JP2017123361A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化を可能とする半導体装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、第1導電形の第1半導体領域と、第2導電形の第2半導体領域と、第1絶縁層と、第2電極と、を有する。第1半導体領域は、第1電極の上に設けられている。第2半導体領域は、第1半導体領域の一部の上に設けられ、第1半導体領域の他の一部に囲まれている。第1絶縁層は、第1半導体領域の他の一部の上に設けられている。第1絶縁層は、複数の孔を有する。第2電極は、第2半導体領域の上に設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、第1導電形の第1半導体領域と、第2導電形の第2半導体領域と、第1絶縁層と、第2電極と、を有する。第1半導体領域は、第1電極の上に設けられている。第2半導体領域は、第1半導体領域の一部の上に設けられ、第1半導体領域の他の一部に囲まれている。第1絶縁層は、第1半導体領域の他の一部の上に設けられている。第1絶縁層は、複数の孔を有する。第2電極は、第2半導体領域の上に設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、半導体装置に関する。
n形半導体領域と、当該n形半導体領域の上に選択的に設けられたp形半導体領域と、を有する縦型の半導体装置がある。この半導体装置では、外部電荷による半導体装置の耐圧の変動を抑制するために、p形半導体領域の周りに絶縁層が設けられる。この絶縁層の厚みが厚いほど、外部電荷による半導体装置の耐圧の変動を抑制することが可能となる。
しかし、半導体装置の小型化のためには、当該絶縁層の厚みが薄いことが望ましい。
しかし、半導体装置の小型化のためには、当該絶縁層の厚みが薄いことが望ましい。
本発明が解決しようとする課題は、小型化を可能とする半導体装置を提供することである。
実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、第1導電形の第1半導体領域と、第2導電形の第2半導体領域と、第1絶縁層と、第2電極と、を有する。
前記第1半導体領域は、前記第1電極の上に設けられている。
前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域の一部の上に設けられ、前記第1半導体領域の他の一部に囲まれている。
前記第1絶縁層は、前記第1半導体領域の前記他の一部の上に設けられている。前記第1絶縁層は、複数の孔を有する。
前記第2電極は、前記第2半導体領域の上に設けられている。
前記第1半導体領域は、前記第1電極の上に設けられている。
前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域の一部の上に設けられ、前記第1半導体領域の他の一部に囲まれている。
前記第1絶縁層は、前記第1半導体領域の前記他の一部の上に設けられている。前記第1絶縁層は、複数の孔を有する。
前記第2電極は、前記第2半導体領域の上に設けられている。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
各実施形態の説明には、XYZ直交座標系を用いる。第1電極31から第2電極32に向かう方向をZ方向(第1方向)とし、Z方向に対して垂直であって相互に直交する2方向をX方向及びY方向とする。
以下の説明において、n+、n−及びp+、p、p−の表記は、各導電形における不純物濃度の相対的な高低を表す。すなわち、「+」が付されている表記は、「+」および「−」のいずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に高く、「−」が付されている表記は、いずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に低いことを示す。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形とn形を反転させて各実施形態を実施してもよい。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
各実施形態の説明には、XYZ直交座標系を用いる。第1電極31から第2電極32に向かう方向をZ方向(第1方向)とし、Z方向に対して垂直であって相互に直交する2方向をX方向及びY方向とする。
以下の説明において、n+、n−及びp+、p、p−の表記は、各導電形における不純物濃度の相対的な高低を表す。すなわち、「+」が付されている表記は、「+」および「−」のいずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に高く、「−」が付されている表記は、いずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に低いことを示す。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形とn形を反転させて各実施形態を実施してもよい。
(第1実施形態)
図1および図2を用いて、第1実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図1(a)および(b)は、第1実施形態に係る半導体装置100の平面図である。
図2は、図1(a)のA−A´断面図である。
なお、図1(b)では、第2電極32が省略され、第1絶縁層11および第2絶縁層12が破線で表されている。
図1および図2を用いて、第1実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図1(a)および(b)は、第1実施形態に係る半導体装置100の平面図である。
図2は、図1(a)のA−A´断面図である。
なお、図1(b)では、第2電極32が省略され、第1絶縁層11および第2絶縁層12が破線で表されている。
図1および図2に表すように、半導体装置100は、n+形(第1導電形)の半導体領域5(第5半導体領域)、n−形半導体領域1(第1半導体領域)、p+形(第2導電形)の半導体領域2(第2半導体領域)、p−形半導体領域3a(第3半導体領域)、n+形半導体領域4(第4半導体領域)、第1絶縁層11、第2絶縁層12、第1電極31、および第2電極32を有する。
図1(a)および(b)に表すように、第2電極32は、半導体装置100の上面に設けられている。第2電極32の周りには、第1絶縁層11および第2絶縁層12が設けられている。
図2に表すように、第1電極31は、半導体装置100の下面に設けられている。
n+形半導体領域5は、第1電極31の上に設けられ、第1電極31と電気的に接続されている。
n−形半導体領域1は、n+形半導体領域5の上に設けられている。
n+形半導体領域5は、第1電極31の上に設けられ、第1電極31と電気的に接続されている。
n−形半導体領域1は、n+形半導体領域5の上に設けられている。
p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4は、それぞれn−形半導体領域1の上に選択的に設けられている。すなわち、p+形半導体領域2は、n−形半導体領域1の一部の上に設けられている。また、p−形半導体領域3aも、n−形半導体領域1の一部の上に設けられ、n+形半導体領域4も、n−形半導体領域1の一部の上に設けられている。
p−形半導体領域3aは、p+形半導体領域2よりも浅く形成されている。すなわち、p−形半導体領域3aと第1電極31との間のZ方向における距離は、p+形半導体領域2と第1電極31との間のZ方向における距離よりも長い。
p−形半導体領域3aは、p+形半導体領域2よりも浅く形成されている。すなわち、p−形半導体領域3aと第1電極31との間のZ方向における距離は、p+形半導体領域2と第1電極31との間のZ方向における距離よりも長い。
図1(b)および図2に表すように、p+形半導体領域2およびp形半導体領域3aは、X−Y面に沿ってn−形半導体領域1の一部に囲まれている。また、n−形半導体領域1の当該一部の周りには、X−Y面に沿ってn+形半導体領域4が設けられている。
また、図1(b)および図2に表すように、第1絶縁層11は、p+形半導体領域2の一部、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4の上に設けられている。
第2絶縁層12は、第1絶縁層11の上に設けられている。
第1絶縁層11の一部および第2絶縁層12の一部は、p+形半導体領域2と第2電極32との間に位置している。
第2絶縁層12は、第1絶縁層11の上に設けられている。
第1絶縁層11の一部および第2絶縁層12の一部は、p+形半導体領域2と第2電極32との間に位置している。
第1絶縁層11は、複数の孔を有する。それぞれの孔は、Z方向に延びており、例えば第1絶縁層11を貫通している。
ここで、図3を用いて、第1絶縁層11についてより具体的に説明する。
図3(a)および図3(b)は、第1絶縁層11の一例を表す部分拡大平面図である。
図3(a)および図3(b)は、第1絶縁層11の一例を表す部分拡大平面図である。
第1絶縁層11は、例えば図3(a)に表すように、円形の複数の孔Hを有する。孔Hは、第1絶縁層11において規則的に配列されていても良いし、不規則に配列されていても良い。また、孔Hの形状としては、円形以外にも、多角形や楕円形など、種々の形状を採用することが可能である。
または、第1絶縁層11は、図3(b)に表すように、X−Y面に沿う方向に延びる複数の孔Hを有していてもよい。すなわち、図3(b)に表す例では、孔Hは、所定の方向に延びる溝である。
なお、図3(b)に表す例に限らず、一部の孔Hが延びる方向と、他の一部の孔Hが延びる方向と、が交差していてもよい。
なお、図3(b)に表す例に限らず、一部の孔Hが延びる方向と、他の一部の孔Hが延びる方向と、が交差していてもよい。
第1絶縁層11が有する複数の孔Hは、第2絶縁層12により覆われている。
また、各半導体領域と第1絶縁層11との間に、孔を有していない他の絶縁層が設けられていてもよい。
また、各半導体領域と第1絶縁層11との間に、孔を有していない他の絶縁層が設けられていてもよい。
ここで、各構成要素の材料の一例を説明する。
n+形半導体領域5、n−形半導体領域1、p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4は、半導体材料として、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。
半導体材料に添加されるn形不純物としては、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物としては、ボロンを用いることができる。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、酸化シリコンなどの絶縁材料を含む。
第1電極31および第2電極32は、アルミニウムなどの金属を含む。
n+形半導体領域5、n−形半導体領域1、p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4は、半導体材料として、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。
半導体材料に添加されるn形不純物としては、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物としては、ボロンを用いることができる。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、酸化シリコンなどの絶縁材料を含む。
第1電極31および第2電極32は、アルミニウムなどの金属を含む。
次に、図4および図5を用いて、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明する。
図4および図5は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造工程を表す工程断面図である。
図4および図5は、第1実施形態に係る半導体装置100の製造工程を表す工程断面図である。
まず、n+形半導体層5aとn−形半導体層1が積層された半導体基板を用意する。
続いて、p形不純物およびn形不純物を、それぞれn−形半導体層1の所定の領域にイオン注入し、活性化させる。この工程により、図4(a)に表すように、p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4が形成される。
続いて、p形不純物およびn形不純物を、それぞれn−形半導体層1の所定の領域にイオン注入し、活性化させる。この工程により、図4(a)に表すように、p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、およびn+形半導体領域4が形成される。
次に、n−形半導体層1の上に第1絶縁層11を形成する。続いて、図4(b)に表すように、第1絶縁層11の上にマスクMを形成する。このマスクMをパターニングすることで、マスクMに複数の開口を形成する。続いて、複数の開口が形成されたマスクMを用いて第1絶縁層11の一部を除去することで、図3に表すような、複数の孔を有する第1絶縁層11が形成される。
次に、図5(a)に表すように、第1絶縁層11の上に第2絶縁層12を形成する。第2絶縁層12によって、第1絶縁層11に形成された複数の孔Hが覆われる。このとき、第2絶縁層12の一部が、孔Hの一部に入り込んでもよい。
次に、第1絶縁層11および12をパターニングし、p+形半導体領域2の一部を露出させる。続いて、露出したp+形半導体領域2の一部を覆う金属層を形成し、この金属層をパターニングすることで、図5(b)に表すように、第2電極32が形成される。
次に、n+形半導体層5aが所定の厚みになるまで、n+形半導体層5aの裏面を研磨する。続いて、n+形半導体層5aの裏面に第1電極31を形成することで、図1および図2に表す半導体装置100が得られる。
ここで、本実施形態による作用および効果について説明する。
本実施形態に係る半導体装置では、第1絶縁層11が複数の孔Hを有する。第1絶縁層11が複数の孔Hを有する場合、第1絶縁層11が孔Hを有していない場合に比べて、第1絶縁層11および第2絶縁層12を含む層間絶縁膜の誘電率を低下させることができる。これは、空気または真空の誘電率が、絶縁層の誘電率よりも低いためである。層間絶縁膜の誘電率を低下させることで、外部電荷が層間絶縁膜の上(第2絶縁層12の上)に移動した場合に、層間絶縁膜に生じる分極を小さくすることができる。
すなわち、本実施形態によれば、第1絶縁層11に孔Hを設け、孔Hによって層間絶縁膜の誘電率が低下した分、層間絶縁膜の分極の抑制に必要な厚みを薄くすることができる。この結果、半導体装置を小型化することが可能となる。
本実施形態に係る半導体装置では、第1絶縁層11が複数の孔Hを有する。第1絶縁層11が複数の孔Hを有する場合、第1絶縁層11が孔Hを有していない場合に比べて、第1絶縁層11および第2絶縁層12を含む層間絶縁膜の誘電率を低下させることができる。これは、空気または真空の誘電率が、絶縁層の誘電率よりも低いためである。層間絶縁膜の誘電率を低下させることで、外部電荷が層間絶縁膜の上(第2絶縁層12の上)に移動した場合に、層間絶縁膜に生じる分極を小さくすることができる。
すなわち、本実施形態によれば、第1絶縁層11に孔Hを設け、孔Hによって層間絶縁膜の誘電率が低下した分、層間絶縁膜の分極の抑制に必要な厚みを薄くすることができる。この結果、半導体装置を小型化することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第1絶縁層11および第2絶縁層12を含む層間絶縁膜の厚みを薄くすることできるため、層間絶縁膜による半導体装置の上面側と下面側の応力差を低減し、半導体装置の反りを低減することが可能となる。
なお、層間絶縁膜の誘電率を低下させ、厚みを低減するためには、第1絶縁層11のZ方向における厚みが、第2絶縁層12のZ方向における厚みよりも、厚いことが望ましい。孔HのZ方向における長さが長いほど、層間絶縁膜の誘電率が低下するためである。
(第2実施形態)
図6を用いて、第2実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図6は、第2実施形態に係る半導体装置200の断面図である。
なお、図6では、第1絶縁層11における孔Hの図を省略している。
図6を用いて、第2実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図6は、第2実施形態に係る半導体装置200の断面図である。
なお、図6では、第1絶縁層11における孔Hの図を省略している。
本実施形態に係る半導体装置200は、半導体装置100との比較において、第1絶縁層11の構造に差異を有する。また、半導体装置200は、半導体装置100との比較において、p−形半導体領域3aに代えてp+形半導体領域3b(第3半導体領域)を有し、第3絶縁層13および第3電極33をさらに有する。
p+形半導体領域3bは、X−Y面に沿ってp+形半導体領域2の周りに設けられている。また、p+形半導体領域3bは、p+形半導体領域2と離間して設けられている。
第3電極33は、X−Y面に沿って第2電極32の周りに設けられており、p+形半導体領域3bと電気的に接続されている。
第3電極33は、X−Y面に沿って第2電極32の周りに設けられており、p+形半導体領域3bと電気的に接続されている。
第3電極33は、第2電極32と離間して設けられており、これらの電極の間には、第3絶縁層13が設けられている。第3絶縁層13は、p+形半導体領域2の一部、p+形半導体領域3bの一部、およびこれらの半導体領域の間のn−形半導体領域1の一部を覆っている。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、X−Y面に沿って第3電極33の周りに設けられている。第1絶縁層11は、p+形半導体領域3bの他の一部、n+形半導体領域4、およびこれらの半導体領域の間のn−形半導体領域1の他の一部を覆っている。
第3電極33の一部は、第1絶縁層11および第2絶縁層12の上に設けられている。
第3電極33の一部は、第1絶縁層11および第2絶縁層12の上に設けられている。
本実施形態において、第1絶縁層11は、第1部分111および第2部分112を有する。第2部分112は、X−Y面に沿って第1部分111の周りに設けられている。
第1部分111および第2部分112は、複数の孔Hを有している。
第2部分112における孔の密度は、第1部分111における孔の密度よりも高い。もしくは、第2部分112の孔の幅は、第1部分111の孔の幅よりも大きい。または、第1部分111および第2部分112は、これらの両方の条件を満たしていてもよい。
このため、第2部分112における誘電率は、第1部分111における誘電率よりも低い。
なお、ここでは、孔の幅とは、孔が絶縁層を貫通する方向に対して垂直な方向における、孔の寸法を意味している。
第2部分112における孔の密度は、第1部分111における孔の密度よりも高い。もしくは、第2部分112の孔の幅は、第1部分111の孔の幅よりも大きい。または、第1部分111および第2部分112は、これらの両方の条件を満たしていてもよい。
このため、第2部分112における誘電率は、第1部分111における誘電率よりも低い。
なお、ここでは、孔の幅とは、孔が絶縁層を貫通する方向に対して垂直な方向における、孔の寸法を意味している。
p+形半導体領域3bと電気的に接続された第3電極33が第2電極32の周りに設けられていることで、n−形半導体領域1の第3電極33と対面する部分に空乏層が広がり、p+形半導体領域2の外周およびp+形半導体領域3bの外周における電界集中を抑制することができる。
一方で、n+形半導体領域4近傍における電界集中を抑制するためには、第3電極33によるn−形半導体領域1への空乏層の広がりを、半導体装置の外周に向かうほど小さくすることが望ましい。これを達成するための1つの構造として、半導体装置の外周に向かうほど、第3電極33とn−形半導体領域1との間の絶縁層の厚みを増加させることが考えられる。しかし、この構造を採用する場合、半導体装置の小型化が困難となる。
一方で、n+形半導体領域4近傍における電界集中を抑制するためには、第3電極33によるn−形半導体領域1への空乏層の広がりを、半導体装置の外周に向かうほど小さくすることが望ましい。これを達成するための1つの構造として、半導体装置の外周に向かうほど、第3電極33とn−形半導体領域1との間の絶縁層の厚みを増加させることが考えられる。しかし、この構造を採用する場合、半導体装置の小型化が困難となる。
これに対して、本実施形態によれば、第1絶縁層11が、第1部分111および第2部分112を有することで、半導体装置200の外周に向かうほど、第1絶縁層11および第2絶縁層12を含む層間絶縁膜の誘電率を低減させることができる。当該層間絶縁膜の誘電率を、半導体装置の外周に向かって低減させることで、第3電極33によるn−形半導体領域1への空乏層の広がりを、半導体装置の外周に向かうほど短くすることが可能となる。空乏層の広がりを半導体装置の外周に向かうほど短くすることで、n+形半導体領域4近傍における電界集中を抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることができる。
すなわち、本実施形態によれば、第3電極33とn−形半導体領域1との間の絶縁層の厚みの増加を抑制しつつ、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
すなわち、本実施形態によれば、第3電極33とn−形半導体領域1との間の絶縁層の厚みの増加を抑制しつつ、半導体装置の耐圧を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態において、第3絶縁層13は、第1絶縁層11および12と同様に、複数の孔Hを有する絶縁層と、当該複数の孔を覆う絶縁層と、が積層されたものであってもよい。
また、第1絶縁層11は、第2部分112の周りに、第2部分112よりも誘電率の低い部分をさらに有していてもよい。
さらに、第1絶縁層11は、第1部分111の内側に、第1部分111よりも誘電率の高い部分、例えば孔Hが形成されていない部分、を有していてもよい。
また、第1絶縁層11は、第2部分112の周りに、第2部分112よりも誘電率の低い部分をさらに有していてもよい。
さらに、第1絶縁層11は、第1部分111の内側に、第1部分111よりも誘電率の高い部分、例えば孔Hが形成されていない部分、を有していてもよい。
(第3実施形態)
図7を用いて、第3実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図7は、第3実施形態に係る半導体装置300の断面図である。
なお、図7では、第1絶縁層11における孔Hの図を省略している。
図7を用いて、第3実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図7は、第3実施形態に係る半導体装置300の断面図である。
なお、図7では、第1絶縁層11における孔Hの図を省略している。
本実施形態に係る半導体装置300は、n+形半導体領域5、n−形半導体領域1、p+形半導体領域2、p+形半導体領域3b、n+形半導体領域4、第1絶縁層11、第2絶縁層12、第1電極31、第2電極32、第3電極33、および第4電極34を有する。
p+形半導体領域3bは、X−Y面に沿ってp+形半導体領域2の周りに複数設けられている。それぞれのp+形半導体領域3bは、互いに離間して環状に設けられている。
n+形半導体領域4は、p+形半導体領域3bと離間して設けられ、X−Y面に沿って複数のp+形半導体領域3bを囲んでいる。
n+形半導体領域4は、p+形半導体領域3bと離間して設けられ、X−Y面に沿って複数のp+形半導体領域3bを囲んでいる。
第2電極32の周りには、X−Y面に沿って複数の第3電極33が設けられている。それぞれの第3電極33は、互いに離間して環状に設けられている。
第4電極34は、第3電極33と離間して設けられ、X−Y面に沿って複数の第3電極33を囲んでいる。
それぞれの第3電極33は、それぞれのp+形半導体領域3bと電気的に接続され、第4電極34はn+形半導体領域4と電気的に接続されている。
第4電極34は、第3電極33と離間して設けられ、X−Y面に沿って複数の第3電極33を囲んでいる。
それぞれの第3電極33は、それぞれのp+形半導体領域3bと電気的に接続され、第4電極34はn+形半導体領域4と電気的に接続されている。
第3絶縁層13は、第2電極32と第3電極33との間に設けられている。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、X−Y面に沿って第3絶縁層13の周りに複数設けられている。それぞれの第1絶縁層11およびそれぞれの第2絶縁層12は、互いに離間して環状に設けられ、第3電極33同士の間または第3電極33と第4電極34との間に位置している。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、X−Y面に沿って第3絶縁層13の周りに複数設けられている。それぞれの第1絶縁層11およびそれぞれの第2絶縁層12は、互いに離間して環状に設けられ、第3電極33同士の間または第3電極33と第4電極34との間に位置している。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、第1絶縁層11が複数の孔Hを有するため、外部電荷による半導体装置の耐圧の変動を抑制するために必要な層間絶縁膜の厚みを薄くすることでき、半導体装置の小型化が可能となる。
なお、図7に表す例において、第3絶縁層13に代えて、第1絶縁層11および第2絶縁層12を設けることも可能である。
(第4実施形態)
図8を用いて、第4実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図8は、第4実施形態に係る半導体装置400の断面図である。
図8を用いて、第4実施形態に係る半導体装置の一例を説明する。
図8は、第4実施形態に係る半導体装置400の断面図である。
半導体装置400は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
図8に表すように、半導体装置400は、n+形半導体領域5、n−形半導体領域1(第1半導体領域)、n+形半導体領域4(第4半導体領域)、p形ベース領域6(第2半導体領域)、n+形ソース領域7(第6半導体領域)、第1絶縁層11、第2絶縁層12、ゲート電極20、ゲート絶縁層21、第1電極31、および第2電極32を有する。
図8に表すように、半導体装置400は、n+形半導体領域5、n−形半導体領域1(第1半導体領域)、n+形半導体領域4(第4半導体領域)、p形ベース領域6(第2半導体領域)、n+形ソース領域7(第6半導体領域)、第1絶縁層11、第2絶縁層12、ゲート電極20、ゲート絶縁層21、第1電極31、および第2電極32を有する。
p形ベース領域6は、n−形半導体領域1の一部の上に設けられるとともに、X−Y面に沿ってn−形半導体領域1の他の一部に囲まれている。
n+形半導体領域4は、p形ベース領域6と離間しており、X−Y面に沿ってp形ベース領域6の周りに設けられている。
n+形半導体領域4は、p形ベース領域6と離間しており、X−Y面に沿ってp形ベース領域6の周りに設けられている。
n+形ソース領域7は、p形ベース領域6の上に選択的に設けられている。
ゲート電極20は、p形ベース領域6と、ゲート絶縁層21を介して対面している。
ゲート絶縁層21は、ゲート電極20と、n−形半導体領域1、p形ベース領域6、およびn+形ソース領域7のそれぞれと、の間に設けられている。
p形ベース領域6、n+形ソース領域7、およびゲート電極20は、X方向において複数設けられ、それぞれがY方向に延びている。
ゲート電極20は、p形ベース領域6と、ゲート絶縁層21を介して対面している。
ゲート絶縁層21は、ゲート電極20と、n−形半導体領域1、p形ベース領域6、およびn+形ソース領域7のそれぞれと、の間に設けられている。
p形ベース領域6、n+形ソース領域7、およびゲート電極20は、X方向において複数設けられ、それぞれがY方向に延びている。
第2電極32は、p形ベース領域6およびn+形ソース領域7と電気的に接続されている。第2電極32とゲート電極20との間には、ゲート絶縁層21の一部が設けられ、これらの電極は電気的に分離されている。
第1絶縁層11および第2絶縁層12は、X−Y面に沿って第2電極32の一部の周りに設けられ、p形ベース領域6の一部、n−形半導体領域1、およびn+形半導体領域4の少なくとも一部の上に設けられている。
本実施形態においても、第1絶縁層11が複数の孔Hを有するため、外部電荷による半導体装置の耐圧の変動を抑制するために必要な層間絶縁膜の厚みを薄くすることでき、半導体装置の小型化が可能となる。
なお、図8では、ゲート電極20がトレンチ内部に形成された、トレンチゲート型MOSFETに対して本実施形態を適用した場合について説明した。本実施形態はこれに限らず、p形ベース領域6の上にゲート電極20が設けられた、プレーナゲート型MOSFETに対して適用することも可能である。
また、本実施形態に係る発明を、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)に対して適用することも可能である。本実施形態に係る発明をIGBTに適用する場合、例えば、図8に表す構造において、第1電極31とn+形半導体領域5との間に、p+形半導体領域が設けられる。この場合、当該p+形半導体領域はコレクタ領域として機能し、n+形ソース領域7はエミッタ領域として機能する。
以上で説明した各実施形態における、各半導体領域の間の不純物濃度の相対的な高低については、例えば、SCM(走査型静電容量顕微鏡)を用いて確認することが可能である。なお、各半導体領域におけるキャリア濃度は、各半導体領域において活性化している不純物濃度と等しいものとみなすことができる。従って、各半導体領域の間のキャリア濃度の相対的な高低についても、SCMを用いて確認することができる。
また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
また、第1絶縁層11に形成された孔については、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)を用いて確認することが可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態に含まれる、例えば、n+形半導体領域5、n−形半導体領域1、p+形半導体領域2、p−形半導体領域3a、p+形半導体領域3b、n+形半導体領域4、p形ベース領域6、n+形ソース領域7、第3絶縁層13、ゲート電極20、ゲート絶縁層21、第1電極31、第2電極32、第3電極33などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の技術から適宜選択することが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
100、200、300、400…半導体装置 1…n−形半導体領域 2…p+形半導体領域 3a…p−形半導体領域 3b…p+形半導体領域 4…n+形半導体領域 5…n+形半導体領域 11…第1絶縁層 12…第2絶縁層 20…ゲート電極 31…第1電極 32…第2電極
Claims (7)
- 第1電極と、
前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
前記第1半導体領域の一部の上に設けられ、前記第1半導体領域の他の一部に囲まれた第2導電形の第2半導体領域と、
前記第1半導体領域の前記他の一部の上に設けられ、複数の孔を有する第1絶縁層と、
前記第2半導体領域の上に設けられた第2電極と、
を備えた半導体装置。 - 前記第2半導体領域の周りに設けられ、前記第1半導体領域の前記他の一部に囲まれた第2導電形の第3半導体領域をさらに備えた請求項1記載の半導体装置。
- 前記第1絶縁層の上に設けられた第2絶縁層をさらに備え、
前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の前記複数の孔を覆い、
前記第2電極の一部は、前記第2絶縁層の上に設けられた請求項2記載の半導体装置。 - 前記第1絶縁層の上に設けられた第3電極をさらに備え、
前記第3電極は、前記第2電極と離間し、
前記第3電極は、前記第3半導体領域と電気的に接続された請求項2記載の半導体装置。 - 前記第1絶縁層は、
第1部分と、
前記第1部分の周りに設けられた第2部分と、
を有し、
前記第1部分および前記第2部分は、前記第1半導体領域と前記第3電極との間に位置し、
前記第2部分における前記孔の密度は、前記第1部分における前記孔の密度よりも高い請求項4記載の半導体装置。 - 前記第1絶縁層は、
第1部分と、
前記第1部分の周りに設けられた第2部分と、
を有し、
前記第1部分および前記第2部分は、前記第1半導体領域と前記第3電極との間に位置し、
前記第2部分における前記孔の幅は、前記第1部分における前記孔の幅よりも広い請求項4記載の半導体装置。 - 前記第1絶縁層の上に設けられた第2絶縁層をさらに備え、
前記第2絶縁層は、前記第1絶縁層の前記複数の孔を覆い、
前記第3電極の一部は、前記第2絶縁層の上に設けられた請求項4〜6のいずれか1つに記載の半導体装置。
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