JP2019175440A - 農作物用土壌環境予測システム、農作物用土壌環境予測装置、及び農作物用土壌環境予測方法 - Google Patents

農作物用土壌環境予測システム、農作物用土壌環境予測装置、及び農作物用土壌環境予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える農作物用土壌環境予測システムを提供すること。【解決手段】本発明の農作物用土壌環境予測システムは、判定用積算地温記憶ステップと、計測開始設定ステップと、土壌計測地温記憶ステップと、判定日設定ステップと、土壌計測積算地温算出ステップと、観測気象データ取得ステップと、予想気象データ取得ステップと、換算地温算出ステップと、予想換算地温算出ステップと、補正値算出ステップと、予想換算積算地温算出ステップと合計積算地温算出ステップと、判定ステップと、出力ステップとを有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、圃場を対象とした診断エリアについて土壌物理性を診断する農作物用土壌環境予測システム、農作物用土壌環境予測装置、及び農作物用土壌環境予測方法に関する。
従来から太陽熱土壌消毒法は、病害虫に対する消毒効果等が明らかにされてきた(非特許文献1、非特許文献2)。しかし最近では養分供給能(非特許文献3、非特許文献4)や、生物相攪乱等の効果(非特許文献5から非特許文献7)があることも新たに明らかにされている。また、土壌消毒の効果を確実に得るため、これまでに土壌消毒期間の地温を実測、あるいは気象情報から日最高地温を推定し、積算温度の達成により土壌消毒処理の終了を判断する手段が開発された(非特許文献8、非特許文献9)。しかしながら、日照不足のまま土壌消毒終了時期を迎えたとき、あるいは異常気象などにより土壌消毒を中断したときに、消毒処理を延長し、合理的な終了時期を予測する情報提供手段はなかった。土壌消毒あるいは適切な土壌の状態が得られる終了日を適切に予測することは、作業スケジュールの設定や適切な作期の設定、場合によっては作付けする品目や品種の選定に影響する極めて重要な情報となる。
ところで、特許文献1は、植物を栽培するハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大させ、新規参入の生産者であっても安定的に高品質な植物を生産することができる栽培環境管理装置を提案している。
そして、特許文献1では、気象予報データを取得して予測地温データを生成することが開示されている。
特開2017−127281号公報
越智直・櫛間義幸・井原啓貴・仲川晃生・寺本敏・橋本知義、「太陽熱土壌消毒によるHaematonectria ipomoeaeの密度低減効果」、関東東山病害虫研究、平成27年12月、第62巻、p.9―12 黒川領太 野田啓良、「太陽熱を利用したトマト隔離床培地の消毒法」、近畿中国四国農業研究成果情報、農業・食品産業技術総合研究機構、平成23年、〈URL:http://www.naro.affrc.go.jp/org/warc/research_results/h13/yasai/we13367.html〉 杉戸智子、君和田健二、岡紀邦、橋本知義、「太陽熱土壌消毒を模した実験系による温熱処理が可給態リン酸の動態に及ぼす影響」、農研機構研究報告北海道農研、農業・食品産業技術総合研究機構、平成29年3月、第205巻 井原啓貴、尾崎哲郎、橋本真穂、有簾隆男、篠原陽子、三宅英伸、茶谷正孝、橋本知義、高橋茂、加藤直人、「太陽熱土壌消毒の高地温条件下における土壌中の有機態窒素無機化およびその予測」、日本土壌肥料学雑誌、日本土壌肥料学会、平成30年4月、第89巻、第2号 Kazunori Yokoe, Masahiro Maesaka, Jun Murase & Susumu Asakawa、"Solarization makes a great impact on the abundance and composition of microbial communities in soil″、Soil Science and Plant Nutrition、日本土壌肥料学会、平成27年5月19日、第61巻、第4号、p.641―652 Jun Murase, Yoko Shinohara, Kazunori Yokoe, Risa Matsuda, Susumu Asakawa & Tomoyoshi Hashimoto、"Impact of soil solarization on the ciliate community structure of a greenhouse soil″、Soil Science and Plant Nutrition、日本土壌肥料学会、平成27年12月9日、第61巻、第6号、p.927―933 Mina Yamagata, Yoko Shinohara, Masahiro Maesaka, Jun Murase & Susumu, Asakawa、"Fluctuations in the abundance of ammonia oxidizers and the contents of inorganic nitrogen in solarized soil″、Soil Science and Plant Nutrition、日本土壌肥料学会、平成29年8月18日、第63巻、第5号、p.434―440 下高敏彰、小川さつき、篠原陽子、菱池政志、渡邊亘、橋本知義、大場和彦、「土壌の太陽熱消毒法の効果を示す陽熱負荷指数のモデル化」、生物と気象、日本農業気象学会、平成28年5月11日、第16巻、p.86―93 下高敏彰、小川さつき、篠原陽子、菱池政志、渡邊亘、橋本知義、大場和彦、「日最高気温から土壌中の日最高地温の推定法」、長崎総合科学大学地域科学研究所紀要、長崎総合科学大学地域科学研究所、平成29年3月、第32巻、p.15―20
特許文献1は、ハウス内の環境を最適な状態に維持する時間を増大させるための装置であり、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定するものではないため、土壌の積算温度を計測し又は予測してはいない。
なお、土壌の積算温度(積算地温)の達成状況を予測することにより、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明は、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える農作物用土壌環境予測システム、農作物用土壌環境予測装置、及び農作物用土壌環境予測方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の農作物用土壌環境予測システムは、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測システムであって、前記土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶ステップと、前記特定区画の土壌の計測開始日を設定する計測開始設定ステップと、前記計測開始日から、計測される計測地温データを記憶する土壌計測地温記憶ステップと、前記特定区画について、前記土壌環境を判定する判定日を設定する判定日設定ステップと、前記計測開始日からの前記計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出ステップと、前記計測開始日以降の、前記特定区画を含む地域についての観測気象データを取得する観測気象データ取得ステップと、前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データを取得する予想気象データ取得ステップと、前記観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出ステップと、前記判定日までの前記予想気象データから前記関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出ステップと、前記計測地温データと前記換算地温データとから補正値を算出する補正値算出ステップと、前記予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出ステップと前記予想換算積算地温と前記計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、前記合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記観測気象データ及び前記予想気象データを日最高気温データとしたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記観測気象データ及び前記予想気象データに日射量データを含むことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、病原菌の死滅程度を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、窒素無機化量を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、土壌中の生物量を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、硝化能の抑制期間を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定用積算地温を、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温としたことを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記判定日が、前記予想気象データ取得ステップで取得できる前記予想気象データより先の日である場合に、前記予想気象データを取得できない前記判定日までの換算不可期間のみなし積算地温を、前記予想換算積算地温と前記予想換算積算地温の予測期間、前記計測積算地温と前記計測積算地温の計測期間、及び前記換算不可期間から算出するみなし積算地温算出ステップを更に有し、前記合計積算地温算出ステップでは、前記みなし積算地温を更に加算することを特徴とする。
請求項12記載の本発明は、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システムにおいて、前記特定区画とは異なる第2区画について、前記土壌環境の変化を促す作業開始日と前記土壌環境を判定する第2判定日とを設定する第2判定日設定ステップと、前記土壌環境の変化を促す前記作業開始日以降の、前記第2区画を含む第2地域についての第2観測気象データを取得する第2観測気象データ取得ステップと、前記第2区画を含む前記第2地域についての第2予想気象データを取得する第2予想気象データ取得ステップと、前記第2観測気象データから関係式によって第2換算地温データを算出する第2換算地温算出ステップと、前記第2判定日までの前記第2予想気象データから前記関係式によって第2予想換算地温データを算出する第2予想換算地温算出ステップと、前記第2換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記第2換算地温データを積算して第2換算積算地温を算出する第2換算積算地温算出ステップと前記第2予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記第2予想換算地温データを積算して第2予想換算積算地温を算出する第2予想換算積算地温算出ステップと前記第2換算積算地温と、前記第2予想換算積算地温とを加算して第2合計積算地温を算出する第2合計積算地温算出ステップと、前記第2合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップで判定された結果を出力する第2出力ステップとを有することを特徴とする。
請求項13記載の本発明の農作物用土壌環境予測装置は、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測装置であって、前記土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶手段と、前記特定区画の土壌の計測開始日、及び前記土壌環境を判定する判定日を設定する設定手段と、前記設定手段で設定される前記計測開始日から、計測される地温データを記憶する土壌計測地温記憶手段と、前記設定手段で設定される前記計測開始日以降の、前記特定区画を含む地域についての観測気象データ、及び予想気象データを取得する気象データ取得手段と、前記土壌環境の判定を行う処理手段と前記処理手段での判定結果を出力する出力手段と、を備え、前記処理手段が、前記計測開始日からの前記計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出部と、前記観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出部と、前記判定日までの前記予想気象データから前記関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出部と、前記計測地温データと前記換算地温データとから補正値を算出する補正値算出部と、前記予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出部と前記予想換算積算地温と前記計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出部と、前記合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定部と、を有することを特徴とする。
請求項14記載の本発明は、請求項13に記載の農作物用土壌環境予測装置において、前記判定日が、前記気象データ取得手段で取得できる前記予想気象データより先の日である場合に、前記予想気象データを取得できない前記判定日までの期間のみなし積算地温を、取得できる前記予想気象データから算出するみなし積算地温算出部を更に有し、前記合計積算地温算出部では、前記みなし積算地温を更に加算することを特徴とする。
請求項15記載の本発明の農作物用土壌環境予測方法は、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測方法であって、処理手段が、前記特定区画について、前記土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、前記判定期間の中で、計測された計測地温データが存在する第1判定期間では、前記第1判定期間の前記計測地温データを積算する第1積算ステップと、前記判定期間の中で、前記計測地温データが存在しない第2判定期間では、前記計測地温データと同期間における前記特定区画を含む地域についての観測気象データから関係式によって算出した換算地温データと前記計測地温データとから補正値を算出し、前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データから前記関係式によって算出した予想換算地温データを前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算する第2積算ステップと、前記第1積算ステップで積算した計測積算地温と前記第2積算ステップで積算した予想換算積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、前記合計積算地温が、前記土壌環境を推定する判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
請求項16記載の本発明の農作物用土壌環境予測方法は、農作物を栽培する特定区画で計測された計測地温データと、前記計測地温データと同期間における前記特定区画を含む地域についての観測気象データと、前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データとを用いて、前記計測地温データが存在しない期間について予想換算地温データを算出し、算出した前記予想換算地温データを積算することで、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測方法であって、処理手段が、前記土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、前記土壌環境を推定する判定用積算地温を設定する積算地温設定ステップと、前記判定用積算地温で積算する地温閾値を設定する地温閾値設定ステップと、前記判定期間における、前記地温閾値以上の前記予想換算地温データを積算し、積算した合計積算地温が、設定した前記判定用積算地温を越えているか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有することを特徴とする。
請求項17記載の本発明は、請求項16に記載の農作物用土壌環境予測方法において、前記判定期間に、計測された前記計測地温データが存在する第1判定期間を含んでいる場合には、前記第1判定期間では、前記地温閾値以上の前記計測地温データを積算し、前記予想換算地温データの積算を、前記計測地温データが存在しない第2判定期間で行うことを特徴とする。
請求項18記載の本発明は、請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測方法において、前記判定期間設定ステップでは、前記判定期間の終了日である判定日、及び前記判定期間の開始日の少なくともいずれかによって前記判定期間を設定することを特徴とする。
本発明によれば、判定日までの積算地温を、計測される地温データからの計測積算地温と、補正した予想換算地温データを積算した予想換算積算地温とを加算することで算出しているので、より正確に算出でき、この積算地温を用いて判定用積算地温を超えているか否かを判定することで、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明の一実施例による農作物用土壌環境予測システムを示すフローチャート 同農作物用土壌環境予測システムを実現するための機能実現手段を示すブロック図 本実施例による農作物用土壌環境予測方法を示すフローチャート 本実施例による農作物用土壌環境予測装置における設定手段と出力手段とを示す画面構成図 本実施例による農作物用土壌環境予測装置における設定手段と出力手段とを示す画面構成図 本実施例による地温閾値と判定用積算地温との設定例を示す表
本発明の第1の実施の形態による農作物用土壌環境予測システムは、土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶ステップと、特定区画の土壌の計測開始日を設定する計測開始設定ステップと、計測開始日から、計測される計測地温データを記憶する土壌計測地温記憶ステップと、特定区画について、土壌環境を判定する判定日を設定する判定日設定ステップと、計測開始日からの計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出ステップと、計測開始日以降の、特定区画を含む地域についての観測気象データを取得する観測気象データ取得ステップと、特定区画を含む地域についての予想気象データを取得する予想気象データ取得ステップと、観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出ステップと、判定日までの予想気象データから関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出ステップと、計測地温データと換算地温データとから補正値を算出する補正値算出ステップと、予想換算地温データを、補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出ステップと予想換算積算地温と計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、合計積算地温が、判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、判定日までの積算地温を、計測される地温データからの計測積算地温と、補正した予想換算地温データを積算した予想換算積算地温とを加算することで算出しているので、より正確に算出でき、この積算地温を用いて判定用積算地温を超えているか否かを判定することで、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、観測気象データ及び予想気象データを日最高気温データとしたものである。
本実施の形態によれば、日最高気温データを用いることで、関係式を用いて換算地温データを算出することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、観測気象データ及び予想気象データに日射量データを含むものである。
本実施の形態によれば、日最高気温データに加えて日射量データを含めて算出することで、関係式を用いて換算地温データを算出することができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、病原菌の死滅程度を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、病原菌の死滅程度を判定できる。例えば、トマト立枯病菌は、40℃で398時間以上、43℃で309時間以上の条件により死滅する。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、窒素無機化量を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、窒素無機化量を判定できる。例えば、淡色黒ボク土の窒素無機化量は、265×(1−exp(-0.0040×2.4((地温)-30)/10×(時間)により推定できる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、土壌中の生物量を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、地力窒素(可給態窒素)と高い相関を持つ土壌中の生物量を判定できる。例えば、淡色黒ボク土の太陽熱土壌消毒期間の生物量(ATPバイオマス)は、-0.012×(30℃以上の地温の積算値)+3.15により推定できる。
本発明の第7の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、硝化能の抑制期間を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、土壌中のアンモニア態窒素が硝化菌の働きにより硝酸態窒素に変化する能力である硝化能の抑制期間を判定できる。
本発明の第8の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、硝化菌の死滅程度を判定できる。
本発明の第9の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、雑草種子の死滅程度を判定できる。例えば、雑草種子は、55℃で6時間以上の条件で死滅する。
本発明の第10の実施の形態は、第1から第3のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定用積算地温を、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温としたものである。
本実施の形態によれば、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を判定できる。
本発明の第11の実施の形態は、第1から第10のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、判定日が、予想気象データ取得ステップで取得できる予想気象データより先の日である場合に、予想気象データを取得できない判定日までの換算不可期間のみなし積算地温を、予想換算積算地温と予想換算積算地温の予測期間、計測積算地温と計測積算地温の計測期間、及び換算不可期間から算出するみなし積算地温算出ステップを更に有し、
合計積算地温算出ステップでは、みなし積算地温を更に加算するものである。
本実施の形態によれば、判定日までに予想気象データが取得できない期間が存在していても、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
本発明の第12の実施の形態は、第1から第11のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測システムにおいて、特定区画とは異なる第2区画について、土壌状態の変化を促す作業開始日と土壌環境を判定する第2判定日とを設定する第2判定日設定ステップと、土壌状態の変化を促す作業開始日以降の、第2区画を含む第2地域についての第2観測気象データを取得する第2観測気象データ取得ステップと、第2区画を含む第2地域についての第2予想気象データを取得する第2予想気象データ取得ステップと、第2観測気象データから関係式によって第2換算地温データを算出する第2換算地温算出ステップと、第2判定日までの第2予想気象データから関係式によって第2予想換算地温データを算出する第2予想換算地温算出ステップと、第2換算地温データを、補正値で補正し、補正した第2換算地温データを積算して第2換算積算地温を算出する第2換算積算地温算出ステップと第2予想換算地温データを、補正値で補正し、補正した第2予想換算地温データを積算して第2予想換算積算地温を算出する第2予想換算積算地温算出ステップと第2換算積算地温と、第2予想換算積算地温とを加算して第2合計積算地温を算出する第2合計積算地温算出ステップと、第2合計積算地温が、判定用積算地温を超えているか否かを判定する第2判定ステップと、第2判定ステップで判定された結果を出力する第2出力ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、土壌計測を行わない第2区画について、特定区画で計測される地温データを利用して、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
本発明の第13の実施の形態による農作物用土壌環境予測装置は、土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶手段と、特定区画の土壌の計測開始日、及び土壌環境を判定する判定日を設定する設定手段と、設定手段で設定される計測開始日から、計測される地温データを記憶する土壌計測温度記憶手段と、設定手段で設定される計測開始日以降の、特定区画を含む地域についての観測気象データ、及び予想気象データを取得する気象データ取得手段と、土壌環境の判定を行う処理手段と処理手段での判定結果を出力する出力手段と、を備え、処理手段が、計測開始日からの計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出部と、観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出部と、判定日までの予想気象データから関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出部と、計測地温データと換算地温データとから補正値を算出する補正値算出部と、予想換算地温データを、補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出部と予想換算積算地温と計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出部と、合計積算地温が、判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定部と、を有するものである。
本実施の形態によれば、判定日までの積算地温を、計測される地温データからの計測積算地温と、補正した予想換算地温データを積算した予想換算積算地温とを加算することで算出しているので、より正確に算出でき、この積算地温を用いて判定用積算地温を超えているか否かを判定することで、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明の第14の実施の形態は、第13の実施の形態による農作物用土壌環境予測装置において、判定日が、気象データ取得手段で取得できる予想気象データより先の日である場合に、予想気象データを取得できない判定日までの期間のみなし積算地温を、取得できる予想気象データから算出するみなし積算地温算出部を更に有し、合計積算地温算出部では、みなし積算地温を更に加算するものである。
本実施の形態によれば、判定日までに予想気象データが取得できない期間が存在していても、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
本発明の第15の実施の形態による農作物用土壌環境予測方法は、処理手段が、特定区画について、土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、判定期間の中で、計測された計測地温データが存在する第1判定期間では、第1判定期間の計測地温データを積算する第1積算ステップと、判定期間の中で、計測地温データが存在しない第2判定期間では、計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データから関係式によって算出した換算地温データと計測地温データとから補正値を算出し、特定区画を含む地域についての予想気象データから関係式によって算出した予想換算地温データを補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算する第2積算ステップと、第1積算ステップで積算した計測積算地温と第2積算ステップで積算した予想換算積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、合計積算地温が、土壌環境を推定する判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、計測地温データが存在しない第2判定期間では、計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データから関係式によって算出した換算地温データと計測地温データとから補正値を算出し、特定区画を含む地域についての予想気象データから関係式によって算出した予想換算地温データを補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算しているので、計測地温データが存在しない期間を含んでいても、判定期間における積算地温が判定用積算地温を超えているか否かを判定でき、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明の第16の実施の形態による農作物用土壌環境予測方法は、農作物を栽培する特定区画で計測された計測地温データと、計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データと、特定区画を含む地域についての予想気象データとを用いて、計測地温データが存在しない期間について予想換算地温データを算出し、算出した予想換算地温データを積算することで、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測方法であって、処理手段が、土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、土壌環境を推定する判定用積算地温を設定する積算地温設定ステップと、判定用積算地温で積算する地温閾値を設定する地温閾値設定ステップと、判定期間における、地温閾値以上の予想換算地温データを積算し、積算した合計積算地温が、設定した判定用積算地温を越えているか否かを判定する判定ステップと、判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップとを有するものである。
本実施の形態によれば、計測地温データが存在しない期間について予想換算地温データを算出し、算出した予想換算地温データを積算することで、設定した判定期間、判定用積算地温、及び地温閾値での土壌環境を判定でき、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
本発明の第17の実施の形態は、第16の実施の形態による農作物用土壌環境予測方法において、判定期間に、計測された計測地温データが存在する第1判定期間を含んでいる場合には、第1判定期間では、地温閾値以上の計測地温データを積算し、予想換算地温データの積算を、計測地温データが存在しない第2判定期間で行うものである。
本実施の形態によれば、計測された計測地温データが存在する期間については、計測地温データを積算することで、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
本発明の第18の実施の形態は、第15から第17のいずれかの実施の形態による農作物用土壌環境予測方法において、判定期間設定ステップでは、判定期間の終了日である判定日、及び判定期間の開始日の少なくともいずれかによって判定期間を設定するものである。
本実施の形態によれば、開始日と終了日とによって判定期間を設定する場合だけでなく、開始日又は終了日のいずれかだけによっても判定期間を設定できることで、利用者の操作性を高めることができる。
以下本発明の一実施例による農作物用土壌環境予測システムについて説明する。
図1は本実施例による農作物用土壌環境予測システムを示すフローチャートである。
本実施例による農作物用土壌環境予測システムは、以下のステップで行われる。
まず、農作物を栽培する特定区画の土壌環境の判定ステップについて説明する。
なお、特定区画とは、地理的にまとまった圃場全体、農作物の種類や作付作業で区分される圃場の一部、農作物の種類や作付作業が同一の一群のハウス、又は構造的に独立した一つのハウスである。また、土壌環境とは、太陽熱によって土壌状態が変化する環境であり、土壌状態の変化には、物理性、化学性、又は生物性変化がある。
判定用積算地温記憶ステップS1では、土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する。
ここで判定用積算地温は、病原菌の死滅程度を推定する積算地温、窒素無機化量を推定する積算地温、土壌中の生物量を推定する積算地温、硝化能の抑制期間を推定する積算地温、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温、及び植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温の内のいずれか一つ、又は複数の積算地温である。
判定用積算地温を、病原菌の死滅程度を推定する積算地温としたときは、病原菌の死滅程度を判定でき、判定用積算地温を、窒素無機化量を推定する積算地温としたときは、窒素無機化量を判定でき、判定用積算地温を、土壌中の生物量を推定する積算地温としたときは、地力窒素(可給態窒素)と高い相関を持つ土壌中の生物量を判定でき、判定用積算地温を、硝化能の抑制期間を推定する積算地温としたときには、土壌中のアンモニア態窒素が硝化菌の働きにより硝酸態窒素に変化する能力である硝化能の抑制期間を判定でき、判定用積算地温を、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温としたときには、硝化菌の死滅程度を判定でき、判定用積算地温を、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温としたときには、雑草種子の死滅程度を判定でき、判定用積算地温を、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温としたときには、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を判定できる。
計測開始設定ステップS2では、特定区画の土壌の計測開始日を設定する。ここで計測開始日は、例えば病原菌の死滅程度を推定するときは、施設栽培ではビニールフィルム等被覆資材でビニールハウス地面を被覆した作業日であり、露地栽培では露地面をビニールフィルム等被覆資材で被覆した作業日である。
土壌計測地温記憶ステップS3では、計測開始設定ステップS2で設定される計測開始日から、計測される地温データを記憶する。
判定日設定ステップS4では、特定区画について、土壌環境を判定する判定日を設定する。例えば病原菌の死滅程度を推定するときは、定植予定日や播種予定日を判定日として設定することで、定植予定日や播種予定日までに太陽熱消毒が完了しているか否かを予測することができる。なお、太陽熱消毒は、積算地温の達成の後に数日間の放冷期間が経過することで完了する。
土壌計測積算地温算出ステップS5では、計測開始日からの地温データを積算して計測積算地温を算出する。土壌計測積算地温算出ステップS5は、土壌計測地温記憶ステップS3で地温データを記憶する際に、新たな地温データの記憶とともに地温データを積算してもよいが、判定日設定ステップS4で判定日が設定された際に地温データを積算することが好ましい。
観測気象データ取得ステップS6では、計測開始設定ステップS2で設定される計測開始日以降の、特定区画を含む地域についての観測気象データを取得する。観測気象データ取得ステップS6は、土壌計測地温記憶ステップS3で地温データを記憶する際に、地温データの記憶とともに、当日の観測気象データ又は前日の観測気象データを取得してもよいが、判定日設定ステップS4で判定日が設定された際に計測開始日以降の観測気象データを一括して取得することが好ましい。
観測気象データは、例えば気象庁が提供するデータを用いることができるが、出願人が提供する農研機構メッシュ農業気象データや、その他の機関が提供する気象データでもよい。なお、観測気象データには、公に提供されている気象データだけでなく、特定区画の屋外やハウス内で個別の計測機器によって計測される観測気象データを含む。
観測気象データは、有線回線や無線回線を介して通信データとして取得できる他、計測機器から入力されることで取得できる。
予想気象データ取得ステップS7では、特定区画を含む地域についての予想気象データを取得する。予想気象データ取得ステップS7は、土壌計測地温記憶ステップS3で地温データを記憶する際に、新たな地温データの記憶とともに、当日に入手可能な予想気象データを取得してもよいが、判定日設定ステップS4で判定日が設定された際に入手可能な予想気象データを一括して取得することが好ましい。
予想気象データは、気象衛星やアメダスを用いて気象庁が提供する予想気象データの他に、気象庁や米国海洋大気局等の気象予測モデルをスーパーコンピュータで計算した予測値(GPV)を提供するGPV気象予報データや、天気予報サイト「SCW」で提供している気象データを用いることができる。
換算地温算出ステップS8では、観測気象データ取得ステップS6で取得する観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する。
予想換算地温算出ステップS9では、判定日までの予想気象データから関係式によって予想換算地温データを算出する。
観測気象データ及び予想気象データとして、日最高気温データ又は日最高気温データと日射量データとを用いることができる。例えば、日最高気温データと日射量データとを用いる場合には、露地の場合には、日最高地温=1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3で表される関係式、ハウスの場合には、日最高地温=10.6×(1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3)0.40で表される関係式によって日最高地温に換算することができる。
補正値算出ステップS10では、土壌計測地温記憶ステップS3で記憶された計測地温データと、換算地温算出ステップS8で算出された換算地温データとから補正値を算出する。なお、補正値には、補正係数や補正式を含む。
予想換算積算地温算出ステップS11では、予想換算地温算出ステップS9で算出された予想換算地温データを、補正値算出ステップS10で算出した補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する。
予想気象データ取得ステップS7で取得される予想気象データに判定日の予想気象データが有るか否かが判断され(S12)、判定日の予想気象データが有る場合には、合計積算地温算出ステップS13では、予想換算積算地温と計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する。
判定日が、予想気象データ取得ステップS7で取得できる予想気象データより先の日である場合には、判定日の予想気象データが存在しないため、みなし積算地温算出ステップS14において、予想気象データを取得できない判定日までの換算不可期間のみなし積算地温を算出する。みなし積算地温は、予想換算積算地温と予想換算積算地温の予測期間、計測積算地温と計測積算地温の計測期間、及び換算不可期間から算出する。例えば、計測積算地温の計測期間が14日で計測積算地温が判定用積算地温の50%、予想換算積算地温の予測期間が7日で予想換算積算地温が判定用積算地温の25%、換算不可期間が14日である場合には、みなし積算地温は判定用積算地温の50%を算出することができる。
みなし積算地温算出ステップS14においてみなし積算地温を算出する場合には、合計積算地温算出ステップS13では、予想換算積算地温と計測積算地温とに、みなし積算地温を更に加算する。
判定ステップS15では、合計積算地温算出ステップS13で算出した合計積算地温が、判定用積算地温記憶ステップS1に記憶している判定用積算地温を超えているか否かを判定する。
出力ステップS16では、判定ステップS15で判定された結果を出力する。判定結果の出力は、判定日が判定用積算地温を満たしているか否かを出力するが、判定日が判定用積算地温を満たしていない場合には、判定日以降に、判定用積算地温を満たすために必要な日数又は年月日を出力することが好ましい。判定用積算地温を満たすために必要な日数は、判定日以降の予想気象データが存在する場合には、予想換算積算地温算出ステップS11における算出方法により算出し、判定日以降の予想気象データが存在しない場合には、みなし積算地温算出ステップS14における算出方法により算出する。
このように、本実施例によれば、判定日までの積算地温を、計測される地温データからの計測積算地温と、補正した予想換算地温データを積算した予想換算積算地温とを加算することで算出しているので、より正確に算出でき、この積算地温を用いて判定用積算地温を超えているか否かを判定することで、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
また、本実施例によれば、判定日までに予想気象データが取得できない期間が存在していても、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
次に、特定区画とは異なる第2区画についての土壌環境の判定ステップについて説明する。
第2区画についても、特定区画と同様に、地理的にまとまった圃場全体、農作物の種類や作付作業で区分される圃場の一部、農作物の種類や作付作業が同一の一群のハウス、又は構造的に独立した一つのハウスである。また、土壌環境とは、太陽熱によって土壌状態が変化する環境であり、土壌状態の変化には、物理性、化学性、又は生物性変化がある。
特定区画は、地温データの計測装置を備えており、計測される地温データを記憶する土壌計測地温記憶ステップS3を行えることを想定しており、第2区画は、特定区画のように地温データの計測装置を備えていないが、特定区画における計測地温データを利用することが有効な場合を想定している。
第2判定日設定ステップS21では、土壌状態の変化を促す作業開始日と土壌環境を判定する第2判定日とを設定する。土壌状態の変化を促す作業開始日は、例えば病原菌の死滅程度を推定するときは、施設栽培ではビニールフィルム等被覆資材でビニールハウス地面を被覆した作業日であり、露地栽培では露地面をビニールフィルム等被覆資材で被覆した作業日である。第2判定日は、例えば病原菌の死滅程度を推定するときは、定植予定日や播種予定日を第2判定日として設定することで、定植予定日や播種予定日までに太陽熱消毒が完了しているか否かを予測することができる。
第2観測気象データ取得ステップS22では、土壌状態の変化を促す作業開始日以降の、第2区画を含む第2地域についての第2観測気象データを取得する。第2観測気象データ取得ステップS22は、第2判定日が設定された際に、土壌状態の変化を促す作業開始日以降の観測気象データを一括して取得する。
観測気象データは、例えば気象庁が提供するデータを用いることができるが、出願人が提供する農研機構メッシュ農業気象データや、その他の機関が提供する気象データでもよい。なお、観測気象データには、公に提供されている気象データだけでなく、特定区画の屋外やハウス内で個別の計測機器によって計測される観測気象データを含む。
観測気象データは、有線回線や無線回線を介して通信データとして取得できる他、計測機器から入力されることで取得できる。
第2予想気象データ取得ステップS23では、第2区画を含む第2地域についての第2予想気象データを取得する。第2予想気象データ取得ステップS23は、第2判定日が設定された際に入手可能な予想気象データを一括して取得する。
予想気象データは、気象衛星やアメダスを用いて気象庁が提供する予想気象データの他に、気象庁や米国海洋大気局等の気象予測モデルをスーパーコンピュータで計算した予測値(GPV)を提供するGPV気象予報データや、天気予報サイト「SCW」で提供している気象データを用いることができる。
第2換算地温算出ステップS24では、第2観測気象データから関係式によって第2換算地温データを算出する。
第2予想換算地温算出ステップS25では、第2判定日までの第2予想気象データから関係式によって第2予想換算地温データを算出する。
第2観測気象データ及び第2予想気象データとして、日最高気温データ又は日最高気温データと日射量データとを用いることができる。例えば、日最高気温データと日射量データとを用いる場合には、露地の場合には、日最高地温=1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3で表される関係式、ハウスの場合には、日最高地温=10.6×(1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3)0.40で表される関係式によって日最高地温に換算することができる。
第2換算積算地温算出ステップS26では、第2換算地温算出ステップS24で算出された第2換算地温データを、補正値算出ステップS10で算出した補正値で補正し、補正した第2換算地温データを積算して第2換算積算地温を算出する。
第2予想換算積算地温算出ステップS27では、第2予想換算地温算出ステップS25で算出された第2予想換算地温データを、補正値算出ステップS10で算出した補正値で補正し、補正した第2予想換算地温データを積算して第2予想換算積算地温を算出する。
第2予想気象データ取得ステップS23で取得される予想気象データに第2判定日の予想気象データが有るか否かが判断され(S28)、第2判定日の予想気象データが有る場合には、第2合計積算地温算出ステップS29では、第2換算積算地温と第2予想換算積算地温とを加算して第2合計積算地温を算出する。
第2判定日が、第2予想気象データ取得ステップS23で取得できる予想気象データより先の日である場合には、第2判定日の予想気象データが存在しないため、第2みなし積算地温算出ステップS30において、予想気象データを取得できない第2判定日までの第2換算不可期間の第2みなし積算地温を算出する。第2みなし積算地温は、第2予想換算積算地温と第2予想換算積算地温の第2予測期間、第2換算積算地温と第2換算積算地温の換算期間、及び第2換算不可期間から算出する。例えば、第2換算積算地温の第2換算期間が14日で第2換算積算地温が判定用積算地温の50%、第2予想換算積算地温の第2予測期間が7日で第2予想換算積算地温が判定用積算地温の25%、第2換算不可期間が14日である場合には、第2みなし積算地温は判定用積算地温の50%を算出することができる。
第2みなし積算地温算出ステップS30において第2みなし積算地温を算出する場合には、合計積算地温算出ステップS29では、第2換算積算地温と第2予想換算積算地温とに、第2みなし積算地温を更に加算する。
第2判定ステップS31では、第2合計積算地温算出ステップS29で算出した合計積算地温が、判定用積算地温記憶ステップS1に記憶している判定用積算地温を超えているか否かを判定する。
第2出力ステップS32では、第2判定ステップS31で判定された結果を出力する。判定結果の出力は、第2判定日が判定用積算地温を満たしているか否かを出力するが、第2判定日が判定用積算地温を満たしていない場合には、第2判定日以降に、判定用積算地温を満たすために必要な日数又は年月日を出力することが好ましい。判定用積算地温を満たすために必要な日数は、第2判定日以降の予想気象データが存在する場合には、第2予想換算積算地温算出ステップS27における算出方法により算出し、第2判定日以降の予想気象データが存在しない場合には、第2みなし積算地温算出ステップS30における算出方法により算出する。
このように、本実施例によれば、土壌計測を行わない第2区画について、特定区画で計測される地温データを利用して、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
図2は本実施例による農作物用土壌環境予測装置を実現するための機能実現手段を示すブロック図である。
本実施例による農作物用土壌環境予測システムは、図2に示す農作物用土壌環境予測装置で実現でき、本実施例による農作物用土壌環境予測装置は、設定手段51と、気象データ取得手段52と、計測手段53と、記憶手段60と、処理手段70と、出力手段80とを備えている。
設定手段51は入力手段であり、設定手段51によって特定区画の土壌の計測開始日、及び土壌環境を判定する判定日が設定される。
気象データ取得手段52は、設定手段51で設定される計測開始日以降の、特定区画を含む地域についての観測気象データ、及び予想気象データを取得する。
計測手段53は、特定区画の地温を計測する。
記憶手段60には、土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶手段61と、設定手段51で設定される計測開始日から、計測手段53で計測される地温データを記憶する土壌計測温度記憶手段62とを有している。
処理手段70は土壌環境の判定を行うために、土壌計測積算地温算出部71と、換算地温算出部72と、予想換算地温算出部73と、補正値算出部74と、予想換算積算地温算出部75と、みなし積算地温算出部76と、合計積算地温算出部77と、判定部78とを有している。
土壌計測積算地温算出部71では、計測開始日からの計測地温データを積算して計測積算地温を算出する。
換算地温算出部72では、観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する。
予想換算地温算出部73では、判定日までの予想気象データから関係式によって予想換算地温データを算出する。
補正値算出部74では、計測地温データと換算地温データとから補正値を算出する。
予想換算積算地温算出部75では、予想換算地温データを、補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する。
みなし積算地温算出部76では、判定日が、気象データ取得手段52で取得できる予想気象データより先の日である場合に、予想気象データを取得できない判定日までの期間のみなし積算地温を、取得できる予想気象データから算出する。
合計積算地温算出部77では、予想換算積算地温と計測積算地温とを加算し、又はみなし積算地温を更に加算して合計積算地温を算出する。
判定部78では、合計積算地温が、判定用積算地温を超えているか否かを判定する。
出力手段80では、処理手段70での判定結果を出力する。
図3は本実施例による農作物用土壌環境予測方法を示すフローチャートである。
本実施例による農作物用土壌環境予測方法を行う上では、図1に示す土壌計測地温記憶ステップS3によって計測される地温データを所定期間既に記憶している。
図2に示す設定手段51によって、特定区画についての土壌環境を判定する判定期間が入力されると、処理手段70では、特定区画について、土壌環境を判定する判定期間を設定する(S41)。
S41における判定期間設定ステップでは、開始日と終了日とが入力されることで判定期間が設定される。なお、開始日又は終了日のいずれかだけの入力により、処理手段70が判定期間を設定してもよく、判定期間の終了日である判定日、及び判定期間の開始日の少なくともいずれかによって判定期間を設定することで、利用者の操作性を高めることができる。
S41における判定期間設定ステップで判定期間が設定されると、処理手段70では計測地温データが存在する期間か否かを判断する(S42)。
S42において、判定期間の中で、計測された計測地温データが存在する期間を第1判定期間として(S42においてYes)、計測地温データが存在する第1判定期間について、計測地温データベースから計測地温データを取得する(S43)。
S44では、S43で取得した第1判定期間における計測地温データを積算する(第1積算ステップ)。
S42において、判定期間の中で、計測された計測地温データが存在しない期間を第2判定期間として(S42においてNo)、計測地温データが存在しない第2判定期間について、予想気象データベースから特定区画を含む地域についての予想気象データを取得する(S45)。
S46では、S45で取得した第2判定期間における予想気象データを関係式によって予想換算地温データを算出する。
S47では、計測地温データベースから農作物を栽培する特定区画で計測された計測地温データを取得し、S48では、S47で取得した計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データを観測気象データベースから取得する。
S49では、S48で取得した観測気象データを関係式によって換算地温データを算出する。
S50では、S47で取得した計測地温データと、S49で算出した換算地温データから補正値を算出する。
なお、観測気象データ及び予想気象データとして、日最高気温データ又は日最高気温データと日射量データとを用いることができる。例えば、日最高気温データと日射量データとを用いる場合には、露地の場合には、日最高地温=1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3で表される関係式、ハウスの場合には、日最高地温=10.6×(1.3×(日最高気温)+1.2×(日照時間)−9.3)0.40で表される関係式によって日最高地温に換算することができる。また、補正値には、補正係数や補正式を含む。
S51では、S46で算出した予想換算地温データを、S50で算出した補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算する(第2積算ステップ)。
合計積算地温算出ステップS52では、第1積算ステップS44で積算した計測積算地温と、第2積算ステップS51で積算した予想換算積算地温とを加算して合計積算地温を算出する。
判定ステップS53では、合計積算地温算出ステップS52で算出した合計積算地温が、土壌環境を推定する判定用積算地温を超えているか否かを判定する。
出力ステップS54では、判定ステップS53で判定された結果を出力する。判定結果の出力は、判定日が判定用積算地温を満たしているか否かを出力するが、判定日が判定用積算地温を満たしていない場合には、判定日以降に、判定用積算地温を満たすために必要な日数又は年月日を出力することが好ましい。判定用積算地温を満たすために必要な日数は、判定日以降の予想気象データが存在する場合には、予想換算積算地温算出ステップS46における算出方法により算出し、判定日以降の予想気象データが存在しない場合には、図1で説明したみなし積算地温算出ステップS14における算出方法により算出する。
本実施例によれば、計測地温データが存在しない第2判定期間では、計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データから関係式によって算出した換算地温データと計測地温データとから補正値を算出し、特定区画を含む地域についての予想気象データから関係式によって算出した予想換算地温データを補正値で補正し、補正した予想換算地温データを積算しているので、計測地温データが存在しない期間を含んでいても、判定期間における積算地温が判定用積算地温を超えているか否かを判定でき、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
図4及び図5は本実施例による農作物用土壌環境予測装置における設定手段と出力手段とを示す画面構成図である。
図4(a)に示すように、農作物用土壌環境予測装置は、土壌環境を判定する判定期間91と、土壌環境を推定する判定用積算地温(目標値)92と、判定用積算地温で積算する地温閾値93とを設定することができる。
判定期間91では、判定期間91の終了日である判定日、及び判定期間91の開始日の少なくともいずれかを入力する。判定期間91の開始日としては、処理手段70によって計測開始設定ステップS2で設定される計測開始日が設定されてもよく、判定期間91の終了日としては、処理手段70での処理の結果として目標達成日が表示されてもよい。
判定期間91は、既に記憶された地温データが存在する過去の期間と地温データが存在しない将来の期間とを含んで入力されるが、過去の期間だけ、又は将来の期間だけを判定期間91としてもよい。
判定用積算地温92は、病原菌の死滅程度を推定する積算地温、窒素無機化量を推定する積算地温、土壌中の生物量を推定する積算地温、硝化能の抑制期間を推定する積算地温、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温、及び植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温の内のいずれか一つ、又は複数の積算地温である。
地温閾値93は、病原菌の死滅程度を推定できる最低地温、窒素無機化量を推定できる最低地温、土壌中の生物量を推定できる最低地温、硝化能の抑制期間を推定できる最低地温、硝化菌の死滅程度を推定できる最低地温、雑草種子の死滅程度を推定できる最低地温、及び植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する最低地温の内のいずれか一つ、又は複数の最低地温である。
例えば、トマト立枯病菌の死滅条件では、地温閾値93は40℃で判定用積算地温92は398時間以上、又は地温閾値93は43℃で判定用積算地温92は309時間以上、雑草種子の死滅条件では、地温閾値93は55℃で判定用積算地温6時間以上となる。
図6に地温閾値と判定用積算地温との設定例を示す。図6(b)に示す判定用積算地温の数値は、Σ(地温−地温閾値)であり、地温閾値が大きいほど、判定用積算地温92の数値は小さくなる。例えば、地温閾値93を50℃に設定したときの、ある病原菌では51℃の条件下では1時間以内に死滅する場合には、判定用積算地温92は、<1[℃・時間]となる。このことから、高温条件短時間処理でも何らかの影響があると仮定すると、判定用積算地温92の最小設定値は、1と設定できる。一方、低温条件化での長時間処理の影響については、例えば、地温閾値93を43℃に設定すると、立枯病菌では309時間となる。そこで、309時間を2週間で確保できたとして、地温閾値を35℃とすると、309+(43℃−35℃)×14日間×24時間=2,997となる。ここから最高積算値の設定目安として安全率2桁をとると、100,000となる。以上から、最小積算値だけを設定するか、最高積算値も合わせて設定するかのいずれかとすることができる。なお、ある温度条件に達すると、生物機能が停止する(死滅する)のではなく、生物機能の遅速に温度依存性がある場合もある。土壌からの窒素無機化量は温度依存性である。一般に地温が10℃上がると、分解速度が2−3倍速くなる。つまり、温度が10℃下がるごとに同じ分解程度に達する時間が2−3倍長くなる。緑肥など植物残渣は土壌中で約3週間後に分解するが、薬剤の中には一年後にも残留する有機化合物もある。いずれも常温(25−30℃)での調査結果であり、例えば10℃低い閾値で積算すると、分解に要する日数は2倍と想定できる。つまり、地温閾値を25℃から15℃に変更することで、緑肥などは1,000ポイント増加(=3週間×2倍×7日間×24時間)、薬剤などの中には17,500ポイント増加(=365日×2倍×24時間)となるものもある。以上から、100,000ポイントを最大値と設定しておくことが好ましい。なお、判定用積算地温92は地温閾値93次第で変化する。このことから、判定用積算地温92は最小値と最大値の幅で示すよりも、地温閾値93毎に最小値と最大値を設定する、つまり二次元で表記するほうが合理的である。
判定期間91、判定用積算地温92、及び地温閾値93が入力された後に、実行キー94が操作されることで、処理手段70では、判定期間91を設定し(判定期間設定ステップ)、判定用積算地温を設定し(積算地温設定ステップ)、地温閾値93を設定する(地温閾値設定ステップ)。
処理手段70は、判定期間91における、地温閾値93以上の予想換算地温データを積算し、積算した合計積算地温が、設定した判定用積算地温92を越えているか否かを判定し(判定ステップ)、判定された結果を出力する。
図4(b)では、判定された結果が目標値92を達成していることを示しており、目標達成日が2018年9月8日であり、終了日である2018年12月31日では目標値92に対して166.86%であることを示している。
図4(c)では、判定された結果が目標値92を達成していないことを示しており、終了日である2018年12月31日では目標値92に対して60.12%であることを示している。
図4(d)では、複数の判定対象に対する目標達成状況を表示していることを示している。
図5(a)では補正値の設定を示している。
パラメータ決定用データ期間95において開始日と終了日とを入力し、パラメータ決定キー96が操作されることで、処理手段70では、パラメータ決定用データ期間95における計測地温データと、パラメータ決定用データ期間95における観測気象データから関係式によって算出した換算地温データとから補正値を算出し、算出されたパラメータ97を表示する。
なお、表示されたパラメータ97の補正値は変更することができ、又はパラメータ決定用データ期間95を入力することなくパラメータ97に補正値を入力してパラメータ決定キー96の操作によって補正値を確定させてもよい。
図5(b)では、農作物を栽培する特定区画の地域設定を示している。
地域設定は、位置情報98を入力して特定できる他、位置取得キー99を操作することで、例えばGPSを利用して緯度及び経度を取得することができる。
本実施例では、農作物を栽培する特定区画で計測された計測地温データと、計測地温データと同期間における特定区画を含む地域についての観測気象データと、特定区画を含む地域についての予想気象データとを用いて、計測地温データが存在しない期間について予想換算地温データを算出し、算出した予想換算地温データを積算することで、設定した判定期間91、判定用積算地温、及び地温閾値93での土壌環境を判定でき、土壌消毒にとどまらず、土壌の物理性、化学性、生物性の予測をも行え、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。また、判定期間91に、計測された計測地温データが存在する第1判定期間を含んでいる場合には、第1判定期間では、地温閾値93以上の計測地温データを積算し、予想換算地温データの積算を、計測地温データが存在しない第2判定期間で行うことで、判定日までの積算地温をより正確に算出できる。
本発明による農作物用土壌環境予測システムによれば、太陽熱利用による土壌状態を予測した総合的な経営判断が行える。
51 設定手段
52 気象データ取得手段
53 計測手段
60 記憶手段
61 判定用積算地温記憶手段
62 土壌計測温度記憶手段
70 処理手段
71 土壌計測積算地温算出部
72 換算地温算出部
73 予想換算地温算出部
74 補正値算出部
75 予想換算積算地温算出部
76 みなし積算地温算出部
77 合計積算地温算出部
78 判定部
80 出力手段
91 判定期間
92 判定用積算地温(目標値)
93 地温閾値
94 実行キー
95 パラメータ決定用データ期間
96 パラメータ決定キー
97 パラメータ
98 位置情報
99 位置取得キー

Claims (18)

  1. 農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測システムであって、
    前記土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶ステップと、
    前記特定区画の土壌の計測開始日を設定する計測開始設定ステップと、
    前記計測開始日から、計測される計測地温データを記憶する土壌計測地温記憶ステップと、
    前記特定区画について、前記土壌環境を判定する判定日を設定する判定日設定ステップと、
    前記計測開始日からの前記計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出ステップと、
    前記計測開始日以降の、前記特定区画を含む地域についての観測気象データを取得する観測気象データ取得ステップと、
    前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データを取得する予想気象データ取得ステップと、
    前記観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出ステップと、
    前記判定日までの前記予想気象データから前記関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出ステップと、
    前記計測地温データと前記換算地温データとから補正値を算出する補正値算出ステップと、
    前記予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出ステップと
    前記予想換算積算地温と前記計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、
    前記合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップと
    を有する
    ことを特徴とする農作物用土壌環境予測システム。
  2. 前記観測気象データ及び前記予想気象データを日最高気温データとした
    ことを特徴とする請求項1に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  3. 前記観測気象データ及び前記予想気象データに日射量データを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  4. 前記判定用積算地温を、病原菌の死滅程度を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  5. 前記判定用積算地温を、窒素無機化量を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  6. 前記判定用積算地温を、土壌中の生物量を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  7. 前記判定用積算地温を、硝化能の抑制期間を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  8. 前記判定用積算地温を、硝化菌の死滅程度を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  9. 前記判定用積算地温を、雑草種子の死滅程度を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  10. 前記判定用積算地温を、植物残渣又は薬剤等有機化合物の分解程度を推定する積算地温とした
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  11. 前記判定日が、前記予想気象データ取得ステップで取得できる前記予想気象データより先の日である場合に、前記予想気象データを取得できない前記判定日までの換算不可期間のみなし積算地温を、前記予想換算積算地温と前記予想換算積算地温の予測期間、前記計測積算地温と前記計測積算地温の計測期間、及び前記換算不可期間から算出するみなし積算地温算出ステップを更に有し、
    前記合計積算地温算出ステップでは、前記みなし積算地温を更に加算する
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  12. 前記特定区画とは異なる第2区画について、前記土壌環境の変化を促す作業開始日と前記土壌環境を判定する第2判定日とを設定する第2判定日設定ステップと、
    前記土壌環境の変化を促す前記作業開始日以降の、前記第2区画を含む第2地域についての第2観測気象データを取得する第2観測気象データ取得ステップと、
    前記第2区画を含む前記第2地域についての第2予想気象データを取得する第2予想気象データ取得ステップと、
    前記第2観測気象データから関係式によって第2換算地温データを算出する第2換算地温算出ステップと、
    前記第2判定日までの前記第2予想気象データから前記関係式によって第2予想換算地温データを算出する第2予想換算地温算出ステップと、
    前記第2換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記第2換算地温データを積算して第2換算積算地温を算出する第2換算積算地温算出ステップと
    前記第2予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記第2予想換算地温データを積算して第2予想換算積算地温を算出する第2予想換算積算地温算出ステップと
    前記第2換算積算地温と、前記第2予想換算積算地温とを加算して第2合計積算地温を算出する第2合計積算地温算出ステップと、
    前記第2合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第2判定ステップで判定された結果を出力する第2出力ステップと
    を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測システム。
  13. 農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測装置であって、
    前記土壌環境を推定する判定用積算地温を記憶する判定用積算地温記憶手段と、
    前記特定区画の土壌の計測開始日、及び前記土壌環境を判定する判定日を設定する設定手段と、
    前記設定手段で設定される前記計測開始日から、計測される地温データを記憶する土壌計測地温記憶手段と、
    前記設定手段で設定される前記計測開始日以降の、前記特定区画を含む地域についての観測気象データ、及び予想気象データを取得する気象データ取得手段と、
    前記土壌環境の判定を行う処理手段と
    前記処理手段での判定結果を出力する出力手段と、
    を備え、
    前記処理手段が、
    前記計測開始日からの前記計測地温データを積算して計測積算地温を算出する土壌計測積算地温算出部と、
    前記観測気象データから関係式によって換算地温データを算出する換算地温算出部と、
    前記判定日までの前記予想気象データから前記関係式によって予想換算地温データを算出する予想換算地温算出部と、
    前記計測地温データと前記換算地温データとから補正値を算出する補正値算出部と、
    前記予想換算地温データを、前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算して予想換算積算地温を算出する予想換算積算地温算出部と
    前記予想換算積算地温と前記計測積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出部と、
    前記合計積算地温が、前記判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定部と、
    を有する
    ことを特徴とする農作物用土壌環境予測装置。
  14. 前記判定日が、前記気象データ取得手段で取得できる前記予想気象データより先の日である場合に、前記予想気象データを取得できない前記判定日までの期間のみなし積算地温を、取得できる前記予想気象データから算出するみなし積算地温算出部を更に有し、
    前記合計積算地温算出部では、前記みなし積算地温を更に加算する
    ことを特徴とする請求項13に記載の農作物用土壌環境予測装置。
  15. 農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測方法であって、
    処理手段が、
    前記特定区画について、前記土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、
    前記判定期間の中で、計測された計測地温データが存在する第1判定期間では、前記第1判定期間の前記計測地温データを積算する第1積算ステップと、
    前記判定期間の中で、前記計測地温データが存在しない第2判定期間では、前記計測地温データと同期間における前記特定区画を含む地域についての観測気象データから関係式によって算出した換算地温データと前記計測地温データとから補正値を算出し、
    前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データから前記関係式によって算出した予想換算地温データを前記補正値で補正し、補正した前記予想換算地温データを積算する第2積算ステップと、
    前記第1積算ステップで積算した計測積算地温と前記第2積算ステップで積算した予想換算積算地温とを加算して合計積算地温を算出する合計積算地温算出ステップと、
    前記合計積算地温が、前記土壌環境を推定する判定用積算地温を超えているか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップと
    を有する
    ことを特徴とする農作物用土壌環境予測方法。
  16. 農作物を栽培する特定区画で計測された計測地温データと、前記計測地温データと同期間における前記特定区画を含む地域についての観測気象データと、前記特定区画を含む前記地域についての予想気象データとを用いて、前記計測地温データが存在しない期間について予想換算地温データを算出し、算出した前記予想換算地温データを積算することで、農作物を栽培する特定区画の土壌環境を判定する農作物用土壌環境予測方法であって、
    処理手段が、
    前記土壌環境を判定する判定期間を設定する判定期間設定ステップと、
    前記土壌環境を推定する判定用積算地温を設定する積算地温設定ステップと、
    前記判定用積算地温で積算する地温閾値を設定する地温閾値設定ステップと、
    前記判定期間における、前記地温閾値以上の前記予想換算地温データを積算し、積算した合計積算地温が、設定した前記判定用積算地温を越えているか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップで判定された結果を出力する出力ステップと
    を有する
    ことを特徴とする農作物用土壌環境予測方法。
  17. 前記判定期間に、計測された前記計測地温データが存在する第1判定期間を含んでいる場合には、前記第1判定期間では、前記地温閾値以上の前記計測地温データを積算し、前記予想換算地温データの積算を、前記計測地温データが存在しない第2判定期間で行う
    ことを特徴とする請求項16に記載の農作物用土壌環境予測方法。
  18. 前記判定期間設定ステップでは、前記判定期間の終了日である判定日、及び前記判定期間の開始日の少なくともいずれかによって前記判定期間を設定する
    ことを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の農作物用土壌環境予測方法。
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