WO2024080154A1 - 農業支援装置、農業支援方法、及びプログラム - Google Patents

農業支援装置、農業支援方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

栽培過程の農作物から計測された、当該農作物の成分に関する成分情報を取得する情報管理部と、前記成分情報に基づいて、前記農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する出力部と、を有する、農業支援装置。

Description

農業支援装置、農業支援方法、及びプログラム
 本発明は、農業支援装置、農業支援方法、及びプログラムに関する。
 近赤外領域の波長や蛍光分析、あるいは吸光度を用いて、生育途中の内成分情報となる乾物率及び澱粉含量を判断し、モデルに基づいて果実の成熟時の内成分情報となる可溶性固形物含量を予測する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、稲等の作物の生産において、植物の色の色情報と、植物中の葉緑素の量を示す情報との相関関係から植物の葉緑素の量を示す情報を出力する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
 また、近赤外領域の波長や蛍光分析を用いて、生葉、荒茶、仕上げ茶等を含む茶葉中の化学成分の含有量を測定する方法が知られている(例えば、特許文献3及び4参照)。このような成分分析技術は、茶成分分析計などで使用され、その成分分析結果は、収穫した茶葉の品質評価に用いられている。しかしながら、近赤外分光法を用いた測定装置は大型である上、高価であり、茶の生産現場での評価分析の実施は困難である。
特開2006-238849号公報 特開2020-074795号公報 特開2005-257676号公報 国際公開第2020/031448号
 ところで、農業では、熟練者の高齢化が進み、次世代の農業従事者は減少傾向にある。
熟練者から次世代の農業従事者への農業技術の承継も容易ではない。そのため、農作物の品質と生産性の維持や、さらなる向上が難しくなっている。また、農業従事者の不足やスキルの不足により、農作物の品質の低下やばらつき、生産性の低下も生じ得る。そのため、熟練者の経験に依存する栽培方法から脱却した新たな栽培方法の提案が望まれる。
 本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、新たな栽培技術を提案することを目的とする。
 本発明の一態様である農業支援装置は、栽培過程の農作物から計測された、当該農作物の成分に関する成分情報を取得する情報管理部と、前記成分情報に基づいて、前記農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する出力部と、を有する。
 本発明によれば、新たな栽培技術を提案することができる。
スマート農業システムの概念図である。 スマート農業システムの概念図である。 スマート農業システムの一例を示す概略図である。 スマート農業システムの他の例を示す概略図である。 本実施形態のサーバの構成の一例を示す図である。 本実施形態の端末の構成の一例を示す図である。 栽培データの一例を示す図である。 農作業に関する指示情報の出力処理の一例を示す概略図である。 農作業に関する指示情報を出力するモデルの一例を示す図である。 農作業に関する指示情報を出力するモデルの一例を示す図である。 農作業に関する指示情報を出力するモデルの一例を示す図である。 農作業に関する指示情報を出力するモデルの一例を示す図である。 荒茶の作製作業に関する荒茶作業情報を出力するモデルの一例を示す図である。 農作業に関する指示情報を出力するモデルの一例を示す図である。 本実施形態におけるスマート農業システムが行う処理を示すシーケンス図の一例である。 本実施形態におけるスマート農業システムが行う処理を示すフローチャート図の一例である。
 以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
1.システム
 図1A~図1Dは、本実施形態のスマート農業システムを示す概略図である。本実施形態のスマート農業システムは、圃場内で機能する各種装置や農業従事者に対して農作業に関する指示情報を提供する栽培支援システムということもできる。本実施形態において「農作業」は、農業従事者が農作物に対して行う作業であってもよいし、農業ロボットなどの機器が農作物に対して行う作業であってもよい。
 図1Aに示すように、本実施形態のスマート農業システムの一例では、農業従事者は、農作物栽培の任意の時点において農作物の成分情報を測定し、システムに送信する。そして、本実施形態のシステムは、その成分情報に基づいて次に行うべき農作業の指示情報を、圃場内で機能する各種装置やその農業従事者に対して提供してもよい。圃場内で機能する各種装置には、農業ロボット、トラクターその他の農耕機械など、受粉、摘果、摘花などの農作業を実行する装置;施肥装置、潅水装置などの農作物に養分を与える作業を実行する装置;日射制御装置、送風機、空調制御装置などの農作物の生育環境制御を実行する装置;農薬散布機や病気の診断、処置などの作業を実行する装置;その他、圃場を自走して各種農作業を実行可能な農作業装置などが挙げられる。またこれら農作業装置は、ドローンのような飛行装置が含まれてもよい。これにより、圃場内で機能する各種装置は、指示情報に基づいて適切な農作業を実行してもよい。この指示情報は、農業従事者に対する栽培を支援する情報という側面を有してもよい。
 例えば、圃場内で機能する各種装置はそれぞれが制御部を有し、その制御部が農業支援装置から指示情報を取得し、指示情報に基づく操作を行う。指示情報の取得方法は、有線ネットワークを介しても無線ネットワークを介してもよい。
 一例として、潅水装置は、配管とポンプを有することで、潅水量及び潅水時間、圃場内の潅水場所を制御することができ、これに加えて水溶性の肥料と潅水用の水とを混合する混合器を有するとする。この場合、指示情報に基づいて、潅水装置は、潅水量及び潅水時間のほか、潅水場所の制御、そして施肥の制御も可能となる。また、潅水装置は、雨などで過剰に供給された水を排水する排水機構を有していてもよい。これにより、指示情報に基づいて、潅水装置は、圃場内の農作物に与える水量を制御することができる。
 また、日射制御装置は、可動式のシェードを備え、シェードで農作物を覆う、或いはシェードの角度を調整することで日射量を制御できるとする。この場合、指示情報に基づいて、日射制御装置は、日射量を制御することができる。或いは、日射制御装置は、任意の波長の光を発光可能な照射装置を備えていてもよい。これにより、日射制御装置は、曇りなどが続く状況下においても、指示情報に基づいて、日射量を制御することができる。
 図1Aにおいては、露地栽培の態様を例に記載しているが、本実施形態のスマート農業システムは、露地栽培、ハウス栽培、植物工場のいずれにおいても適用することができる。特に、ハウス栽培及び植物工場においては、天候やその他外乱の影響を受けにくく、日射、気温や湿度などの環境制御をより精密に実行できる。さらに、ハウス栽培及び植物工場においては、外乱の影響を排除した育成ができるため、その育成データは、後述する学習モデルを作成するための学習用情報としても有用である。
 本実施形態のシステムが実行する成分情報やその他情報のデータ収集や、収集したデータの分析、栽培支援情報の出力やその提供等の後述する各処理は、図1Bに示すようにクラウドサーバやエッジサーバ、あるいはこれらの組み合わせにより実現してもよい。
 図1Cに、本実施形態のスマート農業システムにおいて、圃場において使用される端末やセンサと、クラウドサーバ(以下、単に「サーバ」ともいう。)との関係を示す概念図を示す。図1Cに示すように、本実施形態のスマート農業システム1は、端末100と、測定装置131と、サーバ200と、環境計測センサ310,320と、を備えてもよい。端末100と、サーバ200と、環境計測センサ310,320とは、ネットワークNを介して接続されていてもよい。
 端末100は、農業従事者が使用する端末である。農業従事者は、端末100に自らが実行した農作業に関する情報等を入力してもよい。また、農業従事者は、端末100を介して、サーバ200から、栽培支援の指示情報を受けてもよい。例えば、端末100は、将来行うべき農作業に関する指示情報の出力処理をサーバ200に要求し、その出力結果を受信し、表示制御してもよい。ここでいう「端末」は農業支援装置であり、例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末等であってもよい。
 測定装置131は、栽培過程の農作物500を計測し、栽培過程の農作物の成分に関する情報を取得する装置である。測定装置131は、端末100の一部を構成する装置であってもよいし、端末100と独立した装置であってもよい。以降において、測定装置131は、端末100に有線又は無線で接続された、端末100の一部を構成する装置であるものとして説明するが、これに限定されない。
 なお、本実施形態において、「栽培過程の農作物」とは、収穫された状態ではなく、収穫前の農作物を意味し、収穫及び出荷に向けて育成している栽培過程にある農作物を意味する。また、「栽培過程の農作物を計測する」とは、栽培過程にある農作物を非侵襲的手法で測定する方法で測定することのほか、栽培過程にある農作物から、例えば、葉の一部など必要なサンプルを採取し、侵襲的手法で測定することも含む。言い換えれば、葉の一部として採取したサンプルであっても、そのサンプルが「栽培過程の農作物」の一部であったならば、そのサンプルを測定する行為は「栽培過程の農作物を計測する」行為に含まれる。
 また、農作物によっては追熟することがある。追熟とは、収穫した農作物を一定の環境下で保管することで、農作物をさらに熟させる農作業をいう。本実施形態においては、追熟中の農作物に関しては、収穫後の農作物ではあるが、出荷に向けてさらに農作業を施している状態にあることから、「栽培過程の農作物」に含めてもよい。
 なお、測定装置131が端末100と独立した装置である場合、測定装置131は、蛍光画像分析や分光分析など所定の分析などが可能なように構成された、スマートフォン、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末等であってもよい。
 サーバ200は、農業従事者に対して、栽培過程の農作物500の栽培支援を行う。例えば、サーバ200は、端末100からの要求に応じて将来行うべき農作業に関する指示情報やその他の情報の出力処理を実行してもよいし、出力結果を端末100に送信してもよい。サーバ200は、単独で所定の処理を実行してもよいし、複数で処理を実行してもよい。例えば、農作物が茶である場合には、サーバ200は、その他の情報として、荒茶工程に関する情報の出力処理を実行してもよい。
 スマート農業システム1は、端末100とサーバ200との間にエッジサーバ(不図示)を有してもよい。エッジサーバは、端末100の近くに設置され、データ処理・分析を行ってもよい。これにより、サーバ200にデータを送らず、エッジサーバ側で処理を行うため通信の遅延が生じにくく、処理の負荷が分散できる。なお、端末100が、エッジサーバと同様の機能を有してもよい。
 環境計測センサ310、320は、土壌センサ310と気象センサ320であってもよい。土壌センサ310と気象センサ320は、農作物500の栽培地における環境情報を計測するためのセンサである。以下、環境計測センサ310,320は、それぞれ土壌センサ310及び気象センサ320であるものとして説明する。土壌センサ310は、土壌の水分量、栄養分、酸性度、地中温度等の土壌に関する情報を取得するセンサであってもよい。また、気象センサ320は、気温、湿度、日照量、日照強度、日照時間、雨量、天気などの気象に関する情報を取得するセンサであってもよい。なお、環境計測センサ310,320は、土壌センサ310及び気象センサ320に限定されるものではなく、栽培地における各種の環境情報を計測できる任意のセンサを適用してよい。
 次に、図1Dに、クラウドサーバやエッジサーバを用いない態様として、端末により本実施形態のスマート農業システムを実現する場合の概念図を示す。図1Dに示すように、本実施形態のスマート農業システム1は、測定装置131を備える端末100と、土壌センサ310と、気象センサ320と、を備えてもよい。端末100と、土壌センサ310と、気象センサ320とは、ネットワークNを介して接続されていてもよい。すなわち、図1Dに示す本実施形態のスマート農業システム1においては、端末100が各種処理を実行し、サーバ200を備えなくてもよい。
1.1.第1実施形態
 第1実施形態として、サーバ200が、農作物の栽培支援を行う態様について説明する(図1C)。このとき、サーバ200は、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得する処理と、成分情報に基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する処理とを実行する。なお、サーバ200の出力処理は、端末100に対して指示情報を提供することも含む。
 このように栽培過程の成分に関する成分情報に基づいて、農作業に関する指示情報を提供することにより、熟練者に依存しなくとも、得られる農作物の品質の向上や安定化を図ることができる。また、農作物の付加価値をアップし、最終製品である仕上げ農作物の品質向上を図ることもできる。さらに、成分定量化により産地特徴的な成分表示も可能となり、本実施形態の技術を導入した圃場の農作物のブランド化を図ることもできる。
 なお、本実施形態の処理において、サーバ200は、有線又は無線のネットワークNを介して接続された他の装置(例えば、エッジサーバ)を、各種情報のストレージの一部として、あるいは、各種処理を実行する機能部の一部として、利用してもよい。
1.1.1.サーバ
 図2Aを参照しつつ、サーバ200のハードウェア構成及び機能構成について説明する。サーバ200は、例えば、プロセッサ210、通信インターフェース220、入出力インターフェース230、メモリ240、ストレージ250、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス260を含む。
 サーバ200は、例えば、デスクトップ、ラップトップ、その他コンピュータであってもよい。また、サーバ200は、汎用的なコンピュータであり、一台のコンピュータで構成されてもよいし、ネットワークN上に雲散する複数台のコンピュータで構成されてもよい。
 プロセッサ210は、ストレージ250に記憶されるプログラムに含まれるコード、又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。プロセッサ210は、限定でなく例として、1又は複数の中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示されるそれぞれの、処理、機能、又は、方法を実現してもよい。
 プロセッサ210は、ストレージ250に記憶されるプログラムに含まれるコード、又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。図2Aに示すように、本実施形態のプロセッサ210は、送受信部211、情報管理部212、出力部213、学習部214として機能するよう構成されてもよい。
 通信インターフェース220は、ネットワークNを介して他の装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。例えば、通信インターフェース220は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。
 ネットワークNは、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信等であってよく、これらが組み合わせられてもよい。ネットワークは、1つまたは複数のネットワークを含むことができる。
 入出力インターフェース230は、サーバ200に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ200で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。例えば、入出力インターフェース230は、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の情報入力装置、及びディスプレイ等の情報出力装置を含む。なお、サーバ200は、外付けの入出力インターフェース230を接続することで、所定の入力を受け付けてもよいし、所定の出力を実行してもよい。
 メモリ240は、ストレージ250からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ210に対して作業領域を提供する。メモリ240には、プロセッサ210がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ240は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであってよく、これらが組み合わせられてもよい。
 ストレージ250は、プログラム、各機能部、及び各種データを記憶する。ストレージ250は、例えば、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ等であってよく、これらが組み合わせられてもよい。ストレージ250の他の例としては、プロセッサ210から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置を挙げることができる。
1.1.1.1.送受信部
 送受信部211は、例えば、通信インターフェース220とネットワークNを介して、端末100等の他の装置に各種情報を送信する送信部、又は端末100等の他の装置から各種情報を受信する受信部として機能してもよい。
1.1.1.2.情報管理部
 情報管理部212は、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得する。また、情報管理部212は、成分情報に加えて、必要に応じて、目標とする農作物に関する目標情報、農作物の栽培環境に関する環境情報、又は農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報を取得し、これら情報を栽培データ251に記録してもよい。また、情報管理部212は、必要に応じて、これら情報を栽培データ251から抽出してもよい。
 情報管理部212は、例えば、ネットワークNを介して、端末100や他の農業支援装置から成分情報、目標情報、環境情報、及び作業履歴情報を取得してもよい。取得したこれら情報は、栽培IDと対応付けて記録されてもよい(図3参照)。
 また、情報管理部212は、例えば、ネットワークNを介して、端末100や他の農業支援装置から、農作物の撮像情報を取得してもよい。取得した撮像情報は栽培IDと対応付けて記録されてもよい。特に、花をつけて実をつける農作物については、実をつける前の成分情報に代えて、葉、蕾、花などの撮像情報を取得してもよい。これにより、実をつける前の生育状況に関する情報を取得することができる。また、実をつけた後においては、実から得られる成分情報と、実の撮像情報を対応付けて取得してもよい。
 これにより、後述する出力部213は、例えば、実をつける前の撮像情報と、実をつけた後の成分情報とに基づいて、指示情報を出力してもよい。これにより、実をつける前の時期(実の成分情報を取得できない時期)における農作物の状況も考慮して、実をつけた後の指示情報を出力することができる。
 また、後述する出力部213は、実をつけた後の撮像情報と成分情報とに基づいて、指示情報を出力してもよい。農作物は、外観の色づきが良くとも成分はまだ充実していなかったり、逆に、成分は充実しているのに外観の色づきが悪かったりして、外観と内部の状況が必ずしも一致しないことがある。そのため、撮像情報と成分情報とに基づくことにより、出力部213は外観と内部の成分がともに充実するように、指示情報を出力することができる。
 なお、上記例は、農作物の成分情報を実に限定する意味ではない。本実施形態においては、実をつける前の農作物の成分情報を葉や樹木から得てもよい。
 栽培IDは、栽培情報を一意に特定するための情報である。栽培IDは、圃場ごとに付与されてもよく、また同じ圃場でも栽培の年度やサイクルごとに異なる栽培IDが付与されてもよい。さらに、栽培IDは、栽培している農作物の種類によっても異なる栽培IDが付与されてもよい。これにより、栽培IDを特定することで、圃場(場所情報)と時期情報、そして農作物の種類を特定することができる。また、成分情報、目標情報、環境情報、及び作業履歴情報を栽培IDと対応付けて記録することで、これら情報の場所情報、時期情報、農作物の種類を特定することができる。
 なお、本実施形態のシステムが対象とする農作物は、特に限定されないが、例えば、茶、野菜や果実などの青果物、米、小麦などの穀物が挙げられる。
 例えば、情報管理部212は、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を、ネットワークを介して端末100から取得してもよい。また、これに代えて、情報管理部212は、成分情報を、ネットワークを介して測定装置131から直接取得してもよい。
 情報管理部212は、取得した成分情報をストレージ250の栽培データ251に蓄積してもよい。この際、成分情報を、取得した日付情報と対応付けて記憶してもよい。
 成分情報は、定期的に取得してもよいし、不定期に取得してもよい。情報管理部212は、より適切な指示情報を出力する観点から、端末100に対して、定期的に又は不定期に成分情報を要求してもよい。例えば、成分情報のなかでも、春肥の時期の成分情報と、初夏の時期の成分情報など、より適切な指示情報を出力するうえで重要な時期の成分情報が存在しうる。茶でいえば、成分情報のなかでも、春肥や芽出し肥の時期の2~3月の成分情報と、一番茶の収穫直前の4~5月の成分情報など、重要な時期の成分情報が存在しうる。これにより、情報管理部212は、指示情報を出力する上で、重要な時期における成分情報をもれなく取得できる。
 情報管理部212は、目標とする農作物に関する目標情報を、ネットワークを介して端末100から取得してもよい。目標情報は、農業従事者が端末100に対して入力したものであってもよい。また、既に目標情報を端末100から取得している場合には、情報管理部212は、端末100から目標情報の更新を受け付けてもよい。
 情報管理部212は、農作物の栽培環境に関する環境情報を、ネットワークを介して端末100から取得してもよい。また、これに代えて、情報管理部212は、環境情報を、ネットワークを介して土壌センサ310や気象センサ320から直接取得してもよい。さらに、情報管理部212は、ネットワークNを介して、他の装置から環境情報を取得してもよい。例えば、他の装置としては、気象情報を提供する外部サーバが挙げられる。情報管理部212は、栽培過程の農作物の地点情報を他の装置に送信し、気象情報を提供する外部サーバからその地点の過去の気象情報を得てもよい。
 情報管理部212は、気象予報に関する情報を、ネットワークを介して端末100から取得してもよい。また、これに代えて、情報管理部212は、ネットワークNを介して、他の装置から気象予報に関する情報を取得してもよい。例えば、他の装置としては、気象情報を提供する外部サーバが挙げられる。情報管理部212は、栽培過程の農作物の地点情報を他の装置に送信し、気象情報を提供する外部サーバからその地点の将来の気象情報を得てもよい。
 情報管理部212は、環境情報及び気象予報に関する情報をストレージ250の栽培データ251に蓄積してもよい。この際、環境情報及び気象予報に関する情報を、日付情報と対応付けて記憶してもよい。
 情報管理部212は、農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報を、ネットワークを介して端末100から取得してもよい。作業履歴情報は、農業従事者が端末100に対して入力したものであってもよい。
 作業履歴情報は、定期的に取得してもよいし、不定期に取得してもよい。情報管理部212は、より適切な指示情報を出力する観点から、端末100に対して、定期的に又は不定期に作業履歴情報を要求してもよい。農作物の種類によっても異なるが、農作業の中でも、例えば、2~3月の春肥や冬超えの方法など、農作物の育成に重要な農作業が存在し得る。そのため、このように情報管理部212が作業履歴情報を要求することで、情報管理部212は、指示情報を出力する上で、重要な時期における作業履歴情報をもれなく取得できる。
 情報管理部212は、作業履歴情報をストレージ250の栽培データ251に蓄積してもよい。この際、作業履歴情報を、日付情報と対応付けて記憶してもよい。
 また、情報管理部212は、上記のように、取得した成分情報、目標情報、環境情報、及び作業履歴情報をストレージ250の栽培データ251などの各種データベースに蓄積してもよいし、これに加えて、出力部213が出力した各種情報をストレージ250の栽培データ251などの各種データベースに蓄積してもよい。この際、各農作物の栽培情報を一意に特定するための栽培IDと対応付けて、各情報を蓄積してもよい(図3参照)。なお、後述する出力部213は、各種データベースに蓄積された成分情報、目標情報、環境情報、及び作業履歴情報を利用できる。
 花をつけて実をつける農作物については、実をつける前の成分情報に代えて、情報管理部212は、実をつける前の環境情報や、実をつける前の作業履歴情報を記録してもよい。これにより、実をつける前の農作物の状況に関する情報を取得することができる。そして、後述する出力部213は、例えば、実をつける前の環境情報や作業履歴情報と、実をつけた後の成分情報とに基づいて、指示情報を出力してもよい。これにより、実をつける前の時期(実の成分情報を取得できない時期)における農作物の状況も考慮して、実をつけた後の指示情報を出力することができる。
 図3に、栽培データ251の一例を示す。栽培データ251において、「栽培ID」は、各農作物の栽培情報を一意に特定するためのIDである。また、栽培データ251は栽培の地点に関する情報、あるいは農業従事者や圃場を特定する情報を含んでいてもよい。
 「栽培過程の農作物の成分に関する成分情報」は、農作物の成分の定性情報や定量情報が含まれてもよい。農作物の成分としては、特に限定されないが、例えば、水分、窒素分、遊離アミノ酸、繊維分、各種ビタミン、でんぷん、デキストリン、糖、鉄分、ミネラル等の農作物に含まれる各成分が挙げられる。またこれに加えて農作物の種類に応じて成分情報が規定されてもよい。例えば、お茶などの場合には、テアニン、タンニン、カテキン等が挙げられる。農作物の成分の定性情報としては、これら農作物の成分の有無に関する情報が挙げられる。また、農作物の成分の定量情報としては、これら農作物の成分の含有量に関する情報が挙げられる。なお、農作物の成分の含有量に関する情報は、その成分の実際の含有量のほか、含有量を推定する情報であってもよい。例えば、近赤外分析や蛍光分析により得られた値から所定の検量線や式を用いて成分の含有量を推定する場合には、近赤外分析や蛍光分析等の分析により得られた値が、「含有量に関する情報」に含まれてもよい。
 成分情報や後述する環境情報や作業履歴情報は、日付情報と対応付けて記録されてもよい。日付情報は、例えば、4月1日のように特定の日付であってもよいし、立春から数えて88日目のように栽培のサイクルに基づいて特定の日から算出される日付であってもよい。
 このように成分情報を日付情報と対応付けて記録することで、出力部213は、例えば、成分情報を取得した日付に即した指示情報を出力することができる。具体的には、仮に取得した成分情報が同じであったとしても、春肥や芽出し肥の時期の成分情報に基づいて出力部213が出力する指示情報と、収穫直前の成分情報に基づいて出力部213が出力する指示情報とは、異なってもよい。
 また、このように成分情報を日付情報と対応付けて記録することで、出力部213は、例えば、成分情報の経時変化に即した指示情報を出力することができる。具体的には、出力部213は、現在の成分情報に加えて過去の成分情報を考慮して指示情報を出力することができる。このように経時変化を考慮することで、例えば、ある農作業をした場合における、農作物の成分の将来の増加量をより効果的に出力できる。一例としては、お茶の場合には、成分情報として、現在のテアニン量に加えて過去のテアニン量の推移を考慮することにより、出力部213はより効率的な遮光方法等(指示情報)を出力してもよい。
 また、出力部213は、第1時点における成分情報と第1時点以降の第2時点における成分情報の変化に基づいて、第2時点以降の農作業に関する指示情報を出力してもよい。
 「目標とする農作物に関する目標情報」は、目標とする農作物の成分に関する情報、目標とする農作物の収穫量、目標とする農作物の収穫時期に関する情報などが含まれてもよい。目標とする農作物の成分に関する情報としては、例えば、成分情報において例示した、その定性情報及び定量情報が挙げられる。
 また、「目標とする農作物に関する目標情報」は、その他に、目標とする農作物の飲料種、目標とする農作物の摘み採り時期に関する情報などが含まれてもよい。例えば、お茶であれば、一番茶、二番茶などの摘み取り時期があり、オリーブなども、早摘み、中摘み、遅摘み等の摘み取り時期がある。例えば、新茶は、若葉の香りが強く、甘みの成分であるアミノ酸が多い傾向にあるなど、茶の摘み採時期により成分が異なりうる。それぞれの時期に応じて目標とする成分が異なることがある。
 例えば、後述する出力部213は、目標とする農作物に関する目標情報として、農作物の収穫時期を考慮し、該収穫時期において目標とする成分が達成されるように、農作業に関する指示情報を出力してもよい。また、出力部213は、農作物の収穫時期が複数ある場合、各収穫時期において目標とする成分が達成されるように、農作業に関する指示情報を出力してもよい。
 また、「目標とする農作物に関する目標情報」は、目標とする農作物の加工品種に関する情報が含まれてもよい。例えば、お茶であれば、煎茶、玉露、かぶせ茶、番茶、てん茶、玉緑茶(蒸し製)などの蒸し製の不発酵茶;ロンジンチャ、コウザンモウホウ、玉緑茶(釜炒り製)などの釜炒製の不発酵茶;パイムータン、ギンシンハクゴウなどの弱発酵茶;ブイガンチャ、テツカンオンチャ、スイセンチャ、ウーロンチャ、シキシュ、ホウシュチャなどの半発酵茶;紅茶(ダージリン、アッサム、ウパ、ヌワラエリア、キーモン)などの発酵茶;クンサンギンシン、プーアールチャ、ピンチャ、ジンチャ、ホウチャ、ダチャ、ソワンチャなどの後発酵茶が挙げられる。また、お茶に限らず、その農作物の加工用途に応じて、目標とする成分が異なることがある。
 例えば、後述する出力部213は、目標とする農作物に関する目標情報として、農作物の加工用途をさらに考慮し、加工用途に適した成分が達成されるように、農作業に関する指示情報を出力してもよい。
 「農作物の栽培環境に関する環境情報」は、例えば、現在若しくは過去の土壌に関する情報、又は、現在若しくは過去の気象に関する情報、将来の気象予報に関する情報が挙げられる。気象に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、気温、湿度、日照量、日照強度、日照時間、雨量、天気などに関する情報が挙げられる。土壌に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、水分量、栄養分、酸性度、地中温度などに関する情報が挙げられる。
 また、「農作物の栽培環境に関する環境情報」は、例えば、上記のような自然の環境情報のほかに、日射制御装置、送風機、空調制御装置などの農作物の生育環境制御を実行する装置などを用いている場合には、これらの制御履歴に関する情報を含んでもよい。この際、本実施形態の栽培支援装置は、これら圃場内で機能する各種装置から、その制御履歴に関する情報を取得してもよい。
 また、将来の気象予報に関する情報は、例えば、気象庁や気象データの提供者から取得できる、週間予報や月間予報などであってもよい。
 「農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報」は、肥料、潅水、日照量調整、温度調整、接ぎ木の条件、など農業従事者が農作物に対して行った過去の農作業に関する情報が挙げられる。
 「農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報」は、農作業を、農業ロボット、トラクターその他の農耕機械など、受粉、摘果、摘花などの農作業を実行する装置;施肥装置、潅水装置などの農作物に養分を与える作業を実行する装置;その他、圃場を自走して各種農作業を実行可能な農作業装置などを用いて実行している場合には、これらの制御履歴に関する情報を含んでもよい。この際、本実施形態の栽培支援装置は、これら圃場内で機能する各種装置から、その制御履歴に関する情報を取得してもよい。
1.1.1.3.出力部
 出力部213は、情報管理部212によって取得された情報に基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する。例えば、出力部213は栽培過程の農作物の成分に関する成分情報に基づいて農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する。
 ここで、指示情報の例について記載する前に、農作物に対して行う農作業について概説する。以下においては、穀物の例として米、野菜の例としてレタス、果実の例としてミカン、嗜好品としての茶について、それぞれ説明する。
 なお、以下の具体的な農作物に関する記載はいずれも本実施形態の農業支援装置の処理態様を説明するための例示であり、本実施形態の農業支援装置は以下の農作物に限定されるものではない。
 米は、一般的には、4月に苗床に種もみを植える。またこれと並行して、田んぼを耕し、土の中に空気を送り込み、さらに田んぼに水を入れて、水と土を混ぜながら準備をする。そして、5月に、田んぼの水温や苗の育ち葉の数などを鑑みつつ、苗を田んぼに植える。6~8月に、苗は成長し、株が育つ得木の根元から新しい茎が生えてくる(分けつ)。この茎が20本程度になるまで分けつを繰り返す。また、稲の育ちとともに雑草も生えるため、こまめに雑草を抜き、稲に栄養が行くようにする。さらに、分けつがひととおり終わる7月ごろに一度田んぼの水を抜いて土を乾かし、稲の育ちが良くなるように新しい空気を土に入れる。そして、9月ごろ、稲穂が固くなってきたら、水を抜き、稲穂が黄色くなったら収穫をする。そして、脱穀し、玄米を得て、精米し、白米が得られる。
 レタスは、露地栽培の場合、例えば、3月に種をまき6月に収穫する春まきと、9月に種をまき11月に収穫する夏まきがある。石灰等で適切な土壌酸度となるよう土壌改良をし、種まきをし、根付くまでは水切れしないように管理する。玉レタスの場合は、結球し始めたころを目安に追肥をする。
 また、レタスは、植物工場などで水耕栽培も可能である。水耕栽培の場合、土壌培地を使用せず、水に養分を溶かした培養液で野菜等を栽培する。養分は培養液内の液体肥料で補う。主にハウスや植物工場などの施設内での栽培となるため、季節に左右されることが少なく、また、虫や病気などの外的要因による被害を受けにくい。さらに、土を使用しないため、土耕栽培より衛生管理が簡便である。さらに、露地栽培の場合は連作障害が生じるが、植物工場の場合には連作障害は発生しないというメリットもある。使用する培養液には、例えば、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれていてよい。特に、水耕栽培の場合はチップバーンが生じやすい傾向にある。その場合は、カルシウムの吸収や光合成を促すために、温度、湿度を調製してもよい。
 みかんは、常緑樹で一年中葉をつけ続けるため、常に養分を必要とする。一例として、元肥3月、追肥6月、お礼肥10月の年3回肥料を与えてもよい。3月に選定をして、樹形を整え、風通しをよくし、4~9月にかけては日照りが続く場合に水やりをし、7~8月に、摘果を行い、熟成する果実数を制限し、10~12月の成熟期・収穫期は、やや乾燥気味にして、果実の甘みを増加させてもよい。
 茶に対して行う農作業について概説する。茶摘みでは常緑樹である茶の木の若葉を採る。一般には、4~5月に一番茶を収穫し、5月下旬から6月にかけて二番茶を収穫し、7月下旬から8月下旬にかけて三番茶を収穫し、9月に四番茶を収穫し、場合に応じて、10月から11月にかけても収穫できる。あまり早い時期に摘むと旨味や香り成分が少なく、遅い時期に摘むと茶葉が固くなり品質は低下する傾向にある。そのため、茶摘みの適切な時期を見極めることはことが好ましい。また、摘む位置によっても収量と品質が変化する。
 また、茶の栽培ではこのように一年に何度も若葉の育成を促進し収穫するため、施肥は茶樹の生育に応じて施すことが好ましい。一例として、春肥や芽出し肥は2~3月に施し、夏肥は5~7月(一番茶後、二番茶後)に施し、秋肥は8~10月に施す。但し、施肥はこれに制限されず、地域や気温等によって異なる。
 時期によって、肥料に含まれる窒素、カリウム、リン、マグネシウム、硫黄等の量を調整してもよい。例えば、春肥及び芽出し肥は、一番茶の品質向上と二番茶、三番茶の伸育に必要な肥料として位置付けてもよい。夏肥は、二番茶、三番茶の育成促進の観点から硫安などの化学肥料を施用してもよいし、窒素吸収を目的とした肥料として位置付けてもよい。また、秋肥は翌年一番茶の収量維持のため、枝条の充実と養分の蓄積を促す肥料として位置付けてもよい。
 主に冬から春にかけて防霜を目的とした農法として、送風法がある。送風法では、茶畑に背の高い扇風機を設置し、上空にある温かい空気を茶園へ吹き下ろし、放射冷却で冷えた葉を温める。これにより、日中は気温が上昇し始める春先などにおいて、遅霜で茶葉が害を受けることを抑制する。また、送風法に代えて、霜が付く前にあえて茶葉を凍らせてしまう農法として、散水氷結法がある。散水氷結法では、茶の木に水をかけて凍らせることで潜熱を発生させ、茶葉自体が0℃以下になるのを防ぐ。また、後述する覆下栽培も防霜を目的とした農法の一つとして挙げられる。
 さらに、春から秋の若葉の育成の時期における茶の栽培方法には、日光下で栽培する露天栽培と日光を遮って栽培する覆下栽培の2種類がある。茶は栽培方法によって味わいが大きく異なる。
 露天栽培は、新芽から摘採までの間、茶葉全体に日光を浴びさせる栽培方法である。茶葉が光合成を十分に行うことができ、お茶の甘み成分であるテアニンがカテキンに変換され、渋みのある爽やかな味わいになりやすい。露天栽培によって栽培される茶としては、煎茶、ほうじ茶、番茶が挙げられる。
 覆下栽培では、新茶が摘採される直前の約20日間、茶園全体をよしずや稲わらで覆い日光を遮断する栽培方法である。日光を遮断することで茶葉の光合成は抑制されるものの、一方で、テアニンからカテキンへの変換も抑制され、茶に含まれるテアニンの含有比率が増加する。結果として、深みのあるまろやかな甘みになりやすい。またチャノキは覆いからこぼれるわずかな光で光合成をしようとして、葉の面積を大きく広げ安くなる。結果的に、葉緑素を増やした濃緑色の大きな茶葉が成長しやすい。このような覆下栽培によって栽培される茶としては、玉露、かぶせ茶、碾茶(抹茶)が挙げられる。
 以上のような農作物に対して行う農作業に関する指示情報としては、特に限定されないが、例えば、肥料の種類若しくは量、施肥の時期、潅水若しくは散水、日照量の調整、又は、農作物摘みの時期に関する情報などが挙げられる。
 図4に、出力部213による農作業に関する指示情報の出力処理の一例を示す。図4に示すように、農業従事者はあらかじめ生産する農作物の成分の種類や量などに関する目標情報を設定してもよい。そして、栽培中において、サーバ200の送受信部211は、成分計が測定した成分情報を受信する。また、これに加えて、サーバ200の送受信部211は、環境計測計が測定した環境情報、農業従事者が入力した作業履歴などを受信してもよい。そして、それら情報に基づいて、サーバ200の出力部213は、農業従事者に対して、指示情報を出力することができる。以下に、出力部213の出力処理についてさらに例を挙げて説明する。
 出力部213の出力処理はモデルを用いて行ってもよい。図5A~図5Dに、出力部213が成分情報、目標情報、環境情報、及び作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する場合に使用する学習済みモデルの入力と出力との組合せの一例を示す。但し、指示情報の出力方法はこれに制限されない。また、これに加えて、出力部213は撮像情報をさらに考慮して指示情報を出力してもよい。
 図5Aは、出力部213が、学習済みモデルを用い、成分情報に基づいて指示情報を出力する態様を示す。具体的には、出力部213は、例えば、米に含まれる蛋白数値が高い場合には、土壌の窒素量が多く稲穂に栄養が行き渡らなくなる可能性があるので、刈り取り直前に肥料を与えないというような肥料に関する情報(指示情報)を出力してもよい。また、出力部213は、例えば、水耕栽培のレタスに含まれるカルシウム量が低い場合には、蒸散を促進して、カルシウムが含まれる培養液の吸い上げを促すために、温度や湿度の調整に関する情報(指示情報)を出力してもよい。さらに、出力部213は、例えば、みかんに含まれる甘味成分が足りない場合には、摘果量に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 以上のように、出力部213は、成分情報に基づいて、施肥や潅水に関する指示情報、温度や湿度などの環境制御に関する指示情報、間引き(摘果や摘花等)などの農作物の個数制御に関する指示情報を出力してもよい。この際、出力部213は、農作物毎の栽培データを考慮してもよい。
 また、成分情報は、農作物の任意の場所から取得できる。例えば、米の場合、稲穂になる前であれば茎や芽から成分情報を取得し、指示情報を出力できる。茎や芽から取得した成分情報は、茎や芽の発育状況を示すものといえる。また、みかんであれば、みかんの皮または身の成分情報を取得してもよいし、葉や樹の成分情報を取得してもよい。
 そのほか、出力部213は、例えば、緑茶に含まれる旨味成分と言われる現在のテアニンの量(成分情報)に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは推奨する遮光方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 テアニンは、茶に特有のアミノ酸である。テアニンは根においてエチルアミンとグルタミン酸から合成されるが、光によってタンニンへと代謝転換されると言われている。そのため、出力部213は、現在のテアニンの量(成分情報)に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは推奨する遮光方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 また、出力部213は、過去及び現在の成分情報に基づいて、指示情報を出力してもよい。例えば、出力部213は、現在の成分情報に加えて過去の成分情報を考慮することで、その年に栽培している農作物に含まれる成分の将来の増加量をより効果的に出力できる。そのため、成分情報として、現在の成分情報に加えて過去の成分情報の推移を考慮することにより、出力部213はより効率的な指示情報を出力してもよい。
 例えば、お茶の場合には、日射量によってテアニン量が変化する。そのため、出力部213は、過去及び現在の成分情報に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは推奨する遮光方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 さらに、出力部213は、成分情報と日付情報に基づいて、指示情報を出力してもよい。例えば、各農作物は所定のサイクルで育成するため、仮に成分情報が同じであっても、日付情報に応じて、出力される適切な農作業は異なり得る。そのため、成分情報と日付情報を考慮することにより、出力部213はより適切な指示情報を出力できる。
 米の場合には、出力部213は、例えば、でんぷん、アミロース、タンパク質などの成分情報に基づいて、必要に応じて日付情報も考慮して、追肥を行うか否か、追肥における窒素成分、リン成分、カリウム成分など施肥成分の配合割合などの指示情報を出力してもよい。
 レタスの場合には、出力部213は、例えば、うまみ成分の一種であるアミノ酸類や、苦み成分の一種であるセキステルペンラクトン類などの成分情報に基づいて、必要に応じて日付情報も考慮して、肥料における窒素成分、リン成分、カリウム成分、カルシウム成分など施肥成分の配合割合や、植物工場における光の強度、温度や湿度など環境条件の制御などの指示情報を出力してもよい。
 みかんの場合には、出力部213は、例えば、糖、ビタミン、香り成分の一種であるリモネン、テルペノイドなどの成分情報に基づいて、必要に応じて日付情報も考慮して、追肥を行うか否か、追肥における窒素成分、リン成分、カリウム成分など施肥成分の配合割合、水やりの頻度や量など潅水条件の指示情報を出力してもよい。
 お茶の場合には、出力部213は、テアニンの量とその取得日付に関する情報(成分情報)に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは推奨する遮光方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。例えば、5月に新茶を収穫するとしたときに、4月のテアニン量に基づいて出力される農作業と、3月のテアニン量に基づいて出力される農作業とは異なり得る。そのため、成分情報が取得日付に関する情報を含むことにより、出力部213はより効率的な遮光方法等(指示情報)を出力してもよい。
 図5Bは、出力部213が、学習済みモデルを用い、成分情報と目標とする農作物に関する目標情報とに基づいて指示情報を出力する態様を示す。出力部213は、例えば、現在のある成分Aの量(成分情報)と目標とする成分Aの量(目標情報)に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは追肥方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 栽培過程の農作物の成分に関する成分情報と目標とする農作物に関する目標情報を考慮することで、現状の値(成分情報)を目標値(目標情報)に近づけるために適切な農作業に関する指示情報を出力することができる。
 米の場合には、出力部213は、例えば、でんぷん、アミロース、タンパク質などの成分情報と、目標情報に基づいて、追肥を行うか否か、追肥における窒素成分、リン成分、カリウム成分など施肥成分の配合割合などの指示情報を出力してもよい。
 レタスの場合には、出力部213は、例えば、うまみ成分の一種であるアミノ酸類や、苦み成分の一種であるセキステルペンラクトン類などの成分情報と、目標情報に基づいて、肥料における窒素成分、リン成分、カリウム成分、カルシウム成分など施肥成分の配合割合や、植物工場における光の強度、温度や湿度など環境条件の制御などの指示情報を出力してもよい。
 みかんの場合には、出力部213は、例えば、糖、ビタミン、香り成分の一種であるリモネン、テルペノイドなどの成分情報と、目標情報に基づいて、追肥を行うか否か、追肥における窒素成分、リン成分、カリウム成分などの配合割合、水やりの頻度や量などの指示情報を出力してもよい。
 お茶の場合には、出力部213は、現在のテアニンの量(成分情報)と目標とする茶の収穫量(目標情報)に基づいて、推奨する散水方法に関する情報(指示情報)を出力してもよいし、現在のテアニンの量(成分情報)と目標とする茶の飲料種に基づいて、その飲料種に近づけるために適切な農作業に関する指示情報を出力してもよいし、現在のテアニンの量(成分情報)と目標とする茶の摘み採り時期に関する情報に基づいて、その摘み採り時期に茶の状態がより優れるようにするために適切な農作業に関する指示情報を出力してもよい。
 図5Cは、出力部213が、学習済みモデルを用い、成分情報と農作物の栽培環境に関する環境情報に基づいて指示情報を出力する態様を示す。
 米の場合には、例えば、日平均水温が23~25℃で、昼夜の水温較差が大きい場合に分けつが促進される。しかし、気象は年ごとに異なり、栽培環境は気象に影響を受け得る。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と環境情報に基づいて、潅水の水温や量、止水のタイミング、あるいは、深水や浅水などの分けつ促進に関する指示情報を出力してもよい。
 レタスの場合には、例えば、植物工場などの水耕栽培において高湿度になると、蒸散が弱まり、培養液からのカルシウム成分の吸収が弱くなったり、光合成が阻害されたりして、チップバーンが生じるリスクがある。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と環境情報に基づいて、肥料における成分割合や、植物工場における温度や湿度の制御などの指示情報を出力してもよい。
 みかんの場合には、例えば、4~9月にかけての果実の成長期に水切れさせると、落果や落葉の原因となり、一方で10~12月の成熟期・収穫期においては、果実の甘みを増加する観点から乾燥気味に育成することが好ましい。しかし、気象は年ごとに異なり、栽培環境は気象に影響を受け得る。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と環境情報に基づいて、潅水の頻度や量などの指示情報を出力してもよい。
 例えば、茶に適した気温条件としては、1年間の平均気温が14度~16度、夏場は最高気温が40度以下、冬場は最低気温が-5度以上という温度条件が望ましいと言われる。さらに、昼夜の気温差なども品質に影響し得る。また、茶に適した降水量は、2~4月と梅雨あけ後の7月中下旬~9月上旬にかけて適度に降雨(例えば、1000mm以上)があり、年間で1500mm程度の降水量があることが望ましいと言われる。
 さらに、土壌としては、透水性、保水性、及び通気性のある土壌が好ましく、排水性のよい土地で、pH4~5程度の弱酸性土壌が好ましいと言われる。茶の根は生育に必要な水分や養分を土壌から吸収するだけでなく、養分・栄養分を一時的に根に貯える働きもあるため、土壌も重要となる。
 以上のように一般的に好ましいとされる環境条件はあるものの、気象は年ごとに異なり、栽培環境は気象に影響を受け得る。そのため、出力部213は、例えば、現在のテアニンの量(成分情報)と栽培環境に関する環境情報に基づいて、日照時間を調製するための農作業を出力してもよい。
 図5Dは、出力部213が、学習済みモデルを用い、成分情報と農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する態様を示す。
 栽培過程の農作物の成分に関する成分情報と過去の農作業に関する作業履歴情報を考慮することで、その年に栽培している農作物の成分が将来の農作業によりどのように推移するかをより効果的に出力できる。
 米の場合には、例えば、施肥のタイミングや量により水稲の徒長につながり、かえって減収の原因となる倒伏が発生しやすくなる。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と作業履歴情報に基づいて、施肥に関する指示情報を出力してもよい。
 レタスの場合には、例えば、植物工場などの水耕栽培において、肥料を上げただけ大きく育つ傾向にあるが、育ちすぎ窒素量が多くなると、苦みが出て品質が低下する傾向にある。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と作業履歴情報に基づいて、植物工場における、肥料における成分割合や、温度や湿度の制御や、育ちすぎる前に収穫できるよう収穫時期などの指示情報を出力してもよい。
 みかんの場合には、例えば、4~9月にかけての果実の成長期の潅水量によっては、落果や落葉の原因となり、一方で10~12月の成熟期・収穫期においては、果実の甘みを増加する観点から乾燥気味に育成することが好ましい。そのため、出力部213は、例えば、成分情報と作業履歴情報に基づいて、潅水の頻度や量などの指示情報を出力してもよい。
 お茶の場合には、出力部213は、例えば、現在のテアニンの量(成分情報)と過去の農作業(遮光方法)に関する作業履歴情報(目標情報)に基づいて、推奨する日照時間に関する情報(指示情報)あるいは推奨する遮光方法に関する情報(指示情報)を出力してもよい。
 このほかに、本実施形態の農業支援装置は、2以上の情報を組み合わせて指示情報を出力してもよい。例えば、成分情報、目標情報、環境情報に基づいて指示情報を出力する態様、成分情報、目標情報、作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する態様、成分情報、環境情報、作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する態様、成分情報,目標情報,環境情報及び作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する態様など、上記で例示した態様をさらに組み合わせたものが挙げられる。
 その一例を、図5Fに示す。図5Fは、2以上の情報を組み合わせて指示情報を出力する例を表にして示すものである。図5Fでは、情報1が成分情報であり、情報2が環境情報、位置情報、撮像情報等の組み合わされる情報の例を示している。そして、図5Fには、情報1と情報2との組み合わせにより、出力される指示情報の概略とそれが農業上もたらす技術的効果の例を示す。
 例えば、図5Fの一行目に示すように、成分情報と環境情報に基づいて、出力部213は、施肥、潅水の方針を決定し、それを指示情報として、必要な各種装置に通知し、必要に応じて農作業者に対しても提示することができる。これにより農作物の品質を担保し、ブランド価値の向上をも図ることができる。
 また、出力部213は、成分情報に基づいて、収穫した農作物の品質に関する情報を出力してもよい。これにより、成分分析に基づいて、農作物の品質を評価することが可能となり、農作物の付加価値を向上し、最終製品である仕上げ農作物の価値向上を図ることもできる。さらに、成分定量化により産地特徴的な成分表示も可能となり、本実施形態の技術を導入した圃場の農作物のブランド化を図ることもできる。
 出力部213による出力には、既に述べたように、圃場内で機能する各種装置に対する指示情報の提供や、農業従事者に対する指示情報の提供が含まれる。
1.1.1.4.学習部
 本実施形態の装置200は、学習部214をさらに備えてもよい。学習部214は、学習用データ252を収集し、学習用データ252に基づいて図5A~図5Dに示すようなモデルを作成してもよい。このようにして得られたモデルを用いて、上記出力部213は、成分情報に基づいて指示情報を出力してもよい。また、上述の出力部213における処理の説明において例示した、入力する情報と出力する情報の組み合わせについて、それぞれ学習モデルを作成することができる。
 学習用データ252は、農作物の栽培に関する情報として、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報と、農作物に対する農作業に関する指示情報と、を含んでもよい。また、学習用データ252は、栽培した農作物に関する目標情報、又は農作物の栽培環境に関する環境情報をさらに含んでもよい。
 このような情報は、例えば、栽培データ251のように、栽培IDに対応付けられた農作物の栽培ごとの情報を蓄積するデータから取得してもよい。
 図5A~図5Dに、各モデルの学習済みモデルの入力と出力との組合せの一例を示す。図5A~図5Dの入力と出力の組み合わせは、各モデルを作成する際に利用する学習用データの組み合わせに対応しうる。この意味において、図5A~図5Dは、学習用データの組み合わせを示すものともいえる。
 モデルの作成方法は特に制限されず、従来公知の方法を利用することができる。例えば、ロジスティック回帰モデル、多層パーセプトロン、CNN(Convolutional Neural Network)及びRNN(Recurrent Neural Network)などのニューラルネットワーク、ガウシアンカーネル等の任意のカーネル関数を用いるサポートベクターマシーン、回帰木としてモデル化したランダムフォレスト、重回帰分析、隠れマルコフモデルなどを利用したモデル、統計モデルや確率モデルなど種々の他のモデルを採用することもできる。また、種々のモデルを組み合わせて総合的な判定を行うモデルを採用することもできる。
 学習部214は、例えば、過去の熟練者による農作物の栽培記録に基づいて、成分情報、目標とする農作物に関する目標情報、農作物の栽培環境に関する環境情報、農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報を収集してもよい。そして、所定の環境情報のもと、所定の農作業を実行したときに、どのような結果としての成分情報が得られたか、という学習用データのセットから上記モデルを作成することができる。
 そして、モデルに対して、目標とする農作物に関する目標情報と、成分情報などを入力することで、出力部213は、その目標とする農作物を達成するための指示情報を出力することができる。
 このような学習済モデルは、圃場又はスマート農業システムを導入した組織内において、デジタルノウハウとして農業支援装置200のストレージ250に記録してもよい。または、学習済モデルは、農業支援方法を実行するサービス、またはプログラムを提供する中央管理サーバが記録し、ユーザの要求に応じて提供してもよい。
 さらに、学習部214は、定期的に学習用データ252を収集し、再学習によりモデルを更新してもよい。
1.1.2.端末
 図2Bを参照しつつ、端末100のハードウェア構成及び機能構成について説明する。図2Bに示すように、端末100は、例えば、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス160を含む。
 端末100は、例えば、デスクトップ、ラップトップ、その他コンピュータであってもよい。また、端末100は、汎用的なコンピュータであり、一台のコンピュータで構成されてもよいし、ネットワークN上に雲散する複数台のコンピュータで構成されてもよい。
 プロセッサ110は、ストレージ150に記憶されるプログラムに含まれるコード、又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。図2Bに示すように、本実施形態のプロセッサ110は、送受信部111、取得部112、出力部113、及び表示制御部114として機能してもよい。
 送受信部111は、例えば、通信インターフェース120とネットワークNを介して、サーバ200等の他の装置に各種情報を送信する送信部、又はサーバ200等の他の装置から各種情報を受信する受信部として機能してもよい。
 取得部112は、農業従事者の操作に応じて、成分情報、目標情報、環境情報、又は作業履歴情報を取得してもよいし、土壌センサ310や気象センサ320から、環境情報を取得してもよい。また、出力部113は、送受信部111を介して、取得した成分情報、目標情報、環境情報、又は作業履歴情報をサーバ200に送信し、サーバ200から指示情報を受信してもよい。また、表示制御部114は、指示情報を端末100に表示制御してもよい。
 測定装置131は、蛍光画像分析等の各種画像分析や、赤外線分光分析、紫外線分光分析、蛍光分光分析などの分光分析により、農作物の成分を分析する装置であってもよい。測定装置131はこれら分光分析により得られた透過光又は反射光により、あるいは他の分析結果と合わせて、農作物の成分を定性分析するものであってもよい。また、測定装置131はこれら分光分析により得られた透過光の強度又は反射光の強度と、農作物が有する成分の含有量とを対応付けた検量線を用いて、農作物の成分を定量分析するものであってもよい。
 測定装置131が測定する対象は、農作物の種類によって異なるが、果実があるものであれば果実であってもよいし、葉又は茎であってもよい。
 ストレージ150は、例えば、栽培データ151を格納してもよい。栽培データ151は、上記栽培データ251で例示したものと同様の情報を含んでいてもよい。
 その他、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びバス160の構成は、プロセッサ210、通信インターフェース220、入出力インターフェース230、メモリ240、ストレージ250、及びバス260と、同様としてもよい。
1.1.3.動作処理
 次に、スマート農業システムの動作について説明する。図6は、第1実施形態のスマート農業システムが行う処理の一例を示すシーケンス図である。
1.1.3.1.モデル作成
 ステップA01において、サーバ200の学習部214は、学習用データ252に基づいて、指示情報を出力するモデルを作成する。
1.1.3.2.取得処理及び出力処理
 ステップA02において、サーバ200の情報管理部212は、予め、目標とする農作物に関する目標情報を取得してもよい。また、サーバ200の情報管理部212は、連続的又は断続的に、農作物の栽培環境に関する環境情報を取得してもよい。
 ステップA03において、サーバ200の情報管理部212は、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を端末100から取得する。この際に、サーバ200の情報管理部212は、目標とする農作物に関する目標情報、農作物の栽培環境に関する環境情報、又は農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報を併せて取得してもよい。ステップA03は、定期的又は不定期に複数回行うことができる。
 ステップA04において、サーバ200の情報管理部212は、指示情報の要求を端末100から取得する。そして、ステップA05において、サーバ200の出力部213は、情報管理部212によって取得した成分情報などに基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する。
 そして、ステップA06,A07において、サーバ200の出力部213は、指示情報を端末100に送信し、端末100の表示制御部114は、受信した指示情報を表示制御する。
 また、図7に本実施形態におけるスマート農業システムが行う処理を示すフローチャート図の一例を示す。
 例えば、ステップB01において、端末100の測定装置131は、成分分析を実行する。ステップB02において、端末100の取得部112は、成分情報を取得し、ステップB03において、端末100の出力部113は、成分情報をサーバ200に送信する。
 ステップB04において、端末100の表示制御部114は、成分情報に基づいて指示情報を取得するか否かを農業従事者に選択させる選択オブジェクを表示制御してもよい。農業従事者が指示情報を取得しないことを選択した場合には、ステップB05において、端末100の表示制御部114は、取得した成分情報を表示制御してもよい。
 また、農業従事者が指示情報を取得することを選択した場合には、指示情報を要求する前に、ステップB06において、端末100の表示制御部114は、目標情報が設定されて炒るか否かを確認してもよい。そして、目標情報が設定されていない場合には、ステップB07において、端末100の表示制御部114は、目標情報の入力フォームを表示制御してもよい。
 また、目標情報が設定されている場合には、ステップB08において、端末100の表示制御部114は、成分情報と環境情報や作業履歴情報との対応づけ確認するための選択オブジェクを表示制御してもよい。図7においては、端末100の表示制御部114が、端末100の位置情報に基づいて、成分情報と環境情報や作業履歴情報との対応づけを確認する例を示す。なお、この場合、端末100の取得部112はGPS等により位置情報を取得可能であり、また、サーバ200において位置情報と環境情報や作業履歴情報とが対応づけて記憶されてもよい。
 例えば、位置情報により成分情報と環境情報や作業履歴情報との対応づけをしないことが選択された場合には、ステップB09において、端末100の表示制御部114は、成分情報と対応付けられる環境情報や作業履歴情報のIDを入力する入力フォームを表示制御してもよい。
 上記のようにして位置情報又は入力された情報などによって、成分情報と環境情報や作業履歴情報とを対応付ける情報が特定されると、ステップB10において、端末100の出力部は、その対応付け情報をサーバ200に送信してもよい。そして、サーバ200の情報管理部212は、その対応付け情報に基づいて、取得した成分情報と、環境情報や作業履歴情報とを対応付けてもよい。
 次いで、ステップB11において、サーバ200の出力部213は、成分情報と、環境情報及び/又は作業履歴情報等と、に基づいて、指示情報を出力してもよい。また、この際に、サーバ200の出力部213は、農作物葉の品質を評価するための成分評価に関する情報を併せて出力してもよい。そして、サーバ200の出力部213は、その指示情報等を、端末100に送信してもよい。
 最後に、ステップB12において,端末100の表示制御部114は、サーバ200から受信した指示情報を表示制御してもよい。
1.2.第2実施形態
 第2実施形態は、端末100が、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得する処理と、成分情報に基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する処理とを実行する態様である(図1D)。また、第2実施形態においては、第1実施形態におけるサーバ200の代わりに、端末100の出力部113が、取得した成分情報や、その他、目標情報、環境情報、又は作業履歴情報などに基づいて指示情報を出力する。その他の点は、第1実施形態と同様とすることができる。
 なお、本実施形態の処理において、端末100は、有線又は無線のネットワークNを介して接続された他の装置を、各種情報のストレージの一部として、あるいは、各種処理を実行する機能部の一部として、利用してもよい。
 図2Bを参照しつつ、端末100のハードウェア構成及び機能構成について説明する。図2Bに示すように、端末100は、例えば、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス160を含む。
 端末100は、例えば、デスクトップ、ラップトップ、その他コンピュータであってもよい。また、端末100は、汎用的なコンピュータであり、一台のコンピュータで構成されてもよいし、ネットワークN上に雲散する複数台のコンピュータで構成されてもよい。
 プロセッサ110は、ストレージ150に記憶されるプログラムに含まれるコード、又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。図2Bに示すように、本実施形態のプロセッサ110は、取得部112、出力部113、及び表示制御部114として機能してもよい。
 端末100の取得部112は、農業従事者の操作に応じて、成分情報、目標情報、環境情報、又は作業履歴情報を取得してもよいし、土壌センサ310や気象センサ320から、環境情報を取得してもよい。
 端末100の出力部113が、取得した成分情報、目標情報、環境情報、又は作業履歴情報に基づいて指示情報を出力する。なお、端末100の出力部113が実行する指示情報の出力処理については、第1実施形態のサーバ200の出力部213における説明を参照することができる。
 その他、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びバス160の構成は、第1実施形態の端末のプロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びバス160と、同様としてもよい。また、端末100は第1実施形態のサーバ200の学習部214に相当する機能部を有していてもよい。
1.3.第3実施形態
 第3実施形態では、栽培過程の茶の成分に関する成分情報に基づいて茶に対して行う農作業に関する指示情報を出力することに代えて又は加えて、その後の工程である荒茶の作製作業に関する荒茶作業情報を出力する。
 第3実施形態では、第1実施形態のようにサーバ200の出力部213が荒茶作業情報を出力してもよいし、第2実施形態のように端末100の出力部113が荒茶作業情報を出力してもよい。第3実施形態においては、第1実施形態におけるサーバ200の出力部213又は第2実施形態における端末100の出力部113が、成分情報に基づいて荒茶作業情報を出力すること以外は、第1実施形態又は第2実施形態と同様とすることができる。
 図5Eは、学習済みモデルを用い、成分情報に基づいて荒茶作業情報を出力する態様を示す。荒茶作業情報の例について記載する前に、荒茶の作製作業について概説する。
 荒茶は、茶畑から摘んだ茶を保存できる乾物状態としたものをいう。茶畑から摘んだ茶を荒茶にする工程を荒茶加工工程という。茶畑で摘まれた生の茶葉は、例えば、鮮度が落ちないその日のうちに荒茶に加工される。お茶の味、水色、香りは、荒茶加工により影響を受ける。荒茶加工は、特に限定されないが、例えば、萎凋工程、殺青工程、揉み工程、乾燥工程に分かれてもよい。
 萎凋工程では、収穫した茶葉を風通しの良い場所に放置し、酵素による微発酵を促す。一般に、紅茶や烏龍茶など造る際にとられる製法である。
 殺青工程では、摘み取った茶葉(生葉)を高温の蒸気で蒸したり、釜で炒ったりしたあと、冷却する。これにより、茶葉の青臭みを取り除き、酸化酵素の働き(発酵)を止めて茶葉の変色を防ぐことができる。日本茶では蒸すことが多く、中国茶では炒ることが多い。火入れの時間や温度によって、お茶の味わいや水入れ、茶葉の形状が影響を受ける。
 揉み工程では、温風をあてながら茶葉を揉み、水分をとばしながら、茶葉を柔らかくして葉からお茶の成分が出やすいようにする。揉み工程は、さらに粗揉、揉捻、中揉、精揉に分かれていてもよい。
 最後に、乾燥工程では、さらに乾燥機で十分に乾燥させる。具体的には、乾燥工程では、精揉で水分含有量が10~13%になったお茶に熱風を当て、約5%まで乾燥させる。乾燥工程により得られたものが、荒茶と呼ばれる。このようにして得られた荒茶は、さらに仕上げ加工が施されて、消費者が口にできる煎茶などの茶製品として完成する。
 このような荒茶の作製作業に関する荒茶作業情報としては、特に限定されないが、例えば、殺青工程における作業に関する情報、揉み工程における作業に関する情報、乾燥工程における作業に関する情報等が挙げられる。
2.農業支援方法
 本実施形態の農業支援方法は、上記端末100又はサーバ200が、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得するステップと、成分情報に基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力するステップと、と実行する。
 本実施形態の農業支援方法において、端末100は、一つの圃場で使用される一又は複数の端末であってもよいし、複数の圃場で使用される一又は複数の端末であってもよい。また、サーバ200は、一つの農場に対して農業支援方法に基づくサービスを提供するものであってもよいし、学習モデル等を流用し、複数の農場に対して端末100を介して農業支援方法に基づくサービスを提供するものであってもよい。
 なお、本実施形態の方法の具体的態様については、上記動作処理で述べているため、ここでは詳細な説明は省略する。
3.プログラム
 本実施形態のプログラムは、上記端末100又はサーバ200に、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得するステップと、成分情報に基づいて、農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力するステップと、を実行させる。
 プログラムは、読み取り可能な記録媒体に記録された物であってもよい。なお、本実施形態のプログラムが実行する処理の具体的態様については、上記動作処理で述べているため、ここでは詳細な説明は省略する。
 本発明は、農作物の栽培に用いる技術として産業上の利用可能性を有する。
1…スマート農業システム、100…端末、110…プロセッサ、111…送受信部、112…取得部、113…出力部、114…表示制御部、120…通信インターフェース、130…入出力インターフェース、131…測定装置、140…メモリ、150…ストレージ、151…栽培データ、160…通信バス、200…サーバ、210…プロセッサ、211…送受信部、212…情報管理部、213…出力部、214…学習部、220…通信インターフェース、230…入出力インターフェース、240…メモリ、250…ストレージ、251…栽培データ、252…学習用データ、260…通信バス、310…土壌センサ、320…気象センサ、500…農作物

Claims (19)

  1.  栽培過程の農作物から計測された、当該農作物の成分に関する成分情報を取得する情報管理部と、
     前記成分情報に基づいて、前記農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力する出力部と、を有する、
     農業支援装置。
  2.  前記成分情報が、前記栽培過程の前記農作物の成分の定性情報、及び/又は、前記栽培過程の前記農作物の成分の定量情報を含む、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  3.  前記出力部は、前記成分情報と、目標とする農作物に関する目標情報と、に基づいて、前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  4.  前記目標情報が、目標とする農作物の成分に関する情報、又は、目標とする農作物の収穫量に関する情報を含む、
     請求項3に記載の農業支援装置。
  5.  前記出力部は、前記成分情報と、前記農作物の栽培環境に関する環境情報と、に基づいて、前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  6.  前記環境情報が、現在若しくは過去の土壌に関する情報、又は、現在若しくは過去の気象に関する情報を含む、
     請求項5に記載の農業支援装置。
  7.  前記環境情報が、将来の気象予報に関する情報を含む、
     請求項5に記載の農業支援装置。
  8.  前記出力部は、前記成分情報と、前記農作物に対する過去の農作業に関する作業履歴情報と、に基づいて、前記指示情報を出力する、
     請求項6に記載の農業支援装置。
  9.  前記成分情報は、日付情報と対応付けて記録され、
     前記出力部は、前記成分情報と前記日付情報とに基づいて、前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  10.  前記指示情報は、肥料の種類若しくは量、施肥の時期、潅水若しくは散水、日照量の調整、又は、収穫の時期に関する情報を含む、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  11.  前記農作物が、収穫前のものである、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  12.  前記出力部が、前記農作物に養分を与える作業を実行する装置、前記農作物の生育環境制御を実行する装置に前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  13.  前記出力部が、第1時点における成分情報と前記第1時点以降の第2時点における成分情報の変化に基づいて、前記第2時点以降の農作業に関する前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  14.  前記出力部が、目標とする農作物に関する目標情報として、前記農作物の収穫時期を考慮し、該収穫時期において目標とする成分が達成されるように、前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  15.  前記出力部が、農作物の収穫時期が複数ある場合、各収穫時期において目標とする成分が達成されるように、前記指示情報を出力する、
     請求項13に記載の農業支援装置。
  16.  前記出力部が、目標とする農作物に関する目標情報として、前記農作物の加工用途を考慮し、前記加工用途に適した成分が達成されるように、前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  17.  前記出力部は、栽培過程の農作物の成分に関する成分情報と、農作物に対する農作業に関する指示情報と、を少なくとも含む学習用データを用いて作成した学習済みモデルを用い、前記成分情報に基づいて前記指示情報を出力する、
     請求項1に記載の農業支援装置。
  18.  農業支援装置が、
     栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得するステップと、
     前記成分情報に基づいて、前記農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力するステップと、と実行する、
     農業支援方法。
  19.  農業支援装置に、
     栽培過程の農作物の成分に関する成分情報を取得するステップと、
     前記成分情報に基づいて、前記農作物に対して行う農作業に関する指示情報を出力するステップと、を実行させる、
     プログラム。
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