JP2017124059A - 椅子 - Google Patents

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JP2017124059A
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洋明 川端
Hiroaki Kawabata
洋明 川端
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Abstract

【課題】膝の負担が小さいスクワットトレーニングを行うことができる椅子を提供する。【解決手段】椅子は、設置面に対して傾斜した傾斜部13を有する支持体1と、傾斜部上をスライドするスライド機構3と、スライド機構に連結され座面部材21と背もたれ部材22とを有するシート2とを有している。座面部材は、座面前部21a及び座面後部21bを有している。座面前部は、座面後部に対して角度調節可能に連結されている。スライド機構による位置調整、座面前部の角度調整を行うことにより、使用者への膝の負担が小さいスクワットトレーニングを行うことができるように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、椅子に関し、特にスクワットトレーニングに用いられる椅子に関する。
スクワットトレーニングは、下肢に対するトレーニングとして広く知られている。スクワットトレーニングに用いられる器具として、特許文献1及び特許文献2記載のトレーニング器具が提案されている。
特許文献1記載のトレーニング器具は、設置面に対して傾斜している傾斜部を持つ支持体と、支持体の傾斜部上をスライドするシートと、シートをスライドさせるためのスライド機構と、支持体の傾斜方向前方に設けられた踏み込み台とを有している。なお、シートには、背もたれが設けられている。
このトレーニング器具を用いる使用者は、踏み込み台に足の裏を据えて、シート上に座る。この状態で、使用者は、踏み台を蹴り出す動作を行う。この動作により、使用者は、自重を負荷とした下肢の伸展トレーニングを行うことができる。
特許文献2記載のトレーニング器具は、床面に対して傾斜を有するレール部を含む基台部と、レール部にスライド可能に取り付けられる椅子部と、足押部とを有している。
このトレーニング器具を用いる使用者は、足押部に足の裏を据えて、椅子部上に座る。この状態で、使用者は、足押部を蹴り出す動作を行う。この動作により、使用者は、自重を負荷とした下肢の伸展トレーニングを行うことができる。
特開2005−211323号公報 特開2015−181860号公報
特許文献1及び特許文献2記載のトレーニング器具には、使用者の膝関節の可動範囲を規制する手段が何ら設けられていない。そのため、下肢の伸展トレーニング中に、使用者の膝関節が伸び切ってしまう場合がある。トレーニング中において膝関節が伸び切ってしまうことは、膝関節に対する負傷の原因となる場合がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。具体的には、本発明は、膝の負担が小さいスクワットトレーニングを行うことができる椅子を提供することを目的とする。
本発明に係る椅子は、設置面に対して傾斜した傾斜部を有する支持体と、傾斜部上をスライドするスライド機構と、スライド機構に連結され、座面部材と背もたれ部材とを有するシートとを有している。座面部材は、座面前部及び座面後部を有している。座面前部は、座面後部に対して角度調節可能に連結されている。
本発明に係る椅子によれば、使用者は膝の負担が小さいスクワットトレーニングを行うことができる。
実施形態に係る椅子の構造を示す図である。 実施形態に係る椅子の正面図である。 実施形態に係る椅子のスライド機構の構造を示す図である。 実施形態の変形例に係る椅子の踏み台の構造を示す側面図である。
以下、実施形態について図を参照して説明する。なお、各図中同一または相当部分には同一符号を付している。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
まず、実施形態に係る椅子の構造について説明する。
第1に、実施形態に係る椅子の全体構造を説明する。
図1は、実施形態に係る椅子の構造を示す図である。図1に示すように、実施形態に係る椅子は、支持体1と、シート2と、スライド機構3とを有している。シート2は、スライド機構3に連結されている。スライド機構3は、支持体1の傾斜部上においてスライド可能となっている。
第2に、実施形態に係る椅子における支持体1の構造について説明する。
支持体1は、前脚部材11と、後脚部材12と、縦梁部材13と、横梁部材14とを有している。
前脚部材11及び後脚部材12は、縦梁部材13の端部にそれぞれ接合されている。図1において図示されていないが、支持体1は、前脚部材11及び後脚部材12が接合された縦梁部材13を、2本有している。2本の縦梁部材13の各々は、平行に配置されている。横梁部材14の端部には、2本の縦梁部材13が接合されている。
縦梁部材13は、傾斜部を構成している。すなわち、縦梁部材13は、後脚部材12が接合されている側から前脚部材11が接合されている側に向かって、設置面に対する高さが低くなるように、傾斜している。これにより、支持体1は、設置面に対して傾斜した傾斜部を有することになる。
縦梁部材13の端部付近には、スライド止め部材15が形成されている。これにより、スライド機構3が縦梁部材13上をスライドする範囲がスライド止め部材15の間の範囲に規制される。
前脚部材11は、縦梁部材13と鈍角をなすように接合されていることが好ましい。また、後脚部材12は、縦梁部材13と鈍角をなすように接合されていることが好ましい。
後脚部材12は、縦梁部材13と、角度調節可能に接合されていてもよい。また、後脚部材12は、伸縮可能となっていてもよい。すなわち、支持体1の傾斜部が有する設置面に対する傾斜角度が調整可能となっていてもよい。
第3に、実施形態に係る椅子におけるシートの構造について説明する。
シート2は、座面部材21と背もたれ部材22とを有している。背もたれ部材22は、座面部材21に角度調整可能に連結されている。座面部材21は、座面前部21aと座面後部21bとを有している。座面部材21は、座面後部21bにおいて、背もたれ部材22と連結している。座面前部21aは、座面後部21bに対して角度調節可能となっている。
図2は、実施形態に係る椅子の正面図である。図2に示すように、シート2は、凹み部21cを有していてもよい。凹み部21cは、シート2の幅方向の中央付近において、シート2の長手方向に沿って形成されている。凹み部21cは、シート2のうち、座面部材21のみに形成されていてもよい。凹み部21cは、シート2のうち、背もたれ部材22のみに形成されていてもよい。凹み部21cにおいては、シート2の上面(使用者の身体に接触する側の面)が、周囲よりも凹んだ形状となっている。
座面部材21及び背もたれ部材22は、カバー23に覆われている。カバー23は、好ましくは中央カバー23aと、周辺カバー23bとを有している。中央カバー23aは、シート2の幅方向の中央付近において、シート2の長手方向に沿って形成されている。周辺カバー23bは、中央カバー23aの側方に配置されている。好ましくは、中央カバー23aが配置される位置は、凹み部21cが配置される位置に対応している。
中央カバー23aは、周辺カバー23bよりも摩擦係数が大きい材質であることが好ましい。例えば、中央カバー23aは、ポリエステルを用いたダブルラッセル編の生地で形成されていることが好ましい。他方、周辺カバー23bは、例えばポリエステルを用いた織物の生地で形成されていることが好ましい。なお、摩擦係数は、摩擦感テスターKES−SE(カトーテック株式会社製)を用いて、荷重200gf、移動速度1mm/秒の条件で測定される。
座面部材21の内部には座面フレーム24が設けられている。背もたれ部材22の内部には背もたれフレーム25が設けられている。
座面フレーム24は、座面前部フレーム24aと座面後部フレーム24bとを有している。座面前部フレーム24aは、座面後部フレーム24bに、第1のギア26を介して連結されている。第1のギアは、例えばラチェットギアである。これにより、座面前部21aは、座面後部21bに対して、角度調節可能に連結されている。
背もたれフレーム25は、座面フレーム24に、第2のギア27を介して連結されている。第2のギア27は、例えばラチェットギアである。これにより、座面部材21は、背もたれ部材22に対して、角度調節可能となっている。
座面フレーム24は、カバー23の内部においてクッション部材28に覆われている。同様に、背もたれフレーム25は、カバー内部においてクッション部材28に覆われている。これにより、使用者の身体にかかる圧力が低減される。クッション部材28は、例えばチップウレタンである。
第4に、実施形態に係る椅子のスライド機構の構造について説明する。
図3は、実施形態に係るスライド機構3の構造を示す図である。図3(A)は、スライド機構3を、側面から見た図である。図3(B)はスライド機構3を、正面から見た図である。図3(A)に示すように、スライド機構3は、支持部材31と、ベアリング32とを有している。
図1に示すように、支持部材31は座面フレーム24に接合されている。これにより、シート2がスライド機構3と連結される。図3(A)及び図3(B)に示すように、支持体1は、縦梁部材13をベアリング32の間に挟みこむことによって、スライド機構3に連結されている。これにより、スライド機構3は、支持体1の傾斜部上でスライド可能となっている。
第5に、踏み台の構造について説明する。
図1に示すように、実施形態に係る椅子は、踏み台4を有していてもよい。踏み台4は、例えば半円形の断面形状を有している。踏み台4は、例えば硬質又は軟質の発泡性樹脂により形成されている。実施形態に係る椅子は、マット5を有していてもよい。マット5上には、支持体1が載置される。踏み台4は、例えば面ファスナー等の着脱可能な固定部材6により、マット5に固定されていることが好ましい。
踏み台4が硬質の発泡性樹脂の場合、使用者が踏み台4上において足を載せる位置を移動させることにより、トレーニング中に足首の角度を調整することができる。また、踏み台4が軟質の発泡性樹脂の場合、使用者がつま先を踏み台4に埋めることにより、トレーニング中に足首の角度を調整することができる。
図4は、実施形態の変形例に係る椅子の踏み台4の構造を示す側面図である。図4に示すように、踏み台4は、踏板4aと支持部4bとを有している。踏板4aは、回転軸4cを中心として回転可能に支持部4bに取り付けられている。踏板4aは、例えば平板形状を有している。支持部4bは、設置面上又はマット5上に載置される。使用者は、トレーニング中に、踏板4aに足を載せる。このような構成によっても、踏板4aが回転軸4cを中心に回転するため、使用者がトレーニングに足首の角度を調整することができる。
次に、実施形態に係る椅子の使用方法について説明する。
使用者は、その臀部を座面部材21に、その背部を背もたれ部材22に、その足を踏み台4に載せることにより、シート2上に着座する。
支持体1の傾斜部は、設置面に対して傾斜している。そのため、シート2上に着座した使用者の下肢を屈曲させる方向に、使用者の自重が作用する。使用者は、この自重に抗って下肢を伸展させることにより、シート2を上方にスライドさせる。
使用者は、その後、下肢の伸展力を緩和させることにより、シート2を下方にスライドさせる。使用者は、これを繰り返すことにより、下肢に対するトレーニング効果が得られる。
さらに、実施形態に係る椅子の効果について説明する。
上記のとおり、使用者は、下肢を伸展させることにより、トレーニングを行う。座面部材21が座面前部21a及び座面後部21bを有していない場合、下肢が伸展する範囲を規制する部材は何ら存在しない。そのため、トレーニング中に下肢の膝関節が完全に伸展してしまう可能性がある。
一般的に、膝に障害を抱えている者や高齢者は、膝関節を完全に伸展させた場合、膝関節に負傷が生じる可能性がある。
実施形態に係る椅子においては、座面前部21aが座面後部21bに対して角度調整可能に連結されているため、座面前部21aを座面後部21bに対して立った状態とすることができる。
このような場合、座面前部21aが大腿の可動範囲を規制する。そのため、実施形態に係る椅子においては、使用者の膝関節が、一定の角度以上に伸展しない。その結果、実施形態に係る椅子においては、使用者の膝関節に負傷が発生する可能性を抑制することができる。
座面部材21に対し、背もたれ部材22が立っている場合、使用者がシート2を上方から下方にスライドさせる際に、使用者の上半身を前方に倒そうとする力が作用する。使用者は、トレーニング中に上半身が前方に倒れてしまわないようにするため、脊柱起立筋等の腰部の筋肉を緊張させておく必要がある。そのため、座面部材21が背もたれ部材22に対して固定されてしまっている場合には、使用者の腰部に対する負担は大きい。
しかしながら、実施形態に係る椅子においては、座面部材21は、背もたれ部材22と角度調節可能に連結されている。すなわち、実施形態に係る椅子においては、座面部材21に対して背もたれ部材22を寝かせた状態とすることもできる。
実施形態に係る椅子において、座面部材21に対して背もたれ部材22が寝かせた状態となっている場合、使用者がシート2を上方から下方にスライドさせる際に、使用者の上半身を前方に倒そうとする力が緩和される。
そのため、使用者は、トレーニング中に上半身が前方に倒れてしまわないようにするため、脊柱起立筋等の腰部の筋肉を緊張させておく必要はない。その結果、実施形態に係る椅子において、背もたれ部材22が座面部材21に対して角度調整可能とされている場合、使用者の腰部への負担を軽減することができる。
実施形態に係る椅子において、前脚部材11及び後脚部材12が、縦梁部材13に対して鈍角をなすように接合されている場合、支持体1の安定性がより向上する。
そのため、実施形態に係る椅子が上述の構成を有している場合、使用中に、椅子が倒れてしまう可能性が低減する。
実施形態に係る椅子において、後脚部材12が縦梁部材13に対して角度調整可能に接合されていてもよい。また、実施形態に係る椅子において、後脚部材12が伸縮可能とされていてもよい。このような構成により支持体1の傾斜部が有している設置面に対する傾斜角度が調整可能とされている場合、シート2を下方にスライドさせる方向に作用する自重が調整可能となる。
そのため、実施形態にかかる椅子がかかる構成を有している場合、椅子を用いたトレーニングの負荷を調整することができる。
実施形態に係る椅子において、カバー23が中央カバー23a及び周辺カバー23bを有している場合、使用者の身体が、椅子の使用中にシート2から滑り落ちにくい。
そのため、実施形態に係る椅子がかかる構成を有している場合、使用者はより安全に椅子を用いたトレーニングを行うことができる。
実施形態に係る椅子において、シート2が凹み部21cを有している場合、使用者のシート2上における着座姿勢が安定する。そのため、実施形態に係る椅子がかかる構成を有している場合、使用者の脚部以外への負担を減らすことができる。
トレーニング中に足の位置が固定されている場合、トレーニング中に膝を大きく屈曲させた姿勢において、足首も大きく屈曲してしまう。足首が大きく屈曲してしまうと、足首の関節への負荷が大きい。しかし、実施形態に係る椅子が踏み台4を有している場合、使用者がトレーニング中に足首の角度を変えることができる。そのため、実施形態に係る椅子がかかる構成を有している場合、膝の屈曲に伴う足首への負担を軽減することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 支持体、11 前脚部材、12 後脚部材、13 縦梁部材、14 横梁部材、15 スライド止め部材、2 シート、21 座面部材、21a 座面前部、21b 座面後部、21c 凹み部、22 背もたれ部材、23 カバー、23a 中央カバー、23b 周辺カバー、24 座面フレーム、24a 座面前部フレーム、24b 座面後部フレーム、25 背もたれフレーム、26 第1のギア、27 第2のギア、28 クッション部材、3 スライド機構、31 支持部材、32 ベアリング、4 踏み台、4a 踏板、4b 支持部、4c 回転軸、5 マット、6 固定部材。

Claims (8)

  1. 設置面に対して傾斜した傾斜部を有する支持体と、
    前記傾斜部上をスライドするスライド機構と、
    前記スライド機構に連結され、座面部材と背もたれ部材とを有するシートとを備え、
    前記座面部材は、座面前部と座面後部とを含み、
    前記座面前部は、前記座面後部と角度調節可能に連結されている、椅子。
  2. 前記背もたれ部材は、前記座面部材に対して角度調節可能に連結されている、請求項1記載の椅子。
  3. 前記傾斜部の前記設置面に対する傾斜角度は調整可能とされている、請求項1又は2記載の椅子。
  4. 前記支持体は、後脚部材と縦梁部材とを有しており、
    前記縦梁部材は、前記傾斜部を有しており、
    前記後脚部材は、前記縦梁部材に対して、角度調整可能に連結されている、請求項3記載の椅子。
  5. 前記支持体は、後脚部材を有しており、
    前記後脚部材は、伸縮可能な部材である、請求項3記載の椅子。
  6. 前記支持体は、前脚部材と、後脚部材と、縦梁部材とを有しており、
    前記縦梁部材は前記傾斜部を有しており、
    前記前脚部材及び前記後脚部材は、前記縦梁部材に対して、鈍角をなすように連結されている、請求項1又は2記載の椅子。
  7. 前記シートは、前記シートを被覆するカバーを有しており、
    前記カバーは、前記シートの幅方向中央に、前記シートの長手方向に沿って形成されている中央カバーを含んでおり、
    前記カバーは、前記中央カバーの側方に周辺カバーを含んでおり、
    前記中央カバーは、前記周辺カバーよりも摩擦係数が大きい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の椅子。
  8. 前記支持体が載置されるマットと、
    前記マットに接合されている踏み台とをさらに備えている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の椅子。
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