JP2017123225A - レドックスフロー型燃料電池およびレドックスフロー型燃料電池用隔膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で優れた発電性能を有するレドックスフロー型燃料電池および該電池に好適に使用される隔膜を提供すること。【解決手段】本発明は、レドックスフロー型燃料電池および該電池用隔膜に関し、該燃料電池は、酸化還元対と、少なくとも2つの電極と、電極間に配置される、多孔質層と緻密層との積層体である隔膜とを含む。【選択図】なし
Description
本発明は、レドックスフロー型燃料電池およびレドックスフロー型燃料電池用隔膜に関する。
燃料電池は、水素ガスやメタノールと酸素ガスとを電気化学的に反応させて直接電気を取り出す発電装置であり、化学エネルギーを電気エネルギーに高効率で直接変換できる無公害な発電装置として注目を集めている。
このような燃料電池は、通常、触媒を担持した一対の電極膜(アノード極およびカソード極)と該電極膜に挟持された1枚のプロトン伝導性の固体高分子電解質膜(隔膜)とから構成される。固体高分子電解質膜として、カチオン交換膜を使用する場合、アノードでは、水素イオンと電子が生じ、水素イオンは固体高分子電解質膜を通って、カソードで酸素と反応して水が生じる。
従来の燃料電池では、これらの反応の効率化のために、触媒として白金などの貴金属を使用しているが、該触媒が高価であるため、得られる燃料電池も高価になるという問題があった。
この問題を解決するために、酸化還元対を用いたレッドクスフロー型燃料電池が提案されており、該酸化還元対として、カソード極に供給される酸化還元対(特許文献1)や、水素を酸化する酸化還元対(特許文献2)が提案されている。
この問題を解決するために、酸化還元対を用いたレッドクスフロー型燃料電池が提案されており、該酸化還元対として、カソード極に供給される酸化還元対(特許文献1)や、水素を酸化する酸化還元対(特許文献2)が提案されている。
しかしながら、前記酸化還元対を用いたレッドクスフロー型燃料電池では、電解液に含まれるイオン性の物質によって、隔膜として使用されている高分子電解質膜のイオン伝導性が低下するという課題があった。また、高分子電解質膜は高価であり、より安価な燃料電池を提供するために、高分子電解質の使用量を減らしたいという要求があった。しかしながら、この要求を満たすために高分子電解質膜を薄くすると、強度が不足し、破膜するという課題があった。
本発明の目的は、安価で優れた発電性能を有するレドックスフロー型燃料電池および該電池に好適に使用される隔膜を提供することにある。
このような状況のもと、本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成のレドックスフロー型燃料電池および隔膜によれば、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] 酸化還元対と、少なくとも2つの電極と、電極間に配置される、多孔質層と緻密層との積層体である隔膜とを含む、レドックスフロー型燃料電池。
[2] 前記緻密層の厚みが10μm以下である、[1]に記載の燃料電池。
[3] 前記多孔質層が絶縁体からなる層である、[1]または[2]に記載の燃料電池。
[4] 前記緻密層が、電解質膜またはナノ細孔膜からなる層である、[1]〜[3]のいずれかに記載の燃料電池。
[3] 前記多孔質層が絶縁体からなる層である、[1]または[2]に記載の燃料電池。
[4] 前記緻密層が、電解質膜またはナノ細孔膜からなる層である、[1]〜[3]のいずれかに記載の燃料電池。
[5] 前記緻密層がカチオン選択透過膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がアニオンである、または、
前記緻密層がアニオン選択透過膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がカチオンである、
[1]〜[4]のいずれかに記載の燃料電池。
[6] 前記緻密層がカチオン交換膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がアニオンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の燃料電池。
前記緻密層がアニオン選択透過膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がカチオンである、
[1]〜[4]のいずれかに記載の燃料電池。
[6] 前記緻密層がカチオン交換膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がアニオンである、[1]〜[5]のいずれかに記載の燃料電池。
[7] 前記多孔質層の厚みが20μm以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の燃料電池。
[8] 前記多孔質層の空隙率が50〜99%である、[1]〜[7]のいずれかに記載の燃料電池。
[8] 前記多孔質層の空隙率が50〜99%である、[1]〜[7]のいずれかに記載の燃料電池。
[9] 電極間に配置され、多孔質層と緻密層との積層体であるレドックスフロー型燃料電池用隔膜。
本発明によれば、高価な貴金属触媒および高分子電解質の使用量を低減し、かつ高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる。
≪レドックスフロー型燃料電池≫
本発明に係るレドックスフロー型燃料電池(以下「本発明の燃料電池」ともいう。)は、酸化還元対と、少なくとも2つの電極と、電極間に配置される、多孔質層と緻密層との積層体である隔膜とを含む。
本発明の燃料電池は、このような構成、特に、前記隔膜を有するため、高価な貴金属触媒および高分子電解質の使用量を低減しても、十分な強度を有し、かつ高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる。特に、本発明によれば、隔膜の強度を維持しながらも、従来の隔膜で問題となっていた隔膜のイオン電導性の低下を抑制(低下の程度を抑制)できるという、従来にない顕著な効果を有する燃料電池を得ることができる。
本発明に係るレドックスフロー型燃料電池(以下「本発明の燃料電池」ともいう。)は、酸化還元対と、少なくとも2つの電極と、電極間に配置される、多孔質層と緻密層との積層体である隔膜とを含む。
本発明の燃料電池は、このような構成、特に、前記隔膜を有するため、高価な貴金属触媒および高分子電解質の使用量を低減しても、十分な強度を有し、かつ高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる。特に、本発明によれば、隔膜の強度を維持しながらも、従来の隔膜で問題となっていた隔膜のイオン電導性の低下を抑制(低下の程度を抑制)できるという、従来にない顕著な効果を有する燃料電池を得ることができる。
本発明の燃料電池は、前記酸化還元対、電極(アノードとカソード)および隔膜とを含めば特に制限されず、レドックスフロー型燃料電池を構成する従来公知の部材(手段)を有していてもよい。
このような従来公知の部材(手段)としては、燃料や酸化剤の供給手段、酸化還元対の供給手段、電池反応により酸化または還元された酸化還元対の再生手段、アノードとカソードの間の電気回路等が挙げられる。
このような従来公知の部材(手段)としては、燃料や酸化剤の供給手段、酸化還元対の供給手段、電池反応により酸化または還元された酸化還元対の再生手段、アノードとカソードの間の電気回路等が挙げられる。
本発明の燃料電池は、電池のアノード領域に酸化還元対を供給し、該アノード領域で少なくとも部分的に酸化された酸化還元対を、還元剤との反応によって少なくとも部分的に還元する再生手段を有する燃料電池であってもよく;電池のカソード領域に酸化還元対を供給し、該カソード領域で少なくとも部分的に還元された酸化還元対を、酸化剤との反応によって少なくとも部分的に酸化する再生手段を有する燃料電池であってもよい。また、本発明の燃料電池は、アノード領域に酸化還元対を供給し、かつ、カソード領域に酸化還元対を供給する燃料電池であってもよい。
本発明の燃料電池は、携帯用などの電子部品に用いるマイクロ燃料電池等であってもよいが、自動車産業や固定用途などの大電流が要求される用途に用いられる燃料電池であることが好ましい。
<隔膜>
前記隔膜は、電極間に配置され、イオン選択透過性を有する膜であって、多孔質層と緻密層との積層体である。なお、前記隔膜は、電極とは別体の膜である。また、前記隔膜は、多孔質層と緻密層との2つの層を有することを特徴とし、緻密層の中に多孔質層が埋没したいわゆる補強電解質膜とは異なる。
前記隔膜は、電極間に配置され、イオン選択透過性を有する膜であって、多孔質層と緻密層との積層体である。なお、前記隔膜は、電極とは別体の膜である。また、前記隔膜は、多孔質層と緻密層との2つの層を有することを特徴とし、緻密層の中に多孔質層が埋没したいわゆる補強電解質膜とは異なる。
なお、前記隔膜は、多孔質層と緻密層とを有すれば特に制限されず、これらの層以外の従来公知の層が存在していてもよいが、より高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる等の点から、多孔質層と緻密層とからなる積層体であることが好ましい。
前記隔膜は、一層の多孔質層と、該多孔質層に隣接する一層の緻密層とからなる膜であってもよいし、一層の緻密層の両側を多孔質層で狭持した膜であってもよい。
前記隔膜は、一層の多孔質層と、該多孔質層に隣接する一層の緻密層とからなる膜であってもよいし、一層の緻密層の両側を多孔質層で狭持した膜であってもよい。
〈多孔質層〉
前記多孔質層は、緻密層を支持することができ、細孔が多数存在する層であれば特に制限されないが、燃料電池で通常使用される電解液が十分に浸透できる程度の細孔を有する層であることが好ましい。
前記多孔質層は、緻密層を支持することができ、細孔が多数存在する層であれば特に制限されないが、燃料電池で通常使用される電解液が十分に浸透できる程度の細孔を有する層であることが好ましい。
前記多孔質層が導電体からなる層であると、得られる燃料電池がショートしてしまう可能性があるため、前記多孔質層は、絶縁体からなる層であることが好ましい。このような絶縁体からなる層は、カチオンまたはアニオンを伝導し難いため、このような層を独立した一つの層として含む電解質膜は、従来のレドックスフロー型燃料電池では使用されてこなかった。しかしながら、本発明者が鋭意検討した結果、このような多孔質層を独立した一つの層として含む隔膜を用いた場合であっても、優れた発電性能を有する燃料電池を得ることができることが分かった。
このような多孔質層を独立した一つの層として含む本発明の燃料電池は、少なくとも多孔質層内に電解液が含まれる状態で使用されることが好ましい。この場合、多孔質層は酸化還元対を含む電解液と直接接する電極側に配置されることが好ましい。このような構成にすることによって、電極側から多孔質層内に電解液が浸透することで、多孔質層に伝導性を付与することができ、また、隔膜製造時に、多孔質層に予め電解質を含浸させる等の多孔質層への伝導性付与工程を行う必要が無くなり、本発明の燃料電池を安価に製造できる。
前記多孔質層の材質としては、例えば、有機材料、より具体的には、ポリオレフィン、フッ素樹脂、フェノール樹脂、エンジニアリングプラスチックが挙げられる。また、前記多孔質層の材質としては、ガラス繊維や、前記有機材料でコーティングされた金属メッシュ等の無機材料であってもよいが、電極の材料として通常使用される炭素繊維、金属と金属酸化物とを含む複合材、カーボン複合材、グラファイト、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)などに比較して、十分に柔らかい等の点から、前記有機材料が好ましい。
前記ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。
前記フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が挙げられる。フッ素樹脂は、硫酸溶液といった電解液に対する耐性に非常に優れるため、該フッ素樹脂製の多孔質層を使用することで、長期に亘り劣化し難い隔膜を得ることができ、用いる電解液の選択自由度が向上するため好ましい。
前記エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が挙げられる。
前記フッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が挙げられる。フッ素樹脂は、硫酸溶液といった電解液に対する耐性に非常に優れるため、該フッ素樹脂製の多孔質層を使用することで、長期に亘り劣化し難い隔膜を得ることができ、用いる電解液の選択自由度が向上するため好ましい。
前記エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が挙げられる。
前記多孔質層の厚みは、隔膜の抵抗を低くする等の点から、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下である。また、多孔質層の厚みは、隔膜の強度を保持する等の点から好ましくは5μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。
前記多孔質層の空隙率は、電解液が容易に多孔質層内に侵入でき、隔膜の抵抗を低くできる等の点から、好ましくは50〜99%であり、より好ましくは70〜97%であり、特に好ましくは70〜95%である。
前記多孔質層の平均細孔径は、電解液が容易に多孔質層内に侵入でき、隔膜の抵抗を低くできる等の点から、好ましくは100nm以上であり、より好ましくは1μm以上である。
本発明の空隙率および平均細孔径は、水銀圧入法で測定することができる。
本発明の空隙率および平均細孔径は、水銀圧入法で測定することができる。
〈緻密層〉
前記緻密層としては、酸化還元対の透過を遮断でき、かつ、イオン選択透過性を有する膜からなる層であれば特に限定されないが、細孔を有さない膜または細孔を有する膜から構成される層が挙げられる。
細孔を有さない膜としては、例えば、カチオン選択透過性またはアニオン選択透過性の電解質膜が挙げられる。
細孔を有する膜としては、細孔径によってイオン選択透過性を有する膜であり、例えば、細孔径が、好ましくは1〜100nm、より好ましくは1〜10nmであり、空隙率が、好ましくは20〜90%、より好ましくは40〜80%であるナノ細孔膜が挙げられる。ナノ細孔膜の具体例としては、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜が挙げられる。
これらの中でも、特に得られる電池の抵抗を低くできることから、細孔を有さない膜から構成された緻密層が好ましく、該細孔を有さない膜としては電解質膜が好適である。
前記緻密層としては、酸化還元対の透過を遮断でき、かつ、イオン選択透過性を有する膜からなる層であれば特に限定されないが、細孔を有さない膜または細孔を有する膜から構成される層が挙げられる。
細孔を有さない膜としては、例えば、カチオン選択透過性またはアニオン選択透過性の電解質膜が挙げられる。
細孔を有する膜としては、細孔径によってイオン選択透過性を有する膜であり、例えば、細孔径が、好ましくは1〜100nm、より好ましくは1〜10nmであり、空隙率が、好ましくは20〜90%、より好ましくは40〜80%であるナノ細孔膜が挙げられる。ナノ細孔膜の具体例としては、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜が挙げられる。
これらの中でも、特に得られる電池の抵抗を低くできることから、細孔を有さない膜から構成された緻密層が好ましく、該細孔を有さない膜としては電解質膜が好適である。
前記電解質膜は、イオン交換基を有する重合体を含む膜が挙げられ、カチオン交換膜であってもよく、アニオン交換膜であってもよいが、カチオン交換膜であることが好ましい。
また、前記高分子電解質膜としては、Nafion(登録商標、デュポン(株)製)などの従来公知の固体高分子電解質膜であってもよい。
また、前記高分子電解質膜としては、Nafion(登録商標、デュポン(株)製)などの従来公知の固体高分子電解質膜であってもよい。
前記酸化還元対としてアニオンを用いる場合、前記緻密層はカチオン選択透過膜からなる層であることが好ましく、また、前記酸化還元対としてカチオンを用いる場合、前記緻密層はアニオン選択透過膜からなる層であることが好ましい。
用いる酸化還元対と緻密層との関係が前記関係を満たす場合、前記緻密層は、酸化還元対を透過させ難くなるため、各電極において所望の反応が起こりやすく、より高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる。
前記関係の中でも、前記効果がより優れる等の点から、本発明の燃料電池では、前記緻密層としてカチオン交換膜からなる層を用い、かつ、前記酸化還元対としてアニオンを用いることが好ましい。なお、この場合には、前記多孔質層は、カソード側に配置することが好ましい。
用いる酸化還元対と緻密層との関係が前記関係を満たす場合、前記緻密層は、酸化還元対を透過させ難くなるため、各電極において所望の反応が起こりやすく、より高い発電性能を有する燃料電池を得ることができる。
前記関係の中でも、前記効果がより優れる等の点から、本発明の燃料電池では、前記緻密層としてカチオン交換膜からなる層を用い、かつ、前記酸化還元対としてアニオンを用いることが好ましい。なお、この場合には、前記多孔質層は、カソード側に配置することが好ましい。
前記イオン交換基としては特に限定されないが、カチオン交換基として、ホスホン酸基、スルホン酸基等が挙げられ、アニオン交換基として、アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基等が挙げられる。これらの中でも、カチオン交換基、特にスルホン酸基を有する重合体を含む緻密層を用いることで、発電性能に優れる電池を得ることができる。
前記スルホン酸基を有する重合体としては、例えば、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリスチレン−グラフト−エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリスチレン−グラフト−ポリテトラフルオロエチレン、脂肪族ポリカーボネート等の脂肪族系重合体にスルホン酸基が導入された重合体、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、芳香族ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミド、芳香族ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾイミダゾール等の主鎖の一部または全部に芳香環を有する芳香族系重合体にスルホン酸基が導入された重合体が挙げられる。
また、前記カチオン交換基を有する重合体としては、これらの重合体に導入する基を、スルホン酸基からホスホン酸基等のイオン交換基に変えた重合体、またはこれらの基が共存する重合体等が挙げられる。
前記カチオン交換基を有する重合体としては、公知の重合体を用いることができ、特に限定されないが、例えば、特開2012−067216号公報、特開2010−238374号公報、特開2010−174179号公報、特開2010−135282号公報、特開2004−137444号公報、特開2004−345997号公報、特開2004−346163号公報等に記載の重合体が好ましい。
前記重合体のイオン交換容量は、好ましくは0.5〜5.0meq/g、より好ましくは0.5〜4.0meq/g、さらに好ましくは0.8〜4.0meq/gである。イオン交換容量が0.5meq/g以上であれば、発電性能の高い電解質膜となるため好ましい。一方、5.0meq/g以下であれば、充分に高い耐水性を有する電解質膜となるため好ましい。重合体のイオン交換容量は、具体的には、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
前記緻密層の厚みは、隔膜の抵抗を低くできる等の点から、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは5μm以下である。また、緻密層の厚みは、緻密層の強度および酸化還元対を遮断する等の点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは3μm以上である。
本発明によれば、緻密層の厚みを前記範囲としても、十分な強度を有し、取扱い性に優れ、伝導性に優れ、特に安価な隔膜を得ることができる。特に、多孔質層の厚みが前記範囲にあり、かつ、緻密層の厚みが前記範囲にあると、これらの特性によりバランスよく優れる隔膜を得ることができる。特に、本発明によれば、このように緻密層の厚みを薄くしても隔膜の強度を維持することができるため、従来の隔膜で問題となっていた隔膜のイオン電導性の低下を抑制できるという、従来にない顕著な効果を有する燃料電池を得ることができる。
本発明によれば、緻密層の厚みを前記範囲としても、十分な強度を有し、取扱い性に優れ、伝導性に優れ、特に安価な隔膜を得ることができる。特に、多孔質層の厚みが前記範囲にあり、かつ、緻密層の厚みが前記範囲にあると、これらの特性によりバランスよく優れる隔膜を得ることができる。特に、本発明によれば、このように緻密層の厚みを薄くしても隔膜の強度を維持することができるため、従来の隔膜で問題となっていた隔膜のイオン電導性の低下を抑制できるという、従来にない顕著な効果を有する燃料電池を得ることができる。
従来のレドックスフロー型燃料電池に使用されていた電解質膜の厚みは、破膜防防止の観点から、その厚みを厚くせざるを得なかった。しかしながら、本発明によれば、緻密層の厚みが前記のように薄くても、優れた発電性能を有する燃料電池を得ることができる。
前記緻密層は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、白金親和度の高い化合物(例:硫黄原子などを含む化合物)、酸化スズやスズイオンなどの金属含有化合物および金属イオンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属成分等の添加剤を含んでいてもよい。
〈隔膜の製造方法〉
前記隔膜の製造方法としては、多孔質層の空隙が損なわれない限り特に制限されないが、緻密層形成用組成物層を、公知の方法により、金属製、ガラス製またはポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂製基材や電極上などに形成し、必要により予備乾燥した後、該緻密層形成用組成物層上に多孔質層を積層し、次いで、乾燥する方法;緻密層を公知の方法で基材や電極上などに形成し、次いで、多孔質層を公知の方法、例えば、加熱加圧法、接着剤を用いる方法で緻密層上に設ける方法が挙げられる。
また、緻密層と多孔質層とを別々に作成しておき、燃料電池を作成する際に、該緻密層と多孔質層とが接するように配置して電極で狭持してもよい。
前記隔膜の製造方法としては、多孔質層の空隙が損なわれない限り特に制限されないが、緻密層形成用組成物層を、公知の方法により、金属製、ガラス製またはポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂製基材や電極上などに形成し、必要により予備乾燥した後、該緻密層形成用組成物層上に多孔質層を積層し、次いで、乾燥する方法;緻密層を公知の方法で基材や電極上などに形成し、次いで、多孔質層を公知の方法、例えば、加熱加圧法、接着剤を用いる方法で緻密層上に設ける方法が挙げられる。
また、緻密層と多孔質層とを別々に作成しておき、燃料電池を作成する際に、該緻密層と多孔質層とが接するように配置して電極で狭持してもよい。
これらの中でも、基材上に緻密層形成用組成物を塗布し、その上に、多孔質層を配置した後、乾燥させる方法が、隔膜の製造容易性に優れ、取扱い性に優れる隔膜が得られ、優れた発電性能を有する燃料電池を得ることができる等の点から好ましい。この方法では、多孔質層の一部の空隙を緻密層が埋めている可能性があるが、前記隔膜としては、空隙を有する多孔質層が存在すれば特に制限されない。なお、多孔質層の一部の空隙を緻密層が埋めている場合、その部分は、緻密層とする。
前記緻密層形成用組成物には、緻密層を構成する重合体に加え、溶媒;硫酸、リン酸などの無機酸;リン酸ガラス;タングステン酸;リン酸塩水和物;β−アルミナプロトン置換体;プロトン導入酸化物等の無機プロトン伝導体粒子;カルボン酸を含む有機酸;スルホン酸を含む有機酸;ホスホン酸を含む有機酸;適量の水などを配合してもよい。
<酸化還元対>
前記酸化還元対としては特に制限されないが、遷移金属、遷移金属を含む錯体、ポリオキソメタレート等を使用することができる。これらの酸化還元対を複数使用することもできる。
本発明の燃料電池には、電池のアノード領域に供給され、該領域で還元剤として働く酸化還元対を少なくとも1種用いてもよく、電池のカソード領域に供給され、該領域で酸化剤として働く酸化還元対を少なくとも1種用いてもよい。また、本発明の燃料電池には、これらの酸化還元対を少なくとも1種ずつ用いてもよい。
前記酸化還元対としては特に制限されないが、遷移金属、遷移金属を含む錯体、ポリオキソメタレート等を使用することができる。これらの酸化還元対を複数使用することもできる。
本発明の燃料電池には、電池のアノード領域に供給され、該領域で還元剤として働く酸化還元対を少なくとも1種用いてもよく、電池のカソード領域に供給され、該領域で酸化剤として働く酸化還元対を少なくとも1種用いてもよい。また、本発明の燃料電池には、これらの酸化還元対を少なくとも1種ずつ用いてもよい。
前記酸化還元対は、通常、該酸化還元対を含む電解液として用いられる。電解液の溶媒としては酸化還元対を電極反応の前後で溶解する液体であって、隔膜、電極材料を侵さないものであれば特に限定されないが、環境への排出の問題から水が望ましい。また、酸化還元対の該電解液中の濃度は、酸化還元対が析出しない範囲で高濃度の方が好ましい。このような濃度で用いることで、電池の性能を高めることができる。該濃度としては、通常、0.1〜5Mであり、好ましくは0.5〜2Mである。
前記遷移金属としては、例えば、酸化状態II−Vのマンガン、II−IIIのルテニウム、I−IVの鉄、I−IIIの銅、I−IIIのコバルト、I−IIIのニッケル、(II−VII)クロム、II−IVのチタン、IV−VIのタングステン、II−Vのバナジウム、およびII−VIのモリブデンが挙げられる。
前記錯体における配位子原子としては、炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、ハロゲン、リン原子が挙げられる。
前記錯体は、Fe/EDTA、Mn/EDTA、ニトリロ三酢酸(NTA)、または2−ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸を包含するキレート錯体や、シアン化物等の非キレート錯体であってよい。
前記錯体は、Fe/EDTA、Mn/EDTA、ニトリロ三酢酸(NTA)、または2−ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸を包含するキレート錯体や、シアン化物等の非キレート錯体であってよい。
カソード領域に供給される酸化還元対としては、例えば、下記式(1)で表されるポリオキソメタレートが挙げられる。
Xa[ZbMcOd] ・・・(1)
[式(1)中、
Xは独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムカチオンであり;
Zは独立に、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H、Te、MnまたはSeであり;
Mは独立に、第一遷移元素、第二遷移元素、第三遷移元素、Zn、Tl、Al、GaまたはInであり;
aは、[McOd]アニオンと電荷バランスを取るために必要なXの数であり;
bは0〜20であり;
cは1〜40であり;
dは1〜180である。]
Xa[ZbMcOd] ・・・(1)
[式(1)中、
Xは独立に、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムカチオンであり;
Zは独立に、B、P、S、As、Si、Ge、Ni、Rh、Sn、Al、Cu、I、Br、F、Fe、Co、Cr、Zn、H、Te、MnまたはSeであり;
Mは独立に、第一遷移元素、第二遷移元素、第三遷移元素、Zn、Tl、Al、GaまたはInであり;
aは、[McOd]アニオンと電荷バランスを取るために必要なXの数であり;
bは0〜20であり;
cは1〜40であり;
dは1〜180である。]
前記bとしては、好ましくは0〜15であり、より好ましくは0〜10であり、さらに好ましくは0〜5であり、より好ましくは0〜3であり、特に好ましくは0〜2である。
前記cとしては、好ましくは5〜20であり、より好ましくは10〜18であり、特に好ましくは12である。
前記dとしては、好ましくは30〜70であり、より好ましくは34〜62であり、特に好ましくは34〜40である。
前記cとしては、好ましくは5〜20であり、より好ましくは10〜18であり、特に好ましくは12である。
前記dとしては、好ましくは30〜70であり、より好ましくは34〜62であり、特に好ましくは34〜40である。
前記Mとしては、VまたはMoが好ましく、cが2以上の場合、式(1)で表されるポリオキソメタレートは、VおよびMoを含むことも好ましい。
前記Zとしては、Pが特に好ましい。
前記Xとしては、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が特に好ましく、aが2以上の場合、式(1)で表されるポリオキソメタレートは、H、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも2種の元素であることも特に好ましく、この場合の好ましい組合せの一例としては、HとNaが挙げられる。
また、少なくとも1つのXがHであることも好ましく、この場合、全てのXがHではないことも好ましい。複数のXのうち、少なくとも1つはHであり、かつ、少なくとも2つのXは、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウムカチオンから選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
前記Zとしては、Pが特に好ましい。
前記Xとしては、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属が特に好ましく、aが2以上の場合、式(1)で表されるポリオキソメタレートは、H、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも2種の元素であることも特に好ましく、この場合の好ましい組合せの一例としては、HとNaが挙げられる。
また、少なくとも1つのXがHであることも好ましく、この場合、全てのXがHではないことも好ましい。複数のXのうち、少なくとも1つはHであり、かつ、少なくとも2つのXは、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウムカチオンから選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
前記式(1)で表されるポリオキソメタレートの具体例としては、モリブドリン酸(H3PMo12O40)や、モリブドバナドリン酸(H5PMo10V2O40)が挙げられる。
また、前記式(1)で表されるポリオキソメタレートは、好ましくはバナジウム原子を含み、より好ましくは2〜4個のバナジウム原子を含み、特に好ましくはバナジウムおよびモリブデンを含む。
前記式(1)で表されるポリオキソメタレートの特に好ましい具体例としては、H3Na2PMo10V2O40、H3Na3PMo9V3O40、H3Na4PMo8V4O40、H3Na2PMo9V3O40および中間組成の化合物(例:H3Na2PMo9.5V2.5O40)が挙げられる。
前記式(1)で表されるポリオキソメタレートの特に好ましい具体例としては、H3Na2PMo10V2O40、H3Na3PMo9V3O40、H3Na4PMo8V4O40、H3Na2PMo9V3O40および中間組成の化合物(例:H3Na2PMo9.5V2.5O40)が挙げられる。
前記酸化還元対がカチオンであるとは、電解液中、電極反応の前後の少なくとも何れかで正の電荷を持ち、かつ、電極反応の前後何れでも負の電荷を持たない酸化還元対のことをいい、酸化還元対がアニオンであるとは、電解液中、電極反応の前後の少なくとも何れかで負の電荷を持ち、かつ、電極反応の前後何れでも正の電荷を持たない酸化還元対のことをいう。
例えば、酸化還元対であるH3Na2PMo9V3O40は、電解液中で、3H+、2Na+およびPMo9V3O40 5-に電離し、PMo9V3O40 5-が酸化還元し、電極反応の前後でいずれも負の電荷を有するため、アニオンである。
例えば、酸化還元対であるH3Na2PMo9V3O40は、電解液中で、3H+、2Na+およびPMo9V3O40 5-に電離し、PMo9V3O40 5-が酸化還元し、電極反応の前後でいずれも負の電荷を有するため、アニオンである。
本発明の燃料電池は、前記カソード領域に供給される酸化還元対を用いる場合、該カソード領域で少なくとも部分的に還元される酸化還元対を前記再生手段などにおいて酸化する酸化剤を用いることが好ましい。
このような酸化剤としては、例えば、空気、酸素および過酸化物が挙げられる。
このような酸化剤としては、例えば、空気、酸素および過酸化物が挙げられる。
アノード領域に供給される酸化還元対としては、例えば、下記式(2)で表されるポリオキソメタレートが挙げられる。
Xa[P2MbO61Ruc(L)d] ・・・(2)
[式(2)中、
Xは独立に、アルカリ金属カチオン、第4級アンモニウムカチオンおよび第4級ホスホニウムカチオンから選ばれる1価のカチオンであり、
Mは独立に、V、Nb、MoおよびWから選ばれる遷移金属であり、
Lは独立に、H2Oおよび有機配位子から選ばれる配位子であり、ただし、少なくとも1個のLがH2Oであり、
aは、式(2)で表されるポリオキソメタレート全体としての電荷が中性になるのに必要なカチオンXの個数であり、
b+c=18であることを条件として、bは12〜17の整数であり、cは1〜6の整数であり、
dはcと同じ整数である。]
Xa[P2MbO61Ruc(L)d] ・・・(2)
[式(2)中、
Xは独立に、アルカリ金属カチオン、第4級アンモニウムカチオンおよび第4級ホスホニウムカチオンから選ばれる1価のカチオンであり、
Mは独立に、V、Nb、MoおよびWから選ばれる遷移金属であり、
Lは独立に、H2Oおよび有機配位子から選ばれる配位子であり、ただし、少なくとも1個のLがH2Oであり、
aは、式(2)で表されるポリオキソメタレート全体としての電荷が中性になるのに必要なカチオンXの個数であり、
b+c=18であることを条件として、bは12〜17の整数であり、cは1〜6の整数であり、
dはcと同じ整数である。]
前記式(2)において、Xは独立に、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンおよびルビジウムイオン等のアルカリ金属カチオン;テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン等のテトラアルキルアンモニウムカチオン;テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン等のテトラアルキルホスホニウムカチオン;などが好ましい。
前記式(2)におけるMとしてはWが好ましい。
前記式(2)のLにおける有機配位子としては、例えば、ピリジン、スルホキシド誘導体(例:ジメチルスルホキシド)が挙げられる。H2Oが配位しているルテニウム原子上には活性点が存在すると考えられるため、前記Lは、好ましくはH2Oであり、少なくとも1個のH2Oを有する。
前記式(2)のLにおける有機配位子としては、例えば、ピリジン、スルホキシド誘導体(例:ジメチルスルホキシド)が挙げられる。H2Oが配位しているルテニウム原子上には活性点が存在すると考えられるため、前記Lは、好ましくはH2Oであり、少なくとも1個のH2Oを有する。
前記式(2)で表されるポリオキソメタレート化合物としては、K7[α1−P2W17O61Ru(H2O)]およびK7[α2−P2W17O61Ru(H2O)]が好ましく、K7[α1−P2W17O61Ru(H2O)]がより好ましい。
本発明の燃料電池は、前記アノード領域に供給される酸化還元対を用いる場合、該アノード領域で少なくとも部分的に酸化される酸化還元対を前記再生手段などにおいて還元する還元剤を用いることが好ましい。
このような還元剤としては、例えば、水素、金属水素化物、アンモニア、低分子量アルコール、アルデヒド、カルボン酸、糖および生物燃料が挙げられる。
このような還元剤としては、例えば、水素、金属水素化物、アンモニア、低分子量アルコール、アルデヒド、カルボン酸、糖および生物燃料が挙げられる。
<電極>
前記電極は、従来公知の電極を用いることができ、炭素、金、白金、パラジウム、ルテニウム、遷移金属、金属酸化物種等の電極物質を含む電極であってもよい。
酸化還元対と接触する電極としては、安価な燃料電池を得る等の点から、高価な電極物質を用いないことが好ましい。安価な電極物質の好適な例としては、炭素、ニッケルおよび金属酸化物が挙げられる。該電極物質は、粒状であってもよく、この場合、該粒状物とともに、該粒状物を電極上に保持するための適切な接着剤やイオン伝導性高分子が用いられる。
前記酸化還元対と接触する電極としては、網状ガラス質炭素または炭素フェルト等の炭素繊維系電極、発泡ニッケル電極がより好ましい。
前記電極は、従来公知の電極を用いることができ、炭素、金、白金、パラジウム、ルテニウム、遷移金属、金属酸化物種等の電極物質を含む電極であってもよい。
酸化還元対と接触する電極としては、安価な燃料電池を得る等の点から、高価な電極物質を用いないことが好ましい。安価な電極物質の好適な例としては、炭素、ニッケルおよび金属酸化物が挙げられる。該電極物質は、粒状であってもよく、この場合、該粒状物とともに、該粒状物を電極上に保持するための適切な接着剤やイオン伝導性高分子が用いられる。
前記酸化還元対と接触する電極としては、網状ガラス質炭素または炭素フェルト等の炭素繊維系電極、発泡ニッケル電極がより好ましい。
酸化還元対と接触しない電極を用いる場合、該電極としては、特に制限されず従来公知の電極を使用することができるが、例えば、触媒層とガス拡散層とを含む電極が挙げられる。
該触媒層に含まれる触媒としては、反応速度等の点から白金または白金を含む合金が好ましく、該触媒を、白金または白金を含む合金の微粒子、該微粒子を炭素粒子や金属酸化物粒子上に担持させた材料として用いることが好ましい。そして、触媒層には、通常、前記触媒を保持するための適切な接着剤やイオン伝導性高分子がさらに含まれる。
該触媒層に含まれる触媒としては、反応速度等の点から白金または白金を含む合金が好ましく、該触媒を、白金または白金を含む合金の微粒子、該微粒子を炭素粒子や金属酸化物粒子上に担持させた材料として用いることが好ましい。そして、触媒層には、通常、前記触媒を保持するための適切な接着剤やイオン伝導性高分子がさらに含まれる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔スルホン酸基を有する重合体のイオン交換容量〕
下記合成例で得られた重合体のイオン交換容量は以下のようにして測定した。
下記合成例で得られた重合体を脱イオン水に浸漬することで、該重合体中に残存している酸を完全に除去した後、重合体1mg当たり2mLの2N食塩水に浸漬してイオン交換させることにより塩酸水溶液を調製した。この塩酸水溶液を、フェノールフタレインを指示薬として、0.001N水酸化ナトリウムの標準水溶液にて中和滴定した。イオン交換後の重合体を脱イオン水で洗浄し、110℃で2時間真空乾燥させて乾燥重量を測定した。下記式に示すように、水酸化ナトリウムの滴定量と重合体の乾燥重量とから、スルホン酸基の当量(以下「イオン交換容量」という。)を求めた。
イオン交換容量(meq/g)=水酸化ナトリウムの滴定量(mmol)/重合体の乾燥重量(g)
下記合成例で得られた重合体のイオン交換容量は以下のようにして測定した。
下記合成例で得られた重合体を脱イオン水に浸漬することで、該重合体中に残存している酸を完全に除去した後、重合体1mg当たり2mLの2N食塩水に浸漬してイオン交換させることにより塩酸水溶液を調製した。この塩酸水溶液を、フェノールフタレインを指示薬として、0.001N水酸化ナトリウムの標準水溶液にて中和滴定した。イオン交換後の重合体を脱イオン水で洗浄し、110℃で2時間真空乾燥させて乾燥重量を測定した。下記式に示すように、水酸化ナトリウムの滴定量と重合体の乾燥重量とから、スルホン酸基の当量(以下「イオン交換容量」という。)を求めた。
イオン交換容量(meq/g)=水酸化ナトリウムの滴定量(mmol)/重合体の乾燥重量(g)
〔分子量の測定〕
以下の合成例で得られた化合物の分子量の測定は、測定する化合物に応じて以下の(A)または(B)の方法を用いた。
以下の合成例で得られた化合物の分子量の測定は、測定する化合物に応じて以下の(A)または(B)の方法を用いた。
(A)測定する化合物をN−メチル−2−ピロリドン緩衝溶液(以下「NMP緩衝溶液」という。)に溶解し、溶離液としてNMP緩衝溶液を、装置としてTOSOH HLC−8220(東ソー(株)製)を、カラムとしてTSKgel α−M(東ソー(株)製)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)を求めた。
NMP緩衝溶液は、NMP(3L)/リン酸(3.3mL)/臭化リチウム(7.83g)の比率で調製した。
NMP緩衝溶液は、NMP(3L)/リン酸(3.3mL)/臭化リチウム(7.83g)の比率で調製した。
(B)測定する化合物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、溶離液としてTHFを、装置としてTOSOH HLC−8220(東ソー(株)製)を、カラムとしてTSKgel α−M(東ソー(株)製)を用いたGPCにより、ポリスチレン換算のMnおよびMwを求めた。
〔合成例1〕
(1)疎水性ユニットの合成
撹拌機、温度計、冷却管、Dean−Stark管および窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,6−ジクロロベンゾニトリル49.4g(0.29モル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン88.4g(0.26モル)、および炭酸カリウム47.3g(0.34モル)を量り取った。得られたフラスコを窒素置換後、該フラスコにスルホラン346mLおよびトルエン173mLを加えて攪拌した。フラスコをオイルバスにつけ、150℃で加熱還流させた。反応により生成した水をトルエンと共沸させ、Dean−Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。反応温度を徐々に上げながら大部分のトルエンを除去した後、200℃で3時間反応を続けた。次いで、2,6−ジクロロベンゾニトリル12.3g(0.072モル)を加え、さらに5時間反応した。得られた反応液を放冷後、トルエン100mLを加えて希釈した。副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を2Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別回収し、乾燥後、THF250mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール2Lに投入し、再沈殿させ、目的の化合物(沈殿物)107gを得た。
得られた目的の化合物のGPC(溶媒:THF)で求めたポリスチレン換算のMnは7,300であった。得られた化合物は下記構造式で表されるオリゴマーであった。
(1)疎水性ユニットの合成
撹拌機、温度計、冷却管、Dean−Stark管および窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,6−ジクロロベンゾニトリル49.4g(0.29モル)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン88.4g(0.26モル)、および炭酸カリウム47.3g(0.34モル)を量り取った。得られたフラスコを窒素置換後、該フラスコにスルホラン346mLおよびトルエン173mLを加えて攪拌した。フラスコをオイルバスにつけ、150℃で加熱還流させた。反応により生成した水をトルエンと共沸させ、Dean−Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。反応温度を徐々に上げながら大部分のトルエンを除去した後、200℃で3時間反応を続けた。次いで、2,6−ジクロロベンゾニトリル12.3g(0.072モル)を加え、さらに5時間反応した。得られた反応液を放冷後、トルエン100mLを加えて希釈した。副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を2Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別回収し、乾燥後、THF250mLに溶解させた。得られた溶液をメタノール2Lに投入し、再沈殿させ、目的の化合物(沈殿物)107gを得た。
得られた目的の化合物のGPC(溶媒:THF)で求めたポリスチレン換算のMnは7,300であった。得られた化合物は下記構造式で表されるオリゴマーであった。
(2)親水性ユニットの合成
攪拌機および冷却管を備えた3Lの三つ口フラスコに、クロロスルホン酸233.0g(2モル)を加え、続いて2,5−ジクロロベンゾフェノン100.4g(400ミリモル)を加え、得られたフラスコを100℃のオイルバスに入れ、8時間反応させた。8時間後、反応液を砕氷1000gにゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、酢酸エチルを留去し、淡黄色の粗結晶3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸クロリドを得た。粗結晶は精製せず、そのまま次工程に用いた。
攪拌機および冷却管を備えた3Lの三つ口フラスコに、クロロスルホン酸233.0g(2モル)を加え、続いて2,5−ジクロロベンゾフェノン100.4g(400ミリモル)を加え、得られたフラスコを100℃のオイルバスに入れ、8時間反応させた。8時間後、反応液を砕氷1000gにゆっくりと注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、酢酸エチルを留去し、淡黄色の粗結晶3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸クロリドを得た。粗結晶は精製せず、そのまま次工程に用いた。
2,2−ジメチル−1−プロパノール(ネオペンチルアルコール)38.8g(440ミリモル)をピリジン300mLに加え、約10℃に冷却した。ここに前記で得られた粗結晶を約30分かけて徐々に加えた。全量添加後、さらに30分撹拌し反応させた。反応後、反応液を塩酸水1000mL中に注ぎ、析出した固体を回収した。得られた固体を酢酸エチルに溶解させ、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、酢酸エチルを留去することで粗結晶を得た。これをメタノールで再結晶し、下記構造式で表される3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチルの白色結晶を得た。
(3)塩基性ユニットの合成
撹拌羽根、温度計および窒素導入管を取り付けた2Lの3つ口フラスコに、フルオロベンゼン240.2g(2.50モル)を取り、氷浴で10℃まで冷却し、2,5−ジクロロ安息香酸クロライド134.6g(0.50モル)、および塩化アルミニウム86.7g(0.65モル)を反応温度が40℃を超えないように徐々に添加した。添加後、40℃で8時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーにより原料の消失を確認した後、攪拌後の混合物を氷水に滴下し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を5%重曹水により中和した後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を留去した。これをメタノールで再結晶させることで、中間体の2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノンを130g、収率97%で得た。
撹拌羽根、温度計および窒素導入管を取り付けた2Lの3つ口フラスコに、フルオロベンゼン240.2g(2.50モル)を取り、氷浴で10℃まで冷却し、2,5−ジクロロ安息香酸クロライド134.6g(0.50モル)、および塩化アルミニウム86.7g(0.65モル)を反応温度が40℃を超えないように徐々に添加した。添加後、40℃で8時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーにより原料の消失を確認した後、攪拌後の混合物を氷水に滴下し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を5%重曹水により中和した後、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、エバポレーターで溶媒を留去した。これをメタノールで再結晶させることで、中間体の2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノンを130g、収率97%で得た。
撹拌機、温度計、冷却管、Dean−Stark管および窒素導入の三方コックを取り付けた2Lの3つ口フラスコに、前記2,5−ジクロロ−4'−フルオロベンゾフェノン130.5g(0.49モル)、2−ヒドロキシピリジン46.1g(0.49モル)、および炭酸カリウム73.7g(0.53モル)を取り、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)500mLおよびトルエン100mLを加え、オイルバス中、窒素雰囲気下で撹拌しながら130℃で反応させた。反応により生成した水をトルエンと共沸させ、Dean−Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。その後、大部分のトルエンを除去し、130℃で10時間反応を続けた。得られた反応液を放冷後濾過し、濾液を2Lの水/メタノール(9/1)中に投入した。沈殿した生成物を濾別により回収し、乾燥させた。
撹拌機、温度計、冷却管、Dean−Stark管および窒素導入の三方コックを取り付けた2Lの3つ口フラスコに前記乾燥物を取り、トルエン1L中、100℃で撹拌し、残留した水分を留去しながら溶解させた。放冷後、析出した結晶を濾過することにより下記構造式で表される淡黄色の2,5−ジクロロ−4'−(ピリジニルオキシ)ベンゾフェノンを142g、収率83%で得た。
(4)スルホン酸基を有する重合体の合成
撹拌機、温度計および窒素導入管を接続した1Lの3つ口フラスコに、乾燥したDMAc166mLを入れ、そこに(1)で合成したオリゴマー13.4g(1.8ミリモル)、(2)で合成した3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.6g(93.7ミリモル)、(3)で合成した2,5−ジクロロ−4'−(ピリジニルオキシ)ベンゾフェノン1.61g(4.7ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0ミリモル)、トリフェニルホスフィン10.5g(40.1ミリモル)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0ミリモル)、および亜鉛15.7g(240.5ミリモル)の混合物を窒素下で加えた。
撹拌機、温度計および窒素導入管を接続した1Lの3つ口フラスコに、乾燥したDMAc166mLを入れ、そこに(1)で合成したオリゴマー13.4g(1.8ミリモル)、(2)で合成した3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル37.6g(93.7ミリモル)、(3)で合成した2,5−ジクロロ−4'−(ピリジニルオキシ)ベンゾフェノン1.61g(4.7ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.62g(4.0ミリモル)、トリフェニルホスフィン10.5g(40.1ミリモル)、ヨウ化ナトリウム0.45g(3.0ミリモル)、および亜鉛15.7g(240.5ミリモル)の混合物を窒素下で加えた。
得られた混合物を撹拌下に加熱し(最終的には82℃まで加温)、3時間反応させた。反応途中で系中の粘度上昇が観察された。反応後の溶液をDMAc175mLで希釈し、30分撹拌した後、セライトを濾過助剤として用い濾過した。得られた濾液を、撹拌機を取り付けた1Lの3つ口フラスコに入れ、ここに臭化リチウム24.4g(281ミリモル)を1/3ずつ3回に分け1時間間隔で加え、内温120℃で5時間、窒素雰囲気下で反応させた。反応後、室温まで冷却し、アセトン4Lに注ぎ、凝固させた。凝固物を濾集、風乾後、ミキサーで粉砕し、1N硫酸1500mLに入れ、攪拌しながら洗浄を行った。濾過後、濾物を洗浄液のpHが5以上となるまで、イオン交換水で洗浄後、80℃で一晩乾燥し、目的の塩基性ユニットが導入されたスルホン酸基を有する重合体38.0gを得た。得られたスルホン酸基を有する重合体のGPC(溶媒:NMP緩衝溶液)で測定したポリスチレン換算の分子量は、Mn=63000、Mw=194000であった。また、この重合体のイオン交換容量は2.33meq/gであった。得られたスルホン酸基を有する重合体は、下記構造式で表される化合物(樹脂A)であった。
〔合成例2〕
(1)親水性ユニットの合成
攪拌機を備えた1Lのフラスコに、ネオペンチルアルコール(45.30g、514mmol)のピリジン(300mL)溶液を加え、続いて3,5−ジクロロベンゼンスルホニルクロライド(114.65g、467mmol)を少量ずつ攪拌しながら15分かけて添加した。この間、反応温度は18〜20℃に保った。反応混合物の入ったフラスコを、氷浴中で冷却しながらさらに30分攪拌した後、氷冷した10% HCl水溶液(1600mL)を添加した。水に不溶の成分を700mLの酢酸エチルで抽出し、1N HCl水溶液で2回(各700mL)洗浄し、次いで、5% NaHCO3水溶液で2回(各700mL)洗浄し、その後硫酸マグネシウムで乾燥させた。回転乾燥機を用いて溶媒を除去し、残渣を500mLのメタノールで再結晶させた。その結果、下記構造式で表される3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ネオペンチルの光沢のある無色結晶を収量105.98g、収率76%で得た。
(1)親水性ユニットの合成
攪拌機を備えた1Lのフラスコに、ネオペンチルアルコール(45.30g、514mmol)のピリジン(300mL)溶液を加え、続いて3,5−ジクロロベンゼンスルホニルクロライド(114.65g、467mmol)を少量ずつ攪拌しながら15分かけて添加した。この間、反応温度は18〜20℃に保った。反応混合物の入ったフラスコを、氷浴中で冷却しながらさらに30分攪拌した後、氷冷した10% HCl水溶液(1600mL)を添加した。水に不溶の成分を700mLの酢酸エチルで抽出し、1N HCl水溶液で2回(各700mL)洗浄し、次いで、5% NaHCO3水溶液で2回(各700mL)洗浄し、その後硫酸マグネシウムで乾燥させた。回転乾燥機を用いて溶媒を除去し、残渣を500mLのメタノールで再結晶させた。その結果、下記構造式で表される3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ネオペンチルの光沢のある無色結晶を収量105.98g、収率76%で得た。
(2)スルホン酸基を有する重合体の合成
添加系:得られた3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ネオペンチル29.15g(98.09mmol)およびトリフェニルホスフィン1.65g(6.28mmol)の混合物中に、脱水したDMAc71mLを窒素下で加えて添加系溶液を調製した。
添加系:得られた3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸ネオペンチル29.15g(98.09mmol)およびトリフェニルホスフィン1.65g(6.28mmol)の混合物中に、脱水したDMAc71mLを窒素下で加えて添加系溶液を調製した。
反応系:2,5−ジクロロベンゾフェノン23.03g(91.71mmol)、2,6−ジクロロベンゾニトリル1.75g(10.19mmol)、トリフェニルホスフィン1.92g(7.34mmol)および亜鉛15.99g(244.57mmol)の混合物中に、脱水したDMAc66mLを窒素下で加えた。この反応系を撹拌下に60℃まで加熱した後、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド1.60g(2.45mmol)を加えて重合を開始し、80℃で20分間撹拌した。反応に伴い発熱や粘度上昇が観察された。
得られた反応系に添加系溶液を窒素下で加えた。この系を撹拌下に60℃まで加熱した後、亜鉛15.39g(235.43mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド2.05g(3.14mmol)を加えてさらに重合を促進させ、80℃で3時間撹拌した。反応に伴い発熱や粘度上昇が観察された。
得られた溶液をDMAc273mLで希釈し、セライトを濾過助剤として用いて濾過した。濾液に臭化リチウム29.82g(343.33mmol)を加え、100℃で7時間反応させた。反応後、反応液を室温まで冷却し、水3.2Lに投入して凝固させた。凝固物にアセトンを加え、撹拌しながら4回洗浄・濾過を行った。洗浄物を1N硫酸で撹拌しながら7回洗浄・濾過を行った。さらに洗浄物を洗浄液のpHが5以上になるまで脱イオン水で洗浄・濾過を行った。得られた洗浄物を75℃で24時間乾燥させることにより目的のスルホン酸基を有する重合体26.3gを得た。
このスルホン酸基を有する重合体のGPC(溶媒:NMP緩衝溶液)で測定したポリスチレン換算の分子量は、Mnが53000であり、Mwが120000であった。また、この重合体のイオン交換容量は2.30meq/gであった。NMRで確認したところ、得られたスルホン酸基を有する重合体は、下記構造単位(q:r=90:10)を有する化合物(樹脂B)であった。
〔アノードガス拡散電極の作製〕
80mLのPTFE容器に直径5mmのジルコニアボール(ニッカトー(株)製「YTZボール」)80g、カーボンブラック(ライオン(株)製「ケッチェンブラックEC」)0.48g、蒸留水12.14g、n−プロピルアルコール4.05g、およびNafion D2020(DuPont社製、ポリマー濃度21%分散液、イオン交換容量1.08meq/g)3.33gを入れ、遊星ボールミル(フリッチュ社製「P−5」)を用いて200rpmで5分間混練した後、ジルコニアボールを除去することで、カーボンブラックペーストを作製した。
80mLのPTFE容器に直径5mmのジルコニアボール(ニッカトー(株)製「YTZボール」)80g、カーボンブラック(ライオン(株)製「ケッチェンブラックEC」)0.48g、蒸留水12.14g、n−プロピルアルコール4.05g、およびNafion D2020(DuPont社製、ポリマー濃度21%分散液、イオン交換容量1.08meq/g)3.33gを入れ、遊星ボールミル(フリッチュ社製「P−5」)を用いて200rpmで5分間混練した後、ジルコニアボールを除去することで、カーボンブラックペーストを作製した。
得られたカーボンブラックペーストを、SGL CARBON社製のガス拡散層25BC上にドクターブレードにて乾燥後の重量増加が0.3mg/cm2になるように塗布し、80℃で15分間乾燥させることで下地層付ガス拡散層を作製した。
80mLのPTFE容器に、直径5mmのジルコニアボール(YTZボール)80g、白金担持カーボン粒子(田中貴金属工業(株)製「TEC10E50E」、Pt:45.6質量%担持)1.28g、および蒸留水3.60gを入れ、遊星ボールミル(P−5)を用いて200rpmで10分間混練した。その後、さらにn−プロピルアルコール12.02gおよびNafion D2020(3.90g)を加え、200rpmで30分間混練し、触媒ペーストを得た。
得られた触媒ペーストを、前記下地層付ガス拡散層の下地層上にPtが0.5mg/cm2になるようにドクターブレードにて塗布後、80℃で15分間乾燥することで、触媒層付アノードガス拡散電極を作製した。
〔比較例1〕
合成例1で得られた樹脂A16gをメタノール/NMP=40/60(質量比)の混合溶媒84mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜付PETフィルムを大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾し、PETフィルムから剥離することで膜厚が25μmの樹脂A膜を得た。
合成例1で得られた樹脂A16gをメタノール/NMP=40/60(質量比)の混合溶媒84mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜付PETフィルムを大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾し、PETフィルムから剥離することで膜厚が25μmの樹脂A膜を得た。
カソードには、1cm2角のSGL CARBON社製カーボンペーパー25AAを使用し、アノードには1cm2角の前記触媒層付アノードガス拡散電極を使用し、これらカソードとアノードとの間に得られた樹脂A膜を配置し、カーボンプレート製のセルに組み込んだ。なお、該樹脂A膜が前記アノードガス拡散電極の触媒層に接するように配置した。
0.5MのH3Na2PMo9V3O40水溶液を1Lの溶液貯蔵槽に入れ、チューブポンプで毎分4mLの速さでカソードに供給した。また、H2ガスを毎分20mLの速さでアノードに供給した。ヒーターによりセルの温度を60℃に保った。このセルに0.3A/cm2の電流を流した時の抵抗をスクリブナー社製電子負荷器890を用いて電流遮断法で測定した。
〔実施例1〕
合成例1で得られた樹脂A16gをメタノール/NMP=40/60(質量比)の混合溶媒84mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離した後、大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾することで、樹脂A膜と多孔質膜との積層体である隔膜を得た。SEM観察により、多孔質膜の細孔が保たれていること、および樹脂A膜の厚みが5μmであることを確認した。
合成例1で得られた樹脂A16gをメタノール/NMP=40/60(質量比)の混合溶媒84mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離した後、大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾することで、樹脂A膜と多孔質膜との積層体である隔膜を得た。SEM観察により、多孔質膜の細孔が保たれていること、および樹脂A膜の厚みが5μmであることを確認した。
カソードには1cm2角のカーボンペーパー25AAを使用し、アノードには1cm2角の前記アノードガス拡散電極を使用し、これらカソードとアノードとの間に得られた隔膜を配置し、カーボンプレート製のセルに組み込んだ。なお、該隔膜の多孔質膜側がカソードに接するように、また、該隔膜の樹脂A膜側が前記アノードガス拡散電極の触媒層に接するように配置した。
得られたセルを用いて、比較例1と同様にして抵抗を測定したところ、比較例1の抵抗値の90%であった。
〔比較例2〕
合成例2で得られた樹脂B15gをNMP/メチルエチルケトン/メタノール=60/20/20(質量比)の混合溶媒85mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜付PETフィルムを大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾し、PETフィルムから剥離することで膜厚が25μmの樹脂B膜を得た。
合成例2で得られた樹脂B15gをNMP/メチルエチルケトン/メタノール=60/20/20(質量比)の混合溶媒85mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜付PETフィルムを大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾し、PETフィルムから剥離することで膜厚が25μmの樹脂B膜を得た。
樹脂A膜の代わりに得られた樹脂B膜を用いた以外は比較例1と同様にして抵抗を測定した。
〔実施例2〕
合成例2で得られた樹脂B15gをNMP/メチルエチルケトン/メタノール=60/20/20(質量比)の混合溶媒85mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離した後、大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾することで、樹脂B膜と多孔質膜との積層体である隔膜を得た。SEM観察により、多孔質膜の細孔が保たれていること、および樹脂B膜の厚みが5μmであることを確認した。
合成例2で得られた樹脂B15gをNMP/メチルエチルケトン/メタノール=60/20/20(質量比)の混合溶媒85mLに溶解した溶液を、PETフィルム上にダイコーターにてキャスト塗工し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、80℃で40分予備乾燥した後、120℃で40分乾燥した。乾燥後の塗膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離した後、大量の蒸留水に一晩浸漬し、塗膜中の残存NMPを取り除いた後、風乾することで、樹脂B膜と多孔質膜との積層体である隔膜を得た。SEM観察により、多孔質膜の細孔が保たれていること、および樹脂B膜の厚みが5μmであることを確認した。
カソードには1cm2角のカーボンペーパー25AAを使用し、アノードには1cm2角の前記アノードガス拡散電極を使用し、これらカソードとアノードとの間に得られた隔膜を配置し、カーボンプレート製のセルに組み込んだ。なお、該隔膜の多孔質膜側がカソードに接するように、また、該隔膜の樹脂B膜側が前記アノードガス拡散電極の触媒層に接するように配置した。
得られたセルを用いて、比較例1と同様にして抵抗を測定したところ、比較例2の抵抗値の85%であった。
〔比較例3〕
樹脂A膜の代わりにNafion 211CS(DuPont社製、厚み25μm)を用いた以外は比較例1と同様にして抵抗を測定した。
樹脂A膜の代わりにNafion 211CS(DuPont社製、厚み25μm)を用いた以外は比較例1と同様にして抵抗を測定した。
〔実施例3〕
PTFEシート上に、Nafion D2020(DuPont社製、ポリマー濃度21%分散液、イオン交換容量1.08meq/g)を塗布し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、60℃で30分乾燥し、乾燥後のNafion膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離することで隔膜を得た。SEM観察により多孔質膜の細孔が保たれていること、およびNafion膜の厚みが5μmであることを確認した。
PTFEシート上に、Nafion D2020(DuPont社製、ポリマー濃度21%分散液、イオン交換容量1.08meq/g)を塗布し、その上に空隙率80%、厚み20μmのポリエチレン多孔質膜を重ね、60℃で30分乾燥し、乾燥後のNafion膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離することで隔膜を得た。SEM観察により多孔質膜の細孔が保たれていること、およびNafion膜の厚みが5μmであることを確認した。
カソードには1cm2角のカーボンペーパー25AAを使用し、アノードには1cm2角の前記アノードガス拡散電極を使用し、これらカソードとアノードとの間に得られた隔膜を配置し、カーボンプレート製のセルに組み込んだ。なお、該隔膜の多孔質膜側がカソードに接するように、また、該隔膜のNafion膜側が前記アノードガス拡散電極の触媒層に接するように配置した。
得られたセルを用いて、比較例1と同様にして抵抗を測定したところ、比較例3の抵抗値の95%であった。
〔実施例4〕
PTFEシート上に、Nafion D2020を塗布し、その上に空隙率85%、厚み20μmのポリプロピレン多孔質膜を重ね、60℃で30分乾燥し、乾燥後のNafion膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離することで隔膜を得た。SEM観察により多孔質膜の細孔が保たれていること、およびNafion膜の厚みが5μmであることを確認した。
PTFEシート上に、Nafion D2020を塗布し、その上に空隙率85%、厚み20μmのポリプロピレン多孔質膜を重ね、60℃で30分乾燥し、乾燥後のNafion膜と多孔質膜との積層体をPETフィルムから剥離することで隔膜を得た。SEM観察により多孔質膜の細孔が保たれていること、およびNafion膜の厚みが5μmであることを確認した。
カソードには1cm2角のカーボンペーパー25AAを使用し、アノードには1cm2角の前記アノードガス拡散電極を使用し、これらカソードとアノードとの間に得られた隔膜を配置し、カーボンプレート製のセルに組み込んだ。なお、該隔膜の多孔質膜側がカソードに接するように、また、該隔膜のNafion膜側が前記アノードガス拡散電極の触媒層に接するように配置した。
得られたセルを用いて、比較例1と同様にして抵抗を測定したところ、比較例3の抵抗値の93%であった。
Claims (9)
- 酸化還元対と、少なくとも2つの電極と、電極間に配置される、多孔質層と緻密層との積層体である隔膜とを含む、レドックスフロー型燃料電池。
- 前記緻密層の厚みが10μm以下である、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記多孔質層が絶縁体からなる層である、請求項1または2に記載の燃料電池。
- 前記緻密層が、電解質膜またはナノ細孔膜からなる層である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 前記緻密層がカチオン選択透過膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がアニオンである、または、
前記緻密層がアニオン選択透過膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がカチオンである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。 - 前記緻密層がカチオン交換膜からなる層であり、かつ、前記酸化還元対がアニオンである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 前記多孔質層の厚みが20μm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 前記多孔質層の空隙率が50〜99%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池。
- 電極間に配置され、多孔質層と緻密層との積層体であるレドックスフロー型燃料電池用隔膜。
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