JP2017125474A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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一 片岡
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英亮 鵜飼
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守康 後藤
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Abstract

【課題】 低圧から高圧まで燃料の噴射が可能な外開式の燃料噴射弁を提供する。【解決手段】 燃料噴射弁1は、噴孔110及び噴孔110の外側開口の周囲に形成される弁座112を有するノズルボディ10、固定コア20の噴孔110とは反対側に往復移動可能に設けられる可動コア24、弁座112に当接可能に設けられるニードル30、可動コア24と固定コア20との間に設けられ可動コア24と当接可能な第二鍔部42、可動コア24を噴孔110とは反対の方向に付勢可能な第二付勢部52、及び、可動コア24を噴孔110の方向に付勢可能な第三付勢部53を備える。可動コア20がノズルボディ10内の所定の位置に停止しニードル30と弁座112とが当接しているとき、第二鍔部42の噴孔110とは反対側の端面421と可動コア24の噴孔110側の端面245との間には隙間Sp1が形成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、「エンジン」という)に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に関する。
従来、噴孔の外側開口の周囲に弁座を有し、当該弁座に当接しているニードルが外部に押し出されると噴孔を開き燃料を噴射する外開式の燃料噴射弁が知られている。例えば、特許文献1には、噴孔及び噴孔の外側開口の周囲に形成される弁座を有するハウジング、ハウジング内に往復移動可能に設けられ弁座に当接可能な円錐台形状のシール部を有するニードル、ニードルを駆動可能な駆動部などを備える外開式の燃料噴射弁が記載されている。
米国特許出願公開第2014/0306136号明細書
近年、窒素酸化物などの環境汚染物質の排出量の低減や燃費の向上を目的として、燃料噴射弁の噴射圧を高くすることが望まれている。特許文献1に記載の燃料噴射弁では、ハウジング内の高圧の燃料がニードルをハウジングの外部に押し出すことを防止するためにニードルのシール部が設けられている側とは反対側の端部に内容積を変更可能な液密室を形成するベローズが設けられている。しかしながら、ハウジング内の燃料圧力を高くするとベローズの強度を強くする必要があるため、開弁するときにニードルを外部に押し出す力、いわゆる、開弁力を大きくしないと開弁できない。また、ベローズを用いない場合、高圧の燃料によってニードルが外部に押し出されないようにニードルを噴孔とは反対の方向に付勢する付勢部材の付勢力を比較的大きくする必要がある。しかしながら、当該付勢部材の付勢力を大きくすると、低圧の燃料を噴射する場合、開弁力を大きくしないと開弁できない。このため、開弁力を発生する駆動部の体格が大きくなるおそれがある。
本発明の目的は、低圧から高圧まで燃料の噴射が可能な外開式の燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、燃料噴射弁であって、ハウジング、固定コア、可動コア、コイル、ニードル部材、第一支持部、当接部、第一付勢部、第二付勢部、及び、第三付勢部を備える。
ハウジングは、燃料を噴射可能な噴孔、及び、噴孔の外側開口の周囲に形成される弁座を有する。
可動コアは、ハウジングに固定される固定コアの噴孔とは反対側に往復移動可能に設けられる。
コイルは、通電されると固定コアと可動コアとを通る磁気回路を形成する。
ニードル部材は、ハウジングに対して往復移動可能に設けられ、噴孔に挿通される軸部及び軸部のハウジングの外部に突出可能な一端に設けられ弁座に当接可能なシール部を有する。ニードル部材は、シール部が弁座に当接すると噴孔を介したハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを規制し、シール部が弁座から離間すると噴孔を介したハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを許容する。
第一支持部は、固定コアの噴孔側にニードル部材と一体に往復移動可能に設けられる。
当接部は、可動コアと固定コアとの間にニードル部材と一体に往復移動可能に設けられ、可動コアと当接可能である。
第一付勢部は、一端が第一支持部の噴孔側の端面に当接し、ニードル部材を噴孔とは反対の方向に付勢可能である。
第二付勢部は、可動コアと固定コアとの間に設けられ、可動コアを噴孔とは反対の方向に付勢可能である。
第三付勢部は、可動コアを噴孔側の方向に付勢可能である。
本発明の燃料噴射弁では、可動コアがハウジング内の所定の位置に停止しシール部と弁座とが当接しているとき、当接部の噴孔とは反対側の端面と可動コアの噴孔側の端面との間には隙間が形成される。
外開式の燃料噴射弁では、ハウジング内の燃料圧力が比較的高くてもシール部が弁座から離間しないようにするため、ニードル部材を噴孔とは反対方向に付勢する付勢部は比較的大きい付勢力を有している。本発明の燃料噴射弁では、コイルに通電すると可動コアは、当接部の噴孔とは反対側の端面と可動コアの噴孔側の端面との間の隙間を加速しつつ移動する。これにより、可動コアと衝突する当接部に加速による比較的大きな作用力が作用するため、第一付勢部が比較的大きい付勢力を有していても開弁することができる。このように、本発明の燃料噴射弁では、第一付勢部の付勢力を比較的高い燃料圧力に対抗可能な付勢力としつつ、ハウジング内の燃料圧力が比較的低い場合でも隙間を加速する可動コアの慣性力によって第一付勢部の付勢力に抗して開弁することができる。したがって、本発明の燃料噴射弁では、低圧から高圧まで燃料を噴射することができる。
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の作用を説明する断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の作用を説明する断面図であって、図2とは異なる作用を説明する断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の作用を説明する断面図であって、図2、3とは異なる作用を説明する断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁が噴射可能な燃料圧力の範囲を示す特性図である。 本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第五実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第六実施形態による燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第七実施形態による燃料噴射弁の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁を図1〜5に基づいて説明する。図1には、第一実施形態による燃料噴射弁1の断面図を示す。なお、図1〜4には、ニードル30がノズルボディ10の外部に突出し弁座112から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル30が弁座112に当接する方向である閉弁方向を図示する。
燃料噴射弁1は、図示しない直噴式エンジンの燃料噴射装置に用いられ、燃料としてのガソリンを直噴式エンジンのシリンダ内に噴射供給する。燃料噴射弁1は、「ハウジング」としてノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、「第一ニードル部材」としてのニードル30、「第二ニードル部材」としてのロッド35、「第一支持部」としての第一鍔部41、「当接部」としての第二鍔部42、「第一付勢部」としての第一スプリング51、第二付勢部52、第三付勢部53などを備える。ニードル30及びロッド35は、特許請求の範囲に記載の「ニードル部材」に相当する。
ノズルボディ10は、第一筒部材11、第二筒部材12、第三筒部材13、第四筒部材14、第一ホルダ15、第二ホルダ16などを有する。第一筒部材11、第二筒部材12、第三筒部材13及び第四筒部材14は、いずれも断面が略円形状の部材であって、第一筒部材11、第二筒部材12、第三筒部材13、第四筒部材14の順に同軸となるよう配置されている。
第一筒部材11は、有底筒状に形成されている。第一筒部材11は、燃料噴射弁1の一端に設けられる。第一筒部材11は、底部111に噴孔110を有する。第一筒部材11は、噴孔110の外側開口の周囲に弁座112を有する。弁座112は、第一筒部材11の内側から外側に向かって内径が大きくなるよう形成されている。
第一筒部材11は、内径が比較的小さいガイド部113を有する。ガイド部113は、ニードル30の外壁が摺動可能な内壁面114を有する。
第一筒部材11は、底部111とは反対側の端部115の外径が第二筒部材12の第一筒部材11側の内径より小さくなるよう形成されている。
第二筒部材12は、両側に開口を有する略筒状に形成されている。第二筒部材12は、第一筒部材11の底部111とは反対側に設けられている。第二筒部材12は、第一筒部材11側の端部121が第一筒部材11の端部115を内部に収容しつつ端部115と嵌合可能なよう形成されている。これにより、第一筒部材11と第二筒部材12との中心軸合わせを容易に行うことが可能である。
第二筒部材12は、内径が比較的小さいガイド部123を有する。ガイド部123は、ニードル30の外壁が摺動可能な内壁面124を有する。
第二筒部材12は、第二筒部材12の第一筒部材11とは反対側の端部122の内径が端部121の内径に比べ大きくなるよう形成されている。端部122には固定コア20が設けられている。
第三筒部材13は、固定コア20の第二筒部材12とは反対側に設けられる略円環状の部材である。第三筒部材13は、非磁性材料から形成されている。
第四筒部材14は、両側に開口を有する筒状に形成されている。第四筒部材14は、第三筒部材13の固定コア20とは反対側に設けられる。第四筒部材14の固定コア20側の端部141は、内部に可動コア24を往復移動可能に収容している。
第四筒部材14は、内径が比較的小さいガイド部142を有する。ガイド部142は、後述するロッド35の外壁が摺動可能な内壁面144を有する。また、ガイド部142は、ガイド部142の噴孔110とは反対側と噴孔110側とを連通する貫通孔143を有する。
第四筒部材14は、固定コア20とは反対側の端部145に通孔140を有する。通孔140は、ノズルボディ10内に燃料が流入する流入口となる。端部145には、通孔140を介してノズルボディ10内に流入する燃料に含まれる異物を除去可能なフィルタ146が設けられている。
第一ホルダ15は、固定コア20、第三筒部材13及び第四筒部材14の径方向外側に設けられる。第一ホルダ15は、固定コア20、第三筒部材13及び第四筒部材14が同軸となるようこれらを支持する。第一ホルダ15は、内部にコイル28を有する。第一ホルダ15は、コイル28に供給される電力を受電可能なコネクタ151を有する。
第二ホルダ16は、第一ホルダ15及び第二筒部材12の径方向外側に設けられる。第二ホルダ16は、第一ホルダ15及び第二筒部材12が同軸となるようこれらを支持する。
固定コア20は、略円柱状に形成され、第二筒部材12と第三筒部材13との間に設けられている。固定コア20は、ノズルボディ10に固定されている。固定コア20は、ノズルボディ10の中心軸CA10に沿う方向に固定コア20を貫通する貫通孔201、202、203を有する。貫通孔201は、ロッド35が挿通されている。貫通孔201は、噴孔110とは反対側において固定コア20が有する窪み204に連通している。貫通孔202、203は、貫通孔201の径外方向に形成されている。貫通孔202、203は、固定コア20の噴孔110とは反対側と噴孔110側との間を流れる燃料の流路となる。
固定コア20は、径方向外側の噴孔110側の端部205の内径が第二筒部材12の端部122の内径に比べ小さくなるよう形成されている。端部205は、端部122と嵌合可能なよう形成されている。これにより、第二筒部材12と固定コア20との中心軸合わせを容易に行うことが可能である。
可動コア24は、略円柱状に形成され、固定コア20の噴孔110とは反対側において往復移動可能に設けられる。可動コア24は、ノズルボディ10の中心軸CA10に沿う方向に貫通する貫通孔241、242、243を有する。貫通孔241は、ロッド35が挿通されている。貫通孔241は、噴孔110とは反対側において可動コア24が有する窪み244と連通している。貫通孔242、243は、貫通孔241の径外方向に形成されている。貫通孔242、243は、可動コア24の噴孔110とは反対側と噴孔110側との間を流れる燃料の流路となる。
コイル28は、固定コア20及び可動コア24の径外方向に設けられる。コイル28は、コネクタ151と電気的に接続している。コイル28は、通電されると、固定コア20と可動コア24との間に磁気吸引力を発生する磁気回路を形成する。
ニードル30は、第一筒部材11内及び第二筒部材12内に往復移動可能に収容されている略棒状の部材である。ニードル30は、本体部300及びシール部31などを有する。
本体部300は、棒状に形成され、噴孔110に挿通されている。本体部300の噴孔110側の一端は、ノズルボディ10の外部に突出可能に形成されている。
シール部31は、本体部300の噴孔110側の一端に設けられる。シール部31は、ノズルボディ10の外部に位置している。シール部31は、ノズルボディ10の内側から外側に向かうにつれて外径が大きくなる略円錐台状に形成されている。シール部31の円錐面311は、弁座112に当接可能である。
ニードル30は、シール部31の固定コア20側に大径部32、33を有する。大径部32の径外方向の外壁面321は、第一筒部材11が有するガイド部113の内壁面114に摺動可能に形成されている。大径部33の径外方向の外壁面331は、第二筒部材12が有するガイド部123の内壁面124に摺動可能に形成されている。これらにより、ニードル30の中心軸CA10に沿った方向の移動が案内される。ニードル30のシール部31とは反対側の端部34には第一鍔部41が設けられている。
ニードル30は、円錐面311と弁座112とが当接すると噴孔110を介したノズルボディ10の内部と外部との間の燃料の流れを規制する。また、円錐面311と弁座112とが離間すると噴孔110を介したノズルボディ10の内部と外部との間の燃料の流れを許容する。
第一鍔部41は、固定コア20の噴孔110側に設けられる略円環状の部材である。第一鍔部41は、ニードル30の端部34の径外方向にニードル30と一体に往復移動可能に設けられている。第一鍔部41の噴孔110側の「第一支持部の噴孔側の端面」としての端面411には、第一スプリング51の一端が当接している。
第一スプリング51は、他端が第二筒部材12の段差面125に当接している。第一スプリング51は、ニードル30を噴孔110とは反対の方向に付勢可能である。
ロッド35は、ニードル30の噴孔110とは反対側に設けられる略棒状の部材である。第一実施形態のロッド35は、燃料噴射弁1の組立時にはニードル30と別体に形成されているが、実使用時にはニードル30と一体に往復移動可能となる。すなわち、ロッド35のニードル30側の端部36は、ニードル30の端部34と接合されている。ロッド35は、固定コア20の貫通孔201及び可動コア24の貫通孔241に挿通され、固定コア20及び可動コア24に対して往復移動可能である。ロッド35の噴孔110とは反対側の「ニードル部材の噴孔とは反対側の端部」としての端部37は、径外方向の外壁面371がガイド部142の内壁面144に摺動可能に形成されている。
第二鍔部42は、ロッド35の径外方向であって、固定コア20と可動コア24との間に位置している。第二鍔部42は、ロッド35と一体に移動可能である。第二鍔部42は、噴孔110とは反対側の「当接部の噴孔側の端面」としての端面421が可動コア24の噴孔110側の「可動コアの噴孔側の端面」としての端面245に当接可能に形成されている。
第二付勢部52は、「コア当接部材」としてのカップ状部材521、及び、「固定コア用付勢部材」としての第二スプリング522などを有する。
カップ状部材521は、第二鍔部42の噴孔110側に位置する底部523、及び、底部523の周縁部から可動コア24の方向に延びるよう形成されている円筒部524を有する。カップ状部材521は、第二鍔部42を収容している。
底部523は、内底面525が第二鍔部42の噴孔110側の「当接部の噴孔側の端面」としての端面422に当接可能に形成されている。
円筒部524の噴孔110とは反対側の端面526は、可動コア24の端面245に当接している。円筒部524は、中心軸CA10に沿う方向の長さが第二鍔部42の中心軸CA10に沿う方向の長さに比べ長くなるよう形成されている。これにより、第二鍔部42は、カップ状部材521の内部を往復移動可能である。
第二スプリング522は、一端が底部523の噴孔110側の外底面527に当接している。他端は、固定コア20の窪み204の内底面206に当接している。第二スプリング522は、カップ状部材521を介して可動コア24を噴孔110とは反対の方向に付勢可能である
第三付勢部53は、「第二支持部」としての第三鍔部531、「ニードル用付勢部材」としての噴孔側スプリング532、「可動コア用付勢部材」としての通孔側スプリング533などを有する。第三付勢部53は、可動コア24の固定コア20とは反対側に設けられている。
第三鍔部531は、ロッド35の径外方向にロッド35と一体に移動可能に設けられている。
噴孔側スプリング532は、一端が第三鍔部531の噴孔110側の「第二支持部の噴孔側の端面」としての端面534に当接している。他端は、可動コア24の窪み244の「固定コアの噴孔とは反対側の端面」としての内底面246に当接している。噴孔側スプリング532は、可動コア24を噴孔110側に付勢しつつ第三鍔部531を介してロッド35を噴孔110とは反対の方向に付勢している。
通孔側スプリング533は、一端が第四筒部材14の段差面147に当接している。他端は、第三鍔部531の噴孔110とは反対側の「第二支持部の噴孔とは反対側の端面」としての端面535に当接している。通孔側スプリング533は、第三鍔部531を介してロッド35を噴孔110側に付勢している。また、通孔側スプリング533は、第三鍔部531及び噴孔側スプリング532を介して可動コア24を噴孔110側に付勢している。通孔側スプリング533の付勢力は、第一スプリング51の付勢力に比べて小さい。
燃料噴射弁1では、通孔140からノズルボディ10の内部に流入する燃料は、第四筒部材14の貫通孔143、第四筒部材14と可動コア24との間、可動コア24の貫通孔242、243、固定コア20の貫通孔202、203、第二筒部材12の内部、第一筒部材11の内部を通って噴孔110まで流れる。すなわち、これらの燃料が流れる経路が燃料噴射弁1の燃料通路となる。
次に、燃料噴射弁1の作用について図2〜4を参照して説明する。
コイル28に電力が供給されていないとき、すなわち、コイル28の周囲に固定コア20と可動コア24とを通る磁気回路が形成されていないとき、固定コア20と可動コア24との間には磁気吸引力が発生していない。これにより、図2に示すように、可動コア24は、固定コア20から離間した位置にある。図2の状態における可動コア24の位置を特許請求の範囲に記載の「所定の位置」とする。また、ロッド35は、通孔側スプリング533の付勢力によって噴孔110側に付勢されている。このとき、第二鍔部42は、図2に示すように、カップ状部材521の内底面525に当接しているため、第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245との間には隙間Sp1が形成されている。
次に、コイル28に電力が供給されると、コイル28の周囲に固定コア20と可動コア24とを通る磁気回路が形成される。磁気回路が形成されると固定コア20と可動コア24との間に磁気吸引力が発生するため、可動コア24は、固定コア20の方向(図3の白抜き矢印D3の方向)に移動する。可動コア24は、隙間Sp1の中心軸CA10に沿う方向の距離を移動した後、図3に示すように、第二鍔部42に衝突する。このとき、可動コア24は、隙間Sp1の中心軸CA10に沿う方向の距離を磁気吸引力によって加速しつつ移動しているため、可動コア24が第二鍔部42に衝突するときに第二鍔部42に作用する力は比較的大きくなる。
図4に示すように、第二鍔部42に衝突した可動コア24が固定コア20との磁気吸引力によってさらに固定コア20の方向(図4の白抜き矢印D41の方向)に移動すると、第二鍔部42が設けられているロッド35が噴孔110の方向(図4の白抜き矢印D42の方向)に移動する。これにより、ロッド35と接合しているニードル30は、シール部31がノズルボディ10の外部に押し出されるよう移動し、シール部31の円錐面311が弁座112から離間する。円錐面311と弁座112とが離間すると、噴孔110の燃料は、弁座112に沿ってノズルボディ10の外部に噴射される。
コイル28への電力の供給が停止すると、固定コア20と可動コア24との間に磁気吸引力がなくなる。カップ状部材521と当接している可動コア24は、カップ状部材521を介した第二スプリング522の付勢力によって噴孔110とは反対の方向に移動する。カップ状部材521が噴孔110とは反対の方向に移動すると、第二鍔部42が可動コア24から離間する。可動コア24がさらに噴孔110とは反対の方向に移動すると、カップ状部材521の内底面525と第二鍔部42の端面422とが当接する。内底面525と端面422とが当接したまま可動コア24がさらに噴孔110とは反対の方向に移動すると、ロッド35が噴孔110と反対の方向に移動する。これにより、ロッド35に接合しているニードル30が閉弁方向に移動し円錐面311と弁座112とが当接すると、噴孔110からの燃料の噴射が終了する。
このように、燃料噴射弁1では、コイル28への電力の供給を制御することによって噴孔110からの燃料の噴射を制御する。
外開式の燃料噴射弁である燃料噴射弁1では、開弁するとき、可動コア24は、第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245との間の隙間Sp1を加速しつつ移動する。
ここで、出願人らによる燃料噴射弁1についての実験結果を図5に示す。図5には、燃料噴射弁1における燃料噴射が可能な燃料圧力の範囲についての実験結果Ex1を示している。また、図5には、比較例として、可動コアが加速しつつニードルに衝突しない外開式の燃料噴射弁の実験結果Ex0を示す。図5の縦軸は、燃料圧力を示す。
図5に示す実験結果Ex0から比較例としての外開式の燃料噴射弁の燃料噴射が可能な燃料圧力は、燃料圧力P0から燃料圧力Ph0までの圧力範囲(実験結果Ex0の斜線部分)となる。これは、比較的高圧での燃料噴射を可能とするためにシール部を有するニードルを噴孔とは反対の方向に付勢する付勢部材の付勢力を大きくしているためである。付勢部材の付勢力を大きくすると、比較的低圧での燃料噴射を行うためにニードルに作用させる作用力、いわゆる、開弁力が当該付勢部材の付勢力に抗することが可能程度に大きくないと開弁することができない。
一方、図5に示す実験結果Ex1から燃料噴射弁1の燃料噴射が可能な燃料圧力は、燃料圧力P0より低い燃料圧力P1から燃料圧力Ph0までの圧力範囲(実験結果Ex1の斜線部分)となる。これは、可動コア24と衝突する第二鍔部42に可動コア24の加速による比較的大きな力を作用させることができるためである。可動コア24との衝突によって第二鍔部42に作用する力が第一スプリング51の付勢力などニードル30を閉弁方向に付勢する作用力に比べ大きくなり、第二鍔部42と一体に往復移動するロッド35及びニードル30を開弁方向に移動することができる。これにより、燃料噴射弁1の燃料噴射が可能な燃料圧力の範囲は、比較例の燃料噴射弁に比べて低圧側に広くなる。
このように、燃料噴射弁1では、第一スプリング51の付勢力を比較的高い燃料圧力に対抗可能な付勢力としつつ、ノズルボディ10内の燃料圧力が比較的低い場合でも隙間Sp1を加速する可動コア24の慣性力によって第一スプリング51の付勢力に抗して開弁することができる。したがって、燃料噴射弁1は、低圧から高圧まで燃料を噴射することができる。
また、可動コアが加速しつつニードルに衝突しない燃料噴射弁を燃料噴射弁1と同じ燃料圧力の範囲で駆動させる場合、コイルの大型化などによって固定コアと可動コアとの間に発生する磁気吸引力を大きくする必要がある。これに比べて、燃料噴射弁1では、コイル28の体格を大きくすることなく低圧でも開弁することができるため、燃料噴射弁1の体格を小さくすることができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による燃料噴射弁を図6に基づいて説明する。第二実施形態は、第三付勢部の構成が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による燃料噴射弁2の断面図を図6に示す。燃料噴射弁2は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、ロッド35、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、第二付勢部52、第三付勢部63などを備える。
第三付勢部63は、第三鍔部531、噴孔側スプリング532、「可動コア用付勢部材」としての通孔側スプリング633などを有する。第三付勢部63は、可動コア24の固定コア20とは反対側に設けられている。
通孔側スプリング633は、一端が第四筒部材14の段差面147に当接している。他端は、可動コア24の噴孔110とは反対側の端面247に当接している。通孔側スプリング633は、可動コア24を噴孔110側に直接付勢している。通孔側スプリング633の付勢力は、第一スプリング51の付勢力に比べて小さい。
燃料噴射弁2では、通孔側スプリング633が可動コア24を噴孔110の方向に直接付勢している。燃料噴射弁2は、この構成において第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245との間に隙間Sp1を形成している。したがって、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による燃料噴射弁を図7に基づいて説明する。第三実施形態は、第三付勢部の構成が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による燃料噴射弁3の断面図を図7に示す。燃料噴射弁3は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、ロッド35、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、第二付勢部52、第三付勢部73などを備える。
第三付勢部73は、第三鍔部531、及び、噴孔側スプリング532などを有する。すなわち、燃料噴射弁3は、第一実施形態の第三付勢部53と異なり、第一実施形態の通孔側スプリングを有していない。
燃料噴射弁3では、噴孔側スプリング532が可動コア24を噴孔110側に付勢しつつ第三鍔部531を介してロッド35を噴孔110とは反対側に付勢している。燃料噴射弁3は、この構成において第二鍔部42の噴孔110とは反対側の端面421と可動コア24の端面245との間に隙間Sp1を形成している。したがって、第三実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、第一実施形態と異なり、第三付勢部732は、第一実施形態の通孔側スプリングを有していないため、燃料噴射弁3を製造する部品点数を低減することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による燃料噴射弁を図8に基づいて説明する。第四実施形態は、第三付勢部の構成が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による燃料噴射弁4の断面図を図8に示す。燃料噴射弁3は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、ロッド35、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、第二付勢部52、「第三付勢部」及び「可動コア用付勢部材」としての通孔側スプリング833などを備える。すなわち、燃料噴射弁4は、第一実施形態の第三付勢部53と異なり、第一実施形態の第三鍔部及び噴孔側スプリングを有していない。
通孔側スプリング833は、一端が第四筒部材14の段差面147に当接している。他端は、可動コア24の噴孔110とは反対側の端面247に当接している。通孔側スプリング833は、可動コア24を噴孔110側に付勢している。通孔側スプリング833の付勢力は、第一スプリング51の付勢力に比べて小さい。
燃料噴射弁4では、通孔側スプリング833が直接可動コア24を噴孔110の方向に付勢している。燃料噴射弁4は、この構成において第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245との間に隙間Sp1を形成している。したがって、第四実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、第一実施形態と異なり、第一実施形態の第三鍔部及び噴孔側スプリングを有していないため、燃料噴射弁4を製造する部品点数を低減することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態による燃料噴射弁を図9に基づいて説明する。第五実施形態は、第二付勢部の構成及びニードルとロッドとの関係が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第五実施形態による燃料噴射弁5は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、「第二ニードル部材」としてのロッド95、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、「固定コア用付勢部材」としての第二スプリング922、「第二支持部」としての第三鍔部56、「第三付勢部材」としての噴孔側スプリング57、「第四付勢部材」としての通孔側スプリング58などを備える。すなわち、燃料噴射弁5は、第一実施形態の第二付勢部52と異なり、第一実施形態のカップ状部材を有していない。
ロッド95は、ニードル30の噴孔110とは反対側に設けられる略棒状の部材である。第五実施形態のロッド95は、ニードル30と別体に往復移動可能に設けられている。ロッド95の噴孔110側の端部96は、ニードル30の端部34が有する「第一ニードル部材の第二ニードル部材側の端面」としての当接面341に当接可能な「第二ニードル部材の第一ニードル部材側の端面」としての当接面961を有する。
ロッド95は、固定コア20の貫通孔201及び可動コア24の貫通孔241に挿通され、固定コア20及び可動コア24に対して往復移動可能である。ロッド95の噴孔110とは反対側の端部97は、径外方向の外壁面971がガイド部142の内壁面144に摺動可能に形成されている。ロッド95の径外方向には、ロッド95と一体に移動可能な第二鍔部42及び第三鍔部56が設けられている。
第二スプリング922は、一端が可動コア24の噴孔110側の端面245に当接している。他端は、固定コア20が有する窪み204の内底面206に当接している。第二スプリング922は、可動コア24を噴孔110とは反対の方向に付勢可能である。
第三鍔部56は、ロッド95の径外方向にロッド95と一体に移動可能に設けられている。
噴孔側スプリング57は、一端が第三鍔部56の噴孔110側の端面に当接している。他端は、可動コア24が有する窪み244の「固定コアの噴孔とは反対側の端面」としての内底面246に当接している。噴孔側スプリング57は、可動コア24を噴孔110側に付勢しつつロッド95を噴孔110とは反対側に付勢している。
通孔側スプリング58は、一端が第四筒部材14の段差面147に当接している。他端は、第三鍔部56の噴孔110とは反対側の端面に当接している。通孔側スプリング58は、ロッド95を噴孔110側に付勢している。また、通孔側スプリング58は、第三鍔部56及び噴孔側スプリング57を介して可動コア24を噴孔110側に付勢している。通孔側スプリング58の付勢力は、第一スプリング51の付勢力に比べて小さい。
燃料噴射弁5では、コイル28に電力が供給されておらず、かつ、可動コア24が固定コア20から離間した所定の位置にあって円錐面311と弁座112とが当接しているとき、第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245とは当接している一方、当接面341と当接面961との間に隙間Sp2が形成されている。これにより、コイル28に電力が供給され可動コア24が噴孔110の方向に移動すると、ロッド95も噴孔110の方向に移動する。噴孔110の方向に移動するロッド95は、隙間Sp2の中心軸CA10に沿う方向の距離を磁気吸引力によって加速しつつニードル30に衝突する。これにより、ニードル30には比較的大きな開弁力が作用するため、第一スプリング51の付勢力を比較的高い燃料圧力に対抗可能な付勢力としつつ、燃料圧力が比較的低圧の場合でも開弁することができる。したがって、第五実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、燃料噴射弁6は、第一実施形態の第二付勢部52と異なり、第一実施形態のカップ状部材を有していないため、燃料噴射弁6を製造する部品点数を低減することができる。
(第六実施形態)
次に、本発明の第六実施形態による燃料噴射弁を図10に基づいて説明する。第六実施形態は、第二付勢部の構成が第一実施形態と異なる。なお、第五実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第六実施形態による燃料噴射弁6は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、「第二ニードル部材」としてのロッド95、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、第二付勢部52、第三付勢部53などを備える。
ロッド95は、第五実施形態による燃料噴射弁5が備えるロッド95と同じ構成を有する。すなわち、燃料噴射弁6が備えるロッド95もニードル30とは別体に往復移動可能に形成され、噴孔110側の端部96は、ニードル30の端部34が有する当接面341に当接可能に当接面961を有する。
燃料噴射弁6では、コイル28に電力が供給されておらず、かつ、可動コア24が固定コア20から離間した所定の位置にあって円錐面311と弁座112とが当接しているとき、第二鍔部42の端面421と可動コア24の端面245との間に隙間Sp1、及び、当接面341と当接面961との間に隙間Sp2が形成されている。これにより、コイル28に電力が供給されると、最初に隙間Sp1の中心軸CA10に沿う方向の距離を加速しつつ噴孔110の方向に移動する可動コア24が第二鍔部42に衝突する。さらに、第二鍔部42と可動コア24との衝突によって噴孔110の方向に移動するロッド95は、隙間Sp2の中心軸CA10に沿う方向の距離を加速しつつニードル30に衝突する。これにより、ニードル30には第一実施形態や第五実施形態に比べ大きな開弁力が作用するため、第一スプリング51の付勢力を比較的高い燃料圧力に対抗可能な付勢力としつつ、燃料圧力が比較的低圧の場合でも開弁することができる。したがって、第六実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともにさらに開弁可能な圧力範囲を広げることができる。
(第七実施形態)
次に、本発明の第七実施形態による燃料噴射弁を図11に基づいて説明する。第七実施形態は、ロッドの形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
燃料噴射弁7は、ノズルボディ10、固定コア20、可動コア24、コイル28、ニードル30、「第二ニードル部材」としてのロッド85、第一鍔部41、第二鍔部42、第一スプリング51、第二付勢部52、第三付勢部53などを備える。
ロッド85は、ニードル30の噴孔110とは反対側に設けられる略棒状の部材である。第七実施形態のロッド85は、燃料噴射弁7の組立時にはニードル30と別体に形成されているが、実使用時にはニードル30と一体に往復移動可能に形成されている。すなわち、ロッド85のニードル30側の端部86は、ニードル30の端部34と接合されている。ロッド85は、固定コア20の貫通孔201及び可動コア24の貫通孔241に挿通され、固定コア20及び可動コア24に対して往復移動可能である。ロッド85の噴孔110とは反対側の端部87は、径外方向の外壁面871がガイド部142の内壁面144に摺動可能に形成されている。ロッド85の径外方向には、ロッド95と一体に移動可能な第二鍔部42及び第三付勢部53の第三鍔部531が設けられている。
ロッド85は、噴孔110とは反対側と噴孔110側とを連通する「燃料通路」としての連通路850を有している。連通路850は燃料が流れる燃料流路となる。
燃料噴射弁7では、連通路850を介して通孔140から流入する燃料が噴孔110に向かって流れる。これにより、第七実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、噴孔110から比較的多くの量の燃料を噴射することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、ニードル及びロッドは、「第一支持部」としての第一鍔部、「当接部」としての第二鍔部、及び、「第二支持部」としての第三鍔部を有するとした。しかしながら、「第一支持部」、「当接部」、及び、「第二支持部」の形状はこれに限定されない。大径部と小径部との組み合わせにおける段差面によってスプリングとの当接や可動コアとの当接などが行われてもよい。
第一〜三実施形態では、ニードルとロッドとは接合されているとした。しかしながら、第五実施形態のように、ニードルとロッドとが別体に形成されていてもよく、この場合、可動コアが固定コアから離間した所定の位置にあって円錐面と弁座とが当接しているとき、ニードルとロッドとの間に隙間が形成されていてもよい。
第二〜六実施形態において、第七実施形態のように、燃料が流れる連通路をロッドが有していてもよい。また、ロッドの連通路と連通しロッドの噴孔とは反対側と第二筒部材の内部とを連通する連通路をニードルが有してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、3、4、5、6、7・・・燃料噴射弁
20・・・固定コア
24・・・可動コア
245・・・端面(可動コアの噴孔側の端面)
30・・・ニードル(ニードル部材、第一ニードル部材)
35、85、95・・・ロッド(ニードル部材、第二ニードル部材)
42・・・第二鍔部(当接部)
422・・・端面(当接部の噴孔とは反対側の端面)
51・・・第一スプリング(第一付勢部)
52・・・第二付勢部
53・・・第三付勢部

Claims (13)

  1. 燃料を噴射可能な噴孔(110)、及び、前記噴孔の外側開口の周囲に形成される弁座(112)を有するハウジング(10)と、
    前記ハウジングに固定される固定コア(20)と、
    前記固定コアの前記噴孔とは反対側に往復移動可能に設けられる可動コア(24)と、
    通電されると前記固定コアと前記可動コアとを通る磁気回路を形成するコイル(28)と、
    前記ハウジングに対して往復移動可能に設けられ、前記噴孔に挿通される軸部(300)、及び、前記軸部の前記ハウジングの外部に突出可能な一端に設けられ前記弁座に当接可能なシール部(31)を有し、前記シール部が前記弁座に当接すると前記噴孔を介した前記ハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを規制し、前記シール部が前記弁座から離間すると前記噴孔を介した前記ハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを許容するニードル部材(30、35、85、95)と、
    前記固定コアの前記噴孔側に前記ニードル部材と一体に往復移動可能に設けられる第一支持部(41)と、
    前記可動コアと前記固定コアとの間に前記ニードル部材と一体に往復移動可能に設けられ前記可動コアと当接可能な当接部(42)と、
    一端が前記第一支持部の前記噴孔側の端面(411)に当接し、前記ニードル部材を前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な第一付勢部(51)と、
    前記可動コアと前記固定コアとの間に設けられ、前記可動コアを前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な第二付勢部(52)と、
    前記可動コアを前記噴孔の方向に付勢可能な第三付勢部(53、63、73、833)と、
    を備え、
    前記可動コアが前記ハウジング内の所定の位置に停止し前記シール部と前記弁座とが当接しているとき、前記当接部の前記噴孔とは反対側の端面(422)と前記可動コアの前記噴孔側の端面(245)との間には隙間(Sp1)が形成される燃料噴射弁。
  2. 前記第二付勢部は、前記可動コアの前記噴孔側の端面に当接しつつ前記当接部の前記噴孔側の端面(421)に当接可能なコア当接部材(521)、及び、前記固定コアと前記コア当接部材との間に設けられ一端が前記固定コアの前記噴孔とは反対側の端面(246)に当接し前記コア当接部材を介して前記可動コア及び前記ニードル部材を前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な固定コア用付勢部材(522)を有する請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記第三付勢部は、前記ニードル部材の前記噴孔とは反対側の端部(37)に前記ニードル部材と一体に移動可能に設けられ第二支持部(531)、及び、前記第二支持部と前記可動コアとの間に設けられ一端が前記第二支持部の前記噴孔側の端面(534)に当接し前記第二支持部と前記可動コアとが離れる方向に前記第二支持部と前記可動コアとを付勢可能なニードル用付勢部材(532)を有する請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記第三付勢部は、一端が前記第二支持部の前記噴孔とは反対側の端面(535)に当接し前記第二支持部及び前記ニードル用付勢部材を介して前記可動コアを前記噴孔の方向に付勢可能な可動コア用付勢部材(533)をさらに有する請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記第三付勢部は、一端が前記可動コアの前記噴孔とは反対側の端面(247)に当接し前記可動コアを前記噴孔側の方向に付勢可能な可動コア用付勢部材(633)をさらに有する請求項3に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記ニードル部材は、前記シール部を有する第一ニードル部材(30)と、前記第一ニードル部材とは別体に設けられ前記当接部及び前記第二支持部が設けられる第二ニードル部材(35、85、95)とから形成される請求項3〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記可動コアが前記ハウジング内の所定の位置に停止し前記シール部と前記弁座とが当接しているとき、前記第一ニードル部材の前記第二ニードル部材側の端面(341)と前記第二ニードル部材の前記第一ニードル部材側の端面(961)との間には隙間(Sp2)が形成される請求項6に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記第三付勢部は、一端が前記可動コアの前記噴孔とは反対側の端面に当接している可動コア用付勢部材(833)である請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記ニードル部材は、前記可動コアの前記噴孔とは反対側と前記固定コアの前記噴孔側とを連通する燃料通路(850)を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  10. 燃料を噴射可能な噴孔(110)、及び、前記噴孔の外側開口の周囲に形成される弁座(112)を有するハウジング(10)と、
    前記ハウジングに固定される固定コア(20)と、
    前記固定コアの前記噴孔とは反対側に往復移動可能に設けられる可動コア(24)と、
    通電されると前記固定コアと前記可動コアとを通る磁気回路を形成するコイル(28)と、
    前記ハウジング内に往復移動可能に設けられ、前記弁座に当接可能なシール部(31)を有し、前記シール部が前記弁座に当接すると前記噴孔を介した前記ハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを規制し、前記シール部が前記弁座から離間すると前記噴孔を介した前記ハウジングの内部と外部との間の燃料の流れを許容する第一ニードル部材(30)と、
    前記第一ニードル部材とは別体に前記第一ニードル部材の前記噴孔とは反対側に設けられ、前記第一ニードル部材に対して相対移動可能な第二ニードル部材(95)と、
    前記固定コアの前記噴孔側に前記第一ニードル部材と一体に往復移動可能に設けられる第一支持部(41)と、
    前記可動コアと前記固定コアとの間に前記第二ニードル部材と一体に往復移動可能に設けられ前記可動コアに当接可能な当接部(42)と、
    前記可動コアの前記噴孔とは反対側に前記第二ニードル部材と一体に往復移動可能に設けられる第二支持部(56)と、
    一端が前記第一支持部の前記噴孔側の端面(411)に当接し、前記第一ニードル部材を前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な第一付勢部(51)と、
    前記可動コアと前記固定コアとの間に設けられ、前記可動コアを前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な第二付勢部(52、922)と、
    前記第二支持部と前記可動コアとの間に設けられ、一端が前記第二支持部の前記噴孔側の端面に当接し、前記第二支持部と前記可動コアとが離間する方向に前記第二支持部及び前記可動コアを付勢可能な第三付勢部材(57)と、
    一端が前記可動コアの前記噴孔とは反対側に当接し、前記可動コアを前記噴孔の方向に付勢可能な第四付勢部材(58)と、
    を備え、
    前記可動コアが前記ハウジング内の所定の位置に停止し前記シール部と前記弁座とが当接しているとき、前記第一ニードル部材の前記第二ニードル部材側の端面(341)と前記第二ニードル部材の前記第一ニードル部材側の端面(961)との間には隙間(Sp2)が形成される燃料噴射弁。
  11. 前記第二付勢部は、前記可動コアの前記噴孔側の端面に当接しつつ前記当接部の前記噴孔側の端面(421)に当接可能なコア当接部材(521)、及び、前記固定コアと前記コア当接部材との間に設けられ一端が前記固定コアの前記噴孔とは反対側の端面(246)に当接し前記コア当接部材を介して前記可動コア及び前記第二ニードル部材を前記噴孔とは反対の方向に付勢可能な固定コア用付勢部材(522)を有する請求項10に記載の燃料噴射弁。
  12. 前記第二付勢部は、一端が前記可動コアの前記噴孔側の端面に当接し、他端が前記固定コアの前記噴孔とは反対側の端面に当接している固定コア用付勢部材(922)である請求項10に記載の燃料噴射弁。
  13. 前記第二ニードル部材は、前記第二ニードル部材の前記噴孔とは反対側と前記噴孔側とを連通する燃料通路(850)を有する請求項10〜12のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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