JP2017125145A - 超臨界流体処理装置の洗浄剤及びそれを用いた装置の洗浄方法 - Google Patents

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【課題】溶媒に超臨界二酸化炭素流体を用いた繊維の染色加工や機能加工における処理槽を色替えや加工種別を切り替える際に、処理槽から残染料及び加工剤並びにポリエステルオリゴマー等の副産物を取り除くのに非常に有効な洗浄剤及びそれを使用した洗浄方法を提供する。【解決手段】所定の洗浄剤9(高分子吸着剤)を、超臨界流体処理装置の流体の循環通路4内に配置した状態で、所定の洗浄剤8(界面活性剤)を含む二酸化炭素流体11を環流させて、装置の処理槽7内部や循環通路4内部を洗浄する、超臨界流体処理装置の洗浄方法。【選択図】図2

Description

この発明は、超臨界二酸化炭素流体(scCO2)を用いて繊維製品に対する染色加工や機能加工等を行う処理装置において、染色染料や機能加工種別を切り替える際に、装置を洗浄するために用いる洗浄剤と、それを用いた装置の洗浄方法に関するものである。
繊維製品に対して染色加工による着色を行ったり機能加工による機能付加を行う方法は、染料や機能剤を含む水溶液や溶剤に繊維製品を浸すことで行うのが一般的であるが、水資源が貴重な地域では大量の水を得にくく、また、処理後の汚染された排水や有機溶剤の排出による環境破壊等の問題があり、環境規制が厳しい地域では、これら染色・加工作業が困難であった。そこで、大量の水や溶剤を使用しない超臨界二酸化炭素流体(scCO2)を用いた染色加工や機能加工が注目されてきている。
超臨界状態の二酸化炭素流体は、それ自体が優れた溶媒としての性質を持ち、水や有機溶剤等の溶媒の代替として利用でき、各種、分析、抽出、反応、洗浄等に使用される。その用途は、各種洗浄(クリーニング)作業、抽出作業、メッキ加工や染色加工等広範囲にわたっており、前述の繊維製品の染色加工方法としては、例えば、超臨界二酸化炭素流体中に染料を溶解して利用する染色装置(特許文献1、特許文献2参照)がある。
また、繊維製品への機能加工方法としても、例えば、超臨界二酸化炭素を媒体とし、水性の繊維処理剤を用いて親水性の繊維や繊維製品の処理を可能とした繊維処理方法(特許文献3)等がある。
ところで、上記した溶媒に超臨界二酸化炭素流体を用いた染色加工及び機能加工において、製品に対する染色の色替えや、加工種別を切り替える際に、予め処理槽から先の加工処理での残留物である残染料、加工剤及びポリエステルオリゴマー等の副産物を取り除く必要がある。
ここで、超臨界二酸化炭素流体は溶媒としても優れているが、一旦、装置内部に付着した染料やその他の薬剤を容易に溶かすことは困難であった。
従来、超臨界二酸化炭素流体処理装置を導入し、繊維の染色加工を実用化している工場においては、染色釜の洗浄の際には、処理槽から染料等の加工剤の残留物やポリエステルオリゴマー等の副産物を除去するため、一旦、装置内部を開放し、内部を手作業で拭き取り清掃する等が行われていた。
また、装置内部を分解せずに行う洗浄方法として、染料等を含まない超臨界二酸化炭素流体のみでオーバーフローさせ洗浄するか、超臨界二酸化炭素流体に洗浄剤を加えてオーバーフローさせて洗浄するか、又は未加工の繊維に対して超臨界二酸化炭素流体処理を行うことで当該未加工繊維に残留物を吸尽させる方法などにより対応していた。
特開2002−129464号公報 特開2005−273098号公報 特開2004−076190号公報
上記のように、超臨界二酸化炭素流体を用いた染色加工及び機能加工等を行う処理装置において、製品に対する染色の色替えや、加工種別を切り替えの際は、手作業による清掃や、超臨界二酸化炭素流体単独又はそれに洗浄剤を加えてオーバーフローさせて洗浄するか、未加工の繊維に対して超臨界二酸化炭素流体処理を行うことで残留物を吸尽する方法が採られていた。
しかしながら、上記手作業での拭き取り清掃は、装置を分解して再度組み立てたり拭き取りに時間や手間がかかるため非常に効率が悪く、また超臨界二酸化炭素流体を環流させて洗浄する方法について何れも洗浄度合いが十分でなく、洗浄回数を増やしたり洗浄時間を長く採らないと不充分なことが多いため、効率や洗浄性が悪く、洗浄コストも高くなり、問題となっていた。
ところで、前述の染色や機能加工方法とは別に、超臨界二酸化炭素流体を用いたクリーニング法などの用途で用いられる、洗浄に関する技術を染色・加工用装置の洗浄への応用も考えられるが、これらのクリーニングに用いる溶剤は、フッ素化炭化水素などフッ素を含んだ溶剤が多く、同装置のテフロン(登録商標)製パッキンを痛めることと、今後の環境問題を考えると使い続けられるものではないという問題があった。
また、上記の超臨界二酸化炭素流体を用いた洗浄技術を応用する方法では、油汚れなどには対応できても染料や繊維加工剤などの吸着性の高い化合物の洗浄には適していないことが知られていた。
本発明は、上記のような課題を解決するものであり、超臨界流体処理装置の洗浄剤とそれを用いた洗浄方法、更に詳しくは、溶媒に超臨界二酸化炭素流体を用いた繊維の染色加工や機能加工における処理槽を色替えや加工種別を切り替える際に、処理槽から残染料及び加工剤並びにポリエステルオリゴマー等の副産物を取り除くのに非常に有効な洗浄剤及びそれを使用した洗浄方法を提供するものである。
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、超臨界二酸化炭素流体を用いて繊維に染色加工や機能加工等を行う超臨界流体処理装置の処理槽内部や流体の通路内の洗浄に用いる洗浄剤であって、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを単位ユニットとする、分子量1,000〜20,000の重合体、又は分子量1,000〜20,000の糖鎖化合物を有する親水部と、
炭素数が8から20までの炭化水素鎖又はこの一部にフェニル基、ナフチル基を含む化合物を有する疎水部とを有する洗浄剤である。
請求項2の発明は、超臨界二酸化炭素流体を用いて繊維に染色加工や機能加工等を行う超臨界流体処理装置の処理槽内部や流体の通路内の洗浄に用いる洗浄剤であって、
フェニル基又はナフチル基とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド又は炭素数8から20の炭素水素鎖を単位ユニットとする分子量が20,000以上の高分子化合物を含む高分子吸着剤を有する洗浄剤である。
請求項3の発明は、上記請求項1に記載の洗浄剤を含む二酸化炭素流体を環流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させて洗浄する、超臨界流体処理装置の洗浄方法である。
請求項4の発明は、上記請求項2に記載の洗浄剤(高分子吸着体)を超臨界流体処理装置の流体経路内に配置した状態で、二酸化炭素流体を還流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させ、二酸化炭素流体に含まれる汚れ成分を前記洗浄剤に吸着して洗浄する、超臨界流体処理装置の洗浄方法である。
請求項5の発明は、上記請求項2に記載の洗浄剤を超臨界流体処理装置の流体経路内に配置した状態で、上記請求項1に記載の洗浄剤を含む二酸化炭素流体を還流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させ、二酸化炭素流体に含まれる汚れ成分を前記請求項2に記載の洗浄剤に吸着して洗浄する、超臨界流体処理装置の洗浄方法である。
洗浄に用いる請求項1の洗浄剤には、装置の配管及び缶体や処理槽等の壁面に付着している成分(物質)が二酸化炭素中へ溶解することを補助する性能が必要となる。そのためには、染料、ポリエステルオリゴマー、オイル等の汚れ成分に親和性があり、二酸化炭素流体、更には超臨界二酸化炭素流体に溶解性を有し、汚れ成分を再付着させ難い特徴を有することが条件となる。
また、洗浄に用いる請求項2の高分子吸収剤は、その溶解した分散型染料、ポリエステルオリゴマー、オイル成分に対し高い親和性を持ち、洗浄条件で二酸化炭素流体へは融解せず、比較的低い溶解性を有することを特徴とする。
この特徴に基づき、先の洗浄剤により二酸化炭素流体中に溶解された後、汚れ成分を吸着し、二酸化炭素中の染料等の溶解度を確保する役割を果たすと同時に、同装置の缶体、処理槽や配管等への染料等の再付着を防止し、吸着した汚れ成分を、高分子吸着剤毎回収できるようにする。
なお、請求項1及び請求項2の洗浄剤は、洗浄効果を保つ限りにおいて単独で用いられるが、これら両者を併用することにより、洗浄効果を最大限に発揮することができる。
上記請求項1及び2の洗浄剤を用い、二酸化炭素流体を環流、又は静置して対流させることで装置の釜や流体通路の壁面等に付着した染色や機能加工での残留物、例えば残留染料や加工剤、又はポリエステルオリゴマー等の副産物を、二酸化炭素流体中に溶解せしめ、取り除くことができる(請求項3乃至5)。
なお、請求項3乃至5の洗浄方法において使用される二酸化炭素流体は、染色加工や機能加工等で用いられる超臨界二酸化炭素流体を用いるのが好ましいが、必ずしも超臨界状態とは限らず、亜臨界状態や未臨界の二酸化炭素流体を用いることもできる。
また、洗浄時には、二酸化炭素流体を、染色加工や機能加工等の際と同様に、流体通路内を循環して環流させるようにすればよいが、二酸化炭素流体を環流させずに静置して対流させるようにしても洗浄効果を生じる。
この発明の洗浄方法で洗浄される対象は、超臨界流体処理装置における染色加工や機能加工が施される処理槽内部壁面や、二酸化炭素流体の通過する流体経路にある流体通路、染料等の溶解槽、循環ポンプ等の各部位の内壁面である。
以上のように、請求項1の発明の洗浄剤を用いて、請求項3の発明の洗浄方法を行うことで、二酸化炭素流体の環流や静置状態の対流によって、装置の釜や流体通路の壁面に付着した染色や機能加工での残留物、例えば残留染料や加工剤、又はポリエステルオリゴマー等の副産物等の汚れ成分を、この洗浄剤を含む二酸化炭素流体に溶解させて効率的に取り除くことができるので、分散型染料や機能加工等の色種又は種別を切り替える際に、装置を洗浄するために装置を分解したりする時間や手間が掛からない。
更に、従来の洗浄剤を添加した超臨界二酸化炭素流体を循環させる方法に比べても、洗浄効率が飛躍的に向上し、染色染料や機能加工種別を切り替える時間が短縮され、処理コストや効率が飛躍的に向上する。
また、請求項2の発明の洗浄剤を用いて、請求項4の発明の洗浄方法を行うことで、二酸化炭素流体の環流や静置状態の対流によって二酸化炭素流体中に溶解した装置の汚れ成分を効率的に吸着して取り除くことができ、分散型染料や機能加工等の色種又は種別を切り替える際に、装置を洗浄するために装置を分解したりする時間や手間が掛からない。
また、請求項1の発明の洗浄剤と、請求項2の発明の洗浄剤を併用して、請求項5の発明の洗浄方法を行うことで、洗浄効果がより向上することになる。
本発明に係る超臨界流体処理装置の全体を示す模式図である。 本発明の洗浄剤を用いて超臨界流体処理装置を洗浄する場合の要部の模式図である。
(a)洗浄剤(界面活性剤)の分子構造とその特徴
本発明の請求項1に係る洗浄剤は、分子構造が両親媒性の界面活性剤であり、基本骨格として親水部と疎水部を有するが、親水部としては、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、又はブチレンオキサイド(BO)を単位ユニットとする、分子量1,000〜20,000の重合体、又は分子量1,000〜20,000の糖鎖化合物である。
一方、疎水部としては、炭素数が8から20までの炭化水素鎖、又はこの一部にフェニル基、若しくはナフチル基を有する化合物である。
なお、染料等の汚れ成分と二酸化炭素流体とは共に疎水性であるため、この発明に求める洗浄剤の機能は、水を媒体とした場合の界面活性剤に求めるそれとはとは異なるが、洗浄剤の構造を表現する上において便宜上、界面活性剤という用語を用いて説明する。
[化1]にその化学構造の一例を示す。
Figure 2017125145
なお、化学構造式[化1]において、本発明の洗浄剤としては、疎水部末端のカルボキシル基(−COOH)はなくてもよい。
また、その他の構成要素として、ジアルキルジメチルアンモニウム塩や、N−(3−オクタデカノイルアミンプロピル)−N−2−オクタデカノイルオキシエチル)N−(メチルアンモニウム)塩などの陽イオン界面活性剤、アルキルイミダゾリウム塩などの両面界面活性剤、及び環状ポリペプチドが挙げられる。
(b)洗浄剤(高分子吸着剤)の分子構造とその特徴
本発明の請求項2に係る洗浄剤(高分子吸着剤)の分子構造の特徴として、フェニル基又はナフチル基と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、又は炭素数8から20の炭素水素鎖を単位ユニットとする分子量が20,000以上の高分子化合物であることが挙げられる。これら高分子吸着剤の例を[化2]にて例示する。
Figure 2017125145
次に、上記した本発明の洗浄剤を用いて超臨界流体処理装置を洗浄する方法について添付図面に基づいて説明する。
図1は、超臨界二酸化炭素流体を用いて繊維に染色加工や機能加工を行う超臨界流体処理装置の基本構成を示す模式図を示すものであり、超臨界流体処理装置1は、染料等の溶解槽2と、繊維を投入する缶体3が、フィルター等(図示せず)を介して循環通路4で繋がれており、循環ポンプ5により、超臨界二酸化炭素流体6が染料等の溶解槽2と缶体3とを循環し、缶体3内の処理槽7にて、超臨界二酸化炭素流体6を溶剤として繊維に染色加工や機能加工を行う仕組みとなっている。
ただし、循環ポンプ5については、モーター等の回転体内部には二酸化炭素流体が通過せず、モーター等の回転を間接的に、循環経路内にある流体を送り出す機構に伝えることで流体を循環させるタイプを含む。
なお、符号10は、後述の高分子吸着剤からなる洗浄剤を収納するためのフィルター部10である。上記図1で示した循環通路4における染料等の溶解槽2、缶体3、循環ポンプ5、フィルター部10の配置は、一例であり、これらに限定されるものではなく、同様の作用効果を有する範囲内で適宜設計変更されるものである。
図2は、超臨界流体処理装置1に対して、色替えや加工種別の切り替え時において、2種類の洗浄剤8(界面活性剤)と洗浄剤9(高分子吸着剤)とを併用して内部を洗浄する状態を示す要部を拡大した模式図である。
洗浄剤8(界面活性剤)の投入方法は、加工処理時の染料や機能加工品の投入と同様に適宜手段にて、図1で示した循環通路4の途上に配される染料等の溶解槽2等へ投入すればよく、また洗浄剤9(高分子吸着剤)は、流体の流れ方向に従い、洗浄用の界面活性剤8の川下に位置する部位、主としてフィルター部10等へ適宜手段で設置する。
この洗浄の際に使用される流体は、繊維の染色加工や機能加工等の処理に用いられる超臨界二酸化炭素流体6と同じものを使用するのが好ましいが、亜臨界や臨界していない二酸化炭素流体を用いてもよく、二酸化炭素流体11とする。
この時、残染料等の汚れ成分Sが、二酸化炭素流体11が循環中に洗浄剤9(高分子吸着剤)に接触する回数及び表面積を拡大して洗浄性を高めるため、洗浄剤9をガラスビーズ等の球体に塗布するか、洗浄剤9を担持させた薄層のガラスフィルターを用いて層構造を形成するようにすればよいが、これらに限定されない種々の既知の手段により保持できる。
次に、二酸化炭素流体11を循環ポンプ5の作用により循環、又は静置して対流させることで洗浄作業を行う。なお、洗浄条件として、温度31℃以上、圧力7.38MPa以上を条件とするのが好ましい。
二酸化炭素流体11は循環通路4内を矢印の方向への流れて行き、この二酸化炭素流体11中に添加された洗浄剤8(界面活性剤)が、缶体3内の処理槽7、染料等の溶解槽2、循環通路4等の内部壁面に付着している汚れ成分Sを、二酸化炭素流体11中に溶解せしめる。
洗浄剤8(界面活性剤)によって壁面から脱離した汚れ成分Sが溶け込んだ二酸化炭素流体11は、循環通路4を通じてフィルター部10に送られ、この部分で汚れ成分Sを本発明の洗浄剤としての洗浄剤9(高分子吸着体)に吸着させる一連のカラムクロマトグラフィーのようなシステムを構成する。
二酸化炭素流体11が循環ポンプ5により循環又は静置して対流させられるに伴い、二酸化炭素流体11中の洗浄剤8(界面活性剤)による汚れ成分Sの溶解が進むに従い、フィルター部10における洗浄剤9(高分子吸着剤)に吸着される。
なお、洗浄剤としては、本発明の請求項1の界面活性剤からなる洗浄剤8の添加と、本発明の請求項2の高分子吸着剤からなる洗浄剤9とは、洗浄時に各々を単独で用いることができるが、両者を併用して洗浄を行うのがより一層効果的である。
所定の時間、二酸化炭素流体11を循環又は静置して対流させて洗浄を行った後、二酸化炭素を排出し、更に洗浄剤9を取り除いた後、染色染料や機能加工種別を切り替えて処理を行うことができる。
容積5 l(リットル)となる超臨界流体処理装置で実験を行った。界面活性剤となるBrij35、58並びに分子内にアルキル鎖(C12、C22)とPEG鎖を持つ構造体などに洗浄性が認められた。
また、高分子吸着剤として[化2]の範囲に含まれる薬剤を、前項の洗浄剤(界面活性剤)と連動し用いた場合、最も効果が認められた。
試験方法として、繊維を染色(濃色)した後、装置の缶体等に残留する染料量を測定し、その染料量を前項記載の実施形態において、洗浄した。その後、未加工の布帛を用い洗浄後の残留染料を、実際に染色することで、その色濃度をK/S値で評価を行った。
結果の一例を、表1に示す。
Figure 2017125145
※ 表1中のWeight Lossとは、洗浄剤の重量減少率を示す。マイナスの数値は染料等を吸着することにより、増加したことを意味する。
1 超臨界流体処理
2 溶解槽
3 缶体
4 循環通路
5 循環ポンプ
6 超臨界二酸化炭素流体
7 処理槽
8 洗浄剤(界面活性剤)
9 洗浄剤(高分子吸着剤)
10 フィルター部
11 二酸化炭素流体
S 汚れ成分

Claims (5)

  1. 超臨界二酸化炭素流体を用いて繊維に染色加工や機能加工等を行う超臨界流体処理装置の処理槽内部や流体の通路内の洗浄に用いる洗浄剤であって、
    エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドを単位ユニットとする、分子量1,000〜20,000の重合体、又は分子量1,000〜20,000の糖鎖化合物を有する親水部と、
    炭素数が8から20までの炭化水素鎖又はこの一部にフェニル基、ナフチル基を含む化合物を有する疎水部とを有することを特徴とする、超臨界流体処理装置の洗浄剤。
  2. 超臨界二酸化炭素流体を用いて繊維に染色加工や機能加工等を行う超臨界流体処理装置の処理槽内部や流体の通路内の洗浄に用いる洗浄剤であって、
    フェニル基又はナフチル基とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド又は炭素数8から20の炭素水素鎖を単位ユニットとする分子量が20,000以上の高分子化合物を含む高分子吸着剤を有すること特徴とする、超臨界流体処理装置の洗浄剤。
  3. 上記請求項1に記載の洗浄剤を含む二酸化炭素流体を環流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させて洗浄することを特徴とする、超臨界流体処理装置の洗浄方法。
  4. 上記請求項2に記載の洗浄剤を超臨界流体処理装置の流体経路内に配置した状態で、二酸化炭素流体を還流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させ、二酸化炭素流体に含まれる汚れ成分を前記洗浄剤に吸着して洗浄することを特徴とする、超臨界流体処理装置の洗浄方法。
  5. 上記請求項2に記載の洗浄剤を超臨界流体処理装置の流体経路内に配置した状態で、上記請求項1に記載の洗浄剤を含む二酸化炭素流体を還流、又は静置して対流させて、二酸化炭素流体に処理槽内部や流体経路内部への付着物等の汚れ成分を溶解させ、二酸化炭素流体に含まれる汚れ成分を前記請求項2に記載の洗浄剤に吸着して洗浄することを特徴とする、超臨界流体処理装置の洗浄方法。
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