JP2017122492A - クラッチユニット - Google Patents

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高田 声一
Seiichi Takada
声一 高田
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Abstract

【課題】部品点数が少なく、部品の製作および組立が容易なスイング式のクラッチユニットを提供する。【解決手段】入力軸1に加えられる入力トルクを出力側に伝達し、入力トルク供給停止時には出力側の位置を保持しながら入力軸1を元の位置へ戻す入力側機構10と、入力側機構10から伝達されるトルクを出力軸2に伝達し、出力軸2に逆入力トルクが加えられたときはロックして逆入力トルクを入力側に伝達しない出力側機構20を、それぞれ円筒状に形成された偏心カム11、21、外環12、カム受け13、22、スペーサ14、23、偏心部材15、24を主要部品として形成することにより、従来の部品製作時のカム面形成のような複雑な加工をなくすとともに、多くのローラを組み込んだ従来のものよりも部品点数を減らして、部品の製作および組立が容易なものとしたのである。【選択図】図1

Description

本発明は、入力側部材に入力トルクが加えられたときはそのトルクを出力側部材に伝達し、入力トルクの供給が停止したときは出力側部材の位置を保持しながら入力側部材を元の位置へ戻す方式のクラッチユニットに関する。
入力側部材に取り付けたレバー等の操作部材を回動操作して入力側部材に入力トルクを加え、その入力トルクを出力側部材に伝達して出力側部材の位置決めを行う装置には、操作部材の解放により入力トルクの供給が停止したときに、出力側部材の位置を保持しながら入力側部材を元の位置へ戻す機能を付加したものがある。以下、このような機能を有する装置をスイング式のクラッチユニットと称する。
例えば、特許文献1では、入力側部材(外輪)と出力側部材(出力軸)との間に入力側機構と出力側機構を設け、入力側部材に入力トルクが加えられたときは、その入力トルクが入力側機構および出力側機構を介して出力側部材に伝達され、入力側部材への入力トルクの供給が停止したときは、入力側機構が出力側機構および出力側部材の位置を保持しながら入力側部材を元の位置へ戻し、出力側部材に逆入力トルクが加えられたときは、出力側機構がロックして出力側部材の位置を保持し、逆入力トルクを入力側機構および入力側部材に伝達しないようにしたスイング式のクラッチユニットが提案されている。
このクラッチユニットの入力側機構は、入力側部材の径方向内側に出力側機構の入力部ともなる内輪を配して、入力側部材の内周面に設けた複数のカム面と内輪の外周円筒面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間を形成し、これらの各楔形空間に組み込んだローラを保持する保持器と固定部材(静止側部材)とを第二の弾性部材で連結するとともに、入力側部材と固定部材とを第一の弾性部材で連結して、各ローラが入力側部材および内輪と係合しない状態で楔形空間の中央位置に保持されるようにしたものである。
また、出力側機構は、入力側機構の内輪と出力側部材との間に、内輪の回転を僅かな角度遅れをもって出力側部材に伝達するトルク伝達手段を設け、出力側部材の径方向外側に固定部材の筒状部を配し、出力側部材の外周面に設けた複数のカム面と固定部材の筒状部の内周円筒面との間に周方向両側で次第に狭小となる楔形空間を形成し、これらの各楔形空間に一対のローラとそのローラを楔形空間の狭小部へ押し込む板ばねを組み込んで、各ローラを出力側部材および固定部材と係合させるとともに、各楔形空間の周方向両側に挿入される柱部を内輪に設けたものである。
このクラッチユニットでは、入力側部材に入力トルクが加えられたときは、入力側部材の回動にともなって入力側機構のローラが相対的に楔形空間の狭小部に入り込んで入力側部材および内輪と係合することにより、入力トルクがローラを介して内輪に伝達される。そして、内輪が回動すると、内輪の柱部が出力側機構の回転方向後側のローラを楔形空間の広大部へ押し出して、そのローラと出力側部材および固定部材との係合を解除した後、トルク伝達手段によって内輪の回動が出力側部材に伝達され、出力側部材の位置決めが可能となる。このとき、入力側機構では、入力側部材と固定部材との間で第一の弾性部材が弾性変形するとともに、ローラに押されて回動する保持器と固定部材との間で第二の弾性部材が弾性変形する。
入力側部材への入力トルクの供給が停止すると、入力側機構では、第一の弾性部材の弾性力により入力側部材に入力トルク供給時と逆方向のトルクが作用するとともに、第二の弾性部材の弾性力により保持器に入力トルク供給時と逆方向のトルクが作用して、入力側部材、保持器および保持器に押されたローラが内輪に対して空転して入力トルク供給前の位置に戻る。また、内輪への入力トルクの伝達がなくなるため、出力側機構では、板ばねの弾性力によって内輪はわずかに逆方向に回動し、ローラは再び楔形空間の狭小部へ押し込まれるが、出力側部材は入力トルク供給停止時の位置で保持される。
一方、入力側部材に入力トルクが供給されていない状態で、出力側部材に逆入力トルクが加えられたときは、出力側機構のローラが出力側部材および固定部材と係合しているので、出力側機構がロックして出力側部材の位置が保持され、逆入力トルクは入力側機構および入力側部材に伝達されない。
特開2003−166555号公報
上記特許文献1のクラッチユニットでは、入力側部材の内周面および出力側部材の外周面のそれぞれに複数のカム面を設けて、入力側部材内周の各カム面と内輪の外周円筒面との間の楔形空間および出力側部材外周の各カム面と固定部材の内周円筒面との間の楔形空間にそれぞれローラを組み込んでいるので、入力側部材および出力側部材を製作する際に複雑な加工(カム面の形成)を行う必要があるし、ローラの数だけ部品点数が多くなり、組立時にはローラの楔形空間への組み込みに手間がかかるという難点がある。
そこで、本発明は、部品点数が少なく、部品の製作および組立が容易なスイング式のクラッチユニットを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、入力側部材と、出力側部材と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられている入力側機構および出力側機構とを備え、前記入力側部材に入力トルクが加えられたときは、その入力トルクが前記入力側機構および出力側機構を介して出力側部材に伝達され、前記入力側部材への入力トルクの供給が停止したときは、前記入力側機構が出力側機構および出力側部材の位置を保持しながら入力側部材を元の位置へ戻し、前記出力側部材に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力側機構がロックして逆入力トルクを前記入力側機構および入力側部材に伝達しないように構成されているクラッチユニットにおいて、前記入力側部材となる入力軸と前記出力側部材となる出力軸とが、同一軸線のまわりに回動する状態で配されており、前記入力側機構および出力側機構は、前記入力軸および出力軸と同一の軸線を有する内周円筒面が形成されている固定部材の径方向内側に配されており、前記入力側機構は、前記入力軸の軸線と平行な偏心軸線を有する状態で入力軸に設けられている円筒状の入力側偏心カムと、前記入力軸および出力軸と同一の軸線を有する状態で入力側偏心カムの径方向外側に配されている外環と、前記外環の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の入力側カム受けと、前記入力側カム受けと前記固定部材を連結している弾性部材とを備え、前記入力側カム受けには入力側偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記入力側偏心カムは入力側カム受けの偏心穴に挿入されており、前記入力側カム受けの偏心穴の内周面と入力側偏心カムの外周面との間には円筒状の入力側スペーサが相対回転可能に嵌め込まれており、前記入力側スペーサは固定部材との間に設けられている入力側旋回支持機構により自転不能かつ公転旋回可能に支持されているものであり、前記出力側機構は、前記出力軸の軸線と平行な偏心軸線を有する状態で出力軸に設けられている円筒状の出力側偏心カムと、前記入力側機構の外環と一体に回転する状態で前記固定部材の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の出力側カム受けとを備え、前記出力側カム受けには出力側偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記出力側偏心カムは出力側カム受けの偏心穴に挿入されており、前記出力側カム受けの偏心穴の内周面と出力側偏心カムの外周面との間には円筒状の出力側スペーサが相対回転可能に嵌め込まれており、前記出力側スペーサは固定部材との間に設けられている出力側旋回支持機構により自転不能かつ公転旋回可能に支持されているものである構成を採用した。
上記の構成では、入力軸に入力トルクが加えられたときは、入力軸の回動にともなって入力側偏心カムが偏心回動し、入力側偏心カムと入力側カム受けの間で入力側スペーサが公転旋回することにより、入力側カム受けが外環にロックした状態で弾性部材を弾性変形させながら回動し、入力側カム受けとロックした外環の回動にともなって、外環と一体の出力側カム受けが固定部材と摺動しながら回動する。そして、出力側カム受けが回動すると、出力側スペーサが公転旋回することにより、出力側偏心カムが偏心回動し、出力側偏心カムと一体の出力軸も回動する。
入力軸への入力トルクの供給が停止すると、入力側機構では、弾性部材の弾性力により入力側カム受けが外環と摺動しながら入力トルク供給時と逆方向に回動し、入力側カム受けと入力側偏心カムとの間で入力側スペーサが入力トルク供給時と逆方向に公転旋回することにより、入力側偏心カムが偏心回動し、これにともなって入力軸が回動して入力トルク供給前の位置に戻る。このとき、入力側カム受けの回動は外環へ伝達されないため、出力側機構では、出力側カム受け、出力側スペーサおよび出力側偏心カムは停止し、出力軸は入力トルク供給停止時の位置で保持される。
一方、入力軸に入力トルクが供給されていない状態で、出力軸に逆入力トルクが加えられたときは、出力軸と一体の出力側偏心カムに押される出力側スペーサが出力側カム受けを介して固定部材に公転旋回運動を規制されることにより、出力側機構がロックして出力軸の位置が保持され、逆入力トルクは入力側機構および入力軸に伝達されない。
そして、上記の構成を採用することにより、製作時に前述の従来のスイング式クラッチユニットにおける入力側部材や出力側部材のカム面形成のような複雑な加工が不要となるので、部品の製作や寸法精度の確保が容易になるし、従来のスイング式クラッチユニットに複数組み込まれているローラがなくなるので、部品点数が少なくなり組立も容易になる。
ここで、前記入力軸および出力軸と同一軸線のまわりに偏心回動する状態で前記入力側カム受けと連結されている円筒状の入力側偏心部材が、前記入力側スペーサの内周に相対回転可能に嵌め込まれている構成を採用すれば、入力軸への入力トルクの供給が停止したときに、入力側カム受けの回動にともなって入力側スペーサの内周に嵌め込まれた入力側偏心部材が偏心回動することにより、入力側スペーサの公転旋回、入力側偏心カムの偏心回動および入力軸の入力トルク供給前の位置への復帰がよりスムーズに行われるようになる。
また、前記入力軸および出力軸と同一軸線のまわりに偏心回動する状態で前記出力側カム受けと連結されている円筒状の出力側偏心部材が、前記出力側スペーサの内周に相対回転可能に嵌め込まれている構成を採用すれば、入力軸に入力トルクが加えられたときに、出力側機構において、出力側カム受けの回動にともなって出力側スペーサの内周に嵌め込まれた出力側偏心部材が偏心回動することにより、出力側スペーサの公転旋回、出力側偏心カムの偏心回動および出力軸の回動がよりスムーズに行われるようになる。
本発明のクラッチユニットは、上述したように、従来のスイング式のものに比べて、部品製作時の複雑な加工をなくすとともに部品点数を減らすことができ、製作および組立を容易に行うことができる。
実施形態のクラッチユニットの横断平面図 図1の分解斜視図 aは図1のIIIa−IIIa線に沿った断面図、bは図1のIIIb−IIIb線に沿った断面図 a、bは、それぞれ図3(a)、図3(b)に対応してクラッチ動作を説明する断面図
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。このスイング式のクラッチユニットは、図1乃至図3に示すように、同一軸線のまわりに回動する状態で配されている入力軸(入力側部材)1および出力軸(出力側部材)2と、その入力軸1と出力軸2の間に設けられている入力側機構10および出力側機構20と、入力軸1および出力軸2と同一の軸線を有する内周円筒面が形成されているハウジング(固定部材)3とで基本的に構成されている。その入力側機構10および出力側機構20は、ハウジング3の径方向内側に配されている。
前記ハウジング3は、その一端側に入力軸1を通す蓋部3aを有し、他端側内周に出力軸2を通す蓋4が嵌め込まれている。そして、他端側の外周から張り出す複数の取付部3bで図示省略した外部部材に固定されるようになっている。
前記入力軸1のハウジング蓋部3aからの突出部にはレバー5の一端部5aが差込固定され、レバー5を介して入力軸1に入力トルクが加えられるようになっている。一方、前記出力軸2の蓋4からの突出部の外周には出力歯車6が嵌合固定されている。そして、入力軸1の内端面に設けた中心穴1aに出力軸2の内端側に形成された小径部2aの先端部分が摺動自在に嵌め込まれ、入力軸1のレバー5取付位置よりも軸方向外側部分および出力軸2の出力歯車6取付位置よりも軸方向外側部分がそれぞれ軸受7で回転自在に支持されて、入力軸1と出力軸2が同一軸線のまわりに回動するようになっている。
前記入力側機構10は、入力軸1と一体に形成されている円筒状の入力側偏心カム11と、入力側偏心カム11の径方向外側に配されている外環12と、外環12の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の入力側カム受け13と、入力側カム受け13の内周面と入力側偏心カム11の外周面との間に相対回転可能に嵌め込まれている円筒状の入力側スペーサ14と、入力側偏心カム11と軸方向で隣接する位置で入力側スペーサ14の内周に相対回転可能に嵌め込まれている円筒状の入力側偏心部材15と、入力側カム受け13とハウジング3とを連結しているコイルばね(弾性部材)16と、入力側スペーサ14とハウジング3との間で入力側スペーサ14を自転不能かつ公転旋回可能に支持している入力側旋回支持機構17とを備えている。また、その入力側スペーサ14の外端に設けられた内向きフランジ状の連結部14aとハウジング3の蓋部3aとに軸方向で挟まれる位置には、入力側旋回支持機構17の一部を構成する円筒状の連結部材18が配されている。
前記入力軸1と一体の入力側偏心カム11は、入力軸1および出力軸2の軸線と平行な偏心軸線を有している。また、前記入力側カム受け13は入力側偏心カム11と同一軸線を有する偏心穴13aが形成され、この偏心穴13aに入力側スペーサ14、入力側偏心カム11および入力側偏心部材15が挿入されている。入力側偏心部材15は直接入力側スペーサ14内に挿入されているが、入力側偏心カム11と入力側スペーサ14との間には軸受8が設けられている。なお、この軸受8はすべりリングに代えてもよいし、この軸受8をなくして入力側偏心カム11を直接入力側スペーサ14内に挿入してもよい。
前記入力側偏心部材15は、回動中心に出力軸2の小径部2aが摺動自在に通されて、入力軸1および出力軸2と同一軸線のまわりに偏心回動するようになっている。そして、入力側カム受け13の内端面からねじ込まれる連結ねじ19によって入力側カム受け13と連結されている。
前記コイルばね16は、入力側旋回支持機構17の連結部材18の径方向外側に配されており、一端のフック部16aが入力側カム受け13に差込固定され、他端のフック部16bがハウジング蓋部3aに差込固定されている。なお、カム受けとハウジングとの連結は、実施形態のようなコイルばねに限らず、その他の弾性部材を用いることもできる。
前記入力側旋回支持機構17は、連結部材18と入力側スペーサ14の連結部14aの互いの軸方向対向面に、入力側スペーサ14の径方向に延びて互いに摺動可能に嵌合する第1の凹凸嵌合部を設けるとともに、連結部材18とハウジング3の蓋部3aの互いの軸方向対向面に、第1の凹凸嵌合部と直交する方向に延び、互いに摺動可能に嵌合する第2の凹凸嵌合部を設けたものである。
ここで、前記第1の凹凸嵌合部は、入力側スペーサ14の連結部14aの外側面(連結部材18との軸方向対向面)に径方向に延びるように形成された凸部14bと、連結部材18の内側面(入力側スペーサ14の連結部14aとの軸方向対向面)に形成され、入力側スペーサ14の凸部14bが摺動可能に嵌まり込む凹部18aとからなる。
また、前記第2の凹凸嵌合部は、連結部材18の外側面(ハウジング3の蓋部3aとの軸方向対向面)に内側面の凹部18aと直交する方向に延びるように形成された凸部18bと、ハウジング3の蓋部3aの内側面(連結部材18との軸方向対向面)に形成され、連結部材18の凸部18bが摺動可能に嵌まり込む凹部3cとからなる。
この入力側旋回支持機構17によって、入力側スペーサ14が前述のようにハウジング3に対して自転不能かつ公転旋回可能に支持されている。なお、この入力側スペーサ14の連結部14aおよび連結部材18にはそれぞれ入力軸1を通す中心孔14c、18cがあけられており、その孔14c、18cは、いずれも入力側スペーサ14が公転旋回すると同時に連結部材18が平行移動するときに入力軸1と干渉しない大きさに形成されている。
一方、前記出力側機構20は、出力軸2と一体に形成されている円筒状の出力側偏心カム21と、入力側機構10の外環12と一体形成され、ハウジング3の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の出力側カム受け22と、出力側カム受け22の内周面と出力側偏心カム21の外周面との間に相対回転可能に嵌め込まれている円筒状の出力側スペーサ23と、出力側偏心カム21と軸方向で隣接する位置で出力側スペーサ23の内周に相対回転可能に嵌め込まれている円筒状の出力側偏心部材24と、出力側スペーサ23とハウジング3との間で出力側スペーサ23を自転不能かつ公転旋回可能に支持している出力側旋回支持機構25とを備えている。また、その出力側スペーサ23の外端に設けられた内向きフランジ状の連結部23aとハウジング3の蓋4とに軸方向で挟まれる位置には、出力側旋回支持機構25の一部を構成する円筒状の連結部材26が配されている。
前記出力軸2と一体の出力側偏心カム21は、入力軸1および出力軸2の軸線と平行な偏心軸線を有している。また、前記出力側カム受け22は出力側偏心カム21と同一軸線を有する偏心穴22aが形成され、この偏心穴22aに出力側スペーサ23、出力側偏心カム21および出力側偏心部材24が挿入されている。出力側偏心部材24は直接出力側スペーサ23内に挿入されているが、出力側偏心カム21と出力側スペーサ23との間には軸受9が設けられている。なお、この軸受9はすべりリングに代えてもよいし、この軸受9をなくして出力側偏心カム21を直接出力側スペーサ23内に挿入してもよい。
前記出力側偏心部材24は、入力側偏心部材15と同様、回動中心に出力軸2の小径部2aが摺動自在に通されて、入力軸1および出力軸2と同一軸線のまわりに偏心回動するようになっている。そして、出力側カム受け22の内端面からねじ込まれる連結ねじ27によって出力側カム受け22と連結されている。
前記出力側旋回支持機構25は、前述の入力側旋回支持機構17と同様の構成によって出力側スペーサ23を自転不能かつ公転旋回可能に支持するものであるので、詳細な説明は省略する。
なお、入力側旋回支持機構および出力側旋回支持機構は、上述した実施形態のものに限らず、入力側スペーサまたは出力側スペーサとハウジング等の固定部材との間で入力側スペーサまたは出力側スペーサを自転不能かつ公転旋回可能に支持する機能を有しているものであればよい。
このクラッチユニットは、上記の構成であり、図3(a)、(b)の状態で、レバー5を介して入力軸1に右回りの入力トルクが加えられると、入力側機構10では入力軸1の回動にともなって入力軸1と一体の入力側偏心カム11が偏心回動する。このときには、図4(a)に示すように、入力側スペーサ14が連結部材18に案内されて下方へ移動すると同時に、連結部材18がハウジング3の蓋部3aに案内されて左方へ移動することにより、入力側スペーサ14は入力側偏心カム11と入力側カム受け13の間でハウジング3に対して自転することなく右回りに公転旋回する。そして、入力側スペーサ14に押された入力側カム受け13が、外環12とロックした状態でコイルばね16を縮径方向に弾性変形させながら右回りに回動し、入力側カム受け13に連結された入力側偏心部材15は入力側偏心カム11と同様に偏心回動する。これにより、入力側カム受け13とロックした外環12も右回りに回動する。
上記の入力側機構10の外環12の回動にともなって、出力側機構20では、外環12と一体の出力側カム受け22がハウジング3と摺動しながら回動し、出力側カム受け22に連結された出力側偏心部材24が入力軸1および出力軸2と同一軸線のまわりに偏心回動する。このときには、図4(b)に示すように、出力側スペーサ23が連結部材26に案内されて上方へ移動すると同時に、連結部材26がハウジング3の蓋4に案内されて右方へ移動することにより、出力側スペーサ23はハウジング3に対して自転することなく右回りに公転旋回する。そして、出力側スペーサ23内で出力側偏心カム21が出力側偏心部材24と同様に偏心回動し、出力側偏心カム21と一体の出力軸2および出力軸2に取り付けられた出力歯車6も右回りに回動することになる。すなわち、入力側でレバー5を操作することにより出力歯車6の位置決めを行うことができる。
ここで、出力側機構20では、レバー5操作時に出力側カム受け22と出力側偏心部材24が出力側スペーサ23を径方向両側から挟んだ状態で駆動するので、出力側偏心部材24を設けない場合に比べて、出力側スペーサ23の公転旋回、出力側偏心カム21の偏心回動および出力軸2の回動がスムーズに行われ、出力歯車6を楽に位置決めできるようになっている。
また、図4(a)、(b)の状態でレバー5が解放されて、入力軸1への入力トルクの供給が停止したときには、それまで縮径していたコイルばね16が、弾性力によって拡径して組込時の状態に戻るのにともない、入力側カム受け13が左回り(入力トルク供給時と逆方向)に回動する。同時に、入力側カム受け13に連結された入力側偏心部材15も左回りに偏心回動し、入力側カム受け13と入力側偏心部材15に挟まれている入力側スペーサ14が左回りに公転旋回する。これにより、入力側偏心カム11も入力側偏心部材15と同様に偏心回動し、入力軸1およびレバー5が左回りに回動してレバー5操作前(入力トルク供給前)の位置に戻る。このとき、入力側カム受け13は外環12と摺動し、入力側カム受け13の回動は外環12へ伝達されないため、出力側機構20では、出力側カム受け22、出力側偏心部材24、出力側スペーサ23および出力側偏心カム21は停止し、出力軸2および出力歯車6はレバー5解放時(入力トルク供給停止時)の位置で保持される。
ここで、入力側機構10では、レバー5解放時にコイルばね16の弾性力によって入力側カム受け13と入力側偏心部材15が入力側スペーサ14を径方向両側から挟んだ状態で駆動するので、入力側偏心部材15を設けない場合に比べて、入力側スペーサ14の公転旋回、入力側偏心カム11の偏心回動および入力軸1のレバー5操作前の位置への復帰がスムーズに行われ、レバー5が確実に操作前の位置へ戻るようになっている。
一方、レバー5が解放されて入力軸1に入力トルクが供給されていない状態で、出力歯車6を介して出力軸2に逆入力トルクが加えられたときは、出力軸2と一体の出力側偏心カム21に押される出力側スペーサ23が出力側カム受け22を介してハウジング3に公転旋回運動を規制されることにより、出力側機構20がロックして出力軸2および出力歯車6の位置が保持され、逆入力トルクは入力側機構10および入力軸1に伝達されない。
そして、このクラッチユニットの構成では、ローラを複数組み込んだ従来のスイング式のものに比べて、製作時にカム面形成のような複雑な加工がないため、部品を製作しやすいし、部品点数が少なく組立も容易に行うことができる。
1 入力軸
2 出力軸
3 ハウジング(固定部材)
5 レバー
6 出力歯車
10 入力側機構
11 入力側偏心カム
12 外環
13 入力側カム受け
14 入力側スペーサ
15 入力側偏心部材
16 コイルばね(弾性部材)
17 入力側旋回支持機構
20 出力側機構
21 出力側偏心カム
22 出力側カム受け
23 出力側スペーサ
24 出力側偏心部材
25 出力側旋回支持機構

Claims (3)

  1. 入力側部材と、出力側部材と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられている入力側機構および出力側機構とを備え、前記入力側部材に入力トルクが加えられたときは、その入力トルクが前記入力側機構および出力側機構を介して出力側部材に伝達され、前記入力側部材への入力トルクの供給が停止したときは、前記入力側機構が出力側機構および出力側部材の位置を保持しながら入力側部材を元の位置へ戻し、前記出力側部材に逆入力トルクが加えられたときは、前記出力側機構がロックして逆入力トルクを前記入力側機構および入力側部材に伝達しないように構成されているクラッチユニットにおいて、
    前記入力側部材となる入力軸と前記出力側部材となる出力軸とが、同一軸線のまわりに回動する状態で配されており、前記入力側機構および出力側機構は、前記入力軸および出力軸と同一の軸線を有する内周円筒面が形成されている固定部材の径方向内側に配されており、
    前記入力側機構は、前記入力軸の軸線と平行な偏心軸線を有する状態で入力軸に設けられている円筒状の入力側偏心カムと、前記入力軸および出力軸と同一の軸線を有する状態で入力側偏心カムの径方向外側に配されている外環と、前記外環の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の入力側カム受けと、前記入力側カム受けと前記固定部材を連結している弾性部材とを備え、前記入力側カム受けには入力側偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記入力側偏心カムは入力側カム受けの偏心穴に挿入されており、前記入力側カム受けの偏心穴の内周面と入力側偏心カムの外周面との間には円筒状の入力側スペーサが相対回転可能に嵌め込まれており、前記入力側スペーサは固定部材との間に設けられている入力側旋回支持機構により自転不能かつ公転旋回可能に支持されているものであり、
    前記出力側機構は、前記出力軸の軸線と平行な偏心軸線を有する状態で出力軸に設けられている円筒状の出力側偏心カムと、前記入力側機構の外環と一体に回転する状態で前記固定部材の内周円筒面に摺動可能に嵌め込まれている円筒状の出力側カム受けとを備え、前記出力側カム受けには出力側偏心カムと同一軸線を有する偏心穴が形成されており、前記出力側偏心カムは出力側カム受けの偏心穴に挿入されており、前記出力側カム受けの偏心穴の内周面と出力側偏心カムの外周面との間には円筒状の出力側スペーサが相対回転可能に嵌め込まれており、前記出力側スペーサは固定部材との間に設けられている出力側旋回支持機構により自転不能かつ公転旋回可能に支持されているものであることを特徴とするクラッチユニット。
  2. 前記入力軸および出力軸と同一軸線のまわりに偏心回動する状態で前記入力側カム受けと連結されている円筒状の入力側偏心部材が、前記入力側スペーサの内周に相対回転可能に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のクラッチユニット。
  3. 前記入力軸および出力軸と同一軸線のまわりに偏心回動する状態で前記出力側カム受けと連結されている円筒状の出力側偏心部材が、前記出力側スペーサの内周に相対回転可能に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチユニット。
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