JP2017126672A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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憲明 甲斐田
Noriaki Kaida
憲明 甲斐田
孝幸 渡邊
Takayuki Watanabe
孝幸 渡邊
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Abstract

【課題】光導波路の先端領域の幅を狭くした場合であっても良好なモード安定性を有する半導体レーザ素子を提供する。
【解決手段】光導波方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子であって、第1周期を有する第1回折格子と、第1周期とは異なる第2周期を有する第2回折格子と、第1回折格子と第2回折格子との上に設けられ、第1回折格子上にあっては電流注入により利得を生じる光導波路と、を備える。光導波路は、第1回折格子に重なる中央領域、その全域が第2回折格子に重なる先端領域、及び中央領域と先端領域とを接続する接続領域を有し、中央領域の幅は先端領域の幅よりも大きく、接続領域の幅は光導波方向に沿って中央領域から先端領域に向かって狭くなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ素子に関する。
光通信における光の発振素子として、直接変調型の半導体レーザ素子が用いられている。例えば特許文献1には、第1の導電型を有する第1半導体クラッド層と、第2の導電型を有する第2半導体クラッド層と、第1及び第2半導体クラッド層に挟まれた活性層とを有する半導体レーザ素子が記載されている。
特開平5−90965号公報
ところで半導体レーザ素子においては、光出射端における光学系との結合効率改善や光子密度低減による信頼性向上を目的として、光導波路(活性層)の先端領域の幅をその中央領域の幅よりも狭くすることがある。しかしながら、当該先端領域の幅を狭くすると、所望の波長のモード(基本モード)に加えて当該波長よりも短波長のモードが光導波路中に発生することがある。この場合、光導波路中に複数のモードが存在することになり、半導体レーザ素子におけるモード安定性が損なわれてしまう。
本発明は、光導波路の先端領域の幅を狭くした場合であっても良好なモード安定性を有する半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る半導体レーザ素子は、所定の光導波方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子であって、第1周期を有する第1回折格子と、第1周期とは異なる第2周期を有する第2回折格子と、第1回折格子と第2回折格子との上に設けられ、第1回折格子上にあっては電流注入により利得を生じる光導波路と、を備え、光導波路は、第1回折格子に重なる中央領域、その全域が第2回折格子に重なる先端領域、及び中央領域と先端領域とを接続する接続領域を有し、中央領域の幅は先端領域の幅よりも大きく、接続領域の幅は光導波方向に沿って中央領域から先端領域に向かって狭くなる。
本発明によれば、光導波路の先端領域の幅を狭くした場合であっても良好なモード安定性を有する半導体レーザ素子を提供できる。
図1は、本実施形態に係る半導体レーザ素子を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図1の仮想線で囲った部分の拡大図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図5(a)は、図3のVa−Va線に沿った断面図である。図5(b)は、図3のVb−Vb線に沿った断面図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。本願発明の一実施形態は、所定の光導波方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子であって、第1周期を有する第1回折格子と、第1周期とは異なる第2周期を有する第2回折格子と、第1回折格子と第2回折格子との上に設けられ、第1回折格子上にあっては電流注入により利得を生じる光導波路と、を備え、光導波路は、第1回折格子に重なる中央領域、その全域が第2回折格子に重なる先端領域、及び中央領域と先端領域とを接続する接続領域を有し、中央領域の幅は先端領域の幅よりも大きく、接続領域の幅は光導波方向に沿って中央領域から先端領域に向かって狭くなる、半導体レーザ素子である。
この半導体レーザ素子によれば、光導波路において中央領域よりも狭い幅を有する先端領域は、第1回折格子の第1周期と異なる第2周期を有する第2回折格子に重なっている。このため、先端領域の幅が小さいことにより短波長側での不要なモードが当該先端領域で発生するとしても、第2回折格子の第2周期を上記第1周期から変更することによって、不要なモードを半導体レーザ素子の有効な利得帯域から遠ざけることができる。これにより、不要なモードの発生が抑制され、光導波路の先端領域の幅を狭くした場合であっても良好なモード安定性を有する。
また、上記半導体レーザ素子は、開口部を有し、光導波路上に設けられる絶縁膜と、開口部を埋設すると共に光導波路上に設けられる電極と、をさらに備え、光導波方向における開口部の第1端は、接続領域に重なっており、開口部において第1端と光導波方向にて対向する第2端は、第1端よりも中央領域側に位置しており、中央領域から第1端までの光導波方向に沿った長さは、中央領域から先端領域までの光導波方向に沿った長さの1/2倍以上3/4倍以下であってもよい。この場合、先端領域を利得領域としないので、上記短波長のモードが発生することを良好に抑制できる。加えて、本発明者の知見によれば、中央領域から開口部の第1端までの光導波方向に沿った長さを上述の範囲内に設定することにより、中央領域に加えて接続領域の一部を光導波路における利得領域にすることができることを見出した。これにより、出射される光の強度を高めることができる。
また、上記半導体レーザ素子は、先端領域に対向して設けられる光反射膜をさらに備えてもよい。光反射膜によって中央領域に光が戻ることにより、半導体レーザ素子の発振しきい値の低下、及び光出力強度の増加が期待できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る半導体レーザ素子を示す平面図である。図2は、図1のII−II線矢視断面図である。図1及び図2に示されるように、半導体レーザ素子1は、レーザダイオードであり、半導体基板2上に設けられる第1電極形成領域3、第2電極形成領域4、及び素子部5を有している。半導体レーザ素子1においては、半導体基板2の厚さ方向から見て、第1電極形成領域3と、素子部5と、第2電極形成領域4とが所定の方向に沿って順に並んでいる。換言すると、素子部5は、半導体基板2の厚さ方向から見て、第1電極形成領域3と第2電極形成領域4との間に設けられている。以下では、上記所定の方向を方向D1とし、方向D1に直交する水平方向を方向D2と定義する。また、方向D1,D2に直交する方向(半導体基板2の厚さ方向)を方向D3と定義する。なお、方向D3から見ることを以下では「平面視」と定義する。
半導体基板(基板)2は、例えばn型InP基板等であり、当該半導体基板2の厚さは例えば50μm〜200μmである。半導体基板2は、平面視にて略矩形状となっている。このため、半導体基板2において素子部5が設けられる主面2aは、略矩形状を有している。主面2aにおいて、方向D1に沿って延在する一対の長辺の長さは例えば80μm〜250μmであり、方向D2に沿って延在する一対の短辺の長さは例えば5μm〜15μmである。
第1電極形成領域3は、外部から変調信号及びバイアス信号が供給される部分であり、主面2a上に位置している。第1電極形成領域3は、半導体層11、半導体層12、絶縁膜13、及び電極パッド14を有している。半導体層11は、半導体基板2上に設けられており、例えばn型InP層である。半導体層12は、半導体層11上に設けられており、p型InP層12a、n型InP層12b、及びp型InP層12cが順に積層された構造を有している。絶縁膜13は、半導体層12上に設けられており、例えば酸化ケイ素又は窒化ケイ素等を含んでいる。電極パッド14は、外部装置と接続するためのボンディングワイヤが接着される導電層であり、例えば金(Au)等の金属を含んでいる。
半導体基板2上において第1電極形成領域3と素子部5との間には、第1電極形成領域3と素子部5とを分離するための第1溝6が設けられている。第1溝6は、第1電極形成領域3と素子部5との間の半導体層11の一部、半導体層12の一部、及び半導体基板2の一部が除去されることによって形成されており、絶縁膜13によって覆われている。このため、第1溝6の底部は半導体基板2によって形成されている。
第1電極形成領域3の電極パッド14は、方向D1に沿って延在する第1配線7によって素子部5に電気的に接続されている。この第1配線7は、第1電極形成領域3上、第1溝6上、及び素子部5上に位置するように方向D1に沿って延在すると共に、第1電極形成領域3において絶縁膜13と電極パッド14との間に設けられている。第1配線7は、例えば金(Au)等の金属を含む導電層である。
第2電極形成領域4は、基準電位を有する部分であり、主面2a上に位置している。第2電極形成領域4は、半導体層11、半導体層12、絶縁膜13、及び電極パッド15を有している。電極パッド15は、基準電位を有するボンディングワイヤが接着される導電層であり、例えば金(Au)等の金属を含んでいる。
半導体基板2上において第2電極形成領域4と素子部5との間には、第2電極形成領域4と素子部5とを分離するための第2溝8が設けられている。第2溝8は、第2電極形成領域4と素子部5との間の半導体層11の一部、半導体層12の一部、及び半導体基板2の一部が除去されることによって形成されており、絶縁膜13によって覆われている。このため、第2溝8の底部は半導体基板2によって形成されている。第2溝8の方向D1に沿った幅は、第1溝6の方向D1に沿った幅よりも大きくなっている。
第2溝8内に設けられる絶縁膜13の一部には、開口部13aが形成されている。また、この開口部13aを埋設して半導体基板2に接する電極16が設けられている。この電極16は、半導体層11を介して素子部5と電気的に接続されている。電極16は、例えば金(Au)を含む導電層である。
第2電極形成領域4の電極パッド15は、方向D1に沿って延在する第2配線9によって素子部5に電気的に接続されている。この第2配線9は、第2電極形成領域4上、及び後述する第2溝8上に位置するように方向D1に沿って延在するとともに、第2電極形成領域4において絶縁膜13と電極パッド15との間に設けられている。また、第2配線9は、第2溝8内にて電極16に接している。このため、半導体層11には、電極パッド15、第2配線9、電極16、及び半導体基板2を介して基準電位が入力される。第2配線9は、例えば金(Au)等の金属を含む導電層である。
次に、図1,2に加えて、図3〜5を用いながら素子部の構成について詳細に説明する。図3は、図1において仮想線で示した領域の拡大図である。図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。図5の(a)は、図3のVa−Va線に沿った断面図であり、図5の(b)は、図3のVb−Vb線に沿った断面図である。
図1に示されるように、素子部5は、電流が供給されることにより光を出射するメサであり、方向D2に沿って延在している。このため、本実施形態においては、方向D2は半導体レーザ素子1の光導波方向に相当する。素子部5は、図2、図4、及び図5の(a),(b)に示されるように、第1クラッド層21と、第2クラッド層22と、電極23と、活性層24とを有する。素子部5は、絶縁膜13によって覆われている。
第1クラッド層21は、半導体層11と同じn型InP層であり、半導体基板2の主面2a上に設けられている。第1クラッド層21の一部はメサ形状を有するメサ部21aである。
第1クラッド層21には回折格子31が埋め込まれている。回折格子31は、第1クラッド層21とは異なる屈折率を有しており、少なくともメサ部21aに重なるように設けられている。第1クラッド層21が上述の通りn型InP層である場合、回折格子31は、例えばInGaAsPを含む。回折格子31は、第1回折格子32、第2回折格子33、及び第3回折格子34を有している。
第1回折格子32は、半導体基板2の主面2a上に直接設けられ、方向D2において第2回折格子33と第3回折格子34とに挟まれている。第1回折格子32は、方向D2に沿ったピッチ(第1周期)P1を有している。ピッチP1は、素子部5から出射される光の波長によって定まり、例えば200nmである。
第2回折格子33は、方向D2において第1回折格子32の一端32aに接続されるように、半導体基板2の主面2a上に直接設けられている。第2回折格子33は、方向D2に沿ったピッチ(第2周期)P2を有している。ピッチP2は、素子部5から出射される光の波長によって定まると共に、ピッチP1と異なっている。ピッチP2は、例えばピッチP1の1.1倍以上である。ピッチP2が上記範囲である場合、素子部5から出射される光が第2回折格子33による影響を受けにくくなる。
第3回折格子34は、第1回折格子32において一端32aの反対側の他端32bに接続されるように、半導体基板2の主面2a上に直接設けられている。第3回折格子34は、方向D2に沿ったピッチ(第3周期)P3を有している。ピッチP3は、素子部5から出射される光の波長によって定まると共に、ピッチP1と異なっている。ピッチP3は、例えばピッチP1の1.1倍以上である。ピッチP3が上記範囲である場合、素子部5から出射される光が第3回折格子34による影響を受けにくくなる。本実施形態では、第3回折格子34は、第2回折格子33と同様の形状及びピッチを有している。すなわち、ピッチP2は、ピッチP3と同一である。
第2クラッド層22は、半導体層12のp型InP層12cに相当し、第1クラッド層21上に設けられている。図2及び図5の(a),(b)に示されるように、第2クラッド層22の厚さは例えば2.0μm〜4.0μmである。また、第2クラッド層22よりも下方には、半導体層12のn型InP層12bに相当するn型層41と、半導体層12のp型InP層12aに相当する埋め込み層42とが設けられている。n型層41は、第1クラッド層21及び活性層24に接しないように設けられている。埋め込み層42は、方向D1に交差するメサ部21aの側面を埋め込むように設けられている。
方向D3において素子部5に重なる絶縁膜13の一部には開口部13bが設けられており、第2クラッド層22の一部が当該開口部13bにより露出している。この開口部13bを埋設すると共に露出した第2クラッド層22に接するように、電極23が設けられている。この電極23は、方向D3において第1クラッド層21のメサ部21a及び活性層24に重なるように設けられている。電極23は、電極パッド14に接続される第1配線7に接している。このため、素子部5には、電極パッド14、第1配線7、及び電極23を介して変調信号及びバイアス電流が供給される。電極23は、例えば金(Au)又は亜鉛(Zn)等の金属を含む導電層である。
活性層24は、方向D2に沿って延在するストライプ状の光導波路である。活性層24は、第1クラッド層21のメサ部21a上に設けられると共に、第2クラッド層22よりも半導体基板2側に設けられている。このため、活性層24は、方向D3において第1クラッド層21と第2クラッド層22とによって挟まれており、回折格子31上に設けられている。また、活性層24において方向D1に交差する両側面は、埋め込み層42によって囲まれている。活性層24の膜厚は、例えば0.3μmである。活性層24は、例えば多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造となるように、複数のInGaAlAs層を有している。
また、活性層24は、図1及び図3に示されるように、中央領域51、方向D2における一端側に位置する第1先端領域52、中央領域51と第1先端領域52とを接続する第1接続領域53、方向D2における他端側に位置する第2先端領域54、及び中央領域51と第2先端領域54とを接続する第2接続領域55を有している。
図3に示されるように、平面視において、中央領域51と第1先端領域52とはそれぞれ略矩形状を有しており、第1接続領域53は略台形状を有している。また、活性層24における中央領域51の幅W1は、活性層24における第1先端領域52の幅W2よりも大きくなっている(図5の(a),(b)も参照)。幅W1は例えば1.1μmであり、幅W2は例えば0.75μmである。このため、平面視において、第1接続領域53の幅は、方向D2に沿って中央領域51から第1先端領域52に向かって狭くなる。
また、図1に示されるように、第1先端領域52と第2先端領域54とは互いに略同一形状であり、第1接続領域53と第2接続領域55とは互いに略同一形状である。つまり、平面視において、第2先端領域54は略矩形状を有しており、第2接続領域55は略台形状を有している。このため、平面視において、幅W1は、第2先端領域54の幅よりも大きくなっており、第2接続領域55の幅は、方向D2に沿って中央領域51から第2先端領域54に向かって狭くなる。したがって、方向D2における活性層24の両端部は、平面視にて先細った形状となっている。
図4に示されるように、中央領域51は、方向D3において電極23に重なっている。このため、中央領域51は、素子部5において光が発生する利得領域として機能する。また、中央領域51は、方向D3において第1回折格子32にも重なっている。このため、中央領域51内においては、第1回折格子32のピッチP1に応じた波長の光が選択的に増幅される。
第1先端領域52は、方向D3において第2回折格子33と重なっているが、電極23と重なっていない。このため、第1先端領域52は、素子部5において利得領域として機能せず、光が伝達する領域として機能する。上述したように第2回折格子33のピッチP2は第1回折格子32のピッチP1と異なるため、第1回折格子32によって増幅される波長の光は、第2回折格子33と干渉しにくい。
第1接続領域53は、方向D3において第1回折格子32と重なっている。加えて、第1接続領域53の一部は、方向D3において絶縁膜13の開口部13bと重なっている。具体的には、方向D2における開口部13bの一端(第1端)13b1は、第1接続領域53に重なっている。また、図3に示されるように、中央領域51から第1先端領域52までの方向D2に沿った長さを長さL1とした場合、中央領域51から一端13b1までの方向D2に沿った長さL2は、長さL1の1/2倍以上3/4倍以下になっている。換言すると、一端13b1は、方向D2における第1接続領域53の中心又は当該中心よりも第1先端領域52側に設けられている。ここで上述したように電極23は開口部13bを埋設するように設けられているので、長さL2が上記範囲であることにより、第1接続領域53の一部も利得領域として機能させることができる。なお、長さL1は、第1接続領域53の方向D2に沿った長さに相当している。
図4に示されるように、第2先端領域54は、方向D3において第3回折格子34と重なっているが、電極23と重なっていない。このため、第2先端領域54は、第1先端領域52と同様に、素子部5において利得領域として機能せず、光が伝達する領域として機能する。上述したように第3回折格子34のピッチP3は第1回折格子32のピッチP1と異なるため、第1回折格子32によって増幅される波長の光は、第2回折格子33と干渉しにくい。
第2接続領域55は、方向D3において第1回折格子32と重なっている。加えて、第2接続領域55の一部は、方向D3において絶縁膜13の開口部13bと重なっている。具体的には、方向D2において開口部13bの一端13b1に対向する他端13b2は、第2接続領域55に重なっている。中央領域51から第2先端領域54までの方向D2に沿った長さと、中央領域51から他端までの方向D2に沿った長さとの関係は、長さL1,L2の関係と同一となっている。換言すると、他端13b2は、方向D2における第2接続領域55の中心又は当該中心よりも第2先端領域54側に設けられている。したがって、第2接続領域55の一部も利得領域として機能させることができる。このため、第1回折格子32上における活性層24(すなわち、中央領域51、第1接続領域53の一部、及び第2接続領域55の一部)は、電流注入により利得を生じる。電流注入とは、電極16,23を用いて活性層24に電流が供給されることである。
なお、半導体基板2の主面2aに対向する裏面2bには裏面電極61が設けられている。裏面電極61は、例えば金(Au)等を含む導電層である。また、素子部5の第1先端領域52が設けられる端面5aに接するように、反射率が実質的に1.0%以下の無反射膜(AR(Anti-Reflection)膜)62が設けられている。この無反射膜62は、方向d2において第1先端領域52に対向して設けられている。無反射膜62は、素子部5だけでなく半導体基板2の側面等に設けられてもよい。加えて、素子部5の第2先端領域54が設けられる端面5bに接するように、反射率が80%以上の光反射膜63が設けられている。なお、端面5bからも光出力を行う場合は、光反射膜63に代えて、反射率が実質的に1.0%以下の無反射膜を設けてもよい。
以上に説明した本実施形態に係る半導体レーザ素子1によれば、活性層24において中央領域51よりも狭い幅W2を有する第1先端領域52は、第1回折格子32のピッチP1と異なるピッチP2を有する第2回折格子33に重なっている。第1先端領域52の幅が小さいことにより短波長側での不要なモードが発生するとしても、第2回折格子33のピッチP2をピッチP1から変更することによって、不要なモードを半導体レーザ素子1の有効な利得帯域から遠ざけることができる。これにより、不要なモードの発生が抑制され、活性層24の第1先端領域52の幅W2を中央領域51の幅W1より狭くした場合であっても良好なモード安定性を有する。
また、半導体レーザ素子1は、開口部13bを有し、活性層24上に設けられる絶縁膜13と、開口部13bを埋設すると共に活性層24上に設けられる電極23と、をさらに備え、方向D2における開口部13bの一端13b1は、第1接続領域53に重なっており、開口部13bにおいて一端13b1と方向D2にて対向する他端13b2は、一端13b1よりも中央領域51側に位置しており、中央領域51から一端13b1までの方向D2に沿った長さL2は、中央領域51から第1先端領域52までの方向D2に沿った長さL1の1/2倍以上3/4倍以下であってもよい。この場合、第1先端領域52を利得領域としないので、上記短波長のモードが発生することを良好に抑制できる。加えて、中央領域51から開口部13bの一端13b1までの方向D2に沿った長さL2を上述の範囲内に設定することにより、中央領域51に加えて第1接続領域53の一部を活性層24における利得領域にすることができることを見出した。これにより、出射される光の強度を高めることができる。
また、半導体レーザ素子1は、方向D2において第2先端領域54に対向して設けられる光反射膜63をさらに備えてもよい。光反射膜63は、反射率が例えば80%以上の高反射膜である。光反射膜63によって中央領域51に光が戻ることにより、半導体レーザ素子1の発振しきい値の低下、及び光出力強度の増加が期待できる。本実施形態では、このように中央領域51へ光を戻すための光反射膜63が設けられる端面5bにも、幅の狭い第2先端領域54を設けている。第2先端領域54を設けることにより、中央領域51に戻る光は減少するが、これによって、光反射膜63付近の光子密度増大による信頼性の低下を抑制することができる。一方、光反射膜63の反射率を低下させることにより、第2先端領域54を設けずとも、光反射膜63付近の光子密度の低下は実現できる。しかし、光反射膜63の反射率を低下させると、半導体レーザ素子1の発振しきい値の低下の効果が小さくなると共に、光出力強度の増加の割合が小さくなる。本実施形態の半導体レーザ素子1は、たとえば反射率80%以上の高反射条件で光反射膜63を作成し、さらに第2先端領域54を設けることで、光反射膜63付近の光子密度を低下させるものである。本実施形態における第2先端領域54は、光反射膜63との間でたとえば70%程度の光結合度を有する。
なお、本実施形態においては、光反射膜63に面した第2先端領域54によって、光結合度の低下を実現したが、この例に限られるものではない。光反射膜63に面した領域は、たとえば、活性層24(光導波路)を設けない構造、又は光散乱あるいは光吸収を行う構造などにすることによっても、同様の効果を実現することができる。
本実施形態では、第1接続領域53の一部及び第2接続領域55の一部に対応する回折格子は、中央領域51に対応する第1回折格子32であり、ピッチP1を有している。しかし、第1先端領域52、第2先端領域54付近の第1接続領域53及び第2接続領域55にあっては、そこに対応する回折格子のピッチを、第1先端領域52に対応する第2回折格子33のピッチP2(あるいは、第2先端領域54に対応する第3回折格子34のピッチP3)にすることもできる。
本発明に係る半導体レーザ素子は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、活性層24の方向D2における両端部に先端領域及び接続領域が設けられているが、これに限定されない。例えば、活性層24は、第2先端領域54及び第2接続領域55を有さなくてもよい。この場合、光反射膜63側の活性層24の端部の幅は、中央領域51の幅W1と同一でもよい。また、第1先端領域52と第2先端領域54とは互いに略同一形状でなくてもよく、第1接続領域53と第2接続領域55とは互いに略同一形状でなくてもよい。この場合、第1先端領域52の幅W2と、第2先端領域54の幅とは、互いに異なってもよい。
また、上記実施形態では、第2回折格子33のピッチP2と第3回折格子34のピッチP3とは互いに同一であるが、これに限定されない。第1回折格子32のピッチP1とピッチP2とは互いに異なっており、且つ、ピッチP1とピッチP3とは互いに異なっている場合において、ピッチP2とピッチP3とは互いに異なってもよい。
また、上記実施形態では、無反射膜62及び光反射膜63は素子部5に接するようにそれぞれ設けられているが、これに限定されない。例えば、無反射膜62と素子部5との間(もしくは光反射膜63と素子部5との間)には、絶縁層又は接着層等が設けられてもよい。なお、無反射膜62及び光反射膜63の少なくとも一方は設けられなくてもよい。
1…半導体レーザ素子、2…半導体基板(基板)、5…素子部、11,12…半導体層、13…絶縁膜、13a,13b…開口部、13b1…一端(第1端)、13b2…他端(第2端)、21…第1クラッド層、22…第2クラッド層、23…電極、24…活性層(光導波路)、31…回折格子、32…第1回折格子、32a…一端、32b…他端、33…第2回折格子、34…第3回折格子、51…中央領域、52…第1先端領域(先端領域)、53…第1接続領域(接続領域)、54…第2先端領域、55…第2接続領域、63…光反射膜、D1〜D3…方向、P1〜P3…ピッチ、W1,W2…幅。

Claims (3)

  1. 所定の光導波方向に沿って光を出射する半導体レーザ素子であって、
    第1周期を有する第1回折格子と、
    前記第1周期とは異なる第2周期を有する第2回折格子と、
    前記第1回折格子と前記第2回折格子との上に設けられ、前記第1回折格子上にあっては電流注入により利得を生じる光導波路と、を備え、
    前記光導波路は、前記第1回折格子に重なる中央領域、その全域が前記第2回折格子に重なる先端領域、及び前記中央領域と前記先端領域とを接続する接続領域を有し、
    前記中央領域の幅は前記先端領域の幅よりも大きく、前記接続領域の幅は前記光導波方向に沿って前記中央領域から前記先端領域に向かって狭くなる、
    半導体レーザ素子。
  2. 開口部を有し、前記光導波路上に設けられる絶縁膜と、
    前記開口部を埋設すると共に前記光導波路上に設けられる電極と、をさらに備え、
    前記光導波方向における前記開口部の第1端は、前記接続領域に重なっており、
    前記開口部において前記第1端と前記光導波方向にて対向する第2端は、前記第1端よりも前記中央領域側に位置しており、
    前記中央領域から前記第1端までの前記光導波方向に沿った長さは、前記中央領域から前記先端領域までの前記光導波方向に沿った長さの1/2倍以上3/4倍以下である、請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記光導波方向において前記先端領域に対向して設けられる光反射膜をさらに備える、請求項1又は2に記載の半導体レーザ素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021012990A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 住友電気工業株式会社 量子カスケードレーザ

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