JP2017124125A - 車椅子 - Google Patents

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一至 山本
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一至 山本
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Abstract

【課題】車椅子の構成を極端に複雑化することなく、また介護者負担が小さい円滑な移乗を促進することに寄与する車椅子を提供すること。【解決手段】車椅子(77)は、背もたれ部(20)と、鉛直方向に交差する少なくとも一つの第1載置面(31)を有する座部載置部(30)と、座部載置部(30)の第1載置面(31)上に載置可能であり、鉛直方向に交差する第1方向に沿って第1載置面(31)上を摺動して背もたれ部(20)に関して相対的に変位可能である可動座部(40)を備える。座部載置部(30)には、スライディングボード(8)が取り付け可能である取り付け構造(70)が設けられる。取り付け構造(70)は、第1方向において座部載置部(30)に隣接するように設けられる。【選択図】図1

Description

本開示は、車椅子に関する。
多くの車椅子の利用者は、下半身不随や高齢などのために歩行に困難を伴う要介護者である。要介護者は、車椅子とベッド間の移乗に際して、必ずしも独力では行えず、介護者の助力を必要とすることが多い。
特許文献1は、同文献の図11、12及び段落00071に開示のように座席4を可動プレートの二重構造とすることを開示する。
特許文献2は、座材とクッション材の間に移乗板材を差込可能な差込間隙を形成するための間隙形成機構を具備する車椅子を開示する。
特許文献3は、車椅子などのような移動手段や、自動車に搭載可能な座椅子を開示する。座面(2)の裏側にフリーベア(3)が設けられた座椅子(1)が開示される。要介護者は座椅子(1)に着座した状態で移乗することができる。
特開2014−4288号公報 特開2013−103082号公報 特開2011−240101号公報
特許文献2に開示の車椅子においては、要介護者を左右方向に移動させるためには、二重構造の座部の各可動プレートが前方向にまず移動させることが要求される。荷重支持手段の組み込みが要求され、車椅子の構成が複雑化してしまう。特許文献3は、要介護者がクッション材に座った状態でクッション材を持ち上げることが要求され、少なくない労力が強いられる。
車椅子の構成を極端に複雑化することなく、また介護者負担が小さい円滑な移乗を促進することに寄与する車椅子を提供することに意義がある。なお、特許文献3は、車椅子自体の構成に何ら関係するものではない。
本開示の一態様に係る車椅子は、少なくとも一対の車輪(5)が回転可能に取り付けられた車体フレーム(10)を備える車椅子(77)であって、
背もたれ部(20)と、
鉛直方向に交差する少なくとも一つの第1載置面(31)を有する座部載置部(30)と、
前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上に載置可能であり、前記鉛直方向に交差する第1方向に沿って前記第1載置面(31)上を摺動して前記背もたれ部(20)に関して相対的に変位可能である可動座部(40)を備え、
前記座部載置部(30)には、スライディングボード(8)が取り付け可能である取り付け構造(70)が設けられ、
前記取り付け構造(70)は、前記第1方向において前記座部載置部(30)に隣接して設けられる。
幾つかの形態においては、前記取り付け構造(70)は、
前記第1載置面(31)よりも鉛直方向下方に位置する第2載置面(79)と、
少なくとも部分的に前記第2載置面(79)に対向配置される少なくとも一つの押さえ具(70b、70c)を備える。
幾つかの形態においては、前記少なくとも一つの押さえ具(70b、70c)は、前記第1方向に沿って延在する板材である。
幾つかの形態においては、前記取り付け構造(70)は、当該取り付け構造(70)に対して前記スライディングボード(8)を位置固定するための少なくとも一つの第1ロック機構(83)を備える。
幾つかの形態においては、前記座部載置部(30)を鉛直方向沿いに変位させるための昇降具(60)を更に備える。
幾つかの形態においては、前記昇降具(60)の作動に応じて前記座部載置部(30)、前記可動座部(40)、前記背もたれ部(20)が一緒に変位可能である。
幾つかの形態においては、前記第1載置面(31)に対向配置され、前記第1載置面(31)上に載置された前記可動座部(40)の上方変位を規制する1以上の突片(32)を更に備え、
前記可動座部(40)は、前記1以上の突片(32)を受容する1以上の隙間(49)を備える。
幾つかの形態においては、前記可動座部(40)の座面(41)は、前記可動座部(40)が前記第1載置面(31)上に載置された状態において前記隙間(49)よりも前記第1載置面(31)から鉛直方向上方に離間した位置にある。
幾つかの形態においては、前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上における前記可動座部(40)の前記第1方向に沿う変位を阻止するための第2ロック機構(81)を更に備える。
幾つかの形態においては、前記座部載置部(30)は、前記第1載置面(31)上に載置された前記可動座部(40)を少なくとも部分的に周囲する周壁部(37)、及び前記座部載置部(30)から脱する方向に向かう前記可動座部(40)の移動を許容する少なくとも一つの開口部(38)を備え、
前記周壁部(37)は、前記第1方向及び前記鉛直方向に直交する第2方向に沿う前記可動座部(40)の変位を許容するように設けられた第1及び第2側壁(37a、37b)を有する。
幾つかの形態においては、前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上における前記可動座部(40)の前記第2方向に沿う変位を阻止するための第3ロック機構(82)を更に備える。
幾つかの形態においては、前記第2ロック機構(81)は、前記第2方向に沿って延びる嵌合孔(81b)を含む。
幾つかの形態においては、前記可動座部(40)は、1以上の支持具(50)を備え、
前記支持具(50)は、前記第1載置面(31)に接触する低摩擦材を含み、
前記低摩擦材は、フッ素繊維を含む布を含む。
幾つかの形態においては、前記可動座部(40)を駆動するための駆動システムを更に備え、
前記駆動システムは、
1以上の動力源(91)と、
前記可動座部(40)に対して前記動力源(91)からの動力を伝達するべく前記可動座部(40)に対して接触可能である1以上の回転体を有する。
幾つかの形態においては、前記座部載置部(30)は、前記第1載置面(31)を有するベースプレート(36)を備え、
前記ベースプレート(36)には前記1以上の回転体が配される少なくとも一つの開口が設けられる。
幾つかの形態においては、前記1以上の回転体は、周方向にフリーローラが配された回転体を含み、前記フリーローラが前記可動座部(40)に対して接触可能である。
本開示の一態様によれば、車椅子の構成を極端に複雑化することなく、また介護者負担が小さい円滑な移乗を促進することに寄与する車椅子を提供することができる。
本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な斜視図であり、座部載置部上に可動座部が載置された状態を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な斜視図であり、図1とは異なる視点から車椅子を斜視する。 本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な斜視図であり、座部載置部から可動座部が脱出した状態を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部の概略的な斜視図である。 本開示の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部の概略的な斜視図であり、図4とは異なる視点から可動座部を斜視する。 本開示の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部の概略的な側面図である。 本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な部分側面図であり、座部載置部上に可動座部が載置された状態を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部をロックするためのロック機構の構成を示す概略的な断面模式図である。 本開示の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部をロックするためのロック機構の構成を示す概略的な断面模式図である。 本開示の例示形態に係る車椅子の被固定部に対してスライディングボードが取り付け固定された状態を模式的に示す概略的な斜視図である。 本開示の例示形態に係る車椅子の被固定部に対してスライディングボードが取り付け固定された状態を示す概略的な断面模式図であり、被固定部に対してスライディングボードをロックするためのロック機構の構成を概略的に示す。 本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な正面図であり、座部載置部上に可動座部が載置された状態を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子とベッドの間にスライディングボードが架け渡された状態を示す概略斜視図であり、可動座部が座部載置部上に載置された状態を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子とベッドの間にスライディングボードが架け渡された状態を示す概略斜視図であり、可動座部が座部載置部から脱した状態を示す。 本開示の別の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部の概略的な斜視図である。 本開示の別の例示形態に係る車椅子に含まれる可動座部の概略的な側面図である。 本開示の別の例示形態に係る車椅子の概略的な部分側面図であり、座部載置部上に可動座部が載置された状態を示す。 本開示の別の例示形態に係る車椅子の概略的な斜視図であり、車椅子77に組み込まれた駆動システムの構成部品を示す。 本開示の別の例示形態に係る車椅子に組み込まれた駆動システムの一例の概略ブロック図を示す。 本開示の別の例示形態に係る車椅子に組み込まれた駆動システムの一例を示す。 本開示の別の例示形態に係る車椅子に組み込まれた駆動システムの一例を示す。 本開示の例示形態に係る車椅子の概略的な斜視図であり、可動座部がトイレ仕様に構成される例を示す。 可動座部がスライディングボードを介して洋式トイレ上に移動することを説明するための説明図であり、移動前の可動座部が示される。 可動座部がスライディングボードを介して洋式トイレ上に移動することを説明するための説明図であり、移動後の可動座部が示される。
以下、図1乃至図24を参照しつつ、本発明の非限定の例示の実施の形態について説明する。開示の1以上の実施形態及び実施形態に包含される各特徴は、個々に独立したものではない。当業者は、過剰説明を要せず、各実施形態及び/又は各特徴を組み合わせることができ、また、この組み合わせによる相乗効果も理解可能である。実施形態間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明の記述を主たる目的とするものであり、作図の便宜のために簡略化されている場合がある。
以降の記述においては、図1を参照して次のように定義される上下、左右、及び前後方向が必要に応じて参照される。上下方向UD−DDは、鉛直方向に一致する。UDは上方を示し、DDは下方を示す。左右方向RD−LD及び前後方向FD−BDは、車椅子77の搭乗者を基準として理解される。RDは右方を示し、LDは左方を示す。FDは前方を示し、BDは後方を示す。ここで述べた方向を示す用語は、以降の詳細な記述に基づいて再定義され得る。
図1に示すように、車椅子77は、少なくとも一対の同軸配置された車輪5と、車輪5が回転可能に取り付けられた車体フレーム10、背もたれ部20、座部載置部30、可動座部40、昇降具60、及び回転防止構造65を有する。可動座部40は、薄型座部、若しくは単に座部と呼ばれ得る。車椅子77は、フットレスト3、及び補助輪4を有するが、別形態においては、これらが省略される。図示例においては、車体フレーム10に対して車輪5が小さく、車椅子77が介護者により手押しされる用途に適する。別例では、車椅子77は、要介護者が車輪5を前方又は後方に送ることにより進行する。更なる別例では、車椅子77は、電動車椅子である。必要に応じて車体フレーム10等の構成が変更される。
車体フレーム10は、図1に示すように、ベースフレーム11、ベースフレーム11に対して実装され、介護者が車椅子77を操作するための操作フレーム12、車椅子77の可動座部40上に座る要介護者の左右変位を防止する左右一対のアーム部13、及び後述の昇降具60が実装される段下げ構造14を有する。
図2に図示のように、ベースフレーム11は、前後方向に延びる合計4本の第1棒部11a、上下に離間して並走する第1棒部11aの間を上下方向に延びて両者を連結する合計4本の第2棒部11b、及び左右に離間して並走する第1棒部11aの間を左右方向に延びて両者を連結する合計2本の第3棒部11cを有する。
第1棒部11aは、右上棒部11a1、右下棒部11a2、左上棒部11a3、及び左下棒部11a4を有する。右上棒部11a1と右下棒部11a2が上下間隔を空けて並走する。左上棒部11a3と左下棒部11a4が上下間隔を開けて並走する。右上棒部11a1の前端部と右下棒部11a2の前端部、右上棒部11a1の後端部と右下棒部11a2の後端部、左上棒部11a3の前端部と左下棒部11a4の前端部、左上棒部11a3の後端部と左下棒部11a4の後端部は、各々、第2棒部11bを介して連結される。右上棒部11a1の前端部と左上棒部11a3と前端部と、右上棒部11a1の後端部と左上棒部11a3の後端部は、各々、第3棒部11cを介して連結する。
左側の車輪5は、左下棒部11a4の後端部にベアリングを介して実装される。右側の車輪は、右下棒部11a2の後端部にベアリングを介して実装される。補助輪4やフットレスト3は、図示の如くベースフレーム11に対して取り付けられる。
段下げ構造14は、右下棒部11a2と左下棒部11a4よりも鉛直方向下方に配される。段下げ構造14は、昇降具60が実装される台座板14aと、台座板14aを支持するために右下棒部11a2と左下棒部11a4の間を左右方向に延びて両者を連結する支持棒部14bを有する。支持棒部14bは、上方に開口した凹部を描くように2カ所で屈曲している。端的には、支持棒部14bは、右下棒部11a2から左側に下り傾斜する右側傾斜部と、左下棒部11a4から右側に下り傾斜する左側傾斜部と、左右の傾斜部の下端部の間を水平に延びる中間部を有する。
図示例においては、座部載置部30が昇降具60、例えば、昇降具60のピストンロッドに実装され、車体フレーム10に対する座部載置部30の上下変位が許容される。座部載置部30上に載置される可動座部40についても同様であり、座部載置部30に対して取り付けられる背もたれ部20についても同様である。昇降具60を段下げ構造14に実装することにより、車椅子77の可動座部40の座面高さを低くすることが許容される。換言すれば、車椅子77の可動座部40の座面高さ調整の高い自由度が得られ、後述の説明からより具体的に理解されるように様々な高さのベッドや車の座席に対する十分な適応性が獲得される。しかしながら、別例においては、昇降具60が省略され、座部載置部30が、車体フレーム10のベースフレーム11に対して上下変位不能に固定される。
操作フレーム12は、左右方向に間隔を空けて上下方向に延びる一対の第4棒部12aと、一対の第4棒部12aの上端部の間を左右方向に延びて両者を連結する第5棒部12bを有する。第4棒部12aは、第1棒部11aの後端部から上方に延びる中空の筒状部材である。第5棒部12bには車輪5を制止するためのブレーキ機構のレバーが実装される。別例においては、車椅子77にはブレーキ機構が組み込まれない。様々な種類のブレーキ機構を採用することができる。
アーム部13は、操作フレーム12の第4棒部12aに対して上下移動可能に取り付けられ、また、第4棒部12aの中心軸に関して旋回可能である。アーム部13は、第4棒部12aの外径よりも僅かに大きい内径の筒部13aと、筒部13aの上端部と下端部の両方に対して連結し、前方に向かって凸部を呈するようにU字状に1カ所で屈曲した屈曲棒部13bを含む。別例では別形状のアーム部13が採用され、また他の素材、例えば、クッション材が実装され得る。
操作フレーム12の第4棒部12aに対するアーム部13の上下移動及び旋回を許容する具体的構造は、当業者により適切に設計される。例えば、アーム部13の筒部13aには一つの嵌合孔が設けられる。他方、第4棒部12aにはその周方向に間隔を空けて複数の嵌合孔が設けられ、この嵌合孔の周方向配列が上下方向に複数段設けられる。アーム部13の筒部13aの嵌合孔を第4棒部12aの所望の嵌合孔に対して同軸配置し、この同軸上の嵌合孔に一つの嵌合突起を通すことにより、操作フレーム12に対してアーム部13がロックされる。嵌合突起は、例えば、アーム部13の筒部13aに対して固定されたインデックスプランジャのピンである。別例においては、アーム部13は、少なくとも1つの自由度を有する関節リンクを介して第4棒部12aに対して結合する。この場合も同様、関節リンクをロックするためのロック機構が採用され、周方向沿いのアーム部13の位置決めが確保される。アーム部13のロックは、後述の説明からより具体的に理解されるように、介護者の不注意に伴う移乗過程での要介護者の脱落を回避又は抑制することに貢献し得る。
ロック機構84は、嵌合孔と嵌合突起から構築される。図示例のロック機構84は、嵌合突起を提供するインデックスプランジャを含む。インデックスプランジャは、当業者に周知のように、操作ノブを操作することによりピンを出し入れすることができる機械要素である。図1を参照して説明すれば、アーム部13の筒部13aの外周面に固定されたインデックスプランジャの操作ノブを後方に引くことにより、第4棒部12aの嵌合孔とアーム部13の筒部13aの嵌合孔からそのピンを退出させることができる。幾つかの例では、操作ノブをロックするロック機能を有するインデックスプランジャが用いられ、意図しないアーム部13の上下変位及び旋回が回避又は抑制される。この他にも、様々な種類のインデックスプランジャが採用され得る。なお、言うまでもなく、インデックスプランジャを含まないロック機構も採用可能である。
背もたれ部20は、座部載置部30、詳細には後述のベースプレート36に対して枢動可能に取り付けられる。背もたれ部20は、ベースプレート36に対して連結具を介して連結し、可動座部40の座面41に関して角度調整可能である左右一対の第6棒部20a、第6棒部20aの上端部を連結する第7棒部20b、及び左右一対の第6棒部20aの間に架け渡されたシート20cを有する。別例においては、背もたれ部20が車体フレーム10に対して枢動可能に取り付けられる。別例においては、背もたれ部20が車体フレーム10に組み込まれ、例えば、シート20cが左右一対の第4棒部12aの間に架け渡される。別例では、背もたれ部20が前後に可動に設けられる。別例では、背もたれ部20が取り外し可能である。
背もたれ部20のシート20cは、織物又は編物といった布である。別例では、背もたれ部20は、スポンジ等のフォーム材を含む。
別例においては、アーム部13が操作フレーム12ではなく背もたれ部20に対して旋回可能及び1以上の旋回位置でロック可能に設けられる。背もたれ部20は、昇降具60の操作に応じて上下変位可能であり、アーム部13の上下変位が同時に達成される。
昇降具60を介してベースフレーム11の段下げ構造14に実装される座部載置部30の詳細な構造が図3に図示される。図3に示すように、座部載置部30は、鉛直方向及び上下方向に交差及び直交する少なくとも一つの載置面31を有する。載置面31は、可動座部40が載置される任意の広さの面であり、幾つかの場合、平坦又は水平面である。別例においては、載置面31は、複数の領域に分割又は区分される。例えば、載置面31は、各々が左右方向の延びる前方載置面と後方載置面に分割され、前方載置面と後方載置面の間には左右方向に延びる空間が設けられる。載置面は、図示例のように上面視矩形状の平板部材に限られるべきではない。
本実施形態では、可動座部40は、座部載置部30の載置面31上にて鉛直方向に交差する第1方向に沿って載置面31上を摺動して背もたれ部20に関して相対変位可能である。図示例では、第1方向は、鉛直方向に直交する左右方向に一致するが、別例においては、鉛直方向に直交する前後方向に一致し、若しくは前後方向ベクトルと左右方向ベクトルの合成ベクトルに沿う方向に一致する。このように車椅子77の背もたれ部20に関して可動座部40を変位可能とすることにより、後述の説明から理解されるように、介護者は、より低減された労力で車椅子77から他の場所へ要介護者を移乗させることができる。
図示例では可動座部40には一切の背もたれ部が設けられない。しかしながら、背もたれ部20と比較して補助的な背もたれ部が可動座部40に設けられる形態も想定される。補助的な背もたれ部は、要介護者の体重の付与に応じて変形可能な弾性素材を含む背もたれ部や、要介護者の体重の付与に応じて起立姿勢から倒伏姿勢に受動的に推移可能な背もたれ部が例示される。なお、本願においては、可動座部40を薄型座部と呼ぶ場合、可動座部40には図示例と同じく一切の背もたれ部が設けられない。
図示例の座部載置部30は、ベースプレート36、周壁部37、及び少なくとも一つの開口部38を有する。ベースプレート36は、鉛直方向に交差する載置面31を有する平板材であり、幾つかの場合、金属製平板材である。周壁部37は、ベースプレート36と一体又は別体の1以上の平板材を含み、ベースプレート36の載置面上から鉛直方向上方に延びる。周壁部37は、載置面31上に載置された可動座部40を少なくとも部分的に周囲するものである。開口部38は、周壁部37が欠いて成る開口部であり、座部載置部30から脱する(又は周壁部37により周囲された状態から脱する)方向に向かう可動座部40の移動を許容する。
可動座部40は、開口部38を介して座部載置部30から脱することができる。図示例では、ベースプレート36は、一つの上面視矩形状の平板であるが、別例においては、複数のプレート部分から構築される。周壁部37は、前後方向において間隔を空けて対向配置された第1及び第2側壁37a、37b、並びに第1及び第2側壁37a、37bの各右端部の間で前後方向に延びて両者を連結する第3側壁37cを有する。第1及び第2側壁37a、37bの各左端部の間には側壁が設けられず、これにより開口部38が提供される。なお、別例では、第3側壁37cが省略され、開口部38を閉じる側壁が設けられ、可動座部40の右方摺動が許容される。更なる別例では、第3側壁37cが省略され、一対の開口部38が提供され、これにより可動座部40の左右両方向の摺動が許容される。
車椅子77には、座部載置部30の載置面31上の可動座部40の上下変位を阻止する突片32が設けられる。突片32は、載置面31に対向するように配置される。必ずしもこの限りではないが、図示例では、座部載置部30に突片32が設けられる。突片32は、第1乃至第3突片32a〜32cを含む。第1乃至第3突片32a〜32cが、各々、第1乃至第3側壁37a〜37cに設けられる。第1突片32aは、第1側壁37aの左端部(開口部38寄り端部)にて後方に突出する。第2突片32bは、第2側壁37bの左端部(開口部38寄り端部)にて前方に突出する。第3突片32cは、第3側壁37cの上端部にて左方に突出する。突片の個数や配置態様は図示例に限定されるべきではない。別例では、突片32が座部載置部30に設けられず、ベースフレーム11やその他の部分に設けられる。
図4乃至図6に示すように、可動座部40は、シート材42、円柱材43、凹状保持部44、実装基板45、及び取手47を有する。シート材42の第1端部42pが、第1円柱材43pに固着し、シート材42の第2端部42qが第2円柱材43qに固着する。第1円柱材43pが第1凹状保持部44pによりその保持溝内に保持され、第2円柱材43qが第2凹状保持部44qによりその保持溝内に保持される。第1及び第2凹状保持部44p、44qは、各々の保持溝が間隔を空けて平行に並走する態様で実装基板45に実装される。第1取手47pが第1凹状保持部44pの外壁面に設けられる。第2取手47qが第2凹状保持部44qの外壁面に設けられる。なお、可動座部40に関して、「第1」が付された用語の符合に「p」が含まれ、「第2」が付された用語の符合に「q」が含まれる。第1が上述の右方に対応し、第2が上述の左方に対応する。
凹状保持部44及び実装基板45は、各々が金属製の別部材であるが、別例においては一体化された高強度樹脂部品であり得る。シート材42の第1端部42pを第1円柱材43pに固着し、その第2端部42qを第2円柱材43qに固着し、その後、第1及び第2円柱材43p、43qを、各々、第1及び第2凹状保持部44p、44qの保持溝内に固定することによりシート材42が適切に張られる。各凹状保持部44内において各円柱材43を回転させることによりシート材42の張り具合を適切に調整できる。
シート材42は、織物又は編物といった布であるが、他の素材を用いることもできる。円柱材43は、一方向に延びる円筒部材であり、その外周面にシート材42が固着される。円柱材43に対するシート材42の固着方法は、接着剤の使用、シート材42の融着が例示される。円柱材43の円筒の前後に延びるスリット内にシート材の端部を挿入することも併用され得る。
図5に示すように、凹状保持部44は、円柱材43を保持する保持溝を画定する左右一対の壁部44a、44b、及び底部44cを有する。左右一対の壁部44a、44bの左右間隔を調整可能とする形態も想定される。図示例の凹状保持部44は、上述の保持溝を画定するべく積層された2つのL字状ブラケットを含む。
可動座部40は複数の支持具50を介して座部載置部30の載置面31上に載置される。可動座部40の実装基板45の下面には複数の支持具50が設けられ、座部載置部30の載置面31上における実装基板45の複数箇所での支持/点接触が確保される。座部載置部30の載置面31上での可動座部40のより円滑な摺動が確保される。図示例の支持具50は、フリーボールベアリングであり、転動保持されたボール部が載置面31に接触する。
図示例に係る実装基板45は、凹状保持部44が上方に配される第1及び第2基板部45p、45qと、第1及び第2基板部45p、45qの間に存在する中間部45rを有する。相対的に重量が大きくかかる第1及び第2基板部45p、45qの下面に複数の支持具50が前後方向に直線状に等間隔又は異なる間隔で配置される。実装基板45の下面の前面に多数の支持具50を設ける場合、可動座部40の重量が増加してしまい、移乗先での可動座部40の取り扱い容易性が損なわれてしまう。支持具50は、直線状の他、ジグザグ状に配置され得る。支持具50の配列に含まれる支持具50の個数は、3つに限定されるべきではない。
図6に示すように、可動座部40には突片32、端的には第1及び第2突片32a、32bとの干渉を回避するための隙間49が設けられる。第1基板部45pの前端部と第1凹状保持部44pの前端部の間に隙間49が設けられ、第1突片32aとの干渉が回避される。第1基板部45pの後端部と第1凹状保持部44pの後端部の間に隙間49が設けられ、第2突片32bとの干渉が回避される。同様に、第2基板部45qと第2凹状保持部44qの間に隙間49が設けられ、第1突片32a及び第2突片32bとの干渉が回避される。隙間49を形成するためのスペーサー部48が第1及び第2基板部45p、45q、若しくは第1及び第2凹状保持部44p、44qに一体的又は別体として設けられる。
可動座部40、端的には実装基板45は、突片32と載置面31の間を通過又はそこに挿入される被挿入部を有する。図示例の場合、被挿入部は、第1基板部45pの前端部45p1又は第2基板部45qの前端部45q1であり、また第1基板部45pの後端部45p2又は第2基板部45qの後端部45q2である。
図7に図示のように可動座部40の隙間に第1及び第2突片32a、32bが挿通及び収容される。車椅子77上から車椅子77外の場所、例えばベッドや車の座席上への移乗に際して、可動座部40に着座した要介護者が第1及び第2突片32a、32bに対して接触する可能性が低減される。第1及び第2突片32a、32bが可動座部40よりも上方に設けられる場合、第1及び第2突片32a、32bが移乗過程の要介護者に接触する可能性がある。なお、図示例では、可動座部40の座面41は、可動座部40が載置面31上に載置された状態において隙間49及び被挿入部45p1、45q1、45p2、45q2よりも載置面31から鉛直方向上方に離間した位置にある。
図4に示すように、実装基板45、端的には第1基板部45pは、座部載置部30の載置面31と第3突片32cの間に挿入される挿入部45kを有し、これにより、可動座部40の上方変位がより確実に抑制される。
上述の説明から理解されるように、可動座部40は、座部載置部30の載置面31上で左方摺動して(座部載置部30の開口部38を介して)座部載置部30外に脱出できる。また、可動座部40は、(座部載置部30の開口部38を介して座部載置部30上に導入された後)座部載置部30の載置面31上で右方摺動して座部載置部30上での載置状態に復帰できる。
脱出及び復帰の両過程において、可動座部40の第1基板部45pと第1凹状保持部44pの間の隙間49に第1及び第2突片32a、32bが通される。第2基板部45qと第2凹状保持部44qの間の隙間49に第1及び第2突片32a、32bが通される。
第1及び第2突片32a、32bは、開口部38の近傍に設けられ、従って、座部載置部30への可動座部40の取り付けを案内する。座部載置部30の載置面31上での可動座部40の右方摺動に際して、第3側壁37cが可動座部40の停止位置を定め、第3側壁37cと挿入部45kの衝突により、押し込み停止位置が介護者に明確に伝わる。
車椅子77は、座部載置部30の載置面31上における可動座部40の左右変位を阻止するための1以上の第2ロック機構81を具備する。図8に示すように、第2ロック機構81は、座部載置部30側の嵌合突起81aと、可動座部40側の嵌合孔81bを有する。嵌合突起81aは、座部載置部30のベースプレート36の孔から突出する突出位置を取るように付勢されており、押し下げられる時、その孔から突出しない退去位置を取る。
別例においては、第2ロック機構81の嵌合突起81aの突出位置と退去位置を切り替え可能である。例えば、第2ロック機構81は、上述のロック機構84と同様、嵌合突起として働くピンを有するインデックスプランジャを含むことができる。このインデックスプランジャは、介護者により操作される操作ノブを有し、操作ノブの第1及び第2位置の間の切り替えにより嵌合突起81aの突出及び退去位置を切り替えることができ、インデックスプランジャのピンと嵌合孔81bとの嵌合及び非嵌合を切り替えることができる。インデックスプランジャは、図示の場合、ベースプレート36の下面に固定される。
嵌合孔81bは、可動座部40の実装基板45の下面、端的には、その下面に固定された平板材181に設けられる。平板材181には、右方に下り及び左方に上り傾斜する傾斜面181hが設けられる。実装基板45の下面に先端が接触した状態の嵌合突起81aは、傾斜面181hのおかげで平板材181の厚みを超えて嵌合孔81bに到達することができる。図5に示すように、嵌合孔81bは、前後方向に長く延びる。この特徴のおかげでは、後述のように可動座部40は、左右変位が規制されつつも前後変位することができ、要介護者の着座ズレ又は着座姿勢を簡単に修正することができる。
座部載置部30のベースプレート36に設けられた第1側壁37aと第2側壁37bの間の前後間隔は、可動座部40の前後変位を許容するように設定される。端的には、第1及び第2側壁37a、37bの前後間隔は、可動座部40の前後長よりも大きい。座部載置部30上に可動座部40を載置した状態で可動座部40の前後移動が許容され、要介護者の着座ズレ又は着座姿勢を簡単に修正できる。
車椅子77は、図9に示すように、座部載置部30の載置面31上における可動座部40の前後変位を規制するための1以上の第3ロック機構82を有する。第3ロック機構82は、座部載置部30側の嵌合突起82aと、可動座部40側の複数の嵌合孔82bを有する。嵌合突起82aは、座部載置部30の第3側壁37cの孔から突出する突出位置と、孔から突出しない退去位置を取ることができる。第3ロック機構82は、上述の第2ロック機構81やロック機構84と同様、嵌合突起として働くピンを有するインデックスプランジャを含むことができ、場合により、操作ノブをロックするロック機能を有するインデックスプランジャが用いられる。インデックスプランジャは、図示の場合、第3側壁37cの外壁面に固定される。
複数の嵌合孔82bは、可動座部40の実装基板45の側面(この側面は、第3側壁37cに対向する側面である)に前後方向に直線状に一定間隔で配置される。嵌合突起82aをある嵌合孔82bから別の嵌合孔82bに移動することにより、座部載置部30における可動座部40の前後方向位置を変更することができる。第1及び第2突片32a、32bの前後長、及び隙間49の前後長も、座部載置部30における可動座部40の前後位置調整を許容するように設定される。別例では、第2ロック機構81と第3ロック機構82が図示例とは異なる場所に設けられる。別例においては、嵌合突起と嵌合孔の配置関係が逆である。なお、本願明細書においては、嵌合孔とは、底を有する又は底を有しない孔の両方を意味する。
図3に示すように、車椅子77は、スライディングボード8が取り付けられる取り付け構造70を有する。端的には、取り付け構造70は、座部載置部30に設けられ、第1方向、端的には左右方向において座部載置部30に隣接する。かかる特徴は、座部載置部30上からスライディングボード8上への可動座部40の安定した及び/又は円滑な移動を促進する。これは、要介護者が着座姿勢のまま左右方向に移動できることを意味する。
図11の図示例では、取り付け構造70は、座部載置部30のベースプレート36の下面に対して固定され、左方に突出する支持部70aと、図3に示すようにベースプレート36の上面、つまり座部載置部30の載置面31上に設けられた第1及び第2押さえ具70b、70cを有する。
取り付け構造70、端的にはその支持部70aは、座部載置部30の載置面31よりも鉛直方向下方に設けられ、ベースプレート36の下面が載置される載置面79を有する。支持部70aに対してスライディングボード8が重ねられ、支持部70aによりスライディングボード8が支持される。なお、別例においては、支持部70aの載置面79にベースプレート36の端部に形成された切り欠き面が載置される。つまり、載置面79に載置されるスライディングボード8の面は、スライディングボード8の下面に限られるものではない。支持部70aの載置面79が、座部載置部30の載置面31よりも鉛直方向下方に配されるため、座部載置部30の載置面31とスライディングボード8の上面の間に生じ得る段差が低減される。
図10に模式的に示すように、図示例の車椅子77においては、座部載置部30の載置面31に関してスライディングボード8の上面が面一になるように配置することができる。支持部70aの載置面79上に載置及び積層されたスライディングボード8の上面が座部載置部30の載置面31と面一になり、可動座部40の円滑な移動が確保される。なお、載置面31、79を区別するため、載置面31を第1載置面と呼び、載置面79を第2載置面と呼ぶ場合がある。載置面79は、前後方向に長い面である。しかしながら、別例においては、載置面79は、2以上の領域に分断され得る。
特に図示例においては、支持部70aと第1押さえ具70bの間でスライディングボード8の一端部が挟まれ、同様に、支持部70aと第2押さえ具70cの間でスライディングボード8の一端部が挟まれる。押さえ具70b、70cは、支持部70aの載置面79に対向する部分を含む左右方向に沿って延在する板材である。押さえ具70b、70cの厚みは、十分に薄く、例えば、支持具50の厚み以下である。従って、可動座部40と押さえ具の干渉は回避される。
図3及び図11に示すように、車椅子77は、取り付け構造70に対してスライディングボード8を位置固定するための1以上、図示の場合、2つの第1ロック機構83を有する。第1ロック機構83は、座部載置部30側の嵌合突起83aと、スライディングボード8側の嵌合孔83bを含む。上述と同様、突出位置及び退去位置の間で嵌合突起83aの位置を切り替え可能であり、スライディングボード8の嵌合孔83bとの嵌合及び非嵌合を切り替え可能である。第1ロック機構83は、上述のロック機構81、82、84と同様、嵌合突起として働くピンを有するインデックスプランジャを含むことができ、場合により、操作ノブをロックするロック機能を有するインデックスプランジャが用いられる。インデックスプランジャは、図示の場合、支持部70aの下面に固定される。
別例においては、取り付け構造70の第1嵌合構造と、スライディングボード8の第2嵌合構造が嵌合し、両者の位置決めが達成され、第1ロック機構83が省略される。しかしながら、この場合においても、第1ロック機構83がオプションとして用いられ、取り付け構造70とスライディングボード8間のより強固な取り付けが図られる。
図12を参照して念のため説明すれば、昇降具60の作動に応じて座部載置部30、可動座部40、及び背もたれ部20は、一緒に上下変位可能である。異なる移乗先の高さに可動座部40の座面41の高さを適合できる。可動座部40の座面41の左右幅W41は、前後方向に配向された左右一対のアーム部13の左右間隔W13よりも狭い。昇降具60の上下可動範囲は、予め適切に設定され、可動座部40とアーム部13の間で要介護者が挟まれることは回避又は抑制される。昇降具60を操作して可動座部40を上昇させる時、ロック状態のロック機構84をロック解除し、アーム部13を上下変位可能とすることもできる。
昇降具60は、例えば、ガス又は油圧スプリングであり、ガス又はオイルが充填された本体チューブ及びピストンロッドを有する。昇降具60は、操作レバー65iを具備し、この操作によりピストンロッドのロックが解除される。汎用のガス又はオイルスプリングは、本体チューブに対してピストンロッドが回転可能である。図示例では、昇降具60の本体チューブに対するピストンロッドの回転を阻止するための回転防止構造65が設けられる。
図示例の回転防止構造65は、座部載置部30側、端的にはベースプレート36の下面に固定された箱部(第1回転防止具)65mと、本体チューブを挟むように設けられた左右一対の壁部(第2回転防止具)65nを有する。箱部65m内に壁部65nが挿入されると、鉛直方向に直交する平面における箱部65mの回転が阻止され、従って、車体フレーム10に対する座部載置部30の回転が阻止される。別例においては、箱部と壁部の配置関係が逆である。箱部及び壁部に例示される第1回転防止具と第2回転防止具の具体的な形状や、回転規制に至る相互の係合態様は任意である。
上述の車椅子77においては、上述のスライディングボード8との併用により、要介護者の移乗を促進でき、要介護者の移乗を担う介護者が受ける労力を低減できる。図13を参照して車椅子77からベッドへの移乗工程を説明する。なお、移乗先は、ベッドに限らず、例えば、車の座席である場合も想定される。まず、昇降具60を用いて可動座部40の座面をベッドの高さに適合させる。次に、車椅子77とベッドの間にスライディングボード8を架け渡し、車椅子77の取り付け構造70に対してスライディングボード8を取り付け固定する。第1ロック機構83により取り付け構造70に対してスライディングボード8をロックする。車椅子77の左側のアーム部13を前後方向から左右方向に配向させ、必要によりロックする。第2ロック機構81により座部載置部30に対して可動座部40がロックされているならば、そのロック解除を行い、要介護者が着座した可動座部40の取手47を左方に引いて可動座部40を左方摺動させる。このようにして可動座部40は、座部載置部30から脱出し、座部載置部30の載置面31上からスライディングボード8の上面上に滑り出ることができる。
スライディングボード8は、可動座部40の進行方向の両側に存在し、可動座部40の摺動を案内する一対の案内壁8jを有する。可動座部40は、その案内壁8jにより案内されながら進行して座部載置部30から離れる。一対の案内壁8jの間隔が可動座部40の実装基板45の前後幅よりも僅かに広い。左側のアーム部13は、可動座部40の進行方向に沿って配向されており、一種のサポートとして機能する。第1及び第2突片32a、32bは、可動座部40の隙間49に通され、可動座部40の摺動を阻止しない。第2ロック機構81も可動座部40の摺動を阻止しない。
可動座部40は、図13に示す位置から図14に示す位置まで左方に進行する。図14に示す時、可動座部40は、座部載置部30上に配されておらず、スライディングボード8上に配される。図示例のスライディングボード8は、1カ所で「L」又は「く」状に屈曲しており、可動座部40は、スライディングボード8の屈曲部8fを通過して更に車椅子77から離れる位置まで進行できる。可動座部40が十分にベッド上まで進行した段階で要介護者はベッド上に横たわることができる。別例においては、スライディングボード8に屈曲部8fが設けられず、直線状に構成される。
可動座部40は平板若しくは扁平な部品である。ベッド上で要介護者が横たわる姿勢を取る時、ベッド上から可動座部40を簡単に取り去ることができる。スライディングボード8についても平板又は扁平部品であるため、同様にしてベッド上から簡単に取り去ることができる。可動座部40は薄型座部であるため、スライディングボード8上にて可動座部40を傾斜させることにより要介護者をベッド上に滑り出す/送り出すこともできる。
ベッド上から車椅子77に要介護者を移乗させる場合も同様に理解することができる。可動座部40がスライディングボード8上から座部載置部30上に完全復帰した後、可動座部40は、第2及び第3ロック機構81、82の作動により座部載置部30に対して前後及び左右変位不能にロックされ、車椅子77にそのまま組み込まれる。車椅子77の可動座部40は、単なる又は単機能の移乗具ではないものと理解される。可動座部40の座り心地は、張られたシート材42により確保され、またシート材42により可動座部40の薄型化が促進される。
座部載置部30の載置面31及びスライディングボード8の上面上を可動座部40が摺動することは、可動座部40に設けられた複数の支持具50により好適に確保される。図5に示す場合、支持具50は、実装基板45に固定されたフリーボールベアリングである。他方、図15及び図16に示す形態においては、支持具50は、座部載置部30の載置面31に接触する低摩擦材を含む。低摩擦材は、例えば、フッ素繊維を含む布、若しくはフッ素樹脂の表皮層が形成された部材、若しくはフッ素樹脂の塊である。フッ素繊維は、フッ素樹脂から成る又はフッ素樹脂を含む。フッ素樹脂は、例えば、PTFE、PFA、FEP、PCTFE、ETFE、ECTFE、PVDF等の単独又は2種以上を含む。低摩擦材の一例は、高強度摺動繊維と呼ばれる商品であり、グンゼ株式会社から入手可能である。この低摩擦材は、異なる素材から成る2面を有する織布であり、PFA繊維を有する接触面と、PPS繊維を有する非接触面を有する。
図15及び図16に示す支持具50は、図5に示す支持具50と同様に配置されるが、平坦な頂面を有する低摩擦性凸部である。この低摩擦性凸部は、フッ素樹脂を含むフッ素繊維を含む布により被覆され、若しくはフッ素樹脂の表皮層が形成され、若しくはフッ素樹脂の塊である。いずれにしても、支持具50のフッ素繊維又はフッ素樹脂が、座部載置部30の載置面31に接触する。
座部載置部30の載置面31及びスライディングボード8の上面上を可動座部40が摺動することは、可動座部40の取手47を引くことにより促進することができる。他方、図17乃至図19に示す例においては、車椅子77には駆動システムが組み込まれ、可動座部40に対して座部載置部30上を移動する力が付与される。介護者の労力が更に低減される。
図17及び図18に示すように、駆動システムは、座部載置部30のベースプレート36の下面に固定された1以上のモーター(動力源)91と、モーター91のシャフトに設けられた摩擦輪(回転体)92を含む。モーター91の回転力が摩擦輪92に伝達し、摩擦輪92の回転力が可動座部40の実装基板45に伝達する。摩擦輪92は、ベースプレート36に設けられた開口を介して可動座部40の実装基板45の下面に接触可能に配される。可動座部40上に要介護者が着座する時、可動座部40の実装基板45の下面と摩擦輪92は密着した状態にある。図示例では、4つのモーター、4つの摩擦輪が設けられる。摩擦輪に代えてピニオンを設け、可動座部40の実装基板45の下面にラックを設けることも想定される。別形態では、他の動力伝達系が採用される。
図19に示すように、駆動システムは、電源、入力装置、駆動制御部、及び上述のモーター91を含むことができる。電源は、車椅子77の内部電源に限らず、家庭用のコンセントから供給される外部電源であり得る。このような観点から電源は、破線ブロックで表される。入力装置は、駆動制御部に駆動指令を供給する。駆動制御部は、駆動指令に応じてモーター91を制御する。駆動制御部は、例えば、駆動指令に応じて、徐々にモーターの回転数を増加し、ある時間の経過時にモーターの回転を停止する。入力装置がモーターの回転方向を示す信号を駆動制御部に提供する場合、駆動制御部は、指示された回転方向に即してモーター91を回転駆動する。駆動システムの様々な具体的構成が検討される。駆動制御部は、ハードウェア又はソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現化される。幾つかの場合、駆動制御部は、マイコン及びドライバーを含むことができる。マイコンは、ドライバーに対して様々な指令を提供する。マイコンに格納されるソフトウェアは、必要に応じて書き換え可能であり、テーラーメイド制御が構築される。幾つかの場合、より単純な構成の駆動システムが採用される。
図20に示す場合、モーター91により回転駆動されるオムニホイール(回転体)93を介してモーター91の動力が可動座部40の実装基板45に対して伝達される。図20に示すように4つのモーター91と、モーター91のシャフトに取り付けられた4つのオムニホイール93が設けられる。座部載置部30のベースプレート36にはオムニホイール93の突出を許容するための開口が図18の場合と同様に設けられる。4つのオムニホイール93は、鉛直方向に直交する同一の平面に配される。2つのオムニホイール93が第1軸線上に配され、別の2つのオムニホイール93が第1軸線に直交する第2軸線上に配される。
各オムニホイール93は、モーター91のシャフト軸に直交する第1平面においてそのシャフト軸の周方向に配される複数の第1フリーローラを有し、更に、第1平面に対して平行な第2平面においてシャフト軸の周方向に配された複数の第2フリーローラを有する。
図20では4つのモーター91を識別するために91a〜91dを付与する。各モーター91のシャフトの回転方向が時計回り又は反時計回りであるかは、各モーター91のモーター本体側からそのシャフト見ることを前提とする。
可動座部40を右方に変位させる時、モーター91a、91bのシャフトが時計回りに回転させられ、モーター91c、91dのシャフトが反時計回りに回転させられる。可動座部40を左方に変位させる時、モーター91a、91bのシャフトが反時計回りに回転させられ、モーター91c、91dのシャフトが時計回りに回転させられる。
可動座部40を後方に変位させる時、モーター91a、91cのシャフトが反時計回りに回転させられ、モーター91b、91dのシャフトが時計回りに回転させられる。可動座部40を前方に変位させる時、モーター91a、91cのシャフトが時計回りに回転させられ、モーター91b、91dのシャフトが反時計回りに回転させられる。
かかる形態においては、可動座部40の前後及び左右変位の電動が達成され、更なる介護者の負担軽減につながる。更なる別例においては、オムニホイールに代替してメカナムホイールが用いられる。メカナムホイールは、メカナムホイールの周方向に沿って等間隔で配された複数のフリーローラを有する。各フリーローラは、メカナムホイールの回転軸及びモーター91のシャフト軸に関して非平行及び非垂直、端的には約45°傾斜して配向される。この場合、図20とは異なる態様でモーター及びメカナムホイールが配備される。詳細には、メカナムホイールの回転軸及びモーター91のシャフト軸は、オムニホイールが用いられる場合の如く前後方向に関して約45°で交差せず、前後方向に関して略平行に配向される。このように特定の形態では、駆動システムが、周方向に複数のフリーローラが配された回転体(例えば、上述のオムニホイール又は/又はメカナムホイール)を備え、より高い自由度で可動座部40の移動が達成される。回転体は、そのフリーローラが可動座部40、端的にはその実装基板45、より端的には実装基板45の下面に接触可能に配される。
図21に示す例では、モーター91の回転力が図示例の動力伝達機構を介して摩擦輪92に対して伝達する。左右方向において間隔を空けて2つの摩擦輪92が設けられ、これが共通の動力伝達機構を介して伝達する力に応じて同方向に回転可能である。複数の摩擦輪92に対して共通の動力伝達機構が用いられ、駆動システムの簡素化が図られる。図示のように、動力伝達機構は、ピニオン94、95、無端ベルト96、摩擦輪92のシャフト97を含む。ピニオン94がモーター91のシャフト先端に設けられ、これが無端ベルト96に噛合係合する。摩擦輪92のシャフト97の両端はベアリングにより回転可能に保持されている。各シャフト97は、摩擦輪92とベアリングの間にピニオン95を有し、これが無端ベルト96に噛合係合する。モーター91のシャフトに設けられたピニオン94は、各シャフト97のピニオン95の間に位置する。モーター91のシャフト回転力がピニオン94、無端ベルト96、及びピニオン95を介して各摩擦輪92のシャフト97に伝達し、各摩擦輪92が同方向に回転する。
図22乃至図24に示す例では、可動座部40がトイレ仕様に構成されている。この可動座部40は、排泄物の通過を許容する第1排泄開口441が設けられた環状部401、排泄物の通過を許容する第2排泄開口451が設けられ、環状部401が実装される実装基板45、一対の取手47、及び複数の支持具50を備える。第1排泄開口441と第2排泄開口451が鉛直方向に重ね合わされ、共通の排泄開口を形成する。この可動座部40の排泄開口を介して座部載置部30の載置面31が露出する態様が図22、及び特に図23に示される。なお、上述の形態例と同様、可動座部40、端的には、環状部401と実装基板45の間には突片32の挿入を許容する1以上の隙間が設けられる。また、可動座部40、端的にはその実装基板45には、突片32と載置面31の間を通過又は挿入される1以上の被挿入部が設けられる。隙間や被挿入部の個数は、環状部401と実装基板45の上面視形状及び大きさに依存して変更される。
上述の形態例の可動座部と同様、環状部401の左右両側に取手47が設けられ、環状部401の下面に可動座部40の摺動を促進する支持具50が設けられる。支持具50は、上述の形態例のようにフリーボールベアリング、又は低摩擦性凸部、又はこの組み合わせであり得る。支持具50の配置態様は、上述の形態例と同一又は別の態様を取る。
要介護者は、環状部401上に着座する。従って、幾つかの場合、環状部401はクッション材及びクッション材を被覆する被覆材を含み、これにより環状部401に着座する要介護者の快適な座り心地が確保される。環状部401に対してクッション材が様々な態様で組み込まれ得る。クッション材は、幾つかの場合、樹脂フォームである。被覆材は、天然皮革、合成皮革、布、合成樹脂シート等が例示される。環状本体401と実装基板45の連結態様は任意である。環状本体401と実装基板45は、必ずしも完全な別部材である必要はない。幾つかの場合、環状本体401の少なくとも一部と実装基板45の少なくとも一部が一体的に構成される。
スライディングボード8もトイレ仕様に構成されている。スライディングボード8にも排泄物の通過を許容する第3排泄開口881が設けられる。図23及び図24から理解できるように、可動座部40がスライディングボード8上を移動して様式トイレの座部上に配される時、可動座部40の第1及び第2排泄開口441、451がスライディングボード8の第3排泄開口881上に配され、様式トイレ上に共通の排泄開口が形成される。排泄物は、第1乃至第3排泄開口441、451、881を通じて洋式トイレの窪み内に落下可能である。なお、車椅子77に対するスライディングボード8の取り付けは、上述の形態例と同一又は異なる態様である。
当業者は、上述の詳細な記述には様々な独立把握可能な発明が包含されているものと理解する。例えば、支持具50が低摩擦材を含むことは、背もたれ部20が可動座部40に一体的に設けられる場合にも有利である。一般的には、支持具50は、フリーボールベアリングといった機械的な摺動具が設けられる。しかしながら、この場合、可動座部40の重量が増加し、またより硬い接地面を要求する。座部載置部30の載置面31とスライディングボード8の上面の間には僅かながら凹みが生じることが予期され、この境界の凹みの通過に際して要介護者に振動が付与されてしまう。他方、支持具50が低摩擦材を含む場合、可動座部40の軽量化が図られ、また、硬い接地面を要求しない。例えば、軽量な樹脂製のスライディングボードの使用も許容される。低摩擦材の選定によっては、フリーボールベアリングの場合よりも可動座部40のメンテナンス負担が軽減される。上述の凹みの通過に際して振動も低減され得る。なお、背もたれ部20が座部載置部30に枢動可能に設けられることも独立した発明と理解され得る。可動座部40が駆動システムにより駆動されることも独立した発明と理解され得る。駆動システムが、周方向に複数のフリーローラが配された回転体を含むことも独立した発明と理解される。
開示のある側面について明示的に示せば、本願明細書には次の発明が開示されている。
[付記1]
少なくとも一対の車輪(5)が回転可能に取り付けられた車体フレーム(10)を備える車椅子(77)であって、
鉛直方向に交差する少なくとも一つの載置面(31)を有する座部載置部(30)と、
前記座部載置部(30)の載置面(31)上に載置可能であり、前記鉛直方向に交差する第1方向に沿って前記載置面(31)上を摺動可能である可動座部(40)と、
前記可動座部(40)を駆動するための駆動システムを更に備え、
前記駆動システムは、
1以上の動力源(91)と、
前記可動座部(40)に対して前記動力源(91)からの動力を伝達するべく前記可動座部(40)に対して接触可能である1以上の回転体を有する、車椅子。
[付記2]
前記1以上の回転体は、周方向にフリーローラが配された回転体を含み、前記フリーローラが前記可動座部(40)に対して接触可能である、付記1に記載の車椅子。
[付記3]
前記1以上の回転体は、オムニホイール又はメカナムホイールを含む、付記2に記載の車椅子。
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。
77 車椅子
10 車体フレーム
20 背もたれ部
30 座部載置部
31 載置面
40 可動座部
41 座面
50 接触部材
60 昇降具
70 被固定部
8 スライディングボード

Claims (16)

  1. 少なくとも一対の車輪(5)が回転可能に取り付けられた車体フレーム(10)を備える車椅子(77)であって、
    背もたれ部(20)と、
    鉛直方向に交差する少なくとも一つの第1載置面(31)を有する座部載置部(30)と、
    前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上に載置可能であり、前記鉛直方向に交差する第1方向に沿って前記第1載置面(31)上を摺動して前記背もたれ部(20)に関して相対的に変位可能である可動座部(40)を備え、
    前記座部載置部(30)には、スライディングボード(8)が取り付け可能である取り付け構造(70)が設けられ、
    前記取り付け構造(70)は、前記第1方向において前記座部載置部(30)に隣接して設けられる、車椅子。
  2. 前記取り付け構造(70)は、
    前記第1載置面(31)よりも鉛直方向下方に位置する第2載置面(79)と、
    少なくとも部分的に前記第2載置面(79)に対向配置される少なくとも一つの押さえ具(70b、70c)を備える、請求項1に記載の車椅子。
  3. 前記少なくとも一つの押さえ具(70b、70c)は、前記第1方向に沿って延在する板材である、請求項2に記載の車椅子。
  4. 前記取り付け構造(70)は、当該取り付け構造(70)に対して前記スライディングボード(8)を位置固定するための少なくとも一つの第1ロック機構(83)を備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車椅子。
  5. 前記座部載置部(30)を鉛直方向沿いに変位させるための昇降具(60)を更に備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車椅子。
  6. 前記昇降具(60)の作動に応じて前記座部載置部(30)、前記可動座部(40)、前記背もたれ部(20)が一緒に変位可能である、請求項5に記載の車椅子。
  7. 前記第1載置面(31)に対向配置され、前記第1載置面(31)上に載置された前記可動座部(40)の上方変位を規制する1以上の突片(32)を更に備え、
    前記可動座部(40)は、前記1以上の突片(32)を受容する1以上の隙間(49)を備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車椅子。
  8. 前記可動座部(40)の座面(41)は、前記可動座部(40)が前記第1載置面(31)上に載置された状態において前記隙間(49)よりも前記第1載置面(31)から鉛直方向上方に離間した位置にある、請求項7に記載の車椅子。
  9. 前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上における前記可動座部(40)の前記第1方向に沿う変位を阻止するための第2ロック機構(81)を更に備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の車椅子。
  10. 前記座部載置部(30)は、前記第1載置面(31)上に載置された前記可動座部(40)を少なくとも部分的に周囲する周壁部(37)、及び前記座部載置部(30)から脱する方向に向かう前記可動座部(40)の移動を許容する少なくとも一つの開口部(38)を備え、
    前記周壁部(37)は、前記第1方向及び前記鉛直方向に直交する第2方向に沿う前記可動座部(40)の変位を許容するように設けられた第1及び第2側壁(37a、37b)を有する、請求項9に記載の車椅子。
  11. 前記座部載置部(30)の第1載置面(31)上における前記可動座部(40)の前記第2方向に沿う変位を阻止するための第3ロック機構(82)を更に備える、請求項10に記載の車椅子。
  12. 前記第2ロック機構(81)は、前記第2方向に沿って延びる嵌合孔(81b)を含む、請求項10又は11に記載の車椅子。
  13. 前記可動座部(40)は、1以上の支持具(50)を備え、
    前記支持具(50)は、前記第1載置面(31)に接触する低摩擦材を含み、
    前記低摩擦材は、フッ素繊維を含む布を含む、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の車椅子。
  14. 前記可動座部(40)を駆動するための駆動システムを更に備え、
    前記駆動システムは、
    1以上の動力源(91)と、
    前記可動座部(40)に対して前記動力源(91)からの動力を伝達するべく前記可動座部(40)に対して接触可能である1以上の回転体を有する、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の車椅子。
  15. 前記座部載置部(30)は、前記第1載置面(31)を有するベースプレート(36)を備え、
    前記ベースプレート(36)には前記1以上の回転体が配される少なくとも一つの開口が設けられる、請求項14に記載の車椅子。
  16. 前記1以上の回転体は、周方向にフリーローラが配された回転体を含み、前記フリーローラが前記可動座部(40)に対して接触可能である、請求項14又は15に記載の車椅子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021171291A1 (en) * 2020-02-27 2021-09-02 Seamless Vision (2017) Ltd Self-navigating guide robot
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