JP2017178162A - 乗物用座席 - Google Patents

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Abstract

【課題】リクライニング時の途中で着座者のヒップポイントが上又は下に動かないようにし、背当によって上半身に着た衣服が上へ引っ張られないようにし、アクチュエータを一つにする。【解決手段】背当枠16から前方へ延びる背当アーム17の前端部が側枠10に対してリクライニング中心軸Aにより回動可能に軸着され、同軸Aは、側面視で、背当15のアップライト時におけるヒップポイントHPを中心とする半径30mmの円内範囲に配されている。側枠10に対して座枠23の前後方向中間部がチルト中心軸Cにより回動可能に軸着され、背当アーム17の前後方向中間部の中間軸Dと座枠23の座枠後端軸Eとを連結するチルト用連結レバー38が設けられ、背当リクライニングに座チルトが連動する。【選択図】図3

Description

本発明は、バス等の自由走行車両、鉄道車両等の軌道走行車両、船舶、航空機等の各種乗物に設置される乗物用座席、詳しくは、背当が最も起きたアップライト時から後ろへ倒れるように傾動(本願では「背当リクライニング」という。)する乗物用座席に関し、さらに背当リクライニングと連動して座がその後部が下方へ沈み込むように傾動(本願では「座チルト」という。)する場合があり、さらに背当リクライニング及び座チルトと連動して座が背当と共に前方へ移動(本願では「座背当スライド」という。)する場合がある乗物用座席に関するものである。
背当リクライニングと座チルトとを備えた乗物用座席が種々開発されている。背当リクライニングのみだと、リクライニング時に背当と座との間の開き角が増加するが、座チルトもすると、当該開き角の増加が緩和されるため、座り心地の変化が小さくなり、身体が前方にずれにくくなり、もって疲労度が軽減される。
また、背当リクライニングと座背当スライドとを備えた乗物用座席も種々開発されている。背当リクライニングのみだと、リクライニング時に背当の上部と後席との間隔が小さくなるが、座背当スライドもすると、当該間隔を大きくすることができるため、後席の着座者が受ける圧迫感を軽減することができる。これは、特にリクライニング角度を大きくとった場合に有用である。
そして、特許文献1〜3には、背当リクライニングと座チルトと座背当スライドとを兼ね備えた乗物用座席が記載されている。
特許第3336454号公報 特許第5341991号公報 特許第5337719号公報
しかし、特許文献1〜3の乗物用座席でも、次の問題が残されていた。
・背当リクライニングの途中で、着座者の胴部と大腿部の回転中心であるヒップポイントが上又は下に動いて、違和感を感じたり座り心地が変化したりすることがあった。
・背当リクライニングと座チルトにより、前記開き角の増加を緩和することはできても、リクライニングする背当によって上半身に着た衣服(シャツやワンピースの上部)が上へ引っ張られることがあった。
・背当リクライニングと座チルトと座背当スライドとを兼ね備えるために、複数のアクチュエータを必要とするものがあった。
そこで、本発明の目的は、背当リクライニングの途中で着座者のヒップポイントが上又は下に動かないようにして、違和感を感じたり座り心地が変化したりしないようにすることにある。
本発明のさらなる目的は、リクライニングする背当によって上半身に着た衣服(シャツやワンピース上部)が上へ引っ張られないようにすることにある。
本発明のさらなる目的は、背当リクライニングと座チルトと座背当スライドとを一つのアクチュエータで実現することにある。
本発明は、上述した着座者のヒップポイントに着目して鋭意検討した結果、次の手段(1)〜(3)を採ったものである。
(1)本発明の乗物用座席は、座の座枠よりも側方に、座枠に対して前後に動かない側枠が配され、
背当の背当枠に前方へ延びる背当アームが設けられ、
背当アームの前端部が側枠に対してリクライニング中心軸(A)により背当リクライニングのために回動可能に軸着されており、
リクライニング中心軸(A)は、側面視で、背当のアップライト時におけるヒップポイントを中心とする半径30mmの円内範囲に配されており、
背当枠の下端部に設けられた背当枠下端軸(F)を前方へ引くことにより背当リクライニングさせることを特徴とする。
ここで、背当のアップライト時におけるヒップポイントとは、JIS D0024−1985「自動車におけるH点の決め方」に準拠して3次元マネキンを座席に着座させて測定される胴部と大腿部の回転中心点をいう。これは、3次元マネキンの両側にある照準点間の中央に位置する。
[作用]
本発明により、背当リクライニングの途中で着座者のヒップポイントが上又は下にほとんど動かないようになる。
リクライニング中心軸(A)は、側面視で、背当のアップライト時におけるヒップポイントに配されていることが最も好ましいが、同ヒップポイントを中心とする半径30mm(より好ましくは20mm)の円内範囲に配されていれば、同ヒップポイントに配されている場合とほぼ同様に作用が得られる。
(2)さらに、側枠に対して座枠の前後方向中間部が座チルトのためにチルト中心軸(C)により回動可能に軸着されており、
背当アームと座枠とを連結するチルト用連結レバーが設けられ、チルト用連結レバーの上端部は、背当アームの前後方向中間部に対して中間軸(D)により回動可能に軸着され、チルト用連結レバーの下端部は、座枠の後端部に対して座枠後端軸(E)により回動可能に軸着されており、
もって背当リクライニングに座チルトが連動することが好ましい。
[作用]
背当アームは後部ほど大きく下降するので、背当アームの前後方向中間部の中間軸(D)に連結されたチルト用連結レバーは、座枠後端軸(E)を背当枠下端軸(F)の下降量よりも小さく下降させる(座チルト)。よって、背当のリクライニング角度(アップライト時に対する変化量)が大きくなるほど、側面視で、背当枠下端軸(F)と座枠後端軸(E)との距離が接近する。
(3)さらに、側枠と、座枠よりも下方に配された下枠とを含む支持枠が、基台に対して前後にスライド可能に係合され、
基台に回動可能に軸着された回動軸(R)と、回動軸(R)に止着されて下方へ突出し、アクチュエータの前進後退するロッドに対して結合された入力アームと、回動軸(R)に止着されて上方へ突出し、第1長孔を備えたリクライニング用出力アームと、回動軸(R)に止着されて上方へ突出し、第2長孔を備えたスライド用出力アームとからなる入出力アームアセンブリが設けられ、
リクライニング用出力アームと背当アームとを連結するリクライニング用連結レバーが設けられ、
リクライニング用連結レバーの前端部のリクライニング伝力軸(B)は、リクライニング用出力アームの第1長孔にスライド可能かつ回動可能に係入しており、リクライニング用連結レバーの後端部は背当枠下端軸(F)により回動可能に軸着されており、
座背当スライドのために、支持枠に設けられたスライド伝力軸(G)が、スライド用出力アームの第2長孔に摺動可能かつ回動可能に係入しており、
もって背当リクライニング及び座チルトに座背当スライドが連動することが好ましい。
[作用]
アクチュエータは、入力アームに作用して、入出力アームアセンブリを回動させる。
スライド用出力アームは、スライド伝力軸(G)によりスライド用連結部を介して支持枠を前進させ、前進する支持枠は、支持部のチルト中心軸(C)により座枠を前進させるとともに、側枠のリクライニング中心軸(A)により背当アームを介して背当枠を前進させる(座背当スライド)。
リクライニング用出力アームは、リクライニング伝力軸(B)及びリクライニング用連結レバーを介して背当枠下端軸(F)を前進させる。この背当枠下端軸(F)の前進により、背当枠はリクライニング中心軸(A)を中心にしてリクライニングし、これに前記のとおり座チルトが連動する。
請求項1に係る発明によれば、背当リクライニングの途中で着座者のヒップポイントが上又は下にほとんど動かないようにして、違和感を感じたり座り心地が変化したりしないようにできる。
さらに、請求項2〜5に係る発明によれば、リクライニングする背当によって上半身に着た衣服(シャツやワンピース上部)が上へ引っ張られないようにすることができる。
さらに、請求項6〜12に係る発明によれば、背当リクライニングと座チルトと座背当スライドとを一つのアクチュエータで実現することができる。
座面部材及び背当面部材を外した実施例の乗物用座席の斜視図である。 同乗物用座席の支持枠と入出力アームアセンブリの分解斜視図である。 背当をアップライト状態にした同乗物用座席の側面図である。 背当を中間リクライニング状態にした同乗物用座席の側面図である。 背当をフルリクライニング状態にした同乗物用座席の側面図である。 図3〜図5の状態変化における各軸の動きを示す図である。 図6から座背当スライドのみキャンセルして再表現した図である。 背当のリクライニング角度と座背当スライド量との関係を示すグラフである。 背当のリクライニング角度と背当下端部Fと座枠後端軸Eとの距離との関係を示すグラフである。
上記の手段(1)において、側枠の形態としては、特に限定されないが、プレート状、柱状、アングル材等を例示できる。背当枠下端軸(F)は、背当アームの基端下部に設けられてもよいし、背当アームとは別の背当枠に設けられてもよい。
上記の手段(2)において、次の好ましい態様を例示できる。
・チルト中心軸(C)の前後位置は、リクライニング中心軸(A)の前後位置に対して前へ20mmから100mm(より好ましくは40mmから80mm)の範囲に配されていることが好ましい。
・中間軸(D)は、リクライニング中心軸(A)と背当枠下端軸(F)との距離を三等分した中央部分の範囲にあることが好ましい。
・背当のリクライニング角度が大きくなるほど、側面視で、背当枠下端軸(F)と座枠後端軸(E)との距離が接近することが好ましい。
上記の手段(3)において、次の好ましい態様を例示できる。
・リクライニング中心軸(A)とチルト中心軸(C)とスライド伝力軸(G)は、側面視で、座背当スライドにより支持枠と共に前後に動くが、上下には動かないことが好ましい。
・リクライニング伝力軸(B)の前後位置は、アップライト時に側面視で、リクライニング中心軸(A)の前後位置に対して前へ20mmから後ろへ20mmの範囲に配されていることが好ましい。
・リクライニング伝力軸(B)と背当枠下端軸(F)との距離は、リクライニング中心軸(A)と背当枠下端軸(F)との距離に対して10mm短い距離から40mm長い距離の範囲であることが好ましい。
・側面視で、入力軸(T)と回動軸(R)との距離よりも、スライド伝力軸(G)と回動軸(R)の距離の方が長いことが好ましい。
・側面視で、入力軸(T)と回動軸(R)との距離よりも、リクライニング伝力軸(B)と回動軸(R)との距離の方が長いことが好ましい。
・側面視で、スライド伝力軸(G)と回動軸(R)との距離よりも、リクライニング伝力軸(B)と回動軸(R)との距離の方が長いことが好ましい。
図1〜図4に示す実施例の乗物用座席は、基台1と支持枠6と背当15と座22とアクチュエータ26と連動機構30とダンパー装置40とを含む基本構成を備えている。
基台1は、脚2と、脚2の上に固定された台枠3と、台枠3の上に取り付けられた左右一対の前後に延びるレール4とを備えている。基台1は、脚2において乗物の床に固定され、前後にも上下にも動かないものである。
支持枠6は、各レール4に(座背当スライドのために)前後動可能かつ上下動不能に係合された左右一対のスライダ7と、両スライダ7に複数の柱8で支えられた平面視で四角形状の下枠9と、下枠9の左右辺にそれぞれ立設された左右一対の側枠10と、下枠9の前辺に後方へ突設された左右一対のスライド用連結部11と、各スライド用連結部11に立設された左右一対の支持部12とを備えている。下枠9は座の下方にあり、側枠10は座の左右両側方にある。支持枠6は、全体が一緒に前後に動きうるが、上下には動かないものである。
背当15は、背当枠16と、背当枠16に取り付けられた背当面部材20とからなる。
・背当枠16は、正面視で略四角形状の枠であり、その左右辺の下端部から前方へ、側面視で、背当15のアップライト時におけるヒップポイントHP(定義は前述のとおり)をやや超えて延びる一対の背当アーム17を備えている。背当アーム17の前端部は、支持枠6の各側枠10に対して、側面視で、同ヒップポイントHPに位置するリクライニング中心軸Aにより(背当リクライニングのために)回動可能に軸着されている。また、背当アーム17の後部に設けられた側方へ突出するピン18が、支持枠6の各側枠10にリクライニング中心軸Aを中心とする円弧状に形成されたスリット19に係入しており、背当リクライニング時にスリット19内を移動するようになっている。
・背当面部材20は、その前面が背当面(着座者の背が当たる面)を形成するものであり、可撓性を持たせるために、表面シート、クッション、バネ、緊張膜等の1つ又は2以上を用いて構成される。
座22は、座枠23と、座枠23に取り付けられた座面部材24とからなる。
・座枠23は、平面視で四角形状の枠であり、その左右辺の各前後方向中間部が支持枠6の各支持部12に対して(座チルトのために)チルト中心軸Cにより回動可能に軸着されている。
・座面部材24は、その上面が座面(着座者の尻が当たる面)を形成するものであり、可撓性を持たせるために、表面シート、クッション、バネ、緊張膜等の1つ又は2以上を用いて構成される。
アクチュエータ26は、基台1の脚2の後部に支軸Sにおいて取り付けられた電動モータ内蔵の本体27と、電動モータにより本体27の前端から前進後退可能なロッド28とを備えている。
連動機構30は、背当リクライニングと座チルトと座背当スライドとを連動させるためのものである。連動機構30は、前記背当アーム17と、入出力アームアセンブリ31と、リクライニング用連結レバー37と、チルト用連結レバー38とを含む基本構成を備えている。
入出力アームアセンブリ31は、回動軸Rと、入力アーム32とリクライニング用出力アーム33とスライド用出力アーム35とが組み合わされて共に回転するものである。
・回動軸Rは、基台1の台枠3の下方で左右方向に延びており、台枠3の前下部に対して回動可能に軸着されている。
・入力アーム32は、回動軸Rの中央部に止着されて下方へ突出したものであり、アクチュエータ26のロッド28の先端部に対して入力軸Tにより回動可能に軸着されている。
・リクライニング用出力アーム33は、回動軸Rの左右端部に止着されて上方へ突出した一対のものである。各リクライニング用出力アーム33には上下方向に延びる第1長孔34が形成されている。第1長孔34とリクライニング用連結レバー37との関係については後述する。
・スライド用出力アーム35は、回動軸Rの中央部と左右端部との間に止着されて上方へ突出した一対のものである。各スライド用出力アーム35には上下方向に延びる第2長孔36が形成されている。支持枠6の各スライド用連結部11に設けられたスライド伝力軸Gは、各第2長孔36に摺動可能かつ回動可能に係入している。
リクライニング用連結レバー37は、各リクライニング用出力アーム33と各背当アーム17とを連結する一対のものである。各リクライニング用連結レバー37の前端部に設けられたリクライニング伝力軸Bは、各リクライニング用出力アーム33の第1長孔34に対してスライド可能かつ回動可能に係入されている。各リクライニング用連結レバー37の後端部は、背当枠16の下端部に対して背当枠下端軸Fにより回動可能に軸着されている。
チルト用連結レバー38は、各背当アーム17と座枠23の左右辺とを連結する一対のものである。各チルト用連結レバー38の上端部は、各背当アーム17の前後方向中間部(リクライニング中心軸Aと背当枠下端軸Fとの間)に対して中間軸Dにより回動可能に軸着されている。各チルト用連結レバー38の下端部は、座枠23の左右辺の後端部に対して座枠後端軸Eにより回動可能に軸着されている。
ダンパー装置40は、背当枠16を常にリクライニングからアップライトに復帰させる方向に付勢するためものであって、ガスダンパー41と、背当枠16の中間高さに設けられてガスダンパー41のスリーブ側を回動可能に軸着する上ブラケット42と、支持枠6の下枠9の後部に設けられてガスダンパ41ーのロッド側を回動可能に軸着する下ブラケット43とからなる。
上記の各軸について、補足説明する。
リクライニング中心軸Aは、前述のとおり側面視で、背当のアップライト時におけるヒップポイントHPに配されているが、同ヒップポイントHPの近傍、具体的には同ヒップポイントHPを中心とする半径30mmの円内範囲(図3にその円Hを太線で示す)に配されていてもよい。
リクライニング伝力軸Bの前後位置は、アップライト時に側面視で、リクライニング中心軸Aの前後位置に近いこと、具体的にはリクライニング中心軸Aの前後位置に対して前へ20mmから後ろへ20mmの範囲に配されることが好ましい(図示例では前へ6mmの位置である)。
リクライニング伝力軸Bと背当枠下端軸Fとの距離は、リクライニング中心軸Aと背当枠下端軸Fとの距離に近いこと、具体的にはリクライニング中心軸Aと背当枠下端軸Fとの距離に対して10mm短い距離から40mm長い距離の範囲であることが好ましい(図示例では16mm長い)。背当枠下端軸Fが低くなりすぎないようにして、リクライニング角度(アップライト時に対する変化量)を大きくとることができるからである。
チルト中心軸Cの前後位置は、リクライニング中心軸Aの前後位置に対して前へ20mmから100mmの範囲に配されることが好ましい(図示例では前へ58mmの位置である)。後述するリクライニング中心軸Aを中心にしてリクライニングする背当との位置関係で、さらに、背当リクライニングの途中で着座者のヒップポイントが上又は下に動かないようにできるからである。
中間軸Dは、背当アーム17の前後方向中間部(リクライニング中心軸Aと背当枠下端軸Fとの距離を三等分した中央部分の範囲にある。後述するように、座枠後端軸Eを背当枠下端軸Fの下降量よりも小さく下降させる際、その割合が適切になるからである。
側面視で、スライド伝力軸Gと回動軸Rとの距離は、入力軸Tと回動軸Rとの距離よりも長い。
側面視で、リクライニング伝力軸Bと回動軸Rとの距離は、入力軸Tと回動軸Rとの距離よりも長い。
側面視で、リクライニング伝力軸Bと回動軸Rとの距離は、スライド伝力軸Gと回動軸Rとの距離よりも長い。
支軸Sと回動軸Rは、常に前後にも上下にも動かない。
リクライニング中心軸Aと、チルト中心軸Cと、スライド伝力軸Gは、支持枠6と共に前後に動くが、上下には動かない。
リクライニング伝力軸Bは、スライド伝力軸Gよりも大きく前後に動くが、上下には動かない。
以上のように構成された乗物用座席の作用及び効果について説明する。
・図3は、背当が最も起きて(アップライト:リクライニング角度は0度)、座チルトも座背当スライドもしない状態の乗物用座席を示している。このとき、アクチュエータ26のロッド28は最も前進(本体27から最も繰出)している。
・図4は、中間的に背当リクライニング(中間位置:リクライニング角度は例えば12度)し、中間的に座チルトし、中間的に座背当スライドした状態の乗物用座席を示している。このとき、アクチュエータ26のロッド28は前進後退の中間位置にある。
・図5は、最大に背当リクライニング(フルリクライニング:リクライニング角度は例えば25度)し、最大に座チルトし、最大に座背当スライドした状態の乗物用座席を示している。このとき、アクチュエータ26のロッド28は最も後退(本体27に最も退入)する。
これら図3→図4→図5の変化に示されているように、アクチュエータ26を作動させてロッド28を後退させていくと、入力アーム32が後ろへ、リクライニング用出力アーム33及びスライド用出力アーム35が前へ、回動軸Rとともに回動する。
前へ回動するスライド用出力アーム35は、スライド伝力軸Gによりスライド用連結部11を介して支持枠6を前進させ、前進する支持枠6は、支持部12のチルト中心軸Cにより座枠23を前進させるとともに、側枠10のリクライニング中心軸Aにより背当アーム17を介して背当枠16を前進させる(座背当スライド)。このとき、図6に示すように、リクライニング伝力軸Bと回動軸Rとの距離は、入力軸Tと回動軸Rとの距離よりも長いので、ロッド28の後退量よりも、座背当スライド量を大きくとることができる。図8は、図6をグラフ化した、背当のリクライニング角度と座背当スライド量との関係を示す図である。
前へ回動するリクライニング用出力アーム33は、リクライニング伝力軸B及びリクライニング用連結レバー37を介して背当枠下端軸Fを前進させる。このとき、リクライニング伝力軸Bと回動軸Rとの距離は、入力軸Tと回動軸Rとの距離よりも長く、さらにスライド伝力軸Gと回動軸Rとの距離よりも長いので、ロッド28の後退量よりも、背当枠下端軸Fの前進量を大きくとることができる。この背当枠下端軸Fの前進により、背当枠16はヒップポイントHP又はその近傍に配されたリクライニング中心軸Aを中心にしてリクライニングする。これにより、図3〜図5に示すように、背当リクライニングの途中で着座者のヒップポイントが上又は下にほとんど動かないようにして、違和感を感じたり座り心地が変化したりしないようにできる。
またこのとき、背当アーム17は後部ほど大きく下降するので、背当アーム17の前後方向中間部の中間軸Dに連結されたチルト用連結レバー38は、座枠後端軸Eを背当枠下端軸Fの下降量よりも小さく下降させる(座チルト)。よって、図7及び同図をグラフ化した図9に示すように、背当のリクライニング角度が大きくなるほど、側面視で、背当枠下端軸Fと座枠後端軸Eとの距離が接近する。これにより、リクライニングする背当によって上半身に着た衣服(シャツやワンピース上部)が上へ引っ張られないようにすることができる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することができる。
1 基台
2 脚
3 台枠
4 レール
6 支持枠
7 スライダ
8 柱
9 下枠
10 側枠
11 スライド用連結部
12 支持部
15 背当
16 背当枠
17 背当アーム
18 ピン
19 スリット
20 背当面部材
22 座
23 座枠
24 座面部材
26 アクチュエータ
27 本体
28 ロッド
30 連動機構
31 入出力アームアセンブリ
32 入力アーム
33 リクライニング用出力アーム
34 第1長孔
35 スライド用出力アーム
36 第2長孔
37 リクライニング用連結レバー
38 チルト用連結レバー
A リクライニング中心軸
B リクライニング伝力軸
C チルト中心軸
D 中間軸
E 座枠後端軸
F 背当枠下端軸
G スライド伝力軸
H 円
HP ヒップポイント
R 回動軸
S 支軸
T 入力軸

Claims (12)

  1. 座の座枠よりも側方に、座枠に対して前後に動かない側枠が配され、
    背当の背当枠に前方へ延びる背当アームが設けられ、
    背当アームの前端部が側枠に対してリクライニング中心軸(A)により背当リクライニングのために回動可能に軸着されており、
    リクライニング中心軸(A)は、側面視で、背当のアップライト時におけるヒップポイントを中心とする半径30mmの円内範囲に配されており、
    背当枠の下端部に設けられた背当枠下端軸(F)を前方へ引くことにより背当リクライニングさせることを特徴とする乗物用座席。
  2. 側枠に対して座枠の前後方向中間部が座チルトのためにチルト中心軸(C)により回動可能に軸着されており、
    背当アームと座枠とを連結するチルト用連結レバーが設けられ、チルト用連結レバーの上端部は、背当アームの前後方向中間部に対して中間軸(D)により回動可能に軸着され、チルト用連結レバーの下端部は、座枠の後端部に対して座枠後端軸(E)により回動可能に軸着されており、
    もって背当リクライニングに座チルトが連動する請求項1記載の乗物用座席。
  3. チルト中心軸(C)の前後位置は、リクライニング中心軸(A)の前後位置に対して前へ20mmから100mmの範囲に配されている請求項2記載の乗物用座席。
  4. 中間軸(D)は、リクライニング中心軸(A)と背当枠下端軸(F)との距離を三等分した中央部分の範囲にある請求項2又は3記載の乗物用座席。
  5. 背当のリクライニング角度が大きくなるほど、側面視で、背当枠下端軸(F)と座枠後端軸(E)との距離が接近する請求項2、3又は4記載の乗物用座席。
  6. 側枠と、座枠よりも下方に配された下枠とを含む支持枠が、基台に対して前後にスライド可能に係合され、
    基台に回動可能に軸着された回動軸(R)と、回動軸(R)に止着されて下方へ突出し、アクチュエータの前進後退するロッドに対して結合された入力アームと、回動軸(R)に止着されて上方へ突出し、第1長孔を備えたリクライニング用出力アームと、回動軸(R)に止着されて上方へ突出し、第2長孔を備えたスライド用出力アームとからなる入出力アームアセンブリが設けられ、
    リクライニング用出力アームと背当アームとを連結するリクライニング用連結レバーが設けられ、
    リクライニング用連結レバーの前端部のリクライニング伝力軸(B)は、リクライニング用出力アームの第1長孔にスライド可能かつ回動可能に係入しており、リクライニング用連結レバーの後端部は背当枠下端軸(F)により回動可能に軸着されており、
    座背当スライドのために、支持枠に設けられたスライド伝力軸(G)が、スライド用出力アームの第2長孔に摺動可能かつ回動可能に係入しており、
    もって背当リクライニング及び座チルトに座背当スライドが連動する請求項1〜5のいずれか一項に記載の乗物用座席。
  7. リクライニング中心軸(A)とチルト中心軸(C)とスライド伝力軸(G)は、側面視で、座背当スライドにより支持枠と共に前後に動くが、上下には動かない請求項6記載の乗物用座席。
  8. リクライニング伝力軸(B)の前後位置は、アップライト時に側面視で、リクライニング中心軸(A)の前後位置に対して前へ20mmから後ろへ20mmの範囲に配されている請求項6又は7記載の乗物用座席。
  9. リクライニング伝力軸(B)と背当枠下端軸(F)との距離は、リクライニング中心軸(A)と背当枠下端軸(F)との距離に対して10mm短い距離から40mm長い距離の範囲である請求項6、7又は8記載の乗物用座席。
  10. 側面視で、入力軸(T)と回動軸(R)との距離よりも、スライド伝力軸(G)と回動軸(R)の距離の方が長い請求項6〜9のいずれか一項に記載の乗物用座席。
  11. 側面視で、入力軸(T)と回動軸(R)との距離よりも、リクライニング伝力軸(B)と回動軸(R)との距離の方が長い請求項6〜10のいずれか一項に記載の乗物用座席。
  12. 側面視で、スライド伝力軸(G)と回動軸(R)との距離よりも、リクライニング伝力軸(B)と回動軸(R)との距離の方が長い請求項11記載の乗物用座席。
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