JP2017125698A - スポット溶接十字継手の引張試験方法 - Google Patents

スポット溶接十字継手の引張試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スポット溶接継手の十字引張試験方法において、荷重変位曲線の荷重の立ち上がり方の再現性を向上させることができる方法を提供する。【解決手段】金属板を十字形に重ね合わせてスポット溶接された継手の引張試験方法において、前記継手を押え金に溶接して固定し、前記継手に治具を重ね、前記押え金と当該治具との間をボルトで締め付け、前記治具を介して前記継手の剥離方向に引張荷重を負荷することを特徴とするスポット溶接十字継手の引張試験方法。【選択図】図5

Description

本発明は、スポット溶接十字継手の剥離強度特性を評価するための引張試験方法に関するものである。
近年、自動車分野では、低燃費化やCO2排出量の削減のため、車体を軽量化することや、衝突安全性の向上のため、車体部材を高強度化することが求められている。これらの要求を満たすためには、車体部材や各種部品等に高強度鋼板を使用することが有効である。
このような高強度鋼板よりなる車体の組立や部品の取付け等の工程では、主として、抵抗スポット溶接(以下、「スポット溶接」という)が広く普及している。かつては、スポット溶接に用いる鋼板強度が上がるほど、溶接部も強くなるものと考えられてきた。しかしながら、鋼板の高強度化が進み、超ハイテンやAHSSと呼ばれる強度クラスの鋼板をスポット溶接すると、スポット溶接部の剥離強度が母材強度の増加に伴って低下してしまうという問題がある。そのため、高強度鋼板の開発を推進していく上では、開発段階から高強度鋼板の溶接性を考慮しなければならない。
このような高強度鋼板溶接部の剥離強度低下は、鋼板強度の増大によって応力集中が鋭くなることと、溶接金属が硬くなり低強度鋼のスポット溶接部では継手強度に寄与しなかった脆化因子の影響が現れやすくなってきたためであると考えられるようになってきている。近年では、高強度鋼板を用いた溶接継手の特性について、高精度な分析技術や数値計算を活用して、多くの解析が進められてきている。一方、このような解析の基礎となる剥離強度特性評価としては、被溶接部材を十字に組んでスポット溶接した溶接継手を剥離方向に引張荷重を負荷して測定する、十字引張強さ(CTS)試験が知られており、JIS Z3137で規定されている。
この従来の十字引張強さの試験方法について、図面を用いて説明する。
図1に、十字引張試験の試験片を示す。十字引張試験では、試験片1は、2枚の長方形状の金属板(例えば、鋼板)2、3を互いに十字形に重ね合わせ、中心部をスポット溶接して溶接部4を形成したスポット溶接十字継手である。鋼板2、3には、それぞれ、引張試験用治具にボルトで固定するための貫通孔2a、2b、3a、3bが設けられている。以降、便宜上、鋼板2側を上側、鋼板3側を下側として説明することがある。
図2に、試験片を十字引張試験用治具に組み付けた状態を示す。試験片1の鋼板2は、上側の治具5と押え金6a、6bの間に挟み込まれ、ボルト7a、7bで固定され、試験片1の鋼板3は、下側の治具8と押え金9a、9bの間に挟み込まれ、ボルト10a、10bで固定される。治具5、8は、それぞれ鋼板2、3を挟み込む直方体形状部5a、8aと、該直方体形状部5a、8aと接続し、試験片を剥離方向に引っ張る軸5b、8bで構成される。押え金6a、6b、9a、9bは、直方体形状のものである。そして、十字引張試験では、矢印に示す方向に引張負荷をかけて、引張の変位に対する荷重を測定し、引張強さや、引張の変位に対する荷重を測定し、荷重変位曲線を求める。
一方、特許文献1には、従来の十字引張試験用治具では、試験片を引張試験用治具に組み付けるために、時間がかかること等が問題であるとして、テーパーを付けた楔状の歯を螺子で押し込むことで試験片を十字引張試験用治具に確固に掴ませることが開示されている。
実開昭58−082649号公報
従来の十字引張試験では、荷重変位曲線において、高変位側で荷重が急激に立ち上がる傾向があり、この荷重変位曲線における荷重の立ち上がり方(傾き等)は、同一の試験片にもかかわらず、試験毎に異なることがあった。そのため、荷重変位曲線と溶接部の破壊現象との対応付けを行うことが困難であった。
本発明は、このような実情に鑑み、スポット溶接継手の十字引張試験方法において、荷重変位曲線の荷重の立ち上がり方の再現性を向上させることができる方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手段について鋭意検討した。十字引張試験における荷重変位曲線の高変位側で荷重が急激に立ち上がる理由については諸説あり、見解が一致していなかったところ、本発明者らは、次のような十字引張試験の実状から、試験片と引張試験用治具との間の滑りに起因すると考えた。
まず、JIS Z3137には、試験片にφ20mmの穴を開けること、試験片を引張試験用治具に六角ボルトで固定すること、及び、六角ボルトは、呼び径がM12、M14、M16、M18のいずれかとすることが規定されている。そして、試験結果のばらつきを小さくするためには、呼び径が大きいボルトを用い、試験片のφ20mmの穴とボルトとの隙間を小さくすることが望ましいと記載されている。
しかしながら、試験片の表面状態及び締め付けトルク等は規定されておらず、試験の作業者のボルトの締め付けの程度によって、試験片の滑りの程度が変わっていた。また、試験片と、治具及び押え金との間には、組み付け時のボルト締め付け軸力に応じた摩擦が発生する。しかし、引張による試験片の厚みの減少等により、摩擦が低下することがあり、試験片と引張試験用治具との間に滑りが生じることがあった。
そこで、本発明者らは、試験片と引張試験用治具との間の滑りを抑制するために、押え金に試験片を溶接し、その状態で十字引張試験を実施したところ、試験片の滑りが抑制され、再現性の良い荷重変位曲線が得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)金属板を十字形に重ね合わせてスポット溶接された継手の引張試験方法において、
前記継手を押え金に溶接して固定し、
前記継手に治具を重ね、前記押え金と当該治具との間をボルトで締め付け、
前記治具を介して前記継手の剥離方向に引張荷重を負荷する
ことを特徴とするスポット溶接十字継手の引張試験方法。
本発明によれば、スポット溶接十字継手を押え金に溶接して固定したので、スポット溶接十字継手と引張試験用治具の間の滑りを抑制でき、荷重変位曲線の荷重の立ち上がり方の再現性を向上させることができる。
十字引張試験の試験片を示す図である。 試験片を十字引張試験用治具に組み付けた状態を示す図である。 試験片を押え金に溶接している概要の断面を示す。 試験片を押え金に溶接して治具に組み付けた状態の断面を示す図である。 荷重変位曲線示す図である。
本発明のスポット溶接十字継手の引張試験方法(以下、「本発明の試験法」という)は、スポット溶接十字継手を押え金に溶接固定し、治具に組み付けて行う方法である。そして、それにより、スポット溶接十字継手と引張試験用治具の間の滑りを低減させるものである。
次に、本発明の試験法の流れについて説明する。
本発明の方法では、まず、JIS Z3137に規定される方法に従い、スポット溶接十字継手(以下、「試験片」ともいう)を作製する。図1に示すように、金属板2、3の幅の中心線が互いに直交するように配置し、十字重ね部分の中心にスポット溶接を行い、試験片1を作製する。
次に、試験片を押え金に溶接して固定する。試験片を押え金に溶接する方法は、特に限定されるものでない。次に、試験片を押え金に溶接する方法の一例として、レーザ溶接により行う方法を説明する。
図3に、試験片を押え金に溶接している概要の断面を示す。図3は、図2における試験片の板厚方向の断面に相当する図である。なお、鋼板2、治具5及び押え金6a、6bのボルトの貫通孔は図示していない。
図3に示すように、押え金6a、6bは、それぞれ一方の端部に壁が設けられている。そして、押え金6a、6bの壁に治具5の端部を合わせた状態で、治具5に押え金6a、6bを載せる。次に、鋼板2を該治具5が配置されていない側の押え金6a、6bの面上に載せる。そして、鋼板2及び鋼板3からなる試験片1と押え金6a、6bとを溶接する。鋼板2と押え金6a、6bの溶接では、鋼板2側からレーザ光11を照射してレーザ溶接する。これにより、鋼板2と、押え金6a及び押え金6bとの間で、それぞれ二か所程度、レーザ溶接ビード12を形成する。
次に、鋼板3と押え金9a、9bとを溶接する。まず、試験片1を上下反転させるとともに、スポット溶接の溶接部4を中心として90℃回転させて、図3と同様に、押え金9a、9bの壁に治具5の端部を合わせた状態で、治具5に押え金9a、9bを載せる。そして、鋼板3側からレーザ光11を照射してレーザ溶接する。これにより、鋼板3と、押え金9a及び押え金9bとの間で、それぞれ二か所程度、レーザ溶接ビード12を形成する。
なお、押え金6a、6b、9a、9bの端部の壁は、位置合わせの作業効率を向上させるものであり、該壁を設けなくてもよい。
また、治具5、6に試験片1を組み付けた際に、治具5、6と鋼板2、3とを面で接触させるために、盛り上がったレーザ溶接ビード12をベルトサンダー等で研削してもよい。
図4に、試験片を押え金に溶接して治具に組み付けた状態の断面を示す。図4は、図2における試験片の板厚方向の断面に相当する図である。なお、鋼板2、治具5及び押え金6a、6bのボルトの貫通孔は図示していない。
図4に示すように、押え金6a、6bと治具5で鋼板2を挟み込みボルト(図示せず)で締め付ける。そして、押え金9a、9bと治具8で鋼板3を挟み込みボルトで締め付ける。ボルトは、呼び径M12、14、16又は18のいずれを用いてもよいが、JIS Z3137において、試験結果のばらつきに対して最も好ましいとされる、六角ボルトの呼び径M18を用いるとよい。
このように、試験片を引張試験用治具に組み付けた状態で、図4に矢印に示す方向に治具5、8を引張速度10mm/min以下で引張り、試験片が破断するまでの最大引張荷重を測定し、十字引張強さや、引張の変位に対する荷重を測定し、荷重変位曲線を求める。
これにより、スポット溶接十字継手と引張試験用治具の間の滑りを抑制でき、作業者によらず安定して同じ形状の荷重変位曲線を得ることができ、荷重変位曲線と溶接部の破壊現象との対応付けを行うことができる。
次に、本発明について、さらに、必要な要件や好ましい要件について順次説明する。
本発明の方法は、金属板を十字形に重ね合わせてスポット溶接されたスポット溶接十字継手を試験片として引張試験を行う方法であり、まず、試験片について説明する。
(金属板)
試験片とする金属板は、JIS Z3137に規定される形状及び寸法とする。図1に示すように、金属板は、150mm×50mmとし、ボルトの貫通孔の中心間の距離は、100mmとする。また、ボルトの貫通孔は、φ20mmとする。
また、金属板は、特に限定されるものでなく、種々の金属の板とすることができるが、鋼板とすることが好ましい。鋼板の成分組成は、特に限定されるものでなく、高強度鋼板を適用することができる。また、金属板は、少なくとも溶接箇所の両面又は片面にめっき皮膜等の表面処理皮膜を形成した金属板としてもよい。
(スポット溶接)
金属板を十字形に重ね合わせて実施するスポット溶接方法は、特に限定されるものでなく、抵抗スポット溶接、レーザ溶接、アークスポット溶接等が例示される。
次に、試験片を組み付ける治具及び押え金、試験片と押え金との溶接方法、及び、引張試験について、説明する。
(治具及び押え金)
治具及び押え金は、JIS Z3137に規定される形状及び寸法とする。
治具は、図2に示すような、直方体形状部と軸で構成されるものである。直方体形状部の寸法は、150mm×50mm×12mmとし、ボルトの貫通孔の中心間の距離は、100mmとする。軸は、特に限定されるものでない。
押え金は、図2に示すような、直方体形状であり、その寸法は50mm×50mm×12mmとする。また、押え金の一方の端部に、位置合わせの作業効率向上のため壁を設けてもよい。
また、治具及び押え金における、ボトルの貫通孔は、φ20mmとする。
(試験片と押え金との溶接方法)
試験片と押え金の溶接方法は、特に限定されるものでなく、レーザ溶接、アーク溶接、プラズマ溶接、シーム溶接が例示される。レーザ溶接では、レーザ発振器として、YAGレーザ、ファイバーレーザ、DISKレーザ等のレーザを用いて溶接することができる。
溶接条件は、安定して貫通溶接できる条件とすればよい。
レーザ溶接で線溶接する場合の溶接条件は、レーザ出力2〜5kW、集光面積5〜30mm2、溶接速度0.5〜5.0m/minとすることができる。
また、アーク、プラズマ、シーム溶接においても、安定して貫通できる溶接条件とすればよい。
溶接箇所は、試験片と押え金を固定することができれば、特に限定されるものでない。ただし、試験片の滑りを抑制するために、試験片のボトルの貫通孔からスポット溶接部の間に、試験片と押え金の溶接箇所を形成することが好ましい。また、ビードの形状及び数は、特に限定されるものでない。ビードの形状は、線状、波状、点状等が例示される。ビードの数は、試験片の滑りを抑制するために2以上が好ましく、3以上が更に好ましい。また、5超とすると、試験片の滑りの効果が飽和するとともに、作業負荷が増加するため、5以下とすることが好ましい。例えば、試験片のボトルの貫通孔からスポット溶接部の間の押え金の端部近傍に金属板短手方向に2本以上の線溶接するとよい。
(引張試験)
押え金と治具で試験片を挟み込みボルトで締め付ける。そして、JIS Z3137に規定される方法により、引張試験を行う。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
まず、金属板として、板厚1.0mmの冷延590MPaのDP鋼板を準備し、これを150mm×50mmで、貫通孔φ20mmを有するものに加工した。そして、中心線が互いに直交するように配置し、十字重ね部分を両側から、CrCu製DR型先端40R、先端径6mmの電極で挟み込み、加圧力を2.5kN、通電時間を12cyc(0.24s)、通電電流を5.8kAとして、スポット溶接を行い、試験片を6体作製した。
試験片のうち3体を発明例として、押え金と溶接固定した。また、試験片のうち残りの3体を比較例として、押え金と溶接しなかった。
1体(発明例1)には、ファイバーレーザ(波長1.07μm、焦点距離300mm、集光径φ0.6mmのレンズ)を用いて、試験片のボトルの貫通孔からスポット溶接部の間の押え金の端部近傍(端部から20mmの範囲)に鋼板短手方向に2本の溶接をした。溶接条件は、レーザ出力4.25kW、溶接速度4.0m/minとした。
また、1体(発明例2)には、アーク溶接を行った。ソリッドワイヤーを使用し、デジタルパルス電源を用い、シールドガスには、Ar+20%CO2を採用してパルスMAG溶接にて試験片のボトルの貫通孔からスポット溶接部の間の押え金の端部近傍(端部から20mmの範囲)に鋼板短手方向に1本溶接をした。溶接条件は、200A、20V、100cm/minとした。
また、1体(発明例3)には、シーム溶接を行った。電極輪は、直径350mm、厚み8mm、先端曲率半径R=8mmCr−Cu製を使用し、鍛圧ナール方式で駆動させて試験片のボトルの貫通孔からスポット溶接部の間の押え金の端部近傍(端部から20mmの範囲)に鋼板短手方向に2本溶接した。加圧力は5kN、電流値は、7.5kA、通電サイクルは3−2cycle(on−off)(周波数:50Hz)、溶接速度は100cm/minとした。
そして、試験片毎に、試験片に治具を載せ、M18のボルトで組み付け(締め付けトルク:11N・m)、引張速度10mm/minとして、引張の変位に対する荷重を測定し、荷重変位曲線を求めた。図5に荷重変位曲線示す。
発明例1〜3の荷重変位曲線は、それらの形状(荷重の立ち上がり方等)が同等となり、再現性よいものであった。また、荷重変位曲線では、傾きが大きく変化することなく、また荷重が乱高下することなく、最大荷重に達して破断に至ったことが示された。
それに対して、比較例1〜3の荷重変位曲線は、特に高変位側で形状が異なるものとなった。また、荷重変位曲線では、4mm程度の変位から傾きが小さくなり、20mm程度変位すると荷重が急峻に立ち上がり、その後、荷重が乱高下して最大荷重に達して破断に至ったことが示された。4mm程度の変位から傾きが小さくなったのは、強制変位による引張で荷重が増加し、試験片が溶接部に引っ張られて治具間を滑り、鋼板を伝わる荷重を緩和して荷重増加は小さくなることによると考えられる。
また、20mm程度変位後荷重が急峻に立ち上がったのは、その領域での傾きが、発明例の荷重変位曲線の傾きに近いことから、治具間の試験片滑りが増加していくと、試験片の貫通孔の縁がボルトに接触し、試験片の滑りが止まり、試験片が滑らない状況で変形しながら荷重を受けるように変化したためと考えられる。
本発明によれば、スポット溶接十字継手を押え金に溶接して固定したので、スポット溶接十字継手と引張試験用治具の間の滑りを抑制でき、荷重変位曲線の荷重の立ち上がり方の再現性を向上させることができる。よって、本発明は、産業上の利用可能性が高いものである。
1 試験片
2 金属板(鋼板)
2a、2b 貫通孔
3 金属板(鋼板)
3a、3b 貫通孔
4 溶接部
5 治具
5a 直方体形状部
5b 軸
6a、6b 押え金
7a、7b ボルト
8 治具
8a 直方体形状部
8b 軸
9a、9b 押え金
10a、10b ボルト
11 レーザ光
12 レーザ溶接ビード

Claims (1)

  1. 金属板を十字形に重ね合わせてスポット溶接された継手の引張試験方法において、
    前記継手を押え金に溶接して固定し、
    前記継手に治具を重ね、前記押え金と当該治具との間をボルトで締め付け、
    前記治具を介して前記継手の剥離方向に引張荷重を負荷する
    ことを特徴とするスポット溶接十字継手の引張試験方法。
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