JP2017123247A - 面発光ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】面発光ユニット全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が抑制可能な面発光ユニットを提供する。【解決手段】面発光ユニット1Aは、光透過部材10と、曲げ可能な第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bと、光散乱部材30とを備える。第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bは、光透過部材10の第1主面11に対向するように並んで配置される。光散乱部材30は、第1主面10に対向するように第1面発光パネル20Aの一部と第2面発光パネル20Bの一部との間に配置される。第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bのうちの光散乱部材30に隣り合う部分にそれぞれ曲げ部26A,26Bが設けられることにより、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部が、いずれも光透過部材30から遠ざかって位置している。【選択図】図2
Description
本発明は、面発光ユニットに関し、特に、曲げ可能な複数の面発光パネルを備えてなる面発光ユニットに関する。
近年、面発光パネルが注目されている。面発光パネルは、照明装置に限られず、ディスプレイやサイネージ等のバックライトとしても利用が可能である。一般に、面発光パネルとしては、有機EL(Electroluminescence)素子等の面発光素子が具備されたものが用いられる。
有機EL素子は、低消費電力で高い輝度が得られるものであり、応答性、寿命等においても優れている。また、有機EL素子が設けられる基材を曲げ可能な部材にて構成した場合には、面発光パネル全体を曲げ可能に構成することも可能である。ただし、製造装置の制約や歩留りの観点から、単一の有機EL素子にて大面積の面発光パネルを製造することは難しく、通常は、複数の面発光パネルを面状に並べて配置することでユニット化し、これによりその大面積化が図られている。
一方で、有機EL素子を具備した面発光パネルにおいては、有機EL素子を封止したり有機EL素子に配線を接続したりするために、有機EL素子に対応した発光領域の周囲に非発光領域が設けられる。そのため、有機EL素子を用いた面発光パネルを面状に複数並べて面発光ユニットを構成した場合には、非発光領域およびこれに隣接する領域の正面方向における輝度の低下が避けられず、何ら対策を施していない場合には、これが輝度ムラとなって現れてしまう問題がある。
この問題の解決が図られた面発光ユニットとして、たとえば特開2015−111521号公報(特許文献1)に開示のものがある。当該特許文献1に開示の面発光ユニットにおいては、面状に複数並べて配置された面発光パネルに対向して光透過部材が配置され、光透過部材の面発光パネルに対向する面のうちの非発光領域に対応した位置にインクを塗布することで光散乱層が設けられている。
当該構成の面発光ユニットにおいては、発光領域から放射された光の一部が光透過部材の内部を伝播することで非発光領域に対応した位置の光透過部材にまで達し、これが光散乱層によって散乱および反射されることで非発光領域の正面方向に向けて出射されることになる。したがって、発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量と、非発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量との差が低減されることになり、上述した輝度ムラの発生が抑制できることになる。
しかしながら、インクを塗布することで形成された光散乱層では十分に高い散乱性および反射性が得られないため、上記特許文献1に開示の構成のままでは、上述した輝度ムラを十分に低減することが困難になる。より高い散乱性および反射性を得るためには、非発光領域に対応して設けられる光散乱層の厚みを十分に厚くすることが想定される。しかしながら、そのように構成した場合には、面発光パネルに対向する光透過部材の表面に大きな段差が発生してしまうことになる。
この段差を吸収するためには、光透過部材と面発光パネルとの間に設けられる接着層の厚みを増すことが考えられるが、そのように構成した場合には、接着層が厚い分だけ光の取り出し効率が低下するばかりでなく、接着層に気泡が混入したり、段差を有する光透過部材の表面と接着層との間に剥離が発生したりすること等により、さらに光の取り出し効率が低下してしまう問題が発生する。その結果、面発光ユニット全体としての輝度の低下を招来してしまうことになる。
したがって、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、面発光ユニット全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が抑制可能な面発光ユニットを提供することを目的とする。
本発明に基づく面発光ユニットは、光透過部材と、曲げ可能な第1面発光パネルおよび第2面発光パネルと、光散乱部材とを備えている。上記光透過部材は、相対して位置する第1主面および第2主面を有しており、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルは、上記第1主面に対向するように上記第1主面と平行な方向に沿って並んで配置されている。上記光散乱部材は、上記第1主面に対向するように上記第1面発光パネルの少なくとも一部と上記第2面発光パネルの少なくとも一部との間に配置されている。上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルは、いずれも上記第1主面側に位置する面を発光面として有しており、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの各々の発光面は、光を放射する発光領域と、上記発光領域の周囲に位置し、光を放射しない非発光領域とを含んでいる。上記第1面発光パネルの発光面、上記第2面発光パネルの発光面、および、上記光散乱部材の上記光透過部材側の表面は、いずれも上記光透過部材と光学的に密着している。上記本発明に基づく面発光ユニットにおいては、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの上記光散乱部材側の端部が、いずれも上記光透過部材から遠ざかることとなるように、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルのうちの上記第1主面と平行な方向において上記光散乱部材に隣り合う部分に、それぞれ曲げ部が設けられている。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの各々の発光面のうち、上記曲げ部よりも内側に位置する領域と、上記光散乱部材の上記光透過部材側の表面とが、略同一平面上に位置していることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1主面と直交する方向における上記光散乱部材の厚みが、100[μm]以上であることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルの上記光散乱部材側の端面と上記第2面発光パネルの上記光散乱部材側の端面とが、上記光散乱部材から見て上記光透過部材が位置する側とは反対側の位置において突き合わされていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルの上記光散乱部材側の端部と上記第2面発光パネルの上記光散乱部材側の端部とが、上記光散乱部材から見て上記光透過部材が位置する側とは反対側の位置において重ね合わされていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの各々について、当該面発光パネルから放射される光の上記発光面と垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、上記発光面の法線方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を1とし、上記平面内において上記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度をLとすると、上記配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を少なくとも有していることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記曲げ部が、上記非発光領域に設けられていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記曲げ部が、上記発光領域に設けられていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットは、さらに、上記光透過部材と、上記第1面発光パネル、上記第2面発光パネルおよび上記光散乱部材との間に位置し、上記第1面発光パネル、上記第2面発光パネルおよび上記光散乱部材を上記光透過部材に固定する接着層を備えていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記光散乱部材が、光を拡散反射させるものであってもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記光散乱部材が、光を拡散透過させるものであってもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットは、さらに、上記光透過部材の上記第2主面側に配置された光拡散部材を備えていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットは、さらに、上記光透過部材と上記光拡散部材との間に位置する光調整部材を備えていてもよく、その場合には、上記光調整部材が、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの各々の非発光領域に対応する部分の透過率が、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルの各々の発光領域に対応する部分の透過率よりも高く構成されていることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルが、いずれも有機ELパネルであることが好ましい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネルおよび上記第2面発光パネルが、個別に封止部材によって封止されていてもよい。
上記本発明に基づく面発光ユニットにあっては、上記第1面発光パネル、上記第2面発光パネルおよび上記光散乱部材が、単一の封止部材によって封止されていてもよい。
本発明によれば、面発光ユニット全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が抑制可能な面発光ユニットを提供することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における面発光ユニットの模式平面図であり、図2は、図1に示すII−II線に沿った模式断面図である。まず、これら図1および図2を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Aの構成について説明する。なお、図1においては、理解を容易とするために、後述する光透過部材10の図示を省略している。
図1は、本発明の実施の形態1における面発光ユニットの模式平面図であり、図2は、図1に示すII−II線に沿った模式断面図である。まず、これら図1および図2を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Aの構成について説明する。なお、図1においては、理解を容易とするために、後述する光透過部材10の図示を省略している。
図1および図2に示すように、面発光ユニット1Aは、全体として偏平な略直方体形状の外形を有している。面発光ユニット1Aは、光透過部材10と、第1面発光パネル20Aと、第2面発光パネル20Bと、第3面発光パネル20Cと、第4面発光パネル20Dと、光散乱部材30とを主として備えている。第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dは、基本的に同様の構成を有しているため、以下においては、これらを区別することなく面発光パネル20と称する場合もある。
光透過部材10は、平面視矩形状の透明な平板状またはシート状の部材にて構成されており、相対して位置する一対の主面である第1主面11および第2主面12を有している。光透過部材10は、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dから放射された光を透過することができる材質のものにて構成されている。具体的には、光透過部材10としては、たとえば高い透過率を有する樹脂製基板や樹脂製フィルム等が利用できる。生産性の観点や軽量化および柔軟性の観点からは、光透過部材10として樹脂製フィルムを利用することが好ましい。
より詳細には、樹脂製フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、変性ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルフォン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等が挙げられる。
第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの各々は、平面視矩形状の曲げ可能なシート状の部材からなり、有機EL素子を含んでいる。より詳細には、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dは、透明基材21A〜21Dと、有機EL素子を含む発光体22A〜22Dと、図示しない封止層との積層体にて構成されている。封止層は、発光体22A〜22Dを透明基材21A〜21Dとの間で封止するためのものであり、発光体22A〜22Dを覆うように当該発光体22A〜22Dが設けられた側の透明基材21A〜21Dの主表面上に設けられている。有機EL素子の詳細については、後述することとする。
本実施の形態においては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dとして、いわゆるボトムエミッション型の有機EL素子を備えたものを用いている。そのため、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光面23A〜23Dは、透明基材21A〜21Dの発光体22A〜22Dが設けられていない側の主表面によって構成されている。なお、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dとしては、ボトムエミッション型の有機EL素子を備えたものに限られず、これに代えてトップエミッション型の有機EL素子を備えたものを用いてもよい。
第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dは、光透過部材10の第1主面11に対向するように位置しており、面状に並べて配置されている。より詳細には、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dは、発光面23A〜23Dが光透過部材10の第1主面11側に位置するように、光透過部材10の第1主面11と平行な方向に沿って並んで配置されている。図示するように、本実施の形態においては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dがアレイ状に配置されている。
第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光面23A〜23Dは、光を放射する発光領域24A〜24Dと、当該発光領域24A〜24Dの周囲に位置し、光を放射しない非発光領域25A〜25Dとを含んでいる。このうち、非発光領域25A〜25Dは、発光体22A〜22Dに含まれる有機EL素子を封止したり、当該有機EL素子に配線を接続したりするための部位である。
これにより、隣り合う面発光パネル間には、非発光部13が形成されることになり、本実施の形態においては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dがアレイ状に配置されていることに伴い、当該非発光部13が平面視十字形状に形成されることになる。当該非発光部13は、何ら対策を施していない場合に、暗部を生じさせて輝度ムラを発生させる原因となる部位である。
光散乱部材30は、平面視十字形状の非発光部13に対応して十字形状に構成された部材からなり、光を拡散反射することで散乱させる機能を有する部材からなる。光散乱部材30は、面発光ユニット1Aの中央部から棒状に延びる4つの部位を有しており、その各々が隣り合う面発光パネルの間(より詳細には、隣り合う面発光パネルの各々の一部同士の間)に位置するように配置されている。より詳細には、光散乱部材30は、隣り合う面発光パネルの発光面の外縁に跨りかつこれら外縁に沿って延在するように発光面上に設けられている。
光散乱部材30は、光透過部材10側に位置するおもて面31と、当該おもて面31に相対して位置するうら面32とを有しており、断面視矩形状の形状を有している。当該光散乱部材30のおもて面31とうら面32との間の距離である厚みは、後述するように十分に厚く構成されている。
ここで、光散乱部材30の上述した棒状に延びる4つの部分の各々の近傍における面発光ユニット1Aの構成は、互いに同様の構成を有しているため、以下においては、上述した第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図2に示すように、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bは、上述したようにいずれもその発光面23A,23Bが光透過部材10の第1主面11側を向くように並んで配置されている。第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bは、光透過部材10との間に形成された接着層61によって光透過部材10にそれぞれ固定されている。
一方、光散乱部材30は、上述したように第1面発光パネル20Aの一部と第2面発光パネル20Bの一部との間に配置されている。光散乱部材30は、光透過部材10との間に形成された接着層61によって光透過部材10に固定されている。
これにより、光透過部材10と、第1面発光パネル20A、第2面発光パネル20Bおよび光散乱部材30とを固定する接着層61を十分に薄く形成することにより、第1面発光パネル20A、第2面発光パネル20Bおよび光散乱部材30が、いずれも光透過部材10に光学的に密着することになる。
ここで、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bのうちの、光透過部材10の第1主面11と平行な方向において光散乱部材30に隣り合う部分には、それぞれ曲げ部26A,26Bが設けられている。当該曲げ部26A,26Bが設けられることにより、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部は、いずれも光透過部材10から遠ざかるように位置している。
そして、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部は、それぞれ光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置(すなわち、うら面32側の位置)に向けて延びており、第1面発光パネル20Aの光散乱部材30側の端面と、第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端面とが、光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置において突き合わされている。
当該突き合わされた端面を含む第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの端部は、いずれも光散乱部材30との間に形成された接着層62によって光散乱部材30に固定されている。
ここで、上述した曲げ部26A,26Bは、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの非発光領域25A,25Bに設けられており、発光領域24A,24Bには設けられていない。したがって、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの発光領域24A,24Bは、いずれも十分に薄く形成された接着層61を介して光透過部材10に光学的に密着することになる。
なお、上述したように、以上において説明した構成は、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部のみならず、第1面発光パネル20Aと第3面発光パネル20Cの境界部、第2面発光パネル20Bと第4面発光パネル20Dの境界部、および、第3面発光パネル20Cと第4面発光パネル20Dの境界部においても、同様に採用されている。
このように、本実施の形態における面発光ユニット1Aにおいては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの所定位置に曲げ部を設けることにより、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの非発光部13に対応する部分に凹状形状の窪みを形成し、当該窪みに光散乱部材30を配置することを可能にしている。
当該構成を採用することにより、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光領域24A〜24Dから放射された光は、その大部分が第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dに光学的に密着して設けられた光透過部材10に入射し、光透過部材10に入射した光のうちの一部が当該光透過部材10の内部を反射して伝播することで非発光部13に達することになる。
非発光部13に達した光は、光透過部材10に光学的に密着して設けられた光散乱部材30に照射され、当該光散乱部材30によって拡散反射される。その結果、光散乱部材30によって拡散反射された光のうちの一部は、非発光部13から面発光パネル1Aの正面側へと出射されることになる。
したがって、発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量と、非発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量との差が低減されることになる。これにより、輝度ムラが発生することが抑制できることになる。
上述したように、本実施の形態においては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの所定位置に曲げ部を設けることで凹状形状の窪みを形成し、当該窪みに光散乱部材30を配置する構成であるため、光散乱部材30として上述したように十分に厚みの厚い部材を配置することが可能になる。したがって、光散乱部材30の拡散反射性能を十分に高めることが可能になり、上述した輝度ムラの発生をより効果的に抑制することができる。
加えて、第1ないし第4面発光パネル20A〜20D側に位置する光透過部材10の表面に段差が生じないことになるため、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの発光面23A,23Bのうちの曲げ部26A,26Bよりも内側に位置する領域と、光散乱部材30の光透過部材10側の表面であるおもて面31とを実質的に同一平面上に配置することが可能になる。
そのため、光散乱部材30として十分に厚みの厚い部材を配置した場合にも、光透過部材10と、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dとの間に位置する接着層61の厚みを十分に薄くすることができるため、これらの間の光学的な密着性を確保することが可能になる。その結果、接着層61の厚みが厚いことによる光取り出し効率の低下や、接着層61に気泡が混入したり、接着層61と他の部材との間に剥離が発生したりすることによる光取り出し効率の低下が防止でき、面発光ユニット1A全体としての輝度の低下も抑制できることになる。
このように、本実施の形態における面発光ユニット1Aとすることにより、面発光ユニット1A全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
なお、本実施の形態における面発光ユニット1Aにおいては、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの所定位置に曲げ部を設けることにより、上記曲げ部を設けない構成とする場合に比べ、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光領域24A〜24Dが互いに近づいて配置されることにもなる。そのため、非発光部13の幅が自ずと小さくなることにもなり、この意味においても輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
本実施の形態においては、光散乱部材30として拡散反射作用を有するものを用いた場合を例示したが、その厚みは、少なくとも50[μm]以上、好ましくは100[μm]以上とされる。このような光散乱部材30としては、具体的には、たとえば株式会社きもと製のレフホワイトRW188やRW125、株式会社デュエラ製のDiffure等が利用できる。また、接着剤や樹脂等に散乱粒子等を含有させることで構成された光散乱部材を用いてもよい。
図3は、図1に示す面発光パネルに具備された有機EL素子の素子構造を示す模式断面図である。次に、この図3を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Aの面発光パネル20A〜20Dに具備された有機EL素子の素子構造について説明する。
図3を参照して、上述したように、面発光パネル20は、透明基材21と、有機EL素子を含む発光体22と、図示しない封止層の積層体にて構成されている。
透明基材21は、平面視矩形状の透明の曲げ可能なシート状の部材にて構成されている。透明基材21は、発光体22から放射された光を透過することができる材質のものにて構成されている。具体的には、透明基材21としては、たとえば高い透過率を有する樹脂製フィルムが利用できる。
より詳細には、樹脂製フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、変性ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルフォン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等が挙げられる。
発光体22は、透明電極(陽極)110と、発光層120と、反射電極130(陰極)とにより構成される。発光層120は、正孔注入層(HIL:Hole Injection Layer)121と、正孔輸送層(HTL:Hole Transfer Layer)122と、光子発生層(EML:Emissive Layer)123と、電子輸送層(ETL:Electron Transfer Layer)124と、電子注入層(EIL:Electron Injection Layer)125とによって構成されている。
なお、面発光パネル20の構成は、上記に限定されない。たとえば、面発光パネル20は、陽極/光子発生層123/電子輸送層124/陰極とで構成されてもよい。他にも、面発光パネル20は、陽極/正孔輸送層122/光子発生層123/電子輸送層124/陰極で構成されてもよい。他にも、面発光パネル20は、陽極/正孔輸送層122/光子発生層123/正孔阻止層/電子輸送層124/陰極で構成されてもよい。他にも、面発光パネル20は、陽極/正孔輸送層122/光子発生層123/正孔阻止層/電子輸送層124/陰極バッファー層/陰極で構成されてもよい。他にも、面発光パネル20は、陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層122/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層124/陰極バッファー層/陰極で構成されてもよい。
図4ないし図6は、図1に示す面発光パネルに具備された有機EL素子の第1ないし第3構成例に係る垂直面内配光分布を示す図である。次に、図4ないし図6を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Aの面発光パネル20に具備された有機EL素子の第1ないし第3構成例について説明する。
第1構成例に係る有機EL素子は、一般的な有機EL素子が呈する垂直面内配光分布(いわゆるランバーシャン分布)を具備するものである。当該第1構成例に係る有機EL素子にあっては、図4に示すように、面発光パネル20から放射される光の発光面23と垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、発光面23の法線方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を1とし、上記平面内において光軸との間で形成される角がθである方向の輝度をLとすると、当該配光曲線が、−90°<θ<90°の範囲においてL=cosθ=1の条件を満たしている。このような垂直面内配光分布を有する有機EL素子を具備した面発光パネル20を用いて本実施の形態における面発光ユニット1Aを構成することにより、上述した輝度ムラの低減を図ることができる。
輝度ムラの低減をより効果的に実現するためには、上記配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を少なくとも有していることが好ましい。その場合、面発光パネル20から放射される光により多くの斜め方向成分が含まれることになり、非発光部13へと達して光散乱部材30に照射される光の量が増え、結果として非発光部13から面発光ユニット1Aの正面側へと出射される光の量も増大することになる。
図5に示すように、第2構成例に係る有機EL素子にあっては、概ね−70°<θ≦−50°および50°≦θ<70°の範囲においてL>cosθの条件が満たされており、図6に示すように、第3構成例に係る有機EL素子にあっては、概ね−80°<θ<80°(但し、θ≠0°)の範囲においてL>cosθの条件が満たされている。このような垂直面内配光分布を有する有機EL素子を具備した面発光パネルを用いて本実施の形態における面発光ユニット1Aを構成することにより、上述した輝度ムラの低減をより効果的に図ることができる。
なお、上述した配光曲線を算出する方法としては、有限差分時間領域法(FDTD法)および光追跡法を用いればよい。配光曲線の算出に当たっては、たとえば面発光パネル20の透明基材21の内部に仮想的な検出器を設けることとすればよい。
また、上記第2および第3構成例に係る有機EL素子の如く、L>cosθの条件を満たす有機EL素子を製造するためには、上述した発光層22に含まれる各種の層の厚みや組成を適宜変更すればよい。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図7を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Bについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図7を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Bについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図7に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Bは、上述した実施の形態1における面発光ユニット1Aと比較した場合に、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部の構成においてのみ、相違している。
具体的には、面発光ユニット1Bにおいては、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部が、光散乱部材30のうら面32側に向けて延びるようには構成されておらず、これら端部が、いずれも光散乱部材30の側面に沿って起立するように延びている。そのため、第1面発光パネル20Aの光散乱部材30側の端面と、第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端面とは、突き合わされていない。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1B全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における面発光ユニットの模式平面図であり、図9は、図8に示すIX−IX線に沿った模式断面図である。以下、これら図8および図9を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Cについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図8は、本発明の実施の形態3における面発光ユニットの模式平面図であり、図9は、図8に示すIX−IX線に沿った模式断面図である。以下、これら図8および図9を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Cについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図8および図9に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Cは、上述した実施の形態1における面発光ユニット1Aと比較した場合に、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部の構成において、主として相違している。
具体的には、面発光ユニット1Cにおいては、上述した実施の形態1の場合と同様に、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部が、光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置(すなわち、うら面32側の位置)に向けて延びているものの、第1面発光パネル20Aの光散乱部材30側の端部と、第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端部とが、光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置において重ね合わされている。これにより、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bに重なり部27A,27Bが設けられることになり、第1面発光パネル20Aの光散乱部材30側の端面と、第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端面とは、突き合わされていない。
また、これに伴って、第1面発光パネル20Aの重なり部27Aが、光散乱部材30との間に形成された接着層62によって光散乱部材30に固定されており、第2面発光パネル20Bの重なり部27Bが、第1面発光パネル20Aの重なり部27Aとの間に形成された接着層63によって第1面発光パネル20Aの重なり部27Aに固定されている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1C全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
加えて、本実施の形態における面発光ユニット1Cにおいては、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bに重なり部27A,27Bを設けることにより、上述した実施の形態1の場合と比べ、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光領域24A〜24Dが互いに近づいて配置されることにもなる。そのため、非発光部13の幅が自ずと小さくなることにもなり、この意味においても輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図10を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Dについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図10は、本発明の実施の形態4における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図10を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Dについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図10に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Dは、上述した実施の形態3における面発光ユニット1Cと比較した場合に、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bに設けられた曲げ部26A,26Bの位置、ならびに、光散乱部材30の構成において、主として相違している。
具体的には、面発光ユニット1Dにおいては、曲げ部26A,26Bが、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bの発光領域24A,24Bに設けられている。これにより、曲げ部26A,26Bよりも内側に位置する部分の発光領域24A,24Bは、接着層61を介して光透過部材10に光学的に密着する反面、当該曲げ部26A,26Bが設けられた部分の発光領域24A,24Bは、光散乱部材30が位置する側を向くことになる。
ここで、本実施の形態においては、光散乱部材30が、上述した実施の形態1において説明した光を拡散反射することで散乱させる機能を有する部材とは異なり、光を拡散透過することで散乱させる機能を有する部材にて構成されている。より具体的には、光散乱部材30として、接着剤や樹脂等に散乱粒子33等を含有させることで構成されたものを用いている。
当該構成を採用することにより、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dの発光領域24A〜24Dから放射された光のうち、上記曲げ部から放射された光は、光透過部材10を介することなく直接的に光散乱部材30に入射することになり、当該光散乱部材30によって拡散透過された光のうちの一部が、非発光部13から面発光ユニット1Dの正面側へと出射されることになる。そのため、光透過部材10の内部を伝播する場合に比べ、フレネル反射損失が少ない分だけ、より多くの光を非発光部13から外部へと出射することが可能になる。
したがって、本実施の形態における面発光ユニット1Dとすることにより、上述した実施の形態3において説明した効果に準じた効果が得られることになり、面発光ユニット1D全体としての輝度の低下を防止しつつ、輝度ムラの発生がより効果的に抑制できることになる。
なお、本実施の形態においては、光散乱部材30として拡散透過作用を有するものを用いた場合を例示したが、その厚みは、少なくとも50[μm]以上、好ましくは100[μm]以上とされる。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態5における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図11を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Eについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図11は、本発明の実施の形態5における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図11を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Eについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図11に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Eは、上述した実施の形態1における面発光ユニット1Aと比較した場合に、光拡散部材40を備えている点において、主としてその構成が相違している。
光拡散部材40は、光透過部材10から出射された光を拡散させて外部に透過するものであり、平面視矩形状の平板状の部材にて構成されている。光拡散部材40は、光透過部材10の第2主面12に接着層64を介して固定されており、光透過部材10の全面を覆っている。なお、光拡散部材40としては、内部に微粒子を含むことで内部散乱作用を利用して光を拡散するものや、表面に凹凸を有することで界面反射作用を利用して光を拡散するもの等が利用可能である。具体的には、光拡散部材40としては、たとえば株式会社きもと製のライトアップシリーズ100NSH、トーヨーケム株式会社製のダイナカルDSシリーズDS1833等が利用できる。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1E全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。また、光拡散部材40を備えることにより、発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量と、非発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量との差がさらに低減されることになり、輝度ムラの発生をより一層抑制することができる。
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図12を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Fについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図12は、本発明の実施の形態6における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図12を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Fについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図12に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Fは、上述した実施の形態5における面発光ユニット1Eと比較した場合に、光透過部材10と光拡散部材40との間に、光調整部材50を備えている点において、主としてその構成が相違している。
光調整部材50は、透明の樹脂基板や樹脂フィルム等に所定パターンのインク部51a,51bを印刷により形成したものであり、平面視矩形状の平板状の部材にて構成されている。光調整部材50は、光透過部材10の第2主面12に接着層65を介して固定されており、光透過部材10の全面を覆っている。なお、光拡散部材40は、光調整部材50に接着層66を介して固定されており、光調整部材50の全面を覆っている。
光調整部材50は、面発光パネル20の発光領域に対応する部分に比べて、面発光パネル20の非発光領域に対応する部分の透過率がより高くなるような透過率分布を有している。ここで、透過率分布は、たとえばパターンの粗密やインクの濃度等によって調整することができる。なお、本実施の形態においては、図示するように、面発光パネル20の発光領域に対応する部分に形成されたインク部51aの密度を面発光パネル20の非発光領域に対応する部分に形成されたインク部51bの密度よりも高くすることにより、透過率分布が調整されている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態5において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1F全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。また、光調整部材50および光拡散部材40を備えることにより、発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量と、非発光領域に対応した位置の光透過部材から正面方向に向けて出射される光の量との差がさらに低減されることになり、輝度ムラの発生をより一層抑制することができる。
(実施の形態7)
図13は、本発明の実施の形態7における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図13を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Gについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図13は、本発明の実施の形態7における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図13を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Gについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図13に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Gは、上述した実施の形態3における面発光ユニット1Cと比較した場合に、封止部材70A,70Bを備えている点において、主としてその構成が相違している。
封止部材70A,70Bは、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bを真空封止するための部材であり、水分や酸素、紫外線等の侵入を防止することにより、有機EL素子の劣化を抑制するものである。当該封止部材70A,70Bは、一対の樹脂シートを真空ラミネートすることによって形成され、本実施の形態においては、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bが、それぞれ個別に封止部材70A,70Bによって封止されている。
ここで、光散乱部材30は、これら封止部材70A,70Bによって封止されることはなく、封止部材70Aによって封止された第1面発光パネル20Aと、封止部材70Bによって封止された第2面発光パネル20Bと、光透過部材10との間に配置されている。
また、本実施の形態における面発光ユニット1Gにおいては、封止部材70Aによって封止された第1面発光パネル20Aと、封止部材70Bによって封止された第2面発光パネル20Bとの双方に曲げ部26A,26Bが設けられており、封止部材70A,70Bごと重なり部27A,27Bが、光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置において重ね合わされている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態3において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1G全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
(実施の形態8)
図14は、本発明の実施の形態8における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図14を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Hについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図14は、本発明の実施の形態8における面発光ユニットの模式断面図である。以下、この図14を参照して、本実施の形態における面発光ユニット1Hについて説明する。なお、本実施の形態においても、第1ないし第4面発光パネル20A〜20Dのうち、第1面発光パネル20Aと第2面発光パネル20Bの境界部に着目して、その構成を説明する。
図14に示すように、本実施の形態における面発光ユニット1Hは、上述した実施の形態1における面発光ユニット1Aと比較した場合に、封止部材70を備えている点において、主としてその構成が相違している。
封止部材70は、第1面発光パネル20Aおよび第2面発光パネル20Bを真空封止するための部材であり、水分や酸素、紫外線等の侵入を防止することにより、有機EL素子の劣化を抑制するものである。当該封止部材70は、一対の樹脂シートを真空ラミネートすることによって形成され、本実施の形態においては、第1面発光パネル20A、第2面発光パネル20Bおよび光散乱部材30が、当該単一の封止部材70によって一体的に封止されている。
また、本実施の形態における面発光ユニット1Hにおいては、封止部材70の内部において、第1面発光パネル20Aの光散乱部材30側の端面と、第2面発光パネル20Bの光散乱部材30側の端面とが、光散乱部材30から見て光透過部材10が位置する側とは反対側の位置において突き合わされている。
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果と同様の効果が得られることになり、面発光ユニット1H全体としての輝度の低下を防止しつつ輝度ムラの発生が効果的に抑制できることになる。
上述した本発明の実施の形態1ないし8においては、隣り合う面発光パネル間に形成される隙間の形状に適合するように、一体化された十字状の形状を有する反射部材を当該隙間に配置した場合を例示して説明を行なったが、これを棒状に延びる部位の各々が独立して形成された4つの反射部材にて構成することとしてもよい。
また、上述した本発明の実施の形態1ないし8においては、面発光パネルをアレイ状に4つ具備してなる面発光ユニットに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、面発光パネルの数や面発光パネルのレイアウトはこれに限定されるものではなく、面発光パネルが2つ以上具備されかつこれら面発光パネルが面状に隣り合うように並べて配列される面発光ユニットであれば、どのような構成のものにも本発明の適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A〜1H 面発光ユニット、10 光透過部材、11 第1主面、12 第2主面、13 非発光部、20A〜20D 面発光パネル、21,21A〜21D 透明基材、22,22A〜22D 発光体、23A〜23D 発光面、24A〜24D 発光領域、25A〜25D 非発光領域、26A,26B 曲げ部、27A,27B 重なり部、30 光散乱部材、31 おもて面、32 うら面、33 散乱粒子、40 光拡散部材、50 光調整部材、51a,51b インク部、61〜66 接着層、70,70A,70B 封止部材、110 透明電極、120 発光層、121 正孔注入層、122 正孔輸送層、123 光子発生層、124 電子輸送層、125 電子注入層、130 反射電極。
Claims (16)
- 相対して位置する第1主面および第2主面を有する光透過部材と、
前記第1主面に対向するように前記第1主面と平行な方向に沿って並んで配置された曲げ可能な第1面発光パネルおよび第2面発光パネルと、
前記第1主面に対向するように前記第1面発光パネルの少なくとも一部と前記第2面発光パネルの少なくとも一部との間に配置された光散乱部材とを備え、
前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルは、いずれも前記第1主面側に位置する面を発光面として有し、
前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの各々の発光面は、光を放射する発光領域と、前記発光領域の周囲に位置し、光を放射しない非発光領域とを含み、
前記第1面発光パネルの発光面、前記第2面発光パネルの発光面、および、前記光散乱部材の前記光透過部材側の表面が、いずれも前記光透過部材と光学的に密着し、
前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの前記光散乱部材側の端部が、いずれも前記光透過部材から遠ざかることとなるように、前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルのうちの前記第1主面と平行な方向において前記光散乱部材に隣り合う部分に、それぞれ曲げ部が設けられている、面発光ユニット。 - 前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの各々の発光面のうち、前記曲げ部よりも内側に位置する領域と、前記光散乱部材の前記光透過部材側の表面とが、略同一平面上に位置している、請求項1に記載の面発光ユニット。
- 前記第1主面と直交する方向における前記光散乱部材の厚みが、100[μm]以上である、請求項1または2に記載の面発光ユニット。
- 前記第1面発光パネルの前記光散乱部材側の端面と前記第2面発光パネルの前記光散乱部材側の端面とが、前記光散乱部材から見て前記光透過部材が位置する側とは反対側の位置において突き合わされている、請求項1から3のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記第1面発光パネルの前記光散乱部材側の端部と前記第2面発光パネルの前記光散乱部材側の端部とが、前記光散乱部材から見て前記光透過部材が位置する側とは反対側の位置において重ね合わされている、請求項1から3のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの各々について、当該面発光パネルから放射される光の前記発光面と垂直な平面における配光曲線を描いた場合に、前記発光面の法線方向に延在する光軸に沿った正面側の輝度を1とし、前記平面内において前記光軸との間で形成される角がθである方向の輝度をLとすると、前記配光曲線が、L>cosθの条件を満たす部分を少なくとも有している、請求項1から5のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記曲げ部が、前記非発光領域に設けられている、請求項1から6のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記曲げ部が、前記発光領域に設けられている、請求項1から6のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記光透過部材と、前記第1面発光パネル、前記第2面発光パネルおよび前記光散乱部材との間に位置し、前記第1面発光パネル、前記第2面発光パネルおよび前記光散乱部材を前記光透過部材に固定する接着層をさらに備えた、請求項1から8のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記光散乱部材が、光を拡散反射させるものである、請求項1から9のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記光散乱部材が、光を拡散透過させるものである、請求項1から9のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記光透過部材の前記第2主面側に配置された光拡散部材をさらに備えた、請求項1から11のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記光透過部材と前記光拡散部材との間に位置する光調整部材をさらに備え、
前記光調整部材は、前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの各々の非発光領域に対応する部分の透過率が、前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルの各々の発光領域に対応する部分の透過率よりも高く構成されている、請求項12に記載の面発光ユニット。 - 前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルが、いずれも有機ELパネルである、請求項1から13のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記第1面発光パネルおよび前記第2面発光パネルが、個別に封止部材によって封止されている、請求項1から14のいずれかに記載の面発光ユニット。
- 前記第1面発光パネル、前記第2面発光パネルおよび前記光散乱部材が、単一の封止部材によって封止されている、請求項1から14のいずれかに記載の面発光ユニット。
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JP2019197658A (ja) * | 2018-05-09 | 2019-11-14 | 積水ハウス株式会社 | 室内装飾用照明装置及びインテリア構造 |
JP7235443B2 (ja) | 2018-05-09 | 2023-03-08 | 積水ハウス株式会社 | 室内装飾用照明装置及びインテリア構造 |
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