになっている。
表示制御部57は、表示入力手段3の表示内容を制御するためのものである。本実施形態において、表示制御部57は、各種データ記憶部44から読み出したデータや、演算処理手段5の各構成部から提供された各種データに基づいて、図5に示すようなメイン表示画面、図3示すような環境管理設定画面、図4に示すような換気管理設定画面の他、図14に示すような警告通知設定画面、図15に示すような手動制御設定画面を表示入力手段3に表示させるようになっている。
メイン表示画面は、栽培環境管理プログラム1aの起動時に表示入力手段3に表示される画面である。図5に示すように、ユーザは、メイン表示画面を介して、ハウス11内の環境状態や環境調整装置13の制御状態をモニタリングしたり、メイン表示画面に配置された各種ボタンを入力操作することで、各種設定を行うことが可能である。
メイン表示画面には、図5に示すように、天気予報データ取得部41から提供された天気予報データを表示する天気予報表示エリア70と、測定データ取得部52から提供された直近の測定データを表示する測定データ表示エリア71と、設定中の生育ステージを選択・表示する生育ステージ選択・表示エリア72と、各環境調整装置13から読み出した制御状態を表示する制御状態表示エリア73と、温度推移データ記憶部43から読み出した推移データや予測データ生成部53が生成した予測データをグラフ表示するデータ推移表示エリア74と、手動制御に切り換える手動制御ボタン75と、警告通知設定、環境管理設定および換気管理設定等の設定を行う設定ボタン76と、本件栽培環境管理プログラム1aを終了する終了ボタン77が配置されている。
表示制御部57は、測定データ表示エリア71に表示される各環境要素の測定データの値が、環境管理条件で設定されている最適管理範囲の上限値を上回った場合には、当該測定データの表示色を赤色に変換し、最適管理範囲の下限値を下回った場合には、当該測定データの表示色を青色に変換するようになっている。これにより、ユーザは一目で現在値が上限値を上回ったこと、または現在値が下限値を下回ったことを認識することができる。
生育ステージ選択・表示エリア72がタッチ選択された場合、表示制御部57は、図6に示されるように選択可能な生育ステージを表示し、生育ステージの選択を待ち受ける。いずれかの生育ステージが選択された場合には、表示制御部57は、選択された生育ステージに応じた環境管理条件を表示するようになっている。
制御状態表示エリア73には、開閉窓11aの開閉度合が段階表示されるとともに、温水循環装置13bのオンオフ状態がアイコン表示される。また、データ推移表示エリア74に表示させるデータとしては、プルダウンメニューから、表示させる期間および表示させる測定データを選択しうるようになっている。
手動制御ボタン75を選択した場合、図14に示すような手動制御設定画面が表示される。当該手動制御設定画面には、異常時または緊急時等に、窓開閉装置13aや温水循環装置13bを手動制御に切り換えるボタンの他、自動制御へ戻すボタン、および本システムを直接動作させたときに押す初期化ボタンが設けられている。これにより、生産者は、手動制御設定画面を介して、環境調整装置13の自動制御を手動制御に切り替えたり、環境調整装置13を手動で制御したり、環境調整装置13を手動制御から自動制御に切り替えたりすることができる。
設定ボタン76を選択すると様々な設定項目が表示され、表示制御部57は、各設定項目に応じた設定画面を表示する。例えば、警告通知設定を選択した場合、図15に示すような警告通知設定画面が表示される。当該警告通知設定画面では、警告通知メールの送信先となる携帯端末15等のメールアドレスや、通知して欲しい項目ごとに正常範囲(通知不要な範囲)を設定する上限値・下限値が設定可能に構成されている。そして、測定データが、上限値および下限値で設定された正常範囲を逸脱した場合、登録したメールアドレスに警告通知メールが送信されるようになっている。
これにより、生産者は、ハウス11から離れた場所にいる場合であっても、測定データが正常な数値範囲を逸脱した際には、携帯端末15からその旨を通知するメールを受信することができ、直接ハウス11に出向いて状況を確認することができる。これは、収穫期以外の生育ステージにおける環境管理において、特に効果が大きい。
また、環境管理設定を選択した場合、表示制御部57は、図3に示すような環境管理設定画面を表示する。当該環境管理設定画面の上段には、環境管理条件の推奨値が表示されて、下段には、ユーザが設定した環境管理条件が表示される。これにより、ユーザは、環境管理設定画面を介して、専門のアスパラガス生産者が推奨する環境管理条件を参照しながら、地域の特徴を踏まえて、適宜環境管理条件を設定することができる。
さらに、換気管理設定を選択した場合、表示制御部57は、図4に示すような換気管理画面を表示する。当該換気管理画面には、アスパラガスの生育ステージごとに、ハウス11内の室温条件に関する最適管理範囲と、当該範囲の下方範囲および上方範囲が設定されている。そして、これら3つの範囲のそれぞれに対して、天候(晴れまたは降雨)に応じて制御設置値が設定されている。
つぎに、本実施形態の栽培環境管理プログラム1aによって実行される栽培環境管理装置1、および栽培環境管理方法の作用について説明する。
本実施形態において、図16に示す処理は、所定の時間間隔(10分間隔)で繰り返し実行され、ハウス11内の室温および湿度が常に最適な状態となるように、窓開閉装置13aを制御するためのものである。
まず、図16に示すように、気象予報データ取得部51が、外部サーバ等にアクセスして、気象予報データの予報値が更新されたか否かを判定する(ステップS101)。そして、当該予報値が更新されている場合だけ(ステップS101:YES)、気象予報データ取得部51は、ハウス11の設置地域に対応する気象予報データを取得する(ステップS102)。
また、測定データ取得部52が、各環境センサー12から気温、室温、および地温の測定データを取得し(ステップS103)、温度推移データ記憶部43に記憶させる。また、測定データ取得部52は、窓開閉装置13aから開閉窓11aの現在の開口幅を取得する。これにより、本処理を実行するごとに最新の測定データを反映させて予測データを生成することが可能となる。
そして、予測データ生成部53が、気象予報データの予想気温と、測定データの推移に基づいて、予測気温データおよび予測室温データを含む予想データを生成する(ステップS104)。これにより、最新の気象予報データと、測定データの推移の傾向が反映されるため、予測データの精度が向上する。
つぎに、環境条件取得部54が、選択されている生育ステージに応じた環境条件(環境管理条件および換気管理条件)を取得すると(ステップS105)、窓開閉計画作成部55が、開閉窓11aの開閉度合を定めた窓開閉計画を作成する(ステップS106)。
ここで、上記ステップS106において、窓開閉計画作成部55が窓開閉計画を作成する処理について、図17を用いて説明する。
まず、窓開閉計画作成部55は、予測気温データから予測最高気温(A1)と予測最低気温(A2)を取り出し、予測室温データから予測最高室温(R1)と予測最低室温(R2)を取り出し、環境管理条件から室温の最適管理範囲の上限値(O1)と下限値(O2)を取り出し、A1、A2、R1、R2とO1、O2とをそれぞれ比較して、予測気温データと予測室温データを分類する。
そして、窓開閉計画作成部55は、A1がO2を下回る、またはR1がO1を下回ると判定すると(ステップS201:YES)、予測気温データをパターンUに分類し、予測室温データをパターンA、C、Fに分類し、全区間を全閉する窓開閉計画を作成する(ステップS202)。一方、窓開閉計画作成部55が、A2がO1を上回る、またはR2がO1を上回ると判定すると(ステップS203:YES)、予測気温データをパターンVに分類し、予測室温データをパターンEに分類し、全区間を全閉する窓開閉計画を作成する(ステップS204)。
あるいは、窓開閉計画作成部55が、O1<R1<O2であると判定すると(ステップS205:YES)、予測室温データをパターンBに分類し、つづいて、O1<A1<O2であると判定すると(ステップS206:YES)、予測気温データをパターンW、Yに分類して、前述の窓開閉計画1を作成する(ステップS207)。
一方、窓開閉計画作成部55が、O1<A2<O2であると判定すると(ステップS209:YES)、予測気温データをパターンXに分類して、前述の窓開閉計画2を作成する(ステップS209)。さらに、窓開閉計画作成部55が、A2<O2であると判定すると(ステップS210:YES)、予測気温データをパターンZに分類して、前述の窓開閉計画3を作成する(ステップS211)。
一方、窓開閉計画作成部55が、O1<R1<O2ではないと判定すると(ステップS205:NO)、予測室温データをパターンDに分類し、さらに、A1>O1と判定すると(ステップS212:YES)、予測気温データをパターンZに分類して、前述の窓開閉計画3を作成する(ステップS211)。一方、窓開閉計画作成部55が、O1<A1<O2と判定すると(ステップS213:YES)、前述の窓開閉計画4を作成する(ステップS214)。
窓開閉計画作成部55が、ステップS202、S204、S207、S209、S211、S214にて窓開閉計画を作成すると、本窓開閉計画作成処理に係るステップS106が完了する。このようにして、窓開閉計画作成部55は、測定データを取得するごとに予測データを生成し、予測データに基づいて窓開閉計画を作成する。予測最高室温、予測最低室温、予測最高気温、予測最低気温は、時間が経過するにつれて変化するものであるが、制御時間間隔ごとに窓開閉計画を作成することで、常に最新のデータが反映された窓開閉計画を用いて、開閉窓11aの開閉を制御することが可能となる。
つづいて、環境調整装置制御部56が、強制開閉モードに相当する制御設定値または風速であるか否かを判定する(ステップS107)。本実施形態において、制御設定値が「Open」、「Close」「15」「Close2」のいずれかである場合、または風速が10m/s以上である場合、環境調整装置制御部56は強制開閉モードを実行する(ステップS108)。
ここで、上記ステップS108において、環境調整装置制御部56が強制開閉モードを実行する処理について、図18を用いて説明する。
まず、環境調整装置制御部56は、測定された風速が10m/s以上であるか否かを判定する(ステップS301)。そして、風速が10m/s以上である場合(ステップS301:YES)、環境調整装置制御部56は、開閉窓11aを強制的に全閉する(ステップS302)。つぎに、制御設定値が「15」である場合(ステップS303:YES)、環境調整装置制御部56は、開閉窓11aを強制的に15cm開ける(ステップS304)。また、制御設定値が「Open」である場合(ステップS305:YES)、環境調整装置制御部56は、開閉窓11aを強制的に全開する(ステップS306)。
さらに、制御設定値が「Close」である場合(ステップS307:YES)、環境調整装置制御部56は、開閉窓11aを強制的に全閉する(ステップS308)。また、制御設定値が「Close2」である場合(ステップS309:YES)、環境調整装置制御部56は、2時間ごとに10分間開閉窓11aを開ける計画を作成し(ステップS308)、作成した計画に基づいて開閉窓11aを開閉させる(ステップS310)。その後、本強制開閉モードに係るステップS118が完了する。
以上のように、環境調整装置制御部56は、測定データの現在値を踏まえて作成された予測室温データと、天候とに基づいて、窓開閉条件を決定する。これにより、換気管理条件に予め開閉窓11aの開閉条件を設定することにより、特定の生育ステージにおいては、予測室温データや天候に基づいて、開閉窓11aを強制的に開閉する換気管理を行うことにより、ハウス11内の温湿度環境を管理することができ、病害虫の発生を抑制する。
一方、強制開閉モードに相当する条件に該当しない場合、すなわち制御設置値が「Auto」の場合(ステップS107:NO)、環境調整装置制御部56は、風速の測定値を風速の基準値と比較し、風速の測定値が3〜6m/sの場合には(ステップS109:YES)、開閉窓11aの開閉度合を13段階に設定する(ステップS110)。また、風速の測定値が6〜10m/sの場合には(ステップS111:YES)、開閉窓11aの開閉度合を25段階に設定する(ステップS112)。そして、いずれでもない場合、すなわち、風速の測定値が3m/s以下の場合(ステップS111:NO)、開閉窓11aの開閉度合を9段階に設定する(ステップS113)。
以上のように、本実施形態において開閉窓11aの開閉度合は、通常、9段階で制御するように設定されているが、風速が基準値以上の場合には、各開閉度合に設定される開口幅が小さくなるように、開閉窓11aを13段階または25段階で制御するように設定されている。これは、風速が大きくなるにつれて、内気と外気の入れ替わりが激しくなるためである。なお、ハウス11の向きと風向きによって、ハウス11内に吹き込む風量が変化するため、風速の基準値は風向きに応じて変化するように、設定されていてもよい。
つぎに、環境調整装置制御部56は、窓開閉装置13aから取得した現在の開閉度合(現在値)と、ステップS106で作成された窓開閉計画の開閉度合とを比較する(ステップS114)。そして、違いがある場合(ステップS114:NO)には、当該違いに応じた「開ける」または「閉める」の制御信号を窓開閉装置13aに出力し、開閉度合を調整する(ステップS115)。
これにより、測定データのみならず、予測データを加味した窓開閉計画に基づいて、開閉窓11aの開閉が自動制御される。このため、ハウス11内の環境を最適な状態に維持する時間が増大され、新規参入の生産者であっても高品質な植物を安定的に生産することが可能となる。
つづいて、表示制御部57が、本処理中に取得した種々のデータに基づいてメイン表示画面を更新する(ステップS116)。そして、本制御処理の終了が指示されない限り(ステップS117:NO)、10分経過後にステップS101へと戻り(ステップS118:YES)、上記処理を繰り返す。
このように、本処理は所定の時間おきに繰り返されて、窓開閉計画はそのたびに更新される。栽培環境管理装置1は、室温が最適管理範囲に含まれるようにして作成された窓開閉計画に基づいて、開閉窓11aの開閉を制御しているため、ハウス11内の室温環境を、アスパラガスを栽培するのに最適な状態に継続的に維持することができる。
また、従来方法では、室温の測定値が最適管理範囲に含まれるように、開閉窓11aの開閉を制御するものであるため、室温の細かな上下に合わせて、開閉窓11aを細かく開閉(チャタリング)することとなる。これに対し、本実施形態では、窓開閉計画に基づいて開閉窓11aを開閉するため、頻繁に判定処理を実行する必要がなく、装置負荷を低減できるという効果がある。
つぎに、環境調整装置制御部56が、温水循環装置13bを制御する際の処理について、図19を用いて説明する。なお、図19に示す処理は、所定の時間間隔(1時間間隔)で実行されて、ハウス11内の地温が常に最適な状態となるように、温水循環装置13bを制御するためのものである。
まず、図19に示すステップS401〜S405の処理は、窓開閉装置13aの制御処理における上記ステップS101〜S105と同等である。ただし、ステップS404では、予測データ生成部53は、生成した予測室温データと、測定データの推移を用いて、予測地温データを生成する。
つぎに、環境調整装置制御部56が、環境管理条件の地温の最適管理範囲の下限値と予測地温データとを比較し(ステップS406)、予測地温データが下限値を下回る場合(ステップS406:YES)、温水循環装置13bに対して温水循環を開始するように命令する(ステップS407)。
一方、予測地温データが、地温の最適管理範囲の下限値を下回らない場合(ステップS406:NO)、環境調整装置制御部56が、環境管理条件の地温の最適管理範囲の上限値と予測地温データとを比較し(ステップS408)、予測地温データが上限値を上回る場合(ステップS408:YES)、温水循環装置13bに対して温水循環を停止するように命令する(ステップS409)。
その後、ステップS410〜S412までの処理は、窓開閉装置13aの制御処理における上記ステップS116〜S118と同等である。ただし、本処理は、10分間隔ではなく、1時間間隔で繰り返し実行されるようになっている(ステップS412)。
以上のとおり、図19に示す処理は所定の時間おきに繰り返されて、気象予報データおよび測定データを取得するごとに、温水循環装置13bを自動で制御するものである。これにより、ハウス11内の地温を、アスパラガスを栽培するのに最適な状態に継続的に維持することができる。
以上のような本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
1.植物を栽培するハウス11内の環境を最適な状態に維持する時間を増大化することができる。
2.新規参入の生産者であっても安定的に品質の高い植物を栽培することができる。
3.ハウス11内の環境を最適な状態に維持するための作業負担を軽減し、省力化を図ることができる。
4.予測室温データおよび予測地温データに基づいて環境調整装置13が自動制御されるため、処理を頻繁に実行する必要が無く、システム負荷を低減できる。
5.ハウス内外の温度差を利用して室温を管理しているため、装置構成が簡便である。
6.アスパラガスの生育ステージに応じてハウス内の環境を最適な状態に管理でき、高品質なアスパラガスを安定的に生産することができる。
7.アスパラガスの立茎期、夏秋取り期、株養成期、茎葉黄化期等においては、ハウス11内を強制的に換気管理することで、病害虫による被害を低減することができる。
つぎに、本発明に係る栽培環境管理装置1、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラム1aの具体的な実施例について説明する。
本実施例1では、従来方法にて開閉窓11aの開閉を制御してハウス11内の室温を管理した場合の室温と、本実施形態の栽培環境管理装置1を用いて開閉窓11aの開閉を制御してハウス11内の室温を管理した場合の室温とを比較するシミュレーションを行った。その結果を図20に示す。
図20において、グラフの「室温」は、従来方法にて開閉窓11aの開閉を制御した場合の室温の測定データの推移を示している。また、「室温2」は本実施形態の栽培環境管理装置1によって開閉窓11aの開閉を制御した場合の室温の測定データの推移を示している。さらに、「気温」は気温の測定データの推移を示している。また、グラフの「開閉度合」は従来方法にて開閉窓11aの開閉を制御した場合の開閉窓11aの開閉度の推移を示し、「開閉度2」は本実施形態の栽培環境管理装置1によって開閉窓11aの開閉を制御した場合の開閉窓11aの開閉度の推移を示す。また、室温の最適管理範囲は20℃〜25℃に設定した。
図20に示すように、特に、気温が最適管理範囲を下回った期間で、従来方法では室温が最適管理範囲を下回る時間が長いのに対し、本実施形態では室温が最適管理範囲を下回る時間が大幅に短縮されていた。また、従来方法による制御では室温が最適管理範囲に維持される時間が1360分/2880分であったのに対して、本実施形態による制御では室温が最適管理範囲に維持される時間が1630分/2880分であった。すなわち、最適管理範囲の維持率は、47.2%から56.6%へと9.2%も上昇し、最適管理範囲の維持時間は、270分も増大されていた。
以上のような本実施例1によれば、室温が最適管理範囲を下回る時間が長い程、収穫物の品質が落ちるアスパラガス栽培において、本発明の効果が大きいことが示された。
なお、本発明に係る栽培環境管理装置1、栽培環境管理方法および栽培環境管理プログラム1aは、前述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように適宜変更することができる。
例えば、上述した本実施形態では、環境調整装置13として、窓開閉装置13aおよび温水循環装置13bを使用しているが、これらに限定されるものではない。すなわち、室温を低下させるクーラーや、圃場に水を撒く散水装置等も制御対象として拡張してもよい。これにより、室温が高すぎる場合はクーラーを動作させたり、土壌の水分が低下した場合は散水装置を動作させることが可能となる。
また、各種データ記憶部44は、携帯端末15にアスパラガス栽培管理用アプリケーションをインストールさせるためのプログラムを記憶していてもよい。そして、携帯端末15に当該アプリケーションをインストールし、携帯端末15が当該アプリケーションを起動するごとに、携帯端末15にメイン表示画面を送信するようしてもよい。これにより、携帯端末15を操作する生産者は、ハウス11内の環境を常時モニタリングすることができる。また、携帯端末15のアプリケーションを介して、環境調整装置13を自動制御から手動制御に切替えることもできるようにしてもよい。これにより、携帯端末15が警告等の通知を受信した場合には、生産者は携帯端末15から環境調整装置13を直接制御できる。
1 栽培環境管理装置
1a 栽培環境管理プログラム
2 通信手段
3 表示入力手段
4 記憶手段
5 演算処理手段
11 ハウス
11a 開閉窓(側窓)
12 環境センサー
12a 外部環境センサー
12b 内部環境センサー
12c 土壌センサー
13 環境調整装置
13a 窓開閉装置
13b 温水循環装置
14 パイプ
15 携帯端末
16 ネットワーク
41 プログラム記憶部
42 環境条件記憶部
43 温度推移データ記憶部
44 各種データ記憶部
51 気象予報データ取得部
52 測定データ取得部
53 予測データ生成部
54 環境条件取得部
55 窓開閉計画作成部
56 環境調整装置制御部
57 表示制御部
70 気象予報表示エリア
71 測定データ表示エリア
72 生育ステージ選択・表示エリア
73 制御状態表示エリア
74 データ推移表示エリア
75 手動制御ボタン
76 設定ボタン
77 終了ボタン

Claims (16)

  1. 植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理装置であって、
    前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得部と、
    前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得部と、
    前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成部と、
    予め設定された環境条件と、前記予測データとに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御部と
    を備える、栽培環境管理装置。
  2. 前記環境条件は、前記植物の栽培に最適な室温範囲を含む最適管理範囲を有し、
    前記栽培環境管理装置は、前記予測気温データと前記予測室温データとに基づいて、前記ハウス内の室温が前記最適管理範囲に含まれるように、所定の時間間隔ごとの開閉窓の開閉度合を示す窓開閉計画を作成する窓開閉計画作成部をさらに有し、
    前記環境調整装置制御部は、前記窓開閉計画に基づいて、前記窓開閉装置による開閉窓の前記開閉度合を制御する、請求項1に記載の栽培環境管理装置。
  3. 前記環境条件は、前記植物の栽培に最適な地温範囲を含む最適管理範囲を有し、
    前記環境調整装置制御部は、前記予測地温データに基づいて、前記ハウス内の地温が前記最適管理範囲に含まれるように、前記温水循環装置による温水の循環を制御する、請求項1または請求項2に記載の栽培環境管理装置。
  4. 前記窓開閉計画は、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を上回っている間は、開閉窓を開けるように設定されていて、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を下回っている間は、開閉窓を全閉するように設定されている、請求項2または請求項3に記載の栽培環境管理装置。
  5. 前記窓開閉計画は、前記予測室温データの予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を下回る場合、または前記予測気温データの予測最高気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合に、開閉窓を全閉するように設定されている、請求項2から請求項4のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  6. 前記窓開閉計画は、前記予測室温データの予測最低室温が前記最適管理範囲の上限値を上回る場合、または前記予測気温データの予測最低気温が前記最適管理範囲の上限値を上回る場合に、開閉窓を全開するように設定されている、請求項2から請求項5のいずれかに記載の栽培管理装置。
  7. 前記窓開閉計画は、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲内にある場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲内にある場合に、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測最高室温に至るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測室温データが前記予測最高室温に至ってから前記最適管理範囲の上限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げるように設定されている、請求項2から請求項6のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  8. 前記窓開閉計画は、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲内にある場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低気温が前記最適管理範囲内にある場合に、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えている間は開閉窓を全開し、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を下回ってから前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げるように設定されている、請求項2から請求項7のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  9. 前記窓開閉計画は、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲の上限値を下回る場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合に、前記予測室温データが前記最適管理範囲内にある間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を超えている間は開閉窓を全開し、前記予測気温データが前記最適管理範囲の上限値を下回ってから前記最適管理範囲の下限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の下限値を下回る間は開閉窓を全閉するように設定されている、請求項2から請求項8のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  10. 前記窓開閉計画は、前記予測最高室温が前記最適管理範囲の上限値を上回り、かつ前記予測最低室温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合であって、前記予測最高気温が前記最適管理範囲内であり、かつ予測最低気温が前記最適管理範囲の下限値を下回る場合に、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えるまでの間は開閉窓を全閉し、前記予測室温データが前記最適管理範囲の上限値を超えてから前記予測気温データが前記予測最高気温に至るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ上げ、前記予測気温データが前記予測最高気温に至ってから前記最適管理範囲の下限値を下回るまでの間は開閉窓の開閉度合を1段階ずつ下げ、前記予測気温データが前記最適管理範囲の下限値を下回る間は開閉窓を全閉するように設定されている、請求項2から請求項9のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  11. 記憶手段から予め設定された植物の生育ステージに応じた前記環境条件を取得する環境条件取得部をさらに備える、請求項1から請求項10のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  12. 前記環境調整装置制御部は、前記気象予報データ取得部または前記測定データ取得部から取得したデータに基づいて前記設置地域の天候を判定し、前記設置地域の天候と前記予測室温データに基づいて、前記窓開閉装置による開閉窓の開閉を制御する、請求項1から請求項11のいずれかに記載の栽培環境管理装置。
  13. 栽培環境管理装置によってアスパラガスを栽培する場合、前記環境調整装置制御部は、アスパラガスの前記生育ステージが、立茎期、夏秋取り期、株養成期の場合であって、前記設置地域の天候が雨天の場合には、開閉窓を所定量開けるように前記窓開閉装置を制御する、請求項11に記載の栽培環境管理装置。
  14. 栽培環境管理装置によってアスパラガスを栽培する場合、前記環境調整装置制御部は、前記生育ステージが株養成期で、前記予測室温データが前記環境条件に設定される基準温度未満で、前記設置地域の天候が雨天の場合には、開閉窓を予め設定された間隔ごとに所定時間開けるように前記窓開閉装置を制御する、請求項11または請求項13に記載の栽培環境管理装置。
  15. 植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理方法であって、
    前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得ステップと、
    前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得ステップと、
    前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成ステップと、
    予め設定された環境条件と、前記予測データに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御ステップと
    を有する、栽培環境管理方法。
  16. 植物を栽培するハウス内の環境を管理する栽培環境管理プログラムであって、
    前記ハウスの設置地域における予想気温を含む気象予報データを取得する気象予報データ取得部と、
    前記ハウス外の気温、前記ハウス内の室温、および前記ハウス内の地温を含む測定データを環境センサーから取得する測定データ取得部と、
    前記気象予報データの予想気温と前記測定データの推移に基づいて、予測気温データ、予測室温データ、および予測地温データを含む予測データを生成する予測データ生成部と、
    予め設定された環境条件と、前記予測データに基づいて、前記ハウスの開閉窓を開閉する窓開閉装置および/または前記ハウス内の土壌を暖める温水循環装置を含む環境調整装置を制御する環境調整装置制御部と
    してコンピュータを機能させる、栽培環境管理プログラム。
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