JP2004515560A5 - - Google Patents

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【書類名】明細書
【発明の名称】有機洗浄溶媒及び加圧流体溶媒を用いた洗浄システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化1】
Figure 2004515560
(式中、x、yおよびzはそれぞれ0または1であり、x、yおよびzの少なくとも一つは1であり、R’はC2j+1であり、ここでjは、1〜(13−3(x+y+z))の整数であり、R は独立してHまたはCHである。)
【請求項2】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化2】
Figure 2004515560
(式中、x、yおよびzはそれぞれ0または1であり、x、yおよびzの少なくとも一つは1であり、R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニル、C2j+1またはCであり、ここでjは、1〜(13−3(x+y+z))の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立して0〜2j+1の整数であり、a+b=2j+1であり、R 12は独立してCまたはCであり、ここでmは0〜2の整数であり、nおよびpは0〜5の整数であり、n+p=2m+1であり、dは0〜2の整数であり、eおよびgは0〜5の整数であり、e+g=2d+1であり、R’はO、S、カルボニルまたはエステルである。)
【請求項3】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項4】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項5】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項6】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項7】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項2に記載の方法。
【請求項8】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項2に記載の方法。
【請求項9】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHCHである請求項2に記載の方法。
【請求項10】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHCHである請求項2に記載の方法。
【請求項11】R’はOであり、R’’はCであり、R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、そして少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R 12は独立してHまたはFである請求項2に記載の方法。
【請求項12】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はCであり、R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、そして少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R 12は独立してHまたはFである請求項2に記載の方法。
【請求項13】R は独立してCであり、R の少なくとも一つはCであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はOであり、R’’はCである請求項2に記載の方法。
【請求項14】R は独立してCであり、R の少なくとも一つはCであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はCである請求項2に記載の方法。
【請求項15】R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はOであり、R’’はCである請求項2に記載の方法。
【請求項16】R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はCである請求項2に記載の方法。
【請求項17】R’はOであり、R’’はCであり、R は独立してCであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12独立してCである請求項2に記載の方法。
【請求項18】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はCであり、R は独立してCであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12独立してCである請求項2に記載の方法。
【請求項19】R’はOであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項20】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項2に記載の方法。
【請求項21】R’はOであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項2に記載の方法。
【請求項22】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項2に記載の方法。
【請求項23】R’はOであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHCHである請求項2に記載の方法。
【請求項24】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はベンジルまたはフェニルであり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHCHである請求項2に記載の方法。
【請求項25】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してCであり、R の少なくとも一つはCであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はOである請求項2に記載の方法。
【請求項26】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してCであり、R の少なくとも一つはCであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項2に記載の方法。
【請求項27】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はOである請求項2に記載の方法。
【請求項28】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項2に記載の方法。
【請求項29】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してCであり、R10 12の少なくとも一つはCであり、R’はOである請求項2に記載の方法。
【請求項30】R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してCであり、R10 12の少なくとも一つはCであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項2に記載の方法。
【請求項31】R’はOであり、R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してCであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してCである請求項2に記載の方法。
【請求項32】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’は、ベンジル、フェニル、部分弗素化ベンジルまたはフェニルあるいは完全弗素化ベンジルまたはフェニルであり、R は独立してCであり、R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してCである請求項2に記載の方法。
【請求項33】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化3】
Figure 2004515560
(式中、x、yおよびzはそれぞれ0または1であり、x、yおよびzの少なくとも一つは1であり、R’’はCあり、RIVはCであり、ここでjおよびkは、それぞれ1〜(13−3(x+y+z))の整数であり、j+kは、2〜(13−3(x+y+z))の整数であり、uおよびvは、それぞれ0〜2j+1の整数であり、u+v=2j+1であり、rおよびsは、それぞれ0〜2k+1の整数であり、r+s=2k+1であり、R およびR10 12は独立してCであり、ここでmは0〜2の整数であり、nおよびpは、0〜5の整数であり、n+p=2m+1であり、R は独立してH、FまたはCHであり、R’はO、S、カルボニルまたはエステルである。)
【請求項34】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHである請求項33に記載の方法。
【請求項35】R’は、S、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHである請求項33に記載の方法。
【請求項36】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項33に記載の方法。
【請求項37】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R は独立してH、CHまたはCあり、R の少なくとも一つはCHCHであり、R 12はそれぞれHである請求項33に記載の方法。
【請求項38】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項33に記載の方法。
【請求項39】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してHまたはCHであり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項33に記載の方法。
【請求項40】R’はOであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHCHである請求項33に記載の方法。
【請求項41】R’はS、カルボニルまたはエステルであり、R’’はC2j+1であり、RIVはC2k+1であり、R はそれぞれHであり、R10 12は独立してH、CHまたはCあり、R10 12の少なくとも一つはCHである請求項33に記載の方法。
【請求項42】R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はOである請求項33に記載の方法。
【請求項43】R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R 12は独立してHまたはFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項33に記載の方法。
【請求項44】R の少なくとも一つはCであり、R 12はそれぞれ独立してHまたはFであり、R’はOである請求項33に記載の方法。
【請求項45】R の少なくとも一つはCであり、R 12はそれぞれ独立してHまたはFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項33に記載の方法。
【請求項46】R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はOである請求項33に記載の方法。
【請求項47】R は独立してHまたはFであり、R10 12は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCH、CHF、CHFまたはCFであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項33に記載の方法。
【請求項48】R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCであり、R’はOである請求項33に記載の方法。
【請求項49】R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R10 12の少なくとも一つはCであり、R’はS、カルボニルまたはエステルである請求項33に記載の方法。
【請求項50】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化4】
Figure 2004515560
(式中、x、yおよびzはそれぞれ0または1であり、x、yおよびzの少なくとも一つは1であり、R’’は、H、F、
【化5】
Figure 2004515560
および
【化6】
Figure 2004515560
を含む群から選択され、R’’’は、H、FまたはHとFの組み合わせであり、
IVは、H、F、
【化7】
Figure 2004515560
および
【化8】
Figure 2004515560
を含む群から選択され、
ここでRは、H、FまたはHとFの組み合わせであり、R’’がHまたはFである時、RIVは、HでもFでもなく、R は独立してH、F、CH、CHF、CHFまたはCFであり、R 12は独立してHまたはFである。)
【請求項51】RIVは、Hまたは
【化9】
Figure 2004515560
であり、ここでRは、H、FまたはHとFの組み合わせであり、
R’’は、
【化10】
Figure 2004515560
であり、ここでR’’’は、H、FまたはHとFの組み合わせである請求項50に記載の方法。
【請求項52】R’’は、Hまたは
【化11】
Figure 2004515560
であり、ここでR’’’は、H、FまたはHとFの組み合わせであり、
IVは、
【化12】
Figure 2004515560
であり、ここでRIVは、H、FまたはHとFの組み合わせである請求項50に記載の方法。
【請求項53】R’’は、H、Fまたは
【化13】
Figure 2004515560
であり、ここでR’’’は、H、FまたはHとFの組み合わせであり、
IVは、H、Fまたは
【化14】
Figure 2004515560
であり、ここでRは、H、FまたはHとFの組み合わせであり、R’’がHまたはFである時、RIVは、HでもFでもない請求項50に記載の方法。
【請求項54】R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHであり、
IVは、Hまたは
【化15】
Figure 2004515560
であり、
R’’は、
【化16】
Figure 2004515560
である請求項50に記載の方法。
【請求項55】R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHであり、
R’’は、Hまたは
【化17】
Figure 2004515560
であり、
IVは、
【化18】
Figure 2004515560
である請求項50に記載の方法。
【請求項56】R は独立してHまたはCHであり、R 12はそれぞれHであり、
R’’は、Hまたは
【化19】
Figure 2004515560
であり、
IVは、Hまたは
【化20】
Figure 2004515560
であり、R’’がHである時、RIVはHではない請求項50に記載の方法。
【請求項57】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化21】
Figure 2004515560
(式中、R’は、
【化22】
Figure 2004515560
であり、
R’’は、
【化23】
Figure 2004515560
であり、ここでR’’’はOであり、jは1であるか、あるいはR’’’はNであり、jは2であり、nは0〜2の整数であり、RIVは、それぞれ独立してH、CHまたはCHCHであり、kは0〜2の整数であり、
RはC2y+1であり、ここでyは、1〜(12−3(3k+3n+x))の整数であり、xは1〜(12−(3k+y))の整数である。)
【請求項58】以下の構造式のものである有機溶媒で基材を洗浄し、加圧流体溶媒を用いて前記基材から前記有機溶媒を除去することを含む基材を洗浄する方法。
【化24】
Figure 2004515560
(式中、R’’’はOであり、jは1であるか、あるいはR’’’はNであり、jは2であり、RIVは、それぞれ独立してH、CHまたはCHCHであり、kは0〜2の整数であり、RはC2y+1であり、ここでyは、1〜(12−(3k+x))の整数であり、xは1〜(12−(3k+y))の整数である。)
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は一般的には有機洗浄溶媒および加圧流体溶媒を利用した洗浄システムに関し、より具体的にはテキスタイル洗浄システムの様な基材洗浄システムに関する。
従来の技術
テキスタイルや、可溶性および不溶性の汚れに感受性であるその他の柔軟、精密、デリケートまたは通気性構造を持つ基材については、様々な洗浄方法およびシステムが知られている。これら既知の方法およびシステムは、典型的には水、ペルクロロエチレン、石油、および大気圧又は実質それに近い圧と室温に於いて液体である、基材洗浄に適したその他の溶媒を用いている。
【0002】
この様な通常の方法およびシステムは、一般にはその目的を十分果たすと考えられてきた。しかし最近、とりわけ環境、衛生、職業上の危険、および廃棄物処理に対する危惧より、これら通常の方法およびシステムを使用することの妥当性に疑問が投げかけられている。たとえばペルクロロエチレンはしばしばテキスタイルの様なデリケートな基材の洗浄用溶媒として、いわゆる“ドライクリーニング”と呼ばれる工程に使用されている。幾つかの地方では、この溶媒の使用および廃棄が環境担当局により規制されており、たとえ少量でもこの溶媒が排水路に出ることは規制されている。
【0003】
さらにペルクロロエチレンの様な溶媒はEPA、OSHAおよびDOTといった担当機関によって強い法的義務が課せられている。この様な規制の結果ユーザーコストが増加し、その負担は最終消費者に回されることになる。例えば通常のペルクロロエチレンドライクリーニングシステムに使用されるフィルターは、危険廃棄物として、またはその他環境規制に基づき廃棄されなければならない。炭化水素溶媒の様なドライクリーニングに使用されるその他溶媒は強可燃性であり、結果として使用者に対する職業上の危険を大きくし、その使用管理に関するコストを増加させている。
【0004】
さらに通常の洗浄法を用いて洗浄されたテキスタイルは、一般にドラム内で回転させながらテキスタイルに熱風を循環させることで乾燥される。熱風乾燥を利用するシステムでは、これを効果的に利用するには溶媒が比較的高い蒸気圧と低い沸点を持つ必要がある。乾燥に使用する熱はテキスタイルに恒久的なしみを作ることがある。さらに、乾燥サイクルは処理全体の時間を顕著に延長する。通常の乾燥工程では、溶媒に加えてテキスタイルに吸着している湿気も取り除かれることが多い。その結果、しばしば有害な静電気が発生したり、衣服にシワができたりする。またテキスタイルを比較的長時間熱風内で回転させる必要から、テキスタイルがより大きな摩損に曝されることになる。通常の乾燥法は十分でないことがあるため、テキスタイル、特に重量のあるテキスタイルや複数の布帛層から成る構成品、および肩パッドの様な衣服の構造品の中に過剰の残存溶媒が残ることが多い。その結果不快な臭気が発生するこがあり、極端な場合には着た者の皮膚を刺激することもある。時間の浪費やその効果が限定的であることに加え、通常の乾燥法では溶媒蒸気の散逸によって洗浄溶媒が大きく失われる。最後に通常の熱風乾燥はエネルギー消費工程であり、その結果、使用コストが比較的高くなり、装置の消耗も早い。
【0005】
従来の洗浄システムでは、溶解された汚れを取り除き、洗浄溶媒中に懸濁することを目的として、濾過と吸着に加え蒸留を利用する。フィルターと吸着剤は溶媒によって飽和されるが、その結果生じる使用済みフィルターの廃棄については州または連邦法により規制されている。通常システムでは、特に乾燥サイクル中の溶媒蒸気は溶媒損失の主要因の一つとなっている。溶媒の損失を少なくすることは、洗浄溶媒を用いた基材洗浄の環境および経済的側面を改善する。従って、現在使用されている溶媒に比べ有害作用が少ない溶媒を利用し、そして溶媒の損失が小さい、基材を洗浄する方法及びシステムを提供することは有益である。
【0006】
通常の洗浄溶媒に替わるものとして、各種基材の洗浄に加圧流体溶媒または高密度化流体溶媒が使用されており、前記高密度化流体は液体または液体の密度に近い密度を有する超臨界流体を得るために亜臨界状態又は超臨界状態まで加圧された気体を含むことが広く知られている。特に幾つかの特許は、テキスタイルおよび可溶性および不溶性の汚れに感受性であるその他柔軟、精密、繊細、または通気性構造体の様な基材の洗浄に適した液体状態、またはその他の亜臨界あるいは超臨界状態に維持された二酸化炭素の様な溶媒の利用を開示している。
【0007】
例えば米国特許第5,279,615号は非極性洗浄添加物と組み合わせた高密度二酸化炭素を用いたテキスタイル洗浄に関する方法を開示している。好ましい添加物は鉱油または石油の様なパラフィンオイルである。これら物質はその一部がC16またはそれより高級な炭化水素であるアルカンの混合体である。この方法は、高密度液を作用させる前、または実質同時にテキスタイルに作用させる添加物の組み合わせから構成される不均一洗浄システムを使用する。特許第5,279,615号に記載のデータによれば、洗浄添加物は繊維からの汚れの除去に関し、通常の洗浄溶媒または以下開示する本発明での使用について記載された溶媒程は効果的でない。
【0008】
米国特許第5,316,591号は液化二酸化炭素、又はその他臨界温度以下の液化ガスを用いた基材洗浄に関する方法を開示する。この特許のねらいは、液化二酸化炭素の洗浄性能を高めるために、空洞化現象を生じせしめる幾つかの手段の一つを使用することである。開示された全実施態様で使用されている洗浄媒体は高密度二酸化炭素である。この特許は基材洗浄に関し、液化ガス以外の溶媒の使用については記述していない。超音波空洞形成と液化二酸化炭素の組み合わせは複雑なハードウエアーや極めて危険度の高い汚染物を含む基材の処理に好適であるが、この工程は通常のテキスタイル基材の洗浄にはコストがかかりすぎる。さらに、超音波空洞形成の利用は、硬質表面からの汚染物質の除去に比べると、テキスタイルからの汚染物質除去に関しては効果が低い。
【0009】
米国特許第5,377,705号は超臨界状態にある液化加圧ガスおよび環境的に許容される補助溶媒を用いた、精密部品を洗浄する方法を開示している。この方法では、洗浄される部品は補助溶媒で前処理され、それから洗浄容器内に入れられる。その後容器に超臨界状態にある加圧気体を循環させ、汚染物質と補助溶媒は部品から除去される。補助溶媒と汚染物質の再付着は、ポンプを使って容器に送られる加圧気体の量によりコントロールされる。洗浄溶媒と同時に使用される補助溶媒としては、脂肪族化合物、テレペン、アセトン、ラミニン、イソプロピルアルコール、アキサレル(Axarel)(デュポン(DuPont))、ペトロフェルム(Petroferm)(ペトロフェルム社(Petroferm、Inc)、ケロシン、およびイソパル−m(Isopar−m)(エクソン(Exxon))がある。洗浄方法中、洗浄溶媒(超臨界二酸化炭素)は処理対象の部品を含む容器内を流れ、単独または複数のフィルターを通過し、溶媒が蒸発、再濃縮される分離器に直接入る。開示の前記特許での使用に適した補助溶媒は高蒸発率と低引火点を持つ。このような補助溶媒の使用は、高い溶媒損失と高い発火リスクをもたらす。さらに補助溶媒の多くはテキスタイル産業に使用される一般的な色素や繊維に適合しない。さらに超臨界二酸化炭素の利用には、高価な装置が必要である。
【0010】
米国特許第5,417,768号は2溶媒系を用いた精密部品洗浄の方法を開示している。1つの溶媒は室温、常圧において液体であるが、2番目の溶媒は超臨界二酸化炭素である。この発明の目的は、溶媒の混合を最少にする形で2またはそれより多い溶媒を使用すること、および第一溶媒に超音波発生装置が接触することを防止する形で超音波による空洞化を取り込むことを含んでいる。第1液は開放上部容器にポンプで送られる。この第1液で洗浄され後、第1液はポンプを使って開放上部容器からくみ出される。次に加圧二酸化炭素が開放上部容器に送り込まれ、容器内の汚染物質のレベルが所望レベルに低下するまで容器内をフラッシュする。この特許に開示された補助溶媒は米国特許第5,377,705号に規定の溶媒に同一である。これら溶媒の利用は出火のリスクを高くし、溶媒損失レベルも高く、広範囲のテキスタイルを損傷する可能性がある。
【0011】
米国特許第5,888,250号は、ドライクリーニングおよび脱脂方法に於けるペルクロロトリエチレンの環境に優しい代替物としてのプロピレングリコール第3ブチルエーテルと水より成る2種混合型アセオトロープの使用を開示する。プロピレングリコール第3ブチルエーテルの利用は環境規制の観点からは魅力的であるが、上記特許に開示されたその使用方法は通常のドライクリーニング装置と通常の蒸発型熱風乾燥サイクルを利用した、通常のドライクリーニング方法に於けるものである。その結果、先述の通常ドライクリーニング工程と同一の欠点を多く持つことになる。
【0012】
上記特許に記載された幾つかの加圧流体を使った洗浄法は、汚染された溶媒が連続的に精製またはシステムより除去されないために、基材を再汚染したり効果の低下をまねくだろう。さらに加圧流体溶媒単独の場合、通常の洗浄溶媒同様ある種の汚れの除去には有効ではない。従って加圧流体溶媒洗浄法はテキスタイルのしみやひどい汚れについて個別対応を必要とするが、この作業は非常に手間を要する。さらに洗浄に加圧流体溶媒を利用するシステムは、通常の洗浄システムに比べると高価であり、製造および保守に関しても複雑である。最後に、加圧流体溶媒中で効果的に使用できる通常の界面活性剤は、存在するものの非常に少ない。加圧流体溶媒中に使用できる界面活性剤および添加剤は、通常の洗浄システムで使用されるものに比べると非常に高価である。
【0013】
従って従来のシステムの利点を取り込み、且つそれらが持つ難点を最小にした効果的、経済的な基材洗浄方法およびシステムに対するニーズは依然として存在している。
【0014】
発明の概要
本発明では、グリコールエーテルおよび、特にジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、又はトリプロピレングリコールメチルエーテルを含むポリグリコールエーテルの様な特定のタイプの有機溶媒、または類似の溶媒あるいはそれらの溶媒の混合物が使用される。以後開示する特性の範囲内にあるタイプの有機溶媒が使用されるだろう。しかし通常の洗浄システムと異なり、本発明では通常の乾燥サイクルを必要としない。それに代わってシステムは、加圧流体溶媒中の有機溶媒の溶解性と加圧流体溶媒の物理特性を利用し、洗浄した基材を乾燥する。
【0015】
ここに使用する場合、用語“加圧流体溶媒”とは、加圧された液体溶媒と高密度化された流体溶媒の両方を意味する。ここに使用する用語“加圧液体溶媒”は、約600ないし1050ポンド/平方インチおよび約5ないし30摂氏温度の範囲で液体であるが、大気圧および室温に於いては気体である溶媒を意味する。ここで使用する用語“高密度化流体溶媒”とは、液体または液体の密度に近い密度を有する超臨界流体を得るために、亜臨界状態または超臨界状態まで圧縮された気体または気体混合物を意味する。好ましくは本発明に使用される加圧流体溶媒は二酸化炭素、キセノン、一酸化二窒素、または六フッ化イオウの様な無機物質である。最適には、加圧流体溶媒とは高密度化二酸化炭素である。
【0016】
基材は有機溶媒を使用した洗浄サイクルに於いて、容器内の有孔ドラムの中で洗浄される。有孔ドラムは、ドラムと容器間を溶媒が自由に交換でき、さらに基材からフィルターに汚れが自由に移動できるものが好ましい。有孔ドラム内にて基材が洗浄された後、通常の洗濯機で基材より通常に溶媒を取り出す場合と同様に、洗浄容器内にて洗浄ドラムを高速回転させることで基材から有機溶媒を取り出す。しかしその後通常の蒸発型熱風ドライサイクルに進む代わりに、基材は残存する有機溶媒を抜き取るために加圧流体溶媒に浸される。これは、有機溶媒は加圧流体溶媒に可溶性であることから可能である。基材を加圧流体溶媒に浸した後、加圧流体溶媒をドラムから移すが、この溶媒は洗浄溶媒としても使用してもよい。最後に、容器を大気圧まで減圧し残存する加圧流体溶媒を蒸発させ、綺麗な、溶媒を含まない基材を得る。
【0017】
本発明に使用されるグリコールエーテル、特にポリグリコールエーテルは超臨界または亜臨界二酸化炭素の様な加圧流体溶媒に溶解する傾向を持つことから、通常の熱風乾燥サイクルは必要としない。通常の洗浄システムに使用されるタイプのポリグリコールエーテルは、熱風流のなかで蒸発して基材から取り除かねばならないことから、それ相当の高蒸発圧と低沸点をもつ必要がある。しかし高蒸気圧と低沸点を持つ溶媒、特に非ハロゲン化溶媒は一般に引火点も低い。安全の観点より、基材洗浄に用いる有機溶媒は可能な限り高い引火点を持つべきであり、さらには引火点を持たないことが好ましい。通常の熱風蒸発乾燥工程を排除することで、本発明では通常の洗浄システムで使用される溶媒に比べ蒸発速度がより低く、沸点はより高く、そして引火点が高い広範囲の溶媒が利用できる。
【0018】
即ちここに記載の洗浄システムは、規制が少なくそして可燃性が低い、そして通常の使用によりテキスタイルに付く典型的な各種汚れを効率的に除去する溶媒を利用する。洗浄システムは通常の乾燥洗浄システムに比べると、溶媒の消費および廃液量が少ない。装置および運転のコストは現在使用されている加圧流体溶媒システムに比べて低く、この洗浄システムには通常の添加剤が利用できるだろう。
【0019】
さらに、通常の乾燥洗浄システムでの溶媒損失の主要原因の一つである熱風乾燥段階での蒸発は、大きく減るかまたは完全に無くなる。通常の蒸発型熱風乾燥工程が排除されたため、熱により基材にシミができることがなく、火事や/または爆発のリスクも低下し、洗浄サイクル時間は短縮され、そして基材の残存溶媒は大きく減るか、取り除かれる。基材を乾燥させるために、熱風流のなかで乾燥を回転させる必要がなくなるため摩損は少なくなり、そして静電気やシワの発生も少なくなる。
【0020】
有機溶媒除去に加圧流体溶媒を用いる本発明のシステムは完全に新規のシステムであり、既存の従来溶媒システム転用し、本発明を利用することもできる。既存の通常の溶媒システムは有機溶媒を使った基材洗浄に使用でき、そして加圧流体溶媒による基材乾燥のための追加の加圧チャンバーを既存システムに加えることができる。
【0021】
即ち本発明によれば、洗浄するテキスタイルを洗浄容器内の洗浄ドラムに入れ、有機溶媒を洗浄容器に加え、有機溶媒によりテキスタイルを洗浄し、洗浄容器より洗浄溶媒の一部を取り除き、ドラムを回転させテキスタイルから有機溶媒の一部を抜き取り、テキスタイルを加圧可能な洗浄容器内にある乾燥ドラム内に入れ、加圧した流体溶媒を乾燥容器に加え、加圧流体溶媒の一部を乾燥容器から取り除き、乾燥ドラムを回転させて加圧流体溶媒の一部をテキスタイルから抜く取り、乾燥容器を減圧し蒸発により加圧流体溶媒の残りを取り除き、そして減圧した容器からテキスタイルを取り出すことによって、テキスタイルは洗浄される。
【0022】
発明のこれらおよびその他の特徴と利点は、クレームおよび添付の図面と組合せることで、以下詳細に記す発明の好適な実施態様を理解することで明らかなると同時に、発明の実施により教えられるだろう。
【0023】
発明の実施態様を詳細に説明し、その例を添付の図面に例示する。基材の洗浄および乾燥に関する各方法のステップはシステムの詳細な説明に関連付けて記載されるだろう。
【0024】
ここに示した方法およびシステムは各種基材を洗浄することに用いることができる。本発明は特に、テキスタイルやその他柔軟、精密、デリケートまたは通気性構造体の様な、可溶性および不溶性汚染物に感受性である基材を洗浄することに適している。用語“テキスタイル”は、織素材または不織素材ならびにそれらより作られた製品を含むが、これらに限定されない。テキスタイルは、布、衣類、保護カバー、カーペット、室内装飾材料、家具や窓の装飾品を含むが、これらに限定されない。説明および例示を目的として、図1および2に発明によるテキスタイル洗浄用システムの実施態様例を示すが、もとよりこれに限定されるものではない。
【0025】
上記の如く、本発明に使用される加圧流体溶媒は、加圧液体溶媒または高密度化流体溶媒のいずれかである。各種溶媒が使用できるが、加圧流体溶媒としては二酸化炭素、キセノン、一酸化二窒素、または六フッ化イオウの様な無機物質を使用することが好ましい。コストおよび環境上の理由より、液体、超臨界または亜臨界の二酸化炭素が好ましい加圧流体溶媒である。
【0026】
さらに、適当な流体状態に加圧流体溶媒を維持するために、システムの内部温度および圧は、加圧流体溶媒の臨界温度および圧に対し適切にコントロールされなければならない。例えば、二酸化炭素の臨界温度および圧はそれぞれ、およそ摂氏31度と約73気圧である。温度は熱電対または同様の温度制御装置と組合わされた熱交換器を用いる等通常の方法により確立、制御することができるだろう。同様に、システムの加圧は圧制御装置と圧ゲージが組合わされたポンプおよび/またはコンプレッサーを使い実施されるだろう。これら構成要素は通常のものであり、それら構成要素の設置および運転については当分野周知であることから図1および図2には示していない。
【0027】
システム温度および圧は、熱電対および圧ゲージからのシグナルを、手動または通常の自動制御装置(例えば適切にプログラムされたコンピュターまたは適当に組み立てられたマイクロチップを含むだろう)に受け取られ、次にそれに対応するシグナルが熱交換器およびポンプと/またはコンプレッサーにそれぞれ送られることでモニターされ、そして制御されるだろう。特記ない限り温度及び圧は運転中、システム全体で適切に維持されている。システム内に含まれる要素は、それ自体通常の運転に求められる温度、圧および流体パラメータに耐えるのに十分な大きさと素材から構築されており、現在利用可能な各種高圧ハードウエアーから選択されるか、またはこれらを用い作られるだろう。
【0028】
本発明においては好ましい有機溶剤は、高い安全性と少ない政府の規制を可能にするために200F(約93℃)を超す引火点を有し、揮散性の放出物をできるだけ少なくするために低い蒸発速度を有し、不溶性粒子の汚れと溶媒に可溶な油およびグリースからなる汚れを除去することができ、洗浄されるテキスタイル上に汚れが再付着するのを防止または低減しなければならない。好ましくは本発明における有機溶剤はグリコールエーテルであり、具体的にはジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、またはトリプロピレングリコールメチルエーテル、あるいはこれらの2種類以上の組合せなどのポリグリコールエーテルである。本発明の洗浄方法に用いることができる有機溶剤の化学式の記述は下記の通りである。本明細書で用いられる元素の呼称は当業技術者により用いられているものと同じである。例えば本明細書で用いられるHは水素を示し、Oは酸素を示し、Cは炭素を示し、Sはイオウを示し、Siはケイ素を示し、CHはメチルを、CHCHはエチルを示し、またRはさらに本明細書で記述される化学構造の可変単位を示す記号である。
【0029】
本発明の一実施形態において本発明の有機溶剤は、一部分が
【0030】
【化25】
Figure 2004515560
【0031】
一般化学構造A
の構造を有するグリコールエーテルで構成される。上記の一般構造に該当し、本発明の機能パラメータを満たすグリコールエーテル化合物を完全に記述するには、添え字「x」、「y」、および「z」によって特定されるサブユニットの数の幾つかの可変性が考慮に入れられる。添え字「x」、「y」、および「z」は各々0または1のいずれであってもよく、これらの各値は他の二つの添え字の値とは独立である。すなわち、添え字は互いに異なる値を有することができる。しかしながら「x」、「y」、または「z」の少なくと一つは1である。基R′は直鎖または分枝アルキル基構造、すなわちC2j+1の構造である。添え字の値「j」は、1以上で、かつ13−3(x+y+z)によって計算される差の値の範囲にある整数である。「x」、「y」、および「z」の少なくとも一つは常に1の値を持たねばならないため、「j」は4から10の範囲の値を有する。基R、R、およびRは、各々独立にHまたはCHのいずれかである。R、R、およびRは独自性をもって互いに独立に選択され、したがってRがCHでありながらRおよびRはHであってもよい。この化学構造に包含されるグリコールエーテル化合物の種類には、モノおよびポリエチレンならびにプロピレングリコールの脂肪族エーテル類があるがこれには限定されない。
【0032】
本発明の洗浄方法に用いることができる有機溶剤組成物の別のグループには、
【0033】
【化26】
Figure 2004515560
【0034】
一般化学構造B
の化学構造を有するものとして記述することができる溶剤がある。化学構造Aを特徴とする有機溶剤と同様に添え字「x」、「y」、および「z」は各々0または1のいずれであってもよく、これら各値は他の二つの添え字の値とは独立である。すなわち、添え字は互いに異なる値を有してもよい。しかしながら「x」、「y」、または「z」の少なくとも一つは1である。基R″は、ベンジル、フェニル、これらのフッ素化および部分フッ素化類似体、C2j+1、またはCの構造を有する。添え字の値「j」は、1以上で、かつ13−3(x+y+z)によって計算される差の値の範囲にある整数である。添え字の値「a」および「b」は0から2j+1の範囲にあり、a+b=2j+1である。「x」、「y」、および「z」の少なくと一つは常に1の値を持たねばならないため、「j」は4から10の範囲の値を有する。基R′は、O、S、カルボニル、またはエステル基のいずれか一つであることができる。最後にR1〜12は、一般式CまたはCを有する。添え字「m」、「n」、および「p」は下記に記載の値を有する。すなわち、「m」は0から2の範囲の整数であり、「n」および「p」は0から5の範囲の整数であり、またn+p=2m+1である。添え字「d」、「e」、および「g」は下記に記載の値を有する。すなわち、「d」は0から2の範囲の整数であり、「e」および「g」は0から5の範囲の整数であり、またe+g=2d+1である。この化学構造に包含されるグリコールエーテル化合物の種類には、芳香族、脂肪族、およびフッ素化および部分フッ素化した芳香族および脂肪族のモノおよびポリグリコールエーテル類ならびにチオエーテル類と、それらのカルボニルおよびエステル誘導体があるがこれには限定されない。
【0035】
上記の一般化学構造Bもまた、下記の表1に示すようにさらにさまざまなサブグループに分類することができる。
【0036】
【表1】
Figure 2004515560
【0037】
【表2】
Figure 2004515560
【0038】
【表3】
Figure 2004515560
【0039】
【表4】
Figure 2004515560
【0040】
上記の表1に記載した各基において説明を容易にするために、R1〜12をR1〜3、R4〜6、R7〜9、およびR10〜12としてまとめる。グループの個々の構成要素が別の元素であってもよい場合には、その元素を選択肢の一覧表に記載する。例えばR1〜3は「HまたはF」として記述することができる。この記述による特定の溶剤化合物において、R、R、およびRは各々Hであってもよく、またR、R、およびRは各々Fであってもよい。別法ではRがFでありながら、RおよびRはHであってもよく、また「H」と「F」のさまざまな組合せであってもよい。これは本明細書中の表を通じて同様である。
【0041】
本発明の洗浄方法に用いることができる有機溶剤組成物の別のグループには
【0042】
【化27】
Figure 2004515560
【0043】
一般化学構造C
の化学構造を有するものとして記述することができる溶剤がある。一般化学構造Cにおいて添え字「x」、「y」、および「z」は各々0または1の値を有するが、「x」、「y」、および「z」の少なくとも一つは1の値である。基R″はC2j+1またはCの構造を有し、基RIVはC2k+1またはCの構造を有する。添え字「j」、「k」の値は、1以上で、かつ13−3(x+y+z)の値の範囲にある整数である。したがって添え字「j」、「k」の値は、1から最大10の値(「x」、「y」、および「z」のうち二つが0の場合)の範囲にある整数値を有することができる。さらにj+kの合計は、2以上で、かつ13−3(x+y+z)の値の範囲にある整数である。添え字「u」および「v」は0から2j+1の範囲の整数であり、またu+v=2j+1である。添え字「r」および「s」は0から2k+1の範囲の整数であり、r+s=2k+1である。
【0044】
一般化学構造Cをさらに規定すると、基R1〜3およびR10〜12は水素(「H」)、フッ素(「F」)、メチル(「CH」)、エチル(「CHCH」)、または部分的もしくは完全にフッ素化したメチルもしくはエチル基であることができる。R1〜3およびR10〜12の各1つは、本発明によって考えられた上記のさまざまな組合せを達成するように互いに独立に選択される。一般にR1〜3は式Cを有する。添え字「m」、「n」、および「p」は下記に記載する値を有する。すなわち「m」は0から2の範囲の整数であり、「n」および「p」は0から5の範囲の整数であり、またn+p=2m+1である。これに加えて基R4〜9は、各々水素、フッ素、またはメチル基であることができる。他のグループと同様にR4〜9の独自性は他のグループの独自性とは独立に選択される。最後に一般化学構造C中の基R′の独自性は、O、S、カルボニル基、またはエステル基のいずれかである。一般化学構造Cを特徴とする各溶剤化合物は、本発明の洗浄工程において有機溶剤として使用するのに適している。この化学構造に包含されるグリコールエーテル化合物の種類には、脂肪族ならびにフッ素化および部分フッ素化脂肪族のモノおよびポリグリコールジエーテル類およびエーテルチオエーテル類と、そのカルボニルおよびエステル誘導体があるがこれには限定されない。
【0045】
上記に記載した一般化学構造Cもまた下記の表2示すようにさらにさまざまなサブグループに分類することができる。
【0046】
【表5】
Figure 2004515560
【0047】
【表6】
Figure 2004515560
【0048】
上記の表2に記載した各基において、R1〜12のうちの1または複数は一緒に記述される。例えばR1〜3は「独立にHまたはCF」として記述することができる。この記述による特定の溶剤化合物において、R、R、およびRは各々Hであってもよく、またはR、R、およびRは各々CFであってもよい。別法ではRがCFでありながらRおよびRはHであってもよく、また「H」と「CF」のさまざまな組合せであってもよい。
【0049】
本発明の方法の別の実施形態においては、基材を有機溶剤で洗浄し、その有機溶剤を加圧流体溶媒を用いて基材から除去する。その有機溶剤は下記の構造式を有することができる。
【0050】
【化28】
Figure 2004515560
【0051】
一般化学構造D
一般化学構造Dにおいて、添え字「x」、「y」、および「z」は各々0または1のいずれかの値を有するが、「x」、「y」、および「z」の少なくとも一つは1の値である。基R″は、Hまたは下記の構造の一つのいずれかを有する。
【0052】
【化29】
Figure 2004515560
【0053】
上式で、R’’’はH、F、またはHとFの組合せであり、基RIVはHまたは下記の構造の一つのいずれかである。
【0054】
【化30】
Figure 2004515560
【0055】
上式でRは、H、F、またはHとFの組合せである。上式でR″はHまたはFであり、RIVはHまたはFではない。
【0056】
基R’’’およびRは、HまたはF基のいずれかであるか、またはHとFの組合せである。したがって特定のR″またはRIVグループ内で、R’’’基およびR基は水素とフッ素の両者であってもよく、それらは水素またはフッ素のみであることに限定されない。一般化学構造Dをさらに規定すると、基R1〜3はH、F、CH、CHF、CHF、またはCFであることができる。R4〜12の各1つは独立にHまたはFのいずれかである。
【0057】
本発明の方法の別の実施形態においては、基材を有機溶剤で洗浄し、その有機溶剤を加圧流体溶媒を用いて基材から除去する。その有機溶剤は下記の構造式を有することができる。
【0058】
【化31】
Figure 2004515560
【0059】
一般化学構造E
一般化学構造EにおいてR′は
【0060】
【化32】
Figure 2004515560
【0061】
であり、R″は
【0062】
【化33】
Figure 2004515560
【0063】
である。R’’’は各々独立にOまたはNである。上式でR’’’はNであり、jは2である。各RIVは独立にH、CF、またはCHCHであり、kおよびnは0と2を含んだ0と2の間の整数である。RはC2y+1であり、yは1と(12−(3k+3n+x))を含んだ1と(12−(3k+3n+x))の間の整数であり、xは1と(12−(3k+y))を含んだ1と(12−(3k+y))の間の整数である。
【0064】
本発明の方法の別の実施形態においては、基材を有機溶剤で洗浄し、その有機溶剤を加圧流体溶媒を用いて基材から除去する。その有機溶剤は下記の構造式を有することができる。
【0065】
【化34】
Figure 2004515560
【0066】
一般化学構造F
一般化学構造FにおいてR’’’はOであるか、R’’’はNHである。各RIVは独立にH、CF、またはCHCHであり、kは0と2を含んだ0と2の間の整数である。RはC2y+1であり、yは1と(12−(3k+x))を含んだ1と(12−(3k+x))の間の整数であり、xは1と(12−(3k+y))を含んだ1と(12−(3k+y))の間の整数であり、またx+yは12以下である。
【0067】
次に、図1を参照してテキスタイルの洗浄および乾燥用に別々の容器を有する洗浄システムのブロック図を示す。洗浄システム100は一般に、1または複数のモータで駆動される軸(図示されない)を介して穴の開いた回転可能な洗浄ドラムまたはホイール112と操作可能に連結した洗浄容器110を有する洗浄装置102を具備しており、上記洗浄容器110内には洗浄流体が通過できる洗浄容器110への注入口114と洗浄容器110からの放出口116を有する。乾燥機104は、加圧できる乾燥容器120を有する。加圧可能な乾燥容器120は、1または複数のモータで駆動される軸(図示されない)を介して穴の開いた回転可能な乾燥ドラムまたはホイール122と操作可能に連結し、上記乾燥容器120内には加圧流体溶媒が通過できる乾燥容器120への注入口124と乾燥容器120からの放出口126を有する。洗浄容器110および乾燥容器120は同一装置の一部であってもよく、また別の装置に含まれていてもよい。さらに、本発明の洗浄および乾燥の両ステップは、下記の図2に関して記述されるように同一の容器中で行なうこともできる。
【0068】
有機溶剤槽130は、前述のように注入口114を通じて洗浄容器110に導入される任意の適切な有機溶剤を収容する。加圧流体溶媒槽132は、注入口124を通じて加圧可能な乾燥容器120に加えられる加圧流体溶媒を収容する。濾過用アセンブリ140は、洗浄が行なわれるに従って洗浄容器110から放出される有機溶剤から汚染物質を連続的に除去する1または複数のフィルタを含有する。
【0069】
洗浄システム100の構成要素は、システムの構成要素の間で有機溶剤と気化および加圧した流体溶媒を送るライン150〜156に連結している。本明細書中で用いられる用語「ライン」は、流体を運ぶことができる、また或る目的のために加圧することができる配管のネットワークまたは同様な導管を意味するものと解釈される。ライン150〜156を通じた有機溶剤と気化および加圧した流体溶媒の移送は、弁170〜176およびポンプ190〜193によって誘導される。記載の実施形態にはポンプ190〜193が示されているが、構成要素から液体および/または蒸気を強制排出させるためにコンプレッサを用いて構成要素に圧力を加えるなどの構成要素の間で液体および/または蒸気を移送するために任意の方法を使用することができる。
【0070】
テキスタイルは、前述の有機溶剤またはその混合物など有機溶剤で洗浄される。テキスタイルはまた、有機溶剤と加圧流体溶媒の組合せにより洗浄することができ、この組合せは、有機溶剤を約50重量%〜100重量%と加圧流体溶媒を0重量%〜50重量%のいろいろな比率が可能である。この洗浄工程では、テキスタイルを一緒に洗浄するのに適したグループに整理するために必要に応じてテキスタイルをまず仕分けする。次いで洗浄工程で除去することができない幾つかのしみを除去するために必要に応じてテキスタイルのしみ抜き処理を行うことができる。次いでテキスタイルを洗浄システム100の洗浄ドラム112中に置く。洗浄ドラム112と洗浄容器110の間で溶剤が自由に入れ替わることが可能なように、またテキスタイルから濾過用アセンブリ140へ汚れが運ばれるように、洗浄ドラム112には穴が開けられていることが好ましい。
【0071】
テキスタイルが洗浄ドラム112中に置かれた後、有機溶剤槽130に収容されている有機溶剤が、弁171を開き、弁170、172、173、および174を閉じ、そしてポンプ190を作動させて有機溶剤を洗浄容器110の注入口114を通じてポンプ送りすることによって、ライン152を経て洗浄容器110に加えられる。有機溶剤は、洗浄システム100の洗浄能力を高めるために1または複数の共同溶媒、水、洗剤、またはその他の添加剤を含有してもよい。別法では、1または複数の添加剤を洗浄システム100に直接加えることもできる。また、洗浄機能を高めるために加圧流体溶媒を有機溶剤と一緒に洗浄システム100に加えることもできる。加圧流体溶媒は、弁174を開き、弁170、171、172、173、および175を閉じ、そしてポンプ192を作動させて加圧流体溶媒を洗浄容器110の注入口114を通じてポンプ送りすることによって、ライン154を経て洗浄容器110に加えることができる。もちろん加圧流体溶媒が洗浄サイクル中に含まれる場合は、下記で考察するように洗浄容器110を乾燥容器120と同じやり方で加圧する必要があることになる。
【0072】
十分な量の有機溶剤または有機溶剤と加圧流体溶媒の組合せが洗浄容器110に加えられると、モーター(図示されない)が作動し、穴の開いた洗浄ドラム112を洗浄容器110内で揺動/回転する。この段階の間ずっと有機溶剤は、弁170および172を開き、弁171、173、および174を閉じ、そしてポンプ191を作動させることによって、濾過用アセンブリ140を通って連続的に循環される。濾過用アセンブリ140は、そこを通過する有機溶剤から粒子状汚染物質を除去するために1または複数のファインメッシュフィルタを組み込むことができ、また別法では、もしくはこれに加えて有機溶剤から水、染料、およびその他の溶解性の汚染物質を除去するために1または複数の吸収性または吸着性フィルタを組み込むこともできる。有機溶剤または加圧流体溶媒のいずれかから汚染物質を除去するために用いることができるフィルタアセンブリの具体例としての配置は、本明細書に参照により援用されている米国特許出願第08/994,583号の中に、より完全に記載されている。この結果、有機溶剤は放出口116、弁172、ライン151、フィルタアセンブリ140、ライン150、弁170を通ってポンプ送りされ、吸入口114を経て洗浄容器110に再び入る。この循環は、粒子状汚染物質および/または可溶性汚染物質を含む汚染物質を有機溶剤から都合よく除去し、濾過された有機溶剤を洗浄容器110に再び導入し、洗浄ドラム112を揺動または回転させる。この工程を通じて汚染物質はテキスタイルから除去される。もちろん洗浄容器110が加圧される場合、この循環系は洗浄容器110中と同一の圧力/温度レベルが維持されることになる。
【0073】
所望レベルの汚染物がテキスタイルから除去されるように十分な時間が過ぎた後に、バルブ173を開け、バルブ170、171、172および174を閉じ、そしてポンプ191を起動して、ライン153を経由して出口116を通して有機溶媒をポンプで排出することにより、有機溶媒を洗浄ドラム112および洗浄容器110から除去する。その後、洗浄ドラム112を150〜800rpmなどの高速で回転させて、テキスタイルから有機溶媒をさらに除去する。洗浄ドラム112内で150〜800rpmなどの高速でテキスタイルを回転する時に有機溶媒を洗浄ドラム112から排出できるように、洗浄ドラム112は好ましくは孔が開けられている。高速で洗浄ドラム112を回転させることによりテキスタイルから除去された一切の有機溶媒も、上述したやり方で洗浄ドラム112から除去する。有機溶媒が洗浄ドラム112から除去された後、有機溶媒を廃棄するか、あるいは再使用するために技術上知られている溶媒回収システムを用いて有機溶媒を回収し除染することのいずれかが可能である。さらに、各洗浄サイクルが同じ有機溶媒または異なる有機溶媒を用いる多洗浄サイクルを必要ならば用いることができる。多洗浄サイクルを用いる場合、各洗浄サイクルは同じ洗浄容器内で行うことが可能であるか、あるいは別個の洗浄容器を洗浄サイクルごとに用いることが可能である。
【0074】
高速で洗浄ドラム112を回転させることにより所望量の有機溶媒をテキスタイルから除去した後、従来の洗浄システムの機械間でテキスタイルを移動させるのと同じやり方で洗浄ドラム112から乾燥容器120内の乾燥ドラム122にテキスタイルを移動させる。別の実施形態において、洗浄ドラム112と乾燥ドラム122との間でテキスタイルを移送するのでなく、テキスタイルを含む単一ドラムを洗浄容器110と乾燥容器120との間で移送するように単一ドラムを洗浄サイクルと乾燥サイクルの両方において用いることが可能である。洗浄サイクル中に洗浄容器110を加圧する場合、テキスタイルを除去する前に容器110を減圧しなければならない。一旦テキスタイルを乾燥ドラム122内に入れると、バルブ175を開け、バルブ174および176を閉じ、そしてポンプ192を起動して、ライン154および155を経由して乾燥容器120の入口124を通して加圧流体溶媒をポンプで送ることにより、二酸化炭素槽132内に収容されたものなどの加圧流体溶媒をライン154および155を経由して乾燥容器120に添加する。加圧流体溶媒を乾燥容器120に添加する時に、テキスタイル上に残る有機溶媒は加圧流体溶媒に溶解する。
【0075】
所望レベルの有機溶媒が溶解するように十分な量の加圧流体溶媒を添加した後、バルブ176を開け、バルブ175を閉じ、そしてポンプ193を起動してライン156を経由して出口126を通して加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせをポンプで排出することにより、加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせを乾燥容器120から、従って乾燥ドラム122からも除去する。必要ならば、追加の有機溶媒を除去するために、このプロセスを繰り返してしてよい。その後、乾燥ドラム122を150〜800rpmなどの高速で回転させて、テキスタイルから加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせをさらに除去する。テキスタイルを乾燥ドラム122内で高速で回転させる時に加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせが乾燥ドラム122から排出できるように、乾燥ドラム122は好ましくは孔が開けられている。高速で乾燥ドラム112を回転させることによりテキスタイルから除去された一切の加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせも、上述したやり方で乾燥容器120からポンプで排出される。加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせが乾燥容器120から除去された後、組み合わせを廃棄するか、あるいは再使用するために技術上知られている溶媒回収システムを用いて組み合わせを分離し回収することのいずれかが可能である。テキスタイルから加圧流体溶媒を除去するために高速スピンサイクルを含めることが好ましい一方で、それが必須ではないことに注意すること。
【0076】
乾燥ドラム122を回転させることにより所望量の加圧流体溶媒をテキスタイルから除去した後に、乾燥容器120を約5〜15分にわたって減圧する。乾燥容器120を減圧すると、一切の残留加圧流体溶媒を蒸発させ、乾燥ドラム122中に乾いた溶媒のないテキスタイルを残す。その後、バルブ176を開け、バルブ175を閉じ、ポンプ193を起動することにより、蒸発した加圧流体溶媒を乾燥容器120から除去する。結果として、蒸発した加圧流体溶媒は、出口126、ライン156およびバルブ176を通してポンプで排出される。ここで蒸発した加圧流体溶媒を大気に排出するか、あるいは再使用のために回収し再圧縮することのいずれかが可能である。
【0077】
洗浄システム100を完成システムとして説明してきた一方で、既存の従来型乾燥洗浄システムを本発明による使用のために変換してよい。従来型乾燥洗浄システムを変換するために、上述した有機溶媒を従来のシステムでテキスタイルを洗浄するために用いる。加圧流体溶媒と合わせてテキスタイルを乾燥するために別個の加圧容器を従来のシステムに追加する。従って、従来のシステムを加圧流体溶媒と合わせて用いるために変換する。例えば、図1のシステムは、洗浄機102の構成部品(component)が従来のものであり、加圧流体溶媒槽132が洗浄容器100と連通していない変換されたこうしたシステムを表すことができよう。こうした状況においては、乾燥機104は従来の洗浄機の付加部分である。
【0078】
さらに、図1に示したシステムが単一洗浄容器を含む一方で、各工程において同じまたは異なる有機溶媒を用いて各洗浄工程を異なる洗浄容器内で行う多洗浄工程にテキスタイルを供するように多洗浄容器を使用できよう。単一洗浄容器の説明は単に説明の目的のためであり、本発明の範囲を限定するとして考えるべきではない。
【0079】
本発明の別の実施形態のブロック線図である図2を今参照すると、テキスタイルの洗浄および乾燥のための単一チャンバを備える洗浄システムが示されている。洗浄システム200は、一般に、加圧可能容器210をもつ洗浄機を備える。容器210は、容器210への入口214および容器210からの出口216をもつ容器210内で乾燥洗浄流体が通ることが可能である有孔回転可能ドラムまたはホイール212に一個以上のモータ駆動シャフト(図示していない)を介して作動可能に接続されている。
【0080】
有機溶媒槽220は、入口214を通して容器210に導入されるべき、上述した溶媒などの適する一切の有機溶媒を入れている。加圧流体溶媒槽222は、入口214を通して容器210に添加されるべき加圧流体溶媒を入れている。濾過アセンブリ224は、洗浄が行われるにつれて容器210およびドラム212からの有機溶媒の汚染物を連続的に除去する一個以上のフィルターを収容している。
【0081】
洗浄システム200の構成部品は、システムの構成部品間で有機溶媒と蒸発した加圧流体溶媒を移送するライン230〜234と接続されている。本明細書で用いる「ライン」という用語は、流体を移送することが可能であり、そして特定の目的で加圧されることが可能である配管網または類似の導管を指すと解する。ライン230〜234を通した有機溶媒と蒸発した加圧流体溶媒の移送は、バルブ250〜254およびポンプ240〜242によって方向付けられる。記載した実施形態でポンプ240〜242を示している一方で、構成部品からの液体および/または蒸気を押し込むために圧縮機を用いて構成部品に圧力を加えるなどの、構成部品間で液体および/または蒸気を移送するあらゆる方法を用いることが可能である。
【0082】
テキスタイルを前述したものなどの有機溶媒で洗浄する。テキスタイルを有機溶媒と加圧流体溶媒との組み合わせで洗浄してもよく、この組み合わせは、50〜100重量%の有機溶媒と0〜50重量%の加圧流体溶媒からの様々な比率内であってよい。洗浄プロセスにおいて、最初に、合わせて洗浄しようとする適する群内にテキスタイルを分類するために必要に応じてテキスタイルを分別する。次に、洗浄プロセス中に除去できない一切の染みを除去するために必要に応じてテキスタイルを汚れ処理(spot treated)してよい。その後、洗浄システム200の容器210内のドラム212にテキスタイルを入れる。ドラム212と容器210との間の溶媒の自由な交換を可能にするとともに汚れをテキスタイルから濾過アセンブリ224に移送するためにドラム212は孔が開けられていることが好ましい。
【0083】
テキスタイルをドラム212に入れた後、バルブ251を開け、バルブ250、252、253および254を閉じ、そしてポンプ242を起動して、容器210の入口214を通して有機溶媒をポンプで送ることにより、有機溶媒槽220に収容された有機溶媒をライン231を経由して容器210に添加する。有機溶媒は、一種以上の共溶媒、洗浄剤、水または洗浄システム200の洗浄能力を強化する他の添加剤を含有してよい。あるいは、一種以上の添加剤を容器に直接添加してよい。洗浄を強化するために加圧流体溶媒も有機溶媒に加えて容器210に添加してよい。バルブ250を開け、バルブ251、252、253および254を閉じ、そしてポンプ242を起動して、容器210の入口214を通して加圧流体溶媒をポンプで送ることにより、加圧流体溶媒をライン230を経由して容器210に添加する。
【0084】
所望量の有機溶媒、あるいは上述したような有機溶媒と加圧流体溶媒の組み合わせを容器210に添加する時、モーター(図示していない)を起動し、ドラム212を攪拌および/または回転させる。この段階中に、バルブ252および253を開け、バルブ250、251および254を閉じ、そしてポンプ241を起動することにより、有機溶媒と、組み合わせ中で用いられているなら加圧流体溶媒とを濾過アセンブリ224を通して連続的に循環させる。濾過アセンブリ224は、アセンブリを通過する有機溶媒および加圧流体溶媒から粒状汚染物を除去するために一個以上の微細メッシュフィルターを含んでよく、水、染料および有機溶媒からの他の溶解汚染物を除去するために一個以上の吸収フィルターまたは吸着フィルターを別案として、あるいは追加的に含んでよい。有機溶媒または加圧流体溶媒のいずれかからの汚染物を除去するために使用できるフィルターアセンブリに関する構成例は、米国特許出願08/994,583号により完全に記載されており、この特許出願は本明細書に引用して援用する。結果として、有機溶媒は、出口216、バルブ253、ライン233、フィルターアセンブリ224、ライン232、バルブ252を通してポンプで送られ、入口214を経由して容器210に再び流入する。この循環は、粒状汚染物および/または可溶性汚染物を含む汚染物を有機溶媒および加圧流体溶媒から有利に除去し、濾過された溶媒を容器210に再び導入させる。このプロセスを通して、汚染物はテキスタイルから除去される。
【0085】
所望レベルの汚染物がテキスタイルおよび有機溶媒から除去されるように十分な時間が過ぎた後に、バルブ254を開け、バルブ250、251、252および253を閉じ、そしてポンプ241を起動して、出口216およびライン234を通して有機溶媒をポンプで排出することにより、有機溶媒を容器210およびドラム212から除去する。加圧流体溶媒を有機溶媒と組み合わせて用いる場合、最初に加圧流体溶媒を有機溶媒から分離することが必要な場合がある。その後、有機溶媒を廃棄するか、あるいは好ましくは、汚染物を有機溶媒から除去し、有機溶媒を後続の使用のために回収することのいずれかが可能である。技術上知られている溶媒回収システムを用いて汚染物を有機溶媒から除去してよい。その後、ドラムを150〜800rpmなどの高速で回転させて、有機溶媒をテキスタイルからさらに除去する。テキスタイルをドラム212内で高速で回転させる時、有機溶媒を洗浄ドラム212から排出できるようにドラム212は好ましくは孔が開けられている。高速で洗浄ドラム212を回転させることによりテキスタイルから除去された一切の有機溶媒も、廃棄するか、あるいは、後続の使用のために回収することのいずれかが可能である。
【0086】
ドラム212を回転させることにより所望量の有機溶媒をテキスタイルから除去した後に、バルブ250を開け、バルブ251、252、253および254を閉じ、そしてポンプ240を起動して、ライン230を経由して加圧容器210の入口214を通して加圧流体溶媒をポンプで送ることにより、加圧流体槽222に収容された加圧流体溶媒を容器210に添加する。加圧流体溶媒を容器210に添加する時、テキスタイル上に残る有機溶媒は加圧流体溶媒に溶解する。
【0087】
所望レベルの有機溶媒が溶解するように十分な量の加圧流体溶媒を添加した後、バルブ254を開け、バルブ250、251、252および253を閉じ、そしてポンプ241を起動して出口216およびライン234を通して加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせをポンプで排出することにより、加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせを容器210から除去する。ポンプ241が2台のポンプ、すなわち、洗浄サイクルにおいて低圧有機溶媒をポンプで排出するポンプ1台、および乾燥サイクルにおいて加圧流体溶媒をポンプで排出するポンプ1台を実際に必要とする場合があることに注意すること。
【0088】
加圧流体溶媒と有機溶媒の組み合わせを廃棄するか、あるいは組み合わせを分離し、有機溶媒および加圧流体溶媒を後続の使用のために別個に回収することのいずれかが可能である。その後、ドラム212を150〜800rpmなどの高速で回転させて、テキスタイルから加圧流体溶媒および有機溶媒の組み合わせをさらに除去する。高速でドラム212を回転させることによりテキスタイルから除去された一切の加圧流体溶媒および有機溶媒の組み合わせも、廃棄するか、あるいは後続の使用のために保持することのいずれかが可能である。テキスタイルから加圧流体溶媒を除去するために高速スピンサイクルを含めることが好ましい一方で、それが必須ではないことに注意すること。
【0089】
ドラム212を回転させることにより所望量の加圧流体溶媒をテキスタイルから除去した後、容器210を約5〜15分にわたり減圧する。容器210を減圧すると、加圧流体溶媒を蒸発させ、ドラム212中に乾いた溶媒のないテキスタイルを残す。その後、バルブ254を開け、バルブ250、251、252および253を閉じ、ポンプ241を起動して、出口216およびライン234を通して、蒸発した加圧流体溶媒をポンプで排出することにより、蒸発した加圧流体溶媒を容器210から除去する。単一ポンプをポンプ241として示している一方で、有機溶媒、加圧流体溶媒および加圧流体溶媒蒸気をポンプ241で排出するために別個のポンプが必要な場合があることに注意すること。蒸発した残留加圧流体溶媒を大気に排出するか、あるいは後続の使用のために加圧流体溶媒に圧縮して戻すことのいずれかが可能である。
【0090】
上で論じたように、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテルおよびトリプロピレングリコールメチルエーテルは以下の試験結果に示したように本発明において用いるために好ましい有機溶媒である。表3は、本発明において用いるために適しうる多くの溶媒の各々に関する洗浄力試験の結果を示している。表4は、高密度化二酸化炭素を用いる溶媒の乾燥および抽出の試験の結果を示している。
【0091】
洗浄剤も、共溶媒も、他の添加剤も用いずに多くの異なる溶媒を用いて洗浄力試験を行った。試験のために選択された溶媒には、有機溶媒および液体二酸化炭素が挙げられる。洗浄力の二つの側面、すなわち、汚れ除去と汚れ再沈着を調べた。前者は基材から汚れを除去する溶媒の能力を指す一方で、後者は洗浄プロセス中に基材上に汚れが再沈着しないようにする溶媒の能力を指す。汚れ除去と汚れ再沈着をそれぞれ評価するために、テストファブリックス(TESTFABRICS,Inc.)から両方とも得られた、一定範囲の不溶性材料で汚染されたWascherei Forschungs Institute,Krefeld Germany(「WFK」)標準汚れ見本およびWFKホワイトコットンを用いた。
【0092】
デルタ白色度指数を用いて溶媒ごとの汚れ除去と汚れ再沈着を定量化した。この方法は、処理前および処理後の各見本の白色度指数の測定を伴う。デルタ白色度指数は、処理後の見本の白色度指数から処理前の見本の白色度指数を減算することにより計算する。白色度指数は、見本の光反射率の関数であり、そしてこの用途における見本上の汚れの量の指標である。より多い汚れは、見本に関して、より低い光反射率および白色度指数をもたらす。ハンターラボラトリーズ(Hunter Laboratories)製の反射率計を用いて白色度指数を測定した。
【0093】
有機溶媒試験をLaunder−Ometer内で行った一方で、高密度化二酸化炭素試験をParr Bomb内で行った。白色度指数を測定した後、25個のスレンレススチールボールベアリングおよび150mLの対象溶媒を入れたLaunder−Ometerカップ内に二つのWFK標準汚れ見本および二つのWFKホワイトコットン見本を入れた。その後、カップを密封し、Launder−Ometerに入れ、規定時間にわたり攪拌した。その後、見本を取り出し、メッシュバスケットが装備されたParr Bombに入れた。5℃〜25℃の間および570psig〜830psig(3933〜5727kPa)の間の液体二酸化炭素約1.5リットルをParr Bombに移送した。数分後、Parr Bombをベントし、乾燥見本を取り出し、放置して室温に至らせた。見本をParr Bombに入れ、20℃および830psig(5727kPa)で液体二酸化炭素をParr Bombに移送することにより高密度化二酸化炭素の試験を行った。見本が液体二酸化炭素に浸漬されつつ攪拌されることを可能にするために、回転可能シャフトに取り付けられたワイヤフレームに見本を固定した。反射率計を用いて、処理された見本の白色度指数を決定した。見本の一対ごとに得られた二つのデルタ白色度指数を平均した。結果を表3に示している。
【0094】
デルタ白色度指数が処理後の見本の白色度指数値から処理前の見本の白色度指数を減算することにより計算されるので、正のデルタ白色度指数は、処理の結果として白色度指数の増加があったことを示す。実用的条件において、これは、汚れが処理中に除去されたことを意味する。実際、デルタ白色度値が高ければ高いほど、より多くの汚れが処理中に見本から除去された。試験された有機溶媒の各々は大幅な汚れ除去を示した。他方、高密度化二酸化炭素単独は汚れ除去を示さなかった。WFKホワイトコットン見本はデルタ白色度指数の減少を示し、汚れが洗浄プロセス中に見本上に沈着したことを示唆している。従って、「より小さい負」のデルタ白色度指数は、より少ない汚れしか再沈着しなかったことを示唆する。高密度化二酸化炭素に関して得られたうわべ上の優れた結果は異常であり、そして汚れ除去が本質的に起きなかった、従って見本上に沈着しえた溶媒中に汚れが本質的に存在しなかったという事実から生じたことが注意されるべきである。他方、有機溶媒は良好な汚れ再沈着結果を示した。
【0095】
【表7】
Figure 2004515560
【0096】
基材から有機溶媒を抽出する高密度化二酸化炭素の能力を評価するために、WFKホワイトコットン見本を用いた。一つの見本をドライで秤量し、その後、有機溶媒サンプルに浸漬した。アトラスエレクトリックデバイシーズ(Atlas Electric Devices Company)製の信号器を用いて過剰の溶媒を見本から除去した。湿った見本を再秤量してテキスタイル中に保持された溶媒の量を決定した。湿った見本をParr Bombに入れた後、高密度化二酸化炭素をParr Bombに移送した。全実験に関する高密度化二酸化炭素の温度および圧力は、5℃〜20℃および570psig〜830psig(3933〜5727kPa)の範囲であった。5分後に、Parr Bombをベントし、見本を取り出した。次に、塩化メチレンを用いて最少で2時間にわたり、見本をソックスレー抽出にかけた。この装置は、見本から有機溶媒を除去するために見本を連続的に抽出することを可能にする。ガスクロマトグラフィーを用いて抽出物中の有機溶媒の濃度を決定した後に、抽出物中の有機溶媒の濃度に抽出物の体積を乗じることにより、高密度化二酸化炭素にさらされた後に見本上に残る有機溶媒の量を計算した。試験の各々に関して異なる見本を用いた。これらの試験の結果を表4に含めている。結果が示すように、高密度化二酸化炭素を用いる抽出プロセスは非常に有効である。
【0097】
【表8】
Figure 2004515560
【0098】
上述した実施形態に対する広範囲の変更および修正が当業者に対して明らかであろうし、それらが考慮されていることが理解されるべきである。従って、前述した詳しい説明を限定でなく説明例としてみなすことを意図しており、そして本発明の精神および範囲を定義することが意図されているのはすべての均等物を含む以下の請求の範囲であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は洗浄および乾燥に別々の容器を用いる洗浄システムのブロックダイヤグラムである。
【図2】
図2は洗浄および乾燥に同一の容器を用いる洗浄システムのブロックダイヤグラムである。
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