JP2017125430A - 車両の水冷構造 - Google Patents
車両の水冷構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017125430A JP2017125430A JP2016004033A JP2016004033A JP2017125430A JP 2017125430 A JP2017125430 A JP 2017125430A JP 2016004033 A JP2016004033 A JP 2016004033A JP 2016004033 A JP2016004033 A JP 2016004033A JP 2017125430 A JP2017125430 A JP 2017125430A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- cooling water
- engine
- radiator
- thermostats
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】配管構成を従来より簡素化し得る車両の水冷構造を提供する。
【解決手段】エンジン1からの冷却水2の温度が低い時にサーモスタット4,5の作動によりラジエータ7を経由する冷却水2の系統を遮断し且つ該冷却水2を前記ラジエータ7を経由させずにウォータポンプ9へ直接戻すバイパス流路10を開通するようにした車両の水冷構造に関し、サーモスタット4,5を一対で装備すると共に、一方のサーモスタット4のみにバイパス流路10を繋げて該バイパス流路10の開閉を行わしめるように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン1からの冷却水2の温度が低い時にサーモスタット4,5の作動によりラジエータ7を経由する冷却水2の系統を遮断し且つ該冷却水2を前記ラジエータ7を経由させずにウォータポンプ9へ直接戻すバイパス流路10を開通するようにした車両の水冷構造に関し、サーモスタット4,5を一対で装備すると共に、一方のサーモスタット4のみにバイパス流路10を繋げて該バイパス流路10の開閉を行わしめるように構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の水冷構造に関するものである。
一般的に、車両用のエンジンの冷却系では、冷却水の循環経路にサーモスタットが設けられており、冷間始動時における冷却水の温度が低い時には、サーモスタットの作動によりエンジンとラジエータとの間で冷却水を循環する水路が閉じ且つエンジンからの冷却水をラジエータを経由させずにエンジンに戻す水路が開くことにより、冷却水をラジエータを経由させずに循環させてエンジンの暖機を優先するようになっている。
即ち、図2に示す如く、通常の運転状態においては、エンジン1を経由して昇温した冷却水2がサーモスタットケース3に導かれ、該サーモスタットケース3内のサーモスタット4,5により水路6を介しラジエータ7に振り分けられるようになっており、該ラジエータ7にて空冷された冷却水2が水路8を介しウォータポンプ9に導かれ、該ウォータポンプ9により再びエンジン1に戻されるようになっている。
ただし、エンジン1の始動直後等における冷却水2の温度が低い時には、サーモスタット4,5の作動でエンジン1からラジエータ7に向かう水路6が閉じ且つエンジン1からの冷却水2をウォータポンプ9へ導くバイパス流路10が開くことにより、冷却水2をラジエータ7を経由させずにウォータポンプ9へ直接送り込んでエンジン1の暖機を優先するようになっている。
この種のサーモスタット4,5は、従来より周知である通り、冷却水2の温度が高くなった時に本体内部に封入したワックスが溶け、このワックスが溶ける時の膨張によりシャフトが本体から上方へ押し出される結果、相対的に本体が主弁体4a,5a及び副弁体4b,5bと一緒に下降し、前記主弁体4a,5aが主弁座から離間することで水出口が開いて水路6が開通し且つ副弁体4b,5bが副弁座に着座することで水出口が閉じてバイパス流路10が閉塞するようになっている。
逆に冷却水2の温度が下降してくると、本体内のワックスが固体に戻って収縮し、外部の図示しないリターンスプリングの力により相対的に本体が主弁体4a,5a及び副弁体4b,5bと一緒に上昇してシャフトを本体内に引き込み、前記主弁体4a,5aが主弁座に着座することで水出口が閉じて水路6が閉塞し且つ副弁体4b,5bが副弁座から離間することで水出口が開いてバイパス流路10が閉塞するようになっている。
ここで、図2においては、高出力化に伴いエンジン1の冷却水2を高流量化した場合を例示しており、一般的にサーモスタット4,5にはサイズのバリエーションが少ないため、冷却水2の高流量化に対応し得るようサーモスタット4,5を二つに増設した例で説明している。
尚、この種の車両の水冷構造に関連する先行技術文献情報としては、例えば、下記の特許文献1等が既に存在している。
しかしながら、前述した如き車両の水冷構造にあっては、サーモスタット4,5の増設に伴いバイパス流路10も二系統必要となる上、その二系統のバイパス流路10を最終的に一系統にまとめてウォータポンプ9に接続しなければならないことから配管構成の複雑化が避けられなかった。
しかも、エンジン1を経て温まった冷却水2の一部をサーモスタットケース3からヒータコア11に導いて室内暖房用の熱源として利用しているため、低水温時に二つのサーモスタット4,5からバイパス流路10を介し多量の冷却水2をエンジン1へ循環すると、ヒータコア11に導く冷却水2の流量を確保するのが困難となる不具合もあった。
このため、低水温時に二つのサーモスタット4,5からバイパス流路10を介し多量の冷却水2をエンジン1へ循環しても室内暖房用として必要な冷却水2の流量を確保し得るようバイパス流路10を大幅に絞り込まなければならず、このような設計的な制約が加わることで配管構成の更なる複雑化を招いてしまっていた。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、配管構成を従来より簡素化し得る車両の水冷構造を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンからの冷却水の温度が低い時にサーモスタットの作動によりラジエータを経由する冷却水の系統を遮断し且つ該冷却水を前記ラジエータを経由させずにウォータポンプへ直接戻すバイパス流路を開通するようにした車両の水冷構造であって、サーモスタットを一対で装備すると共に、一方のサーモスタットのみにバイパス流路を繋げて該バイパス流路の開閉を行わしめるように構成したことを特徴とするものである。
而して、冷間始動時におけるエンジンからの冷却水の温度が低い時に、両方のサーモスタットの作動によりラジエータを経由する冷却水の系統を遮断すると共に、一方のサーモスタットのみに繋げられたバイパス流路を開通すると、必要十分に絞り込まれた流量の冷却水がエンジンに循環されて該エンジンの暖機が優先される一方、エンジンが十分に暖機して通常の運転状態に移行した際には、両方のサーモスタットによりラジエータに向かう水路を大きく開放して多量の冷却水を送り込み、高出力化に伴う冷却水の高流量化に対応させることが可能となる。
この結果、サーモスタットを増設してもバイパス流路を二系統にする必要がなく、一方のサーモスタットのみにバイパス流路を一系統で繋げるだけで済み、しかも、従来のように各サーモスタット毎にバイパス流路を繋いで夫々を大幅に絞り込むといった設計的な制約を加えなくても、室内暖房用の熱源としてヒータコアに導く冷却水の流量が確保し易くなるので、配管構成を従来よりも大幅に簡素化することが可能となる。
また、本発明をより具体的に実施するにあたっては、ラジエータへ向かう水路の開閉を担う主弁体を両方のサーモスタットに装備する一方、バイパス流路を開閉する副弁体を一方のサーモスタットのみに装備すれば良く、このようにすれば、既存のサーモスタットに対し簡単な改造を施して適用することが可能となる。
上記した本発明の車両の水冷構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、一方のサーモスタットのみにバイパス流路を一系統で繋げて配管構成を従来よりも大幅に簡素化することができ、これにより設備コストの削減化や水冷系統の配管作業に要する労力の軽減化を実現することができる。 (II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、既存のサーモスタットに対し簡単な改造を施すだけで適用することができるので、設備コストの削減化をより簡単に実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の車両の水冷構造を実施する形態の一例を示すもので、図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、エンジン1からの冷却水2の温度が低い時にサーモスタット4,5の作動によりラジエータ7を経由する冷却水2の系統を遮断し且つ該冷却水2を前記ラジエータ7を経由させずにウォータポンプ9へ直接戻すバイパス流路10を開通するようにした車両の水冷構造に関し、サーモスタット4,5を一対で装備すると共に、一方のサーモスタット4のみにバイパス流路10を繋げて該バイパス流路10の開閉を行わしめるように構成したところを特徴としており、より具体的には、ラジエータ7へ向かう水路6の開閉を担う主弁体4a,5aを両方のサーモスタット4,5に装備する一方、バイパス流路10を繋げた一方のサーモスタット4のみに前記バイパス流路10を開閉する副弁体4bを装備するようにしている。
而して、このように車両の水冷構造を構成した場合、冷間始動時におけるエンジン1からの冷却水2の温度が低い時に、両方のサーモスタット4,5の作動によりラジエータ7を経由する冷却水2の系統を遮断すると共に、一方のサーモスタット4のみに繋げられたバイパス流路10を開通すると、必要十分に絞り込まれた流量の冷却水2がエンジン1に循環されて該エンジン1の暖機が優先される一方、エンジン1が十分に暖機して通常の運転状態に移行した際には、両方のサーモスタット4,5によりラジエータ7に向かう水路を大きく開放して多量の冷却水2を送り込み、高出力化に伴う冷却水2の高流量化に対応させることが可能となる。
この結果、サーモスタット4,5を増設してもバイパス流路10を二系統にする必要がなく、一方のサーモスタット4のみにバイパス流路10を一系統で繋げるだけで済み、しかも、従来のように各サーモスタット4,5毎にバイパス流路10を繋いで夫々を大幅に絞り込むといった設計的な制約を加えなくても、室内暖房用の熱源としてヒータコア11に導く冷却水2の流量が確保し易くなるので、配管構成を従来よりも大幅に簡素化することが可能となる。
従って、上記形態例によれば、一方のサーモスタット4のみにバイパス流路10を一系統で繋げて配管構成を従来よりも大幅に簡素化することができるので、設備コストの削減化や水冷系統の配管作業に要する労力の軽減化を実現することができ、しかも、既存のサーモスタット4,5に対し簡単な改造を施すだけで適用することができるので、設備コストの削減化をより簡単に実現することができる。
尚、本発明の車両の水冷構造は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 エンジン
2 冷却水
4 サーモスタット
4a 主弁体
4b 副弁体
5 サーモスタット
5a 主弁体
6 水路
7 ラジエータ
9 ウォータポンプ
10 バイパス流路
2 冷却水
4 サーモスタット
4a 主弁体
4b 副弁体
5 サーモスタット
5a 主弁体
6 水路
7 ラジエータ
9 ウォータポンプ
10 バイパス流路
Claims (2)
- エンジンからの冷却水の温度が低い時にサーモスタットの作動によりラジエータを経由する冷却水の系統を遮断し且つ該冷却水を前記ラジエータを経由させずにウォータポンプへ直接戻すバイパス流路を開通するようにした車両の水冷構造であって、サーモスタットを一対で装備すると共に、一方のサーモスタットのみにバイパス流路を繋げて該バイパス流路の開閉を行わしめるように構成したことを特徴とする車両の水冷構造。
- ラジエータへ向かう水路の開閉を担う主弁体を両方のサーモスタットに装備する一方、バイパス流路を開閉する副弁体を一方のサーモスタットのみに装備したことを特徴とする請求項1に記載の車両の水冷構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004033A JP2017125430A (ja) | 2016-01-13 | 2016-01-13 | 車両の水冷構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016004033A JP2017125430A (ja) | 2016-01-13 | 2016-01-13 | 車両の水冷構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017125430A true JP2017125430A (ja) | 2017-07-20 |
Family
ID=59365499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016004033A Pending JP2017125430A (ja) | 2016-01-13 | 2016-01-13 | 車両の水冷構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017125430A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109184896A (zh) * | 2018-11-09 | 2019-01-11 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 水空中冷系统 |
CN110307073A (zh) * | 2018-03-20 | 2019-10-08 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的冷却设备 |
JP2019194476A (ja) * | 2018-05-04 | 2019-11-07 | イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles | ランキンサイクルの閉ループを含む2つのサーモスタットを備えたエンジン冷却システム |
CN111636960A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-08 | 安徽航瑞航空动力装备有限公司 | 发动机温控装置及具有其的发动机 |
-
2016
- 2016-01-13 JP JP2016004033A patent/JP2017125430A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110307073A (zh) * | 2018-03-20 | 2019-10-08 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的冷却设备 |
CN110307073B (zh) * | 2018-03-20 | 2021-05-04 | 丰田自动车株式会社 | 发动机的冷却设备 |
JP2019194476A (ja) * | 2018-05-04 | 2019-11-07 | イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles | ランキンサイクルの閉ループを含む2つのサーモスタットを備えたエンジン冷却システム |
CN109184896A (zh) * | 2018-11-09 | 2019-01-11 | 广西玉柴机器股份有限公司 | 水空中冷系统 |
CN111636960A (zh) * | 2020-05-21 | 2020-09-08 | 安徽航瑞航空动力装备有限公司 | 发动机温控装置及具有其的发动机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9441744B2 (en) | Valve apparatus | |
CN105443738B (zh) | 自动传动液热调节系统 | |
JP2007107522A (ja) | 燃焼機関の冷却システム | |
JP2017125430A (ja) | 車両の水冷構造 | |
KR101371492B1 (ko) | 써모스탯을 구비한 엔진 및 그 시스템 | |
US20080190597A1 (en) | Coolant Cooler With A Gearbox-Oil Cooler Integrated Into One Of The Cooling Water Reservoirs | |
EP3194810B1 (en) | Transmission heat exchange system | |
JP5633199B2 (ja) | 内燃機関の冷却システム | |
JP2007016651A (ja) | 油温制御装置 | |
JP2006125274A (ja) | 車両搭載パワーユニットの冷却装置 | |
JP5668318B2 (ja) | 車両の冷却装置 | |
JP3756502B2 (ja) | ハイブリッド車両の冷却装置 | |
US20170044969A1 (en) | Cooling circuit | |
JP2016138513A (ja) | エンジン | |
JP5366737B2 (ja) | エンジンの冷却装置 | |
KR101255917B1 (ko) | 감온형 멀티밸브 및 이를 이용한 차량의 파워트레인용 항온 시스템 | |
JP2012197729A (ja) | エンジン | |
JP5114376B2 (ja) | サーモスタット装置 | |
JP2017155672A (ja) | 車両の液体循環システム | |
JP4313640B2 (ja) | エンジン冷却装置 | |
JP5517814B2 (ja) | エンジン冷却系システム | |
JP6365504B2 (ja) | 流路構造 | |
JP2012197730A (ja) | エンジン | |
JP2016211482A (ja) | エンジンの冷却装置 | |
JP6200296B2 (ja) | 水冷構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190822 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190827 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200303 |